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特許7569123情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/063 20230101AFI20241009BHJP
【FI】
G06Q10/063
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024040892
(22)【出願日】2024-03-15
【審査請求日】2024-06-19
(31)【優先権主張番号】P 2023086528
(32)【優先日】2023-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521425652
【氏名又は名称】株式会社ゼロボード
(72)【発明者】
【氏名】待場 智雄
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0208551(US,A1)
【文献】特開2019-194804(JP,A)
【文献】特開2020-160591(JP,A)
【文献】特許第7132580(JP,B1)
【文献】特開2017-219938(JP,A)
【文献】特開2023-026906(JP,A)
【文献】特開2023-025783(JP,A)
【文献】特許第7222499(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報と、温室効果ガスの排出主体である第2の事業主体の拠点の位置を特定する情報とを記憶する拠点情報記憶部と、
前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、
第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された当該第1の事業主体を示す情報を前記第2の事業主体に出力する出力部と、
前記第2の事業主体が管理する車両を前記第1の事業主体の従業員が利用した場合、前記第2の事業主体から利用料金及び/又は距離を取得する取得部と、
前記利用料金及び/又は距離に基づき温室効果ガスの排出量を算出する算出部と、
算出した前記排出量を記憶する排出量記憶部と、
前記第2の事業主体の従業員の携帯端末からの位置情報及び前記活動量の入力を受け付ける活動量入力部と、
前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、
特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報と、温室効果ガスの排出主体である第2の事業主体の拠点の位置を特定する情報とを拠点情報記憶部に記憶するステップと、
前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、
第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された当該第1の事業主体を示す情報を前記第2の事業主体に出力するステップと、
前記第2の事業主体が管理する車両を前記第1の事業主体の従業員が利用した場合、前記第2の事業主体から利用料金及び/又は距離を取得するステップと、
前記利用料金及び/又は距離に基づき温室効果ガスの排出量を算出するステップと、
算出した前記排出量を排出量記憶部に記憶するステップと、
前記第2の事業主体の従業員の携帯端末からの位置情報及び前記活動量の入力を受け付けるステップと、
前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定するステップと、
特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報と、温室効果ガスの排出主体である第2の事業主体の拠点の位置を特定する情報とを拠点情報記憶部に記憶するステップと、
前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、
第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された当該第1の事業主体を示す情報を前記第2の事業主体に出力するステップと、
前記第2の事業主体が管理する車両を前記第1の事業主体の従業員が利用した場合、前記第2の事業主体から利用料金及び/又は距離を取得するステップと、
前記利用料金及び/又は距離に基づき温室効果ガスの排出量を算出するステップと、
算出した前記排出量を排出量記憶部に記憶するステップと、
前記第2の事業主体の従業員の携帯端末からの位置情報及び前記活動量の入力を受け付けるステップと、
前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定するステップと、
特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従業員が通勤する際に排出される二酸化炭素量の排出量の推定値を算出することが行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2024-011346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二酸化炭素の排出量を算出するため、従業員が経路の入力する必要があり、手間がかかっている。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本態様に係る情報処理システムは、サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報を記憶する拠点情報記憶部と、第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された当該第1の事業主体を示す情報を第2の事業主体に出力する出力部と、前記第2の事業主体が管理する車両を前記第1の事業主体の従業員が利用した場合、前記第2の事業主体から利用料金を取得する取得部と、前記利用料金に基づき温室効果ガスの排出量を算出する算出部と、算出した前記排出量を記憶する排出量記憶部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の排出量管理システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】管理サーバ2の動作1を説明する図である。
図5】管理サーバ2の動作2を説明する図である。
図6】管理サーバ2の動作3を説明する図である。
図7】管理サーバ2の動作4を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システム概要>
以下、本発明の一実施形態に係る排出量管理システムについて説明する。なお、以下単に「排出量」と表記されている用語は、別段の定義づけがなされていない限り温室効果ガスの排出量を指すものとする。本実施形態の排出量管理システムは、企業等の排出主体による温室効果ガスの排出量を管理しようとするものである。本実施形態の排出量管理システムでは、排出主体又は排出主体のサプライチェーンにおける上流又は下流に位置する他の排出主体の活動量(事業者の活動の規模に関する量を指し、以下同意義とする。)の入力を受け付け、これに排出係数を乗じて排出量を計算する。排出量は、排出主体の拠点ごとに集計される。拠点は、例えば、事業所や工場など、温室効果ガスを排出する活動を行う場所であり、拠点ごとに合計した排出量の報告が求められるものであるが、国、都道府県、市町村なども含まれる。
【0011】
図1は、本実施形態の排出量管理システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の排出量管理システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1と通信ネットワーク3を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク3は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
ユーザ端末1は、排出主体の企業等のユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末1は、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどとすることができる。ユーザは、ユーザ端末1を用いて管理サーバ2にアクセスし、排出量の計算を行うことができる。
【0013】
管理サーバ2は、排出量の計算及び管理を行うコンピュータである。管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、拠点情報記憶部231と、活動量記憶部232と、排出係数記憶部233と、排出量記憶部234と、ユーザ拠点記憶部235と、活動量入力部211と、拠点特定部212と、距離特定部と、時間特定部と、登録部213と、排出量算出部214と、証憑データ記憶部と、対応データベースと、証憑取得部と、基礎データ取得部と、排出量算出部と、証憑出力部と、を備える。
【0016】
<記憶部>
拠点情報記憶部231は、温室効果ガスの排出主体の拠点に関する情報(以下、拠点情報という。)を記憶する。拠点情報には、排出主体(例えば、企業等)を特定する情報(企業ID)、当該排出主体に係る拠点を特定する情報(拠点ID)、及び当該拠点の位置情報を含めることができる。位置情報は、例えば、緯度経度で表すことができる。位置情報は、例えば、ジオフェンスにより表すようにしてもよい。
【0017】
活動量記憶部232は、排出主体による活動量に関する情報(以下、活動量情報という。)を記憶する。本実施形態では、活動量記憶部232は、拠点ごとの活動量を記憶する。活動量情報には、排出主体を特定する企業ID、拠点を特定する拠点ID、活動が行われた時期を示す情報(時間情報)、活動の種類を特定する情報(種類特定情報)及び、当該排出主体による当該拠点における活動量を含めることができる。活動の時期は、例えば、時間単位であってもよいし、日単位であってもよいし、月単位であってもよい。活動量の単位は問わない。例えば、活動量は金額(円)により表すようにしてもよいし、物理量(トン、キログラム、キロリットルなど)により表すようにしてもよい。
【0018】
排出係数記憶部233は、温室効果ガスの排出量を算出するための排出係数を含む情報(以下、排出係数情報という。)を記憶する。排出係数情報には、排出主体を特定する企業IDと、活動の種類を特定する種類特定情報とに対応付けて排出係数を含めることができる。排出係数情報には、活動の種類を示す種類特定情報に対応付けて排出係数を含めるようにしてもよい。排出係数は、一次データ(排出主体自らが収集した、直接的な測定から得た、又は最初の情報源における直接的な測定に基づいた計算から得たデータ)であってもよいし、二次データ(一次データ以外のデータ、例えば、同種の商品を提供する複数の企業の排出量から標準化(統計処理)されたもの)であってもよい。
【0019】
排出量記憶部234は、温室効果ガスの排出量を記憶する。排出量記憶部234は、拠点ごとに排出量を記憶することができる。排出量記憶部234は、排出主体を示す企業IDと、拠点を示す拠点IDと、活動が行われた時期を特定する情報(時間情報)と、スコープと、カテゴリと、排出量とを対応付けて記憶することができる。時間情報は、例えば、年度や年、年月、年月日、日時範囲など任意の期間を設定することができる。スコープ及びカテゴリは、例えば、GHGプロトコルに既定されるものを用いることができる。
【0020】
ユーザ拠点記憶部235は、ユーザに関係する拠点を示す情報(以下、ユーザ拠点情報という。)を記憶する。ユーザ拠点情報には、ユーザを特定する情報(ユーザID)に対応付けて、当該ユーザが所属する排出主体を特定する企業IDと、当該ユーザがデータ入力を行う対象となりうる拠点を特定する情報(拠点ID)とを含めることができる。企業ID及び/又は拠点IDは複数含まれていても良い。
【0021】
証憑データ記憶部は、証憑データを記憶する。証憑データ記憶部は、例えば、証憑を特定する証憑ID及び証憑を登録したユーザを示すユーザIDに対応付けて、証憑データを記憶することができる。証憑データ記憶部は、リレーショナルデータベースやオブジェクトデータベースなどとして実装することもできるし、ファイルシステムとして実装することもできる(この場合、証憑IDはパス及びファイル名とすることができる。)。
【0022】
<機能部>
入力部(取得部)を構成する活動量入力部211は、ユーザの位置とともに活動量の入力を受け付ける(ユーザの位置情報と活動量を取得する)。活動量入力部211は、ユーザ端末1が例えばGPS衛星からの信号を処理して求めた位置情報と、ユーザから受け付けた活動量の種類(種類特定情報)及び活動量とをユーザ端末1から受信することができる。また、入力部(取得部)は、ユーザが排出量を算定した場合は排出量の入力を受け付ける(排出量を取得する)。さらに、入力部(取得部)は、ユーザの携帯端末からの時間情報の入力を受け付ける(時間情報を取得する)。入力部(取得部)は、活動量に関する情報の入力を受け付ける。活動量に関する情報は、少なくとも活動量が含まれていればよく、時間情報や活動ID、排出原単位を示す活動量ID、原単位IDなどを含んでいてもよい。また、入力部(取得部)は、排出量に関する情報の入力を受け付ける。排出量に関する情報は、少なくとも排出量が含まれていればよく、時間情報、企業ID、スコープ、カテゴリ、当該排出量の計算に用いられた活動量、排出原単位を示す活動量ID、原単位IDなどを含んでいてもよい。
【0023】
特定部を構成する拠点特定部212は、拠点情報記憶部231を参照して、ユーザの位置に基づいて入力対象となる拠点を特定する。拠点特定部212は、例えば、拠点情報記憶部231に記憶されている拠点情報のうち、ユーザ端末1から受信した位置情報に最も近い位置情報を含む拠点情報を、入力対象となる拠点に係る拠点情報として特定することができる。また、拠点特定部212は、ユーザ拠点記憶部235及び拠点情報記憶部231を参照して、ユーザに対応する、入力対象となる拠点を特定することもできる。拠点特定部212は、例えば、ユーザ端末1のユーザを特定するユーザIDに対応する企業ID及び拠点IDをユーザ拠点記憶部235から読み出し、拠点情報記憶部231に記憶されている拠点情報のうち、読み出した企業ID及び拠点IDに対応するものの中で、ユーザ端末1から取得した位置情報に最も近い位置情報を含むものを、入力対象の拠点に係る拠点情報として特定することができる。拠点特定部212は、特定した拠点情報に含まれる企業ID及び拠点IDを取得することができる。なお、特定部の機能は、分析部216が代用することができる。
【0024】
特定部を構成する距離特定部は、位置情報に基づいてユーザの移動距離を特定する。例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報に基づいて、ユーザの自宅~勤務地までの移動距離を特定する。距離特定部は、自宅~勤務地までの移動距離に基づいて利用交通機関を特定することができる。また、従業員(ユーザ)が出張などをして、従業員が所属する自身の拠点から所定の範囲外の位置情報を取得した場合、出張先の位置情報に基づいてユーザの移動距離を特定する。例えば、従業員が出張などをして、従業員が所属する自身の拠点よりも他の拠点の方が近いことを示す位置情報を取得した場合、GPS衛星からの信号に基づく出張先の位置情報に基づいて自宅~出張の場所までの移動距離を特定する。また、特定部としてルート特定部を設けることもできる。ルート特定部は、位置情報に基づいてユーザの移動ルートを特定する。例えば、ルート特定部は、GPS衛星からの信号に基づく位置情報に基づいてユーザの自宅~勤務地までの移動ルートを特定する。
【0025】
特定部を構成する時間特定部は、時間情報に基づいてユーザの移動時間を特定することができるが、位置情報に基づいてユーザの移動時間を特定することもできる。例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報に基づいて、ユーザの自宅~勤務地までの移動時間を特定する。時間特定部は、自宅~勤務地までの移動時間に基づいて利用交通機関を特定することができる。なお、特定部が自宅~勤務地までの移動距離及び/又は移動時間から利用交通機関を特定するようにしてもよい。また、従業員(ユーザ)が出張などをして、従業員が所属する自身の拠点から所定の範囲外の位置情報を取得した場合、出張先までの位置情報に基づいてユーザの移動時間を特定する。例えば、従業員が出張などをして、従業員が所属する拠点よりも他の拠点の方が近いことを示す位置情報を取得した場合、GPS衛星からの信号に基づく出張先までの位置情報に基づいてユーザの自宅~出張の場所までの移動距離を特定する。
【0026】
出力部を構成する提示部は、特定した拠点をユーザのユーザ端末1に対して、情報を出力可能(提示可能)である。例えば、九州支店の管轄の店舗である場合、「あなたの拠点は九州支店ですね」等の情報を提示して、ユーザに対してサジェストする。ユーザは、この提示に対して、提示を受け入れる場合、「YESボタン」を操作する。「YESボタン」の操作に基づき、管理サーバ2は、入力された活動量又は排出量の情報をその拠点(九州支店)に出力する。一方、ユーザは、この提示に対して、提示を受け入れない場合、「NOボタン」を操作する。「NOボタン」の操作に基づき、管理サーバ2は、入力された活動量又は排出量の情報をその拠点(九州支店)に出力しないようにする。
【0027】
実行部を構成する登録部213は、特定した拠点に対応付けて、入力された活動量を登録することができる。登録部213は、取得した企業ID及び拠点IDと、現在時点を含む時間情報と、受信した種類特定情報及び活動量とを含む活動量情報を作成して活動量記憶部232に登録することができる。
【0028】
算出部を構成する排出量算出部214は、活動量記憶部232に記憶されている活動量に基づいて温室効果ガスの排出量を算出することができる。排出量算出部214は、算出対象となる企業ID及び拠点IDの指定を受け付けて、受け付けた企業ID及び拠点IDに対応する活動量情報を活動量記憶部232から読み出し、読み出した活動量情報のそれぞれについて、受け付けた企業IDと、活動量情報に含まれる種類特定情報とに対応する排出係数を排出係数記憶部233から読み出し、読み出した排出係数を活動量情報に含まれる活動量に乗じることにより、排出量を算出することができる。排出量算出部214は、計算した排出量の全てを合計して、当該排出主体による排出量を計算してもよいし、スコープ及びカテゴリ別に排出量を合計するようにしてもよい。また、排出量算出部214は、拠点ごとに排出量を合計するようにしてもよいし、拠点ならびにスコープ及びカテゴリごとに排出量を合計するようにしてもよい。排出量算出部214は、計算した排出量を出力(例えば、ユーザ端末1に送信)することができる。
【0029】
排出量算出部214は、移動距離に基づいて排出量を算出することができる。排出量算出部214は、移動時間に基づいて排出量を算出することができる。排出量算出部214は、利用交通機関(電車、バス、自家用車の場合はその燃料など)における1人あたり1キロ移動するごとの二酸化炭素の量に基づき排出量を算出する。燃料消費量や電力消費量に基づき排出量を算出してもよい。
【0030】
また、移動体が車(トラック含む)、船舶、鉄道、航空機などの場合、燃料使用量からエネルギー使用量である排出量を算定する燃料法(エネルギー使用量=燃料使用量×単位発熱量)、燃費と輸送距離から排出量(エネルギー使用量)を算定する燃費法(エネルギー使用量=輸送距離/燃費×単位発熱量)、積載率と車両の燃料種類、最大積載量別の輸送トンキロから排出量(エネルギー使用量)を算定する改良トンキロ法(エネルギー使用量=輸送トンキロ×改良トンキロ法燃料使用原単位×1/1000×単位発熱量。輸送トンキロは輸送重量×輸送距離で求める。)、輸送機関別輸送トンキロから排出量(エネルギー使用量)を算定する従来トンキロ法(エネルギー使用量=輸送トンキロ×エネルギー使用原単位×1/1000。輸送トンキロは輸送重量×輸送距離で求める。)などで排出量を求めることができる。
【0031】
取得部を構成する証憑取得部は、温室効果ガスの排出量を算出するための基礎データが表示された証憑データを取得する。基礎データは、例えば、活動量及び排出係数の少なくともいずれかとすることができる。
【0032】
活動量に係る証憑データは、例えば、請求書や領収書、契約書、光熱水の使用量等のお知らせ(検針票)などの証憑を表すデータである。GHGプロトコルのスコープ1(直接排出量)に係る証憑としては、例えば、ガソリンスタンドでの給油のレシート、ガスや石炭などの請求書などがあり得る。スコープ2(間接排出量)に係る証憑としては、例えば、電力の領収書や契約書、使用量等のお知らせ(検針票)などがあり得る。スコープ3(関連他社による排出量)に係る証憑としては、カテゴリ1(購入した物品・サービス)に関して、例えば、原料や部品の調達に係る発注書、請求書、契約書や領収書、あるいは調達システムのデータや部品表などがあり得る。
【0033】
また、排出量に係る証憑データとしては、例えば、サプライヤから入手した原材料の排出係数の一次データ(サプライヤが独自に算出したものであってもよいし、第三者検証を受けているものであってもよい。)などがあり得る。
【0034】
証憑データは、例えば、画像データであってよい。画像データは、例えば、ユーザ端末1が備えるカメラ(不図示)が撮影したデータとすることができる。証憑データは、例えば、PDFファイルなどのドキュメントであってもよいし、XMLなどの構造化ファイルであってもよい。
【0035】
証憑取得部は、例えば、ユーザ端末1から証憑データのアップロードを受け付けるようにしてもよいし、ユーザ端末1から送信された電子メールやチャットメッセージなどのメッセージに添付された証憑データを取得するようにしてもよい。また、管理サーバ2をユーザが直接操作可能である場合には、管理サーバ2がカメラやスキャナを備えるようにし、管理サーバ2のカメラやスキャナを用いて証憑を撮影するようにしてもよい。証憑取得部は、取得した証憑データを証憑データ記憶部に登録することができる。
【0036】
取得部を構成する基礎データ取得部は、証憑データから基礎データを読み出す。基礎データ取得部は、例えば、OCR処理により画像データから基礎データを読み取ることができる。基礎データ取得部は、例えば、ドキュメントに含まれるテキストから基礎データを抽出することもできる。
【0037】
算出部を構成する排出量算出部214は、基礎データに基づいて排出量を算出する。例えば、基礎データが企業の活動量を示す情報である場合には、当該企業の当該活動に係る排出係数を記憶する排出係数記憶部を管理サーバ2が備えるようにし、読み取った活動量に排出係数を乗じて排出量を算出することができる。また、基礎データが企業の排出係数である場合には、当該企業による活動量(例えば、スコープ1に係る排出量の場合にはユーザが燃焼した燃料の量などとすることができ、スコープ2に係る排出量の場合にはユーザが使用した電力量であってもよいし、スコープ3に係る排出量である場合には、当該企業からユーザが購入した商品の量やユーザが販売した商品の使用量、ユーザが販売した商品の配送トンキロなどであってよい。)を、例えば会計システムなどにアクセスしたり、ユーザから入力を受け付けたりして取得し、取得した活動量に、読み取った排出係数を乗じて排出量を算出することができる。また、基礎データが排出係数及び活動量の両方を含む場合には、読み取った排出係数及び活動量を乗じて排出量を算出することができる。また、基礎データが排出量である場合には、証憑データから読み取った排出量をそのまま利用することができる。
【0038】
対応データベースは、排出量を特定する情報と、証憑データを特定する情報とを紐付けて記憶する。対応データベースは、さらに、基礎データを特定する情報を紐付けて記憶することもできる。本実施形態では、対応データベースは、排出量特定情報と、基礎データを特定する基礎データIDと、証憑を示す証憑IDとを対応付けて記憶する。排出量特定情報には、例えば、年度や月、日などの時間情報を含めることができる。また、排出量特定情報には、排出量に係る温室効果ガスの出力主体(企業等)を特定する情報(ユーザIDなど)を含めることもできる。また、排出量特定情報には、計算対象となる商品やサービスを含めることもできる。
【0039】
出力部を構成する証憑出力部は、証憑データを出力する。証憑出力部は、排出量特定情報の指定を受け付けることができる。例えば、証憑出力部は、年度や月、日などの時間情報の指定を受け付けることができる。また、証憑出力部は、時間情報に加えて又は代えて、排出量の主体の指定を受け付けることができる。また、証憑出力部は、時間情報及び/又は排出量の主体に加えて又は代えて、計算対象となる商品又はサービスを特定する情報を受け付けることができる。証憑出力部は、受け付けた排出量特定情報に対応する証憑IDを対応データベースから特定し、特定した証憑IDに対応する証憑データを証憑データ記憶部から読み出して出力することができる。
【0040】
証憑出力部は、例えば、第三者認証機関(監査機関)からのリクエストに応じて証憑データを出力することができる。また、GHGプロトコルに係る排出量を計算するユーザからのリクエストに応じて、当該排出量の算出根拠となった基礎データに係る証憑データを対応データベースから特定し、特定した証憑データを排出量とともに第三者認証機関(の情報処理装置)に対して送信するようにすることもできる。
【0041】
また、証憑出力部は、排出量特定情報に加えて基礎データの指定を受け付けることもできる。この場合、証憑出力部は、排出量特定情報及び指定された基礎データを示す基礎データIDに対応する証憑IDを対応データベースから特定し、特定した証憑IDに対応する証憑データを証憑データ記憶部から読み出して出力することができる。
【0042】
<動作>
図4は、管理サーバ2の動作1を説明する図である。
【0043】
ユーザ端末1はGPS信号などからユーザ端末1の位置を特定するとともに、ユーザから活動量(及び種類特定情報)の入力を受け付け、管理サーバ2は、ユーザ端末1から位置情報と活動量(及び種類特定情報)を受信する(S301)。管理サーバ2は、受信した位置情報に基づいて拠点情報(受信した位置情報からもっとも近い位置情報を含む拠点情報、又はユーザに対応する拠点情報のうち、受信した位置情報からもっとも近い位置情報を含むもの)を特定し(S302)、特定した拠点情報に含まれる拠点ID及び企業IDと、受信した活動量及び種類特定情報とを含む活動量情報を活動量記憶部232に登録する(S303)。なお、ここで時間情報も記憶するが、時間情報は現在時点を含む所定単位の時間情報(例えば、1時間単位、1日単位、1週間単位、1月単位、1年単位など任意の単位時間により表すことができる。)としてもよいし、ユーザ端末1がユーザから活動量とともに時間情報の入力を受け付けて管理サーバ2に送信するようにしてもよい。管理サーバ2は、登録した活動量情報ごとに、活動量情報に対応する排出係数を特定し、特定した排出係数を活動量に乗じて排出量を算出する(S304)。管理サーバ2は、算出した排出量を拠点ごとに集計して出力(例えば、ユーザ端末1に送信)することができる(S305)。
【0044】
以上のようにして、ユーザの位置に応じて入力対象となる拠点を特定し、当該拠点を指定した活動量の入力を容易に行うことができる。
【0045】
図6は、管理サーバ2の動作3を説明する図である。
【0046】
ユーザ端末1はGPS信号などからユーザ端末1の位置を特定するとともに、ユーザから排出量(及び排出量の種類を示す種類特定情報)の入力を受け付け、管理サーバ2は、ユーザ端末1から位置情報と排出量(及び種類特定情報)を受信する(S601)。なお、排出量の種類特定情報は、活動量の種類特定情報と同じ情報であってもよい。管理サーバ2は、受信した位置情報に基づいて拠点情報(受信した位置情報からもっとも近い位置情報を含む拠点情報、又はユーザに対応する拠点情報のうち、受信した位置情報からもっとも近い位置情報を含むもの)を特定し(S602)、特定した拠点情報に含まれる拠点ID及び企業IDと、受信した排出量及び種類特定情報とを含む排出量情報を排出量記憶部234に登録する(S603)。なお、ここで時間情報も記憶するが、時間情報は現在時点を含む所定単位の時間情報(例えば、1時間単位、1日単位、1週間単位、1月単位、1年単位など任意の単位時間により表すことができる。)としてもよいし、ユーザ端末1がユーザから排出量とともに時間情報の入力を受け付けて管理サーバ2に送信するようにしてもよい。管理サーバ2は、排出量を拠点ごとに集計して出力(例えば、ユーザ端末1に送信)することができる(S604)。
【0047】
以上のようにして、ユーザの位置に応じて入力対象となる拠点を特定し、当該拠点を指定した排出量の入力を容易に行うことができる。
【0048】
本情報処理システムにおける排出量の算出処理の流れを説明する。管理サーバ2は、ユーザ端末1から証憑データを受け付ける。管理サーバ2は、証憑データからOCR処理などにより基礎データを読み取り、基礎データを用いて温室効果ガスの排出量を算出する。
【0049】
管理サーバ2は、証憑データを証憑データ記憶部に格納するとともに、排出量を特定する排出量特定情報と、基礎データを示す基礎データIDと、証憑データを示す証憑IDとを対応付けて対応データベースに登録する。
【0050】
なお、排出量の算出にあたり複数種類の基礎データを受信する場合に、証憑データを受信せず、基礎データを受信する場合があってもよい。
【0051】
次に、本情報処理システムにおける証憑データの出力処理の流れを説明する。管理サーバ2は、ユーザ端末1から排出量特定情報及び基礎データIDを受け付ける。なお、基礎データIDは省略してもよい。管理サーバ2は、受け付けた排出力特定情報及び基礎データIDに対応する証憑IDを対応データベースから特定し、特定した証憑IDに対応する証憑データを証憑データ記憶部から読み出し、読み出した証憑データを出力(ユーザ端末1に対して送信)する。
【0052】
以上のようにして、本情報処理システムによれば、温室効果ガスの排出量の算出に用いた基礎データに係る証憑データを、排出量及び基礎データに対応付けて管理することができる。したがって、監査や第三者認証などの場合に、排出量やその算出に用いる基礎データに対応する証憑データを容易に提示することができる。
【0053】
本実施形態では、クライアントサーバ構成のシステムであるものとしたが、例えば、ユーザ端末1が管理サーバ2の機能を備えるようにすることもできる。
【0054】
また、本実施形態では、証憑データからOCR等の処理により基礎データを読み取るものとしたが、例えば、基礎データがユーザ端末1により修正された場合などに、ユーザ端末1から基礎データの入力を受け付け、これを学習するようにしてもよい。例えば、ユーザ端末1から証憑データ中における基礎データの記載された範囲と、基礎データの内容とを受信し、証憑データ、当該範囲、及び当該内容をトレーニングデータとする機械学習により、OCRを行うための学習モデルを更新するようにしてもよい。これにより、いわゆるAIOCRによる読み取り精度の向上を図ることができる。
【0055】
また、本実施形態では、証憑データから基礎データを読み取るものとしたが、例えば、基礎データはユーザ端末1から受け付けるようにし、ユーザ端末1から受け付けた基礎データを用いて排出量の計算を行い、この基礎データに係る証憑データをユーザ端末1から受信し、基礎データと証憑データとの対応付けを管理サーバ2が行うようにしてもよい。この場合、基礎データと証憑データとをトレーニングデータとする機械学習を行った学習モデルを記憶する学習モデル記憶部を管理サーバ2が備えるようにし、当該学習モデルを用いて、ユーザ端末1から受信した証憑データから基礎データの種類(基礎データID)を推論し、証憑データと基礎データとの対応付けを行うことができる。管理サーバ2は、推論した基礎データを示す基礎データIDと証憑データを示す証憑IDとを対応データベースで紐付けることができる。
【0056】
また、本実施形態では、対応データベースでは、排出量と基礎データと証憑とを対応付けるものとしたが、排出量(排出量特定情報)と証憑(証憑ID)とを対応付けるようにしてもよいし、基礎データ(基礎データID)と証憑(証憑ID)とを対応付けるようにしてもよい。
【0057】
また、衛星データを用いて、各拠点における過去及び将来の地表状態を時系列で分析することができる。本例における拠点は、例えば、事業所や工場など、温室効果ガスを排出する活動を行う場所でもよいし、一又は複数の事業所や工場などを含む温室効果ガスを排出する活動を活動主体が存在する所定の領域でもよい。所定の領域は、予め定められた面積の領域であることが好ましい。衛星データは、GPS衛星から撮影された画像データである。衛星データは、温室効果ガスの排出主体の拠点の画像データであり、予め定められた面積の領域を示す画像データである。衛星データは、取得部215で取得する。分析対象の画像データは、第1の時点(例えば、1年前)で取得した第1の衛星データと第2の時点(例えば、現在)で取得した第2の衛星データであり、これらを比較して分析を行う。第1の衛星データと第2の衛星データは、同じ面積の領域(同じ拠点)を示す画像データである。分析は、分析部216で行う。分析は、画像データにおける緑地面積や森林の面積を比較する。このように衛星データを分析することで、緑地や森林の減少などの土地利用の時系列での変化を分析することができる。また、衛星データを分析することで、拠点における活動量を推定して登録することができる。このような分析により、拠点における活動量を容易に登録することができる。登録は、登録部213で行う。また、この分析により、生物多様性リスク等の分析ができる。特にマテリアリティを特定する際に非常に有効である。
【0058】
図5は、管理サーバ2の動作2を説明する図である。
【0059】
管理サーバ2は、温室効果ガスの排出主体の拠点の衛星データを取得する(S501)。次に、管理サーバ2は、衛星データを時系列に分析する(S502)。次に、管理サーバ2は、分析結果に基づき、拠点における活動量を登録部に登録する(S503)。続いて、動作1を実行するようにしてもよいし、次のように構成してもよい。管理サーバ2は、衛星データから拠点の位置を特定し、特定した拠点の位置情報を拠点情報記憶部に記憶する。管理サーバ2は、拠点の位置情報及び排出主体による活動量の入力を活動量入力部で受け付ける。管理サーバ2は、拠点情報記憶部を参照して、拠点特定部によって位置情報に基づいて拠点を特定する。管理サーバ2は、分析結果に基づき、拠点における活動量を活動量記憶部に登録する。また、特定した拠点に対応付けて、入力された活動量を活動量記憶部に登録する。
【0060】
また、本実施形態は以下の例を提示する。
【0061】
(例1:営業活動の登録)
九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動する。ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロードする。GPS位置情報から最寄りの登録拠点である九州支店の活動量として登録する。温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の位置情報)及び前記活動量(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の活動量)を取得(例えば、ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロード)する取得部(位置情報、活動量の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、温室効果ガスの活動量の登録を容易にすることができる。なお、活動量の代わりに排出量とすることもできる。この場合は、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部を設け、特定した拠点に対応付けて、取得した排出量を排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備える。このようにすることで、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0062】
例1において、以下の構成を備えることで、登録した排出量を参考に目標排出量を設定することができる。排出主体による温室効果ガスの排出量を記憶する排出量記憶部と、排出主体による排出量の削減目標割合、基準時点及び目標時点の入力を受け付ける入力部と、基準時点に対応する排出量を排出量記憶部から取得し、取得した排出量に削減目標割合を乗じて削減量を計算し、計算した削減量を基準時点から目標時点までの単位時間の数で割った単位削減量を計算する単位削減量計算部と、単位時間ごとに、基準時点に対応する排出量から累積の単位削減量を減じた目標排出量を計算する目標排出量計算部と、単位時間ごとに目標排出量を出力する出力部と、を備える。
【0063】
(例2:営業活動の提示と登録)
端末(スマートフォンを想定)の位置情報(GPSやWi-Fiからの特定)によって、その端末が記録するGHG情報(例えば、活動量、排出量)をあらかじめ登録ある拠点と一番近いものとして特定する。あるコンビニの管理担当者がスマートフォンを使ってGHG情報として活動量を登録する場合、あらかじめ登録のある店舗データと一番近いところをサジェストする。「GHGの登録」を証憑となるデータの撮影、アップロードに置き換えることも可能である。温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の管轄の店舗が宮崎県内で営業活動を行った場合の位置情報。この位置情報は店舗の位置情報。)及び前記活動量(例えば、店舗における活動量)を取得する取得部(位置情報、活動量の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく店舗の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点をユーザに対して提示可能な提示部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、温室効果ガスの活動量の登録を容易にすることができる。また、特定した拠点を提示することで、拠点の登録を容易にすることができる。なお、活動量の代わりに排出量とすることもできる。この場合は、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部を設け、特定した拠点に対応付けて、取得した排出量を排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備える。このようにすることで、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0064】
(例3:営業活動の登録と排出係数の登録)
九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動する。ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロードする。GPS位置情報から最寄りの登録拠点である九州支店の活動量として登録する。活動量と位置情報を取得した場合に、その拠点の地域で独自使用するロケーション基準の排出係数をセットする。温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の位置情報)及び前記活動量(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の活動量)を取得(例えば、ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロード)する取得部(位置情報、活動量の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量として登録する)登録部と、を備え、前記登録部は、前記活動量及び位置情報に対応する排出係数を登録する、ことを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、温室効果ガスの活動量の登録を容易にすることができる。また、その拠点の地域で使用するロケーション基準の排出係数を、位置情報に基づいて自動的に登録することで、その国、地域で異なる排出係数を都度選択して登録する手間を省くことができる。なお、活動量の代わりに排出量とすることもできる。この場合は、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部を設け、特定した拠点に対応付けて、取得した排出量を排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備える。このようにすることで、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0065】
(例4:営業活動の登録と日報・稼働状況の登録)
九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動する。ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロードする。GPS位置情報から最寄りの登録拠点である九州支店の活動量として登録する。活動量を時系列の情報として記憶し、日報や稼働状況として登録する。温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の位置情報)及び前記活動量(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の活動量)を取得(例えば、ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロード)する取得部(位置情報、活動量の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量として登録する)登録部と、を備え、前記登録部は、前記活動量を時系列情報として登録する、ことを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、温室効果ガスの活動量の登録を容易にすることができる。なお、活動量の代わりに排出量とすることもできる。この場合は、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部を設け、特定した拠点に対応付けて、取得した排出量を排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備える。このようにすることで、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。また、時系列情報として活動量や排出量を時系列に登録して管理することで、日報の作成や稼働状況を把握することができる。なお、日報を作成する日報作成部と、作成した日報を出力する出力部を備える。また、時系列情報としての活動量を管理する管理部と、稼働状況を示す情報(グラフなど)を出力する出力部を備える。
【0066】
(例5:証憑データの登録)
あらかじめ登録してある支社・支店・店舗などの拠点情報と、スマートフォンのGPS機能等の位置情報から、どの支社・支店・店舗の情報かを自動判別し、アップロードした請求書等のデータを自動でその拠点に紐づける。(複数の候補がある場合は、いくつかの支社・支店・店舗からユーザが選択するUIを具備する。)温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの証憑データ(例えば、請求書等)を記憶する証憑データ記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の管轄の店舗が宮崎県内で営業活動を行った場合の位置情報。この位置情報は店舗の位置情報。)及び前記証憑データを取得する取得部(位置情報、証票データの入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記証憑データを前記証憑データ記憶部に登録する(例えば、九州支店の証憑データとして登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このように、温室効果ガスの排出量を算出するための請求書等の証憑データを位置情報とともに登録することで、排出量の登録を容易にすることができる。
【0067】
また、例5における情報処理システムは、温室効果ガスの排出量を算出するための基礎データが表示された証憑データを取得する証憑取得部と、前記証憑データから前記基礎データを読み出す基礎データ取得部と、前記証憑データを記憶する証憑データ記憶部と、前記基礎データに基づいて前記排出量を算出する排出量算出部と、前記排出量を特定する情報及び前記証憑データを特定する情報を紐付けて記憶する対応データベースと、前記排出量を特定する情報の指定を受け付け、指定された前記排出量に対応する前記証憑データを前記対応データベースから特定し、特定した前記証憑データを前記証憑データ記憶部から読み出して出力する証憑出力部と、を備えるようにしてもよい。
【0068】
(例6:雇用者の通勤:移動距離Ver)
温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが自宅から勤務地である九州支店まで移動した場合の位置情報)を取得する取得部(位置情報の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記ユーザの移動距離を特定する(例えば、自宅~勤務地までの移動距離を特定する)距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、従業員の通勤に係る温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0069】
(例7:雇用者の通勤:移動時間Ver)
温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが自宅から勤務地である九州支店まで移動した場合の位置情報)を取得する取得部(位置情報の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記ユーザの移動時間を特定する(例えば、自宅~勤務地までの移動時間を特定する)時間特定部と、前記移動時間に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、従業員の通勤に係る温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0070】
(例8:従業者の出張:移動距離Ver)
温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが自宅から勤務地である九州支店まで移動した場合の位置情報や北海道への出張した場合の位置情報)を取得する取得部(位置情報の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、過去の前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、(前記拠点から所定の範囲外の前記位置情報を取得した場合、)前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記ユーザの移動距離を特定する(例えば、自宅~出張の場所までの移動距離を特定する)距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、従業員の出張に係る温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0071】
(例9:従業者の出張:移動時間Ver)
温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが自宅から勤務地である九州支店まで移動した場合の位置情報や北海道への出張した場合の位置情報)を取得する取得部(位置情報の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、過去の前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、(前記拠点から所定の範囲外の前記位置情報を取得した場合、)前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記ユーザの移動時間を特定する(例えば、自宅~出張の場所までの移動時間を特定する)時間特定部と、前記移動時間に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、従業員の出張に係る温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0072】
(例10:輸送、配送)
温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、移動体に設けた(ユーザの)携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の配送車が九州支店から宮崎県まで移動した場合の位置情報)を取得する取得部(位置情報の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記移動体の移動距離を特定する(例えば、九州支店~宮崎県の配送地点までの移動距離を特定する)距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、輸送、配送に係る温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0073】
(例11:輸送、配送の変形例)
温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、移動体に設けた(ユーザの)携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の配送車が九州支店から宮崎県まで移動した場合の位置情報)を取得する取得部(位置情報の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、過去の前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、(前記拠点から所定の範囲外の前記位置情報を取得した場合、)前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく位置情報)に基づいて前記移動体の移動距離を特定する(例えば、九州支店~宮崎県の配送地点までの移動距離を特定する)距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、輸送、配送に係る温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0074】
(例12:営業活動の登録と移動ルートの登録)
九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動する。ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロードする。GPS位置情報から最寄りの登録拠点である九州支店の活動量として登録する。営業マンが移動したルートを特定する。温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の位置情報)及び前記活動量(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の活動量)を取得(例えば、ガソリンを給油した場所でレシートをスマートフォンでアップロード)する取得部(位置情報、活動量の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、前記位置情報に基づいて、ユーザの移動ルートを特定するルート特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、温室効果ガスの活動量の登録を容易にすることができる。活動量の代わりに排出量とすることもできる。この場合は、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部を設け、特定した拠点に対応付けて、取得した排出量を排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備える。このようにすることで、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。また、移動したルートを特定することで、営業マンが効率的なルートで営業活動を行っているか否かを把握することができる。移動ルートから移動距離を算出することで、移動ルートに基づく排出量を算出することもできる。
【0075】
(例13:移動体の活動量、排出量の登録)
移動体として、車、トラック、バイク、電車、飛行機、船舶、重機などを使用して営業活動する。移動体に携帯端末(情報端末)を設ける。移動体に直接的に携帯端末を取り付けたり、間接的に携帯端末を取り付けたりしてもよいし、ユーザが携帯端末を保持した状態で移動体に搭乗、操作したりする態様を移動体に携帯端末を設けることとする。移動体に設けた携帯端末から位置情報、活動量や排出量の情報を自動的に取得する(自動的に受け付ける)。携帯端末は、移動体の移動距離や稼働時間に基づき、活動量を出力可能である。なお、排出量を計算して出力することもできる。稼働時間は、活動が行われた時期を示す情報(時間情報)から算出可能である。時間情報は、所定の間隔で携帯端末から情報処理システムへ出力可能であり、この時間情報に基づいて、情報処理システムは、活動量、排出量を算出することができる。時間情報は、移動体の電源がONになっている状態を示す情報であってもよい。移動体の電源がONになっている時間(投入時間)を携帯端末が認識(確認、時間情報を受信)し、この投入時間に基づいて、活動量や排出量を算出することができる。情報処理システムは、携帯端末からの位置情報、活動量(排出量)を取得して、位置情報から登録拠点である九州支店の活動量(排出量)として登録する。
【0076】
例13によれば、温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、移動体に設けたユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の位置情報)及び前記活動量(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の活動量)を取得する取得部(位置情報、活動量の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、温室効果ガスの活動量の登録を容易にすることができる。活動量の代わりに排出量とすることもできる。この場合は、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部を設け、特定した拠点に対応付けて、取得した排出量を排出量記憶部に登録する(例えば、九州支店の排出量として登録する)登録部と、を備える。このようにすることで、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができる。
【0077】
また、例13によれば、温室効果ガスの排出主体の拠点(例えば、関東支店、東海支店、関西支店、九州支店、東北支店、北海道支店)ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による移動体の投入時間を記憶する記憶部と、移動体に設けたユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報(例えば、九州支店の営業マンが宮崎県内で営業車両を使用して営業活動を行った場合の位置情報)及び前記移動体の電源の投入時間(例えば、営業車両の電源がONになっている時間)を取得する取得部(位置情報、投入時間の入力を受け付ける入力部)と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報(例えば、GPS衛星からの信号に基づく宮崎県の位置情報)に基づいて前記拠点を特定(例えば、九州支店を特定)する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記投入時間を前記記憶部に登録する(例えば、九州支店の活動量や排出量に係る投入時間として登録する)登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。このようにすることで、活動量や排出量を算出するための投入時間を取得することで、活動量や排出量の登録を容易にすることができる。
【0078】
また、本実施形態は、以下の追加例により、利用者が排出量のオフセットに関する情報を知らせる仕組みがないとの課題に対して機能することができる。本実施形態は、環境負荷物質の排出量のオフセットに関する情報を知らせることのできる技術を提供することも目的としている。
【0079】
<本実施形態の追加例に係るシステム概要>
以下、追加例に係る情報処理システム(オフセット支援システムともいう)について説明する。本情報処理システムは、利用者であるユーザが環境負荷物質をオフセットすることを支援する。環境負荷物質は、二酸化炭素(CO2)としての温室効果ガスを想定する。本情報処理システムでは、利用者のCO2排出を伴う行動に係るCO2排出量を計算する。CO2排出を伴う行動には、例えば、交通機関の利用や、ECサイトやコンビニやスーパーやデパート等での物品の購入、物品やサービスの展示などが含まれうる。交通機関の利用では、例えば、内燃機関の燃焼によりCO2が排出される。ECサイト等での物品の購入では、物品の配送時にトラック等からCO2が排出される。対象品目(物品やサービス)の展示では、例えば、物品の提示の際の照明等により間接的にCO2が排出される。本実施形態の情報処理システムはまた、CO2排出量をオフセットすることができる。環境負荷物質のオフセットは、例えば、J-クレジットなどのオフセット権(環境価値)を購入することにより行うことができる。
【0080】
本情報処理システムは、上記のようなCO2排出を伴う行動に係る写真等の画像(第1の画像)に合成するための画像(第2の画像。以下、フレーム画像という。)を生成する。フレーム画像は、利用者の行ったオフセットに関連する情報が描画された、背景が透明な画像とすることができる。情報処理システムは、フレーム画像を、利用者の写真等の画像に合成することで、行動に関連するCO2排出量がオフセットされたことを示す画像(第3の画像。以下、合成画像という。)を作成することができる。本情報処理システムではさらに、合成画像をソーシャルネットワークサービスに投稿することができる。
【0081】
ユーザ端末1は、利用者が操作する携帯端末としてのスマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。利用者は、CO2のオフセットを行うべくユーザ端末1を操作して管理サーバ2にアクセスすることができる。また、ユーザ端末1は、例えば、カメラ機能を備え、撮影を行うこともできる。
【0082】
管理サーバ2は、利用者の行動に係るCO2の排出量を計算し、CO2のオフセットを行うコンピュータである。管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0083】
SNSサーバは、ソーシャルネットワークサービスを提供するコンピュータである。ユーザ端末1及び管理サーバ2はSNSサーバが提供するAPIを利用することにより、ソーシャルネットワークサービスにメッセージを投稿することができる。
【0084】
管理サーバ2は、排出量計算部、オフセット処理部、画像入力部、画像生成部、画像合成部、投稿部の各機能部と、行動情報記憶部、環境価値情報記憶部の各記憶部とを備える。
【0085】
計算部を構成する排出量計算部は、利用者の行動に関する環境負荷物質の排出量を計算する。排出量計算部は、例えば、温室効果ガス(GHG:Green House Gas)プロトコルにより計算することができる。排出量計算部は、利用者のCO2排出を伴う行動に関する情報(行動情報)を取得する。行動情報には、行動の日時、行動の種類、当該行動に係る活動量などが含まれる。行動情報は、行動情報記憶部に登録される。行動情報記憶部には、行動を一意に識別する行動IDと、利用者を特定する利用者IDとに対応付けて、行動情報(日時、行動の種類、活動量)が記憶される。排出量計算部は、例えば、ユーザ端末1から行動情報を受信するようにしてもよいし、利用者に対して商品を販売し、サービスを提供した事業者(例えば、交通機関のサーバやECサイトなど)から行動情報を取得するようにしてもよい。排出量計算部は、取得した活動量に、GHGプロトコルに規定される排出係数を乗じて排出量を算出することができる。
【0086】
実行部を構成するオフセット処理部は、CO2排出量のオフセットに係る処理を行う。排出量のオフセットは、例えば、J-クレジットなどの環境価値を利用者又は商品やサービスを提供した事業者に代わって購入することにより行うことができる。オフセット処理部は、例えば、環境価値の取引を行う外部サーバ(不図示)にアクセスして、外部サーバが提供するAPIを利用して環境価値を購入することができる。オフセット処理部は、排出量に対応する量の環境価値を都度購入するようにしてもよいし、管理サーバ2(システムの運営者、システムの運営者などの代理無効化を行う主体)が事前に環境価値を購入しておき、代理無効化を行うようにしてもよい。代理無効化を行う場合、環境価値情報記憶部は、代理無効化の主体が有する環境価値の量を記憶するようにし、オフセット処理部は、代理無効化を行うごとに、上記主体が有する環境価値の量を減らし、移転先に対応付けて代理無効化に係る環境価値の量(排出量)を環境価値情報記憶部に登録することができる。
【0087】
購入した環境価値に関する情報は、環境価値情報記憶部に登録される。環境価値情報記憶部には、利用者IDと、行動を特定する行動IDとに対応付けて、環境価値を購入した日時、オフセット対象となったCO2の排出量、購入した環境価値の種類(銘柄)、環境価値の提供者(あるいは販売者)、購入した環境価値の量、購入した環境価値の価格などを記憶することができる。
【0088】
入力部を構成する画像入力部は、CO2排出を伴う行動に関するユーザ画像(第1の画像)の入力を受け付ける。ユーザ画像は、例えば、ユーザ端末1が備えるカメラ(不図示)が撮影した画像としてもよいし、ユーザ端末1が他のコンピュータから取得した画像としてもよいし、ユーザ端末1の画面のスクリーンショットとしてもよいし、ECサイトが提供する購入した対象品目の画像としてもよい。つまり、ユーザ画像は利用者が準備する任意の画像とすることができる。なお、ユーザ画像は動画像であってもよい。
【0089】
生成部を構成する画像生成部は、CO2排出量のオフセットを行ったことを示すフレーム画像(第2の画像)を生成する。上述したように、本実施形態では、フレーム画像は背景透過画像であるものとする。画像生成部は、例えば、行動情報、対象品目の算出した排出量、購入した環境価値に関する情報、対象品目の排出量のオフセットの値、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値、CFPの値を文字列として透明画像に描画することができる。なお、行動情報、対象品目の算出した排出量、購入した環境価値に関する情報、対象品目の排出量のオフセットの値、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値、CFPの値は、排出量関連情報である。画像生成部はまた、任意のロゴやアイコンなどの画像をフレーム画像に描画するようにしてもよい。本実施形態では、画像生成部は、オフセットした環境負荷物質(CO2)の量、オフセットを実施した主体(提供者、販売者)、オフセットに係る環境価値の内容(種類、購入量、価格、日時など)の少なくともいずれかを表示する背景透過画像を作成するものとする。排出量関連情報を文字画像とする場合であって、対象品目の名称、提供者、販売者及び/又は対象品目に係る環境価値の内容(種類、購入量、価格、日時など)を文字画像とする場合、排出量関連情報の文字画像が一番大きいサイズの画像とすることが好ましい。このようにすることで、環境負荷への取り組みをSNSで大いにアピールすることができる。
【0090】
生成部を構成する画像合成部は、ユーザ画像(第1の画像)とフレーム画像(第2の画像)とを合成して合成画像(第3の画像)を生成する。また、生成部は、活動量に関する情報から温室効果ガスの排出量に関する排出量関連情報を生成する。排出量関連情報は、排出量の値、排出量のオフセットの値、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値である。排出量関連情報は、これらの値の情報を含むQRコード(登録商標)やバーコードなどであってもよい。
【0091】
出力部を構成する投稿部は、合成画像をSNSサーバに送信して、合成画像をソーシャルネットワークサービスに投稿することができる。投稿部は、ユーザ端末1からユーザ画像についての文字列のメッセージを受け付けて、受け付けたメッセージとともに、合成画像をソーシャルネットワークサービスに投稿することができる。また、出力部は、排出量関連情報を携帯端末に出力する。例えば、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値の情報を含むQRコード(登録商標)をユーザ端末1に出力する。ユーザ端末1では、対象品目の排出量の値や、対象品目の排出量のオフセットの値や、対象品目の排出CO2に相当する量の値を確認することができる。
【0092】
次に、本実施形態の管理サーバ2の動作を説明する。管理サーバ2の排出量計算部は、ユーザ端末1から行動情報を受信する。次に、管理サーバ2の排出量計算部は、活動量に排出係数を乗じてCO2排出量を算出する。次に、管理サーバ2のオフセット処理部は、算出したCO2排出量に応じて環境価値を購入し、CO2排出量をオフセットする。なお、オフセット処理部は、上述したように代理無効化を行うようにしてもよい。
【0093】
次に、管理サーバ2の画像入力部は、ユーザ端末1からユーザ画像を受信する。ユーザ画像として、最新のペットボトルの飲料の商品の画像を受信した例を示す。次に、管理サーバ2の画像生成部は、オフセットに関する情報を描画したフレーム画像を生成する。本例では、「10g」のCO2排出量をオフセットした旨と、オフセットを行った日時とがフレーム画像に描画される例を示す。なお、最新のペットボトルの飲料が従来のペットボトルの飲料に対して、どの程度、排出CO2に相当する量を削減した率であるパーセンテージの画像を表示するようにしてもよい。次に、管理サーバ2の画像合成部は、ユーザ画像にフレーム画像を重畳させるように合成して合成画像を作成する。合成画像は、最新のペットボトルの飲料の商品の画像に、10gのCO2がオフセットされたことを示す情報が描画されることになる。
【0094】
管理サーバ2の投稿部は、合成画像をSNSサーバに送信して、合成画像をソーシャルネットワークサービスに投稿する。なお、上述したように、投稿部は、テキストメッセージをユーザ端末1から受信して、テキストメッセージとともに合成画像をソーシャルネットワークサービスに投稿するようにしてもよい。
【0095】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、利用者からCO2排出を伴う行動に関する行動情報を受け付けて、行動情報(活動量)に応じた環境負荷物質の排出量を自動的に算出するとともに、算出した排出量に対応する環境価値を購入し、あるいは代理無効化の処理を行い、自動的にオフセットを行うことができる。また、本実施形態の情報処理システムによれば、オフセットしたことを示すフレーム画像をユーザ画像に合成してソーシャルネットワークサービスに投稿することで、利用者の行動に係る環境負荷物質がオフセットされたことを、利用者につながりのある人に知らせることができる。フレーム画像をユーザ画像に合成してソーシャルネットワークサービスに投稿することで、利用者の行動に係る環境負荷への取り組みをSNSで大いにアピールすることができる。
【0096】
本実施形態では、管理サーバ2によりソーシャルネットワークサービスへの合成画像の投稿を行うものとしたが、これに限らず、管理サーバ2からユーザ端末1にフレーム画像を送信するようにし、ユーザ端末1側でユーザ画像とフレーム画像とを合成してSNSサーバに投稿するようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態では、行動情報をユーザ端末1から取得するものとしたが、これに限らず、ECサイトや旅行サイトなどのサービス提供元のサーバから行動情報(活動量)を取得するようにしてもよい。また、ユーザ端末1側で排出量の計算を行い、管理サーバ2は計算結果を受信するようにしてもよい。
【0098】
なお、管理サーバ2の動作は以下とすることもできる。管理サーバ2の入力部は、ユーザの携帯端末から携帯端末の位置情報及び活動量に関する情報の入力を受け付ける。次に、管理サーバ2の特定部は、拠点情報記憶部を参照し、位置情報に基づいて拠点を特定する。次に、管理サーバ2の登録部は、特定した拠点に対応付けて、入力された活動量に関する情報から活動量を活動量記憶部に登録する。次に、管理サーバ2の生成部は、活動量に関する情報から温室効果ガスの排出量に関する排出量関連情報(排出量の値、排出量のオフセットの値、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値。これらの値の情報を含むQRコード(登録商標)やバーコードなど)を生成する。次に、管理サーバ2の出力部は、排出量関連情報を携帯端末に出力する。
【0099】
本実施形態によれば、温室効果ガスの排出主体の拠点(国、都道府県、市町村)ごとに拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、拠点ごとの排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から携帯端末の位置情報及び活動量に関する情報の入力を受け付ける入力部と、拠点情報記憶部を参照し、位置情報に基づいて拠点を特定する拠点特定部と、特定した拠点に対応付けて、入力された活動量に関する情報から活動量を活動量記憶部に登録する登録部と、活動量に関する情報から温室効果ガスの排出量に関する排出量関連情報(排出量の値、排出量のオフセットの値、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値。これらの値の情報を含むQRコード(登録商標)やバーコードなど)を生成する生成部と、排出量関連情報を携帯端末に出力する出力部と、を備えることを特徴とする情報処理システムを提供することができる。
【0100】
本実施形態によれば、温室効果ガスの排出主体の拠点(国、都道府県、市町村)ごとに拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、拠点ごとの排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から携帯端末の位置情報及び排出量に関する情報の入力を受け付ける入力部と、拠点情報記憶部を参照し、位置情報に基づいて拠点を特定する拠点特定部と、特定した拠点に対応付けて、入力された排出量に関する情報から排出量を排出量記憶部に登録する登録部と、排出量に関する情報から温室効果ガスの排出量に関する排出量関連情報(排出量の値、排出量のオフセットの値、対象品目の排出CO2に相当する量の削減率の値。これらの値の情報を含むQRコード(登録商標)やバーコードなど)を生成する生成部と、排出量関連情報を携帯端末に出力する出力部と、を備えることを特徴とする情報処理システムを提供することができる。
【0101】
また、本実施形態によれば、対象品目に係る第1の画像の入力を受け付ける画像入力部と、対象品目の温室効果ガスの排出量に関する情報を示す第2の画像を生成する画像生成部と、第1の画像及び第2の画像を合成する画像合成部と、第1の画像及び第2の画像を合成した第3の画像をソーシャルネットワークに投稿する投稿部と、を備えることを特徴とする情報処理システム(情報処理装置)を提供することができる。
【0102】
また、本実施形態によれば、利用者の行動に関する環境負荷物質の排出量を計算する計算部と、排出量のオフセットに係る処理を行うオフセット処理部と、行動に関する第1の画像の入力を受け付ける画像入力部と、オフセットを行ったことを示す第2の画像を生成する画像生成部と、第1及び第2の画像を合成する画像合成部と、を備えることを特徴とする情報処理システム(情報処理装置)を提供することができる。また、第1及び第2の画像を合成した第3の画像をソーシャルネットワークに投稿する投稿部を備えることもできる。さらに、画像生成部は、オフセットした環境負荷物質の量、オフセットを実施した主体、オフセットに係る環境価値の内容の少なくともいずれかを表示する背景透過画像を作成すること、を特徴とすることもできる。
【0103】
また、本実施形態によれば、利用者の行動に関する環境負荷物質の排出量を計算するステップと、排出量のオフセットに係る処理を行うステップと、行動に関する第1の画像の入力を受け付けるステップと、オフセットを行ったことを示す第2の画像を生成するステップと、第1及び第2の画像を合成するステップと、をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法を提供することができる。
【0104】
また、本実施形態によれば、利用者の行動に関する環境負荷物質の排出量を計算するステップと、排出量のオフセットに係る処理を行うステップと、行動に関する第1の画像の入力を受け付けるステップと、オフセットを行ったことを示す第2の画像を生成するステップと、第1及び第2の画像を合成するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することができる。
【0105】
<本実施形態の追加例2>
事業者は、サプライチェーンにおけるCO2排出量(以下、サプライチェーン排出量)を算定し、これを外部へ公表している。サプライチェーン排出量としてのスコープ3は、15のカテゴリに分類されており、その中に、従業員の出張に伴うCO2排出(カテゴリ6)と従業員が通勤する際の移動に伴うCO2排出(カテゴリ7)が存在する。事業者が、カテゴリ6、7のCO2排出量を算定するときには、出張旅費や通勤費支給額を活動量としてCO2排出量を算定する。活動量を入力するために、一定期間内の請求書等を纏めて入力する必要があり、手間がかかっている。また、CO2排出量を算出するため、従業員が経路の入力する必要があり、これも手間がかかっている。追加例2では、温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができるようにすることを目的とした実施形態を説明する。
【0106】
<本実施形態の追加例2に係るシステム概要>
以下、追加例2に係る情報処理システムについて説明する。追加例2の情報処理システムは、管理サーバ2としての情報処理装置Aと、図示しない管理サーバとしての情報処理装置Bを含んで構成される。情報処理装置Aは、情報処理装置Bと通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続される。情報処理装置Aは、前述した実施形態の管理サーバ2が該当し、情報処理装置Bは、管理サーバ2と同様なハードウェア構成、ソフトウェア構成となっている。また、ユーザ端末1は、通信ネットワークを介して情報処理装置Aと情報処理装置Bとに接続可能となっている。
【0107】
情報処理装置Aは、温室効果ガスの排出状況を含むESGの情報や人権DDの情報を管理するコンピュータである。例えば、情報処理装置Aは、商品などの活動量に、当該商品に係る排出原単位を乗じることにより、当該商品による温室効果ガスの排出量を算出することができる。なお、その他のESGの情報も算出等して登録することができる。また、情報処理装置Aは、情報処理装置A内に記憶している各種ESG情報を情報処理装置Bに送信することができる。
【0108】
情報処理装置Bも、温室効果ガスの排出状況を含むESGの情報や人権DDの情報を管理するコンピュータである。情報処理装置Bは、情報処理装置B内に記憶している各種ESG情報を情報処理装置Aに送信することができる。
【0109】
追加例2の管理サーバ2は、拠点情報記憶部231と、出力部と、取得部と、活動量記憶部232と、排出量算出部214と、排出量記憶部234とを備える。なお、上述の実施形態の機能も備えている。
【0110】
記憶部を構成する拠点情報記憶部231は、サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報を記憶する。なお、拠点情報記憶部231は、上述の実施形態で説明した機能も有する。
【0111】
出力部は、第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された第1の事業主体を示す情報を第2の事業主体の管理サーバ(情報処理装置B)に出力する。第1の事業主体を示す情報は、第2の事業主体が管理するアプリなどを使用するための、必要情報である。この第1の事業主体を示す情報に基づき、第2の事業主体は、アプリなどを使用可能とする会員登録を行う。会員登録には、利用料金の支払い情報も含まれる。追加例2において、第2の事業主体をタクシー会社、第1の事業主体を第2の事業主体が提供するアプリなどを使用する企業として説明するが、第2の事業主体は、タクシー会社に限らず、飛行機、ホテル、携帯電話、サブスプリクションサービス(家具、衣類、観葉植物等)の役務を提供する会社などでもよい。また、出力部は、活動量記憶部232に記憶した活動量や排出量記憶部234に記憶した排出量を、第1の事業主体や第2の事業主体に出力することができる。
【0112】
取得部は、第2の事業主体が管理するタクシーを第1の事業主体の従業員が利用した場合、第2の事業主体から活動量としての利用料金(タクシー料金)を取得する。取得部は、乗車した距離や乗車した車両の種類の情報を取得するようにしてもよい。取得部は、第2の事業主体の従業員の携帯端末から携帯端末の位置情報及び活動量の入力を受け付けるようにしてもよい。なお、携帯端末は、車両などに設置した端末等としてもよい。この取得部の機能は、活動量入力部が実行するようにしてもよい。
【0113】
記憶部を構成する活動量記憶部232は、取得した活動量の情報を記憶する。なお、活動量記憶部232は、上述の実施形態で説明した機能も有する。
【0114】
算出部を構成する排出量算出部214は、利用料金に基づき温室効果ガスの排出量を算出する。乗車した距離や乗車した車両の種類の情報を取得する場合は、距離と車種の排気量に基づき、排出量を算定することもできる。なお、排出量算出部214は、上述の実施形態で説明した機能も有する。
【0115】
記憶部を構成する排出量記憶部234は、排出量算出部214で算出した排出量を記憶する。なお、排出量記憶部234は、上述の実施形態で説明した機能も有する。
【0116】
このような追加例2は、例えば、ある事業者がタクシー配車アプリを法人契約しているケースにおいて、タクシー配車アプリと情報処理システム(CO2算定システム)をAPI連携しておき、契約法人の従業員がタクシー配車アプリを使用してタクシーに乗車した履歴(距離+車種、利用料金)を活動量として情報処理システムへ自動的に反映することができる。また、活動量に基づきCO2排出量を算定して反映することもできる。なお、法人契約している商品もしくはサービスであって所定期間内の活動量を取得することができれば、タクシーに限らず、飛行機、ホテル、携帯電話、サブスプリクションサービス(家具、衣類、観葉植物等)を対象とすることができる。
【0117】
追加例2によれば、タクシー配車アプリを提供している事業者が、アプリに蓄積された車両データを基にして自社サービスのCO2排出量算定に用いることもできる。また、タクシーを利用した者の事業者は、従業員が使用したタクシーの活動量や排出量を容易に登録して管理することができる。つまり、法人契約単位で毎月の活動量が自動的に情報処理システムへ反映されるため、手間をかけずにCO2排出量(カテゴリ6、7)を算定することができるとともに、配車アプリとAPI連携してタクシー使用時のCO2排出量(カテゴリー6、7)を容易に算定することができる。
【0118】
図7は、管理サーバ2の動作4を説明する図である。管理サーバ2は、事業主体を示す情報を拠点情報記憶部に記憶する(S701)。次に、管理サーバ2は、第1の事業主体を示す情報を第2の事業主体に出力する(S702)。次に、管理サーバ2は、第2の事業主体が管理するタクシーを第1の事業主体の従業員が利用した場合、第2の事業主体から利用料金を取得する(S703)。次に、管理サーバ2は、利用料金に基づき温室効果ガスの排出量を算出する(S704)。次に、管理サーバ2は、算出した排出量を排出量記憶部に記憶する(S705)。
【0119】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0120】
例えば、本実施形態では、ユーザから活動量の入力を受け付けるものとしたが、例えば、拠点ごとに排出係数が変わり得る場合には、排出係数の入力を受け付けるようにし、ユーザ端末1の位置情報に応じて入力対象の拠点を特定し、特定した拠点の排出係数を登録するようにすることができる。
【0121】
<開示事項>
なお、本開示には、以下のような構成も含まれる。
[項目1]
温室効果ガスの排出主体の拠点の衛星データを取得する取得部と、前記衛星データを時系列に分析する分析部と、分析結果に基づき、前記拠点における活動量を登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。また、項目1は以下のようにしてもよい。温室効果ガスの排出主体の拠点の衛星データを取得する取得部と、前記衛星データを時系列に分析する分析部と、前記拠点の位置を特定する位置情報を記憶する拠点情報記憶部と、拠点の位置情報及び排出主体による活動量の入力を受け付ける活動量入力部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、分析結果に基づき、前記拠点における活動量を登録し、特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
温室効果ガスの排出主体の拠点の衛星データを取得するステップと、前記衛星データを時系列に分析するステップと、分析結果に基づき、前記拠点における活動量を登録するステップと、をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目3]
温室効果ガスの排出主体の拠点の衛星データを取得するステップと、前記衛星データを時系列に分析するステップと、分析結果に基づき、前記拠点における活動量を登録するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
[項目4]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量の入力を受け付ける活動量入力部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目5]
項目4に記載の情報処理システムであって、前記温室効果ガスの排出量を算出するための排出係数を記憶する排出係数記憶部と、前記活動量記憶部に記憶されている前記活動量に前記排出係数を乗じて排出量を算出する排出量算出部と、前記拠点ごとに前記排出量を記憶する排出量記憶部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目6]
項目4に記載の情報処理システムであって、前記ユーザに対応付けて前記拠点を示す情報を記憶するユーザ拠点記憶部を備え、前記拠点特定部は、前記ユーザ拠点記憶部及び前記拠点情報記憶部を参照して、前記ユーザに対応する前記拠点を特定すること、を特徴とする情報処理システム。
[項目7]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を拠点情報記憶部に記憶するステップと、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量の入力を受け付けるステップと、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定するステップと、特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録するステップと、をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目8]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を拠点情報記憶部に記憶するステップと、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量の入力を受け付けるステップと、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定するステップと、特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0122】
[項目R11(P086、例1のその1)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R11(例1のその2)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記排出量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R11-2]
項目R11に記載の情報処理システムであって、排出主体による温室効果ガスの排出量を記憶する排出量記憶部と、排出主体による排出量の削減目標割合、基準時点及び目標時点の入力を受け付ける入力部と、基準時点に対応する排出量を排出量記憶部から取得し、取得した排出量に削減目標割合を乗じて削減量を計算し、計算した削減量を基準時点から目標時点までの単位時間の数で割った単位削減量を計算する単位削減量計算部と、単位時間ごとに、基準時点に対応する排出量から累積の単位削減量を減じた目標排出量を計算する目標排出量計算部と、単位時間ごとに目標排出量を出力する出力部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R12(例2のその1)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点をユーザに対して提示可能な提示部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R12(例2のその1)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記排出量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点をユーザに対して提示可能な提示部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R13(例3のその1)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備え、前記登録部は、前記活動量及び位置情報に対応する排出係数を登録する、ことを特徴とする情報処理システム。
[項目R13(例3のその2)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記排出量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備え、前記登録部は、前記排出量及び位置情報に対応する排出係数を登録する、ことを特徴とする情報処理システム。
[項目R14(例4のその1)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備え、前記登録部は、前記活動量を時系列情報として登録する、ことを特徴とする情報処理システム。
[項目R14(例4のその2)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記排出量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備え、前記登録部は、前記排出量を時系列情報として登録する、ことを特徴とする情報処理システム。
[項目R15(例5)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの証憑データを記憶する証憑データ記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記証憑データを取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記証憑データを前記証憑データ記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R15-2(例5)]
項目R15に記載の情報処理システムであって、温室効果ガスの排出量を算出するための基礎データが表示された証憑データを取得する証憑取得部と、前記証憑データから前記基礎データを読み出す基礎データ取得部と、前記証憑データを記憶する証憑データ記憶部と、前記基礎データに基づいて前記排出量を算出する排出量算出部と、前記排出量を特定する情報及び前記証憑データを特定する情報を紐付けて記憶する対応データベースと、前記排出量を特定する情報の指定を受け付け、指定された前記排出量に対応する前記証憑データを前記対応データベースから特定し、特定した前記証憑データを前記証憑データ記憶部から読み出して出力する証憑出力部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R16(例6)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、前記位置情報に基づいて前記ユーザの移動距離を特定する距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R17(例7)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、前記位置情報に基づいて前記ユーザの移動時間を特定する時間特定部と、前記移動時間に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R18(例8)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、過去の前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、(前記拠点から所定の範囲外の前記位置情報を取得した場合、)前記位置情報に基づいて前記ユーザの移動距離を特定する距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R19(例9)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、過去の前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、(前記拠点から所定の範囲外の前記位置情報を取得した場合、)前記位置情報に基づいて前記ユーザの移動時間を特定する時間特定部と、前記移動時間に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R20(例10)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、移動体に設けたユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、前記位置情報に基づいて前記移動体の移動距離を特定する距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R21(例11)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による排出量を記憶する排出量記憶部と、移動体に設けたユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、過去の前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、(前記拠点から所定の範囲外の前記位置情報を取得した場合、)前記位置情報に基づいて前記移動体の移動距離を特定する距離特定部と、前記移動距離に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、特定した前記拠点に対応付けて、算出した前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R22(例12)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、前記位置情報に基づいて、ユーザの移動ルートを特定するルート特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R23(例13)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、移動体に設けたユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R24(例13)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による移動体の投入時間を記憶する記憶部と、移動体に設けたユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記移動体の電源の投入時間を取得する取得部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、取得した前記投入時間を前記記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目R25(例13)]
温室効果ガスの排出主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による温室効果ガスの排出量を記憶する排出量記憶部と、ユーザの携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記排出量の入力を受け付ける入力部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記排出量を前記排出量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目S1(P109)]
サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報を記憶する記憶部(拠点情報記憶部)と、第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された当該第1の事業主体を示す情報を第2の事業主体(タクシー会社)に出力する出力部と、前記第2の事業主体が管理する車両(タクシー)を前記第1の事業主体の従業員が利用した場合、前記第2の事業主体から利用料金(タクシー料金)を取得する取得部と、前記利用料金に基づき温室効果ガスの排出量を算出する算出部と、算出した前記排出量を記憶する排出量記憶部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目S2]
項目S1に記載の情報処理システムであって、温室効果ガスの排出主体である前記第2の事業主体の拠点ごとに前記拠点の位置を特定する情報を記憶する拠点情報記憶部と、前記拠点ごとの前記排出主体による活動量を記憶する活動量記憶部と、前記第2の事業主体の従業員の携帯端末から前記携帯端末の位置情報及び前記活動量の入力を受け付ける活動量入力部と、前記拠点情報記憶部を参照し、前記位置情報に基づいて前記拠点を特定する拠点特定部と、特定した前記拠点に対応付けて、入力された前記活動量を前記活動量記憶部に登録する登録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
【符号の説明】
【0123】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
【要約】
【課題】 温室効果ガスの排出量の登録を容易にすることができるようにすることを目的とする。
【解決手段】 情報処理システムであって、サプライチェーンの上流及び下流の少なくともいずれかに該当する事業主体を示す情報を記憶する拠点情報記憶部と、第1の事業主体の従業員の携帯端末から入力された当該第1の事業主体を示す情報を第2の事業主体に出力する出力部と、第2の事業主体が管理するタクシーを第1の事業主体の従業員が利用した場合、第2の事業主体から利用料金を取得する取得部と、利用料金に基づき温室効果ガスの排出量を算出する算出部と、算出した排出量を記憶する排出量記憶部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7