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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】サーバ装置、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20241008BHJP
【FI】
G06Q50/34
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023219916
(22)【出願日】2023-12-26
【審査請求日】2023-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】廣野 真紀
【審査官】和田 財太
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-072425(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置に提示させる購入フォーム提示部と、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが購入操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザに販売する処理を行う販売処理部と、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが保存操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する保存部と、
前記保存されたブックマークの一覧を前記端末装置に提示させる一覧提示部と、
前記保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する算定部と、を備え、
前記一覧提示部は、前記一覧に、前記保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、前記端末装置に提示させる
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記一覧提示部は、前記保存されたブックマークにより指定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザが購入したブックマークを、前記一覧に含める
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記一覧提示部は、前記保存されたブックマークにより指定される買い目の内容を想起させるための情報を、前記一覧に含める
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記買い目の内容を想起させるための情報は、前記買い目に係る競技の競技者に関する情報である
ことを特徴とする請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記買い目に係る競技の競技者に関する情報は、氏名、名称、写真、似顔絵、又は、シンボルマークである
ことを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記競技は、公営競技、又は、スポーツ振興くじの対象となる競技である
ことを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記購入フォーム提示部は、
前記一覧からいずれかのブックマークを前記ユーザが選択すると、前記選択されたブックマークにより指定される買い目及び数量を前記ユーザに確認又は編集させるための新たな購入フォームを前記端末装置に提示させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項8】
サーバ装置が実行する制御方法であって、
競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置に提示させる購入フォーム提示ステップと、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが購入操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザに販売する処理を行う販売処理ステップと、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが保存操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する保存ステップと、
前記保存されたブックマークの一覧を前記端末装置に提示させる一覧提示ステップと、
前記保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する算定ステップと、を備え、
前記一覧提示ステップにおいて、前記一覧に、前記保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、前記端末装置に提示させる
ことを特徴とする制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、
競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置に提示させる購入フォーム提示部、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが購入操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザに販売する処理を行う販売処理部、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが保存操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する保存部、
前記保存されたブックマークの一覧を前記端末装置に提示させる一覧提示部、
前記保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する算定部、として機能させ、
前記一覧提示部は、前記一覧に、前記保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、前記端末装置に提示させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、公営競技やスポーツ振興くじに係る競技について、結果の予想に用いる情報を提供するサービスが存在し、そのような情報を提供するための様々な技術が知られている。例えば、特許文献1には、情報提供元が提供する出走情報の画面に、利用者が自由にマーク及びメモを加筆することを可能にすることで、画面表示の出走情報を利用者個人の予想情報や予想表とすることができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-72425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、競技の結果について、券を購入した後に自身の予想に対する分析を行いたいという要望がある。しなしながら、上記のようなサービスにおいては、予想の結果、購入した買い目の券については、当たり又は外れの結果や払い戻し額が提示されるが、予想の結果、購入しなかった買い目の券については、結果や払い戻し額は提示されず、結果を確認しにくいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、ユーザが予想した買い目及び数量をブックマークに保存し、保存されたブックマークの買い目及び数量に基づく払い戻し額を提示することが可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置に提示させる購入フォーム提示部と、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが購入操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザに販売する処理を行う販売処理部と、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが保存操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する保存部と、
前記保存されたブックマークの一覧を前記端末装置に提示させる一覧提示部と、
前記保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する算定部と、を備え、
前記一覧提示部は、前記一覧に、前記保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、前記端末装置に提示させる
ことを特徴とする。
【0007】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記一覧提示部は、前記保存されたブックマークにより指定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザが購入したブックマークを、前記一覧に含める
ことを特徴とする。
【0008】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記一覧提示部は、前記保存されたブックマークにより指定される買い目の内容を想起させるための情報を、前記一覧に含める
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記買い目の内容を想起させるための情報は、前記買い目に係る競技の競技者に関する情報である
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記買い目に係る競技の競技者に関する情報は、氏名、名称、写真、似顔絵、又は、シンボルマークである
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記競技は、公営競技、又は、スポーツ振興くじの対象となる競技である
ことを特徴とする。
【0012】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記購入フォーム提示部は、
前記一覧からいずれかのブックマークを前記ユーザが選択すると、前記選択されたブックマークにより指定される買い目及び数量を前記ユーザに確認又は編集させるための新たな購入フォームを前記端末装置に提示させる
ことを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の観点に係る制御方法は、
サーバ装置が実行する制御方法であって、
競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置に提示させる購入フォーム提示ステップと、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが購入操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザに販売する処理を行う販売処理ステップと、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが保存操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する保存ステップと、
前記保存されたブックマークの一覧を前記端末装置に提示させる一覧提示ステップと、
前記保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する算定ステップと、を備え、
前記一覧提示ステップにおいて、前記一覧に、前記保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、前記端末装置に提示させる
ことを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置に提示させる購入フォーム提示部、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが購入操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券を前記ユーザに販売する処理を行う販売処理部、
前記購入フォームにおいて前記ユーザが保存操作をしたことに応じて、前記購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する保存部、
前記保存されたブックマークの一覧を前記端末装置に提示させる一覧提示部、
前記保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する算定部、として機能させ、
前記一覧提示部は、前記一覧に、前記保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、前記端末装置に提示させる
ことを特徴とする。
【0015】
上記プログラムは、非一時的な(non-transitory)記録媒体に記録されてもよい。非一時的な記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザが予想した買い目及び数量をブックマークに保存し、保存されたブックマークの買い目及び数量に基づく払い戻し額を提示することが可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係るサーバ装置と、データベースと、端末装置との関係を示す図である。
図2】実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
図3】実施形態に係るサーバ装置の機能構成を示す図である。
図4】実施形態に係る購入フォームの例を示す図である。
図5】実施形態に係る購入フォームの例を示す図である。
図6】実施形態に係るブックマークの一覧の例を示す図である。
図7】実施形態に係る購入フォームの例を示す図である。
図8】実施形態に係るサーバ装置が実行する制御処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(1.全体構成)
本発明の実施形態に係るサーバ装置100は、図1に示すように、データベース200と、端末装置300と、インターネット等のコンピュータ通信網400を介して通信可能に接続する。
【0019】
サーバ装置100は、ユーザに、競技の結果を予想するための情報を提供し、競技の結果を予想する券を販売する装置である。サーバ装置100は、端末装置300のユーザからの要求に応じて、データベース200に格納された情報を参照し、競技について結果を予想するための情報を提供し、券を販売する処理を実行する。
【0020】
ここで、競技は、公営競技、又は、スポーツ振興くじの対象となる競技であり、例えば、競馬、競艇、競輪、オートレース、サッカー、バスケットボールである。
【0021】
データベース200は、競技の結果を予想するための情報及び競技の結果に関する情報を格納する装置であり、例えば、出走表、対戦表、競技者に関する情報、過去のレース又は試合の動画、レース又は試合の結果等を記録する。
【0022】
端末装置300は、競技の結果を予想するための情報を閲覧、又は、競技の結果を予想する券を購入するユーザが使用する装置である。端末装置300は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ等である。
【0023】
(2.サーバ装置のハードウェア構成)
図2は、サーバ装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0024】
サーバ装置100は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM13と、記録媒体14と、出力デバイス15と、通信デバイス16と、入力デバイス17と、を備える。各構成要素は、バス18により接続されている。
【0025】
CPU11は、サーバ装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0026】
ROM12には、サーバ装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングのプログラムや各種のデータが記録される。
【0027】
RAM13は、データやプログラムを一時的に記録するためのもので、記録媒体14から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0028】
記録媒体14は、ハードディスクやフラッシュメモリ等から構成され、サーバ装置100で処理するデータを記録する。
【0029】
出力デバイス15は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置や、スピーカ等の音声出力装置を備える。出力デバイス15は、CPU11による制御の下、例えば、CPU11から出力されたデータを出力する。
【0030】
通信デバイス16は、サーバ装置100をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するための通信インターフェースを含み、通信デバイス16を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。
【0031】
入力デバイス17は、ボタン、キーボード、タッチパネル、マイク等の入力装置を備える。入力デバイス17は、サーバ装置100の使用者からの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号をCPU11に出力する。
【0032】
(3.実施形態のサーバ装置の機能構成)
サーバ装置100の機能構成について、図3を用いて説明する。
【0033】
サーバ装置100は、機能的には、購入フォーム提示部101と、販売処理部102と、保存部103と、一覧提示部104と、算定部105と、を備える。本実施形態において、CPU11及び通信デバイス16が、購入フォーム提示部101、販売処理部102、保存部103、及び、一覧提示部104として機能し、CPU11が算定部105として機能する。
【0034】
購入フォーム提示部101は、競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置300に提示させる。
【0035】
競技の結果を予想する券とは、例えば、車券、馬券、舟券、スポーツ振興くじであり、買い目は、例えば、枠番、車番、馬番、対戦結果を示す数字等により表される。
【0036】
図4に、端末装置300に提示させる購入フォームの例を示す。図4の購入フォーム510-1は、競輪の“レースR10”の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるもものである。購入フォーム510-1には、出走表511と、買い目を特定するための欄512と、券の数量を特定するための欄513と、特定された買い目及び数量で券を購入する手続に進むためのボタン514と、特定された買い目及び数量を示すブックマークを保存するためのボタン515と、レース情報を表示するためのボタン516と、ブックマークの一覧を表示するためのボタン517と、現時点迄に購入する手続に進むためのボタン514を選択した券の一覧を表示するためのボタン518と、レースのライブ動画を表示するためのボタン519と、が含まれる。
【0037】
欄512の数字は、タップ等の操作により選択されると、図5に示すように、選択された数字が強調表示される。図5の欄512は、買い目が“2-4-6”であることを示している。また、ボタン515は、タップ等の操作により選択されると、図5に示すように強調表示される。図5のボタン516は、買い目“2-4-6”及び数量“2”がブックマークに保存されたことを示している。
【0038】
例えば、購入フォーム提示部101は、ユーザXの端末装置300から、“レースR10”の購入フォームの提示要求を受信すると、図4の購入フォーム510-1を端末装置300に送信し、ユーザXの端末装置300に提示させる。
【0039】
販売処理部102は、購入フォームにおいてユーザが購入操作をしたことに応じて、購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券をユーザに販売する処理を行う。
【0040】
例えば、販売処理部102は、ユーザXの端末装置300から、図5の購入フォーム510-1のボタン514が選択されたことを示す情報を受信すると、買い目“2-4-6”及び数量“2”に係る券を購入する手続を行うための販売ページを、端末装置300に提示させる。販売処理部102は、販売ページにおけるユーザXの操作に基づいて、券を購入するためのユーザ情報の取得、入金等の処理を行う。
【0041】
保存部103は、購入フォームにおいてユーザが保存操作をしたことに応じて、購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する。
【0042】
例えば、保存部103は、ユーザXの端末装置300から、図5の購入フォーム510-1のボタン515が選択されたことを示す情報を受信すると、“レースR10”について買い目“2-4-6”及び数量“2”を指定するブックマークを、ユーザXの識別情報と対応付けて、サーバ装置100の記録媒体14に保存する。
【0043】
一覧提示部104は、保存されたブックマークの一覧を端末装置300に提示させる。
【0044】
例えば、一覧提示部104は、ユーザXの端末装置300から、図5の購入フォーム510-1のボタン517が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザXがこれまで保存したブックマークの一覧を端末装置300に送信し、ユーザXの端末装置300に提示させる。
【0045】
ここで、一覧提示部104は、保存されたブックマークにより指定される買い目及び数量に係る券をユーザが購入したブックマークを、一覧に含める。
【0046】
例えば、ユーザが、過去に“レースR8”について買い目“2-4”及び数量“3”を指定するブックマークを保存し、“レースR8”について買い目“2-4”の券を数量“3”だけ購入したとする。この場合、一覧提示部104は、購入した“レースR8”の買い目“2-4”及び数量“3”を指定するブックマークを、一覧に含めて提示する。
【0047】
また、一覧提示部104は、保存されたブックマークにより指定される買い目の内容を想起させるための情報を、一覧に含める。
【0048】
買い目の内容を想起させるための情報は、買い目に係る競技の競技者に関する情報である。
【0049】
競技者とは、例えば、競輪では競輪選手、競馬では騎手又は出走馬、競艇ではボートレーサ、オートレースではオートレーサ、サッカー又はバスケットボールではスターティングメンバーの選手である。
【0050】
具体的に、買い目に係る競技の競技者に関する情報は、氏名、名称、写真、似顔絵、又は、シンボルマークである。
【0051】
例えば、競輪の“レースR10”の買い目“2-4-6”の場合、買い目に係る競技の競技者に関する情報は、競技者の氏名(選手名)“BBB BBB”、“DDD DDD”、“FFF FFF”である。
【0052】
図6に、ユーザXの端末装置300に提示させるブックマークの一覧の例を示す。図6のブックマークの一覧520には、レース毎のブックマーク521~526が含まれる。ブックマーク521,522は、投票締切前のレースの券に係るブックマークであり、ブックマーク523~526は、投票締切後で競技の結果が確定したレースの券に係るブックマークである。ブックマーク521~526は、アイコン530を選択することにより、ブックマークの詳細な情報が展開表示されたり、非表示にされたりする。
【0053】
ブックマーク521には、買い目5211と、数量5212と、買い目の車番の選手名5213と、オッズ5214と、が含まれる。同様に、ブックマーク522には、買い目5221と、数量5222と、買い目の車番の選手名5223と、オッズ5224と、が含まれる。また、ブックマーク523には、2つのブックマーク523-1,523-2が含まれる。ブックマーク523-1は、予想が当たった買い目のブックマークであって、購入しなかった券についてのブックマークであり、ブックマーク523-2は、予想が外れた買い目のブックマークであって、購入した券についてのブックマークであるとする。予想が当たったブックマーク523-1は、図6に示すように強調表示される。ブックマーク523-1には、買い目523-11と、数量523-12と、買い目の車番の選手名523-13と、オッズ523-14と、が含まれ、さらに、後述する算定部105により算定された払い戻し額523-15が含まれる。また、ブックマーク523-2には、買い目523-21と、数量523-22と、買い目の車番の選手名523-23と、オッズ523-24と、が含まれ、さらに、ユーザが購入したことを示す情報523-25が含まれる。
【0054】
算定部105は、保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する。
【0055】
例えば、算定部105は、競技の結果が確定したレースの券に係るブックマーク523~526(図6)について、ブックマーク523~526により指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する。具体的には、算定部105は、データベース200に格納されたレース結果を参照して、ブックマーク523~526により指定されたそれぞれの買い目の予想が当たったか外れたかを判断する。そして、算定部105は、ブックマーク523~526により指定されたそれぞれの買い目のうち、予想が当たった買い目について、払い戻し額を算定する。例えば、算定部105は、予想が当たったブックマーク523-1の買い目“1-3-5”及び数量“3”に基づいて、払い戻し額“160,800円”を求める。一方、算定部105は、ブックマーク523-2の買い目の予想は外れであると判断して、払い戻し額を算定しない。
【0056】
そして、一覧提示部104は、一覧に、保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、端末装置300に提示させる。
【0057】
例えば、一覧提示部104は、図6に示すように、ブックマーク523-1について算出された払い戻し額523-15を一覧520に含めて、端末装置300に提示させる。また、ブックマーク524により指定された買い目の予想が当たっていた場合、一覧提示部104は、図6の払い戻し額5241に示すように、ブックマーク524が展開表示されていない状態でも払い戻し額が分かるように、一覧520に含める。
【0058】
また、購入フォーム提示部101は、一覧からいずれかのブックマークをユーザが選択すると、選択されたブックマークにより指定される買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための新たな購入フォームを端末装置300に提示させる。
【0059】
例えば、図6の一覧520において、ブックマーク522の買い目5221がタップ等によりユーザに選択されたとすると、一覧提示部104はブックマーク522が選択されたと判断し、購入フォーム提示部101は、図7に示すように、ブックマーク522により示される“レースR9”の買い目“6-3-1”及び数量“1”が特定された購入フォーム510-2を、端末装置300に提示させる。
【0060】
(4.実施形態のサーバ装置の動作)
本実施形態のサーバ装置100の動作について、図8を用いて説明する。例えば、サーバ装置100は、端末装置300から購入フォームの提示要求を受信すると、図8に示す制御処理を開始する。
【0061】
購入フォーム提示部101は、競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームを端末装置300に提示させる(ステップS101)。
【0062】
例えば、購入フォーム提示部101は、ユーザXの端末装置300から、“レースR10”の購入フォームの提示要求を受信すると、図4の購入フォーム510-1を端末装置300に送信し、端末装置300に提示させる。
【0063】
販売処理部102は、購入フォームにおいてユーザによる購入操作が行われたか否かを判断する(ステップS102)。販売処理部102は、購入フォームにおいてユーザによる購入操作が行われたと判断すると(ステップS102;YES)、購入フォームにより特定される買い目及び数量に係る券をユーザに販売する処理を行う(ステップS103)。一方、販売処理部102が、購入フォームにおいてユーザによる購入操作が行われていないと判断すると(ステップS102;YES)、ステップS104に進む。
【0064】
例えば、販売処理部102は、ユーザXの端末装置300から、図5の購入フォーム510-1のボタン514が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザによる購入操作が行われたと判断し、買い目“2-4-6”及び数量“2”に係る券を購入する手続を行うための販売ページを端末装置300に提示させ、販売ページにおけるユーザの操作に基づいて、券を購入するためのユーザ情報の取得、入金等の処理を行う。一方、販売処理部102が、ユーザXの端末装置300から、購入フォーム510-1のボタン514が選択されたことを示す情報を受信しない場合、ユーザによる購入操作は行われていないと判断し、ステップS104に進む。
【0065】
保存部103は、購入フォームにおいてユーザによる保存操作が行われたか否かを判断する(ステップS104)。保存部103は、購入フォームにおいてユーザによる保存操作が行われたと判断すると(ステップS104;YES)、購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する(ステップS105)。その後、ステップS102に戻る。一方、保存部103が、購入フォームにおいてユーザによる保存操作が行われていないと判断すると(ステップS104;YES)、ステップS106に進む。
【0066】
例えば、保存部103は、ユーザXの端末装置300から、図5の購入フォーム510-1のボタン515が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザによる保存操作が行われたと判断し、“レースR10”について買い目“2-4-6”及び数量“2”を指定するブックマークを、ユーザXの識別情報に対応付けて保存する。一方、保存部103は、ユーザXの端末装置300から、購入フォーム510-1のボタン515が選択されたことを示す情報を受信しない場合、ユーザによる保存操作は行われていないと判断し、ステップS106に進む。
【0067】
一覧提示部104は、購入フォームにおいてユーザによる一覧表示操作が行われたか否かを判断する(ステップS106)。一覧提示部104が、購入フォームにおいてユーザによる一覧表示操作が行われたと判断すると(ステップS106;YES)、算定部105は、保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する(ステップS107)。そして、一覧提示部104は、保存されたブックマークの一覧を、算定された払い戻し額を含めて、端末装置300に提示させる(ステップS108)。一方、一覧提示部104が、購入フォームにおいてユーザによる一覧表示操作が行われていないと判断すると(ステップS106;YES)、ステップS102に戻る。
【0068】
例えば、一覧提示部104が、ユーザXの端末装置300から、図5の購入フォーム510-1のボタン517が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザによる一覧表示操作が行われたと判断し、算定部105は、競技の結果が確定したレースの券に係るブックマーク523~526(図6)について、ブックマーク523~526により指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する。そして、一覧提示部104は、図6に示すように、算出された払い戻し額523-15,5241を一覧520に含めて、ユーザXの端末装置300に提示させる。一方、一覧提示部104が、ユーザXの端末装置300から、購入フォーム510-1のボタン517が選択されたことを示す情報を受信しない場合、ユーザによる一覧表示操作は行われていないと判断し、ステップS102に戻る。
【0069】
一覧提示部104は、一覧においてユーザによるブックマークの選択操作が行われたか否かを判断する(ステップS109)。一覧提示部104が一覧においてユーザによるブックマークの選択操作が行われたと判断すると(ステップS109;YES)、購入フォーム提示部101は、選択されたブックマークにより指定される買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための新たな購入フォームを端末装置300に提示させる(ステップS110)。一方、一覧提示部104が、一覧においてユーザによるブックマークの選択操作が行われていないと判断すると(ステップS109;NO)、そのまま待機する。
【0070】
例えば、一覧提示部104は、ユーザXの端末装置300から、図6の一覧520のブックマーク522の買い目52211が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザによるブックマーク522の選択操作が行われたと判断し、購入フォーム提示部101は、図7に示すように、ブックマーク522により示される“レースR9”の買い目“6-3-1”及び数量“1”が特定された購入フォーム510-2を、ユーザXの端末装置300に提示させる。一方、一覧提示部104が、図6の一覧520のいずれのブックマークの買い目が選択されたことを示す情報を受信しない場合、ユーザによるブックマークの選択操作は行われていないと判断し、そのまま待機する。
【0071】
本実施形態によれば、ユーザが予想した買い目及び数量をブックマークに保存し、保存されたブックマークの買い目及び数量に基づく払い戻し額を提示する。これにより、ユーザは、ブックマークに保存していれば、予想した買い目及び数量に基づいて算出された払い戻し額を確認することができ、予想はしたが購入に至らなかった買い目を含めて、自身の予想に対する分析をすることができる。
【0072】
また、本実施形態によれば、購入した買い目及び数量に係る券のブックマークを一覧に含めて提示する。これにより、購入した買い目及び数量の券の予想結果と、購入に至らなかった買い目及び数量の券の予想結果との比較を容易にし、自身の予想に対する分析を詳細に行うことができる。
【0073】
また、本実施形態によれば、ブックマークの一覧に、買い目の内容を想起させるための情報を含めて提示する。これにより、一般的には、買い目は数字で表されるため、買い目を見ただけではどのような予想を行ったかを把握するのは難しかったが、ブックマークの一覧を見ただけで、買い目の内容を把握することができ、自身の予想の分析を容易に行うことができる。
【0074】
(5.変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
【0075】
上記実施形態において、図6の一覧520に競技者の氏名(選手名)が表示される例を示したが、買い目に係る競技の競技者に関する情報を一覧に含める態様はこれに限らない。例えば、図6の選手名5213がタップ等により選択されると、一覧提示部104は、選手名5213に含まれる選手の顔写真をポップアップにより表示してもよい。
【0076】
また、上記実施形態に係るサーバ装置100の動作を規定する動作プログラムを既存のパーソナルコンピュータ又は情報端末装置に適用することで、当該パーソナルコンピュータ又は情報端末装置を実施形態に係るサーバ装置100として機能させることも可能である。
【0077】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明によれば、ユーザが予想した買い目及び数量をブックマークに保存し、保存されたブックマークの買い目及び数量に基づく払い戻し額を提示することが可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0079】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記録媒体
15 出力デバイス
16 通信デバイス
17 入力デバイス
18 バス
100 サーバ装置
101 購入フォーム提示部
102 販売処理部
103 保存部
104 一覧提示部
105 算定部
200 データベース
300 端末装置
400 コンピュータ通信網
510-1,510-2 購入フォーム
511 出走表
512,513 欄
514~519 ボタン
520 一覧
521~526,523-1,523-2 ブックマーク
5211,5221,523-11,523-21,買い目
5212,5222,523-12,523-22 数量
5213,5223,523-13,523-23 選手名
5214,5224,523-14,523-24 オッズ
523-15,5241 払い戻し額
523-25 情報
530 アイコン
【要約】
【課題】ユーザが予想した買い目及び数量をブックマークに保存し、保存されたブックマークの買い目及び数量に基づく払い戻し額を提示することが可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】サーバ装置100の保存部103は、競技の結果を予想する券の買い目及び数量をユーザに確認又は編集させるための購入フォームにおいてユーザが保存操作をしたことに応じて、購入フォームにより特定される買い目及び数量を指定するブックマークを保存する。一覧提示部104は、保存されたブックマークの一覧を端末装置に提示させる。算定部105は、保存されたブックマークにより指定される買い目に係る競技の結果が確定していれば、当該ブックマークにより指定される買い目及び数量に基づく払い戻し額を算定する。一覧提示部104は、一覧に、保存されたブックマークについて算定された払い戻し額を含めて、端末装置に提示させる。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8