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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】遊技装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/04 20060101AFI20241009BHJP
   A63F 7/07 20060101ALI20241009BHJP
   A63F 7/38 20060101ALI20241009BHJP
   A63F 7/02 20060101ALI20241009BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20241009BHJP
【FI】
A63F7/04
A63F7/07
A63F7/38
A63F7/02 302A
A63F13/426
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020138111
(22)【出願日】2020-08-18
(65)【公開番号】P2022034354
(43)【公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 信幸
(72)【発明者】
【氏名】土井 聡
(72)【発明者】
【氏名】岩倉 聖治
(72)【発明者】
【氏名】星野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】小▲崎▼ 伸也
(72)【発明者】
【氏名】福富 浩二
(72)【発明者】
【氏名】中野 祥汰
(72)【発明者】
【氏名】波根 康輔
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-165841(JP,A)
【文献】特開2020-054547(JP,A)
【文献】特開2018-143563(JP,A)
【文献】特開2004-041600(JP,A)
【文献】特開2014-144226(JP,A)
【文献】登録実用新案第3002332(JP,U)
【文献】実開平05-044177(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/00、7/02、9/00、9/24、9/30、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
盤面を有する遊技盤と、
前記遊技盤を揺動する揺動部と、
前記盤面上を撮像することにより画像を生成する撮像部と、
前記画像に対する画像認識処理を実行することにより、前記盤面上に投入されて前記盤面上に設けられた移動領域上を前記盤面に沿って移動する遊技媒体の前記移動領域上の位置を検出する検出部と、
検出された前記遊技媒体の前記移動領域上の位置と、設定部によって予め前記移動領域内の任意の位置に設定された当選領域の座標とを比較することで抽選結果を決定する抽選部と、
前記抽選結果に基づいて遊技結果を決定する遊技結果決定部と、を備える遊技装置。
【請求項2】
前記遊技盤の前記盤面に設けられた表示部と、
前記表示部による表示を制御する表示処理部と、を更に備え、
前記表示処理部は、前記当選領域に対応する前記表示部の対応領域に、オブジェクトを表示させる、請求項に記載の遊技装置。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記対応領域に、前記当選領域に対応するパラメータに基づいた態様で、前記オブジェクトを表示させる、請求項に記載の遊技装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記移動領域内の前記遊技媒体の第1位置と、前記移動領域の境界を通過して前記移動領域の外部へ離脱する前記遊技媒体の前記境界上の第2位置とを検出し、
前記抽選部は、検出された前記第1位置に基づいて第1抽選を実行することにより第1抽選結果を決定し、且つ、検出された前記第2位置に基づいて第2抽選を実行することにより第2抽選結果を決定し、
前記遊技結果決定部は、前記第1抽選結果及び前記第2抽選結果の少なくともいずれかに基づいて前記遊技結果を決定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技装置。
【請求項5】
前記抽選部は、検出された前記第1位置が第1当選領域に含まれるか否かを判定することにより、前記第1抽選を実行し、
前記抽選部は、検出された前記第2位置が第2当選領域に含まれるか否かを判定することにより、前記第2抽選を実行する、請求項に記載の遊技装置。
【請求項6】
価値媒体のベットを受け付けるベット受付部、を更に備え、
前記抽選部は、検出された前記第1位置が前記第1当選領域に含まれる場合、前記第1当選領域に対応付けられた所定の倍率を前記第1抽選結果として決定し、
前記抽選部は、検出された前記第2位置が前記第2当選領域に含まれるか否かに応じて、前記第2抽選結果を当選とするか否かを決定し、
前記遊技結果決定部は、前記第2抽選結果が当選である場合、ベットされた前記価値媒体の数に前記所定の倍率を乗じて得た値を前記遊技結果として決定する、請求項に記載の遊技装置。
【請求項7】
前記抽選部は、所定のタイミングにおいて、検出された前記第1位置が前記第1当選領域に含まれるか否かに応じて、前記第1抽選結果を当選とするか否かを決定し、
前記抽選部は、検出された前記第2位置が前記第2当選領域に含まれる場合、前記第2当選領域に対応付けられた所定のパラメータを前記第2抽選結果であると決定し、
前記遊技結果決定部は、前記第1抽選結果が当選である場合、前記第2抽選結果として決定された前記所定のパラメータを前記遊技結果であると決定する、請求項に記載の遊技装置。
【請求項8】
前記抽選部は、検出された前記第1位置が前記第1当選領域に含まれる場合、前記第1当選領域に対応付けられた第1の所定の数値を前記第1抽選結果として決定し、
前記抽選部は、検出された前記第2位置が前記第2当選領域に含まれる場合、前記第2当選領域に対応付けられた第2の所定の数値を前記第2抽選結果として決定し、
前記遊技結果決定部は、所定の変数から前記第1の所定の数値及び/又は前記第2の所定の数値を減算して得られる値が所定の閾値未満である場合、前記遊技結果をクリアであると決定する、請求項に記載の遊技装置。
【請求項9】
盤面を有する遊技盤と、
前記遊技盤を揺動する揺動部と、
前記盤面上に投入されて前記盤面上に設けられた移動領域上を前記盤面に沿って移動する遊技媒体の前記移動領域上の位置を検出する検出部と、
検出された前記遊技媒体の前記移動領域上の位置が当選領域に含まれるか否かを判定することにより抽選結果を決定する抽選部と、
前記抽選結果に基づいて遊技結果を決定する遊技結果決定部と、
前記遊技盤の前記盤面に設けられた表示部と、
前記表示部による表示を制御する表示処理部と、を備え、
前記表示処理部は、前記当選領域に対応する前記表示部の対応領域に、オブジェクトを表示させる、遊技装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技装置に関する。
【背景技術】
【0002】
盤面を有する遊技盤にボールを投入し、盤面に沿って移動するボールの経路に基づいて、遊技の結果を決定する遊技装置が知られている。例えば、特許文献1には、遊技盤の盤面に沿い移動する遊技媒体を検出する検出部と、検出部の検出領域全体に対応させた表示領域にターゲットを表示する表示部とを備える遊技装置が記載されている。当該遊技装置では、高い報酬が設定されたターゲットほどターゲットの表示サイズが大きくなるように設定すること等により、遊技の趣向性を向上させようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-144226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、盤面の傾斜が固定的であると、遊技媒体の移動する態様の変化が乏しく、特に、遊技媒体が盤面上を移動する時間や距離がほぼ一定となってしまっていた。
【0005】
そこで、本発明は、趣向性を向上させることができる遊技装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る遊技装置は、盤面を有する遊技盤と、遊技盤を揺動する揺動部と、盤面上に投入されて盤面上に設けられた移動領域上を盤面に沿って移動する遊技媒体の移動領域上の位置を検出する検出部と、検出された遊技媒体の移動領域上の位置に基づいて抽選を実行することにより抽選結果を決定する抽選部と、抽選結果に基づいて遊技結果を決定する遊技結果決定部と、を備える。
【0007】
この態様によれば、遊技媒体が揺動する遊技盤の盤面上を移動するため、趣向性が向上する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、趣向性を向上させることができる遊技装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に遊技装置1の概略斜視図である。
図2】遊技盤10及び操作パネル40の一部の概略斜視図である。
図3】本実施形態に係る遊技装置1の機能上の構成を示すブロック図である。
図4】遊技盤10及び揺動部20の概略的な分解斜視図である。
図5】遊技盤10及び揺動部20の概略的な分解斜視図である。
図6】遊技盤10のXY平面における平面図の一例を示す図である。
図7】遊技盤10のXY平面における平面図の一例を示す図である。
図8】遊技盤10のXY平面における平面図の一例を示す図である。
図9】第1実施例に係る動作処理を示す動作フロー図の一例である。
図10】キャプチャゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
図11】ゲットゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
図12】第2実施例に係る動作処理を示す動作フロー図の一例である。
図13】関門ゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
図14】キャラクタ決定ゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
図15】第3実施例に係る動作処理を示す動作フロー図の一例である。
図16】アタックゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
図17】トドメゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。)
【0011】
(1)構成
<遊技装置1の全体構成>
図1は、本実施形態に係る遊技装置1の概略斜視図である。図2は、遊技盤10及び操作パネル40の一部の概略斜視図である。図3は、本実施形態に係る遊技装置1の機能上の構成を示すブロック図である。本開示では、X軸を、水平方向に平行な任意の方向を向く軸とし、Y軸を、水平方向を向き且つX軸に垂直な軸とし、Z軸を、X軸及びY軸に垂直な鉛直方向を向く軸とする。また、本開示では、Z軸の正方向を上側、Z軸方向の負方向を下側と称する場合がある。
【0012】
遊技装置1は、例えば、筐体100と、筐体100に設けられた遊技盤10と、揺動部20と、ボール循環機構30と、操作パネル40と、カメラ50と、コントローラ80とを有する。筐体100の長手方向はX軸方向に平行であり、筐体100の短手方向はY軸方向に平行であるものとする。ここで、図3に示すとおり、1つのボール循環機構30と、1つの操作パネル40とを含んで、遊技機構200が構成される。遊技装置1は、複数の遊技機構200を有していてもよい。図3には、一例として、遊技装置1が有する4つの遊技機構200A、200B、200C、及び200Dが示されている。遊技装置1は、遊技機構200A~200Dのそれぞれを独立に制御することにより、これら遊技機構200A~200Dのそれぞれにおいて独立した1つの遊技を進行させることが可能である。したがって、遊技装置1では、各プレイヤが各操作パネル40を操作することにより、例えば最大で4人のプレイヤが同時に独立した遊技を行うことが可能である。なお、遊技装置1が有する遊技機構200の数は4つに限られず、1つ、2つ、3つ、又は5つ以上の任意の数であってよい。
【0013】
<遊技の概要>
遊技装置1において進行する遊技の概要について説明する。プレイヤによる操作パネル40の操作に応じて、ボール2が、ボール循環機構30の発射部31から発射される。発射されたボール2は、揺動部20により揺動されている遊技盤10の盤面11a上に投入された上で、遊技盤10の揺動に応じて、盤面11a上の枠体12に囲まれた略半円形状の移動領域内を転がりながら移動する。カメラ50は、盤面11a上の移動領域内を含む撮像範囲を連続的に撮像し画像を生成している。カメラ50により生成された画像は、コントローラ80によって画像認識処理され、ボール2の移動領域内における位置が検出される。そして、コントローラ80によって、検出されたボール2の移動領域内における位置に基づいて第1抽選が実行され、第1抽選結果が決定される。略半円形状の移動領域の径部分は当該移動領域の境界を構成している。遊技盤10の揺動に応じて盤面11a上を移動するボール2は、やがて、当該境界を通過して移動領域から離脱し、遊技盤10の端部に設けられた右ゲート34R又は左ゲート34Lを介して遊技盤10から落下する。そして、コントローラ80によって、移動領域から離脱する際にボール2が通過した移動領域の境界上の位置に基づいて第2抽選が実行され、第2抽選結果が決定される。遊技の種類によっては、遊技盤10から落下したボール2は、ボール循環機構30によって再び遊技盤10の盤面11a上に投入され、更なる第1抽選及び第2抽選が適宜実行される。このようにして、第1抽選及び第2抽選が実行された後、所定のタイミングにおいて、第1抽選結果及び第2抽選結果に基づいて遊技結果が決定される。
【0014】
遊技装置1による遊技に用いられるボール2は、遊技媒体の一例であり、例えば、樹脂、金属、及びガラス等の任意の素材により構成されてよく、不透明であっても、透過性を有していてもよい。また、ボール2は、透過性を有する場合、内部に進入した光を乱反射するためのビーズや発泡等を有していてもよい。ボール2の形状は、例えば、球形状であってよいが、これに限られるものではなく、例えば、略楕円球状、略多面体状などの任意の形状であってもよい。また、ボール2は、少なくとも1つの突起部を有していてもよい。特に、ボール2は、例えばxyz軸をボール2の中心を原点とする直交座標系とした場合、ボール2の表面上のうちx軸正方向、y軸正方向、z軸正方向、及びz軸負方向の4点それぞれに位置する4つの突起部を有していてもよい。突起部により、ボール2の移動の態様がより不規則なものとなり、遊技装置1の趣向性が向上する。また、ボール2は、例えば、内部に設けられたLED等の発光部や、組成物に含まれた蓄光材料等により自発光してもよい。また、遊技媒体は、ボールではなく、メダル等であってもよい。
【0015】
<遊技盤10及び揺動部20>
図4及び図5は、遊技盤10及び揺動部20の概略的な分解斜視図である。遊技盤10は、ディスプレイ11と、4つの枠体12A~12Dとを有する。ディスプレイ11は、略平板状を呈しており、液晶パネルや有機ELパネル等によって構成され、後述する表示処理部84によって、所定のゲーム画面を表示するように制御される。ディスプレイ11の表面には盤面11aが形成される。盤面11a上には、後述するとおり移動領域が設けられており、ボール2が当該移動領域上を盤面11aに沿って移動可能である。遊技盤10の長手方向の両端にはそれぞれ、軸部13が設けられている。軸部13は、Z軸方向に延伸して開口した軸受けに、Z軸方向に摺動可能に収容される。
【0016】
図4及び図5に示すとおり、揺動部20は、回転部21と、支持部ステージ22と、3つの支持部23a、23b、23cとを有する。回転部21は、Z軸方向に平行な回転軸Rを有する。支持部ステージ22は、回転部21の回転軸Rに接続される。支持部ステージ22上には、Z軸方向に延伸した3つの支持部23a、23b、23cが設けられている。3つの支持部23a~23cのXY平面における位置はそれぞれ、支持部ステージ22上において、回転部21の回転軸21Rの位置から所定の長さだけ離隔した位置に設けられている。
【0017】
3つの支持部23a、23b、23cのうちいずれか1つの高さ(Z軸方向の長さ)は、他の2つの高さ(Z軸方向の長さ)とは異なるように設定される。図4及び図5では、一例として、支持部23aの高さが、支持部23b及び23cの高さとは異なるように設定されている。3つの支持部23a、23b、23cそれぞれのZ軸正方向の先端部には、例えばベアリングが設けられており、当該先端部が遊技盤10の盤面11aとは反対側の面に当接することにより、遊技盤10が支持される。上述したとおり3つの支持部23a、23b、23cのうちいずれか1つの高さ(Z軸方向の長さ)は、他の2つの高さ(Z軸方向の長さ)とは異なるように設定されるため、遊技盤10は、盤面11aの法線がZ軸とは平行でない方向に向くように、3つの支持部23a~23cによって支持される。なお、図4及び図5では、説明の便宜上、遊技盤10の盤面11aの法線がZ軸方向に平行になるように示されている。また、揺動部20が有する支持部の数は3つでなくてもよく、遊技盤10を揺動できる形態であれば適宜の個数、例えば1つ、2つ、4つ以上であってもよい。揺動部20が有する支持部の数が複数の場合、それら複数の支持部に含まれる1つの支持部の高さは、それら複数の支持部に含まれる他の1つの支持部の高さと異なるように設定されていてもよい。
【0018】
回転部21は、モータを含んで構成され、機構制御部83によって制御されて、回転軸21RをZ軸の周りに回転駆動する。支持部ステージ22は、回転軸Rの回転に伴って、Z軸の周りを回転し、これにより、3つの支持部23a、23b、23cもZ軸の周りを回転する。これにより、支持部23a~23cに支持された遊技盤10が揺動する。すなわち、盤面11aの法線は、Z軸に対する角度を所定の大きさに保ったまま、Z軸の周りを回転する。遊技盤10が揺動すると、遊技盤10の盤面11a上に投入されたボールに当該ボールの自重によるモーメントがかかり、これにより、ボールは盤面11a上の移動領域内を転がりながら移動する方向が変化する。
【0019】
なお、揺動とは、上述した動作に限らず、例えば、少なくとも一時的に盤面11aの法線がZ軸方向(鉛直方向)とは異なる方向に向くように動作することを含んでもよい。また、揺動部20も、このような揺動の動作を遊技盤10に行わせることが可能である限り、任意の構成を有していてよい。例えば、盤面11aの法線のZ軸に対する角度は、少なくとも一時的に変動してもよい。支持部23a~23cは、ゲーム中を含む任意のタイミングにおいて、例えば機構制御部83により高さを変更可能に構成されてもよい。
【0020】
<枠体12A~12D>
枠体12A~12Dはそれぞれ、遊技盤10に設置される略半円形状の部材である。ここで、「設置」とは、例えば、遊技盤10に対して所定の位置関係を保つ状態で遊技盤10に直接的又は間接的に接続されることを言い、必ずしも枠体12A~12Dが遊技盤10に接していることを含まず、後述するように枠体12A~12Dが盤面11aに近接しない場合も含む。枠体12A~12Dのそれぞれは、X軸方向の端部において、Y軸方向に延伸した回転軸を有する。これら回転軸は、後述する機構制御部83によってそれぞれ独立に回転駆動され得る。これにより、例えば枠体12Aは、図4に示すように盤面11aに対して略平行な状態と、図5に示すように盤面11aから所定の角度だけY軸周りに回転した状態との間を、遷移可能となる。枠体12Aは、ボール2が乗り上がることの可能な程度の高さに所定幅のフィンを有していてもよい。これにより、当該フィンに乗り上げたボール2が、枠体12Aとは反対側の移動領域内へと跳ね返りやすくなる。更に、当該フィンは弾性(バネ性)を有していてもよい。なお、他の枠体12B~12Dについても、枠体12Aと同様の構成を有していてよい。
【0021】
<ボール2の移動領域>
図6図8を参照して、盤面11a上に設けられたボール2の移動領域について説明する。図6図8はそれぞれ、遊技盤10のXY平面における平面図の一例を示す図である。図6に示すとおり、盤面11a上には、第1移動領域、第2移動領域、第3移動領域、第4移動領域、第5移動領域、及び第6移動領域等の移動領域が設けられる。具体的には、図6に示すとおり、第1移動領域は、枠体12Aと、盤面11aのY軸正方向側のエッジ11b1とに少なくとも一部が囲まれる略半円形状の領域であり、第2移動領域は、枠体12Aと、枠体12Bとに少なくとも一部が囲まれる領域であり、第3移動領域は、枠体12Aと、盤面11aのY軸負方向側のエッジ11b2とに少なくとも一部が囲まれる略半円形状の領域である。また、図6に示すとおり、第4移動領域は、枠体12Cと、盤面11aのY軸正方向側のエッジ11b1とに少なくとも一部が囲まれる略半円形状の領域であり、第5移動領域は、枠体12Cと、枠体12Cとに少なくとも一部が囲まれる領域であり、第6移動領域は、枠体12Dと、盤面11aのY軸負方向側のエッジ11b2とに少なくとも一部が囲まれる略半円形状の領域である。なお、本開示においては、「第1移動領域」、「第2移動領域」、「第3移動領域」、「第4移動領域」、「第5移動領域」、及び「第6移動領域」はそれぞれ、枠体12Aに最も近い遊技機構200A(を用いて遊技するプレイヤPA)に対する相対的な呼称であるものとする。
【0022】
図6に示す状態では、枠体12A~枠体12Dはいずれも盤面11aに対して略平行な状態である。すなわち、図6に示す状態では、枠体12Aは、第1移動領域と第2移動領域とを隔てており、枠体12Bは、第2移動領域と第3移動領域とを隔てており、枠体12Cは、第4移動領域と第5移動領域とを隔てており、枠体12Dは、第5移動領域と第6移動領域とを隔てている。したがって、図6に示す状態では、遊技機構200Aでは第1移動領域を移動領域とする遊技が、遊技機構200Bでは第3移動領域を移動領域とする遊技が、遊技機構200Cでは第4移動領域を移動領域とする遊技が、遊技機構200Dでは第6移動領域を移動領域とする遊技が、それぞれ進行可能である。この場合、例えば、遊技機構200A~200Dにおいて、4人のプレイヤがそれぞれ独立して遊技を行うことが可能となる。
【0023】
図7に示す状態では、枠体12Aは盤面11aから所定の角度だけY軸周りに回転した状態であり、枠体12B~12Dはいずれも盤面11aに対して略平行な状態である。図7に示す状態において、枠体12Aは、第1移動領域と第2移動領域とを隔てておらず、枠体12Bは、第2移動領域と第3移動領域とを隔てている。したがって、図7に示す状態において行われる遊技では、ボール2は第1移動領域上及び第2移動領域上を移動可能であり、遊技機構200Aでは、第1移動領域と第2移動領域とを少なくとも含む移動領域において遊技が進行可能である。
【0024】
図8に示す状態では、枠体12A及び枠体12Bは盤面11aから所定の角度だけY軸周りに回転した状態であり、枠体12C及び12Dは盤面11aに対して略平行な状態である。図8に示す状態において、枠体12Aは、第1移動領域と第2移動領域とを隔てておらず、枠体12Bは、第2移動領域と第3移動領域とを隔てていない。したがって、図8に示す状態において行われる遊技では、ボール2は第1移動領域上、第2移動領域上、及び第3移動領域上を移動可能であり、遊技機構200Aでは、第1移動領域と第2移動領域と第3移動領域とを少なくとも含む移動領域において遊技が進行可能である。
【0025】
なお、同様にして、図6図8において枠体12C及び枠体12Dはそれぞれ盤面11aと略平行な状態であるが、枠体12C及び枠体12Dは、盤面11aから所定の角度だけY軸周りに回転した状態となり得る。枠体12Cは、第4移動領域と第5移動領域とを隔てる状態と、第4移動領域と第5移動領域とを隔てない状態との間を遷移可能である。また、枠体12Dは、第5移動領域と第6移動領域とを隔てる状態と、第5移動領域と第6移動領域とを隔てない状態との間を遷移可能である。したがって、枠体12Aが第1移動領域と第2移動領域とを隔てず、枠体12Cが第4移動領域と第5移動領域とを隔てない状態においては、ボール2は、更に第4移動領域と第5移動領域とを移動可能となる。この場合、遊技機構200Aでは、第1移動領域と第4移動領域と第5移動領域とを少なくとも含む移動領域において遊技が進行可能である。また、更に枠体12Dが第5移動領域と第6移動領域とを隔てない状態においては、ボール2は、第6移動領域も移動可能となる。この場合、遊技機構200Aでは、第1移動領域と第2移動領域と第4移動領域と第5移動領域と第6移動領域とを少なくとも含む移動領域において遊技が進行可能である。更に、枠体12A~12Dが盤面11aから所定の角度だけY軸周りに回転した状態となった場合には、ボール2は、第1~第6移動領域の全てを移動可能となり、盤面11aのほぼ全部を含む移動領域において遊技が進行可能となる。
【0026】
<ボール循環機構30>
図1図3に戻り、ボール循環機構30は、例えば、発射部31と、ステージ33と、ワイパー32と、右ゲート34Rと、左ゲート34Lと、中央ゲート34Cと、右ストッパ35Rと、左ストッパ35Lと、中央ストッパ35Cと、循環部36とを有する。なお、右ゲート34R、左ゲート34L、及び中央ゲート34Cを纏めてゲート34と称する場合がある。また、右ストッパ35R、左ストッパ35L、及び中央ストッパ35Cを纏めてストッパ35と称する場合がある。なお、遊技機構200A~200Dのいずれに含まれるかを区別するために、ボール循環機構30の各部材の符号の末尾に、A、B、C、及びD等の符号を付する場合がある。
【0027】
発射部31は、機構制御部83によって制御されることにより遊技盤10へ向けてボール2を発射する機構である。ステージ33は、盤面11aに略平行な平板であって、発射部31から発射されたボール2は当該ステージ33上を盤面11a側へと向かって転がる。ワイパー32は、発射部31から発射されたボール2を案内するガイドであり、例えばレールのような形状の部材である。ワイパー32は、例えば操作パネル40等に設けられた所定の操作ボタン等によって、方向を操作可能であってよい。発射部31から発射されたボール2は、ステージ33上をワイパー32によって案内された上で、遊技盤10の盤面11a上へ投入される。
【0028】
ゲート34は、盤面11aに隣接して設けられた開口部であり、移動領域から離脱したボール2が進入可能なように、ディスプレイ11のY軸方向の端部側にディスプレイ11に隣接して配置される。右ゲート34R及び左ゲート34Lに進入したボール2は下方へ落下し、循環部36によって回収された上で、循環部36によって再び発射部31に設置される。中央ゲート34Cに進入したボール2は、ボール循環機構30(中央ストッパ35C等)及び/又は自重によって、盤面11a上に再び進入する。
【0029】
右ストッパ35Rは、機構制御部83による制御によって、右ゲート34Rの少なくとも一部を塞ぐように配置され、ボール2の右ゲート34Rへの進入を防いで移動領域からの離脱を防ぐことができる。左ストッパ35Lは、機構制御部83による制御によって、左ゲート34Lの少なくとも一部を塞ぐように配置され、ボール2の左ゲート34Lへの進入を防いで移動領域からの離脱を防ぐことができる。中央ストッパ35Cは、機構制御部83による制御によって、中央ゲート34Cの少なくとも一部を塞ぐように配置され、ボール2の中央ゲート34Cへの進入を防いで移動領域からの離脱を防ぐことができる。このように、各ストッパ35は、ボール2が遊技盤10の盤面11a上の移動領域から離脱するのを防止する離脱防止部として機能する。なお、各ストッパ35は、ボール2が乗り上がることの可能な程度の高さに所定幅のフィンを有していてもよい。これにより、当該フィンに乗り上げたボール2が、ストッパ35とは反対側の移動領域内へと跳ね返りやすくなる。更に、当該フィンは弾性(バネ性)を有していてもよい。循環部36は、移動領域から離脱してゲート34によって回収されたボール2を再び発射部31に設置する。なお、中央ストッパ35Cは、中央ゲート34Cへのボール2の進入を防ぐのではなく、一旦ボール2を保持した後に遊技者が任意のタイミングで移動領域11に再投入できる機構としてもよい。
【0030】
<操作パネル40>
操作パネル40は、遊技者が操作を行うパネルである。操作パネル40は、メダル投入口41と、プラス用ベットボタン42と、マイナス用ベットボタン43と、発射ボタン44と、ワイパーボタン45Aとを含む。メダル投入口41は、プレイヤがメダルを投入するための投入口である。なお、メダルは価値媒体の一例である。遊技装置1が受付可能な価値媒体の態様は特に限定されず、メダル以外の態様であってもよいし、電子的な価値媒体であってもよい。プラス用ベットボタン42、及びマイナス用ベットボタン43は、ベットするメダルの枚数を変更するためのボタンである。プラス用ベットボタン42は、ベットするメダルの枚数を増加させるためのボタンである。マイナス用ベットボタン43は、ベットするメダルの枚数を減少させるためのボタンである。発射ボタン44は、発射部31に設置されたボールを発射するためのボタンである。ワイパーボタン45は、ワイパー32の向きを操作するためのボタンである。なお、遊技機構200A~200Dのいずれに含まれるかを区別するために、操作パネル40の各部材の符号の末尾に、A、B、C、及びD等の符号を付する場合がある。
【0031】
カメラ50は、例えば、所定のレンズ及び撮像素子を含んで構成されるカメラであって、遊技装置1の筐体100の天頂付近に設置されて、移動領域を含む撮像領域を撮像することにより所定のフレーム数で連続的に画像を生成する。カメラ50が撮像に用いる波長領域は特に限定されないが、例えば、可視光領域や赤外光領域であってよい。カメラ50により生成された画像は、順次にコントローラ80へ供給される。
【0032】
<コントローラ80>
遊技装置1は、CPU等から構成されたコントローラ80を備えている。記憶部81は、各種のデータやプログラムを記憶している。コントローラ80は、記憶部81に記憶されているプログラムをCPUがメモリに読み出して実行することによって、遊技装置1の他の構成要素を制御し、各種機能を実現する。コントローラ80は、例えば、ゲーム制御部82と、機構制御部83と、表示処理部84と、設定部85と、ボール検出部86と、第1抽選部87と、第2抽選部88と、遊技結果決定部89と、を含む。
【0033】
ゲーム制御部82は、各種のゲームの進行を制御する。機構制御部83は、遊技装置1が備える各種の機構や部材を制御する。機構制御部83は、例えば、ボール循環機構30や、カメラ50を制御する。表示処理部84は、ディスプレイ11を制御することにより、ディスプレイ11に所定の画面を表示させる。
【0034】
設定部85は、移動領域上の任意の位置に当選領域を設定する。例えば、設定部85は、移動領域内の任意の位置に第1当選領域を設定し、移動領域の境界上の任意の位置に第2当選領域を設定する。各当選領域の位置、形状、及び大きさ等は、遊技時間の進行や他の遊技の条件(価値媒体のベット数や、選択されたアイテム数)に基づいて、任意に変更可能であってよい。また、設定部85は、各当選領域(第1当選領域、及び第2当選領域等)に対応付けて、所定のパラメータを設定してもよい。当該所定のパラメータは、例えば、第1抽選部87及び第2抽選部88等の抽選部により実行される抽選結果の決定に用いられる。当該所定のパラメータの形式やデータ型は特に限定されないが、例えば、数値、リスト、真偽値等であってよい。具体的には、当該パラメータは、例えば、キャラクタ等に対応付けられた所定の倍率、抽選結果が当選か否かを示す情報、キャラクタ等に対応付けられた所定の数値、キャラクタやアイテム等の種類を示す情報等を含んでもよい。また、設定部85は、所定のパラメータは、遊技時間の進行や他の遊技の条件(価値媒体のベット数や、選択されたアイテム数)に基づいて、任意に変更可能であってよい。
【0035】
ボール検出部86は、カメラ50により生成された画像を画像認識処理することにより、盤面11a上を移動するボールの移動領域内の位置(第1位置)を算出する。また、ボール検出部86は、カメラ50により生成された画像を画像認識処理することにより、ボール2が移動領域の境界を通過して移動領域から離脱する場合の、移動領域の境界上のボール2の位置(第2位置)を離脱位置として算出する。例えば、ボール検出部86は、カメラ50により生成された画像でボール2が含まれた画像のうち、撮像時間が最も新しいものにおけるボール2の位置を算出した上で、当該位置から最も近い境界S上の位置を離脱位置として算出する。
【0036】
第1抽選部87は、盤面11a上に設けられた移動領域内のボール2の位置に基づいて行う抽選である第1抽選を実行する。具体的には、第1抽選部87は、ボール2の移動領域内の位置(第1位置)が第1当選領域に含まれるか否かを判定することにより、第1抽選を実行して第1抽選結果を決定する。更に、第1抽選部87は、第1当選領域に所定のパラメータが設定されている場合は、当該所定のパラメータに基づいて第1抽選結果を決定する。
【0037】
第2抽選部88は、ボール2の離脱位置に基づいて行う抽選である第2抽選を実行する。具体的には、第2抽選部88は、ボール2の離脱位置(第2位置)が第2当選領域に含まれるか否かを判定することにより、第2抽選を実行して第2抽選結果を決定する。更に、第2抽選部88は、第2当選領域に所定のパラメータが設定されている場合は、当該所定のパラメータに基づいて第2抽選結果を決定する。
【0038】
遊技結果決定部89は、少なくとも第1抽選結果及び/又は第2抽選結果に基づいて、遊技結果を決定する。遊技結果の形式やデータ型は特に限定されないが、例えば、数値、リスト、真偽値等であってよく、遊技の種類に応じて設定されてもよい。例えば、遊技結果は、報酬としての価値媒体の数であってよく、具体的には、ベットした価値媒体の数に、第1抽選結果としてのキャラクタ等に対応付けられた所定の倍率を乗じて得られた数であってよい。また、例えば、遊技結果は、所定のパラメータ(次回以降のゲームにおいて対戦することとなるキャラクタの種類を示す情報等)であってよく、例えば、第1抽選結果が当選である場合に第2抽選結果として決定される第2当選領域に対応付けられたパラメータや、第2抽選結果が当選である場合に第1抽選結果として決定される第1当選領域に対応付けられたパラメータ等であってよい。また、遊技結果は、所定の変数から第1抽選結果及び/又は第2抽選結果としての所定の数値を減算した値が所定の閾値未満とあるか否かを示す情報であってよい。
【0039】
(2)動作
<第1実施例>
図9を参照して、本実施形態に係る遊技装置1が実行する第1実施例の動作処理について説明する。図9は、第1実施例に係る動作処理を示す動作フロー図の一例である。図10は、キャラクタをキャプチャ(捕獲)するゲームであるキャプチャゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。図11は、キャプチャしたキャラクタをゲット(獲得)するゲットゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。なお、以下の動作処理では、機構制御部83による制御によって、揺動部20が遊技盤10を揺動しているものとする。
【0040】
(S101)まず、キャプチャゲームを開始するための処理が実行される。まず、設定部85は、移動領域内に第1当選領域を設定する。第1当選領域の位置、形状、及び/又は大きさ等は、特に限定されない。更に、設定部85は、各第1当選領域について、例えば所定の倍率をパラメータとして設定する。なお、設定部85は、時間の経過に応じて、第1当選領域の位置、形状、及び/又は大きさや、第1当選領域に対応付けられた所定の倍率等のパラメータを変更してもよい。
【0041】
また、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に、例えば図10に示すキャプチャゲームの画面を表示させる。当該画面は、ディスプレイ11のうちの移動領域に対応する略半円形状のフィールドFと、フィールドF内の所定位置に表示されたキャラクタ401と、各キャラクタ401の上又は近傍に表示される円形のターゲット領域402とを含む。ターゲット領域402は、設定部85により設定された第1当選領域に対応する。第1当選領域の上又はその近傍には、キャラクタ401が更に表示される。表示処理部84は、キャラクタ401を、例えばキャプチャ可能であることを示す「待機」の態様で表示させてもよい。なお、上述したとおり設定部85は、第1当選領域の位置、形状、及び/又は大きさ等を変更する場合があるが、表示処理部84は、設定部85により第1当選領域が設定されていない位置においても、キャラクタ401を表示させてもよい。このとき、表示処理部84は、例えばキャプチャ可能でないことを示す「攻撃」の態様でキャラクタ401を表示させてもよい。
【0042】
(S102)次に、ゲーム制御部82は、プレイヤが操作パネル40におけるプラス用ベットボタン42及びマイナス用ベットボタン43等を操作することにより所定の数のベットを行うと、当該ベットを受け付ける。
【0043】
(S103)次に、機構制御部83は、プレイヤが操作パネル40の発射ボタン44を操作すると、発射部31からボール2を発射する。発射されたボール2は、ワイパー32により案内されながらステージ33上を転がった上で、遊技盤10の盤面11a上に落下する。このときプレイヤがワイパーボタン45を操作した場合、機構制御部83は、当該操作に応じてワイパー32の向きを変動させてもよい。ボール2は、上述のとおり揺動する盤面11a上で、自重に起因するモーメントによって転がりながら例えば不規則に移動する。
【0044】
(S104)次に、ボール検出部86は、カメラ50が生成した画像を画像認識処理することにより、ボールを検出し、ボールの位置を算出する。また、表示処理部84は、例えば図10に示すように、算出されたボール2の位置に、ボール2を模したオブジェクトBを表示する。なお、オブジェクトBの態様は、プレイヤが選択したアイテム等の種類に応じた態様であってよい。
【0045】
(S105)次に、第1抽選部87は、ボールの位置が移動領域内に含まれるか否かを判定する。具体的には、第1抽選部87は、予め規定された移動領域の境界の位置と、ボールの位置とを比較して、ボールの位置が移動領域内に含まれるか否かを判定する。
【0046】
(S106)ボール2の位置が移動領域内に含まれると判定された場合(S105;Yes)、第1抽選部87は、ボール2の位置がいずれかの第1当選領域内に含まれるか否かを判定する。具体的には、第1抽選部87は、予め規定された各第1当選領域の座標と、ボール2の位置とを比較して、ボール2の位置がいずれかの第1当選領域内に含まれるか否かを判定する。ボール2の位置が、いずれの第1当選領域内にも含まれないと判定された場合(S106;No)、処理はS104に戻る。
【0047】
(S107)ボール2の位置がいずれかの第1当選領域内に含まれると判定された場合(S106;Yes)、第1抽選部87は、当該第1当選領域に対応付けられた所定の倍率を第1抽選結果として決定する。また、表示処理部84は、キャプチャを示す演出をディスプレイ11に表示してもよい。演出処理の態様は特に限定されないが、例えば、ボール2がキャラクタに向かって投擲され、当該ボール2の内部にキャラクタを収容するアニメーションであってよい。
【0048】
(S108)次に、ゲットゲームを開始するための処理が実行される。例えば、設定部85は、移動領域の境界(図11に示すフィールドFの直径部分S)上に第2当選領域を設定する。第2当選領域の位置、及び/長さは、特に限定されない。また、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に、例えば図11に示すゲットゲームの画面を表示させる。当該画面は、ディスプレイ11のうちの移動領域に対応する略半円形状のフィールドFと、帯部500と、ゲット成功領域501と、ゲット失敗領域502とを含む。帯部500は、移動領域の境界(図11に示すフィールドFの直径部分S)に隣接した、所定の幅を有する矩形の領域であり、ゲット成功領域501及びゲット失敗領域502を含む。ゲット成功領域501は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域に対応する。ゲット失敗領域502は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域以外の領域に対応する。S108の後、処理はS104に戻り、以降はボール2が移動領域から離脱するまでS104及びS105が繰り返される。
【0049】
(S109)S105においてボール2の位置が移動領域内にないと判定された場合(S105;No)(すなわち、ボール2が移動領域から離脱したと判定された場合)、ゲーム制御部82は、ゲットゲームが開始済みか否かを判定する。
【0050】
(S110)ゲットゲームが開始済みでないと判定された場合(S110;No)、キャプチャ失敗処理が実行され、処理が終了する。キャプチャ失敗処理としては、例えば、表示処理部84は、「キャプチャに失敗した」などのキャプチャ失敗を報知するためのテキスト等を画面に表示させる。また、遊技結果決定部89は、遊技結果としての報酬をゼロであるとして決定する。
【0051】
(S111)ゲットゲームが開始済みであると判定された場合(S109;Yes)、ボール検出部86は、ボール2の移動領域からの離脱位置を算出する。ボール検出部86は、例えば、カメラ50により生成された画像でボール2が含まれた画像のうち、撮像時間が最も新しいものにおけるボール2の位置を算出した上で、当該位置から最も近い境界S上の位置を離脱位置として算出する。
【0052】
(S112)次に、第2抽選部88は、算出されたボール2の離脱位置がいずれかの第2当選領域内に含まれるか否かを判定する。
【0053】
(S113)算出されたボール2の離脱位置がいずれの第2当選領域内にも含まれないと判定された場合(S113;No)、ゲット失敗処理が実行され、処理が終了する。ゲット失敗処理では、例えば、第2抽選部88は、第2抽選結果を落選であると決定する。また、表示処理部84は、「残念」、「○○に逃げられた」などのテキスト(「○○」は、例えば、キャプチャしたキャラクタの名称)をディスプレイ11に表示させる。また、遊技結果決定部89は、遊技結果としての報酬をゼロとして決定する。
【0054】
(S114)算出されたボール2の離脱位置がいずれかの第2当選領域内に含まれると判定された場合(S113;Yes)、ゲット成功処理が実行され、処理が終了する。ゲット成功処理では、第2抽選部88は、第2抽選結果を当選であると決定する。また、例えば、表示処理部84は、画面を半透明の黒で隠して、「やったー!」、「○○をつかまえたぞ」などのテキスト(「○○」は、例えば、キャプチャしたキャラクタの名称)をディスプレイ11に表示させる。また、ゲット成功処理では、遊技結果決定部89が、遊技結果としての報酬をキャプチャゲームでキャプチャしたキャラクタの倍率に決定する。
【0055】
<第2実施例>
図12~14を参照して、本実施形態に係る遊技装置1が実行する第2実施例の動作処理について説明する。図12は、第2実施例に係る動作処理を示す動作フロー図の一例である。図13は、関門を突破するゲームである関門ゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。図14は、いずれのキャラクタとバトルを行うかを決定するキャラクタ決定ゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。なお、以下の動作処理では、機構制御部83による制御によって、揺動部20が遊技盤10を揺動しているものとする。
【0056】
(S201)まず、関門ゲームを開始するための処理が実行される。例えば、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に、例えば図13に示す関門ゲームの画面を表示させる。当該画面は、例えば、ディスプレイ11のうちの移動領域に対応する略半円形状のフィールドFを含む。フィールドFは、左側に配置された略扇形の左側フィールドFLと、右側に配置された略扇形の右側フィールドFRとを含む。また、当該画面は、フィールドF内の所定位置に表示されたキャラクタ601と、左側の関門602L、及び右側の関門602Rと、道603とを含む。
【0057】
(S202)次に、機構制御部83は、プレイヤが操作パネル40の発射ボタン44を操作すると、発射部31からボール2を発射する。発射されたボール2は、ワイパー32により案内されながらステージ33上を転がった上で、遊技盤10の盤面11a上に落下する。ボール2は、上述のとおり揺動する盤面11a上で、自重に起因するモーメントによって転がりながら例えば不規則に移動する。
【0058】
(S203)次に、設定部85は、移動領域内に第1当選領域を設定する。具体的には、設定部85は、移動領域のうち、左側フィールドFLと右側フィールドFRとのいずれか一方を第1当選領域(関門の突破に成功)に、他方を第1落選領域(関門の突破に失敗)に設定する。また、ゲーム制御部82は、第1抽選を行う周期としての所定時間(例えば、9秒等)のカウントダウンを開始する。
【0059】
(S204)次に、ボール検出部86は、カメラ50が生成した画像を画像認識処理することにより、ボール2を検出し、ボール2の位置を算出する。また、表示処理部84は、例えば、算出されたボール2の位置が左側フィールドFLに含まれる場合、ボール2を模した所定のオブジェクトBを、左側フィールドFLの所定位置(例えば、道603の上)に表示させる。同様に、表示処理部84は、例えば、算出されたボール2の位置が右側フィールドFRに含まれる場合、ボール2を模した所定のオブジェクトBを、右側フィールドFRの所定位置(例えば、道603の上)に表示させる。
【0060】
(S205)次に、ゲーム制御部82は、S201で開始したカウントダウンがタイムアップした(ゼロになった)か否かを判定する。カウントダウンがゼロになっていないと判定された場合(S205;No)、処理はS204に戻る。
【0061】
(S206)次に、第1抽選部87は、カウントダウンがタイムアップしたと判定された場合(S205;Yes)、ボール2の位置が第1当選領域に含まれるかを判定する。具体的には、第1抽選部87は、ボール検出部86により検出されたボール2の位置が左側フィールドFLと右側フィールドFRとのいずれに含まれるかを判定する。そして、ボール2の位置が含まれると判定された側(左側フィールドFL、又は右側フィールドFR)が、第1当選領域であれば、処理はS207に進み、第1落選領域であれば、処理はS208に進む。
【0062】
(S207)S207において、ゲーム制御部82は、S206においてボール2の位置が含まれると判定された側(左側フィールドFL、又は右側フィールドFR)が第1当選領域であると判定された回数が所定の回数以上となったか否かを判定する。ここで、当該所定の回数は、任意に設定可能であってよいが、例えば、2回、3回、4回、5回、6回等であってよい。
【0063】
(S208)S206においてボール2の位置が含まれると判定された側(左側フィールドFL、又は右側フィールドFR)が第1当選領域であると判定された回数が所定の回数以上となったと判定された場合(S207;Yes)、キャラクタ決定ゲームを開始するための処理が実行される。例えば、設定部85は、移動領域の境界(図14に示すフィールドFの直径部分S)上に第2当選領域を設定する。第2当選領域の位置、及び/長さは、特に限定されない。更に、設定部85は、各第2当選領域について、例えば所定のキャラクタの種類を示す情報をパラメータとして設定する。また、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に、例えば図14に示すキャラクタ決定ゲームの画面を表示させる。当該画面は、帯部700と、各キャラクタ領域701とを含む。帯部700は、移動領域の境界(図14に示すフィールドFの直径部分S)に隣接した、所定の幅を有する矩形の領域であり、各キャラクタ領域701を含む。各キャラクタ領域701は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域に対応する。
【0064】
また、S206においてボール2の位置が含まれると判定された側(左側フィールドFL、又は右側フィールドFR)が第1当選領域でないと判定された場合(S206;No)、S208において、キャラクタ決定ゲームを開始するための処理に代えて、ボーナス決定ゲームを開始するための処理が実行される。ボーナス決定ゲームを開始するための処理は、設定部85は、各第2当選領域について、例えば所定のボーナスの種類や数値を示す情報をパラメータとして設定する。その他の点については、ボーナス決定ゲームを開始するための処理は、キャラクタ決定ゲームを開始するための処理と同様であってよい。
【0065】
(S209)次に、ボール検出部86は、カメラ50が生成した画像を画像認識処理することにより、ボール2を検出し、ボール2の位置を算出する。また、表示処理部84は、算出されたボール2の位置に、ボールを模したオブジェクトBを表示する。なお、オブジェクトBの態様は、プレイヤが選択したアイテム等の種類に応じた態様であってよい。
【0066】
(S210)次に、第2抽選部88は、ボールの位置が移動領域内に含まれるか否かを判定する。具体的には、第2抽選部88は、予め規定された移動領域の座標と、ボール2の位置とを比較して、ボール2の位置が移動領域内に含まれるか否かを判定する。ボール2の位置が移動領域内に含まれると判定された場合(S210;Yes)、処理はS209に戻る。
【0067】
(S211)ボール2の位置が移動領域内に含まれないと判定された場合(S210;No)、ボール検出部86は、ボール2の離脱位置を算出する。ボール検出部86は、例えば、カメラ50により生成された画像でボール2が含まれた画像のうち、撮像時間が最も新しいものにおけるボール2の位置を算出した上で、当該位置から最も近い境界S上の位置を離脱位置として算出する。
【0068】
(S212)第2抽選部88は、算出されたボール2の離脱位置が、いずれの第2当選領域内に含まれるかを判定し、当該第2当選領域に対応付けられたパラメータを第2抽選結果として決定する。そして、遊技結果決定部89は、当該パラメータを遊技結果として決定し、処理が終了する。当該パラメータは、キャラクタ決定ゲームの場合、キャラクタの種類を示す情報であり、ボーナス決定ゲームの場合、ボーナスの種類や数値を示す情報であってよい。なお、表示処理部84は、第2抽選結果としてのキャラクタの種類に応じた演出表示を実行してもよい。更に、S201からS208まの間、ストッパ35がゲート34を塞いで、S205に至る前にボール2が移動領域から離脱してしまうことを防ぐようにしてもよい。
【0069】
<第3実施例>
図15図17を参照して、本実施形態に係る遊技装置1が実行する第3実施例の動作処理について説明する。図15は、第3実施例に係る動作処理を示す動作フロー図の一例である。図16は、キャラクタにアタック(攻撃)するゲームであるアタックゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。図17は、アタックしたキャラクタにトドメを与えるトドメゲームにおいてディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。なお、以下の動作処理では、機構制御部83による制御によって、揺動部20が遊技盤10を揺動しているものとする。
【0070】
(S301)まず、アタックゲームを開始するための処理が実行される。まず、設定部85は、キャラクタの残り体力を示す変数を所定の値に設定する。当該所定の値は、ランダムに設定してもよいが、例えば、第2実施例における第2抽選結果として決定されたキャラクタに対応付けられた値であってもよい。
【0071】
また、設定部85は、移動領域内に第1当選領域を設定する。第1当選領域の位置、形状、及び/又は大きさ等は、特に限定されない。更に、設定部85は、各第1当選領域について、例えば所定の数値をパラメータとして設定する。なお、設定部85は、時間の経過に応じて、第1当選領域の位置、形状、及び/又は大きさや、第1当選領域に対応付けられた所定の数値等のパラメータの内容を変更してもよい。更に、設定部85は、移動領域の境界(図16に示すフィールドFの直径部分S)上に第2当選領域を設定する。第2当選領域の位置、及び/長さは、特に限定されない。
【0072】
また、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に、例えば図16に示すアタックゲームの画面を表示させる。当該画面は、ディスプレイ11のうちの移動領域に対応する略半円形状のフィールドFと、フィールドF内の所定位置に表示されたキャラクタ801と、キャラクタ801の上又は近傍に表示される円形や星形のターゲット領域802と、フィールドFの円弧部分の近傍に表示されたゲージ803が示される。ターゲット領域802は、設定部85により設定された第1当選領域に対応する。ゲージ803は、例えばキャラクタ801の残り体力を示しており、S301で設定した値に応じて、ゲージ803の円弧上の長さが増減する。更に、当該画面は、帯部804と、サポートアタック成功領域805と、サポートアタック失敗領域806とを含む。帯部804は、移動領域の境界(図16に示すフィールドFの直径部分S)に隣接した、所定の幅を有する矩形の領域であり、サポートアタック成功領域805及びサポートアタック失敗領域806を含む。サポートアタック成功領域805は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域に対応する。サポートアタック失敗領域806は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域以外の領域に対応する。
【0073】
(S302)次に、機構制御部83は、プレイヤが操作パネル40の発射ボタン44を操作すると、発射部31からボール2を発射する。発射されたボール2は、ワイパー32により案内されながらステージ33上を転がった上で、遊技盤10の盤面11a上に落下する。このときプレイヤがワイパーボタン45を操作した場合、機構制御部83は、当該操作に応じてワイパー32の向きを変動させてもよい。ボール2は、上述のとおり揺動する盤面11a上で、自重に起因するモーメントによって転がりながら例えば不規則に移動する。
【0074】
(S303)次に、ボール検出部86は、カメラ50が生成した画像を画像認識処理することにより、ボールを検出し、ボールの位置を算出する。また、表示処理部84は、例えば図16に示すように、算出されたボール2の位置に、ボール2を模したオブジェクトBを表示する。なお、オブジェクトBの態様は、プレイヤが選択したアイテム等の種類に応じた態様であってよい。
【0075】
(S304)次に、第1抽選部87は、ボールの位置が移動領域内に含まれるか否かを判定する。具体的には、第1抽選部87は、予め規定された移動領域の境界の位置と、ボールの位置とを比較して、ボールの位置が移動領域内に含まれるか否かを判定する。
【0076】
(S305)ボール2の位置が移動領域内に含まれると判定された場合(S304;Yes)、第1抽選部87は、ボール2の位置がいずれかの第1当選領域内に含まれるか否かを判定する。具体的には、第1抽選部87は、予め規定された各第1当選領域の座標と、ボール2の位置とを比較して、ボール2の位置がいずれかの第1当選領域内に含まれるか否かを判定する。ボール2の位置が、いずれの第1当選領域内にも含まれないと判定された場合(S305;No)、処理はS303に戻る。
【0077】
(S306)ボール2の位置がいずれかの第1当選領域内に含まれると判定された場合(S305;Yes)、第1抽選部87は、当該第1当選領域に対応付けられた所定の数値を第1抽選結果として決定し、S301で設定された残り体力としての変数から当該所定の数値を減算する。また、表示処理部84は、アタックを示す演出をディスプレイ11に表示してもよい。演出処理の態様は特に限定されないが、例えば、キャラクタ801が種々の攻撃を受けている様子を示すアニメーションであってよい。また、表示処理部84は、ゲージ803の円弧上の長さを、上述した残り体力としての変数に応じた長さで表示する。
【0078】
(S307)次に、ゲーム制御部82は、キャラクタの残り体力としての変数が所定の閾値未満であるか否かを判定する。キャラクタの残り体力としての変数が所定の閾値未満でないと判定された場合(S307;No)、処理はS303に戻る。
【0079】
(S308)キャラクタの残り体力としての変数が所定の閾値未満であると判定された場合(S307;Yes)、トドメゲームを開始するための処理が実行される。例えば、設定部85は、移動領域の境界(図17に示すフィールドFの直径部分S)上に第2当選領域を設定する。第2当選領域の位置、及び/長さは、特に限定されない。また、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に例えば図17に示すトドメゲームの画面を表示させる。当該画面は、ディスプレイ11のうちの移動領域に対応する略半円形状のフィールドFと、帯部900と、トドメ成功領域901と、トドメ失敗領域902とを含む。帯部900は、移動領域の境界(図17に示すフィールドFの直径部分S)に隣接した、所定の幅を有する矩形の領域であり、トドメ成功領域901又はトドメ失敗領域902を含む。トドメ成功領域901は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域に対応する。トドメ失敗領域902は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域以外の領域に対応する。S308の後、処理はS303に戻り、以降はボール2が移動領域から離脱するまでS303及びS304が繰り返される。
【0080】
(S309)S304においてボール2の位置が移動領域内にないと判定された場合(S304;No)(すなわち、ボール2が移動領域から離脱したと判定された場合)、ゲーム制御部82は、トドメゲームが開始済みか否かを判定する。
【0081】
(S310)トドメゲームが開始済みであると判定された場合(S309;Yes)、トドメ成功処理が実行され、処理が終了する。トドメ成功処理としては、第2抽選部88は、第2抽選結果を当選であると決定する。また、例えば、表示処理部84は、必殺技やダメージ等のエフェクト、「バトル勝ち!」等のテキストを画面に表示させる。また、遊技結果決定部89は、遊技結果をクリア成功として決定する。
【0082】
(S311)トドメゲームが開始済みでないと判定された場合(S309;No)、ボール検出部86は、ボール2の移動領域からの離脱位置を算出する。ボール検出部86は、例えば、カメラ50により生成された画像でボール2が含まれた画像のうち、撮像時間が最も新しいものにおけるボール2の位置を算出した上で、当該位置から最も近い境界S上の位置を離脱位置として算出する。
【0083】
(S312)次に、第2抽選部88は、算出されたボール2の離脱位置が、いずれかの第2当選領域内に含まれるか否かを判定する。
【0084】
(S313)算出されたボール2の離脱位置がいずれの第2当選領域内にも含まれないと判定された場合(S312;No)、アタック失敗処理が実行され、処理が終了する。ゲット失敗処理では、例えば、第2抽選部88は、第2抽選結果を落選であると決定する。また、表示処理部84は、「残念」、「バトル負け」などのテキストをディスプレイ11に表示させる。また、遊技結果決定部89は、遊技結果をクリア失敗として決定する。
【0085】
(S314)算出されたボール2の離脱位置がいずれかの第2当選領域内に含まれると判定された場合(S312;Yes)、サポートアタック成功処理が実行される。サポートアタック成功処理では、例えば、第2抽選部88は、第2抽選結果を、当該第2当選領域に対応付けられた所定の数値を第2抽選結果として決定し、S301で設定された残り体力としての変数から当該所定の数値を減算する。また、表示処理部84は、サポートアタックを示す演出をディスプレイ11に表示してもよい。演出処理の態様は特に限定されないが、例えば、キャラクタ801が種々の攻撃を受けている様子を示すアニメーションであってよい。また、表示処理部84は、ゲージ803の円弧上の長さを、上述した残り体力としての変数に応じた長さで表示する。
【0086】
(S315)次に、ゲーム制御部82は、キャラクタの残り体力としての変数が所定の閾値未満であるか否かを判定する。キャラクタの残り体力としての変数が所定の閾値未満でないと判定された場合(S315;No)、処理はS303に戻る。
【0087】
(S316)キャラクタの残り体力としての変数が所定の閾値未満であると判定された場合(S315;No)トドメゲームを開始するための処理が実行される。例えば、設定部85は、移動領域の境界(図17に示すフィールドFの直径部分S)上に第2当選領域を設定する。第2当選領域の位置、及び/長さは、特に限定されない。また、表示処理部84は、ディスプレイ11の移動領域に対応する部分に、例えば図17に示すトドメゲームの画面を表示させる。当該画面は、ディスプレイ11のうちの移動領域に対応する略半円形状のフィールドFと、帯部900と、トドメ成功領域901と、トドメ失敗領域902とを含む。帯部900は、移動領域の境界(図17に示すフィールドFの直径部分S)に隣接した、所定の幅を有する矩形の領域であり、ゲット成功領域501又はゲット失敗領域502を含む。ゲット成功領域501は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域に対応する。ゲット失敗領域502は、境界S上において設定部85により設定された第2当選領域以外の領域に対応する。S316の後、処理はS303に戻り、以降はボール2が移動領域から離脱するまでS303及びS304が繰り返される。
【0088】
(3)変形例
本実施形態に係る遊技装置1が備えるボール検出部86は、移動領域内を移動する遊技媒体(ボール2等)の移動する軌跡を検出してもよい。また、抽選部(第1抽選部87、第2抽選部88等)は、ボール検出部86が検出したボールの軌跡に応じて、抽選結果を決定してもよい。
【0089】
本実施形態に係る遊技装置1は、任意のタイミングで、プレイヤからの(追加の)価値媒体のベットを受け付けてもよい。この場合、ベットされた価値媒体の種類や数等に応じて、設定部85は、第1当選領域や第2当選領域の位置、形状、長さ、大きさ、及び/又はこれらに対応付けられたパラメータを(例えばプレイヤに対して有利になるように、)変更してもよい。
【0090】
本実施形態に係る遊技装置1では、ボール2について、アイテムとしての仮想的な種類を設定してもよく、遊技装置1は、プレイヤによるボール2の種類の選択を受け付けてもよい。遊技装置1の設定部85は、受け付けたボール2の種類に応じて、当選領域に対応づければパラメータを(例えばプレイヤに対して有利になるように、)変更してもよい。特に、設定部85は、ボール2の上位の種類については、第2抽選についての当選確率が100%になるように、例えば第2抽選領域を移動領域の境界の全域に設けてもよい。
【0091】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0092】
1…遊技装置、2…ボール、10…遊技盤、11…ディスプレイ、11a…盤面、11b1…エッジ、11b2…エッジ、12…枠体、12A…枠体、12B…枠体、12C…枠体、12D…枠体、13…軸部、20…揺動部、21…回転部、21R…回転軸、22…支持部ステージ、23a…支持部、23b…支持部、23c…支持部、30…ボール循環機構、31…発射部、32…ワイパー、33…ワイパー、33…ステージ、34…ゲート、34C…中央ゲート、34L…左ゲート、34R…右ゲート、35…ストッパ、35C…中央ストッパ、35L…左ストッパ、35R…右ストッパ、36…循環部、40…操作パネル、41…メダル投入口、42…プラス用ベットボタン、43…マイナス用ベットボタン、44…発射ボタン、45…ワイパーボタン、45A…ワイパーボタン、50…カメラ、80…コントローラ、81…記憶部、82…ゲーム制御部、83…機構制御部、84…表示処理部、85…設定部、86…ボール検出部、87…第1抽選部、88…第2抽選部、89…遊技結果決定部、100…筐体、200…遊技機構、200A…遊技機構、200B…遊技機構、200C…遊技機構、200D…遊技機構
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