(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】分散型台帳技術を介して市場データハブを実施するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/00 20230101AFI20241009BHJP
【FI】
G06Q40/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020071302
(22)【出願日】2020-04-10
【審査請求日】2023-03-30
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519022104
【氏名又は名称】ジェイピーモルガン・チェース・バンク,ナショナル・アソシエーション
【氏名又は名称原語表記】JPMorgan Chase Bank,N.A.
【住所又は居所原語表記】383 Madison Avenue,New York,NY 10179,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】イリア・スラビン
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/054044(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0013118(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0270598(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0259433(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/026730(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型台帳技術を用いてマルチディーラ市場データ配信を実施するシステムであって、
複数のソースから情報を受信する入力と、
複数
のメンバ提供者および受信者との通信を容易化するセキュリティ保護された通信プラットフォームと、
各ノードがプライバシコントロールのセットを有する、分散されたノードのネットワークと通信する分散型台帳ノードであって、分散されたノードの前記ネットワークは、売り手側エンティティごとに、少なくとも販売および取引きノードと、アドバイザリノードとを含む、分散型台帳ノードと、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサにタスクを実行させる命令セットを含むメモリと、を含み、前記タスクは、
前記入力を介して、複数
のメンバ提供者から価格データを含む市場データを受信するステップと、
疑わしい市場データにフラグを立て、前記複数
のメンバ提供者が規則と条件に基づいて誤った価格データを変更
、または
前記誤った価格データを取り下げすることを可能にするステップと、
前記市場データを更新するステップと、
前記複数
のメンバ提供者からの前記市場データを集約するステップ
と、
特定のパラメータと合致
する前記市場データを処理するステップを含む、ステップと、
生の市場データおよび前記集約された市場データを受信する各ノードにプライバシコントロー
ルを適用するステップと、
前記市場データの流布を制御する
ために前記市場データのシンジケーションコントロールを
参加者に提供するステップ
と、
各ノードに特有のプライバシコントロールの前記セットを保全するステップと、
所定の時間で前記匿名化されたコンセンサス価格
を公開するステップと、
前記集約された市場データのインデックスを生成するステップと、
を備え、前記プライバシコントロールのセットは、前記販売および取引きノードからの前記市場データへのアクセスを制限し、前記プライバシコントロールのセットは、前記アドバイザリノードからの前記市場データへのアクセスを制限しない、
システム。
【請求項2】
前記分散型台帳ノードは、Quorumノードである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
分散されたノードの前記ネットワークは、複数の売り手側ノードを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
分散されたノードの前記ネットワークは、複数の買い手側
ノードを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記分散型台帳ノードは、監査証跡を生成する監査機能を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記分散型台帳ノードは、資産クラスに基づいてデータをアーカイブするアーカイブ機能を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記分散型台帳ノードは、前記入力を介して機械学習ベースの参照データ豊富化を受信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
分散型台帳技術を用いてマルチディーラ市場データ配信を実施する方法であって、
セキュリティ保護された通信プラットフォームを介して、各ノードがプライバシコントロールのセットを有する、分散されたノードのネットワークと通信する分散型台帳ノードを提供するステップであって、分散されたノードの前記ネットワークは、売り手側エンティティごとに、少なくとも販売および取引きノードと、アドバイザリノードとを含み、前記セキュリティ保護された通信プラットフォームは、複数
のメンバ提供者および受信者との通信を容易化する、提供するステップと、
複数のソースから情報を受信する入力を介して、複数
のメンバ提供者から価格データを含む市場データを受信するステップと、
疑わしい市場データにフラグを立て、前記複数
のメンバ提供者が規則と条件に基づいて誤った価格データを変更
、または
前記誤った価格データを取り下げすることを可能にするステップと、
前記市場データを更新するステップと、
前記複数
のメンバ提供者からの前記市場データを集約するステップ
と
特定のパラメータと合致
する市場データを処理するステッ
プと、
生の市場データおよび前記集約された市場データを受信する各ノードにプライバシコントロー
ルを適用するステップと、
前記市場データの流布を制御するよ
う前記市場データのシンジケーションコントロールを参加者
に提供するステッ
プと、
各ノードに特有のプライバシコントロールの前記セットを保全するステップと、
所定の時間
で匿名化されたコンセンサス価格
を公開するステップと、
前記集約された市場データのインデックスを生成するステップと、
を備え、前記プライバシコントロールのセットは、前記販売および前記取引きノードからの前記市場データへのアクセスを制限し、前記プライバシコントロールのセットは、前記アドバイザリノードからの前記市場データへのアクセスを制限しない、
方法。
【請求項9】
前記分散型台帳ノードは、Quorumノードである、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
分散されたノードの前記ネットワークは、複数の売り手側
ノードを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
分散されたノードの前記ネットワークは、複数の買い手側
ノードを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記分散型台帳ノードは、監査証跡を生成する監査機能を備える、請求項
8に記載の方法。
【請求項13】
前記分散型台帳ノードは、資産クラスに基づいてデータをアーカイブするアーカイブ機能を備える、請求項
8に記載の方法。
【請求項14】
前記入力を介して機械学習ベースの参照データ豊富化を受信するステップをさらに備える請求項
8に記載の方法。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムであって、
前記プライバシコントロールのセットは、資格を作成するように構成され、前記プライバシコントロールのセットは、暗号化のレベルを含む、システム。
【請求項16】
請求項
8に記載の方法であって、
前記プライバシコントロールのセットは、資格を作成するように構成され、前記プライバシコントロールのセットは、暗号化のレベルを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、本明細書に内容の全体が組み込まれている、2019年4月12日に出願した、米国仮特許出願第62/833,019号明細書(整理番号72167.001708)の優先権を主張する。本出願は、本明細書にそれぞれの内容の全体が組み込まれている、2018年4月12日に出願した、米国仮特許出願第62/656,585号明細書(整理番号72167.001419)の優先権を主張する、2019年4月12日に出願した、PCT/US19/27185号明細書(整理番号72167.001685)と関連する。
【0002】
[0002]本発明は、一般に、ブロックチェーンのQuorum実装形態などの分散型台帳技術を介してマルチディーラ市場データ配信システムを実施するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]大型の金融企業は、会社外部に配信されるように多くの情報を情報ブローカに提供する。この情報は、調査報告、クライアント声明、取引き確認、相場に対する応答、その他を含む。最も活発に動いており、多様なカテゴリが、市場データである。このカテゴリにおけるデータは、インデックス評価、気配値、新規の証券に関する参照データ、関心の表示、その他を含んでもよい。情報は、財務上の安全性に応じて不定のペースで変化し、急速に動く可能性がある。
【0004】
[0004]情報時代において、金融機関は、資格コントロール、消費の方法、企業をまたぐコンテンツ共有、開示の危険、その他に気を配っている。ここ数十年の間に、少数の固定化したベンダが、特定の資産クラスにおけるデータ独占状態を構築しており、その空間において革新を起こす限られた動機を有する。データは、とても慎重な扱いを要するため、金融機関は、全範囲におよぶ金融機関のデータを他者に委ねることに乗り気ではない。
【0005】
[0005]以上の、およびその他の欠点が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]一実施形態によれば、本発明は、分散型台帳技術を用いてマルチディーラ市場データ配信を実施するシステムに関する。システムは、複数のソースから情報を受信する入力と、複数のメンバ提供者(member contributor)および受信者との通信を容易化するセキュリティ保護された通信プラットフォームと、各ノードがプライバシコントロールのセットを有する、分散されたノードのネットワークと通信する分散型台帳ノードであって、入力を介して、メンバ提供者から市場データを受信するステップと、複数のメンバ提供者からの市場データを集約するステップと、生の市場データおよび集約された市場データを受信する各ノードにプライバシコントロールを適用するステップと、各メンバに、各メンバ提供者によって提供される市場データのシンジケーションコントロールを提供して、各メンバ提供者に特有のプライバシコントロールのセットを保全するステップとを実行するようにさらに構成された分散型台帳ノードとを備える。
【0007】
[0007]一実施形態によれば、本発明は、分散型台帳技術を用いてマルチディーラ市場データ配信を実施する方法に関する。方法が、セキュリティ保護された通信プラットフォームを介して、各ノードがプライバシコントロールのセットを有する、分散されたノードのネットワークと通信する分散型台帳ノードを提供するステップであって、セキュリティ保護された通信プラットフォームは、複数のメンバ提供者および受信者との通信を容易化する、提供するステップと、入力を介して、メンバ提供者から市場データを受信するステップと、その複数のメンバ提供者からの市場データを集約するステップと、生の市場データおよび集約された市場データを受信する各ノードにプライバシコントロールを適用するステップと、各メンバに、各メンバ提供者によって提供される市場データのシンジケーションコントロールを提供して、各メンバ提供者に特有のプライバシコントロールのセットを保全するステップとを備える。
【0008】
[0008]システムは、1つまたは複数のコンピュータプロセッサを備える特別にプログラムされたコンピュータシステムと、対話型インターフェースと、電子ストレージデバイスと、ネットワークとを含んでもよい。本明細書において説明されるコンピュータによって実施されるシステム、方法、および媒体は、本発明の様々な実施形態により、エンティティ、組織、およびその他のユーザに独特の利点をもたらす。この革新的なシステムは、さもなければ制限的な価格設定データおよびその他の市場データに透明性をもたらす。さらに、多くのユーザに関して、本発明は、市場データに対する支出を低減しようと努める。以上、およびその他の利点について、後段の詳細な説明においてより完全に説明される。
【0009】
[0009]本発明のより完全な理解を容易にするため、添付の図面が次に参照される。図面は、本発明を限定するものと解釈されるべきではなく、本発明の様々な態様および実施形態を例示することだけを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】[0010]本発明の実施形態による例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
【
図2】[0011]本発明の実施形態による例示的なノードネットワークを示す図である。
【
図3】[0012]本発明の実施形態による例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0013]以下の説明は、特定の実施形態および詳細を提供することによって本発明の理解を伝えることを意図している。しかし、本発明は、例示的なものにすぎない、これらの特定の実施形態および詳細に限定されないことを理解されたい。当業者は、知られているシステムおよび方法に鑑みて、特定の設計上のニーズおよびその他のニーズに依存して、任意の数の代替の実施形態における本発明の意図される目的および利益のために本発明の使用を認識することをさらに理解されたい。
【0012】
[0014]本発明の実施形態は、ブロックチェーンのQuorum実装形態などの分散型台帳技術を使用して市場データハブを実施することに向けられる。Quorumは、エンタープライズレディ(enterprise-ready)の分散型台帳およびスマート契約プラットフォームを代表する。Quorumは、許可された参加者内でプライベートトランザクションの処理を要求するアプリケーションのために実施されてもよい。本発明の様々な実施形態は、ブロックチェーンのQuorumのコンテクストの範囲内で説明されるが、ブロックチェーンの他の実装形態を含む他の分散型台帳プラットフォームおよび技術が、実施されてもよい。
【0013】
[0015]
図1は、本発明の実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図1は、複数の参加者から提供される価格の組み合わされたフィード(feed)を例示する。システムは、高周波のAPI駆動型チャネルと、低ボリュームの分散型フレームワークベースのコントリビューションおよびクエリインターフェースと、一括更新の電子メール(および他の通信)サブミッションとを含む、複数のインターフェースを有する共有データストアを提供する。また、システムは、例えば、用語シートの構文解析を通じて豊富な参照データも提供する。
【0014】
[0016]
図1に示されるとおり、Quorumノード110が、それぞれ114において監査機能および116においてアーカイブ機能も提供する、ブロックチェーン112を実施することが可能である。コントロールが124において、プライバシが126において提供されることが可能である。例えば、データが、124において受信されてよく、プライバシコントロールが、126において適用されてもよい。入力が、システムの駆動されるコントリビューション118と、トレーダラン(trader run)120と、機械学習参照データ豊富化122とを含んでもよい。データの他のソースが適用されてもよい。Quorumノード110は、同一のQuorumネットワークにおける1つまたは複数のノードを代表するアドバイザリQuorumノード128と通信してもよい。そのようなノード128のエンドユーザとの対話を、ユーザインターフェース130、ならびに138によって表される通信およびコンテンツ共有プラットフォームによって容易にしてもよい。
図1の実施例において、Quorumノード110は、販売および取引き(S&T)ノードを表してもよい。ユーザインターフェース130は、ユーザデバイス、例えば、モバイルデバイス、コンピュータ、サーバ、処理構成要素、その他を介して様々なユーザによってアクセスされてもよい。
【0015】
[0017]Quorumの使用によって可能になる、126によって表されるプライバシ機能は、高い機能レベルにおけるコントロールを表す粒度の粗い(coarse-grain)資格を含む資格(etitlement)を作成してもよい。また、資格は、情報に対するアクセスに関するビジネスレベル判定、暗号化のレベル、および他の機能を含むことも可能である。本発明の或る実施形態は、ノードレベルで資格粒度(entitlement granularity)を適用してもよい。このことは、複数のグループのコントロールが実施されてもよい1つの組織当たり複数のノードを含んでもよい。他の変形形態が適用されてもよい。
【0016】
[0018]本発明の或る実施形態が、粒度の細かい資格が、ノードレベルにおけるものを超えてデータプライバシモードを拡張することを可能にしてもよい。本発明の或る実施形態は、より粗い粒度のレベルの資格モデルに拡張されてもよく、大量の履歴データの蓄積によってもたらされる限界を取り除くことによって、サポートされる商品範囲を広げるように拡張されてもよい。例えば、顧客が、様々な取引きデスクを有してもよい。例示的なヘッジファンドが、エネルギ取引きデスクと、債券取引きデスクと、メディア取引きデスクとを有してもよい。この事例において、メディアデスクが他のユーザを相手に商売をし、それらのユーザが要求される資格を有さないため、或るエンティティは社債をメディアデスクに見せることを望まないことが可能である。この事例において、或るエンティティは、個々のユーザに至るまですべてプライバシを制限することを望む。他の変形形態および制限が適用されてもよい。
【0017】
[0019]本発明の或る実施形態に関して、能動的な市場参加者が、価格設定情報を提供してもよく、さらに、そのデータをより広いコミュニティが利用できるようにしてもよい。本発明の或る実施形態は、債券価格設定などの一部の情報が、極めて慎重な扱いを要すること、およびエンティティが、一般に、競合するエンティティに関連するデータをまったく明かさないことを認識する。例えば、或るエンティティが、ノード110に価格設定データを提供してもよく、次に、その提供されたデータを閲覧してもよく、またはそれ以外でその提供されたデータにアクセスしてもよい。しかし、他のエンティティによって提供された他の価格設定データの詳細は、制限すること、および/または不明瞭にすることが可能である。このことは、粒度の細かい資格を通じて実施してもよい。例えば、一部のデータは、特定のユーザと共有してもよいが、競合者タイプの機能を実行する別のユーザとは、そのユーザが同一の顧客グループのメンバである場合でさえ、共有してはならない。また、一部の商品およびデータポイントと関係するデータを共有してもよいが、他のデータは、共有してはならない。或るエンティティが、情報共有が許可される場合に或る特定のトレーダおよび或る特定の顧客に関係のあるインデックス商品を有してもよい。しかし、同一の顧客グループ内の他のエンティティは、取引きで慎重な扱いを要する性質のため、そのデータを閲覧することを許さないことが可能である。ビジネス目標およびビジネス目的に取り組むべく他の制限および他の許可を適用してもよい。
【0018】
[0020]また、システムは、出入りする情報、ならびにノード110によって行われる判定を監査する、114によって表される監査機能を提供することも可能である。この情報は、調査、および潜在的な規制要求のために使用されてもよい。また、システムは、様々なインスツルメントのパフォーマンスの基準測定を行うこと、および他のメトリクスおよびイベントを保持することも可能である。本発明の或る実施形態は、生の市場データおよび集約された市場データに対するアクセスおよび集約の堅牢な監査ログ記録をさらに保持してもよい。
【0019】
[0021]本発明の或る実施形態は、セキュリティ保護されたブロックチェーン技術を介して、114によって表される監査証跡(audit trail)、116によって表されるアーカイブ機能を提供する。監査証跡は、クライアントが、企業への忠誠に妨げられずに最良の取引きを得ていたことを証明するのに使用してもよい。このことは、利益相反および/または他の潜在的な、または認識される妨げの不在の保証をサポートしてもよい。例えば、資産管理グループが、利益相反の認識のため、同一のエンティティ(金融機関)内の投資銀行と商売をすることを回避してもよい。しかし、自動的監査証跡が、取引き時に公正な、または最良の価格を伝えたことのサポートおよび保証を提供することによって、この問題に対処してもよい。
【0020】
[0022]例示的な図によれば、金融機関などの或るエンティティが、異なる金融商品に対して別々のハブを有してもよい。そのエンティティは、顧客のためにノードをホストしてもよく、合成インスツルメント、その他を作成するためブロックチェーン上でデータを使用するように対話型ユーザインターフェースを組み込んでもよい。さらに、本発明の或る実施形態を、クリックによる取引きのための取引きシステムに結び付けるように使用してもよい。アーカイブ機能116は、特定の資産クラスおよび/またはその他の要因を対象とするアーカイブ規則に基づいてもよい履歴記録を提供してもよい。例えば、データが、毎週、ロールアップパージ(rollup purge)を適用するか、または完全なパージ(complete purge)を適用するかどうか、資産クラス(または他のカテゴリ)に基づいてアーカイブしてもよい。この機能は、参加者が、後に参照されてもよい履歴記録を生成することを可能にする。
【0021】
[0023]
図1に示すとおり、入力は、トレーダラン120と、機械学習参照データ豊富化122とを含んでもよい。トレーダラン120は、電子メール通信、チャットログ、音声-テキストデータ通信および/または他の電子通信を表してもよい。例えば、電子メール通信を、受信することが可能であり、次に、自動的に破棄すること、および/または有用で、関係のある情報のために解析することが可能である。機械学習が、内部および外部で生じるイベントを聴取し、観察してもよい。例えば、機械学習が、債券予想文書(prospective documents)などのデータを解析してもよく、参照データを生成するため関係のあるデータポイントについて学習してもよい。
【0022】
[0024]
図2は、本発明の実施形態による例示的なノードネットワークを示す。
図2に示すとおり、各売り手側の会社が、販売および取引き(S&T)用に1つ、アドバイザリ用に1つ、2つのQuorumノードをセットアップしてもよい。例えば、ネットワークは、アドバイザリノード210と、S&Tノード212とを含むとともに、アドバイザリノード230と、S&Tノード232とを含んでもよい。一部の売り手側の会社は、会社の部門細分に対応するようにさらなるノードをセットアップすることを選択してもよい。買い手側の会社およびアドバイザリ会社はそれぞれ、単一のノードを有してよく、会社は、そのノードを、パブリッククラウドを介して自らがホストすることができ、またはサードパーティによって提供されるQuorumノードをサービスとして使用することができる。このことが、ノード220および222、ならびにノード240および242によって表されることが可能である。この実施例において、売り手側の会社が、異なるレベルのプライバシおよび/または資格をそれぞれが有する、複数のノードに関連付けられてもよい。例えば、或るエンティティが、S&Tノードからのコントリビューションデータに対するアクセスを制限するが、アドバイザリノードからのコントリビューションデータに対するアクセスは制限しないことが可能である。さらに、資格は、制限および/またはアクセスが個々のユーザおよび/またはグループのユーザに適用されてもよい、より粒度の粗いレベルで適用されてもよい。資格は、コントリビューションデータおよび他のデータの管理に関連付けられたアクセス、アクション、および/または他の能力に基づいてさらに定義されてもよい。
【0023】
[0025]
図2の例示のとおり、このネットワークが確立されると、信頼できるサードパーティの必要性を、Quorumに組み込まれたブロックチェーンの分散型台帳技術を通じて解消することが可能である。本発明の或る実施形態は、不変性、データ系列、および否認不可が不可欠な要因である場合に、ブロックチェーン技術およびコントリビューション型データ交換を組み込むことに向けられる。本発明の或る実施形態に関して、信頼のない環境が、複雑なユーティリティのセットアップを要求することはない。
【0024】
[0026]本発明の或る実施形態によれば、システムは、低費用および低管理で実施されてもよい。例えば、Quorumノードは、組織内インフラストラクチャ上で実行されても、クラウド環境において実行されてもよい。さらに、クライアントが、パブリッククラウド上でクライアント自らのQuorumノードを実施すること、および/または売り手側の会社が、或る形態の低費用サービスとして、顧客に代行してノードを実行することを選択することが可能である。Quorumプライバシが、Quorumノードの粒度で情報をセキュリティ保護してもよい。他のアーキテクチャおよび実装形態が、適用されてもよい。
【0025】
[0027]システムは、統合されたコントリビューションデータブリッジを介してグローバルコントリビューションアナリティクスツールからデータポイントごとにコントリビューションをコントロールすることによって強化されたデータ漏洩保護を提供することに向けられてもよい。本明細書において説明される分散型台帳技術を用いた市場データハブは、それぞれの内容が参照により全体が本明細書に組み込まれる、2019年4月12日に出願した特許出願PCT/US19/27246号明細書(整理番号72167.001691)において説明される統合されたコントリビューションデータブリッジからデータを受信すること、および/または2019年7月3日に出願した特許出願PCT/US19/40488号明細書(整理番号72167.001690)において説明されるグローバルコントリビューションアナリティクスツールと統合されることが可能である。例えば、統合されたコントリビューションデータブリッジは、分散型台帳技術を用いた市場データハブを含む様々な宛先にコントリビューションデータを送信してもよい。グローバルコントリビューションアナリティクスツールが、コントリビューションデータを解析してもよく、見通しおよびアナリティクスをさらに生成してもよい。
【0026】
[0028]
図3は、本発明の実施形態による例示的なユーザインターフェースである。ユーザインターフェース300は、プライバシ設定310、コントリビューションアナリティクス320、ノード管理330、および検索340によって表される機能を提供してもよい。他の機能およびサービスが、提供されてもよい。
【0027】
[0029]プライバシ設定310は、ユーザが、特定のコントリビューションまたは特定のグループ/クラスのコントリビューションのプライバシ設定を管理することを可能にする。
【0028】
[0030]コントリビューションアナリティクス320は、ユーザが、エンティティから発信される情報をコントロールすることを可能にし、データアナリティクスをサポートすることもする。
【0029】
[0031]ノード管理330は、ノードがエンティティ内、およびネットワークにわたってどのように分布させられるかをユーザが管理することを可能にする。
[0032]検索340は、ユーザが、企業名を使用して検索することを可能にする。次に、システムが、その企業に関する評価および成熟度を提供してもよい。ユーザは、他のメトリックを使用して検索してもよく、システムは、他の様々なフォーマットの情報を提供してもよい。検索340は、ユーザが、ティッカ/ISIN、クーポン、および成熟度フォーマット、ならびにスプレッドデータ、現場、その他を含む他の要因において検索することをさらに可能にしてもよい。さらに、パフォーマンス基準(例えば、入札価格データ、提示価格データ、ビッドスプレッド、アスクスプレッド、その他)が提供されてもよい。また、他の情報が提供されてもよい。
【0030】
[0033]例示的な実装形態によれば、310、320、および330によって表される機能は、一般的なインターフェースの一部であってもよい一方で、340によって表される機能は、エンドユーザインターフェースを介して提供されてもよく、管理機能とは分離していてもよい。ユーザインターフェースの他の変形形態および実装形態が、実現されてもよい。
【0031】
[0034]本発明の或る実施形態は、市場のパフォーマンスを最適化し、最終的に、透明性、選択、および費用の点でクライアントに利益をもたらすためにデータを交換するのに業界参加者によって使用される市場データサービス(例えば、コンテンツおよび技術)の利用可能性、品質、および選択性を向上させることに向けられる。本発明の或る実施形態は、業界のコントリビューション側関係者から価格を受け付けるプラットフォームを提供してもよい。これらの価格は、自動化された検査の後、組み合わして、匿名化されたコンセンサス価格または他の合成証券にしてもよく、その後、所定の時点で公開してもよい。疑わしい価格設定に印が付け、クエリを行い、規則および条件に基づいて、誤った価格設定を変更する、または取り下げる機会を提供者に許してもよい。結果は、アクセスコントロールされたインターフェース、API、または他の通信機構を通じて公開してもよい。プラットフォームは、様々な業界参加者が使用してもよい。また、本発明の或る実施形態を、他のクラスの情報に適用してもよく、市場データに限定しなくてもよい。そのようなデータの例は、調査報告、アナリスト格付け、証券についての参照データ、地方債に関する入札募集、その他を含んでもよい。
【0032】
[0035]本発明の実施形態の特徴は、現在のシステムでは完全に利用可能ではない利益および利点を業界にもたらす。本発明の或る実施形態は、業界参加者の間で効率および競争を促進する様態でデータ生成のためのコントリビューションネットワークおよび消費ネットワークの作成を促すことによって、業界および業界の顧客が負担する市場データ(例えば、ソーシング、処理、技術、その他)の増大する費用を軽減しようと努める。本発明の或る実施形態は、業界および顧客によって負担されるコンプライアンスの費用を押し下げるべく、ベストプラクティスアプローチおよびベストプラクティス標準の作成、ならびにデータ標準および適切なデータ技術の利用を通じて、規制コンプライアンスとの関係において業界参加者の間の標準化をさらに強化する。この革新的なシステムは、現在の慣行の一部の要素が、業界参加者および顧客に関して競争を控えさせ、選択を狭め、費用をより高い方に切り換える可能性がある領域において、コンテンツサービスの透明で、公正な価格設定を中心とした規制を提唱する。システムは、より幅広く、向上した金融データ商品の作成を促進するデータ商品技術をさらにサポートしてもよい。このことは、選択を限定するバンドルされたコンテンツ/技術オファに対する代替をもたらし、向上した市場力学を駆動するものとしてのオープンAPIの使用を促進する。様々な機能は、メンバのデータが、業界に付加価値データサービスにおける開かれた、健全な競争を促進するように使用されてもよいことをさらに確実にする。
【0033】
[0036]本発明の或る実施形態は、情報を受信すること、記憶すること、および/または集約して、その結果、情報の或る範囲のシンジケーションコントロールを参加者に提供してもよい。参加者は、情報をコントロールし、提供し、情報にアクセスする高速APIによって駆動される方法にアクセスを有することが可能である。また、この革新的なシステムは、セキュリティ保護されたクラウドベースの通信およびコンテンツ共有プログラム、ならびに他のセキュリティ保護された通信プラットフォームなどの業界標準のツールを介した人間および/またはコンピュータベースのプレーヤによる情報を取り出すこと、および/または提供する他の様態をサポートしてもよい。
【0034】
[0037]本発明の或る実施形態は、参加者に特有の資格コントロールを保全しながら、カスタムアナリティクス、アラート、報告、機械学習インターフェース、その他を提供することに向けられる。カスタムアナリティクスに関して、参加者は、互いが提供したデータを見ながら、または見ることをせずに、事前定義された関数を通じて特定のパラメータと合致する提供された情報を処理することに同意してもよい。出力は、商業上の規則のセットによって統制されてよい、分散型台帳技術を有する市場データハブにおける独立したインスツルメントとなってもよい。そのような規則は、提供者に対する無料の流布を含んでもよく、かつ/または情報に対するアクセスが、顧客に販売されてもよい。別の変形形態は、複数の提供者からの価格コントリビューションを解析することによって特定の証券のコンセンサス価格設定を計算してもよく、受信されたコンセンサス価格の特定の提供者を識別することなしに、幅広い範囲の参加者にそのコンセンサス価格設定を提供してもよい。他の変形形態が、実施されてもよい。
【0035】
[0038]本発明の或る実施形態は、様々なタイプのアラートをサポートしてもよい。例えば、アラートは、ポップアップ通知、電子メール、自動化されたデータ、または取引きアクション、その他などの特定のアクションをトリガする監視すべきインスツルメントのおよび条件のセットを顧客が定義することを指してもよい。システムは、監視されるインスツルメントにこれらの規則を自動的に適用して、アラートを要求した顧客にアラートを配信してもよい。
【0036】
[0039]報告は、コントリビューション側関係者およびその他のユーザによって使用されてもよい。報告は、どのようなデータがどれだけ提供されたか、だれがそのデータを閲覧したか、収集されるべき料金、その他の統計を含んでもよい。その他のメトリックが報告され、解析されてもよい。
【0037】
[0040]機械学習インターフェースは、一度に広い範囲のデータを見て、データを迅速に処理することが可能である。そのようなインターフェースは、資格を通じて承認される場合、機械学習アルゴリズムが、情報および/または相互関係において新たなパターンを見出すことを可能にしてよく、アラートおよび/またはカスタムアナリティクスをさらに生成することを可能にしてもよい。機械学習アルゴリズムは、現在のデータセットに決定論的な式を適用するのではなく、アルゴリズムが経時的に見る情報から学習してもよい。例示的な図によれば、出力は、分散型台帳技術を用いた市場データハブにおける独立したインスツルメントとなってもよく、商業上の規則を含む規則のセットによって統制されてもよい。規則は、提供者に対する(無料の)流布を含んでもよく、かつ/または情報に対するアクセスが、顧客に販売されてもよい。他の変形形態が、実施されてもよい。
【0038】
[0041]本発明の或る実施形態のシステムは、既存のメンバのプロセスにプラグインしてもよい、または新たなインターフェースとしてセットアップされてもよい革新的な技術をさらにサポートしてもよい。例えば、金融機関が、新たな債権を作成したとき、本発明の或る実施形態は、その新たな債権の条件を定義する複合用語シートを生成してもよい。次に、その複合用語シートが、いくつかの現場に通信されてもよく、それらの現場において、複合用語シートは、それらの現場のオペレーションに関係のある詳細を抽出すべく解析されてもよい。一部のエンティティが、構文解析(例えば、手動構文解析、自動構文解析、その他)を実行してもよい、サイトを使用してもよい。本発明の或る実施形態の分散型台帳技術を用いた市場データハブは、様々なシステムから最初に通信された(例えば、電子メール、チャット、ポータル、その他を介して)文書を構文解析すること、フィルタリングすること、および/または解析するのに機械学習システムを活用してもよい。
【0039】
[0042]在任中でないデータブローカは、現在、様々な独占的な在任者と競争するのに必要なデータセットを欠いており、技術プラットフォームおよびコンテンツプラットフォームを選ぶ際に買い手側と売り手側の両方にとって選択を狭めるイベントの連鎖を生じさせる。革新する必要性がなく、在任者は、革新的な技術を導入することになったときに業界メンバに障壁となる。一部のプレーヤは、エンティティによってそれに送られたデータをパッケージしなおして、その後、そのデータを、限られた価値しか付加せずに、または全く価値を付加せずにエンティティに送り返しさえすることが可能である。本発明の或る実施形態は、新たなインターフェース、方法、製品、および通信ソリューションが、過去数十年に限られた変化しか経験しなかった金融業界の部分に到来することを可能にしながら、ガバナンス上配慮すべき事柄の多くに対処する。
【0040】
[0043]本発明の或る実施形態は、資格システムだけによって課される制限の範囲内でコンテンツを革新する能力を提供する。そのようなコンテンツは、様々なサイズの複数の参加者にわたってもよい。セキュリティ保護された通信プラットフォームを介した消費およびコントリビューションに関する低周波インターフェースは、より小さい、それほど技術的に高度でない業界プレーヤが、このオファの利益の完全な参加者となることを可能にしてもよい。分散型台帳技術を用いた市場データハブに埋め込まれたコンテンツシンジケーションは、情報がメンバのファイアウォールを離れるときにメンバが手放す専有のデータに対する保護を維持しながら、メンバの情報がどのように様々なコンテンツブローカに流布されるかをメンバがコントロールすることを可能にしてもよい。本発明の別の実施形態は、ODRLとして知られる、ワールドワイドウェブコンソーシアムのオープンデジタル権利言語(Open Digital Rights Language)などの標準の技術を利用することによって資格コントロールを強化する。この実施形態において、個々のデータは、ODRLで符号化された明示的な使用条件を包含できる図に付加されて、または「包まれて」届く。市場データハブは、ODRLを介して届けられる命令に基づいて、コンテンツの作成者に代行してこれらの条件を自動的に執行してもよく、またはこれらの条件を、コンテンツを受け取る関係者に渡すようにしてもよい。
【0041】
[0044]本発明の或る実施形態は、現在は利用可能でない、提供される基本データに付け加えて商品を販売することによる収益化の機会が存在することを認識する。
[0045]本発明の或る実施形態は、金融機関および/または情報の他のソースからの市場データのリポジトリを保持することに向けられる。ユーザは、複数のブローカからの特定の債権に関する現在知られている価格を閲覧する、あるいはそのような価格にアクセスする要求をサブミットしてもよい。別の機能は、他のブローカによっても取引きされる特定の債権に関する新たなデータポイントを作成することを含んでもよい。次に、システムが、その情報を集約し、そのデータのインデックスを生成してもよい。そのインデックスを、更新した情報に応答して生成してもよい。
【0042】
[0046]本発明の或る実施形態は、集約された情報の様々な度合でプロバイダに対するデータフィードを生成してもよい。情報は、その情報が、許可されていない受信者に配信されるという懸念なしに、様々な参加者にストリーミングされることが可能である。本発明の或る実施形態は、いずれの単一のディーラが取引きする能力にも影響を及ぼさない複数のブローカディーラにわたる組み合わされたインデックスを生成して、共有してもよい。フィード受信者は、分散型台帳技術を用いた市場データハブによって知られる任意の証券にサブスクライブしてもよく、資格がある場合、ストリーミング更新のデータフィードを受信する。また、資格がある場合、情報は、「スナッピング(snapping)」として知られるプロセスである、一回限りで、分散型台帳技術を用いた市場データハブから要求されることが可能であり、あるいは履歴データが、一括で、またはチャートもしくはテーブルなどの視覚化を介してアクセスされてもよい。他のアクセスモードが、サポートされてもよい。
【0043】
[0047]以上の実施例は、1つの物理的構成における本発明の様々な実施形態を示すが、様々な構成要素は、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、遠隔通信ネットワーク、イントラネット、および/またはインターネットなどの分散型ネットワークの遠隔部分に配置されてもよいことを認識されたい。それ故、様々な実施形態の構成要素は、例えば、組み合わされて、1つまたは複数のデバイスにされてもよく、分散型ネットワークの或る特定のノード上に一緒に配置されてもよく、またはネットワークにおける様々なロケーションに分散されてもよいことを認識されたい。当業者には認識されるとおり、様々な実施形態の構成要素は、それぞれのシステムの動作に影響を及ぼすことなしに、分散型ネットワーク内の任意の1つまたは複数のロケーションに配置されることが可能である。
【0044】
[0048]前述したとおり、本発明の様々な実施形態は、それぞれが、少なくとも1つのプログラムされたプロセッサと、少なくとも1つのメモリもしくはストレージデバイスとを含んでもよい、いくつかの通信デバイスおよび構成要素をサポートする。メモリは、命令のセットを記憶してもよい。命令は、プロセッサの1つまたは複数のメモリに永久に記憶されてもよく、一時的に記憶されてもよい。命令のセットは、前述したタスクのような、1つまたは複数の特定のタスクを実行する様々な命令を含んでもよい。特定のタスクを実行するための命令のそのようなセットは、プログラム、ソフトウェアプログラム、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、またはソフトウェアとして特徴づけられてもよい。
【0045】
[0049]前述した実施形態の方法を実施するために、複数のプロセッサおよび/または複数のメモリは、同一の地理的場所に物理的に配置される必要はないことを認識されたい。すなわち、本発明の例示的な実施形態において使用される複数のプロセッサおよび複数のメモリのそれぞれは、任意の適切な様態で通信するように地理的に別々のロケーションに配置されて、接続されてもよい。さらに、プロセッサおよび/またはメモリのそれぞれは、異なる物理的機器から構成されてよいことを認識されたい。したがって、プロセッサが、1つのロケーションにおける単一の機器であることも、メモリが、別のロケーションにおける別の単一の機器であることも必要ない。すなわち、プロセッサは、異なる2つ以上の物理的ロケーションにおける2つ以上の機器であってもよいことが企図される。別々の2つの機器は、任意の適切な態様で接続されてもよい。さらに、メモリは、2つ以上の物理的ロケーションにおけるメモリの2つ以上の部分を含んでもよい。
【0046】
[0050]前述したとおり、命令のセットが、本発明の様々な実施形態の処理において使用される。サーバは、本明細書において説明される方法を実行するためにメモリ(例えば、プロセッサによって実行されるプログラムコード命令を包含する過渡的でないコンピュータ可読媒体)に記憶されたソフトウェアまたはコンピュータプログラムを含んでもよい。命令のセットは、プログラムまたはソフトウェアまたはアプリケーションの形態であってもよい。ソフトウェアは、例えば、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアの形態であってもよい。また、ソフトウェアは、例えば、別々のプログラムの集まり、より大きいプログラム内のプログラムモジュール、またはプログラムモジュールの一部分の形態であってもよい。また、使用されるソフトウェアは、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュラプログラミングを含んでもよい。ソフトウェアは、処理されるデータに関してどうすべきかをプロセッサに告げる。
【0047】
[0051]さらに、本発明の実施および動作において使用される命令または命令のセットは、プロセッサがそれらの命令を読み取ることが可能であるように適切な形態であってもよいことを認識されたい。例えば、プログラムを形成する命令は、1つまたは複数のプロセッサがそれらの命令を読み取ることを可能にすべく機械言語またはオブジェクトコードに変換される、適切なプログラミング言語の形態であってもよい。すなわち、特定のプログラミング言語における、プログラミングコードまたはソースコードの書かれた行が、コンパイラ、アセンブラ、またはインタープリタを使用して機械言語に変換される。機械言語は、例えば、特定のタイプのプロセッサに、すなわち、特定のタイプのコンピュータに特有である2進コード化された機械命令である。任意の適切なプログラミング言語が、本発明の様々な実施形態により使用されてもよい。例えば、使用されるプログラミング言語は、アセンブリ言語、Ada)、APL、Basic、C、C++、COBOL、dBase、Forth、Fortran、Java、Modula-2、Pascal、Prolog、REXX、Visual Basic、JavaScript、および/またはPythonを含んでもよい。さらに、単一のタイプの命令、または単一のプログラミング命令が、本発明のシステムおよび方法の動作と併せて利用されることは必要ない。むしろ、必要に応じて、または所望に応じて、任意の数の異なるプログラミング言語が利用されてもよい。
【0048】
[0052]また、本発明の様々な実施形態の実施において使用される命令および/またはデータは、所望される可能性があるとおり、任意の圧縮技法もしくは圧縮アルゴリズムまたは暗号化技法もしくは暗号化アルゴリズムを利用してもよい。暗号化モジュールが、データを暗号化するのに使用されることも可能である。さらに、ファイルまたは他のデータが、例えば、適切な解読モジュールを使用して解読されてもよい。
【0049】
[0053]本発明の例示的な実施形態のシステムおよび方法において、様々な「ユーザインターフェース」が、ユーザがモバイルデバイスまたは他のパーソナルコンピューティングデバイスとインターフェースをとることを可能にすべく利用されてもよい。本明細書において使用されるユーザインターフェースは、ユーザが通信デバイスのプロセッサと対話することを可能にする、プロセッサによって使用される任意のハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトの組合せを含んでもよい。ユーザインターフェースは、例えば、アプリケーションによって提供されるダイアログ画面の形態であってもよい。また、ユーザインターフェースは、ユーザが、プロセッサが命令のセットを処理するにつれて、プロセッサの動作に関する情報を受け取ること、および/または情報をプロセッサに与えることを可能にするタッチスクリーン、キーボード、音声リーダ、音声レコグナイザ、ダイアログ画面、メニューボックス、リスト、チェックボックス、トグルスイッチ、押しボタン、仮想環境(例えば、仮想マシン(VM)/クラウド)、またはその他のデバイスを含んでもよい。したがって、ユーザインターフェースは、ユーザとプロセッサの間の通信を提供する任意のシステムであってもよい。ユーザインターフェースを通じてユーザによってプロセッサに与えられる情報は、例えば、コマンド、データの選択、または他の何らかの入力の形態であってもよい。
【0050】
[0054]本明細書において説明されるソフトウェア、ハードウェア、およびサービスは、ソフトウェアアズアサービス(SaaS)、プラットフォームアズアサービス(PaaS)、およびインフラストラクチャアズアサービス(IaaS)などの1つまたは複数のクラウドサービスモデルを利用して、ならびに/あるいはパブリッククラウドモデル、プライベートクラウドモデル、ハイブリッドクラウドモデル、および/またはコミュニティクラウドモデルなどの1つまたは複数の展開モデルを使用して提供されてもよい。
【0051】
[0055]本発明の実施形態は、特定の目的の特定の環境における特定の実装形態の脈絡において本明細書において説明されてきたものの、本発明の有用性は、その実装形態に限定されないこと、および本発明の実施形態は、類似した目的で関連する他の環境において有益に実施されることが可能であることが、当業者には認識されよう。
【符号の説明】
【0052】
110 ノード
112 ブロックチェーン
114 監査機能
116 アーカイブ機能
118 システムの駆動されるコントリビューション
120 トレーダラン
122 機械学習ベースの参照データ豊富化
126 プライバシ機能
128 ノード
130 ユーザインターフェース
138 通信およびコンテンツ共有プラットフォーム
210 ノード
212 ノード
220 ノード
222 ノード
230 ノード
232 ノード
240 ノード
242 ノード
300 ユーザインターフェース
310 プライバシ設定機能
320 コントリビューションアナリティクス機能
330 ノード管理機能
340 検索機能