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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】感覚変更化合物
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20241009BHJP
   A23L 2/60 20060101ALI20241009BHJP
   A23C 9/13 20060101ALN20241009BHJP
【FI】
A23L27/00 E
A23L27/00 101A
A23L2/00 C
A23L2/60
A23C9/13
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023001291
(22)【出願日】2023-01-06
(62)【分割の表示】P 2020519110の分割
【原出願日】2018-10-05
(65)【公開番号】P2023052261
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】62/569,279
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/676,722
(32)【優先日】2018-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397058666
【氏名又は名称】カーギル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(72)【発明者】
【氏名】ダン・エス・ガスパール
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・アラン・モーテンソン
(72)【発明者】
【氏名】ラマ・クリシュナ・サランガパニ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイド・ノーラン・シュメルツァー
(72)【発明者】
【氏名】アダム・ティー・ザース
(72)【発明者】
【氏名】エリン・キャスリーン・マラスコ
【審査官】吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0118293(US,A1)
【文献】特開2011-045305(JP,A)
【文献】特開2017-123788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
A23F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用組成物におけるステビオール配糖体の甘味強度を増加させる方法であって、前記方法が、前記ステビオール配糖体の甘味強度を増加させて、少なくとも10のSEVを達成するのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、
前記感覚変更化合物が、少なくとも1つのキナ酸のコーヒーエステル、キナ酸のフェルラエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、
SEVが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、及び14重量%濃度の標準スクロース溶液の訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、前記パネリストが、SEVとして、前記標準スクロース溶液をテイスティングする参照が決定される一方、前記標準スクロース溶液との比較によりSEVを決定する、前記方法。
【請求項2】
前記甘味強度を増加させるのに有効な量が、少なくとも11、少なくとも12、または少なくとも13のSEVを達成するのに有効な量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステビオール配糖体及び前記感覚変更化合物が一緒に、前記食用組成物中のステビオール配糖体及び感覚変更化合物の総重量に対し、0.3%(wt)未満のマロネート、マロン酸、オキサレート、シュウ酸、ラクテート、乳酸、サクシネート、コハク酸、マレート、もしくはリンゴ酸;または、0.05%(wt)未満のピルベート、ピルビン酸、フマレート、フマル酸、タータラート、酒石酸、ソルベート、ソルビン酸、アセテート、もしくは酢酸;または、0.05%(wt)未満のクロロフィルを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
a) 前記キナ酸のコーヒーエステルが、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、5-O-カフェオイルキナ酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、または4,5-ジカフェオイルキナ酸の少なくとも1つを含む、あるいは、
b) 前記キナ酸のフェルラエステルが、3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、1,5-ジフェルロイルキナ酸、または4,5-ジフェルロイルキナ酸の少なくとも1つを含む、あるいは、
c) 前記3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステルがロスマリン酸を含む、あるいは、
d) 前記酒石酸のコーヒー酸エステルがチコリ酸を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記感覚変更化合物が、
a) モノカフェオイル酒石酸またはその塩;
b) ジカフェオイル酒石酸またはその塩;及び
c) キナ酸のフェルラエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル及びそれらの異性体の少なくとも1つ;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記感覚変更化合物が少なくとも15%(wt)のジカフェオイルキナ酸を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記食用組成物が飲料である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記食用組成物が、少なくとも100ppm、200ppm、300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、800ppm、900ppm、1000ppm、1100ppm、1200ppm、1300ppm、1400ppm、1500ppm、または1600ppmの前記ステビオール配糖体;あるいは、200ppm~1000ppmまたは400ppm~800ppmの前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記食用組成物が、1000ppm~1600ppmの前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記食用組成物が、少なくとも100ppm、200ppm、300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、800ppm、900ppm、1000ppm、1100ppm、1200ppm、1300ppm、1400ppm、1500ppm、または1600ppmの前記感覚変更化合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記食用組成物が、1000ppm~1600ppmの前記感覚変更化合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記食用組成物が、1:0.3~1:3の重量比で、ステビオール配糖体と感覚変更化合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記食用組成物が、1:1~1:3の重量比で、ステビオール配糖体と感覚変更化合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ステビオール配糖体が、レバウディオサイドM、レバウディオサイドDまたはレバウディオサイドAを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記感覚変更化合物が、マテ茶、ローズマリー、チコリーまたはステビアから調製される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記ステビオール配糖体及び感覚変更化合物が同時に添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
甘味強度が増加したステビオ-ル配糖体組成物であって、前記組成物が、
ステビオール配糖体、及び
前記ステビオール配糖体の甘味強度を増加させて、少なくとも10のSEVを達成するのに有効な量の感覚変更化合物、を含み、
前記感覚変更化合物が、少なくとも1つのキナ酸のコーヒーエステル、キナ酸のフェルラエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、
SEVが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、及び14重量%濃度の標準スクロース溶液の訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、前記パネリストが、SEVとして、前記標準スクロース溶液をテイスティングする参照が決定される一方、前記標準スクロース溶液との比較によりSEVを決定する、前記ステビオ-ル配糖体組成物。
【請求項18】
前記組成物が、前記組成物の総重量に対し、0.3%(wt)未満のマロネート、マロン酸、オキサレート、シュウ酸、ラクテート、乳酸、サクシネート、コハク酸、マレート、もしくはリンゴ酸;または、0.05%(wt)未満のピルベート、ピルビン酸、フマレート、フマル酸、タータラート、酒石酸、ソルベート、ソルビン酸、アセテート、もしくは酢酸;または、0.05%(wt)未満のクロロフィルを含む、請求項17に記載のステビオ-ル配糖体組成物。
【請求項19】
a) 前記キナ酸のコーヒーエステルが、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、5-O-カフェオイルキナ酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、または4,5-ジカフェオイルキナ酸の少なくとも1つを含む、あるいは、
b) 前記キナ酸のフェルラエステルが、3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、1,5-ジフェルロイルキナ酸、または4,5-ジフェルロイルキナ酸の少なくとも1つを含む、あるいは、
c) 前記3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステルがロスマリン酸を含む、あるいは、
d) 前記酒石酸のコーヒー酸エステルがチコリ酸を含む、
請求項17に記載のステビオ-ル配糖体組成物。
【請求項20】
a) モノカフェオイル酒石酸またはその塩;
b) ジカフェオイル酒石酸またはその塩;
c) キナ酸のフェルラエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル及びそれらの異性体の少なくとも1つ;
を含む、請求項17に記載のステビオ-ル配糖体組成物。
【請求項21】
前記感覚変更化合物が少なくとも15%(wt)のジカフェオイルキナ酸を含む、請求項20に記載のステビオ-ル配糖体組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本明細書は、2017年10月6日に出願された米国仮出願番号第62/569,279号(発明の名称「ステビオール配糖体溶解度向上剤」)の利益を主張し、その出願全体が参照により本明細書に組み込まれている。本明細書は、2018年5月25日に出願された米国仮出願番号第62/676,722号(発明の名称「マテ茶抽出組成物の作製方法」)の利益を主張し、その出願全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は概して、1つ以上の感覚変更化合物を含むステビオール配糖体組成物に関する。1つ以上の感覚変更化合物を含むステビオール配糖体組成物は、変更された感覚属性を有する。本開示は、感覚変更組成物を含むこれらのステビオール配糖体組成物の作製方法及び使用方法についてもまた開示している。
【背景技術】
【0003】
元来、スクロース及びフルクトースなどの糖類は、食物、飲料、薬剤、及び口腔衛生/化粧製品に甘い味わいを付与するために使用されている。これらの糖類は、消費者が好む味わいを付与することができる一方、カロリーが高い。この数十年で、消費者はカロリー摂取に対して一層意識を高めているため、製品でのカロリー性糖類の量を減らすことへの関心が増加している。これらの糖類の量を減らすあるアプローチは、カロリー性糖類を、非カロリー性甘味料で置き換えることであり続けている。非カロリー性甘味料は、カロリーを加えることなく、食物、飲料、薬剤、及び口腔衛生/化粧製品に甘い味わいを付与することができる。ステビオール配糖体は、カロリーを加えることなく、製品に甘い味わいを付与することができる高強度非カロリー性甘味料の例である。
【0004】
ステビオール配糖体は、ジテルペン化合物であるステビオールの配糖体であり、糖よりも約150~450倍甘い。ステビオール配糖体の例は、WO2013/096420号(例えば、図1の一覧を参照のこと);及び、Ohta et.al.“Characterization of Novel Steviol Glycosides from Leaves of Stevia rebaudiana Morita,” J.Appl.Glycosi.,57,199-209(2010)(例えば、p204の表4を参照のこと)に開示されている。構造上、PCT特許公報WO2013/096420号の図2a~2kに示されるように、ジテルペン配糖体は1つのステビオール骨格を特徴とし、位置C13及びC19における炭水化物残基の存在が異なっている。ステビオール配糖体は、ズルコシドA、ステビオシド、ステビオルビオシド、ルブソシドのうちの1つ以上、及び/または、レバウディオサイドA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、及び/またはOのうちの1つ以上を含むことができる。
【0005】
ステビオール配糖体は製品に甘い味わいを付与することができる一方、ステビオール配糖体を含む製品を調製することには制限が存在し得る。場合によっては、製品でのステビオール配糖体の使用に関して、感覚的制限が存在し得る。例えば、消費者は、ステビオール配糖体の感覚的及び時間的特徴は、糖、グルコース、スクロース、及び/またはフルクトースなどのカロリー性甘味料で見出されるものとは異なることを発見する場合がある。消費者は、甘味強度の低下、甘味残留性の増加、苦味の増加、ならびに、渋味、金属味、及び糖が持たない他の特徴といった他の異なる味わいなどの、ステビオール配糖体が有する異なる感覚的特徴を経験する場合がある。これらの感覚的制限は、炭酸ソーダ飲料、フレーバー水、炭酸フレーバー水、乾燥甘味料組成物、乾燥飲料混合物、及び、濃縮液体飲料混合物を含む飲料などの製品における、ステビオール配糖体の使用を制限する可能性がある。これらの感覚的制限は、他の種類の消費者製品におけるステビオール配糖体の使用もまた同様にを制限する可能性がある。これらの感覚的制限は、ステビオール配糖体の濃度が増加するにつれて制限が増し得、非カロリー性またはフルダイエット用途などの高次な使用における、ステビオール配糖体の使用を制限し得る。
【0006】
例えば、ステビオール配糖体を含む食物、飲料、薬剤、及び口腔衛生/化粧製品の調製における、感覚属性が変更された、ステビオール配糖体組成物用の感覚変更化合物を提供することが、本開示の目的である。植物源から単離した感覚変更化合物を提供することもまた、本開示の目的である。
【発明の概要】
【0007】
一態様は、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物であって、組成物が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含み、感覚変更化合物が、少なくとも1つのキナ酸のコーヒーエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、ステビオール配糖体組成物を提供する。
【0008】
一態様は、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物であって、組成物が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含み、感覚変更化合物が少なくとも15%のジカフェオイルキナ酸を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力なの甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、ステビオール配糖体組成物を提供する。
【0009】
一態様は、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物であって、組成物が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、組成物が、0.3%(wt)未満のマロネート、マロン酸、オキサレート、シュウ酸、ラクテート、乳酸、サクシネート、コハク酸、マレート、もしくはリンゴ酸;または、0.05%(wt)未満のピルベート、ピルビン酸、フマレート、フマル酸、タータラート、酒石酸、ソルベート、ソルビン酸、アセテート、もしくは酢酸;または、約0.05%(wt)未満のクロロフィルを含む、ステビオール配糖体組成物を提供する。
【0010】
一態様は、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物であって、組成物が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含み、感覚変更化合物がキナ酸のフェルラエステルを含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、ステビオール配糖体組成物を提供する。
【0011】
一態様は、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物であって、組成物が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含み、感覚変更化合物が、少なくとも1つの3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、ステビオール配糖体組成物を提供する。いくつかの態様では、甘味残留性を低下させるのに有効な量は、甘味残留スコアを少なくとも1、2、または3ユニット低下させるのに有効な量を含む。別の態様において、甘味残留性を低下させるのに有効な量は、甘味残留スコアを3ユニット未満に低下させるのに有効な量を含む。いくつかの態様では、キナ酸のコーヒーエステルは、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、5-O-カフェオイルキナ酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、または4,5-ジカフェオイルキナ酸のうちの少なくとも1つを含む。別の態様において、キナ酸のフェルラエステルは、3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、1,5-ジフェルロイルキナ酸、または4,5-ジフェルロイルキナ酸のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの態様では、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステルはロスマリン酸を含む。別の態様において、酒石酸のコーヒー酸エステルはチコリ酸を含む。
【0012】
一態様は、甘味強度が増加したステビオール配糖体組成物であって、組成物が、ステビオール配糖体の甘味強度を増加させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含み、感覚変更化合物が、少なくとも1つのキナ酸のコーヒーエステル、キナ酸のフェルラエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、甘味強度を増加させるのに有効な量が少なくとも10のSEVを達成するのに有効な量を含み、SEVが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、及び14重量%濃度の標準スクロース溶液の訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、パネリストが、SEVとして、標準スクロース溶液をテイスティングする参照が決定される一方、標準スクロース溶液との比較によりSEVを決定する、ステビオール配糖体組成物を提供する。いくつかの態様では、甘味強度を増加させるのに有効な量は、少なくとも11、少なくとも12、または少なくとも13のSEVを達成するのに有効な量を含む。
【0013】
一態様は、食用組成物における、ステビオール配糖体に由来する甘味残留性を低下させる方法であって、方法が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、感覚変更化合物が、少なくとも1つのキナ酸のコーヒーエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、方法を提供する。
【0014】
一態様は、食用組成物における、ステビオール配糖体に由来する甘味残留性を低下させる方法であって、方法が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、感覚変更化合物が少なくとも15%のジカフェオイルキナ酸を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、方法を提供する。
【0015】
一態様は、食用組成物における、ステビオール配糖体に由来する甘味残留性を低下させる方法であって、方法が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、感覚変更化合物がキナ酸のコーヒーエステルを含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、組成物が、0.3%(wt)未満のマロネート、マロン酸、オキサレート、シュウ酸、ラクテート、乳酸、サクシネート、コハク酸、マレート、もしくはリンゴ酸;または、0.05%(wt)未満のピルベート、ピルビン酸、フマレート、フマル酸、タータラート、酒石酸、ソルベート、ソルビン酸、アセテート、もしくは酢酸;または、約0.05%(wt)未満のクロロフィルを含む、方法を提供する。
【0016】
一態様は、食用組成物における、ステビオール配糖体に由来する甘味残留性を低下させる方法であって、方法が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、感覚変更化合物がキナ酸のフェルラエステルを含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、方法を提供する。
【0017】
一態様は、食用組成物における、ステビオール配糖体に由来する甘味残留性を低下させる方法であって、方法が、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、感覚変更化合物が、少なくとも1つの3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、甘味残留性を低下させるのに有効な量が、少なくとも1ユニット、甘味残留スコアを低下させるのに有効な量を含み、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、方法を提供する。
【0018】
一態様は、食用組成物におけるステビオール配糖体の甘味強度を増加させる方法であって、方法が、ステビオール配糖体の甘味強度を増加させるのに有効な量でステビオール配糖体及び感覚変更化合物を組み合わせることを含み、感覚変更化合物が、少なくとも1つのキナ酸のコーヒーエステル、キナ酸のフェルラエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類を含み、甘味強度を増加させるのに有効な量が少なくとも10のSEVを達成するのに有効な量を含み、SEVが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、及び14重量%濃度の標準スクロース溶液の訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、パネリストが、SEVとして、標準スクロース溶液をテイスティングする参照が決定される一方、標準スクロース溶液との比較によりSEVを決定する、方法を提供する。いくつかの態様では、甘味強度を増加させるのに有効な量は、少なくとも11、少なくとも12、または少なくとも13のSEVを達成するのに有効な量を含む。いくつかの態様では、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物は同時に添加される。
【0019】
いくつかの態様では、組成物は、少なくとも100ppm、200ppm、300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、800ppm、900ppm、1000ppm、1100ppm、1200ppm、1300ppm、1400ppm、1500ppm、または1600ppmのステビオール配糖体を含む。別の態様において、組成物は、200ppm~1000ppmのステビオール配糖体、400ppm~800ppmのステビオール配糖体、または、少なくとも100ppm、200ppm、300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、800ppm、900ppm、1000ppm、1100ppm、1200ppm、1300ppm、1400ppm、1500ppm、もしくは1600ppmの感覚変更化合物を含む。別の態様において、組成物は、400ppm~800ppmの感覚変更化合物を含む。いくつかの態様では、組成物は、1:0.3~1:3の重量比、または1:1~1:3の重量比で、ステビオール配糖体と感覚変更化合物を含む。別の態様において、組成物は1.7~4.0のpHを有する。
【0020】
いくつかの態様では、ステビオール配糖体はレバウディオサイドM、D、及び/またはAを含む。いくつかの態様では、選択した感覚変更化合物は、マテ茶、ローズマリー、チコリー、及び/またはステビアを含むがこれらに限定されない植物源から調製される。別の態様において、組成物は水性組成物である。いくつかの態様では、組成物は飲料である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5に対する、ステビオール配糖体当たりの配糖体の総数を示す。
図2】ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の濃度の増加に対する甘味強度を示す。SEVは、スクロース相当値を意味する。SGはステビオール配糖体を意味する。SEは感覚変更化合物を意味する。
図3】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5に対する甘味強度を示す。SEVは、スクロース相当値を意味する。
図4】異なる感覚変更化合物の濃度が増加したステビオール配糖体に対する甘味強度を示す。SEVは、スクロース相当値を意味する。
図5】感覚変更化合物の濃度が増加したRebMの甘味強度を示す。SEVは、スクロース相当値を意味する。
図6】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の急上昇/山なりの質を示す。
図7】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの急上昇/山なりの質を示す。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図8A】感覚変更化合物の濃度が増加したRebMの急上昇/山なりの質を示す。クロロゲン(QA骨格)とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図8B】RebMと感覚変更化合物が1:1の重量比における、感覚変更化合物(キナ酸骨格)の濃度増加に伴うRebMの急上昇/山なりの質を示す。SEとは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図9】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の口当たりの質を示す。
図10】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの口当たりの質を示す。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図11】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの口当たりの質を示す。
図12】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の甘味残留性を示す。
図13】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの甘味残留性を示す。酒石骨格とは、酒石酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図14】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの甘味残留性を示す。
図15】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の苦味を示す。
図16】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの苦味を示す。酒石骨格とは、酒石酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図17】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの苦味を示す。
図18】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の異味を示す。
図19】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの異味を示す。酒石骨格とは、酒石酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図20】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの異味を示す。
図21】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の渋味を示す。
図22】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの渋味を示す。酒石骨格とは、酒石酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図23】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの渋味を示す。
図24】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5の植物性特色を示す。
図25】異なる感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの植物性特色を示す。酒石骨格とは、酒石酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。QA骨格とは、キナ酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格とは、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格を有する感覚変更化合物を意味する。
図26】感覚変更化合物の濃度増加に対する、RebMの植物性特色を示す。
図27】ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の濃度範囲に対する、甘味の質の全体的な好ましさを示す。SGはステビオール配糖体を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
いくつかの態様では、開示は概して、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物に関する。別の態様において、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量で含む。例えば、甘味残留性が低下したステビオール配糖体組成物は、感覚変更化合物を含まない、対応するステビオール配糖体溶液の甘味残留性と比較したときに、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を、ステビオール配糖体の甘味残留性を低下させるのに有効な量で含むことができる。別の態様において、開示は概して、甘味強度が増加したステビオール配糖体組成物に関する。いくつかの態様では、甘味強度が増加したステビオール配糖体組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を、ステビオール配糖体の甘味強度を増加させるのに有効な量で含む。例えば、甘味強度が増加したステビオール配糖体組成物は、感覚変更化合物を含まない、対応するステビオール配糖体溶液の甘味強度と比較したときに、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を、ステビオール配糖体の甘味強度を増加させるのに有効な量で含むことができる。開示は概して、感覚変更化合物、及び、感覚変更化合物を含むステビオール配糖体組成物にもまた関する。1つ以上の感覚変更化合物を含むステビオール配糖体組成物は、変更された感覚属性を有する。
【0023】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は、特定の量で、甘味化消耗品(例えば甘味料組成物、飲料、食品など)の感覚的特徴または感覚的属性を変化させる、化合物または組成物である。感覚変更剤が変化させることができる感覚的特徴の非限定例としては、苦味、酸味、無味、渋味、金属味、飽きっぽさ、乾燥、甘味、甘味の時間的側面、ならびに、甘草、バニラ、プルーン、綿あめ、及び糖蜜風味の特色といった、風味の特色が挙げられる。感覚変更剤は、甘味増強などの、感覚的特徴を増強させ得、苦味の低下などの、感覚的特徴を抑制し得、または、例えば甘味残留性を低下させることにより、感覚的特徴の時間的側面を変化させ得る。いくつかの実施形態では、複数のステビオール配糖体、及び1つ以上の感覚変更剤を有する組成物にて用いられる量は、少なくとも1つの感覚的特徴を変化させる。例えば、組み合わせにより、組成物中の1つ以上のステビオール配糖体と比較して、苦みまたは甘味を低下させ得、これにより、組成物中の感覚的特徴が予想より良好となる。一実施形態では、本明細書で記載される1つ以上の感覚変更剤は、甘味料組成物、飲料、食品などに存在する場合、甘味閾値を下回る量で存在するときに、感覚変更を付与する。
【0024】
スクロースの甘味時間プロファイルは、非常に望ましいものと考えられている。レバウディオサイドAを含む、いくつかの非栄養甘味料の甘味は、甘味の開始が遅い、即ち、ピークの甘味に達するのがより遅く、より長い開始時間を有するという点で、スクロースよりも「シャープである」と考えられている。このような低速開始甘味料を、「急上昇」とも呼ぶことができる。いくつかの非栄養甘味料は、スクロースよりも長く残留する甘味を有し得る、即ち、風味が、ピークの甘味から、甘味がもはや知覚されないレベルまで消えるのに長く時間がかかる。スクロースの甘味時間プロファイルに近い甘味時間プロファイルを有する甘味料組成物が、より望ましいと考えられている。
【0025】
構造上、ステビオール配糖体はステビオール骨格を含み、ステビオール骨格のC13及びC19における炭水化物の存在及び配置が異なる。図1は、RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5におけるステビオール配糖体当たりの、配糖体の総数を示す(WO2016100689の化合物4に対応する)。ステビオール配糖体は構造が異なるだけでなく、ステビオール配糖体は感覚特性もまた変化させることができる。例えば、ステビオシド(3つのグリコシドを含む)及びレバウディオサイドA(4つのグリコシドを含む)は、ステビア抽出物にてより大量に見出され、特定の甘味属性を有する。ステビオシド及びレバウディオサイドAは共に甘味を加えるが、特により高濃度において、苦味属性を含むものと知覚される場合がある。レバウディオサイドAは、濃度を増加させ、高濃度(例えば400ppm超)におけるその使用を制限し得る、苦味属性を有する。
【0026】
その他のステビオール配糖体は、グリコシドを更に多くの数含むことができ、ステビア抽出物では一層少量で発見される。例えば、レバウディオサイドD(5つのグリコシドを含む)及びレバウディオサイドM(6つのグリコシドを含む)などの微量のステビオール配糖体は、ステビア抽出物においては少量で発見され、より大量のステビオール配糖体とは異なる甘味属性を含む。これらの微量のステビオール配糖体の甘味属性のいくつかは、主要なステビオール配糖体よりも好まれる場合がある。例えば、レバウディオサイドD及びレバウディオサイドMは、レバウディオサイドAと比較して、苦味属性が低下している。レバウディオサイドD及びレバウディオサイドMの、これらの低下した苦み属性により、より好ましい感覚経験が可能になり、より高濃度での使用が可能となる。しかし、レバウディオサイドD及びレバウディオサイドMで苦味は低下したものの、他の感覚属性の知覚は増加する可能性がある。特に、甘味残留性はこれらの微量のグリコシドにおいて増加する可能性がある。甘味残留性は、相当する糖溶液で予想されるものよりも長く、口の中に残留する甘味として知覚することができる。微量のステビオール配糖体の甘味残留性は、特に高濃度において、それらの使用を制限する可能性がある。
【0027】
上述のとおり、感覚変更化合物を添加することにより、ステビオール配糖体組成物の感覚属性を変化させることができる。更に、感覚変更化合物は、特定のステビオール配糖体と関連した感覚属性を変更することができる。例えば、感覚変更化合物は、レバウディオサイドD及びレバウディオサイドMなどの微量のステビオール配糖体において甘味残留性を驚くほどに低下させることができる。甘味残留性を低下させることにより、感覚変更化合物は、微量のステビオール配糖体によるより好ましい感覚的経験を可能にし、より高濃度での、微量のステビオール配糖体の使用を可能にする。それ故、開示した感覚変更化合物は、微量のステビオール配糖体と関連した感覚属性を変化させることができる。
【0028】
いくつかの態様では、微量のステビオール配糖体は、甘味強度に関係する特定の感覚属性もまた有することができる。知覚された甘味強度は、高いSEV(スクロース相当値)に対応して甘味強度が増加したSEVとして報告することができる。「1」のSEVは1%のスクロース溶液に対応し、「2」のSEVは2%のスクロース溶液、といった風に対応する。微量のステビオール配糖体の濃度が増加するにつれ甘味強度の知覚は一般に増加するものの、知覚された甘味強度は、微量のステビオール配糖体の量が増加するにもかかわらず、プラトーに達する場合がある。例えば、レバウディオサイドMは、約800ppmの濃度にて、約SEV 11の甘味強度のプラトーに達する。800ppmの濃度を超えて、レバウディオサイドMの濃度が増加しても、SEVは11を超えて増加しない。この甘味強度のプラトーは、特により高いSEVが所望される場合における、微量のステビオール配糖体の使用を制限する可能性がある。感覚変更化合物を添加することにより、微量のステビオール配糖体の知覚された甘味強度が、通常観察されるプラトーを超えて驚くほどに増加し、微量のステビオール配糖体を、以前使用した濃度よりも高い濃度で使用することができることが発見されている。例えば、レバウディオサイドMを1つ以上の感覚変更剤と組み合わせることにより、SEV 11を超えた甘味強度を達成することができる。1つ以上の感覚変更剤によりレバウディオサイドMの濃度を増加させることにより、約1400ppmのレバウディオサイドMにて、約SEV 13まで、甘味強度を増加させることを実現することができる。したがって、開示した感覚変更化合物は、感覚変更化合物の不存在下にて知覚可能な甘味強度を超えて、微量のステビオール配糖体と関連した甘味強度を増加させることができる。
【0029】
組成物は1つ以上のステビオール配糖体を含むことができる。いくつかの態様では、用語「ステビオール配糖体」とは、レバウディオサイドA(RebA)(CAS番号58543-16-1)、レバウディオサイドB(RebB)(CAS番号58543-17-2)、レバウディオサイドC(RebC)(CAS番号63550-99-2)、レバウディオサイドD(RebD)(CAS番号63279-13-0)、レバウディオサイドE(RebE)(CAS番号63279-14-1)、レバウディオサイドF(RebF)(CAS番号438045-89-7)、レバウディオサイドM(RebM)(CAS番号1220616-44-3)、ルブソシド(CAS番号63849-39-4)、ズルコシドA(CAS番号64432-06-0)、レバウディオサイドI(RebI)(MassBank Record:FU000332)、レバウディオサイドQ(RebQ)、レバウディオサイドN(RebN)、レバウディオサイドO(RebO)、1,2-ステビオシド(CAS番号57817-89-7)、1,3-ステビオシド(RebG)、ステビオール-1,2-ビオシド(MassBank Record:FU000299)、ステビオール-1,3-ビオシド、ステビオール-13-O-グルコシド(13-SMG)、ステビオール-19-O-グルコシド(19-SMG)、OPS1-5(WO2016100689の化合物4に対応)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のグリコシドを含むステビオール配糖体、及びこれらの異性体類を意味する。図1を参照のこと。また、Steviol Glycosides Chemical and Technical Assessment 69th JECFA,2007,prepared by Harriet Wallin,Food Agric.Org.も参照のこと。
【0030】
例示的なステビオール配糖体としては、レバウディオサイドM、レバウディオサイドD、レバウディオサイドA、及びOPS1-5を挙げることができる。いくつかの態様では、ステビオールの1つ以上は、改変微生物による発酵により作製される。例えば、レバウディオサイドD及びMは改変生命体により作製し、次いで単離して、主なステビオール配糖体種として、主にレバウディオサイドD及びレバウディオサイドMのステビオール配糖体組成物を作製することができる。レバウディオサイドD及びMは、植物由来のステビオール配糖体から酵素により作製し、更に単離することもまたできる。
【0031】
別の態様において、ステビオール配糖体組成物は、レバウディオサイドD及びレバウディオサイドMを、他のステビオール配糖体よりも多い量で含むことができる。いくつかの態様では、ステビオール配糖体の1つ以上は、ステビア(Stevia rebaudiana)から単離される。
【0032】
いくつかの態様では、組成物は任意に、レバウディオサイドM及びレバウディオサイドDの量の観点から記載することができる。例えば、レバウディオサイドM及びレバウディオサイドDは組成物中に、組成物中のステビオール配糖体の総量の約80%(wt)以上(RM80)、90%(wt)以上(RM90)、95%(wt)以上(RM95)、または99%(wt)以上の総量で存在することができる。レバウディオサイドMは組成物中の、主なステビオール配糖体であることができ、例えば、組成物中の総量のステビオール配糖体の、約50%~約95%、約70%~約90%、または約75%~約85%の範囲の量で存在することができる。レバウディオサイドDはレバウディオサイドMより少ない量、例えば、組成物中の総量のステビオール配糖体の、約5%~約25%、約10%~約20%、または約10%~約15%の範囲の量で存在することができる。例えば、組成物はレバウディオサイドM及び/またはDを最も多く含むことができ、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、またはステビオシドの1つ以上を、組成物中の総量のステビオール配糖体の、約5%(wt)以下、約2%(wt)以下、または約1%(wt)以下の量で含むことができる。
【0033】
組成物中のステビオール配糖体の量は変化することができる。ステビオール配糖体は組成物中に、特定の用途に望ましい任意の量で存在することができる。例えば、ステビオール配糖体は組成物中に、約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約2000ppmの、総ステビオール配糖体濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ステビオール配糖体は組成物中に、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、または1000ppm~約2000ppmの総ステビオール配糖体濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ステビオール配糖体は組成物中に、約10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、110、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000ppm、またはこれらより高い、総ステビオール配糖体濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ステビオール配糖体は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、または900ppm~約1000ppmの総ステビオール配糖体濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ステビオール配糖体は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの総ステビオール配糖体濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ステビオール配糖体は組成物中に、約400ppm~約800ppmの総ステビオール配糖体濃度で存在することができる。他に明示的に記載されない限り、ppmは重量基準である。
【0034】
組成物中での個々のステビオール配糖体種の量は変化することができる。例えば、個々のステビオール配糖体種は組成物中に、約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約2000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、個々のステビオール配糖体種は組成物中に、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、または1000ppm~約2000ppmの濃度で存在することができる。他に明示的に記載されない限り、ppmは重量基準である。
【0035】
組成物中での個々のステビオール配糖体種の量は変化することができる。例えば、RebAは組成物中に、約1ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebAは組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebAはステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebAは組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebAは組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0036】
組成物中での個々のステビオール配糖体種の量は変化することができる。例えば、RebMは組成物中に、約1ppm~約1400ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebMは組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebMはステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebMは組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、RebMは組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0037】
組成物中での個々のステビオール配糖体種の量は変化することができる。例えば、OPS1-5は組成物中に、約1ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、OPS1-5は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、OPS1-5はステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、OPS1-5は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、OPS1-5は組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0038】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は、キナ酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナプ酸、p-クマル酸、キナ酸のエステル、コーヒー酸のエステル、フェルラ酸のエステル、シナプ酸のエステル、p-クマル酸のエステル、コーヒー酸及びキナ酸のエステル、コーヒー酸及び1つのコーヒー酸部分を含むキナ酸のエステル、コーヒー酸及び2つ以上のコーヒー酸部分を含むキナ酸のエステル、フェルラ酸及びキナ酸のエステル、フェルラ酸及び1つのフェルラ酸部分を含むキナ酸のエステル、フェルラ酸及び2つ以上のフェルラ酸部分を含むキナ酸のエステル、シナプ酸及びキナ酸のエステル、シナプ酸及び1つのシナプ酸部分を含むキナ酸のエステル、シナプ酸及び2つ以上のシナプ酸部分を含むキナ酸のエステル、p-クマル酸及びキナ酸のエステル、p-クマル酸及び1つのp-クマル酸部分を含むキナ酸のエステル、p-クマル酸及び2つ以上のp-クマル酸部分を含むキナ酸のエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒーエステル、酒石酸のコーヒー酸エステル、及び/またはこれらの異性体類からなる一覧から選択される1つ以上の化合物を含む。
【0039】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、5-O-カフェオイルキナ酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、4,5-ジカフェオイルキナ酸、3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、1,5-ジフェルロイルキナ酸、4,5-ジフェルロイルキナ酸、ロスマリン酸、チコリ酸、カフタル酸、モノカフェオイル酒石酸、ジカフェオイル酒石酸、ならびにこれらの塩類及び/または異性体類からなる一覧から選択される1つ以上の化合物を含む。
【0040】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、5-O-カフェオイルキナ酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸、ロスマリン酸、チコリ酸、カフタル酸、モノカフェオイル酒石酸、ジカフェオイル酒石酸、ならびにこれらの塩類及び/または異性体類からなる一覧から選択される1つ以上の化合物を含む。
【0041】
コーヒー酸は以下の構造を有する。
【0042】
【化1】
【0043】
フェルラ酸は以下の構造を有する。
【0044】
【化2】
【0045】
p-クマル酸は以下の構造を有する。
【0046】
【化3】
【0047】
シナプ酸は以下の構造を有する。
【0048】
【化4】
【0049】
キナ酸は以下の構造を有する。
【0050】
【化5】
【0051】
3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸は以下の構造を有する。
【0052】
【化6】
【0053】
酒石酸は以下の構造を有する。
【0054】
【化7】
【0055】
本明細書で想到される様々な酸のエステルの例としては、コーヒー酸及びキナ酸のエステルが挙げられ、これらとしては、モノカフェオイルキナ酸(例えばクロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、及びクリプトクロロゲン酸)、ならびにジカフェオイルキナ酸(例えば1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸)、ならびにこれらの塩類が挙げられる。
【0056】
【化8】
【0057】
【化9】
【0058】
【化10】
【0059】
【化11】
【0060】
【化12】
【0061】
【化13】
【0062】
【化14】
【0063】
【化15】
【0064】
【化16】
【0065】
本明細書で想到される様々な酸のエステルの例としては、コーヒー酸及び酒石酸のエステルが挙げられ、これらの酸としては、以下の構造を有するチコリ酸(cichoric acid/chicoric acid)が挙げられる。
【0066】
【化17】
【0067】
本明細書で想到される様々な酸のエステルの例としては、例えば、以下の構造を有するロスマリン酸を含む、コーヒー酸及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のエステルが挙げられる。
【0068】
【化18】
【0069】
コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、ロスマリン酸、及びチコリ酸のそれぞれは弱酸と考えられ得、それぞれ、共役酸形態、共役塩基形態(例えば、塩形態にて)、及び、混合共役酸-共役塩基形態のうちの少なくとも1つで存在することができ、これらの形態において、化合物のある分率(例えばモル分率)が共役酸形態で存在し、別の分率が共役塩基形態で存在する。コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、ロスマリン酸、及びチコリ酸の、共役塩基形態に対する共役酸形態の分率は、各化合物のpKa、及び組成物のpHを含む様々な因子に依存する。
【0070】
コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、ロスマリン酸、及びチコリ酸の塩類の例としては、コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸の四級アンモニウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、及びカルシウム塩などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は、コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸の1つ以上が濃縮されている。用語「濃縮された」とは、感覚変更化合物に存在する1つ以上の他の化合物に対して、コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つの量が増加していることを意味する。コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸の1つ以上が濃縮された感覚変更化合物は、ステビオール配糖体組成物の感覚属性を変更することができる。
【0072】
いくつかの態様では、1つ以上のジカフェオイルキナ酸が濃縮された感覚変更化合物は、ステビオール配糖体組成物の感覚属性を変更することができる。ジカフェオイルキナ酸が濃縮された感覚変更化合物は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、または50%以上、60%以上、70%以上、または80%以上、または90%以上のジカフェオイルキナ酸を含むことができる。別の態様において、ジカフェオイルキナ酸が濃縮された感覚変更化合物は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、または50%以上、60%以上、70%以上、または80%以上、または90%以上の1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸の1つ以上の組み合わせ、ならびにこれらの塩類を含むことができる。
【0073】
組成物中の感覚変更化合物の量は変化することができる。感覚変更化合物組成物中に、特定の用途に望ましい任意の量で存在することができる。例えば、感覚変更化合物は組成物中に、約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約2000ppmの総濃度で存在することができる。いくつかの態様では、感覚変更化合物は組成物中に、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、または1000ppm~約2000ppmの総濃度で存在することができる。いくつかの態様では、感覚変更化合物は組成物中に、約10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、110、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000ppm、またはこれらより高い総濃度で存在することができる。いくつかの態様では、感覚変更化合物は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、または900ppm~約1000ppmの総濃度で存在することができる。いくつかの態様では、感覚変更化合物は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの総濃度で存在することができる。いくつかの態様では、感覚変更化合物は組成物中に、約400ppm~約800ppmの総濃度で存在することができる。他に明示的に記載されない限り、ppmは重量基準である。
【0074】
いくつかの態様では、甘味強度を増加させるのに有効な感覚変更化合物の量は、訓練を受けたパネリストによるパネル試験により決定することができる。例えば、甘味残留性は、以下の試験により測定することができる:指示された濃度及び/または比率で、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を逆浸透水に溶解させることにより、溶液を調製した。ステビオール配糖体溶液のテイスティングについて高度に訓練を受けた少なくとも4名の個人のパネルにより、溶液を試験した。高度に訓練を受けたパネリストは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、標準的範囲の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%のスクロース溶液に関して訓練を受けた。各溶液を試験するために、高度に訓練を受けたパネリストは、トランスファーピペットにより、約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことにより溶液を分散させ、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%のスクロース溶液との比較に基づき、各溶液に対するSEV値を記録した。溶液のテイスティングの間に、パネリストは口蓋を水できれいにすることができた。パネリストは、記録したSEV値の、標準スクロース溶液との正確な相関を確保するために、試験溶液のテイスティングの間に、標準範囲の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%のスクロース溶液の味を自由にリファレンスすることもまた可能であった。甘味強度に関して、パネリストは溶液の他の属性を無視しながら、テイスティングをしたSEVの甘味強度に焦点を当て、これだけを記録した。最高濃度のステビオール配糖体及び感覚変更化合物において、パネリストは、他の属性が非常に顕著であることを発見したが、これらの他の属性にもかかわらず、各溶液の単離した甘味強度を記録した。例示的試験を以下の実施例1に記載する。
【0075】
いくつかの態様では、甘味強度を増加させるのに有効な量のステビオール配糖体は、少なくとも10のSEVを達成するのに有効な量であって、SEVが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、及び14重量%濃度の標準スクロース溶液の訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定され、パネリストが、SEVとして、標準スクロース溶液をテイスティングする参照が決定される一方、標準スクロース溶液との比較によりSEVを決定する、有効な量を含む。別の態様において、甘味強度を増加させるのに有効な量のステビオール配糖体は、少なくとも11、少なくとも12、または少なくとも13のSEVを達成するのに有効な量を含む。
【0076】
いくつかの態様では、甘味残留性に対して有効な感覚変更化合物の量は、訓練を受けたパネリストによるパネル試験により決定することができる。例えば、甘味残留性は、以下の試験により測定することができる:他の甘味属性に関して、ステビオール配糖体溶液のテイスティングについて高度に訓練を受けた少なくとも4名の個人のパネルにより、溶液を試験した。高度に訓練を受けたパネリストは、各甘味属性を評価するために、円卓方法を使用した。各溶液を試験するために、高度に訓練を受けたパネリストは、トランスファーピペットにより、約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことにより溶液を分散させ、試験される特定の甘味属性に関する値を記録した。溶液のテイスティングの間に、パネリストは口蓋を水できれいにすることができた。各甘味属性に関して、パネリストは、各甘味属性に割り当てられた相対強度を用いた説明用スケールに合意をし、これに対する各甘味属性に関する値を記録した。例えば、甘味残留性のこの円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を割り当てた。甘味残留性の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。山なりの円卓評価は、0~3のスケール(スコア0は急上昇を示し、スコア3は望ましい山なりを示す)を割り当てた(0=なし、1=大部分が急上昇、ある程度山なり、2=大部分が山なり、ある程度急上昇、3=山なり)。口当たりの円卓評価は、0~2のスケール(スコア0は水を示し、スコア2はシロップ状を示す)を割り当てた(0=水、1=スクロース状、2=シロップ状)。苦味の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は苦味なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。異味の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は苦味なしを示し、スコア6は非常に強力な異味を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。渋味の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は渋味なしを示し、スコア6は非常に強力な渋味を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。植物性特色の円卓評価は、0~5のスケール(スコア0は植物性特色なしを示し、スコア5は強力であることを示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力)。例示的試験を以下の実施例1に記録する。
【0077】
いくつかの態様では、甘味残留性を低下させるための感覚変更化合物効果の量は、甘味残留スコアを少なくとも1ユニット低下させるのに有効な量を含む、甘味残留性を低下させるのに有効な量であって、甘味残留性スコアが、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を用いた円卓方法を使用した、ステビオール配糖体溶液をテイスティングする訓練を受けた少なくとも4名のパネリストにより決定される、有効な量であることができる。別の態様において、甘味残留性を低下させるのに有効な量は、甘味残留スコアを少なくとも1ユニット、2ユニット、3ユニット、4ユニット、5ユニット、または6ユニット低下させるのに有効な量を含む。別の態様において、甘味残留性を低下させるのに有効な量は、甘味残留スコアを5、4、3、2、または1ユニット(複数可)を下回って低下させるのに有効な量を含む。いくつかの態様では、甘味残留性を低下させるのに有効な量は、甘味残留スコアをゼロまで低下させるのに有効な量を含む。
【0078】
組成物中での個々の感覚変更化合物種の量は変化することができる。例えば、個々の感覚変更化合物種組成物中に、約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約2000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、個々の感覚変更化合物種は組成物中に、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、または1000ppm~約2000ppmの濃度で存在することができる。他に明示的に記載されない限り、ppmは重量基準である。
【0079】
組成物中での個々の感覚変更化合物種の量は変化することができる。例えば、モノカフェオイルキナ酸は組成物中に、約1ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸はステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸は組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0080】
組成物中での個々の感覚変更化合物種の量は変化することができる。例えば、ジカフェオイルキナ酸は組成物中に、約1ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ジカフェオイルキナ酸は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ジカフェオイルキナ酸はステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ジカフェオイルキナ酸は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ジカフェオイルキナ酸は組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0081】
組成物中での個々の感覚変更化合物種の量は変化することができる。例えば、ロスマリン酸は組成物中に、約1ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ロスマリン酸は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ロスマリン酸はステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ロスマリン酸は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、ロスマリン酸は組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0082】
組成物中での個々の感覚変更化合物種の量は変化することができる。例えば、チコリ酸は組成物中に、約1ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、チコリ酸は組成物中に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、チコリ酸はステビオール配糖体組成物中に、10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000ppm、またはこれらより高い濃度で存在することができる。いくつかの態様では、チコリ酸は組成物中に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、または700ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。いくつかの態様では、チコリ酸は組成物中に、約400ppm~約800ppmの濃度で存在することができる。
【0083】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は植物源から単離することができる。様々な植物源は感覚変更化合物を含み、感覚変更化合物はこれらの植物源から単離することができる。感覚変更化合物を単離することができる植物源のいくつかの例としては、トチュウ、スイカズラ、ベンタミアナタバコ、アーティチョーク、ステビア、ラカンカ、コーヒー、コーヒー豆、グリーンコーヒー豆、茶、ホワイトティー、黄茶、緑茶、ウーロン茶、紅茶、レッドティー、黒茶、竹、ギョリュウモドキ、ヒマワリ、ブルーベリー、クランベリー、ビルベリー、グーズベリー、ハイデルベリー、コケモモ、カウベリー、ハックルベリー、ブドウ、チコリー、トウヨウムラサキバレンギク、エキナシア、トウヨウカベイラクサ、直立ピレトリウム、リックウォート、クサノオウ(Greater celandine)、クサノオウ(Tetterwort)、ナタネタビラコ、クサノオウ(Swallowwort)、アカネグサ、イラクサ、セイヨウイラクサ、ジャガイモ、ジャガイモの葉、ナス(Eggplant)、ナス(Aubergine)、トマト、ミニトマト、コロシント、シロバナヨウシュチョウセンアサガオ、サツマイモ、リンゴ、モモ、ネクタリン、サクランボ、スミノミザクラ、セイヨウウミザクラ、アンズ、アーモンド、スモモ、プルーン、セイヨウヒイラギ、マテ茶、マテ、グアユサ、ヤポンホーリー、苦丁茶、ガラナ、ココア、ココア豆、カカオ、カカオ豆、コーラナッツ(Kola nut)、コラノキ(Kola tree)、コーラナッツ(Cola nut)、コラノキ(Cola tree)、クサソテツ、トウヨウクサソテツ、ゼンマイシダ(Fiddlehead fern)、シャトルシダ(Shuttlecock fern)、トウヨウクサソテツ、アジアセイヨウゼンマイ、セイヨウゼンマイ、ワラビ(Bracken)、ワラビ(Brake)、コモンワラビ(Common bracken)、イーグルシダ(Eagle fern)、トウヨウワラビシダ(Eastern brakenfern)、クローブ、シナモン、インディアンベイリーフ、ナツメグ、月桂樹、ベイリーフ、バジル、グレートバジル(Great basil)、セイヨウオトギリ、タイム、セージ、ヤクヨウサルビア、コモンセージ(Common sage)、カリナリーセージ(Culinary sage)、ローズマリー、オレガノ、ハナハッカ、マジョラム、スイートマジョラム、ノットマジョラム(Knotted marjoram)、ポットマジョラム(Pot marjoram)、イノンド、アニス、ダイウイキョウ、ウイキョウ、イタリアウイキョウ、タラゴン、エストラゴン、ヨモギ、カンゾウ、カンゾウ根、ダイズ(Soy)、ダイズ(Soybean)、ダイズ(Soyabean)、ダイズ(Soya vean)、コムギ、普通コムギ、コメ、キャノーラ、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、チンゲンサイ、ケール、コラードグリーン、メキャベツ、コールラビ、ウィンターズバーク、ニワトコ、アッサ-ペイクセ(Assa-Peixe)、ゴボウ、カノコソウ、及びカモミールが挙げられる。
【0084】
いくつかの植物源は、コーヒー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸の1つ以上が濃縮された感覚変更化合物を生成することができる。例えば、マテ茶植物(Ilex paraguariensis)から単離した感覚変更化合物は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸が濃縮されている。別の態様において、ジカフェオイルキナ酸が濃縮された、マテ茶植物から単離した感覚変更化合物は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、または50%以上、60%以上、70%以上、または80%以上、または90%以上の1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸の1つ以上の組み合わせ、ならびにこれらの塩類を含むことができる。例えば、他の植物源から単離した感覚変更化合物は、ジカフェオイルキナ酸が濃縮されている。別の態様において、ジカフェオイルキナ酸が濃縮された、他の植物源から単離した感覚変更化合物は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、または50%以上、60%以上、70%以上、または80%以上、または90%以上の1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸の1つ以上の組み合わせ、ならびにこれらの塩類を含むことができる。
【0085】
いくつかの態様では、感覚変更化合物は、2つ以上の植物源から単離した感覚変更化合物のブレンドであることができる。
【0086】
いくつかの態様では、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を有しない組成物は、特定の化合物を、特定のカットオフ重量%を上回って含まない。例えば、組成物は、0.3%(wt)未満のマロネート、マロン酸、オキサレート、シュウ酸、ラクテート、乳酸、サクシネート、コハク酸、マレート、もしくはリンゴ酸;または、0.05%(wt)未満のピルベート、ピルビン酸、フマレート、フマル酸、タータラート、酒石酸、ソルベート、ソルビン酸、アセテート、もしくは酢酸;または、約0.05%(wt)未満のクロロフィルを含むことができる。
【0087】
いくつかの態様では、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を有する組成物は、1つ以上の追加の、非ステビオール配糖体甘味料化合物(複数可)もまた含有する。非ステビオール配糖体甘味料化合物は、あらゆる種類の甘味料、例えば、植物もしくは植物製品から得られる甘味料、または、植物から得られる物理的もしくは化学的に修飾した甘味料、または合成甘味料であることができる。
【0088】
例えば、例示的な非ステビオール配糖体甘味料としては、スクロース、フルクトース、グルコース、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン(例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びγ-シクロデキストリン)、リブロース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノースまたはイソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、グルコサミン、マンノサミン、フコース、フクロース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、キシロ-オリゴ糖(キシロトリオーズ、キシロビオースなど)、ゲンチオ-オリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオースなど)、ガラクト-オリゴ糖、ソルボース、ケトトリオース(ジヒドロキシアセトン)、アルドトリオース(グリセルアルデヒド)、ニゲロ-オリゴ糖、フラクトオリゴ糖(ケストース、ニストースなど)、マルトテトラオース、マルトトリオール、四糖類、マンナン-オリゴ糖、マルト-オリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオースなど)、デキストリン、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース、スクラロース、高フルクトーストウモロコシ/デンプンシロップ(HFCS/HFSS)(例えばHFCS55、HFCS42、またはHFCS90)などの、異性体化液体糖類、カップリング糖類、大豆オリゴ糖、グルコースシロップ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。利用可能な場合に、DまたはL立体配置を使用することができる。
【0089】
ステビオール配糖体及び炭水化物甘味料は、例えば約1:14,000~約100:1(例えば約1:100など)といった任意の重量比で存在することができる。例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、炭水化物は甘味料組成物中に、約100ppm~約140,000ppmの濃度を付与するのに有効な量で存在する。
【0090】
別の態様において、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物は更に、1つ以上の合成甘味料を含む。一実施形態において、合成は、スクロース、フルクトース、及び/またはグルコースを上回る甘味効果を有するが、スクロース、フルクトース、及び/またはグルコースを下回る熱量を有する。例示的な合成の非ステビオール配糖体甘味料としては、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩類、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩類、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラメート、シクラミン酸及びその塩類、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。甘味料組成物がステビオール配糖体及び合成甘味料を含む態様において、合成甘味料は、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、約0.3ppm~約3,500ppmの濃度を付与するのに有効な量で存在することができる。
【0091】
甘味料組成物は、所望の熱量含有量を付与するためにカスタマイズすることができる。例えば、甘味料組成物は、甘味化組成物(例えば飲料など)に添加した際に所望の甘味を付与し、8オンスの1人前当たり、約140カロリーを有するような、「フルカロリー」であることができる。あるいは、甘味料組成物は、甘味化組成物(例えば飲料など)に添加した際に所望の甘味を付与し、8オンスの1人前当たり、約60カロリー未満を有するような「ミッドカロリー」であることができる。別の態様において、甘味料組成物は、甘味化組成物(例えば飲料など)に添加した際に所望の甘味を付与し、8オンスの1人前当たり、約40カロリー未満を有するような「低カロリー」であることができる。更に別の態様において、甘味料組成物は、甘味化組成物(例えば飲料など)に添加した際に所望の甘味を付与し、8オンスの1人前当たり、約5カロリー未満を有するような「ゼロカロリー」であることができる。ノンカロリー組成物は「非栄養性」である。いくつかの態様では、低カロリー組成物は「非栄養性」とも呼ぶことができる。
【0092】
甘味化組成物を甘くするために使用される甘味料組成物の総量の重量比は、広い範囲で変えることができる。多くの態様において、この重量比は1:10,000~10:1の範囲である。
【0093】
ステビオール配糖体及び感覚変更化合物に加えて、甘味料組成物は任意に、液状担体、結合剤マトリックス、追加の添加剤、及び/またはその他のものを含むことができる。いくつかの態様では、甘味料組成物は、炭水化物、ポリオール、アミノ酸及びそれらの対応する塩類、ポリアミノ酸及びそれらの対応する塩類、糖酸及びそれらの対応する塩類、ヌクレオチド、有機酸、無機酸、有機酸塩及び有機塩基塩を含む有機塩類、無機塩類、苦味化合物、風味剤及び風味付与成分、渋味化合物、タンパク質またはタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、秤量剤、ガム、酸化防止剤、着色剤、フラボノイド、アルコール、ポリマー、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない添加剤を含有する。いくつかの態様では、添加剤は、甘味料の時間的及び風味プロファイルを改善するように作用し、甘味料組成物に、スクロースに似た味などの好ましい味を付与する。
【0094】
一実施形態では、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む組成物は1つ以上のポリオールを含む。本明細書で使用する場合、用語「ポリオール」とは、2つ以上のヒドロキシル基を含有する分子を意味する。いくつかの態様では、ポリオールは、それぞれ2、3、及び4つのヒドロキシル基を含有する、ジオール、トリオール、またはテトラオールであることができる。ポリオールは、5つ以上のヒドロキシル基、例えばそれぞれ、5、6、7、または更にそれ以上のヒドロキシル基を含有する、ペンタオール、ヘキサオール、ヘプタオールなどもまた含有してよい。更に、ポリオールは、炭水化物の還元形態である糖アルコール、多価アルコール、OH官能基を含むポリマー、または、カルボニル基(アルデヒドもしくはケトン、還元糖)が、一級または二級ヒドロキシル基に還元されている形態である、ポリアルコールであることもできる。
【0095】
例示的なポリオールとしては、エリトリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、異性体麦芽、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、トレイトール、ガラクチトール、パラチノース、還元異性体麦芽-オリゴ糖、還元キシロ-オリゴ糖、還元ゲンチオ-オリゴ糖、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、及び、甘味料組成物の味に悪影響を与えない、還元可能な糖アルコールまたは任意の他の炭水化物が挙げられる。
【0096】
例示的な量のポリオールは、甘味化組成物に存在する場合、甘味化組成物の総重量に基づいて、約100ppm~約25,000ppm、より具体的には、約400ppm~約80,000ppm、または約5,000ppm~約40,000ppmの範囲の濃度をもたらす。
【0097】
例示的なアミノ酸添加剤としては、少なくとも1つのアミノ官能基及び少なくとも1つの酸性官能基を含む任意の化合物が挙げられる。例としては、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、スレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、アラビノース、trans-4-ヒドロキシプロリン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リジン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸(α-、β-、及び/またはδ-異性体)、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、サルコシン、ならびに、ナトリウムまたはカリウム塩または酸性塩などの、これらの塩形態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
例示的な量のアミノ酸は、甘味化組成物の総重量に基づいて、約10ppm~約50,000ppm、または、より具体的には約1,000ppm~約10,000ppm、約2,500ppm~約5,000ppm、または約250ppm~約7,500ppmの範囲の濃度をもたらす。
【0099】
例示的な糖酸添加剤としては、アルドン酸、ウロン酸、アルダン酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカン酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、及びこれらの塩類(例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩、または他の生理学的に許容できる塩類)、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0100】
例示的なヌクレオチド添加剤としては、イノシンモノホスフェート(「IMP」)、グアノシンモノホスフェート(「GMP」)、アデノシンモノホスフェート(「AMP」)、シトシンモノホスフェート(CMP)、ウラシルモノホスフェート(UMP)、イノシンジホスフェート、グアノシンジホスフェート、アデノシンジホスフェート、シトシンジホスフェート、ウラシルジホスフェート、イノシントリホスフェート、グアノシントリホスフェート、アデノシントリホスフェート、シトシントリホスフェート、ウラシルトリホスフェート、これらのアルカリまたはアルカリ土類金属塩、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載するヌクレオチドは、ヌクレオシドまたは核酸塩基(例えばグアニン、シトシン、アデニン、チミン、ウラシル)などの、ヌクレオチド関連添加剤もまた含むことができる。いくつかの態様では、添加剤はタウリンを含むことができる。いくつかの態様では、ヌクレオチドは甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約5ppm~約1,000ppmの範囲の濃度をもたらすために存在することができる。
【0101】
例示的な無機酸添加剤としては、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、リン酸二水素ナトリウム、及び、これらのアルカリまたはアルカリ土類金属塩(例えばイノシトールヘキサホスフェートMg/Ca)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
例示的な苦味化合物添加剤としては、カフェイン、キニーネ、尿素、ビターオレンジ油、ナリンジン、ニガキ、Bビタミン類、及びこれらの塩類が挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
例示的な風味剤及び風味付与成分添加剤としては、バニリン、バニラ抽出物、マンゴー抽出物、シナモン、柑橘、ココナッツ、ショウガ、ビリジフロロール、アーモンド、メントール(ミント非含有メントールを含む)、ブドウ皮抽出物、及びブドウ種子抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、風味剤は甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約0.1ppm~約4,000ppmの濃度をもたらすのに有効な量で存在する。
【0104】
例示的なポリマー添加剤としては、キトサン、ペクチン、ペクチン酸、ペクチニン酸、ポリウロン酸、ポリガラクツロン酸、デンプン、食物ヒドロコロイドまたはその粗抽出物(例えばアラビアゴムSenegal(Fibergum(商標))、アラビアゴムセヤル、カラギーナン)、ポリ-L-リジン(例えばポリ-L-a-リジンまたはポリ-L-e-リジン)、ポリ-L-オルニチン(例えばポリ-L-a-オルニチンまたはポリ-L-e-オルニチン)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリエチレンイミン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、及びポリエチレングリコールアルギン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム及びその塩類、ならびに、その他のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーが挙げられる。いくつかの態様では、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、ポリマー添加剤は甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約30ppm~約2,000ppmの濃度をもたらすのに有効な量で存在する。
【0105】
例示的なタンパク質またはタンパク質加水分解物添加剤としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、乳清タンパク質、乳タンパク質、可溶性コメタンパク質、大豆タンパク質、エンドウ豆タンパク質、トウモロコシタンパク質、タンパク質単離物、タンパク質加水分解物、タンパク質加水分解物の反応生成物、糖タンパク質、及び/または、アミノ酸、コラーゲン(例えばゼラチン)、部分加水分解コラーゲン(例えば加水分解魚コラーゲン)、及びコラーゲン加水分解物(例えばブタコラーゲン加水分解物)を含有するプロテオグリカンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、タンパク質加水分解物は甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約200ppm~約50,000ppmの濃度をもたらすのに有効な量で存在する。
【0106】
例示的な界面活性添加剤としては、ポリソルベート(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)、ポリソルベート20、ポリソルベート60)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムまたはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化セチルピリジニウム(塩化ヘキサデシルピリジニウム)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、コール酸ナトリウム、カルバモイル、塩化コリン、グリココール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、アルギン酸ラウリル、ステアロイル乳酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、レシチン、オレイン酸スクロースエステル、ステアリン酸スクロースエステル、パルミチン酸スクロースエステル、ラウリン酸スクロースエステル、及び他の乳化剤などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、界面活性添加剤は甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約30ppm~約2,000ppmの濃度をもたらすのに有効な量で存在する。
【0107】
例示的なフラボノイド添加剤は、フラボノール、フラボン、フラバノン、フラバン-3-オール、イソフラボン、またはアントシアニジンとして分類される。フラボノイド添加剤の非限定例としては、カテキン(例えば、Polyphenon(商標)60、Polyphenon(商標)30、及びPolyphenon(商標)25(Mitsui Norin Co.,Ltd.,Japan))、ポリフェノール、ルチン(例えば、Sanmelin(商標)AO(San-fi Gen F.F.I.,Inc.,Osaka,Japan)、ネオヘスペリジン、ナリンジン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコンなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、フラボノイド添加剤は甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約0.1ppm~約1,000ppmの濃度をもたらすのに有効な量で存在する。
【0108】
例示的なアルコール添加剤としてはエタノールが挙げられるが、これに限定されない。いくつかの態様では、例えば飲料などの、甘味組成物中に存在する場合、アルコール添加剤は甘味料組成物中に、甘味化組成物の総重量に基づいて、約625ppm~約10,000ppmの濃度をもたらすのに有効な量で存在する。
【0109】
ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物は、1つ以上の機能性成分もまた含有することができ、組成物に実際の、または知覚される健康上の効果を付与する。機能性成分としては、サポニン、酸化防止剤、食物繊維源、脂肪酸、ビタミン類、グルコサミン、ミネラル、防腐剤、水和剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、体重管理剤、骨粗鬆症管理剤、フィトエストロゲン、長鎖一級脂肪族飽和アルコール、フィトステロール、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0110】
サポニンは、アグリコン環状構造及び1つ以上の糖部分を含むグリコシド植物生成物である。無極性アグリコン及び水溶性糖部分を組み合わせることにより界面活性特性が得られ、これにより、水溶液中で振盪したときに、無極性アグリコンと水溶性糖部分が泡を形成する。
【0111】
本明細書で使用する場合、「酸化防止剤」とは、細胞及び生体分子への酸化ダメージを防止、抑制、または低下させる、任意の物質を意味する。理論に束縛されるものではないが、有害反応を引き起こす前にフリーラジカルを安定させることにより、酸化防止剤は、細胞または生体分子への酸化ダメージを防止、抑制、または低下させると考えられている。そのために、酸化防止剤はいくつかの変性疾患の開始を防止、または先延ばしすることができる。
【0112】
好適な酸化防止剤の例としては、ビタミン、ビタミン補助因子、ミネラル、ホルモン、カロテノイド、カロチノイドテルペノイド、非カロテノイドテルペノイド、フラボノイド、フラボノイドポリフェノール(例えばバイオフラボノイド)、フラボノール、フラボン、フェノール、ポリフェノール、フェノールのエステル、ポリフェノールのエステル、非フラボノイドフェノール、イソチオシアネート、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、酸化防止剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ユビキノン、ミネラルセレン、マンガン、メラトニン、α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、レスベラトロール、オイゲノール、ケルセチン、カテキン、ゴシポール、ヘスペレチン、クルクミン、フェルラ酸、チモール、ヒドロキシチロソール、ウコン、タイム、オリーブ油、リポ酸、グルタチオン、グルタミン、シュウ酸、トコフェロール由来の化合物、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、tert-ブチルヒドロキノン、酢酸、ペクチン、トコトリエノール、トコフェロール、コエンザイムQ10、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、サポニン、リモノイド、ケンペロール、ミリセチン、イソラムネチン、プロアントシアニジン、ケルセチン、ルチン、ルテオリン、アピゲニン、タンゲレチン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオジクチオール、フラバン-3-オール(例えばアントシアニジン)、ガロカテキン、エピカテキン及びその没食子酸塩形態、エピガロカテキン及びその没食子酸塩形態(ECGC)、テアフラビン及びその没食子酸塩形態、テアルビジン、イソフラボンフィトエストロゲン、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、アントシアニン、シアニディング、デルフィニジン、マルビジン、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、エラグ酸、マレイン酸、サリチル酸、ロスマリン酸、ケイ皮酸及びその誘導体類(例えばフェルラ酸)、クロロゲン酸、モノカフェオイルキナ酸、シナリン、ジカフェオイルキナ酸、チコリ酸、ガロタンニン、エラギタンニン、アントキサンチン、ベタレイン及び他の植物顔料、シリマリン、クエン酸、リグナン、抗栄養素、ビリルビン、尿酸、R-α-リポ酸、N-アセチルシステイン、エンブリカニン、リンゴ抽出物、リンゴ皮の抽出物(アップルフェノン)、ルイボス抽出物(赤)、ルイボス抽出物(緑)、サンザシベリー抽出物、赤ラズベリー抽出物、グリーンコーヒー酸化防止剤(GCA)、アロニア抽出物20%、ブドウ種子抽出物(VinOseed)、ココア抽出物、ホップ抽出物、マンゴスチン抽出物、マンゴスチン外皮抽出物、クランベリー抽出物、ザクロ抽出物、ザクロ外皮抽出物、ザクロ種子抽出物、サンザシベリー抽出物、ポメラザクロ抽出物、桂皮樹皮抽出物、ブドウ皮の抽出物、ビルベリー抽出物、マツ樹皮抽出物、ピクノゲノ-ル、エルダーベリー抽出物、クワの根抽出物、クコ抽出物、クロイチゴ抽出物、ブルーベリー抽出物、ブルーベリーの葉抽出物、ラズベリー抽出物、ウコン抽出物、柑橘バイオフラボノイド、クロスグリ、ショウガ、アサイー粉末、グリーンコーヒー豆抽出物、緑茶抽出物、及びフィチン酸、またはこれらの組み合わせである。代替の態様において、酸化防止剤は、例えばブチル化ヒドロキシトルエンまたはブチル化ヒドロキシアニソールなどの合成酸化防止剤である。好適な酸化防止剤の他の源としては、果物、野菜、茶、ココア、チョコレート、スパイス、ハーブ、コメ、家畜の臓器肉、酵母菌、全粒、または穀物粒が挙げられるが、これらに限定されない。
【0113】
特定の酸化防止剤は、1分子当たり2つ以上のフェノール基が存在することを特徴とする、植物で見出される化学物質の群である、ポリフェノール(「ポリフェノール(polyphenolics)」としても知られている)と呼ばれ得る植物性栄養素のクラスに属する。例えばがん、心臓疾患、及び慢性の炎症性疾患の予防、ならびに、精神的強さ及び身体的強さの改善を含む、様々な健康上の効果が、ポリフェノールに由来するものであり得る。好適なポリフェノールとしては、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、アントシアニン、クェルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、クルクミン、プニカラギン、エラギタンニン、ヘスペリジン、ナリンジン、柑橘フラボノイド、クロロゲン酸、その他の類似の材料、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0114】
組成及び結合の両方において、著しく異なる構造を有する多数の高分子炭水化物は、食物繊維の定義に属する。このような化合物は当業者に周知であり、これらの非限定例としては、非デンプン多糖類、リグニン、セルロース、メチルセルロース、ヘミセルロース、β-グルカン、ペクチン、ゴム、ゴム糊、蝋、イヌリン、オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、シクロデキストリン、キチン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0115】
本明細書で使用する場合、「脂肪酸」とは、任意の直鎖モノカルボン酸を意味し、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸、脂肪酸前駆体(ω-9-脂肪酸前駆体を含む)、及びエステル化脂肪酸を含む。本明細書で使用する場合、「長鎖ポリ不飽和脂肪酸」とは、長い脂肪族尾部を有する、任意のポリ不飽和カルボン酸または有機酸を意味する。本明細書で使用する場合、「ω-3脂肪酸」とは、炭素鎖の末端メチル端から3番目の炭素-炭素結合に最初の二重結合を有する、任意のポリ不飽和脂肪酸を意味する。特定の態様において、ω-3脂肪酸は長鎖ω-3脂肪酸を含んでよい。本明細書で使用する場合、「ω-6脂肪酸」は、炭素鎖の末端メチル端から6番目の炭素-炭素結合に最初の二重結合を有する、任意のポリ不飽和脂肪酸を意味する。
【0116】
本明細書で使用する場合、少なくとも1つのビタミンは、本明細書において提供する甘味料及び甘味化組成物の機能性成分としての、1つのビタミンまたは複数のビタミン類であることができる。一般的に、特定の態様に従うと、少なくとも1つのビタミンは、甘味料組成物または甘味化組成物中に、健康及びウェルネスを促進するのに十分な量で存在する。
【0117】
ビタミンは、人体が、通常の機能のために少量必要とする有機化合物である。炭水化物及びタンパク質などの他の栄養素と異なり、体は、ビタミンを破壊せずに用いる。現在までに、13種類のビタミンが認識されており、1つ以上を、本明細書の機能性甘味料及び甘味化組成物にて用いることができる。好適なビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、及びビタミンCが挙げられる。ビタミンの多くは代替の化学名も有し、それらの非限定例を以下に示す。
【0118】
特定の態様において、機能性成分はグルコサミンまたはコンドロイチン硫酸を含む。キトサミンとも呼ばれるグルコサミンは、グリコシル化タンパク質及び脂質類の生合成における重要な前駆体と考えられているアミノ糖である。D-グルコサミンは、フルクトース-6-ホスフェート及びグルタミンから合成される、グルコサミン-6-ホスフェートの形態で軟骨で発生する。しかし、グルコサミンは他の形態でも入手可能であり、これらの非限定例としては、グルコサミン塩酸、グルコサミン硫酸、N-アセチル-グルコサミン、またはそれらの、任意の他の塩形態もしくは組み合わせが挙げられる。
【0119】
特定の態様において、機能性成分は少なくとも1種のミネラルを含む。ミネラルは、生体が必要とする無機化学元素を含む。ミネラルは広範囲の組成物(例えば元素、単塩、及び錯体シリケート)からなり、結晶構造でも幅広く変化する。ミネラルは食物及び飲料で自然に発生することができる、サプリメントとして添加されることができる、または、食物もしくは飲料から分離して消費される、もしくは投与されることができる。本開示の特定の態様において、ミネラルは多量ミネラル、微量ミネラル、またはこれらの組み合わせから選択される。多量ミネラルの非限定例としては、カルシウム、塩素、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、及び硫黄が挙げられる。微量ミネラルの非限定例としては、クロム、コバルト、銅、フッ素、鉄、マンガン、モリブデン、セレン、亜鉛、及びヨウ素が挙げられる。ヨウ素は一般に微量ミネラルに分類されるが、他の微量ミネラルよりも多くの量が必要であり、多くの場合、多量ミネラルにカテゴライズされる。
【0120】
特定の態様において、機能性成分は少なくとも1つの防腐剤を含む。本開示の特定の態様において、防腐剤は、抗菌剤、酸化防止剤、抗酵素剤、またはこれらの組み合わせから選択される。抗菌剤の非限定例としては、サルファイト、プロピオネート、ベンゾエート、ソルベート、ニトレート、バクテリオシン、塩類、糖類、酢酸、ジメチルジカーボネート(DMDC)、エタノール、及びオゾンが挙げられる。
【0121】
特定の態様において、機能性成分は少なくとも1つの水和剤である。水和製品は、体が排泄により失った流体を置き換えるのに役立つ。特定の実施形態では、水和製品は、体が運動中に失う流体を置き換えるのに役立つ組成物である。したがって、特定の実施形態において、水和製品は電解質であり、非限定例としては、塩化/リン酸/重炭酸ナトリウム/カリウム/カルシウム/マグネシウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本開示の特定の態様において、水和製品は、筋肉が燃焼する貯蔵エネルギーを補充するための炭水化物である。別の特定の実施形態において、水和剤は、細胞の再水和をもたらす少なくとも1つのフラバノールである。フラバノールは、植物に存在する物質の一種であり、通常、1つ以上の化学部分に結合した2-フェニルベンゾピロン分子骨格を含む。特定の実施形態では、水和剤は、運動の持続性を高めるためのグリセロール溶液を含む。グリセロール含有溶液を摂取することは、血液量の増加、心拍数の低下、及び直腸温の低下などの有益な生理学的効果をもたらすことが示されている。
【0122】
特定の態様において、機能性成分は、少なくとも1つのプロバイオティクス、プレバイオティクス、及びこれらの組み合わせを含む。プロバイオティクスは、有効量を消費したときに健康に効果をもたらす微生物を含む。望ましくは、プロバイオティクスは有益に、人体の胃腸微生物相に影響を及ぼし、栄養とは別の健康効果を付与する。プロバイオティクスとしては細菌、酵母菌、及び真菌が挙げられるが、これらに限定されない。プロバイオティクスの例としては、ヒトに有益な効果を付与する乳酸菌属、ビフィズス菌属、連鎖球菌属の細菌、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。プレバイオティクスは、腸での有益な細菌の増殖を促進する組成物である。
【0123】
特定の態様において、機能性成分は少なくとも1つの体重管理剤である。本明細書で使用する場合、「体重管理剤」は、食欲補助剤及び/または産熱剤を含む。本明細書で使用する場合、語句「食欲補助剤」「食欲飽和組成物」、「満腹剤」、及び「満腹成分」は同義である。語句「食欲補助剤」とは、有効量で送達されたときに、人の食欲を抑制する、防止する、低下させる、またはそうでなければ削ぐ、多量栄養素、ハーブ抽出物、外因性ホルモン、食欲低下薬、食欲抑制薬、薬剤、及びこれらの組み合わせを説明する。語句「産熱剤」とは、有効量で送達されたときに、人の産熱または代謝を活性化する、またはそうでなければ向上させる多量栄養素、ハーブ抽出物、外因性ホルモン、食欲低下薬、食欲抑制薬、薬剤、及びこれらの組み合わせを説明する。
【0124】
特定の態様において、機能性成分は少なくとも1つの骨粗鬆症管理剤である。特定の態様において、骨粗鬆症管理剤は少なくとも1つのカルシウム源である。特定の実施形態に従うと、カルシウム源は、塩錯体、可溶化種、及び他の形態のカルシウムを含む、任意のカルシウム含有化合物である。特定の実施形態に従うと、骨粗鬆症管理剤はマグネシウム源である。マグネシウム源は、塩錯体、可溶化種、及び他の形態のマグネシウムを含む、任意のマグネシウム含有化合物である。別の態様において、骨粗鬆症剤は、ビタミンD、C、K、これらの前駆体、及び/またはβカロテン、ならびにこれらの組み合わせから選択される。
【0125】
特定の態様において、機能性成分は少なくとも1つのフィトエストロゲンである。一実施形態では、甘味料組成物は少なくとも1つのフィトエストロゲンを含む。本明細書で使用する場合、「フィトエストロゲン」とは、体内に導入されたときに、任意の程度のエストロゲン様効果を引き起こす任意の物質を意味する。好適なフィトエストロゲンの例としては、イソフラボン、スチルベン、リグナン、レソルシル酸ラクトン、クメスタン、クメストロール、エクオル、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0126】
イソフラボンは、ポリフェノールと呼ばれる植物性栄養素の群に属する。一般に、ポリフェノール(「ポリフェノール(polyphenolics)」としても知られている)は、1分子当たり2つ以上のフェノール基が存在することを特徴とする、植物で見出される化学物質の群である。好適なフィトエストロゲンイソフラボンとしては、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニンA、ホルモノネチン、それらの対応する配糖体及び配糖体コンジュゲート、マタイレシノール、セコイソラリシレシノール、エンテロラクトン、エンテロジオール、テクスチャード植物性タンパク質及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0127】
特定の態様において、機能性成分は、少なくとも1つの長鎖一級脂肪族飽和アルコールである。特定の態様で使用するための特定の長鎖一級脂肪族飽和アルコールの非限定例としては、炭素原子が8個の1-オクタノール、炭素原子が9個の1-ノナノール、炭素原子が10個の1-デカノール、炭素原子が12個の1-ドデカノール、炭素原子が14個の1-テトラデカノール、炭素原子が16個の1-ヘキサデカノール、炭素原子が18個の1-オクタデカノール、炭素原子が20個の1-エイコサノール、炭素が22個の1-ドコサノール、炭素が24個の1-テトラコサノール、炭素が26個の1-ヘキサコサノール、炭素が27個の1-ヘプタコサノール、炭素が28個の1-オクタノソール、炭素が29個の1-ノナコサノール、炭素が30個の1-トリアコンタノール、炭素が32個の1-ドトリアコンタノール、及び炭素が34個の1-テトラコンタノールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0128】
特定の態様において、機能性成分は、少なくとも1つのフィトステロール、フィトスタノール、またはこれらの組み合わせである。本明細書で使用する場合、語句「スタノール」、「植物スタノール」、及び「フィトスタノール」は同義である。ステロールは、C-3にヒドロキシル基を有する、ステロイドの亜群である。一般に、フィトステロールは、コレステロールのように、ステロイド核の中に二重結合を有する。しかし、フィトステロールは、エチル基もしくはメチル基などの置換側鎖(R)をC-24にて、または追加の二重結合もまた含むことができる。フィトステロールの構造は当業者に周知である。当業者に周知のフィトステロールとしては、4-デスメチルステロール(例えばβ-シトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロール、22-デヒドロブラッシカステロール、及びΔ5-アベナステロール)、4-モノメチルステロール、ならびに4,4-ジメチルステロール(トリテルペンアルコール)(例えばシクロアルテノール、24-メチレンシクロアルタノール、及びシクロブラノール)が挙げられる。フィトスタノールの例としては、β-シトスタノール、カンペスタノール、シクロアルタノール、及びその他のトリテルペンアルコールの飽和形態が挙げられる。
【0129】
一般に、甘味料組成物または甘味化組成物中での機能性成分の量は、特定の甘味料組成物または甘味化組成物、及び所望の機能性成分に応じて幅広く変化する。当業者は速やかに、各甘味料組成物または甘味化組成物に対する、機能性成分の適量を確認するであろう。
【0130】
1つ以上の感覚変更化合物を有するステビオール配糖体は、例えば医薬組成物、食用ゲル混合物及び組成物、歯科用及び口腔衛生組成物、食品(糖菓、調味料、チューインガム、シリアル組成物、ベーク品、ベークする品物、調理用アジュバント、乳製品、及び卓上甘味料組成物)、飲料、ならびに他の飲料製品(例えば飲料混合物、飲料濃縮物など)などの、ヒトもしくは動物の口から摂取される、及び/またはヒトもしくは動物の口と接触することが意図される、任意の既知の食用材料(本明細書においては「甘味化組成物」と呼ばれる)、または他の組成物に組み込まれることができる。
【0131】
一実施形態では、甘味化組成物は、甘味化組成物、ならびに、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を有する組成物、を含む成分に由来する。別の実施形態では、甘味化組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む、成分に由来する。甘味化組成物は任意に、1種以上の添加剤、液状担体、結合剤、甘味料、機能性成分、その他のアジュバント、及びこれらの組み合わせを含むことができる。
【0132】
一実施形態では、医薬組成物は、薬学的活性物質(そのプロドラッグ形態を含む)、及びステビオール配糖体、及び感覚変更化合物を含有する。別の実施形態では、医薬組成物は、薬学的活性物質、及び、感覚変更化合物を含む、ステビオール配糖体を含む甘味料組成物を含有する。ステビオール配糖体甘味料組成物は医薬組成物中での賦形剤材料として存在することができ、薬学的活性物質または別の賦形剤材料の苦味、またはそうでない場合は望ましくない味を目立たなくすることができる。医薬組成物は、錠剤、カプセル、液体、エアゾール、粉末、発泡性錠剤もしくは粉末、シロップ、エマルション、懸濁液、溶液、または、患者に医薬組成物を送達するための任意の他の形態の形態であることができる。特定の態様において、医薬組成物は、経口投与、口腔内投与、舌下投与、または、当技術分野において既知の任意の他の投与経路のための形態であることができる。
【0133】
本明細書において言及される場合、「薬学的活性物質」とは、任意の薬剤、薬剤配合物、薬品、予防剤、治療薬、または、生物活性を有するその他の物質を意味する。薬学的活性物質は、これらのプロドラッグ形態もまた含む。本明細書において言及される場合、「賦形剤材料」とは、存在する薬学的活性物質(複数可)(そのプロドラッグを含む)と組み合わせて使用される、薬学的活性組成物中で使用される、任意の他の成分を意味する。賦形剤としては、薬学的活性物質の取り扱い性、安定性、分散性、湿潤性、及び/または放出速度を促進するための任意の材料などの、活性成分に対するビヒクルとして使用される不活性物質が挙げられたが、これらに限定されない。
【0134】
好適な薬学的活性物質としては、胃腸管または消化器系用の、心臓血管系用の、中枢神経系用の、疼痛または意識用の、筋骨格疾患用の、目用の、耳、鼻、及び中咽頭用の、呼吸器系用の、内分泌腺問題用の、生殖系または泌尿器系用の、避妊用の、産婦人科用の、皮膚用の、感染症及び侵襲用の、免疫学用の、アレルギー性疾患用の、栄養用の、腫瘍性疾患用の、診断用の、安楽死用の、または他の生物学的機能もしくは疾患用の薬品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0135】
好適な薬学的活性物質の例としては、制酸剤、還流抑制剤、整腸剤、抗ドーパミン薬、プロトンポンプ阻害剤、細胞保護剤、プロスタグランジン類似体、緩下薬、抗痙攣薬、止瀉薬、胆汁酸金属イオン封鎖剤、オピオイド、β受容体遮断薬、カルシウムチャネル阻害剤、利尿剤、強心配糖体、抗不整脈薬、硝酸塩、狭心症治療薬、血管収縮薬、血管拡張薬、末梢活性剤、ACE阻害剤、アンギオテンシン受容体遮断薬、α阻害剤、抗凝血物質、ヘパリン、抗血小板薬、線維素溶解薬、抗血友病因子、止血剤、脂質降下薬、スタチン、ヒノプティクス、麻酔薬、抗精神病薬、抗うつ薬、制吐剤、抗痙攣薬、抗癲癇薬、抗不安薬、バルビツール酸、運動障害薬、刺激薬、ベンゾジアゼピン、シクロピロロン、ドーパミン拮抗薬、抗ヒスタミン剤、コリン作動薬、抗コリン作動薬、吐剤、カンナビノイド、鎮痛剤、筋弛緩薬、抗生物質、アミノグリコシド、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗炎症薬、抗緑内障薬、交感神経様作用薬、ステロイド、耳垢溶解薬、気管支拡張薬、NSAID、鎮咳剤、粘液溶解剤、鬱血除去剤、コルチコステロイド、アンドロゲン、抗アンドロゲン薬、性腺刺激ホルモン、成長ホルモン、インスリン、抗糖尿病薬、甲状腺ホルモン、カルシトニン、ジホスホネート、バソプレッシン類似体、アルカリ化剤、キノロン、アンチコリンエステラーゼ、シルデナフィル、経口避妊薬ホルモン交換治療、骨制御因子、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、ガモレン酸、プロゲストーゲン、ドーパミン作用薬、エストロゲン、プロスタグランジン、ゴナドレリン、クロミフェン、タモキシフェン、ジエチルスチルベストロール、抗癩菌薬、抗結核薬、抗マラリア薬、駆虫薬、抗原虫薬、抗血清、ワクチン、インターフェロン、トニック、ビタミン、細胞毒性薬、性ホルモン、アロマターゼ阻害剤、ソマトスタチン阻害剤、もしくは類似の種類の物質、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このような構成成分は一般に安全であると認められている(GRAS)、及び/または、米国食品医薬品局(FDA)に認可されている。
【0136】
医薬組成物は、ステビオール配糖体及び1つ以上のステビオール配糖体安定性向上剤を含む甘味料組成物に加えて、その他の製薬上許容できる賦形剤材料もまた含むことができる。その他の好適な賦形剤材料の例としては、その他の甘味化化合物、抗接着剤、結合剤(例えば微結晶セルロース、トラガカントゴム、もしくはゼラチン)、液体担体、コーティング剤、崩壊剤、充填剤、希釈剤、軟化剤、乳化剤、香料添加剤、着色剤、アジュバント、潤滑剤、機能剤(例えば栄養素)、粘度変更剤、充填剤、滑剤(例えばコロイド状二酸化ケイ素)、界面活性剤、浸透剤、希釈剤、もしくは任意の他の非活性成分、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、本開示の医薬組成物は、炭酸カルシウム、着色剤、漂白剤、防腐剤、及び香味料、トリアセチン、ステアリン酸マグネシウム、ステロテス(sterotes)、天然もしくは人工香味料、エッセンシャルオイル、植物抽出物、果実エッセンス、ゼラチン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤材料を含むことができる。
【0137】
一実施形態では、食用ゲルまたは食用ゲル混合物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。食用ゲルまたは食用ゲル混合物は任意に、添加剤、機能性成分、またはこれらの組み合わせを含むことができる。1つ以上の感覚変更化合物、例えば、感覚変更化合物の混合物を、RebDまたはRebMなどの1つ以上のステビオール配糖体と組み合わせて、本開示の甘味料組成物を構成することができる。しかし、多くの態様において、甘味料組成物は、RebDまたはRebMなどの1つ以上のステビオール配糖体、及び、ステビオール配糖体ではない1つ以上の他の成分(複数可)と共に、1つ以上の感覚変更化合物、またはそれらの混合物を含む。
【0138】
食用ゲルは、ヒトまたは動物により食べられることができるゲルである。ゲルは多くの場合、外観が固体のゼリー状材料に見える。特定の態様で使用するための食用ゲル組成物の非限定例としては、ゲル状デザート、プリン、ゼリー、ペースト、トライフル、アスピック、マシュマロ、グミキャンディーなどが挙げられる。食用ゲル混合物は通常、流体を添加して食用ゲル組成物を形成可能な、粉末状または顆粒状固体である。市場で見出される食用ゲル製品は典型的には、スクロースで甘味が増しているため、低カロリーまたはノンカロリー代替物を提供するために、食用ゲルを代替の甘味料で甘くすることが望ましい。
【0139】
特定の態様で使用するためのゲル化成分の非限定例としては、ゼラチン、アルギネート、カラギーナン、ゴム、ペクチン、コンニャク、寒天、食物酸、レンネット、デンプン、デンプン誘導体類、及びこれらの組み合わせが挙げられる。食用ゲル混合物または食用ゲル組成物で用いられるゲル化成分の量は、使用する特定のゲル化成分、使用する特定の流体基剤、及び、ゲルの所望の特性などの多数の因子に応じて相当変化することが、当業者には周知である。
【0140】
食用ゲル混合物及び食用ゲルは、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物、ならびにゲル化剤に加えて、他の成分を使用して調製することができる。特定の態様で使用するための他の成分の非限定例としては、食物酸、食物酸の塩、緩衝系、充填剤、金属イオン封鎖剤、架橋剤、1つ以上の香味料、1つ以上の色、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0141】
一実施形態では、歯科用組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。歯科用組成物は一般に、活性歯科用物質及びベース材料を含む。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物をベース材料として使用し、歯科用組成物を甘くすることができる。歯科用組成物は、例えば口中清涼化剤、うがい剤、口すすぎ剤、練り歯磨き、トゥースポリッシュ、歯磨剤、マウススプレー、歯ホワイトニング剤、デンタルフロス、1つ以上の口腔指標(例えば歯肉炎)を治療するための組成物などの、口腔で使用される任意の口腔用組成物の形態であることができる。
【0142】
本明細書において言及される場合、「活性歯科用物質」とは、歯もしくは歯茎の審美的外観及び/または健康を改善する、またはう蝕を予防するために使用可能な任意の組成物を意味する。本明細書において言及される場合、「ベース材料」とは、活性歯科用物質用のビヒクルとして使用される任意の不活性物質、例えば、活性歯科用物質の取り扱い性、安定性、分散性、湿潤性、発泡性、及び/または放出速度を促進するための任意の材料を意味する。
【0143】
好適な活性歯科用物質としては、歯垢を取り除く、歯から食物を取り除く、口臭除去及び/または遮蔽を補助する、う蝕を予防する、ならびに歯肉疾患(即ち歯肉)を予防する物質が挙げられるが、これらに限定されない。好適な活性歯科用物質の例としては、う蝕予防剤、フッ化物、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、過酸化水素、過酸化カルバミド(即ち過酸化尿素)、抗菌剤、歯垢除去剤、染み除去剤、抗結石剤、研磨剤、重曹、過炭酸塩、アルカリ及びアルカリ土類金属の過ホウ酸塩、もしくは同様の種類の物質、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このような構成成分は一般に安全であると認められている(GRAS)、及び/または、米国食品医薬品局(FDA)に認可されている。
【0144】
特定の実施形態では、歯科用組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物、ならびに、活性歯科用物質を含む。一般に、甘味料の量は、特定の歯科用組成物の性質、及び所望の甘さの程度に応じて幅広く変化する。当業者は、このような歯科用組成物用の、好適な量の甘味料を識別可能であろう。特定の実施形態では、ステビオール配糖体は歯科用組成物中に、歯科用組成物の約1~約5,000ppmの範囲の総量で存在し、少なくとも1つの添加剤は歯科用組成物中に、歯科用組成物の約0.1~約100,000ppmの範囲の量で存在する。
【0145】
食品としては、糖菓、調味料、チューインガム、シリアル、ベーク品、及び乳製品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0146】
一実施形態では、糖菓は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。本明細書において言及される場合、「糖菓」は、スイーツ、キャンディー、菓子、または同様の用語を意味することができる。糖菓は一般に、ベース組成物成分及び甘味料成分を含有する。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物は、甘味料成分として機能することができる。糖菓は、典型的には糖の中で豊富であるように知覚される、または典型的に甘い、任意の食物の形態であることができる。特定の態様に従うと、糖菓は、ペストリーなどのベーカリー製品;ヨーグルト、ゼリー、飲むゼリー、プリン、ババロア、ブランマンジュ、ケーキ、ブラウニー、ムースなどのデザート、ティータイムまたは食後に食べる甘い食品;冷凍食品;冷製糖菓、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスなどのアイスクリーム(甘味料及び他の様々な種類の原材料が乳製品に添加され、得られた混合物をかき混ぜて冷凍する、食品)、ならびに、シャーベット、デザートアイスなどの氷菓(他の様々な種類の原材料が糖液体に添加され、得られた混合物をかき混ぜて冷凍する、食品)といった種類のもの;一般的な糖菓、例えば、クラッカー、ビスケット、あんパン、ハルバ、アルファフォールなどといった、焼き糖菓または蒸し糖菓;餅及びスナック;卓上製品;チューインガム(例えば、ジェツロング(jetulong)、グッタキー(guttakay)ゴム、または、合成樹脂もしくは蝋由来の特定の可食植物を含む、チクルまたはその代替品などの、実質的に水に不溶性のチューインガムベースを含む組成物を含む)、ハードキャンディー、ソフトキャンディー、ミント、ヌガーキャンディー、ゼリービーンズ、ファッジ、タフィー(toffee)、タフィー(taffy)、スイスミルクタブレット、カンゾウキャンディー、チョコレート、ゼラチンキャンディー、マシュマロ、マジパン、ディビニティ、綿あめなどの、一般的な砂糖菓子;果実フレーバーソース、チョコレートソースなどを含むソース;食用ゲル;バタークリーム、フラワーペースト、ホイップクリームなどを含むクリーム;イチゴジャム、マーマレードなどを含むジャム;及び、甘味パンなどを含むパン、またはその他のデンプン製品、ならびにこれらの組み合わせであることができる。本明細書において言及される場合、「ベース組成物」とは、食品品目となることができる任意の組成物を意味し、甘味料成分を担持するためのマトリックスを提供する。
【0147】
特定の実施形態では、ステビオール配糖体は糖菓に、糖菓の約30ppm~約6000ppm、約1ppm~約10,000ppm、または約10ppm~約5000ppm、約500ppm~約5000ppm、約100ppm~約5000ppm、約100ppm~約7000ppm、約200ppm~約4000ppm、約500ppm~7500ppm、約1000ppm~約8000ppm、約2000ppm~約5000ppm、約3000ppm~約7000ppm、または約4000ppm~約6000ppmの範囲の量で存在する。
【0148】
別の実施形態では、調味料は、ステビオール配糖体及び1つ以上のステビオ-ル配糖体溶解度向上剤を含む。別の実施形態において、調味料は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。本明細書で使用する場合、調味料は、食品または飲料の風味を向上または改善するために使用される組成物である。調味料の非限定例としては、ケチャップ(ketchup)(ケチャップ(catsup));マスタード;バーベキューソース;バター;チリソース;チャツネ;カクテルソース;カレー;ディップ;魚醤;セイヨウワサビ;ホットソース;ゼリー、ジャム、マーマレード、または保存料;マヨネーズ;ピーナッツバター;付け合わせ;レムラード;サラダドレッシング(例えばオイルアンドビネガー、シーザー、フレンチ、ランチ、ブルーチーズ、ロシアン、サウザンアイランド、イタリアン、及びバルサミコ酢)、サルサ;ザワークラウト;醤油;ステーキソース;シロップ;タルタルソース;ならびにウスターソースが挙げられる。
【0149】
一実施形態では、チューインガム組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。チューインガム組成物は一般に、水溶性部分、及び、非水溶性の咀嚼可能なベース部分を含む。典型的には甘味料または甘味料組成物を含む水溶性部分は、咀嚼中に経時的に、香味剤の一部が放散する一方で、不溶性ガムベース部は口の中に残る。不溶性ゴムベースは一般的に、ガムがチューインガム、風船ガム、または機能性ガムと考えられるか否かを決める。
【0150】
特定の実施形態では、チューインガム組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物、ならびにガムベースを含む。特定の実施形態では、ステビオール配糖体はチューインガム組成物中に、チューインガム組成物の約1ppm~約10,000ppmの範囲の総量で存在する。
【0151】
一実施形態では、穀物組成物は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。穀物組成物は典型的には、主食として、またはスナックとしてのいずれかで食べられる。特定の態様で使用するための穀物組成物の非限定例としては、即席シリアル及びホットシリアルが挙げられる。即席シリアルは、消費者が更に処理(即ち調理)することなく食べることができる穀物である。即席シリアルの例としては朝食用シリアル及びスナックバーが挙げられる。朝食用シリアルは典型的には処理され、細断化した、鱗状の、ふわっとした、または押し出し形態を作製する。朝食用シリアルは一般的には冷たいまま食べられ、多くの場合、牛乳及び/または果物と混ぜられる。スナックバーとしては、例えば、エナジーバー、餅、グラノーラバー、及び栄養バーが挙げられる。ホットシリアルは一般的に、食べられる前に、通常は牛乳または水で調理される。ホットシリアルの非限定例としては、グリッツ、粥、ポレンタ、米、及びロールドオーツが挙げられる。
【0152】
ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物は、例えばステビオール配糖体を含む甘味料を食品グレード油と組み合わせて、混合物を穀物の上に塗布することなどにより、コーティング剤として穀物組成物に添加することができる。異なる実施形態において、ステビオール配糖体を含む甘味料組成物、及び食品グレード油は、油または甘味料のいずれかを最初に塗布することにより、穀物に個別に塗布することができる。ステビオール配糖体を含む甘味料組成物はまた、穀物組成物にグレーズとして添加することもできる。ステビオール配糖体は、つや出し剤及び食品グレード油または脂肪と組み合わせて、混合物を穀物に塗布することにより、グレーズとして添加することができる。更に他の実施形態では、例えばアラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、またはアルギンなどのゴム系をグレーズに添加して、構造支持体をもたらすことができる。更に、グレーズは着色剤もまた含むことができ、かつ、風味もまた含んでよい。ステビオール配糖体を含む甘味料組成物を、砂糖衣として穀物組成物に添加することもできる。このような一態様において、ステビオール配糖体を含む甘味料組成物を水及び砂糖衣剤と組み合わせた後、シリアルに塗布する。
【0153】
特定の実施形態では、ステビオール配糖体は穀物組成物中に、穀物組成物の約0.005~約1.5重量%の範囲の量で存在する。
【0154】
別の実施形態では、ベーク品は、ステビオール配糖体、1つ以上のステビオ-ル配糖体溶解度向上剤を含む甘味料組成物を含む。本明細書で使用する場合、ベーク品としては、食べ、全てベークする準備がなされている製品、小麦粉、及び、給仕前に準備が必要な混合物が挙げられる。ベーク品の非限定例としては、ケーキ、クラッカー、クッキー、ブラウニー、マフィン、ロール、ベーグル、ドーナツ、シュトルーデル、ペストリー、クロワッサン、ビスケット、パン、パン製品、及びバンズが挙げられる。
【0155】
例示的なベーク品は、3つのグループ:パン型ドウ(例えば白パン、様々なパン、ソフトバンズ、ハードロール、ベーグル、ピザ用ドウ、及び小麦粉トルティーヤ)、甘味ドウ(例えばデニッシュ、クロワッサン、クラッカー、パフペストリー、パイ皮、ビスケット、及びクッキー)、ならびにバター(例えばスポンジ、パウンド、チョコレートケーキ、チーズケーキなどのケーキ、ならびに、レイヤードケーキ、ドーナツまたは他の酵母菌から生じたケーキ、ブラウニー、及びマフィン)に分類することができる。ドウは一般に、小麦粉ベースとして分類されるが、バターはより水ベースである。
【0156】
特定の態様に従ったベーク品は一般に、甘味料、水、及び脂肪の組み合わせを含む。本開示の多くの態様に従って作製したベーク品は、ドウまたはバターを作製するために小麦粉もまた含有する。本明細書で使用する場合、用語「ドウ」は、混練またはロールするのに十分硬い、小麦粉及び他の成分の混合物である。本明細書で使用する場合、用語「バター」は、小麦粉、牛乳または水などの液体、及び他の成分から構成され、スプーンから注ぐまたは落とすのに十分薄い。
【0157】
一実施形態では、乳製品は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。乳製品、及び乳製品の作製プロセスは、当業者によく知られている。本明細書で使用する場合、乳製品は牛乳、または、牛乳から作製した食品を含む。態様で用いるのに好適な乳製品の非限定的例としては、牛乳、ミルククリーム、サワークリーム、クリームフレーシュ、バターミルク、培養バターミルク、粉ミルク、コンデンスミルク、エバミルク、バター、チーズ、カッテージチーズ、クリームチーズ、ヨーグルト、アイスクリーム、フローズンカスタード、フローズンヨーグルト、ジェラート、ヴィア、ピーマ、フィールミョルク、カイマク、ケフィア、ヴィイリ、クミス、アイラグ、アイスミルク、カゼイン、アイラン、ラッシー、コア、またはこれらの組み合わせが挙げられる。母乳は、子どもを育てるために、雌哺乳類の乳腺により分泌した流体である。母乳を生成する雌の能力は哺乳類を定義する特徴の1つであり、新生児がより多くの様々な食品を消化できるようになる前の、新生児の主な栄養源をもたらす。特定の態様において、乳製品は、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ヤク、トナカイ、ヘラジカ、またはヒトの生乳に由来する。
【0158】
特に望ましい実施形態において、乳製品組成物は、乳製品と組み合わせて、ステビオ-ル配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含む。特定の実施形態では、ステビオール配糖体は乳製品組成物中に、乳製品組成物の約200~約20,000ppmの範囲の総量で存在する。
【0159】
ステビオール配糖体を含有し、感覚変更化合物を含む卓上甘味料組成物もまた、本明細書で想到される。卓上組成物は、少なくとも1種の充填剤、添加剤、固化防止剤、機能性成分、またはこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な他の成分を更に含むことができる。
【0160】
好適な「充填剤」としては、マルトデキストリン(10 DE、18 DE、または5 DE)、固形コーンシロップ(20または36 DE)、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マニトール、ガラクチトール、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、異性体麦芽、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキストロース、フラクトオリゴ糖、セルロース及びセルロース誘導体など、ならびにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、更に他の態様に従うと、著しいカロリーを加えることなく、良好な内容物を均一に付与するために、結晶性フルクトース、その他の炭水化物、または糖アルコールなどの、グラニュー糖(スクロース)またはその他のカロリー甘味料を、充填剤として使用することができる。
【0161】
卓上甘味料組成物は、当該技術分野において公知の任意の形態でパッケージ化することができる。非限定的な形態としては、粉末形態、顆粒形態、パケット、錠剤、サッシェ、ペレット、キューブ、固体、及び液体が挙げられるが、これらに限定されない。ドライブレンド卓上甘味料配合物におけるステビオール配糖体の量は変化することができる。いくつかの態様では、ドライブレンド卓上甘味料配合物はステビオール配糖体を、卓上甘味料組成物の約0.1%(w/w)~約10%(w/w)の量で含有することができる。
【0162】
卓上甘味料組成物は、液体の形態で具現化することも可能であり、この形態では、ステビオール配糖体を含み、1つ以上のステビオ-ル配糖体溶解度向上剤を含む甘味料組成物が、液体キャリアと組み合わせられる。液体卓上機能性甘味料用の担体剤の好適な非限定例としては、水、アルコール、ポリオール、水に溶解したグリセリンベースまたはクエン酸ベース、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0163】
一実施形態では、甘味化組成物は、ステビオール配糖体を含む、1つ以上のステビオ-ル配糖体溶解度向上剤を含む飲料製品である。本明細書で使用する場合、「飲料製品」とは、レディ・トゥ・ドリンク飲料、飲料濃縮物、飲料シロップ、冷凍飲料、または粉末化飲料である。好適なレディ・トゥ・ドリンク飲料としては、炭酸及び非炭酸飲料が挙げられる。炭酸飲料としては、炭酸増強飲料、コーラ、レモン-ライム風味の炭酸飲料、オレンジ風味の炭酸飲料、ブドウ風味の炭酸飲料、イチゴ風味の炭酸飲料、パイナップル風味の炭酸飲料、ジンジャーエール、ソフトドリンク、及びルートビアーが挙げられるが、これらに限定されない。非炭酸飲料としては、フルーツジュース、フルーツ風味のジュース、ジュース飲み物、ネクター、野菜ジュース、野菜風味のジュース、スポーツドリンク、エナジードリンク、増強水飲み物、ビタミン含有増強水、水に近い飲み物(例えば自然または合成風味剤を含む水)、ココナッツウォーター、お茶型の飲み物(例えば紅茶、緑茶、レッドティー、ウーロン茶)、コーヒー、ココア飲み物、乳成分を含有する飲料(例えば乳飲料、ミルク成分含有コーヒー、カフェオレ、ミルクティー、フルーツミルク飲料)、穀物抽出物含有飲料、スムージー、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0164】
冷凍飲料の例としては、アイシー、冷凍カクテル、ダイキリ、ピナコラーダ、マルガリータ、ミルクセーキ、冷凍コーヒー、冷凍レモネード、グラニータ、及びスラッシュが挙げられるが、これらに限定されない。
【0165】
飲料濃縮物及び飲料シロップは、初期体積の液体マトリックス(例えば水)及び所望の飲料成分により調製することができる。フルストレングス飲料は次いで、更なる体積の水を添加することにより調製される。粉末化飲料は、液体マトリックスの不存在下にて、全ての飲料成分を乾燥混合することにより調製される。フルストレングス飲料は次いで、全体積の水を添加することにより調製される。
【0166】
一実施形態では、飲料は、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物を含有する。本明細書で詳述した、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む任意の甘味料組成物を、飲料で使用することができる。別の実施形態では、飲料の調製方法は、液体マトリックス、ステビオール配糖体、及び感覚変更化合物を組み合わせることを含む。方法は、1種以上の甘味料、添加剤、及び/または機能性成分を添加することを更に含むことができる。更に別の実施形態において、飲料の調製方法は、液体マトリックスと、ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を含む甘味料組成物とを組み合わせることを含む。
【0167】
別の実施形態では、飲料は、ステビオール配糖体を含有する甘味料組成物を含有し、ステビオール配糖体は飲料中に、約1ppm~約10,000ppm、例えば約25ppm~約800ppmなどの範囲の量で存在する。別の実施形態では、ステビオール配糖体は飲料中に、約100ppm~約600ppmの範囲の量で存在する。更に別の態様において、ステビオール配糖体は飲料中に、約100~約200ppm、約100ppm~約300ppm、約100ppm~約400ppm、または約100ppm~約500ppmの範囲の量で存在する。更に別の実施形態において、ステビオール配糖体は飲料中に、約300~約700ppm、例えば約400ppm~約600ppmの範囲の量で存在する。特定の実施形態では、ステビオール配糖体は飲料中に、約500ppmの量で存在する。
【0168】
一実施形態では、組成物は飲料であり、飲料中での、配糖体の総含有量は、約50~1500ppm、または100~1200ppm、200~1000ppm、300~900ppm、350~800ppm、400~600ppm、または450~550ppmである。一実施形態では、RebD、RebM、RebB、及び/またはRebA以外の、または、RebD及び/またはRebB以外の、そして任意に、RebG、RebO、RebN、及び/またはRebE以外のステビオール配糖体、例えば感覚変更化合物は、飲料中に、少なくとも約1ppm~約600ppm、例えば、約50ppm~約500ppm(少なくとも1、5、10、20、30、40、50、125、150、150、175、または200ppmを含む)で存在する。一実施形態では、RebD、RebM、RebB、及び/またはRebA以外の、または、RebD及び/またはRebB以外の、そして任意に、RebG、RebO、RebN、及び/またはRebE以外のステビオール配糖体は飲料中に、約1~600ppm、10~400、50~200、75~150、5~200、10~100、20~90、30~80ppmなどで存在する。一実施形態では、RebD、RebM、RebB、及び/またはRebA以外のステビオール配糖体は飲料中に、約1~600ppm、10~400、50~150、75~150、5~200、10~100、20~90、30~80ppmなどで存在する。
【0169】
特定の態様において、甘味料組成物としての、ステビオール配糖体と感覚変更化合物とのアグロメレートが提供される。本明細書で使用する場合、「甘味料アグロメレート」とは、クラスター化し、互いに保持された、複数個の甘味料粒子を意味する。甘味料アグロメレートの例としては、結合剤により保持されたアグロメレート、押出成形体、及び顆粒が挙げられるが、これらに限定されない。アグロメレートの作製方法は当業者に既知であり、米国特許第6,180,157号に更に詳細に開示されている。概して説明すると、特定の実施形態に従いアグロメレートを調製するプロセスは、感覚変更化合物、甘味料組成物を含むステビオール配糖体と結合剤とを含むプレミックス溶液を溶媒中で調製する工程と、プレミックスを、プレミックスの混合物を効果的に形成するのに十分な温度まで加熱する工程と、流動床アグロメレーターにより、プレミックスを流体化担体上に塗布する工程と、得られたアグロメレートを乾燥させる工程と、を含む。プレミックス溶液中での甘味料組成物の量を変化させることにより、得られるアグロメレートの甘味度を変更することができる。
【0170】
いくつかの態様では、提供される組成物は、実質的にダストを含まず、甘味料組成物用の、感覚変更化合物を含むステビオール配糖体の、実質的に自由に流動する押出成形体または押出成形アグロメレートである。このような粒子は、押出成形及び円形化プロセスを用いて、結合剤を用いて、または用いずに形成することができる。
【0171】
本明細書で使用する場合、「押出成形体」または「押出成形甘味料組成物」とは、感覚変更化合物を含むステビオール配糖体の、円筒形で自由に流動し、比較的ダストを含まない、機械的に強固な顆粒を意味する。本明細書で使用する場合、用語「球体」または「円形化甘味料組成物」とは、比較的球形で、滑らかで自由に流動し、比較的ダストがない、機械的に強固な顆粒を意味する。押出成形体の作製方法は、米国特許第6,365,216号に記載されている。
【0172】
別の実施形態では、感覚変更化合物を含む顆粒形態のステビオール配糖体が提供される。本明細書で使用する場合、用語「顆粒」、「顆粒形態(granulated forms)」、及び「顆粒形態(granular forms)」は同義であり、ステビオール配糖体甘味料組成物の、自由に流動し、実質的にダストがない、機械的に強固なアグロメレートを意味する。造粒方法は当業者に既知であり、PCT国際公開特許WO01/60842号に更に詳細に記載されている。
【実施例
【0173】
実施例1 甘味強度
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物含有及び非含有の、ステビオ-ル配糖体組成物の甘味強度の特性を決定した。ステビオール配糖体のみの溶液を調製した。ステビオ-ル配糖体及び感覚変更化合物の溶液もまた、1:1の重量比で調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。
【0174】
ステビオール配糖体及び感覚変更化合物を、示した濃度及び/または比率にて逆浸透水に溶解させることにより、全ての溶液を調製した。
【0175】
甘味強度に関して、ステビオール配糖体溶液のテイスティングについて高度に訓練を受けた少なくとも4名の個人のパネルにより、溶液を試験した。高度に訓練を受けたパネリストは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14SEVに対応する、標準的範囲の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%のスクロース溶液に関して訓練を受けた。各溶液を試験するために、高度に訓練を受けたパネリストは、トランスファーピペットにより、約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことにより溶液を分散させ、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%のスクロース溶液との比較に基づき、各溶液に対するSEV値を記録した。溶液のテイスティングの間に、パネリストは口蓋を水できれいにすることができた。パネリストは、記録したSEV値の、標準スクロース溶液との正確な相関を確保するために、試験溶液のテイスティングの間に、標準範囲の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%のスクロース溶液を自由にテイスティングすることもまた可能であった。この実施例に関して、パネリストは溶液の他の属性を無視しながら、テイスティングをしたSEVの甘味強度に焦点を当て、これだけを記録した。最高濃度のステビオール配糖体及び感覚変更化合物において、パネリストは、他の属性が非常に顕著であることを発見したが、これらの他の属性にもかかわらず、各溶液の単離した甘味強度を記録した。
【0176】
他の甘味属性に関して、ステビオール配糖体溶液のテイスティングについて高度に訓練を受けた少なくとも4名の個人のパネルにより、溶液を試験した。高度に訓練を受けたパネリストは、各甘味属性を評価するために、円卓方法を使用した。各溶液を試験するために、高度に訓練を受けたパネリストは、トランスファーピペットにより、約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことにより溶液を分散させ、試験される特定の甘味属性に関する値を記録した。溶液のテイスティングの間に、パネリストは口蓋を水できれいにすることができた。各甘味属性に関して、パネリストは、各甘味属性に割り当てられた相対強度を用いた説明用スケールに合意をし、これに対する各甘味属性に関する値を記録した。例えば、甘味残留性のこの円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を割り当てた。甘味残留性の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は甘味残留性なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。山なりの円卓評価は、0~3のスケール(スコア0は急上昇を示し、スコア3は望ましい山なりを示す)を割り当てた(0=なし、1=大部分が急上昇、ある程度山なり、2=大部分が山なり、ある程度急上昇、3=山なり)。口当たりの円卓評価は、0~2のスケール(スコア0は水を示し、スコア2はシロップ状を示す)を割り当てた(0=水、1=スクロース状、2=シロップ状)。苦味の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は苦味なしを示し、スコア6は非常に強力な甘味残留性を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。異味の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は苦味なしを示し、スコア6は非常に強力な異味を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。
【0177】
渋味の円卓評価は、0~6のスケール(スコア0は渋味なしを示し、スコア6は非常に強力な渋味を示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)。植物性特色の円卓評価は、0~5のスケール(スコア0は植物性特色なしを示し、スコア5は強力であることを示す)を割り当てた(0=なし、1=ごくわずか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力)。
【0178】
甘味強度測定を、表1及び図2にて以下に示す。
【0179】
【表1】
【0180】
表1及び図2は、RebM溶液に関して、甘味強度(SEVにより測定)は、濃度が増加すると共に増加するが、約800ppmのRebMにて約11SEVのプラトーに達することを示す。プラトーは、訓練を受けたパネリストが、甘味強度のいかなる更なる増加も知覚できない濃度である。プラトーは、ステビオール配糖体の他の属性が、訓練を受けたパネリストの、甘味強度増加を知覚する能力を制限する濃度もまた意味することができる。感覚変更化合物を含むRebM溶液は、このプラトーを超えて甘味強度の増加を示し、RebMの濃度が増加するとともに、約1400ppmの感覚変更化合物において、約1400ppmのRebMにおいて約13SEVまで、増加し続ける。感覚変更化合物をステビオール配糖体と組み合わせることにより、感覚変更剤を含まないステビオール配糖体の甘味強度を超えて、ステビオール配糖体溶液の知覚される甘味強度が増加することを、このことは示す。ステビオール配糖体に感覚変更化合物を含めることにより、ステビオール配糖体のみを含む溶液で見られるプラトーを超えて、甘味強度が知覚されることが可能となった。
【0181】
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含有する、ステビオ-ル配糖体組成物の甘味強度の特性を決定した。ステビオール配糖体は異なる量の配糖体を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebA(4配糖体)、RebD(5配糖体)、RebM(6配糖体)、及びOPS1-5(7配糖体)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味強度を試験した。
【0182】
甘味強度測定を、表2及び図3にて以下に示す。
【0183】
【表2】
【0184】
表2及び図3は、ステビオール配糖体溶液に関して、全体の甘味強度(SEVにより測定)は、ステビオール配糖体の個々の種が有する配糖体の数と相関することを示す。ステビオール配糖体の個々の種が有する配糖体の数として、到達可能な全体の甘味強度(SEVにより測定)は増加する。ステビオール配糖体の濃度を固定すると(この場合700ppm)、感覚変更剤の量が増加しても、一定のレベルを超えて甘味強度は増加しない。個々のステビオール配糖体により到達可能な全体の甘味強度は、ステビオール配糖体が有する配糖体の数と相関することを、このことは示す。
【0185】
一連のアッセイを実施し、異なる感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の甘味強度の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、キナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-3,4-DPHL骨格(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味強度を試験した。
【0186】
甘味強度測定を、表3及び図4にて以下に示す。
【0187】
【表3】
【0188】
表3及び図4は、ステビオール配糖体溶液に関して、異なる感覚変更化合物を使用したにもかかわらず、全体の甘味強度(SEVにより測定)は同様であることを示す。キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)骨格を含む感覚変更化合物は、全体の甘味強度に対して同様の効果を示したことを、このことは示す。
【0189】
アッセイを実施し、感覚変更化合物を含有する、ステビオ-ル配糖体組成物の甘味強度の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebM(6配糖体)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味強度を試験した。
【0190】
甘味強度測定を、表4及び図5にて以下に示す。
【0191】
【表4】
【0192】
表4及び図5は、固定した濃度(700ppm)におけるRebMに関して、感覚変更化合物(キナ酸骨格)の量が増加しても、甘味強度(SEVにより測定)は増加しないことを示す。
【0193】
実施例2 急上昇/山なり
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の、好ましくない急上昇の質(値0)から、より好ましい山なりの質(値3)までの、甘さの質の特性を決定した。山なりの質は、よりスクロースのような感覚的経験を有する。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の急上昇/山なりを試験した。
【0194】
急上昇/山なり測定を、表5及び図6にて以下に示す。
【0195】
【表5】
【0196】
表5及び図6は、ステビオール配糖体溶液に関して、急上昇/山なりの質は、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebD、RebM、及びOPS1-5は、感覚変更化合物の量が増加すると、山なりの甘さの質が増加することを示した。約200ppm以上の感覚変更化合物において、山なりの甘さの質は増加した。RebM溶液は、200ppmを超える感覚変更化合物において、急上昇(値0)から山なり(値2)への、最も劇的な増加を示した。
【0197】
一連のアッセイを実施し、異なる感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の、好ましくない急上昇の質(値0)から、より望ましい山なりの質(値3)までの、甘さの質の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、キナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味強度を試験した。
【0198】
甘味強度測定を、表6及び図7にて以下に示す。
【0199】
【表6】
【0200】
表6及び図7は、ステビオール配糖体溶液に関して、急上昇/山なりの質は、感覚変更化合物の各個々の種で異なったことを示す。キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)を含む感覚変更化合物は約200ppmの感覚変更化合物の前に、山なりの質で増加したことを、このことは示す。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)骨格を含む感覚変更化合物は、約200ppmを超える濃度の感覚変更化合物においてのみ、山なりに増加したことを、このことは示す。
【0201】
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の、好ましくない急上昇の質(値0)から、より好ましい山なりの質(値3)までの、甘さの質の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。特に指示がない限り、RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の急上昇/山なりを試験した。
【0202】
急上昇/山なり測定を、表7A及び7B、ならびに図8A及び8Bにて以下に示す。
【0203】
【表7A】
【0204】
【表7B】
【0205】
表7A及び7B、ならびに図8A及び8Bは、RebM溶液に関して、キナ骨格の感覚変更化合物の量が増加すると、山なりの質が増加したことを示す。約200ppmの感覚変更化合物にて、またはその前に、山なりの甘さの質が増加した。感覚変更剤を含むRebM溶液の山なりの質は、300ppmの感覚変更化合物にて、値3まで増加した。山なりの質は、よりスクロースのような感覚的経験を有する。
【0206】
実施例3 口当たり
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の口当たりの甘さの質(0=水、1=スクロース状、2=シロップ状)の特性を決定した。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の口当たりを試験した。
【0207】
口当たり測定を、表8及び図9にて以下に示す。
【0208】
【表8】
【0209】
表8及び図9は、ステビオール配糖体溶液に関して、口当たりは、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebD、RebM、及びOPS1-5は、感覚変更化合物の量が増加すると、口当たりの改善が増加することを示した。約200ppm以上の感覚変更化合物において、口当たりはRebM、及びOPS1-5において増加した。300ppm超以上の感覚変更化合物において、口当たりはRebDにおいて増加した。
【0210】
一連のアッセイを実施し、異なる感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の口当たりの特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、キナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の口当たりを試験した。
【0211】
口当たり測定を、表9及び図10にて以下に示す。
【0212】
【表9】
【0213】
表9及び図10は、ステビオール配糖体溶液に関して、口当たりは、感覚変更化合物の各個々の種で異なったことを示す。キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)を含む感覚変更化合物は、約200ppmを超える濃度の感覚変更化合物において、山なりの質が増加したことを、このことは示す。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)骨格を含む感覚変更化合物は、試験したパラメーターにおける、口当たりへの効果を示さなかったことを、このことは示す。
【0214】
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含有する、ステビオ-ル配糖体組成物の口当たりの特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の口当たりを試験した。
【0215】
口当たり測定を、表10及び図11にて以下に示す。
【0216】
【表10】
【0217】
表10及び図11は、RebM溶液に関して、キナ骨格の感覚変更化合物の量が増加すると、口当たりが増加したことを示す。約200ppmの感覚変更化合物にて、またはその前に、口当たりは増加した。感覚変更剤を含むRebM溶液の口当たりは、200ppmを超える感覚変更化合物にて、値1まで増加した。
【0218】
実施例4 甘味残留性
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の甘味残留性(0=なし、1=ごくわずか/かすか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)の特性を決定した。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味残留性を試験した。
【0219】
甘味残留性測定を、表11及び図12にて以下に示す。
【0220】
【表11】
【0221】
表11及び図12は、ステビオール配糖体溶液に関して、甘味残留性は、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebD、RebM、及びOPS1-5は、感覚変更化合物の量が増加すると甘味残留性の改善を示した。RebMは最も高い甘味残留性、及びまた、最も劇的な甘味残留性の低下を示した。約200ppmの感覚変更化合物において、RebDの甘味残留性は、商業的に口に合うレベルまで低下した。
【0222】
一連のアッセイを実施し、異なる感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体の甘味残留性の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤のモル重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物はキナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味残留性を試験した。
【0223】
甘味残留性測定を、表12及び図13にて以下に示す。
【0224】
【表12】
【0225】
表12及び図13は、ステビオール配糖体溶液に関して、甘味残留性は、感覚変更化合物の各個々の種で異なったことを示す。キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)を含む感覚変更化合物はそれぞれ、対応する感覚変更化合物の濃度が増加するにつれ、甘味残留性を低下させたことを、このことは示す。キナ酸及び酒石酸骨格は、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格よりも、RebMの甘味残留性の低下に寄与している。酒石酸とのモル比が1:1において、RebMに知覚可能な残留性はなかった。キナ酸とのモル比を1:2にしても、知覚可能な残留性はなかった。甘味残留性に同じ効果をもたらすためには、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格は、キナ酸骨格よりも2倍必要であった。
【0226】
感覚変更化合物の濃度が増加すると、甘味残留性が低下する。約200ppmの濃度の感覚変更化合物により、商業的に有益なレベルまでの、甘味残留性の低下(わずか)がもたらされる。300ppmを超える濃度の感覚変更化合物(キナ酸型)において、甘味残留性は知覚できない。酒石酸は、低濃度において同様の効果を有することが予想される。3,4-DHPL(3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸)は、同じ効果を得るためにより高濃度が必要とされる。
【0227】
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の甘味残留性の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の甘味残留性を試験した。
【0228】
甘味残留性測定を、表13及び図14にて以下に示す。
【0229】
【表13】
【0230】
表13及び図14は、RebM溶液に関して、甘味残留性は、キナ骨格の感覚変更化合物の量が増加すると低下したことを示す。約200ppmの感覚変更化合物にて、またはその前に、甘味残留性は商業的に妥当なレベル(わずか)まで低下した。約300ppmを超えると、甘味残留性は知覚できない。
【0231】
実施例5 苦味
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の苦味(0=なし、1=ごくわずか/かすか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)の特性を決定した。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の苦味を試験した。
【0232】
苦味測定を、表14及び図15にて以下に示す。
【0233】
【表14】
【0234】
表14及び図15は、ステビオール配糖体溶液に関して、苦味は、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebA、RebD、RebM、及びOPS1-5は、感覚変更化合物の量が増加すると苦味の改善を示した。RebAは最も高い苦味(6)を示し、濃度が高い感覚変更剤においてある程度の苦味の低下を示したが、苦味は依然として、苦味スコア=3であり中程度であった。約200ppmの感覚変更化合物において、RebMの苦味は知覚できなかった。
【0235】
一連のアッセイを実施し、異なる感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体の苦味の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物はキナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の苦味を試験した。
【0236】
苦味測定を、表15及び図16にて以下に示す。
【0237】
【表15】
【0238】
表15及び図16は、ステビオール配糖体溶液に関して、苦味は、感覚変更化合物の各個々の種で低下したことを示す。キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)を含む感覚変更化合物はそれぞれ、対応する感覚変更化合物の濃度が増加するにつれ、苦味を低下させたことを、このことは示す。キナ酸骨格、酒石酸骨格、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格はそれぞれ、200ppmを超える感覚変更化合物の濃度において、RebMの苦味をゼロまで低下させた。
【0239】
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含有する、ステビオ-ル配糖体組成物の苦味の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の苦味を試験した。
【0240】
苦味測定を、表16及び図17にて以下に示す。
【0241】
【表16】
【0242】
表16及び図17は、RebM溶液に関して、苦味は、キナ骨格の感覚変更化合物の量が増加すると低下したことを示す。約200ppmを超える感覚変更化合物の濃度において、苦味は知覚できなかった。
【0243】
実施例6 異味
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体組成物の異味(0=なし、1=ごくわずか/かすか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力、6=非常に強力)の特性を決定した。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の異味を試験した。異味には渋味、金属味、粉っぽさ、無味、及び蒸発属性が含まれた。
【0244】
苦味測定を、表17及び図18にて以下に示す。
【0245】
【表17】
【0246】
表17及び図18は、ステビオール配糖体溶液に関して、異味は、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebA、RebM、及びOPS1-5は、感覚変更化合物の量が増加すると、異味が減少したことを示した。RebAは最も高い異味(6)を示し、濃度が高い感覚変更化合物においてある程度の異味の低下を示したが、異味は依然として、スコア=2であり中程度であった。約200ppm以上の感覚変更化合物において、RebMの異味は知覚できなかった。
【0247】
一連のアッセイを実施し、異なる感覚変更化合物を含むステビオ-ル配糖体の異味の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物はキナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の苦味を試験した。
【0248】
苦味測定を、表18及び図19にて以下に示す。
【0249】
【表18】
【0250】
表18及び図19は、ステビオール配糖体溶液に関して、異味は、感覚変更化合物の各個々の種で低下したことを示す。キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)を含む感覚変更化合物はそれぞれ、対応する感覚変更化合物の濃度が増加するにつれ、異味を低下させたことを、このことは示す。キナ酸骨格、酒石酸骨格、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格はそれぞれ、200ppmを超える感覚変更化合物の濃度において、RebMの異味をゼロまで低下させた。
【0251】
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含有する、ステビオ-ル配糖体組成物の異味の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の異味を試験した。
【0252】
異味測定を、表19及び図20にて以下に示す。
【0253】
【表19】
【0254】
表19及び図20は、RebM溶液に関して、異味は、キナ骨格の感覚変更化合物の量が増加すると低下したことを示す。約200ppmを超える感覚変更化合物の濃度において、異味は、「わずか」と「なし」の間まで低下した。
【0255】
実施例7 感覚変更化合物の渋味
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、ステビオ-ル配糖体組成物の感覚変更化合物の渋味(0=なし、1=ごくわずか/かすか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力)の特性を決定した。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の渋味を試験した。
【0256】
渋味測定を、表20及び図21にて以下に示す。
【0257】
【表20】
【0258】
表20及び図21は、ステビオール配糖体溶液に関して、渋味は、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebAは、600ppm以上の感覚変更剤濃度において、感覚変更化合物による、知覚される渋味が増加したことを示した。RebMは、0ppm~700ppmの感覚変更化合物の濃度範囲からは、知覚できる渋味を示さなかった。RebDは、感覚変更化合物による、知覚される渋味が増加したことを示した。OPS1-5は、約0ppm~400ppmの感覚変更化合物においては渋味なし、及び、約600ppmの感覚変更化合物においては渋味の増加を示した。
【0259】
一連のアッセイを実施し、ステビオール配糖体を含む異なる感覚変更化合物の渋味の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物はキナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液は、渋味用のものであった。
【0260】
渋味測定を、表21及び図22にて以下に示す。
【0261】
【表21】
【0262】
表21及び図22は、キナ骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)に関して、試験した感覚変更化合物の濃度範囲にわたって、渋味は知覚できなかったことを示す。酒石骨格(チコリ酸)の渋味は、0ppm~約500ppmの感覚変更化合物の濃度においては知覚できず、約700ppmにて増加した。
【0263】
一連のアッセイを実施し、ステビオール配糖体を含む感覚変更化合物の渋味の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の渋味を試験した。
【0264】
渋味測定を、表22及び図23にて以下に示す。
【0265】
【表22】
【0266】
表22及び図23は、RebM溶液に関して、試験した範囲にわたって、キナ骨格感覚変更化合物では渋味は知覚できなかったことを示す。渋味は、0ppm~700ppmでは、キナ骨格感覚変更化合物では知覚できなかった。
実施例8 感覚変更剤の植物性特色
【0267】
一連のアッセイを実施し、実施例1に記載した円卓方法を使用して、ステビオ-ル配糖体組成物の感覚変更化合物の植物性特色(0=なし、1=ごくわずか/かすか、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強力)の特性を決定した。ステビオール配糖体は、異なる数の配糖体基を有した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体は、RebA(4つの配糖体基)、RebD(5つの配糖体基)、RebM(6つの配糖体基)、及び、OPS1-5(7つの配糖体基)であり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の植物性特色を試験した。
【0268】
植物性特色測定を、表23及び図24にて以下に示す。
【0269】
【表23】
【0270】
表23及び図24は、ステビオール配糖体溶液に関して、植物性特色は、ステビオール配糖体の各個々の種で異なったことを示す。RebAと組み合わせた感覚変更剤は、600ppm以上の感覚変更剤の濃度にて、感覚変更化合物による、知覚される植物性特色が増加したことを示した。RebMと組み合わせた感覚変更剤は、約500ppm~約700ppmの感覚変更化合物の濃度で、植物性特色が増加したことを示した。RebDと組み合わせた感覚変更剤は、0ppm~約500ppmの感覚変更化合物の濃度においては植物性特色は知覚されず、約800ppmでは植物性特色はわずかであったことを示した。OPS1-5と組み合わせた感覚変更剤は、0~200ppmの感覚変更化合物で知覚可能な植物性特色を示し、約400ppm~600ppmの感覚変更化合物で、植物性特色が増加したことを示した。
【0271】
一連のアッセイを実施し、ステビオール配糖体を含む異なる感覚変更化合物の植物性特色の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物はキナ骨格(マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)、酒石骨格(チコリ酸)、及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸(ロスマリン酸)であった。ステビオール配糖体の濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の植物性特色を試験した。
【0272】
植物性特色測定を、表24及び図25にて以下に示す。
【0273】
【表24】
【0274】
表24及び図25は、キナ酸骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)及び3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸骨格(ロスマリン酸)に関して、感覚変更化合物の濃度が増加すると、植物性特色は増加したことを示す。酒石骨格(チコリ酸)の植物性特色は、700ppmの感覚変更化合物の濃度まで徐々に増加した。キナ酸骨格(モノカフェオイルキナ/ジカフェオイルキナ酸)は、最も少ない植物性特色を示した。
【0275】
一連のアッセイを実施し、ステビオール配糖体を含む感覚変更化合物の植物性特色の特性を決定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、ステビオール配糖体に対する感覚変更剤の重量比を増加させながら調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。RebMの濃度は、各溶液で700ppmであった。溶液の植物性特色を試験した。
【0276】
渋味測定を、表25及び図26にて以下に示す。
【0277】
【表25】
【0278】
表25及び図26は、RebM溶液に関して、0ppm~約400ppmの感覚変更化合物の濃度にて、キナ骨格感覚変更化合物では、植物性特色は知覚できなかったことを示す。400ppmを超える感覚変更化合物の濃度において、植物性特色は増加した。
【0279】
実施例9 ステビオール配糖体と感覚変更剤の範囲
一連のアッセイを実施し、感覚変更化合物を含むステビオール配糖体の、全体的な甘さの質の好みを測定した。ステビオール配糖体及び感覚変更化合物の溶液を、様々な濃度のステビオ-ル配糖体及び感覚変更化合物において調製した。ステビオール配糖体はRebMであり、感覚変更化合物は、マテ茶から調製したモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸であった。ステビオール配糖体の濃度は、0ppm~1600ppmであった。感覚変更化合物の濃度は、0ppm~1600ppmであった。溶液の、全体の甘さの質の好みを試験した(!=好ましい、!!=非常に好ましい、そして!!!=最も好ましい)。
【0280】
全体の甘さの質の好み測定を、表26及び図27にて以下に示す。
【0281】
【表26-1】
【0282】
【表26-2】
【0283】
【表26-3】
【0284】
表26及び図27は、感覚変更化合物を含むステビオール配糖体に関して、ステビオール配糖体の濃度、感覚変更化合物の濃度、及び、全体の甘さの質の好みに関して、好ましい感覚変更剤の濃度に対するステビオール配糖体の濃度の比率は広範囲にわたることを示す。例えば、全体の甘さの質の好みは、約400ppm~約800ppmのステビオール配糖体の濃度において、及び、約300ppm~約800ppmの感覚変更剤の濃度において増加した。また、全体の甘さの質の好みは、約400ppm~約800ppmの、ステビオール配糖体の濃度、及び、約300ppm~約800ppmの感覚変更剤の濃度に対応する、感覚変更組成物に対するステビオール配糖体の比率において増加した。
【0285】
実施例A-テイスティングのプロトコル
一般に、以下のプロトコルが、ステビオール配糖体溶液の感覚変更を評価するための方法である。示さない限り、感覚変更化合物は上述の化合物から選択し、上述の植物抽出物を挙げることができるが、それらに限定されない。植物抽出物としては、キナ酸のコーヒー酸エステルを含むステビア抽出物、キナ酸のコーヒー酸エステルを含むマテ茶抽出物、及び、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のコーヒー酸エステルを含むロスマリン酸を挙げることができる。ステビオール配糖体のみ、感覚変更化合物のみ、及び、ステビオ-ル配糖体及び感覚変更化合物の組み合わせの試験溶液を、示したように、逆浸透調製水に溶解させることにより、調製した。ステビオール配糖体は、レバウディオサイドM(90%を超える純度)、レバウディオサイドA(95%を超える純度)、及びレバウディオサイドD(90%を超える純度)を含んだ。対照のスクロース溶液もまた、1~14%(wt)にて同様の方法で調製し、1~14SEV(スクロース相当値)に対応した。
【0286】
ステビオール配糖体系甘味料のテイスティングのスキルを持つ、4名までの個人が各試験液を評価し、対照溶液と比較した。テイスティングをするために、スキルを持つ各食味検査員は、約2mLの各試験液をトランスファーピペットにより、自身の口の中に分配し、舌を動かすことにより分散させた。試験溶液のテイスティングの間に、スキルを持つ食味検査員は、口蓋洗浄のために水を用いることが可能であった。テイスティングの間に、スキルを持つ食味検査員は、試験溶液を対照のスクロース溶液と比較し、スクロース相当値(SEV)を各試験溶液に割り当てることについて合意した。
【0287】
その他の感覚属性に関して、スキルを持つ食味検査員は協力し、試験溶液のセットに対する一連の感覚属性について同意し、各試験溶液に対して、各感覚属性の強度の相対度を割り当てた。
【0288】
実施例B-ダイエットレモン-ライム風味炭酸ソフトドリンク
レバウディオサイドMで甘くした、ダイエットレモン-ライム風味炭酸ソフトドリンク(CSD)を、感覚変更化合物あり及びなしで調製し、感覚評価を実施した。高純度レバウディオサイドM(87.5%のレバウディオサイドM及び10.4%のレバウディオサイドDを含む、合計で95%を超えるステビオール配糖体(JECFA 9+レバウディオサイドM))を使用した。感覚変更化合物は、マテ茶に由来する植物抽出物(Cargillのロット番号:YM20180628)であった。高純度レバウディオサイドM(0.050%(w/w))で甘くした、2種類のダイエットレモン-ライム風味炭酸ソフトドリンク(CSD)を、表B1に記載の配合物を用いて調製した。
【0289】
【表B1】
【0290】
式AのCSDの調製において、約20%の水を65℃まで予熱した。高純度レバウディオサイドMをこの水に添加し、カバーをして、磁気撹拌プレートで単純混合を用いて溶解させた。その後、他の成分を、安息香酸ナトリウム、クエン酸カリウム、及びクエン酸、そしてレモン-ライム風味の順に添加して溶解し、濃縮物を作製した。最後に、残りの水(20℃)を添加して、最終の単一強度ダイエット飲料(pHは3.2)を得た。
【0291】
式BのCSDの調製において、ここでも水は予熱したが、40℃までとした。マテ茶からの感覚変更化合物を、磁気撹拌プレートで単純混合を用いて水に溶解させた後、高純度のレバウディオサイドMを添加した。式Aと同様に、他の成分を、安息香酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸、及びレモン-ライム風味を、同じ順序で添加し、溶解させた。残りの水(20℃)を添加して、最終の単一強度ダイエット飲料(こちらもpHは3.2)を得た。
【0292】
両方のダイエットレモン-ライム飲料系を、冷蔵温度(4℃)まで一晩冷却し、その後、バッチ式炭酸化システム(Zahm & Nagelより供給)を用いて、二酸化炭素の3.6体積まで炭酸化した。ダイエットレモン-ライム炭酸ソフトドリンクを、個別の12液量オンスガラス瓶に満たし、王冠で封止した。
感覚評価:
【0293】
甘さの後味に焦点を当てた定量的記述分析(QDA)法を用いて、感覚評価を実施した。8名の、高度に訓練を受けたQDAパネリストが訓練セッションに参加し、自身を参照溶液に馴らし、0~15のスケール(0は「なし」で15は「強力」)で、甘味強度のスコアリングを実施した。ダイエットレモン-ライム風味炭酸ソフトドリンクの試験に関して、パネリストには、バランスを取って無作為化した連続順序にて飲料が提示され、試料と試料の間に、水と無塩クラッカーで口蓋をきれいにするために、10分間の休憩を入れた。飲料試料を、1液量オンスのコップに0.5液量オンスの量で、冷蔵温度にてパネリストにサーブした。訓練を受けたパネリストには、試料を少しずつ飲み、口の中で10秒間遊ばせ、はき出した直後の10秒間毎に、60秒まで甘味強度を評価するように指示した。各ダイエットレモン-ライム風味炭酸ソフトドリンクを3通りに評価し、感覚結果のまとめを表B2または図1に示す。
【0294】
【表B2】
【0295】
実施例C:還元糖コーラ炭酸ソフトドリンク飲料
糖及びレバウディオサイドMで甘くした、還元糖コーラ風味の炭酸ソフトドリンク(CSD)を、感覚変更化合物あり及びなしで調製し、感覚評価を実施した。高純度レバウディオサイドM(87.5%のレバウディオサイドM及び10.4%のレバウディオサイドDを含む、合計で95%を超えるステビオール配糖体(JECFA 9+レバウディオサイドM))を使用した。感覚変更化合物は、マテ茶に由来する植物抽出物(Cargillのロット番号:YM20180628)であった。
【0296】
【表C1】
【0297】
感覚変更化合物をバッチ水の半分に溶解させ、65℃まで予熱し、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、還元糖コーラ式Aを調製した。感覚変更化合物をバッチ水の半分に、周囲温度(20℃)にて溶解させ、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、式Bを調製した。レバウディオサイドMをこれらの飲料に完全に溶解させた後、他の成分を、糖、安息香酸ナトリウム、無水カフェイン、及びリン酸の順で添加して溶解させた。最後にコーラ風味、続いてもう半分のバッチ水を添加した。これらのコーラ飲料のpHは2.8であった。
【0298】
12液量オンスのガラス瓶にて、完成した飲料を、3.6~3.8体積の二酸化炭素まで炭酸化することにより、還元糖コーラ炭酸ソフトドリンクを調製した。ガラス瓶を王冠で封止し、コーラ炭酸化飲料の最終pHは2.8であった。
感覚評価:
【0299】
還元糖コーラCSDを一晩、冷蔵温度で保存し、翌日、感覚評価を行った。ステビオール配糖体の感覚的特徴を把握している、7名のパネリストのグループが、これらの還元糖コーラCSD製品の比較評価に参加した。最初に、パネリストには、レバウディオサイドM及び糖のみで作製した還元糖コーラCSD製品(式A)の、2液量オンスの試料が提供された。各パネリストは、還元糖コーラ製品を評価して、感覚属性の説明リストを識別するように指示され、これらをまとめてグループで議論した。表C2は、パネルがレバウディオサイドM及び糖で甘くした還元糖コーラCSDの、全体の風味プロファイルを説明するものとして識別された、感覚属性の語彙集を示す。
【0300】
【表C2】
【0301】
語彙集を定義した後、パネリストは口蓋をきれいにする必要があった。各パネリストには、ベンチマーク感覚参照として使用した、レバウディオサイドM及び糖のみで甘くした還元糖コーラCSD、ならびに、レバウディオサイドM、糖、及びマテ茶からの感覚変更化合物を含む還元糖コーラCSDの、2液量オンスの試料が提供された。パネリストは、レバウディオサイドM及び糖で甘くした参照還元糖コーラCSDをテイスティングし、説明用の属性語彙集に基づき、その特徴を評価するように指示を受けた。水ですすいだ後、パネリストは、レバウディオサイドM、糖、及びマテ茶からの感覚変更化合物を含む還元糖コーラCSDを評価するように要請された。投票時に、パネリストは、参照還元糖コーラCSDと比較して、属性強度(「少ない」もしくは「多い」)、または開始(「ゆっくり」もしくは「速い」)のいずれかにおいて、あらゆる顕著な変化を識別するように要請された。パネリストにはまた、語彙集に含まれていない、何らかの追加の属性が存在するか否かを示すように指示が出た。感覚パネリストにより識別された、参照と比較しての、レバウディオサイドM、糖、及び感覚変更化合物を含む還元糖コーラCSDの、感覚属性の変化を表C3にまとめている。
【0302】
【表C3】
【0303】
実施例D:ダイエットコーラ炭酸ソーダドリンク
レバウディオサイドMを0.070%(w/w)含有する、一連のダイエットコーラ風味製品を調製した(w/w基準)。このステビア葉抽出物は、90.3%のレバウディオサイドMを含む、95%を超える全ステビオール配糖体(JECFA 9+レバウディオサイドM)を含有した。更に、式Bは、最終飲料にてマテ茶に由来する感覚変更化合物を、0.0475%(w/w)含有した。
【0304】
【表D1】
【0305】
感覚変更化合物をバッチ水の半分に溶解させ、65℃まで予熱し、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、ダイエットコーラ式Aを調製した。感覚変更化合物をバッチ水の半分に、周囲温度(20℃)にて溶解させ、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、式Bを調製した。レバウディオサイドMをこれらの飲料に完全に溶解させた後、他の成分を、安息香酸ナトリウム、無水カフェイン、及びリン酸の順で添加して溶解させた。最後にコーラ風味、続いてもう半分のバッチ水を添加した。これらのコーラ飲料のpHは2.8であった。
【0306】
12液量オンスのガラス瓶にて、完成した飲料を、3.6~3.8体積の二酸化炭素まで炭酸化することにより、ダイエットコーラ炭酸ソフトドリンクを調製した。ガラス瓶を王冠で封止し、コーラ炭酸化飲料の最終pHは2.8であった。
【0307】
感覚評価:
ダイエットコーラCSDを一晩、冷蔵温度で保存し、翌日、感覚評価を行った。ステビオール配糖体の感覚的特徴を把握している、7名のパネリストのグループが、これらのダイエットコーラCSD製品の比較評価に参加した。最初に、パネリストには、レバウディオサイドMのみで作製したダイエットコーラCSD製品(式A)の、2液量オンスの試料が提供された。各パネリストは、ダイエットコーラ製品を評価して、感覚属性の説明リストを識別するように指示され、これらをまとめてグループで議論した。表D2は、パネルがレバウディオサイドMで甘くしたダイエットコーラCSDの、全体の風味プロファイルを説明するものとして識別された、感覚属性の語彙集を示す。
【0308】
【表D2】
【0309】
語彙集を定義した後、パネリストは口蓋をきれいにする必要があった。各パネリストには、ベンチマーク感覚参照として使用した、レバウディオサイドMのみで甘くしたダイエットコーラCSD、ならびに、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物を含むダイエットコーラCSDの、2液量オンスの試料が提供された。パネリストは、レバウディオサイドMで甘くした参照ダイエット糖コーラCSDをテイスティングし、説明用の属性語彙集に基づき、その特徴を評価するように指示を受けた。水ですすいだ後、パネリストは、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物の両方を含むダイエットコーラCSDを評価するように要請された。投票時に、パネリストは、参照ダイエットコーラCSDと比較して、属性強度(「少ない」もしくは「多い」)、または開始(「ゆっくり」もしくは「速い」)のいずれかにおいて、あらゆる顕著な変化を識別するように要請された。パネリストにはまた、語彙集に含まれていない、何らかの追加の属性が存在するか否かを示すように指示が出た。感覚パネリストにより識別された、参照と比較しての、レバウディオサイドM、及び感覚変更化合物を含むダイエットコーラCSDの、感覚属性の変化を表D3にまとめている。
【0310】
【表D3】
【0311】
実施例E:オレンジエナジードリンク
レバウディオサイドMを0.06%(w/w)含有する、一連の低炭水化物、無糖添加のオレンジ風味のエナジードリンク製品を調製した(w/w基準)。このステビア葉抽出物は、90.3%のレバウディオサイドMを含む、95%を超える全ステビオール配糖体(JECFA 9+レバウディオサイドM)を含有した。更に、式Bは、最終飲料にてマテ茶に由来する感覚変更化合物を、0.04%(w/w)含有した。
【0312】
【表E1】
【0313】
感覚変更化合物をバッチ水の半分に溶解させ、65℃まで予熱し、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、オレンジエナジードリンク式Aを調製した。感覚変更化合物をバッチ水の半分に、周囲温度(20℃)にて溶解させ、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、オレンジエナジードリンク式Bを調製した。レバウディオサイドMをこれらの飲料に完全に溶解させた後、他の成分を、安息香酸ナトリウム、無水カフェイン、タウリン、D-グルクロノラクトン、塩、クエン酸三ナトリウム、ビタミンプレミックス、リンゴ酸、クエン酸、及びFD&C 赤#40色の順で添加して溶解させた。最後にオレンジ風味、続いてもう半分のバッチ水を添加した。これらのエナジードリンクのpHは3.1であった。
【0314】
最終製品を190°Fまで熱処理した後、製品を20液量オンスのペットボトルに充填することにより、オレンジエナジードリンクを調製し、その後、ボトルを封止してアイスバッチで冷却し、製品を周囲温度未満にした。
【0315】
感覚評価:
オレンジエナジードリンクを冷蔵温度で一晩保持し、翌日に感覚評価を行った。ステビオール配糖体の感覚的特徴を把握している、6名のパネリストのグループが、これらのオレンジエナジードリンク製品の比較評価に参加した。最初に、パネリストには、レバウディオサイドMのみで作製したオレンジエナジードリンク製品(式A)の、2液量オンスの試料が提供された。各パネリストは、オレンジエナジードリンク製品を評価して、感覚属性の説明リストを識別するように指示され、これらをまとめてグループで議論した。表E2は、パネルがレバウディオサイドMで甘くしたオレンジエナジードリンクの、全体の風味プロファイルを説明するものとして識別された、感覚属性の語彙集を示す。
【0316】
【表E2】
【0317】
語彙集を定義した後、パネリストは口蓋をきれいにする必要があった。各パネリストには、ベンチマーク感覚参照として使用した、レバウディオサイドMのみで甘くしたオレンジエナジードリンク、ならびに、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物の両方を含むオレンジエナジードリンクの、2液量オンスの試料が提供された。パネリストは、レバウディオサイドMで甘くした参照オレンジエナジードリンクをテイスティングし、説明用の属性語彙集に基づき、その特徴を評価するように指示を受けた。水ですすいだ後、パネリストは、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物を含むオレンジエナジードリンクを評価するように要請された。投票時に、パネリストは、参照オレンジエナジードリンクと比較して、属性強度(「少ない」もしくは「多い」)、または開始(「ゆっくり」もしくは「速い」)のいずれかにおいて、あらゆる顕著な変化を識別するように要請された。パネリストにはまた、語彙集に含まれていない、何らかの追加の属性が存在するか否かを示すように指示が出た。感覚パネリストにより識別された、参照と比較しての、レバウディオサイドM、及び感覚変更化合物の両方を含むオレンジエナジードリンクの、感覚属性の変化を表E3にまとめている。
【0318】
【表E3】
【0319】
実施例F:イチゴの飲むヨーグルトの実施例
イチゴ風味の飲むヨーグルトを、フルーツ調製物を用いて作製した。
【0320】
表F1に記載の配合物を使用して、2種類のイチゴ風味のフルーツ調製物を作製した。これらのフルーツ調製物の両方を、0.340%(w/w)の高純度レバウディオサイドMで甘くした。このステビア葉抽出物は、90.3%のレバウディオサイドMを含む、95%を超える全ステビオール配糖体(JECFA 9+レバウディオサイドM)を含有した。更に、式Bは、フルーツ調製物にてマテ茶に由来する感覚変更化合物を、0.200%(w/w)含有した。
【0321】
【表F1】
【0322】
制御混合及び調理用の、Vorwerk Thermomix(登録商標)ユニットを用いて、フルーツ調製物を製造した。水をミキサーに添加した後、改変食品デンプン、高純度レバウディオサイドM、及びマテ茶に由来する感覚変更化合物を、レベル3に設定した混合速度で剪断しながら、水に添加した。混合容器を覆い、レベル3で一定に混合しながら、加熱プロセスを開始した。70℃に達したら、クエン酸ナトリウム、クエン酸、及びソルビン酸カリウムを添加した。最後に、イチゴピュレ、着色用野菜ジュース、及び自然フレーバーを系に組み入れた。フルーツ調製物を90℃の最終温度まで加熱し、この温度にて5分間維持した。続いて、調理した各フルーツ調製物を別の容器に移し、素早く冷却し、冷蔵温度で保管した。イチゴ風味のフルーツ調製物は共に、最終pHが3.7であった。
【0323】
900グラムの、ブレンドし流体化した卸用無脂肪ヨーグルトを、100グラムのイチゴ風味フルーツ調製物と組み合わせることにより、それぞれ、フルーツ調製物に対するヨーグルトホワイトの質量が90:10の重量比にて、飲むヨーグルトを調製した。この比に基づいて、2種類のイチゴの飲むヨーグルトの式組成物を、表F2に示す。
【0324】
【表F2】
【0325】
感覚評価:
イチゴ風味の飲むヨーグルトを冷蔵温度で一晩保持し、翌日に感覚評価を行った。ステビオール配糖体の感覚的特徴を把握している、8名のパネリストのグループが、これらの飲むヨーグルトの比較評価に参加した。最初に、パネリストには、レバウディオサイドMのみを含むフルーツ調製物を用いて作製した、イチゴ風味の飲むヨーグルト(式A)の、2液量オンスの試料が提供された。各パネリストは、飲むヨーグルトを評価して、感覚属性の説明リストを識別するように指示され、これらをまとめてグループで議論した。表F3は、パネルがイチゴの飲むヨーグルトの、全体の風味プロファイルを説明するものとして識別された、感覚属性の語彙集を示す。
【0326】
【表F3】
【0327】
語彙集を定義した後、パネリストは口蓋をきれいにする必要があった。各パネリストには、ベンチマーク感覚参照として使用した、レバウディオサイドMのみで甘くしたイチゴの飲むヨーグルト、ならびに、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物を含む飲むヨーグルトの、2液量オンスの試料が提供された。パネリストは、レバウディオサイドMで甘くした参照用の飲むヨーグルトをテイスティングし、説明用の属性語彙集に基づき、その特徴を評価するように指示を受けた。水ですすいだ後、パネリストは、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物の両方を含むイチゴの飲むヨーグルトを評価するように要請された。投票時に、パネリストは、参照用の飲むヨーグルトと比較して、属性強度(「少ない」もしくは「多い」)、または開始(「ゆっくり」もしくは「速い」)のいずれかにおいて、あらゆる顕著な変化を識別するように要請された。パネリストにはまた、語彙集に含まれていない、何らかの追加の属性が存在するか否かを示すように指示が出た。感覚パネリストにより識別された、参照と比較しての、レバウディオサイドM、及び感覚変更化合物を含むイチゴの飲むヨーグルトの、感覚属性の変化を表F4にまとめている。
【0328】
【表F4】
【0329】
実施例G-ベリー風味の液体向上剤飲料
一連の、ベリー風味の液体向上剤製品を、単一強度ベースで調製し、レバウディオサイドMを0.0270%(w/w)含有した。このステビア葉抽出物は、90.3%のレバウディオサイドMを含む、95%を超える全ステビオール配糖体(JECFA 9+レバウディオサイドM)を含有した。更に、式Bは、単一強度にて、マテ茶に由来する感覚変更化合物を、0.0270%(w/w)含有した。
【0330】
【表G1】
【0331】
レバウディオサイドMをバッチ水の半分に溶解させ、65℃まで予熱し、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合により溶解を完了させることにより、単一強度のベリー風味の液体向上剤式Aを調製した。感覚変更化合物をバッチ水の半分に、周囲温度(20℃)にて溶解させ、続いて、磁気撹拌棒を用いて2分間、単純混合によりレバウディオサイドMを添加して溶解を完了させることにより、式Bを調製した。レバウディオサイドMをこれらの飲料に完全に溶解させた後、他の成分を、安息香酸ナトリウム、クエン酸カリウム、及びクエン酸の順で添加して溶解させた。最後にベリー風味、続いてもう半分のバッチ水を添加した。これらのコーラ飲料のpHは3.1であった。
【0332】
単一強度のベリー風味の液体向上剤を20液量オンスのペットボトルにパッケージし、キャップで封止した。
【0333】
感覚評価:
単一強度のベリー風味の液体向上剤製品を冷蔵温度で一晩保持し、翌日に感覚評価を行った。ステビオール配糖体の感覚的特徴を把握している、8名のパネリストのグループが、これらのベリー風味の液体向上剤製品の比較評価に参加した。最初に、パネリストには、レバウディオサイドMのみで作製したベリー風味の液体向上剤製品(式A)の、2液量オンスの試料が提供された。各パネリストは、ベリー風味の液体向上剤製品を評価して、感覚属性の説明リストを識別するように指示され、これらをまとめてグループで議論した。表G2は、パネルがレバウディオサイドMで甘くしたベリー風味の液体向上剤製品の、全体の風味プロファイルを説明するものとして識別された、感覚属性の語彙集を示す。
【0334】
【表G2】
【0335】
語彙集を定義した後、パネリストは口蓋をきれいにする必要があった。各パネリストには、ベンチマーク感覚参照として使用した、レバウディオサイドMのみで甘くした単一強度のベリー風味の液体向上剤、ならびに、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物を含む単一強度のベリー風味の液体向上剤の、2液量オンスの試料が提供された。パネリストは、レバウディオサイドMで甘くした参照用のベリー風味の液体向上剤をテイスティングし、説明用の属性語彙集に基づき、その特徴を評価するように指示を受けた。水ですすいだ後、パネリストは、レバウディオサイドM、及びマテ茶からの感覚変更化合物の両方を含むベリー風味の液体向上剤を評価するように要請された。投票時に、パネリストは、参照用のベリー風味の液体向上剤と比較して、属性強度(「少ない」もしくは「多い」)、または開始(「ゆっくり」もしくは「速い」)のいずれかにおいて、あらゆる顕著な変化を識別するように要請された。パネリストにはまた、語彙集に含まれていない、何らかの追加の属性が存在するか否かを示すように指示が出た。感覚パネリストにより識別された、参照と比較しての、レバウディオサイドM、及び感覚変更化合物を含むベリー風味の液体向上剤の、感覚属性の変化を表G3にまとめている。
【0336】
【表G3】
【0337】
【表G4】
【0338】
RebM及び感覚変更化合物(式B)を、1+99の投影に対するシロップで甘くした、式Bのベリー風味の液体向上剤を調製するためのプロセス:
【0339】
周囲温度(20℃)にて、全バッチ水の75%に感覚変更化合物を完全に溶解させ、続いて、完全に溶解するまで、磁気撹拌棒を用いる単純混合により、レバウディオサイドMを添加することにより、ベリー風味の液体向上剤式Bの1+99シロップを調製する。レバウディオサイドMをこれらの飲料に完全に溶解させた後、他の成分を、安息香酸ナトリウム、クエン酸カリウム、及びクエン酸の順で一度に添加して、完全に溶解させる。最後にベリー風味、続いて全バッチ水の残りの25%を添加する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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図24
図25
図26
図27