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特許7568760注入システム間でデータをピア交換するためのシステム、方法、及び、コンピュータプログラムプロダクト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】注入システム間でデータをピア交換するためのシステム、方法、及び、コンピュータプログラムプロダクト
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/17 20180101AFI20241008BHJP
【FI】
G16H20/17
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023026452
(22)【出願日】2023-02-22
(62)【分割の表示】P 2019572118の分割
【原出願日】2018-07-03
(65)【公開番号】P2023059959
(43)【公開日】2023-04-27
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】62/529,605
(32)【優先日】2017-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507021757
【氏名又は名称】バイエル・ヘルスケア・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ヴォルカー
(72)【発明者】
【氏名】コーリー・ケンパー
(72)【発明者】
【氏名】スリカンス・ムルティク
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・オクレジェウスキー
【審査官】吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-540316(JP,A)
【文献】国際公開第2016/196098(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/207206(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法であって、
注入システムにより、前記注入システムと少なくとも1つの他の注入システムとを含む複数の注入システムに関連付けられた複数の固有の識別子を記憶するステップであって、前記複数の注入システムは、物理ネットワークトポロジー上の仮想オーバーレイネットワークを実装する前記複数の注入システムにより形成されるピア・ツー・ピアネットワークを含む、ステップと、
前記注入システムにより、複数の注入制御データセットを記憶するステップであって、各固有の識別子は前記複数の注入制御データセットのうちの、パラメータを含む少なくとも1つの注入制御データセットに関連付けられ、固有の識別子に関連付けられた前記注入システムは前記パラメータに従ってプログラムされるように構成されるか、または、流体を患者に送出するように構成される、ステップと、
前記注入システムにより、患者の固有の識別子と関連付けられ事前試験データを取得するためのクエリーを生成するステップであって、前記事前試験データは、前記ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムによって前記患者に対して事前に行われた少なくとも1つの試験において生成される、ステップと、
前記注入システムにより、前記仮想オーバーレイネットワークを介して、前記少なくとも1つの他の注入システムに前記クエリーを送信するステップと、
前記注入システムにより、記少なくとも1つの他の注入システムから前記クエリーへの応答を受けるステップであって、前記クエリーへの前記応答が前記事前試験データを含み、前記事前試験データが前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験と関連付けられ少なくとも1つの記録を含前記少なくとも1つの記録は1つ以上の注入制御データセットを含み、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験中に少なくとも1つの流体が前記1つ以上の注入制御データセットに従って前記患者に注入された、ステップと、
前記注入システムにより、ユーザインタフェースを介して、前記1つ以上の注入制御データセットを含んだ前記少なくとも1つの記録を含む前記事前試験データを与えるステップであって、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験中に前記少なくとも1つの流体が前記1つ以上の注入制御データセットに従って前記患者に注入されたステップと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記注入システムにより、前記少なくとも1つの記録に含まれた、前記患者と関連付けられた患者データ及び/又は前記少なくとも1つの試験中に少なくとも1つの流体が前記患者に注入されるようにした注入制御データセットの1つ以上の所定のパラメータに基づき前記注入システムを用いて少なくとも1つの流体を前記患者に送出する際に使用するための注入制御データセットを決定するステップ
を更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの記録が複数の記録を含み、前記複数の記録が複数の注入制御データセットを含み、前記複数の注入制御データセットに従って前記少なくとも1つの流体が、前記患者に対して事前に行なわれた複数の験中に前記患者に注入され、前記方法は、
前記ユーザインタフェースを介して前記注入システムにより、前記注入システムを用いて前記少なくとも1つの流体を前記患者に送出する際に使用するための入制御データセットの選択を前記複数の注入制御データセットから受けるステップと、
前記注入システムにより、前記選択された注入制御データセットに従って前記患者に対する前記少なくとも1つの流体の送出を制御するステップと、を更に含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記ユーザインタフェースを介して前記注入システムにより、ユーザ入力を受けるステップと、
前記注入システムにより、前記ユーザ入力に基づいて前記注入制御データセットを変更するステップと、
前記注入システムにより、前記変更された注入制御データセットに従って前記患者に対する前記少なくとも1つの流体の送出を制御するステップと、
を更に含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、記患者と関連付けられる患者データ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験が行なわれた前記少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体が前記患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記カテーテルが位置された前記患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの記録は前記患者に関連付けられた前記患者データを含み、前記患者データは、前記患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)前記患者の名、(ii)前記患者の姓、(iii)前記患者の体重、(iv)前記患者の身長、(v)前記患者の性別、(vi)前記患者の生年月日、(vii)前記患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記1つ以上の注入制御データセットは、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体が前記患者に注入されるようにした以下のパラメータ、すなわち、(i)前記患者に注入されるようにプログラムされる前記少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)前記患者に注入されるようにプログラムされる前記少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記患者に注入された前記少なくとも1つの流体の前記第1の流体の量、(iv)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記患者に注入された前記少なくとも1つの流体の前記第2の流体の量、(v)前記少なくとも1つの流体の前記第1の流体が前記患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)前記少なくとも1つの流体の前記第2の流体が前記患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体の前記第1の流体が前記患者に注入された流量、(viii)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体の前記第2の流体が前記患者に注入された流量、(ix)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの他の注入システム内の前記少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験における開始時間、及び、(xi)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの記録は、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験が行なわれた前記少なくとも1つの他の注入システムに関連付けられた前記注入システム設定データを含み、前記注入システム設定データは、前記少なくとも1つの験が前記患者に対して事前に行なわれ前記少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)前記注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)前記注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)前記注入システムにより使用される言語、(iv)前記注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)前記注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)前記注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)前記注入システムにより使用される前記日付に関するフォーマット、(viii)前記注入システムにより使用される前記時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムを備えるピア交換データ管理システムであって、前記注入システムは、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、前記注入システムは、
前記注入システムと少なくとも1つの他の注入システムとを含む複数の注入システムに関連付けられた複数の固有の識別子を記憶し、前記複数の注入システムは、物理ネットワークトポロジー上の仮想オーバーレイネットワークを実装する前記複数の注入システムにより形成されるピア・ツー・ピアネットワークを含み、
複数の注入制御データセットを記憶し、各固有の識別子は前記複数の注入制御データセットのうちの、パラメータを含む少なくとも1つの注入制御データセットに関連付けられ、固有の識別子に関連付けられた前記注入システムは前記パラメータに従ってプログラムされるように構成されるか、または、流体を患者に送出するように構成され、
前記患者の固有の患者識別子と関連付けられ事前試験データを取得するためのクエリーを生成し、前記事前試験データは、前記ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムによって前記患者に対して事前に行われた少なくとも1つの試験において生成され、
前記仮想オーバーレイネットワークを介して、前記少なくとも1つの他の注入システムに前記クエリーを送信し、
記少なくとも1つの他の注入システムから前記クエリーへの応答を受け、前記クエリーへの前記応答が前記事前試験データを含み、前記事前試験データが前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験と関連付けられ少なくとも1つの記録を含み、前記少なくとも1つの記録は1つ以上の注入制御データセットを含み、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験中に少なくとも1つの流体が前記1つ以上の注入制御データセットに従って前記患者に注入され、
ユーザインタフェースを介して、前記1つ以上の注入制御データセットを含んだ前記少なくとも1つの記録を含む前記事前試験データを与え、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験中に前記少なくとも1つの流体が前記1つ以上の注入制御データセットに従って前記患者に注入される、
ようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、ピア交換データ管理システム。
【請求項10】
前記注入システムは、
前記少なくとも1つの記録に含まれた、前記患者と関連付けられた患者データ及び/又は前記少なくとも1つの試験中に少なくとも1つの流体が前記患者に注入されるようにした注入制御データセットの1つ以上の所定のパラメータに基づき前記注入システムを用いて前記少なくとも1つの流体を前記患者に送出する際に使用するための注入制御データセットを決定するように更にプログラムされ又は構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの記録が複数の記録を含み、前記複数の記録が複数の注入制御データセットを含み、前記複数の注入制御データセットに従って前記少なくとも1つの流体が、前記患者に対して事前に行なわれた複数の験中に前記患者に注入され、前記注入システムは、
前記ユーザインタフェースを介して、前記注入システムを用いて前記少なくとも1つの流体を前記患者に送出する際に使用するための入制御データセットの選択を前記複数の注入制御データセットから受け、
前記選択された注入制御データセットに従って前記患者に対する前記少なくとも1つの流体の送出を制御する、ように更にプログラムされ又は構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記注入システムは、
前記ユーザインタフェースを介してユーザ入力を受け、
前記ユーザ入力に基づいて前記注入制御データセットを変更し、
前記変更された注入制御データセットに従って前記患者に対する前記少なくとも1つの流体の送出を制御する、ように更にプログラムされ又は構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、記患者と関連付けられる患者データ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験が行なわれた前記少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体が前記患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記カテーテルが位置された前記患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの記録は前記患者に関連付けられた前記患者データを含み、前記患者データは、前記患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)前記患者の名、(ii)前記患者の姓、(iii)前記患者の体重、(iv)前記患者の身長、(v)前記患者の性別、(vi)前記患者の生年月日、(vii)前記患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上の注入制御データセットは、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体が前記患者に注入されるようにした以下のパラメータ、すなわち、(i)前記患者に注入されるようにプログラムされる前記少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)前記患者に注入されるようにプログラムされる前記少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記患者に注入された前記少なくとも1つの流体の前記第1の流体の量、(iv)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記患者に注入された前記少なくとも1つの流体の前記第2の流体の量、(v)前記少なくとも1つの流体の前記第1の流体が前記患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)前記少なくとも1つの流体の前記第2の流体が前記患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体の前記第1の流体が前記患者に注入された流量、(viii)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの流体の前記第2の流体が前記患者に注入された流量、(ix)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験中に前記少なくとも1つの他の注入システム内の前記少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験における開始時間、及び、(xi)前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの記録は、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験が行なわれた前記少なくとも1つの他の注入システムに関連付けられた前記注入システム設定データを含み、前記注入システム設定データは、前記少なくとも1つの験が前記患者に対して事前に行なわれ前記少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)前記注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)前記注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)前記注入システムにより使用される言語、(iv)前記注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)前記注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)前記注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)前記注入システムにより使用される前記日付に関するフォーマット、(viii)前記注入システムにより使用される前記時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
注入システム間でのデータのピア交換のためのコンピュータプログラムあって、前記コンピュータプログラム1つ以上の命令を含、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記1つ以上の命令が前記少なくとも1つのプロセッサに、
注入システムにおいて、前記注入システムと少なくとも1つの他の注入システムとを含む複数の注入システムに関連付けられた複数の固有の識別子を記憶させ、前記複数の注入システムは、物理ネットワークトポロジー上の仮想オーバーレイネットワークを実装する前記複数の注入システムにより形成されるピア・ツー・ピアネットワークを含み、
前記注入システムにより、複数の注入制御データセットを記憶させ、各固有の識別子は前記複数の注入制御データセットのうちの、パラメータを含む少なくとも1つの注入制御データセットに関連付けられ、固有の識別子に関連付けられた前記注入システムは前記パラメータに従ってプログラムされるように構成されるか、または、流体を患者に送出するように構成され、
前記注入システムにおいて、患者の固有の患者識別子と関連付けられ事前試験データを取得するためのクエリーを生成させ、前記事前試験データは、前記ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムによって前記患者に対して事前に行われた少なくとも1つの試験において生成され、
前記仮想オーバーレイネットワークを介して、前記少なくとも1つの他の注入システムに前記クエリーを送信させ、
記少なくとも1つの他の注入システムから前記クエリーへの応答を受けさせ、前記クエリーへの前記応答が前記事前試験データを含み、前記事前試験データが前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの験と関連付けられ少なくとも1つの記録を含み、前記少なくとも1つの記録は1つ以上の注入制御データセットを含み、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験中に少なくとも1つの流体が前記1つ以上の注入制御データセットに従って前記患者に注入され、
ユーザインタフェースを介して、前記1つ以上の注入制御データセットを含んだ前記少なくとも1つの記録を含む事前試験データを与えさせ、前記患者に対して事前に行なわれた前記少なくとも1つの試験中に前記少なくとも1つの流体が前記1つ以上の注入制御データセットに従って前記患者に注入される、コンピュータプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
この出願は、2017年7月7日に出願された米国仮出願第62/529,605号の利益を主張し、その全体の開示内容は参照によりその全体が本願に組み入れられる。
【0002】
この開示は、一般に、流体注入のために使用されるシステム、デバイス、製品、装置、及び、方法に関し、1つの特定の実施形態では、注入システム間でデータをピア交換するためのシステム、製品、及び、方法に関する。
【背景技術】
【0003】
注入システム(例えば、造影剤注入システムなど)と関連付けられたデータは、注入システム自体で局所的に(注入システムでのみ)又は注入システムにデータを与える注入システム外部位の中央サーバを用いて管理され得る。例えば、中央サーバは、中央サーバに接続される注入システムにデータを展開できる。一例として、多くの注入システムは局所的なデータ管理能力を有し、また、データは、注入システムで作成され、新たな器具のために更新され、変更され、及び/又は、削除されてもよい。
【0004】
データ管理は、複数の注入システムがそれぞれ撮像部位の手術を管理するための適切なデータセットを有するようにすることを含んでもよい。複数の注入システムを含む撮像部位に関して、複数の異なる注入システムのそれぞれで適切なデータセットを維持することは、かなりの労力を伴い得るとともに、特に機器のアップグレードの場合又は撮像部位で使用される造影剤のタイプの変化の場合に間違えを引き起こす場合がある。複数の注入システムのデータを管理するための中央サーバベースの解決策は魅力的である。これは、中央サーバがそれぞれの個々の注入システムを局所的に更新することに関連する労力を軽減して管理プロセスに再検討能力及び監視能力を付加し得るからである。
【0005】
しかしながら、中央サーバを展開して維持することは、情報技術(IT)部門とのかかわりを必要とする場合がある更なる製品を付加する及び/又は重大な採用課題を付加する。例えば、多数の注入システムを伴うより大きな撮像部位は、中央サーバを展開する負担を受け入れ得るが、殆どの撮像部位は、比較的少数の注入システムを伴うより小さい撮像部位である。更に、中央サーバが利用できない場合、データは、中央サーバが利用できない間に動作している又は使用状態にあるかもしれない個々の注入システムで更新されない場合がある。更に、中央サーバによって処理リソース及び/又は通信帯域幅が制限されているため、個々の注入システムでのデータ管理が遅れる場合がある。このように、撮像部位で複数の注入システムのデータを管理するための付加的な別個の中央サーバは、許容できる、効率的な、安全な、ロバスト性が高い、及び/又は、スケーラブルなデータ管理をもたらさない場合がある。更に、クラウドベースの中央サーバモデルは、単一のサーバから複数の撮像部位をサーブするための中央サーバのアイデアの単なる拡張である。例えば、クラウドベースの中央サーバは、受け入れ、効率、セキュリティ、利用可能性、及び/又は、拡張可能性に関する同様の課題を有する。一例として、クラウドベースの中央サーバは、個々の注入システムを撮像部位の直接的な制御下にない外部ネットワークに接続する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、注入システム間でデータをピア交換するための改善されたシステム、デバイス、製品、装置、及び/又は、方法が提供される。
【0007】
非限定的な実施形態又は態様によれば、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットを記憶するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定するステップであって、第1のサブセットに従って、少なくとも1つの第1の注入システムが、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成される、ステップと、少なくとも1つの第1の注入システムで、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与えるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第2の注入システムに送信するステップとを含む、注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法が提供される。
【0008】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第1のサブセットをユーザに与えるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムによりユーザ入力を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第1のサブセットから少なくとも1つの流体を患者に送出するために選択された注入制御データセットを決定するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するステップとを更に含む。
【0009】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、少なくとも1つの第2の注入システムは、複数の注入制御データセットの第2のサブセットに基づいて患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように構成され、第2のサブセットが第1のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含む。
【0010】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの異なる注入制御データセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成されない。
【0011】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、少なくとも1つの第2の注入システムにより、複数の注入制御データセットの第2のサブセットを決定するステップであって、第2のサブセットに従って、少なくとも1つの第2の注入システムが、患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように構成される、ステップと、少なくとも1つの第2の注入システムにより、少なくとも1つの第2の注入システムを用いて1つ以上の流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第2のサブセットを与えるステップとを更に含む。
【0012】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、少なくとも1つの第2の注入システムにより、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第2のサブセットをユーザに与えるステップと、少なくとも1つの第2の注入システムによりユーザ入力を受けるステップと、少なくとも1つの第2の注入システムにより、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第2のサブセットから1つ以上の流体を患者に送出する際に使用するための選択された注入制御データセットを決定するステップと、少なくとも1つの第2の注入システムにより、選択された注入制御データセットに従って患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するステップとを更に含む。
【0013】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、少なくとも1つの第1の注入システムが第1のタイプの注入システムを含み、少なくとも1つの第2の注入システムが第2のタイプの注入システムを含み、第1のタイプの注入システムが第2のタイプの注入システムとは異なる。
【0014】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システム、少なくとも1つの第2の注入システム、及び、少なくとも1つの第3の注入システムを含む複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入プロトコルの1つ以上の注入制御データセットを変更するステップであって、1つ以上の注入制御データセットが少なくとも1つの第3の注入システムの少なくとも1つの識別子と関連付けられる、ステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の識別子を少なくとも1つの第2の注入システムに送信するステップとを更に含む。
【0015】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、複数の注入制御データセットが複数の注入プロトコルを含み、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて患者に対して少なくとも1つの流体を送出する際に使用するために第1のサブセットから注入プロトコルの選択を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するステップとを更に含む。
【0016】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、複数の注入制御データセットが複数のプリセットを含み、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットからプリセットの選択を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、患者に関連付けられる患者データと、患者に関して実行されるべき処置に関連付けられる処置データとを受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択されたプリセット、患者データ、及び、処置データに基づいて少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入プロトコルを決定するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、決定された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するステップとを更に含む。
【0017】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、(i)複数のカテーテルと関連付けられる付属品データ、及び、(ii)複数の流体と関連付けられる流体データのうちの少なくとも1つを受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットから注入制御データセットの選択を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択された注入制御データセットに基づいて、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを決定するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択のために、複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のために、複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを与えるステップとを更に含む。
【0018】
非限定的な実施形態又は態様によれば、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成される少なくとも1つの第1の注入システムを備え、少なくとも1つの第1の注入システムが、複数の注入制御データセットを記憶し、少なくとも1つの第1の注入システムが患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するべく構成されるようにする複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定し、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与え、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第2の注入システムに送信するようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、ピア交換データ管理システムが提供される。
【0019】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第1のサブセットをユーザに与え、ユーザ入力を受け、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第1のサブセットから少なくとも1つの流体を患者に送出するために選択された注入制御データセットを決定し、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される。
【0020】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、少なくとも1つの第2の注入システムは、複数の注入制御データセットの第2のサブセットに基づいて患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように構成され、第2のサブセットが第1のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含む。
【0021】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの異なる注入制御データセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成されない。
【0022】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、システムは、患者に対して1つ以上の流体を送出するように構成される少なくとも1つの第2の注入システムを更に備え、少なくとも1つの第2の注入システムは、少なくとも1つの第2の注入システムが患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するべく構成されるようにする複数の注入制御データセットの第2のサブセットを決定し、少なくとも1つの第2の注入システムを用いて1つ以上の流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第2のサブセットを与えるようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0023】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第2の注入システムは、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第2のサブセットをユーザに与え、ユーザ入力を受け、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第2のサブセットから1つ以上の流体を患者に送出する際に使用するための選択された注入制御データセットを決定し、選択された注入制御データセットに従って患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される。
【0024】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、少なくとも1つの第1の注入システムが第1のタイプの注入システムを含み、少なくとも1つの第2の注入システムが第2のタイプの注入システムを含み、第1のタイプの注入システムが第2のタイプの注入システムとは異なる。
【0025】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの第1の注入システム、少なくとも1つの第2の注入システム、及び、少なくとも1つの第3の注入システムを含む複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶し、複数の注入プロトコルの1つ以上の注入制御データセットであって、少なくとも1つの第3の注入システムの少なくとも1つの識別子と関連付けられる1つ以上の注入制御データセットを変更し、複数の識別子を少なくとも1つの第2の注入システムに送信するように更にプログラムされ又は構成される。
【0026】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、複数の注入制御データセットが複数の注入プロトコルを含み、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて患者に対して少なくとも1つの流体を送出する際に使用するために第1のサブセットから注入プロトコルの選択を受け、選択された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するように更にプログラムされ又は構成される。
【0027】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、複数の注入制御データセットが複数のプリセットを含み、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットからプリセットの選択を受け、患者に関連付けられる患者データと、患者に関して実行されるべき処置に関連付けられる処置データとを受け、選択されたプリセット、患者データ、及び、処置データに基づいて少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入プロトコルを決定し、決定された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するように更にプログラムされ又は構成される。
【0028】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの第1の注入システムは、(i)複数のカテーテルと関連付けられる付属品データ、及び、(ii)複数の流体と関連付けられる流体データのうちの少なくとも1つを受け、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットから注入制御データセットの選択を受け、選択された注入制御データセットに基づいて、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを決定し、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択のために、複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のために、複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを与えるように更にプログラムされ又は構成される。
【0029】
非限定的な実施形態又は態様によれば、注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータプログラムプロダクトが1つ以上の命令を含む少なくとも1つの持続性コンピュータ可読媒体を備え、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、1つ以上の命令が少なくとも1つのプロセッサに、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第1の注入システムに記憶させ、少なくとも1つの第1の注入システムが患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するべく構成されるようにする複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定させ、少なくとも1つの第1の注入システムで、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与えさせ、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第1の注入システムから少なくとも1つの第2の注入システムに送信させる、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0030】
非限定的な実施形態又は態様によれば、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定するステップと、注入システムにより、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信するステップと、注入システムにより、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受けるステップであって、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含む、ステップと、注入システムにより、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えるステップとを含む、注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法が提供される。
【0031】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、注入システムにより、少なくとも1つの記録に基づき注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットを決定するステップを更に含む。
【0032】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、少なくとも1つの記録が複数の記録を含み、複数の記録が複数の注入制御データセットを含み、複数の注入制御データセットに従って少なくとも1つの流体が複数の事前試験中に患者に注入され、方法は、ユーザインタフェースを介して注入システムにより、注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットの選択を複数の注入制御データセットから受けるステップと、注入システムにより、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するステップとを更に含む。
【0033】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、ユーザインタフェースを介して注入システムにより、ユーザ入力を受けるステップと、注入システムにより、ユーザ入力に基づいて注入制御データセットを変更するステップと、注入システムにより、変更された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するステップとを更に含む。
【0034】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、(a)患者と関連付けられる患者データ、(b)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする注入制御データセット、(c)少なくとも1つの事前試験が行なわれた少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、(d)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、(e)少なくとも1つの事前試験中にカテーテルが位置された患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、患者データは、患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)患者の名、(ii)患者の姓、(iii)患者の体重、(iv)患者の身長、(v)患者の性別、(vi)患者の生年月日、(vii)患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入制御データセットは、少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする以下のパラメータ、すなわち、(i)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(iv)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(v)少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入された流量、(viii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入された流量、(ix)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの他の注入システム内の少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)少なくとも1つの事前試験における開始時間、及び、(xi)少なくとも1つの事前試験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む。
【0037】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入システム設定データは、少なくとも1つの事前試験が行なわれる少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)注入システムにより使用される言語、(iv)注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)注入システムにより使用される日付に関するフォーマット、(viii)注入システムにより使用される時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
非限定的な実施形態又は態様によれば、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムを備え、注入システムが、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、注入システムが少なくとも1つのプロセッサを含み、少なくとも1つのプロセッサが、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定するようにプログラムされ又は構成され、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信するようにプログラムされ又は構成され、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受けるようにプログラムされ又は構成され、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含み、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えるようにプログラムされ又は構成される、ピア交換データ管理システムが提供される。
【0039】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入システムは、少なくとも1つの記録に基づき注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットを決定するように更にプログラムされ又は構成される。
【0040】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、少なくとも1つの記録が複数の記録を含み、複数の記録が複数の注入制御データセットを含み、複数の注入制御データセットに従って少なくとも1つの流体が複数の事前試験中に患者に注入され、注入システムは、ユーザインタフェースを介して、注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットの選択を複数の注入制御データセットから受け、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される。
【0041】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入システムは、ユーザインタフェースを介してユーザ入力を受け、ユーザ入力に基づいて注入制御データセットを変更し、変更された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される。
【0042】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、(a)患者と関連付けられる患者データ、(b)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする注入制御データセット、(c)少なくとも1つの事前試験が行なわれた少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、(d)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、(e)少なくとも1つの事前試験中にカテーテルが位置された患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、患者データは、患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)患者の名、(ii)患者の姓、(iii)患者の体重、(iv)患者の身長、(v)患者の性別、(vi)患者の生年月日、(vii)患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0044】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入制御データセットは、少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする以下のパラメータ、すなわち、(i)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(iv)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(v)少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入された流量、(viii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入された流量、(ix)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの他の注入システム内の少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)少なくとも1つの事前試験における開始時間、及び、(xi)少なくとも1つの事前試験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む。
【0045】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入システム設定データは、少なくとも1つの事前試験が行なわれる少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)注入システムにより使用される言語、(iv)注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)注入システムにより使用される日付に関するフォーマット、(viii)注入システムにより使用される時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
非限定的な実施形態又は態様によれば、注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータプログラムプロダクトにおいて、コンピュータプログラムプロダクトが1つ以上の命令を含む少なくとも1つの持続性コンピュータ可読媒体を備え、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、1つ以上の命令が少なくとも1つのプロセッサに、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定させ、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信させ、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受けさせ、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含み、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えさせる、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0047】
非限定的な実施形態又は態様によれば、注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法であって、患者に対する流体の送出を制御するように構成される複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶するステップと、注入システムにより、データを変更するステップと、注入システムにより、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信するステップと、を含むコンピュータ実装方法が提供される。
【0048】
非限定的な実施形態又は態様によれば、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムを備え、注入システムが患者に対する流体の送出を制御するように構成され、注入システムが、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶し、データを変更し、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信するようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、ピア交換データ管理システムが提供される。
【0049】
非限定的な実施形態又は態様によれば、注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータプログラムプロダクトにおいて、コンピュータプログラムプロダクトが1つ以上の命令を含む少なくとも1つの持続性コンピュータ可読媒体を備え、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、1つ以上の命令が少なくとも1つのプロセッサに、患者に対する流体の送出を制御するように構成される複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムで、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶させ、データを変更させ、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信させる、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0050】
更なる非限定的な実施形態又は態様は、以下の番号が付された項に記載される。
【0051】
項1.注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法であって、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットを記憶するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定するステップであって、第1のサブセットに従って、少なくとも1つの第1の注入システムが、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成される、ステップと、少なくとも1つの第1の注入システムで、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与えるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第2の注入システムに送信するステップとを含む、コンピュータ実装方法。
【0052】
項2.少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第1のサブセットをユーザに与えるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムによりユーザ入力を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第1のサブセットから少なくとも1つの流体を患者に送出するために選択された注入制御データセットを決定するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するステップとを更に含む、項1のコンピュータ実装方法。
【0053】
項3.少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、少なくとも1つの第2の注入システムは、複数の注入制御データセットの第2のサブセットに基づいて患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように構成され、第2のサブセットが第1のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含む、項1又は2のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0054】
項4.少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの異なる注入制御データセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成されない、項1から3のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0055】
項5.少なくとも1つの第2の注入システムにより、複数の注入制御データセットの第2のサブセットを決定するステップであって、第2のサブセットに従って、少なくとも1つの第2の注入システムが、患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように構成される、ステップと、少なくとも1つの第2の注入システムにより、少なくとも1つの第2の注入システムを用いて1つ以上の流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第2のサブセットを与えるステップとを更に含む、項1から4のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0056】
項6.少なくとも1つの第2の注入システムにより、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第2のサブセットをユーザに与えるステップと、少なくとも1つの第2の注入システムによりユーザ入力を受けるステップと、少なくとも1つの第2の注入システムにより、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第2のサブセットから1つ以上の流体を患者に送出する際に使用するための選択された注入制御データセットを決定するステップと、少なくとも1つの第2の注入システムにより、選択された注入制御データセットに従って患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するステップとを更に含む、項1から5のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0057】
項7.少なくとも1つの第1の注入システムが第1のタイプの注入システムを含み、少なくとも1つの第2の注入システムが第2のタイプの注入システムを含み、第1のタイプの注入システムが第2のタイプの注入システムとは異なる、項1から6のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0058】
項8.少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システム、少なくとも1つの第2の注入システム、及び、少なくとも1つの第3の注入システムを含む複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入プロトコルの1つ以上の注入制御データセットを変更するステップであって、1つ以上の注入制御データセットが少なくとも1つの第3の注入システムの少なくとも1つの識別子と関連付けられる、ステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の識別子を少なくとも1つの第2の注入システムに送信するステップとを更に含む、項1から7のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0059】
項9.複数の注入制御データセットが複数の注入プロトコルを含み、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて患者に対して少なくとも1つの流体を送出する際に使用するために第1のサブセットから注入プロトコルの選択を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するステップとを更に含む、項1から8のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0060】
項10.複数の注入制御データセットが複数のプリセットを含み、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットからプリセットの選択を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、患者に関連付けられる患者データと、患者に関して実行されるべき処置に関連付けられる処置データとを受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択されたプリセット、患者データ、及び、処置データに基づいて少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入プロトコルを決定するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、決定された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するステップとを更に含む、項1から9のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0061】
項11.少なくとも1つの第1の注入システムにより、(i)複数のカテーテルと関連付けられる付属品データ、及び、(ii)複数の流体と関連付けられる流体データのうちの少なくとも1つを受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットから注入制御データセットの選択を受けるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、選択された注入制御データセットに基づいて、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを決定するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択のために、複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のために、複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを与えるステップとを更に含む、項1から10のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0062】
項12.患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成される少なくとも1つの第1の注入システムを備えるピア交換データ管理システムであって、少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットを記憶し、少なくとも1つの第1の注入システムが患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するべく構成されるようにする複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定し、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与え、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第2の注入システムに送信するようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、ピア交換データ管理システム。
【0063】
項13.少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第1のサブセットをユーザに与え、ユーザ入力を受け、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第1のサブセットから少なくとも1つの流体を患者に送出するために選択された注入制御データセットを決定し、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される、項12のシステム。
【0064】
項14.少なくとも1つの第1の注入システムは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、少なくとも1つの第2の注入システムは、複数の注入制御データセットの第2のサブセットに基づいて患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように構成され、第2のサブセットが第1のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含む、項12又は13のシステム。
【0065】
項15.少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの異なる注入制御データセットに基づいて患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成されない、項12から14のいずれか一項のシステム。
【0066】
項16.患者に対して1つ以上の流体を送出するように構成される少なくとも1つの第2の注入システムを更に備え、少なくとも1つの第2の注入システムは、少なくとも1つの第2の注入システムが患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するべく構成されるようにする複数の注入制御データセットの第2のサブセットを決定し、少なくとも1つの第2の注入システムを用いて1つ以上の流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第2のサブセットを与えるようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、項12から15のいずれか一項のシステム。
【0067】
項17.少なくとも1つの第2の注入システムは、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第2のサブセットをユーザに与え、ユーザ入力を受け、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第2のサブセットから1つ以上の流体を患者に送出する際に使用するための選択された注入制御データセットを決定し、選択された注入制御データセットに従って患者に対する1つ以上の流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される、項12から16のいずれか一項のシステム。
【0068】
項18.少なくとも1つの第1の注入システムが第1のタイプの注入システムを含み、少なくとも1つの第2の注入システムが第2のタイプの注入システムを含み、第1のタイプの注入システムが第2のタイプの注入システムとは異なる、項12から17のいずれか一項のシステム。
【0069】
項19.少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの第1の注入システム、少なくとも1つの第2の注入システム、及び、少なくとも1つの第3の注入システムを含む複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶し、複数の注入プロトコルの1つ以上の注入制御データセットを変更し、1つ以上の注入制御データセットが、少なくとも1つの第3の注入システムの少なくとも1つの識別子と関連付けられ、複数の識別子を少なくとも1つの第2の注入システムに送信するように更にプログラムされ又は構成される、項12から18のいずれか一項のシステム。
【0070】
項20.複数の注入制御データセットが複数の注入プロトコルを含み、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて患者に対して少なくとも1つの流体を送出する際に使用するために第1のサブセットから注入プロトコルの選択を受け、選択された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するように更にプログラムされ又は構成される、項12から19のいずれか一項のシステム。
【0071】
項21.複数の注入制御データセットが複数のプリセットを含み、少なくとも1つの第1の注入システムは、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットからプリセットの選択を受け、患者に関連付けられる患者データと、患者に関して実行されるべき処置に関連付けられる処置データとを受け、選択されたプリセット、患者データ、及び、処置データに基づいて少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入プロトコルを決定し、決定された注入プロトコルに従って少なくとも1つの流体を患者に送出するように更にプログラムされ又は構成される、項12から20のいずれか一項のシステム。
【0072】
項22.少なくとも1つの第1の注入システムは、(i)複数のカテーテルと関連付けられる付属品データ、及び、(ii)複数の流体と関連付けられる流体データのうちの少なくとも1つを受け、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するために第1のサブセットから注入制御データセットの選択を受け、選択された注入制御データセットに基づいて、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを決定し、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択のために、複数のカテーテルのサブセット、及び、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のために、複数の流体のサブセット、のうちの少なくとも1つを与えるように更にプログラムされ又は構成される、項12から21のいずれか一項のシステム。
【0073】
項23.注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータプログラムプロダクトが1つ以上の命令を含む少なくとも1つの持続性コンピュータ可読媒体を備え、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、1つ以上の命令が少なくとも1つのプロセッサに、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第1の注入システムに記憶させ、少なくとも1つの第1の注入システムが患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するべく構成されるようにする複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定させ、少なくとも1つの第1の注入システムで、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に対して送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与えさせ、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの第1の注入システムから少なくとも1つの第2の注入システムに送信させる、コンピュータプログラムプロダクト。
【0074】
項24.注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法であって、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定するステップと、注入システムにより、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信するステップと、注入システムにより、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受けるステップであって、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含む、ステップと、注入システムにより、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えるステップとを含む、コンピュータ実装方法。
【0075】
項25.注入システムにより、少なくとも1つの記録に基づき注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットを決定するステップを更に含む、項24のコンピュータ実装方法。
【0076】
項26.少なくとも1つの記録が複数の記録を含み、複数の記録が複数の注入制御データセットを含み、複数の注入制御データセットに従って少なくとも1つの流体が複数の事前試験中に患者に注入され、方法は、ユーザインタフェースを介して注入システムにより、注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットの選択を複数の注入制御データセットから受けるステップと、注入システムにより、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するステップとを更に含む、項24又は25のコンピュータ実装方法。
【0077】
項27.ユーザインタフェースを介して注入システムにより、ユーザ入力を受けるステップと、注入システムにより、ユーザ入力に基づいて注入制御データセットを変更するステップと、注入システムにより、変更された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するステップとを更に含む、項24から26のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0078】
項28.少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、(a)患者と関連付けられる患者データ、(b)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする注入制御データセット、(c)少なくとも1つの事前試験が行なわれた少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、(d)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、(e)少なくとも1つの事前試験中にカテーテルが位置された患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項24から27のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0079】
項29.患者データは、患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)患者の名、(ii)患者の姓、(iii)患者の体重、(iv)患者の身長、(v)患者の性別、(vi)患者の生年月日、(vii)患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項24から28のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0080】
項30.注入制御データセットは、少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする以下のパラメータ、すなわち、(i)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(iv)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(v)少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入された流量、(viii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入された流量、(ix)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの他の注入システム内の少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)少なくとも1つの事前試験における開始時間、及び、(xi)少なくとも1つの事前試験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む、項24から29のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0081】
項31.注入システム設定データは、少なくとも1つの事前試験が行なわれる少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)注入システムにより使用される言語、(iv)注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)注入システムにより使用される日付に関するフォーマット、(viii)注入システムにより使用される時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項24から30のいずれか一項のコンピュータ実装方法。
【0082】
項32.複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムを備えるピア交換データ管理システムであって、注入システムは、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成され、注入システムは、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定し、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信し、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受け、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含み、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えるようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、ピア交換データ管理システム。
【0083】
項33.注入システムは、少なくとも1つの記録に基づき注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットを決定するように更にプログラムされ又は構成される、項32のシステム。
【0084】
項34.少なくとも1つの記録が複数の記録を含み、複数の記録が複数の注入制御データセットを含み、複数の注入制御データセットに従って少なくとも1つの流体が複数の事前試験中に患者に注入され、注入システムは、ユーザインタフェースを介して、注入システムを用いて少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための注入制御データセットの選択を複数の注入制御データセットから受け、選択された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される、項32又は33のシステム。
【0085】
項35.注入システムは、ユーザインタフェースを介してユーザ入力を受け、ユーザ入力に基づいて注入制御データセットを変更し、変更された注入制御データセットに従って患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように更にプログラムされ又は構成される、項32から34のいずれか一項のシステム。
【0086】
項36.少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、(a)患者と関連付けられる患者データ、(b)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする注入制御データセット、(c)少なくとも1つの事前試験が行なわれた少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、(d)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、(e)少なくとも1つの事前試験中にカテーテルが位置された患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項32から35のいずれか一項のシステム。
【0087】
項37.患者データは、患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)患者の名、(ii)患者の姓、(iii)患者の体重、(iv)患者の身長、(v)患者の性別、(vi)患者の生年月日、(vii)患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項32から36のいずれか一項のシステム。
【0088】
項38.注入制御データセットは、少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする以下のパラメータ、すなわち、(i)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(iv)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(v)少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入された流量、(viii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入された流量、(ix)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの他の注入システム内の少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)少なくとも1つの事前試験における開始時間、及び、(xi)少なくとも1つの事前試験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む、項32から37のいずれか一項のシステム。
【0089】
項39.注入システム設定データは、少なくとも1つの事前試験が行なわれる少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)注入システムにより使用される言語、(iv)注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)注入システムにより使用される日付に関するフォーマット、(viii)注入システムにより使用される時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、項32から38のいずれか一項のシステム。
【0090】
項40.注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータプログラムプロダクトが1つ以上の命令を含む少なくとも1つの持続性コンピュータ可読媒体を備え、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、1つ以上の命令が少なくとも1つのプロセッサに、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定させ、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信させ、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受けさせ、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含み、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えさせる、コンピュータプログラムプロダクト。
【0091】
項41.注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータ実装方法であって、患者に対する流体の送出を制御するように構成される複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶するステップと、注入システムにより、データを変更するステップと、注入システムにより、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信するステップとを含む、コンピュータ実装方法。
【0092】
項42.複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムを備えるピア交換データ管理システムであって、注入システムが患者に対する流体の送出を制御するように構成され、注入システムは、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶し、データを変更し、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信するようにプログラムされ又は構成される少なくとも1つのプロセッサを含む、ピア交換データ管理システム。
【0093】
項43.注入システム間でデータをピア交換するためのコンピュータプログラムプロダクトであって、コンピュータプログラムプロダクトが1つ以上の命令を含む少なくとも1つの持続性コンピュータ可読媒体を備え、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、1つ以上の命令が少なくとも1つのプロセッサに、患者に対する流体の送出を制御するように構成される複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムで、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶させ、データを変更させ、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信させる、コンピュータプログラムプロダクト。
【0094】
本発明、並びに、構造の関連要素及び部品の組み合わせの動作方法及び機能のこれらの及び他の特徴及び特性、及び、製造の経済性は、添付図面に関連する以下の説明及び添付の特許請求の範囲を考慮するとより明らかとなり、それらの全てがこの明細書の一部を形成し、この場合、同様の参照番号は様々な図において対応する部分を示す。しかしながら、図面は、例示及び説明のみを目的としており、本発明の制限を規定するように意図されていないことが明確に理解されるべきである。明細書及び特許請求の範囲で使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び、「その(the)」という単数形は、文脈が別段明確に指示しなければ、複数の指示対象を含む。
【0095】
以下、添付の概略図に示される典型的な実施形態又は態様を参照して、本発明の更なる利点及び詳細について更に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0096】
図1A】本明細書中に記載されるシステム、デバイス、製品、装置、及び/又は、方法が本発明の原理に従って実装され得る環境の非限定的な実施形態又は態様の図である。
図1B図1Aのシステム又はデバイスのピア・ツー・ピアネットワークの非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークの図である。
図1C図1Aのシステム又はデバイスのピア・ツー・ピアネットワークの非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークの図である。
図1D図1Aのシステム又はデバイスのピア・ツー・ピアネットワークの非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークの図である。
図1E図1Aのシステム又はデバイスのピア・ツー・ピアネットワークの非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークの図である。
図2図1A図1Eの1つ以上のシステム又は1つ以上のデバイスの構成要素の非限定的な実施形態又は態様の図である。
図3】注入システム間でデータをピア交換するためのプロセスの非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。
図4】注入システム間でデータをピア交換するためのプロセスの非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。
図5】注入システム間でデータをピア交換するためのプロセスの非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。
図6】注入システム間でデータをピア交換するためのプロセスの非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。
図7A図1A図1Eの1つ以上のシステム又は1つ以上のデバイスの非限定的な実施形態又は態様のデータ及び/又は情報の表示の実施を示す。
図7B図1A図1Eの1つ以上のシステム又は1つ以上のデバイスの非限定的な実施形態又は態様のデータ及び/又は情報の表示の実施を示す。
【発明を実施するための形態】
【0097】
以下の説明の目的のため、「端」、「上側」、「下側」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上端」、「下端」、「横」、「縦」という用語、及び、その派生語は、それが図面で方向付けられるように本発明に関連するものとする。しかしながら、明らかに反対のことが定められる場合を除き、本発明が様々な別の変形及びステップシーケンスを想定し得ることが理解されるべきである。また、添付図面に示されて以下の明細書に記載される特定のデバイス及びプロセスが本発明の単なる典型的な実施形態又は態様であることも理解されるべきである。したがって、本明細書中に開示される実施形態又は態様の実施形態又は態様に関連する特定の寸法及び他の物理的特性は、別段に示唆されなければ限定と見なされるべきでない。
【0098】
本明細書中で使用される態様、構成要素、要素、構造、行為、ステップ、機能、命令、及び/又は、同様のものは、それ自体明示的に記載されなければ重要又は必須と解釈されるべきでない。また、本明細書中で使用される冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、1つ以上の項目を含むように意図されており、「1つ以上」及び「少なくとも1つ」と置き換え可能に使用され得る。更に、本明細書中で使用される「セット」という用語は、1つ以上の項目(例えば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目と関連しない項目との組み合わせなど)を含むように意図され、「1つ以上」又は「少なくとも1つ」と置き換え可能に使用されてもよい。1つの項目のみが意図される場合、「1つ」という用語又は同様の言語が使用される。また、本明細書中で使用される「有する(has)」、「有する(have)」、「有している(having)」などの用語は、非制約的な用語であるように意図される。更に、「に基づいて」という表現は、別段に明記されなければ「少なくとも部分的に基づいて」を意味するように意図される。
【0099】
本明細書中で使用される「通信」及び「通信する」という用語は、情報(例えば、データ、信号、メッセージ、命令、コマンド、及び/又は、同様のもの)の受信、受け入れ、送信、転送、提供、及び/又は、同様のものを指す場合がある。1つのユニット(例えば、デバイス、システム、デバイス又はシステムのコンポーネント、それらの組み合わせ、及び/又は同様のもの)が他のユニットと通信するとは、1つのユニットが、情報を直接的又は間接的に、他のユニットから受信する、及び/又は他のユニットに送信することができることを意味する。これは、本質的に有線及び/又は無線である直接又は間接接続を指す場合がある。加えて、送信された情報が第1及び第2のユニット間で修正、処理、中継、及び/又はルーティングされ得るとしても、2つのユニットは相互に通信することができる。例えば、第1のユニットが、情報を受動的に受信して、第2のユニットに情報を能動的に送信しないとしても、第1のユニットは第2のユニットと通信することができる。他の例として、少なくとも1つの中間ユニット(例えば、第1のユニットと第2のユニットの間に位置する第3のユニット)が、第1のユニットから受信した情報を処理して、この処理された情報を第2のユニットに通信したとしても、第1のユニットは第2のユニットと通信することができる。いくつかの非限定的実施形態又は態様において、メッセージは、データを含むネットワークパケット(例えば、データパケット及び/又は同様のもの)を指す場合がある。多くの他の変更が可能であることは認められるであろう。多くの他の変更が可能であることは認められるであろう。
本明細書中で使用される「サーバ」という用語は、1つ以上のコンピューティングデバイス、例えば、プロセッサ、ストレージデバイス、及び/又は、インターネット又はプライベートネットワークのようなネットワーク上のクライアントデバイス及び/又は他のコンピューティングデバイスと通信する同様のコンピュータコンポーネントを指す場合がある。これは、いくつかの例において、他のサーバ及び/又はクライアントデバイスとの通信を容易にする。様々な他の変更が可能であることは認められるであろう。本明細書中で使用される「システム」という用語は、1つ以上のコンピューティングデバイス又はコンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、以下のものに限定されるわけではないが、プロセッサ、サーバ、クライアントデバイス、ソフトウェアアプリケーション、及び/又は他の同様のコンポーネントを指す場合がある。加えて、本明細書中で使用される「サーバ」又は「プロセッサ」に対する言及は、以前のステップ又は機能を実行するものとして記載された、以前に記載したサーバ及び/又はプロセッサ、別のサーバ及び/又はプロセッサ、及び/又は、サーバ及び/又はプロセッサの組み合わせを指す場合がある。例えば、明細書及び請求項中で使用されるように、第1のステップ又は機能を実行するものとして記載された第1のサーバ及び/又は第1のプロセッサは、第2のステップ又は機能を実行するものとして記載された同じ又は別のサーバ及び/又はプロセッサを指す場合がある。
【0100】
本発明の非限定的実施形態又は態様は、注入システム間でデータをピア交換するためのシステム、方法及びコンピュータプログラムプロダクト(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データ等)に向けられている。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入プロトコルを記憶するステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入プロトコルの第1のサブセットを決定するステップであって、第1のサブセットに従って、少なくとも1つの第1の注入システムが、患者に流体を送出するように構成される、ステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、少なくとも1つの第1の注入システムを用いて流体を患者に送出するための複数の注入プロトコルの第1のサブセットを与えるステップと、少なくとも1つの第1の注入システムにより、複数の注入プロトコルを少なくとも1つの第2の注入システムに送信するステップとを含んでもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、患者と関連付けられる事前試験データに関するクエリーを決定するステップと、注入システムにより、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信するステップと、注入システムにより、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーへの応答を受けるステップであって、クエリーへの応答が事前試験データを含み、事前試験データが患者に関して行なわれた少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録を含む、ステップと、注入システムにより、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えるステップとを含んでもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、方法は、患者に対する少なくとも1つの流体の送出を制御するように構成される複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムにより、複数の注入システムと関連付けられるデータを記憶するステップと、注入システムによりデータを変更するステップと、注入システムにより、データの変更に応じて、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信するステップとを含んでもよい。
【0101】
このようにして、本発明の実施形態又は態様は、注入システム間のより受け入れることができる、効率的な、安全な、ロバスト性が高い、及び/又は、スケーラブルなデータ管理を可能にするデータ管理への分散的なアプローチ(例えば、ピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムの明示的なメンバーシップ)を与えることができる。例えば、そのような分散的なアプローチは、注入システム間(例えば、同じ場所にある注入システム間、異なる遠隔場所にある注入システム間、異なる撮像部位の注入システム間など)でデータの局所的な及び/又は遠隔的な共有をもたらすことができる。一例として、ピア・ツー・ピアネットワーク内の全ての注入システムに関する全ての注入制御データセット(例えば、全ての注入プロトコル、全てのプリセットなど)の完全なバックアップは、個々の注入システムで(例えば、注入システムのピア・ツー・ピアネットワーク内の各注入システムなどで)維持可能及び/又は個々の注入システムから提供可能であり、また、個々の注入システムは、その個々の注入システムとともに使用できる注入プロトコルのそれ自体のサブセットを維持できる。したがって、注入システムでのデータ管理をより簡単に採用又は実施でき(例えば、更なるサーバ及びその関連するメンテナンスを付加することなく)、1つ以上のピア注入システムに対するピア接続が利用できるときはいつでも個々の注入システムでデータを受信又は更新でき、注入システム間でデータを処理する及び/又は通信するためのより多くのリソースにアクセスでき、より安全な態様でデータを交換でき、及び/又は、撮像部位における注入システムの数をより容易に増大させることができる。
【0102】
ここで図1Aを参照すると、図1Aは、本明細書中に記載さえるデバイス、システム、及び/又は、方法が実装され得る環境100の一例の図である。図1Aに示されるように、環境100は、複数の注入システム102(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)及びネットワーク104を含む。複数の注入システム102は、有線接続、無線接続、又は、有線接続と無線接続との組み合わせを介して相互接続(例えば、通信するための接続を確立)してもよい。
【0103】
図1B~1Eも参照すると、幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、複数の注入システム102が注入システムのピア・ツー・ピアネットワークを含む。例えば、複数の注入システム102により形成されるピア・ツー・ピアネットワークは、物理ネットワークトポロジー上(例えば、ネットワーク104上)の注入システム(例えば、ピアノードなど)間の論理接続又は仮想オーバーレイネットワークを実装してもよく、この場合、論理接続又は仮想オーバーレイネットワークにおける注入システム又はピアノードは、物理ネットワーク内のノードのサブセット(例えば、ネットワーク104内のノードのサブセット)を形成する。一例として、図1Bは、2つの注入システム又はピアノード102a、102bを含む複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク110の非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークを示す。一例として、図1Cは、3つの注入システム又はピアノード102a、102b、102cを含む複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク120の非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークを示す。そのような例において、データは、基礎となる物理ネットワークを介して(例えば、ネットワーク104を介して、基礎となるTCP/IPネットワークを介してなど)通信されてもよいが、注入システム又はピアノード(例えば、アプリケーション層におけるノード)は、基礎となる物理ネットワークを通る経路に対応する論理接続又は仮想オーバーレイリンクを介して互いに直接に通信できる。
【0104】
図1Dは、6個の注入システム又はピアノード102a、102b、102c、102d、102e、102fを含む複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク130の非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークを示す。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、ピア・ツー・ピアネットワーク内のノード間の論理接続又は直接仮想オーバーレイリンクLの数は、以下の式(1)に従って決定されてもよい。
L=(N*(N-1)/2) (1)
ここで、Nは、ピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システム又はピアノードの数である。例えば、図1Dに示されるように、ピア・ツー・ピアネットワーク130の6個の注入システム又はピアノード102a、102b、102c、102d、102e、102f間には15個の論理接続又は直接仮想オーバーレイリンクLがあってもよい。また、図1Dに示されるように、幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、ピア・ツー・ピアネットワークの1つ以上の注入システム又はピアノード(例えば、ピア・ツー・ピアネットワーク130内の注入システム又はピアノード102a)は、ピア・ツー・ピアネットワークの1つ以上の他の注入システム又はピアノード(例えば、ピア・ツー・ピアネットワーク130の注入システム又はピアノード102b、102c、102d、102e、102f)からのネットワーク障害によって分割される場合があるが、ネットワーク障害によって分割されないピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システム又はピアノード間(例えば、ピア・ツー・ピアネットワーク130の注入システム又はピアノード102b、102c、102d、102e、102f間)で通信を維持できる。
【0105】
一例として、図1Eは、4つの注入システム又はピアノード102a、102b、102c、102dを含む複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク140の非限定的な実施形態又は態様の実装のための論理接続又は仮想オーバーレイネットワークを示す。図1Eに示されるように、4つの注入システム又はピアノード102a、102b、102c、102d間には6つの論理接続又は直接仮想オーバーレイリンクLがあってもよい。また、図1Dに示されるように、幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、ピア・ツー・ピアネットワークの1つ以上の注入システム又はピアノード(例えば、ピア・ツー・ピアネットワーク140内の注入システム又はピアノード102b)は、オフラインであってもよく、及び/又は、他のシステム又はノードと通信していなくてもよいが、通信は、オンラインである及び/又は他のシステム又はノードと通信しているピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システム又はピアノード間(例えば、ピア・ツー・ピアネットワーク140の注入システム又はピアのピアノード102a、102c、102d間)で維持され得る。
【0106】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、(例えば、ネットワーク104を含む物理ネットワーク上のピアノードとしての複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワークなどを介して)データ及び/又は情報(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データなど)を互いから受信できる及び/又はデータ及び/又は情報(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データなど)を互いに通信できる1つ以上のデバイスを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、コンピュータデバイス、例えば、1つ以上のコンピュータ、ポータブルコンピュータ(例えば、タブレットコンピュータ)、モバイルデバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、例えば、腕時計、眼鏡、レンズ、及び/又は、衣服、PDA、及び/又は、同様のもの)、サーバ(例えば、トランザクション処理サーバ)、サーバのグループ、及び/又は、他の同様のデバイスを含むことができる。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムに対して局所的又は遠隔的であってもよいデータ記憶デバイスと通信する。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、データ及び/又は情報をデータ記憶デバイスから受信することができる、データ及び/又は情報をデータ記憶デバイスに記憶することができる、データ及び/又は情報をデータ記憶データに通信することができる、又は、データ記憶デバイスに記憶されたデータ及び/又は情報(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データなど)を検索することができる。
【0107】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、注入制御データが1つ以上の注入制御データセットを含み、該注入制御データセットに従って、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムが患者に対する流体の送出を制御するように構成される。例えば、注入制御データセットは、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムが患者に対する流体の送出を制御するべく構成されるようにする注入プロトコル、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムが患者に対する流体の送出を制御するべく構成されるようにするプリセット、及び/又は、同様のものを含んでもよい。
【0108】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入プロトコルは、試験中、処置中、又は、注入中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする以下のパラメータ、すなわち、(i)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(iv)試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(v)少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)試験中に少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入された流量、(viii)試験中に少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入された流量、(ix)試験中に注入システム内の少なくとも1つの流体を介して生成されるように許容される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)事前試験における開始時間、及び、(xi)事前試験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。例えば、注入プロトコルは、経時的な流量の送出のためのプロトコルを含むことができ、この場合、流量は、少なくとも、経時的に変化し得るとともに特定の時間にゼロとなり得る流量で送出される造影剤などの第1の流体(例えば、流体A)の少なくとも体積量と、経時的に変化し得るとともに特定の時間にゼロとなり得る流量で送出されてもよい生理食塩水などの第2の流体(例えば、流体B)の体積量とを含む。一例として、注入プロトコルは、注入システムを用いて造影剤を送出するためのパラメータ(例えば、総量、経時的な流量など)を含むことができる。そのような例では、所望のボーラスプロファイル又は形状を達成するように注入プロトコルのパラメータを規定することができる。幾つかの例において、プロトコルは、患者への造影剤及び/又は生理食塩水の多段注入、例えば、第1(例えば造影剤のみ)段階、造影剤及び/又は生理食塩水が望ましい比率で注入される第2(例えば混合物)段階、及び、生理食塩水を伴う第3(例えばフラッシュ)段階のためのパラメータを含むことができる。
【0109】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プリセットは、患者の患者データ及び/又は患者に対して行なわれるべき処置の処置データ(例えば、行なわれるべき処置のタイプ、使用されるべき1つ以上の流体と関連付けられる流体データ、使用されるべき1つ以上の付属品と関連付けられる付属品データ、患者の身体の注射部位の位置など)と組み合わされるときに患者のための1つ以上の注入プロトコルを生成するために使用され得る1つ以上のパラメータ(例えば、入力パラメータ、プリセットパラメータなど)を含む。一例として、ユーザ及び/又は注入システムは、注入プロトコルを生成するために使用されるべきプリセットとして1つ以上のパラメータに関する値を入力する(例えば、流体注入のための時間前に及び/又は患者データ及び/又は処置データが知られる前に事前設定する、特定する等)ことができるとともに、流体注入のための時間に、プリセットを選択して、特定の患者のための患者データ(例えば、患者の体重、患者の身長など)及び/又は患者に対して行なわれるべき特定の処置のための処置データ(例えば、造影剤濃度、患者の注入部位など)を入力することができ、それに応じて、注入システムは、選択されたプリセットに基づいて特定の患者及び処置のための注入プロトコルを生成する。そのような例において、パラメータは、1つ以上の以下のパラメータ、すなわち、造影剤のタイプ、注入プロトコルに試験注入を含めるかどうか、試験注入のための流体タイプ、試験注入を計算して送出する送出方法(例えば、容量で、持続時間など)、試験注入の量、試験注入の持続時間、注入プロトコルに通過ボーラスを含めるかどうか、通過ボーラスにおける造影剤ボーラス部分の量、通過ボーラスにおける生理食塩水ボーラス部分の量、注入プロトコルの最大流量、持続時間調整(例えば、診断プロトコルの第1段階のための持続時間を計算するために持続時間調整が使用される;注入プロトコルの第1段階の注入持続時間を決定するために持続時間調整が走査持続時間に加えられる)、注入プロトコルの造影段階の最小注入持続時間、注入プロトコルの生理食塩水フラッシュ段階の生理食塩水フラッシュ量、造影剤を含む段階が終わるときと走査が終わるときとの間の最小時間、注入プロトコルの最大造影剤量、注入プロトコルの最大生理食塩水量、圧力限界、走査持続時間(例えば、走査取得の診断部分のための時間)、圧力限界、走査取得の診断部分のための時間、通過ボーラス中にピーク増進が達成される時間、通過ボーラス中のピーク増進範囲、ピーク増進時間及び/又は範囲に基づく走査持続時間の更新、又は、これらの任意の組み合わせのうちの1つ以上を含んでもよい。例えば、プリセットデータは、プリセットデータ、患者データ、及び/又は、処置データに基づいて注入プロトコル(例えばP3T(登録商標)注入プロトコル)を生成するために使用され得る、Personalized Patient Protocol(P3T(登録商標))プリセットと、Bayerにより提供されるCertegra(登録商標)Workstationを伴うMEDRAD(登録商標)Stellant CT注入システムのパラメータとを含んでもよい。
【0110】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、患者データは、患者の名、患者の姓、患者の体重、患者の身長、患者の性別、患者の生年月日、患者の固有の患者識別子(例えば、社会保障番号、医療記録番号など)、患者の1つ以上の検査値、患者の1つ以上のアレルギー、及び/又は、同様のものなどの1人以上の患者と関連付けられる1つ以上のパラメータを含む。
【0111】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入システム設定データは、注入システムにより使用される重量測定の単位(例えば、lb.、kg.など)、注入システムにより使用される圧力の単位(例えば、psi、kPAなど)、注入システムにより使用される言語(例えば、英語、ドイツ語など)、注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)注入システムによって与えられるオーディオ出力用に選択されたボリューム(例えば、騒々しい、中程度、穏やか、オフなど)、注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、注入システムにより使用される日付に関するフォーマット(例えば、MM/DD/YYYY、DD/MM/YYYY、など)、注入システムにより使用される時間に関するフォーマット(例えば、EST、GMT、24時間、12時間など)、注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定(例えば、on又はoff)、及び/又は、同様のものなどの1つ以上の注入システムの1つ以上の形態又は設定と関連付けられる1つ以上のパラメータを含む。
【0112】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、流体データは、注入システムで利用できる1つ以上の流体の名前、ブランド、及び/又は、タイプ、注入システムで利用できる1つ以上の流体の濃度、注入システムで利用できる1つ以上の流体の量、注入システムで利用できる1つ以上の流体の表示タイプ(例えば、バイアルサイズ)、及び/又は、同様のものなどの1つ以上の注入システムで利用可能な1つ以上の流体の1つ以上のパラメータを含む。
【0113】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、付属品データは、注入システムで利用できる1つ以上の付属デバイスのタイプ(例えば、シリンジ及び/又はそのタイプ、患者/投与チューブ及び/又はそのタイプ、Tコネクタ及び/又はそのタイプ、カテーテル及び/又はそのタイプ、スパイク及び/又はそのタイプ(例えば、造影剤バッグ及び生理食塩水バッグ及びボトル)、Quick-Fillチューブ及び/又はそのタイプ、多患者使い捨て可能セット及び/又はそのタイプ、及び、単一患者使い捨て可能セット及び/又はそのタイプ、溢出検出器及び/又はそのタイプなど)、注入システムで利用できる1つ以上の付属デバイスの数、及び/又は、同様のものなどの1つ以上の注入システムで利用できる1つ以上の付属デバイスの1つ以上のパラメータを含む。
【0114】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、事前試験データは、1人以上の患者に対して行なわれる1つ以上の試験、処置、及び/又は注入と関連付けられるデータ及び/又は情報(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データなど)を含む。例えば、事前試験データは、患者に対して行なわれる少なくとも1つの事前試験と関連付けられる少なくとも1つの記録(例えば、患者に対して行なわれるそれぞれの事前試験ごとの記録など)を含んでもよい。一例として、患者と関連付けられる少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、(a)患者と関連付けられる患者データ、(b)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする注入制御データセット、(c)少なくとも1つの事前試験が行なわれた注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、(d)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、(e)少なくとも1つの事前試験中にカテーテルが位置された患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含んでもよい。そのような例において、事前試験データは、事前試験と関連付けられる以下のパラメータ、例えば、患者の名、患者のミドルネーム、患者の姓、患者の生年月日、患者の性別、患者の身長(例えばcmなど)、患者の体重(例えばkgなど)、試験、処置、及び/又は、注入の受入番号、試験、処置、及び/又は、注入の研究タイプ識別子、試験、処置、及び/又は、注入の固有の研究識別子、試験、処置、及び/又は、注入の日付、試験、処置、及び/又は、注入の記述、試験、処置、及び/又は、注入の一致状態、試験、処置、及び/又は、注入のアーカイブ状態、アーカイブされたAE、試験、処置、及び/又は、注入のための技術者の固有の識別子、試験、処置、及び/又は、注入のために使用されるカテーテルゲージ、試験、処置、及び/又は、注入に関するユーザノート、第1の流体のブランド、第1の流体の濃度、第1の流体のロット番号、第1の流体のバイアル量、第1の流体の有効期限、第2の流体のブランド、第2の流体の濃度、第2の流体のロット番号、第2の流体のバイアル量、第2の流体の有効期限、施設(例えば、撮像部位など)、スイート又は部屋番号、スキャナ名、注入器名、注入器シリアル番号、Certegra(登録商標)ワークステーション又は試験のために使用される他の情報科学ワークステーションのシリアル番号、充填された第1の流体の量(例えばmlなど)、送出された第1の流体の量、無駄にされた第1の流体の量、第1の流体のピーク流量(例えば、ml/sなど)、第1の流体のピーク圧力(例えば、psiなど)、第1の流体の種類、第1の流体のタイプ、第1の流体用の新たなシリンジ使用済みインジケータ(例えばY/Nなど)、第1の流体のために使用されるシリンジのタイプ、第1の流体のための累積シリンジドックカウント、充填された第2の流体の量(例えばmlなど)、送出された第2の流体の量、無駄にされた第2の流体の量、第2の流体のピーク流量(例えばml/sなど)、第2の流体の圧力(例えば、psiなど)、第2の流体の種類、第2の流体のタイプ、第2の流体用の新たなシリンジ使用済みインジケータ(例えばY/Nなど)、第2の流体のために使用されるシリンジのタイプ、第2の流体のための累積シリンジドックカウント、プロトコル名、プロトコルタイプ、開始時間、停止時間、終了時間、一時的なイベントカウント、一時的なイベントの記述、交換状態、及び/又は、同様のもののうちの1つ以上のパラメータを含んでもよい。
【0115】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、第1の注入システム102aに記憶されたアプリケーション、第2の注入システム102bに記憶されたアプリケーション、第3の注入システム102cに記憶されたアプリケーション、第1の注入システム102aに記憶されたモバイルアプリケーション(例えば、モバイルデバイスアプリケーション、モバイルデバイスのネイティブアプリケーション、モバイルデバイスのためのモバイルクラウドアプリケーション、及び/又は、同様のもの)、第2の注入システム102bに記憶されたモバイルアプリケーション、第3の注入システム102cに記憶されたモバイルアプリケーション、及び/又は、同様のものなどの複数の注入システム102と関連付けられるアプリケーション(例えば、ソフトウェアアプリケーションなど)を含む。例えば、アプリケーションは、中央サーバを伴わない複数の注入システム102の注入システム間での本明細書中に記載されるデータ及び/又は情報の通信を含むプロトコル管理を可能にするウェブアプリケーションベースのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)をホストするバックグラウンドサービスを含んでもよい。一例として、複数の注入システム102上のアプリケーションは、複数の注入システム102間にピア・ツー・ピアネットワーク(例えば、メッシュネットワークなど)を形成するために互いの固有の識別子及び/又はインターネットプロトコル(IP)アドレスを伴って構成されてもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102の注入システム上のアプリケーションのバージョンは、アプリケーション間の互換性(例えば、データ通信互換性、データ処理互換性など)を確保するために(例えば、HTTPリダイレクトなどを介してユーザを転送することにより)複数の注入システム102の他の注入システムで実行する同じアプリケーションのより古い及び/又は異なるバージョンに従う。
【0116】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、造影剤を含む造影流体を患者に注入する、送出する、又は、投与するように構成され、また、幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上は、造影流体の投与の前、最中、又は、後に生理食塩水又は他の流体を患者に注入する又は投与するように更に構成される。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、皮下注射針及びシリンジを介して1つ以上の処方された用量の造影流体を患者の血流に直接注入することができる。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、末梢IVライン(PIV)及びカテーテルを介して生理食塩水を患者に対して連続的に投与するように構成され、また、1つ以上の処方された用量の造影流体は、PIVに導入されて、カテーテルを介して患者に投与されてもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、所定用量の造影流体を注入した後に特定量の生理食塩水を投与するように構成される。
【0117】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、単一の造影剤を投与するように構成される。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、2つ以上の異なる造影剤を送出するように構成される。複数の注入システム102のうちの1つの注入システムが複数の造影剤を送出するように構成される実施形態において、注入システムは、術者が意図される処置に応じて形態を切り換えることができるようにしてもよい。注入システムによって送出される各造影剤の量は、使用されている注入プロトコルに基づいて異なる場合がある。例えば、特定の注入プロトコルを使用して、所望の血液、血漿、及び/又は、組織レベルの造影剤を達成することができる。医師又は他の資格のある医療従事者(及び/又は注入システム又は注入システム)は、患者に関するメトリクス(例えば、年齢、体重、身長、ボディー・マス・インデックス(BMI)、心拍出量、実行されるべき処置のタイプなど)を使用して造影剤が特定の患者に対して送出されるようにする適切な注入プロトコルを決定できる。複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、2つ以上の造影剤を個別に、連続的に、又は、同時に注入するように構成されてもよい。したがって、幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、投与前に放射性医薬品を保持できるバイアル又はシリンジなどの2つ以上のリザーバを含む。複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、例えば、生理食塩水、他の薬物、又は、他の流体を保持することができる付加的な医用流体リザーバを更に含んでもよい。
【0118】
典型的な注入システム又は注入器は、米国特許第6,643,537号として発行された2000年11月17日に出願された米国特許出願第09/715,330号明細書、米国特許第7,094,216号として発行された2001年10月18日に出願された米国特許出願第09/982,518号明細書、米国特許第7,556,619号として発行された2004年4月16日に出願された米国特許出願第10/825,866号明細書、米国特許第8,337,456号として発行された2009年5月7日に出願された米国特許出願第12/437,011号明細書、米国特許第8,147,464号として発行された2009年6月2日に出願された米国特許出願第12/476,513号明細書、及び、米国特許第8,540,698号として発行された2004年12月3日に出願された米国特許出願第11/004,670号明細書に開示されているものであり、これらの特許のそれぞれの開示内容は、参照によりその全体が本願に組み入れられる。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注射器のうちの1つ以上の注射器は、Bayerによって提供されるCertegra(登録商標)Workstationを伴うMEDRAD(登録商標)Stellant CT Injection Systemを含む。
【0119】
ネットワーク104は、1つ以上の有線及び/又は無線ネットワークを含んでもよい。例えば、ネットワーク104は、セルラーネットワーク(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、第3世代(3G)ネットワーク、第4世代(4G)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA)ネットワークなど)、公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、電話ネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN)))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバベースネットワーク、クラウドコンピューティングネットワーク、短距離無線通信ネットワーク(例えば、ブルートゥース(登録商標)ネットワーク、近距離無線通信(NFC)ネットワークなど)及び/又は同様のもの、及び/又は、これら又は他のタイプのネットワークの組み合わせを含んでもよい。
【0120】
図1A図1Eに示されるシステム、デバイス、及び、ネットワークの数及び配置は一例として与えられる。図1A図1Eに示されるものよりも更に追加されたシステム、デバイス、及び/又は、ネットワーク、図1A図1Eに示されるものよりも少ないシステム、デバイス、及び/又は、ネットワーク、図1A図1Eに示されるものとは異なるシステム、デバイス、及び/又は、ネットワーク、或いは、図1A図1Eに示されるものとは異なって配置されるシステム、デバイス、及び/又は、ネットワークが存在してもよい。更に、図1A図1Eに示される2つ以上のシステム又はデバイスは、単一のシステム内又は単一のデバイス内に実装されてもよく、或いは、図1A図1Eに示される単一のシステム又は単一のデバイスは、複数の分散型システム又はデバイスとして実装されてもよい。これに加えて又は代えて、環境100のシステムのセット又はデバイスのセット(例えば、1つ以上のシステム、1つ以上のデバイスなど)は、環境100のシステムの他のセット又はデバイスの他のセットによって果たされているとして記載される1つ以上の機能を果たしてもよい。
【0121】
ここで図2を参照すると、図2は、デバイス200の構成要素の例の図である。デバイス200は、複数の注入システム102の1つ以上のデバイス(例えば、注入システム102aの1つ以上のデバイス、注入システム102bの1つ以上のデバイス、注入システム102cの1つ以上のデバイスなど)に対応してもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、少なくとも1つのデバイス200及び/又はデバイス200の少なくとも1つの構成要素を含むことができる。図2に示されるように、デバイス200は、バス202、プロセッサ204、メモリ206、記憶構成要素208、入力構成要素210、出力構成要素212、及び、通信インタフェース214を含んでもよい。
【0122】
バス202は、デバイス200の構成要素間の通信を可能にする構成要素を含んでもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセッサ204は、ハードウェア、ファームウェア、又は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装されてもよい。例えば、プロセッサ204は、プロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、加速処理ユニット(APU)など)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び/又は、機能を果たすようにプログラムされ得る任意の処理構成要素(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含んでもよい。メモリ206は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、及び/又は、プロセッサ204により使用するための情報及び/又は命令を記憶する他のタイプの動的又は静的な記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、光学メモリなど)を含んでもよい。
【0123】
記憶構成要素208は、デバイス200の動作及び使用に関連する情報及び/又はソフトウェアを記憶してもよい。例えば、記憶構成要素208は、対応するドライブとともに、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ソリッドステートディスクなど)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ、及び/又は、他のタイプのコンピュータ可読媒体を含んでもよい。
【0124】
入力構成要素210は、デバイス200が例えばユーザ入力(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、マイクロフォンなど)を介して情報を受信できるようにする構成要素を含んでもよい。これに加えて又は代えて、入力構成要素210は、情報を検知するためのセンサ(例えば、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)構成要素、加速度計、ジャイロスコープ、アクチュエータなど)を含んでもよい。出力構成要素212は、デバイス200からの出力情報を与える構成要素(例えば、ディスプレイ、スピーカ、1つ以上の発光ダイオード(LED)など)を含んでもよい。
【0125】
通信インタフェース214は、デバイス200が例えば有線接続、無線接続、又は、有線接続と無線接続との組み合わせを介して他のデバイスと通信できるようにするトランシーバのような構成要素(例えば、トランシーバ、別個の受信機及び送信機など)を含んでもよい。通信インタフェース214は、デバイス200が他のデバイスから情報を受信できる及び/又は他のデバイスに情報を与えることができるようにしてもよい。例えば、通信インタフェース214は、イーサネット(登録商標)インタフェース、光インタフェース、同軸インタフェース、赤外線インタフェース、無線周波数(RF)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、Wi-Fi(登録商標)インタフェース、セルラーネットワークインタフェース、及び/又は、同様のものを含んでもよい。
【0126】
デバイス200は、本明細書中に記載される1つ以上のプロセスを実行してもよい。デバイス200は、メモリ206及び/又は記憶構成要素208などのコンピュータ可読媒体によって記憶されるソフトウェア命令を実行するプロセッサ204に基づいてこれらのプロセスを実行してもよい。コンピュータ可読媒体(例えば、持続性コンピュータ可読媒体)は、本明細書中では持続性メモリデバイスとして規定される。メモリデバイスは、単一の物理記憶デバイス内に位置されるメモリスペース又は複数の物理記憶デバイスにわたって散在するメモリスペースを含む。
【0127】
ソフトウェア命令は、通信インタフェース214を介して他のコンピュータ可読媒体又は他のデバイスからメモリ206及び/又は記憶構成要素208に読み込まれてもよい。メモリ206及び/又は記憶構成要素208に記憶されるソフトウェア命令は、実行されると、本明細書中に記載される1つ以上のプロセスをプロセッサ204に実行させてもよい。これに加えて又は代えて、本明細書中に記載される1つ以上のプロセスを実行するためにハードワイヤード回路がソフトウェア命令の代わりに又はソフトウェア命令と組み合わせて使用されてもよい。したがって、本明細書中に記載される実施形態又は態様は、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0128】
図2に示される構成要素の数及び配置は一例として与えられる。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、デバイス200は、図2に示されるものよりも更に追加の構成要素、図2に示されるものよりも少ない構成要素、図2に示されるものとは異なる構成要素、又は、図2に示されるものとは異なって配置される構成要素を含んでもよい。これに加えて又は代えて、デバイス200の構成要素のセット(例えば、1つ以上の構成要素)は、デバイス200の構成要素の他のセットによって果たされるように記載される1つ以上の機能を果たしてもよい。
【0129】
ここで図3を参照すると、図3は、注入システム間でデータをピア交換するためのプロセス300の非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス300のステップの1つ以上は、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。例えば、プロセス300のステップのうちの1つ以上は、第1の注入システム102a(例えば、第1の注入システム102aの1つ以上のデバイス)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス300のステップの1つ以上は、第2の注入システム102b(例えば、第2の注入システム102bの1つ以上のデバイス)及び/又は第3の注入システム102c(例えば、第3の注入システム102cの1つ以上のデバイス)などの第1の注入システム102aとは別個の又は第1の注入システム102aを含む他のデバイス又はデバイスのグループによって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。
【0130】
図3に示されるように、ステップ302において、プロセス300は、複数の注入制御データセットを記憶することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセット(例えば、複数の注入プロトコル、複数のプリセットなど)を記憶する。そのような例において、第1の注入システム102aは、複数の注入制御データセットを記憶することができる。例えば、第1の注入システム102aは、複数の注入システム102のそれぞれの注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)ごとに複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを記憶できる。一例として、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、複数の注入制御データセットを記憶することができる。そのような例において、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、は、複数の注入システム102のそれぞれの注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)ごとに複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを記憶できる。
【0131】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102は、複数の異なるタイプの注入システム(例えば、異なる製造業者からの注入システム、注入システムの異なるモデル、注入システムの同じモデルの異なるバージョンなど)を含み、また、複数の注入制御データセットの1つ以上の注入制御データセット(例えば、1つ以上の注入プロトコル、1つ以上のプリセットなど)は、複数の異なるタイプの注入システムの1つ以上の注入システムのためにプログラムされ又は構成される。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102aなど)は第1のタイプの注入システムを含むことができ、複数の注入システム102のうちの1つ以上の他の注入システム(例えば、第2の注入システム102bなど)は第2のタイプの注入システムを含むことができ、また、第1のタイプの注入システムは第2のタイプの注入システムとは異なり得る。一例として、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第1のタイプの注入システムなど)は、複数の注入制御データセットの第1のサブセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラム可能又は構成可能であり、複数の注入システムのうちの1つ以上の他の注入システム(例えば、第2の注入システム102b、第2のタイプの注入システムなど)は、複数の注入制御データセットの第2のサブセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラム可能又は構成可能であり、また、第2のサブセットは、第1のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセット(例えば、少なくとも1つの注入プロトコル、少なくとも1つのプリセットなど)を含むことができる。一例として、1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a)は、注入制御データセットの第1のサブセットに含まれない少なくとも1つの異なる注入制御データセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラムされ又は構成されなくてもよい(例えば、第1の注入システム102a及び/又は第1のタイプの注入システムによって少なくとも1つの異なる注入制御データセットをインストール、開始、及び/又は、実行できない)が、1つ以上の他の注入システム(例えば、第2の注入システム102b)は、注入制御データセットの第2のサブセットに含まれる少なくとも1つの異なる注入制御データセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラムされ又は構成されてもよい(例えば、第2の注入システム102b及び/又は第2のタイプの注入システムによって少なくとも1つの異なる注入制御データセットをインストール、開始、及び/又は、実行できる)。
【0132】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入制御データセットは、注入制御データセットの1つ以上のパラメータに従って(例えば、注入プロトコルの1つ以上のパラメータ、プリセットの1つ以上のパラメータ等に従って)変化する複数の異なる注入制御データセット及び/又は注入制御データセットがプログラム又は構成されるようにする注入システムの1つ以上のタイプを含む。しかしながら、幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102の各注入システムは、複数の注入システム102のための複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを記憶する又は記憶することができる。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102aなど)は、1つ以上の注入システムが患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するべくプログラムされ又は構成されないようにする1つ以上の注入制御データセット(例えば、第1の注入システム102aのための複数の注入制御データセットの第1のサブセットに含まれない少なくとも1つの注入制御データセット)を記憶することができる(例えば、第1の注入システム102a及び/又は第1のタイプの注入システムによってインストール、開始、及び/又は、実行され得ない注入制御データセット)。
【0133】
図3に更に示されるように、ステップ304において、プロセス300は、複数の注入制御データセットのサブセットを決定することを含み、このサブセットに従って、少なくとも1つの注入システムが患者に対する流体の送出を制御するように構成される。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセットの1つ以上のサブセット(例えば、複数の注入プロトコルの1つ以上のサブセット、複数のプリセットの1つ以上のサブセットなど)を決定し、このサブセットに従って、1つ以上の注入システムが患者に対する流体の送出を制御するように構成される。そのような例において、第1の注入システム102aは複数の注入制御データセットの第1のサブセットを決定し、このサブセットに従って、第1の注入システム102aが流体を患者に送出するようにプログラム又は構成される。一例として、第1の注入システム102aは、患者に流体を送出するために第1の注入システム102aによってインストール、開始、及び/又は、実行され得る複数の注入制御データセットの少なくとも1つの注入制御データセットを決定する、及び/又は、第1の注入システム102aは、患者に流体を送出するために第1の注入システム102aによってインストール、開始、及び/又は、実行され得ない複数の注入制御データセットの残りの部分を決定する。そのような例において、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、複数の注入制御データセットの第2のサブセット(及び/又は第3のサブセットなど)を決定し、このサブセットに従って、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)が患者に流体を送出するように構成される。一例として、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、流体を患者に送出するために第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)によってインストール、開始、及び/又は、実行され得る複数の注入制御データセットの少なくとも1つのサブセットを決定する、及び/又は、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、流体を患者に送出するために第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)によってインストール、開始、及び/又は、実行され得ない複数の注入制御データセットの残りの部分を決定する。
【0134】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、第1の注入システム102aは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラム可能又は構成可能であり、第2の注入システム102bは、複数の注入制御データセットの第2のサブセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラム可能又は構成可能であり、第3の注入システム102cは、複数の注入制御データセットの第3のサブセットに基づいて患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出するようにプログラム可能又は構成可能であるとともに、以下同様であり、また、第1のサブセット、第2のサブセット、及び、第3のサブセットは、互いに異なる少なくとも1つの注入制御データセット(例えば、少なくとも1つの注入プロトコル、少なくとも1つのプリセットなど)を含んでもよい。例えば、第2のサブセットは、第1のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含むことができ、第1のサブセットは、第3のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含むことができ、及び、第3のサブセットは、第2のサブセットとは異なる少なくとも1つの注入制御データセットを含むことができる。
【0135】
図3に更に示されるように、ステップ306において、プロセス300は、少なくとも1つの注入システムを用いて患者に流体を送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットのサブセットを与えることを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、1つ以上の注入システムを用いて患者に流体を送出する際に使用するための注入制御データセットの選択のために(例えば、注入プロトコルの選択のために、プリセットの選択のためになど)複数の注入制御データセットの1つ以上のサブセット(例えば、複数の注入プロトコルの1つ以上のサブセット、複数のプリセットの1つ以上のサブセットなど)を与える。そのような例において、第1の注入システム102aは、第1の注入システム102aを用いて患者に流体を送出するための注入制御データセットの選択のために複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与える(例えば、第1の注入システム102aで複数の注入制御データセットの第1のサブセットを与えるなど)。一例として、第1の注入システム102aは、出力構成要素212を介して(例えば、ディスプレイなどを介して)第1の注入システム102aを用いて患者に流体を送出するための複数の注入制御データセットの第1のサブセットをユーザに与える(例えば、第1のサブセットを出力し、第1のサブセットに従って流体を送出するように注入システムをプログラム又は構成できるようにするなど)。そのような例において、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)を用いて患者に流体を送出するための複数の注入制御データセットの第2のサブセット(及び/又は第3のサブセットなど)を与える。一例として、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、出力構成要素212を介して(例えば、ディスプレイなどを介して)第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)を用いて患者に流体を送出するための複数の注入制御データセットの第2のサブセットをユーザに与える。
【0136】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、複数の注入制御データセットの残りの部分をユーザに与えることなく複数の注入制御データセットの第1のサブセット(及び/又は第2のサブセット、第3のサブセットなど)をユーザに与える。例えば、第1の注入システム102aは、患者に流体を送出するために第1の注入システム102aによってインストール、開始、及び/又は、実行され得る複数の注入制御データセットの(例えば、利用可能な注入制御データセットのリスト内、注入制御データセットの対応するサブセットのリスト内などにある)少なくとも1つの注入制御データセットを表示するが、第1の注入システム102aは、患者に流体を送出するために第1の注入システム102aによってインストール、開始、及び/又は、実行され得ない複数の注入制御データセットの残りの部分を表示しない(例えば、患者に流体を送出するために第1の注入システム102aによってインストール、開始、及び/又は、実行され得ない注入プロトコル及び/又はプリセット)。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、第1の注入システム102aを用いて患者に流体を送出するための複数の注入制御データセットの第1のサブセット(及び/又は、第2のサブセット、第3のサブセットなど)から(例えば、利用可能な注入制御データのリストなどから)注入制御データセットの選択(例えば、注入プロトコルの選択、プリセットの選択など)を行なうようにユーザに促す。例えば、第1の注入システム102aは、第1の注入システム102aを用いて患者に流体を送出するための第1のサブセットから注入制御データセットの選択を行なうようにユーザに促す。
【0137】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、(i)複数のカテーテルと関連付けられる付属品データ及び(ii)複数の流体と関連付けられる流体データのうちの少なくとも一方を受信する。例えば、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク内の他の注入システムから付属品データ及び/又は流体データを受信する、及び/又は、データベースから付属品データ及び/又は流体データを検索する。一例として、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムにおける付属品データ及び/又は流体データの変化に応じて、複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク内の他の注入システムに対して付属品データ及び/又は流体データの更新を自動的に送信することができる。そのような例において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、患者に流体を送出する際に使用するための注入制御データセットの選択を受けることができる。例えば、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)を用いて患者に流体を送出する際に使用するための注入制御データセットの選択を受ける。複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、選択された注入制御データセットに基づいて、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数のカテーテルのサブセット及び(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数の流体のサブセットのうちの少なくとも一方を決定してもよい。例えば、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、選択された注入制御データセットに基づいて、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数のカテーテルのサブセット及び(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための複数の流体のサブセットのうちの少なくとも一方を決定する。一例として、流体を患者に送出する際に使用するのに利用可能なカテーテルの数及び/又はタイプ及び/又は流体の数及び/又はタイプは、選択された注入制御データセットに依存してもよい(例えば、選択された注入制御データセットは、選択された注入制御データセットにより流体を送出するために使用され得る特定のタイプのカテーテル及び/又は特定のタイプの流体を指定してもよい)。そのような例において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のために、(i)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択のための、複数のカテーテルのサブセット、(ii)少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のための、複数の流体のサブセットのうちの少なくとも一方を与えることができる。例えば、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択のための、複数のカテーテルのサブセットのリスト、及び/又は、少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するための流体の選択のための、複数の流体のサブセットのリストを表示することができる。一例として、第1の注入システム102a(及び/又は第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、少なくとも1つの流体を患者に送出する際に使用するためのカテーテルの選択及び/又は流体の選択を受けることができる。
【0138】
プロセス300のステップ306に関する更なる詳細は、図4に関して以下に与えられる。
【0139】
図3に更に示されるように、ステップ308において、プロセス300は、複数の注入制御データセットを少なくとも1つの他の注入システムに送信することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセット(例えば、複数の注入プロトコル、複数のプリセットなど)を複数の注入システム102の1つ以上の他の注入システムに送信する。そのような例において、第1の注入システム102aは、複数の注入制御データセットを第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)に送信する。例えば、第1の注入システム102aは、複数の注入システム102のそれぞれの注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)ごとに複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)に送信する。一例として、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、第1の注入システム102aから複数の注入制御データセットを受信する。例えば、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、複数の注入システム102のそれぞれの注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)ごとに複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを第1の注入システム102aから受信する。そのような例において、第2の注入システム102bは、複数の注入制御データセットを第3の注入システム102c(及び/又は第1の注入システム102aなど)に送信する。例えば、第2の注入システム102bは、複数の注入システム102のそれぞれの注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)ごとに複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを第3の注入システム102c(及び/又は第1の注入システム102aなど)に送信する。一例として、第3の注入システム102c(及び/又は第1の注入システム102aなど)は、第2の注入システム102bから複数の注入制御データセットを受ける。例えば、第3の注入システム102c(及び/又は第1の注入システム102aなど)は、複数の注入システム102のそれぞれの注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)ごとに複数の注入制御データセットの各注入制御データセットを第2の注入システム102bから受信する。
【0140】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセットを複数の注入システム102のうちの1つ以上の他の注入システムに対して定期的に送信する(例えば、毎時間、毎日、毎週、毎月送信するなど)。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、1つ以上の注入システムにおける注入制御データセットのうちの1つ以上の変化(例えば、1つ以上の注入プロトコルの1つ以上のパラメータの変化、1つ以上のプリセットの1つ以上のパラメータの変化など)に応じて複数の注入システム102のうちの1つ以上の他の注入システムに対して複数の注入制御データセットを送信する。そのような例において、第1の注入システム102aは、新たな注入制御データセットの作成、既存の注入制御データセットの更新(例えば、新たな器具などのため)、既存の注入制御データセットの変更、及び/又は、第1の注入システム102aで生じる既存の注入制御データセットの削除に応じて複数の注入制御データセットを送信する。
【0141】
プロセス300のステップ308に関する更なる詳細は、図5に関して以下に与えられる。
【0142】
ここで図4を参照すると、図4は、注入システム間でデータをピア交換するためのプロセス400の非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス300のステップの1つ以上は、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。例えば、プロセス300のステップのうちの1つ以上は、第1の注入システム102a(例えば、第1の注入システム102aの1つ以上のデバイス)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス300のステップの1つ以上は、第2の注入システム102b(例えば、第2の注入システム102bの1つ以上のデバイス)及び/又は第3の注入システム102c(例えば、第3の注入システム102cの1つ以上のデバイス)などの第1の注入システム102aとは別個の又は第1の注入システム102aを含む他のデバイス又はデバイスのグループによって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。
【0143】
図4に示されるように、ステップ402において、プロセス400はユーザ入力を受けることを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムはユーザ入力を受ける。このような例では、第1の注入システム102aがユーザ入力を受ける。一例として、第1の注入システム102aは、第1の注入システム102aを用いて患者に流体を送出するために複数の注入制御データセットの第1のサブセットから(例えば、利用可能な注入制御データセット等のリストから)注入制御データセットの選択を行なうようにユーザに促すことに応じて入力構成要素210を介してユーザ入力を受ける。そのような例では、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)がユーザ入力を受ける。一例として、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)は、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)を用いて患者に流体を送出するために複数の注入制御データセットの第2のサブセット(又は第3のサブセトなど)から(例えば、利用可能な注入制御データセット等のリストから)注入制御データセットの選択を行なうようにユーザに促すことに応じて入力構成要素210を介してユーザ入力を受ける。
【0144】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセットの1つ以上のサブセットから注入制御データセットの選択(例えば、注入プロトコルの選択、プリセットの選択など)を受ける。そのような例において、第1の注入システム102aは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットから注入制御データセットの選択(例えば、直接的な識別など)を受ける。そのような例において、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)は、複数の注入プロトコルの第2のサブセット(又は第3のサブセットなど)から注入制御データセットの選択(例えば、直接的な識別など)を受ける。
【0145】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、患者と関連付けられる患者データ(例えば、年齢、体重、身長、ボディー・マス・インデックス((BMI)、心拍出量、実行されるべき処置など)及び/又は注入制御データセット(例えば、注入プロトコル、プリセットなど)の1つ以上の所望のパラメータ(例えば、流量など)を受けるとともに、患者データ及び/又は注入制御データセットの1つ以上の所望のパラメータに基づいて、複数の注入制御データセットの1つ以上のサブセットから患者に流体を送出する際に使用するための選択された注入制御データセットを決定する。そのような例において、第1の注入システム102aは、患者と関連付けられる患者データ(例えば、年齢、体重、身長、ボディー・マス・インデックス((BMI)、心拍出量、実行されるべき処置など)及び/又は注入制御データセットの1つ以上の所望のパラメータ(例えば、流量など)を受けるとともに、患者と関連付けられる患者データ及び/又は注入制御データセットの1つ以上の所望のパラメータに基づいて複数の注入制御データセットの第1のサブセットから患者に流体を送出するための選択された注入制御データセットを決定する。そのような例において、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)は、患者と関連付けられる患者データ及び/又は注入制御データセットの1つ以上所望のパラメータを受けるとともに、患者と関連付けられる患者データ及び/又は注入制御データセットの1つ以上の所望のパラメータに基づいて複数の注入制御データセットの第2のサブセット(又は第3のサブセットなど)から患者に流体を送出するための選択された注入制御データセットを決定する。例えば、選択された注入プロトコルは、いずれもBaeらに付与された米国特許第6,055,985号及び第6,635,030号に記載される造影剤プロトコルを含むことができ、これらの特許は、事前に選択された閾値を超える増進を達成するとともに使用される造影剤の量を考えると最適に近い時間期間にわたってその過剰な増進レベルを維持するために造影剤の使用を最適化しようとする患者に造影剤を送出するためのプロトコルを決定する方法を記載し、これらの各特許の全体の内容は参照により本願に組み入れられる。
【0146】
図4に更に示されるように、ステップ404において、プロセス400は、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットのサブセットから患者に流体を送出するための選択された注入制御データセットを決定することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットのうちの1つ以上のサブセットから患者に流体を送出するための選択注入制御データセットを決定する。そのような例において、第1の注入システム102aは、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第1のサブセットから患者に流体を送出するための選択された注入制御データセットを決定する。そのような例において、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)は、ユーザ入力に基づいて複数の注入制御データセットの第2のサブセット(又は第3のサブセットなど)から患者に流体を送出するための選択された注入制御データセットを決定する。
【0147】
図4に更に示されるように、ステップ406において、プロセス400は、選択された注入制御データセットに従って患者に対する流体の送出を制御することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、選択された注入制御データセットに従って患者に対する流体の送出を制御する及び/又は患者に流体を送出する。そのような例において、第1の注入システム102aは、複数の注入制御データセットの第1のサブセットから決定される選択された注入制御データセットに従って患者に流体を送出する。一例として、第1の注入システム102aは、選択された注入制御データセットに従ってボーラス注入を介して造影剤を送出する。そのような例において、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)は、複数の注入制御データセットの第2のサブセット(又は第3のサブセットなど)から決定されて選択された注入制御データセットに従って患者に流体を送出する。一例として、第2の注入システム102b(又は第3の注入システム102cなど)は、選択された注入制御データセットに従ってボーラス注入を介して造影剤を送出する。
【0148】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、選択された注入制御データセットに基づいて(例えば、選択された注入制御データセットに従って撮像を開始するためなど)、撮像システムが患者の撮像(例えば、ポジトロン放出断層撮影(PET)イメージング、コンピュータ断層撮影(CT)イメージング、磁気共鳴(MR)イメージング、単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)イメージング、など)を行なう。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、選択された注入制御データセットに従って患者に流体を送出する前、最中、及び/又は、後に患者の撮像を行なうように撮像システムを制御する。
【0149】
ここで図5を参照すると、図5は、注入システム間でデータをピア交換するためのプロセス500の非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス300のステップの1つ以上は、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。例えば、プロセス300のステップのうちの1つ以上は、第1の注入システム102a(例えば、第1の注入システム102aの1つ以上のデバイス)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス300のステップの1つ以上は、第2の注入システム102b(例えば、第2の注入システム102bの1つ以上のデバイス)及び/又は第3の注入システム102c(例えば、第3の注入システム102cの1つ以上のデバイス)などの第1の注入システム102aとは別個の又は第1の注入システム102aを含む他のデバイス又はデバイスのグループによって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。
【0150】
図5に示されるように、ステップ502において、プロセス500は、複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入システム102と関連付けられる複数の識別子を記憶する。そのような例において、第1の注入システム102aは、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなどを含む複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶する。そのような例において、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなどを含む複数の注入システムと関連付けられる複数の識別子を記憶する。一例として、複数の注入システムのうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)は、複数の注入システム102間の1つ以上の注入システムを一意的に識別する固有の識別子と関連付けることができ、また、その注入システムの固有の識別子は、複数の注入制御データセットのうちの1つ以上の注入制御データセットと関連付けることができ、その注入制御データセットに従って、その注入システムが流体を患者に送出するようにプログラム又は構成され得る。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102の各注入システムは、複数の注入システム102のそれぞれの注入システムごとに固有の識別子(例えば、複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク内に含まれる各注入システムのための固有の識別子)を記憶する又は記憶することができる。
【0151】
図5に更に示されるように、ステップ504において、プロセス500は、複数の注入制御データセットのうちの1つ以上の注入制御データセットを変更することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセットのうちの1つ以上の注入制御データセットを変更する(例えば、新たな注入制御データセットを作成し、既存の注入制御データセットの更新を行ない(例えば、新たな機器のためなど)、既存の注入制御データセットのパラメータを変更し、既存の注入制御データセットを削除するなど)。そのような例において、第1の注入システム102aは、第1の注入システム102aで複数の注入制御データセットのうちの1つ以上の注入制御データセットを変更する。そのような例において、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)は、第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)で複数の注入制御データセットのうちの1つ以上の注入制御データセットを変更する。幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、1つ以上の注入制御データセットが少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる。一例として、第1の注入システム102aは、第3の注入システム102cの少なくとも1つの識別子と関連付けられる第1の注入システム102aにおける複数の注入制御データセットの1つ以上の注入制御データセットを変更する。
【0152】
図5に更に示されるように、ステップ506において、プロセス500は複数の識別子を送信することを含む。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入システム102のうちの1つ以上の他の注入システムに複数の識別子を送信する。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の注入制御データセットに関連して複数の識別子を送信する。一例として、複数の注入制御データセットの1つ以上の注入制御データセットに従って患者に流体を送出するようにプログラム又は構成される複数の注入システム102の注入システムの識別子は、それらの1つ以上の注入制御データセットと関連付けられ得る。そのような例において、第1の注入システム102aは、複数の識別子(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなどの識別子)及び/又は複数の注入制御データセットを第2の注入システム102b(及び/又は第3の注入システム102cなど)に送信する。一例として、第2の注入システム102bは、第1の注入システム102aからの複数の識別子及び複数の注入制御データセットを受信することに応じて、複数の識別子及び複数の注入制御データセットを記憶する(例えば、複数の識別子及び複数の注入制御データセットのデータベースを更新するなど)。そのような例において、第2の注入システム102bは、複数の識別子を第3の注入システム102c(及び/又は第1の注入システム102aなど)に送信する。一例として、第3の注入システム102cは、第2の注入システム102bからの複数の識別子及び複数の注入制御データセットを受信することに応じて、複数の識別子及び複数の注入制御データセットを記憶する(例えば、複数の識別子及び複数の注入制御データセットのデータベースを更新するなど)。
【0153】
プロセス500におけるステップ504及び506は、1つ以上の注入制御データセットの変更に関して記載されるが、非限定的な実施形態又は態様はそれに限定されず、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、本明細書中に記載される任意のタイプのデータ及び/又は情報(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データなど)を受信、記憶、及び/又は、変更してもよい。一例として、撮像部位で利用できるカテーテルの数及び/又はタイプ、撮像部位で利用できる流体の量及び/又はタイプ、及び/又は、個々の注入システムの形態設定は、複数の注入システム102の個々の注入システムで変更又は更新され得る。そのような例において、個々の注入システムは、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更又は更新されたデータを直接に送信することができる。例えば、個々の注入システムは、データの変更に応じて(例えば、データに関する要求やクエリーを受信することなく)、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムに対して変更されたデータを自動的に送信することができる。したがって、データが変更されたことに気付かない場合があるピア・ツー・ピアネットワーク内の他の注入システムは、任意の更新又は変更について注入システムに継続的に問い合わせる必要なく、変更されたデータでより迅速に更新され得る。
【0154】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、複数の識別子(例えば、複数のIPアドレスなど)に基づいてピア・ツー・ピアネットワーク内の複数の注入システム102の注入システムのメンバーシップを管理する。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、ピア・ツー・ピアネットワークのメンバーである注入システムの識別子を含む識別子のリストを維持してもよい。一例として、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、識別子のリストに基づいてデータ及び/又は情報(例えば、注入制御データ、患者データ、注入システム設定データ、流体データ、付属品データ、プリセットデータ、事前試験データなど)の変更又は更新及び/又はネットワークメンバーピア・ツー・ピアネットワークメンバーシップ状態を他の注入システムに送信してもよい。そのような例において、複数の注入システム102は、複数の識別子に基づいてピア・ツー・ピアネットワーク内のデータに関する競合検出及び分解機能を実行してもよい。例えば、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システムは、その注入システムと関連付けられる識別子に基づいて注入システムのタイプ、注入システム上のアプリケーションのバージョン(及び/又は互換性)、及び/又は、同様のものを決定することができ、また、1つ以上の注入システムは、識別子に基づいてその注入システムと通信する及び/又はその注入システムを更新するためのアプリケーション又はプロトコルを選択できる。
【0155】
ここで図6を参照すると、図6は、注入システム間でデータをピア交換するためのプロセス600の非限定的な実施形態又は態様のフローチャートである。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス600のステップの1つ以上は、複数の注入システム102のうちの1つ以上の注入システム(例えば、第1の注入システム102a、第2の注入システム102b、第3の注入システム102cなど)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。例えば、プロセス600のステップのうちの1つ以上は、第1の注入システム102a(例えば、第1の注入システム102aの1つ以上のデバイス)によって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、プロセス600のステップの1つ以上は、第2の注入システム102b(例えば、第2の注入システム102bの1つ以上のデバイス)及び/又は第3の注入システム102c(例えば、第3の注入システム102cの1つ以上のデバイス)などの第1の注入システム102aとは別個の又は第1の注入システム102aを含む他のデバイス又はデバイスのグループによって(例えば、完全に、部分的に等)実行されてもよい。
【0156】
図6に示されるように、ステップ602において、プロセス600は、患者と関連付けられる事前試験データに対するクエリーを決定することを含む。例えば、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムは、患者と関連付けられる事前試験データに対するクエリーを決定する。一例として、注入システムは、ユーザ入力及び/又は患者と関連付けられるデータ及び/又は注入システムで実行されるべき処置に基づいてクエリーを決定することができる。そのような例において、ユーザは、患者と関連付けられる(例えば、固有の患者識別子などと関連付けられる)事前試験データ及び/又は特定の試験又は試験のタイプ(例えば、固有の試験識別子、試験のタイプの識別子など)に関して、注入システムにクエリーを入力して、ピア・ツー・ピアネットワーク内の他の注入システムを検索してもよい。
【0157】
図6に更に示されるように、ステップ604において、プロセス600は、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信することを含む。例えば、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムは、複数の注入システムを含むピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを送信する。一例として、注入システムは、注入システム間の論理接続又は仮想オーバーレイネットワークを介して、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムにクエリーを直接に送信する。
【0158】
図6に更に示されるように、ステップ606において、プロセス600は、ピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーに対する応答を受信することを含む。例えば、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムは、複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムからクエリーに対する応答を受信する。
【0159】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様では、クエリーに対する応答が事前試験データを含み、また、事前試験データは、患者に対して行なわれた少なくとも1つの事前試験に関連する少なくとも1つの記録を含む。例えば、少なくとも1つの記録は、以下、すなわち、(a)患者と関連付けられる患者データ、(b)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする注入制御データセット、(c)少なくとも1つの事前試験が行なわれた少なくとも1つの他の注入システムと関連付けられる注入システム設定データ、(d)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入される際に通過したカテーテルのタイプと関連付けられる付属品データ、(e)少なくとも1つの事前試験中にカテーテルが位置された患者の注入部位と関連付けられる処置データ、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含んでもよい。幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、少なくとも1つの記録は、複数の注入システム102のピア・ツー・ピアネットワーク内の少なくとも1つの他の注入システムで患者に対して行なわれた複数の事前試験に関連する複数の記録を備える。例えば、複数の記録は、複数の事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにした複数の注入制御データセットを含んでもよい。
【0160】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、患者データは、患者と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)患者の名、(ii)患者の姓、(iii)患者の体重、(iv)患者の身長、(v)患者の性別、(vi)患者の生年月日、(vii)患者の固有の識別子、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0161】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入制御データセットは、少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体が患者に注入されるようにする以下のパラメータ、すなわち、(i)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(ii)患者に注入されるようにプログラムされる少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(iii)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第1の流体の量、(iv)少なくとも1つの事前試験中に患者に注入された少なくとも1つの流体の第2の流体の量、(v)少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vi)少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入されるようにプログラムされた流量、(vii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第1の流体が患者に注入された流量、(viii)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの流体の第2の流体が患者に注入された流量、(ix)少なくとも1つの事前試験中に少なくとも1つの他の注入システム内の少なくとも1つの流体を介して生成される最大圧力を規定する圧力閾値、(x)少なくとも1つの事前試験における開始時間、及び、(xi)少なくとも1つの事前試験における終了時間、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む注入プロトコルを含む。
【0162】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、注入システム設定データは、少なくとも1つの事前試験が行なわれる少なくとも1つの他の注入システムの形態と関連付けられる以下のパラメータ、すなわち、(i)注入システムにより使用される重量測定の単位、(ii)注入システムにより使用される圧力の単位、(iii)注入システムにより使用される言語、(iv)注入システムを較正するためにリマインダとして選択される日付、(v)注入システムによって与えられるオーディオ用に選択されたボリューム、(vi)注入システムにより使用される現在の日付及び/又は時間、(vii)注入システムにより使用される日付に関するフォーマット、(viii)注入システムにより使用される時間に関するフォーマット、(ix)注入器-スキャナインタフェース(ISI)の利用可能性を示す設定、又は、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0163】
図6に更に示されるように、ステップ608において、プロセス600は、ユーザインタフェースを介して事前試験データを与えることを含む。例えば、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムは、ユーザインタフェースを介して(例えば、出力構成要素212などを介して)事前試験データを与える。一例として、図7A図7Bは、複数の注入システム102のうちの1つの注入システムの非限定的な実施形態又は態様によって与えられる事前試験データ(例えば、注入システムにおける患者のための試験の記録)の表示の実施を示す。
【0164】
幾つかの非限定的な実施形態又は態様において、複数の注入システム102を含むピア・ツー・ピアネットワーク内の注入システムは、少なくとも1つの記録に基づいて、注入システムを用いて患者に少なくとも1つの流体を送出する際に使用するための注入制御データセットを決定する。例えば、注入システムは、ユーザ入力及び/又は患者に関連するデータ及び/又は注入システムで実行されるべき処置に基づいて注入制御データセットを決定することができる。そのような例において、注入制御システムは、参照により本願に組み入れられるBaeらに付与された米国特許によって記載されるように事前試験データに基づいて注入制御データセットを決定することができる。そのような例において、ユーザは、ユーザインタフェースを介して注入システムにより与えられる注入制御データセットのリストから注入制御データセット(例えば、注入プロトコル、プリセットなど)を選択してもよい。
【符号の説明】
【0165】
100 環境
102 注入システム
102a 第1の注入システム、ピアノード
102b 第2の注入システム、ピアノード
102c 第3の注入システム、ピアノード
102d ピアノード
102e ピアノード
102f ピアノード
104 ネットワーク
110 ピア・ツー・ピアネットワーク
120 ピア・ツー・ピアネットワーク
130 ピア・ツー・ピアネットワーク
140 ピア・ツー・ピアネットワーク
200 デバイス
202 バス
204 プロセッサ
206 メモリ
208 記憶構成要素
210 入力構成要素
212 出力構成要素
214 通信インタフェース
300 プロセス
400 プロセス
500 プロセス
600 プロセス
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B