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▶ ソウル バイオシス カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】発光ダイオードディスプレイパネル
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20241008BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241008BHJP
   G09F 9/46 20060101ALI20241008BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20241008BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20241008BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20241008BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
G09F9/46 Z
H01L33/00 L
H01L33/54
H01L33/62
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022506893
(86)(22)【出願日】2020-08-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 KR2020010276
(87)【国際公開番号】W WO2021025436
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-08-01
(31)【優先権主張番号】62/883,773
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/943,373
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジョン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソン グン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ソン ギュ
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0165037(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0189681(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0198485(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0165207(US,A1)
【文献】特開2015-012244(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0189596(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0336482(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/30-9/46
H01L33/00
33/48-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面にパッドを有する回路基板と、
前記回路基板上に整列された複数のピクセル領域と、を含み、
前記ピクセル領域のそれぞれは、
前記回路基板上に配置された第1発光ダイオード(LED)積層と、
前記第1LED積層と前記回路基板間に配置された第1ボンディング層と、
前記第1LED積層上に配置された第2LED積層と、
前記第2LED積層上に配置された第3LED積層と、
前記第1LED積層と電気的に接続された第1貫通ビアと、
前記第2LED積層と電気的に接続された第2貫通ビアと、
前記第3LED積層と電気的に接続された第3貫通ビアと、
前記第1LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する第1透明電極と、
前記第2LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する第2透明電極と、
前記第3LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する第3透明電極と、を含み、
前記第1貫通ビアは、前記回路基板の上のパッドに電気的に接続されるディスプレイパネル。
【請求項2】
前記第1LED積層と前記回路基板間に配置された反射層をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記反射層は、前記パッドから離隔され、前記第1LED積層下部において前記回路基板上のパッドで囲まれた領域内に位置する、請求項2に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記第1LED積層と前記第2LED積層間に配置された第2ボンディング層と、
前記第2LED積層と前記第3LED積層間に配置された第3ボンディング層と、をさらに含む、
請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記第1LED積層上に配置された第1接続パッドをさらに含み、
前記第1接続パッドは、前記第1貫通ビアの一つを前記第1LED積層の第1導電型半導体層に電気的に連結する、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記第1LED積層と前記第2LED積層間に配置された下部絶縁層と、
前記第2LED積層と前記第3LED積層間に配置された中間絶縁層と、
前記第3LED積層上に配置された上部絶縁層と、をさらに含み、
前記下部絶縁層、中間絶縁層および上部絶縁層は、それぞれ第1LED積層、第2LED積層および第3LED積層の上部領域内に配置される、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記第1LED積層、第2LED積層、および第3LED積層は独立して駆動し、
前記第1LED積層で生成された光は、前記第2LED積層および前記第3LED積層を透過して外部に放出され、
前記第2LED積層で生成された光は、前記第3LED積層を透過して外部に放出される、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記複数のピクセル領域の間に配置された光吸収層と、をさらに含み、
前記複数のピクセルが前記光吸収層によって覆われているとき、前記光吸収層によって覆われていないときよりもコントラストが高い、
請求項1に記載のディスプレイパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光ダイオードディスプレイパネル及びそれを有するディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)は、無機光源であり、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明のような様々な分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、且つ消費電力が低く、応答速度が速いという長所があるため、既存の光源を速い速度で置き換えている。
【0003】
一方、従来の発光ダイオードは、ディスプレイ装置においてバックライト光源として主に使用されて来た。しかし、近年、発光ダイオードを用いて直接イメージを具現するLEDディスプレイが開発されている。
【0004】
ディスプレイ装置は、一般的に、青色、緑色および赤色の混合色を用いて多様な色を具現する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを具現するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色および赤色のサブピクセルを備え、これらサブピクセルの色を通じて特定ピクセルの色が決められ、これらピクセルの組合せによってイメージが具現される。
【0005】
LEDは、その材料によって多様な色の光を放出することができ、青色、緑色および赤色を放出する個別LEDチップを二次元平面上に配列してディスプレイ装置を提供できる。
【0006】
従来の大型電光板に使用されるLEDは、パッケージに製作した後に発光ダイオードパッケージがピクセル単位で整列されるため、個別パッケージを回路基板に実装していた。しかし、スマートウォッチや携帯電話、又はVRヘッドセットやARメガネ等の小型電子製品のディスプレイやTV等のディスプレイは、鮮明な画質を具現するために、従来のLEDパッケージよりもさらに小さいマイクロLEDが実装される必要がある。
【0007】
小さいLEDは、ハンドリングが難しいため、回路基板上に個別的に実装することが困難である。そのため、基板上に成長した半導体層を用いて複数のLEDを形成し、これらをピクセル間隔に合わせてディスプレイ回路基板上に集団で転写する方法が研究されている。ところが、複数のLEDを集団で転写する間、一部のLEDに不良が発生する場合がある。特に、ディスプレイ回路基板とLEDを支持する支持基板間の熱膨張係数の違いによって、転写されるLEDの一部がディスプレイ回路基板上のパッドに電気的に連結されない場合がある。この場合、不良LEDを個別的に良好なLEDに替える必要があるが、LEDが小さいため不良LEDを替えることは極めて困難である。よって、LEDを回路基板上のパッドに電気的に安定して連結できる新たな構造のディスプレイ装置が要求されている。
【0008】
一方、サブピクセルを二次元平面上に配列するため、青色、緑色および赤色サブピクセルを含む一つのピクセルが占有する面積が相対的に広くなる。よって、制限された面積内にサブピクセルを配列するためには、各LEDチップの面積を減らす必要がある。しかし、LEDチップの大きさを減少させることは、LEDチップの実装を困難にし、さらに、発光面積の減少を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示が解決しようとする課題は、ディスプレイのための多数のLEDと回路基板のパッド間の信頼性のある電気的連結を提供することである。
【0010】
本開示が解決しようとするまた別の課題は、LEDを回路基板に転写する必要のないLEDディスプレイパネル及びそれを有するディスプレイ装置を提供することである。
【0011】
本開示が解決しようとするまた別の課題は、制限されたピクセル面積内で各サブピクセルの面積を増やすことのできるLEDディスプレイパネル及びそれを有するディスプレイ装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の一実施形態にかかるディスプレイパネルは、上面にパッドを有する回路基板と、前記回路基板上に整列された複数のピクセル領域と、を含み、前記ピクセル領域のそれぞれは、前記回路基板上に配置された第1発光ダイオード(LED)積層と、前記第1LED積層と前記回路基板間に配置された第1ボンディング層と、前記第1LED積層上に配置された第2LED積層と、前記第2LED積層上に配置された第3LED積層と、前記第1LED積層および第1ボンディング層を貫通する第1貫通ビアと、前記第2LED積層を貫通する第2貫通ビアと、前記第3LED積層を貫通する第3貫通ビアと、を含み、前記第1貫通ビアは、前記第1LED積層および第1ボンディング層を貫通すると共に、前記回路基板の上のパッドに接続される。
【0013】
本開示の一実施形態にかかるディスプレイ装置は、前記ディスプレイパネルを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の実施形態にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な斜視図である。
図2】本開示の一実施形態にかかるディスプレイパネルを説明するための概略的な平面図である。
図3A】本開示の一実施形態にかかるディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な平面図である。
図3B図3Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図3C図3Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図3D図3Aの切り取り線C-C’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図4A】本開示の一実施形態にかかるディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な斜視図である。
図4B】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な斜視図である。
図5A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図5B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図6A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図6B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図6C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図7A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図7B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図8A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図8B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図9A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図9B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図10A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図10B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図11A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図11B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図12A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図12B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図12C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図13A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図13B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図13C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図14A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図14B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図15A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図15B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図16A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図16B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図17A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図17B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図18A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図18B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図18C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図19A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図19B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図20A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図20B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図21A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図21B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図22A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図22B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図22C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図22D】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図23A】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な平面図である。
図23B図23Aの切り取り線D-D’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図23C図3Aの切り取り線E-E’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図23D図3Aの切り取り線F-F’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図24A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図24B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図25A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図25B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図26A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図26B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図26C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図27A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図27B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図27C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図28A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図28B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図29A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図29B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図29C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図30A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図30B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図30C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図31A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図31B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図31C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図32A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図32B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図33A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図33B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図33C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図34A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図34B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図34C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図35A】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図である。
図35B】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図35C】本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図35D】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図36A】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な断面図である。
図36B】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な断面図である。
図36C】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な断面図である。
図37】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な断面図である。
図38】本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの一部の領域を拡大して示した概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施形態を詳しく説明する。次に紹介する実施形態は、本開示の属する技術分野の通常の技術者に本開示の思想が十分に伝わるようにするために例として提供するものである。よって、本開示は以下で説明する実施形態に限定されるのではなく、他の形態に具現化することもできる。そして、図面において、構成要素の幅、長さ、厚さ等は便宜のために誇張して表現する場合もある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部に」又は「上に」あると記載されている場合は、各部分が他の部分の「真上部」又は「真上に」ある場合だけでなく、各構成要素と他の構成要素間にまた別の構成要素が介在する場合も含む。明細書全体に亘って、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0016】
本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルは、上面にパッドを有する回路基板;および前記回路基板上に整列された複数のピクセル領域を含み、前記ピクセル領域のそれぞれは、前記回路基板上に配置された第1LED積層と、前記第1LED積層と前記回路基板間に配置された第1ボンディング層と、前記第1LED積層上に配置された第2LED積層と、前記第2LED積層上に配置された第3LED積層と、前記第1LED積層および第1ボンディング層を貫通する第1貫通ビアと、前記第2LED積層を貫通する第2貫通ビアと、および前記第3LED積層を貫通する第3貫通ビアを含み、前記第1貫通ビアは前記第1LED積層および第1ボンディング層を貫通すると共に、前記回路基板の上のパッドに接続される。
【0017】
第1~第3LED積層を相互積層することにより、ピクセル面積を増やさずに各サブピクセルの発光面積を増やすことができる。
【0018】
また、第1貫通ビアが第1LED積層を貫通して回路基板上のパッドに接続されるため、第1貫通ビアを回路基板上で形成することができ、よって、バンプパッドのようなボンディングパッドを用いて発光素子を回路基板上に転写する必要がない。これにより、発光素子実装工程で発生する信頼性問題を解決することができる。
【0019】
前記ディスプレイパネルは、前記第1LED積層と前記回路基板間に配置された反射層をさらに含むことができる。前記反射層は、前記パッドから離隔することができ、さらに、前記第1LED積層下部において前記回路基板上のパッドに囲まれた領域内に位置することができる。
【0020】
さらに、前記ディスプレイパネルは、前記第1LED積層と前記第2LED積層間に配置された第2ボンディング層;および前記第2LED積層と前記第3LED積層間に配置された第3ボンディング層をさらに含み得、前記第2貫通ビアは前記第2ボンディング層を貫通し、前記第3貫通ビアは前記第3ボンディング層を貫通し得る。
【0021】
前記ディスプレイパネルは、前記第1LED積層と前記第2LED積層間に配置された第1接続パッドをさらに含むことができ、前記第1接続パッドの一つは、前記第1貫通ビアの一つを前記第1LED積層の第1導電型半導体層に電気的に連結し、前記第1接続パッドの他の一つは、前記第1貫通ビアの他の一つを前記第1LED積層の第2導電型半導体層に電気的に連結できる。
【0022】
前記ディスプレイパネルはまた、前記第1LED積層の第1導電型半導体層にオーミック接触する第1オーミック電極をさらに含むことができ、前記第1接続パッドの一つは、前記第1オーミック電極を通じて前記第1LED積層の第1導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0023】
一実施形態において、前記ディスプレイパネルは、前記第1LED積層と前記第2LED積層間において前記第1LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する第1透明電極をさらに含むことができ、前記第1接続パッドの他の一つは、前記第1透明電極を通じて前記第1LED積層の第2導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0024】
別の実施形態において、前記ディスプレイパネルは、前記第1LED積層と前記回路基板間で前記第1LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する下部電極をさらに含み得、前記第1接続パッドの他の一つは、前記下部電極を通じて前記第1LED積層の第2導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0025】
前記下部電極は、反射層を含むことができる。
【0026】
さらに、前記第1貫通ビアは、前記第1LED積層を貫通して前記下部電極に電気的に接続された第1貫通ビアを含むことができ、前記第1接続パッドの他の一つは、前記下部電極に電気的に接続された第1貫通ビアに接続できる。
【0027】
一方、前記ディスプレイパネルは、前記第2LED積層と前記第3LED積層間に配置された第2接続パッドをさらに含むことができ、前記第2接続パッドの一つは、前記第2貫通ビアの一つを前記第2LED積層の第1導電型半導体層に電気的に連結し、前記第2接続パッドの他の一つは、前記第2貫通ビアの他の一つを前記第2LED積層の第2導電型半導体層に電気的に連結できる。
【0028】
前記ディスプレイパネルはまた、前記第2LED積層の第1導電型半導体層にオーミック接触する第2オーミック電極をさらに含むことができ、前記第2接続パッドの一つは、前記第2オーミック電極を通じて前記第2LED積層の第1導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0029】
前記ディスプレイパネルは、前記第2LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する第2透明電極をさらに含むことができ、前記第2接続パッドの他の一つは、前記第2透明電極を通じて前記第2LED積層の第2導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0030】
一実施形態において、前記第2透明電極は前記第2LED積層と第3LED積層間に配置できる。
【0031】
別の実施形態において、前記第2透明電極は前記第1LED積層と第2LED積層間に配置でき、前記第2貫通ビアは前記第2LED積層を貫通して前記第2透明電極に電気的に接続された第2貫通ビアを含み、前記第2接続パッドの他の一つは、前記第2透明電極に電気的に接続された第2貫通ビアに接続できる。
【0032】
前記ディスプレイパネルは、前記第3LED積層上に配置された第3接続パッドをさらに含むことができ、前記第3接続パッドの一つは、前記第3貫通ビアの一つを前記第3LED積層の第1導電型半導体層に電気的に連結し、前記第3接続パッドの他の一つは、前記第3貫通ビアの他の一つを前記第3LED積層の第2導電型半導体層に電気的に連結できる。
【0033】
前記ディスプレイパネルは、前記第3LED積層の第1導電型半導体層にオーミック接触する第3オーミック電極をさらに含むことができ、前記第3接続パッドの一つは、前記第3オーミック電極を通じて前記第3LED積層の第1導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0034】
前記ディスプレイパネルは、前記第3LED積層の第2導電型半導体層にオーミック接触する第3透明電極をさらに含むことができ、前記第3接続パッドの他の一つは、前記第3透明電極を通じて前記第3LED積層の第2導電型半導体層に電気的に接続できる。
【0035】
一実施形態において、前記第3透明電極は前記第3LED積層上に配置することができる。
【0036】
別の実施形態において、前記第3透明電極は前記第2LED積層と第3LED積層間に配置することができ、前記第3貫通ビアは前記第3LED積層を貫通して前記第3透明電極に電気的に接続された第3貫通ビアを含み、前記第3接続パッドの他の一つは、前記第3透明電極に電気的に接続された第3貫通ビアに接続できる。
【0037】
前記ディスプレイパネルは、前記第1LED積層と前記第2LED積層間に配置された下部絶縁層;前記第2LED積層と前記第3LED積層間に配置された中間絶縁層;および前記第3LED積層上に配置された上部絶縁層をさらに含むことができ、前記下部絶縁層、中間絶縁層および上部絶縁層は、それぞれ第1LED積層、第2LED積層および第3LED積層の上部領域内に配置することができる。
【0038】
前記第1~第3LED積層は、独立して駆動することができ、前記第1LED積層で生成された光は、前記第2LED積層および前記第3LED積層を透過して外部に放出され、前記第2LED積層で生成された光は、前記第3LED積層を透過して外部に放出することができる。
【0039】
一実施形態において、前記回路基板は、アクティブマトリックス駆動のためのアクティブ回路を含むことができる。
【0040】
本開示の一実施形態に係るディスプレイ装置は、ディスプレイパネルを含むが、前記ディスプレイパネルは上で説明したディスプレイパネルである。
【0041】
以下、図面を参照して本開示の実施形態について具体的に説明する。
【0042】
図1は、本開示の実施形態に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な斜視図である。
【0043】
本開示の発光素子は、特別限定されるのではないが、特に、スマートウォッチ1000a、VRヘッドセット1000bのようなVRディスプレイ装置、又は拡張現実眼鏡1000cのようなARディスプレイ装置内に使用される。特に、ARディスプレイ装置はピクセル間隔が約10um以下であり非常に狭く、本開示の発光素子はこのような狭いピッチのピクセルを有するディスプレイ装置で発生する問題の解決に適している。しかし、本開示の発光素子が狭いピッチのピクセルを有するディスプレイ装置に限定されるのではなく、相対的により広いピッチのピクセルを有するディスプレイ装置にも適用できる。
【0044】
一方、ディスプレイ装置内にはイメージを具現するためのディスプレイパネルが実装される。図2は、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネル1000を説明するための概略的な平面図であり、図3Aは、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネル1000を説明するために図2の点線で表した2つのピクセル領域を拡大して示した平面図であり、図3B図3Cおよび図3Dは、それぞれ図3Aの切り取り線A-A’、B-B’、およびC-C’に沿って切り取った断面図である。
【0045】
先ず、図2を参照すると、ディスプレイパネル1000は回路基板11および複数のピクセル領域PAを含む。各ピクセル領域PAに発光素子100が配置される。
【0046】
回路基板11は、パッシブマトリックス駆動またはアクティブマトリックス駆動のための回路を含むことができる。一実施形態において、回路基板11は内部に配線および抵抗を含むことができる。別の実施形態において、回路基板11は、配線、トランジスタおよびキャパシタを含むことができる。特に、本実施形態において、回路基板11は、アクティブマトリックス駆動のためにトランジスタのようなアクティブ回路を含むことができる。
【0047】
回路基板11はまた、内部に配置された回路に電気的接続を許容するためのパッド11a,11b,11c,11dを上面に有することができる。それぞれの発光素子100がパッド11a,11b,11c,11dを通じて回路基板11に電気的に接続される。
【0048】
本実施形態において、ピクセル領域PA、つまり、発光素子100間の間隔は、発光素子一つの幅より小さくてもよい。特に、発光素子100間の間隔は、発光素子の幅の1/2よりも小さくてもよい。例えば、発光素子100の幅が7um以下になり得、発光素子100間の間隔は3um以下であってもよい。
【0049】
図3A図3B図3Cおよび図3Dを参照すると、ディスプレイパネル1000は回路基板11上に配置された発光素子100を含み、第1LED積層23、第2LED積層33、第3LED積層43、第1透明電極25、第2透明電極35、第3透明電極45、第1オーミック電極123、第2オーミック電極133、第3オーミック電極143、第1ボンディング層20、第2ボンディング層30、第3ボンディング層40、下部絶縁層125、中間絶縁層135、上部絶縁層145、第1側壁絶縁層127、第2側壁絶縁層137、第3側壁絶縁層147、第1貫通ビア129、第2貫通ビア139、第3貫通ビア149、第1接続パッド131a,131b,131c,131d、第2接続パッド141a,141b,141c、第3接続パッド151a,151bを含むことができる。
【0050】
回路基板11は、上で説明した通り、アクティブ又はパッシブ回路を含み、上面にパッド11a,11b,11c,11dを含むことができる。各発光素子100の下部領域内に少なくとも4つのパッド11a,11b,11c,11dが配置され得る。ここで、第1パッド11aは、第1~第3LED積層23,33,43に電気的に接続される共通パッドであり、第2パッド11bは第3LED積層43に、第3パッド11cは第2LED積層33に、第4のパッド11dは第1LED積層23に電気的に接続される個別パッドである。共通パッド11aと個別パッド11b,11c,11dを用いて第1~第3LED積層23,33,43を独立的に駆動できる。一実施形態において、第1パッド11aは、共通パッドとして第1~第3LED積層23,33,43の第1導電型半導体層に電気的に共通接続され、第2~第4のパッド11b,11c,11dは、第1~第3LED積層23,33,43の第2導電型半導体層に個別的且つ電気的に接続できる。別の実施形態において、第1パッド11aは共通パッドとして第1~第3LED積層23,33,43の第2導電型半導体層に電気的に共通接続され、第2~第4のパッド11b,11c,11dは第1~第3LED積層23,33,43の第1導電型半導体層に個別的且つ電気的に接続され得る。以下では、第1パッド11aが第1~第3LED積層23,33,43の第1導電型半導体層に共通接続されたことを例に挙げて説明するが、当業者であれば第1パッド11aが第1~第3LED積層23,33,43の第2導電型半導体層に共通接続され得ることを理解できるはずである。
【0051】
さらに、回路基板11は、発光素子100と回路基板11間の領域に反射層13をさらに含むことができる。反射層13は、Al,Ag,又はAu等の反射金属層を含むことができるが、これに限定されるのではなく、例えば、分布ブラッグ反射器を含むこともできる。一実施形態において、反射層13は第1LED積層23下部においてパッド11a,11b,11c,11dで囲まれた領域内に位置できる。
【0052】
発光素子100は、ピクセル領域PA内に配置される。一方、本開示の実施形態において、第1~第3LED積層23,33,43が垂直方向に積層される。各LED積層23,33,43は互いに異なる成長基板上で成長したものだが、本開示の実施形態において成長基板は、最終発光素子100に残留せず、全て除去される。よって、発光素子100は成長基板を含まない。しかし、本開示が必ずしもこれに限定されるのではなく、少なくとも一つの成長基板が含まれてもよい。
【0053】
第1LED積層23、第2LED積層33及び第3LED積層43は、それぞれ第1導電型半導体層23a,33a、又は43a、第2導電型半導体層23b,33b,又は43b及びこれらの間に介在した活性層(図示せず)を含む。活性層は、特に多重量子井戸構造を有し得る。
【0054】
第1LED積層23は回路基板11上に配置され、第2LED積層33は第1LED積層23上に配置され、第3LED積層43は第2LED積層33上に配置される。第1~第3LED積層23,33,43で生成された光は、最終的に第3LED積層43を通じて外部に放出される。
【0055】
一実施形態において、第1~第3LED積層23,33,43は、回路基板11に近くなるほど長波長の光を放出し得る。例えば、第1LED積層23は赤色光を発する無機発光ダイオードになり得、第2LED積層33は緑色光を発する無機発光ダイオードで、第3LED積層43は青色光を発する無機発光ダイオードであってもよい。第1LED積層23は、AlGaInP系列の井戸層を含み得、第2LED積層33はAlGaInP系列またはAlGaInN系列の井戸層を含み得、第3LED積層43はAlGaInN系列の井戸層を含み得る。
【0056】
別の実施形態において、第2LED積層33が第3LED積層43よりも短波長の光を放出する場合もある。例えば、第2LED積層33は青色光を発する無機発光ダイオードになり得、第3LED積層43は緑色光を発する無機発光ダイオードであってもよい。
【0057】
各LED積層23,33又は43の第1導電型半導体層23a,33a,43aは、それぞれn型半導体層で、第2導電型半導体層23b,33b,43bはp型半導体層であってもよい。本実施形態において、第1~第3LED積層23,33,43の下面がn型半導体層であることを図示および説明するが、本開示が必ずしもこれに限定されるのではない。
【0058】
一方、第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43は、貫通ホールを有してもよく、貫通ホール内に第1~第3貫通ビア129,139,149が形成され得る。第1~第3貫通ビア129,139,149は貫通ホール内でそれぞれ第1~第3側壁絶縁層127,137,147によってLED積層23,33,43から絶縁できる。
【0059】
本実施形態において、光抽出効率を向上させるために、第1~第3LED積層23,33,43の表面がテクスチャリングされてもよい。特に、第1導電型半導体層23a,33a,43aの表面がテクスチャリングされることが望ましい。さらに、第1LED積層23の光抽出向上のために、第2導電型半導体層23bの表面もテクスチャリングされてもよい。
【0060】
本実施形態において、第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43は重なり合い、また、大体似た大きさの発光面積を有し得る。さらに、各LED積層23,33,43で、第1導電型半導体層23a,33a,43aは、それぞれ第2導電型半導体層23b,33b,43bと大体同じ大きさの面積を有し得る。但し、第1~第3LED積層23,33,43で、オーミック電極123,133,143を形成するために、第2導電型半導体層23b,33b,43bの一部をエッチングして第1導電型半導体層23a,33a,43aを露出させることにより、第1導電型半導体層23a,33a,43aが第2導電型半導体層23b,33b,43bよりも若干広い面積を有してもよい。
【0061】
第1透明電極25は、第1LED積層23と第2LED積層33間に配置される。第1透明電極25は、第1LED積層23の第2導電型半導体層23bにオーミック接触し、第1LED積層23で生成された光を透過させる。第1透明電極25は、酸化スズSnO2、酸化インジウムInO2、酸化亜鉛ZnO、酸化インジウムスズITO、酸化インジウム亜鉛IZO、および酸化インジウムスズ亜鉛ITZOのような透明酸化物層や金属層を用いて形成できる。
【0062】
一方、第2透明電極35は、第2LED積層33の第2導電型半導体層33bにオーミック接触する。図示したように、第2透明電極35は第2LED積層33と第3LED積層43間で第2LED積層33の上面に接触できる。例えば、第2透明電極35は赤色光および緑色光に透明な金属層または導電性酸化物層で形成できる。
【0063】
また、第3透明電極45は、第3LED積層43の第2導電型半導体層43bにオーミック接触する。第3透明電極45は、第2LED積層33と第3LED積層43間に位置し得、第3LED積層43の上面に接触する。第3透明電極45は、例えば、赤色光、緑色光および青色光に透明な金属層または導電性酸化物層で形成できる。第1透明電極25、第2透明電極35および第3透明電極45は、各LED積層23,33,43のp型半導体層にオーミック接触して残留分散を助けることができる。第2および第3透明電極35,45に使用される導電性酸化物層の例としては、SnO2,InO2,ITO,ZnO,IZO,ITZO等を挙げることができる。
【0064】
第1オーミック電極123は、第1導電型半導体層23aにオーミック接触する。図3Bに示したように、第1オーミック電極123は第1透明電極25および第2導電型半導体層23bを通じて露出した第1導電型半導体層23aにオーミック接触することができる。第1オーミック電極123は、Auを含有する合金、例えば、AuGe又はAuTeを含むことができる。
【0065】
第2オーミック電極133は、第1導電型半導体層33aにオーミック接触する。第2オーミック電極133は、第2透明電極35および第2導電型半導体層33bを通じて露出された第1導電型半導体層33aにオーミック接触できる。第2オーミック電極133は、Ti,Cr,Ni,Al等のオーミック金属を含み得る。
【0066】
第3オーミック電極143は、第1導電型半導体層43aにオーミック接触する。第3オーミック電極143は、第3透明電極45および第2導電型半導体層43bを通じて露出された第1導電型半導体層43aにオーミック接触し得る。第3オーミック電極143は、Ti,Cr,Ni,Al等のオーミック金属を含み得る。
【0067】
第1~第3オーミック電極123,133,143は、互いに垂直方向に重なるように配置されてもよい。これにより、第1~第3LED積層23,33,43で生成された光が第1~第3オーミック電極123,133,143によって遮断されて損失することを減らすことができる。しかし、本開示がこれに限定されるのではなく、第1~第3オーミック電極123,133,143は互いに水平方向に離隔されてもよい。
【0068】
一方、第1~第3オーミック電極123,133,143は、共通パッド11aに電気的に接続され、よって、個別パッド11b,11c,11dよりも共通パッド11aのさらに近くに配置できる。
【0069】
下部絶縁層125は、第1透明電極25および第1オーミック電極123を覆うことができる。下部絶縁層125は、第1導電型半導体層23a上部に位置し、第1導電型半導体層23aの側面および第2導電型半導体層23bの側面を覆うことができる。一方、下部絶縁層125は第1オーミック電極123を露出させる開口部を有し得、また、第1透明電極25を露出させる開口部を有することができる。
【0070】
中間絶縁層135は、第2透明電極35および第2オーミック電極133を覆うことができる。中間絶縁層135は、第1導電型半導体層33aの上部に位置し、第1導電型半導体層33aの側面および第2導電型半導体層33bの側面を覆うことができる。一方、中間絶縁層135は、第2オーミック電極133を露出させる開口部を有することができ、また、第2透明電極35を露出させる開口部を有することができる。
【0071】
上部絶縁層145は、第3透明電極45および第3オーミック電極143を覆うことができる。上部絶縁層145は、第1導電型半導体層43aの上部に位置し、第1導電型半導体層43aの側面および第2導電型半導体層43bの側面を覆うことができる。上部絶縁層145は、第3オーミック電極143を露出させる開口部を有することができ、また、第3透明電極45を露出させる開口部を有することができる。
【0072】
下部絶縁層125、中間絶縁層135、および上部絶縁層145は、例えば、SiOで、又はSi等で形成できる。
【0073】
第1ボンディング層20は、第1LED積層23を回路基板11に接合する。特に、第1ボンディング層20は、第1LED積層23の第1導電型半導体層23aと回路基板11を接合させることができる。第1ボンディング層20は、第1LED積層23の下部領域内に限定して位置し得るが、これに限定されるのではなく、発光素子100間の領域にも残留し得る。
【0074】
第2ボンディング層30は、第2LED積層33を第1LED積層23に接合する。第2ボンディング層30は、下部絶縁層125と第1導電型半導体層33a間でこれらを接合させることができる。第2ボンディング層30はまた、発光素子100間の領域にも配置できる。
【0075】
第3ボンディング層40は、第3LED積層43を第1LED積層23に接合する。第3ボンディング層40は、中間絶縁層135と第1導電型半導体層43a間でこれらを接合させることができる。第3ボンディング層40はまた、発光素子100間の領域にも配置できる。
【0076】
第1ボンディング層20、第2ボンディング層30又は第3ボンディング層40は、透明有機物層で形成される、または透明無機物層で形成され得る。有機物層は、SU8、ポリメチルメタアクリレート(poly(methylmethacrylate):PMMA)、ポリイミド、パリレン、ベンゾシクロブテン(Benzocyclobutene:BCB)等を例として挙げることができ、無機物層は、Al、SiO、SiN等を例として挙げることができる。また、第1ボンディング層20、第2ボンディング層30又は第3ボンディング層40は、スピン-オン-ガラス(SOG)で形成することもできる。
【0077】
第1貫通ビア129は、第1LED積層23を貫通する。第1貫通ビア129はまた、下部絶縁層125、第1透明電極25、第1ボンディング層20を貫通でき、共通パッド11aおよび個別パッド11b,11c,11dにそれぞれ電気的に接続できる。第1貫通ビア129は、例えば、Cuめっき層を含むことができる。第1貫通ビア129はまた、Cuの酸化を防止するために上段にキャップ層を含むことができ、又はCu層にENIGやENEPIG等の処理を施すことができる。
【0078】
第1側壁絶縁層127は、貫通ホール内で第1貫通ビア129を第1LED積層23から絶縁させる。第1側壁絶縁層127は貫通ホールの側壁を覆い、貫通ホールの床を露出させる開口部を有する。第1側壁絶縁層127は、例えば、化学蒸着技術または原子層蒸着技術を用いて形成することができ、例えば、Al、SiO、SiN等で形成できる。
【0079】
第1接続パッド131a,131b,131c,131dは、第1LED積層23と第2LED積層33間に位置し得る。第1接続パッド131a,131b,131c,131dは、下部絶縁層125上に配置でき、第2ボンディング層30で覆うことができる。
【0080】
第1接続パッド131aは、図3Bに示したように、共通パッド11aに電気的に接続された第1貫通ビア129と第1オーミック電極123を電気的に連結する。第1接続パッド131dは、図3Cに示したように、パッド11dに電気的に接続された第1貫通ビア129を下部絶縁層125の開口部を通じて露出された第1透明電極25に電気的に連結する。
【0081】
一方、第1接続パッド131b,131cは、それぞれパッド11c,11dに電気的に接続された第1貫通ビア129を覆ってこれらに電気的に接続される。
【0082】
第2貫通ビア139は、第2LED積層33を貫通する。第2貫通ビア139はまた、中間絶縁層135、第2透明電極35、第2ボンディング層30を貫通することができ、第1接続パッド131a,131b,131cにそれぞれ電気的に接続できる。第2貫通ビア139は、例えば、Cuめっき層を含むことができる。第2貫通ビア139はまた、Cuの酸化を防止するために上段にキャップ層を含むことができ、又はCu層にENIGやENEPIG等の処理を施すことができる。
【0083】
第2側壁絶縁層137は、貫通ホール内で第2貫通ビア139を第2LED積層33から絶縁させる。第2側壁絶縁層137は、貫通ホールの側壁を覆い、貫通ホールの床、例えば、第1接続パッド131a,131b,131cを露出させる開口部を有する。第2側壁絶縁層137は、例えば、化学蒸着技術または原子層蒸着技術を用いて形成することができ、例えば、Al、SiO、SiN等で形成できる。
【0084】
第2接続パッド141a,141b,141cは、第2LED積層33と第3LED積層43間に位置できる。第2接続パッド141a,141b,141cは、中間絶縁層135上に配置でき、第3ボンディング層40で覆うことができる。
【0085】
第2接続パッド141aは、図3Bに示したように、第1接続パッド131aに電気的に接続された第2貫通ビア139と第2オーミック電極133を電気的に連結する。第2接続パッド141cは、図3Cに示したように、第1接続パッド131cに電気的に接続された第2貫通ビア139を中間絶縁層135の開口部を通じて露出された第2透明電極35に電気的に連結する。
【0086】
一方、第2接続パッド141bは、第1接続パッド131bに電気的に接続された第2貫通ビア139を覆ってそれに電気的に接続される。
【0087】
第3貫通ビア149は、第3LED積層43を貫通する。第3貫通ビア149はまた、上部絶縁層145、第3透明電極45、第3ボンディング層40を貫通でき、第2接続パッド141a,141bにそれぞれ電気的に接続できる。第3貫通ビア149は、例えば、Cuめっき層を含み得る。第3貫通ビア149はまた、Cuの酸化を防止するために上段にキャップ層を含むことができ、又はCu層にENIGやENEPIG等の処理を施すことができる。
【0088】
第3側壁絶縁層147は、貫通ホール内で第3貫通ビア149を第3LED積層43から絶縁させる。第3側壁絶縁層147は、貫通ホールの側壁を覆い、貫通ホールの床、例えば、第2接続パッド141a,141bを露出させる開口部を有する。第3側壁絶縁層147は、例えば、化学蒸着技術または原子層蒸着技術を用いて形成され得、例えば、Al、SiO、SiN等で形成できる。
【0089】
第3接続パッド151a,151bは、第3LED積層43上に位置できる。さらに、第3接続パッド151a,151bは、上部絶縁層145上に配置できる。
【0090】
第3接続パッド151aは、図3Bに示したように、第2接続パッド141aに電気的に接続された第3貫通ビア149と第3オーミック電極143を電気的に連結する。第3接続パッド151bは、図3Dに示したように、第2接続パッド141bに電気的に接続された第3貫通ビア149を上部絶縁層145の開口部を通じて露出された第3透明電極45に電気的に連結する。
【0091】
第1~第3貫通ビア129,139,149は、化学機械研磨技術を用いて形成できる。例えば、シード層を形成し、めっき技術を用いて貫通ホールを埋めた後、化学機械研磨技術を用いて絶縁層125,135,145上の金属層を除去することにより、貫通ビアが形成できる。
【0092】
本実施形態によると、第1LED積層23の第1導電型半導体層23a、第2LED積層33の第1導電型半導体層33a、第3LED積層43の第1導電型半導体層43aは、全て共通パッド11aに電気的に接続される。一方、第1LED積層23の第2導電型半導体層23bは、個別パッド11dに電気的に接続され、第2LED積層33の第2導電型半導体層33bは個別パッド11cに電気的に接続され、第3LED積層43の第2導電型半導体層43bは、個別パッド11bに電気的に接続される。よって、第1LED積層23は、パッド11a,11dに電力を供給して駆動することができ、第2LED積層33はパッド11a,11cに電力を供給して駆動することができ、第3LED積層43はパッド11a,11bに電力を供給して駆動することができる。
【0093】
一方、本実施形態によると、第1LED積層23を貫通する第1貫通ビア129が回路基板11上のパッド11a,11b,11c,11dに直接接続できる。第1貫通ビア129は、CuCMP技術を用いて形成され得る。よって、第1貫通ビア129は、ボンディング工程によってパッド11a,11b,11c,11dにボンディングされるのではなく、パッド11a,11b,11c,11d上に形成され得る。これにより、発光素子100は回路基板11に転写されるのではなく、回路基板11上で形成され、従って、転写によって発生する信頼性問題を解決することができる。
【0094】
図4Aは、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な斜視図であり、図4Bは、本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な斜視図である。
【0095】
本開示に係るディスプレイパネルは、回路基板11上に個別的に製造された第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43を個別的にボンディングおよび処理する過程を通じて製造される。
【0096】
このとき、図4Aに示したように、第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43は、回路基板11と似た大きさで提供することができ、これらが順に回路基板11にボンディングされて工程が行われ得る。
【0097】
これとは異なり、図4Bに示したように、回路基板11に比べて相対的に小さい第1~第3LED積層23,33,43が提供され、回路基板11上に複数のLED積層23,33,43が順にタイリングされて配置することもできる。
【0098】
第1~第3LED積層23,33,43を回路基板11と似た大きさに製作できれば、図4Aのように一つの回路基板11にタイリングせずに、LED積層23,33,43をボンディングして工程を行うことができるため、工程が簡便になる。しかし、一般に、回路基板11として使用されるシリコンウエハは、相対的に大きく提供されるのに対し、化合物半導体を用いたLED積層23,33,43は、相対的に小さく製造されるため、図4Bのように複数のLED積層をタイリングして配置することにより、一回に多くの発光素子を製造することができる。
【0099】
回路基板11上に複数の発光素子が製造された後、回路基板11は再度適当な大きさに分割され得る。
【0100】
以下にて、ディスプレイパネル1000の製造方法を具体的に説明する。以下で説明するディスプレイ製造方法は、図4A又は図4Bの方式で具現できる。一方、以下で説明する製造方法を通じて、発光素子100の構造についても詳しく理解できると考える。
【0101】
図5A図5B図6A図6B図6C図7A図7B図8A図8B図9A図9B図10A図10B図11A図11B図12A図12B図12C図13A図13B図13C図14A図14B図15A図15B図16A図16B図17A図17B図18A図18B図18C図19A図19B図20A図20B図21A図21B図22A図22B図22C、および図22Dは、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法を説明するための概略的な平面図および断面図である。ここでは、図3Aで説明したように、二つの発光素子100を含む領域を例に挙げて図示および説明するが、一つの回路基板11上にはより多くの発光素子100が製造される。
【0102】
先ず、図5Aおよび図5Bを参照すると、回路基板11が提供される。回路基板11は、内部にアクティブマトリックス駆動またはパッシブマトリックス駆動のための回路を含むことができる。回路基板11は、例えばシリコン基盤の回路基板11であり、特に、アクティブ回路を含むことができる。
【0103】
回路基板11はまた、上面に露出したパッド11a,11b,11c,11dを含む。パッド11a,11b,11c,11dは、それぞれ発光素子100が形成される領域、つまり、ピクセル領域PAごとに配置することができる。パッド11a,11b,11c,11dは、回路基板11内部のアクティブ回路に電気的に連結される。
【0104】
図6A図6Bおよび図6Cを参照すると、回路基板11と別に第1~第3LED積層23,33,43が提供される。
【0105】
図6Aを参照すると、第1LED積層23は第1導電型半導体層23aおよび第2導電型半導体層23bを含み、第1基板21a上に成長し得る。第1導電型半導体層23aと第2導電型半導体層23b間に活性層(図示せず)が介在し得る。
【0106】
第1基板21aは、第1LED積層23を成長させるために使用できる基板、例えばGaAs基板であってもよい。第1導電型半導体層23aおよび第2導電型半導体層23bは、AlGaInAs系列またはAlGaInP系列の半導体層で形成でき、活性層は、例えばAlGaInP系列の井戸層を含み得る。第1LED積層23は、例えば赤色光を発するようにAlGaInPの組成比を定めることができる。
【0107】
第2導電型半導体層23b上に第1透明電極25が形成される。第1透明電極25は、前述のように、第1LED積層23で生成された光、例えば赤色光を透過する金属層または導電性酸化物層で形成できる。第1透明電極25が形成される前に第2導電型半導体層23bの表面がテクスチャリングされて粗い表面が形成され得る。
【0108】
一方、第1一時基板21bが接着剤27を通じて第1LED積層23にボンディングすることができ、第1基板21aは第1LED積層23から除去することができる。第1基板21aが除去された後、露出された第1導電型半導体層23aの表面がテクスチャリングされて粗い表面が形成され得る。
【0109】
図6Bを参照すると、第2LED積層33は第1導電型半導体層33aおよび第2導電型半導体層33bを含み、第2基板31a上に成長され得る。第1導電型半導体層33aと第2導電型半導体層33b間に活性層(図示せず)が介在し得る。
【0110】
第2基板31aは、第2LED積層33を成長させるために使用できる基板、例えばサファイア基板、GaN基板またはGaAs基板であってもよい。第1導電型半導体層33aおよび第2導電型半導体層33bは、AlGaInAs系列またはAlGaInP系列の半導体層、AlGaInN系列の半導体層で形成でき、活性層は、例えばAlGaInP系列の井戸層またはAlGaInN系列の井戸層を含み得る。第2LED積層33は、例えば緑色光を発するようにAlGaInP又はAlGaInNの組成比を定めることができる。
【0111】
第2導電型半導体層33b上に第2透明電極35が形成できる。第2透明電極35は、前述のように、第1LED積層23、第2LED積層33で生成された光、例えば赤色光、緑色光を透過する金属層または導電性酸化物層で形成される。
【0112】
一方、第2一時基板31bが接着剤37を通じて第2LED積層33にボンディングされ、第2基板31aは第2LED積層33から除去することができる。第2基板31aが除去された後、露出した第1導電型半導体層33aの表面がテクスチャリングされて粗い表面が形成される。
【0113】
図6Cを参照すると、第3LED積層43は第1導電型半導体層43aおよび第2導電型半導体層43bを含み、第3基板41a上に成長される。第1導電型半導体層43aと第2導電型半導体層43b間に活性層(図示せず)が介在し得る。
【0114】
第3基板41aは、第3LED積層43を成長させるために使用できる基板、例えばサファイア基板、SiC基板またはGaN基板であってもよい。一実施形態において、第3基板41aは平坦なサファイア基板であってもよいが、パターニングされたサファイア基板でもよい。第1導電型半導体層43aおよび第2導電型半導体層43bは、AlGaInN系列の半導体層で形成することができ、活性層は、例えばAlGaInN系列の井戸層を含むことができる。第3LED積層43は、例えば青色光を発するようにAlGaInNの組成比を定めることができる。
【0115】
第2導電型半導体層43b上に第3透明電極45が形成できる。第3透明電極45は、前述のように第1~第3LED積層23,33,43で生成された光、例えば赤色光、緑色光および青色光を透過する金属層または導電性酸化物層で形成されてもよい。
【0116】
一方、第3一時基板41bが接着剤47によって第3LED積層43にボンディングされ得、第3基板41aは第3LED積層43から除去され得る。第3基板41aが除去された後、露出された第1導電型半導体層43aの表面がテクスチャリングされて粗い表面が形成されてもよい。
【0117】
第1~第3LED積層23,33,43は、それぞれ互いに異なる成長基板21a,31a,41a上で成長され、よって、その製造工程順序は制限されない。
【0118】
以下では、成長基板21a,31a,41a上に成長した第1~第3LED積層23,33,43を用いてディスプレイパネル1000を製造する方法を説明する。
【0119】
先ず、図7Aおよび図7Bを参照すると、パッド11a,11b,11c,11dを有する回路基板11上に反射層13が形成される。反射層13は、反射金属層または分布ブラッグ反射器で形成できる。反射層13が金属反射層の場合、反射層13はパッド11a,11b,11c,11dから離隔される。反射層13が分布ブラッグ反射器の場合、反射層13はパッド11a,11b,11c,11dに接する場合もある。
【0120】
図8Aおよび図8Bを参照すると、第1ボンディング層20を通じて第1LED積層23が回路基板11にボンディングされる。第1LED積層23は、第1一時基板21bに付着した状態で回路基板11にボンディングされ、その後、第1一時基板21bおよび接着剤27が第1LED積層23から除去されてもよい。
【0121】
図4Aを参照して説明したように、回路基板11の大きさと似た大きさの第1LED積層23が回路基板11上にボンディングされる。これとは異なり、図4Bを参照して説明したように、回路基板11上に複数の第1LED積層23がタイリングされてもよい。
【0122】
図9Aおよび図9Bを参照すると、写真およびエッチング技術を用いて第1透明電極25および第2導電型半導体層23bをパターニングして第1導電型半導体層23aを露出させる。この工程は、例えばメサエッチング工程に該当し、フォトレジストパターンをエッチングマスクとして使用して行うことができる。例えば、エッチングマスクを形成した後、第1透明電極25および第2導電型半導体層23bをエッチングできる。第1透明電極25と第2導電型半導体層23bは、同じ乾式エッチング工程を用いてエッチングすることもでき、互いに異なるエッチング工程を用いてエッチングすることもできる。例えば、第1透明電極25を先に湿式エッチング技術を用いてエッチングし、次いで同じエッチングマスクを用いて乾式エッチング技術で第2導電型半導体層23bをエッチングできる。
【0123】
その後、露出した第1導電型半導体層23a上に第1オーミック電極123が形成される。
【0124】
図10Aおよび図10Bを参照すると、下部絶縁層125が形成され、貫通ホールH1が形成される。貫通ホールH1と一緒に素子分離領域ISO1が形成される。
【0125】
下部絶縁層125は、第1透明電極25および第1オーミック電極123を覆う。下部絶縁層125はまた、貫通ホールH1を形成するためのハードマスクとして機能し得る。
【0126】
貫通ホールH1は、下部絶縁層125、第1透明電極25、第1LED積層23および第1ボンディング層20を貫通し、パッド11a,11b,11c,11dを露出させる。貫通ホールH1を形成する間、素子分離領域ISO1が一緒に形成され得る。素子分離領域ISO1は、発光素子100が形成される領域を互いに分離する。
【0127】
図11Aおよび図11Bを参照すると、第1側壁絶縁層127および第1貫通ビア129が形成される。先ず、貫通ホールH1が形成された下部絶縁層125上に第1側壁絶縁層127を形成する。第1側壁絶縁層127は、例えば、原子層蒸着技術を用いて形成できる。第1側壁絶縁層127は、下部絶縁層125の上面を覆うことができ、さらに貫通ホールH1の側壁および底面を覆うことができる。貫通ホールH1の底面に形成された第1側壁絶縁層127は、ブランケットエッチング工程を通じて除去することができ、よって、パッド11a,11b,11c,11dが露出され得る。下部絶縁層125の上面を覆う第1側壁絶縁層127は、ブランケットエッチング工程の間、除去することができる。一方、素子分離領域ISO1の側壁にも第1側壁絶縁層127が形成される。
【0128】
次いで、全面にシード層を形成し、めっき技術を用いて金属層を形成した後、フォトレジストパターンを除去し、化学機械研磨技術を用いて下部絶縁層125上面に形成された金属層を除去することにより、貫通ホールH1を埋める第1貫通ビア129が完成する。素子分離領域ISO1は、フォトレジストパターンで覆って金属層の形成を遮断することもできる。フォトレジストパターンは、シード層が形成された後、金属層をめっきする前に形成されて金属層が形成される領域を定義する。フォトレジストパターンは、化学機械研磨技術を用いて除去することもでき、化学機械研磨工程を行う前にリフトオフ工程を通じて除去することもできる。また、素子分離領域ISO1内に形成されたシード層は、選択的にエッチング工程を通じて除去することができる。
【0129】
一方、第1貫通ビア129を保護するために貫通ホールH1内に形成された金属層上にキャップ層が追加されたり、ENIG又はENEPIG等の酸化防止処理を行うことができる。
【0130】
図12A図12Bおよび図12Cを参照すると、下部絶縁層125をパターニングして第1オーミック電極123を露出させる開口部125aおよび第1透明電極25を露出させる開口部125bが形成される。下部絶縁層125は、写真およびエッチング工程を通じてパターニングすることができる。開口部125bは、パッド11dに接続された第1貫通ビア129に相対的に近く配置できる。
【0131】
図13A図13Bおよび図13Cを参照すると、下部絶縁層125上に第1接続パッド131a,131b,131c,131dが形成される。第1接続パッド131a,131b,131c,131dは、フォトリソグラフィ工程およびエッチング工程を用いたりリフトオフ技術を用いて形成できる。
【0132】
第1接続パッド131aは、共通パッド11aに接続される第1貫通ビア129と開口部125aを通じて露出した第1オーミック電極123を電気的に連結して、第1接続パッド131dはパッド11dに接続された第1貫通ビア129と開口部125bを通じて露出した第1透明電極25を電気的に連結する。
【0133】
一方、第1接続パッド131b,131cは、パッド11b,11cに接続された第1貫通ビア129に電気的に接続する。
【0134】
図14Aおよび図14Bを参照すると、第2LED積層33が第1LED積層23上にボンディングされる。第2LED積層33は、第2ボンディング層30を通じて第1LED積層23上にボンディングされ得る。第1導電型半導体層33aが下側に面して第2ボンディング層30に接し、第2透明電極35が第2ボンディング層30に対向して上側に配置できる。第2LED積層33は、第2一時基板31bに付着した状態で第1LED積層23にボンディングされ得、その後、第2一時基板31bおよび接着剤37が第2LED積層33から除去できる。
【0135】
第2ボンディング層30は、素子分離領域ISO1を埋めることができ、第1接続パッド131a,131b,131c,131dを覆うことができる。
【0136】
図15Aおよび図15Bを参照すると、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて第2透明電極35および第2導電型半導体層33bをパターニングして第1導電型半導体層33aを露出させる。この工程は、例えば、メサエッチング工程に該当し、フォトレジストパターンをエッチングマスクとして使用して行うことができる。例えば、エッチングマスクを形成した後、第2透明電極35および第2導電型半導体層33bをエッチングできる。第2透明電極35と第2導電型半導体層33bは同じ乾式エッチング工程を用いてエッチングすることもでき、互いに異なるエッチング工程を用いてエッチングすることもできる。例えば、第2透明電極35を先に湿式エッチング技術を用いてエッチングし、次いで、同じエッチングマスクを用いて乾式エッチング技術で第2導電型半導体層33bをエッチングできる。
【0137】
その後、露出された第1導電型半導体層33a上に第2オーミック電極133が形成される。
【0138】
図16Aおよび図16Bを参照すると、中間絶縁層135が形成され、貫通ホールH2が形成される。貫通ホールH2と一緒に素子分離領域ISO2が形成できる。
【0139】
中間絶縁層135は、第2透明電極35および第2オーミック電極133を覆う。中間絶縁層135はまた、貫通ホールH2を形成するためのハードマスクとして機能する。
【0140】
貫通ホールH2は、中間絶縁層135、第2透明電極35、第2LED積層33および第2ボンディング層30を貫通し、第1貫通ビア129に接続された第1接続パッド131a,131b,131cを露出させる。貫通ホールH2を形成する間、素子分離領域ISO2が一緒に形成され得る。素子分離領域ISO2は、発光素子100が形成される領域を相互分離する。素子分離領域ISO2によって第2ボンディング層30が露出され得る。別の実施形態において、素子分離領域ISO2内の第2ボンディング層30が全て除去され、回路基板11の上面が露出される場合もある。
【0141】
図17Aおよび図17Bを参照すると、第2側壁絶縁層137および第2貫通ビア139が形成される。先ず、貫通ホールH2が形成された中間絶縁層135上に第2側壁絶縁層137を形成する。第2側壁絶縁層137は、例えば、原子層蒸着技術を用いて形成できる。第2側壁絶縁層137は、中間絶縁層135の上面を覆うことができ、さらに貫通ホールH2の側壁および底面を覆うことができる。貫通ホールH2の底面に形成された第2側壁絶縁層137は、ブランケットエッチング工程を通じて除去することができ、よって、第1接続パッド131a,131b,131cが露出され得る。中間絶縁層135の上面を覆う第2側壁絶縁層137は、ブランケットエッチング工程の間、除去することができる。一方、素子分離領域ISO2の側壁にも第2側壁絶縁層137が形成され得る。
【0142】
次いで、全面にシード層を形成し、めっき技術を用いて金属層を形成した後、フォトレジストパターンを除去し、化学機械研磨技術を用いて中間絶縁層135上面に形成された金属層を除去することにより、貫通ホールH2を埋める第2貫通ビア139が完成する。第2貫通ビア139を形成する工程は、第1貫通ビア129を形成する工程と類似するため、重複を避けるために詳しい説明は省略する。
【0143】
一方、第2貫通ビア139を保護するために、貫通ホールH2内に形成された金属層上にキャップ層が追加されたりENIG又はENEPIG等の酸化防止処理を行うことができる。
【0144】
図18A図18Bおよび図18Cを参照すると、中間絶縁層135をパターニングして第2オーミック電極133を露出させる開口部135aおよび第2透明電極35を露出させる開口部135bが形成される。中間絶縁層135は、写真およびエッチング工程を通じてパターニングされ得る。開口部135bは、パッド11cに電気的に接続された第2貫通ビア139に相対的に近く配置できる。
【0145】
次いで、中間絶縁層135上に第2接続パッド141a,141b,141cが形成される。第2接続パッド141a,141b,141cは、フォトリソグラフィおよびエッチング工程を用いて形成する、またはリフトオフ技術を用いて形成できる。
【0146】
第2接続パッド141aは、共通パッド11aに接続された第2貫通ビア139と、開口部135aを通じて露出された第2オーミック電極133を電気的に連結して、第2接続パッド141cはパッド11cに接続された第2貫通ビア139と開口部135bを通じて露出された第2透明電極35を電気的に連結する。
【0147】
一方、第2接続パッド141bは、パッド11bに接続された第2貫通ビア139に電気的に接続する。
【0148】
図19Aおよび図19Bを参照すると、第3LED積層43が第2LED積層33上にボンディングされる。第3LED積層43は、第3ボンディング層40を通じて第2LED積層33上にボンディングされる。第1導電型半導体層43aが下側を向いて第3ボンディング層40に接し、第3透明電極45が第3ボンディング層40に対向して上側に配置される。第3LED積層43は、第3一時基板41bに付着した状態で第2LED積層33にボンディングされ、その後、第3一時基板41bおよび接着剤47が第3LED積層43から除去される。
【0149】
第3ボンディング層40は、素子分離領域ISO2を埋めることができ、第2接続パッド141a,141b,141cを覆うことができる。
【0150】
図20Aおよび図20Bを参照すると、フォトリソグラフィおよびエッチング技術を用いて第3透明電極45および第2導電型半導体層43bをパターニングして第1導電型半導体層43aを露出させる。この工程は、例えば、メサエッチング工程に該当し、フォトレジストパターンをエッチングマスクとして使用して行うことができる。例えば、エッチングマスクを形成した後、第3透明電極45および第2導電型半導体層43bをエッチングできる。第3透明電極45と第2導電型半導体層43bは同じ乾式エッチング工程を用いてエッチングすることもでき、互いに異なるエッチング工程を用いてエッチングすることもできる。例えば、第3透明電極45を先に湿式エッチング技術を用いてエッチングし、次いで同じエッチングマスクを用いて乾式エッチング技術で第2導電型半導体層43bをエッチングできる。
【0151】
その後、露出された第1導電型半導体層43a上に第3オーミック電極143が形成される。
【0152】
次いで、第3透明電極45および第3オーミック電極143を覆う上部絶縁層145が形成され、貫通ホールH3が形成される。貫通ホールH3と一緒に素子分離領域ISO3が形成できる。上部絶縁層145はまた、貫通ホールH3を形成するためのハードマスクとして機能できる。
【0153】
貫通ホールH3は、上部絶縁層145、第3透明電極45、第3LED積層43および第3ボンディング層40を貫通し、第2接続パッド141a,141bを露出させる。貫通ホールH3を形成する間、素子分離領域ISO3が一緒に形成され得る。素子分離領域ISO3は、発光素子100が形成される領域を互いに分離する。素子分離領域ISO3によって第3ボンディング層40が露出され得る。別の実施形態において、素子分離領域ISO3内の第3ボンディング層40が全て除去され、回路基板11の上面が露出する場合もある。
【0154】
図21Aおよび図21Bを参照すると、第3側壁絶縁層147および第3貫通ビア149が形成される。先ず、貫通ホールH3が形成された上部絶縁層145上に第3側壁絶縁層147を形成する。第3側壁絶縁層147は、例えば原子層蒸着技術を用いて形成できる。第3側壁絶縁層147は、上部絶縁層145の上面を覆うことができ、さらに、貫通ホールH3の側壁および底面を覆うことができる。貫通ホールH3の底面に形成された第3側壁絶縁層147は、ブランケットエッチング工程を通じて除去することができ、よって、第2接続パッド141a,141bが露出され得る。上部絶縁層145の上面を覆う第3側壁絶縁層147は、ブランケットエッチング工程の間、除去することができる。一方、素子分離領域ISO3の側壁にも第3側壁絶縁層147が形成できる。
【0155】
次いで、全面にシード層を形成し、めっき技術を用いて金属層を形成した後、フォトレジストパターンを除去し、化学機械研磨技術を用いて上部絶縁層145上面に形成された金属層を除去することにより、貫通ホールH3を埋める第3貫通ビア149が完成する。第3貫通ビア149を形成する工程は、第1貫通ビア129を形成する工程と類似するため、重複を避けるために詳細な説明は省略する。
【0156】
一方、第3貫通ビア149を保護するために貫通ホールH3内に形成された金属層上にキャップ層が追加される、またはENIG又はENEPIG等の酸化防止処理を行うことができる。
【0157】
図22A図22B図22Cおよび図22Dを参照すると、上部絶縁層145をパターニングして第3オーミック電極143を露出させる開口部および第3透明電極45を露出させる開口部が形成される。上部絶縁層145は、写真およびエッチング工程を通じてパターニングできる。第3透明電極45を露出させる開口部は、パッド11bに電気的に接続された第3貫通ビア149に相対的に近く配置できる。
【0158】
次いで、上部絶縁層14上に第3接続パッド151a,151bが形成される。第3接続パッド151a,151bは、フォトリソグラフィおよびエッチング工程、またはリフトオフ技術を用いて形成できる。
【0159】
第3接続パッド151aは、共通パッド11aに接続された第3貫通ビア149と開口部を通じて露出された第3オーミック電極143を電気的に連結し、第3接続パッド151bは、パッド11bに接続された第3貫通ビア149と開口部を通じて露出された第3透明電極45を電気的に連結する。
【0160】
結果的に、回路基板11上で発光素子100、ピクセル領域が完成する。次いで、回路基板11は適当な大きさに分割でき、これにより、所望する大きさのディスプレイパネルが完成し得る。さらに、素子分離領域ISO3は、光遮断物質または光反射物質で埋めることもできる。
【0161】
図23Aは、本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネル2000を説明するための平面図であり、図23B図23Cおよび図23Dは、それぞれ図23Aの切り取り線D-D’、E-E’、及びF-F’に沿って切り取られた断面図である。
【0162】
図23A図23B図23Cおよび図23Dを参照すると、ディスプレイパネル2000は、回路基板11上に配置された発光素子200を含み、第1LED積層23、第2LED積層33、第3LED積層43、下部電極25’、第2透明電極35、第3透明電極45、第1オーミック電極123a、第1ボンディング層20、第2ボンディング層30、第3ボンディング層40、下部絶縁層125、中間絶縁層135、上部絶縁層145、第1側壁絶縁層127、第2側壁絶縁層137、第3側壁絶縁層147、第1貫通ビア129,129’、第2貫通ビア139,139’、第3貫通ビア149,149’、第1接続パッド131a,131b,131c,131d、第2接続パッド141a,141b,141c、第3接続パッド151a,151bを含むことができる。
【0163】
本実施形態に係るディスプレイパネル2000は、図3A、3B、図3Cおよび図3Dを参照して説明したディスプレイパネル1000と大体似ており、但し、第1導電型半導体層23a,33a,43aと第2導電型半導体層23b,33b,43bの上下方向が逆になっていることに違いがある。重複を避けるために、同一事項についての詳しい説明は省略し、相違点について詳しく説明する。
【0164】
先ず、第1~第3LED積層23,33,43は、垂直方向に積層する。ここで、各LED積層23,33,43の第2導電型半導体層23b,33b,43bが回路基板11に向かって配置され、第1導電型半導体層23a,33a,43aが、光が放出される出射面に向かって配置される。
【0165】
上で説明したように、第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43は、貫通ホールを有し、貫通ホール内に第1~第3貫通ビア129,139,149が形成される。さらに、本実施形態において、第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43を貫通する貫通ホールが追加され、この貫通ホール内に第1~第3貫通ビア129’,139’,149’が形成され得る。第1~第3貫通ビア129,139,149は、下部電極25’、第2透明電極35および第3透明電極45をそれぞれ貫通するが、第1~第3貫通ビア129’,139’,149’は、下部電極25’、第2透明電極35および第3透明電極45で停止する。
【0166】
第1~第3貫通ビア129,139,149および第1~第3貫通ビア129’,139’,149’は、貫通ホール内でそれぞれ第1~第3側壁絶縁層127,137,147によってLED積層23,33,43から絶縁される。
【0167】
本実施形態において、第1LED積層23、第2LED積層33および第3LED積層43は、互いに重複し、また、大体似た大きさの発光面積を有することができる。さらに、各LED積層23,33,43で、第1導電型半導体層23a,33a,43aは、それぞれ第2導電型半導体層23b,33b,43bと大体同じ大きさの面積を有することができる。特に、前述の実施形態と同じオーミック電極123,133,143を形成するために、第2導電型半導体層の一部をエッチングする必要がない。
【0168】
一方、第1LED積層23の第2導電型半導体層23bに下部電極25’がオーミック接触する。下部電極25’は、実質的に第2導電型半導体層23bの全面を覆うことができる。本実施形態において、第1LED積層23の第2導電型半導体層23bが回路基板11と向かい合うように配置されるため、第2導電型半導体層23bにオーミック接触する下部電極25’は、光を透過させる必要がない。特に、下部電極25’は、光を反射させる反射層として形成することもできる。例えば、下部電極25’は、AuBe又はAuZnを含むことができる。一方、下部電極25’が反射層として形成される場合、前述の実施形態で回路基板11上に形成された反射層13を省略しても、回路基板11に向かう光を反射させることができる。別の実施形態において、下部電極25’と一緒に反射層13が使用されてもよい。
【0169】
一方、第2透明電極35は、第1LED積層23と第2LED積層33間で第2導電型半導体層33bにオーミック接触し、第3透明電極45は第2LED積層33と第3LED積層43間で第2導電型半導体層43bにオーミック接触する。
【0170】
例えば、第2透明電極35は、赤色光に透明な金属層または導電性酸化物層で形成できる。さらに、第2透明電極35は、緑色光を透過させる物質で形成することもできるが、これに限定されるのではなく、緑色光を反射させる物質で形成されてもよい。
【0171】
また、第3透明電極45は、例えば、赤色光および緑色光に透明な金属層または導電性酸化物層で形成することができる。さらに、第3透明電極45は、青色光に透明な物質で形成することもできるが、これに限定されるのではなく、青色光を反射させる物質で形成されてもよい。
【0172】
下部電極25’、第2透明電極35および第3透明電極45は、各LED積層23,33,43のp型半導体層にオーミック接触して電流分散を助けることができる。第2および第3透明電極35,45に使用される導電性酸化物層の例としては、SnO,InO,ITO,ZnO,IZO,ITZO等を挙げることができる。
【0173】
第1オーミック電極123aは、第1導電型半導体層23a上に配置される。第1オーミック電極123aは、例えば、AuGe又はAuTe等で形成され得る。オーミック抵抗を低くするために、第1導電型半導体層23aは、AlGaAsのようなオーミック接触半導体層(図25Bの23c参照)を含むことができる。オーミック接触半導体層23cは、第1オーミック電極123a下部に限定して位置することができ、よって、オーミック接触半導体層23cによる光吸収を減らすことができる。
【0174】
下部絶縁層125は、第1オーミック電極123aおよび第1導電型半導体層23aを覆うことができる。下部絶縁層125は、第1導電型半導体層23a上部に限定して位置することができ、第1導電型半導体層23aの側面を覆わない場合もある。一方、下部絶縁層125は、第1オーミック電極123aを露出させる開口部を有することができる。
【0175】
中間絶縁層135は、第1導電型半導体層33aを覆う。中間絶縁層135は、第1導電型半導体層33a上に限定して位置することができ、第1導電型半導体層33aの側面を覆わない場合もある。一方、中間絶縁層135は、第1導電型半導体層33aを露出させる開口部を有し得る。
【0176】
上部絶縁層145は、第1導電型半導体層43aを覆うことができる。上部絶縁層145は、第1導電型半導体層43a上部に限定して位置することができ、第1導電型半導体層43aの側面を覆わない場合もある。上部絶縁層145は、第1導電型半導体層43aを露出させる開口部を有し得る。
【0177】
第1ボンディング層20は、第1LED積層23を回路基板11に接合する。特に、第1ボンディング層20は、第1LED積層23の下部電極25’と回路基板11を接合させることができる。第2ボンディング層30は、第2LED積層33を第1LED積層23に接合する。第2ボンディング層30は、第2透明電極35と下部絶縁層125間でこれらを接合させることができる。第3ボンディング層40は、第3LED積層43を第1LED積層23に接合する。第3ボンディング層40は、中間絶縁層135と第3透明電極45間でこれらを接合させることができる。
【0178】
第1貫通ビア129,129’は、第1LED積層23を貫通する。第1貫通ビア129はまた、下部絶縁層125、下部電極25’、第1ボンディング層20を貫通でき、共通パッド11aおよび個別パッド11b,11c,11dにそれぞれ電気的に接続できる。第1貫通ビア129’は、下部電極25’に接続できる。
【0179】
第1側壁絶縁層127は、貫通ホール内で第1貫通ビア129,129’を第1LED積層23から絶縁させる。
【0180】
第1接続パッド131a,131b,131c,131dは、第1LED積層23と第2LED積層33間に位置できる。第1接続パッド131a,131b,131c,131dは、下部絶縁層125上に配置でき、第2ボンディング層30で覆うことができる。
【0181】
第1接続パッド131aは、図23Bに示したように、共通パッド11aに電気的に接続された第1貫通ビア129と第1オーミック電極123aを電気的に連結する。第1接続パッド131dは、図23Cに示したように、パッド11dに電気的に接続された第1貫通ビア129を第1貫通ビア129’に電気的に連結する。
【0182】
一方、第1接続パッド131b,131cは、それぞれパッド11c,11dに電気的に接続された第1貫通ビア129を覆ってこれらに電気的に連結される。
【0183】
第2貫通ビア139,139’は、第2LED積層33を貫通する。第2貫通ビア139はまた、中間絶縁層135、第2透明電極35、第2ボンディング層30を貫通することができ、第1接続パッド131a,131b,131cにそれぞれ電気的に接続できる。第2貫通ビア139’は、第2透明電極35に電気的に接続する。
【0184】
第2側壁絶縁層137は、貫通ホール内で第2貫通ビア139,139’を第2LED積層33から絶縁させる。第2側壁絶縁層137は貫通ホールの側壁を覆い、貫通ホールの床、例えば、第1接続パッド131a,131b,131cおよび第2透明電極35を露出させる開口部を有する。
【0185】
第2接続パッド141a,141b,141cは、第2LED積層33と第3LED積層43間に位置し得る。第2接続パッド141a,141b,141cは、中間絶縁層135上に配置でき、第3ボンディング層40で覆うことができる。
【0186】
第2接続パッド141aは、図23Bに示したように、第1接続パッド131aに電気的に接続された第2貫通ビア139と中間絶縁層135の開口部を通じて露出された第1導電型半導体層33aを電気的に連結する。第1導電型半導体層33a上に第2オーミック電極が追加されてもよく、中間絶縁層135は第2オーミック電極を露出させる開口部を有してもよい。この場合、第2接続パッド141aは、第2貫通ビア139と第2オーミック電極を電気的に連結できる。
【0187】
第2接続パッド141cは、図23Cに示したように、第1接続パッド131cに電気的に接続された第2貫通ビア139を第2透明電極35に電気的に接続された第2貫通ビア139’に電気的に連結する。
【0188】
一方、第2接続パッド141bは、第1接続パッド131bに電気的に接続された第2貫通ビア139を覆ってそれに電気的に連結される。
【0189】
第3貫通ビア149,149’は、第3LED積層43を貫通する。第3貫通ビア149はまた、上部絶縁層145、第3透明電極45、第3ボンディング層40を貫通することができ、第2接続パッド141a,141bにそれぞれ電気的に接続できる。第3貫通ビア149’は、第3透明電極45に電気的に接続される。
【0190】
第3側壁絶縁層147は、貫通ホール内で第3貫通ビア149,149’を第3LED積層43から絶縁させる。第3側壁絶縁層147は貫通ホールの側壁を覆い、貫通ホールの床、例えば第2接続パッド141a,141bおよび第3透明電極45を露出させる開口部を有する。
【0191】
第3接続パッド151aは、図23Bに示したように、第2接続パッド141aに電気的に接続された第3貫通ビア149と上部絶縁層145の開口部を通じて露出された第1導電型半導体層43aを電気的に連結する。第1導電型半導体層43a上に第3オーミック電極を追加することもでき、上部絶縁層145は第3オーミック電極を露出させる開口部を有することもできる。この場合、第3接続パッド151aは、第3貫通ビア149と第3オーミック電極を電気的に連結することができる。
【0192】
第3接続パッド151bは、図23Dに示したように、第2接続パッド141bに電気的に接続された第3貫通ビア149を第3透明電極45に電気的に接続された第3貫通ビア149’に電気的に連結する。
【0193】
第1~第3貫通ビア129,139,149,129’,139’,149’は、前述の実施形態で説明したように、化学機械研磨技術を用いて形成できる。
【0194】
本実施形態によると、第1LED積層23の第1導電型半導体層23a、第2LED積層33の第1導電型半導体層33a、第3LED積層43の第1導電型半導体層43aは、全て共通パッド11aに電気的に接続される。一方、第1LED積層23の第2導電型半導体層23bは、個別パッド11dに電気的に接続され、第2LED積層33の第2導電型半導体層33bは個別パッド11cに電気的に接続され、第3LED積層43の第2導電型半導体層43bは、個別パッド11bに電気的に接続される。よって、第1LED積層23はパッド11a,11dに電力を供給して駆動することができ、第2LED積層33はパッド11a,11cに電力を供給して駆動することができ、第3LED積層43はパッド11a,11bから電力を供給されて駆動することができる。
【0195】
一方、本実施形態によると、第1LED積層23を貫通する第1貫通ビア129が回路基板11上のパッド11a,11b,11c,11dに直接接続できる。第1貫通ビア129は、Cu CMP技術を用いて形成できる。よって、第1貫通ビア129は、ボンディング工程によってパッド11a,11b,11c,11dにボンディングされるのではなく、パッド11a,11b,11c,11d上で形成できる。これにより、発光素子100は回路基板11に転写されるのではなく、回路基板11上で形成され、よって、転写によって発生する信頼性問題を解決することができる。
【0196】
以下では、ディスプレイパネル2000の製造方法を具体的に説明する。以下で説明するディスプレイパネルの製造方法は、図4A又は図4Bの方式で具現される。一方、以下で説明する製造方法を通じて発光素子200の構造についてもより詳しく理解できると考える。
【0197】
図24A図24B図25A図25B図26A図26B図26C図27A図27B図27C図28A図28B図29A図29B図29C図30A図30B図30C図31A図31B図31C図32A図32B図33A図33B図33C図34A図34B図34C図35A図35B図35C、及び図35Dは、本開示の一実施形態に係るディスプレイパネル2000の製造方法を説明するための概略的な平面図および断面図である。ここでは、図3Aで説明したように、二つの発光素子200を含む領域を例に挙げて図示および説明するが、一つの回路基板11上にはより多くの発光素子200が製造される。
【0198】
先ず、図24Aおよび図24Bを参照すると、回路基板11上に第1LED積層23が第1ボンディング層20を通じてボンディングされる。
【0199】
回路基板11は、内部にアクティブマトリックス駆動またはパッシブマトリックス駆動のための回路を含むことができる。回路基板11は、例えば、シリコン基板の回路基板11であってもよく、特に、アクティブ回路を含むことができる。
【0200】
回路基板11はまた、上面に露出したパッド11a,11b,11c,11dを含む。パッド11a,11b,11c,11dは、それぞれ発光素子100が形成される領域ごとに配置できる。パッド11a,11b,11c,11dは、回路基板11内部のアクティブ回路に電気的に連結される。
【0201】
第1LED積層23は、図6Aを参照して説明したように、第1基板21a上に形成できる。本実施形態において、第1一時基板21bにボンディングされる工程は省略することができ、第1基板21aは第1LED積層23が回路基板11にボンディングされた後、第1LED積層23から除去することができる。また、下部電極25’が第2導電型半導体層23b上に形成され、第1ボンディング層20は下部電極25’と回路基板11をボンディングできる。
【0202】
図25Aおよび図25Bを参照すると、第1導電型半導体層23a上に第1オーミック電極123aが形成できる。オーミック接触特性を向上させるために、第1導電型半導体層23aは、表面にAlGaAsのようなオーミック接触半導体層23cを含むことができ、第1オーミック電極123aはオーミック接触半導体層23cに接触することができる。また、第1オーミック電極123a下部のオーミック接触半導体層23cを除き、残りの領域でオーミック接触半導体層23cはエッチング除去できる。また、オーミック接触半導体層23cが除去された後、第1導電型半導体層23aの表面がテクスチャリングされて粗い表面が形成され得る。以下の図面では、図面が複雑になることを避けるために、オーミック接触半導体層23cを省略した。
【0203】
図26A図26B、および図26Cを参照すると、下部絶縁層125が形成され、貫通ホールH1_1,H1_2が形成される。貫通ホールH1_1,H1_2と一緒に素子分離領域ISO1が形成される。
【0204】
下部絶縁層125は、第1導電型半導体層23aおよび第1オーミック電極123aを覆う。下部絶縁層125はまた、貫通ホールH1_1,H1_2を形成するためのハードマスクとして機能することができる。
【0205】
貫通ホールH1_1は、下部絶縁層125、第1LED積層23、第1透明電極25及び第1ボンディング層20を貫通し、パッド11a,11b,11c,11dを露出させる。貫通ホールH1_1は、パッド11d周囲の下部電極25’を露出させる。
【0206】
一方、素子分離領域ISO1によって第1LED積層23および下部電極25’の大きさが定められ、これにより、下部電極25’は、第1LED積層23の第2導電型半導体層23bの全面に亘って形成できる。
【0207】
図27A図27Bおよび図27Cを参照すると、第1側壁絶縁層127、第1貫通ビア129,129’および第1接続パッド131a,131b,131c,131dが形成される。第1貫通ビア129,129’を形成した後、第1接続パッド131a,131b,131c,131dを形成する前に、第1オーミック電極123aを露出させる開口部が下部絶縁層125に形成される。
【0208】
第1側壁絶縁層127、第1貫通ビア129,129’および第1接続パッド131a,131b,131c,131dは、前述の実施形態と似た方法で形成されるため、詳細な説明は省略する。
【0209】
図28Aおよび図28Bを参照すると、第2LED積層33が第1LED積層23上にボンディングされる。第2LED積層33は、第2ボンディング層30を通じて第1LED積層23上にボンディングされ得る。第2透明電極35が下側を向いて第2ボンディング層30に接し、第1導電型半導体層33aが第2ボンディング層30に対向して上側に配置される。第2LED積層33は、第2基板(図6Bの31a)に付着した状態で第1LED積層23にボンディングされ、その後、第2基板31aは第2LED積層33から、例えばレーザーリフトオフ技術を用いて除去される。第2一時基板31bおよび接着剤37は省略される。
【0210】
図29A図29Bおよび図29Cを参照すると、中間絶縁層135が形成され、貫通ホールH2_1,H2_2が形成される。貫通ホールH2_1,H2_2と一緒に素子分離領域ISO2が形成され得る。
【0211】
中間絶縁層135は、第1導電型半導体層33aを覆う。中間絶縁層135はまた、貫通ホールH2_1,H2_2を形成するためのハードマスクとして機能できる。
【0212】
貫通ホールH2_1は、中間絶縁層135、第2LED積層33、第2透明電極35および第2ボンディング層30を貫通し、第1貫通ビア129に接続された第1接続パッド131a,131b,131cを露出させる。貫通ホールH2_2は、中間絶縁層135および第2LED積層33を貫通し、第2透明電極35を露出させる。貫通ホールH2_2は、第1接続パッド131cを露出させる貫通ホールH2_1に相対的に近く配置することができる。
【0213】
図30A図30Bおよび図30Cを参照すると、第2側壁絶縁層137および第2貫通ビア139,139’が形成される。第2側壁絶縁層137および貫通ビア139,139’の形成は、上で説明した実施形態と似ているため、詳しい説明は省略する。第2貫通ビア139は、第1接続パッド131a,131b,131cにそれぞれ接続することができ、第2貫通ビア139’は第2透明電極35に電気的に接続できる。
【0214】
第2貫通ビア139,139’が形成された後、中間絶縁層135をパターニングして第1導電型半導体層33aを露出させる開口部135a’が形成される。中間絶縁層135は、写真およびエッチング工程を通じてパターニングできる。開口部135a’は、共通パッド11aに電気的に接続された第2貫通ビア139に相対的に近く配置することができる。
【0215】
図31A図31Bおよび図31Cを参照すると、中間絶縁層135上に第2接続パッド141a,141b,141cが形成される。第2接続パッド141a,141b,141cは、フォトリソグラフィおよびエッチング工程を用いるか、リフトオフ技術を用いて形成できる。
【0216】
第2接続パッド141aは、共通パッド11aに接続された第2貫通ビア139と開口部135a’を通じて露出された第1導電型半導体層33aを電気的に連結し、第2接続パッド141cはパッド11cに接続された第2貫通ビア139と第2貫通ビア139’を電気的に連結する。一方、第2接続パッド141bは、パッド11bに接続された第2貫通ビア139に電気的に接続する。
【0217】
第1導電型半導体層33aのオーミック接触抵抗を低くするために、中間絶縁層135を形成する前、又は中間絶縁層135に開口部135a’を形成した後、第1導電型半導体層33aにオーミック接触するオーミック層をさらに形成することもできる。この場合、第2接続パッド141aは第2貫通ビア139とオーミック層を電気的に連結することができる。
【0218】
図32Aおよび図32Bを参照すると、第3LED積層43が第2LED積層33上にボンディングされる。第3LED積層43は、第3ボンディング層40を通じて第2LED積層33上にボンディングできる。第3透明電極45が下側を向いて第3ボンディング層40に接し、第1導電型半導体層43aが第3ボンディング層40に対向して上側に配置され得る。第3LED積層43は、第3基板41aに付着した状態で第2LED積層33にボンディングでき、その後、第3基板41aが第3LED積層43から除去される。よって、第3一時基板41bおよび接着剤47は省略できる。
【0219】
図33A図33Bおよび図33Cを参照すると、第1導電型半導体層33aを覆う上部絶縁層145が形成され、貫通ホールH3_1,H3_2が形成される。貫通ホールH3_1,H3_2と一緒に素子分離領域ISO3が形成できる。上部絶縁層145はまた、貫通ホールH3_1,H3_2を形成するためのハードマスクとして機能できる。
【0220】
貫通ホールH3_1は、上部絶縁層145、第3LED積層43、第3透明電極45および第3ボンディング層40を貫通し、第2接続パッド141a,141bを露出させる。貫通ホールH3_2は、上部絶縁層145および第3LED積層43を貫通し、第3透明電極45を露出させる。貫通ホールH3_2は、第2接続パッド141bに電気的に連結された第3貫通ビア149に相対的に近く配置できる。貫通ホールH3_1と貫通ホールH3_2は、互いに異なるフォトレジストパターンを用いて形成できる。
【0221】
図34A図34Bおよび図34Cを参照すると、第3側壁絶縁層147および第3貫通ビア149,149’が形成され、上部絶縁層145に第1導電型半導体層43aを露出させる開口部145a’が形成される。第3側壁絶縁層147、第3貫通ビア149,149’および開口部145a’を形成する工程は、第2側壁絶縁層137、第2貫通ビア139,139’および開口部135a’を形成する工程と似ているため、詳しい説明は省略する。但し、開口部145a’は、第2接続パッド141aに電気的に連結された第3貫通ビア149に相対的に近く配置できる。
【0222】
図35A図35B図35Cおよび図35Dを参照すると、上部絶縁層145上に第3接続パッド151a,151bが形成される。第3接続パッド151a,151bは、フォトリソグラフィおよびエッチング工程を用いて形成する、またはリフトオフ技術を用いて形成できる。
【0223】
第3接続パッド151aは、共通パッド11aに接続された第3貫通ビア149と開口部145a’を通じて露出された第1導電型半導体層43aを電気的に連結し、第3接続パッド151bは、パッド11bに接続された第3貫通ビア149と第3透明電極45に接続された第3貫通ビア149’を電気的に連結する。
【0224】
結果的に、回路基板11上で発光素子200、つまりピクセル領域が完成する。次いで、回路基板11を適当な大きさに分割することができ、これによりディスプレイパネル2000が完成する。さらに、素子分離領域ISO3は、光遮断物質または光反射物質で埋めることもできる。
【0225】
図36A図36B、および図36Cは、本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネル2000aを説明するための概略的な断面図である。ここで、図36A図36B、および図36Cは、それぞれ図23Aの切り取り線D-D’,E-E’、およびF-F’に沿って切り取った断面図に対応する。
【0226】
図36A図36B図36Cを参照すると、本実施形態に係るディスプレイパネル2000aは、前述の図23A図23B図23C、および図23Dを参照して説明したディスプレイパネル200と大体似ており、但し、光吸収層153をさらに含むことに違いがある。
【0227】
光吸収層153は、第3LED積層43を覆う。光吸収層153はまた、上部絶縁層145、第3側壁絶縁層147、および第3ボンディング層40を覆うことができる。特に、図36A図36B図36Cに示したように、光吸収層153はディスプレイパネル2000aの上面全体を覆うことができる。
【0228】
光吸収層153は、素子分離領域(図23BのISO3)を埋めることができる。第3LED積層43上部に配置される光吸収層153の厚さは、素子分離領域ISO3の幅より小さく、よって、第3LED積層の上部に向かう光に対する吸収が第3LED積層43の側面に放出される光に対する吸収よりも相対的に小さくなり得る。
【0229】
光吸収層153は、隣り合うサブピクセル間の光干渉を減らしてディスプレイパネルのコントラストを向上させる。
【0230】
光吸収層153は、例えば、PDMA又はブラックEMC(epoxy molding compound)のようなブラック物質で形成され得る。例えば、図35A図35B図35C、および図35Dを参照して説明したように、第3接続パッド151a,151bが形成された後、上部絶縁層145、第3側壁絶縁層147、および第3接続パッド151a,151bを覆うブラック物質を塗布し、硬化させて形成できる。
【0231】
図37は、本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネル2000bを説明するための概略的な断面図である。
【0232】
本実施形態に係るディスプレイパネル2000bは、図36A図36B、および図36Cを参照して説明したディスプレイパネル2000aと大体似ているが、光吸収層153aがパターニングされたことに違いがある。ここでは、図36Aに対応する断面図のみを代表として図示した。
【0233】
図37を参照すると、光吸収層153aは、上で説明した光吸収層153と同じように第3LED積層43を覆い、さらに、上部絶縁層145および第3側壁絶縁層147を覆い、また、素子分離領域ISO3を埋めることができる。但し、光吸収層153aは、光放出領域を定義する開口部を有するようにパターニングすることができる。これにより、サブピクセル間の光干渉を減らしてコントラストを向上させると共に、第3LED積層43を通じて上部に放出される光が光吸収層153aによって吸収されて損失することを減らすことができる。
【0234】
図38は、本開示のまた別の実施形態に係るディスプレイパネル2000cを説明するための概略的な断面図である。
【0235】
本実施形態に係るディスプレイパネル2000cは、図36A図36B、および図36Cを参照して説明したディスプレイパネル2000aと大体似ているが、光吸収層153bがサブピクセル間の領域内に形成されたことに違いがある。ここでは、図36Aに対応する断面図のみを代表として図示した。
【0236】
図38を参照すると、光吸収層153bは上で説明した光吸収層153と同じように第3LED積層43を覆い、さらに、上部絶縁層145および第3側壁絶縁層147を覆い、また、素子分離領域ISO3を埋めることができる。但し、光吸収層153bは、サブピクセル間の領域で第2ボンディング層30および第3ボンディング層40を貫通して形成することができる。これにより、サブピクセル間の光干渉を減らしてコントラストを向上させることができる。
【0237】
さらに、光吸収層153bは、図37を参照して説明したように、光放出領域を定義する開口部を有するようにパターニングすることができる。これにより、第3LED積層43を通じて上部に放出される光が光吸収層153bによって吸収されて損失されることを減らすことができる。
【0238】
光吸収層153bは、サブピクセル領域間の領域で第2ボンディング層30および第3ボンディング層40を部分的に除去した後、ブラック物質を塗布し、硬化させて形成することができる。
【0239】
光吸収層153,153a,153bが、図23A図23B図23C、および図23Dを参照して説明したディスプレイパネル2000に追加された実施形態のディスプレイパネル2000a,2000b,2000cに対して、図36A図36B図36C図37、および図38を参照して説明したが、光吸収層153,153a,153bは、図3A図3B図3C、および図3Dを参照して説明したディスプレイパネル1000にも追加できる。
【0240】
本実施形態において、光吸収層153,153a,153bが2つのサブピクセル上に形成されたことを図示したが、光吸収層153,153a,153bは、これら2つのサブピクセルに隣接する別のサブピクセル上にも形成できる。光吸収層153,153a,153bは、隣接するサブピクセルを覆う光吸収層と接し得る。さらに、光吸収層153,153a,153bは、サブピクセル間の領域を覆ってディスプレイ2000,2000a,2000b,2000c上に連続して形成され得る。
【0241】
以上で、本開示の多様な実施形態について説明したが、本開示はこれら実施形態に限定されるのではない。また、一つの実施形態について説明した事項や構成要素は、本開示の技術的思想から外れない限り、別の実施形態にも適用できる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22A
図22B
図22C
図22D
図23A
図23B
図23C
図23D
図24A
図24B
図25A
図25B
図26A
図26B
図26C
図27A
図27B
図27C
図28A
図28B
図29A
図29B
図29C
図30A
図30B
図30C
図31A
図31B
図31C
図32A
図32B
図33A
図33B
図33C
図34A
図34B
図34C
図35A
図35B
図35C
図35D
図36A
図36B
図36C
図37
図38