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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】多チャンネル熱電対測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01K 7/02 20210101AFI20241008BHJP
   G01K 7/13 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G01K7/02 E
G01K7/13
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023525985
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 KR2021017360
(87)【国際公開番号】W WO2022114762
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0164242
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100232275
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 宣喜
(74)【復代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(72)【発明者】
【氏名】シン,ヨンガク
【審査官】藤澤 和浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-9611(JP,A)
【文献】特開2001-124636(JP,A)
【文献】特開2017-203745(JP,A)
【文献】特開2016-3937(JP,A)
【文献】特開2013-140019(JP,A)
【文献】特開2010-244751(JP,A)
【文献】特開2018-112502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01K 7/00-7/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱電対とサーミスタの対と、
前記熱電対とサーミスタの対のアナログ信号が入力される端子部と、
多チャンネルアナログデジタル変換器を含み、前記端子部を介して入力された前記熱電対とサーミスタの対のアナログ信号を前記多チャンネルアナログデジタル変換器でデジタル信号に変換する検出部と、
該検出部のデジタル信号を受信して冷接点補償を行う補償部と、
を含み、
前記検出部が複数設けられ、
複数の該検出部がそれぞれ相互に異なる筐体により分離され、
前記端子部が前記検出部の外側に配置された外部端子部であり、
前記サーミスタは、
サーミスタチップが実装されるPCB基板と、
該PCB基板から突出する1対のU字型端子と、
各U字型端子と前記サーミスタチップとを電気的に接続するプリント配線と、
を含んで、前記端子部に着脱可能に結合されるようになっており、
前記外部端子部は、2つの端子が1対として作用する4つの端子を含んで、前記熱電対とサーミスタの対を同時に接続することができる、多チャンネル熱電対測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多チャンネル熱電対測定装置に関するものであって、より具体的には、冷接点補償を行う多チャンネル熱電対測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、熱電対(Thermocouple)は、ゼーベック効果を用いて広い温度範囲を測定するための装置であり、耐久性に優れ、発電所、製鉄所などの極限環境で主に使用される。
【0003】
熱電対測定装置は、熱電対で発生した起電力を用いて温度を計測する装置であって、ここで測定された温度は、0℃を基準に測定された値であるため、実際の熱電対センサが計測装置に接続される付近の温度を測定して計測された値に加えて補償を行うが、このような補償を基準接点補償(Reference Junction Compensation)または冷接点補償(Cold Junction Compensation)と呼ぶ。
【0004】
従来の熱電対測定装置の一例について添付の図面を参照して説明すると、次の通りである。
【0005】
図1は、従来の熱電対測定装置の構成図である。
【0006】
図1を参照すると、複数の熱電対100と、複数の前記熱電対100とは異なるチャンネルを形成し、接点310の温度を検出する測温抵抗体200と、前記複数の熱電対100のそれぞれで発生する起電力を検出してデジタル信号に変換する検出部300と、前記検出部300で検出された前記熱電対100で検出された温度で前記測温抵抗体200で検出された温度を加えてPLC500などに提供する補償部400と、を含む。
【0007】
前記検出部300は、多チャンネル構造であり、前記熱電対100および測温抵抗体200のそれぞれが接続される複数の接点310とその接点310を介して検出される電流値をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器320と、前記アナログデジタル変換器320の出力を絶縁して補償部400に提供する絶縁部330と、を含む。
【0008】
前記絶縁部330は、フォトカプラを使用できる。
【0009】
図面には、4チャンネルの検出部300を示す。すなわち、4つの熱電対100は、それぞれハウジングにパッケージされて独立して接続されており、1つの熱電対100は、2つの接点310に両端がそれぞれ接続される。
【0010】
熱電対100と接点310との距離、および接点310とアナログデジタル変換器320との間の距離は、設置環境などに応じて様々に変更できる。
【0011】
前記検出部300は、熱電対100の冷接点補償のために測温抵抗体200を用いて前記熱電対100が接続されていない別の基準接点311を提供し、基準接点311の温度を検出して補償部400で熱電対100の冷接点補償ができるように提供する。
【0012】
前記測温抵抗体200は、通常のサーミスタを使用する。
【0013】
前記補償部400は、冷接点補償を行う制御部420と、データを格納するメモリ410と、検出された温度を使用するPLC500などの外部機器との通信のためのインターフェース430と、を含み得る。
【0014】
しかし、多チャンネル熱電対測定装置では、冷接点補償のための測温抵抗体200が検出部300の内部に位置することになるため、初期起動後に、時間が経つにつれて検出部の発熱状態に影響を受けるのである。
【0015】
したがって、従来の熱電対計測装置は、検出部300の内部温度が熱平衡状態に到達するまで通常30分以上の予熱時間を有しており、このような予熱時間を通じて熱電対100の冷接点補償誤差を減らすことができる。
【0016】
また、従来は、各熱電対100と接続される接点310の温度を計測するものではなく、基準接点311を置き、その基準接点311の温度を検出して他の接点310の温度を予測して冷接点補償を行うため、基準接点311と接点310との温度偏差によって正確な補償が行われないことがある。
【0017】
このような問題点を考慮して本発明出願人の韓国登録特許10-0942139号(熱電対センサを用いた温度計測装置、2010年2月4日登録)には、熱電対が接続される接点(端子)の温度をそれぞれ測定できる温度計測装置について記載している。
【0018】
しかし、前述の登録特許では、デジタル温度センサを使用して温度を検出しなければならないため、相対的に製造コストが上昇し、チャンネル別に新しい形の適切な端子を開発および製作しなければならないため、材料費や加工費の増加が避けられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
前述の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、内部温度の偏差による冷接点補償誤差の発生を減らすことができる多チャンネル熱電対測定装置を提供することにある。
【0020】
また、本発明の他の課題は、デジタル温度センサを使用せずに熱電対が接続される接点の温度を検出できる多チャンネル熱電対測定装置を提供することにある。
【0021】
そして、本発明の他の課題は、端子構造を単純化し、測定装置内部温度の平衡状態とは無関係に冷接点補償が可能な多チャンネル熱電対測定装置を提供することにある。
【0022】
さらに、本発明の他の課題は、サーミスタを用いて接点の温度を検出するが、サーミスタの交換およびメンテナンスが容易な多チャンネル熱電対測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前述の技術的課題を解決するための本発明の多チャンネル熱電対測定装置は、熱電対とサーミスタの対と、前記熱電対とサーミスタの対のアナログ信号が入力される端子部と、多チャンネルアナログデジタル変換器を含み、前記端子部を介して入力された前記熱電対とサーミスタの対のアナログ信号を前記多チャンネルアナログデジタル変換器でデジタル信号に変換する検出部と、を含み得る。
【0024】
本発明の実施形態において、前記検出部のデジタル信号を受信して冷接点補償を行う補償部をさらに含み得る。
【0025】
本発明の実施形態において、前記検出部は、複数で設けられ、複数の前記検出部は、それぞれ別にハウジングができる。
【0026】
本発明の実施形態において、前記端子部は、前記検出部内に位置し得る。
【0027】
本発明の実施形態において、前記端子部は、前記検出部と前記熱電対との間に位置する外部端子部であり得る。
【0028】
本発明の実施形態において、前記サーミスタは、サーミスタチップが実装されるPCB基板と、前記PCB基板から突出する一対のU字型端子と、U字型端子のそれぞれと前記サーミスタチップとを電気的に接続するプリント配線と、を含み得る。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、熱電対それぞれの接点温度を検出することによって、冷接点補償の誤差の発生を防止できる効果がある。
【0030】
また、多チャンネルのアナログデジタル変換器を使用して1つのアナログデジタル変換器を用いて熱電対とその熱電対の接点温度を検出するサーミスタの起電力をデジタル信号に変換することができ、相対的に高価なデジタル温度センサを使用せずに熱電対接点の温度を検出できる。したがって、コストを減らすことができ、別の端子部を設計および製作する必要がなくコストを削減できる効果がある。
【0031】
また、本発明は、補償基準点である接点の位置を測定装置の外部に移して装置内部の温度偏差による誤差の発生を防止するとともに、別の予熱時間を置かずに直ちに温度検出および補償が可能な効果がある。
【0032】
そして、本発明は、サーミスタを用いて接点の温度を検出するが、サーミスタと端子の新たな結合構造を提案してサーミスタの交換、移動、メンテナンスを容易にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】従来技術による多チャンネル熱電対測定装置のブロック構成図である。
【0034】
図2】本発明の一実施形態による多チャンネル熱電対測定装置のブロック構成図である。
【0035】
図3】本発明の他の実施形態による多チャンネル熱電対測定装置のブロック構成図である。
【0036】
図4】サーミスタの構成図である。
【0037】
-符号の説明-
【0038】
10:熱電対20:サーミスタ
【0039】
21:PCB基板22:サーミスタチップ
【0040】
23:U字型電極24:プリント配線
【0041】
30:第1検出部33:多チャンネルアナログデジタル変換器
【0042】
40:補償部60:外部端子部
【0043】
61:第1端子部62:第2端子部
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の構成および効果を十分に理解するために、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、様々な形態で具現でき、様々な変更を加えることができる。ただし、本実施形態についての説明は、本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。添付の図面において、構成要素は、説明の便宜のためにそのサイズを実際よりも拡大して示したものであり、各構成要素の割合は、誇張されたり、縮小されたりし得る。
【0045】
「第1」、「第2」などの用語は、様々な構成要素を説明するために使用できるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用できる。例えば、本発明の権利範囲から逸脱することなく、「第1構成要素」は、「第2構成要素」と名付けられ、同様に「第2構成要素」も「第1構成要素」と名付けられる。また、単数の表現は、文脈上明らかに異なって表現しない限り、複数の表現を含む。本発明の実施形態で使用される用語は、異なって定義されない限り、当該技術分野において通常の知識を有する者に通常知られている意味で解釈され得る。
【0046】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による多チャンネル熱電対測定装置について詳細に説明する。
【0047】
図1は、本発明の好ましい実施形態による多チャンネル熱電対測定装置のブロック構成図である。
【0048】
図1を参照すると、本発明は、それぞれ1つの熱電対10、10-1、10-2、10-3と1つのサーミスタ20、20-1、20-2、20-3に接続され、それぞれに接続された熱電対10、10-1、10-2、10-3とサーミスタ20、20-1、20-2、20-3の温度を検出し、デジタル信号に変換する第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3と、前記第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3の熱電対検出温度の冷接点温度を補償して外部装置50に提供する補償部40と、を含む。
【0049】
このように構成される本発明の多チャンネル熱電対測定装置の特徴的な構成と作用についてより詳細に説明する。
【0050】
まず、本発明は、検出部の構成を各チャンネル別に分割し、4つのチャンネルについて第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3を構成する。
【0051】
実質的に、第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3は、互いに異なる筐体によって分離したものであって、装置内部の温度偏差の発生を最小化する。
【0052】
前記第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3の詳細構成は、すべて同一に構成され得る。したがって、本発明の説明においては、必要に応じて第1検出部30のみを説明することができ、第2~第4検出部30-1、30-2、30-3についての別の説明がなくても第1検出部30と同一に作用するものと理解されることができる。
【0053】
第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3のそれぞれには、1つの熱電対10、10-1、10-2、10-3が接点31、31-1、31-2、31-3に接続されており、また基準接点32、32-1、32-2、32-3に1つのサーミスタ20、20-1、20-2、20-3が接続されている。
【0054】
前記第1検出部30では、熱電対10の起電力とサーミスタ20の起電力をそれぞれ増幅する増幅部が設けられ得、図面には、増幅部の構成が省略されている。
【0055】
前記熱電対10とサーミスタ20の起電力は、アナログ信号であり、多チャンネルアナログデジタル変換器33にそれぞれ入力され、デジタル信号に変換されて絶縁部34を介して出力されるものとする。
【0056】
前記接点31と基準接点32は、互いに隣接する位置に配置されており、相互間の温度偏差の発生を最小化できる。
【0057】
したがって、第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3のそれぞれは、接続された熱電対10、10-1、10-2、10-3で検出された温度情報とサーミスタ20、20-1、20-2、20-3で検出された接点の温度情報をそれぞれ出力することができる。
【0058】
第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3のそれぞれの出力は、1つの補償部40に提供される。
【0059】
前記補償部40は、所定のプログラムに応じて冷接点補償を行う制御部41と、データを格納するメモリ42と、外部装置50との通信のためのインターフェース43と、を含み得る。
【0060】
具体的に、インターフェース43を介して予め設定された外部装置50のパラメータの入力を受けてメモリ42に格納することができ、制御部41は、冷接点補償を行うとともに、パラメータに応じて第1~第4検出部30、30-1、30-2、30-3の信号を判断し、多チャンネルアナログデジタル変換器33、33-1、33-2、33-3の基準値変更などの制御を行うことになる。
【0061】
このような構成により、本発明は、各熱電対10、10-1、10-2、10-3の接点31、31-1、31-2、31-3の温度を個別に検出することによって、冷接点補償の誤差の発生を防止できる。
【0062】
また、多チャンネルアナログデジタル変換器33、33-1、33-2、33-3をそれぞれ適用して基準接点32、32-1、32-2、32-3の温度検出のためにデジタル温度センサを使用する必要はなく、相対的に低コストのサーミスタ20、20-1、20-2、20-3を使用して基準接点32、32-1、32-2、32-3の温度を検出できる特徴がある。
【0063】
図3は、本発明の他の実施形態による多チャンネル熱電対測定装置のブロック構成図である。
【0064】
図3を参照すると、サーミスタ20の温度検出接点を第1検出部30の内部ではなく外部に位置させ得る。図面において、第2~第4検出部30-1、30-2、30-3は、省略されている。
【0065】
外部端子部60は、熱電対10が接続される第1端子部61と、サーミスタ20が接続される第2端子部62と、を含み、熱電対10と第1検出部30との間に位置するものとする。第1端子部61と第2端子部62は、隣接する位置に位置するものとする。
【0066】
外部端子部60が第1検出部30の外側に位置することにより、第1端子部61と第2端子部62との位置差にもかかわらず、それぞれの温度偏差は発生しなくなる。
【0067】
また、相対的に熱電対10の位置に近い位置での接点温度を検出できる。これは、熱電対10が信号線に接続される地点の温度を検出することが冷接点補償を最も正確にできる方法として知られている。
【0068】
したがって、本発明は、外部端子部60を熱電対10に近い位置に配置し、隣接する位置にサーミスタ20を取り付けて外部端子部60の温度を検出することによって、冷接点補償の精度を高めることができる。
【0069】
このとき、外部端子部60の位置は、温度測定対象である発熱体の温度の影響を直接受けない位置であるものとする。
【0070】
第1検出部30は、外部端子部60および信号線を介して熱電対10とサーミスタ20の起電力の伝達を受け、多チャンネルアナログデジタル変換器33を介して変換し、絶縁部34を介して補償部40に送信することになる。
【0071】
多チャンネルアナログデジタル変換器33は、熱電対10の起電力だけでなく、同じアナログ信号であるサーミスタ20の起電力もデジタル信号に変換することができる。
【0072】
したがって、デジタル温度センサを使用せずに冷接点補償を行い得る。
【0073】
図4は、前記外部端子部60と外部端子部60に結合されるサーミスタ20の一実施形態の構成図である。
【0074】
図4に示すように、外部端子部60は、2つの端子が一対として作用し、熱電対10とサーミスタ20を同時に接続できるように4つの端子を提供する。
【0075】
すなわち、前述したように、熱電対10を接続するための2つの端子である第1端子部61と、サーミスタ20を接続するための2つの端子である第2端子部62と、を含む。
【0076】
第1端子部61と第2端子部62は、それぞれボルト端子タイプを使用でき、少なくともサーミスタ20が接続される第2端子部62は、ボルト端子タイプを使用できる。
【0077】
また、サーミスタ20の構造は、第2端子部62に簡単に着脱可能な形で提供し得る。
【0078】
具体的に、PCB基板21にU字型端子部23の一対を突出させ、外部端子部60の第2端子部62の各端子に結合できるようにする。
【0079】
前記PCB基板21には、サーミスタチップ22が実装され、プリント配線24によってサーミスタチップ22とU字型端子部23が相互電気的に接続されるものとする。
【0080】
このような構成により、サーミスタ20を簡単に第2端子部62に装着または着脱可能であり、必要に応じて交換などのメンテナンスが容易になる。
【0081】
本発明においては、U字型端子部23を有するサーミスタ20が外部端子部60の第2端子部62に結合されるものとして示して説明したが、図2の構成において基準接点32との結合にも使用できることは当然である。
【0082】
外部端子部60の第1端子部61および第2端子部62のそれぞれには、熱電対10の起電力を検出するための第1信号線35とサーミスタ20の起電力を検出するための第2信号線36が接続される信号線接続端子63を含む。
【0083】
以上の説明のように、本発明は、多チャンネルアナログデジタル変換器を用いて、熱電対10とサーミスタ20の温度検出結果をデジタル信号に変換することができるため、デジタル温度センサを使用せずに熱電対検出および冷接点補償が可能になる。
【0084】
また、外部端子部60を使用してより正確な冷接点補償が可能であるとともに、温度偏差の発生を防止することによって、予熱をすることなく冷接点補償が可能な特徴がある。
【0085】
以上、本発明による実施形態を説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形および均等な範囲の実施形態が可能であることを理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、自然法則を用いて熱電対の冷接点補償の誤差発生を防止する技術に関するものであって、産業上の利用可能性がある。
図1
図2
図3
図4