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特許7569330無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/07 20060101AFI20241009BHJP
【FI】
A61L2/07
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021557645
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 US2020025429
(87)【国際公開番号】W WO2020198666
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-24
(31)【優先権主張番号】62/965,614
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/824,780
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506410062
【氏名又は名称】ストライカー・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】リンチ,ロバート・イー.
(72)【発明者】
【氏名】ライヒャート,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】フーパー,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】モウアット,ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】ジャドソン,バートン・シー.
(72)【発明者】
【氏名】ハーシュバーガー,デイヴィッド・イー.
【審査官】森 健一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03242376(EP,A1)
【文献】特開平02-142562(JP,A)
【文献】米国特許第05720930(US,A)
【文献】国際公開第2016/186168(WO,A1)
【文献】特表2016-515865(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、
底部表面を備えた無線充電式電池と、
前記無線充電式電池を受け取るように構成され、充電モジュール上に配置され、充電電力が前記充電モジュールから前記無線充電式電池に伝達されるように構成された、容器であって、
微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されたマウントを備えた蓋と、
無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定するベースであって、前記蓋および前記ベースのうちの一方が、殺菌剤による前記蓋またはベースの透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、ベースと、
を備える容器と、
を備え、
前記レセプタクルは、床と、前記床と一体的に形成され、前記床から延びるスタンドオフとを備え、それにより前記レセプタクルによって受け取られた前記無線充電式電池が前記スタンドオフの上に配置され、また、前記底部表面の大部分が前記殺菌剤に露出されるよう、前記無線充電式電池の前記底部表面が前記無線充電式電池の真下の殺菌剤の循環を可能にするべく前記床から間隔を隔てており、
前記スタンドオフの高さは、前記充電モジュールから伝達される充電電力の効率を維持しながら、殺菌剤が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触できるように、選択可能に構成されている、システム。
【請求項2】
前記スタンドオフの高さが4ミリメートル以下であり、それにより前記スタンドオフの前記高さが、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触するのを防止する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記レセプタクルは少なくとも3つのスタンドオフを備え、前記無線充電式電池が前記レセプタクルによって受け取られると、前記無線充電式電池の前記底部表面が前記少なくとも3つのスタンドオフと接触する、請求項1または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記底部表面の前記大部分が前記底部表面の少なくとも50%を含む、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記底部表面の前記大部分が前記底部表面の少なくとも75%を含む、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記底部表面の前記大部分が前記底部表面の少なくとも90%を含む、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記蓋が、前記容器が減菌器から除去された後、前記蓋が熱を保持して前記容器の内容物の乾燥を容易にするように構成されるよう、298ケルビンにおいて1W/(mK)より大きい熱伝導率を有する金属を含む、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記蓋が、298ケルビンにおいて10W/(mK)より大きい熱伝導率を備える、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
電力アンテナを含む無線充電式電池をオートクレーブ可能容器内で殺菌剤を用いて滅菌する方法であって、
前記オートクレーブ可能容器は、誘導コイルを有する充電モジュール上に配置されるように構成され、充電電力が前記充電モジュールから前記無線充電式電池に無線で伝達され、
前記オートクレーブ可能容器は、蓋と、ベースとを含み、前記ベースは、前記無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを含み、スタンドオフは、前記レセプタクルの床および前記無線充電式電池の底部表面の少なくとも一方から延びており、
前記スタンドオフの高さは、前記充電モジュールの前記誘導コイルから前記無線充電式電池の前記電力アンテナに伝達される充電電力の効率を維持しながら、殺菌剤が無線充電式電池の前記底部表面に接触できるように、選択可能に構成されており、
前記方法は、
前記スタンドオフが前記無線充電式電池の前記底部表面を前記レセプタクルの前記床から間隔を隔てるように、前記無線充電式電池を前記オートクレーブ可能容器の前記レセプタクル内に配置するステップと、
前記オートクレーブ可能容器をオートクレーブに置くステップと、
前記オートクレーブ可能容器を通して前記無線充電式電池を無線で充電するステップと、
前記無線充電式電池の底部表面の大部分が殺菌剤に露出されるように、前記オートクレーブ可能容器および前記無線充電式電池を前記殺菌剤で殺菌するステップと
を含む方法。
【請求項10】
前記蓋が298ケルビンにおいて1W/(mK)より大きい熱伝導率を有する金属を含み、
前記方法は、前記蓋を使用して、前記オートクレーブ可能容器が減菌器から除去された後、前記オートクレーブ可能容器の内容物の乾燥を容易にするために熱を保持するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、3つのスタンドオフが前記無線充電式電池の前記底部表面を前記レセプタクルの前記床から間隔を隔てるよう、前記無線充電式電池を前記オートクレーブ可能容器の前記レセプタクル内に配置するステップを含む、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記スタンドオフの高さが4ミリメートル以下であり、
前記方法は、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触するのを防止するステップを含む、請求項9ないし請求項11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記無線充電式電池の底部表面のうちの75%を超える表面が前記殺菌剤に露出されるように前記オートクレーブ可能容器および前記無線充電式電池を殺菌するステップを含む、請求項9ないし請求項12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ベースは、電磁波の伝送を許容し、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を有し、
前記方法は、前記ベースを介して電磁波を伝送することにより、前記オートクレーブ可能容器を介して前記無線充電式電池を無線で充電するステップを含む、請求項9ないし請求項13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
無線充電式電池を滅菌するための容器であって、
底部表面を有する前記無線充電式電池を受け取るように構成され、充電モジュール上に配置されるように構成され、充電電力が前記充電モジュールから前記無線充電式電池に伝達される、容器において、
微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されたマウントを備えた蓋と、
無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定するベースであって、前記蓋および前記ベースのうちの一方が、殺菌剤による前記蓋またはベースの透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、ベースと,
を備え、
前記レセプタクルが床および前記床から延びるスタンドオフを備え、それにより前記レセプタクルによって受け取られた前記無線充電式電池が前記スタンドオフの上に配置され、また、前記底部表面の大部分が前記殺菌剤に露出されるよう、前記無線充電式電池の前記底部表面が前記無線充電式電池の真下の殺菌剤の循環を可能にするべく前記床から間隔を隔てており、
前記スタンドオフの高さは、前記充電モジュールから伝達される充電電力の効率を維持しながら、殺菌剤が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触できるように、選択可能に構成されている、容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年1月24日に出願した米国仮特許出願第62/965,614号、および2019年3月27日に出願した米国仮特許出願第62/824,780号の両方の優先権およびすべての利益を主張するものであり、これらの仮特許出願は、参照によりそれらのすべてが本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
非充電式電池は一次電池として知られており、一方、充電式電池は二次電池として知られている。二次電池は繰り返し充電することができ、電荷を蓄積して、電池が取り付けられる外科ツールなどの医療デバイスに電荷を引き渡すことができる。電池を使用することにより、外部電力源に接続される電力コードを提供する必要が除去される。電力コードを除去することにより、コードが接続される外科ツールに勝る利点が提供される。このタイプのツールを使用する外科職員は、患者を取り囲んでいる無菌手術現場にコードを持ち込むことができるようにコードを殺菌するか、あるいは手術中に未殺菌のコードが不注意に手術現場に持ち込まれないことを保証するかのいずれかに自らが煩わされることがない。さらに、コードを除去することにより、さもなければコードが外科処置にもたらすことになる物理的クラッターおよび視野妨害が除去されることになる。
【0003】
外科ツールに電力を供給するために使用される電池は、非医療用途のために使用される電池がめったにさらされない悪環境要素にさらされる。例えば外科処置の間、医療電池は血液または他の体液にさらされることになり得る。患者から除去された組織は電池にへばり付くことがある。したがって電池を殺菌すること、あるいは外科処置の合間、殺菌されたハウジング内に電池が収納されていることを保証することは必要な実践である。したがって電池は、それら自体が殺菌可能でなければならないか、あるいは電池が配置される殺菌可能ハウジングを有する非無菌電池であってもよい。殺菌可能電池の例では、浄化/殺菌プロセスは、典型的には、電池をすすいで、電池の表面の容易に見ることができる汚染物質を除去するプロセスを含む。しかしながらこれらの事象は、電池コンタクト同士の間に導電ブリッジを形成することになり、延いてはこれらのコンタクトのうちの1つまたは複数のコンタクトに金属酸化物の層が形成されることになり得る。この酸化物層は、電池の充電の効率と、電池が結合されるツールに電荷を引き渡す電池の効率の両方を低下させるインピーダンス層として機能する。
【0004】
また、電池は、オートクレービングプロセスの一環として、蒸気が満ちたチャンバー内での液浸にさらされることがある。オートクレーブプロセス中に存在する高温に耐えるためには特殊な電池を使用しなければならない。オートクレーブ温度は摂氏120度を超えることがしばしばである。オートクレーブ温度に耐えるように設計されている特殊な電池を使用しても、オートクレーブプロセス中に依然として電池に損傷が生じ得る(他の環境で使用される従来の電池を使用した場合に生じるであろう損傷ほどではないが)。したがってオートクレービングにさらされる医療環境で使用される電池は、他の産業で使用される電池よりも損傷に対して頑丈であり得る。
【0005】
さらに、電池は、処置に使用するために外科ツールに接続される前の一定の時間期間の間は非使用状態であり得るため、電池は徐々に電荷を失うことになり得る。したがってフル充電状態で開始した電池は、保管場所に置かれている間に徐々に電荷を失い、電池の使用が希望された場合に必要な充電レベルを有していないことがあり得る。外科ツールおよび関連する電池を使用する医療従事者は、ツールの中で使用される電池が十分な充電レベルを有していること、また、外科処置または他の潜在的に重大な設定に使用されるべく、十分なレベルの健全性を有していることに対する確信を持つ必要がある。
【発明の概要】
【0006】
無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器が開示される。オートクレーブ可能容器は、金属を含む蓋と、通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する材料を含むベースとを含む。蓋は、殺菌剤による蓋の透過を許容するように構成される複数の開口を画定する。蓋は、微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されるマウントを含む。ベースは複数のレセプタクルを画定し、個々のレセプタクルは無線充電式電池を受け取るように形状設定される。ベースは複数の突起を同じく含み、個々の突起は対応するレセプタクルと整列する。
【0007】
無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器が開示される。オートクレーブ可能容器は、金属を含む蓋と、通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する材料を含むベースとを含む。蓋は、殺菌剤による蓋の透過を許容するように構成される複数の開口を画定する。蓋は、微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されるマウントを含む。ベースは複数のレセプタクルを画定し、個々のレセプタクルは無線充電式電池を受け取るように形状設定される。ベースは複数の突起を同じく含み、個々の突起は対応するレセプタクルと整列する。オートクレーブ可能容器は、ハンドル部分およびボディー部分を有するレバーボディーを含むラッチアセンブリを同じく含み、ボディー部分はピボット開口およびリンク開口を画定する。レバーボディーは第1のボディーに結合され、固着位置と非固着位置の間を移動することができる。ピボットシャフトは、ピボットシャフトの周りのレバーボディーのピボット運動を容易にするために、第1のボディーのピボットボアおよびレバーボディーのピボット開口の中に配置され、ピボットシャフトのヘッド部分はレバーボディーから突出する。リンクシャフトはリンク開口の中に配置され、そこから突出する。ラッチアセンブリは、インタフェース端部およびリンク端部を有するクラスプボディーをさらに含み、リンク端部は、クラスプボディーがレバーボディーにピボット可能に結合されるようにリンクシャフトを受け取るように構成されるリンクボアを画定し、また、インタフェース端部はベースのリップと係合するように構成される。ピボットシャフトのヘッド部分は、レバーボディーが固着位置に位置するとクラスプボディーから間隔を隔て、また、レバーボディーが固着位置からピボットして離れると、レバーボディーがさらにピボットして非固着位置へ向かう際に、ヘッド部分がクラスプボディーのインタフェース端部をベースから離れる方向に移動させるよう、ヘッド部分がクラスプボディーと係合する。
【0008】
無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器がさらに開示される。オートクレーブ可能容器は、リップを含むベースと、ベースと係合するように構成される蓋と、ラッチアセンブリとを含むことができる。ラッチアセンブリは、蓋に固定結合される第1のボディーを含むことができる。第1のボディーは、第1のボディーを通って延びるピボットボアを画定することができる。ラッチアセンブリは、ハンドル部分およびボディー部分を有するレバーボディーをさらに含むことができ、ボディー部分はピボット開口およびリンク開口を画定することができる。レバーボディーは第1のボディーに結合することができ、また、固着位置と非固着位置の間をピボットすることができる。ラッチアセンブリは、第1のボディーのピボットボアとレバーボディーのピボット開口の間のピボット運動を容易にするために、第1のボディーのピボットボアおよびレバーボディーのピボット開口の中に配置されるピボットシャフトをさらに含むことができる。ラッチアセンブリは、リンク開口の中に配置されるリンクシャフトをさらに含むことができ、レバーボディーが固着位置と非固着位置の間をピボットする際にリンクシャフトがピボットシャフトと蓋の間を通るよう、リンクシャフトと共に移動することができる。ラッチアセンブリは、インタフェース端部およびリンク端部を有するクラスプボディーをさらに含むことができ、リンク端部は、クラスプボディーがレバーボディーに結合されるようリンクシャフトを受け取るように構成されるリンクボアを画定し、また、インタフェース端部は、ベースのリップと係合するように構成される。ラッチアセンブリは、第1のボディーの上にレバーボディーと当接して配置され、非固着位置および固着位置からのボディーの自由運動を制限するための移動止めアセンブリをさらに含むことができる。
【0009】
無菌方式でオートクレーブ可能容器に収納された無菌内容物を除去する方法が開示される。容器は、ベースと、ベースと係合することができる蓋と、蓋に固定結合された第1のボディー、ボディーにピボット可能に結合されたレバーボディー、およびベースに係合されたクラスプボディーを含むラッチアセンブリとを含む。方法は、ラッチアセンブリのレバーボディーのハンドル部分を、蓋に固定結合された第1のボディーの周りにピボットさせるステップを含み、このステップによってレバーボディーが固着位置から非固着位置へ移動し、レバーボディーのハンドル部分は、固着位置におけるよりも非固着位置においてベースからより遠くに位置し、また、このステップによってオートクレーブ可能容器のベースとのラッチアセンブリのクラスプボディーの係合が解除され、固着位置から非固着位置へのレバーボディーのピボットに応答して、ラッチアセンブリのクラスプボディーがベースから離れる方向に外側に向かって移動する。方法は、無菌内容物へのアクセスを提供するために、ベースに触れることなくレバーボディーを持ち上げることによって蓋をベースから持ち上げるステップ、およびベースに触れることなく無菌内容物を除去するステップを同じく含む。
【0010】
無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器が開示される。オートクレーブ可能容器は蓋と、ベースとを含み、ベースおよび蓋のうちの一方は、殺菌剤による容器の透過を許容するように構成される複数の開口を画定する。オートクレーブ可能容器は金属を含む取外し可能トレーを同じく含み、取外し可能トレーは、無線充電式電池を受け取り、かつ、トレーをベースから持ち上げることによって電池の除去を可能にするように構成される。取外し可能トレーは、取外し可能トレーが開放周囲を含むよう、周囲および周囲の開口を含み、開口は通過する電磁波の伝送を許容する。
【0011】
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、システムは無線充電デバイスを含み、無線充電デバイスは、電磁波を送信して充電電力を供給するように構成されるアンテナと、無線充電式電池と、無線充電デバイスの上に配置されるように構成されるオートクレーブ可能容器とを含む。オートクレーブ可能容器は蓋およびベースを含み、ベースおよび蓋のうちの一方は、殺菌剤による容器の透過を許容するように構成される複数の開口を画定する。オートクレーブ可能容器は金属を含む取外し可能トレーを同じく含み、取外し可能トレーは、無線充電式電池を受け取り、かつ、トレーをベースから持ち上げることによって電池の除去を可能にするように構成される。取外し可能トレーは、取外し可能トレーが開放周囲を含むよう、周囲および周囲の開口を含み、開口は通過する電磁波の伝送を許容する。
【0012】
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、システムは、底部表面を含む無線充電式電池と、無線充電式電池を受け取るように構成されるオートクレーブ可能容器とを含む。オートクレーブ可能容器は蓋およびベースを含み、蓋は、殺菌剤による蓋の透過を許容するように構成される複数の開口を画定し、蓋は、微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されるマウントを含み、また、ベースは、無線充電式電池を受け取るように形状設定されるレセプタクル、およびレセプタクルと整列する突起を画定する。レセプタクルは、床および床から延びるスタンドオフを含み、それによりレセプタクルによって受け取られた無線充電式電池が複数のスタンドオフの上に配置され、また、底部表面の大部分が殺菌剤に露出されるよう、無線充電式電池の底部表面が電池の真下の殺菌剤の循環を可能にするべく床から間隔を隔てる。
【0013】
蓋と、無線充電式電池を受け取るように形状設定されるレセプタクルを含むベースと、レセプタクルの床および無線充電式電池の底部表面のうちの少なくとも一方から延びるスタンドオフとを含むオートクレーブ可能容器内の無線充電式電池を殺菌する方法である。方法は、スタンドオフが無線充電式電池の底部表面をレセプタクルの床から間隔を隔てるように、無線充電式電池をオートクレーブ可能容器のレセプタクル内に配置するステップと、オートクレーブ可能容器をオートクレーブの中に置くステップと、電池の底部表面の大部分が殺菌剤に露出されるようにオートクレーブ可能容器を殺菌するステップとを含む。
【0014】
オートクレーブ可能無線充電式電池が開示される。オートクレーブ可能無線充電式電池は、ハウジングと、ハウジング内に配置されるセルと、セルとハウジングの間に配置されるフェライトベースと、フェライトベースの上に配置される、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、フェライトベースの上に配置される、無線周波数信号を受け取るように構成される無線周波数コイルと、ハウジングとセルの間に配置され、かつ、誘導コイルおよび無線周波数コイルに結合されるマイクロコントローラと、セルとフェライトベースの間に少なくとも部分的に配置される熱絶縁材料とを含む。
【0015】
オートクレーブ可能無線充電式電池が開示される。オートクレーブ可能無線充電式電池は、ハウジングと、ハウジング内に配置されるセルと、ハウジングとセルの間に少なくとも部分的に配置される熱絶縁材料と、セルとハウジングの間に配置されるフェライトベースと、フェライトベースの上に配置される、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、フェライトベースの上に配置される、無線周波数信号を受け取るように構成される無線周波数コイルとを含み、フェライトベースはモノリシック構成要素であり、無線周波数コイルおよび誘導コイルはフェライトベースを共有する。オートクレーブ可能無線充電式容器は、ハウジングとセルの間に配置され、かつ、誘導コイルおよび無線周波数コイルに結合されるマイクロコントローラを同じく含む。
【0016】
オートクレーブ可能無線充電式電池が開示される。オートクレーブ可能無線充電式電池は、ハウジングと、ハウジング内に配置されるセルと、ハウジングとセルの間に少なくとも部分的に配置される熱絶縁材料と、セルとハウジングの間に配置されるフェライトベースと、フェライトベースの上に配置される、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、無線周波数コイルであって、無線周波数コイルの隣接する巻線が可撓性印刷回路基板の媒体によって互いに対して固定されるように可撓性印刷回路基板の媒体中に埋め込まれる無線周波数コイルとを含み、可撓性印刷回路基板はフェライトベースの上に配置され、無線周波数コイルは無線周波数信号を受け取るように構成される。さらに、フェライトベースはモノリシック構成要素であり、無線周波数コイルおよび誘導コイルはフェライトベースを共有する。オートクレーブ可能無線充電式電池は、ハウジングとセルの間に配置され、かつ、誘導コイルおよび無線周波数コイルに結合されるマイクロコントローラを同じく含む。
【0017】
オートクレーブ可能無線充電式電池が開示される。オートクレーブ可能無線充電式電池は、ハウジングと、ハウジング内に配置されるセルと、ハウジングとセルの間に少なくとも部分的に配置される熱絶縁材料と、セルとハウジングの間に配置されるフェライトベースと、フェライトベースの上に配置され、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、無線周波数コイルであって、無線周波数コイルの隣接する巻線が可撓性印刷回路基板の媒体によって互いに対して固定されるように可撓性印刷回路基板の媒体中に埋め込まれる無線周波数コイルとを含み、可撓性印刷回路基板はフェライトベースの上に配置され、また、無線周波数コイルは無線周波数信号を受け取るように構成される。さらに、フェライトベースはモノリシック構成要素であり、無線周波数コイルおよび誘導コイルは、フェライトベースと、ハウジングとセルの間に配置され、かつ、誘導コイルおよび無線周波数コイルに結合されるマイクロコントローラとを共有する。
【0018】
改善された乾燥特性を有する殺菌のための重合オートクレーブ可能容器が開示される。重合オートクレーブ可能容器は蓋と、ベースとを含み、ベースおよび蓋のうちの少なくとも一方は、殺菌剤によるオートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成される複数の開口を画定する。さらに、ベースは、通過する電磁波の伝送を許容する重合材料を含み、摂氏140度より高いガラス転移温度を有し、また、90度未満の水接触角を示すテクスチャード加工内部表面を有する。
【0019】
改善された乾燥特性を有する殺菌のための重合オートクレーブ可能容器が開示される。オートクレーブ可能容器は蓋と、ベースとを含み、ベースおよび蓋のうちの少なくとも一方は、殺菌剤によるオートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成される複数の開口を画定する。さらに、ベースは、通過する電磁波の伝送を許容する重合材料を含み、摂氏140度より高いガラス転移温度を有し、また、親水性である内部表面を有する。
【0020】
オートクレーブ可能容器のためのベースを製造する方法が開示される。方法は、通過する電磁波の伝送を許容し、また、内部表面が90度未満の接触角を示すよう、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料からオートクレーブ可能容器のためのベースを成形するステップを含む。
【0021】
オートクレーブ可能容器のためのベースを製造する方法が開示される。方法は、通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料からオートクレーブ可能容器のためのベースを成形するステップと、ベースの内部表面が90度未満の水接触角を示すよう、成形されたベースにテクスチャー加工を施すステップとを含む。
【0022】
本開示の利点は、添付の図面に関連して考慮しながら以下の詳細な説明を参照することによってより良好に理解されることになるため、本開示の利点は容易に認識されよう。本開示の非制限で、かつ、非網羅的実例は、以下の図を参照して説明されており、図の同様の数表示は、他に特記されていない限り、様々な図全体を通して同様の部品を表している。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】無線充電式電池を収納している、充電モジュールの上に置かれたオートクレーブ可能容器の斜視図である。
図2A】オートクレーブ可能容器の斜視図である。
図2B】オートクレーブ可能容器の蓋およびオートクレーブ可能容器のベースが分離され、また、無線充電式電池がベース内に配置されているオートクレーブ可能容器の側面図である。
図3】無菌方式でオートクレーブ可能容器に収納された無菌内容物を除去する方法のフローチャートである。
図4A】固着位置におけるオートクレーブ可能容器のラッチアセンブリの斜視図である。
図4B】固着位置における図4Aのラッチアセンブリの側面図である。
図4C】中間位置における図4Aの最終アセンブリの側面図である。
図4D】非固定位置における図4Aのラッチアセンブリの側面図である。
図4E】非固定位置における図4Dのラッチアセンブリの分解図である。
図4F】非固定位置における図4Dのラッチアセンブリの底面側面斜視図である。
図5A】壊れやすい密閉要素がラッチアセンブリ内に配置された、固着位置におけるラッチアセンブリの斜視図である。
図5B】壊れやすい密閉要素がラッチアセンブリ内に配置された、固着位置におけるラッチアセンブリの斜視図である。
図5C】非固着位置におけるラッチアセンブリおよびラッチアセンブリ内に部分的に配置された、切断された壊れやすい密閉要素の斜視図である。
図6A】オートクレーブ可能容器の蓋の外部表面の上面図である。
図6B】オートクレーブ可能容器の蓋の内部表面の上面図である。
図6C】オートクレーブ可能容器のベースの内部表面の斜視図である。
図6D】オートクレーブ可能容器のベースの外部表面の上面図である。
図6E】アライメント特徴を含むオートクレーブ可能容器のベースの内部表面の斜視図である。
図6F】アライメント特徴を含むオートクレーブ可能容器のベースの内部表面の部分側面図である。
図6G】アライメント特徴を含む無線充電式電池の斜視図である。
図7A】取外し可能トレーおよびオートクレーブ可能容器のベース内に配置された無線充電式電池の斜視図である。
図7B】取外し可能トレーおよびオートクレーブ可能容器のベース内に配置された無線充電式電池の斜視図であり、オートクレーブ可能容器のベースは仮想で示されている。
図7C】取外し可能トレーおよびオートクレーブ可能容器のベースから除去された無線充電式電池の斜視図である。
図7D】オートクレーブ可能容器のベースと共に配置された取外し可能トレーの上面図である。
図7E】充電モジュールによって生成された磁界、および開口を含んでいない取外し可能トレーの線図である。
図7F】充電モジュールによって生成された磁界、および開口を含んだ取外し可能トレーの線図である。
図8A】無線充電式電池の斜視図である。
図8B】無線充電式電池に結合されたツールの側面図である。
図8C】無線充電式電池のブロック図である。
図8D】無線充電式電池の分解図である。
図8E図8Aからの無線充電式電池の断面図である。
図8F】無線充電式電池の可撓性印刷回路基板、フェライトベース、誘導コイルおよび無線周波数コイルを示す図である。
図8G】無線充電式電池のフェライトベース、誘導コイルおよび無線周波数コイルの分解図である。
図9】無線充電式電池の電池コントローラの内部の様々な副回路のブロック図である。
図10】電池コントローラのメモリに記憶することができる例示的データ構造のブロック図である。
図11A】充電モジュールの上面図である。
図11B】充電モジュールの2つの実例のブロック図である。
図11C】充電モジュールの2つの実例のブロック図である。
図12】無線充電式電池に電荷を供給する例示的方法のフローチャートである。
図13】無線充電式電池に電荷を供給する例示的方法のフローチャートである。
図14】無線充電式電池に電荷を供給する例示的方法のフローチャートである。
図15A】オートクレーブ可能容器のベースのテクスチャード加工内部表面の2つの実例の上面図である。
図15B】オートクレーブ可能容器のベースのテクスチャード加工内部表面の2つの実例の上面図である。
図16図15Bのベースのテクスチャード加工内部表面の切欠き側面図である。
図17A】ベースの上に水滴が配置された図15Bのベースのテクスチャード加工内部表面の部分切欠き側面図である。
図17B】ベースの上に水滴が配置されたオートクレーブ可能容器のベースの非テクスチャード加工内部表面の部分切欠き側面図である。
図18A】テクスチャード加工表面の例示的テクスチャーの部分側面図である。
図18B】テクスチャード加工表面の例示的テクスチャーのプロットである。
図18C】テクスチャード加工表面の例示的テクスチャーのうねりのプロットである。
図18D】テクスチャード加工表面の例示的テクスチャーの粗さのプロットである。
図18E図18Dの例示的テクスチャーの粗さのプロットを特性化するために使用された様々なパラメータを示すプロットである。
図18F図18Dの例示的テクスチャーの粗さのプロットを特性化するために使用された様々なパラメータを示すプロットである。
図18G図18Dの例示的テクスチャーの粗さのプロットを特性化するために使用された様々なパラメータを示すプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明では、本開示についての完全な理解を提供するために多くの特定の詳細が示されている。しかしながら本開示を実践するために特定の詳細を使用する必要はないことは当業者には明らかであろう。他の実例では、本開示を曖昧にすることを回避するために、よく知られている材料または方法は詳細に説明されていない。
【0025】
本明細書全体を通して、「一実例」、「実例」、「一例」または「例」に対する参照は、例の実例に関連して説明されている特定の特徴、構造または特性は、本開示の少なくとも1つの実例に含まれていることを意味している。したがって本明細書全体を通した様々な場所における「一実例では」、「実例では」、「一例」または「例」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実例または例を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、任意の適切な組合せで、および/または1つまたは複数の実例または例における部分的組合せで結合することができる。さらに、本明細書と共に提供されている図は、当業者に対する説明を目的としたものであること、また、図面は必ずしもスケール通りには描かれていないことを認識されたい。
【0026】
本開示では、とりわけ、少なくとも1つの充電ベイを有する無線充電モジュールによって充電することができる電池が説明される。無線充電式電池は殺菌することができ、また、オートクレーブ可能容器の中に置くことができ、オートクレーブ可能容器は、その中に含まれている体積を殺菌し、かつ、無菌状態を維持することができる。言い換えると、オートクレーブ可能容器は、オートクレーブ可能容器が開かれるまでの間、オートクレーブ可能容器内の内容物が無菌状態で維持されるよう、微生物障壁を提供する。オートクレーブ可能容器は次に充電モジュールへ輸送することができ、また、無菌体積の中に維持している間、無線充電式電池を充電することができる。無線充電式電池は、無線充電式電池が無菌体積の中に維持されている間、充電モジュールと通信することも可能である。無線充電式電池を充電モジュールへ輸送している間、無線充電式電池およびその内部構成要素を低電力状態にすることができる。
【0027】
無線充電式電池が充電ベイの近くに置かれると、充電ベイと結合した通信アンテナが、電池通信デバイスとの通信に使用される電磁界を生成する。電力アンテナが同じく充電ベイと結合されており、この電力アンテナは、通信アンテナが使用可能にされると、使用不能にすることができる。一実例では、電池通信デバイスは、統合RFアンテナを有する近距離場通信(NFC)タグなどの通信デバイスを含む。他の実例では、RFIDタグなどの他のタグ、またはアンテナに結合された他の適切な回路を使用することも可能である。アンテナには充電モジュールの電磁界によってエネルギーが供給され、電池通信デバイスが低電力状態から出て充電モジュールと対になる。一実例では、電池コントローラ、充電回路、等々などの無線充電式電池のすべての他の構成要素は、RFタグアンテナにエネルギーが供給されるか、または無線充電式電池が充電モジュールと対になると、低電力状態から出ることができる。
【0028】
無線充電式電池および充電モジュールが対になると、充電モジュールは、電池充電状態データおよび電池健全性状態データなどの電池状態データをNFCタグまたは他の通信デバイスから受け取ることができる。充電モジュールは、充電モジュールの表示領域内などの1つまたは複数の指示器に電池状態データを示すことができる(図11Aを参照されたい)。充電モジュールは、NFCタグから電池動作データを同じく受け取ることができる。
【0029】
充電モジュールが電池状態データおよび/または電池動作データを受け取ると、充電モジュールは、関連する要求を無線充電式電池に送信することにより、無線充電式電池を充電する準備が整っているかどうかを決定することができる。無線充電式電池を充電する準備が整っていることを示すメッセージで無線充電式電池がその要求に応答すると、充電モジュールは充電プロセスを開始する。
【0030】
充電モジュールは、通信アンテナを使用不能にし、かつ、電池と結合した充電ベイの電力アンテナを使用可能にすることによって充電プロセスを開始することができる。電力アンテナは、電池内の対応するアンテナに誘導結合する電磁界を生成する。次に、充電電力が充電器電力アンテナから電池アンテナへ供給されて電池セルを充電する。所定の時間が経過すると、充電器コントローラは、電力アンテナを使用不能にし、通信アンテナを再び使用可能にして、通信アンテナおよび電池通信デバイスを使用して充電デバイスを電池に対にすることによって再びプロセスを開始することができる。この方法によれば、充電器コントローラは、更新されたデータを電池から周期的に受け取って、追加電力を電池に無線供給すべきかどうかを決定することができる。
【0031】
図1は、無線充電式電池14を殺菌するためのオートクレーブ可能容器12、および無線充電式電池14に充電電力を供給するための充電モジュール16を含むシステム10の斜視図である。本明細書においてより完全に説明されるように、個々のオートクレーブ可能容器12は1つまたは複数の無線充電式電池14を受け取ることができ、また、個々の充電モジュール16は1つまたは複数のオートクレーブ可能容器12を受け取ることができる。オートクレーブ可能容器12が無線充電式電池14を受け取り、また、充電モジュール16がオートクレーブ可能容器12を受け取ると、充電モジュール16は無線充電式電池14との通信を確立し、無線充電式電池14に充電電力を供給する。オートクレーブ可能容器12、無線充電式電池14および充電モジュール16の各々は、本明細書においてさらに詳細に説明される。
【0032】
オートクレーブ可能容器12は、オートクレーブの中での殺菌および充電モジュール16による充電のために1つまたは複数の無線充電式電池14を受け取るように構成されている。オートクレーブ可能容器12により、無線充電式電池14を殺菌することができ、また、様々な方法を使用して所望の使用場所(例えば手術室)へ輸送することができる。
【0033】
1つのこのような方法では、無線充電式電池14は、殺菌に先立ってオートクレーブ可能容器12内に置くことができる。次に、無線充電式電池14をオートクレーブ可能容器12の内部に維持したまま、オートクレーブプロセス(または他の適切な殺菌プロセス)でオートクレーブ可能容器12を殺菌することができる。したがってこの方法によれば、無線充電式電池14およびオートクレーブ可能容器12を一緒に殺菌することができ、また、オートクレーブ可能容器12内の体積30(図2Bに示されている)を殺菌することができ、あるいは無菌状態で維持することができる。次に、無線充電式電池14および無菌体積30の無菌状態を維持したまま、オートクレーブ可能容器12を所望の使用場所へ運ぶか、さもなければ輸送することができる。
【0034】
別のこのような方法では、無線充電式電池14はオートクレービングプロセス(または別の適切なプロセス)で殺菌することができ、次にオートクレーブ可能容器12の中に置くことができる。代替としてオートクレーブ可能容器12を殺菌して、オートクレーブ可能容器12内の体積30(図2Bに示されている)が適切に無菌されていることを保証することも可能である。したがって無線充電式電池14は、無線充電式電池14の無菌状態が維持されるようにオートクレーブ可能容器12の無菌体積30の中に置かれている。次にオートクレーブ可能容器12を密閉して、無線充電式電池14および無菌体積30の無菌状態を維持したまま、所望の使用場所へ運ぶか、さもなければ輸送することができる。
【0035】
したがって上記方法のうちのいずれかを使用して無線充電式電池14を殺菌した後、無線充電式電池14を収納しているオートクレーブ可能容器12を充電モジュール16の近くに置いて無線充電式電池14を充電することができる。したがって充電モジュール16は、無線充電式電池14が無菌体積30内で微生物的に密閉された状態で無線充電式電池14に充電電力を供給することができる。さらに、充電モジュール16は、無線充電式電池14が無菌体積30内に収納されている間、無線充電式電池14と通信して、本明細書において説明されている電池動作データ、電池状態データおよび/または任意の他の適切なデータを得ることも可能である。
【0036】
代替実例では、無線充電式電池14は、殺菌に先立ってオートクレーブ可能容器12の中に置くことも可能であり、また、オートクレーブ可能容器12は、オートクレーブ可能容器12および無線充電式電池14が非無菌状態である間に無線充電式電池14が充電電力を受け取るよう、充電モジュール16の近くに置くことができる。このような実例では、無線充電式電池14が充電モジュール16から充電電力を受け取った後、オートクレーブ可能容器12が開かれるまでの間、無線充電式電池14が無菌および充電状態で保管されるよう、オートクレーブ可能容器12および無線充電式電池14をオートクレーブの中で殺菌することができる。
【0037】
別の代替実例では、オートクレーブ可能容器12を使用して無線充電式電池14以外の外科器具を殺菌することも可能である。例えば本明細書において説明されている方法を使用して、メス、鉗子および砕骨刀などの手動外科器具を殺菌することができる。また、本明細書において説明されている方法を同じく使用して、回転ハンドピース、ドリルまたは内視鏡などの電動外科器具を殺菌することも可能である。
【0038】
図2A図2Fは、オートクレーブ可能容器12の様々な図を示したものである。示されているように、オートクレーブ可能容器12は実質的に長方形の形をしている。しかしながらオートクレーブ可能容器12は、オートクレーブ可能容器12を本明細書において説明されているように動作させることができる任意の適切な形にすることができることを認識されたい。
【0039】
図2Aに示されているように、オートクレーブ可能容器12は、2つの互いに反対側の側面部分18、2つの互いに反対側の端部部分20、底部部分22および頂部部分24を含むことができる。図2Aに示されている実例では、オートクレーブ可能容器12は蓋26およびベース28を含み、これらは、1つまたは複数のシールを使用して、オートクレーブ可能容器12内に体積30(図2Bに示されている)を画定することによって互いに密閉することができる。蓋26およびベース28の各々は、それぞれ外部表面27、29を含む。蓋26およびベース28は、それぞれ内部表面31、33(それぞれ図6Bおよび図6Cに示されている)を同じく含み、これらは協同して体積30を画定している。一実例では、蓋26はベース28から取り外すことができ、それにより、図2Aに示されているように1つまたは複数の無線充電式電池14を取外し可能にオートクレーブ可能容器12の内部に置くことができる。
【0040】
オートクレーブ可能容器12の蓋26は金属を含むことができ、熱を保持してその内容物の乾燥を容易にするように構成されている。例えばオートクレーブ可能容器12が無線充電式電池14を収納する実例では、オートクレーブ可能容器12をオートクレーブの中に置いて、蒸気、過酸化水素、オゾンまたはエチレンオキシドなど高温殺菌剤を使用して無線充電式電池14を殺菌することができる。これは、オートクレーブ可能容器12の内部またはオートクレーブ可能容器12の中に配置された無線充電式電池に凝縮する液体をもたらし得る。無線充電式電池14が殺菌され、また、オートクレーブから除去された後、蓋26は、オートクレーブからの熱を保持して、オートクレーブ可能容器12内に収納されている無線充電式電池14の乾燥を容易にする。したがって蓋26は、298ケルビンにおいて1W/(mK)以上の熱伝導率を含む。いくつかの実例では、蓋26は金属からなり、あるいは本質的に金属からなっている。他の実例では、蓋26は金属を含んでいなくてもよい。例えば蓋26は重合材料を含むことができる。このような実例では、蓋26は、オートクレーブからの熱を保持することによってその内容物の乾燥を依然として容易にする、金属以外の材料を含むことができる。
【0041】
オートクレーブ可能容器12のベース28は、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する材料を含む。既に言及したように、無線充電式電池14を収納したオートクレーブ可能容器12をオートクレーブの中に置いて、高温殺菌剤を使用して無線充電式電池14を殺菌することができる。オートクレーブ内部の温度は摂氏120度より高くなり得るため、したがってベース28は摂氏140度より高いガラス転移温度を有する材料を含む。
【0042】
また、オートクレーブ可能容器12のベース28は、通過する電磁波の伝送を許容する材料を同じく含む。既に言及したように、充電モジュール16は、オートクレーブ可能容器12を受け取って、無線充電式電池14に充電電力を供給することができる。いくつかの実例では、充電電力は電磁波として供給される。したがってベース28は、電磁波を介して充電電力を受け取るために、通過する電磁波の伝送を許容する材料を含む。したがってベース28は、通過する電磁波の伝送を許容するために、10以下の誘電率または5以下の誘電率を含む材料を含むことができる。例えばベース28は、通過する電磁波の伝送を許容する、プラスチックなどの重合材料を含むことができる。別の例として、ベース28は、通過する電磁波の伝送を許容する、重合材料以外の材料、例えばガラスなどの材料を含むことができる。
【0043】
1つのこのような実例では、通過する電磁波の伝送を許容する材料は重合材料であってもよく、また、ベース28は、射出成形によって重合材料で形成することができる。重合材料は、重合材料の総重量に基づいて、少なくとも10%、少なくとも30%または少なくとも50%の重量のポリ(アリールエーテルスルホン)(P)を含むことができる。重合材料は、重合材料の総重量に基づいて少なくとも70%の重量のポリ(アリールエーテルスルホン)(P)を含むことが好ましい。重合材料は、重合材料の総重量に基づいて少なくとも90%、そうでなければ少なくとも95%の重量のポリ(アリールエーテルスルホン)(P)を含むことがより好ましい。重合材料は、本質的にポリ(アリールエーテルスルホン)(P)からなることがより一層好ましい。重合材料は、本質的にポリ(アリールエーテルスルホン)(P)からなることが最も好ましい。ポリ(アリールエーテルスルホン)(P)は、有利には20,000から100,000までの範囲の重量平均分子量を有している。ポリ(アリールエーテルスルホン)(P)は、40,000から70,000までの範囲の重量平均分子量を有していることが好ましい。重量平均分子量は、従来のポリスチレン較正規格を使用したゲル透過クロマトグラフィによって決定することができる。ベース28は、ポリフェニルスルホンホモポリマー、すなわち反復単位が本質的に(好ましくはすべて)公式(H)の反復単位である重合体を含むことができる。SOLVAY ADVANCED POLYMERS, L.L.C.のRADEL(登録商標) Rポリフェニルスルホンは、ポリフェニルスルホンホモポリマーの例である。
【0044】
図2Aに示されているように、オートクレーブ可能容器12はラッチアセンブリ48を含むことができる。図4A図4Fにラッチアセンブリ48の一構成が示されており、ラッチアセンブリ48は図4A図5Cに一括して示され、かつ、ラベルが振られており、また、図4Eおよび図4Fにより明確に示され、かつ、ラベルが振られている。ラッチアセンブリの他の構成を同じく実現して蓋26をベース28に締め付けることができる。例えば図1図2Bに示されているラッチアセンブリは、図4A図5Cに示されているラッチアセンブリ48に関連して以下で説明される方法と実質的に同じ方法で動作する。別法としては、図6Aおよび図6Bに示されているラッチアセンブリを利用することも可能である。
【0045】
最も一般的には、ラッチアセンブリ48によれば、ユーザは、機械的利点を利用することによって確実に蓋26をベース28に締め付けることができる。そのために、ラッチアセンブリ48は、第1のボディー502、レバーボディー504およびクラスプボディー506を備えることができる。以下でさらに詳細に説明されるように、第1のボディー502は蓋26に固定して結合することができ、レバーボディー504は第1のボディー502に結合することができ、また、クラスプボディー506はレバーボディー504に結合することができる。いくつかの構成では、第1のボディー502はベース28に結合することができ、また、クラスプボディー506が蓋26と係合してベース28を蓋26に締め付けるように構成されている。本明細書においては、ラッチアセンブリ48が非固着位置と固着位置の間を移動するようにレバーボディー504を動かすと、レバーボディー504は、非固着位置と固着位置の間を移動した、と言われ得る。
【0046】
レバーボディー504を固着位置と非固着位置の間で移動させることにより、ユーザは、クラスプボディー506(以下で説明される)に個別に触れる必要なく、蓋26をベース28に固着し、また、蓋26をベース28から外すことができる。図4A図4Dに示されているように、ベース28は、ベース28と一体で形成されたリップ68を含む。オートクレーブ可能容器12を運んでいる間にベース28が非無菌表面に接触し得るため、これは有利である。より一般的に言えば、無菌内容物をオートクレーブ可能容器12から除去する際に、無菌内容物を除去する際のユーザとオートクレーブ可能容器12の間の接触を制限することが有利である。したがってユーザは、ベース28および/またはクラスプボディー506に個別に触れることなく、オートクレーブ可能容器12の蓋26をオートクレーブ可能容器12のベース28から取り外すことができるため、ユーザは、無菌内容物を無菌方式でオートクレーブ可能容器12から除去することができる。
【0047】
上で言及したように、第1のボディー502は蓋26に固定して結合されており、また、図に示されているように蓋26のいずれか一方の端部20に接続することができる。ここでは、蓋26は2つのラッチアセンブリ26を含み、それらは2つの対の互いに反対側の側面のショーターの上に配置されている。第1のボディー502は、第1のボディー502が結合されている蓋26の端部20に対して平行の外面508、および外面508から蓋26に向かって延びている2つの横方向の面510を備えている。いくつかの特徴が横方向の面510に画定されており、ピボットボア512は第1のボディー502に画定され、横方向の面510の各々の間を延びてピボット軸514を画定している。ピボット軸514は外面508に対して概ね平行であり、以下でさらに詳細に考察されるようにピボットシャフト516を受け取るように構成されている。第1のボディー502は、横方向の面510の各々の間を延びているリンクスロット518をさらに画定することができ、このリンクスロット518は、同じく以下でさらに詳細に考察されるリンクシャフト520を受け取るように構成されている。リンクスロット518は、ピボット軸514と平行の方向から見た場合に、ピボット軸514の上に配置された中心点の周りに湾曲している弓形の輪郭をリンクスロット518が有するよう、ピボット軸514の周りに半径方向に配置されている。言い換えると、リンクスロット518の中心線は、ピボット軸514を中心とする半円形の弧によって画定されている。本明細書において例証されている実施形態では、リンクスロット518を画定している弧の長さは、75度(75°)と135度(135°)の間であってもよく、また、いくつかの事例では約100°と120°の間であってもよい。さらに、第1のボディー502は、リンクスロット518の少なくとも一部がピボットボア512と蓋26の間に配置されるように構成されている。
【0048】
ラッチアセンブリ48の動作はレバーボディー504を介してもたらされる。レバーボディー504はハンドル部分522およびボディー部分524を有しており、ハンドル部分522は、ラッチアセンブリ48の動作を促進するためにユーザによって握られるように構成されており、また、ボディー部分524は、ハンドル部分522の駆動に応答して、ラッチアセンブリ48の協調運動をもたらすように構成されている。レバーボディー504のボディー部分524は、前面壁526および2つの側壁528を備えることができる。側壁528は、前面壁526の互いに反対側の側面から縁530へ向かう概ね直角の方向に延びている。前面壁526および側壁528は、例えば平らな材料の互いに反対側の縁530を曲げてU字形を形成することによって形成することができる。一対の翼532が前面壁526から概ね平行の方向に突出して、レバーボディー504のハンドル部分522を部分的に形成している。ピボット開口534およびリンク開口536はレバーボディー504のボディー部分524に画定されており、それぞれ側壁528のうちの少なくとも一方を通って延びている。ピボット開口534はピボットシャフト516を受け取るように構成されており、また、リンク開口536はリンクシャフト520を受け取るように構成されている。側壁528のうちの一方または両方に凹所562をさらに画定することができる。図4Eに示されている凹所562は側壁528を通って延びているが、凹所は、側壁528のうちの一方または両方の片側のみに配置された、厚さが薄くなった局所領域を有するディンプルであっても、あるいは側壁528のうちの一方または両方の片側に、それぞれの側壁528の反対側の側面の変形によって生じる高くなった特徴をもたらすディンプルであってもよい。
【0049】
第1のボディー502に結合されているレバーボディー504は、固着位置と非固着位置の間を第1のボディー502に対してピボット運動で動くように構成されている。レバーボディー504は第1のボディー502の上に配置されており、側壁528は、側壁528のピボット開口534が第1のボディー502のピボットボア512と整列するよう、第1のボディー502の横方向の面510に隣接して配置されている。ピボットシャフト516はピボットボア512およびピボット開口534を通って挿入されており、それによりレバーボディー504を第1のボディー502にピボット可能に結合している。次に図4B図4Dを参照すると、固着位置(図4B)、中間位置(図4C)および非固着位置(図4D)におけるレバーボディー504が示されている。レバーボディー504は、第1のボディー502に対して、ピボット軸514の周りに固着位置と非固着位置の間でピボット可能である。固着位置は、概ね、第1のボディー502の外面508に対してほぼ平行に配置されているレバーボディー504と、殺菌容器12のベース28の比較的近くに間隔を隔てたハンドル部分522とによって画定されている。非固着位置は、概ね、第1のボディー502の外面508に対してほぼ直角に配置されているレバーボディー504と、殺菌容器12のベース28から比較的遠くに間隔を隔てたハンドル部分522とによって画定されている。言い換えると、ハンドル部分522は、非固着位置におけるよりも固着位置において蓋ベース28の近くに配置される。ラッチアセンブリ48の他の特徴に対するレバーボディー504の位置を概略的に説明するために平行および直角が使用されているが、それらは、それらが参照している特定の構成要素の位置の正確な測値ではなく、単に説明の用語にすぎない。この方法では、固着位置では、レバーボディー504の前面壁526は、第1のボディー502の外面508に対してほぼ30°以内の平行で角度をなし得ることが企図されている。同様に非固着位置では、レバーボディー504の前面壁526は、第1のボディー502の外面508に対してほぼ30°以内の直角で角度をなし得る。
【0050】
ピボットボア512およびピボット開口534の両方に配置されていることに加えて、ピボットシャフト516の長さは、ヘッド部分538が第1のボディー502から離れる方向にピボット開口534から突出するようになっている。ピボットシャフト516は、個々のヘッド部分538が第1のボディーの横方向の面510およびレバーボディー504の側壁から離れる方向にピボット開口534のうちの1つから突出するよう、ピボットシャフト516の互いに反対側の側面に配置された2つのヘッド部分538を有することができる(1つしか示されていない)。ピボットシャフト516は、いくつかの方法によって所定の位置またはレバーボディー504および/または第1のボディー502のうちのいずれかに固着することができる。例えば一例示的方法は、レバーボディー504がピボットシャフト516に対してピボットするよう、ピボットシャフト516とピボットボア512の間のプレスファーストを利用することができる。別法としては、ピボットシャフト516が第1のボディー502に対してレバーボディー504と共に動くよう、ピボットシャフト516とピボット開口534の間のプレスばめを利用することも可能である。代替または組合せのいずれかとして、かしめ、ファスナー、溶接、等々などの他の方法を同じく利用することも可能である。
【0051】
レバーボディー504の運動は、レバーボディー504に結合されているクラスプボディー506によってベース28に伝達される。クラスプボディー506は、インタフェース端部540およびリンク端部542を有している。インタフェース端部540は、ベース28のリップ68と係合して、ベース28に向かって蓋26に張力をかけるように構成されている。リンク端部542はリンクボア544を画定しており、リンクボア544は、クラスプボディー506がレバーボディー504に結合され、リンクシャフト520の周りを移動することができるよう、リンクシャフト520を受け取るように構成されている。クラスプボディー506のリンク端部542の運動はレバーボディー504のリンク開口536の運動に対応しており、リンク開口536は、レバーボディー504が固着位置と非固着位置の間を移動すると、半円形の弧に沿ってリンクスロット518内を移動する。図4Dに示されているように、クラスプボディー506は2つの側面部分546をさらに備えており、これらの間にポケット548が画定されている。側面部分546は、インタフェース端部540とリンク端部542の間を延びており、レバーボディー504が固着位置に向かって移動すると、レバーボディー504の一部をポケット548に受け取るために間隔を隔てている。
【0052】
いくつかの構成では、リンクボア544は、側面部分546の各々の端部をリンクシャフト520を受け取るのに適した半径で曲げて、インタフェース端部540に向かって戻すことによってクラスプボディー506のリンク端部542の上に形成することができる。インタフェース端部540も同様に曲げて、クラスプボディー506がベース28と係合し、また、レバーボディー504が固着位置に位置すると、インタフェース端部540の係合が容易に解除されないよう、ベース28のリップ68と係合するのに適したフック形輪郭550を形成することができる。インタフェース端部540がフック形輪郭550を含んでいない実例、および/またはベース28がリップ68を含んでいない実例などの他の実例では、インタフェース端部540は、代替手段によってベース28と係合するように構成することができる。
【0053】
上で言及したように、リンクシャフト520は、リンクスロット518、リンク開口536およびリンクボア544の中に配置されている。上で説明したピボットシャフト516と同様、リンクシャフト520は、例えばプレスばめ、溶接、ファスナー、接着剤、等々などの様々な方法によってリンク開口536またはリンクボア544に固着することができる。例えば一例示的方法は、レバーボディー504がリンクシャフト520上を自由に移動することができるよう、リンクシャフト520とリンクボア544の間のプレスファーストを利用することができる。別法としては、クラスプボディー506がリンクシャフト520上を自由に移動するよう、リンクシャフト520とリンク開口536の間のプレスばめを利用することも可能である。
【0054】
図4B図4Dに示されている側面図をもう一度参照すると、クラスプボディー506の対応する動きと共に、固着位置、中間位置および非固着位置におけるラッチアセンブリ48が示されている。非固着位置へ向かうレバーボディー504の動きによってクラスプボディー506が移動し、ベース28のリップ68とのインタフェース端部540の係合を解除する。レバーボディー504がピボットすると、ピボットシャフト516の概ね上方の位置から、ピボットシャフト516の概ね下方の位置へリンクシャフト520が移動し、また、クラスプボディー506のリンク端部542が下向きの方向に移動するよう、リンクシャフト520が半円形の弧をなして移動する。クラスプボディー506の動きは、ピボットシャフト516のヘッド部分538に対して画定することができる。詳細には、ピボットシャフト516のヘッド部分538は、レバーボディー504が固着位置に位置するとクラスプボディー506から間隔を隔て、また、レバーボディー504がピボットして固着位置から離れると、レバーボディー504がさらにピボットして非固着位置へ向かう際に、ヘッド部分538がインタフェース端部540をベース28から離れる方向に移動させるよう、ヘッド部分538がクラスプボディー506と係合する。より詳細には、レバーボディー504の中間位置は、図4Cに示されているように、リンクシャフト520およびピボットシャフト516が同じ高さになる位置に画定することができる。この中間位置では、ピボットシャフト516のヘッド部分538は、クラスプボディー506の側面部分546のうちの1つと係合し、また、レバーボディー504がさらにピボットして非固着位置へ向かうと、クラスプボディー506がピボットシャフト516の周りにピボットし、インタフェース端部540がベース28から離れる方向に移動する。別法としては、中間位置では、固着位置へ向かうレバーボディー504の動きによって、フック形輪郭550がベース28のリップ68と係合することができるよう、ヘッド部分538がクラスプボディー506から間隔を隔てるようになる。
【0055】
ラッチアセンブリ48は、第1のボディー502の上にレバーボディー504と当接して配置され、非固着位置および固着位置からのレバーボディー504の自由運動を制限するための移動止めアセンブリ552をさらに備えることができる。詳細には、移動止めアセンブリ552は、第1のボディー502の横方向の面510のうちの1つに配置し、横方向の面510に対して概ね直角の方向に突出させることができる。言い換えると、移動止めアセンブリ552の一部は、移動止めアセンブリがレバーボディー504と接触するよう、一定の距離で横方向の面510の表面から高くすることができる。
【0056】
上で言及したように、移動止めアセンブリ552はレバーボディー504の自由運動を制限しており、この制限は、移動止めアセンブリ552とレバーボディー504の間の係合によってもたらされている。そのために、移動止めアセンブリ552は、外側に向かって配向されたボール564または他の移動止め要素、ばね(図示せず)およびハウジングを備えることができる。ボール564は、ハウジングによって移動可能に支持されており、また、ばねによってレバーボディー504に向かってバイアスされている。ボール564とレバーボディー504の間の接触によってボール564がハウジングの中へ変位し、ばねを圧縮する。レバーボディー504が固着位置に位置すると、ボールは凹所562でレバーボディー504と接触し、また、レバーボディー504が非固着位置に位置すると、ボール564は縁520のうちの1つでレバーボディー504と接触する。レバーボディー504を固着位置から離れる方向に移動させるためには、凹所562との係合を解除するために、凹所562と係合しているボール564をハウジング中へさらに変位させなければならず、これには、通常、ボール564が既に圧縮されていると、レバーボディー504を移動させるために必要な力より大きい力が必要である。同様に、レバーボディー504が非固着位置に位置すると、ボール564が外側に向かって移動して側壁528の縁530と係合し、それにより、レバーボディー504が非固着位置から移動すると、ボール564がもう一度内側に向かって変位して、自由運動を十分に制限するために必要な力が大きくなるよう、側壁528が移動止めアセンブリ552のカバーを取り始める。
【0057】
レバーボディー504の動きは、取付けおよび取外しの間、蓋26がベース28に対して移動する方向と成分方向を共有するため、ベース28への蓋26の取付けおよびベース28からの蓋26取外しは、有利にはラッチアセンブリ48の駆動と同時に実施される。ラッチアセンブリ48の構成により、蓋26をベース28と係合させるためのハンドル部分522の動きは、非固着位置から固着位置へのレバーボディー504のピボットと連続しており、したがって単一の動きで蓋26をベース28に結合することができる。詳細には、レバーボディー504が非固着位置に位置している場合、ユーザはハンドル部分522を握って蓋26を下に向かって動かしてベース28と係合させ、蓋とベース28が係合すると、ユーザは、そのまま蓋26を下に向かって動かして、非固着位置から固着位置へレバーボディー504をピボットさせ、それによりクラスプボディー506を移動させてベース28と係合させ、蓋26をベース28に固着する。
【0058】
ラッチアセンブリ48は、同様に連続する動きでベース28との蓋26の係合解除を実施するように構成されている。ベース28のリップ68とのクラスプボディー506のインタフェース端部540の係合解除を実施するための、非固着位置へ向かうレバーボディー504のピボッティングは、ベース28との蓋26の係合を解除するためのハンドル部分522の動きと連続している。詳細には、レバーボディー504が図4Bに示されているように固着位置に位置している場合、ユーザは、ハンドル部分522を握って、図4Cに示されているように非固着位置に向かってレバーボディー504をピボットさせ、それによりクラスプボディー506のインタフェース端部540を下に向かって移動させて、リップ68との係合を解除する。中間位置では、クラスプボディー506のリンク端部542は、側面部分546のうちの1つがピボットシャフト516のヘッド部分538と接触するよう、下に向かって移動している。ユーザがそのままレバーボディー504を非固着位置に向かって動かすと、ハンドル部分522が上に向かって移動し、それによりリンク端部542が相応じて下に向かって移動する。クラスプボディー506とピボットシャフト516の間の接触により、インタフェース端部540は、外側に向かってリップ68から離れる方向に移動し、図4Dに示されているように非固着位置に到達すると、ユーザは、上に向かう動きを継続して蓋26をベース28から離れる方向に持ち上げる。レバーボディー504とクラスプボディー506の間の協調運動をもたらす、クラスプボディー506とピボットシャフト516の間の接触のため、ユーザは、インタフェース端部540の係合を解除する二次ステップを実施する必要はなく、したがってレバーボディー504のハンドル部分522に触れるだけでベース28から蓋26を取り外すことができ、また、蓋26をベース28に取り付けることができる。
【0059】
次に図5A図5Cを参照すると、いくつかの実例では、壊れやすい密閉要素72をラッチアセンブリ48に結合することができる。壊れやすい密閉要素72は、ラッチアセンブリ48が非固着位置に位置しているか、あるいは固着位置に位置しているかどうかを示すように構成することができる。例えば図5Aおよび図5Bでは、ラッチアセンブリ48は固着位置に位置しており、壊れやすい密閉要素72はラッチアセンブリ48内に配置され、かつ、ロックされており、蓋26がベース28に密閉可能に結合されていることを示している。図5Cでは、壊れやすい密閉要素72は、レバーボディー504が非固着位置へ動かされるとせん断され、蓋26がもはやベース28に密閉可能に結合されていないことを示し、蓋26をベース28から取り外すことができる。
【0060】
図5A図5Cの実例などの、壊れやすい密閉要素72をラッチアセンブリ48に結合することができる実施例では、第1のボディー502は、蓋26から離れる方向に延びているフランジ554を含むことができる。フランジ554は、安全保護開口558を画定しているタブ部分556を有することができる。レバーボディー504は、ボディー部分524の上に配置され、前面壁526を通って延びているせん断開口560をさらに画定することができる。せん断開口560は、レバーボディー504が固着位置に向かって動かされると、せん断開口560がフランジ554のタブ部分556を受け取り、また、非固着位置では、せん断開口560はタブ部分556から間隔を隔てるように配置されている。
【0061】
図5Aおよび図5Bに示されている固着位置から図5Cに示されている非固着位置へレバーボディー504を動かすことにより、レバーボディー504のせん断開口560は壊れやすい密閉要素72を切断する。図5Aおよび図5Bに示されているように、レバーボディー504が固着位置へ動かされると、レバーボディー504のせん断開口560が第1のボディー502のタブ部分556と係合する。レバーボディー504が図5Cに示されている非固着位置へ動かされると、せん断開口560はタブ部分556から間隔を隔てる。さらに、壊れやすい密閉要素72は第1のボディー502の安全保護開口558に配置されている。したがって図5Aおよび図5Bでは、レバーボディー504は固着位置へ動かされており、壊れやすい密閉要素72は安全保護開口558に配置されており、かつ、所定の位置でロックされている。図5Cでは、壊れやすい密閉要素72は、レバーボディー504が非固着位置へ動かされると、せん断開口560によって切断される。
【0062】
壊れやすい密閉要素72は、せん断開口560が切断することができる任意の材料を含むことができる。例えば壊れやすい密閉要素はプラスチックを含むことができる。さらに、図5Bの壊れやすい密閉要素72はロックするように構成されている。示されているように、壊れやすい密閉要素72はレシーバ71およびタブ73を含むことができる。図5Bに示されているように、タブはレシーバ71に挿入することができ、また、所定の位置にロックすることができる。しかしながら他の実例では、壊れやすい密閉要素72は、ロックすることなく開口72内に配置することができる。
【0063】
図3は、無菌方式でオートクレーブ可能容器12に収納された、1つまたは複数の無線充電式電池14などの無菌内容物を除去する方法を記述した略図である。示されているように、方法は、レバーボディー504が図4Bに示されている固着位置から図4Dに示されている非固着位置へ移動するよう、ラッチアセンブリ48のレバーボディー504のハンドル部分522を、蓋26に固定結合された第1のボディー502の周りにピボットさせるステップ80を含む。また、ステップ80の間、固着位置から非固着位置へのレバーボディー504のハンドル部分522のピボットに応答して、オートクレーブ可能容器12のベース28とのラッチアセンブリ48のクラスプボディー506の係合が解除され、ラッチアセンブリ48のクラスプボディー506がベース28から離れる方向に外側に向かって移動する。ステップ80の後、方法は、次に、ベース28の体積30内の無菌内容物へのアクセスを提供するために、ベース28に触れることなくレバーボディー504を持ち上げることによって蓋26をベース28から持ち上げるステップ82へ進行する。方法は、次に、ベース28に触れることなく無菌内容物を除去するステップ84へ進行する。
【0064】
オートクレーブ可能容器12は、上で言及した方法の間、無菌方式でオートクレーブ可能容器12に収納されている無菌内容物の除去を補助する様々な特徴を含むことができる。例えばレバーボディー504は、ステップ80の間、オートクレーブ可能容器12をレバーボディー504によって持ち上げることができるよう、蓋26から110°を越えるそのピボットが防止され得る。さらに、無菌内容物が無線充電式電池14である実例では、図2Bにhbatteryとしてラベルが振られている無線充電式電池14の高さは、図2Bにhbaseとしてラベルが振られているベースの深さ(本明細書においては「ベースの高さ」と呼ぶことも可能である)より高い。したがってステップ84の間に、ベース28に触れることなく無線充電式電池14をオートクレーブ可能容器12およびベース28から除去することができる。いくつかの実例では、図2Bにおけるhlidである蓋26の深さと、ベース28の深さhbaseの合計は、無線充電式電池14の高さhbatteryと実質的に等価であってもよい。このような実例では、無線充電式電池14の高さhbatteryがベース28の深さhbaseより高いことを保証するために、オートクレーブ可能容器12は、蓋26の深さhlidがベース28の深さhbaseより深くなるように製造される。
【0065】
様々な実例では、ラッチアセンブリ48はその構成を変更することができる。さらに、既に言及したように、ベース28はリップ68を含み、また、クラスプボディー506のインタフェース端部540はフック形輪郭550を含んでいるが、他の実例では、インタフェース端部540はフック形輪郭550を含んでいなくてもよく、および/またはベース28はリップ68を含んでいなくてもよい。このような実例では、インタフェース端部540は、代替手段によってベース28と係合するように構成することができる。
【0066】
オートクレーブ可能容器12は、殺菌剤によるオートクレーブ可能容器12の透過を許容するように構成された1つまたは複数の開口32を含むことができる。図6Aはオートクレーブ可能容器12の蓋26の外部表面27を示したものであり、示されているように蓋26は複数の開口32を画定している。さらに、図6Bに示されているように、蓋は、微生物障壁40を画定しているフィルター36を受け取るためのマウント34を含むことができる。図6Bでは、フィルター36は、さもなければ複数の開口32を通ってオートクレーブ可能容器12の内部に入り得る汚染物質を防止し、あるいは汚染物質の量を最少にするために、オートクレーブ可能容器12の内部に面している。例えばフィルター36は、オートクレーブ可能容器12の蓋26およびベース28と協同して、オートクレーブ可能容器12全体が殺菌された後の体積30の無菌状態を維持することができる。したがってオートクレーブ可能容器12が非無菌場所に移動されても、蓋26およびベース28が密閉状態を維持している限り、体積30を無菌状態で維持することができる。いくつかの実例では、ベース28は複数の開口32を画定することができ、また、フィルター36を受け取るためのマウント34を含むことができる。
【0067】
図6Cに示されているように、オートクレーブ可能容器12のベース28は、無線充電式電池14を受け取るように形状設定された複数のレセプタクル42を含むことができる。図6Cは2つのレセプタクル42を有するオートクレーブ可能容器12を示しているが、オートクレーブ可能容器12には、1つまたは複数の無線充電式電池14を受け取るための任意の適切な数のレセプタクル42を提供することができる。例えば一実例では、オートクレーブ可能容器12は、単一の無線充電式電池14を受け取るための単一のレセプタクル42のみを含むことができる。いくつかの実例では、オートクレーブ可能容器12はレセプタクル42を省略することができる。さらに、レセプタクル42は、レセプタクルの壁43の中に1つまたは複数の無線充電式電池14の一部を受け取ることも可能である。
【0068】
図6Dに示されているように、オートクレーブ可能容器12のベース28は、対応するレセプタクル42と整列させることができる複数の突起44を含むことができる。突起44はオートクレーブ可能容器12の外部表面27によって画定されており、対応するレセプタクル42と整列させることができる。例えば図6Dの突起44はベース28の外部表面29によって画定されており、レセプタクル42と整列している。したがって無線充電式電池14がレセプタクル42内に挿入される実例では、無線充電式電池14も対応する突起44と同じく整列することになる。いくつかの実例では、オートクレーブ可能容器12は突起44を省略することができる。
【0069】
ベース28の突起44により、オートクレーブ可能容器12を充電モジュール16の上に置くことができる。本明細書においてさらに説明されるように、充電モジュール16は、オートクレーブ可能容器12の突起44を受け取るように形状設定された、すなわちインセットされた充電ベイ46(図11Aに示されている)を含むことができる。したがって個々の突起44は、オートクレーブ可能容器12およびその中の内容物を充電モジュール16の上に整列させるために、個々の突起44を充電モジュール16の対応する充電ベイ46の上に置くことができるようにサイズ設定され、かつ、形状設定されている。既に言及したように、無線充電式電池14がレセプタクル42内に挿入される実例では、無線充電式電池14は、対応する突起44と整列することになる。したがってオートクレーブ可能容器12の突起44を充電モジュール16の充電ベイ46内に配置することにより、無線充電式電池14は、充電電力を充電モジュール16から無線充電式電池14に転送することができるよう、充電ベイ46と整列する。いくつかの実例では、オートクレーブ可能容器12は、オートクレーブ可能容器12がレセプタクル42を含んでいない場合であっても、オートクレーブ可能容器12を充電モジュール16の上に置き、かつ、それに応じて整列させることができるよう、突起44を含むことができる。
【0070】
さらに、図6Dは、2つのレセプタクル42に対応する2個の突起44を有するオートクレーブ可能容器12を示しているが、オートクレーブ可能容器12の上には、充電モジュール16の上にオートクレーブ可能容器12を置くための任意の適切な数の突起44を提供することができる。例えば一実例では、オートクレーブ可能容器12は、オートクレーブ可能容器12を充電モジュール16の上に置き、かつ、単一の無線充電式電池14を充電ベイ46と整列させるための単一の突起44のみを含むことができる。いくつかの実例では、オートクレーブ可能容器12は突起44を省略することができる。
【0071】
もう一度図6Cを参照すると、複数のレセプタクル42は床86を含む。さらに、個々のレセプタクル42は、床86から延びている複数のスタンドオフ88を含むことができる。例えば図6Cでは、個々のレセプタクル42は4つのスタンドオフ88を含む。スタンドオフ88は、レセプタクル42によって受け取られた無線充電式電池14が、無線充電式電池14が床86から間隔を隔てるようにスタンドオフ88と接触するように構成されている。この方法によれば、殺菌剤は、オートクレーブ可能容器12がオートクレーブの中に置かれ、かつ、殺菌されると、無線充電式電池14の真下を循環することができる。これは、オートクレーブサイクルが完了した後の無線充電式電池14の乾燥を同じく改善することができる。
【0072】
したがってオートクレーブ可能容器12が複数のスタンドオフ88を含む複数のレセプタクル42を含む実例では、無線充電式電池14を殺菌する方法を実行することができる。方法は、無線充電式電池14の底部表面がレセプタクルの床86から間隔を隔てるよう、複数のスタンドオフ88の上に無線充電式電池14を配置するステップと、オートクレーブの中にオートクレーブ可能容器12を置くステップと、殺菌剤が無線充電式電池14の底部表面と接触するようにオートクレーブ可能容器12を殺菌するステップとを含む。
【0073】
様々な実例では、スタンドオフ88の数、配置、形およびサイズを変えることができる。例えば個々のレセプタクル42は、任意の適切な数のスタンドオフ88を含むことができる。図6Cでは、個々のレセプタクル42は4つのスタンドオフ88を含んでいるが、他の実例では個々のレセプタクル42は、もっと多い数の、あるいはもっと少ない数のスタンドオフ88を含むことができる。さらに、スタンドオフ88は、任意の適切な様式で配置することができ、例えば図6Cに示されているような長方形様式、三角形様式、円形様式または任意の他の適切な様式で配置することができる。スタンドオフ88は、任意の形、例えば図6Cに示されているような球面の形、角錐の形、立方形の形または任意の他の適切な形を有することができる。さらに、スタンドオフ88は任意の適切なサイズにすることも可能である。例えばスタンドオフ88は、レセプタクル42と比較して、図6Cに示されているスタンドオフ88とは異なるサイズおよび高さを有することができる。さらに、レセプタクル42の個々のスタンドオフ88は、異なるサイズ、高さのスタンドオフ88であってもよく、また、殺菌剤がスタンドオフ88同士の間を移動することができるよう、互いに間隔を隔てることができる。また、スタンドオフ88は、無線充電式電池14がレセプタクル42によって受け取られると、スタンドオフ88がレセプタクル42の床86と接触するよう、無線充電式電池14の底部表面から延びることができ、あるいは無線充電式電池14の底部表面に配置することができる。最後に、オートクレーブ可能容器12はスタンドオフ88を省略することも可能である。
【0074】
スタンドオフ88のサイズは、無線充電式電池12を殺菌する観点から選択することができる。例えばスタンドオフ88の形またはサイズは、殺菌剤が無線充電式電池14の底部表面の大部分と接触することができるよう、スタンドオフ88が接触する無線充電式電池14の底部表面の面積に基づいて選択することができる。例えばスタンドオフ88が接触する無線充電式電池14の底部表面の面積は、無線充電式電池14の底部表面の面積の25%、20%、15%、10%または5%未満にすることができる。したがってオートクレーブプロセスの間、電池の底部表面の大部分が殺菌剤に露出される。詳細には、底部表面の面積の75%、80%、85%、90%または95%より広い面積を殺菌剤に露出することができる。
【0075】
スタンドオフ88の高さは、無線充電式電池12を充電する観点から選択することができる。既に言及したように、無線充電式電池14の電力アンテナ194は充電モジュール16の誘導コイル130の近くに置かれている。いくつかの実例では、誘導コイル130は、電力アンテナ194と誘導コイル130の間の距離が短いほど、充電電力をより有効に電力アンテナ194に転送することができる。他の実例では、電力アンテナ194と誘導コイル130の間に閾値距離が存在しており、この閾値距離より長い距離では、充電電力を電力アンテナ194に転送する誘導コイル194の効率が低下する。いずれの実例においても、スタンドオフ88の高さは相応じて選択することができる。例えば電力アンテナ194と誘導コイル130の間の充電電力の転送効率を最大化し、その一方で依然として無線充電式電池14の底部表面との殺菌剤の接触を許容するために、スタンドオフ88の高さを最低にすることができる。別の例として、電力アンテナ194と誘導コイル130の間の充電電力の転送効率を維持し、その一方で依然として無線充電式電池14の底部表面との殺菌剤の接触を許容するために、閾値距離に基づいてスタンドオフ88の高さを選択することも可能である。例えばスタンドオフ88の高さは、無線充電式電池14の底部表面との殺菌剤の接触を許容し、かつ、10%、25%、50%、75%または90%を超える充電電力の転送効率を維持するために、4ミリメートル以下にすることができる。
【0076】
オートクレーブ可能容器12は、図6E図6Fに示されているウェブ89などのアライメント特徴を同じく含むことができる。ウェブ89は、レセプタクル42が無線充電式電池14を受け取り、また、オートクレーブ可能容器12が無線充電デバイス16の上に配置されると、電力アンテナ194および誘導コイル130が整列するよう、レセプタクル42内で無線充電式電池14を整列させるように構成されている。
【0077】
図6Eでは、ベース28は、床86と内部表面33の間を延びているウェブ89を含む。レセプタクル42が無線充電式電池14を受け取り、また、オートクレーブ可能容器12が無線充電デバイス14の上に配置されると、電力アンテナ194および誘導コイル130が整列するように無線充電式電池14のハウジングがウェブ89と接触する。図6Eでは、ウェブ89は、内部表面33から床86まで下に向かって傾斜が付けられている。
【0078】
図6Eおよび図6Fでは、ベース28は、床86とスタンドオフ88の間を延びているランプ89’などの追加アライメント特徴を同じく含む。示されているように、レセプタクル42は、複数のランプ89’に対応する複数のスタンドオフ88を備えている。個々のランプ89’は、床86と対応するスタンドオフ88の間を延びている。示されているように、図6Fのランプ89’は、スタンドオフ88の頂点から床86まで下に向かって傾斜が付けられている。いくつかの実例では、ベース28はランプ89’を含むことができ、また、床86と内部表面33の間を延びているウェブ89を省略することができる。
【0079】
ランプ89’は、レセプタクル42が無線充電式電池14を受け取り、また、オートクレーブ可能容器12が無線充電デバイス16の上に配置されると、電力アンテナ194および誘導コイル130が整列するよう、レセプタクル42内で無線充電式電池14を整列させるように構成されている。いくつかの実例では、ランプ89’は、レセプタクル42内に配置されている無線充電式電池14を整列させるが、適切には整列しない(電力アンテナ194および誘導コイル130は整列していない)。例えば無線充電式電池14は、無線充電式電池14の隅がスタンドオフ88と無線充電式電池14の間に配置されるようにレセプタクル42内に配置することができる。このような実例では、無線充電式電池14はランプ89’のうちの少なくとも1つと接触し、オートクレーブ可能容器12が動かされると、無線充電式電池14は、無線充電式電池14がランプ89’と接触しなくなるまで、少なくとも1つのランプ89’に沿って摺動することができる。無線充電式電池14がランプ89’と接触しなくなると、電力アンテナ194および誘導コイル130が整列する。
【0080】
図6Gでは、無線充電式電池12は、無線充電式電池12のハウジング108から突出しているリブ89’’などのアライメント特徴を含む。ベース28がウェブ89を含んでいない実例では、無線充電式電池12のリブ89’’は、レセプタクル42と接触して無線充電式電池14をレセプタクル42内で整列させる。ベース28がウェブ89を同じく含む実例では、無線充電式電池12のリブ89’’およびベース28のウェブ89が協同して無線充電式電池12をレセプタクル42内で整列させる。
【0081】
ベース28は、任意の数のアライメント特徴を含むことができることに留意されたい。他の実例では、オートクレーブ可能容器12の他の構成要素も同じくアライメント特徴を含むことができる。例えば蓋26は、追加または別法として、蓋26がベース28に結合され、また、オートクレーブ可能容器12が無線充電デバイス14の上に配置されると、電力アンテナ194および誘導コイル130が整列するよう、ウェブを含むことができる。
【0082】
いくつかの実例では、取外し可能トレーをオートクレーブ可能容器12内に配置することができる。例えば図7Aおよび図7Bの実例では、取外し可能トレー90はベース28内に配置されている。このような実例では、取外し可能トレー90が無線充電式電池14を受け取るよう、1つまたは複数の無線充電式電池14を取外し可能トレー90の上に置くことができ、また、取外し可能トレー90をオートクレーブ可能容器12内に配置して、無線充電式電池14をベース28内に配置することも可能である。取外し可能トレー90は、無線充電式電池14をベース28から除去するために、図7Cに示されているようにオートクレーブ可能容器12から取り外すことができる。したがって取外し可能トレー90により、殺菌に先立って1つまたは複数の無線充電式電池14をオートクレーブ可能容器12内に配置することができ、また、1つまたは複数の無線充電式電池14が殺菌された後に、1つまたは複数の無線充電式電池14をオートクレーブ可能容器12から除去することができる。
【0083】
図7Dに示されているように、取外し可能トレー90は開口94を含む周囲92を含む。したがって取外し可能トレー90の周囲92は開放周囲92と呼ぶことができる。取外し可能トレー90は任意の適切な数の開口94を含むことができる。図7Dに示されているように、取外し可能トレー90は2つの開口94を含む。開口94は、取外し可能トレー90が金属などの電磁波の伝送を禁止し得る材料を含んでいる場合であっても、電磁波の伝送を許容する。開口94、電磁波の伝送を許容するのに適した任意のサイズにすることができる。
【0084】
図7Eおよび図7Fは、取外し可能トレー90が電磁波の伝送を禁止し得る材料を含む実例における、開口94が電磁波の伝送を許容する様子を示したものである。開口94が電磁波の伝送を許容する様子を示すために、無線充電式電池14の誘導コイル130が示されており、誘導コイル130は充電電力を受け取るように構成されている。さらに、充電モジュール16の充電ベイ46の電力アンテナ194が示されており、電力アンテナ194は、誘導コイル130が電力アンテナ194の近くに位置すると、無線充電式電池14に充電電力を送るように構成されている。図7Eおよび図7Fでは、電力アンテナは充電コイルとして示されている。さらに、図7Eの取外し可能トレー90は開口94を含んでいないため、周囲92は開放周囲ではない。一方、図7Fの取外し可能トレー90は開口94および開放周囲92を含む。
【0085】
さらに、図7Eおよび図7Fには、電力アンテナ194によって生成された磁界96を示すために磁力線が示されている。電力アンテナ194は、無線充電式電池14の誘導コイル130に電流を誘導し、無線充電式電池14に充電電力を供給する磁界96を生成している。磁界96と誘導コイル130の誘導電流の間の関係は、磁界96の強度が大きいほど、誘導コイル130の誘導電流の大きさが大きくなるようになっている。磁界96が電磁波の伝送を禁止する材料を通って流れると、磁界96は、図7Eに示されている渦電流98などの渦電流を誘導する。それに応答して渦電流98は、磁界96の方向とは逆の磁界100を生成し、表示コイル130を通って流れる総合磁界の強度を減衰させる。したがって誘導コイル130を通って流れる総合磁界の強度が減衰するため、誘導コイル130の誘導電流の大きさが小さくなり、無線充電式電池14に供給する充電電力が小さくなる。
【0086】
図7Eおよび図7Fでは、磁界96は、既に言及したように電磁波の伝送を禁止する材料を含むことができる取外し可能トレー90を通って流れている。しかしながら図7Eでは取外し可能トレー90の周囲92は開口94を含まず、また、図7Fでは取外し可能トレー90の周囲92は開口94を含んでいるため、より多くの磁界96が取外し可能トレー90を通って流れ、無線充電式電池14はより大きい充電電力を受け取る。説明すると、磁界96が図7Eの取外し可能トレー90を通って流れると、図7Eに示されている渦電流98などのより大きい渦電流が磁界96によって誘導され、無線充電式電池14に供給される充電電力が小さくなる。これは、渦電流98が磁界96の方向とは逆の誘導磁界99を生成することによるものである。したがって周囲92の開口94は、電力アンテナ194によって生成される磁界96などの電磁波の伝送を許容するため、より小さい渦電流98が生成され、より大きい充電電力が無線充電式電池14に供給される(取外し可能トレー90が図7Eなどのように開口94を含んでいない実例と比較して)。
【0087】
図7Dでは、取外し可能トレー90は、開口94に隣接するボイド104を画定しているサポート部材102を含む。図7Cを参照すると、ボイド104は無線充電式電池14の一部を受け取るようにサイズ設定することができる。示されているように、ボイド104は、取外し可能トレー90がオートクレーブ可能容器12から取り外されると、取外し可能トレー90によって受け取られた充電式電池14の部分15がサポート部材102の下方に位置するようにサイズ設定されている。取外し可能トレー90は、任意の適切な数のサポート部材102および対応するボイド104を含むことができる。例えば図7Dでは、取外し可能トレー90は、2つの無線充電式電池14を受け取るように構成された2つのサポート部材102および2つの対応するボイド104を含む。
【0088】
ベース28が突起44を含む実例では、ボイド104は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、突起44の真上に配置することができる。図7Dには突起44の概略が仮想で示されており、また、ボイド104は、突起44の真上に配置されているものとして示されている。この方法によれば、ボイド104によって受け取られた無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、突起44の真上に配置される。既に言及したように、突起44は充電モジュール16の充電ベイ46内に配置されている。したがって取外し可能トレー90によって受け取られた無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、充電電力を充電モジュール16から無線充電式電池14に転送することができるよう、充電ベイ46と整列する。
【0089】
ベース28が、無線充電式電池14を受け取るように形状設定されたレセプタクル42を画定している実例では、ボイド104は、取外し可能トレー90が図7Dに示されているようにベース28内に配置されると、レセプタクル42の真上に配置することができる。この方法によれば、ボイド104によって受け取られた無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、レセプタクル42によって受け取られる。例えば図7Aでは、無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、レセプタクル42によって受け取られる。既に言及したように、レセプタクル42は、レセプタクル42内に挿入された無線充電式電池14が対応する突起44と同じく整列することになるよう、突起44と整列する。したがって取外し可能トレー90によって受け取られた無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、充電電力を充電モジュール16から無線充電式電池14に転送することができるよう、レセプタクル42によって受け取られ、対応する突起44と整列し、また、充電ベイ46と整列する。
【0090】
ベース28がレセプタクル42を画定している実例では、レセプタクル42は、図7A図7Cおよび図7Dに示されているように、既に説明した床86および既に説明したスタンドオフ88を同じく含むことができる。このような実例では、ボイド104は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、図7Dに示されているようにレセプタクル42の真上に配置することができる。この方法によれば、ボイド104によって受け取られた無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、図7Aに示されているようにレセプタクル42によって受け取られ、スタンドオフ88と接触する。したがって取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、無線充電式電池14はレセプタクル42によって受け取られ、また、充電モジュール16から無線充電式電池14に充電電力を転送することができる。さらに、無線充電式電池14は、レセプタクル42の床86から間隔を隔てて、無線充電式電池14の真下の殺菌剤の循環を許容している。
【0091】
既に言及したように、ボイド104は、無線充電式電池14の一部をボイド104内に配置することができるようにサイズ設定することができる。例えば図7Cでは、無線充電式電池14の部分15は、取外し可能トレー90のボイド104内に配置されている。このような実例では、レセプタクル42は、図7Aに示されているように無線充電式電池14の部分15を受け取り、また、無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28の中に配置されると、複数のスタンドオフ88の上に配置される。ベース28が複数のスタンドオフ88を含まず、また、無線充電式電池14をボイド104内に配置することができる実例では、ボイド104は、取外し可能トレー90によって受け取られた無線充電式電池14の部分15がレセプタクル42によって受け取られ、また、レセプタクル42の床86から間隔を隔てるようにサイズ設定することができる。したがってベース28が複数のスタンドオフ88を含んでいない実例では、ボイド104のサイズが無線充電式電池14の真下の殺菌剤の循環を依然として許容することができる。
【0092】
図7Cは、取外し可能トレー90がベース28から取り外され、また、取外し可能トレー90によって受け取られた無線充電式電池14を取外し可能トレー90がベース28から除去している実例を示したものである。図7Cに示されているように、取外し可能トレー90のサポート部材102は、取外し可能トレー90がベース28から取り外されると、無線充電式電池14と接触する。この方法によれば、無線充電式電池14は、取外し可能トレー90がベース28から取り外されると、ベース28から除去される。
【0093】
図7Cは、取外し可能トレー90がベース28内に配置されようとしている実例を同じく示していることに留意されたい。したがって取外し可能トレー90のサポート部材102は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されつつある場合、同じく無線充電式電池14と接触する。
【0094】
図7Bの実例などのいくつかの実例では、取外し可能トレー90および取外し可能トレー90によって受け取られた無線充電式電池14がベース28内に配置されると、無線充電式電池14はレセプタクル42によって受け取られ、また、取外し可能トレー90はベース28と接触し、もはや無線充電式電池14とは接触しない。例えば図7Bに示されているように、サポート部材92は、取外し可能トレー90がベース28内に配置されると、もはや無線充電式電池14と接触しない。さらに、無線充電式電池14の部分15は、もはやサポート部材92の下方には存在しない。したがって取外し可能トレー90がベース28から取り外されると、取外し可能トレー90は無線充電式電池14と接触して、無線充電式電池14をベース28から除去する。
【0095】
有利には、取外し可能トレー90は、取外し可能トレー90がベース28から取り外されるか、あるいはベース28内に配置されつつある場合、無線充電式電池14と接触するため、ユーザは、無線充電式電池14と物理的に接触する必要はない。したがってユーザは、無線充電式電池14がベース28から除去されるか、あるいはベース28内に配置されつつある場合に、無線充電式電池14の無菌状態を危うくする危険を犯すことはない。
【0096】
取外し可能トレー90は様々な特徴を同じく含むことができる。例えば図7A図7Dに示されているように、取外し可能トレー90は、取外し可能トレー90の把握を容易にすることができ、また、オートクレーブ可能容器12内への配置およびオートクレーブ可能容器12からの除去を容易にすることができる1つまたは複数のハンドル106を含むことができる。いくつかの実例では、取外し可能トレー90は、オートクレーブ可能容器12内の殺菌剤の循環を許容する複数の開口を画定することができる。この方法によれば、オートクレーブ可能容器12がオートクレーブの中に置かれ、殺菌される際に、取外し可能トレー90が殺菌剤の循環を禁止することはない。
【0097】
いくつかの実例では、オートクレーブ可能容器12の少なくとも一部は、少なくとも部分的に透明、半透明および/または非不透明であり、ユーザによるレセプタクル42内の無線充電式電池14および/または電池14の状態の観察を可能にしている。例えばいくつかの実例では、無線充電式電池14は、充電の状態および/または電池の健全性の状態を示す、LEDなどの電池状態指示器を含むことができる。このような実例では、オートクレーブ可能容器12は透明部分を含むことができ、あるいはオートクレーブ可能容器12は、無線充電式電池14がレセプタクル42内に置かれた場合に、透明部分を通して電池状態指示器を見ることができるよう、少なくとも部分的に透明にすることができる。
【0098】
例示的無線充電式電池14は図8A図8Eに示されている。図8Aに示されているように、無線充電式電池14はハウジング108を含む。ハウジング108は頂部部分110および底部部分112を含む。頂部部分110および底部部分112は、頂部部分110および底部部分112がオートクレーブ可能ハウジングを形成するよう、密閉可能に結合することができる。
【0099】
頂部部分110は電池ヘッド114と共に形成することができる。電池ヘッド114は、図8Bに示されているように、外科ツール116のツールハウジング118の後方端に適合するように寸法設定することができる。外科ツール116については、「SYSTEM AND METHOD FOR WIRELESSLY CHARGING A MEDICAL DEVICE BATTERY」という名称のPCT国際出願第PCT/US2018/052854号にさらに記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0100】
本明細書において説明されている無線充電式電池14の構成要素はハウジング108内に配置することができる。図8Aおよび図8Cに示されているように、ハウジング108は、ハウジング108に溶接して一体構造を形成し、それによりシームレスボンドを形成することができるカバー150を含むことができる。さらに、同じく図8Aおよび図8Cに示されているシール152をハウジング108とカバー150の間に配置して、カバー150とハウジング108の間に気密障壁を形成することができる。シール152は、オートクレーブ可能であり、また、任意選択で圧縮可能である材料で形成することができる。例えばシール152はEPDMゴムまたはシリコンゴムを含むことができる。
【0101】
無線充電式電池14のハウジング108は、オートクレーブサイクルのために適した材料を含むことができる。ハウジング108内に配置された無線充電式電池14の構成要素、ハウジング108、電力コンタクト120、122およびカバー150を含む無線充電式電池14は、蒸気殺菌、過酸化水素殺菌または他の適切な殺菌技法によって、ツール116と共に、あるいはツール116とは別に殺菌されるように構成されている。「無菌」とは、プロセスが完了した後、ハウジング108またはカバー150が少なくとも10-6の殺菌保証レベル(SAL)を有していることを意味している。これは、殺菌されたアイテムの上に単一の生存可能な微生物が存在する可能性が100万分の一以下であることを意味している。無菌のこの定義は、「Safe Handling and Biological Decontamination of Medical Devices in Health Care Facilities and Nonclinical Settings」という名称のANSI/AAMI ST35-1966に示されている定義である。代替用途に対しては、「殺菌」プロセスは、プロセスが完了した後、ハウジング108またはカバー150が少なくとも10-4のSALを有していれば十分である。
【0102】
また、無線充電式電池14の多くのバージョンは、オートクレーブ可能なハウジング108またはカバー150を含んでいるが、必ずしもそうである必要はない。この特徴は、医療/外科用途のために設計されない電池の設計の一部ではないことがしばしばである。同様に、この無線充電式電池14の特徴は、無菌ハウジング中の非無菌電池と呼ばれることがしばしばである電池に組み込むことができる。無菌ハウジング中の非無菌電池は、セルクラスター、およびセルレギュレータ(電圧レギュレータ)、トランジスタ(例えばFETS)、抵抗、コンデンサおよびマイクロプロセッサまたは電池コントローラなどの電気構成要素が監視される回路基板を含む。このセルクラスターはオートクレーブ可能ではない。その代わりに、セルクラスターは、オートクレーブ可能なハウジングに除去可能にはめ込むことができる。セルがハウジングにはめ込まれると、ハウジングが密閉される。したがってセルおよび他のクラスター形成構成要素は、殺菌されたエンクロージャの中にカプセル封止される。セルクラスターおよびハウジングの両方と一体のコンタクトは、電池から電流が流れるコンタクト経路を提供している。無菌ハウジング中の非無菌電池アセンブリの構造については、「ASEPTIC BATTERY WITH A REMOVAL CELL CLUSTER, THE CELL CLUSTER CONFIGURED FOR CHARGING IN A SOCKET THAT RECEIVES A STERILIZABLE BATTERY」という名称の米国特許第7,705,559 B2号、および「ASEPTIC BATTERY ASSEMBLY WITH REMOVABLE, RECHARGEABLE BATTERY PACK, THE BATTERY PACK ADAPTED TO BE USED WITH A CONVENTIONAL CHARGER」という名称のPCT公開第WO 2007/090025 A1号によってさらに理解することができ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0103】
いくつかの無線充電式電池14は補助構成要素を同じく備えている。これらの構成要素は、内部センサ、データ収集回路、メモリまたは制御プロセッサを含むことができる。これらの構成要素は、電池が露出される環境を監視し、電池の使用に関するデータを記憶し、および/または電池が取り付けられる医療デバイスに関するデータを記憶することができる。補助構成要素は、「BATTERY CHARGER ESPECIALLY USEFUL WITH STERILIZABLE RECHARGEABLE BATTERY PACKS」という名称の米国特許第6,018,227 A号、および「SYSTEM AND METHOD FOR RECHARGING A BATTERY EXPOSED TO A HARSH ENVIRONMENT」という名称の米国特許公開第2007/0090788 A1号/PCT公開第WO 2007/015639 A2号に記載されている補助構成要素を含むことができ、あるいはそれらに類似していてもよく、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれている。電池がこれらの補助構成要素のうちの1つまたは複数を備えている場合、ハウジング108は補助コンタクト(例えばデータコンタクト124)を含むことができる。この補助コンタクトは、補助構成要素から信号が受け取られ、および/または補助構成要素に信号が送信されるコンタクトであってもよい。
【0104】
電池ヘッド114は電力コンタクト120、122を備えることができる。電力コンタクト120、122は、ツール116がエネルギー供給電流を引き出す導電部材である。いくつかの実例では、電力コンタクト120は無線充電式電池14の陰極であり、また、電力コンタクト122は無線充電式電池14の陽極である。電力コンタクト120、122は、無線充電式電池14をツール116に取外し可能に結合することができるように形状設定し、かつ、物理的に適合させることができる。より詳細には、電力コンタクト120、122は、ツール116との物理的接続および電気的接続を確立するために、ツール116の対応する部分に挿入されるように物理的に適合される。したがって電力コンタクト120、122がツール116に挿入され、また、電圧が電力コンタクト120、122の両端間に印加されるよう、電力コンタクト120、122が活性化されると、無線充電式電池14はツール116に電力を供給する。
【0105】
電池ヘッド114はデータコンタクト124を同じく備えることができる。1つまたは複数のデータコンタクト124が含まれている実例では、データ信号および命令信号は、データコンタクト124を通して無線充電式電池14に書き込まれ、また、データコンタクト124を通して無線充電式電池14から読み出される。したがって無線充電式電池14は、データコンタクト124を使用して、外科ツール116のツールプロセッサとデータおよび命令を交換することができる。これらの信号は、適切な有線通信プロトコルを使用して交換することができる。データコンタクト124を省略することができる他の実例では、データおよび命令は、無線で無線充電式電池14に書き込むことができ、また、無線で無線充電式電池14から読み出すことができる。
【0106】
無線充電式電池14の物理的構造は、本明細書において説明され、例証されている構造から変更することができる。例えば電池ヘッド114、電力コンタクト120、122およびデータコンタクト124は、頂部部分110から、および/または無線充電式電池14から省略することができる。例えば電力コンタクト120、122のうちの1つまたは複数は、無線充電式電池14ではなく、ツールハウジング118に直接取り付けることができる。別の実例では、電力コンタクト120、122はカバー150に取り付けることができる。電力コンタクト120、122は、図8Cには電池ヘッド114から延びているものとして示されているが、電力コンタクト120、122は、ツール116からの対応するコンタクトをカバー150および/またはハウジング108に挿入して電力コンタクト120、122に接触させるよう、部分的に、または完全にカバー150および/またはハウジング108内に収納することができる。
【0107】
図8Cに示されているように、無線充電式電池14は、本明細書においてさらに考察される複数の構成要素を含む。例えば図8Cに示されているように、無線充電式電池14は、1つまたは複数のセル126、誘導コイル130、電池マイクロコントローラ140、電池通信デバイス142、ゲート144および充電回路146を含む。また、無線充電式電池14は、充電モジュール16との通信に使用することができるNFCタグまたはRFIDタグなどの、通信アンテナを有するタグ148を同じく含むことができる。本明細書において説明されている電池構成要素は、回路基板136(図8Dに示されている)などの回路基板内に含めることができる。
【0108】
図8Dを参照すると、1つまたは複数のセル126はハウジング108内に配置することができる。セル126は、無線充電式電池14内に電荷を蓄積するために使用される。図8Bおよび図7Cに示されているように、無線充電式電池14は6個のセル126を含む。しかしながら他の実例では、無線充電式電池14は、もっと少ない数の、あるいはもっと多い数のセル110を含むことができる。
【0109】
いくつかの実例では、セル126はリチウムイオンセルである。例えばセル126は、それらに限定されないが、リチウムイオンセラミックセル、リン酸鉄リチウム、窒化リン酸鉄リチウムセル、リチウムイオンニッケルマグネシウムコバルトまたは流加リンスズリチウムセルを含む任意の適切なニッケル化学セルまたはリチウム化学セルを含むことができる。一実例では、セル126は、殺菌の間(例えばオートクレーブプロセスの間)、損傷することなく、あるいは低減された損傷で機能性を維持するように構成された高温セルであってもよい。別の実例では、セル126は、鉛酸または任意の他の適切なタイプのセルであってもよい。
【0110】
いくつかの実例では、個々のセル126は、適切に充電されると、リン酸鉄リチウムの場合、3.3VDCの公称セル電圧を有する。さらに、セル126は、まとめて直列に接続してセルクラスターを形成することができる。示されている実例では、無線充電式電池14は、6個の直列に接続されたセル126を含む。したがって無線充電式電池14のこの実例は、約19.8VDCの電位を出力するように構成されている。別法としては、いくつかの実例では、セル126のうちの少なくともいくつかはまとめて並列に接続することも可能である。電池の内部のセル126の数およびタイプは、当然、説明されている数およびタイプとは異なっていてもよい。
【0111】
図8Dに示されているように、フェライトベース128はハウジング118とセル126の間に配置することができる。同じく示されているように、誘導コイル130および無線周波数コイル132はフェライトベース128の上に配置することができ、また、接着剤などの適切な技法を使用して取り付けることができる。誘導コイル130、無線周波数コイル132およびフェライトベース128は、図8Dおよび図8Eにさらに示されている。図8D図8Gに示されている実例では、フェライトベース128はモノリシック構成要素であり、また、誘導コイル130および無線周波数コイル132は同じフェライトベース128を共有している。例えば、示されているように、誘導コイル130および無線周波数コイル132は、誘導コイル130が無線周波数コイル132内に配置されるよう、フェライトベース128の上に同心で配置されている。他の実例では、誘導コイル130および無線周波数コイル132は、フェライトベース128の上に別様に配置することも可能である。例えば誘導コイル130および無線周波数コイル132は、誘導コイル130および無線周波数コイル132が共面になるようにフェライトベース128の上に配置することができる。
【0112】
フェライトベース128を使用して、電磁波または無線周波数信号などの出力が強化された無線信号から受け取られる電磁障害の量を少なくし、また、出力が強化された無線信号の無線範囲を広くすることができる。図8D図8Gに示されている実例では、誘導コイル130は、電力伝送のため電磁波を受け取るように構成されており、また、無線周波数コイル132は、通信のための無線周波数信号を受け取るように構成されている。フェライトベース128は、誘導コイル130によって受け取られる電磁波、および無線周波数コイル132によって送信され/受け取られる無線周波数信号の電磁障害を防止するために使用されている。
【0113】
図8D図8Gに示されている実例では、誘導コイル130および無線周波数コイル132は、有利には単一のフェライトベース128の上に配置され、よりコンパクトな方法での無線充電式電池14の構築を可能にしている。いくつかの実例では、誘導コイル130および無線周波数コイル132は、個別のフェライトベースの上に配置することができる。このような実例では、誘導コイル130によって受け取られる電磁波の無線範囲、および無線周波数コイル132によって送信され/受け取られる無線周波数信号の無線範囲が最大化されるように個々のフェライトベース128を選択することができる。
【0114】
しかしながら示されている構成では、誘導コイル130によって受け取られる電磁波の無線範囲は、無線周波数コイル132によって送信され/受け取られる無線周波数信号の無線範囲より狭いため、誘導コイル130および無線周波数コイル132は、いずれも同じフェライトベース128の上に配置することができる。したがって誘導コイル130によって受け取られる電磁波の無線範囲を最大化し、一方、無線周波数コイル132によって送信され/受け取られる無線周波数信号の無線範囲は許容可能範囲内を維持するようにフェライトベース128を選択することができる。
【0115】
フェライトベース128は、それらの透磁率およびそれらのQに基づいて選択することができる。例えばより高い透磁率を有するフェライトベースは、フェライトベースによって送信され、および/または受け取られる信号の無線範囲を広くすることができる。より高いQを有するフェライトベースは、フェライトベースに送信され、および/またはフェライトベースから受け取られる、出力が強化された無線信号からの電磁障害の量をより効果的に低減することができる。例えばフェライトベース128は、少なくとも700の透磁率および少なくとも20のQを有することができる。
【0116】
誘導コイル130は適切な温度定格を有する材料を含むことができる。既に言及したように、オートクレーブの内部の温度は摂氏120度より高くなり得る。したがって誘導コイル130の適切な機能性を保証するために、誘導コイルは、摂氏120度より高い温度定格を有する材料を含むことができる。例えば誘導コイル130は、少なくとも摂氏155度の温度定格を有するリッツ線を含むことができる。
【0117】
図8D図8Gに示されているように、無線周波数コイル132は、可撓性印刷回路基板134の媒体中に埋め込むことができる。したがって無線周波数コイル132の隣接する巻線が可撓性印刷回路基板134の媒体によって互いに対して固定される。無線周波数コイル132の隣接する巻線を可撓性印刷回路基板134の媒体内で互いに対して固定することにより、無線周波数コイル132が使用による劣化、すなわち温度サイクリングおよび機械的破壊から保護される。言い換えると、無線周波数コイル132を可撓性印刷回路基板134の媒体内に設定することにより、無線周波数コイル132の巻線が変位する可能性を最小化する頑丈な構造が提供される。いくつかの実例では、可撓性印刷回路基板134の媒体は樹脂を含む。
【0118】
無線周波数コイルによって送信され、かつ、受け取られる無線周波数信号の周波数は、無線周波数コイルの巻線の数および無線周波数コイルの巻線同士の間の間隔によって画定することができる。したがって無線周波数コイル132の巻線を互いに対して固定することにより、無線周波数コイル132によって送信され/受け取られる無線周波数信号の周波数に影響を及ぼし得る巻線のわずかな動きから無線周波数コイル132が保護される。巻線のこのようなわずかな動きは、無線周波数コイル132の巻線が可撓性印刷回路基板134の媒体によって互いに対して固定されていない場合、無線充電式電池14を使用することによって生じ得る。
【0119】
無線充電式電池14は、ハウジング108とセルの間に配置された回路基板136を同じく含むことができる。回路基板136は、セル126を電力コンタクト120、122に選択的に接続する、以下で説明される構成要素を保持している。例えば回路基板136は、本明細書においてより完全に説明される無線充電式電池14の動作を制御する電池マイクロコントローラ140を含むか、または電池マイクロコントローラ140に結合されている。
【0120】
電池マイクロコントローラ140は、任意の適切なコントローラ、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサであるか、あるいはそれらを含むことができる。電池マイクロコントローラ140は、図9で説明される複数の異なる副回路を含む。例えば一実例では、電池マイクロコントローラ140は、本明細書において説明されているように、無線充電式電池14が低電力状態に置かれる時期、および無線充電式電池14が低電力状態から出る時期を制御することができる。
【0121】
既に言及したように、誘導コイル130は、電磁充電信号によって充電モジュール16から充電電力を受け取るように構成されている。さらに、図8Cに示されているように、電池マイクロコントローラ140は誘導コイル130に結合することができ、また、充電回路146に結合することができる。充電回路146は、充電を容易にする、すなわちセル126に電荷すなわち電流を供給する1つまたは複数の回路構成要素を含んでいる。したがって誘導コイル130は充電モジュール16から充電信号を受け取るように構成されており、また、その信号をセル126の充電に使用するために充電回路146に送られる電流に変換するように構成されている。充電回路146は電流を受け取ることができ、また、電流および/または電圧を調整して、セル126の所望の電流または電圧に合わせることができる。セル126が最大充電状態または定義済み充電状態まで充電されると、電池マイクロコントローラ140は充電回路146を制御して、電流がさらにセル126に供給されるのを防止することができる。
【0122】
同じく図8Cに示されているように、無線充電式電池14は、セル126を電力コンタクト120、122に選択可能に結合する1つまたは複数の回路構成要素を含むゲート144を同じく含むことができる。ゲート144は、電界効果トランジスタなどの1つまたは複数のトランジスタを含むことができ、これらのトランジスタは、セル126が電力コンタクト120、122と選択的に通信するよう、セル126を電力コンタクト120、122に電気結合するために電池マイクロコントローラ140によって活性化させることができる。
【0123】
図8D図8Gに示されている実例では、電池通信デバイス142は無線周波数コイル132を含む。さらに、図8Fに示されているように、電池通信デバイス142は、電池マイクロコントローラ140に結合して、電池マイクロコントローラ140による、無線周波数コイル132の無線周波数信号を介した、ツール116、充電モジュール16、および/またはタブレットまたはサーバなどの計算デバイスとの通信を許容することができる。他の実例では、電池通信デバイス142は、赤外線(IR)トランシーバまたはBluetoothトランシーバであってもよく、また、それらに限定されないが、ZigBee、Bluetooth、Wi-Fi、等々を含む任意の無線プロトコルおよび/または技術を使用してデータを無線で送り、また、無線で受け取ることができる。
【0124】
無線充電式電池14がツール116または充電モジュール16に接続されると、電池通信デバイス142は、ツール116内(または別の適切な医療デバイス内)あるいは充電モジュール16内の相補トランシーバと信号を交換する。例えば電池通信デバイス142は、ツール116および/または無線充電式電池14を認証するために、認証データを医療デバイス通信モジュール(図示せず)に送ることができ、および/または医療デバイス通信モジュールから認証データを受け取ることができる。同様の方法で電池通信デバイス142は、充電モジュール16による無線充電式電池14の認証を可能にするために、充電モジュール16に認証データを送ることができる。したがって無線充電式電池14、充電モジュール16および/またはツール116は、認証された、および/または矛盾のない構成要素のみが互いに使用されていることを保証することができる。
【0125】
別法としては、いくつかの実例では、電池通信デバイス142は、適切な有線プロトコルを使用してデータをツール116および/または計算デバイスに送り、また、ツール116および/または計算デバイスからデータを送る有線トランシーバであってもよい。このような実例では、ユーザは、電池通信デバイス142を使用して、無線充電式電池14、充電モジュール16および/またはツール116にデータを送り、および/または無線充電式電池14、充電モジュール16および/またはツール116からデータを受け取ることができる。
【0126】
電池通信デバイス142は、図8Cに示されているタグ148を同じく含むことができる。別法としては、電池通信デバイス142およびタグ148は個別のデバイスであってもよい。いくつかの実例では、タグ148は、充電モジュール16との通信に使用するための統合アンテナ(図示せず)を含むことができる。別法としては、タグ148は電池通信デバイス142に結合することができ、あるいは統合アンテナを有する独立型構成要素であってもよい。いくつかの実例では、健全性の状態、充電の状態および/または無線充電式電池14の電池動作データなどの電池データをタグ148に記憶することができ、また、NFC、RFIDまたは任意の他の適切な通信プロトコルを使用して充電モジュール16に送ることができる。いくつかの実例では、タグ148は、充電モジュール16によって生成される場などの電磁界を介して誘導的に電力が供給される受動タグである。
【0127】
無線充電式電池14は熱絶縁材料138を同じく含むことができる。図8Dおよび図7Eに示されているように、熱絶縁材料138は、セル126とフェライトベース128の間に少なくとも部分的に配置することができる。熱絶縁材料138は、セル126とハウジング108の間に同じく少なくとも部分的に配置することができる。熱絶縁材料138は、セル126を高温から絶縁するように構成されている。したがってオートクレーブの高温に露出されると、セル126が劣化の問題を抱え得る実例では、熱絶縁材料138は、殺菌またはオートクレーブサイクルの間に被る損傷を最小化する。熱絶縁材料138をセル126と誘導コイル130の間に置くことにより、無線充電式電池14のハウジング108の底の可能な限り近くに誘導コイル130を配置することができる。これは最適充電特性を保証し、その一方で、高温環境からのセル126の保護を維持する。
【0128】
いくつかの実例では、熱絶縁材料138は、ポリイミドエーロゲル、シリカエーロゲルまたは炭素エーロゲルなどのエーロゲルを含むことができる。例えば熱絶縁材料138は、298ケルビンにおける熱伝導率がほぼ32.5mW/(mK)のエーロゲルであってもよい。熱絶縁材料138は、その熱伝導率に影響を及ぼすことなく圧縮することも可能である。これは、熱絶縁材料138を圧縮しても熱絶縁材料138に含まれている絶縁材(例えばポリイミドエーロゲル、シリカエーロゲルまたは炭素エーロゲルなどのエーロゲル)の量が少なくならないことによるものである。一実例では、熱絶縁材料138は、ハウジング108内に配置されると、ほぼ50%に圧縮することができる。
【0129】
図9は、電池マイクロコントローラ140の様々な副回路または構成要素を示すブロック図である。以下の副回路または構成要素は、図5には、電池マイクロコントローラ140内に含まれているものとして示されているが、副回路または構成要素のうちの1つまたは複数は、任意の適切なデバイス、モジュールまたは無線充電式電池14の部分に含まれ得ることを認識されたい。
【0130】
いくつかの実例では、中央処理装置(CPU)154は、電池マイクロコントローラ140および電池コントローラに接続された構成要素の動作を制御している。不揮発性フラッシュメモリ156は、CPU154によって実行される命令を記憶している。本明細書においてより完全に説明されるように、フラッシュメモリ156は、無線充電式電池14の充電を調整するために使用される命令、無線充電式電池14の使用履歴を記述しているデータ、および無線充電式電池14が取り付けられるツール116の使用履歴を記述しているデータを同じく記憶している。
【0131】
ランダムアクセスメモリ158は、電池マイクロコントローラ140によって読み出され、また、生成されたデータのための一時的バッファとして機能している。CPUクロック160は、CPU154の動作を調整するために使用されるクロック信号を供給している。単純にするために単一のブロックとして示されているが、CPUクロック160は、オン-チップ発振器ならびに発振器からの出力信号をCPUクロック信号に変換する副回路を含むことを認識されたい。実時間クロック162は、一定のインターバルでクロック信号を生成している。
【0132】
アナログ比較器164およびアナログ-デジタル変換器(ADC)166は、温度センサ(図示せず)などの無線充電式電池14の1つまたは複数のセンサまたは他の構成要素の出力信号を処理するために使用されている。図5では、示されている上記副回路は、単一のバス516によって相互接続されている。これは単純にするためのものであることを認識されたい。実際には専用のラインが特定の副回路を1つに接続することができる。同様に、電池マイクロコントローラ140は他の副回路を有することができることを理解されたい。これらの副回路は本開示には特に関連していないため、詳細には説明されない。
【0133】
図10は、電池マイクロコントローラ140によって実行される命令に加えて、フラッシュメモリ156(図5に示されている)に記憶することができるデータ構造168のブロック図である。このデータ構造168は、電池動作データなどのデータを1つまたは複数の記録またはファイル中の1つまたは複数の欄170として記憶することができる。一例として、識別データ172はファイルの中に記憶することができ、また、無線充電式電池14を識別するために使用することができる。識別データ172は、例えば通し番号、ロット番号、製造者識別および/または許可コードを含むことができる。許可コードまたは他の識別情報は、無線充電式電池14を認証するために(例えば無線充電式電池14がツール116に電力を供給することができるかどうか、あるいは充電モジュール16によって充電されているかどうかをそれぞれ決定するために)、ツール116によって、または無線充電式電池14が接続される充電モジュール16によって読み出すことができる。フラッシュメモリ156は、無線充電式電池14の有効寿命174(時によっては「有効寿命データ」と呼ばれる)を示す欄を同じく含むことができる。有効寿命データ174は、電池期限切れデータ、無線充電式電池14に施された充電サイクルの数、および無線充電式電池14に施されたオートクレービング手順すなわちサイクルの数のうちの1つまたは複数のデータタイプを含むことができる。他の欄は、無線充電式電池14によって生成される信号の公称開路電圧176、無線充電式電池14が生成することができる電流178、および利用可能なエネルギーの量180(例えばジュールで表される)を含むことができる。
【0134】
無線充電式電池14のための充電命令182は欄170に記憶することができる。このデータは、米国特許第6,018,227 A号および第6,184,655 B1号に開示されている電池のメモリに記載されているデータのタイプを含むことができ、これらの米国特許の開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0135】
フラッシュメモリ156は、無線充電式電池14の充電履歴184およびオートクレーブ履歴186を記述しているデータを同じく含む。例えば無線充電式電池14の充電履歴184の一部として、無線充電式電池14が充電された回数を示すデータ、ならびに個々の充電サイクルが開始された時刻および/または個々の充電サイクルが終了した時刻を示すタイムスタンプを記憶することができる。
【0136】
無線充電式電池14のオートクレービング履歴186の一部として、フラッシュメモリ156は、無線充電式電池14にオートクレーブが施された総回数を示すデータ、および/または無線充電式電池14がオートクレーブ温度であると見なされる閾値またはそれより高い温度にさらされた累積時間量を示すデータを記憶することができる。一非制限実例では、閾値温度は約摂氏130度である。より特定の実例では、閾値温度は約摂氏134度である。しかしながら閾値温度は任意の適切な温度にすることができることを認識されたい。オートクレービング履歴186欄170は、無線充電式電池14が潜在的に過度のオートクレービングサイクルに露出された回数および/または累積時間量を示すデータを同じく含むことができる。オートクレービング履歴186は、無線充電式電池14が露出された最も高いオートクレーブ温度を示すピークオートクレーブ温度データ、および無線充電式電池14がそのオートクレービングサイクルの都度に、オートクレーブの中に存在していた時間の量、ならびに無線充電式電池14にオートクレービングが施された最も長い単一の時間期間を同じく含むことができる。
【0137】
測定された充電後の電圧欄188は、個々の充電後における無線充電式電池14の測定された負荷時電圧を示すデータを含む。いくつかの実例では、欄188は、最後の1充電サイクルないし10充電サイクルに対するこれらの測値のみを含む。別の欄190には、その先行する充電サイクルの間に測定された最も高い電池温度を示すデータが記憶されている。欄190は、この場合も、電池の最後の1充電サイクルないし10充電サイクルの間に測定された最も高い温度を示すデータのみを含むことができる。
【0138】
フラッシュメモリ156はデバイス使用欄192を同じく含む。以下で考察されるように、デバイス使用欄192は、電力を供給するために無線充電式電池14が使用されているツール116または他の医療デバイスから得られたデータを記憶している。例えば一例では、デバイス使用欄192は、無線充電式電池14がツール116に接続された回数、ツール116のトリガプルの数、ツール116が動作している間に(すなわちツール116のランタイムの間に)無線充電式電池14がツール116に電力を供給した総時間量、ツール116に施された電力サイクル数、ツール116が露出された最大温度、ツール116の電流消費、ツール116の速度ヒストグラム、通し番号のリスト、または無線充電式電池14が対話したデバイスの他の識別子を示すデータ、および/またはツール116の任意の他の適切なデータを記憶することができる。しかしながらデバイス使用欄192は患者データを含んでいないことを理解されたい。デバイス使用欄192に記憶されるデータは、医療デバイス150の通信モジュールによって送ることができ、また、電池通信デバイス142によって受け取ることができる。
【0139】
図11A図11Cは、充電モジュール16をさらに示したものである。示されているように、充電モジュール16は、複数の突起44を受け取るように構成された複数の充電ベイ46を含む。オートクレーブ可能容器12は、オートクレーブ可能容器12の個々の突起44が充電モジュール16の充電ベイ46の上に置かれるように、充電モジュール16の上に置くことができる。
【0140】
様々な実例では、充電モジュール16は任意の適切な数の充電ベイ46を含むことができる。例えば図11Aでは、充電モジュール16は6個の充電ベイ18を含む。他の実例では、充電モジュール16は、2個以上の任意の数の充電ベイ46を含むことができ(例えば充電モジュール16は、2個、3個、4個、8個、等々の充電ベイ46を含むことができる)、また、充電モジュール16の構造はそれに応じて変えることができる。いくつかの実例では、行Rの充電ベイ46の数と列Cの充電ベイ46の数は、充電モジュール16が異なる数の突起44を含むオートクレーブ可能容器12に適応することができるよう、互いに異なっていてもよい。例えば図11Aの充電モジュール16は、充電ベイ46が3個の行R、および充電ベイ46が2個の列Cを含む。したがって3個の突起44を有するオートクレーブ可能容器12および2個の突起44を有するオートクレーブ可能容器12を充電モジュール12の上に置くことができる。
【0141】
充電モジュール16は、1つのオートクレーブ可能容器12または複数のオートクレーブ可能容器12を受け取ることができる。図1を参照すると、3つのオートクレーブ可能容器12が充電モジュール16の3つの列Cに沿って置かれている。他の実例では、もっと少ない数のオートクレーブ可能容器12を充電モジュール16の上に置くことができる。さらに、オートクレーブ可能容器12は行Rに沿って置くことも可能である。さらに、オートクレーブ可能容器12が充電モジュール16の行Rまたは列Cの上に置かれる場合、オートクレーブ可能容器12の突起44は、行Rまたは列Cのすべての充電ベイ16内に配置する必要はない。例えばオートクレーブ可能容器12は2個の突起44を含み、また、これらの2個の突起44が行Rの3つの充電ベイ46のうちの2つの充電ベイ46内に配置されるように行Rに沿って置くことができる。
【0142】
充電ベイ46は任意の適切な様式で配置することができる。例えば図11Aでは、6つの充電ベイ46が2つの行Rで配置されており、個々の行Rは3つの充電ベイ46を含む。図11Aの6つの充電ベイ46は、個々の列Cが2つの充電ベイ46を含む3つの列Cで配置されている、として説明することも可能である。別法としては、他の配置における充電モジュール16は、オートクレーブ可能容器12の突起44を受け取るための単一の充電ベイ48を含むことができる。別の実例では、充電ベイ48は、単一の行Rまたは列Cで配置することができる。
【0143】
様々な実例では、充電モジュール16は、無線充電式電池14を充電するための任意の適切な方法で形状設定することができる。例えば図11Aを参照すると、充電モジュール16の充電ベイ46は、オートクレーブ可能容器12の突起44を受け取るように構成された実質的に平らな表面として示されている。他の実例では、充電ベイ46は、ワイヤレスパワーコンソーシアム(Qi)充電器の充電表面と同様の、実質的に平らな表面であってもよい。いくつかの実例では、充電ベイ46は、無線充電式電池14が摺動するのを防止するための摩擦表面を含むことができる。
【0144】
図11Aに示されているように、個々の充電ベイ48は、電力アンテナ194および通信アンテナ196を含むことができる。電力アンテナ194は、個々の充電ベイ46の中に仮想コイルとして示されている。充電ベイ48の電力アンテナ194は、無線充電式電池14の誘導コイル130が電力アンテナ194の近くに位置するよう、無線充電式電池14が充電ベイ14の近くに位置すると、オートクレーブ可能容器12のレセプタクル42内に配置された無線充電式電池14に充電電力を供給するように構成されている。通信アンテナ196は、個々の充電ベイ46の中に仮想アンテナとして示されている。充電ベイ48の通信アンテナ196は、無線充電式電池16が充電ベイ48の近くに位置すると、それに応答して、オートクレーブ可能容器12のレセプタクル42内に配置された無線充電式電池16の電池マイクロコントローラ140との通信を確立するように構成されている。
【0145】
例えばオートクレーブ可能容器12の個々のレセプタクル42および突起44は、対応する充電モジュール16の充電ベイ46と整列するように形状設定されている。したがって無線充電式電池16をレセプタクル42の中に置き、また、オートクレーブ可能容器12を充電モジュール16の上に置くことにより、無線充電式電池14は、電力アンテナ194が無線充電式電池16に充電電力を供給し、また、通信アンテナ196が無線充電式電池16の電池マイクロコントローラ140と通信するよう、電力アンテナ194および通信アンテナ196の近くに位置する。
【0146】
同じく図11Aに示されているように、充電モジュール16は、仮想長方形ブロック198によって示されている電力源を含むことができる。充電モジュール16の同じく内部には、仮想長方形ブロック200によって示されている充電器コントローラが存在している。無線充電式電池14が充電モジュール16の上に置かれると、電源198は電池セル126に充電電流を印加する。充電器コントローラ200は、電源198による無線充電式電池14の充電を調整している。また、充電器コントローラ200は、無線充電式電池14の内部のメモリからデータを検索し、かつ、無線充電式電池14の内部のメモリにデータを書き込むことも可能である。
【0147】
さらに、図11Bを参照すると、電力アンテナ194および通信アンテナ196は充電器コントローラ200に結合されている。したがってオートクレーブ可能容器12が、オートクレーブ可能容器12の関連するレセプタクル42内の個々の無線充電式電池14が充電ベイ46の近くに配置されるよう、充電モジュール16の近くに位置されると、無線充電式電池14は、充電ベイ46の通信アンテナ196によって充電器コントローラ200と通信することができ、また、充電ベイ46の電力アンテナ194によって充電電力を受け取ることができる。
【0148】
充電モジュール16は、充電モジュール16によって充電されている無線充電式電池14の状態に関連する情報を提供する複数の指示器を含む表示領域202を含むことができる。一実例では、充電ディスプレイ202は充電モジュール16の個々の充電ベイ46と結合されている。充電ディスプレイ202は、充電ベイ46によって充電されている無線充電式電池14の充電の状態を表示する指示器を含むことができる。充電ディスプレイ202は、充電ベイ46によって充電されている無線充電式電池14(図示せず)の健全性の状態を表示する指示器を同じく含むことができる。一実例では、個々の無線充電式電池14の健全性の状態は、「SYSTEM AND METHOD FOR DETERMINING AN AMOUNT OF DEGRADATION OF A MEDICAL DEVICE BATTERY」という名称の米国特許公開第US 2018/0372806 A1号に記載されている方法と同様の方法で決定することができ、その開示は、その全体が本明細書に組み込まれている。個々の指示器は、1つまたは複数の指示器デバイス204を使用して実現することができる。したがって個々の指示器204は、指示器204のすべてまたは一部を照明して、健全性の状態および/または充電の状態をユーザに表示するLEDまたは他の光源を含むことができる。別法としては、個々の指示器204は、個々の無線充電式電池14の健全性の状態および/または充電の状態を表すデータのユーザによる観察を可能にする任意の他の適切なデバイスまたはディスプレイを含むことも可能である。追加または別法として、指示器204のうちの1つまたは複数は、個々の無線充電式電池14の上または中に提供することも可能である。
【0149】
本明細書においてより完全に説明されるように、個々の無線充電式電池14の健全性の状態および充電の状態を表すデータは、無線充電式電池14が近接している充電ベイ46の通信アンテナ196を通して、個々の無線充電式電池14によって充電モジュール16へ送ることができる。データは、通信アンテナ196から充電器コントローラ200へ送られる。充電器コントローラ200は、充電状態指示器および/または健全性状態指示器に無線充電式電池14から受け取った充電状態データおよび健全性状態データを反映させるべく、表示領域202を制御している。
【0150】
いくつかの実例では、表示領域202は、充電モジュール16が配置されている環境の周囲温度を表すデータを表示する温度指示器(図示せず)を同じく含むことができる。充電器コントローラ200は、知覚した周囲温度を表す1つまたは複数の信号を温度センサから受け取ることができる。充電器コントローラ200は、温度指示器を制御して、知覚された温度をデジタル表示または任意の他の適切な表示の形態で表示することができる。
【0151】
別の実例では、表示領域202は、ユーザが選択し、あるいは押すことができるリフレッシュアイコン(図示せず)を含むことができる。充電器コントローラ200は、ユーザがリフレッシュアイコンを選択するか、あるいは押すと、それに応答して信号を受け取ることができ、また、充電器コントローラ200は、受け取った信号に応答して表示領域202のリフレッシュを開始することができる。表示領域202のリフレッシュは、個々の無線充電式電池14の充電の状態、個々の無線充電式電池14の健全性の状態、および充電モジュール16が置かれている環境の周囲温度の再決定および再表示を含むことができる。
【0152】
一実例では、充電モジュール16および/またはオートクレーブ可能容器12は、個々の無線充電式電池14および/または無菌体積30(図2Bに示されている)の無菌状態を測定する1つまたは複数のセンサを含むことができる。センサは、測定された無菌状態を表す信号を充電器コントローラ200に送ることができ、また、充電器コントローラ200は、表示領域202内の関連する指示器(図示せず)に測定された無菌状態を表示させることができる。
【0153】
追加または別法として、充電器コントローラ200は、表示領域202内の指示器(図示せず)に個々の無線充電式電池14および/または体積30の無菌状態を表示させることも可能である。例えば無線充電式電池14がオートクレーブ可能容器12内に置かれ、また、オートクレーブ可能容器12が殺菌されると、オートクレーブ可能容器12内の温度センサは、オートクレーブプロセスを示す温度(例えば摂氏120度より高い温度)または他の殺菌プロセスへのオートクレーブ可能容器12の露出を検出することができ、また、メモリ(図示せず)に記憶されているデータのピンまたは部分に、体積30およびその中に配置されている無線充電式電池14が無菌状態であることを反映させることができる。別のセンサは、オートクレーブ可能容器12が開かれたこと(例えば頂部部分が取り外されたこと)を検出することができ、また、メモリに記憶されているデータのピンまたは部分に、体積30およびその中に配置されている無線充電式電池14がもはや無菌状態ではあり得ないことを反映させることができる。充電器コントローラ200は、オートクレーブ可能容器12の無菌状態を表す信号を受け取ることができ、また、表示領域202内の指示器にその無菌状態を反映させることができる。
【0154】
図11Bは充電モジュール16のブロック図である。図11Aに示されている実例では、充電モジュール16は、無線充電式電池14を無線で充電するために無線充電信号を無線充電式電池14に供給する無線充電モジュールである。図11Cは、充電モジュール16の実例である充電モジュール16’のブロック図である。充電モジュール16’も同じく、無線充電式電池14を無線で充電するために無線充電信号を無線充電式電池14に供給する無線充電モジュールである。
【0155】
図11Bに示されているように、充電モジュール16は、電源198、充電器コントローラ200、メモリ206および1つまたは複数の指示器デバイス204を含む。充電モジュール16は、充電器電力アンテナ194および充電器通信アンテナ196を含む充電ベイ46を同じく含む。一実例では、充電モジュール16は、図11Aに示されている充電モジュール16などの充電デバイスである。他の実例では、充電モジュール16は、無線充電式電池14を無線で充電するためにオートクレーブ可能容器12を置くことができる無線マット、トレー、検査ステーションまたは他の充電表面であってもよい。別法としては、充電モジュール16は、ツール116または別の適切なデバイスの中に埋め込むことも可能である。
【0156】
図11Cに示されているように、充電モジュール16’は、電源198、充電器コントローラ200、メモリ206および1つまたは複数の指示器デバイス204を含む。しかしながら充電モジュール16’は、充電ベイ46の実例である充電ベイ46’を同じく含む。充電ベイ46’は、電力アンテナ194および充電器通信アンテナ196のタスクを実施するように構成されている1つのアンテナ208を含む。したがってアンテナ208は、電力アンテナ194および充電器通信アンテナ196が、本明細書において実施するように説明されている任意のタスクを実施するように構成することができる。いくつかの実例では、充電モジュール16’は、ワイヤレスパワーコンソーシアム(Qi)充電器であってもよい。
【0157】
電源198は、ライン電流を、充電モジュール16の他の構成要素にエネルギーを供給するために使用することができる信号に変換している。図11Bでは、電源198は、充電器電力アンテナ194に印加される、アンテナ194による無線充電式電池14への無線充電電力の供給を可能にする信号を同じく生成している。図11Cでは、電源198は、同様に、アンテナ208に印加される、アンテナ208による無線充電式電池14への無線充電電力の供給を可能にする信号を生成している。
【0158】
図11Bの充電器電力アンテナ194は、電源198から信号を受け取り、その信号を無線充電式電池14に無線で送られる無線充電信号に変換している。この無線充電信号は、無線充電式電池14の誘導コイル130が受け取ることができる無線周波数(RF)信号である。したがって充電器電力アンテナ194は、充電信号を無線充電式電池14に送る伝送構成要素として作用している。同様に、図11Cのアンテナ208は、電源198から信号を受け取り、その信号を無線充電式電池14に無線で送られる無線充電信号に変換し、また、その充電信号を無線充電式電池14に送るように構成することができる。
【0159】
一実例では、充電器コントローラ200は、電力アンテナ194を選択的に使用可能にし、また、選択的に使用不能にするために、トランジスタ、スイッチまたは他のデバイスなどのスイッチングデバイス(図示せず)を動作させることができる。したがって通信アンテナ196が活性化される実例では、充電器コントローラ200は、スイッチングデバイスを制御して、例えば電流が電力アンテナ194に流れるのを阻止することなどによって電力アンテナ194を非活性化することができる。同様に、充電器コントローラ200は、電源198から信号を受け取り、その信号を無線充電式電池14に無線で送られる無線充電信号に変換し、および/またはその充電信号を無線充電式電池14に送るアンテナ208の能力を選択的に使用可能にし、また、選択的に使用不能にすることができる。
【0160】
充電器コントローラ200は、適切な電流、電圧および周波数を有する信号を充電器電力アンテナ194に供給するように電源198を調整するプロセッサを含むことができる。充電器コントローラ200は、例えば無線充電式電池14が追加充電を要求すると(本明細書においては充電要求と呼ばれている)、それに応答して無線充電式電池14を無線で充電するための充電信号の準備を制御する。充電器コントローラ200が無線充電式電池14から充電要求を受け取ると、充電器コントローラ200は、充電するだけの十分なレベルの健全性を無線充電式電池14が有しているかどうかを決定することができる。一実例では、充電器コントローラ200は、無線充電式電池14から受け取った電池健全性状態データを所定の閾値と比較している。電池健全性状態データが所定の閾値と合致するか、またはそれを超えている場合、充電器コントローラ200は充電要求を承認し、充電器電力アンテナ194またはアンテナ208を使用して無線充電式電池14に充電信号を供給するように電源198に指令する。
【0161】
メモリ206は、充電器コントローラ200に結合されたコンピュータ可読メモリデバイスまたはユニットである。一実例では、メモリ206はフラッシュメモリなどの不揮発性ランダムアクセスメモリ(NOVRAM)である。メモリ206は、充電器コントローラ200によって実行されると、無線充電式電池14の無線充電を調整する充電シーケンスデータおよび充電パラメータデータを含む。一実例では、メモリ206は、無線充電式電池14の健全性の状態および/または充電の状態を示すデータを同じく記憶している。例えば一実例では、無線充電式電池14は、無線充電式電池14の健全性の状態および/または充電の状態を表すデータを充電器通信アンテナ196に送っている。充電器通信アンテナ196は、健全性状態データおよび充電状態データを充電器コントローラ200に送り、充電器コントローラ200は、次にそれらのデータをメモリ206に記憶する。メモリ206がフラッシュメモリ156(本明細書においてさらに説明されている)などのフラッシュメモリである実例では、充電器通信アンテナ196は、無線充電式電池14に電力が供給されていない場合、および/または電池マイクロコントローラ140との通信がない場合、無線充電式電池14の健全性の状態および/または充電の状態を表すデータを受け取ることができる。
【0162】
充電器通信アンテナ196は、電池通信デバイス142と双方向で通信するように構成することができる。一実例では、充電器通信アンテナ196は、電池健全性状態データおよび/または電池充電状態データをメモリ206から受け取り、それらのデータを充電器コントローラ200に提供している。さらに、充電器通信アンテナ196は無線充電式電池14から充電要求を受け取ることができ、また、充電器コントローラ200にその充電要求を送ることができる。同様に、図11Cのアンテナ208は、電池通信デバイス142と双方向で通信して、電池健全性状態データおよび/または電池充電状態データをメモリ206から受け取り、それらのデータを充電器コントローラ200に提供し、無線充電式電池14から充電要求を受け取り、その充電要求を充電器コントローラ200に送るように構成することができる。
【0163】
一実例では、充電器コントローラ200は、通信アンテナ196を選択的に使用可能にし、また、選択的に使用不能にするために、トランジスタ、スイッチまたは他のデバイスなどのスイッチングデバイス(図示せず)を動作させることができる。したがって電力アンテナ194が活性化される実例では、充電器コントローラ200は、スイッチングデバイスを制御して、例えば電流が通信アンテナ196に流れるのを阻止することなどによって通信アンテナ196を非活性化することができる。同様に、充電器コントローラ200は、電池通信デバイス142と双方向で通信し、電池健全性状態データおよび/または電池充電状態データをメモリ206から受け取り、それらのデータを充電器コントローラ200に送り、無線充電式電池14から充電要求を受け取り、その充電要求を充電器コントローラ200に送るアンテナ208の能力を選択的に使用可能にし、また、選択的に使用不能にすることができる。
【0164】
指示器デバイス204は、充電モジュール16および/または無線充電式電池14の状態を示している。指示器デバイス204は、ディスプレイ、スピーカおよび発光(LED)ダイオードなどの光源のうちの少なくとも1つを含むことができる。ディスプレイは、LCD、LEDまたは他のタイプのディスプレイであってもよい。いくつかの実例では、複数の指示器を使用して充電モジュール16、16’および/または無線充電式電池14の状態を示すことができる。図11Aに示されているように、指示器デバイス204は1つまたは複数のLEDであってもよい。一実例では、充電器コントローラ200は、無線充電式電池14から受け取った電池健全性状態データおよび/または電池充電状態データに基づいて1つまたは複数の指示器デバイス204を活性化させることができる。例えば充電器コントローラ200は、電池健全性状態データが所定の閾値と合致するか、またはそれを超えている場合、LEDに緑の色(または別の適切な色)を放出させることができる。充電器コントローラ200は、電池健全性状態データが所定の閾値未満である場合、LEDに赤の色(または別の適切な色)を放出させることができる。したがって指示器デバイス204は、無線充電式電池14の総合的な健全性状態をユーザに示すことができる。追加または別法として、指示器デバイス204を使用して無線充電式電池14の充電の状態を示すことも可能である。例えば指示器デバイス204は、無線充電式電池14が完全に充電されていない場合、第1の色の光を放出し、また、無線充電式電池14が完全に充電されると、第2の色の光を放出することができる1つまたは複数のLEDまたは他の光源を含むことができる。無線充電式電池14は、電池状態をユーザに示す1つまたは複数の指示器デバイス204を含むことができることがさらに企図されており、したがって無線充電式電池14自体が光源、ディスプレイまたはスピーカを含むことができる。
【0165】
一実例では、充電モジュール16は複数の充電ベイ46を含むことができ、個々の充電ベイ46は、個別の電力アンテナ194および通信アンテナ196を含む。同様に、充電モジュール16’は複数の充電ベイ46’を含むことができ、個々の充電ベイ46’はアンテナ208を含む。したがって個々の充電ベイ46および46’は、本明細書においてより完全に説明されるように、個別の無線充電式電池14を受け取るように形状設定し、かつ、サイズ設定することができる。例えば充電モジュール12、12’は、それぞれ同じような形の2つの充電ベイ46、46’を含むことができ、あるいは異なる形および/またはサイズを有する電池に適応するために、それぞれ異なる形の2つ以上の充電ベイ46、46’を含むことができる。したがって個々の充電ベイ46は、通信アンテナ196を使用して、充電ベイ46の近くに置かれているそれぞれの無線充電式電池14と通信することができ、また、電力アンテナ194を使用して、無線充電式電池14に充電電力を供給することができる。同様に、個々の充電ベイ46’は、アンテナ208を使用して、充電ベイ46’の近くに置かれているそれぞれの無線充電式電池14と通信することができ、また、アンテナ208を使用して、無線充電式電池14に充電電力を供給することができる。個々の充電ベイ46および46’は、充電器の表面内の凹んだ体積として構成することができる。さらに別法として、充電器モジュール12、12’は、それぞれ複数の充電ベイ46、46’を含むことができ、個々の充電ベイ46、46’は、全く同じように形状設定およびサイズ設定されている。
【0166】
一実例では、個々の充電ベイ46の個々の電力アンテナ194は、無線充電式電池14が充電ベイ46の近くに置かれている場合にのみ、充電電力を供給することができる。したがって無線充電式電池14が充電ベイ46の近くに置かれていない場合(すなわち充電器コントローラ200が充電ベイ46に対する無線充電式電池14の近接を検出しない場合)、充電器コントローラ200は、電力を節約するために、その充電ベイ46の電力アンテナ194を非活性化するか、さもなければ使用不能にすることができる。
【0167】
図12図14は、本明細書において説明されている無線充電式電池14および充電モジュール16と共に使用することができる電池に電荷を供給する(すなわち「充電する」)例示的方法1000のフローチャートである。一実例では、方法1000は、充電モジュール16および/または無線充電式電池14の1つまたは複数のメモリデバイス内に記憶されているコンピュータ可読命令を実行することによって実施される。例えば充電器コントローラ200および/または電池マイクロコントローラ140は、本明細書において説明されている方法1000の機能を実施するために、メモリ206および/またはフラッシュメモリ156内に記憶されている命令を実行することができる。
【0168】
図12を参照すると、一実例では、充電モジュール16は、充電モジュール16の近くに配置された1つまたは複数の無線充電式電池14を検出するために、通信アンテナ196を使用可能すなわち活性化させる1002。特定の実例では、通信アンテナ196は、電力アンテナ194が非活性化されている間、活性化される。通信アンテナ196が活性化されると、充電モジュール16は発見モードに入る。発見モードの間、無線充電式電池14が充電ベイ46の近くに置かれると、充電モジュール16は無線充電式電池14の近接を検出する。例えば無線充電式電池14を含んだオートクレーブ可能容器12が、無線充電式電池14が充電ベイ46の近くに配置されるように充電モジュール16の上に置かれると、通信アンテナ196によって生成された無線通信場が電池通信デバイス142内のタグ148にエネルギーを供給する1004。無線充電式電池14は、最初は、無線充電式電池14の1つまたは複数の構成要素(例えば電池マイクロコントローラ140)が少なくとも部分的に非活性化される低電力状態にあってもよい。追加または別法として、電池マイクロコントローラ140は、例えば電磁界の存在に基づいて、無線充電式電池14が充電モジュール16の近くに配置されたことを検出することができる。
【0169】
タグ148にエネルギーが供給されると、それに応答して、タグ148内の場検出ピンまたはデバイスを設定することができる1006。別の実例では、本明細書においてより完全に説明されるように、無線充電式電池14が、その無線充電式電池14が近傍に配置される充電ベイ46に対にされると、場検出ピンを使用可能にすることができる。場検出ピンを設定する1006ことにより、無線充電式電池14は低電力状態から出て1008(すなわち「ウェイクアップ」)、無線充電式電池14の構成要素が活性化される動作状態すなわち全電力状態に入る。一実例では、無線充電式電池14は、低電力状態および全電力状態の間、充電電力が充電モジュール16によって供給されるまで(例えば電力アンテナ194によって電磁界が確立され、無線充電式電池14に充電電力を供給するまで)、電池セル126から電力を引き出す。
【0170】
本明細書において使用されているように、低電力状態は、無線充電式電池14の少なくともいくつかの部分が使用不能にされ、また、無線充電式電池14が電池のすべての部分が使用可能にされる全電力状態におけるよりも少ない電力を消費する電力状態を意味することができる。一実例では、電池マイクロコントローラ140は、無線充電式電池14が低電力状態にある間、約20ミリアンペア(ma)以下の電流を引き出すことができる。別法としては、低電力状態は、電池マイクロコントローラ140が、無線充電式電池14が全電力状態にある場合にその電池マイクロコントローラ140が引き出す電流の5%未満の電流を引き出すよう、無線充電式電池14の少なくともいくつかの構成要素が使用不能にされ、また、電池マイクロコントローラ140の一部が使用不能にされる電力状態として特性化することも可能である。
【0171】
一実例では、通信アンテナ196によって生成された電磁界によってタグ148にエネルギーが供給されると、タグ148または電池通信デバイス142内のアンテナは、ペアリングメッセージを通信アンテナ196に送って電池通信デバイス142を通信アンテナ196と対にさせる1010(したがって無線充電式電池14を充電ベイ46および充電モジュール16と対にする)。特定の実例では、タグ148は、通信アンテナ196によるタグ148へのエネルギー供給に応答して、NFCプロトコルを使用して電池通信デバイス142による通信アンテナ196との対を可能にするNFCタグである。別法としては、Bluetoothまたは任意の他の適切なプロトコルを使用して、無線充電式電池14を充電モジュール16および/または充電ベイ46と対にすることも可能である。無線充電式電池14と充電モジュール16を対にしている間、無線充電式電池14から認証データを受け取って、充電モジュール16による無線充電式電池14の認証を可能にすることができる。一実例では、電池認証データをタグ148内に記憶することができ、また、通信アンテナ196を使用して充電器コントローラ200による読出しを可能にし、それにより充電モジュール16による無線充電式電池14の認証を可能にすることができる。このような方法によれば、充電モジュール16は、承認された無線充電式電池14にのみ充電モジュール16から充電電力が供給されることを保証することができる。
【0172】
一実例では、無線充電式電池14は、いくつかのステージで低電力状態から出ることができる1008。第1のステージでは、タグ148にエネルギーを供給する1004ことによって電池通信デバイス142を低電力状態から出させて、電池通信デバイス142による充電ベイ46との対を可能にすることができる。第2のステージでは、電池通信デバイス142と充電ベイ46が対になると、それに応答して無線充電式電池14の残りの部分(電池マイクロコントローラ140を含む)が低電力状態から出る1008ことができる。別法としては、タグ148にエネルギーを供給する1004ことによって無線充電式電池14のすべての部分を実質的に同時に低電力状態から出すことができ、あるいは低電力状態から出る任意の他の適切なシーケンスを無線充電式電池14によって実施することができる。
【0173】
一実例では、電池マイクロコントローラ140は、無線充電式電池14が低電力状態から出た1008後、方法1000の次のステップへ移る前に、所定の時間量(150ミリ秒または別の適切な時間など)だけ待機することができる。所定の時間量が経過すると、電池マイクロコントローラ140は、場検出ピンを再構成して無線充電式電池14を「通過」モードに置く1012ことができる。通過モード1012では、タグ148内に記憶されているデータが通信アンテナ196を使用して充電モジュール16に送られ、また、充電モジュール16からタグ148へデータを同じく送ることができる。タグ148内に記憶されているデータは、電池マイクロコントローラ140が非活性状態にあり、低電力状態にあり、損傷し、さもなければ充電モジュール16および/またはタグ148と通信することができない場合であっても、充電モジュール16によって読み出すことができることを認識されたい。
【0174】
タグ148が対にされ、また、通過モードが設定される1012と、充電モジュール16は、電池状態に関連するデータ(以下、「電池状態データ」と呼ばれる)の無線充電式電池14からの受け取り1014を開始する。一実例では、充電モジュール16は、通信アンテナ196を使用して、電池状態データを電池マイクロコントローラ140に要求する1つまたは複数のメッセージを電池通信デバイス142に送る。電池マイクロコントローラ140は、そのメッセージを電池通信デバイス142から受け取り、それに応答して電池状態データを提供する1016。一実例では、電池マイクロコントローラ140は、充電モジュール16への伝送に備えるために電池状態データをタグ148に一時的に記憶する。充電モジュール16は、次に、電池状態データをタグ148から直接読み出すことができ、また、その電池状態データを充電モジュール16のメモリ206に記憶することができる。
【0175】
電池状態データは、無線充電式電池14の充電の状態、健全性の状態および/または任意の他の適切なデータを含むことができる。充電の状態は、無線充電式電池14の容量の量、および無線充電式電池14の現在の充電レベルすなわち無線充電式電池14のフル充電状態に達するのに必要な電荷の量を表すデータを含むことができる。
【0176】
特定の実例では、電池マイクロコントローラ140は、充電モジュール16に送られるデータの所定のブロック中のタグ148に電池状態データを記憶することができる。データの個々のブロックが充電モジュール16に送られると、充電器コントローラ200は、データのブロックを首尾よく受け取ったことを確証するために、通信アンテナ196を使用して肯定応答メッセージすなわち信号を電池マイクロコントローラ140に送る。特定の実例では、データの個々のブロックは64バイトである。別法としては、データの個々のブロックは、任意の適切な数のバイトを含むことができる。
【0177】
充電モジュール16が電池状態データを受け取ると、充電モジュール16は、受け取ったデータを反映するためにディスプレイを更新する1018ことができる。例えば充電器コントローラ200は、表示領域202にコマンドすなわち信号を送って、受け取ったデータに基づいて充電状態指示器に無線充電式電池14の現在の充電の状態を反映させることができ、また、受け取ったデータに基づいて健全性状態指示器に無線充電式電池14の現在の健全性の状態を反映させることができる。
【0178】
図13を参照すると、電池状態データが受け取られ、また、表示領域202が更新されると、充電モジュール16は、無線充電式電池14に電池動作データを要求する1020ことができる。一実例では、電池動作データは、図10を参照して上で説明したデータ構造168内に記憶されているデータを含むことができる。追加または別法として、充電モジュール16は任意の他の適切なデータを要求し、受け取ることができる。充電器コントローラ200は、電池動作データを受け取るための信号すなわち要求を通信アンテナ196に送ることができる。通信アンテナ196は、その信号すなわち要求を電池通信デバイス142に送る1022ことができ、今度はその電池通信デバイス142が信号すなわち要求を電池マイクロコントローラ140に送る。その信号すなわち要求を受け取ると、それに応答して電池マイクロコントローラ140は、充電モジュール16への伝送に備えるために電池動作データを電池通信デバイス142のタグ148に記憶することができる。
【0179】
特定の実例では、電池マイクロコントローラ140は、充電モジュール16に送られるデータの所定のブロック中のタグ148に電池動作データを記憶する1024ことができる。上で説明した方法と同様の方法で、データの個々のブロックが充電モジュール16に送られる1026と、充電器コントローラ200は、データのブロックを首尾よく受け取ったことを確証するために、通信アンテナ196を使用して肯定応答メッセージすなわち信号を電池マイクロコントローラ140に送る。特定の実例では、データの個々のブロックは64バイトである。別法としては、データの個々のブロックは、任意の適切な数のバイトを含むことができる。充電モジュール16は、電池マイクロコントローラ140が電池動作データの伝送が完了したことを示すメッセージを送るまで、引き続いて電池動作データの追加ブロックを要求することができる。別法としては、充電モジュール16は、所定の量の電池動作データを充電モジュール16が受け取るまで、引き続いて電池動作データの追加ブロックを要求することができる。一実例では、所定の量の電池動作データは3キロバイトのデータを含む。別の実例では、所定の量の電池動作データは、一定のサイズ(すなわちデータ構造168内に記憶することができるデータの量)のデータ構造168を含む。
【0180】
電池動作データの伝送が完了すると、充電モジュール16は、充電モジュール16からの充電電力の受取りを開始する準備が整っていることを電池マイクロコントローラ140が応答することを要求するメッセージを電池マイクロコントローラ140に送る1028ことができる。この要求は、「充電準備要求」と呼ぶことができる。電池マイクロコントローラ140が充電準備要求を受け取ると、電池マイクロコントローラ140は、1つまたは複数の電池パラメータが許容可能範囲内であるかどうかを決定することができる。例えば電池マイクロコントローラ140は、セル126から出力されている電圧が許容可能範囲内であるかどうかを決定することができる。電池パラメータが許容可能範囲内であることを電池マイクロコントローラ140が決定すると、電池マイクロコントローラ140は、無線充電式電池14がいつでも充電電力を受け取ることができることを示すメッセージを充電モジュール16に送り返す1030ことができる。このメッセージは「充電準備確認」と呼ぶことができる。充電準備確認メッセージは、充電器コントローラ200への、無線充電式電池14(およびその構成要素)が低電力状態から出て全電力状態であることの通知として働くことも可能である。電池マイクロコントローラ140は、充電電力の受取りを準備する電池通信デバイス142を使用不能にする、すなわち非活性化することも可能である。例えば電池マイクロコントローラ140は、充電モジュール16が電力引渡し状態に切り換わりつつあること、さもなければ無線充電式電池14への充電電力の供給を準備しつつあることを示す信号すなわちメッセージを充電器コントローラ200から受け取ることができる。充電モジュール16が充電準備確認を受け取ると、充電モジュール16は、図14を参照して説明されるように、無線充電式電池14への充電電力の供給を開始する。しかしながら電池マイクロコントローラ140が充電準備確認を送らない場合、あるいはその代わりに1つまたは複数の電池パラメータが許容可能範囲外であることによるエラーメッセージを送ると、充電モジュール16は、無線充電式電池14への電力の引渡しを阻止することができ、方法1000は終了し得る。
【0181】
一実例では、エラーメッセージは、自己診断手順に応答して、または電池マイクロコントローラ140によって実行される他の試験に応答して、電池マイクロコントローラ140によって生成することができる。例えば電池マイクロコントローラ140は、無線充電式電池14の1つまたは複数のパラメータを表すセンサ信号を受け取ることができ、また、センサ信号を所定の閾値または使用基準に対して比較して、無線充電式電池14が適切に動作しているかどうか、あるいはさもなければ許容可能な健全性の状態にあるかどうかを決定することができる。エラーメッセージは、電池通信デバイス142を経由して電池マイクロコントローラ140が送ることができ、また、通信アンテナ196を使用して充電モジュール16が受け取ることができる。エラーメッセージは、充電モジュール16の健全性状態指示器に反映することができる。例えば健全性状態指示器は、無線充電式電池14がエラーを有していること、あるいはさもなければ充電が許容不可能な状態にあり、交換すべきであることを示すことができる。健全性状態指示器は、テキスト、図形、および/または交換が示唆されていることを示すための所定の色を有するライトを表示することにより、無線充電式電池14を交換すべきであることの指示を表示することができる。
【0182】
図14を参照すると、充電モジュール16は、通信アンテナ196を使用不能する、すなわち非活性化し1032(例えば通信アンテナ196への電力を除去することによって)、かつ、電力アンテナ194を使用可能にする、すなわち活性化させる1034(例えば電力アンテナ194に電力を供給することによって)ことによって無線充電式電池14に充電電力を供給するプロセスを開始する。充電器コントローラ200は、次に、無線充電式電池14に充電電力を送るために、電力アンテナ194を電池誘導コイル130に誘導結合する1036ことを試行する。一実例では、充電器コントローラ200は、無線充電式電池14に充電電力を供給するために、ワイヤレスパワーコンソーシアム(Qi)無線充電プロトコルを実行して電力アンテナ194を電池誘導コイル130に誘導結合する1036。別法としては、充電器コントローラ200は、電力アンテナ194および電池誘導コイル130を使用して無線充電式電池14に無線充電電力を供給する任意の他の適切なプロトコルを実行することも可能である。
【0183】
電力アンテナ194および電池誘導コイル130が誘導結合されると、それぞれのアンテナを使用して、充電モジュール16から無線充電式電池14へ充電電力が無線で供給される1038。一実例では、充電器コントローラ200は充電プロセスをループで操作し、所定の時間量の間、充電電力が供給される。実例では、所定の時間量は2分である。別法としては、所定の時間量は、30秒または任意の他の適切な時間量である。充電プロセスループの間、充電器コントローラ200は、電池充電状態データを受け取る要求を無線充電式電池14に周期的に送る1040。電池マイクロコントローラ140は、その要求を受け取り、無線充電式電池14の現在の充電の状態を含む応答メッセージを充電器コントローラ200に送る。充電器コントローラ200は、次に、充電状態指示器を更新して無線充電式電池14の現在の充電の状態を反映することなどによって表示領域202を更新する1042ことができる。無線充電式電池14が未だフル充電状態に達していないことを充電器コントローラ200が決定すると、充電器コントローラ200は、所定の時間量が経過するまで、充電プロセスループを継続することができる。所定の時間量にわたって充電電力が供給される1038と、充電器コントローラ200は、電力アンテナ194を使用不能にし、すなわち非活性化し1044、方法1000の開始(すなわちステップ1002)へ戻る。このような方法によれば、充電器コントローラ200は、無線充電式電池14がフル充電状態に達するまでの間、方法1000をループで実行することになる。別法としては、充電器コントローラ200は、無線充電式電池14が完全に充電されるまでの間、方法1000の最初に周期的に戻ることなく、無線充電式電池14に継続的に充電電力を供給する1038ことができる。
【0184】
充電ループを実行している間に、無線充電式電池14がフル充電状態に達したことを充電器コントローラ200が決定すると、充電器コントローラ200は、表示領域202を更新して、無線充電式電池14の充電が完了したことを反映することができる(例えば充電状態指示器に緑または青などの特定の色で照明させることによって)。充電器コントローラ200は、次に、無線充電式電池14への充電電力の供給を停止し、また、電力アンテナ194を使用不能にする、すなわち非活性化する1044。次に、充電ベイ46および/またはオートクレーブ可能容器12から無線充電式電池14を除去することができ、また、必要に応じて使用することができる。
【0185】
充電プロセスの間、無線充電式電池14は、充電モジュール表示領域202に充電の状態および健全性の状態を表示している充電モジュール16に加えて、充電の状態および/または健全性の状態を視覚的に示すことができる。例えば電池マイクロコントローラ140は、電池状態指示器などの1つまたは複数のLEDに結合することができる。電池マイクロコントローラ140は、無線充電式電池14が完全に充電されていない場合、電池状態指示器に第1の色の光(青など)を放出させることができ、また、電池が完全に充電されると、電池状態指示器に第2の色の光(緑など)を放出させることができる。電池マイクロコントローラ140は、電池健全性状態がエラーまたは許容不可能なレベルの健全性あるいは劣化を示すと、電池状態指示器に第3の色の光(赤など)を放出させることができる。ハウジング108が少なくとも部分的に透明である実例では、無線充電式電池14が容器12内に微生物的に密閉されると、ユーザは電池状態指示器からの光の放出を見ることができる。
【0186】
方法1000は、本明細書においては、一度に電力アンテナ194または通信アンテナ196のみが活性化される状態で動作するものとして説明されているが、電力が個々のアンテナに同時に印加されるよう、電力アンテナ194および通信アンテナ196の両方を同時に活性化することも可能であることを認識されたい。このような実例では、充電器コントローラ200は、一度に1つのアンテナを通してのみデータが送られるよう、互いに独立して両方のアンテナを使用することができる。別法としては、充電器コントローラ200は、充電器コントローラ200が両方のアンテナを同時に使用してデータおよび/または電力を送りおよび/または受け取るよう、電力アンテナ194および通信アンテナ196の両方を同時に動作させることも可能である。
【0187】
より有効な殺菌プロセスのためのオートクレーブ可能容器12のためのベース28が開示される。このベースによれば、より効果的に細菌を除去することができ、また、テクスチャード加工が施された表面を含むことにより、殺菌中の乾燥特性を改善することができる。図15Aに示されているように、ベース28は、乾燥特性を改善するためのテクスチャー208’でテクスチャード加工が施された内部表面33を含むことができる(本明細書においては、テクスチャーでテクスチャード加工が施された内部表面33は、テクスチャード加工内部表面33と呼ぶことができる)。テクスチャード加工内部表面33は親水性で、90度未満の水接触角を示すことができる。本明細書においてさらに考察されるように、ベース28のテクスチャード加工表面の親水性の性質により、より有効な殺菌プロセスが可能である。
【0188】
オートクレーブ可能容器12のための任意の適切なベース28は、乾燥特性を改善するためのテクスチャード加工表面を含むことができる。例えば図15Bのベース28は任意選択でレセプタクル42を含み、このレセプタクル42は、内部表面33がレセプタクル42の床86および壁43を含むようになっている。図15Bの実例では、レセプタクルの床86も同じくテクスチャー208’’でテクスチャード加工が施されている(本明細書においては、テクスチャーでテクスチャード加工が施された床86はテクスチャード加工床86と呼ぶことができる)。したがって図15Bのベース28の乾燥特性を改善するためのテクスチャード加工表面はテクスチャード加工内部表面33を含み、テクスチャード加工内部表面33はテクスチャード加工床86を含む。図15Aおよび図15Bに示されている実例に限定されず、本明細書において企図されているベース28の他の実例は、適切なテクスチャード加工表面を同じく含むことができる。
【0189】
図16は、図15Bのベース28の側面図を示したものである。示されているように、床86を含むレセプタクルの内部表面33は、テクスチャー208’’でテクスチャード加工が施されている。他の実例では、ベース28の任意の要素にテクスチャード加工を施すことができ、あるいはテクスチャード加工を施すことができなくてもよい。例えば他の実例では、ベース28の外部表面29、内部表面33の壁210、レセプタクル42の壁43およびスタンドオフ88にテクスチャード加工を施すことができる。別の例では、床86のみにテクスチャード加工を施すことができる。さらに別の例では、床86のみを非テクスチャード加工にすることができる。いくつかの実例では、オートクレーブ可能容器12の他の要素はテクスチャード加工表面を含むことができる。例えば蓋26の外部表面27および/または内部表面31はテクスチャード加工を施すことができる。
【0190】
図17Aおよび図17Bは、テクスチャード加工表面の親水性の性質によってより有効な殺菌プロセスが可能になる様子を示したものである。図17Aでは、水滴212はテクスチャード加工表面、すなわち図15Bのベース28のテクスチャード加工床86に配置されている。図17Bでは、水滴214は非テクスチャード加工表面、すなわち非テクスチャード加工床86に配置されている。示されているように、水滴212は、テクスチャード加工床86が親水性であるよう、90度未満であるテクスチャード加工床86と90度未満の接触角θを形成している。一方、水滴214は、非テクスチャード加工床86が疎水性であるよう、90度より大きい非テクスチャード加工床86と接触角θを形成している。接触角θは90度より小さく、また、接触角θは90度より大きいため、テクスチャード加工床86と接触している水滴212の量は、非テクスチャード加工床86と接触している水滴214の量より多い。他の実例では、ベース28のテクスチャード加工表面は親水性であってもよく、また、水滴とテクスチャード加工表面の間の接触角θは、80度未満、70度未満、60度未満、50度未満、40度未満、30度未満、20度未満または10度未満であってもよい。
【0191】
オートクレーブプロセスの間、オートクレーブ可能容器12が最初に殺菌フェーズに入る。殺菌フェーズの間、殺菌剤がオートクレーブ可能容器12を透過し、ベース28の内部表面33および/または床86に凝縮する。例えば殺菌剤として蒸気を使用するオートクレーブプロセスの間、蒸気は、高温の水滴としてベース28の内部表面33および/または床86に凝縮する。既に言及したように、水滴とテクスチャード加工表面の間の接触の量は、水滴と非テクスチャード加工表面の間の接触の量より多い。したがってテクスチャード加工表面と接触している高温の水滴は、より多くの熱を内部表面33に伝え、内部表面33のより多くのバクテリアを除去する。この現象は図17Aおよび図17Bに示されており、水滴212から内部表面33に伝わる熱の量は、水滴214から内部表面33に伝わる熱の量より多い。
【0192】
殺菌フェーズの後、オートクレーブ可能容器12は、次に乾燥フェーズに入る。乾燥フェーズの間、ベース28の温度が高くなって熱をベース28の内部表面33に伝え、殺菌フェーズからの水滴を蒸発させる。既に言及したように、水滴とテクスチャード加工表面の間の接触の量は、水滴と非テクスチャード加工表面の間の接触の量より多い。したがってベース28の温度が高くなると、より多くの熱がテクスチャード加工表面の水滴に伝わって、より速やかに水滴を乾燥させる。この現象は図17Aおよび図17Bに示されており、ベース28から水滴に212に伝わる熱の量は、ベース28から水滴214に伝わる熱の量より多い。
【0193】
ベース28のテクスチャード加工表面は、テクスチャード加工表面が親水性であり、また、テクスチャード加工表面が90度未満の水接触角を示すよう、任意の適切なテクスチャーを含むことができる。例えば図15Aのテクスチャー208’は、一様なサイズおよび一様な間隔の角錐形頂点を含む。図15Bのテクスチャー208’’は、可変サイズおよび可変間隔の角錐形頂点を含む。他の実例では、テクスチャーは、一様なサイズおよび間隔の、あるいは可変サイズおよび間隔の任意の適切な形の頂点を含むことができる。例えばベース28のテクスチャード加工表面は、一様なサイズおよび可変間隔の半球状の頂点を含むテクスチャーでテクスチャード加工を施すことができる。
【0194】
図17Aおよび図17Bにhstandoffとして示されているスタンドオフ88の高さはテクスチャード加工表面に基づくことができる。既に言及したように、hstandoffは、電力アンテナ194と誘導コイル130の間の充電電力転送の効率を最大化し、その一方で殺菌剤による無線充電式電池14の底部表面との接触を依然として許容するために最小化することができる。さらに、hstandoffは、無線充電式電池14およびオートクレーブ可能容器12の適切な殺菌および適切な乾燥を容易にするために、テクスチャード加工表面に配置された水滴が無線充電式電池14の底部表面に接触しないように選択することができる。したがってhstandoffは、図17Aに示されているように、水滴の高さhdropletがhstandoff未満になるように選択することができる。このような一実例では、hstandoffは、テクスチャード加工表面に配置された水滴が無線充電式電池14の底部表面に接触しないように、また、その一方で殺菌剤による無線充電式電池14の底部表面との接触を許容し、また、10%、25%、50%、75%または90%より高い充電電力転送の効率を維持するよう、4ミリメートル以下にすることができる。
【0195】
形ならびに可変または一様なサイズおよび間隔に加えて、テクスチャード加工表面のテクスチャーは、粗さプロファイルを使用して同じく画定することができる。例示的テクスチャーは図18Aに示されている。テクスチャード加工表面のテクスチャーは、図18Bでは、テクスチャープロファイルP(x)を使用して捕獲されている。示されているように、テクスチャープロファイルP(x)は、テクスチャーのより小さい頂点および谷、ならびにテクスチャーのより大きい曲率を捕獲している。テクスチャーのより小さい頂点および谷を解析する興味においては、テクスチャープロファイル(x)によって捕獲されたより大きい曲率を除去することが有利である。テクスチャーのより大きい曲率は、図18Cに示されているうねりプロファイルW(x)を使用して捕獲される。より大きい曲率を除去するために、うねりプロファイルW(x)がテクスチャープロファイルP(x)からフィルター除去され、図18Dに示されている粗さプロファイルZ(x)を出力する。
【0196】
この粗さプロファイルZ(x)により、様々なパラメータを使用してテクスチャード加工表面のテクスチャーを画定することができる。3つの例示的パラメータが図18E図18Gに示されている。これらの例示的パラメータの各々は平均線216を基準にしており、この平均線216は、粗さプロファイルR(x)と平均線216の間の、平均線216より上の面積と、粗さプロファイルR(x)と平均線216の間の、平均線216より下の面積が等しくなるように画定されている。さらに、個々の粗さプロファイルZ(x)は、サンプリング長lにわたって解析されている。
【0197】
図18Eでは、算術平均高さRを使用して粗さプロファイルZ(x)が画定されている。算術平均高さRは、サンプリング長lにわたる、粗さプロファイルZ(x)と平均線216の間の差の平均絶対値として定義されている。粗さプロファイルZ(x)の算術平均高さRは、テクスチャード加工表面が親水性であり、また、90度未満の水接触角を示すことができるよう、任意の適切な値にすることができる。例えば算術平均高さRは、2マイクロメートルより高く、また、4マイクロメートルより低くすることができる。
【0198】
図18Fでは、平均二乗偏差Rを使用して粗さプロファイルZ(x)が画定されている。平均二乗偏差Rは、サンプリング長lにわたる、粗さプロファイルZ(x)と平均線216の間の差の平均二乗として定義されている。粗さプロファイルZ(x)の平均二乗偏差Rは、テクスチャード加工表面が親水性であり、また、90度未満の水接触角を示すことができるよう、任意の適切な値にすることができる。例えば算術平均高さRは、2マイクロメートルより高く、また、5マイクロメートルより低くすることができる。
【0199】
図18Gでは、プロファイル要素の平均幅RSを使用して粗さプロファイルZ(x)が画定されている。プロファイル要素の平均幅RSは、サンプリング長lにわたる、プロファイル要素の長さの平均値として定義されている。プロファイル要素は、図18GにはXs1、Xs2、Xs3、XsiおよびXsmとして示されている。プロファイル要素の平均幅RSは、テクスチャード加工表面が親水性であり、また、90度未満の水接触角を示すことができるよう、任意の適切な値にすることができる。例えばプロファイル要素の平均幅RSは、10マイクロメートルより高く、また、40マイクロメートルより低くすることができる。
【0200】
図には示されていない他のパラメータを同じく使用して粗さプロファイルZ(x)を画定することも可能である。例えばプロファイルの最大高さRは、粗さプロファイルZ(x)の最大ピーク-ピーク高さとして定義されている。粗さプロファイルZ(x)のプロファイルの最大高さRは、テクスチャード加工表面が親水性であり、また、90度未満の水接触角を示すことができるよう、任意の適切な値にすることができる。例えばプロファイルの最大高さRは、20マイクロメートルより高く、また、30マイクロメートルより低くすることができる。
【0201】
テクスチャード加工表面を含むベース28は、様々な方法を使用して製造することができる。例えばベース28は、通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料から成形することができる。ベース28は、ベース28の内部表面が90度未満の接触角を示すように成形することができる。別の例では、ベース28は重合材料から成形することができるが、ベース28は、成形された後にテクスチャード加工を施すことができる。例えばベース28が重合材料から成形された後に、レーザを使用してベース28にテクスチャード加工を施すことができる。
【0202】
条項
I.オートクレーブ可能無線充電式電池であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されたセルと、
前記セルと前記ハウジングの間に配置されたフェライトベースと、
前記フェライトベースの上に配置された誘導コイルであって、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、
前記フェライトベースの上に配置された無線周波数コイルであって、無線周波数信号を受け取るように構成される無線周波数コイルと、
前記ハウジングと前記セルの間に配置され、また、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルに結合されたマイクロコントローラと、
前記セルと前記フェライトベースの間に少なくとも部分的に配置された熱絶縁材料と
を備えるオートクレーブ可能無線充電式電池。
【0203】
II.条項Iのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、オートクレーブ可能無線充電式電池は、前記セルと前記ハウジングの間に少なくとも部分的に配置された第2の熱絶縁材料を含む。
【0204】
III.前記いずれかの条項IまたはIIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記ハウジングは頂部部分および底部部分を含み、前記頂部部分および前記底部部分は結合されるように構成される。
【0205】
IV.条項IIIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記マイクロコントローラは、前記セルの上方および前記ハウジングの前記頂部部分の下方に配置される。
【0206】
V.前記条項のいずれかのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記熱絶縁材料は、前記セルの上方および前記マイクロコントローラの下方に配置される。
【0207】
VI.条項IIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記第2の熱絶縁材料は、前記セルの下方および前記フェライトベースの上方に配置される。
【0208】
VII.前記条項のいずれかのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記熱絶縁材料は、298ケルビンにおいて30mW/(mK)未満の熱伝導率を有する。
【0209】
VIII.前記条項のいずれかのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記熱絶縁材料はエーロゲルを含む。
【0210】
IX.条項IIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記第2の熱絶縁材料は、298ケルビンにおいて30mW/(mK)未満の熱伝導率を有する。
【0211】
X.条項IIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記第2の熱絶縁材料はエーロゲルを含む。
【0212】
XI.オートクレーブ可能無線充電式電池であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されたセルと、
前記ハウジングと前記セルの間に少なくとも部分的に配置された熱絶縁材料と、
前記セルと前記ハウジングの間に配置されたフェライトベースと、
前記フェライトベースの上に配置された誘導コイルであって、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、
前記フェライトベースの上に配置された無線周波数コイルであって、無線周波数信号を受け取るように構成され、
前記フェライトベースはモノリシック構成要素であり、また、前記無線周波数コイルおよび前記誘導コイルは前記フェライトベースを共有する、
無線周波数コイルと、
前記ハウジングと前記セルの間に配置され、また、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルに結合されたマイクロコントローラと
を備えるオートクレーブ可能無線充電式電池。
【0213】
XII.条項XIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルは前記フェライトベースの上に同心で配置される。
【0214】
XIII.条項XIおよびXIIのうちのいずれか1つのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルは、前記誘導コイルが前記無線周波数コイル内に配置されるよう、前記フェライトベースの上に同心で配置される。
【0215】
XIV.条項XI~XIIIのうちのいずれか1つのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルは、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルが共面であるように前記フェライトベースの上に配置される。
【0216】
XV.条項XI~XIVのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記誘導コイルは少なくとも摂氏155度の温度定格を備える。
【0217】
XVI.条項XI~XVのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記フェライトベースは少なくとも700の相対透磁率を備える。
【0218】
XVII.条項XI~XVIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記フェライトベースは少なくとも20のQを備える。
【0219】
XVIII.オートクレーブ可能無線充電式電池であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されたセルと、
前記ハウジングと前記セルの間に少なくとも部分的に配置された熱絶縁材料と、
前記セルと前記ハウジングの間に配置されたフェライトベースと、
前記フェライトベースの上に配置された誘導コイルであって、電磁波を受け取るように構成される誘導コイルと、
無線周波数コイルであって、前記無線周波数コイルの隣接する巻線が前記可撓性印刷回路基板の前記媒体によって互いに対して固定されるように前記可撓性印刷回路基板の前記媒体中に埋め込まれ、前記可撓性印刷回路基板は前記フェライトベースの上に配置され、前記無線周波数コイルは無線周波数信号を受け取るように構成され、
前記フェライトベースはモノリシック構成要素であり、また、前記無線周波数コイルおよび前記誘導コイルは前記フェライトベースを共有する、
無線周波数コイルと、
前記ハウジングと前記セルの間に配置され、また、前記誘導コイルおよび前記無線周波数コイルに結合されたマイクロコントローラと
を備えるオートクレーブ可能無線充電式電池。
【0220】
XIX.条項XVIIIのオートクレーブ可能無線充電式電池であって、前記可撓性印刷回路基板の前記媒体は樹脂を含む。
【0221】
XX.改善された乾燥特性を有する、殺菌のための重合オートクレーブ可能容器であって、
蓋と、
通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を含むベースであって、親水性である内部表面を有するベースと
を備え、
前記ベースおよび前記蓋のうちの少なくとも一方が、殺菌剤によるオートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、
オートクレーブ可能容器。
【0222】
XXI.オートクレーブ可能容器のためのベースを製造する方法であって、方法は、
通過する電磁波の伝送を許容し、また、内部表面が45度未満の接触角を示すよう、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料からオートクレーブ可能容器のための前記ベースを成形するステップ
を含む。
【0223】
XXII.条項XXIの方法であって、内部表面は80度未満の水接触角を示す。
【0224】
XXIII.条項XXIおよびXXIIのうちのいずれか1つの方法であって、内部表面は70度未満の水接触角を示す。
【0225】
XXIV.条項XX~XXIIIのうちのいずれか1つの方法であって、内部表面は60度未満の水接触角を示す。
【0226】
XXV.オートクレーブ可能容器のためのベースを製造する方法であって、方法は、
通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料からオートクレーブ可能容器のためのベースを成形するステップと、
ベースの内部表面が45度未満の水接触角を示すよう、成形されたベースにテクスチャー加工を施すステップと
を含む。
【0227】
XXVI.条項XXVの方法であって、成形されたベースにテクスチャー加工を施すステップは、レーザテクスチャー加工を使用してベースの床にテクスチャー加工を施すステップをさらに含む。
【0228】
XXVII.無線充電式電池であって、
電磁波を受け取るように構成されたアンテナと、
前記無線充電式電池を受け取るように構成されたオートクレーブ可能容器が無線充電デバイスの上に配置されると、前記アンテナが無線充電デバイスの誘導コイルと整列するよう、前記無線充電式電池をオートクレーブ可能容器内で整列させるように構成されたアライメント特徴を備えるハウジングと
を備える無線充電式電池。
【0229】
XXVIII.無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、オートクレーブ可能容器は、
通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を含むベースであって、電磁波を受け取るように構成されたアンテナを備える無線充電式電池を受け取るように形状設定されるレセプタクルを画定するベース
を備え、
前記ベースは、前記レセプタクルが無線充電式電池を受け取り、また、前記オートクレーブ可能容器が無線充電デバイスの上に配置されると、無線充電式電池のアンテナおよび前記無線充電デバイスの誘導コイルが整列するよう、無線充電式電池を前記レセプタクル内で整列させるように構成されたアライメント特徴を備える。
【0230】
XXIX.無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、オートクレーブ可能容器は、
蓋と、
無線充電式電池を受け取るように形状設定されるレセプタクルを画定するベースと
を備え、
前記ベースおよび前記蓋のうちの一方は、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定し、
前記レセプタクルは、床および前記床から延びるスタンドオフを備え、それにより前記レセプタクルによって受け取られた無線充電式電池が前記スタンドオフの上に配置され、また、底部表面の大部分が殺菌剤に露出されるよう、無線充電式電池の底部表面が無線充電式電池の真下の殺菌剤の循環を可能にするべく前記床から間隔を隔て、
前記レセプタクルの前記床は、45度未満の水接触角を示すテクスチャード加工表面を備える。
【0231】
本開示の様々な実例の特定の特徴は、いくつかの図面には示すことができ、また、他の図面には示すことができないが、それは単に便宜上のためにすぎない。本開示の原理によれば、図面または他の実例の任意の特徴は、任意の他の図面または実例の任意の特徴と組み合わせて参照することができ、および/または特許請求することができる。
【0232】
オートクレーブ可能容器12のいくつかの実施態様では、蓋26は金属を含んでいない。例えば蓋は、オートクレーブからの熱を保持することによってオートクレーブ可能容器12の内容物の乾燥を依然として容易にする、重合材料、または金属以外の材料を含むことができる。
【0233】
オートクレーブ可能容器12のいくつかの実施態様では、ベース28は重合材料を含んでいない。例えばベース28は、金属またはガラスなどの非重合材料を含むことができる。
【0234】
オートクレーブ可能容器12のいくつかの実施態様では、ベース28は複数の突起および/またはレセプタクルを含む必要はない。例えばベース28は1つの突起およびレセプタクルを含むことができる。また、ベース28には突起および/またはレセプタクルがなくてもよい。
【0235】
オートクレーブ可能容器12のいくつかの実施態様では、ベース28および蓋26のうちの一方は、殺菌剤によるオートクレーブ可能容器12の透過を許容するように構成された複数の開口を画定している。
【0236】
いくつかの実施態様では、オートクレーブ可能容器12は無線充電式電池14以外の外科器具を殺菌することができる。例えば本明細書において説明されている方法を使用して、メス、鉗子および砕骨刀などの手動外科器具を殺菌することも可能である。また、本明細書において説明されている方法を同じく使用して、回転ハンドピース、ドリルまたは内視鏡などの電動外科器具を殺菌することも可能である。
【0237】
この成文説明書は、例を使用して本開示の実例を説明し、また、任意の当業者による、任意のデバイスまたはシステムの製造および使用、ならびに組み込まれている任意の方法の実施を含む、実例の実践を同じく可能にしている。本開示の特許請求可能範囲は特許請求の範囲によって定義されており、また、当業者に生じる他の例を含むことができる。このような他の例は、特許請求の範囲の文字言語と相違しない構造要素をそれらが有している場合、あるいは特許請求の範囲の文字言語と実質的に相違する等価構造要素をそれらが含んでいる場合、特許請求の範囲の範疇であることが意図されている。
なお、本願の出願当初の特許請求の範囲は、以下の通りである。
[請求項1]
無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、
金属を含む蓋であって、殺菌剤による前記蓋の透過を許容するように構成された複数の開口を画定し、微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されたマウントを備える、蓋と、
通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を含むベースであって、複数のレセプタクルを画定し、個々のレセプタクルが無線充電式電池を受け取るように形状設定され、複数の突起を含み、個々の突起が対応するレセプタクルと整列する、ベースと
を備えるオートクレーブ可能容器。
[請求項2]
前記蓋が前記ベースと係合可能であり、それにより前記容器内に体積を画定する、請求項1に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項3]
前記オートクレーブ可能容器が減菌器から除去された後、前記蓋が熱を保持して前記オートクレーブ可能容器の内容物の乾燥を容易にするように構成されるよう、前記金属が298ケルビンにおいて1W/(m*K)より大きい熱伝導率を有する、請求項1および2のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項4]
前記蓋が298ケルビンにおいて10W/(m*K)より大きい熱伝導率を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項5]
前記重合材料が10以下の誘電率を備える、請求項1から4のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項6]
前記重合材料が5以下の誘電率を備える、請求項1から5のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項7]
前記蓋が金属からなる、請求項1から6のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項8]
前記ベースが、通過する電磁波の伝送を許容する前記重合材料からなる、請求項1から7のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項9]
通過する電磁波の伝送を許容する前記重合材料がプラスチックである、請求項1から8のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項10]
前記ベースが射出成形される、請求項1から9のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項11]
物体を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、
リップを含むベースと、
前記ベースと係合するように構成された蓋であって、前記ベースおよび前記蓋のうちの一方が、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、蓋と、
ラッチアセンブリと
を備え、前記ラッチアセンブリが、
前記蓋に固定結合された第1のボディーであって、前記第1のボディーを通って延びるピボットボアを画定する第1のボディーと、
ハンドル部分およびボディー部分を有するレバーボディーであって、前記ボディー部分がピボット開口およびリンク開口を画定し、前記レバーボディーが前記第1のボディーに結合され、固着位置と非固着位置の間を移動することができる、レバーボディーと、
前記第1のボディーの前記ピボットボアおよび前記レバーボディーの前記ピボット開口の中に配置されたピボットシャフトであって、前記ピボットシャフトの周りの前記レバーボディーのピボット運動を容易にし、前記ピボットシャフトのヘッド部分が前記レバーボディーから突出する、ピボットシャフトと、
前記リンク開口の中に配置され、そこから突出するリンクシャフトと、
インタフェース端部およびリンク端部を有するクラスプボディーであって、前記リンク端部が、前記クラスプボディーが前記レバーボディーに結合されるように前記リンクシャフトを受け取るように構成されたリンクボアを画定し、前記インタフェース端部が前記ベースの前記リップと係合するように構成される、クラスプボディーと
を備え、
前記ピボットシャフトの前記ヘッド部分が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記クラスプボディーから間隔を隔て、また、前記レバーボディーが前記固着位置からピボットして離れると、前記レバーボディーがさらにピボットして前記非固着位置へ向かう際に、前記ヘッド部分が前記クラスプボディーの前記インタフェース端部を前記ベースから離れる方向に移動させるよう、前記ヘッド部分が前記クラスプボディーと係合する、オートクレーブ可能容器。
[請求項12]
前記蓋を前記ベースと係合させるための前記ハンドル部分の動きが前記非固着位置から前記固着位置への前記レバーボディーのピボットと連続する、請求項11に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項13]
前記リップとの前記インタフェース端部の係合を解除するための前記非固着位置へ向かう前記レバーボディーのピボットが、前記ベースとの前記蓋の係合を解除するための前記ハンドル部分の動きと連続する、請求項11および12のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項14]
前記レバーボディーが前記固着位置と前記非固着位置の間をピボットする際に、前記リンクシャフトが前記ピボットシャフトと前記蓋の間を通るように前記レバーボディーが構成される、請求項11から13のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項15]
前記ラッチアセンブリが、前記第1のボディーの上に前記レバーボディーと当接して配置され、前記非固着位置および前記固着位置からの前記レバーボディーの自由運動を制限するための移動止めアセンブリをさらに備える、請求項11から14のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項16]
前記レバーボディーが、前面壁および前記前面壁に対して直角の2つの側壁を備え、前記ピボット開口および前記リンク開口が前記側壁に画定され、前記側壁のうちの少なくとも一方が凹所および縁をさらに画定し、前記凹所が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成され、また、前記縁が、前記レバーボディーが前記非固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成される、請求項15に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項17]
物体を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、
リップを含むベースと、
前記ベースと係合するように構成された蓋であって、前記ベースおよび前記蓋のうちの一方が、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、蓋と、
ラッチアセンブリと
を備え、前記ラッチアセンブリが、
前記蓋に固定結合された第1のボディーであって、前記第1のボディーを通って延びるピボットボアを画定する第1のボディーと、
ハンドル部分およびボディー部分を有するレバーボディーであって、前記ボディー部分がピボット開口およびリンク開口を画定し、前記レバーボディーが前記第1のボディーに結合され、固着位置と非固着位置の間をピボットすることができる、レバーボディーと、
前記第1のボディーの前記ピボットボアおよび前記レバーボディーの前記ピボット開口の中に配置され、それらの間のピボット運動を容易にする、ピボットシャフトと、
前記リンク開口の中に配置され、前記レバーボディーが前記固着位置と前記非固着位置の間をピボットする際に、前記リンクシャフトが前記ピボットシャフトと前記蓋の間を通るよう、前記リンク開口と共に移動することができるリンクシャフトと、
インタフェース端部およびリンク端部を有するクラスプボディーであって、前記リンク端部が、前記クラスプボディーが前記レバーボディーに結合されるように前記リンクシャフトを受け取るように構成されたリンクボアを画定し、前記インタフェース端部が前記ベースの前記リップと係合するように構成される、クラスプボディーと、
前記第1のボディーの上に前記レバーボディーと当接して配置され、前記非固着位置および前記固着位置からの前記レバーボディーの自由運動を制限するための移動止めアセンブリと
を備える、オートクレーブ可能容器。
[請求項18]
前記ピボットシャフトのヘッド部分が前記レバーボディーから突出し、前記ピボットシャフトの前記ヘッド部分が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記クラスプボディーから間隔を隔て、また、前記レバーボディーが前記固着位置からピボットして離れると、前記レバーボディーを前記非固着位置に向かってさらにピボットさせることによって前記クラスプボディーの前記インタフェース端部を前記ベースから離れる方向に移動させるよう、前記ヘッド部分が前記クラスプボディーと係合する、請求項17に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項19]
前記蓋を前記ベースと係合させるための前記ハンドル部分の動きが前記非固着位置から前記固着位置への前記レバーボディーのピボットと連続する、請求項17および18のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項20]
前記リップとの前記インタフェース端部の係合を解除するための前記非固着位置へ向かう前記レバーボディーのピボットが、前記ベースとの前記蓋の係合を解除するための前記ハンドル部分の動きと連続する、請求項17から19のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項21]
前記クラスプボディーが2つの側面部分をさらに備え、それらの間にポケットが画定され、前記側面部分が前記インタフェース端部と前記リンク端部の間を延び、前記レバーボディーの一部を前記ポケットに受け取るために間隔を隔てる、請求項17から20のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項22]
前記レバーボディーが、前面壁および前記前面壁に対して直角の2つの側壁を備え、前記ピボット開口および前記リンク開口が前記側壁に画定され、前記側壁のうちの少なくとも一方が凹所および縁をさらに画定し、前記凹所が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成され、また、前記縁が、前記レバーボディーが前記非固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成される、請求項17から21のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項23]
前記第1のボディーが前記蓋から離れる方向に延びているフランジを備え、前記フランジが安全保護開口を画定しているタブ部分を有し、
前記レバーボディーが、前記ボディー部分の上に配置されたせん断開口をさらに画定し、それにより前記固着位置では前記レバーボディーの前記せん断開口が前記第1のボディーの前記タブ部分と係合し、また、前記非固着位置では前記レバーボディーの前記せん断開口が前記タブ部分から間隔を隔て、
前記オートクレーブ可能容器が前記第1のボディーの前記安全保護開口に配置された壊れやすい密閉要素をさらに備え、それにより前記固着位置と前記非固着位置の間の前記レバーボディーの動きによって前記せん断開口が前記壊れやすい密閉要素を切断する、
請求項17から22のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項24]
前記壊れやすい密閉要素がオートクレーブ可能材料を含む、請求項23に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項25]
前記壊れやすい密閉要素がレシーバおよびタブを備え、前記タブは前記レシーバに非除去可能に挿入することができる、請求項23および24のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項26]
物体を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、
リップを含むベースと、
前記ベースと係合するように構成された蓋と、
ラッチアセンブリと
を備え、前記ラッチアセンブリが、
前記蓋に固定結合された第1のボディーであって、前記第1のボディーを通って延びるピボットボアを画定する第1のボディーと、
ハンドル部分およびボディー部分を有するレバーボディーであって、前記ボディー部分がピボット開口およびリンク開口を画定し、前記レバーボディーが前記第1のボディーに結合され、固着位置と非固着位置の間を移動することができる、レバーボディーと、
前記第1のボディーの前記ピボットボアおよび前記レバーボディーの前記ピボット開口の中に配置されたピボットシャフトであって、前記ピボットシャフトの周りの前記レバーボディーのピボット運動を容易にし、前記ピボットシャフトのヘッド部分が前記レバーボディーから突出する、ピボットシャフトと、
前記リンク開口の中に配置され、そこから突出するリンクシャフトと、
インタフェース端部およびリンク端部を有するクラスプボディーであって、前記リンク端部が、前記クラスプボディーが前記レバーボディーにピボット可能に結合されるように前記リンクシャフトを受け取るように構成されたリンクボアを画定し、前記インタフェース端部が前記ベースの前記リップと係合するように構成される、クラスプボディーと
を備え、
前記ピボットシャフトの前記ヘッド部分が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記クラスプボディーから間隔を隔て、また、前記レバーボディーが前記固着位置からピボットして離れると、前記レバーボディーがさらにピボットして前記非固着位置へ向かう際に、前記ヘッド部分が前記クラスプボディーの前記インタフェース端部を前記ベースから離れる方向に移動させるよう、前記ヘッド部分が前記クラスプボディーと係合する、オートクレーブ可能容器。
[請求項27]
前記蓋を前記ベースと係合させるための前記ハンドル部分の動きが前記非固着位置から前記固着位置への前記レバーボディーのピボットと連続する、請求項26に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項28]
前記リップとの前記インタフェース端部の係合を解除するための前記非固着位置へ向かう前記レバーボディーのピボットが、前記ベースとの前記蓋の係合を解除するための前記ハンドル部分の動きと連続する、請求項26および27のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項29]
前記レバーボディーが前記固着位置と前記非固着位置の間をピボットする際に、前記リンクシャフトが前記ピボットシャフトと前記蓋の間を通るように前記レバーボディーが構成される、請求項26から28のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項30]
前記ラッチアセンブリが、前記第1のボディーの上に前記レバーボディーと当接して配置され、前記非固着位置および前記固着位置からの前記レバーボディーの自由運動を制限するための移動止めアセンブリをさらに備える、請求項26から29のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項31]
前記レバーボディーが、前面壁および前記前面壁に対して直角の2つの側壁を備え、前記ピボット開口および前記リンク開口が前記側壁に画定され、前記側壁のうちの少なくとも一方が凹所および縁をさらに画定し、前記凹所が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成され、また、前記縁が、前記レバーボディーが前記非固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成される、請求項30に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項32]
前記第1のボディーが前記蓋から外側に向かって延びているフランジを備え、前記フランジが安全保護開口を画定しているタブ部分を有し、
前記レバーボディーが、前記ボディー部分の上に配置されたせん断開口をさらに画定し、それにより前記固着位置では前記レバーボディーの前記せん断開口が前記第1のボディーの前記タブ部分と係合し、また、前記非固着位置では前記レバーボディーの前記せん断開口が前記タブ部分から間隔を隔て、
前記オートクレーブ可能容器が前記第1のボディーの前記安全保護開口に配置された壊れやすい密閉要素をさらに備え、それにより前記固着位置と前記非固着位置の間の前記レバーボディーの動きによって前記せん断開口が前記壊れやすい密閉要素を切断する、
請求項26から31のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項33]
前記壊れやすい密閉要素がオートクレーブ可能材料を含む、請求項32に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項34]
前記壊れやすい密閉要素がレシーバおよびタブを備え、前記タブは前記レシーバに非除去可能に挿入することができる、請求項32および33のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項35]
物体を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、
リップを含むベースと、
前記ベースと係合するように構成された蓋と、
ラッチアセンブリと
を備え、前記ラッチアセンブリが、
前記蓋に固定結合された第1のボディーであって、前記第1のボディーを通って延びるピボットボアを画定する第1のボディーと、
ハンドル部分およびボディー部分を有するレバーボディーであって、前記ボディー部分がピボット開口およびリンク開口を画定し、前記レバーボディーが前記第1のボディーに結合され、固着位置と非固着位置の間をピボットすることができる、レバーボディーと、
前記第1のボディーの前記ピボットボアおよび前記レバーボディーの前記ピボット開口の中に配置され、それらの間のピボット運動を容易にする、ピボットシャフトと、
前記リンク開口の中に配置され、前記レバーボディーが前記固着位置と前記非固着位置の間をピボットする際に、前記リンクシャフトが前記ピボットシャフトと前記蓋の間を通るよう、前記リンク開口と共に移動することができるリンクシャフトと、
インタフェース端部およびリンク端部を有するクラスプボディーであって、前記リンク端部が、前記クラスプボディーが前記レバーボディーにピボット可能に結合されるように前記リンクシャフトを受け取るように構成されたリンクボアを画定し、前記インタフェース端部が前記ベースの前記リップと係合するように構成される、クラスプボディーと、
前記第1のボディーの上に前記レバーボディーと当接して配置され、前記非固着位置および前記固着位置からの前記レバーボディーの自由運動を制限するための移動止めアセンブリと
を備える、オートクレーブ可能容器。
[請求項36]
前記ピボットシャフトのヘッド部分が前記レバーボディーから突出し、前記ピボットシャフトの前記ヘッド部分が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記クラスプボディーから間隔を隔て、また、前記レバーボディーが前記固着位置からピボットして離れると、前記レバーボディーを前記非固着位置に向かってさらにピボットさせることによって前記クラスプボディーの前記インタフェース端部を前記ベースから離れる方向に移動させるよう、前記ヘッド部分が前記クラスプボディーと係合する、請求項35に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項37]
前記蓋を前記ベースと係合させるための前記ハンドル部分の動きが前記非固着位置から前記固着位置への前記レバーボディーのピボットと連続する、請求項35および36のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項38]
前記リップとの前記インタフェース端部の係合を解除するための前記非固着位置へ向かう前記レバーボディーのピボットが、前記ベースとの前記蓋の係合を解除するための前記ハンドル部分の動きと連続する、請求項35から37のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項39]
前記クラスプボディーが2つの側面部分をさらに備え、それらの間にポケットが画定され、前記側面部分が前記インタフェース端部と前記リンク端部の間を延び、前記レバーボディーの一部を前記ポケットに受け取るために間隔を隔てる、請求項35から38のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項40]
前記レバーボディーが、前面壁および前記前面壁に対して直角の2つの側壁を備え、前記ピボット開口および前記リンク開口が前記側壁に画定され、前記側壁のうちの少なくとも一方が凹所および縁をさらに画定し、前記凹所が、前記レバーボディーが前記固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成され、また、前記縁が、前記レバーボディーが前記非固着位置に位置すると前記移動止めアセンブリと係合するように構成される、請求項35から39のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項41]
前記第1のボディーが前記蓋から外側に向かって延びているフランジを備え、前記フランジが安全保護開口を画定しているタブ部分を有し、
前記レバーボディーが、前記ボディー部分の上に配置されたせん断開口をさらに画定し、それにより前記固着位置では前記レバーボディーの前記せん断開口が前記第1のボディーの前記タブ部分と係合し、また、前記非固着位置では前記レバーボディーの前記せん断開口が前記タブ部分から間隔を隔て、
前記オートクレーブ可能容器が前記第1のボディーの前記安全保護開口に配置された壊れやすい密閉要素をさらに備え、それにより前記固着位置と前記非固着位置の間の前記レバーボディーの動きによって前記せん断開口が前記壊れやすい密閉要素を切断する、
請求項35から40のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項42]
前記壊れやすい密閉要素がオートクレーブ可能材料を含む、請求項41に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項43]
前記壊れやすい密閉要素がレシーバおよびタブを備え、前記タブは前記レシーバに非除去可能に挿入することができる、請求項41および42のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項44]
無菌方式でオートクレーブ可能容器に収納された無菌内容物を除去する方法であって、前記容器は、ベースと、前記ベースと係合することができる蓋と、前記蓋に固定結合された第1のボディー、前記第1のボディーにピボット可能に結合されたレバーボディー、および前記ベースと係合したクラスプボディーを含むラッチアセンブリとを含み、前記方法が、
前記ラッチアセンブリの前記レバーボディーのハンドル端部を前記第1のボディーの周りにピボットさせるステップであって、このステップによって前記レバーボディーが固着位置から非固着位置へ移動し、前記レバーボディーの前記ハンドル端部が、前記固着位置におけるよりも前記非固着位置において前記ベースからより遠くに位置し、また、このステップによって前記オートクレーブ可能容器の前記ベースとの前記ラッチアセンブリの前記クラスプボディーの係合が解除され、前記固着位置から前記非固着位置への前記レバーボディーのピボットに応答して、前記ラッチアセンブリの前記クラスプボディーが前記ベースから離れる方向に外側に向かって移動する、ステップと、
前記無菌内容物へのアクセスを提供するために、前記ベースまたは前記クラスプボディーに触れることなく前記レバーボディーの前記ハンドル端部を持ち上げることによって前記蓋を前記ベースから持ち上げるステップと、
前記ベースに触れることなく前記無菌内容物を除去するステップと
を含む方法。
[請求項45]
前記ベースが、前記無菌内容物のうちの少なくともいくつかがレセプタクル内に配置されるように複数のレセプタクルを画定する、請求項44に記載の方法。
[請求項46]
前記無菌内容物が無線充電式電池である、請求項44および45のいずれか1項に記載の方法。
[請求項47]
前記ベースが複数のレセプタクルを画定し、前記無線充電式電池がレセプタクル内に配置され、前記ベースに触れることなく前記電池を握ることができるよう、前記無線充電式電池の高さが前記ベースの深さより高い、請求項46に記載の方法。
[請求項48]
無線充電式電池を殺菌するためのオートクレーブ可能容器であって、
蓋と、
ベースであって、前記ベースおよび前記蓋のうちの一方が、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、ベースと、
金属を含む取外し可能トレーであって、前記取外し可能トレーが無線充電式電池を受け取るように構成され、また、前記トレーを前記ベースから持ち上げることによって前記電池を除去することができる、取外し可能トレーと
を備え、
前記取外し可能トレーが開放周囲を画定するよう、前記取外し可能トレーが周囲および前記周囲の開口を備え、前記開放周囲の前記開口が通過する電磁波の伝送を許容する、
オートクレーブ可能容器。
[請求項49]
前記取外し可能トレーが無線充電式電池を受け取り、前記取外し可能トレーが前記開口に隣接するボイドを画定しているサポート部材を備え、前記ボイドが、前記取外し可能トレーが前記オートクレーブ可能容器から取り外されると、前記無線充電式電池の一部が前記サポート部材の下方に位置するように前記無線充電式電池の一部を受け取るようにサイズ設定される、請求項48に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項50]
前記ベースが無線充電デバイス上の充電ベイとのアライメントのための突起を備え、
前記ボイドが、前記取外し可能トレーが前記ベース内に配置されると、前記ボイドによって受け取られた無線充電式電池が前記突起の真上に配置されるよう、前記取外し可能トレーが前記ベース内に配置されると前記突起の真上に配置される、
請求項49に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項51]
前記ベースが、無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定し、前記レセプタクルが前記突起と整列し、
前記ボイドが、前記取外し可能トレーが前記ベース内に配置されると、前記ボイドによって受け取られた無線充電式電池が前記レセプタクルによって受け取られるよう、前記取外し可能トレーが前記ベース内に配置されると前記レセプタクルの真上に配置される、
請求項50に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項52]
前記ベースが、通過する電磁波の伝送を許容する重合材料を含む、請求項51に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項53]
前記取外し可能トレーが、前記取外し可能トレーが前記ベースから取り外されると、前記無線充電式電池が前記ベースから除去されるよう、前記取外し可能トレーが前記ベースから取り外されると、前記取外し可能トレーによって受け取られた無線充電式電池と接触する、請求項48から52のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項54]
前記サポート部材が、前記取外し可能トレーが前記ベースから取り外されると、前記無線充電式電池が前記ベースから除去されるよう、前記取外し可能トレーが前記ベースから取り外されると、前記取外し可能トレーによって受け取られた無線充電式電池と接触する、請求項49から52のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項55]
前記取外し可能トレーがハンドルを備え、前記ハンドルが、前記取外し可能トレーを前記ベース内に配置することができ、また、前記ベースから取り外すことができるように構成される、請求項48から54のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項56]
前記蓋が金属を含む、請求項48から55のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項57]
前記蓋が、殺菌剤による前記蓋の透過を許容するように構成された複数の開口を画定し、前記蓋が、微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されたマウントを備える、請求項48から56のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能容器。
[請求項58]
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、
無線充電式電池と、
無線充電デバイスの上に配置されるように構成されたオートクレーブ可能容器であって、
蓋と、
ベースであって、前記ベースおよび前記蓋のうちの一方が、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、ベースと、
金属を含む取外し可能トレーであって、前記取外し可能トレーが無線充電式電池を受け取るように構成され、また、前記トレーを前記ベースから持ち上げることによって前記電池を除去することができる、取外し可能トレーと
を備えるオートクレーブ可能容器と
を備え、
前記取外し可能トレーが開放周囲を画定するよう、前記取外し可能トレーが周囲および前記周囲の開口を備え、前記開放周囲の前記開口が通過する電磁波の伝送を許容し、前記電池が前記取外し可能トレーの中に受け取られる、システム。
[請求項59]
前記ベースが突起を備え、無線充電デバイスが前記突起を受け取るように形状設定された充電ベイを備え、前記取外し可能トレーが前記ベース内に配置されると、前記無線充電式電池が前記開口の近くに、前記突起の真上に配置されるよう、前記取外し可能トレーが前記無線充電式電池を受け取る、請求項58に記載のシステム。
[請求項60]
前記ベースが、無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定し、前記レセプタクルが前記突起と整列し、前記取外し可能トレーが前記ベース内に配置されると、前記無線充電式電池が前記開口の近くに配置され、前記レセプタクルによって受け取られるよう、前記取外し可能トレーが前記無線充電式電池を受け取る、請求項59に記載のシステム。
[請求項61]
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、
底部表面を備えた無線充電式電池と、
前記無線充電式電池を受け取るように構成されたオートクレーブ可能容器であって、
微生物障壁を画定するフィルターを受け取るように構成されたマウントを備えた蓋と、
無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定するベースであって、前記蓋および前記ベースのうちの一方が、殺菌剤による前記蓋またはベースの透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、ベースと
を備えるオートクレーブ可能容器と
を備え、
前記レセプタクルが床および前記床から延びるスタンドオフを備え、それにより前記レセプタクルによって受け取られた前記無線充電式電池が前記スタンドオフの上に配置され、また、前記底部表面の大部分が前記殺菌剤に露出されるよう、前記無線充電式電池の前記底部表面が前記無線充電式電池の真下の殺菌剤の循環を可能にするべく前記床から間隔を隔てる、システム。
[請求項62]
前記スタンドオフの高さが4ミリメートル以下であり、それにより前記スタンドオフの前記高さが、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触するのを防止する、請求項61に記載のシステム。
[請求項63]
少なくとも3つのスタンドオフを備え、前記無線充電式電池が前記レセプタクルによって受け取られると、前記無線充電式電池の前記底部表面が前記少なくとも3つのスタンドオフと接触する、請求項61および62のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項64]
前記底部表面の前記大部分が前記底部表面の少なくとも50%を含む、請求項61から63のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項65]
前記底部表面の前記大部分が前記底部表面の少なくとも75%を含む、請求項61から64のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項66]
前記底部表面の前記大部分が前記底部表面の少なくとも90%を含む、請求項61から65のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項67]
前記蓋が、前記オートクレーブ可能容器が減菌器から除去された後、前記蓋が熱を保持して前記オートクレーブ可能容器の内容物の乾燥を容易にするように構成されるよう、298ケルビンにおいて1W/(m*K)より大きい熱伝導率を有する金属を含む、請求項61から66のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項68]
前記蓋が、298ケルビンにおいて10W/(m*K)より大きい熱伝導率を備える、請求項61から67のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項69]
蓋と、無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを含むベースと、前記レセプタクルの床および前記無線充電式電池の底部表面のうちの少なくとも一方から延びるスタンドオフとを含むオートクレーブ可能容器内の前記無線充電式電池を殺菌する方法であって、
前記スタンドオフが前記無線充電式電池の前記底部表面を前記レセプタクルの前記床から間隔を隔てるように、前記無線充電式電池を前記オートクレーブ可能容器の前記レセプタクル内に配置するステップと、
前記オートクレーブ可能容器をオートクレーブの中に置くステップと、
前記オートクレーブ可能容器を通して前記電池を無線で充電するステップと、
前記電池の底部表面の大部分が殺菌剤に露出されるように前記オートクレーブ可能容器および前記電池を殺菌するステップと
を含む方法。
[請求項70]
前記蓋が298ケルビンにおいて1W/(m*K)より大きい熱伝導率を有する金属を含み、したがって前記方法が、前記蓋を使用して、前記オートクレーブ可能容器が減菌器から除去された後、前記オートクレーブ可能容器の内容物の乾燥を容易にするために熱を保持するステップを含む、請求項69に記載の方法。
[請求項71]
3つのスタンドオフがそれぞれ前記レセプタクルの床および前記無線充電式電池の底部表面のうちの少なくとも一方から延び、したがって前記方法が、3つのスタンドオフが前記無線充電式電池の前記底部表面を前記レセプタクルの前記床から間隔を隔てるよう、前記無線充電式電池を前記オートクレーブ可能容器の前記レセプタクル内に配置するステップを含む、請求項69および70のいずれか1項に記載の方法。
[請求項72]
前記スタンドオフの高さが4ミリメートル以下であり、したがって前記方法が、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触するのを防止するステップを含む、請求項69から71のいずれか1項に記載の方法。
[請求項73]
前記電池の底部表面のうちの75%を超える表面が前記殺菌剤に露出されるように前記オートクレーブ可能容器および前記電池を殺菌する、請求項69から72のいずれか1項に記載の方法。
[請求項74]
前記ベースが、通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を含み、したがって前記方法が、前記ベースを通して電磁波を送ることによって前記オートクレーブ可能容器を通して前記電池を無線で充電するステップを含む、請求項69から73のいずれか1項に記載の方法。
[請求項75]
改善された乾燥特性を有する、無線充電式電池を殺菌するための重合オートクレーブ可能容器であって、
蓋と、
ベースであって、通過する電磁波の伝送を許容する重合材料を含み、摂氏140度より高いガラス転移温度を有し、また、45度未満の水接触角を示すテクスチャード加工内部表面を有する、ベースと
を備え、
前記ベースおよび前記蓋のうちの少なくとも一方が、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定する、重合オートクレーブ可能容器。
[請求項76]
前記テクスチャード加工内部表面が40度未満の水接触角を示す、請求項75に記載の重合オートクレーブ可能容器。
[請求項77]
前記テクスチャード加工内部表面が30度未満の水接触角を示す、請求項75から76のいずれか1項に記載の重合オートクレーブ可能容器。
[請求項78]
前記テクスチャード加工内部表面が20度未満の水接触角を示す、請求項75から77のいずれか1項に記載の重合オートクレーブ可能容器。
[請求項79]
前記ベースが前記重合材料からなる、請求項75から78のいずれか1項に記載の重合オートクレーブ可能容器。
[請求項80]
前記テクスチャード加工内部表面が、2マイクロメートルより高く、また、4マイクロメートルより低い算術平均高さ(Ra)を含む粗さプロファイルを備える、請求項75から79のいずれか1項に記載の重合オートクレーブ可能容器。
[請求項81]
前記テクスチャード加工内部表面が、20マイクロメートルより高く、また、30マイクロメートルより低い最大高さ(Rz)を含む粗さプロファイルを備える、請求項75から80のいずれか1項に記載の重合オートクレーブ可能容器。
[請求項82]
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、
底部表面を備えた無線充電式電池と、
前記無線充電式電池を受け取るように構成されたオートクレーブ可能容器であって、
蓋と、
無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定するベースと
を備えるオートクレーブ可能容器と
を備え、
前記ベースおよび前記蓋のうちの一方が、殺菌剤による前記オートクレーブ可能容器の透過を許容するように構成された複数の開口を画定し、
前記レセプタクルが床および前記床から延びるスタンドオフを備え、それにより前記レセプタクルによって受け取られた前記無線充電式電池が前記スタンドオフの上に配置され、また、前記底部表面の大部分が前記殺菌剤に露出されるよう、前記無線充電式電池の前記底部表面が前記無線充電式電池の真下の殺菌剤の循環を可能にするべく前記床から間隔を隔て、
前記レセプタクルの前記床が45度未満の水接触角を示すテクスチャード加工表面を備える、
システム。
[請求項83]
前記蓋が、前記オートクレーブ可能容器が減菌器から除去された後、前記蓋が熱を保持して前記オートクレーブ可能容器の内容物の乾燥を容易にするように構成されるよう、298ケルビンにおいて1W/(m*K)より大きい熱伝導率を有する金属を含む、請求項82に記載のシステム。
[請求項84]
前記蓋が、298ケルビンにおいて10W/(m*K)より大きい熱伝導率を備える、請求項82および83のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項85]
前記レセプタクルの前記床の前記テクスチャード加工表面が、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触しないよう、2マイクロメートルより高く、また、4マイクロメートルより低い算術平均高さ(Ra)を含む粗さプロファイルを備える、請求項82から84のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項86]
前記レセプタクルの前記床の前記テクスチャード加工表面が、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触しないよう、20マイクロメートルより高く、また、30マイクロメートルより低い最大高さ(Rz)を含む粗さプロファイルを備える、請求項82から85のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項87]
前記スタンドオフの高さが4ミリメートル以下であり、それにより前記スタンドオフの前記高さが、前記レセプタクルの前記床に配置された水滴が前記無線充電式電池の前記底部表面に接触するのを防止する、請求項82から86のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項88]
前記ベースが、通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を含む、請求項82から87のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項89]
前記ベースが射出成形される、請求項82に記載のシステム。
[請求項90]
前記ベースが、通過する電磁波の伝送を許容する前記重合材料からなる、請求項88に記載のシステム。
[請求項91]
通過する電磁波の伝送を許容する前記重合材料がプラスチックである、請求項88および90のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項92]
前記ベースが前記レセプタクルと整列する突起を備え、前記無線充電デバイスが前記突起を受け取るように形状設定される充電ベイを備える、請求項82から91のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項93]
充電電力を供給するための電磁波を送るように構成された第1のアンテナを備えた無線充電デバイスをさらに備え、前記無線充電式電池が電磁波を受け取るように構成された第2のアンテナを備え、前記レセプタクルが前記無線充電式電池を受け取り、また、前記オートクレーブ可能容器が前記無線充電デバイスの上に配置されると、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列するように前記第1のアンテナが前記充電ベイ内に配置される、請求項82から92のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項94]
前記スタンドオフの高さが前記第1のアンテナから前記第2のアンテナへの10%を超える効率での電磁波の伝送を許容する、請求項82から93のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項95]
前記スタンドオフの高さが前記第1のアンテナから前記第2のアンテナへの25%を超える効率での電磁波の伝送を許容する、請求項82から94のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項96]
前記スタンドオフの高さが前記第1のアンテナから前記第2のアンテナへの50%を超える効率での電磁波の伝送を許容する、請求項82から95のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項97]
前記スタンドオフの高さが前記第1のアンテナから前記第2のアンテナへの75%を超える効率での電磁波の伝送を許容する、請求項82から96のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項98]
無線充電式電池を殺菌するためのシステムであって、
充電ベイ、および前記充電ベイ内に配置され、充電電力を供給するために電磁波を送るように構成された第1のアンテナを備えた無線充電デバイスと、
ハウジングおよび電磁波を受け取るように構成された第2のアンテナを備えた無線充電式電池と、
前記無線充電式電池を受け取るように構成されたオートクレーブ可能容器であって、
通過する電磁波の伝送を許容し、また、摂氏140度より高いガラス転移温度を有する重合材料を含むベースであって、前記無線充電式電池を受け取るように形状設定されたレセプタクルを画定するベース
を備えるオートクレーブ可能容器と
を備え、
前記ベースおよび前記無線充電式電池の前記ハウジングのうちの少なくとも一方が、前記レセプタクルが前記無線充電式電池を受け取り、また、前記オートクレーブ可能容器が前記無線充電デバイスの上に配置されると、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列するよう、前記無線充電式電池を前記レセプタクル内で整列させるように構成されたアライメント特徴を備える、システム。
[請求項99]
前記ベースが前記アライメント特徴および内部表面を備え、
前記レセプタクルが、前記内部表面の下方に配置された床、および前記内部表面と前記床の間に配置された壁を備え、前記内部表面が前記床に対して概ね平行であり、
前記アライメント特徴が前記床と前記内部表面の間を延びる、
請求項98に記載のシステム。
[請求項100]
前記無線充電式電池の前記ハウジングが、前記レセプタクルが前記無線充電式電池を受け取り、また、前記オートクレーブ可能容器が前記無線充電デバイスの上に配置されると、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列するよう、前記ベースの前記アライメント特徴と接触する、請求項99に記載のシステム。
[請求項101]
前記アライメント特徴が前記内部表面から前記床まで下に向かって傾斜が付けられる、請求項99および100のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項102]
前記無線充電式電池が電池アライメント特徴を備え、前記電池アライメント特徴が前記無線充電式電池の前記ハウジングから突出し、
前記無線充電式電池の前記電池アライメント特徴および前記ベースの前記アライメント特徴が、前記レセプタクルが前記無線充電式電池を受け取り、また、前記オートクレーブ可能容器が前記無線充電デバイスの上に配置されると、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列するよう協同する、
請求項99から101のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項103]
前記無線充電式電池が前記アライメント特徴を備え、前記アライメント特徴が前記無線充電式電池の前記ハウジングから突出する、請求項99から102のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項104]
前記無線充電式電池の前記アライメント特徴が、前記レセプタクルが前記無線充電式電池を受け取り、また、前記オートクレーブ可能容器が前記無線充電デバイスの上に配置されると、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列するよう、前記レセプタクルと接触する、請求項99から103のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項105]
前記ベースが前記アライメント特徴を備え、
前記レセプタクルが床および前記床から延びているスタンドオフを備え、
前記アライメント特徴が前記レセプタクルの前記床と前記スタンドオフの間を延びる、
請求項98に記載のシステム。
[請求項106]
前記無線充電式電池が前記レセプタクル内に配置され、また、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列していない場合、前記無線充電式電池が前記アライメント特徴と接触し、前記アライメント特徴が、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナが整列するよう、また、前記無線充電式電池がもはや前記アライメント特徴と接触しないよう、前記無線充電式電池を前記レセプタクル内で整列させるように構成される、請求項105に記載のシステム。
[請求項107]
前記アライメント特徴が前記スタンドオフの頂点と前記床の間を延び、前記アライメント特徴が前記スタンドオフの前記頂点から前記床まで下に向かって傾斜が付けられる、請求項105および106のいずれか1項に記載のシステム。
[請求項108]
複数のスタンドオフおよび複数のアライメント特徴を備え、個々のアライメント特徴が前記レセプタクルの前記床と対応するスタンドオフの間を延びる、請求項105から107のいずれか1項に記載のシステム。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7A
図7B
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図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
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図8D
図8E
図8F
図8G
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図18G