(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】スピーカーボックスアセンブリ、表示機器、オーディオ出力方法、及びオーディオ出力装置
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20241008BHJP
H04R 1/26 20060101ALI20241008BHJP
H04R 1/28 20060101ALI20241008BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H04R1/02 102Z
H04R1/26
H04R1/28 310Z
G09G5/00 510Q
(21)【出願番号】P 2023011260
(22)【出願日】2023-01-27
(62)【分割の表示】P 2021076675の分割
【原出願日】2021-04-28
【審査請求日】2023-04-24
(31)【優先権主張番号】202011043128.8
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100224616
【氏名又は名称】吉村 志聡
(72)【発明者】
【氏名】周 一輝
(72)【発明者】
【氏名】王 富裕
(72)【発明者】
【氏名】盧 世偉
【審査官】松崎 孝大
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-363952(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110753197(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/02
H04R 1/26
H04R 1/28
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示機器に適用されるスピーカーボックスアセンブリであって、
内部にキャビティが形成され、前記表示機器との接続に用いられる接続部材が設けられたハウジングと、
前記ハウジングの前記キャビティ内に設けられ、音声を再生する場合に、音像の中心が前記表示機器の中心位置に位置するスピーカーと、
を備え、
前記スピーカーは、
前記ハウジングの中央部に設けられたスコーカーと、ウーファ及びツィータとを備え、前記ウーファ及び前記ツィータの一方は、前記スコーカーの上方に設けられ、他方は、前記スコーカーの下方に設けられ、
前記スピーカーボックスアセンブリは、前記接続部材を介して前記表示機器の移動機構に接続され、前記表示機器の左右方向において、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、前記第1の位置は、前記表示機器のスクリーンの裏側に位置し、前記第2の位置は、前記スクリーンの左側又は右側に位置し、
前記スピーカーボックスアセンブリは、前記ハウジングの前記スクリーンから離れた側に設けられた距離センサをさらに備え、前記距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、前記スピーカーボックスアセンブリの前記第2の位置への移動を禁止する、
ことを特徴とするスピーカーボックスアセンブリ。
【請求項2】
前記距離センサは、前記ハウジングの下部に配置された第1の距離センサを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカーボックスアセンブリ。
【請求項3】
前記距離センサは、前記第1の距離センサの上方に配置された1つ又は複数の第2の距離センサをさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のスピーカーボックスアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前側の外面を覆う布ネットを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカーボックスアセンブリ。
【請求項5】
前記ハウジングは、グリッドフレームとバックシェルとをさらに備え、
前記グリッドフレームと前記バックシェルとが係合して前記キャビティを形成し、
前記グリッドフレームは、前記スピーカーの位置に対応する放音領域を含む、
前記布ネットは、前記グリッドフレームの外面に覆設される、
ことを特徴とする請求項4に記載のスピーカーボックスアセンブリ。
【請求項6】
表示機器であって、
請求項1~5のいずれか1項に記載のスピーカーボックスアセンブリを2つ備え、2つの前記スピーカーボックスアセンブリはそれぞれ、前記表示機器の両側部に設けられる、
ことを特徴とする表示機器。
【請求項7】
前記スピーカーボックスアセンブリのオーディオ出力状態を検出するための検出ユニットと、
前記スピーカーボックスアセンブリがオーディオ出力状態にある場合、前記スピーカーボックスアセンブリを第1の位置から第2の位置へ移動するように駆動し、さらに、前記スピーカーボックスアセンブリが前記オーディオ出力状態を終了する場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置から前記第1の位置へ移動するように駆動するための駆動ユニットと、を含み、
前記第1の位置は、前記表示機器のスクリーンの裏側に位置し、前記第2の位置は、前記スクリーンの左側又は右側に位置する、
ことを特徴とする、請求項6に記載の表示機器。
【請求項8】
前記表示機器は、
距離センサによって検出された距離を取得するための取得ユニットをさらに含み、
前記駆動ユニットは、さらに、前記距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置へ移動するように駆動することを停止する、
ことを特徴とする、請求項7に記載の表示機器。
【請求項9】
オーディオ出力方法であって、前記オーディオ出力方法は、請求項6に記載の表示機器に適用され、
前記スピーカーボックスアセンブリのオーディオ出力状態を検出するステップと、
前記スピーカーボックスアセンブリがオーディオ出力状態にある場合、前記スピーカーボックスアセンブリを第1の位置から第2の位置へ移動するように駆動するステップと、
前記スピーカーボックスアセンブリが前記オーディオ出力状態を終了する場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置から前記第1の位置へ移動するように駆動するステップと、を含み、
前記第1の位置は、前記表示機器のスクリーンの裏側に位置し、前記第2の位置は、前記スクリーンの左側又は右側に位置する、
ことを特徴とするオーディオ出力方法。
【請求項10】
前記オーディオ出力方法は、
距離センサによって検出された距離を取得するステップと、
前記距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置へ移動するように駆動することを停止するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
9に記載のオーディオ出力方法。
【請求項11】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体内の命令がプロセッサによって実行される場合、請求項
9又は
10に記載のオーディオ出力方法が実現される、
ことを特徴とする非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オーディオ技術の分野に関し、特に、スピーカーボックスアセンブリ、表示機器、オーディオ出力方法、オーディオ出力装置、及び非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、科学技術の進歩に伴い、テレビなどの表示機器のスクリーンの厚さはますます薄くなり、表示機器における音声再生用の部材の体積や設置場所が制限されている。薄型・軽量の要求に応えるために、スピーカーを表示機器の内部に配置することが行われており、低音を再生するために必要なスペースを十分に確保することができない。また、別の関連技術では、スピーカーを、表示機器の下方を向くように表示機器の下部に設け、又は後方若しくは側方を向くように表示機器の裏側に設けるが、上記の方法は、いずれも音質の劣化を招くとともに、音像が表示機器のスクリーンの位置から離れてしまう。外付けのスピーカーボックスで音質を向上させると、コストが高くなり、余分な占有スペースが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連技術の欠点を解消するために、スピーカーボックスアセンブリ、表示機器、オーディオ出力方法、オーディオ出力装置、及び非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例の第1の態様は、表示機器に適用されるスピーカーボックスアセンブリであって、内部にキャビティが形成され、前記表示機器との接続に用いられる接続部材が設けられたハウジングと、前記ハウジングの前記キャビティ内に設けられ、音声を再生する場合に、音像の中心が前記表示機器の中心位置に位置するスピーカーとを備え、前記スピーカーは、前記ハウジングの中央部に設けられたスコーカーと、ウーファ及びツィータとを備え、前記ウーファ及び前記ツィータの一方は、前記スコーカーの上方に設けられ、他方は、前記スコーカーの下方に設けられるスピーカーボックスアセンブリを提供する。
【0005】
一実施例では、前記ツィータは、前記ハウジングの中央部に位置し、かつ前記スコーカーの下方に位置し、前記スコーカーとの距離を第1の距離とし、前記ウーファは、前記ハウジングの上部に位置し、前記スコーカーとの距離を第2の距離とし、第2の距離は第1の距離よりも大きい。
【0006】
一実施例では、前記スピーカーボックスアセンブリは、前記ハウジングの内部に設けられ、かつ前記ウーファの位置に対応して設けられるインバーターチューブ構造をさらに備える。
【0007】
一実施例では、前記スピーカーボックスアセンブリは、ブラケットをさらに備え、前記ブラケットは、前記ハウジングの内部に設けられ、前記ブラケットに、前記スピーカーの位置に対応する取り付け孔が設けられ、前記スピーカーが前記取り付け孔にそれぞれ取り付けられ、前記ブラケットに導音孔が設けられ、前記導音孔の裏側に導音溝が設けられ、前記導音溝の開口は、前記ウーファの方向を向くように設けられ、前記導音溝と前記ブラケットの裏側とが接続されて前記インバーターチューブ構造を形成する。
【0008】
一実施例では、前記スピーカーボックスアセンブリは、前記接続部材を介して前記表示機器の移動機構に接続され、前記表示機器の左右方向において、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、前記第1の位置は、前記表示機器のスクリーンの裏側に位置し、前記第2の位置は、前記スクリーンの左側又は右側に位置し、前記スピーカーボックスアセンブリは、前記ハウジングの前記スクリーンから離れた側に設けられた距離センサをさらに備え、前記距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、前記スピーカーボックスアセンブリの前記第2の位置への移動を禁止する。
【0009】
一実施例では、前記距離センサは、前記ハウジングの下部に配置された第1の距離センサを含む。
【0010】
一実施例では、前記距離センサは、前記第1の距離センサの上方に配置された1つ又は複数の第2の距離センサをさらに含む。
【0011】
一実施例では、前記ハウジングは、前記ハウジングの前側の外面を覆う布ネットを備える。
【0012】
一実施例では、前記ハウジングは、グリッドフレームとバックシェルとをさらに備え、前記グリッドフレームと前記バックシェルとが係合して前記キャビティを形成し、前記グリッドフレームは、前記スピーカーの位置に対応する放音領域を含み、前記布ネットは、前記グリッドフレームの外面に覆設される。
【0013】
本開示の実施例の第2の態様は、表示機器であって、第1の態様に記載のスピーカーボックスアセンブリを2つ備え、前記2つのスピーカーボックスアセンブリはそれぞれ、前記表示機器の両側部に設けられる表示機器を提供する。
【0014】
本開示の実施例の第3の態様は、オーディオ出力方法であって、前記オーディオ出力方法は、第2の態様に記載の表示機器に適用され、前記スピーカーボックスアセンブリのオーディオ出力状態を検出するステップと、前記スピーカーボックスアセンブリがオーディオ出力状態にある場合、前記スピーカーボックスアセンブリを第1の位置から第2の位置へ移動するように駆動するステップと、前記スピーカーボックスアセンブリが前記オーディオ出力状態を終了する場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置から前記第1の位置へ移動するように駆動するステップと、を含み、前記第1の位置は、前記表示機器のスクリーンの裏側に位置し、前記第2の位置は、前記スクリーンの左側又は右側に位置するオーディオ出力方法を提供する。
【0015】
一実施例では、前記オーディオ出力方法は、距離センサによって検出された距離を取得するステップと、前記距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置へ移動するように駆動することを停止するステップと、をさらに含む。
【0016】
本開示の実施例の第4の態様は、オーディオ出力装置であって、前記オーディオ出力装置は、第2の態様に記載の表示機器に適用され、前記スピーカーボックスアセンブリのオーディオ出力状態を検出するための検出ユニットと、前記スピーカーボックスアセンブリがオーディオ出力状態にある場合、前記スピーカーボックスアセンブリを第1の位置から第2の位置へ移動するように駆動し、さらに、前記スピーカーボックスアセンブリが前記オーディオ出力状態を終了する場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置から前記第1の位置へ移動するように駆動するための駆動ユニットと、を含み、前記第1の位置は、前記表示機器のスクリーンの裏側に位置し、前記第2の位置は、前記スクリーンの左側又は右側に位置するオーディオ出力装置を提供する。
【0017】
一実施例では、前記オーディオ出力装置は、距離センサによって検出された距離を取得するための取得ユニットをさらに含み、前記駆動ユニットは、さらに、前記距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、前記スピーカーボックスアセンブリを前記第2の位置へ移動するように駆動することを停止する。
【0018】
本開示の実施例の第5の態様は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体内の命令がプロセッサによって実行され場合、第3の態様に記載のオーディオ出力方法が実現される非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本開示の実施例によって提供される技術的解決手段は、表示機器の両側に設置されたスピーカーボックスアセンブリの上下両端がそれぞれ前記表示機器の上下両端と面一となるように配置されることにより、スピーカーボックスの体積を増加させ、音声効果、特に低音効果を向上させることができ、音声を再生する場合に音像の中心が表示機器の中心に位置するようになり、従来のテレビに内蔵されたスピーカーの音声が画像と分離する問題を改善し、音像の品質を向上させ、ユーザ体験を向上させることができるという有益な効果を奏する。
【0020】
なお、上記の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものにすぎず、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【0021】
本明細書の図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本開示に係る実施例を示し、本明細書とともに本開示の原理を説明するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示の例示的な一実施例に係る表示機器の概略構造図
【
図2】本開示の例示的な一実施例に係るスピーカーボックスアセンブリの布ネットを除去した構造の概略図
【
図3】本開示の例示的な一実施例に係るスピーカーボックスアセンブリの分解構造の概略図
【
図4】本開示の例示的な一実施例に係るスピーカーボックスアセンブリの布ネット及びグリッドフレームを除去した構造の概略図
【
図5】本開示の例示的な一実施例に係るスピーカーボックスアセンブリの部分的な構造の概略図
【
図6】本開示の例示的な一実施例に係るスピーカーボックスアセンブリの別の部分的な構造の概略図
【
図7】本開示の例示的な一実施例に係る表示機器の構造の概略図
【
図8】本開示の例示的な一実施例に係るスピーカーボックスアセンブリの布ネット及びグリッドフレームの構造の概略図
【
図9】本開示の例示的な別の実施例に係るオーディオ出力方法のフローチャート
【
図10】本開示の例示的な別の実施例に係るオーディオ出力方法のフローチャート
【
図11】例示的な一実施例に係るオーディオ出力装置の概略ブロック図
【
図12】例示的な一実施例に係る別のオーディオ出力装置の概略ブロック図
【
図13】例示的な一実施例に係るデバイスの概略ブロック図
【
図14】例示的な一実施例に係るデバイスの概略ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0023】
例示的な実施例をここで詳細に説明し、その例は図面に示される。以下の説明が図面に言及している場合、特に明記しない限り、異なる図面の同じ番号は、同じ又は類似する要素を示す。以下に記載される例示的な実施例において説明された実施形態は、本開示と一致するすべての実施形態を表すわけではない。逆に、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述されるように、本開示のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0024】
関連技術では、表示機器は、スピーカーを、表示機器の下方を向くように表示機器の下部に設け、又は後方や側方を向くように表示機器の裏側に設けるが、上記の方法は、反射拡散により音声を視聴者に聞こえるようにする必要があり、音質の劣化が激しく、表示機器を見るユーザに聞こえる音声の音像がスクリーンの位置から離れてしまう。ここで、音像とは、仮想音源又は感覚音源とも呼ばれ、人間が音声を聞いた後、聞いた音声に基づいて仮想的に想定する音源の位置である。人間は、上記の関連技術の表示機器を使用する場合、スクリーンに表示された映像を見ながら、表示機器のスピーカーから発する音声を聞くと、音声に基づいて仮想的に想定される音源の位置が映像の位置になく、音声と画像とが分離してしまうという問題があり、よいユーザ体験を実現することができない。
【0025】
上記の技術的課題を解決するために、本開示は、表示機器100に適用されるスピーカーボックスアセンブリ10を提供し、表示機器100がテレビであってもよく、スクリーン20を含み、
図1に示すように、2つのスピーカーボックスアセンブリ10が表示機器100の両側部にそれぞれ設置され、スピーカーボックスアセンブリ10の上下両端が表示機器100の上下両端とそれぞれ面一となるように配置されることで、スピーカーボックスアセンブリ10の内部空間を向上させることができ、再生時の音質をより良好にすることができ、特に、低音について、スピーカーボックス空間の向上により、聴感体験を向上させることができ、迫力のある低音効果を実現することができる。また、表示機器100の寸法に応じて、スピーカーボックスアセンブリ10の高さ方向、すなわち、表示機器100を縦置きにしたときの鉛直上下方向の寸法を表示機器100の寸法と一致することで、例えば、画面75インチ、80インチ以上の表示機器100において、スピーカーボックスアセンブリ10の容積を2.5リットル以上とすることができ、音質をさらに向上させることができる。また、スピーカーボックスアセンブリ10を表示機器100の側部に設置することで、音声を再生する時に直接表示機器100の前側に音を発することができ、壁や他の物体からの反射音によるスピーカーボックスの直接音の過度な干渉を低減させ、優れた位置決め感及び広くて深い音場が得られ、ユーザが最も多く、最も直接、最もクリアなディテールを聞くことができる。
【0026】
図1~
図4に示すように、スピーカーボックスアセンブリ10は、内部にキャビティが形成され、表示機器100との接続に用いられる接続部材12が設けられたハウジング11と、ハウジング11のキャビティ内に設けられ、音声を再生する場合に、音像の中心が表示機器100の中心位置に位置するスピーカー13とを備えてもよい。ここで、スピーカー13は、ハウジング11の中央部に設けられたスコーカー132、ウーファ131及びツィータ133を備え、ウーファ131及びツィータ133の一方はスコーカー132の上方に設けられ、他方はスコーカー132の下方に設けられてもよい。
【0027】
本実施例では、接続部材12は、ハウジング11に直接接続されてもよいし、接続部材を介してハウジング11に固定接続されてもよく、それとともに、接続部材12が表示機器100に接続されることで、スピーカーボックスアセンブリ10と表示機器100とが接続される。表示機器100は、接続部材12を移動させるための移動可能な移動部材を含み、これにより、スピーカーボックスアセンブリ10を移動させることができるが、これについては後述する。
【0028】
以上のように構成されたスピーカーボックスアセンブリ10は、ハウジング11によって形成されたキャビティが大きな空間を形成することで、音質を向上させることができ、特にウーファ131から出力される低周波数音は、大きな空間を有するキャビティによって低音の音質をさらに向上させることができる。
【0029】
また、本実施例では、ウーファ131、スコーカー132、及びツィータ133の数は、それぞれ1つ又は複数であってもよく、本開示の図面では、2つのウーファ131、1つのスコーカー132、及び1つのツィータ133を例として示しているが、これに限定されない。また、スコーカー132は、ハウジング11の中央部に位置し、表示機器100の鉛直方向の中央付近に設けられてもよい。ウーファ131はスコーカー132の上方に位置し、ツィータ133はスコーカー132の下方に位置してもよく、又は、ウーファ131はスコーカー132の下方に位置し、ツィータ133はスコーカー132の上方に位置してもよい。上記の構成により、音声を再生する際に、音像の中心を中央の高さにし、左右2つのスピーカーボックスアセンブリ10により、音像を表示機器100の中央に位置させることができ、表示機器100の画面を見る際に、聞いた音声の仮想音源は画面と同じ位置にあり、ユーザにより良い体験を与えることができる。
【0030】
一実施例では、
図1~
図4に示すように、ツィータ133は、ハウジング11の中央部に位置し、スコーカー132の下方に位置し、かつスコーカー132に近接して設置されてもよく、スコーカー132との距離を第1の距離とする。ウーファ131は、ハウジング11の上部に位置し、ツィータ133よりもスコーカー132から離れて設けられ、スコーカー132との距離と第2の距離とし、ここで、第2の距離は第1の距離よりも大きい。本実施例では、異なる音域のオーディオと、一般的な音声が広く存在する音域範囲に応じて、上述したように構成することで、スピーカー13から発する音声全体の音像を、中央の高さに位置させることができ、左右2つのスピーカーボックスアセンブリ10により、表示機器100の中央に音像を位置させることができ、音像と画像とが同画面にあること、即ち仮想音源が表示機器100のスクリーン20に位置することを実現することができる。
【0031】
一実施例では、
図1、
図3に示すように、スピーカーボックスアセンブリ10は、ハウジング11の内部に設けられ、かつウーファ131の位置に対応して設けられるインバーターチューブ構造14をさらに含む。本実施例では、ハウジング11の内部にインバーターチューブ構造14が設けられ、インバーターチューブ構造14は、スピーカーの後方の振動を前方に伝達可能なであり、このように構成することでスピーカーの前方及び後方への音波が全て利用され、スピーカーボックスの音質を向上させることができる。また、インバーターチューブ構造14の原理によれば、特に、電気音の表現を向上させることができ、低音が42Hzまで達することができる。これによって、インバーターチューブ構造14をウーファ131に対応する位置に設けることで、すなわち、ウーファ131がハウジング11の上部に位置し、インバーターチューブ構造14がハウジング11の下部に位置するか、又は、ウーファ131がハウジング11の下部に位置し、インバーターチューブ構造14がハウジング11の上部に位置するようにすることで、スピーカーボックスアセンブリ10全体の音像が中央位置に位置することをさらに確保することができる。
【0032】
一実施例では、
図2、
図3に示すように、スピーカーボックスアセンブリ10は、ブラケット15をさらに含み、ブラケット15は、ハウジング11の内部に設けられ、ブラケット15に、スピーカー13の位置に対応する取り付け孔151が設けられ、スピーカー13が取り付け孔151にそれぞれ取り付けられ、ブラケット15に導音孔152が設けられ、導音孔152の裏側に導音溝141が設けられ、導音溝141の開口は、ウーファ131の方向を向くように設けられ、導音溝141とブラケット15の裏側とが接続されてインバーターチューブ構造13を形成する。
【0033】
本実施例では、ハウジング11の内部にブラケット15が設けられ、ブラケット15に、スピーカー13を取り付けるための取り付け孔151が設けられてもよい。ウーファ131、スコーカー132及びツィータ133の数、位置及び対応する構造に応じて、取り付け孔151の数、位置及び開口寸法を決定することができる。スピーカー13は、取り付け孔151に取り付けられ、その正面が、表示機器100のスクリーン20の画面を表示する側である前側を向いて、その背面が、配線134を介して、ブラケット15の裏側から制御回路や電源回路などに接続されてもよい。
【0034】
ブラケット15に導音孔152が開設され、導音孔152の裏側に導音溝141が設けられ、導音溝141はブラケット15の裏側に接続され、その一端に、ウーファ131の方向を向く開口が形成され、これにより、全てのスピーカー13の裏側での振動を集め、そして導音孔152を介して音声を前側に伝達して再生することができる。
【0035】
いくつかの実施例では、ブラケット15には、接続部材12との接続に用いられる接続板153がさらに設けられる。ブラケット15にスピーカー13が取り付けられるため、その重量が重く、接続部材12を直接に接続板153に接続することで、力を受ける支持部材を削減することができ、接続部材12が直接にスピーカーボックスアセンブリ10を支持することを実現することができる。いくつかの実施例では、
図2及び
図3に示すように、スピーカーボックスアセンブリ10は、補強部材16をさらに含んでもよい。補強部材16は、ブラケット15に固定され、補強する役割を果たすことができ、接続部材12は、さらに、補強部材16に接続されて複数箇所の接続を実現することもできる。複数箇所の支持により、スピーカーボックスアセンブリ10の接続をより安定かつ確実にすることができる。
【0036】
一実施例では、
図3~7に示すように、スピーカーボックスアセンブリ10は、接続部材12を介して表示機器100の移動機構(図示せず)に接続され、表示機器100の左右方向において、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、第1の位置は、表示機器100のスクリーン20の裏側に位置し、第2の位置は、スクリーン20の左側又は右側に位置する。スピーカーボックスアセンブリ10は、ハウジング11のスクリーン20から離れた側に設けられた距離センサ17をさらに含み、距離センサにより検出された距離が距離閾値以下である場合、スピーカーボックスアセンブリの第2の位置への移動を禁止する。
【0037】
ここで、左右方向とは、一般的に、表示機器100の使用状態において、スクリーン20が前側を向いた場合の表示機器100の左右両側の直線方向をいう。例えば、表示機器100が縦置き、すなわち、スクリーン20が水平面に対して垂直に置かれた場合に左右方向が水平方向である。本実施例では、スピーカーボックスアセンブリ10は、スクリーン20に対して移動可能に設けられ、表示機器100は、移動可能な移動部材、及び移動部材を移動するように駆動することができる駆動部材などを含み、スピーカーボックスアセンブリ10は、接続部材12を介して移動部材に接続され、表示機器100は、駆動部材により、移動部材を移動するように駆動し、それによりスピーカーボックスアセンブリ10を第1の位置と第2の位置との間で移動させる。第1の位置は、スクリーン20の裏側に位置し、かつスクリーン20の左右両側端部に近くてもよい。スピーカーボックスアセンブリ10が第1の位置に位置するとき、ユーザは、表示機器100の前側からスピーカーボックスアセンブリ10を見ることができない。第2の位置は、スクリーン20の左側又は右側に位置し、かつスクリーン20の左側端部に近い第1の位置に対応してスクリーン20の裏側から左側に延出してもよい。スピーカーボックスアセンブリ10は、第2の位置にあるとき、スクリーン20の左側の境界を超えて、スピーカー13を完全に露出させ、ユーザは、表示機器100の前側からスピーカーボックスアセンブリ10を見ることができ、スピーカーボックスアセンブリ10が発する音声も遮られず、反射されずにユーザに伝達することができる。スクリーン20の右側の端部に近い第1の位置に対応して、スクリーン20の右側にも第2の位置があり、その原理は、前述した左側の第2の位置と同じであるため、その説明を省略する。オーディオ出力状態では、すなわち、音声を出力する必要がある時、例えば、表示機器100の電源がオンされた後、番組の放送準備中又は放送している状態では、スピーカーボックスアセンブリ10を第2の位置に移動させて表示機器100のスクリーン20の左側又は右側の側部から露出させることにより、前側に音声を発することができ、音質を損なうことを防止することができる。また、オーディオ出力状態を終了する時、すなわち、音声を再生する必要がない時、例えば、表示機器100の電源オフ又は待機状態において、スピーカーボックスアセンブリ10を第1の位置、すなわち、スクリーン20の裏側に移動させることができ、表示機器100の外観がシンプルで美しくなり、スピーカーボックスアセンブリ10を表示機器100のケース内に収納することができ、移動方法は直線移動でも反転移動などでもよい。
【0038】
また、ハウジング11の側部に、すなわちスクリーン20から離れた側には、ハウジング11の外側に物体の有無及び物体との距離を検出するための距離センサ17が設けられてもよい。
図7に示すように、表示機器100の両側には物体200が置かれ、スピーカーボックスアセンブリ10が外側に移動するとき、物体200と衝突する可能性があるので、距離センサ17の検出により物体200の距離が距離閾値以下であると検出された場合、スピーカーボックスアセンブリ10の第2の位置への移動を禁止して、物体200の落下や衝突を回避するとともに、スピーカーボックスアセンブリ10の損傷も回避することができる。距離閾値を、第2の位置と第1の位置との間の距離と等しくしてもよく、移動をより確実にするために、当該距離よりもわずかに大きくしてもよい。例えば、第2の位置と第1の位置との間の距離であるスピーカーボックスアセンブリ10の突出距離を100mmとし、距離閾値を120mmとしてもよく、距離センサ17の検出角度を120度以上とすることで、検出の信頼性を確保することができる。
【0039】
一実施例では、距離センサ17は、ハウジング11の下部に配置された第1の距離センサ171を含んでもよい。通常物体は床面や台面に置かれるため、物体は下方から上方に延びるのが一般的である。本実施例では、第1の距離センサ171は、ハウジング11の下部に位置し、外側を向くことで、より良好に物体を検出することができ、高い位置に設置されて物体を検出できないことを回避することができる。
【0040】
一実施例では、距離センサ17は、第1の距離センサ171の上方に位置する1つ又は複数の第2の距離センサ172をさらに含んでもよい。尚、表示機器100の側方に配置される物体は、例えば、下が細く上が広い花瓶や、側方に広がる物体などの異型である可能性があるため、下部に設置される第1の距離センサ171は、中央又は上部に配置される物体を検出できない場合がある。物体をより良好に検出し、衝突を回避するために、本実施例では、第1の距離センサ171の上方に設置される1又は複数の第2の距離センサをさらに備えてもよい。例えば、
図4に示すように、ハウジング11の中央部に位置する第2の距離センサ172を1つのみ設け、第1の距離センサ171から上方の第2の距離センサ172までの距離Lは、400mm又は他の数値であってもよい。
【0041】
一実施例では、
図3、
図5、
図6及び
図8に示すように、ハウジング11は、ハウジング11の前側の外面を覆う布ネット111を含んでもよい。本実施例では、布ネット111は、キャンバス又は他の材質で作られてもよく、ハウジング11の外側に全身の布ネット111を設けることにより、外観がシンプルになる。布ネット111は、ハウジング11の前側、上側、下側、及び外側を覆って、見える表面が一体となるように設けられてもよい。
【0042】
一実施例では、
図2、
図3、
図5、
図6及び
図8に示すように、ハウジング11は、グリッドフレーム112及びバックシェル113を含むことができ、ここで、グリッドフレーム112とバックシェル113とが係合してキャビティを形成し、グリッドフレーム112は、放音領域1121を含み、放音領域1121とスピーカー13との位置が対応しており、布ネット111はグリッドフレーム112の外面に覆設される。本実施例では、グリッドフレーム112はプラスチック製であり、係合などの方法によりバックシェル113に接続され、前記実施例における接続部材12及びブラケット15上の接続板153は、キャビティの外に延出することができる。グリッドフレーム112には、くり抜き又は他の方法で設けられた放音領域1121が設けられ、放音領域1121の位置は、スピーカー13の位置に対応し、スピーカー13の放音への影響を回避する。いくつかの実施例では、グリッドフレーム112の導音孔152に対応する位置にも放音領域1121を有する。布ネット111は、接着剤を塗布して貼り付けるなどでグリッドフレーム112の外面に覆設することができ、その取り付けが容易である。
図5に示すように、ハウジング11の前側は、主に、布ネット111とグリッドフレーム112から形成され、布ネット111は、グリッドフレーム112とマッチングして、グリッドフレーム112の前側面及びグリッドフレーム112の側部端面に覆設可能である。
図6は、布ネット111とグリッドフレーム112との結合後の部分的な概略図を示し、
図6に示すように、布ネット111はグリッドフレーム112の前側(
図6のA面側)及び側部端面(
図6のB面側)に覆設される。このように設置されることでスピーカーボックスアセンブリ10の外観を一体化した視覚効果を形成することができ、ユーザ体験を向上させることができる。また、
図5に示すように、距離センサ17はスピーカーボックスアセンブリ10の側部に設置される。具体的には、
図6に示すように、グリッドフレーム112の側部端面に貫通孔が開けられ、且つ、布ネット111の対応する位置にも貫通孔が開けられ、第1の距離センサ171は、ハウジング11の内部に設置され、すなわち、グリッドフレーム112の側部端面に開けられた貫通孔の内側に位置する。第1の距離センサ171は、係合で布ネット111に取り付けられ、グリッドフレーム112及び布ネット111に設けられた貫通孔を介して、外部の物体及びその距離を検出することができる。第2の距離センサ172は、第1の距離センサ171と同じ取り付け原理であり、その説明を省略する。
【0043】
同様の考え方に基づき、本開示は、表示機器100をさらに提供する。表示機器100は、前記の実施例のいずれかに記載のスピーカーボックスアセンブリ10を2つ備え、2つのスピーカーボックスアセンブリ10が表示機器100の両側部にそれぞれ設置され、スピーカーボックスアセンブリ10の上下両端が表示機器100の上下両端とそれぞれ面一となるように配置される。2つのスピーカーボックスアセンブリ10が表示機器100の両側部にそれぞれ設置され、スピーカーボックスアセンブリ10の上下両端が表示機器100の上下両端とそれぞれ面一となるように配置されることで、スピーカーボックスアセンブリ10の内部空間を向上させることができ、再生の音質をより良好にすることができ、特に、低音について、スピーカーボックス空間の向上により、聴感体験を向上させることができ、迫力のある低音効果を実現することができる。また、スピーカーボックスアセンブリ10を表示機器100の側部に設置することで、音声を再生する時に直接表示機器100の前側に音声を発することができ、壁や他の物体からの反射音によるスピーカーボックスの直接音の過度な干渉を低減させ、優れた位置決め感及び広くて深い音場が得られ、ユーザが最も多く、最も直接、最もクリアなディテールを聞くことができる。
【0044】
また、同様の考え方に基づき、本開示は、テレビなど前記の実施例の電子機器100に適用されるオーディオ出力方法30をさらに提供する。
図9に示すように、オーディオ出力方法30は、
スピーカーボックスアセンブリ10のオーディオ出力状態を検出するステップS31と、
スピーカーボックスアセンブリ10がオーディオ出力状態にある場合、スピーカーボックスアセンブリ10を第1の位置から第2の位置へ移動するように駆動するステップS32と、
スピーカーボックスアセンブリ10がオーディオ出力状態を終了する場合、スピーカーボックスアセンブリ10を第2の位置から第1の位置へ移動するように駆動するステップS33と、を含み、
第1の位置は、表示機器100のスクリーン20の裏側に位置し、第2の位置は、スクリーン20の左側又は右側に位置する。
【0045】
本開示の実施例のオーディオ出力方法30は、現在の表示機器100の状態に基づいて、スピーカーボックスアセンブリ10のオーディオ出力状態を取得することができ、例えば、表示機器100の電源がオンになり、音楽を再生する必要がある場合に、スピーカーボックスアセンブリ10がオーディオ出力状態にあり、音声の再生を準備又はしているとき、表示機器100の移動部材、駆動部材などにより、スピーカーボックスアセンブリ10を第1の位置から第2の位置へ移動するように駆動して、スピーカーボックスアセンブリ10を露出させることにより、スピーカーが前側に音声を発することができ、音質を確保することができる。一方、現在、音声を再生する必要がない場合、例えば、表示機器100の電源オフ、スタンバイなどの場合に、スピーカーボックスアセンブリ10を、第1の位置、すなわち、スクリーン20の裏側に移動させることができ、これにより、表示機器100の外観がシンプルで美しくなり、スピーカーボックスアセンブリ10を表示機器100のケース内に収納することができ、移動方法は直線移動であってもよく、反転移動などであってもよい。
【0046】
一実施例では、
図10に示すように、オーディオ出力方法30は、距離センサによって検出された距離を取得するステップS34と、距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、スピーカーボックスアセンブリを第2の位置へ移動するように駆動することを停止するステップS35と、をさらに含む。距離センサによって検出された距離が距離閾値よりも大きい場合、ステップS32を実行することができる。ここで、スピーカーボックスアセンブリ10がオーディオ出力状態にある場合に、ステップS34を実行してもよい。上記の方法により、表示機器100の両側に物体が存在する場合に、スピーカーボックスアセンブリ10が外側に移動して衝突することを回避することができる。
【0047】
同様の考え方に基づき、本開示の実施例は、オーディオ出力装置300をさらに提供する。
【0048】
なお、本開示の実施例に係るオーディオ出力装置300は、上記の機能を実現するために、各機能の実行に対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含む。本開示の実施例において開示された各例のユニット及びアルゴリズムステップと組み合わせて、本開示の実施例は、ハードウェア、又はハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせの形態で実現され得る。特定の機能がハードウェアとして実行されるか、又は、コンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動する方法で実行されるかは、技術的解決手段の特定の適用及び設計制約によって決められる。当業者は、各特定の適用に対して異なる方法を用いて記述した機能を実現することができるが、そのような実現は、本開示の実施例の技術的解決手段の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
【0049】
図11は、例示的な一実施例に係るオーディオ出力装置300の概略ブロック図であり、オーディオ出力装置300は、前述した実施例における表示機器100に適用することができる。
図11に示すように、オーディオ出力装置300は、スピーカーボックスアセンブリのオーディオ出力状態を検出するための検出ユニット310と、スピーカーボックスアセンブリがオーディオ出力状態にある場合、スピーカーボックスアセンブリを第1の位置から第2の位置へ移動に駆動し、さらに、スピーカーボックスアセンブリがオーディオ出力状態を終了する場合、スピーカーボックスアセンブリを第2の位置から第1の位置へ移動するように駆動するための駆動ユニット320と、を含み、第1の位置は、表示機器の画面の裏側に位置し、第2の位置は、画面の左側又は右側に位置する。
【0050】
一実施例では、
図12に示すように、オーディオ出力装置は、距離センサによって検出された距離を取得するための取得ユニット330をさらに含み、駆動ユニット320は、さらに、距離センサによって検出された距離が距離閾値以下である場合、スピーカーボックスアセンブリを第2の位置へ移動するように駆動することを停止する。
【0051】
上記の実施例におけるオーディオ出力装置300については、その各モジュールが動作を実行する具体的な形態は、その方法に関する実施例では詳細に説明したが、ここでは詳細に説明しない。
【0052】
図13は、例示的な一実施例に係るデバイスのブロック図である。例えば、デバイス800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療デバイス、フィットネスデバイス、携帯情報端末などであってもよい。
【0053】
図13を参照すると、デバイス800は、処理コンポーネント802と、メモリ804と、電力コンポーネント806と、マルチメディアコンポーネント808と、オーディオコンポーネント810と、入出力(I/O)インタフェース812と、センサコンポーネント814と、通信コンポーネント816と、のうちの1つ以上を含み得る。
【0054】
処理コンポーネント802は、一般に、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ動作、及び録音動作に関連する動作など、デバイス800の全体的な動作を制御する。処理コンポーネント802は、上記の方法のステップの全て又は一部を実行するように、命令を実行する1つ以上のプロセッサ820を含み得る。さらに、処理コンポーネント802は、処理コンポーネント802と他のコンポーネントとの間の対話を容易にする1つ以上のモジュールを含み得る。例えば、処理コンポーネント802は、マルチメディアコンポーネント808と処理コンポーネント802との間の対話を容易にするためにマルチメディアモジュールを含み得る。
【0055】
メモリ804は、デバイス800の操作を支援するために様々なデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、デバイス800上で操作するための任意のアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャー、映像などを含む。メモリ804は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又は光ディスクのような任意のタイプの揮発性又は不揮発性の記憶機器、又はそれらの組み合わせによって実装され得る。
【0056】
電力コンポーネント806は、デバイス800の様々なコンポーネントに電力を供給する。電力コンポーネント806は、電源管理システム、1つ以上の電源、及びデバイス800への電力の生成、管理、及び分配に関連する他のコンポーネントを含み得る。
【0057】
マルチメディアコンポーネント808は、前記デバイス800とユーザとの間の出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含み得る。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザから入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実装され得る。タッチパネルは、タッチ、スライド、及びタッチパネル上のジェスチャを感知するための1つ又は複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するだけでなく、前記タッチ又はスライド動作に係る継続時間及び圧力を検出することができる。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント808は、前方カメラ及び/又は後方カメラを含む。デバイス800が撮影モード又はビデオモードのような操作モードにあるとき、前方カメラ及び/又は後方カメラは、外部からマルチメディアデータを受信することができる。前方及び後方カメラの各々は、固定された光学レンズ系、又は焦点距離及び光学ズーム機能を有することができる。
【0058】
オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント810は、マイクロフォン(MIC)を含み、デバイス800が呼び出しモード、録音モード、及び音声認識モードなどの操作モードにある場合に、マイクロフォンは、外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、メモリ804にさらに記憶され得るか、又は通信コンポーネント816を介して送信され得る。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力するためのスピーカーをさらに含む。
【0059】
I/Oインタフェース812は、処理コンポーネント802と、周辺インタフェースモジュールとの間のインタフェースを提供する。前記周辺インタフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。前記ボタンには、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、ロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0060】
センサコンポーネント814は、デバイス800の様々な態様の状態評価を提供するための1つ以上のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント814は、デバイス800のオン/オフ状態、デバイス800のディスプレイ及びキーパッドなどのコンポーネントの相対位置を検出することができる。センサコンポーネント814は、デバイス800又はデバイス800の1つのコンポーネントの位置の変化、ユーザがデバイス800と接触することの有無、デバイス800の方位又は加速/減速、及びデバイス800の温度の変化をさらに検出することができる。センサコンポーネント814は、いずれかの物理的接触がない場合に近くの物体の存在を検出するように構成された近接センサを含み得る。センサコンポーネント814は、イメージングアプリケーションで使用するためのCMOS又はCCD画像センサなどの光センサをさらに含み得る。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント814は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、又は温度センサをさらに含み得る。
【0061】
通信コンポーネント816は、デバイス800と他の機器との間の有線又は無線通信を容易にするように構成される。デバイス800は、WiFi、2G、3G、又はそれらの組合せなどの通信規格に基づくワイヤレスネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント816は、ブロードキャストチャネルを介して外部のブロードキャスト管理システムからブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な一実施例では、前記通信コンポーネント816は、近距離通信を容易にするための近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データアソシエーション(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術及びその他の技術に基づいて実装され得る。
【0062】
例示的な実施例では、上記の方法を実行するために、デバイス800は、1つ以上のアプリケーション特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の電子デバイスによって実装され得る。
【0063】
例示的な実施例では、例えば、命令を含むメモリ804などの、命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、上記の命令は、デバイス800のプロセッサ820によって実行されて、上記の方法を完成することができる。ここで、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶デバイスなどであってもよい。
【0064】
図14は、例示的な一実施例に係るデバイス1100のブロック図である。例えば、デバイス1100は、サーバとして提供されてもよい。
図14を参照すると、デバイス1100は、1つ又は複数のプロセッサと、アプリケーションプログラムなどの処理コンポーネント1122によって実行可能な命令を記憶するための、メモリ1132によって表されるメモリリソースとをさらに含む処理コンポーネント1122を含む。メモリ1132に記憶されたアプリケーションプログラムは、命令のセットにそれぞれ対応する1つ又は複数のモジュールを含み得る。さらに、処理コンポーネント1122は、命令を実行して、上記のリチウム電池活性化充電方法を実行するように構成される。
【0065】
デバイス1100は、デバイス1100の電源管理を実行するように構成された電源コンポーネント1126と、デバイス1100をネットワークに接続するように構成された有線又は無線ネットワークインタフェース1150と、入出力(I/O)インタフェース1158とをさらに含むことができる。デバイス1100は、Windows ServerTM、Mac OS XTM、UnixTM、Linux(登録商標)TM、FreeBSDTMなどのメモリ1132に記憶されたオペレーティングシステムに基づいて操作することができる。
【0066】
なお、本開示において、「複数」は2つ以上を意味し、他の数量詞は同様であることが理解される。「及び/又は」は、関連するオブジェクトの関連関係を記述しており、3つの関連、例えば、A及び/又はBによれば、Aが単独に存在する場合と、AとBとの両方が同時に存在する場合と、Bが単独に存在する場合との3つの場合があり得ることを示している。また、キャラクター「/」は、前後関係オブジェクトが「又は」の関係にあることを一般的に示している。単数形「一種」、「前記」及び「当該」は、文脈が他の意味を明確に示してない限り、複数形も含むことを意図する。
【0067】
さらに、「第1」、「第2」などの用語は、様々な情報を説明するために使用されるが、これらの情報は、これらの用語に限定されるべきではないことが理解される。これらの用語は、単に同じ種類の情報を区別するために使用され、特定の順序又は重要度を示すものではない。実際には、「第1の」、「第2の」等の表現は、完全に互換的に使用され得る。例えば、本開示の範囲を逸脱することなく、第1の情報は第2の情報とも称され得、同様に、第2の情報は第1の情報とも称され得る。
【0068】
さらに、「中心」、「長手方向」、「横方向」、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」などの用語によって示される位置又は位置関係は、単に本実施例を容易に説明するために、及び説明を簡単にするために、図面に示される位置又は位置関係に基づいており、言及される装置又は要素が特定の位置、構成及び動作を特定の位置で行わなければならないことを示す又は暗示するのではなく、単にそのように示される位置又は位置関係に基づいていることが理解される。
【0069】
さらに、特に明記しない限り、「接続」は、他の構成要素がない直接的な接続、及び他の要素がある間接的な接続の両方を含むことを理解されたい。
【0070】
さらに、本開示の実施例において、操作は、特定の順序で図面に記載されているが、これは、これらの操作が、示された特定の順序又は直列順序で実行されることを要求するものとして、又は所望の結果を得るために、示された全ての操作が実行されることを要求するものとして、解釈されるべきではないことが理解される。特定の環境では、マルチタスク及び並列処理が有利であり得る。
【0071】
当業者は、明細書を検討し、本明細書に開示された発明を実施した後、本開示の他の実施形態を容易に考える。本願は、本開示の一般原則に従い、本開示に開示されていない技術分野における常識又は従来の技術的手段を含む、任意の変形、使用、又は適応的変更を包含することが意図される。本明細書及び実施例は、単に例示としてみなされるものであり、本開示の真の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0072】
本開示は、上記で記述され、図面に示された厳密な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がなされ得ることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。