(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置
(51)【国際特許分類】
B22D 17/22 20060101AFI20241009BHJP
【FI】
B22D17/22 A
B22D17/22 F
(21)【出願番号】P 2024018542
(22)【出願日】2024-02-09
【審査請求日】2024-02-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524034235
【氏名又は名称】青島理工大学(臨沂)管理委員会事務室
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【氏名又は名称】鈴木 均
(74)【代理人】
【識別番号】100149892
【氏名又は名称】小川 弥生
(74)【代理人】
【識別番号】100185672
【氏名又は名称】池田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】王光政
(72)【発明者】
【氏名】李楊
(72)【発明者】
【氏名】劉建澤
(72)【発明者】
【氏名】張学峰
【審査官】祢屋 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第214442964(CN,U)
【文献】中国実用新案第217370386(CN,U)
【文献】中国実用新案第203061831(CN,U)
【文献】中国実用新案第219025884(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付台座(1)、支持板(12)及び水管(14)を含む自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置であって、前記取付台座(1)の表面には金型溝が設置され、取付台座(1)の金型溝の内壁にはクランプスライド板(2)が取り付けられ、前記取付台座(1)の側表面には伝動スクリュー(3)が取り付けられ、前記取付台座(1)の金型溝の底表面には緩衝吸盤(4)が取り付けられ、前記クランプスライド板(2)の一端の下表面には第1の磁石(5)が固定され、前記取付台座(1)の内部には第2の磁石(6)が取り付けられ、取付台座(1)の内部にはピストンヘッド(7)が取り付けられ、第2の磁石(6)とピストンヘッド(7)との間には接続ロープ(8)が設置され、前記取付台座(1)の上表面には上部取付板(9)が固定され、上部取付板(9)の表面にはシリンダ(10)が貫通して取り付けられ、シリンダ(10)の出力端には加工バッフル(11)が固定され、前記取付台座(1)の上表面には2つの支持板(12)が固定され、支持板(12)の表面の凹溝の内壁には緩衝板(13)が接続され、前記支持板(12)の側表面には水管(14)が貫通して取り付けられ、2つの支持板(12)の対向する表面にはノズル(15)が取り付けられ、前記緩衝板(13)の下表面には第3の磁石(16)が固定され、前記水管(14)の表面には第1の仕切り板(17)が取り付けられ、第1の仕切り板(17)の上表面には第4の磁石(18)が固定され、前記支持板(12)の凹溝の内壁には連動スライド板(19)が取り付けられ、支持板(12)の内部には第2の仕切り板(20)が設置されることを特徴とする自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置。
【請求項2】
前記取付台座(1)とクランプスライド板(2)はスライド接続を形成し、クランプスライド板(2)の一端と伝動スクリュー(3)はねじ接続を形成し、伝動スクリュー(3)と取付台座(1)は回転接続を形成し、前記緩衝吸盤(4)と取付台座(1)はスライド接続を形成し、緩衝吸盤(4)と取付台座(1)との間にはばねが接続されることを特徴とする請求項1に記載の自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置。
【請求項3】
前記緩衝吸盤(4)の表面にはシールリングが設置され、前記第1の磁石(5)と第2の磁石(6)の対向する表面の磁極は逆であり、前記ピストンヘッド(7)の外表面は取付台座(1)のキャビティの内壁に密着し、ピストンヘッド(7)と取付台座(1)との間にばねが接続されることを特徴とする請求項1に記載の自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置。
【請求項4】
前記加工バッフル(11)の下表面は、緩衝板(13)の上表面に固定して接続され、前記支持板(12)と緩衝板(13)はスライド接続を形成し、支持板(12)と緩衝板(13)との間にはばねが接続され、前記緩衝板(13)の下端の側表面には凹溝が設置され、前記水管(14)の一端はノズル(15)と連通していることを特徴とする請求項1に記載の自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置。
【請求項5】
前記第3の磁石(16)と第4の磁石(18)の対向する表面の磁極は逆であり、前記第4の磁石(18)と支持板(12)はスライド接続を形成し、第4の磁石(18)と支持板(12)との間にはばねが接続されることを特徴とする請求項1に記載の自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置。
【請求項6】
前記第1の仕切り板(17)と水管(14)はスライド接続を形成し、第1の仕切り板(17)の外表面は水管(14)の内壁に密着し、前記連動スライド板(19)の両端は円弧状に設計され、連動スライド板(19)と支持板(12)はスライド接続を形成し、連動スライド板(19)と支持板(12)との間にはばねが接続されることを特徴とする請求項1に記載の自動車構造部品用のダイカスト一体成型装
置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイカスト加工の技術分野に関し、具体的には、自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイカストは、金型の内部キャビティを利用して溶融した金属に高圧を加えることを特徴とする金属鋳造プロセスである。金型は、通常、強度がより高い合金で加工される。このプロセスは射出成形に類似している。自動車は現代社会に不可欠な交通機関であり、自動車の製造は多くの鋳造技術が不可欠であり、そのうち、ダイカスト技術はさらに不可欠な部分であり、自動車用の圧力鋳造部品は、圧力で液体金属を金型に注入し、冷却・硬化させることで物理的構造がより緊密な鋳物を形成するものである。この技術で製造された自動車用の鋳物は、優れた物理的特性及び化学的特性を有するだけでなく、サイズ精度が高く、表面品質が良好であるという特徴も有する。
【0003】
特許文献1に開示されたアルミニウム合金ダイカスト装置のように、既存の自動車構造部品用のダイカスト成形装置が使用されるとき、導管口を設置することで溶湯の注入を完了し、ダイカスト作業の効率を大幅に向上させ、労働力を節約するが、異なる自動車構造部品を加工するとき、異なる構造部品の金型を取り付ける必要があり、実際に使用する際にボルトで固定するため、着脱が面倒であるだけでなく、取付の効率も低下させ、該装置は緩衝構造がないため、金型の耐用年数が短くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記背景技術で言及された異なるサイズの金型を取り付ける必要がある際に、着脱が面倒であり、緩衝構造がないため、金型の耐用年数が短くなるという問題を解決するために、自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段を提供する。取付台座、支持板及び水管を含む自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置であって、前記取付台座の表面には金型溝が設置され、取付台座の金型溝の内壁にはクランプスライド板が取り付けられ、前記取付台座の側表面には伝動スクリューが取り付けられ、前記取付台座の金型溝の底表面には緩衝吸盤が取り付けられ、前記クランプスライド板の一端の下表面には第1の磁石が固定され、前記取付台座の内部には第2の磁石が取り付けられ、取付台座の内部にはピストンヘッドが取り付けられ、第2の磁石とピストンヘッドとの間には接続ロープが設置され、前記取付台座の上表面には上部取付板が固定され、上部取付板の表面にはシリンダが貫通して取り付けられ、シリンダの出力端には加工バッフルが固定され、前記取付台座の上表面には2つの支持板が固定され、支持板の表面の凹溝の内壁には緩衝板が接続され、前記支持板の側表面には水管が貫通して取り付けられ、2つの支持板の対向する表面にはノズルが取り付けられ、前記緩衝板の下表面には第3の磁石が固定され、前記水管の表面には第1の仕切り板が取り付けられ、第1の仕切り板の上表面には第4の磁石が固定され、前記支持板の凹溝の内壁には連動スライド板が取り付けられ、支持板の内部には第2の仕切り板が設置される。
【0007】
好ましくは、前記取付台座とクランプスライド板はスライド接続を形成し、クランプスライド板の一端と伝動スクリューはねじ接続を形成し、伝動スクリューと取付台座は回転接続を形成し、前記緩衝吸盤と取付台座はスライド接続を形成し、緩衝吸盤と取付台座との間にばねが接続される。
【0008】
上記技術的解決手段を使用すると、クランプスライド板は、伝動スクリューの回転によってスライド駆動され、金型をクランプする。
【0009】
好ましくは、前記緩衝吸盤の表面にはシールリングが設置され、前記第1の磁石と第2の磁石の対向する表面の磁極は逆であり、前記ピストンヘッドの外表面は取付台座のキャビティの内壁に密着し、ピストンヘッドと取付台座との間にばねが接続される。
【0010】
上記技術的解決手段を使用すると、第2の磁石は、第1の磁石によって吸引されて、ピストンヘッドを駆動してスライドさせる。
【0011】
好ましくは、前記加工バッフルの下表面は緩衝板の上表面に固定して接続され、前記支持板と緩衝板はスライド接続を形成し、支持板と緩衝板との間にはばねが接続され、前記緩衝板の下端の側表面には凹溝が設置され、前記水管の一端はノズルと連通している。
【0012】
上記技術的解決手段を使用すると、緩衝板のスライドにより、水管内の水は、ノズルから噴出される。
【0013】
好ましくは、前記第3の磁石と第4の磁石の対向する表面の磁極は逆であり、前記第4の磁石と支持板はスライド接続を形成し、第4の磁石と支持板との間にはばねが接続される。
【0014】
上記技術的解決手段を使用すると、第4の磁石は、第3の磁石によって吸引されて、第1の仕切り板を駆動してスライドさせる。
【0015】
好ましくは、前記第1の仕切り板と水管はスライド接続を形成し、第1の仕切り板の外表面は水管の内壁に密着し、前記連動スライド板の両端は円弧状に設計され、連動スライド板と支持板はスライド接続を形成し、連動スライド板と支持板との間にはばねが接続される。
【0016】
上記技術的解決手段を使用すると、第2の仕切り板は、連動スライド板によってスライド駆動される。
【0017】
好ましくは、前記第2の仕切り板の上端の側表面は傾斜して設計され、第2の仕切り板と支持板はスライド接続を形成し、第2の仕切り板と支持板との間にはばねが接続され、前記第2の仕切り板の下端の外表面は水管の内壁に密着する。
【0018】
上記技術的解決手段を使用すると、水の流出は第2の仕切り板によって防止され、第2の仕切り板は連動スライド板によって制御される。
【発明の効果】
【0019】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。この自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置は、
1.クランプスライド板及び緩衝吸盤が設置され、本装置が動作するとき、クランプスライド板は、伝動スクリューによってスライド駆動され、異なる自動車構造部品の金型をクランプして固定し、本装置の実用性を向上させ、加工の精度を保証するとともに、緩衝吸盤の下端のばねによって金型取付時の衝撃力を減少させ、ピストンヘッドのスライドによって緩衝吸盤の内部を負圧にし、金型を吸着して固定し、安定性をさらに向上させる。
2.緩衝板及びノズルが設置され、本装置が動作するとき、緩衝板と支持板との間のばねによって加工中に発生した衝撃力を減少させ、金型が受けた損傷を減少させ、緩衝板が上昇するとき、第1の仕切り板が上へスライドするように駆動され、水が水管を流れてノズルから噴出され、金型及び自動車構造部品が降温され、作業員が自動車構造部品を迅速に取り出すことに役立ち、生産効率を効果的に向上させる。
3.第2の仕切り板及び連動スライド板が設置され、本装置が動作するとき、第2の仕切り板が連動スライド板によってスライドするように押され、第2の仕切り板が水管を密閉し、自動車構造部品の加工が完了していないときに水流が噴出することを防止し、緩衝板が上昇するとき、連動スライド板がばねに引っ張られて緩衝板の凹溝にスライドして入り、第2の仕切り板を制限しなくなり、第2の仕切り板及び第1の仕切り板が同時に上昇して排水しやすく、本装置の実用性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の取付台座とクランプスライド板との間の接続を示す立体構造概略図である。
【
図2】本発明の上部取付板とシリンダとの間の接続を示す立体構造概略図である。
【
図3】本発明の第1の仕切り板と第4の磁石との間の接続を示す立体構造概略図である。
【
図4】本発明の
図2におけるAの拡大構造概略図である。
【
図5】本発明のピストンヘッドと接続ロープとの間の接続を示す立体構造概略図である。
【
図6】本発明の取付台座と伝動スクリューとの間の接続を示す立体構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を要さずに取得した全ての他の実施例は、本発明の技術的範囲に属する。
【0022】
図1は、本発明の取付台座とクランプスライド板との間の接続を示す立体構造概略図である。
図2は、本発明の上部取付板とシリンダとの間の接続を示す立体構造概略図である。
図3は、本発明の第1の仕切り板と第4の磁石との間の接続を示す立体構造概略図である。
図4は、本発明の
図2におけるAの拡大構造概略図である。
図5は、本発明のピストンヘッドと接続ロープとの間の接続を示す立体構造概略図である。
図6は、本発明の取付台座と伝動スクリューとの間の接続を示す立体構造概略図である。
【0023】
図1~
図6を参照して、本発明が提供する技術的解決手段は以下のとおりである。自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置は、取付台座1、クランプスライド板2、伝動スクリュー3、緩衝吸盤4、第1の磁石5、第2の磁石6、ピストンヘッド7、接続ロープ8、上部取付板9、シリンダ10、加工バッフル11、支持板12、緩衝板13、水管14、ノズル15、第3の磁石16、第1の仕切り板17、第4の磁石18、連動スライド板19及び第2の仕切り板20を含み、取付台座1の表面には金型溝が設置され、取付台座1の金型溝の内壁にはクランプスライド板2が取り付けられ、取付台座1の側表面には伝動スクリュー3が取り付けられ、取付台座1の金型溝の底表面には緩衝吸盤4が取り付けられ、取付台座1とクランプスライド板2はスライド接続を形成し、クランプスライド板2の一端と伝動スクリュー3はねじ接続を形成し、伝動スクリュー3と取付台座1は回転接続を形成し、緩衝吸盤4と取付台座1はスライド接続を形成し、緩衝吸盤4と取付台座1との間にはばねが接続され、本装置を使用するとき、まず自動車構造部品の金型を取付台座1の金型溝に配置し、次に伝動スクリュー3を回転して外表面のクランプスライド板2を駆動してスライドさせ、クランプスライド板2によって自動車構造部品の金型をクランプして固定し、それにより異なる自動車構造部品の金型を取り付けて使用しやすく、加工時の安定性を向上させ、構造部品の交換加工の効率を加速することに役立つ。
【0024】
クランプスライド板2の一端の下表面には第1の磁石5が固定され、取付台座1の内部には第2の磁石6が取り付けられ、取付台座1の内部にはピストンヘッド7が取り付けられ、第2の磁石6とピストンヘッド7との間には接続ロープ8が設置され、緩衝吸盤4の表面にはシールリングが設置され、第1の磁石5と第2の磁石6の対向する表面の磁極は逆であり、ピストンヘッド7の外表面は取付台座1のキャビティの内壁に密着し、ピストンヘッド7と取付台座1との間にはばねが接続され、金型を配置すると同時に緩衝吸盤4によって緩衝し、同時にクランプスライド板2がスライドして第1の磁石5を駆動して第2の磁石6に接近させ、第2の磁石6が吸着された後、接続ロープ8によってピストンヘッド7を駆動してスライドさせ、ピストンヘッド7が緩衝吸盤4内の空気を抽出して、負圧になった緩衝吸盤4が金型を吸着して固定することに役立ち、安定性をさらに向上させる。
【0025】
取付台座1の上表面には上部取付板9が固定され、上部取付板9の表面にはシリンダ10が貫通して取り付けられ、シリンダ10の出力端には加工バッフル11が固定され、取付台座1の上表面には2つの支持板12が固定され、支持板12の表面の凹溝の内壁には緩衝板13が接続され、加工バッフル11の下表面は緩衝板13の上表面に固定して接続され、支持板12と緩衝板13はスライド接続を形成し、支持板12と緩衝板13との間にはばねが接続され、緩衝板13の下端の側表面には凹溝が設置され、水管14の一端はノズル15と連通しており、加工バッフル11は加工のためにシリンダ10によって下降駆動され、緩衝板13と支持板12との間のばねによって緩衝して金型の損傷を減少させる。
【0026】
支持板12の側表面には水管14が貫通して取り付けられ、2つの支持板12の対向する表面にはノズル15が取り付けられ、第3の磁石16と第4の磁石18の対向する表面の磁極は逆であり、第4の磁石18と支持板12はスライド接続を形成し、第4の磁石18と支持板12との間にはばねが接続され、緩衝板13が下降した後、下表面の第3の磁石16が第4の磁石18を吸引し、第4の磁石18が第1の仕切り板17を駆動して上昇させ、このとき、緩衝板13の外表面が連動スライド板19を押し、連動スライド板19が第2の仕切り板20を押して水管14を密閉して、水流の流出を防止する。
【0027】
緩衝板13の下表面には第3の磁石16が固定され、水管14の表面には第1の仕切り板17が取り付けられ、第1の仕切り板17の上表面には第4の磁石18が固定され、第1の仕切り板17と水管14はスライド接続を形成し、第1の仕切り板17の外表面は水管14の内壁に密着し、連動スライド板19の両端は円弧状に設計され、連動スライド板19と支持板12はスライド接続を形成し、連動スライド板19と支持板12との間にはばねが接続され、加工が終了した後、緩衝板13は加工バッフル11とともに上昇し、このとき、第4の磁石18は第3の磁石16に吸引されて、依然として第1の仕切り板17の上へのスライドを保持し、同時に連動スライド板19は表面のばねに引っ張られて緩衝板13の凹溝にスライドして入る。
【0028】
支持板12の凹溝の内壁には連動スライド板19が取り付けられ、支持板12の内部には第2の仕切り板20が設置され、第2の仕切り板20の上端の側表面は傾斜して設計され、第2の仕切り板20と支持板12はスライド接続を形成し、第2の仕切り板20と支持板12との間にはばねが接続され、第2の仕切り板20の下端の外表面は水管14の内壁に密着し、連動スライド板19が緩衝板13の凹溝に入った後、連動スライド板19は第2の仕切り板20を制限しなくなり、第2の仕切り板20がばねに引っ張られて上昇し、加工が完了した後、水流がノズル15から噴出しやすく、自動車構造部品及び金型が降温され、作業員が自動車構造部品を取る効率を向上させやすく、実用性を向上させる。
【0029】
動作原理:この自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置を使用する際に、まずクランプスライド板2によって自動車構造部品の金型をクランプして固定することにより、異なる自動車構造部品を加工して生産しやすくなり、同時に緩衝吸盤4によって緩衝し、同時に負圧になった緩衝吸盤4が金型を吸着して固定し、動作時に、加工バッフル11は、加工のためにシリンダ10によって下降駆動され、緩衝板13と支持板12との間のばねによって緩衝され、加工が完了した後、緩衝板13が上昇して連動スライド板19が緩衝板13の凹溝にスライドして入りやすく、連動スライド板19が第2の仕切り板20を解放し、同時に第3の磁石16が第4の磁石18を吸引して、第2の仕切り板20と第1の仕切り板17が同時に上へスライドしやすくなり、ノズル15による水の噴出によりワークの降温が加速され、全体の実用性が向上する。
【0030】
この自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置は、
1.クランプスライド板及び緩衝吸盤が設置され、本装置が動作するとき、クランプスライド板は、伝動スクリューによってスライド駆動され、異なる自動車構造部品の金型をクランプして固定し、本装置の実用性を向上させ、加工の精度を保証するとともに、緩衝吸盤の下端のばねによって金型取付時の衝撃力を減少させ、ピストンヘッドのスライドによって緩衝吸盤の内部を負圧にし、金型を吸着して固定し、安定性をさらに向上させる。
2.緩衝板及びノズルが設置され、本装置が動作するとき、緩衝板と支持板との間のばねによって加工中に発生した衝撃力を減少させ、金型が受けた損傷を減少させ、緩衝板が上昇するとき、第1の仕切り板が上へスライドするように駆動され、水が水管を流れてノズルから噴出され、金型及び自動車構造部品が降温され、作業員が自動車構造部品を迅速に取り出すことに役立ち、生産効率を効果的に向上させる。
3.第2の仕切り板及び連動スライド板が設置され、本装置が動作するとき、第2の仕切り板が連動スライド板によってスライドするように押され、第2の仕切り板が水管を密閉し、自動車構造部品の加工が完了していないときに水流が噴出することを防止し、緩衝板が上昇するとき、連動スライド板がばねに引っ張られて緩衝板の凹溝にスライドして入り、第2の仕切り板を制限しなくなり、第2の仕切り板及び第1の仕切り板が同時に上昇して排水しやすく、本装置の実用性を向上させる。
【0031】
本発明の実施例を示し、説明したが、本発明の原理及び精神から逸脱することなく、これらの実施例に様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができることは、当業者には理解できる。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって限定される。
【符号の説明】
【0032】
1 取付台座
2 クランプスライド板
3 伝動スクリュー
4 緩衝吸盤
5 第1の磁石
6 第2の磁石
7 ピストンヘッド
8 接続ロープ
9 上部取付板
10 シリンダ
11 加工バッフル
12 支持板
13 緩衝板
14 水管
15 ノズル
16 第3の磁石
17 第1の仕切り板
18 第4の磁石
19 連動スライド板
20 第2の仕切り板
【要約】 (修正有)
【解決手段】自動車構造部品用のダイカスト一体成型装置を開示し、取付台座1、支持板12及び水管14を含み、取付台座の表面には金型溝が設置され、取付台座の金型溝の内壁にはクランプスライド板2が取り付けられ、取付台座の側表面には伝動スクリュー3が取り付けられ、前記取付台座の金型溝の底表面には緩衝吸盤が取り付けられ、前記クランプスライド板の一端の下表面には第1の磁石が固定される。
【効果】本装置が動作するとき、クランプスライド板は、伝動スクリューによってスライド駆動され、異なるサイズの金型をクランプして固定し、本装置の実用性を向上させ、加工の精度を保証するとともに、緩衝吸盤の下端のばねによって金型取付時の衝撃力を減少させ、ピストンヘッドのスライドによって緩衝吸盤の内部を負圧にし、金型を吸着して固定し、安定性をさらに向上させる。
【選択図】
図1