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特許7569419振り分け装置、ロードサービスシステム、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】振り分け装置、ロードサービスシステム、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241009BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023126944
(22)【出願日】2023-08-03
【審査請求日】2023-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】500308897
【氏名又は名称】一般社団法人日本自動車連盟
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】坂口 正芳
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-060638(JP,A)
【文献】特開2022-065729(JP,A)
【文献】三井住友海上火災保険株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社,「 LINE 」を活用したロードサービスの提供を開始[online],2019年11月11日,[令和6年5月21日検索],インターネット<URL : https://www.aioinissaydowa.co.jp/corporate/about/news/pdf/2019/news_2019111100624.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロードサービスの提供依頼に関するユーザとのやり取りをチャットボットにより行うチャットボット部と、
前記やり取りの内容に応じて、前記ユーザのユーザ端末と前記ロードサービスのうち前記ユーザの車両にトラブルが発生した現場に救援スタッフを派遣する救援サービスの提供依頼を受け付けるコールセンタの端末とによる第1通話を開始させる第1処理と、前記ユーザ端末と前記ロードサービスのうち通話により前記車両の技術的な支援を行う技術支援サービスを提供するテクニカルサポートの端末とによる第2通話を開始させる第2処理とのいずれかを実行することで、前記ユーザとの通話の相手を前記コールセンタと前記テクニカルサポートとのいずれかに自動で振り分ける通話振り分け部と、
を備える振り分け装置。
【請求項2】
前記第1通話は、映像を伴わない音声通話であり、
前記第2通話は、ビデオ通話である、
請求項1に記載の振り分け装置。
【請求項3】
前記通話振り分け部は、
前記第1処理を実行するときに前記ユーザとのそれまでのやり取りの情報を前記コールセンタの前記端末に送信する第3処理を実行し、
前記第2処理を実行するときに前記ユーザとのそれまでのやり取りの情報を前記テクニカルサポートの前記端末に送信する第4処理を実行する、
請求項1に記載の振り分け装置。
【請求項4】
ロードサービスの提供依頼に関するユーザとのやり取りをチャットボットにより行うチャットボット部と、
前記やり取りの内容に応じて、前記ユーザのユーザ端末と救援サービスの提供依頼を受け付けるコールセンタの端末とによる第1通話を開始させる第1処理と、前記ユーザ端末と技術支援サービスを提供するテクニカルサポートの端末とによる第2通話を開始させる第2処理とのいずれかを実行する通話振り分け部と、を備え、
前記チャットボット部は、前記第1処理及び前記第2処理が実行されないときに、予め記憶部に記憶された、よくある質問及びその回答の複数組のうち、それまでの前記ユーザとのやり取りの内容に関連する組を前記ユーザ端末に表示させる処理を行う、
り分け装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の振り分け装置と、
前記コールセンタの前記端末と、
前記テクニカルサポートの前記端末と、
前記ユーザ端末と、
を備えるロードサービスシステム。
【請求項6】
コンピュータを請求項1~4のいずれかに記載の振り分け装置として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振り分け装置、ロードサービスシステム、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の運転中にタイヤのパンク、車両の故障等のトラブルが発生したときに、車両を運転するユーザからロードサービスの提供依頼がなされることがある。ロードサービスの提供依頼は、ユーザがロードサービス提供者のコールセンタに電話をすることで行われる。また、ロードサービスの一種として、前記トラブルを解決するために救援スタッフ及びレッカー車などの救援車両を派遣する救援サービスの他、ビデオ通話などの通話にて警告灯の意味を教えるなどの車両の技術的な支援のサービス(以下、技術支援サービスともいう)が開始されている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】坂上 賢治,“JAF、オンラインでトラブルを解決するロードサービス開始”,[online],2022年9月30日,株式会社J2 COMPLEX,[令和5年6月22日検索],インターネット <URL:https://www.nextmobility.jp/after_market/jaf-starts-road-service-to-solve-problems-online20220930/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術支援サービスは、コールセンタでは対応できないため、車両についての技術的な知識を有するスタッフが所属するテクニカルサポートにより提供されるが、当該サービスの提供を受ける際でも一度コールセンタに電話をしなければならない。このため、従来はコールセンタにかかる負荷が大きい。
【0005】
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、コールセンタにかかる負荷を軽減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る振り分け装置は、ロードサービスの提供依頼に関するユーザとのやり取りをチャットボットにより行うチャットボット部と、前記やり取りの内容に応じて、前記ユーザのユーザ端末と救援サービスの提供依頼を受け付けるコールセンタの端末とによる第1通話を開始させる第1処理と、前記ユーザ端末と技術支援サービスを提供するテクニカルサポートの端末とによる第2通話を開始させる第2処理とのいずれかを実行する通話振り分け部と、を備える。
【0007】
一例として、前記第1通話は、映像を伴わない音声通話であり、前記第2通話は、ビデオ通話であってもよい。
【0008】
一例として、前記通話振り分け部は、前記第1処理を実行するときに前記ユーザとのそれまでのやり取りの情報を前記コールセンタの前記端末に送信する第3処理を実行し、前記第2処理を実行するときに前記ユーザとのそれまでのやり取りの情報を前記テクニカルサポートの前記端末に送信する第4処理を実行してもよい。
【0009】
一例として、前記チャットボット部は、前記第1処理及び前記第2処理が実行されないときに、予め記憶部に記憶された、よくある質問及びその回答の複数組のうち、それまでの前記ユーザとのやり取りの内容に関連する組を前記ユーザ端末に表示させる処理を行ってもよい。
【0010】
本発明に係るロードサービスシステムは、上記振り分け装置と、前記コールセンタの前記端末と、前記テクニカルサポートの前記端末と、前記ユーザ端末と、を備える。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを上記振り分け装置として機能させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コールセンタにかかる負荷が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の実施形態に係るロードサービスシステムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る振り分け装置の構成を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の実施形態でユーザ端末に表示される画面例である。
図4図4は、本発明の実施形態でユーザ端末に表示される画面例である。
図5図5は、本発明の実施形態でユーザ端末に表示される画面例である。
図6図6は、本発明の実施形態でユーザ端末に表示される画面例である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る振り分け装置により行われる処理のフローチャートである。
図8図8は、本発明の実施形態に係る振り分け装置により行われる処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1に示す、本実施形態に係るロードサービスシステム10は、ロードサービス提供者101により運営されている。ロードサービス提供者101は、会員のユーザUに対してロードサービスを提供する法人である。ロードサービスには、ユーザUの車両UCにパンク又は故障などのトラブルが発生したときに、その現場に救援スタッフを派遣する救援サービス、及び、ビデオ通話にて車両の技術的な支援を行う技術支援サービスを含む。救援サービスでは、レッカー車などの救援車両も適宜派遣される。技術支援サービスは、例えば、車種ごとに異なる車両の機能説明、車両の故障原因の特定、及び、車両の修理方法のアドバイスなどを含む。機能説明は、車両の操作方法の説明、車両の警告灯の意味の説明などを含む。
【0016】
ロードサービス提供者101は、救援サービスの提供依頼つまり救援スタッフ(及び救援車両)の派遣要請を音声通話にて受け付ける部署であるコールセンタ102と、技術支援サービスをビデオ通話にて提供する部署であるテクニカルサポート103と、を運営している。救援スタッフは、ロードサービス提供者101の従業員の他、ロードサービス提供者101から委託された個人又は別法人の従業員などを含む。このようなことは、後述のテクニカルサポート103のスタッフ及びコールセンタ102のオペレータについても同様である。
【0017】
技術支援サービスの提供時、テクニカルサポート103のスタッフは、ビデオ通話の相手であるユーザUに自身の車両UCの必要箇所を写してもらい、写してもらった箇所を確認しながら、車両UCの故障原因を特定する。また、テクニカルサポート103のスタッフは、ユーザUに自身の車両UCの必要箇所を写してもらい、その画像を見ながら車両UCの修理方法をユーザUに教える。また、テクニカルサポート103のスタッフは、ユーザUに車両UCの警告灯を写してもらい、写してもらった警告灯の意味をユーザUに教える。
【0018】
ロードサービスシステム10は、ユーザUにより所持されロードサービスの提供依頼に使用されるユーザ端末UTと、コールセンタ102に配置されたサーバコンピュータ(以下、単にサーバともいう)21及び複数の端末29と、テクニカルサポート103に配置されたサーバ31及び複数の端末39と、を備える。
【0019】
複数の端末29のそれぞれは、ユーザUと映像を伴わない音声通話可能なコンピュータなどの任意の装置からなる。複数の端末29は、サーバ21を介して、インターネット等のネットワークNWに接続されている。サーバ21は、自動着信呼分配装置(ACD)としても動作する。
【0020】
複数の端末39のそれぞれは、ユーザUとビデオ通話可能なコンピュータなどの任意の装置からなる。複数の端末39は、サーバ31を介して、ネットワークNWに接続されている。サーバ31は、自動着信呼分配装置(ACD)としても動作する。
【0021】
ロードサービスシステム10は、さらに、ユーザUからのロードサービスの提供依頼の内容に応じて、提供依頼の通話先を、コールセンタ102(つまり音声通話)とテクニカルサポート103(つまりビデオ通話)とのいずれかに振り分ける振り分け装置70を備える。
【0022】
振り分け装置70は、サーバコンピュータなどからなる。振り分け装置70は、図2に示すように、プロセッサ71と、主記憶装置72と、補助記憶装置73と、通信装置74と、を備える。プロセッサ71は、CPU(Central Processing Unit)などからなる。主記憶装置72は、RAM(Random Access Memory)からなり、プロセッサ71のメインメモリとして機能する。補助記憶装置73は、SSD(Solid State Drive)などからなり、プログラムPG(チャットボットをふくむ)の他、後述の処理の実行に必要な各種データを記憶する。各種データには、会員登録されているユーザのユーザ情報が登録されたユーザ情報データベースDBが含まれる。ユーザ情報は、ユーザID、パスワード、及び、個人情報を含む。通信装置74は、NIC(Network Interface Controller)などからなり、通信ネットワークNWに接続され、プロセッサ71が通信ネットワークNWを介して、ユーザ端末UT、サーバ21、サーバ31などと送受信するデータを中継する。
【0023】
プロセッサ71は、プログラムPGを実行することで、ユーザ認証部71A、チャットボット部71B、及び、通話振り分け部71Cとして動作する。以下、ユーザUがロードサービスの提供を受ける一連の流れを通して各部71A~71Cの動作を説明する。
【0024】
図1に示す、ロードサービスの提供を受けたいユーザUは、スマートフォンなどのユーザ端末UTを操作し、振り分け装置70が管理するウェブサイトにログインする。ログインの際には、振り分け装置70のユーザ認証部71Aによる認証が行われる。より具体的に、ユーザ端末UTは、予め登録されている又はユーザUにより入力されるユーザID及びパスワードを振り分け装置70に送信する。ユーザ認証部71Aは、送信されてきたユーザID及びパスワードに基づいて、補助記憶装置73に記憶されているユーザ情報データベースDBを参照して、ユーザ認証を行う。
【0025】
ユーザ認証成功の場合、ログインが成功する。この場合、チャットボット部71B及び通話振り分け部71Cが動作する。チャットボット部71Bは、ロードサービスの提供依頼に関するユーザUとのやり取りをチャットボットにより対話形式で行う。通話振り分け部71Cは、ユーザUとチャットボット部71Bとのやり取りの内容に応じて、ユーザUとの通話先をコールセンタ102とテクニカルサポート103とのいずれかに振り分ける。より具体的に、通話振り分け部71Cは、前記やり取りの内容が、ユーザUに提供すべきロードサービスが救援サービスであることを表しているときに、ユーザ端末UTとコールセンタ102の端末29とによる第1通話を開始させる第1処理を実行する。さらに、通話振り分け部71Cは、前記やり取りの内容が、ユーザUに提供すべきロードサービスが技術支援サービスであることを表しているときに、ユーザ端末UTとテクニカルサポート103の端末39とによる第2通話を開始させる第2処理を実行する。
【0026】
チャットボット部71Bとユーザ端末UTを操作するユーザUとのチャットボットによるやり取りでは、チャットボット部71Bによるユーザ端末UTへの選択肢の提示とユーザUによるユーザ端末UTへの操作による選択肢の選択とのセットが少なくとも1回行われる。チャットボット部71Bは、選択肢の選択履歴を、ユーザUとのやり取り履歴として、ユーザUのユーザIDに対応付けて、主記憶装置72又は補助記憶装置73に保持するものとする。チャットボットによるやり取りの一例として、下記ではシナリオ型のやり取りが行われるが、他の例として、AI(Artificial Intelligence)との対話型のやり取りが行われてもよい。このような場合、チャットボット部71Bは、AIモデルにより処理を行い、ユーザUとのやり取り履歴には、例えば、AIとユーザUとの対話の内容(質問及び回答の各テキストなど)が含まれる。シナリオ型、AIとの対話型のやり取りは、テキストチャットで行われてもよい。テキストチャットの態様には、過去のやり取りが1つのスクロール画面に時系列順で表示される態様が含まれる。
【0027】
ユーザ認証成功後、チャットボット部71Bは、図3に示す画像G1をユーザ端末UTに表示させる。画像G1は、メニュー画面の画像であり、複数の選択肢G11~G16を表示する。選択肢G11~G13は、ロードサービスのうちの救援スタッフを派遣する救援サービスの提供を、ウェブ、アプリ又は電話で依頼する旨をそれぞれ示す。選択肢G14~G16は、ビデオ通話で技術支援サービスを受けたい旨、よくある質問(FAQ)及びその回答を見たい旨、上記いずれを選んで良いか分からない旨をそれぞれ示す。
【0028】
ユーザ端末UT上で選択肢G11~G16のいずれかが選択された場合、選択された選択肢を特定する情報がユーザ端末UTから振り分け装置70に供給される。これにより、チャットボット部71B及び通話振り分け部71Cは、どの選択肢が選択されたかを認識する。このようなことは、後述の他の選択肢についても同様である。
【0029】
選択肢G11が選択された場合、チャットボット部71Bが、救援サービスの提供依頼を、ユーザ端末UTから振り分け装置70が管理するウェブサイトを介して受け付ける。このとき、ローサービスの提供に必要な情報、例えば、位置情報、車両の状態などが、ユーザ端末UTからチャットボット部71Bに送信され、チャットボット部71Bに入力される。その後、チャットボット部71Bは、入力された情報を、上記認証で使用されたユーザ情報とともにコールセンタ102のサーバ21に送信する。サーバ21は、チャットボット部71Bからの情報を、複数の端末29のいずれかに送信する。送信先の決定は、ACDの機能により行われる。コールセンタ102のオペレータは、端末29を操作し、チャットボット部71Bからの情報を参照しながら、ロードサービスの提供に必要な業務を行う。
【0030】
選択肢G12が選択された場合、ユーザ端末UTにアプリがインストールされているときには、アプリが起動する。チャットボット部71Bは、救援サービスの提供依頼を、ユーザ端末UTからアプリを介して受け付ける。その後についての説明は、選択肢G11が選択されたときと同様である。なお、アプリがインストールされていない場合、ユーザ端末UTは、救援サービスの提供をウェブ又は電話で依頼するように案内する画像を表示する。例えば、ユーザ端末UTは、選択肢G11及びG13を表示する。
【0031】
選択肢G13が選択された場合、通話振り分け部71Cが、ユーザ端末UTに、音声通話を開始するためのリンクを表示する。ユーザUがユーザ端末UTを操作してそのリンクを選択すると、ユーザ端末UTとサーバ21とが通信し、サーバ21は、ACDの機能により、複数の端末29のいずれかとユーザ端末UTとの通信を確立する。これにより、音声通話が開始される。通信の確立時には、ユーザUのユーザ情報及びユーザUとのそれまでのやり取り履歴が端末29に供給される。例えば、サーバ21は、ユーザ端末UTと通信を確立した端末29(以下、通信確立端末29ともいう)のIPアドレスなどをユーザ端末UTに供給し、ユーザ端末UTは、供給されたIPアドレスをユーザIDとともに振り分け装置70に送信する。振り分け装置70の通話振り分け部71Cは、送信されたユーザIDをキーとして、ユーザ情報データベースDBからユーザ情報を取得し、主記憶装置72又は補助記憶装置73に保持されているやり取り履歴も取得する。通話振り分け部71Cは、取得したユーザ情報及びやり取り履歴を、ユーザ端末UTから送信されたIPアドレスに基づいて、通信確立端末29に送信する。これにより、通信確立端末29により音声通話するコールセンタ102のオペレータは、ユーザ情報及びやり取り履歴を確認しながら音声通話を行うことができる。
【0032】
選択肢G13が選択された場合、前記リンクの表示無しに音声通話が開始されてもよい。例えば、チャットボット部71Bが選択肢G13をユーザ端末UTに表示するときに、通話振り分け部71Cは、選択肢G13に音声通話を開始するためのリンクを埋め込むなどの処理を行う。このようなリンクの埋め込みは、他の選択肢、及び、ビデオ通話について行われてもよい。
【0033】
選択肢G14が選択された場合は、通話振り分け部71Cが、ユーザ端末UTに、ビデオ通話を開始するためのリンクを表示する。ユーザUがユーザ端末UTを操作してそのリンクを選択すると、ユーザ端末UTとサーバ31とが通信し、サーバ31は、複数の端末39のいずれかとユーザ端末UTとの通信を確立する。これにより、ビデオ通話が開始される。なお、通信の確立時には、ユーザUのユーザ情報及びやり取り履歴が端末39に供給される。供給方法の具体例は、選択肢G13が選択されたときと同様である。ただし、サーバ21及び端末29が、サーバ31及び端末39にそれぞれ置き換えられる。通信確立端末39によりビデオ通話するテクニカルサポート103のスタッフは、ユーザ情報及びやり取り履歴を確認しながらビデオ通話を行うことができる。
【0034】
選択肢G15が選択された場合、チャットボット部71Bは、ユーザ端末UTにFAQ及びその回答を表示する。FAQ及び回答のデータは、補助記憶装置43に記憶され使用され、ユーザ端末UTに送信される。
【0035】
選択肢G16が選択された場合、チャットボット部71Bによる対話がさらに行われる。具体的に、チャットボット部71Bは、現在の状況を尋ねる質問AをユーザUに対して行う。例えば、チャットボット部71Bは、ユーザ端末UTに図4の画像G2を表示する。画像G2は、質問Aとその回答としての選択肢G21~G24とを含む。
【0036】
選択肢G21~G23は、ユーザUが現在高速道路又はその他の自動車専用道路の本線上にいるとの回答、車両UCについてキー閉じ込みが発生した旨の回答、及び、事故が発生した旨の回答をそれぞれ示す。選択肢G24は、それ以外の状況である旨の回答を示す。
【0037】
選択肢G21が選択された場合、緊急性を要するため、音声通話が行われるよう、選択肢G13が選択されたときと同様の処理(ユーザ情報及びやり取り履歴の供給を含む)が行われる。選択肢G22及びG23が選択された場合、救援サービスの提供がユーザに望まれる一方、ユーザUへの危険性は低いと考えられるため、チャットボット部71Bは、例えば、選択肢G11~G13を再度表示し、ウェブ、アプリ又は電話による救援サービスの提供依頼を行うようユーザUに促す。この場合、選択された選択肢に応じて、上記と同様の処理が行われる。
【0038】
選択肢G24が選択された場合、チャットボット部71Bは、さらに、現在、車両UTが安全な場所で停止しているか否かの質問Bを行う。例えば、チャットボット部71Bは、ユーザ端末UTに図5の画像G3を表示する。画像G3は、質問Bと、その回答としての「はい」又は「いいえ」の選択肢G31及びG32とを含む。
【0039】
「いいえ」が選択された場合、つまり、車両UTが安全な場所で停止していない場合、緊急性を要するため、音声通話が行われるよう、選択肢G13が選択されたときと同様の処理(ユーザ情報及びやり取り履歴の供給を含む)が行われる。
【0040】
「はい」が選択された場合、チャットボット部71Bは、さらに、車両UTの具体的状況についての質問Cを行う。例えば、チャットボット部71Bは、ユーザ端末UTに図6の画面G4を表示する。画面G4は、質問C及びその回答としての選択肢G41~G49とを含む。
【0041】
選択肢G41~G49は、車両UTについて、バッテリ上がりが発生した旨、エンジンがかからない旨、パンク又はバーストが発生した旨、落輪又はスタックが発生した旨、警告灯又はメッセージが点灯している旨、トランスミッション系統に異常がある旨、異音がする旨、異臭がする旨、その他の状態である旨をそれぞれ示す。
【0042】
チャットボット部71Bは、選択肢G41~G49のどれが選択されたかに応じてユーザ端末UTを介したユーザUとのロードサービスの提供依頼に関するやり取りを進める。この流れを図7及び図8を参照して説明する。
【0043】
選択肢G41が選択された場合、図7に示すように、チャットボット部71Bは、自分でジャンプスタートを行うかをユーザUに質問する(ステップS11)。例えば、チャットボット部71Bは、「自分でジャンプスタートを行いますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0044】
ステップS11で「はい」が選択された場合、チャットボット部71Bは、ブースターケーブルがあり、及び、電力を供給可能な救援車両が近くにいるかをユーザUに質問する(ステップS12)。例えば、チャットボット部71Bは、「ブースターケーブル及び救援車両がありますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0045】
「はい」が選択された場合、チャットボット部71Bは、ビデオ通話を希望するかをユーザUに質問する(ステップS13)。例えば、チャットボット部71Bは、「ビデオ通話を希望しますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0046】
「はい」が選択された場合、通話振り分け部71Cが、ビデオ通話を開始させる処理を行う(ステップS14)。当該処理は、図3の選択肢G13が選択されたときの処理(ユーザ情報及びやり取り履歴の供給を含む)と同様である。
【0047】
ステップS13で「いいえ」が選択された場合、チャットボット部71Bは、ユーザ端末UTにFAQ及びその回答を表示する(ステップS15)。このときは、バッテリ上がりに関するFAQ及びその回答が表示される。このようにすることで、ユーザUとのやり取りに応じた適切な内容のFAQ及び回答が表示される。
【0048】
ステップS11又はS12で「いいえ」が選択された場合、チャットボット部71Bは、例えば、選択肢G11~G13及びG15を再度表示し、ウェブ、アプリ又は電話による救援サービスの提供依頼、又は、FAQ及び回答の表示指示を行うようユーザUに促す(ステップS16)。この場合、選択された選択肢に応じて、上記と同様の処理が行われる。FAQ及び回答については、バッテリ上がりに関するFAQ及びその回答が表示される。
【0049】
選択肢G42(エンジンがかからない)が選択された場合、チャットボット部71Bは、エンジンがかからなくなったのが駐車後であるかをユーザUに質問する(ステップS21)。例えば、チャットボット部71Bは、「エンジンがかからないのが駐車後ですか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0050】
「はい」が選択された場合、チャットボット部71Bは、ステップS13と同様に、ビデオ通話を希望するかをユーザUに質問する(ステップS22)。この質問に対して「はい」が選択された場合、ステップS23として、ステップS14と同様の処理(ユーザ情報及びやり取り履歴の供給を含む。以下、ステップS14と同様の処理について同じ)が実行される。
【0051】
ステップS21又はS22で「いいえ」が選択された場合、チャットボット部71Bは、ステップS16の処理を行う。ただし、FAQ及び回答については、エンジンがからない事象に関するFAQ及びその回答が表示される。
【0052】
選択肢G43(パンク・バースト)が選択された場合、チャットボット部71Bは、スペアタイヤ又は応急補修キットがあるかをユーザUに質問する(ステップS31)。例えば、チャットボット部71Bは、「スペアタイヤ又は応急補修キットがありますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0053】
「はい」が選択された場合、チャットボット部71Bは、自分でタイヤ交換又は補修を行うかをユーザUに質問する(ステップS32)。例えば、チャットボット部71Bは、「自分で作業しますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0054】
「はい」が選択された場合、ステップS13~S15と同様の処理が実行される(ステップS33~S35)。ただし、FAQ及び回答については、パンク・バーストに関するFAQ及びその回答が表示される。
【0055】
ステップS31又はS32で「いいえ」が選択された場合、ステップS16と同様の処理が行われる(ステップS36)。FAQ及び回答については、パンク・バーストに関するFAQ及びその回答が表示される。
【0056】
選択肢G44(脱輪・スタック)が選択された場合、図8に示すように、ステップS41~S43が実行される。これら処理は、ステップS22、S23、及びS16とそれぞれ同様の処理であるので、詳細な説明は省略する。ただし、FAQ及び回答については、脱輪・スタックに関するFAQ及びその回答が表示される。
【0057】
選択肢G45~G48が選択された場合、チャットボット部71Bは、車両UCがこのまま走行できるかどうか、又は、選択された選択肢が警告灯またはメッセージであるときのその意味を知りたいか、をユーザUに質問する(ステップS51)。例えば、チャットボット部71Bは、「走行できるかを知りたいですか?又は警告灯またはメッセージの意味を知りたいですか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0058】
「はい」が選択された場合、ステップS52~S54が実行される。これら処理は、ステップS13~S15の各処理とそれぞれ同じ処理であるので、詳細な説明は省略する。ステップS51で「いいえ」が選択された場合、ステップS55が実行される。この処理は、ステップS16の処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。ただし、FAQ及び回答については、選択された選択肢に関するFAQ及びその回答が表示される。ステップS55では、ユーザUが特に救援サービスを希望している可能性が高いので、例えば、FAQ及び回答の表示依頼は対象外としてもよい。つまり、選択肢G11~G13及びG15のうち、選択肢G11~G13のみが再度表示されてもよい。
【0059】
選択肢G49が選択された場合、チャットボット部71Bは、車両UCの搬送を希望するかをユーザUに質問する(ステップS61)。例えば、チャットボット部71Bは、「車両の搬送を希望しますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0060】
「いいえ」が選択された場合は、チャットボット部71Bは、ロードサービス提供者101による車両UCの点検を希望するかをユーザUに質問する(ステップS62)。例えば、チャットボット部71Bは、「車両の点検を希望しますか?」といった質問と、その回答としての「はい」及び「いいえ」の各選択肢とを含む画像をユーザ端末UTに表示する。
【0061】
ステップS61又はS62で「はい」が選択された場合、ステップS55が実行される。この処理は、ステップS16の処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。ここでのステップS55では、これまでのやり取りの経緯から、ユーザUが特に救援サービスを希望している可能性が高いと分かるので、例えば、FAQ及び回答の表示依頼は対象外としてもよい。つまり、選択肢G11~G13及びG15のうち、選択肢G11~G13のみが再度表示されてもよい。
【0062】
ステップS61で「いいえ」が選択された場合は、ステップS63、S64、S54が実行される。これら処理は、ステップS13~S15と同様の処理なので、詳細な説明は省略する。FAQ及び回答については、全部のFAQ及びその回答が表示される。
【0063】
以上のように、本実施の形態では、チャットボット部71Bが、ロードサービスの提供依頼に関するユーザUとのやり取りをチャットボットにより行う。また、通話振り分け部71Cが、前記やり取りの内容に応じて、特に、前記やり取りの内容が第1基準を満たすときに、ユーザ端末UTとコールセンタ102の端末29とによる第1通話を開始させる第1処理(音声通話を開始するためのリンクのユーザ端末UTへの表示、音声通話を開始するためのリンクの選択肢への埋め込みなど)を実行する。第1基準は、ここでは、ステップS16、S36、S43、S55に進んだか否か、または、これらのステップにおいて、ユーザUにより、救援サービスを電話で依頼することが選択されたか否かである。また、通話振り分け部71Cは、前記やり取りの内容に応じて、特に、前記やり取りの内容が第2基準を満たすときに、ユーザ端末UTとテクニカルサポート103の端末39とによる第2通話を開始させる第2処理(ビデオ通話を開始するためのリンクのユーザ端末UTへの表示、ビデオ通話を開始するためのリンクの選択肢への埋め込みなど)を実行する。第2基準は、ここでは、ステップS14、S34、S42、S53、S64に進んだか否か、または、これらのステップに進む選択肢が選択されたか否かである。このような構成により、ユーザUとの通話先が、上記やり取りの内容に応じて、自動でコールセンタ102とテクニカルサポート103とのいずれかに振り分けられるので、技術支援サービスを受けるときにコールセンタ102への電話が不要となる。これにより、コールセンタ102にかかる負荷が軽減される。
【0064】
なお、チャットボット部71B及び通話振り分け部71Cが行う処理は、上記に限定されない。第1基準は、例えば、救援サービスの提供が好ましいことを表すやり取りが行われたか否かであればよく、第2基準は、例えば、技術支援サービスの提供が好ましいことを表すやり取りが行われたか否かであれよい。技術支援サービスを受けるための通話は、ビデオ通話でなくてもよく、適宜映像を伴わない音声通話とされてもよい。例えば、最初は音声通話(例えば、電話による通話)が行われ、その後、必要に応じてビデオ通話に切り替わるがビデオ通話が不要の場合には、音声通話のまま通話が終了してもよい。ただし、技術支援サービスでは、ユーザUが撮影した車両UCの特定箇所の画像などが必要になるため、前記通話はビデオ通話が好ましい。コールセンタ102との通話は、映像の必要はなく、通信の負荷の低減のため、従来通り映像を伴わない音声通話が好ましい。また、ユーザUによる選択又は予めの設定により、ユーザUは、コールセンタ102又はテクニカルサポート103とテキストチャットを行って、上記したロードサービスの提供を受けてもよい。例えば、ユーザ端末UTの接続先が端末29又は端末39のいずれかとなるとき、通話の代わりにテキストチャットが開始されてもよい。また、チャットボットでのテキストチャットによるやり取りに応じてユーザ端末UTの接続先が端末29又は端末39のいずれかとなるとき、テキストチャットが継続されるが、テキストチャットでのやりとりの相手先が、チャットボットでのやり取りに応じて、コールセンタ102のオペレータ(端末29)又はテクニカルサポート103のスタッフ(端末39)に変更されてもよい。これらにより、通話を希望しないユーザUに対しても、適切な態様でのロードサービスの提供が実現される。
【0065】
特に限定するわけではないが、通話振り分け部71Cは、上記のように、第1処理を実行するときにユーザUとのそれまでのやり取りの情報(上記では、やり取り履歴)をコールセンタ102の端末29に送信する第3処理を実行するとよい。さらに、通話振り分け部71Cは、上記のように、第2処理を実行するときにユーザUとのそれまでのやり取りの情報(上記では、やり取り履歴)をテクニカルサポート103の端末39に送信する第4処理を実行するとよい。これにより、端末29又は39を操作するオペレータ又はスタッフが、それまでのやり取りに応じた対応をユーザUに対して取ることができ、オペレータ又はスタッフによる適切かつスムーズな対応が可能となる。
【0066】
特に限定するわけではないが、チャットボット部71Bは、第1処理及び第2処理が実行されないときに、予め記憶部(上記では、補助記憶装置73)に記憶された、よくある質問及びその回答の複数組のうち、それまでのユーザUとユーザ端末UTとのやり取りの内容に関連する組をユーザ端末に表示させる(上記では、ステップS15、S35、S54など)とよい。やり取りの内容に関連する組とは、例えば、やり取りでユーザが選択した車両UCの状態について言及のある質問を含む組であればよい。
【0067】
ロードサービスシステム10のハードウェア構成は、任意である。振り分け装置70のチャットボット部71B及び通話振り分け部71Cは、ユーザ情報データベースDBとともにユーザ端末UTに実装されてもよい。つまり、ユーザ端末UTのプロセッサは、プログラムを実行することで、各部71B及び71Cとして機能してもよい。この場合、振り分け装置は、ユーザ端末UTからなる。チャットボット部71Bのみがユーザ端末UTに実装され、通話振り分け部71Cは、振り分け装置70が備えてもよい。
【0068】
ユーザ端末UTと端末39とのビデオ通話を仲介するサーバは、ロードサービス提供者101以外の第三者(例えば、ビデオ通話が可能なSNSの運営会社)により運営されてもよい。また、このサーバに、上記振り分け装置70の機能の少なくとも一部が実装されてもよい。
【0069】
端末29は、ロードサービス提供者に導入されているCTI(Computer Telephony Integration)システムのシステム端末を含んでもよい。この場合、端末29は、互いに連携して動作する、CTIシステムの端末コンピュータと、電話回線を介してユーザ端末UTと電話接続される電話機を含む。この場合、振分け装置10は、CTIシステムの一部として機能し、上記ユーザIDはユーザ端末UTの電話番号とされてもよい。これにより、端末29(特に、端末コンピュータ)には、当該端末29で受けたユーザ端末UTの電話番号をキーとして、ユーザ情報、ユーザUとのそれまでのやり取り履歴などが供給され表示される。
【0070】
端末39は、ネットワークNWを介して通信を行うパーソナルコンピュータ(又はスマートフォン)と、CTIシステムのシステム端末と、の組合せからなってもよい。パーソナルコンピュータ及びシステム端末とは連携し、ユーザ情報及びやり取り履歴は、システム端末の方に供給され表示されてもよい。
【0071】
端末29又は39の一部として前記システム端末が利用される場合、前記システム端末には、ユーザUとの通話で得られた必要な情報(故障の内容や、応対記録など)、がコールセンタ102のオペレータ又はテクニカルサポート103のスタッフにより入力されてもよい。このようなことにより、ユーザUに関する情報が、CTIシステムで共有される。
【0072】
ロードサービス提供者101が提供する上記ロードサービスは、上記では会員を対象としているが、非会員を対象に含んでもよい。この場合には、非会員のユーザは、例えば、自身のスマートフォンなどのユーザ端末を操作し、振り分け装置70が管理するウェブサイトに必要な情報を入力してもよい。そして、例えば、課金処理が終了したことを条件として、チャットボットでの対話を含むロードサービスの提供が開始されてもよい。
【0073】
本発明は、上記で説明した実施の形態及び変形例に限定されない。上記実施の形態及び変形例に対して種々の変形を施したものも本発明の範囲内に含まれ得る。
【符号の説明】
【0074】
10…ロードサービスシステム、21…サーバコンピュータ、29…端末、31…サーバコンピュータ、39…端末、43…補助記憶装置、70…振り分け装置、71…プロセッサ、71A…ユーザ認証部、71B…チャットボット部、71C…振り分け部、72…主記憶装置、73…補助記憶装置、101…ロードサービス提供者、102…コールセンタ、103…テクニカルサポート、U…ユーザ、UT…ユーザ端末、UC…車両、G1~G4…画像、G11~G16,G21~G24,G31~G32,G41~G49…選択肢。
【要約】
【課題】コールセンタにかかる負荷を軽減する。
【解決手段】チャットボット部71Bは、ロードサービスの提供依頼に関するユーザとのやり取りをチャットボットにより行う。また、通話振り分け部71Cは、前記やり取りの内容に応じて、ユーザ端末とコールセンタの端末とによる第1通話を開始させる第1処理を実行する。また、通話振り分け部71Cは、前記やり取りの内容に応じて、ユーザ端末とテクニカルサポートの端末とによる第2通話を開始させる第2処理を実行する。
【選択図】図2
図1
図2
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図5
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図8