(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】アプリケーション内会社切替装置、アプリケーション内会社切替プログラム、およびアプリケーション内会社切替方法
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20241009BHJP
【FI】
G06F21/62 318
(21)【出願番号】P 2024061652
(22)【出願日】2024-04-05
(62)【分割の表示】P 2020219446の分割
【原出願日】2020-12-28
【審査請求日】2024-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】峰岸 拓実
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴喜
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】岸野 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-016146(JP,A)
【文献】特開2017-219884(JP,A)
【文献】特開2018-063580(JP,A)
【文献】特開2013-182295(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0094484(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/00-21/88
G06Q 10/00ー90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えたアプリケーション内会社切替装置であって、
前記記憶部は、
社員が所属するユーザグループ、業務アプリケーションにより業務管理する会社、および、当該会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子を紐付けて設定した会社セキュリティマスタを記憶する会社セキュリティ記憶手段と、
前記社員が担当するジョブを束ねたジョブグループ、前記会社、当該会社の前記ジョブに対応する前記業務アプリケーションへの操作権限の権限種別、および、当該操作権限の可否を示すジョブセキュリティ識別子を紐付けて設定したジョブセキュリティマスタを記憶するジョブセキュリティ記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記会社セキュリティマスタ、および、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、業務管理会社共通システムにログイン中の前記社員であるアクセスユーザがアクセス可能な前記会社であり、且つ、前記アクセスユーザによる呼出対象の前記業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する前記会社であるジョブアクセス可能会社を特定する会社特定手段と、
会社変更GUIが設定された、前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させるアプリケーション表示手段と、
前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後の前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させる変更後アプリケーション表示手段と、
を備えたことを特徴とするアプリケーション内会社切替装置。
【請求項2】
前記変更後アプリケーション表示手段は、
前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の前記変更指示が入力された場合、前記変更後のジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させ、前記ジョブセキュリティマスタに設定された前記変更後のジョブアクセス可能会社に紐付けられた前記権限種別および前記ジョブセキュリティ識別子に基づいて、前記呼出対象業務アプリケーションに前記操作権限を反映することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーション内会社切替装置。
【請求項3】
前記会社特定手段は、
前記業務管理会社共通システムを介して前記アクセスユーザ、および、前記呼出対象業務アプリケーションが設定された業務アプリケーション呼出指示が入力された場合、前記会社セキュリティマスタに基づいて、前記アクセスユーザがアクセス可能な前記会社であるアクセス可能会社を特定し、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、前記アクセスユーザが前記呼出対象業務アプリケーションの前記起動権限を有する前記ジョブアクセス可能会社を前記アクセス可能会社から特定することを特徴とする請求項1または2に記載のアプリケーション内会社切替装置。
【請求項4】
社員が所属するユーザグループ、業務アプリケーションにより業務管理する会社、および、当該会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子を紐付けて設定した会社セキュリティマスタを記憶する会社セキュリティ記憶手段と、前記社員が担当するジョブを束ねたジョブグループ、前記会社、当該会社の前記ジョブに対応する前記業務アプリケーションへの操作権限の権限種別、および、当該操作権限の可否を示すジョブセキュリティ識別子を紐付けて設定したジョブセキュリティマスタを記憶するジョブセキュリティ記憶手段と、を有する記憶部と、制御部と、を備えるアプリケーション内会社切替装置の前記制御部が実行する、
前記会社セキュリティマスタ、および、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、業務管理会社共通システムにログイン中の前記社員であるアクセスユーザがアクセス可能な前記会社であり、且つ、前記アクセスユーザによる呼出対象の前記業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する前記会社であるジョブアクセス可能会社を特定する会社特定ステップと、
会社変更GUIが設定された、前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させるアプリケーション表示ステップと、
前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後の前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させる変更後アプリケーション表示ステップと、
を含むアプリケーション内会社切替方法。
【請求項5】
社員が所属するユーザグループ、業務アプリケーションにより業務管理する会社、および、当該会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子を紐付けて設定した会社セキュリティマスタを記憶する会社セキュリティ記憶手段と、前記社員が担当するジョブを束ねたジョブグループ、前記会社、当該会社の前記ジョブに対応する前記業務アプリケーションへの操作権限の権限種別、および、当該操作権限の可否を示すジョブセキュリティ識別子を紐付けて設定したジョブセキュリティマスタを記憶するジョブセキュリティ記憶手段と、を有する記憶部と、制御部と、を備えるアプリケーション内会社切替装置の前記制御部に実行させるための、
前記会社セキュリティマスタ、および、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、業務管理会社共通システムにログイン中の前記社員であるアクセスユーザがアクセス可能な前記会社であり、且つ、前記アクセスユーザによる呼出対象の前記業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する前記会社であるジョブアクセス可能会社を特定する会社特定ステップと、
会社変更GUIが設定された、前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させるアプリケーション表示ステップと、
前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後の前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させる変更後アプリケーション表示ステップと、
を含むアプリケーション内会社切替プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーション内会社切替装置、アプリケーション内会社切替プログラム、およびアプリケーション内会社切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでのシステムは、会社を選択してから業務アプリケーションを立ち上げるものが多い。その理由は、ユーザまたは会社毎にその業務領域は大きく異なり、会社によってデータベースが分かれている等、取り扱うデータ領域自体が分かれることが多いため、最初に会社を選択することで、適切なデータ領域を扱えるようにセキュリティの制御を行っているからである。また、従来は、会社毎に担当者が分かれていたため、最初に会社を選択させることに対する課題は顕在化していなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、昨今は、シェアード業務やグループの経理会社等、複数の会社にまたがって同じ業務を行う働き方が増えている。また、グループ会社の数が増えたり規模が大きくなったりするに従って、会計・給与等の管理業務を会社毎に行うことは、管理業務の重複を起こし、多くの無駄が発生する。そのため、グループ内で管理業務を行う専門の会社を設立したり、業務自体を外部へアウトソーシングしたりすることで、作業の効率化やコストの削減を行っている。
【0005】
しかし、1人の担当者が複数の会社の管理業務を受け持つ場合、業務アプリケーションを立ち上げる際に、予め会社を選択するのではなく、起動した業務アプリケーション内において会社を切り替えて効率的に管理業務の作業を進めたいというニーズが強まっている。このニーズは、今後の働き方改革やリモートワーク等の昨今の事業を鑑みると、加速していく可能性がある。一方で、起動した業務アプリケーション内で会社を切り替える仕組みを採用すると、セキュリティ制御等を個別に制御する必要があり、業務アプリケーションが複雑化する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の会社に関わるオペレーションを短縮して業務の効率化を実現しつつ、高度なセキュリティや統制を業務アプリケーションで一括して制御することができるアプリケーション内会社切替装置、アプリケーション内会社切替プログラム、およびアプリケーション内会社切替方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るアプリケーション内会社切替装置は、記憶部と制御部とを備えたアプリケーション内会社切替装置であって、前記記憶部は、社員が所属するユーザグループ、グループ会社を構成する会社、および、当該会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子を紐付けて設定した会社セキュリティマスタを記憶する会社セキュリティ記憶手段と、前記社員が担当するジョブを束ねたジョブグループ、前記会社、当該会社のジョブに対応する業務アプリケーションへの操作権限の権限種別、および、当該操作権限の可否を示すジョブセキュリティ識別子を紐付けて設定したジョブセキュリティマスタを記憶するジョブセキュリティ記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記会社セキュリティマスタ、および、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、グループ会社共通システムにログイン中の前記社員であるアクセスユーザがアクセス可能な前記会社であり、且つ、前記アクセスユーザによる呼出対象の業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する前記会社であるジョブアクセス可能会社を特定する会社特定手段と、会社変更GUIが設定された、前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させるアプリケーション表示手段と、前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後の前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させる変更後アプリケーション表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るアプリケーション内会社切替装置は、前記会社特定手段は、前記グループ会社共通システムを介して前記アクセスユーザ、および、前記呼出対象業務アプリケーションが設定された業務アプリケーション呼出指示が入力された場合、前記会社セキュリティマスタに基づいて、前記アクセスユーザがアクセス可能な前記会社であるアクセス可能会社を特定し、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、前記アクセスユーザが前記呼出対象業務アプリケーションの前記起動権限を有する前記ジョブアクセス可能会社を前記アクセス可能会社から特定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るアプリケーション内会社切替方法は、社員が所属するユーザグループ、グループ会社を構成する会社、および、当該会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子を紐付けて設定した会社セキュリティマスタを記憶する会社セキュリティ記憶手段と、前記社員が担当するジョブを束ねたジョブグループ、前記会社、当該会社のジョブに対応する業務アプリケーションへの操作権限の権限種別、および、当該操作権限の可否を示すジョブセキュリティ識別子を紐付けて設定したジョブセキュリティマスタを記憶するジョブセキュリティ記憶手段と、を有する記憶部と、制御部と、を備えるアプリケーション内会社切替装置の前記制御部が実行する、前記会社セキュリティマスタ、および、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、グループ会社共通システムにログイン中の前記社員であるアクセスユーザがアクセス可能な前記会社であり、且つ、前記アクセスユーザによる呼出対象の業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する前記会社であるジョブアクセス可能会社を特定する会社特定ステップと、会社変更GUIが設定された、前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させるアプリケーション表示ステップと、前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後の前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させる変更後アプリケーション表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るアプリケーション内会社切替プログラムは、社員が所属するユーザグループ、グループ会社を構成する会社、および、当該会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子を紐付けて設定した会社セキュリティマスタを記憶する会社セキュリティ記憶手段と、前記社員が担当するジョブを束ねたジョブグループ、前記会社、当該会社のジョブに対応する業務アプリケーションへの操作権限の権限種別、および、当該操作権限の可否を示すジョブセキュリティ識別子を紐付けて設定したジョブセキュリティマスタを記憶するジョブセキュリティ記憶手段と、を有する記憶部と、制御部と、を備えるアプリケーション内会社切替装置の前記制御部に実行させるための、前記会社セキュリティマスタ、および、前記ジョブセキュリティマスタに基づいて、グループ会社共通システムにログイン中の前記社員であるアクセスユーザがアクセス可能な前記会社であり、且つ、前記アクセスユーザによる呼出対象の業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する前記会社であるジョブアクセス可能会社を特定する会社特定ステップと、会社変更GUIが設定された、前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させるアプリケーション表示ステップと、前記会社変更GUIを用いて前記ジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後の前記ジョブアクセス可能会社の前記呼出対象業務アプリケーションを表示させる変更後アプリケーション表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、複数の会社に関わるオペレーションを短縮して業務の効率化を実現しつつ、高度なセキュリティや統制を業務アプリケーションで一括して制御することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本実施形態にかかる業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するログデータのデータ構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するDBマップマスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するDB情報マスタ106cのデータ構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶する会社マスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶する会社セキュリティマスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するユーザグループメンバマスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するジョブマスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するジョブグループメンバマスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するジョブセキュリティマスタのデータ構成の一例を示す図である。
【
図11A】
図11Aは、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11B】
図11Bは、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション内会社切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理を説明するための実データの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理を説明するためのER図および実データの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理を説明するためのER図および実データの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理を説明するためのER図および実データの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本実施形態にかかる業務支援装置において表示される業務アプリケーション画面の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理を説明するための実データの一例を示す図である。
【
図18】
図18は、本実施形態にかかる業務支援装置において表示される業務アプリケーション画面の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、本実施形態にかかる業務支援装置において表示される業務アプリケーション画面の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション内会社切替処理を説明するためのER図および実データの一例を示す図である。
【
図21】
図21は、本実施形態にかかる業務支援装置において表示される業務アプリケーション画面の一例を示す図である。
【
図22】
図22は、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション内会社切替処理を説明するための実データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係るアプリケーション内会社切替装置、アプリケーション内会社切替プログラム、およびアプリケーション内会社切替方法の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.構成]
本実施形態に係る業務支援装置(本発明に係るアプリケーション内会社切替装置を含む)の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかる業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0016】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0017】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0018】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0019】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106には、ログデータ106aとDBマップマスタ106bとDB情報マスタ106cと会社マスタ106dと会社セキュリティマスタ106eとユーザグループメンバマスタ106fとジョブマスタ106gとジョブグループメンバマスタ106hとジョブセキュリティマスタ106iとが記憶されている。
【0020】
図2は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するログデータのデータ構成の一例を示す図である。ログデータ106aは、業務アプリケーションによる業務管理のログである。本実施形態では、ログデータ106aは、会社Noと、メッセージと、ユーザIDと、ジョブIDと、を紐付ける。ここで、会社Noは、業務アプリケーション(アプリケーションの一例)により業務管理するグループ会社を構成する会社の番号である。メッセージは、業務アプリケーションによる業務管理のログである。ユーザIDは、会社の社員のIDである。ジョブIDは、業務アプリケーションのIDである。
【0021】
図3は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するDBマップマスタのデータ構成の一例を示す図である。DBマップマスタ106bは、業務システムと、会社Noと、データベースNoと、を紐付ける。ここで、業務システムは、業務アプリケーションにより業務管理する業務(ジョブ)のジョブ情報である。データベースNoは、業務アプリケーションによる業務管理の際に使用可能なデータベースの番号である。
【0022】
図4は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するDB情報マスタ106cのデータ構成の一例を示す図である。DB情報マスタ106cは、データベースNoと、DB接続情報と、を紐付ける。ここで、DB接続情報は、データベースNoが示すデータベースの場所を示す情報である。
【0023】
図5は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶する会社マスタのデータ構成の一例を示す図である。会社マスタ106dは、会社Noと、会社名と、を紐付ける。ここで、会社名は、業務アプリケーションにより業務管理するグループ会社を構成する会社の名称である。
【0024】
図6は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶する会社セキュリティマスタのデータ構成の一例を示す図である。会社セキュリティマスタ106eは、会社Noと、ユーザグループIDと、セキュリティフラグと、を紐付ける。ここで、ユーザグループIDは、社員が所属するユーザグループのIDである。また、セキュリティフラグは、会社へのログイン可否を示す会社セキュリティ識別子の一例である。
【0025】
図7は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するユーザグループメンバマスタのデータ構成の一例を示す図である。ユーザグループメンバマスタ106fは、ユーザIDと、ユーザグループIDと、を紐付ける。
【0026】
図8は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するジョブマスタのデータ構成の一例を示す図である。ジョブマスタ106gは、ジョブIDを含む。ここで、ジョブIDは、業務アプリケーションのIDである。
【0027】
図9は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するジョブグループメンバマスタのデータ構成の一例を示す図である。ジョブグループメンバマスタ106hは、ジョブグループIDと、ジョブIDと、を紐付ける。ここで、ジョブグループIDは、社員が担当するジョブ(業務アプリケーション)を束ねたグループ(ジョブグループ)のIDである。
【0028】
図10は、本実施形態にかかる業務支援装置が記憶するジョブセキュリティマスタのデータ構成の一例を示す図である。ジョブセキュリティマスタ106iは、会社Noと、ジョブグループIDと、権限種別と、セキュリティフラグと、を紐付ける。ここで、権限種別は、会社のジョブに対応する業務アプリケーションへの操作権限の種別である。セキュリティフラグは、操作権限の可否を示すセキュリティ識別子の一例である。
【0029】
図1に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、会社特定部102aとアプリケーション表示部102bと変更後アプリケーション表示部102cとを備える。
【0030】
会社特定部102aは、会社セキュリティマスタ106e、およびジョブセキュリティマスタ106iに基づいて、グループ会社共通システムにログイン中の社員であるアクセスユーザがアクセス可能な会社であり、かつ、当該アクセスユーザによる呼出対象の業務アプリケーションである呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する会社であるジョブアクセス可能会社を特定する。具体的には、会社特定部102aは、グループ会社共通システムを介して、アクセスユーザ、および、呼出対象業務アプリケーションが設定された業務アプリケーション呼出指示が入力された場合、会社セキュリティマスタ106eに基づいて、アクセスユーザがアクセス可能な会社であるアクセス可能会社を特定する。次いで、会社特定部102aは、ジョブセキュリティマスタ106iに基づいて、アクセスユーザが呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有するジョブアクセス可能会社を当該アクセス可能会社から特定する。
【0031】
アプリケーション表示部102bは、会社変更GUIが設定された、ジョブアクセス可能会社の呼出対象業務アプリケーション用の画面である業務アプリケーション画面を表示させる。
【0032】
変更後アプリケーション表示部102cは、会社変更GUIを用いてジョブアクセス可能会社の変更指示が入力された場合、変更後のジョブアクセス可能会社の業務アプリケーション画面を表示させる。
【0033】
[2.具体例]
次に、本実施形態にかかる業務支援装置100における業務アプリケーション内会社切替機能の概要について説明する。
【0034】
まず、業務支援装置100は、業務アプリケーションに対して、業務アプリケーション内会社切替機能を追加する。ここで、業務アプリケーション内会社切替機能は、当該業務アプリケーションにより業務管理する会社を切替可能とする機能である。
【0035】
業務支援装置100は、呼出対象業務アプリケーションの起動時に当該呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元を確認し、業務アプリケーション内会社切替機能を使用するか否かを判断する。業務支援装置100は、呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元がグループ会社共通システムである場合、業務アプリケーション内会社切替機能を使用すると判断する。
【0036】
そして、業務支援装置100は、グループ会社共通システム内において、アクセスユーザがアクセス可能であり、かつ、呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する会社であるジョブアクセス可能会社の一覧を取得する。次いで、業務支援装置100は、取得したジョブアクセス可能会社の数が、現在ログインしている会社以外で1社以上ある場合、会社変更GUIを表示させる。
【0037】
その後、会社変更GUIによって、現在ログインしている会社以外の会社が選択されると、業務支援装置100は、他社の業務アプリケーションを新たに起動させる。その際、業務支援装置100において実行される処理のログの出力、画面の制御、業務アプリケーションの操作権限の反映等は、グループ会社共通システムにおいて行われる。
【0038】
次に、本実施形態にかかる業務支援装置100における業務アプリケーション内会社切替処理の流れの概要について説明する。
【0039】
まず、業務支援装置100は、事前に、業務アプリケーションに対して、業務アプリケーション内会社切替機能を追加する。
【0040】
その後、グループ会社共通システムにログインすると、業務支援装置100は、ログインした社員が選択した会社の業務アプリケーション(呼出対象業務アプリケーション)を起動する。業務支援装置100は、グループ会社共通システムにログインした会社の社員のユーザIDおよびジョブIDを保持する。次に、業務支援装置100は、呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元を確認して、業務アプリケーション内会社切替機能を使用するか否かを判断する。
【0041】
次に、業務支援装置100は、保持するユーザIDおよびジョブIDに基づいて、呼出対象業務アプリケーションにより処理するデータのDB接続情報を取得する。また、業務支援装置100は、グループ会社共通システム内において、アクセスユーザがアクセス可能であり、かつ、呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有する会社であるジョブアクセス可能会社の一覧を取得する。次いで、業務支援装置100は、取得したジョブアクセス可能会社の数が、現在ログインしている会社以外で1社以上ある場合、会社変更GUIを表示させる。
【0042】
その後、会社変更GUIによって、現在ログインしている会社以外の会社(以下、他社と言う)の選択が要求されると、業務支援装置100は、他社を選択するための会社選択ダイアログを表示する。会社選択ダイアログを用いて他社が選択されると、業務支援装置100は、保持するユーザIDおよびジョブIDに基づいて、呼出対象業務アプリケーションによりデータのうち、選択された他社のDB接続情報を取得する。次に、業務支援装置100は、業務アプリケーションにより実行されるジョブのログを出力し、かつ業務アプリケーション画面を表示する。
【0043】
次に、
図11Aおよび
図11Bを用いて、本実施形態にかかる業務支援装置100における業務アプリケーション内会社切替処理の流れの一例の詳細について説明する。
図11Aは、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション画面の表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11Bは、本実施形態にかかる業務支援装置における業務アプリケーション内会社切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0044】
まず、
図11Aを用いて、本実施形態にかかる業務支援装置100における業務アプリケーション画面の表示処理の流れの一例について説明する。
【0045】
上述したように、制御部102は、予め、業務アプリケーションに対して、業務アプリケーション内会社切替機能を追加する。本実施形態では、制御部102は、業務支援装置100が有する業務アプリケーション毎に、業務アプリケーション内会社切替機能を追加する。これにより、業務アプリケーション内において会社の切り替えを行わせたくない場面を考慮して、業務アプリケーション内切替機能を使用可能とする業務アプリケーションが個別に設定可能となる。
【0046】
そして、社員(アクセスユーザ)がグループ会社共通システムにログインしかつ業務アプリケーションにより業務管理する会社を選択すると、会社特定部102aは、会社マスタ106dを参照して、選択した会社:〇〇会社の会社No:100を特定する。また、会社特定部102aは、
図12に示すように、特定した会社No:「100」、メッセージ:「会社No:100を選択しました。」、ユーザID:「UserA」、およびジョブID:「メニュー」を含むログデータを、グループ会社共通システムのデータベースに出力する。これにより、誰がどの会社にどのような操作を行ったかを特定することができる。グループ会社共通システムにログインした時点では、業務アプリケーションを起動していないため、ログデータのジョブIDには「メニュー」が入力されるものとする。
【0047】
次に、会社特定部102aは、社員がログインした会社の業務アプリケーション(呼出対象業務アプリケーション)を起動する。また、会社特定部102aは、呼出対象業務アプリケーションを起動させる際、ユーザ情報およびジョブ情報を生成する(ステップS1101)。ここで、ユーザ情報は、ユーザID:「UserA」および会社No:「100」を含む。また、ジョブ情報は、ジョブID:「JobA」および業務システム:「会計」を含む。業務システムは、ジョブIDが示す業務アプリケーションが該当するシステム(例えば、会計、給与)である。
【0048】
次に、会社特定部102aは、呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元に基づいて、業務アプリケーション内会社切替機能を使用するか否かを判断する(ステップS1102)。呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元がグループ会社共通システムである場合、会社特定部102aは、呼出対象業務アプリケーションに対して、業務アプリケーション内会社切替機能を追加する。一方、呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元が業務アプリケーションである場合、会社特定部102aは、呼出対象業務アプリケーションに対して、業務アプリケーション内会社切替機能を追加しない。
【0049】
業務間に関連性があると、呼出対象業務アプリケーションは、別の業務アプリケーションを呼び出す機能を有している場合がある。この場合、それぞれの業務アプリケーションが違う会社を選択していると、担当者(社員)が、意図しない会社に対してデータの更新等を行ってしまう可能性がある。そのため、呼出対象業務アプリケーションの呼び出し元が業務アプリケーションである場合、業務アプリケーション内会社切替機能を使用できないようにする。
【0050】
呼出対象業務アプリケーションに業務アプリケーション内会社切替機能を追加した場合、会社特定部102aは、業務アプリケーションによりデータの取得,更新等を行うデータベースのDB接続情報を取得する(ステップS1103)。本実施形態では、業務支援装置100は、業務アプリケーション、およびグループ会社共通システムに登録されている会社の組合せ毎に、データベースを有する。そのため、本実施形態では、会社特定部102aは、呼出対象業務アプリケーションおよび選択した会社の組合せに基づいて、DB接続情報を取得する。
【0051】
例えば、ジョブ情報が含む業務システムが「会計」であり、ユーザ情報が含む会社Noが「100」である場合、会社特定部102aは、
図13に示すように、DBマップマスタ106bにおいて、業務システム:「会計」および会社No:「100」と対応付けられるデータベースNo:「3」を特定する。次に、会社特定部102aは、
図13に示すように、DB情報マスタ106cにおいて、当該特定したデータベースNo:「3」と対応付けられるDB接続情報:「3333333333」を取得する。
【0052】
次に、会社特定部102aは、グループ会社共通システム内において、アクセスユーザがアクセス可能なアクセス可能会社の一覧を取得する(ステップS1104)。本実施形態では、会社特定部102aは、
図14に示すように、以下の(1)~(4)の条件を満たす会社(例えば、会社No:「100」,「200」,「300」,「400」の会社)をアクセス可能会社として取得する。
(1)会社マスタ106dの会社Noと、会社セキュリティマスタ106eの会社Noと、が一致する。
(2)会社セキュリティマスタ106eが含むセキュリティフラグがtrueである。ここでは、セキュリティフラグ:「true」が会社へのログインが可能であることを表し、セキュリティフラグ:「false」が会社へのログインが不可であることを表す。
(3)会社セキュリティマスタ106eのユーザグループIDと、ユーザグループメンバマスタ106fのユーザグループIDと、が一致する。
(4)ユーザグループメンバマスタ106fのユーザIDが、ユーザ情報が含むユーザIDと、が一致する。
【0053】
次に、会社特定部102aは、取得したアクセス可能会社の中で、現在のジョブ(ジョブ情報が含むジョブIDが示す業務アプリケーション)が使用できる会社、すなわち、呼出対象業務アプリケーションの起動権限を有するジョブアクセス可能会社を特定する(ステップS1105)。本実施形態では、会社特定部102aは、
図15に示すように、アクセス可能会社のうち、以下の条件(1)~(5)を満たすジョブアクセス可能会社(例えば、会社No:「100」,「200」,「300」の会社)を、ジョブアクセス可能会社として特定する。
(1)ジョブマスタ106gのジョブIDのうち、ジョブ情報が含むジョブIDと一致する。
(2)ジョブマスタ106gのジョブIDが、ジョブグループメンバマスタ106hが含むジョブグループIDと一致する。
(3)ジョブグループメンバマスタ106hのジョブグループIDが、ジョブセキュリティマスタ106iが含むジョブグループIDと一致する。
(4)ジョブセキュリティマスタ106iの権限種別が起動権限である。
(5)ジョブセキュリティマスタ106iのセキュリティフラグ:「true」である。
【0054】
次に、アプリケーション表示部102bは、業務アプリケーション画面を出力装置114(モニタ)に表示させる(ステップS1106)。アプリケーション表示部102bは、
図16に示すように、グループ会社共通システムにログインしている社員(例えば、「UserA」)および当該社員がログインした会社の会社名(例えば、「〇〇」)を含む会社ボタンB1を、業務アプリケーション画面に含める。また、アプリケーション表示部102bは、
図16に示すように、会社特定部102aにより取得されるDB接続情報が示すデータベースに記憶されるデータD1(例えば、会社毎に登録されている仕訳の件数やその一覧)を業務アプリケーション画面に含める。
【0055】
例えば、アプリケーション表示部102bは、
図16に示すように、会社毎に登録されている仕訳の件数については、呼出対象業務アプリケーションの起動時に、業務アプリケーション画面に初期表示させる。その後、業務アプリケーション画面に含まれる表示ボタンB2が押下されると、アプリケーション表示部102bは、会社毎に登録されている仕訳の一覧を、業務アプリケーション画面に表示させる。また、業務アプリケーション画面に含まれる印刷ボタンB3が押下されると、アプリケーション表示部102bは、会社毎に登録されている仕訳の一覧を、印刷装置によって印刷する。また、会社特定部102aは、
図17に示すように、メッセージとして、ジョブ(呼出対象業務アプリケーション)を起動できたこと、仕訳の一覧を表示したこと、仕訳の一覧を印刷したこと等を含むログデータを、グループ会社共通システムのデータベースに出力する。
【0056】
次に、
図11Bを用いて、本実施形態にかかる業務支援装置100における業務アプリケーション内会社切替処理の流れの一例について説明する。
【0057】
会社ボタンB1が押下されると、変更後アプリケーション表示部102cは、
図18に示すように、業務アプリケーション画面に、会社変更GUIの一例である会社変更ボタンB4を表示させる(ステップS1107)。本実施形態では、変更後アプリケーション表示部102cは、
図18に示すように、ユーザID、会社名、およびログインの日時と共に、会社変更ボタンB4を、業務アプリケーション画面に表示させる。ただし、ジョブアクセス可能会社がログインしている会社以外に1社以上ある場合、変更後アプリケーション表示部102cは、会社変更ボタンB4を業務アプリケーション画面に表示させるが、ジョブアクセス可能会社がログインしている会社以外に無い場合、変更後アプリケーション表示部102cは、会社変更ボタンB4を業務アプリケーション画面に表示させない。
【0058】
次いで、会社変更ボタンB4が押下されると、変更後アプリケーション表示部102cは、
図19に示すように、他社を選択するためのダイアログである会社選択ダイアログD2を業務アプリケーション画面に表示させる(ステップS1108)。会社選択ダイアログには、
図19に示すように、他社の一覧、他社の選択を確定させるOKボタン、および他社の選択を解除するキャンセルボタンが含まれる。ここで、他社の一覧は、ジョブアクセス可能会社のうち、ログインしている会社以外の会社である。
【0059】
その後、会社選択ダイアログD2が含む他社の一覧から会社が選択されかつOKボタンが押下されると、会社特定部102aは、ユーザ情報が含む会社Noを、選択された会社の会社Noに変更し、かつ、呼出対象業務アプリケーションおよび当該変更後の会社Noが示す会社に基づいて、DB接続情報を変更する(ステップS1109)。例えば、会社特定部102aは、ユーザID:「UserA」および会社No:「100」を含むユーザ情報を、ユーザID:「UserA」および会社No:「200」が含むユーザ情報に変更する。次に、ジョブ情報が含む業務システムが「会計」であり、ユーザ情報が含む会社Noが「200」である場合、会社特定部102aは、
図20に示すように、DBマップマスタ106bにおいて、業務システム:「会計」および会社No:「200」と対応付けられるデータベースNo:「2」を特定する。次に、会社特定部102aは、
図20に示すように、DB情報マスタ106cにおいて、当該特定したデータベースNo:「2」と対応付けられるDB接続情報:「2222222222」を取得する。そして、会社特定部102aは、ログインしている会社が変更されたことを含むログデータを、グループ会社共通システムのデータベースに出力する(ステップS1110)。
【0060】
次に、会社特定部102aは、呼出対象業務アプリケーションを初期化し、変更後の会社の呼出対象業務アプリケーションを新たに起動させる。また、アプリケーション表示部102bは、
図21に示すように、新たに起動した呼出対象業務アプリケーションの業務アプリケーション画面を出力装置114に表示させる(ステップS1111)。その際、アプリケーション表示部102bは、
図21に示すように、グループ会社共通システムにログインしている社員(例えば、「UserA」)および変更後の会社の会社名(例えば、「××」)を含む会社ボタンB1を、呼出対象業務アプリケーション画面に含める。また、アプリケーション表示部102bは、
図21に示すように、変更後のDB接続情報が示すデータベースに記憶されるデータ(例えば、会社毎に登録されている仕訳の件数やその一覧)D1を業務アプリケーション画面に含める。ただし、
図22に示すように、ジョブセキュリティマスタ106iにおいて、変更後の会社の会社No:「200」および権限種別:「印刷権限」と紐付けられるセキュリティフラグ:「false」である場合、アプリケーション表示部102bは、業務アプリケーション画面が含む印刷ボタンB3を使用不可の状態とする。さらに、会社特定部102aは、
図22に示すように、変更後の会社の仕訳の一覧を表示したことを含むログデータを、グループ会社共通システムのデータベースに出力する。
【0061】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0062】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0063】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0064】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0065】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0066】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0067】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0068】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0069】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0070】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto‐Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0071】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0072】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0073】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0074】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、IT業界、メディア業界、および、建設業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0076】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 会社特定部
102b アプリケーション表示部
102c 変更後アプリケーション表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a ログデータ
106b DBマップマスタ
106c DB情報マスタ
106d 会社マスタ
106e 会社セキュリティマスタ
106f ユーザグループメンバマスタ
106g ジョブマスタ
106h ジョブグループメンバマスタ
106i ジョブセキュリティマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク