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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】成形体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 51/08 20060101AFI20241009BHJP
【FI】
B29C51/08
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020160483
(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公開番号】P2022053700
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2023-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】樽野 真輔
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/121190(WO,A1)
【文献】特表2005-511367(JP,A)
【文献】特開2008-173931(JP,A)
【文献】特開2003-159739(JP,A)
【文献】特開2011-031500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 51/00-51/46
B29C 49/00-49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形体の製造方法であって、
投入工程と、圧縮工程と、バリ除去工程を備え、
前記投入工程では、メス型のキャビティ内に溶融樹脂を投入し、
前記圧縮工程では、前記キャビティ内にオス型のコアを挿入し、前記メス型と前記オス型で前記溶融樹脂を挟んで、前記キャビティと前記コアの間の成形空間から前記溶融樹脂が溢れるように前記溶融樹脂を圧縮して、バリ付きの成形体を形成し、
前記オス型は、前記コアよりも径方向に突出するフランジ部を備え、
前記フランジ部が前記メス型に押し付けられることによって前記バリと前記成形体の間に、前記バリよりも薄い薄肉部が形成され、
前記バリ除去工程では、前記成形体から前記バリを除去する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶融樹脂は、溶融状態の多層樹脂シートである、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記多層樹脂シートは、下層、中間層、及び上層をこの順に備える、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、
前記多層樹脂シートは、前記中間層が前記キャビティの底面に平行になるように配置される、方法。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の方法であって、
前記成形体は、吐出部材を装着可能な係合部が設けられた口部と、前記口部から連なる胴部を備え、
前記キャビティの内面には、前記口部の外面形状を規定する部位と、前記胴部の外面形状を規定する部位が設けられる、方法。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の方法であって、
前記メス型には、前記キャビティの開口縁に連なる傾斜面が設けられ、
前記フランジ部の縁が、前記傾斜面に押し付けられる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、圧縮成形によってプリフォームを製造する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-173931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、バリがでないように圧縮成形することによってプリフォームを形成している。しかし、バリがでないように圧縮成形しようとすると、メス型に投入する樹脂量が何らかの原因でわずかに少なくなってしまったり、環境温度が下がって溶融樹脂の流動性が低下したりするような場合に、樹脂がプリフォームの口部の開口端にまで到達せずに製造不良になってしまう虞がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、成形体を安定して製造可能な、成形体の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、成形体の製造方法であって、投入工程と、圧縮工程と、バリ除去工程を備え、前記投入工程では、メス型のキャビティ内に溶融樹脂を投入し、前記圧縮工程では、前記キャビティ内にオス型のコアを挿入し、前記メス型と前記オス型で前記溶融樹脂を挟んで、前記キャビティと前記コアの間の成形空間から前記溶融樹脂が溢れるように前記溶融樹脂を圧縮して、バリ付きの成形体を形成し、前記バリ除去工程では、前記成形体から前記バリを除去する、方法が提供される。
【0007】
本発明の方法では、メス型とオス型の間の成形空間から溶融樹脂が溢れてバリが形成されるように圧縮成形を行う。このような方法では、溶融樹脂が溢れるように圧縮成形の条件が設定されるので、溶融樹脂の投入量がわずかに少なくなったり、環境温度が下がって溶融樹脂の流動性が低下したりするような場合でも成形空間は溶融樹脂で満たされることになるので、製造不良の発生が抑制され、成形体を安定して製造することができる。成形体にはバリが形成されるが、このバリは、バリ除去工程で除去することができる。
【0008】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記溶融樹脂は、溶融状態の多層樹脂シートである、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記多層樹脂シートは、下層、中間層、及び上層をこの順に備える、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記多層樹脂シートは、前記中間層が前記キャビティの底面に平行になるように配置される、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記成形体は、吐出部材を装着可能な係合部が設けられた口部と、前記口部から連なる胴部を備え、前記キャビティの内面には、前記口部の外面形状を規定する部位と、前記胴部の外面形状を規定する部位が設けられる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記オス型は、前記コアよりも径方向に突出するフランジ部を備え、前記フランジ部が前記メス型に押し付けられることによって前記バリと前記成形体の間に、前記バリよりも薄い薄肉部が形成される、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記メス型には、前記キャビティの開口縁に連なる傾斜面が設けられ、前記フランジ部の縁が、前記傾斜面に押し付けられる、方法である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】メス型1のキャビティ1a内に溶融樹脂2を投入した後の状態の断面図である。
図2図1の状態から、オス型5のコア5aを溶融樹脂2に押し付けた後の状態の断面図である。
図3図2の状態から、コア5aを溶融樹脂2にさらに押し付けて中間層3bに折り返し部3b2が形成された後の状態の断面図である。
図4図3の状態から、コア5aを溶融樹脂2にさらに押し付けて、メス型1のキャビティ1aの開口縁1dにまで溶融樹脂2が到達した後の状態の断面図である。
図5図4の状態から、コア5aを溶融樹脂2にさらに押し付けて、フランジ部5cを傾斜面1eに押し付けてバリ7と成形体8の間に薄肉部10を形成した後の状態の断面図である。
図6】バリ7付き成形体8からメス型1及びオス型5を取り外した後の状態の断面図である。
図7】バリ7付き成形体8からバリ7を除去した後の状態の断面図である。
図8】バリ7付き成形体8からメス型1及びオス型5を取り外さずに、バリ7付き成形体8からバリ7を除去した後の状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0011】
1.成形体の製造方法
図1図6を用いて、本発明の一実施形態の成形体の製造方法について説明する。
【0012】
図7に示すように、この方法で製造する対象の成形体8は、有底筒状である。成形体8は、図1に示すように、メス型1とオス型5を用いた圧縮成形によって形成される。メス型1は、キャビティ1aを有する。キャビティ1aは、製造対象の成形体8の外面形状を規定する内面形状を有する。オス型5は、コア5aを有する。コア5aは、成形時にメス型1のキャビティ1a内に挿入される。コア5aは、成形体8の内面形状を規定する外面形状を有する。コア5aがキャビティ1a内に挿入されると、成形体8の形状に対応する形状の成形空間6(図5に図示)がコア5aの外面とキャビティ1aの内面の間に形成される。
【0013】
図1に示すように、オス型5では、ベース5bから突出するようにコア5aが設けられており、ベース5bには、コア5aよりも径方向に突出するフランジ部5cが設けられている。メス型1には、キャビティ1aの開口縁1dに連なる傾斜面1eが設けられている。傾斜面1eは、キャビティ1aの開口縁1dから離れる方向に向かって径方向外側に広がるように傾斜する。
【0014】
成形体8は、一例では、容器等のブロー成形に用いるプリフォームであり、この場合、図7に示すように、成形体8は、一例では、吐出部材(キャップ、ポンプ等の内容物の吐出に用いる部材)を装着可能な係合部8aが設けられた口部8bと、口部8bから連なる胴部8cを備える。この場合、キャビティ1aの内面には、口部8bの外面形状を規定する部位1fと、胴部8cの外面形状を規定する部位1gが設けられる。
【0015】
本実施形態の方法は、投入工程と、圧縮工程と、バリ除去工程を備える。以下、各工程について説明する。
【0016】
1-1.投入工程
投入工程では、図1に示すように、メス型1のキャビティ1a内に溶融樹脂2を投入する。
【0017】
溶融樹脂2は、溶融状態の熱可塑性樹脂である。溶融樹脂2は、塊状であってもシート状であってもよい。また、溶融樹脂2は、単層構造であっても多層構造であってもよい。溶融樹脂2は、キャビティ1aの底面1bに配置される。
【0018】
本実施形態では、溶融樹脂2は、溶融状態の多層樹脂シート3である。多層樹脂シート3は、下層3a、中間層3b、及び上層3cをこの順に備える、下層3a、中間層3b、及び上層3cは、それぞれ、製造される成形体8の外層8f、中間層8g、及び内層8hとなる(図7を参照)。下層3a及び上層3cは、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリエステルなどで構成される。中間層3bは、好ましくは、下層3a及び上層3cよりもガスバリア性が優れたバリア層であり、例えば、EVOHや芳香族ポリアミドなどのガスバリア性に優れた樹脂で構成される。多層樹脂シート3は、中間層3bが底面1bに平行になるように配置することが好ましい。多層樹脂シート3の層数は、2であっても、4以上であってもよい。
【0019】
多層樹脂シート3の幅(図1での左右方向の長さ)をWとし、厚さ(図1での上下方向の長さ)をTとすると、T/Wの値は、例えば、0.1~0.95(図1では0.56)であり、好ましくは、0.3~0.8である。この値は、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、0.95であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。多層樹脂シート3の奥行き(図1の紙面垂直方向の長さ)をDとすると、D/Wは、例えば0.5~1.5であり、0.8~1.2が好ましい。この値は、具体的には例えば、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0020】
本実施形態の方法で製造する成形体8は、一例では、容器等のブロー成形に用いるプリフォームである。プリフォームを用いたブロー成形をするためには、肉厚の大きいプリフォームを製造する必要がある。T/Wの値が大きい多層樹脂シート3を用いることによって、肉厚の大きい多層プリフォームを製造することが可能になる。
【0021】
1-2.圧縮工程
圧縮工程では、図2図5に示すように、キャビティ1a内にオス型5のコア5aを挿入し、メス型1とオス型5で溶融樹脂2を挟んで、キャビティ1aとコア5aの間の成形空間6から溶融樹脂2が溢れるように溶融樹脂2を圧縮して、バリ7付きの成形体8を形成する。この工程の詳細は、以下の通りである。溶融樹脂2が多層樹脂シート3である場合を例に挙げて説明を進める。
【0022】
まず、図2に示すように、コア5aの先端5a1を多層樹脂シート3に押し付ける。すると、多層樹脂シート3は、先端5a1が押し付けられた領域3dが凹んで、その分の溶融樹脂2が領域3dの外側に押し出される。この際に、多層樹脂シート3は、層状構造を維持したまま広がり、多層樹脂シート3の端3eがキャビティ1aの側面1cに接触して、図2の状態になる。
【0023】
この状態でコア5aをさらに押し込むと、多層樹脂シート3の溶融樹脂2が領域3dからさらに押し出される。そして、押し出された溶融樹脂2は、図3に示すように、コア5aの側面5a2とキャビティ1aの側面1cの間の隙間9に押し込まれてキャビティ1aの開口縁1dに向かって移動する。溶融樹脂2は、側面1cに接触している部分が移動しにくいので、中間層3bには、図3に示すように、中間層3bが折り目3b1で折り返された折り返し部3b2が形成されやすい。
【0024】
この状態でコア5aをさらに押し込むと、多層樹脂シート3の溶融樹脂2が領域3dからさらに押し出され、押し出された溶融樹脂2が、キャビティ1aの開口縁1dに向かって移動し、溶融樹脂2がキャビティ1aの開口縁1dに到達して、図4の状態になる。従来技術では、この状態でコア5aの押し込みが完了し、バリが形成されていない成形体が取り出される。
【0025】
一方、本実施形態では、図4の状態からコア5aをさらに押し込む。そうすると、図5に示すように、溶融樹脂2が成形空間6から溢れ出し、溢れた部分がバリ7となり、成形空間6内には成形体8が形成されるので、バリ7付きの成形体8が形成される。
【0026】
従来技術では、メス型に投入する樹脂量が何らかの原因でわずかに少なくなってしまったり、環境温度が下がって樹脂の流動性が低下したりするような場合に、製造不良になりやすかったが、本実施形態では、溶融樹脂2が溢れるように圧縮成形の条件が設定されるので、溶融樹脂2の投入量がわずかに少なくなったり、環境温度が下がって溶融樹脂2の流動性が低下したりするような場合でも成形空間6は溶融樹脂2で満たされることになるので、製造不良の発生が抑制される。
【0027】
また、中間層3bに折り返し部3b2が形成されている場合、図4の状態でコア5aの押し込みを完了させると、中間層3bが開口縁1dにまで到達せず、その結果、成形体8の開口端8e(図7に図示)まで中間層8gが形成されない場合があり、この場合、開口端8eの近傍では中間層8gの機能(例えば、ガスバリア機能)が発揮されないという問題がある。一方、本実施形態では、図4の状態からコア5aをさらに押し込むので、この際に中間層3bが成形体8の開口端8eに向かって移動するので、成形体8の開口端8eにまで中間層8gが形成されないという問題の発生が抑制される。
【0028】
コア5aは、図5に示すように、フランジ部5cがメス型1に押し付けられるまで押し込まれ、フランジ部5cがメス型1に押し付けられることによってバリ7と成形体8の間に、バリ7よりも薄い薄肉部10が形成される。バリ7は、薄肉部10を引き裂くことによって、成形体8から分離可能になっている。
【0029】
好ましくは、フランジ部5cの縁5c1が傾斜面1eに押し付けられる。縁5c1を傾斜面1eに押し付ける場合、当接面の面積が小さいので、溶融樹脂2に加わる圧力が大きくなるので、薄肉部10の厚さを薄くしやすくなる。
【0030】
1-3.バリ除去工程
バリ除去工程では、図6図8に示すように、バリ7付きの成形体8からバリ7を除去する。除去したバリ7は、再生樹脂の製造等に利用可能である。
【0031】
この工程は、図6図7に示すように、バリ7付きの成形体8からメス型1及びオス型5を取り外した後に行ってもよく、図8に示すように、バリ7付き成形体8からメス型1及びオス型5を取り外さずに行ってもよい。
【0032】
さらに、バリ7の除去は、成形体8に対して後工程を行う前に行ってもよく、後工程を行った後に行ってもよい。例えば、成形体8がブロー成形に用いるプリフォームである場合、後工程の例としては、ブロー成形が挙げられる。このブロー成形は、成形体8を再加熱せずに行ってもよく、成形体8を再加熱して行ってもよい。
【0033】
一例では、成形体8からメス型1を取り外し、成形体8がオス型5に装着された状態で、成形体8を容器用の分割金型のキャビティ内に収容し、その状態で、オス型5に内蔵されたエアー流路を通じて成形体8内にエアーを吹き込んでブロー成形を行うことができる。このような方法であれば、ブロー成形体を効率的に製造することができる。この場合、バリの除去は、メス型1を取り外す前に行ってもよく、メス型1を取り外した後に行ってもよい。
【0034】
なお、成形体8がオス型5に装着された状態では係合部8aがメス型1に引っかかってメス型1を取り外すことができない場合には、口部8bの外面形状を規定する部位1fを含む部分と、胴部8cの外面形状を規定する部位1gを含む部分が互いに分離可能なようにメス型1を構成し、部位1gを成形体8から取り外し且つ部位1fを成形体8に装着した状態でブロー成形を行うようにしてもよい。部位1fは、一体構成であっても、分割金型であってもよい。部位1fが一体構成である場合、ブロー成形後にオス型5を成形体8から取り外し、その後に、部位1fを成形体8から取り外すことができる。部位1fが分割金型である場合、ブロー成形後にオス型5を成形体8から取り外す前に、部位1fを成形体8から取り外すことができる。
【0035】
以上の工程によって、バリ7が除去された成形体8を得ることができる。成形体8を構成する樹脂の体積V1は、バリ7の分だけ、メス型1に投入された溶融樹脂2の体積V2よりも小さくなる。従って、V2/V1>1となる。また、バリ7があまりにも多量だと製造コストの増大につながるので、V2/V1<2であることが好ましい。V2/V1は、好ましくは、1.05~1.5であり、具体的には例えば、1.05、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、1.95であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0036】
2.その他の実施形態
・上記方法は、コーヒーポーションのように圧縮成形のみで形成可能な容器の製造にも利用可能である。また、キャップのような容器以外の有底筒状体の製造にも利用可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 :メス型
1a :キャビティ
1b :底面
1c :側面
1d :開口縁
1e :傾斜面
1f :部位
1g :部位
2 :溶融樹脂
3 :多層樹脂シート
3a :下層
3b :中間層
3b1 :折り目
3b2 :折り返し部
3c :上層
3d :領域
3e :端
5 :オス型
5a :コア
5a1 :先端
5a2 :側面
5b :ベース
5c :フランジ部
5c1 :縁
6 :成形空間
7 :バリ
8 :成形体
8a :係合部
8b :口部
8c :胴部
8d :底部
8e :開口端
8f :下層
8g :中間層
8h :上層
9 :隙間
10 :薄肉部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8