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▶ 古川 凌真の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】替え芯収納ケース
(51)【国際特許分類】
   B43K 19/14 20060101AFI20241009BHJP
【FI】
B43K19/14
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024101189
(22)【出願日】2024-06-24
【審査請求日】2024-06-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】724000375
【氏名又は名称】古川 凌真
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】古川 凌真
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-156687(JP,U)
【文献】実開昭58-076781(JP,U)
【文献】特開平11-020377(JP,A)
【文献】特開2001-162983(JP,A)
【文献】実公昭33-005210(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43K 19/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
替え芯を収納する有底筒状の収納ケース本体と、この収納ケース本体の開放端側に回転可能に嵌め込まれる有底円筒状の蓋体とを具備しており、前記収納ケース本体は隔壁によって内部が複数の収納部に分割されており、前記蓋体の底面部には収納部に収納した替え芯が通過可能なサイズの開口部が開設されており、前記隔壁の少なくとも一つは閉塞壁として前記開口部が当該閉塞壁に位置した場合、開口部を閉塞可能なサイズであって、他の隔壁より大きく設定されていることを特徴とする替え芯収納ケース。
【請求項2】
前記収納部は、複数本の替え芯が収納可能な大きさに設定されていることを特徴とする請求項1記載の替え芯収納ケース。
【請求項3】
前記蓋体と前記収納ケース本体が嵌め合う際にその嵌め合い部分に段差がなく、替え芯収納ケース全体として円柱状となることを特徴とする請求項1記載の替え芯収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャープペンシル等の替え芯を収納する替え芯収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシャープペンシル等の替え芯を収納する替え芯収納ケースとしては、実開昭58-076781号公報記載のものがある。
これは『有底筒状の容器本体の開口に中蓋を嵌着すると共に同開口に外蓋を捻回可能に冠着し、中蓋の天壁の扁心個所に固定出口をまた外蓋の天壁に於て同固定出口に対応する個所に可動出口を夫々開設して成るマーキングペン用インキタンクまたはシャープペン用替芯等の収納容器。』である。
【0003】
【文献】実開昭58-076781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1報記載の替え芯収納ケースには以下のような問題が存在している。
特許文献1記載のものでは、複数種類のマーキングペン用インキタンク又はシャープペン用替芯(以下、替え芯とする)を収納することができない。すなわち、この収納容器は替え芯を収納する部分が1つしかないので、色の異なるマーキングペン用インキタンクや濃さや太さの異なるシャープペン用替芯を収納すると取り出す際に希望したものとは異なることがある。このため、この収納容器には異なる種類の替え芯を収納することができないのである。
【0005】
また、この収納容器の大部分を構成する容器本体は円筒形状に形成されているため、机等の上で不用意に転がり、場合によっては机等の上から転がり落ちて紛失するということもある。
さらに、この収納容器は、容器本体、中蓋、外蓋という3つの部品から構成されているため、コスト的にも不利であるし、替え芯の補充の際に中蓋及び外蓋を取り外さなければならないという不便さがあった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、異なる種類の替え芯を同時に収納することができ、机等の上で不用意に転がることがなく、部品点数を減らしてコスト的にも有利で、さらには替え芯の補充の際の不便さをも解消することができる替え芯収納ケースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る替え芯収納ケースは、替え芯を収納する有底筒状の収納ケース本体と、この収納ケース本体の開放端側に回転可能に嵌め込まれる有底円筒状の蓋体とを具備しており、前記収納ケース本体は隔壁によって内部が複数の収納部に分割されており、前記蓋体の底面部には収納部に収納した替え芯が通過可能なサイズの開口部が開設されており、前記隔壁の少なくとも一つは閉塞壁として前記開口部が当該閉塞壁に位置した場合、開口部を閉塞可能なサイズであって、他の隔壁より大きく設定されていることを特徴とする替え
【0008】
また、前記収納部は、複数本の替え芯が収納可能な大きさに設定されている。
【0010】
前記蓋体と前記収納ケース本体が嵌め合う際にその嵌め合い部分に段差がなく替え芯収納ケース全体として円柱状となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る替え芯収納ケースは、替え芯を収納する有底筒状の収納ケース本体と、この収納ケース本体の開放端側に回転可能に嵌め込まれる有底円筒状の蓋体とを具備しており、前記収納ケース本体は隔壁によって内部が複数の収納部に分割されており、前記蓋体の底面部には収納部に収納した替え芯が通過可能なサイズの開口部が開設されており、前記隔壁の少なくとも一つは閉塞壁として前記開口部が当該閉塞壁に位置した場合、開口部を閉塞可能なサイズに設定されているので、複数種類の替え芯を1つの替え芯収納ケースに収納することができ、しかも取り出したい替え芯のみを取り出すことができるようになる。
【0012】
また、本発明に係る替え芯収納ケースは、閉塞壁が他の隔壁より大きく成されているので、横向きに置いたとしても転がりにくいというメリットがある。
【0013】
さらに,本発明に係る替え芯収納ケースは、前記蓋体と前記収納ケース本体が嵌め合う際にその嵌め合い部分に段差がなく、替え芯収納ケース全体として円柱状となるので、スマートな外観とすることができるし、ペンケースに違和感なく収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る替え芯収納ケースを構成する収納ケース本体の概略的斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係る替え芯収納ケースを構成する蓋体の概略的斜視図である。
図3】本発明の実施の形態に係る替え芯収納ケースの概略的縦断面図である。
図4】本発明の実施の形態に係る替え芯収納ケースの概略的斜視図である。
図5】本発明の他の実施の形態に係る替え芯収納ケースを構成する収納ケース本体の概略的斜視図である。
図6】本発明のさらに他の実施の形態に係る替え芯収納ケースを構成する収納ケース本体の概略的横断面図である。
図7】本発明のさらに他の実施の形態に係る替え芯収納ケースを構成する収納ケース本体の概略的横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態に係る替え芯収納ケース1000は、替え芯を収納する有底筒状の収納ケース本体100と、この収納ケース本体100の開放端側に回転可能に嵌め込まれる有底円筒状の蓋体200とを備えており、前記収納ケース本体100は隔壁120によって内部が複数の収納部110に分割されており、前記蓋体200の底面部220には収納部110に収納した替え芯が通過可能なサイズの開口部210が開設されており、前記隔壁120の少なくとも一つは閉塞壁120Aとして前記開口部210が当該閉塞壁120Aに位置した場合、開口部210を閉塞可能なサイズに設定されている。
【0016】
この替え芯収納ケース1000を構成する替え収納ケース本体100と蓋体200とは、例えば合成樹脂から構成されている。
なお、替え芯収納ケース1000は合成樹脂で構成されているものに限定されるものではなく、他の素材、例えば金属あるいは木材で構成されることが可能なことはいうまでもない。
【0017】
前記収納ケース本体100は、複数(図1では3つ)の収納部110が形成された有底円筒状物である。収納部110は替え芯Lが収納される部分であって、収納ケース本体100の円筒状の形に合わせて断面が扇形となるように設定されている。また、この収納部110は、複数本の替え芯が収納可能な大きさに設定されている。
【0018】
この3つの収納部110の間には隔壁120が形成されており、この隔壁120のうち一つは、閉塞壁120Aとして収納部110の大きさにほぼ匹敵するサイズに設定されている。すなわち、前記閉塞壁120Aは他の隔壁120より重量的に大きく設定されているため、収納ケース本体100を横向きにして置くとすると閉塞壁120Aが下側に位置するようになる。
この閉塞壁120Aは、後述する蓋体200の開口部210を閉塞する部分となっている。
【0019】
なお、3つの収納部110の深さ寸法は、替え芯Lを収納することができるように、替え芯Lの長さ寸法より若干大きく設定されている。
【0020】
さらに、この収納ケース本体100は、上端側の嵌合部130が他の部分より肉薄に設定されている。この嵌合部130は、後述する蓋体200が嵌まり合う部分である。
【0021】
前記蓋体200は、有底円筒状に形成されており、底面部220(蓋体200を収納ケース本体100に嵌め合わせた際に上面になる)には、替え芯Lが通過可能なサイズの開口部210が開設されている。
また、この開口部210は、閉塞壁120Aによって閉塞されるように前記閉塞壁120Aより小さく設定されている。
【0022】
この蓋体200の外径は収納ケース本体100の嵌合部130以外の部分の外径とほぼ同一に設定されており、内径は収納ケース本体100の嵌合部130の外径とほぼ同一に設定されている。
また、この蓋体200の高さ寸法は、収納ケース本体100の嵌合部130の高さ寸法とほぼ同一に設定されている。
従って、前記蓋体200が前記収納ケース本体に嵌まり合うと、その嵌め合い部分に段差がなくなり、替え芯収納ケース100全体として円柱状となる。また、蓋体200の底面部220の裏面側が収納ケース本体100の上端と接するので、開口部210は閉塞壁120Aの位置にあると確実に閉塞されることになる。
収納ケース本体100に蓋体200を嵌め合わせると替え芯収納ケース1000全体が円柱状となるため、スマートな外観となり、かつペンケースに違和感なく収納することができる。
【0023】
このように構成された替え芯収納ケース1000は、各収納部110に異なる種類の替え芯Lが複数本ずつ収納される。替え芯Lと収納部110との組み合わせは、替え芯Lの太さによって変えてもよいし、替え芯Lの濃さによって変えてもよい。また、替え芯の色によって変えてもよい。
【0024】
替え芯Lの収納部110への収納は、蓋体200を収納ケース本体100から外してから行ってもよいし、蓋体200の開口部210を介して行ってもよい。
【0025】
蓋体200の開口部210が閉塞壁120Aに位置する場合は、開口部210は閉塞壁120Aによって閉塞されているので、収納部110に収納されている替え芯Lは替え芯収納ケース1000から出ることはない。
一方、蓋体200を回転させて開口部210が収納部110に位置させると、その収納部に収納されている替え芯Lを取り出すことができるようになる。
特に、この替え芯収納ケース1000は複数の収納部110があるので、蓋体200の開口部210が位置した場所にある収納部110に収納された替え芯Lのみを取り出すことができる。
【0026】
この替え芯収納ケース1000は、閉塞壁120Aが設けられた側が他の部分より重くなるので、替え芯収納ケース1000を机等の上で横向きに置いた場合に閉塞壁120Aが必ず下側になるため不用意に転がることを防止する。すなわち、替え芯収納ケース1000が机等の上から転がり落ちて紛失するというおそれはない。
【0027】
上述した実施の形態における替え芯収納ケース1000は円筒形状であったが、本発明がこれに限定されるわけでない。
例えば、図5に示すように、嵌合部130以外の部分を略三角柱状に形成することも可能である。このように構成された替え芯収納ケース1000は、より転がりにくくなるというメリットを有している。
【0028】
また、収納部110も3つとは限らず、図6に示すように2つであったり、図7に示すように4つであったり、それ以上であってもよいことはいうまでもない。
ただし、閉塞壁120Aに相当する部分を設けることは、替え芯収納ケース1000が転がりにくくするために必要となる。
【0029】
なお、閉塞壁120A部分に重りをインサートしておくことで、替え芯収納ケース1000をより転がりにくく構成することも可能である。
【符号の説明】
【0030】
100 収納ケース本体
110 収納部
120 隔壁
120A 閉塞壁
200 蓋体
210 開口部
1000 替え芯収納ケース
L 替え芯
【要約】
【課題】異なる種類の替え芯を同時に収納することができ、机等の上で不用意に転がることがなく、部品点数を減らしてコスト的にも有利で、替え芯の補充の際の不便さをも解消する。
【解決手段】替え芯を収納する有底筒状の収納ケース本体100と、この収納ケース本体100の開放端側に回転可能に嵌め込まれる有底円筒状の蓋体200とを備えており、前記収納ケース本体100は隔壁120によって内部が複数の収納部110に分割されており、前記蓋体200の底面部220には収納部110に収納した替え芯が通過可能なサイズの開口部210が開設されており、前記隔壁120の少なくとも一つは閉塞壁120Aとして前記開口部210が当該閉塞壁120Aに位置した場合、開口部210を閉塞可能なサイズに設定されている。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7