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特許7569442情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20240101AFI20241009BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023503261
(86)(22)【出願日】2021-03-03
(86)【国際出願番号】 JP2021008185
(87)【国際公開番号】W WO2022185449
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2023-07-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒井 敦
(72)【発明者】
【氏名】藤津 瞬
(72)【発明者】
【氏名】古戸 匠
(72)【発明者】
【氏名】運野 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】飯田 満理奈
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-172490(JP,A)
【文献】特開2018-124731(JP,A)
【文献】国際公開第2012/056727(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0003681(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
複数のユーザについて、それぞれのユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の情報と、前記所定の物品または前記所定の権利と関係しない当該ユーザ自身の属性を示す第2の情報とを登録する登録手段と、
前記複数のユーザのそれぞれが参加することができる複数のコミュニティを提供する提供手段と、
前記複数のユーザのうちの第1のユーザについて、前記複数のユーザのうちの前記第1のユーザと前記第1の情報が共通しない他のユーザのうち、前記第1のユーザの前記第2の情報との類似性が所定レベルを超える前記第2の情報を有する第2のユーザを特定し、前記複数のコミュニティの中から、前記第2のユーザが属するコミュニティを特定する特定手段と、
前記特定された前記第2のユーザが属するコミュニティを前記第1のユーザに提示する提示手段と、
を有する情報処理システム。
【請求項2】
前記特定手段は、前記第2の情報に含まれる要素をベクトル化し、前記第1のユーザについてのベクトルと前記他のユーザについてのベクトルとの相関値を計算することにより、前記第1のユーザの前記第2の情報と前記他のユーザの前記第2の情報の類似性を特定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第2の情報は、前記ユーザの年齢と性別と職業と居住地域との少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記登録手段は、前記ユーザによる情報の入力を受け付けることによって、前記第1の情報と前記第2の情報とを登録する、請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記特定手段は、前記複数のコミュニティの中から、前記第1のユーザと前記第1の情報が共通する第3のユーザが属するコミュニティを特定し、
前記提示手段は、前記第2のユーザが属するコミュニティに加え、前記第3のユーザが属するコミュニティを提示する、請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記提示したコミュニティのうち、参加するコミュニティを選択する前記ユーザの操作を受け付ける手段をさらに有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記提示手段は、さらに、前記第1のユーザが前記所定の権利を有しないことを前記第1の情報が示す場合、前記所定の権利を取得するための情報を前記第1のユーザに提示する、請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記特定手段は、前記第1のユーザが前記所定の物品または前記所定の権利を所有していない状態から前記所定の物品または前記所定の権利を所有する状態へと前記第1の情報が変化した場合に、前記第2のユーザの特定および当該第2のユーザが属するコミュニティの特定を再度実行し、
前記提示手段は、特定された前記第2のユーザが属するコミュニティを前記第1のユーザに提示する、請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記特定手段は、前記再度実行される前記第2のユーザの特定および当該第2のユーザが属するコミュニティの特定において、前記第1のユーザが前記所定の物品または前記所定の権利を所有していない状態の間に当該第1のユーザが属していた第1のコミュニティに対応する第2のコミュニティであって、記所定の物品または前記所定の権利を所有しているユーザが属するコミュニティに含まれる前記第2のコミュニティを、優先して特定する、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記所定の物品または前記所定の権利を所有していない第1の集団からの第1の投稿に対する応答として当該所定の物品または当該所定の権利を所有している第2の集団に属するユーザからなされた第2の投稿への前記第1の集団のユーザからの評価を記録する記録手段と、
前記評価の高い前記第2の投稿を行った前記第2の集団に属するユーザに対して所定の特典を付与する付与手段と、
をさらに有する請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記情報処理システムは、1つ以上の情報処理装置によって構成される、
請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
複数のユーザについて、それぞれのユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の情報と、前記所定の物品または前記所定の権利と関係しない当該ユーザ自身の属性を示す第2の情報とを登録することと、
前記複数のユーザのそれぞれが参加することができる複数のコミュニティを提供することと、
前記複数のユーザのうちの第1のユーザについて、前記複数のユーザのうちの前記第1のユーザと前記第1の情報が共通しない他のユーザのうち、前記第1のユーザの前記第2の情報との類似性が所定レベルを超える前記第2の情報を有する第2のユーザを特定し、前記複数のコミュニティの中から、前記第2のユーザが属するコミュニティを特定することと、
前記特定された前記第2のユーザが属するコミュニティを前記第1のユーザに提示することと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
複数のユーザについて、それぞれのユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の情報と、前記所定の物品または前記所定の権利と関係しない当該ユーザ自身の属性を示す第2の情報とを登録させ、
前記複数のユーザのそれぞれが参加することができる複数のコミュニティを提供させ、
前記複数のユーザのうちの第1のユーザについて、前記複数のユーザのうちの前記第1のユーザと前記第1の情報が共通しない他のユーザのうち、前記第1のユーザの前記第2の情報との類似性が所定レベルを超える前記第2の情報を有する第2のユーザを特定させて、前記複数のコミュニティの中から、前記第2のユーザが属するコミュニティを特定させ、
前記特定された前記第2のユーザが属するコミュニティを前記第1のユーザに提示させる、
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、ユーザ間のコミュニケーションを促進する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
物品を保有しているユーザが、その物品を通じたネットワーク上のコミュニティを介して、相互にその物品に関する情報を交換するなどの、物品を通じた交流を可能とする技術が知られている。特許文献1には、ユーザの所有物を通じてユーザ同士のコミュニケーションを促進するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-043134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物品を所有していないが、その物品を所有する可能性がある潜在的な集団に対して、物品を所有している集団とのコミュニケーションを促進するコミュニティを形成することが有用でありうる。また、例えば物品が鞍乗型車両である場合などでは、その物品を使用するなどの所定の権利(例えば免許)が必要となりうる。このときに、所定の権利を有していない集団が、その所定の権利を有している集団とコミュニケーションを可能とすることも有用である。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、物品や権利を所有している集団とそれを有しない集団との間でのコミュニケーションを促進することはできない。
【0005】
本発明は、所定の物品や権利を有している集団とそれを有していない集団との間のコミュニケーションを促進する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による情報処理システムは、複数のユーザについて、それぞれのユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の情報と、前記所定の物品または前記所定の権利と関係しない当該ユーザ自身の属性を示す第2の情報とを登録する登録手段と、前記複数のユーザのそれぞれが参加することができる複数のコミュニティを提供する提供手段と、前記複数のユーザのうちの第1のユーザについて、前記複数のユーザのうちの前記第1のユーザと前記第1の情報が共通しない他のユーザのうち、前記第1のユーザの前記第2の情報との類似性が所定レベルを超える前記第2の情報を有する第2のユーザを特定し、前記複数のコミュニティの中から、前記第2のユーザが属するコミュニティを特定する特定手段と、前記特定された前記第2のユーザが属するコミュニティを前記第1のユーザに提示する提示手段と、を有する。

【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、所定の物品や権利を有している集団とそれを有していない集団との間のコミュニケーションを促進することができるようになる。
【0008】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
図1】情報処理システムによって提供されるサービスの概要を説明する図である。
図2】情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図3】情報処理システムの機能構成例を示す図である。
図4】情報処理の流れの例を示す図である。
図5】情報処理システムが表示させる画面の例を示す図である。
図6】情報処理システムが表示させる画面の例を示す図である。
図7】情報処理システムが表示させる画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
(情報処理システムが提供するサービスの概要)
図1を用いて、本実施形態における情報処理システムにおいて提供されるサービスの概要を説明する。本実施形態では、所定の物品や所定の権利を所有しない第1のユーザと、その所定の物品や所定の権利を所有する第2のユーザとをつなぐコミュニティを形成するための情報処理システムを提供する。一例において、所定の物品はバイクなどの鞍乗型車両であり、所定の権利は二輪免許でありうる。しかしながら、これらに限られず、任意の物品や権利について、以下の議論を適用することができる。例えば、所定の物品または所定の権利を所有していないユーザの集団101と、所定の物品または所定の権利を所有しているユーザの集団102とが存在するものとする。従来、これらの集団の内部でユーザ間をつないでコミュニティを形成することが知られている。例えば、所定の物品または所定の権利を所有していない集団の中でコミュニティ111が形成され、所定の物品または所定の権利を所有している集団の中でコミュニティ112が形成されうる。これに対して、本実施形態の情報処理システムでは、所定の物品又は所定の権利を所有していない集団に属するユーザを、所定の物品又は所定の権利を所有している集団に属するユーザとつなぐ新たなコミュニティ113を形成する。これにより、例えば所定の物品又は所定の権利を所有しておらず、それらを取得する可能性のある第1のユーザが、所定の物品又は所定の権利を所有している第2のユーザに助言を求めることができるようになる。この結果、例えば、第1のユーザによるその所定の物品や所定の権利の取得を促すことができる。
【0012】
一方で、単純に所定の物品又は所定の権利を所有しないユーザと所定の物品又は所定の権利を所有しているユーザとを含むコミュニティを形成すると、ユーザを、そのユーザと全く関係しない属性の他のユーザのみが属するようなコミュニティに関連付けてしまいうる。この場合、そのユーザにとって有用な情報を得ることが困難となり、却って使い勝手が劣化してしまいうる。
【0013】
本実施形態では、このような事情に鑑み、所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かに関する第1の特性と、その他の(すなわち、所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かに関する特性を含まない)第2の特性とを分離して取り扱う。そして、情報処理システムは、システムに登録される第1のユーザの第1の特性及び第2の特性を取得して、その第1の特性が共通せず、かつ、第2の特性の類似性を有する第2のユーザが属するコミュニティを特定する。
【0014】
例えば、情報処理システムは、システムに登録される第1のユーザと第1の特性が共通しない他のユーザの中から第2の特性の類似性に基づいて1人以上の第2のユーザを特定する。すなわち、第2のユーザは、所定の物品又は所定の権利を所有するか否かという第1の特性が一致しない集団の中から選択され、第1の特性が共通する集団の中からは選択されない。第2のユーザは、例えば、第1のユーザと、第2の特性が類似する(例えば、第2の特性の要素の少なくともいずれかが一致する)ユーザとして選択される。なお、第2の特性の類似度は、例えば、第2の特性の各要素をベクトル化して、第1のユーザのベクトルと他のユーザのそれぞれについてのベクトルとの相関値として計算されてもよい。類似度は、一例において高いほど類似するような値でありうるが、低いほど類似するような値であってもよく、類似しているか否かを示すことができる限りにおいて任意の形式を有してもよい。情報処理システムは、一例において、高いほど第2の特性が類似する類似度の値が所定値を超えるユーザを、第2のユーザとして特定しうる。
【0015】
なお、第2の特性は、ユーザの年齢と性別と職業と居住地域との少なくともいずれかを要素として含みうる。これによれば、年齢・性別・職業・居住地域などの属性が類似し、共通の話題などが豊富な傾向にある他のユーザを、第2のユーザとして抽出することが可能となる。なお、第2の特性はこれらに限られず、他の要素を含んでもよい。また、上述の第1の特性及び第2の特性は、各ユーザによる情報の入力を受け付けることによって取得されうる。例えば、ユーザがシステムに登録する際に、各情報の入力を受け付けることによって、そのユーザの申告による、正確な特性を特定することが可能となる。ただし、これに限られず、例えば、ユーザがシステムに登録する際に、携帯電話等の契約情報の提供を受け、その情報に基づいてユーザの第1の特性及び第2の特性の少なくとも一部を取得してもよい。これによれば、ユーザによる手動入力を省略し、ユーザの特性を簡易に取得することができる。
【0016】
情報処理システムは、1人以上の第2のユーザを特定すると、その第2のユーザが属しているコミュニティを検索・抽出する。一例において、情報処理システムは、第2のユーザが所定人数以上属しているコミュニティを抽出する。そして、情報処理システムは、その抽出したコミュニティを、第1のユーザに提示する。これにより、第1のユーザは、自身に近い属性で、かつ、所定の物品又は所定の権利を所有するか否かが異なる第2のユーザとコミュニケーションを図ることが容易になる。なお、情報処理システムは、例えば、所定の物品又は所定の権利を所有しないユーザのみが参加可能な第1のコミュニティと、所定の物品又は所定の権利を所有するユーザのみが参加可能な第2のコミュニティと、その両方が参加可能な第3のコミュニティとを用意しうる。そして、情報処理システムは、上述のコミュニティの抽出の際に、第2のユーザが属する第3のコミュニティを抽出し、第1のユーザに提示するようにしてもよい。
【0017】
なお、情報処理システムは、上述のようにして第2のユーザを選択して、その第2のユーザが属するコミュニティを特定するようにしてもよいし、第2のユーザの選択を行わずにコミュニティを特定してもよい。例えば、コミュニティが特定地域や特定年齢層のユーザのみを対象としている場合などでは、第2のユーザの特定を経ずに、第2の特性に基づいてコミュニティが直接特定されてもよい。例えば、コミュニティが形成される際に、そのコミュニティに関する第2の特性が設定されるようにしうる。これにより、コミュニティの第2の特性と、登録するユーザの第2の特性との類似性に基づいてコミュニティが特定されうる。なお、ここでのコミュニティは、登録するユーザの第1の特性と異なる第1の特性を有する他のユーザが属している又は属することができるコミュニティである。これにより、登録するユーザと、第1の特性が共通せず、かつ、第2の特性が類似する他のユーザが属する(そのような他のユーザが属することが想定される)コミュニティを特定することができる。
【0018】
また、情報処理システムは、例えば、第1のユーザと、第1の特性が共通する他のユーザが属するコミュニティを提示してもよい。この場合も、第2の特性の類似度によってコミュニティが抽出されうるが、その抽出は、第1の特性に応じて、第1のコミュニティ又は第2のコミュニティを対象として行われうる。すなわち、第1のユーザが所定の物品又は所定の権利を所有していない場合は、第1のコミュニティの中から、第1のユーザと第2の特性が類似する他のユーザが所属するコミュニティが抽出されうる。また、第1のユーザが所定の物品又は所定の権利を所有している場合は、第2のコミュニティの中から、第1のユーザと第2の特性が類似する他のユーザが所属するコミュニティが抽出されうる。これによれば、ユーザに対して、第1の特性が共通するユーザが属するコミュニティと、第1の特性が共通しないユーザが属するコミュニティとを提示することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0019】
なお、ユーザは提示されたコミュニティの中から、参加するコミュニティを選択してもよい。これによれば、情報処理システムが、ユーザに適すると判定したコミュニティをそのユーザに提示し、ユーザは、提示されたコミュニティの中から自身が参加を望むコミュニティを容易に選択して参加することができるようになる。
【0020】
また、情報処理システムは、ユーザが所定の権利を所有しないことを示す第1の特性を取得した場合、その所定の権利を取得するための情報をそのユーザに提示してもよい。例えば、自動二輪の運転免許を取得するために役立つ情報(免許取得のための留意点や対策など)を確認可能なウェブページへのリンクなどが、所定の権利を所有しないユーザに対して提示されうる。これによれば、ユーザに所定の権利の取得を促し、場合によっては、その所定の権利の取得後に、その所定の権利に付随する物品の購入や使用を促すことができるようになる。
【0021】
なお、例えば、所定の物品又は所定の権利を所有していないユーザが、その所定の物品又は所定の権利を所有する状態へと変化した場合、そのユーザの第1の特性が変化することとなる。この場合、情報処理システムは、その第1の特性の変化に基づいて、上述のようなコミュニティの特定を再度実行し、その再度実行した結果として抽出されたコミュニティをユーザに提示しうる。これにより、ユーザの状態の変化に応じて、そのユーザに対してその状態に適したコミュニティへの参加を促すことができるようになる。
【0022】
なお、情報処理システムは、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有する状態へと遷移した場合、そのユーザが所定の物品又は所定の権利を所有していない状態の間に属していた第1のコミュニティに対応する第2のコミュニティを優先して特定して提示しうる。ここで、第2のコミュニティは、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有する状態で参加可能なコミュニティである。一例において、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有していない間に、その所定の物品又は所定の権利を所有していない所定の年齢層のユーザが属するコミュニティに属していた場合、所定の物品又は所定の権利を所有する状態となった後に、その所定の物品又は所定の権利を所有する所定の年齢層のユーザが属するコミュニティが抽出・提示されうる。これにより、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有した後にも、そのユーザが参加しており興味を抱いていたと考えられるコミュニティと対応するコミュニティへの参加を促すことができる。
【0023】
なお、情報処理システムは、ユーザが所定の物品又は所定の権利を喪失した場合にも、コミュニティの特定を再度実行して、抽出されたコミュニティを提示してもよい。このときに、情報処理システムは、所定の物品又は所定の権利を所有する状態の間にユーザが属していた第2のコミュニティに対応する、所定の物品又は所定の権利を所有しないユーザが属しうる第1のコミュニティを優先して抽出・提示するようにしうる。
【0024】
また、情報処理システムは、所定の物品または所定の権利を所有していない第1の集団からの第1の投稿に対する応答として、所定の物品または所定の権利を所有している第2の集団に属するユーザからなされた第2の投稿への、第1の集団のユーザからの評価を記録しておき、その評価の高い第2の投稿を行った第2の集団に属するユーザに対して所定の特典を付与しうる。例えば、情報処理システムは、第1の集団に属するユーザからの質問に対して、有用性が高い回答をしたユーザにポイントを付与し、そのポイントが貯まったユーザに対して、様々なサービスや物品の提供などの優遇措置を提供しうる。これによれば、第1の集団に属するユーザと第2の集団に属するユーザとの交流を促進することが可能となる。また、第2の集団に属するユーザが、第1の集団に属するユーザの所定の物品又は所定の権利の取得を後押しすることにより、第1の集団に属するユーザにその所定の物品又は所定の権利の取得を促すことができる。
【0025】
(システム構成)
続いて、情報処理システムの構成について説明する。情報処理システムは、1つ以上の情報処理装置によって構成される。すなわち、上述の情報処理システムの各機能は、単一の情報処理装置によって実現されてもよいし、複数の情報処理装置によって分担されて実現されてもよい。この情報処理装置は、例えば、図2に示すようなハードウェア構成を有しうる。情報処理装置は、一例において汎用のコンピュータによって実現され、例えば、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信回路204、入出力回路205を有する。なお、図2は、一例であり、情報処理装置は、一部の構成要素が他の構成要素と置き換えられ、又は、追加の構成要素を含み、又は一部の構成が省略されるなど、他の構成を有してもよい。
【0026】
CPU201は、例えば、メモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより、上述のような処理や、装置全体の制御を実行する。なお、CPU(Central Processing Unit)は、MPU(Micro Processing Unit)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の任意の1つ以上のプロセッサによって代替されうる。メモリ202は、情報処理装置に各種処理を実行させるためのプログラムを保持し、また、プログラム実行時のワークメモリとして機能する。メモリ202は、一例において、RAM(ランダムアクセスメモリ)やROM(リードオンリーメモリ)である。記憶装置203は、例えば、着脱可能な外部記憶装置や内蔵型のハードディスクドライブ等であり、各種情報を保持する。通信回路204は、通信に関する信号処理を実行し、通信ネットワークを通じて、外部の装置から各種情報を取得し、外部の装置に各種情報を送信する。なお、通信回路204によって取得された情報は、例えばメモリ202や記憶装置203に格納されうる。入出力回路205は、例えば、不図示の表示装置に表示させる画面情報やスピーカから出力させる音声情報の出力や、キーボードやポインティングデバイス等を介したユーザ入力の受付の制御を行う。なお、入出力回路205は、タッチパネル等の入出力を一体として行うデバイスの制御を行ってもよい。なお、図2の構成は一例であり、例えば、情報処理装置は、上述の処理を実行するような専用のハードウェアを有してもよい。
【0027】
図3に、本実施形態に係る情報処理システムの機能構成例を示す。情報処理システムは、例えば、第1特性取得部301、第2特性取得部302、コミュニティ特定部303、および提示部304を含んで構成される。また、情報処理システムは、例えば、選択受付部305、評価記録部306、および特典付与部307をさらに有してもよい。なお、これらの機能構成は一例であり、機能部の一部が省略されてもよいし別の機能部が追加されてもよい。また、同様の機能を実現可能な様々な構成が用いられてもよい。なお、これらの機能部は、例えば、CPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することによって実現されうる。ただし、これに限られず、これらの機能部のうちの一部または全部が専用のハードウェアによって実現されてもよい。また、これらの機能は、複数の情報処理装置によって分担されてもよい。すなわち、図3の機能構成例を実現するサーバ群が用いられてもよい。
【0028】
第1特性取得部301は、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有しているかを示す第1の特性を取得する。第2特性取得部302は、所定の物品又は所定の権利を所有しているか以外のユーザの属性を示す第2の特性を取得する。第1特性取得部301と第2特性取得部302は、一例において、ユーザからの入力を受け付けることによって第1の特性及び第2の特性を取得してもよいし、例えば、他システムと連携して、そのシステムに記録されている情報を、ユーザからの入力なしに取得するようにしてもよい。
【0029】
コミュニティ特定部303は、第1特性取得部301と第2特性取得部302によって取得されたユーザの特性に基づいて、そのユーザに提示すべき、そのユーザに適したコミュニティを特定する。例えば、コミュニティ特定部303は、ユーザと共通しない第1の特性を有する第1の他のユーザの中から、第2の特性の類似性を示す値が、十分類似することを示す所定値以上の第2の他のユーザを特定する。そして、コミュニティ特定部303は、例えばそのような第2の他のユーザが所定数以上属するコミュニティを、ユーザに適したコミュニティとして特定しうる。また、コミュニティ特定部303は、例えば、第1の特性が共通する他のユーザが属するコミュニティを特定してもよい。一例において、コミュニティ特定部303は、第1の特性が共通し、かつ、第2の特性の類似性を示す値が所定値以上の他のユーザを特定し、そのようなユーザが所定数以上属しているコミュニティを特定してもよい。
【0030】
提示部304は、コミュニティ特定部303によって特定されたコミュニティを、ユーザに適するコミュニティとして提示する。上述の各機能部により、ユーザは、所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かの属性が一致しない他のユーザともコミュニケーションをとることが可能となる。
【0031】
選択受付部305は、例えば、提示部304によって提示されたコミュニティのうち、ユーザが属すると決定したコミュニティの選択を受け付ける。これによれば、提示されたコミュニティの候補の中から、興味をひかれたコミュニティをユーザが選択することにより、そのユーザにとってコミュニティをより有用にすることができる。なお、ユーザに対して特定されたコミュニティに自動加入するように構成されてもよく、その場合、選択受付部305は省略されてもよい。
【0032】
評価記録部306は、コミュニティにおいて、所定の物品又は所定の権利を所有していない第1の集団のユーザからの第1の投稿(例えば質問)に対して、所定の物品又は所定の権利を所有している第2の集団のユーザが応答して第2の投稿をした場合に、その第2の投稿に対する第1の集団のユーザから受け付けた評価を記録する。例えば、評価記録部306は、第2の投稿が第1の集団のユーザにとって役に立ったか否かの評価を、その第2の投稿に接した第1の集団のユーザに選択させて、その評価を累積的に記録する。なお、評価記録部306は、所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かによらず、何らかの投稿に対して、その評価を記録するようにしてもよい。特典付与部307は、評価記録部306に記録されている評価の高い(例えば役に立ったとの評価が所定数を超えた)投稿を行ったユーザに対して、特典を付与する。特典付与部307は、例えばポイントを付与して、そのポイントに応じた特典を提供する。これにより、有用な投稿が行われることを促し、コミュニティを活性化させることができる。
【0033】
(処理の流れ)
続いて、情報処理システムが実行する処理の流れの例について説明する。図4に、情報処理システムによって実行される処理の流れの例を示す。なお、この処理は、情報処理システムに含まれる1つ以上の情報処理装置において、例えば、CPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することによって実現されうる。なお、各処理の詳細については上述の通りであるため、ここでは概要のみを説明する。また、ここでは、ユーザに対して、そのユーザに適すると判定されたコミュニティを提示して、提示したコミュニティの中から属するコミュニティをユーザが選択する段階までの処理の流れについて説明する。すなわち、評価の記録や特典付与などについてはここでは説明しない。
【0034】
図4の処理において、まず、システムに登録されるユーザの所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かを示す第1の特性と、第1の特性とは異なるユーザの第2の特性とを取得する(S401)。例えば、情報処理システムは、ユーザがシステムへ登録するためのアプリケーションを起動したことに応じて、図5の画面501のような入力画面をユーザが使用している端末のディスプレイへ表示させる。そして、ユーザが画面501の各項目へ入力して「登録」ボタンを押下することにより、ユーザの特性の情報が情報処理システムへ送信されうる。一例において、図5の画面501の「二輪免許を持っていますか?」及び「バイクを持っていますか?」が所定の権利・所定の物品を有しているかに対応する情報であり、情報処理システムは、これらの項目への入力値に基づいて、第1の特性を取得する。図5の例では、ユーザが二輪免許もバイクも所有していないと入力したものとする。図5の画面501の他の項目は、ユーザの第2の特性として扱われうる。すなわち、図5の例では、第2の特性が、その要素として、バイクを持っている場合にはその車種、年齢、性別、職業、および居住地域を含むものとする。なお、これらは一例に過ぎず、他の要素が第2の特性として用いられてもよい。
【0035】
情報処理システムは、取得した第1の特性と第2の特性とに基づいて、ユーザに適することが想定されるコミュニティを特定する(S502)。ここでは、情報処理システムは、第1の特性が共通しない他のユーザの中で、第2の特性の類似性の高いユーザを特定し、そのユーザが多く属するコミュニティを特定する。なお、情報処理システムは、例えば、第1の特性が共通するユーザが属するコミュニティを特定してもよい。なお、コミュニティと第2の特性に入力されうる値とが事前に関連付けられていてもよく、情報処理システムは、取得した第2の特性に関連付けられたコミュニティを特定するようにしてもよい。そして、情報処理システムは、特定したコミュニティの情報を、例えば画面表示によってユーザに提示する(S503)。なお、情報の提示は、画面表示のみならず、例えば音声出力などによって行われてもよい。その後、情報処理システムは、提示されたコミュニティに対するユーザ選択を受け付ける(S504)。そして、情報処理システムは、その選択されたコミュニティを、ユーザと関連付けて記憶し、ユーザをそのコミュニティへ所属させて、コミュニティ内でのコミュニケーションサービスを提供する。
【0036】
例えば、情報処理システムは、図5の画面501に入力された情報(特性)に基づいて、特定されたコミュニティを提示する画面502を提示する。例えば、画面501でユーザが免許を所有していないことを選択したことによって、免許なしのコミュニティを提示する。そして、情報処理システムは、さらに、免許なしのコミュニティのうち第2の特性に基づいてユーザに適すると判定されたコミュニティ(「免許なしコミュニティ内」のコミュニティ)と、免許ありのユーザが参加可能なコミュニティのうち第2の特性に基づいてユーザに適すると判定されたコミュニティ(「免許ありメンバー連携コミュニティ内」のコミュニティ)とを提示する。情報処理システムは、これらのコミュニティを選択可能なインタフェース(例えば、チェックボックス)を用意しておき、選択されたコミュニティへ、そのユーザを参加させる。情報処理システムは、これに応じて、例えば、ユーザに対して、そのユーザが参加しているコミュニティを一覧表示するような画面503を提示する。なお、画面503は、各コミュニティの投稿内容の確認と書き込みとを受け付けるように構成されるほか、例えば免許を取得するために有用な情報へのアクセスを提供するインタフェース(「免許取得への道」)を含みうる。これにより、所定の権利の取得をユーザに促すことができる。
【0037】
以上のようにして、ユーザが、所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かの第1の特性が共通しない他のユーザとのコミュニケーションが可能となり、例えば所定の物品や所定の権利を所有しないユーザに、その物品や権利の所有を促すことも可能となる。
【0038】
なお、ユーザが免許を取得した場合などには、適するコミュニティも変更されうる。ユーザは、例えば図5の画面503においてマイプロフィール変更画面に移行する操作を実行し、図6の画面601に画面遷移する。この状態で、例えば「免許有無」の項目を「無」から「有」に変更しうる。この場合、情報処理システムは、ユーザが所定の権利を所有することになったことに応じて、その第1の特性が変化したことを特定し、免許ありのコミュニティに移行することを案内する画面602を提示する。そして、第1の特性が共通するコミュニティ内の推奨コミュニティと、第1の特性が共通しないユーザが参加可能なコミュニティとを、第2の特性に基づいて提示する。このときに、情報処理システムは、第1の特性の変化前後で、対応するコミュニティを推奨コミュニティとして提示しうる。このようにして、ユーザが参加するコミュニティの連続性を担保することができる。
【0039】
なお、例えば所定の物品や所定の権利(例えば免許)を所有するユーザとその所定の物品や所定の権利を所有しないユーザとが混在するコミュニティにおいて、所定の物品や所定の権利を取得しようとするユーザが、その所定の物品や所定の権利を所有するユーザへ質問を投げかけることが想定される。このような場合に、情報処理システムは、例えば画面701のような画面を表示し、回答が有用であったか否かを問うインタフェースを用意しておき、回答に対する評価を収集しうる。そして、情報処理システムは、そのような評価を蓄積して、有用な回答を多くしたユーザに対して、各種特典を付与しうる。なお、このような評価は、所定の物品又は所定の権利を所有しているかによらずに、任意の投稿にたいして行われてもよい。これによって、ユーザ間のコミュニケーションを促進することができる。
【0040】
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の情報処理システムは、
ユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の特性と、前記第1の特性と異なる前記ユーザの特性を含んだ第2の特性とを取得する取得手段と、
前記第1の特性が共通せず、かつ、前記第2の特性の類似性を有する他のユーザが属するコミュニティを特定する特定手段と、
前記特定されたコミュニティを前記ユーザに提示する提示手段と、
を有する。
【0041】
この実施形態によれば、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かを示す第1の特性とその他の第2の特性とに基づいて、第1の属性が異なるユーザ同士のコミュニケーションを促進することができる。このときに、第2の特性の類似性に基づいてコミュニティが特定されるため、所定の物品または所定の権利を有するユーザと所定の物品または所定の権利を有しないユーザとの間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
【0042】
2.上記1の実施形態の情報処理システムでは、
前記第2の特性は、前記ユーザの年齢と性別と職業と居住地域との少なくともいずれかを含む。
【0043】
この実施形態によれば、年齢、性別、職業、居住地域等の類似性によってコミュニティが特定されるため、所定の物品または所定の権利を有するユーザと所定の物品または所定の権利を有しないユーザとの間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
【0044】
3.上記1又は2の実施形態の情報処理システムでは、
前記取得手段は、前記ユーザによる情報の入力を受け付けることによって、前記第1の特性と前記第2の特性とを取得する。
【0045】
この実施形態によれば、ユーザの申告に基づいて特性が特定されるため、正確な情報に基づいてユーザに適したコミュニティを特定することができる。
【0046】
4.上記1から3のいずれかの実施形態の情報処理システムでは、
前記提示手段は、前記第1の特性が共通せず、かつ、前記第2の特性の類似性を有する他のユーザが属するコミュニティに加え、前記第1の特性が共通する他のユーザに基づいて特定されたコミュニティを提示する。
【0047】
この実施形態によれば、ユーザと所定の物品または所定の権利の所有に関する属性が共通する他のユーザとのコミュニケーションをも円滑化することができる。
【0048】
5.上記4の実施形態の情報処理システムは、
前記提示したコミュニティのうち、参加するコミュニティを選択する前記ユーザの操作を受け付ける手段をさらに有する。
【0049】
この実施形態によれば、システムによって提示されたコミュニティの中から、ユーザが興味を持ったコミュニティを特定することができ、ユーザに対してより適したコミュニティへの参加を通じた質の高いコミュニケーションを提供することが可能となる。
【0050】
6.上記1から5のいずれかの実施形態の情報処理システムでは、
前記提示手段は、さらに、前記ユーザが前記所定の権利を有しないことを前記第1の特性が示す場合、前記所定の権利を取得するための情報を前記ユーザに提示する。
【0051】
この実施形態によれば、ユーザに対して所定の権利の所有を促し、例えば、その所定の権利の所有に基づく物品の使用や、コミュニティの拡充を達成することができる。
【0052】
7.上記1から6のいずれかの実施形態の情報処理システムでは、
前記特定手段は、前記ユーザが前記所定の物品または前記所定の権利を所有していない状態から前記所定の物品または前記所定の権利を所有する状態へと前記第1の特性が変化した場合に、コミュニティの特定を再度実行し、
前記提示手段は、特定されたコミュニティを前記ユーザに提示する。
【0053】
この実施形態によれば、ユーザの状態の変化に基づいて、そのユーザに適したコミュニティを再度特定することにより、ユーザの現在の状態に適したコミュニティを、そのユーザに提供することができる。
【0054】
8.上記7の実施形態の情報処理システムでは、
前記特定手段は、前記再度実行されるコミュニティの特定において、前記ユーザが前記所定の物品または前記所定の権利を所有していない状態の間に当該ユーザが属していた第1のコミュニティに対応する第2のコミュニティであって、前記ユーザが前記所定の物品または前記所定の権利を所有していることを前記第1の特性が示す場合に特定されるコミュニティに含まれる前記第2のコミュニティを、優先して特定する。
【0055】
この実施形態によれば、状態の変化の前後で、ユーザが属していたコミュニティの連続性を担保し、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0056】
9.上記1から8のいずれかの実施形態の情報処理システムは、
前記所定の物品または前記所定の権利を所有していない第1の集団からの第1の投稿に対する応答として当該所定の物品または当該所定の権利を所有している第2の集団に属するユーザからなされた第2の投稿への前記第1の集団のユーザからの評価を記録する記録手段と、
前記評価の高い前記第2の投稿を行った前記第2の集団に属するユーザに対して所定の得点を付与する付与手段と、
をさらに有する。
【0057】
この実施形態によれば、所定の物品または所定の権利を所有していない第1のユーザからの投稿に対して有用な応答をした、所定の物品または所定の権利を所有している第2のユーザへインセンティブを与えることができる。これにより、所定の物品または所定の権利を所有していないユーザと所定の物品または所定の権利を所有しているユーザの交流を促進し、さらに、所定の物品または所定の権利を所有していないユーザに、所定の物品または所定の権利の獲得を促すことができる。
【0058】
10.上記1から9のいずれかの実施形態の情報処理システムでは、
前記特定手段は、前記第1の特性が共通しない第1の他のユーザの中から、前記第2の特性の類似性に基づいて第2の他のユーザを特定し、当該第2の他のユーザに基づいて、前記第1の特性が共通せず、かつ、前記第2の特性の類似性を有する他のユーザが属するコミュニティを特定する。
【0059】
この実施形態によれば、現に第1の特性が共通せずに第2の特性が類似する他のユーザを特定して、そのユーザが属するコミュニティが特定されるため、第1の属性が異なるユーザ同士のコミュニケーションを促進することができる。
【0060】
11.上記1から10のいずれかの実施形態の情報処理システムでは、
前記情報処理システムは、1つ以上の情報処理装置によって構成される。
【0061】
この実施形態によれば、様々な形式で、上述の情報処理システムを構築することができる。
【0062】
12.上記実施形態の情報処理方法は、
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
ユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の特性と、前記第1の特性と異なる前記ユーザの特性を含んだ第2の特性とを取得することと、
前記第1の特性が共通せず、かつ、前記第2の特性の類似性を有する他のユーザが属するコミュニティを特定することと、
前記特定されたコミュニティを前記ユーザに提示することと、
を有する。
【0063】
この実施形態によれば、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かを示す第1の特性とその他の第2の特性とに基づいて、第1の属性が異なるユーザ同士のコミュニケーションを促進することができる。このときに、第2の特性の類似性に基づいてコミュニティが特定されるため、所定の物品または所定の権利を有するユーザと所定の物品または所定の権利を有しないユーザとの間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
【0064】
13.上記実施形態のプログラムは、
コンピュータに、
ユーザが所定の物品または所定の権利を所有しているかを示す第1の特性と、前記第1の特性と異なる前記ユーザの特性を含んだ第2の特性とを取得させ、
前記第1の特性が共通せず、かつ、前記第2の特性の類似性を有する他のユーザが属するコミュニティを特定させ、
前記特定されたコミュニティを前記ユーザに提示させる。
【0065】
この実施形態によれば、ユーザが所定の物品又は所定の権利を所有しているか否かを示す第1の特性とその他の第2の特性とに基づいて、第1の属性が異なるユーザ同士のコミュニケーションを促進することができる。このときに、第2の特性の類似性に基づいてコミュニティが特定されるため、所定の物品または所定の権利を有するユーザと所定の物品または所定の権利を有しないユーザとの間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
【0066】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7