特許 7568772 情報提供装置、情報提供方法、及びプログラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-10-07

(45)【発行日】2024-10-16

(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、及びプログラム

(51)【国際特許分類】

   G06Q 30/06 20230101AFI20241008BHJP

【ＦＩ】

G06Q30/06

【請求項の数】 19

(21)【出願番号】P 2023050900

(22)【出願日】2023-03-28

【審査請求日】2023-03-28

【早期審査対象出願】

(73)【特許権者】

【識別番号】519110124

【氏名又は名称】ＰａｙＰａｙ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100149548

【弁理士】

【氏名又は名称】松沼 泰史

(74)【代理人】

【識別番号】100154852

【弁理士】

【氏名又は名称】酒井 太一

(74)【代理人】

【識別番号】100181124

【弁理士】

【氏名又は名称】沖田 壮男

(74)【代理人】

【識別番号】100194087

【弁理士】

【氏名又は名称】渡辺 伸一

(72)【発明者】

【氏名】門田 なぎさ

【審査官】毛利 太郎

(56)【参考文献】

【文献】特開２０２０－１６１００７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００２－０７３９７６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０２２－０４９５５１（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｇ０６Ｑ １０／００ － ９９／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供する提供部と、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定する特定部と、を備え、
前記提供部は、特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記抽出部は、前記電子決済サービスの利用頻度に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供装置。

【請求項2】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供する提供部と、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定する特定部と、を備え、
前記提供部は、特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記抽出部は、前記電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供装置。

【請求項3】

前記提供部は、前記電子決済サービスに利用する利用関連情報を前記休眠加盟店にさらに提供する、
請求項１または２に記載の情報提供装置。

【請求項4】

前記利用関連情報は、前記電子決済サービスに利用するウェブコンテンツの起動を促進する起動促進情報を含む、
請求項３に記載の情報提供装置。

【請求項5】

前記利用関連情報は、前記ウェブコンテンツを介して提供され、前記電子決済サービスの利用をサポートするサポート情報を更に含む、
請求項４に記載の情報提供装置。

【請求項6】

前記回答要請情報は、前記ウェブコンテンツを介して提供され、前記加盟店が属するカテゴリを選択させる情報を含む、
請求項４に記載の情報提供装置。

【請求項7】

前記回答要請情報は、前記ウェブコンテンツを介して提供され、前記加盟店が管理する店舗に配置された店員の属性を選択させる情報を含む、
請求項４に記載の情報提供装置。

【請求項8】

前記起動促進情報を提供した後の前記ウェブコンテンツの起動状況に基づいて、前記休眠加盟店による営業の中止を推定する推定部と、を更に備える、
請求項４に記載の情報提供装置。

【請求項9】

前記提供部は、前記営業の中止を推定された前記休眠加盟店の営業の中止を確認するための終了確認情報を生成する、
請求項８に記載の情報提供装置。

【請求項10】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店が利用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスに関する情報を提供する情報提供装置が、
前記電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記情報提供装置が、
前記電子決済サービスの利用頻度に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供方法。

【請求項11】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を利用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスに関する情報を提供する情報提供装置に、
前記電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供する、ことを行わせ、
前記情報提供装置に、
前記電子決済サービスの利用頻度に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、ことを行わせる、
プログラム。

【請求項12】

コンピュータが、
電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記コンピュータが、
前記電子決済サービスの利用頻度に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供方法。

【請求項13】

コンピュータに、
電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記電子決済サービスの利用頻度に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、ことを行わせる、
プログラム。

【請求項14】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスの利用に関する利用関連情報を提供する提供部と、を備え、
前記抽出部は、前記電子決済サービスの利用頻度に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供装置。

【請求項15】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店が利用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスに関する情報を提供する情報提供装置が、
前記電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記情報提供装置が、
前記電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供方法。

【請求項16】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を利用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスに関する情報を提供する情報提供装置に、
前記電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供する、ことを行わせ、
前記情報提供装置に、
前記電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、ことを行わせる、
プログラム。

【請求項17】

コンピュータが、
電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記コンピュータが、
前記電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供方法。

【請求項18】

コンピュータに、
電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、休眠加盟店を抽出し、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を提供し、
前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定し、
特定された休眠理由に応じた対処情報を前記店舗端末装置に更に提供し、
前記電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、ことを行わせる、
プログラム。

【請求項19】

電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、
抽出された前記休眠加盟店が使用する店舗端末装置に、前記電子決済サービスの利用に関する利用関連情報を提供する提供部と、を備え、
前記抽出部は、前記電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、前記休眠加盟店を抽出する、
情報提供装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムに関する。

【背景技術】

【0002】

従来、電子決済サービス、例えばバーコード決済サービスの利用を促進する情報管理システムが開示されている（例えば特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特開２０２１－４７６４６号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

従来の技術では、電子決済サービスを契約しているが利用していない休眠状態の加盟店がある。このような加盟店に対して、電子メールを送信したり電話を掛けたりしているが、電子決済サービスの利用に繋がりにくい。

【0005】

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、電子決済サービスの利用を促進することができる情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の一態様は、電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、抽出された前記休眠加盟店に前記電子決済サービスの利用に関する利用関連情報及び前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を、前記加盟店が使用する店舗端末装置に提供する提供部と、前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定する特定部と、を備える、情報提供装置である。

【発明の効果】

【0007】

本発明の一態様によれば、電子決済サービスの利用を促進することができる情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。

【図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その１）である。

【図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その２）である。

【図4】第１実施形態に係る決済サーバ１００の構成図である。

【図5】利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。

【図6】加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。

【図7】決済サーバ１００が第２店舗端末装置７０に情報を提供する過程の一例を示すシーケンス図である。

【図8】加盟店向けインターフェース７２が提供する第１インターフェース画面ＩＭ１の一例を示す図である。

【図9】加盟店向けインターフェース７２が提供する第２インターフェース画面ＩＭ２の一例を示す図である。

【図10】加盟店向けインターフェース７２が提供する第３インターフェース画面ＩＭ３の一例を示す図である。

【図11】加盟店向けインターフェース７２が提供する第４インターフェース画面ＩＭ４の一例を示す図である。

【図12】加盟店向けインターフェース７２が提供する第５インターフェース画面ＩＭ５の一例を示す図である。

【図13】加盟店向けインターフェース７２が提供する第６インターフェース画面ＩＭ６の一例を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

以下、図面を参照し、本発明の情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムの実施形態について説明する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、加盟店の店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗（実店舗）であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店（ブランド）に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。

【0010】

［電子決済サービス］
図１は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ１００を中心として実現される。決済サーバ１００は、例えば、一以上の利用者端末装置１０、一以上の第１店舗端末装置５０、及び一以上の第２店舗端末装置７０のそれぞれとネットワークＮＷを介して通信する。ネットワークＮＷは、例えば、インターネット、ＬＡＮ（Local Area Network）、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。

【0011】

利用者端末装置１０は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置１０は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等と称する。利用者端末装置１０では、ＣＰＵ等のプロセッサにより決済アプリ２０が実行されることで、決済サーバ１００と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ２０は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置１０にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。

【0012】

第１店舗端末装置５０は、例えば、店舗に設置される。第１店舗端末装置５０は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第１店舗端末装置５０は、いわゆるＰＯＳ（Point of Sale）装置を含み、ＰＯＳ装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像６０は、店舗に置かれ、ＱＲコード（登録商標）等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像６０は、店舗に置かれたディスプレイ（スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい）によって表示されてもよい。

【0013】

第２店舗端末装置７０は、例えば、加盟店の管理者（運営者）によって使用される。第２店舗端末装置７０は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第２店舗端末装置７０では、加盟店向けインターフェース７２が動作する。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。第２店舗端末装置７０は、店舗端末装置の一例である。

【0014】

第２店舗端末装置７０は、例えば、管理者が操作可能な入力インターフェースを備える。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店の管理者による入力インターフェースの操作に応じたクーポンの設定などの各種情報の入力を受け付け、決済サーバ１００に送信する。スマートフォンである第２店舗端末装置７０は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置１０が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。

【0015】

決済サーバ１００は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第１店舗端末装置５０は、ＰＯＳ装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、ＰＯＳ装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ１００に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第１店舗端末装置５０から決済情報が送信されるものとする。

【0016】

図２および図３は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン１とパターン２の二つが存在してよい。

【0017】

図２に示すパターン１（以下、ユーザスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０が起動した状態の利用者端末装置１０が、光学読取機能によって店舗コード画像６０をデコードする（Ｓ１）。店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）の情報が含まれている。この店舗ＵＲＬは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ１００において加盟店ＩＤや店舗ＩＤ等との対応付けがなされている（後述）。決済アプリ２０は、店舗ＵＲＬとアカウントＩＤを含む第１決済情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ２）。決済サーバ１００は、店舗ＵＲＬに対応する加盟店ＩＤ、店舗ＩＤから、店舗情報（後述）を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し（Ｓ３）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ４）。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置１０に入力する（Ｓ５）。そして、利用者端末装置１０は、少なくとも決済金額を含む第２決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ６）。決済サーバ１００は、受信した第２決済情報に基づいて電子決済を行う（Ｓ７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知（決済完了画面を表示するための情報）を決済アプリ２０に送信し（Ｓ８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ９）。なお、店舗コード画像６０が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第１決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ１００に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。

【0018】

図３に示すパターン２（以下、ストアスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０の起動時、決済アプリ２０において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング（例えば１分おき）になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ２０はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１）。決済サーバ１００はワンタイムコードを生成し（Ｓ１２）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ１３）。決済アプリ２０は、ワンタイムコードに基づいて生成した、ＱＲコードやバーコード等のコード画像を表示する（Ｓ１４）。利用者は利用者端末装置１０の表示面を第１店舗端末装置５０に翳し（提示し）、第１店舗端末装置５０は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する（Ｓ１５）。そして、第１店舗端末装置５０は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ＩＤ、店舗ＩＤ等を含む決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ１６）。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ１００は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う（Ｓ１７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知を決済アプリ２０に送信し（Ｓ１８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ１９）。

【0019】

なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図２で説明した「アカウントＩＤ」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報（例えば電話番号）であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ２０は、利用者のアカウントＩＤに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ１００は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントＩＤに対応する利用者を特定する。

【0020】

［決済サーバ］
図４は、第１実施形態に係る決済サーバ１００の構成図である。決済サーバ１００は、例えば、通信部１１０と、決済コンテンツ提供部１２０と、決済処理部１３０と、情報管理部１４０と、休眠加盟店情報処理部１５０と、記憶部１７０とを備える。通信部１１０および記憶部１７０以外の構成要素は、例えば、ＣＰＵなどのハードウェアプロセッサがプログラム（ソフトウェア）を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、ＬＳＩ（Large Scale Integration）やＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）などのハードウェア（回路部；circuitryを含む）によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めＨＤＤ（Hard Disk Drive）やフラッシュメモリなどの記憶装置（非一過性の記憶媒体を備える記憶装置）に格納されていてもよいし、ＤＶＤやＣＤ－ＲＯＭなどの着脱可能な記憶媒体（非一過性の記憶媒体）に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。

【0021】

記憶部１７０は、ＨＤＤやフラッシュメモリ、ＲＡＭ（Random Access Memory）などである。記憶部１７０は、決済サーバ１００がネットワークを介してアクセス可能なＮＡＳ（Network Attached Storage）装置であってもよい。記憶部１７０には、利用者情報１７２、決済コンテンツ情報１７４、加盟店／店舗情報１７６などの情報が格納される。

【0022】

決済サーバ１００は、電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店（以下、休眠加盟店）を抽出する。決済サーバ１００は、抽出された休眠加盟店に電子決済サービスの利用に関する利用関連情報、電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報、及び休眠理由に応じた対処情報を、加盟店が使用する端末装置に提供する。決済サーバ１００は、情報提供装置の一例である。

【0023】

通信部１１０は、ネットワークＮＷに接続するための通信インターフェースである。通信部１１０は、例えばネットワークインターフェースカードである。

【0024】

決済コンテンツ提供部１２０は、例えば、ウェブ（Ｗｅｂ）サーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報（コンテンツ）を利用者端末装置１０に提供する。決済コンテンツ提供部１２０は、決済コンテンツ情報１７４から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置１０に提供する。利用者端末装置１０は、決済アプリ２０によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ１００に送信する。

【0025】

決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部１３０は、利用者情報１７２を参照しながら決済処理を行う。

【0026】

図５は、利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。利用者情報１７２は、例えば、利用者ＵＲＬ、アカウントＩＤ、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ＩＤ、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報などの情報が対応付けられたものである。利用者ＵＲＬは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントＩＤは、決済サーバ１００によって利用者に発行されるものであり、利用者ＩＤは、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）ＩＤである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日（アカウントを作成した日）である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス（電子決済口座）のことをアカウントと称する。

【0027】

チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者（銀行）のＡＴＭ（Automatic Teller Machine）からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。後払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報（口座番号、カード番号）である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳（日時、購買行動が行われた店舗の店舗ＩＤ、決済金額、決済方法など）を、決済ごとに示す情報である。

【0028】

図６は、加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。加盟店／店舗情報１７６は、例えば、第１テーブル１７６Ａと、第２テーブル１７６Ｂと、第３テーブル１７６Ｃとを含む。第１テーブル１７６Ａは、店舗ＵＲＬに対して対応付けられた加盟店ＩＤ及び店舗ＩＤの情報を含む。

【0029】

第２テーブル１７６Ｂでは、加盟店ＩＤに対して対応付けられた加盟店名、売上金（前述）、利用頻度、及び最終利用日時の情報を含む。利用頻度は、例えば、加盟店における単位期間、例えば１か月あたりに電子決済が行われた回数である。利用頻度は、その他の条件で算出されてもよい。最終利用日時は、加盟店において、最後に電子決済が行われた日時である。

【0030】

第３テーブル１７６Ｃは、店舗ＩＤに対して対応つけられた店舗ＩＤの情報を含む。加盟店／店舗情報１７６には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。

【0031】

情報管理部１４０は、利用者端末装置１０や第２店舗端末装置７０から取得した情報に基づいて、利用者情報１７２および加盟店／店舗情報１７６を管理する。情報管理部１４０は、利用者情報１７２および加盟店／店舗情報１７６について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。

【0032】

［電子決済］
決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から決済情報が取得されると、利用者情報１７２を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部１３０は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部１３０は、例えば、利用者ＩＤに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。

【0033】

決済処理部１３０は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部１３０は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う、或いはクレジットカード会社の運営者に当該処理を依頼する。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ２０に返信される。

【0034】

休眠加盟店情報処理部１５０は、例えば、抽出部１５１と、提供部１５２と、取得部１５３と、特定部１５４と、推定部１５５と、を含む。

【0035】

抽出部１５１は、電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、休眠加盟店を抽出する。抽出部１５１は、加盟店が電子決済サービスを利用していない期間に基づいて、休眠加盟店を抽出する。抽出部１５１は、加盟店による電子決済サービスの利用頻度に基づいて、休眠加盟店を抽出する。

【0036】

抽出部１５１は、加盟店による電子決済サービスの利用頻度に基づいて休眠加盟店を抽出してもよいし、加盟店による電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間に基づいて、休眠加盟店を抽出してもよい。この場合、抽出部１５１は、例えば、電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である加盟店を休眠加盟店として抽出してもよいし、電子決済サービスの利用頻度が所定割合以下である期間の長さが所定長さ以下である加盟店を休眠加盟店として抽出してもよい。

【0037】

提供部１５２は、抽出部１５１により抽出された休眠加盟店に利用関連情報及び回答要請情報を第２店舗端末装置７０に提供する。提供部１５２は、特定された休眠理由に応じた対処情報を第２店舗端末装置７０に提供する。利用関連情報は、電子決済サービスの利用に関する情報である。回答要請情報は、電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する情報である。

【0038】

利用関連情報は、電子決済サービスに利用するウェブコンテンツの起動を促進する起動促進情報を含む。利用関連情報は、電子決済サービスの利用をサポートするサポート情報を更に含む。サポート情報は、例えば、ウェブコンテンツを介して第２店舗端末装置７０に提供される。回答要請情報は、例えば、ウェブコンテンツを介して提供される。回答要請情報は、例えば、アンケート形式で回答を要請する情報を含む。回答要請情報は、例えば、加盟店が休眠している理由を特定するために利用可能な情報を含む。

【0039】

取得部１５３は、第２店舗端末装置７０により送信される回答要請情報に対する回答情報を取得する。取得部１５３は、第２店舗端末装置７０におけるウェブコンテンツの起動状況を取得する。取得部１５３は、特に、提供部１５２により起動促進情報を提供した後の第２店舗端末装置７０におけるウェブコンテンツの起動状況を取得する。取得部１５３は、取得したウェブコンテンツの起動状況に基づいて、図６に示すにおける利用頻度及び最終利用日時を更新する。

【0040】

特定部１５４は、取得部１５３により取得された回答情報に基づいて、休眠加盟店が休眠中でなっている休眠理由を特定する。特定部１５４は、特定した休眠理由に対処するための対処情報を生成する。特定部１５４は、生成した対処情報を、通信部１１０を利用して第２店舗端末装置７０に送信する。対処情報は、休眠理由に対処するための情報であり、例えば、休眠理由が「販促品をくばることができない」といったものであれば、販促品の入手方法や利用方法などを提供する情報でよい。

【0041】

推定部１５５は、取得部１５３により取得されたウェブコンテンツの起動状況に基づいて、休眠加盟店による営業の中止を推定する。ここでの営業の中止は、例えば、商品販売サービスの提供の中止（閉店）を含む。提供部１５２は、推定部１５５により休眠加盟店の営業の中止が推定された場合に、営業の中止を確認する終了確認情報を生成する。

【0042】

［決済サーバの処理］
次に、決済サーバ１００の処理について説明する。図７は、決済サーバ１００が第２店舗端末装置７０に情報を提供する過程の一例を示すシーケンス図である。決済サーバ１００は、抽出部１５１を用いて、一定期間ごと、例えば、２週間ごとに、複数の加盟店の中から、休眠加盟店を抽出する（Ｓ１０１）。

【0043】

抽出部１５１は、休眠加盟店を抽出するために、記憶部１７０に格納された各加盟店の最終利用日時を取得する。最終利用日時は、例えば、加盟店の中の第１店舗端末装置５０が決済アプリ２０を用いて、ユーザスキャンまたはストアスキャンにより決済した最後の日時である。最終利用日時は、その他の日時でもよい。最終利用日時は、例えば、第１店舗端末装置５０または第２店舗端末装置７０により決済アプリ２０を最後に起動した日でもよいし、決済アプリ２０を最後に終了させたときでもよい。

【0044】

抽出部１５１は、取得した最終利用日時と、休眠加盟店を抽出している当日の間の日時を算出する。抽出部１５１は、算出した日時の間の期間（以下、休眠期間）が、所定の期間閾値、例えば６か月を超える場合の第２店舗端末装置７０を使用する加盟店を休眠加盟店として抽出する。期間閾値は、適宜の期間としてよく、例えば、１か月や３か月などの６か月より長い期間としてもよいし、１年以上の６か月より長い期間としてもよい。

【0045】

抽出部１５１は、休眠期間に基づいて、休眠加盟店を抽出するにあたり、例えば、加盟店ごとの過去の休眠期間、例えば最長休眠期間を含むに基づいて、期間閾値を、調整してもよい。抽出部１５１は、例えば、過去の最長休眠期間が長い加盟店については、通常の期間閾値と比較して、期間を長くしてもよいし、短くしてもよい。

【0046】

抽出部１５１は、休眠期間以外の情報、例えば、加盟店の利用頻度に基づいて、休眠加盟店を抽出してもよい。抽出部１５１は、例えば、加盟店における第１店舗端末装置５０の利用頻度（第１店舗端末装置５０による決済アプリ２０を利用した決済の実行頻度）が所定の頻度値よりも低い加盟店や第１店舗端末装置５０が所定の期間より長い加盟店を休眠加盟店として抽出してよい。

【0047】

決済サーバ１００は、休眠加盟店を抽出しなかった場合にはそのまま処理を終了する。決済サーバ１００は、休眠加盟店を抽出したときには、休眠加盟店の第２店舗端末装置７０に、起動促進情報を送信する（Ｓ１０３）。起動促進情報は、加盟店向けインターフェース７２を介して送信されてもよいし、加盟店向けインターフェース７２以外のプログラムを介して送信されてもよい。

【0048】

起動促進情報は、加盟店向けインターフェース７２以外のプログラムを介して送信されることがあるため、第２店舗端末装置７０は、加盟店向けインターフェース７２を起動させていない状態でも、起動促進情報を受信することができる。起動促進情報は、例えば、電子メールにより第２店舗端末装置７０に送信されてもよいし、電話により管理者に提供されてもよい。起動促進情報は、第２店舗端末装置７０以外の情報端末であって、加盟店の担当者（例えば、第１店舗端末装置５０の管理者）等が管理する情報端末に提供されてもよい。

【0049】

第２店舗端末装置７０は、決済サーバ１００により送信された起動促進情報を、例えばディスプレイに表示して、管理者に提供する。起動促進情報の提供を受けた管理者は、例えば、起動促進情報に応じて、加盟店向けインターフェース７２を起動する（Ｓ１０５）。第２店舗端末装置７０は、管理者が起動促進情報に応じて加盟店向けインターフェース７２を起動させることにより、加盟店向けインターフェース７２の起動を示す起動情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１０７）。

【0050】

加盟店向けインターフェース７２が既に起動中である場合には、第２店舗端末装置７０は、速やかに起動情報を決済サーバ１００に送信する。決済サーバ１００は、起動促進情報を送信した後、一定時間起動情報を取得しない場合に、再度起動促進情報を電子メールにより送信したり、電話により第２店舗端末装置７０の管理者に加盟店向けインターフェース７２の起動を促したりしてもよい。

【0051】

決済サーバ１００は、第２店舗端末装置７０により送信される起動情報を通信部１１０により受信し、提供部１５２により取得する。決済サーバ１００は、提供部１５２は、取得した起動情報に応じて、サポート情報を生成する（Ｓ１０９）。サポート情報は、例えば、休眠加盟店が電子決済サービスを再開するためのサポートとなる情報である。提供部１５２は、生成したサポート情報を、起動情報を送信した第２店舗端末装置７０に送信する（Ｓ１１１）。第２店舗端末装置７０は、決済サーバ１００送信されたサポート情報を受信する。

【0052】

続いて、第２店舗端末装置７０は、管理者の入力インターフェースの操作等に応じて、サポート情報に対応することにより対応完了情報を生成する（Ｓ１１３）。第２店舗端末装置７０は、生成した対応完了情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１５）。決済サーバ１００は、送信された対応完了情報を通信部１１０において受信して、提供部１５２において取得する。提供部１５２は、取得した対応完了情報に応じた回答要請情報を生成する（Ｓ１１７）。提供部１５２は、生成した回答要請情報を第２店舗端末装置７０に送信する（Ｓ１１９）。

【0053】

第２店舗端末装置７０は、管理者の入力インターフェースの操作等に応じて、回答要請情報に対応することにより回答情報を加盟店向けインターフェース７２により生成する（Ｓ１２１）。加盟店向けインターフェース７２は、生成した回答情報を、決済サーバ１００に送信する（Ｓ１２３）。

【0054】

決済サーバ１００は、加盟店向けインターフェース７２により送信された回答情報を通信部１１０において受信し、取得部１５３により取得する。特定部１５４は、取得部１５３により取得された回答情報に基づいて休眠加盟店の休眠理由を特定する（Ｓ１２５）。特定部１５４は、特定した休眠理由に応じた対処情報を生成して、第２店舗端末装置７０に送信する（Ｓ１２７）。

【0055】

この間、取得部１５３は、ステップＳ１０３において抽出部１５１が起動促進情報を送信してから経過した時間を計測し、第２店舗端末装置７０における加盟店向けインターフェース７２の起動状況を取得する。抽出部１５１が起動促進情報を送信してから一定期間が経過し、起動情報が送信されなかったという起動状況を取得部１５３が取得した場合に、推定部１５５は、休眠加盟店の営業の中止を推定する（Ｓ１２９）。推定部１５５は、休眠加盟店の営業の中止を推定した場合に、その休眠加盟店が営業を中止していることを確認するための終了確認情報を生成する（Ｓ１３１）。

【0056】

決済サーバ１００推定部１５５においてが終了確認情報を生成した後、決済サーバ１００または電子決済サービスのオペレータは、休眠加盟店が営業を中止したことを確認する。例えば、決済サーバ１００が、ネットワークＮＷを介して休眠加盟店に関する情報を収集したり、オペレータが休眠加盟店またはその関係者に電話や電子メールなどで連絡を取ったりして休眠解明店が営業を中止した情報を収集してよい。

【0057】

［第２店舗端末装置の表示内容］
続いて、第２店舗端末装置７０のインターフェース画面に含まれる表示内容について説明する。第２店舗端末装置７０における加盟店向けインターフェース７２は、決済サーバ１００により送信される情報を受信し、受信した情報に応じたインターフェース画面をディスプレイなどに表示させて提供する。

【0058】

図８は、加盟店向けインターフェース７２が提供する第１インターフェース画面ＩＭ１の一例を示す図である。第１インターフェース画面ＩＭ１は、第２店舗端末装置７０が決済サーバ１００により送信されるサポート情報を受信した後に、ディスプレイなどに表示されるインターフェース画面である。

【0059】

第１インターフェース画面ＩＭ１は、第２店舗端末装置７０がサポート情報を受信する直前に表示されていた画面に重畳するようにして、サポート情報画像ＧＡ１１が表示された画面である。サポート情報は、サポート情報画像ＧＡ１１により示される情報である。サポート情報画像ＧＡ１１は、例えば、第１インターフェース画面ＩＭ１の中央に表示される。サポート情報画像ＧＡ１１は、第１ボタン画像ＧＡ１１－１と、第２ボタン画像ＧＡ１１－２と、第３ボタン画像ＧＡ１１－３と、メッセージ画像ＧＡ１１－４と、を含む。

【0060】

第１ボタン画像ＧＡ１１－１は、「チャットする」の文字が表示されたＧＵＩ（Graphical User Interface）画像である。第２ボタン画像ＧＡ１１－２は、「電話する」の文字が表示されたＧＵＩ画像である。第３ボタン画像ＧＡ１１－３は、「いいえ」の文字が表示されたＧＵＩ画像である。

【0061】

例えば、第２店舗端末装置７０の管理者により第１ボタン画像ＧＡ１１－１が操作されると、加盟店向けインターフェース７２は、決済サーバ１００との間でチャットを開始する。チャットを開始した加盟店向けインターフェース７２は、第１インターフェース画面ＩＭ１に続くインターフェース画面をディスプレイなどに表示させる。

【0062】

図９は、加盟店向けインターフェース７２が提供する第２インターフェース画面ＩＭ２の一例を示す図である。第２インターフェース画面ＩＭ２は、第１インターフェース画面ＩＭ１における第１ボタン画像ＧＡ１１－１が操作されることにより表示される画面である。第２インターフェース画面ＩＭ２は、第１インターフェース画面ＩＭ１のサポート情報画像ＧＡ１１に代えて、チャット画像ＧＡ２１が表示された画面である。チャット画像ＧＡ２１は、発言画像ＧＡ２１－１と、肯定終了ボタン画像ＧＡ２１－２と、否定終了ボタン画像ＧＡ２１－３と、含む。

【0063】

発言画像ＧＡ２１－１は、第２店舗端末装置７０側からの発言と、決済サーバ１００側からの発言が交互に表示される画像である。ここでの発言は、テキスト文字で表示されてもよいし、イラスト画像や写真画像などで表示されてもよい。第２店舗端末装置７０側からの発言は、例えば、第２店舗端末装置７０に設けられた入力インターフェースを管理者が操作することにより加盟店向けインターフェース７２が受け付けたことによる発電である。決済サーバ１００側からの発言は、決済サーバ１００におけるＢＯＴが生成した発言であってもよいし、電子決済サービスのオペレータ等による発言でもよい。

【0064】

第２店舗端末装置７０の管理者には、チャットを介して、例えば、電子管理サービスのオペレータから電子決済サービスの休眠を解消して再開することについての情報が提供される。チャットを開始した加盟店向けインターフェース７２は、チャットの進行に伴って発言画像ＧＡ２１－１を更新する。管理者には、チャットにより更新される発言画像ＧＡ２１－１を介して、例えば、電子管理サービスのオペレータから電子決済サービスの休眠を解消して再開することについての情報が提供される。

【0065】

肯定終了ボタン画像ＧＡ２１－２は、「はい」の文字が表示されたＧＵＩ画像である。否定終了ボタン画像ＧＡ２１－３は、「いいえ」の文字が表示されたＧＵＩ画像である。肯定終了ボタン画像ＧＡ２１－２または否定終了ボタン画像ＧＡ２１－３が操作されると、加盟店向けインターフェース７２は、サポート情報への対応が完了した対応完了情報を生成して決済サーバ１００に送信する。決済サーバ１００は、送信された対応完了情報に応じて、第３インターフェース画面ＩＭ３を表示させるための回答要請情報を生成して第２店舗端末装置７０に送信する。第２店舗端末装置７０は、受信した回答要請情報に基づいて、加盟店向けインターフェース７２により、インターフェース画面を遷移させる。

【0066】

図１０は、加盟店向けインターフェース７２が提供する第３インターフェース画面ＩＭ３の一例を示す図である。第３インターフェース画面ＩＭ３は、第２インターフェース画面ＩＭ２のチャット画像ＧＡ２１に代えて、アンケート要請画像ＧＡ３１が表示された画面である。アンケート要請画像ＧＡ３１は、決済サーバ１００により送信される回答要請情報を受信した場合に表示される画像である。

【0067】

アンケート要請画像ＧＡ３１には、例えば、複数に選択肢が表示される。アンケート要請画像ＧＡ３１に示されるアンケートの選択肢は、例えば、加盟店が休眠している理由となると想定される情報を複数含む。アンケートの選択肢は、休眠加盟店が電子決済サービスの利用を解約する情報も含む。アンケートの選択肢は、休眠加盟店が電子決済サービスの利用を解約する情報を含んでいなくてもよい。

【0068】

アンケート要請画像ＧＡ３１は、「アンケートのご協力ください」「知りたいことは何ですか？」といったメッセージを含む。アンケート要請画像ＧＡ３１は、さらに、選択肢として、「販促品が欲しい」「ライトプランについて」「関連事項について」「解約について」といった選択肢メッセージと、これらの選択肢メッセージに付帯するラジオボタンを含む。管理者がこれらのラジオボタンを操作することにより、操作されたラジオボタンが付帯された選択肢メッセージが選択される。

【0069】

第３インターフェース画面ＩＭ３において、アンケート要請画像ＧＡ３１の直下位置には、送信ボタン画像ＧＡ３２が設けられている。送信ボタン画像ＧＡ３２は、「送信する」の文字が表示されたＧＵＩ画像である。送信ボタン画像ＧＡ３２が操作されると、加盟店向けインターフェース７２は、アンケートに対応することにより生成された回答情報を決済サーバ１００に送信する。

【0070】

例えば、「販促品がほしい」という選択肢メッセージに付帯されたラジオボタンが指定された状態で送信ボタン画像ＧＡ３２が操作されると、「販促品がほしい」という選択肢メッセージに応じた回答情報が決済サーバ１００に送信される。選択肢メッセージに付帯されたラジオボタンは、複数指定可能であってもよいし、１つのみ選択可能であってもよい。送信ボタン画像ＧＡ３２は、ラジオボタンのいずれかが指定された場合に操作可能となるものでもよいし、ラジオボタンの指定が無くても操作可能となるものでもよい。

【0071】

図１１は、加盟店向けインターフェース７２が提供する第４インターフェース画面ＩＭ４の一例を示す図である。第２店舗端末装置７０は、決済サーバ１００により送信される対処情報を表示する画面である。例えば、「販促品がほしい」という選択肢メッセージに応じた回答情報を送信した場合には、販促品の入手方法などを示す情報が表示される。

【0072】

販促品は、例えば、加盟店の店舗で電子決済サービスを利用できることをアピールするために店舗に飾るものである。販促品は、例えば、店頭に並べるのぼり、レジの近くに貼付するステッカー、店内に掲示するポスターなどを含む。加盟店向けインターフェース７２は、第４インターフェース画面ＩＭ４の第１画面ＩＭ４－１に表示されるこれらの販促品の中から加盟店の管理者が指定した販促品の入手方法などを示す情報を加盟店に提供する。

【0073】

販促品は、例えば、電子決済サービスや電子決済サービスを提供する運営者の名称やロゴが付されたノベルティでもよい。ノベルティは、例えば、ペン、ウェットティッシュ、カップなどを含む。加盟店向けインターフェース７２は、第４インターフェース画面ＩＭ４の第２画面ＩＭ４－２に表示されるこれらのノベルティ品の中から加盟店の管理者が指定したノベルティの入手方法などを示す情報を加盟店に提供する。

【0074】

図１２は、加盟店向けインターフェース７２が提供する第５インターフェース画面ＩＭ５の一例を示す図である。第５インターフェース画面ＩＭ５は、第１インターフェース画面ＩＭ１（図８）における第２ボタン画像ＧＡ１１－２が操作されることにより表示される。第２店舗端末装置７０は、第２ボタン画像ＧＡ１１－２が操作されると、対応完了情報を決済サーバ１００に送信する。決済サーバ１００は、送信された対応完了情報に応じて、第５インターフェース画面ＩＭ５を表示させるための回答要請情報を生成して第２店舗端末装置７０に送信する。

【0075】

第５インターフェース画面ＩＭ５は、第１インターフェース画面ＩＭ１のサポート情報画像ＧＡ１１に代えて、電話サポート情報画像ＧＡ５１、アンケート要請画像ＧＡ５２、及び送信ボタン画像ＧＡ５３が表示された画面である。電話サポート情報画像ＧＡ５１は、加盟店が求める情報に応じた電話番号の情報を含む。

【0076】

加盟店の管理者は、電話サポート情報画像ＧＡ５１に表示された電話番号に電話を掛けることにより、電話による音声または画像を通じて、電子決済サービスのオペレータによるサポート情報を得ることができる。電話は、例えば、管理者が所有するスマートフォンなどの端末でもよいし、第２店舗端末装置７０に付随する電話でもよい。

【0077】

アンケート要請画像ＧＡ５２は、アンケート要請画像ＧＡ３１（図１０）と同様の内容を含み、複数の選択肢情報を含む。選択肢情報には、それぞれラジオボタンが付帯されている。ラジオボタンが指定された状態で送信ボタン画像ＧＡ５３が操作されることにより、ラジオボタンにより指定されたた選択肢メッセージに応じた回答情報が決済サーバ１００に送信される。

【0078】

図１３は、加盟店向けインターフェース７２が提供する第６インターフェース画面ＩＭ６の一例を示す図である。第６インターフェース画面ＩＭ６は、第１インターフェース画面ＩＭ１（図８）における第３ボタン画像ＧＡ１１－３が操作されることにより表示される。第２店舗端末装置７０は、第３ボタン画像ＧＡ１１－３が操作されると、対応完了情報を決済サーバ１００に送信する。決済サーバ１００は、送信された対応完了情報に応じて、第６インターフェース画面ＩＭ６を表示させるための回答要請情報を生成して第２店舗端末装置７０に送信する。

【0079】

第６インターフェース画面ＩＭ６は、第１インターフェース画面ＩＭ１のサポート情報画像ＧＡ１１に代えて、謝礼情報画像ＧＡ６１、アンケート要請画像ＧＡ６２、及び送信ボタン画像ＧＡ６３が表示された画面である。謝礼情報画像ＧＡ６１は、電子決済サービスを利用していたことに対する加盟店への謝礼の意を示す謝礼情報を含む。

【0080】

電子決済サービスの運営者は、謝礼情報画像ＧＡ６１を表示させることにより、電子決済サービスを利用していたことに対する加盟店への謝意を示す。アンケート要請画像ＧＡ６２は、アンケート要請画像ＧＡ３１（図１０）と同様の内容を含み、ラジオボタンが指定された状態で送信ボタン画像ＧＡ６３が操作されることにより、ラジオボタンにより指定されたた選択肢メッセージに応じた回答情報が決済サーバ１００に送信される。

【0081】

実施形態の決済サーバ１００は、抽出部１５１において、休眠加盟店を抽出し、休眠加盟店における休眠理由に関する回答を要請し、得られた回答に基づいて、休眠理由を特定する。このため、休眠理由に応じた電子決済サービスの利用の再開を促すための情報を休眠加盟店に提供することができるので、電子決済サービスの利用を促進することができる。

【0082】

上記の実施形態において、回答要請情報に含まれる選択肢は、販促品やプランに関する情報であるが、回答要請情報に含まれる選択肢は、その他のものでもよい。回答要請情報に含まれる選択肢は、例えば、加盟店が属するカテゴリ及び加盟店が管理する店舗に配置された店員の属性を選択させる情報を含んでもよい。カテゴリは、例えば、「グルメ」「カフェ」「コンビニ」「スーパーマーケット」といった業種でもよいし、地域や営業時間帯などでもよい。店員の属性は、例えば、店員の年齢、性別、勤務人数を含んでよい。回答要請情報は、選択肢の形式でなく、管理者が自由に書き込める形式でもよい。

【0083】

上記の実施形態において、決済サーバ１００の抽出部１５１は、一定期間ごと、例えば、２週間ごとに、複数の加盟店の中から、休眠加盟店を抽出するが、その他の期間ごとに休眠加盟店を抽出してもよい。抽出部１５１は、休眠加盟店として抽出した加盟店を一定期間、例えば３か月の間、休眠加盟店として抽出する対象から除外してもよい。あるいは、提供部１５２は、利用関連情報等を送信した休眠加盟店について、一定期間の間、休眠加盟店として再度抽出された場合で利用関連情報等を送信する対象から除外してもよい。

【0084】

以上説明した実施形態によれば、電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、抽出された前記休眠加盟店に前記電子決済サービスの利用に関する利用関連情報及び前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を、前記加盟店が使用する店舗端末装置に提供する提供部と、前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定する特定部と、を備える、ことにより、電子決済サービスの利用を促進することができる。

【0085】

以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。

【符号の説明】

【0086】

１０ 利用者端末装置
２０ 決済アプリ
１００ 決済サーバ
１２０ 決済コンテンツ提供部
１３０ 決済処理部
１４０ 情報管理部
１５０ 休眠加盟店情報処理部
１５１ 抽出部
１５２ 提供部
１５３ 取得部
１５４ 特定部
１５５ 推定部

【要約】

【課題】電子決済サービスの利用を促進することができる情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】電子決済サービスを商品またはサービスの提供者として利用する複数の加盟店のうち、前記電子決済サービスが休眠状態である休眠加盟店を抽出する抽出部と、抽出された前記休眠加盟店に前記電子決済サービスの利用に関する利用関連情報及び前記電子決済サービスを休眠状態とする休眠理由に関する回答要請情報を、前記加盟店が使用する店舗端末装置に提供する提供部と、前記回答要請情報に対する回答に基づいて、前記休眠理由を特定する特定部と、を備える、情報提供装置。
【選択図】図１

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】