(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/02 20220101AFI20241009BHJP
【FI】
H04L67/02
(21)【出願番号】P 2021034034
(22)【出願日】2021-03-04
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】西浦 一夫
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-049584(JP,A)
【文献】特開2020-205496(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110751502(CN,A)
【文献】国際公開第2015/053406(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0117487(US,A1)
【文献】Hybridcastを目指して ~技研における放送通信連携への取り組み~,NHK技研 R&D,2010年09月15日,No.123,p.56-63
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の場所に設置された表示装置において所定の再生スケジュールで
、コンテンツ配信サーバーから配信されるコンテンツを再生させるコンテンツ配信システムであって、
前記表示装置が、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する
当該表示装置の識別情報とを関連付けた情報コードを生成
し、
前記表示装置が、前記コンテンツと前記情報コードとを
当該表示装置に表示さ
せ、
ユーザー端末が、前記表示装置に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを読み取
り、
前記ユーザー端末が、読み取
った前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む投稿データをメッセージ管理サーバーに投稿
し、
前記コンテンツ配信サーバーが、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定する
、
コンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記ユーザー端末は、
当該ユーザー端末に投稿画面を表示させ、当該投稿画面に入力される投稿コメントの情報を含む前記投稿データを前記メッセージ管理サーバーに投稿する、
請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記コンテンツ配信サーバーは、さらに前記投稿コメントの内容に基づいて前記コンテンツの効果を測定する、
請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記メッセージ管理サーバーは、当該メッセージ管理サーバーに投稿された前記投稿データに基づいて、前記コンテンツの情報を所定のユーザー端末に表示させる
、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記メッセージ管理サーバーは、前記投稿データを
当該メッセージ管理サーバーに投稿した投稿ユーザーのユーザー端末と、当該投稿ユーザーと同一グループのユーザーのユーザー端末とに前記コンテンツの情報を表示させる、
請求項4に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記ユーザー端末は、前記コンテンツの情報が表示された
当該ユーザー端末においてユーザーから当該コンテンツの配信要求を受け付けた場合に、
前記コンテンツ配信サーバーに前記コンテンツの配信要求を送信する
、
請求項5に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記ユーザー端末は、前記配信要求に応じて前記コンテンツ配信サーバーから送信される前記コンテンツのコンテンツデータを取得すると、前記コンテンツを
当該ユーザー端末において再生させる、
請求項6に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記ユーザー端末は、
当該ユーザー端末において再生された前記コンテンツを再投稿する操作をユーザーから受け付けた場合に、前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む前記投稿データを前記メッセージ管理サーバーに再投稿する、
請求項7に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
前記コンテンツ配信サーバーは、さらに前記コンテンツの配信要求の数に基づいて前記コンテンツの効果を測定する、
請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項10】
所定の場所に設置された表示装置において所定の再生スケジュールで
、コンテンツ配信サーバーから配信されるコンテンツを再生させるコンテンツ配信方法であって、
前記表示装置が、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する
当該表示装置の識別情報とを関連付けた情報コードを生成する
ことと、
前記表示装置が、前記コンテンツと前記情報コードとを
当該表示装置に表示させる
ことと、
ユーザー端末が、前記表示装置に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを読み取る
ことと、
前記ユーザー端末が、読み取
った前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む投稿データをメッセージ管理サーバーに投稿する
ことと、
前記コンテンツ配信サーバーが、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定する
ことと、
を実行するコンテンツ配信方法。
【請求項11】
所定の場所に設置された表示装置において所定の再生スケジュールで
、コンテンツ配信サーバーから配信されるコンテンツを再生させるコンテンツ配信プログラムであって、
前記表示装置に、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する
当該表示装置の識別情報とを関連付けた情報コードを生成
させることと、
前記表示装置に、前記コンテンツと前記情報コードとを
当該表示装置に表示させ
ることと、
ユーザー端末に、前記表示装置に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを読み取
らせることと、
前記ユーザー端末に、当該ユーザー端末が読み取
った前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む投稿データをメッセージ管理サーバーに投稿
させることと、
前記コンテンツ配信サーバーに、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定
させることと、
を実行させるためのコンテンツ配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを配信するコンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共施設等において、広告などのコンテンツをデジタルサイネージディスプレイ(表示装置)において再生するコンテンツ配信システムが提案されている。例えば特許文献1には、ユーザーアカウントの転送確率に基づいて各ユーザーの伝播評価値を算出し、伝播評価値に基づいてコンテンツを配信するアカウントを選択して伝播評価値の高いユーザーに配信するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、広告コンテンツの効果を評価する手法として、例えばネットワーク上のユーザー端末に広告コンテンツを配信する場合、配信されたコンテンツに対するクリック率、クリック後にユーザーが広告商品を購入する確率などに応じて、配信先ユーザーアカウントを選択することにより、広告の配信精度を向上する手法が用いられている。しかし、広告コンテンツの配信先がデジタルサイネージディスプレイの場合、広告を見たユーザーを特定したり、広告商品を購入したことを判断したりすることが困難であるため、広告の効果を正確に測定することが困難である。
【0005】
本発明の目的は、デジタルサイネージディスプレイに表示されるコンテンツの広告効果の測定精度を向上させることが可能なコンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様に係るコンテンツ配信システムは、所定の場所に設置された表示装置において所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ配信システムであって、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する前記表示装置の識別情報とを関連付けた情報コードを生成するコード生成部と、前記コンテンツと前記情報コードとを前記表示装置に表示させるコンテンツ再生部と、前記表示装置に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを読み取る情報読取部と、前記情報読取部により読み取られた前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む投稿データをメッセージ管理サーバーに投稿する投稿処理部と、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定する効果測定部と、を備えるシステムである。
【0007】
本発明の他の態様に係るコンテンツ配信方法は、所定の場所に設置された表示装置において所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ配信方法であって、一又は複数のプロセッサーが、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する前記表示装置の識別情報とを関連付けた情報コードを生成するコード生成ステップと、前記コンテンツと前記情報コードとを前記表示装置に表示させるコンテンツ表示ステップと、前記表示装置に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを読み取る情報読取ステップと、前記情報読取ステップにおいて読み取られた前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む投稿データをメッセージ管理サーバーに投稿する投稿ステップと、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定する効果測定ステップと、を実行する方法である。
【0008】
本発明の他の態様に係るコンテンツ配信プログラムは、所定の場所に設置された表示装置において所定の再生スケジュールで複数のコンテンツを再生させるコンテンツ配信プログラムであって、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する前記表示装置の識別情報とを関連付けた情報コードを生成するコード生成ステップと、前記コンテンツと前記情報コードとを前記表示装置に表示させるコンテンツ表示ステップと、前記表示装置に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを読み取る情報読取ステップと、前記情報読取ステップにおいて読み取られた前記コンテンツの識別情報と前記表示装置の識別情報とを含む投稿データをメッセージ管理サーバーに投稿する投稿ステップと、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定する効果測定ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、デジタルサイネージディスプレイに表示されるコンテンツの広告効果の測定精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信サーバーに記憶されるプレイリスト情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信サーバーに記憶されるログ情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係るSNSサーバーに記憶される投稿情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る表示装置の表示画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の二次元コードの読取画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信サーバーに記憶される集計情報の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信サーバーに記憶される集計情報の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信サーバーに記憶される集計情報の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信サーバーに記憶される集計情報の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいて実行されるコンテンツ配信処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
【0012】
本実施形態に係るコンテンツ配信システム100は、所定の場所に設置された表示装置(デジタルサイネージディスプレイ)において所定の再生スケジュール(プレイリスト)で複数のコンテンツを再生させるシステムである。例えば、コンテンツ配信システム100は、公共広場、駅、街頭、事業所、店舗など様々な場所において、広告などの映像及び音声で構成されるコンテンツ(サイネージ情報)を表示(再生)するシステムに適用される。本実施形態では、コンテンツ配信システム100が公共の広場に適用される場合を例に挙げて説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システム100の概略構成を示す図である。コンテンツ配信システム100は、コンテンツ配信サーバー1と、表示装置2と、ユーザー端末3と、SNS(Social Network Service)サーバー4とを含んでいる。コンテンツ配信サーバー1と表示装置2とユーザー端末3とSNSサーバー4とはネットワークN1を介して通信可能に接続されている。ネットワークN1は、例えばインターネットなどの通信網である。SNSサーバー4は、本発明のメッセージ管理サーバーの一例である。
【0014】
また、コンテンツ配信システム100には、複数の表示装置2及び複数のユーザー端末3が含まれてもよい。コンテンツ配信サーバー1は、それぞれが異なる場所に設置された複数の表示装置2を管理する。ユーザー端末3は、表示装置2が設置された場所(広場)を訪れるユーザーが所持するスマートフォンなどの端末である。
【0015】
SNSサーバー4は、ユーザー端末3から投稿される各種情報(画像、音声、コメントなど)を所定のグループ(ネットワーク)間で共有してコミュニケーションを図るソーシャルネットワーキングサービス(SNSサービス)を提供するサーバー装置である。
【0016】
例えば、ユーザーAは、コンテンツ配信サーバー1から配信されたコンテンツを再生する広場2の表示装置2においてユーザー端末3により再生中の前記コンテンツ情報を取得してSNSに投稿する。SNSサーバー4は、SNSに投稿された前記コンテンツ情報をユーザーAのユーザー端末3Aと、ユーザーAと同一グループのユーザーB(ユーザーAのフォロワー)のユーザー端末3Bとに送信する。ユーザーBは、前記コンテンツ情報を取得するとコンテンツ配信サーバー1に前記コンテンツの配信要求を行うことにより、ユーザー端末3Bにおいて前記コンテンツを再生させることができる。コンテンツ配信システム100は、ユーザーによるコンテンツの投稿、再生などのログ情報に基づいて当該コンテンツの広告効果を測定する。
【0017】
以下、コンテンツ配信システム100の具体的な構成について説明する。
【0018】
[コンテンツ配信サーバー1]
図2に示すように、コンテンツ配信サーバー1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、及び通信部14などを備えるサーバーコンピュータである。なお、コンテンツ配信サーバー1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、コンテンツ配信サーバー1で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0019】
通信部14は、コンテンツ配信サーバー1を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して表示装置2、ユーザー端末3、SNSサーバー4との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0020】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部13は、例えばコンテンツ配信サーバー1の管理者の操作を受け付ける。
【0021】
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部12には、制御部11に後述のコンテンツ配信処理(
図15参照)を実行させるためのコンテンツ配信プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記コンテンツ配信プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録され、コンテンツ配信サーバー1が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。なお、前記コンテンツ配信プログラムは、クラウドサーバーから配信されて記憶部12に記憶されてもよい。
【0022】
また、記憶部12には、コンテンツデータの他、コンテンツに関する各種情報が記憶される。具体的には、記憶部12には、コンテンツの再生スケジュールに関するプレイリスト情報D1、コンテンツに対する配信要求に関するログ情報D2などのデータが記憶される。
【0023】
図3は、プレイリスト情報D1の一例を示す図である。プレイリスト情報D1には、表示装置2において再生させる複数のコンテンツの識別情報(コンテンツID)と、各コンテンツを再生させる時刻(開始時刻)とが含まれる。
図3は、「広場2」に設置された表示装置2に対応するプレイリスト情報D1を示している。なお、プレイリスト情報D1は、表示装置2ごとに記憶部12に記憶される。制御部11(コンテンツ配信部111)は、表示装置2にプレイリスト情報D1及びコンテンツデータを含む表示データを配信する。
【0024】
図4は、ログ情報D2の一例を示す図である。ログ情報D2には、ユーザーがユーザー端末3においてコンテンツの配信を要求した場合の当該コンテンツに関する情報(アクセス情報)が含まれる。具体的には、ログ情報D2には、要求日時、要求コンテンツID、表示装置ID、要求ユーザー、再投稿レベル、投稿コメントなどの情報が含まれる。例えば、上述した例においてユーザーBのユーザー端末3BのタイムラインにユーザーAが投稿したコンテンツが表示された場合に、ユーザーBが前記コンテンツの配信を要求する。前記要求日時は、ユーザーBが前記コンテンツの配信を要求した日時である。前記要求コンテンツIDは、ユーザーBが要求したコンテンツの識別情報である。表示装置IDは、前記コンテンツが再生された表示装置2の識別情報(設置場所情報)である。上述の例では、表示装置IDには、広場2の表示装置2の識別情報として「広場2」が登録される。前記要求ユーザーは、前記コンテンツを要求したユーザー(ここではユーザーB)である。前記再投稿レベルは、取得したコンテンツを再度SNSに投稿(再投稿)した場合の投稿頻度を示す情報である。同一のコンテンツの投稿が繰り返されるごとに、当該コンテンツに対応する前記再投稿レベルが高くなる。前記投稿コメントは、ユーザーAが表示装置2に再生されたコンテンツをSNSに投稿する際にユーザー端末3Aにおいて入力したコメントの情報である。
【0025】
制御部11は、複数のユーザー端末3からコンテンツの配信要求を取得するごとにログ情報D2を記憶する。ログ情報D2は、コンテンツの配信の効果測定に利用される。
【0026】
なお、他の実施形態として、コンテンツデータ、プレイリスト情報D1、ログ情報D2の一部又は全部が、コンテンツ配信サーバー1からアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、コンテンツ配信サーバー1の制御部11は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述のコンテンツ配信処理(
図15参照)などの各処理を実行してもよい。
【0027】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりコンテンツ配信サーバー1を制御する。
【0028】
具体的に、制御部11は、コンテンツ配信部111、要求処理部112、効果測定部113などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記コンテンツ配信プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記コンテンツ配信プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0029】
コンテンツ配信部111は、前記コンテンツを表示装置2に配信する。具体的には、コンテンツ配信部111は、表示装置2に対応するプレイリスト情報D1(
図3参照)と、コンテンツデータとを含む表示データを当該表示装置2に送信する。表示装置2は、コンテンツ配信サーバー1から前記表示データを取得すると、前記プレイリスト情報D1に基づいてコンテンツを再生する。
【0030】
要求処理部112は、ユーザー端末3から、コンテンツに対する配信要求(後述)を取得する。また、要求処理部112は、前記配信要求を取得すると、対応するコンテンツデータを前記配信要求の要求元のユーザー端末3に送信する。ユーザー端末3は、コンテンツ配信サーバー1から前記コンテンツデータを取得すると、自端末の操作表示部33において前記コンテンツを再生する。また、要求処理部112は、前記配信要求を取得するとログ情報D2(
図4参照)を記憶する。
【0031】
効果測定部113は、投稿データの情報に基づいて、コンテンツの配信による広告効果を測定する。具体的には、効果測定部113は、ログ情報D2、SNSサーバー4の投稿情報D3(
図5参照)などに基づいて、コンテンツの広告効果を測定する。広告効果の具体的な測定方法は後述する。
【0032】
[表示装置2]
図2に示すように、表示装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信部24などを備える。表示装置2は、デジタルサイネージディスプレイである。
【0033】
通信部24は、表示装置2を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介してコンテンツ配信サーバー1、ユーザー端末3、SNSサーバー4との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0034】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部23は、例えばコンテンツを再生する。
【0035】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部22には、制御部21に後述のコンテンツ配信処理(
図15参照)を実行させるためのコンテンツ配信プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記コンテンツ配信プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録され、表示装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。なお、前記コンテンツ配信プログラムは、クラウドサーバーから配信されて記憶部22に記憶されてもよい。
【0036】
また、記憶部22には、コンテンツ配信サーバー1から配信される表示データ(コンテンツデータ、プレイリスト情報D1)などのデータが記憶される。
【0037】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより表示装置2を制御する。
【0038】
具体的に、制御部21は、表示データ取得部211、コンテンツ抽出部212、コード生成部213、コンテンツ再生部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記コンテンツ配信プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記コンテンツ配信プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0039】
表示データ取得部211は、コンテンツ配信サーバー1から配信される表示データ(コンテンツデータ、プレイリスト情報D1)を取得する。表示データ取得部211は、取得した前記表示データを記憶部22に記憶する。
【0040】
コンテンツ抽出部212は、前記表示データからコンテンツを抽出する。具体的には、前記表示データにコンテンツID「10000001」、「10000002」、「10000003」、「10000004」のそれぞれのコンテンツデータが含まれる場合に、コンテンツ抽出部212は、各コンテンツIDを抽出する。
【0041】
コード生成部213は、コンテンツの識別情報と表示装置2の識別情報とを関連付けた二次元コードを生成する。具体的には、コード生成部213は、コンテンツ抽出部212により抽出されたコンテンツIDと、自装置である表示装置2の表示装置IDとを埋め込んだ二次元コードCを生成する。コード生成部213は、コンテンツごとに二次元コードCを生成する。例えば、コード生成部213は、コンテンツID「10000001」のコンテンツP1に対応する二次元コードC1と、コンテンツID「10000002」のコンテンツP2に対応する二次元コードC2と、コンテンツID「10000003」のコンテンツP3に対応する二次元コードC3と、コンテンツID「10000004」のコンテンツP4に対応する二次元コードC4とを生成する。二次元コードは、本発明の情報コードの一例である。なお、本発明の情報コードは、二次元コードに限定されず、一次元コード、マーカー、ICチップなど、所定の情報を読み取り可能な媒体であればよい。コード生成部213は、本発明のコード生成部の一例である。
【0042】
コンテンツ再生部214は、前記表示データに基づいてコンテンツを操作表示部23に再生させる。具体的には、コンテンツ再生部214は、プレイリスト情報D1(
図3参照)の再生スケジュールに基づいて、コンテンツP1~P4を順次再生させる。
【0043】
また、コンテンツ再生部214は、再生するコンテンツに対応する二次元コードCを操作表示部23に表示させる。例えば、コンテンツ再生部214は、コンテンツP1を再生中に二次元コードC1をコンテンツP1に重ねて表示させ、コンテンツP2を再生中に二次元コードC2をコンテンツP2に重ねて表示させ、コンテンツP3を再生中に二次元コードC3をコンテンツP3に重ねて表示させ、コンテンツP4を再生中に二次元コードC4をコンテンツP4に重ねて表示させる。コンテンツ再生部214は、本発明のコンテンツ再生部の一例である。
【0044】
図6には、広場2の表示装置2に、コンテンツP2及び二次元コードC2が表示された状態を示している。二次元コードC2には、コンテンツP2のコンテンツID「10000002」の情報と、表示装置2の表示装置ID「広場2」の情報とが埋め込まれている。
【0045】
[ユーザー端末3]
図2に示すように、ユーザー端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信部34などを備える。ユーザー端末3は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0046】
通信部34は、ユーザー端末3を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介してコンテンツ配信サーバー1、表示装置2、SNSサーバー4との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0047】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。例えば、操作表示部33は、SNSアプリケーションで実行される画面を表示する。また、操作表示部33は、例えばタッチパネルで構成され、各種画面などにおいて利用者の選択操作(タッチ操作)を受け付ける。
【0048】
カメラ35は、被写体である二次元コードの画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。カメラ35により撮像された画像データは制御部31に送信される。
【0049】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従ってコンテンツ配信サーバー1、SNSサーバー4などの外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、コンテンツ配信サーバー1、SNSサーバー4との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであってもよい。
【0050】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりユーザー端末3を制御する。
【0051】
具体的に、制御部31は、コード読取部311、投稿処理部312、表示処理部313、コンテンツ要求部314などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0052】
コード読取部311は、表示装置2に表示された二次元コードからコンテンツの識別情報と当該表示装置2の識別情報とを読み取る。具体的には、コード読取部311は、カメラ35により撮像された二次元コードCの画像データからコンテンツID及び表示装置IDを読み取る。例えば
図7に示すように、広場2の表示装置2にコンテンツP2(コンテンツID「10000002」)と二次元コードC2とが表示されている場合において、ユーザーAがユーザー端末3Aのカメラ35により二次元コードC2を撮像すると、コード読取部311は、二次元コードC2の画像データからコンテンツID「10000002」及び表示装置ID「広場2」を読み取る。コード読取部311は、本発明の情報読取部の一例である。
【0053】
投稿処理部312は、コード読取部311により読み取られたコンテンツの識別情報と当該表示装置2の識別情報とを含む投稿データをSNSサーバー4に投稿(送信)する。例えば、コード読取部311が二次元コードC2の画像データからコンテンツID「10000002」及び表示装置ID「広場2」を読み取ると、投稿処理部312は、
図8に示す投稿画面(Webページ)を操作表示部33に表示させる。前記投稿画面には、コンテンツID「10000002」に対応するコンテンツP2と、コメント入力欄とが表示される。ユーザーAは、前記コメント入力欄に所望の投稿コメント(投稿コメントM2)を入力することができる。ユーザーAが、投稿するコンテンツP2を確認し、投稿コメントM2を入力して投稿ボタンK1を押下すると、投稿処理部312は、投稿ユーザーの識別情報(ユーザーID)、コンテンツID「10000002」、表示装置ID「広場2」、投稿コメントM2「何これ!?」の各情報を含む投稿データをSNSサーバー4に送信する。投稿処理部312は、本発明の投稿処理部の一例である。
【0054】
表示処理部313は、SNSアプリケーションによる表示画面を操作表示部33に表示させる。具体的には、SNSサーバー4は、ユーザーAのユーザー端末3Aから前記投稿データを取得すると、前記投稿データの投稿元のユーザー端末3Aに、投稿された情報を時系列に並べたタイムライン形式の表示データを送信する。ユーザー端末3Aの表示処理部313は、SNSサーバー4から前記表示データを取得すると、
図9に示す表示画面を操作表示部33に表示させる。
【0055】
また、SNSサーバー4は、ユーザーAのユーザー端末3Aから前記投稿データを取得すると、ユーザーAと同一グループのユーザーB(ユーザーAのフォロワー)のユーザー端末3Bに、前記表示データを送信する。ユーザー端末3Bの表示処理部313は、SNSサーバー4から前記表示データを取得すると、
図10に示す表示画面を操作表示部33に表示させる。このように、SNSサーバー4は、投稿データの投稿元のユーザーのフォロワーの各ユーザー端末3に前記表示データを送信してタイムライン形式で表示させる。これにより、各ユーザーは、投稿ユーザーが投稿したコンテンツの情報を取得することができる。
【0056】
コンテンツ要求部314は、ユーザーによるコンテンツの配信要求の操作に応じて、コンテンツ配信サーバー1に当該コンテンツの配信要求を送信する。例えば、
図10に示すユーザー端末3Bの表示画面においてユーザーBがコンテンツP2の再生ボタンを押下すると、コンテンツ要求部314は、コンテンツP2の配信要求の操作を受け付けて、コンテンツ配信サーバー1にコンテンツP2の配信要求を送信する。なお、前記配信要求には、要求ユーザーの識別情報(ユーザーID)、コンテンツID「10000002」、表示装置ID「広場2」、投稿コメントM2「何これ!?」、再投稿レベルの各情報が含まれる。コンテンツ要求部314は、本発明のコンテンツ要求部の一例である。
【0057】
コンテンツ配信サーバー1は、ユーザーBのユーザー端末3Bから前記配信要求を取得すると、ユーザー端末3Bに、対応するコンテンツデータを送信する。ここでは、コンテンツ配信サーバー1は、コンテンツP2のコンテンツデータをユーザー端末3Bに送信する。ユーザー端末3Bの表示処理部313は、コンテンツ配信サーバー1から前記コンテンツデータを取得すると、自端末の操作表示部33においてコンテンツP2を再生する。なお、コンテンツ配信サーバー1の要求処理部112は、前記配信要求を取得するとログ情報D2(
図4参照)を記憶する。
【0058】
また、投稿処理部312は、ユーザー端末3において再生されたコンテンツを再投稿する操作をユーザーから受け付けた場合に、前記コンテンツの識別情報と表示装置2の識別情報とを含む投稿データをSNSサーバー4に再投稿する。具体的には、投稿処理部312は、ユーザーによる再投稿の操作に応じて投稿データをSNSサーバー4に送信する。例えば、ユーザー端末3BにおいてコンテンツP2が再生された後にユーザーが、前記投稿画面において所望の投稿コメント(例えば「きれい」)を入力して投稿ボタンを押下すると、投稿処理部312は、投稿ユーザー(「ユーザーB」)の識別情報、コンテンツID「10000002」、表示装置ID「広場2」、投稿コメントM2「きれい」の各情報を含む投稿データ(再投稿データ)をSNSサーバー4に送信する。
【0059】
[SNSサーバー4]
図2に示すように、SNSサーバー4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信部44などを備えるサーバーコンピュータである。なお、SNSサーバー4は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、SNSサーバー4で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0060】
通信部44は、SNSサーバー4を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介してコンテンツ配信サーバー1、表示装置2、ユーザー端末3との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0061】
操作表示部43は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0062】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部42には、制御部41にSNSアプリケーションを実行させるためのSNSプログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記SNSプログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録され、SNSサーバー4が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部42に記憶される。なお、前記SNSプログラムは、クラウドサーバーから配信されて記憶部42に記憶されてもよい。
【0063】
また、記憶部42には、各ユーザーが投稿した情報を含む投稿情報D3(投稿データ)などのデータが記憶される。
【0064】
図5は、投稿情報D3の一例を示す図である。投稿情報D3には、投稿日時、投稿ユーザー、投稿コメント、再投稿レベル、コンテンツID、表示装置IDなどの情報が含まれる。前記投稿日時は、ユーザーがSNSに投稿した日時の情報である。前記投稿ユーザーは、SNSに投稿したユーザーの識別情報(名前、ユーザーIDなど)である。前記投稿コメントは、ユーザーが前記投稿画面(
図8参照)に入力した投稿コメントM2の内容である。前記再投稿レベルは、ユーザーが取得したコンテンツを再度SNSに再投稿した場合の投稿頻度を示す情報である。前記コンテンツIDは、ユーザーが投稿したコンテンツの識別情報である。前記表示装置IDは、ユーザーが投稿したコンテンツが表示された表示装置2の識別情報(設置場所情報)である。制御部41は、ユーザー端末3を介して投稿データを取得するごとに投稿情報D3を記憶する。
【0065】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりSNSサーバー4を制御する。
【0066】
具体的に、制御部41は、投稿取得部411、表示処理部412などの各種の処理部を含む。なお、制御部41は、前記SNSプログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記SNSプログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0067】
投稿取得部411は、ユーザーから投稿される投稿データを取得する。例えば、ユーザーAが広場2の表示装置2において再生されているコンテンツP2をユーザー端末3Aにより取得し(
図7参照)、投稿コメントM2を入力してSNSに投稿した場合に(
図8参照)、投稿取得部411は、前記投稿データを取得する。具体的には、投稿取得部411は、投稿ユーザー(「ユーザーA」)、投稿コメントM2(「何これ!?」)、コンテンツID(「10000002」)、表示装置ID(「広場2」)の各情報を取得する。
【0068】
また、例えば、ユーザーAのフォロワーであるユーザーBがユーザー端末3Bのタイムラインに表示されたコンテンツP2に対して再生ボタン(
図10参照)を押下するとユーザー端末3BにコンテンツP2が再生される。ユーザーBが投稿画面において投稿コメントM2を入力して再投稿の操作を行行うと、投稿取得部411は、前記投稿データを取得する。具体的には、投稿取得部411は、投稿ユーザー(「ユーザーB」)、投稿コメントM2(「きれい」)、コンテンツID(「10000002」)、表示装置ID(「広場2」)の各情報を取得する。
【0069】
投稿取得部411は、前記投稿データを取得すると、投稿日時の情報を含む投稿情報D3(
図5参照)を記憶部42に記憶する。また、投稿取得部411は、再投稿の頻度に応じて再投稿レベルを投稿情報D3に登録する。このようにして、記憶部42に、投稿情報D3が蓄積されていく。
【0070】
また、投稿取得部411は、投稿情報D3をコンテンツ配信サーバー1に送信する。コンテンツ配信サーバー1は、投稿情報D3に基づいてコンテンツの広告効果を測定する。
【0071】
表示処理部412は、投稿取得部411が取得した投稿データに基づいて、投稿情報を各ユーザー端末3に表示させる。例えば、表示処理部412は、ユーザーAが投稿した投稿情報を取得すると、ユーザーAのユーザー端末3Aと、ユーザーAと同一グループのユーザー(フォロワー)のユーザー端末3に前記投稿情報に対応する表示データを送信して、前記投稿情報をタイムライン形式で表示させる(
図9、
図10参照)。このようにして、表示処理部412は、ユーザー端末3における前記投稿情報のタイムラインをリアルタイムに更新する。表示処理部412は、本発明の表示処理部の一例である。
【0072】
ここで、コンテンツ配信サーバー1の効果測定部113によるコンテンツの広告効果の測定方法の一例について説明する。
【0073】
例えば、効果測定部113は、ユーザー端末3に表示されるタイムラインの投稿情報(
図9及び
図10参照)に含まれるコンテンツの配信要求に関するログ情報D2(
図4参照)、SNSに投稿(
図8参照)されるコンテンツの投稿情報D3(
図5参照)などに基づいて、当該コンテンツの広告効果を測定する。具体的には、効果測定部113は、表示装置2で再生されるコンテンツごとに、各ユーザー端末3のタイムラインに表示されるコンテンツの配信を要求する配信要求の数(再生回数)を集計する。
図11には、コンテンツごとの再生回数を示す集計情報D4の一例を示している。また
図11では、異なる場所(広場1、広場2、広場3)に設置された表示装置2ごとの再生回数を示している。効果測定部113は、例えば前記集計結果をコンテンツの管理者に提示する。
【0074】
図11に示す結果によれば、コンテンツID「10000001」のコンテンツは、広場1の表示装置2で再生する場合に広告効果が高いことが分かり、コンテンツID「10000002」のコンテンツは、広場2の表示装置2で再生する場合に広告効果が高いことが分かり、コンテンツID「10000003」のコンテンツは、広場3の表示装置2で再生する場合に広告効果が高いことが分かり、コンテンツID「10000004」のコンテンツは、広場2の表示装置2で再生する場合に広告効果が高いことが分かる。これにより、管理者は、例えば、コンテンツごとに広告効果が高い再生場所を把握することができる。
【0075】
また、効果測定部113は、
図12の集計情報D5に示すように、コンテンツの属性(カテゴリー)ごとに前記再生回数を集計してもよい。例えば、コンテンツID「10000002」及びコンテンツID「10000004」のコンテンツがいずれも食品に関する広告である場合に、効果測定部113は、コンテンツID「10000002」及びコンテンツID「10000004」のコンテンツに対する前記再生回数を合算する。これにより、コンテンツのカテゴリーごとに、広告効果が高い再生場所を把握することができる。
【0076】
また、効果測定部113は、再投稿レベルごとの再生回数を集計してもよい。例えば、ユーザーがコンテンツP1を初めて投稿してコンテンツP1が各ユーザー端末3のタイムラインに表示された場合において、一又は複数のユーザーがコンテンツP1の配信要求を行うと、効果測定部113は、当該配信要求の数(再投稿レベル「0」に対応する再生回数)を集計する。また、前記配信要求に応じてユーザー端末3で再生されたコンテンツP1についてユーザーが再投稿してコンテンツP1が各ユーザー端末3のタイムラインに表示された場合において、さらに一又は複数のユーザーがコンテンツP1の配信要求を行うと、効果測定部113は、当該配信要求の数(再投稿レベル「1」に対応する再生回数)を集計する。このように、効果測定部113は、投稿レベルごとに再生回数を集計する。
図13及び
図14には、投稿レベルごとの集計結果の一例を示している。効果測定部113は、コンテンツの配信要求の数に基づいて当該コンテンツの効果を測定する。
図13に示す集計結果によれば、投稿回数が多くなるほど、すなわちコンテンツが拡散するほど、再生回数が多くなることが分かる。また
図14に示す集計結果によれば、最初の投稿では再生回数が多い一方、投稿回数が多くなるに従って、再生回数が少なくなることが分かる。
【0077】
また、他の実施形態として、効果測定部113は、投稿コメントの内容に基づいてコンテンツの広告効果を測定してもよい。例えば、効果測定部113は、投稿コメントをポジティブワード及びネガティブワードのいずれかに分類して評価値を付与し、コンテンツごとの評価値の合計を算出して広告効果を測定してもよい。
【0078】
また、他の実施形態として、効果測定部113は、SNSに投稿(
図8参照)されたコンテンツの投稿情報D3(
図5参照)に基づいて、当該コンテンツの広告効果を測定してもよい。例えば、効果測定部113は、表示装置2に表示されたコンテンツをユーザー端末3において二次元コードCを読み取って投稿した投稿数に基づいて、当該コンテンツの広告効果を測定してもよい。効果測定部113は、本発明の効果測定部の一例である。
【0079】
コンテンツの管理者は、これらの測定結果を取得することにより、コンテンツの広告効果を検証することができる。また、管理者は、前記測定結果を、コンテンツの選定、再生場所の選定、再生スケジュール(プレイリスト)の作成などに利用することができる。
【0080】
[コンテンツ配信処理]
以下、
図15を参照しつつ、コンテンツ配信システム100によって実行されるコンテンツ配信処理の手順の一例について説明する。
【0081】
なお、本発明は、前記コンテンツ配信処理に含まれる一又は複数のステップを実行するコンテンツ配信方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記コンテンツ配信処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記コンテンツ配信処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここではコンテンツ配信サーバー1の制御部11、表示装置2の制御部21、ユーザー端末3の制御部31、及びSNSサーバー4の制御部41が前記コンテンツ配信処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーが前記コンテンツ配信処理における各ステップを分散して実行してもよい。
【0082】
先ずステップS11において、コンテンツ配信サーバー1の制御部11が、表示装置2に対応するプレイリスト情報D1(
図3参照)と、コンテンツデータとを含む表示データを当該表示装置2に送信する。例えば制御部11は、広場2の表示装置2に前記表示データを送信する。
【0083】
次にステップS12において、広場2の表示装置2の制御部21は、前記表示データを取得すると、当該表示装置2において、プレイリスト情報D1に基づいてコンテンツを再生する。また制御部21は、再生するコンテンツに対応する二次元コードCを生成して表示装置2に表示する(
図6参照)。ステップS12は、本発明のコード生成ステップ及びコンテンツ表示ステップの一例である。
【0084】
ここで例えばコンテンツP2が表示装置2で再生されているときにユーザーAがユーザー端末3Aを翳して二次元コードC2を撮像すると(
図7参照)、ユーザー端末3Aの制御部31は、二次元コードC2の画像データからコンテンツID及び表示装置IDを読み取る(S13)。ここでは、制御部31は、二次元コードC2の画像データからコンテンツID「10000002」及び表示装置ID「広場2」を読み取る。ステップS13は、本発明の情報読取ステップの一例である。
【0085】
次にステップS14において、制御部31は、
図8に示す投稿画面(Webページ)をユーザー端末3Aに表示させる。ユーザーAが、投稿画面において投稿コメントM2を入力して投稿ボタンK1を押下すると、制御部31は、投稿ユーザーの識別情報(ユーザーID)、コンテンツID「10000002」、表示装置ID「広場2」、投稿コメントM2「何これ!?」の各情報を含む投稿データをSNSサーバー4に送信する(S15)。ステップS15は、本発明の投稿ステップの一例である。
【0086】
次にステップS16において、SNSサーバー4の制御部41は、前記投稿データを取得する。制御部41は、前記投稿データを取得すると、投稿日時、再投稿レベルの情報を含む投稿情報D3(
図5参照)を記憶部42に記憶する。
【0087】
次にステップS17において、制御部41は、取得した投稿データに基づいて、投稿情報を各ユーザー端末3に表示させる。例えば、制御部41は、ユーザーAが投稿した投稿情報を取得すると、ユーザーAのユーザー端末3Aと、ユーザーAと同一グループのユーザー(フォロワー)のユーザー端末3に前記投稿情報に対応する表示データを送信する。
【0088】
各ユーザー端末3の制御部31は、SNSサーバー4から前記表示データを取得すると、前記投稿情報をタイムライン形式で表示させる(S18)。各ユーザー端末3の制御部31は、以下のステップS18~S21の処理を並行して実行する。
【0089】
ステップS19において、制御部31は、タイムラインに表示されたコンテンツに対してユーザーから配信要求を受け付けたか否かを判定する。例えばユーザーBがユーザー端末3BのタイムラインにおいてコンテンツP2の再生ボタンを押下すると(
図10参照)、制御部31は前記配信要求を受け付けたと判定する。制御部31が前記配信要求を受け付けると(S19:Yes)、処理はステップS20に移行する。制御部31が前記配信要求を受け付けない場合(S19:No)、処理はステップS18に戻る。
【0090】
ステップS20において、コンテンツ配信サーバー1の制御部11は、コンテンツに対する配信要求を取得すると、対応するコンテンツデータを前記配信要求の要求元のユーザー端末3に送信する。また、制御部11は、前記配信要求を取得するとログ情報D2(
図4参照)を記憶する。
【0091】
ステップS21において、ユーザー端末3の制御部31は、コンテンツ配信サーバー1から前記コンテンツデータを取得すると、自端末の操作表示部33において前記コンテンツを再生する。
【0092】
ステップS22では、コンテンツ配信サーバー1の制御部11は、コンテンツに対する配信要求を集計する。具体的には、あるユーザーが投稿したコンテンツが各ユーザー端末3のタイムラインに表示された場合において、当該タイムラインにおいてユーザーがコンテンツの配信要求を行った場合に、制御部11は、配信要求の数(再生回数)を集計する。また、例えば配信要求に応じたコンテンツが再生された場合においてさらにユーザーが当該コンテンツを再投稿した場合に、制御部11は、再投稿されたコンテンツに対する再生回数を集計する。ステップS22は、本発明の効果測定ステップの一例である。
【0093】
ステップS23において、制御部11は、集計結果を例えばコンテンツの管理者に提示する。制御部11は、前記集計結果(
図11~
図14参照)をコンテンツ配信サーバー1の操作表示部13に表示させてもよいし、前記集計結果のデータを管理者端末(不図示)に送信してもよい。以上のようにして、コンテンツ配信システム100は、前記コンテンツ配信処理を実行する。
【0094】
以上のように、本実施形態に係るコンテンツ配信システム100は、所定の場所に設置された表示装置2において所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ配信システムである。また、コンテンツ配信システム100は、前記コンテンツの識別情報と前記コンテンツを再生する表示装置2の識別情報とを関連付けた情報コード(二次元コード)を生成し、前記コンテンツと前記情報コードとを表示装置2に表示させる。また、コンテンツ配信システム100は、表示装置2に表示された前記情報コードから前記コンテンツの識別情報と表示装置2の識別情報とを読み取り、読み取った前記コンテンツの識別情報と表示装置2の識別情報とを含む投稿データをSNSサーバー4に投稿する。そして、コンテンツ配信システム100は、前記投稿データの情報に基づいて前記コンテンツの効果を測定する。
【0095】
上記構成によれば、例えば、ユーザーが広場2の表示装置2でコンテンツが再生されているときにユーザー端末3により表示装置2に表示された二次元コードを読み取ることにより、コンテンツをSNSに投稿することができる。SNSに投稿された前記コンテンツは、投稿ユーザーのユーザー端末3及び投稿ユーザーのフォロワーのユーザー端末3に表示される。ユーザーはユーザー端末3に表示されたコンテンツの配信要求を行うことにより自身のユーザー端末3において前記コンテンツを再生させることができる。このように、投稿ユーザーは、前記コンテンツを拡散させることができる。コンテンツ配信システム100は、前記コンテンツの投稿数、前記配信要求などに基づいて前記コンテンツの広告効果を測定することができる。よって、表示装置2に表示されるコンテンツの広告効果の測定精度を向上させることが可能となる。
【0096】
ここで、コンテンツ配信システム100は、測定した広告効果に基づいてコンテンツ及びプレイリストを生成してもよい。例えば、コンテンツ配信サーバー1の制御部11は、
図11に示す集計情報D4、
図12に示す集計情報D5などに基づいて、各広場の表示装置2で再生すべきコンテンツ及び再生スケジュールを生成する。また、例えば、制御部11は、
図13及び
図14に示す集計結果グラフに基づいて、各広場の表示装置2で再生すべきコンテンツ及び再生スケジュールを生成する。
【0097】
また、制御部11は、コンテンツの投稿数、再投稿レベル(再投稿数)、配信要求数(再生回数)、投稿ユーザーのフォロワー数、投稿コメントの評価値の少なくともいずれかを含む学習用データを用いて機械学習を行うことにより、表示装置2で再生すべきコンテンツ及び再生スケジュールを生成してもよい。
【0098】
具体的には、制御部11は、前記学習用データを用いて機械学習を行うことにより学習済みモデルを生成する。例えば、制御部11は、任意のコンテンツに対応する再生スケジュールを推定する学習済みモデルを生成する。また例えば、制御部11は、任意のコンテンツに対応する最適な特徴を含むコンテンツを推定する学習済みモデルを生成する。
【符号の説明】
【0099】
1 :コンテンツ配信サーバー
2 :表示装置
3 :ユーザー端末
4 :SNSサーバー
100 :コンテンツ配信システム
111 :コンテンツ配信部
112 :要求処理部
113 :効果測定部
211 :表示データ取得部
212 :コンテンツ抽出部
213 :コード生成部
214 :コンテンツ再生部
311 :コード読取部
312 :投稿処理部
313 :表示処理部
314 :コンテンツ要求部
411 :投稿取得部
412 :表示処理部
C :二次元コード