(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】組立式キャビネット
(51)【国際特許分類】
A47F 5/00 20060101AFI20241010BHJP
A47B 87/02 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
A47F5/00 Z
A47B87/02
(21)【出願番号】P 2022569216
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2021080424
(87)【国際公開番号】W WO2021227637
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】202010412655.5
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020809809.X
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521447001
【氏名又は名称】ドン シュイリン
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161746
【氏名又は名称】地代 信幸
(72)【発明者】
【氏名】ドン シュイリン
(72)【発明者】
【氏名】ドン シュエソン
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108416915(CN,A)
【文献】登録実用新案第3159627(JP,U)
【文献】実開平02-045049(JP,U)
【文献】特開2000-259941(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0006074(US,A1)
【文献】実開平01-178749(JP,U)
【文献】特開2011-024768(JP,A)
【文献】特開平05-056835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/00
A47B 87/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単体キャビネットから組み立てられてな
る組立式キャビネットであって、隣接する二つの前記単体キャビネットの間は通路口を介して連通可能となり、前記単体キャビネット内の貨物は、前記通路口を通過して、隣接する前記単体キャビネットに入ることが可能であり、
前記単体キャビネット内に、貨物を載置するための貨物貯蔵板が設けられ、前記貨物貯蔵板に駆動部材が設けられ、前記通路口は、前記駆動部材の下流に位置する第1の通路口を含み、前記駆動部材は、前記貨物が前記第1の通路口を通過して隣接する前記単体キャビネットに入るように、前記貨物を前記貨物貯蔵板から押し出すために用いられ、
前記組立式キャビネットは、複数の前記単体キャビネットが積層されてなり、
前記単体キャビネット
における顧客に面する端板であるパネルは透明であり、複数層の前記単体キャビネットが前記組立式キャビネットになるように組み合わせられ、複数層の前記単体キャビネットは、
前記パネルを有する側へ揃えて配置され、前記単体キャビネットの
前記パネルは下から上へ外向きに傾斜し、
前記単体キャビネットの
前記パネルの傾斜角度が、下層から上層まで段階的に大きくなることを特徴とする組立式キャビネット。
【請求項2】
前記単体キャビネット内の前記貨物貯蔵板の一端に前記第1の通路口が設けられ、又は両端のいずれにも前記第1の通路口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項3】
前記駆動部材は、複数並設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項4】
前記単体キャビネットは、斜めに配置又は水平に配置され、前記貨物貯蔵板は、斜めに配置又は水平に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項5】
前記単体キャビネットの断面形状は多角形であることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項6】
前記駆動部材は、駆動時に前記単体キャビネットのパネルとの間の距離が変化することを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項7】
前記駆動部材は、駆動過程において前記単体キャビネットのパネルとの間の距離が変化しないことを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項8】
前記単体キャビネット内には、前記駆動部材の下流に位置しかつ前記単体キャビネットにヒンジ結合される調整板が設けられ、前記調整板は、落下した貨物を対応する前記第1の通路口に導入することが可能であり、前記調整板はさらに、自体の傾斜角度を調整することにより前記貨物の落下速度を調整することが可能であることを特徴とする請求項7に記載の組立式キャビネット。
【請求項9】
前記組立式キャビネットは配列されたマトリクス型組立式キャビネットであり、隣接する両列の前記マトリクス型組立式キャビネットの間は連通し、前記調整板はさらに、落下した貨物を隣接する前記両列のマトリクス型組立式キャビネットに導入することが可能であることを特徴とする請求項8に記載の組立式キャビネット。
【請求項10】
前記調整板は、ユニバーサルジョイントによって前記単体キャビネットにヒンジ結合されることを特徴とする請求項9に記載の単体キャビネット。
【請求項11】
前記単体キャビネットは錐体構造であることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項12】
前記組立式キャビネットは扇形又は球形であることを特徴とする請求項11に記載の組立式キャビネット。
【請求項13】
前記単体キャビネットは多面体であり、隣接する二つの前記単体キャビネットにおいて、一方の前記単体キャビネットの一つの側板は、他方の前記単体キャビネットの一つの側板に貼り合わせられ、隣接する二つの前記単体キャビネットの間は前記通路口を介して連通することを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項14】
前記単体キャビネットは砕石状であり、複数の前記単体キャビネットが砕石状の組立式キャビネットになるように組み合わせられることを特徴とする請求項13に記載の組立式キャビネット。
【請求項15】
前記単体キャビネットのパネルには、キャビネットドアが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の単体キャビネット。
【請求項16】
前記キャビネットドアは、透明なガラスドア又は不透明なドアであることを特徴とする請求項15に記載の単体キャビネット。
【請求項17】
前記組立式キャビネットは、コーナー状の組立式キャビネットであり、前記コーナー状の組立式キャビネットは、上層列キャビネットと下層列キャビネットを含み、前記上層列キャビネットと前記下層列キャビネットは、前記通路口を介して連通しており、前記上層列キャビネットのキャビネットドアと前記下層列キャビネットのキャビネットドアはいずれも、互いの視認範囲外に位置することを特徴とする請求項15に記載の組立式キャビネット。
【請求項18】
前記上層列キャビネットは複数であり、各上層列キャビネットのキャビネットドアはいずれも、他の上層列キャビネットの視認範囲外に位置することを特徴とする請求項17に記載の組立式キャビネット。
【請求項19】
前記下層列キャビネットは複数であり、各下層列キャビネットのキャビネットドアはいずれも、他の下層列キャビネットの視認範囲外に位置することを特徴とする請求項17に記載の組立式キャビネット。
【請求項20】
前記駆動部材は、プッシュロッド、又は螺旋部材、又はコンベアーであることを特徴とする請求項1に記載の単体キャビネット。
【請求項21】
前記貨物貯蔵板は支持ロッドによって支持され、前記支持ロッドは前記駆動部材の駆動方向に沿って延びており、前記貨物貯蔵板は前記支持ロッドに沿って移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項22】
前記通路口はさらに、前記駆動部材の延長線に設けられた第2の通路口を含み、前記駆動部材は、前記貨物が前記第2の通路口を通過して隣接する前記単体キャビネットに入るように、前記貨物を駆動することが可能であることを特徴とする請求項20に記載の組立式キャビネット。
【請求項23】
前記第1の通路口には、前記第1の通路口を開閉するための自動ドアパネルが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【請求項24】
前記自動ドアパネルは前記第1の通路口にヒンジ結合され、前記自動ドアパネルはさらに、前記第1の通路口を通過する貨物に対して案内作用を有することを特徴とする請求項23に記載の組立式キャビネット。
【請求項25】
前記自動ドアパネルの中間部は前記第1の通路口にヒンジ結合され、前記自動ドアパネルの一側は、前記第1の通路口の一側にヒンジ結合されることを特徴とする請求項23に記載の組立式キャビネット。
【請求項26】
前記組立式キャビネットは規則体又は不規則体であることを特徴とする請求項1に記載の組立式キャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年05月15日にて中国特許局に提出され、出願番号は202010412655.5であり、発明の名称が「組立式キャビネット」の中国特許出願の優先権を主張し、同時に本出願は2020年05月15日にて中国特許局に提出され、出願番号は202020809809.X、発明の名称が「組立式キャビネット」の中国特許出願の優先権を主張し、以上の出願の全ての内容が援用されることで本出願に結合される。
【0002】
本発明は、貨物の出し入れという分野に関し、より具体的には、組立式キャビネットに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の販売キャビネットの販売スペースは、いずれも固定されている。販売キャビネットの販売スペースを拡大しようとすると、大きな販売キャビネットに交換するしかない。販売キャビネットの販売スペースを小さくしようとすると、小さな販売キャビネットに交換するしかない。しかし、交換したとしても、新しい販売キャビネットは、依然として大きいか小さいかという問題がある可能性が高いため、通常、ちょうどよい販売キャビネットを手に入れることができない。販売キャビネットの販売スペースを拡大するために、二つの販売キャビネットをつなぎ合わせることがあるが、つなぎ合わせた二つの販売キャビネットの内部の間は連通せず、独立して使用することしかできない。
【0004】
従って、如何に、使用者によって接ぎ合わしてなり、かつ内部が有機的に関連している全体である組立式キャビネットを設計するかは、当業者にとって早急に解決しようとする重要な問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、使用者がいくつかの単体キャビネットを利用してニーズに合った組立式キャビネットに接合することが可能であり、かつ単体キャビネットの間は互いに連通する組立式キャビネットを提供することを目的とする。上記の目的を達成するために、本発明は以下の技術案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
組立式キャビネットは、単体キャビネットから組み立てられてなり、隣接する二つの前記単体キャビネットの間は通路口を介して連通可能となり、前記単体キャビネット内の貨物は、前記通路口を通過して隣接する前記単体キャビネットに入ることが可能である。
【0007】
好ましくは、前記単体キャビネット内に、貨物を載置するための貨物貯蔵板が設けられ、前記貨物貯蔵板に駆動部材が設けられ、前記通路口は、前記駆動部材の下流に位置する第1の通路口を含み、前記駆動部材は、前記貨物が前記第1の通路口を通過して隣接する前記単体キャビネットに入るように、前記貨物を前記貨物貯蔵板から押し出すために用いられる。
【0008】
好ましくは、前記組立式キャビネットは、複数の前記単体キャビネットが積層されてなる。
【0009】
好ましくは、前記単体キャビネット内の前記貨物貯蔵板の一端に前記第1の通路口が設けられ、又は両端のいずれにも前記第1の通路口が設けられている。
【0010】
好ましくは、前記駆動部材は、複数並設されたものである。
【0011】
好ましくは、前記単体キャビネットは、斜めに配置又は水平に配置され、前記貨物貯蔵板は、斜めに配置又は水平に配置されている。
【0012】
好ましくは、前記単体キャビネットのパネルは透明であり、複数層の前記単体キャビネットが前記組立式キャビネットに組み合わせられ、複数層の前記単体キャビネットは、パネルを有する側へ揃えて配置され、前記単体キャビネットのパネルは下から上へ外向きに傾斜する。
【0013】
好ましくは、前記単体キャビネットのパネルの傾斜角度が、下層から上層まで段階的に大きくなることを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記単体キャビネットの断面形状は多角形である。
【0015】
好ましくは、前記駆動部材は駆動時に前記単体キャビネットとの間の距離が変化する。
【0016】
好ましくは、前記駆動部材は駆動過程においてパネルとの間の距離が変化しない。
【0017】
好ましくは、前記単体キャビネット内には、前記駆動部材の下流に位置しかつ前記単体キャビネットにヒンジ結合される調整板が設けられ、前記調整板は、落下した貨物を対応する前記第1の通路口に導入することが可能であり、前記調整板はさらに、自体の傾斜角度を調整することにより前記貨物の落下速度を調整することが可能である。
【0018】
好ましくは、前記組立式キャビネットは両面又は多面であり、隣接する両面の前記組立式キャビネットの間は連通し、前記調整板はさらに、落下した貨物を隣接する前記組立式キャビネットに導入することが可能である。
【0019】
好ましくは、前記調整板は、ユニバーサルジョイントによって前記単体キャビネットにヒンジ結合される。
【0020】
好ましくは、前記単体キャビネットは錐体構造である。
【0021】
好ましくは、前記組立式キャビネットは扇形又は球形である。
【0022】
好ましくは、前記単体キャビネットは多面体であり、隣接する二つの前記単体キャビネットにおいて、一方の前記単体キャビネットの一つの側板は、他方の前記単体キャビネットの一つの側板に貼り合わせられ、隣接する二つの前記単体キャビネットの間は前記第1の通路口を介して連通する。
【0023】
好ましくは、前記単体キャビネットは砕石状であり、複数の前記単体キャビネットが砕石状の組立式キャビネットに組み合わせられる。
【0024】
好ましくは、前記単体キャビネットのパネルには、キャビネットドアが設けられている。
【0025】
好ましくは、前記キャビネットドアは、透明なガラスドア又は不透明なドアである。
【0026】
好ましくは、前記組立式キャビネットは、コーナー状の組立式キャビネットであり、前記コーナー状の組立式キャビネットは、上層列キャビネットと下層列キャビネットを含み、前記上層列キャビネットと前記下層列キャビネットは、前記第1の通路口を介して連通し、前記上層列キャビネットのキャビネットドアと前記下層列キャビネットのキャビネットドアはいずれも、互いの視認範囲外に位置する。
【0027】
好ましくは、前記上層列キャビネットは複数であり、各上層列キャビネットのキャビネットドアはいずれも、他の上層列キャビネットの視認範囲外に位置する。
【0028】
好ましくは、前記下層列キャビネットは複数であり、各下層列キャビネットのキャビネットドアはいずれも、他の下層列キャビネットの視認範囲外に位置する。
【0029】
好ましくは、前記駆動部材は、プッシュロッド、又は螺旋部材、又はコンベアーである。
【0030】
好ましくは、前記貨物貯蔵板は支持ロッドによって支持され、前記支持ロッドは前記駆動部材の駆動方向に沿って延びており、前記貨物貯蔵板は前記支持ロッドに沿って移動可能である。
【0031】
好ましくは、前記通路口はさらに、前記駆動部材の延長線に設けられた第2の通路口を含み、前記駆動部材は、前記貨物が前記第2の通路口を通過して隣接する前記単体キャビネットに入るように、前記貨物を駆動することが可能である。
【0032】
好ましくは、前記第1の通路口には、前記第1の通路口を開閉するための自動ドアパネルが設けられている。
【0033】
好ましくは、前記自動ドアパネルは前記第1の通路口にヒンジ結合され、前記自動ドアパネルはさらに、前記第1の通路口を通過する貨物に対して案内作用を有する。
【0034】
好ましくは、前記自動ドアパネルの中間部は前記第1の通路口にヒンジ結合され、前記自動ドアパネルの一側は、前記第1の通路口の一側にヒンジ結合される。
【0035】
好ましくは、前記組立式キャビネットは規則体又は不規則体である。
【0036】
上記の技術案から分かるように、使用者は具体的な容量要件に応じて組立式キャビネットを組み立てることができる。要件が変化すれば、さらに、単体キャビネットの数を増やしたり、減らしたりすることで容量要件を満たすことができる。そして、隣接する単体キャビネットの間は通路口を介して連通可能となるため、貯蔵された貨物を指定された単体キャビネットから外に移動させることができ、貨物の取り出しが便利になる。次に、場所と顧客のニーズに応じて、組立式キャビネットを扇形、球形、砕石形、積層形、コーナー形等に設計することができる。また、本出願における単体キャビネットから組み立てられてなる組立式キャビネットはさらに、隔壁又は芸術的な装飾品等として機能する。
【0037】
本発明の実施例における方案をより明らかに説明するために、以下は実施例の記載にとって必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記載における図面は本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者であれば、進歩性に値する労力をかけなくても、これらの図面に基づき、他の図面を取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の一つの具体的な実施例が提供する直方体形状の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図2】本発明の一つの具体的な実施例が提供する直方体形状の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図3】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が正六角形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図4】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が正六角形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図5】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が正六角形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図6】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が正六角形の単体キャビネットから組み立てられた両面組立式キャビネットの概略図である。
【
図7】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が正六角形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図8】本発明の一つの具体的な実施例が提供する直方体の単体キャビネットから組み立てられた両面組立式キャビネットの概略図である。
【
図9】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が不規則な六角形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図10】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が不規則な六角形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図11】本発明の一つの具体的な実施例が提供する断面形状が菱形の単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図12】本発明の一つの具体的な実施例が提供する傾斜して置かれた単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの概略図である。
【
図13】本発明の一つの具体的な実施例が提供する左揃えで設けられた組立式キャビネットの構成概略図である。
【
図14】本発明の一つの具体的な実施例が提供する中央に設けられた組立式キャビネットの構成概略図である。
【
図15】本発明の一つの具体的な実施例が提供する右揃えで設けられた組立式キャビネットの構成概略図である。
【
図16】本発明の一つの具体的な実施例が提供するパネルが傾斜して設けられた単体キャビネットから組み立てられた組立式キャビネットの構成概略図である。
【
図17】本発明の一つの具体的な実施例が提供する調整板の接続概略図である。
【
図18】本発明の一つの具体的な実施例が提供する扇形の組立式キャビネットの概略図である。
【
図19】本発明の一つの具体的な実施例が提供する球形の組立式キャビネットの概略図である。
【
図20】本発明の一つの具体的な実施例が提供する砕石状の組立式キャビネットの概略図である。
【
図21】本発明の一つの具体的な実施例が提供するコーナー状の組立式キャビネットの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、使用者がいくつかの単体キャビネットを利用してニーズに合った組立式キャビネットに接合することが可能であり、かつ単体キャビネットの間は互いに連通する組立式キャビネットを開示している。
【0040】
以下、本発明の実施例における図面を結合して、本出願の実施例における技術案を明確かつ完全に記載する。明らかに、記載された実施例は、本出願の実施例の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が進歩性に値する労力をかけずに取得された全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に含まれる。
【0041】
本発明の記載において、理解すべきは、「上」、「下」、「左」、「右」等の用語で指示された方位又は位置関係は、図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、単に本発明の説明及び説明の簡略化を容易にするためのものであり、「指定された装置又は素子は特定の方位を有しなければならず、特定の方位で構成及び操作する」ことを指示又は暗示するものではないため、本発明を限定するものと理解すべきではないということである。
【0042】
本発明における組立式キャビネットは単体キャビネットから組み立てられてなる。隣接する二つの単体キャビネットの間は第1の通路口1を介して連通可能となる。単体キャビネット内の貨物は、第1の通路口1を通過して隣接する単体キャビネットに入ることができる。そのため、組立式キャビネットの内部は互いに連通している。使用者は具体的な容量要件に応じて組立式キャビネットを組み立てることができる。要件が変化すれば、さらに単体キャビネットの数を増やしたり、減らしたりすることで容量要件を満たすことができる。そして、隣接する単体キャビネットの間は第1の通路口1を介して連通可能となるため、貯蔵された貨物を指定された単体キャビネットから外に移動させることができ、貨物の取り出しが便利になる。
【0043】
さらに、単体キャビネット内に、貨物を載置するための貨物貯蔵板5が設けられている。貨物貯蔵板5に駆動部材2が設けられている。通路口は第1の通路口1を含む。駆動部材2の下流に貨物が通過する第1の通路口1が設けられている。駆動部材2は貨物貯蔵板5上の貨物を貨物貯蔵板5から押し出し、その後、重力の作用で、貨物が第1の通路口1を通過して次の単体キャビネットに入る。以下は、具体的な実施例を結合して、本出願における組立式キャビネットについて詳細に説明する。
【実施例1】
【0044】
組立式キャビネットは、複数の単体キャビネットが積層されてなる。換言すれば、本実施例における組立式キャビネットは、単体キャビネットを一層ずつ積み重ねてなるものである。
図1~16を参照する。
図1~
図16はいずれも、積層されてなる組立式キャビネットに属する。
【0045】
単体キャビネットは、水平に配置されてもよいし、斜めに配置されてもよい。単体キャビネットは斜めに配置されると、
図12に示すような形態となる。この場合は、傾斜したスペースに適用し、あるいは芸術的な装飾品に適用する。
図12から分かるように、最上層の単体キャビネット内の貨物を取り出す場合、最上層の単体キャビネット内の駆動部材2は貨物を駆動して斜め下方に移動させてから、中間層の単体キャビネットの貨物貯蔵板5に落下させることができる。そして、中間層の単体キャビネット内の駆動部材2は、貨物を斜め下方に移動させるように駆動し、貨物が第1の通路口1を通過して最下層の単体キャビネットに入る。最後、最下層の単体キャビネット内の駆動部材2の駆動により、貨物は、最下層の単体キャビネットの第1の通路口1から取り出される。説明すべきは、本実施例では、貨物貯蔵板5は傾斜して設けられているので、貨物が勝手に滑り落ちることを防止するために、駆動部材2を螺旋プッシュロッドとすることができるということである。自然状態では、貨物は、螺旋プッシュロッドの螺旋構造に係止される。貨物を駆動する必要がある場合、螺旋プッシュロッドは一回転し、貨物は1ピッチの距離だけ押し進められる
【0046】
貨物貯蔵板は、斜めに配置しても水平に配置してもよい。ワインを置く場合、コルクがワインに浸漬するように、傾斜した貨物貯蔵板を選択すればよい。
【0047】
単体キャビネットの大きさは異なってもよい。
図13~
図14を参照すると、
図13では、下から上にかけて、単体キャビネットの体積は徐々に大きくなり、かつ単体キャビネットは左揃えである。それぞれの層の第1の通路口1は上下に揃えられている。最上層の単体キャビネット内の貨物を取得する必要がある場合、3層の単体キャビネットの第1の通路口1を全て開状態にし、その後、最上層の単体キャビネット内の駆動部材2が貨物を第1の通路口1へ駆動させることで、貨物を順次三つの第1の通路口1を通過させて外に移動させる。
図14では、下から上にかけて、単体キャビネットの体積は徐々に大きくなり、かつ単体キャビネットはいずれも中央に配置されている。また、それぞれの層の単体キャビネットの中間部には一つの第1の通路口1が設けられている。これにより、左右両側の駆動部材2は、貨物を中間部へ駆動することで、貨物を第1の通路口1によって移動させることができる。具体的な手順は、ここでは詳述しない。
【0048】
図15では、下から上にかけて、単体キャビネットの体積は徐々に小さくなり、かつ単体キャビネットは右揃えで配置されている。また、特に説明すべきは、
図15では、駆動部材2の左右両側にはいずれも、第1の通路口1が設けられ、即ち、デュアル通路口設定となることである。このようにすれば、駆動部材2で貨物を左右両側へ駆動させて、貨物を取り出すことができる。勿論、中間層の単体キャビネットが最大又は最小であること、それぞれの層の単体キャビネットに、単一の第1の通路口1、二つの第1の通路口1、又は複数の第1の通路口1が設けられること、それぞれの層の単体キャビネットがずれ配置されること等はいずれも、
図13~
図15に基づく変形に属するものであるため、本出願における「組立式キャビネットは、複数の単体キャビネットが積層されてなる」の保護範囲に含まれる。
【0049】
さらに、単体キャビネットのパネルは透明にすることができる。このようにすれば、顧客がパネル越しに単体キャビネット内の貨物を観察するのに便利である。勿論、単体キャビネットに、比較的プライベートな又は重要な貨物が貯蔵される場合は、パネルを不透明にすればよい。ここで、説明すべきは、本明細書に記載された「パネル」とは、いずれも単体キャビネットにおける顧客に面する端板を指すということである。
図16を参照すると、
図16の組立式キャビネットは3層のキャビネットである。3層の単体キャビネットは左に揃えられている。また、3層の単体キャビネットの左側はパネルを有する側になる。従って、3層の単体キャビネットは、パネルを有する側へ揃えて設けられていることになる。また、それぞれの層の単体キャビネットのパネルは傾斜して設けられ、下から上へ外向きに傾斜する。好ましくは、最下層から最上層まで、パネルの傾斜角度が段階的に大きくなる。このように設置すると、顧客が下から上へ単体キャビネット内の貨物を観察するのに便利である。また、上層の単体キャビネット内の貨物を下層の単体キャビネットに移送する際に、貨物が傾斜したパネルに沿ってスライドできることで、貨物の移動の安定性が確保される。
【0050】
単体キャビネットの断面形状は多角形であってもよく、規則的な多角形と不規則な多角形を含む。具体的には、単体キャビネットの断面形状は、
図1、
図8、
図12、
図13、
図14、
図15のように、長方形であってもよく、
図2のように、正方形であってもよく、
図11のように、菱形であってもよく、
図3、
図4、
図5、
図6のように、正六角形であってもよく、
図9、
図10のように、不規則な六角形であってもよい。
【0051】
単体キャビネットをマトリクス型に配列すれば、1面のキャビネット壁を形成することができる。このキャビネット壁は、装飾品としてもよいし、間仕切り壁としてもよい。
図1~
図11を参照する。マトリクス型組立式キャビネットにおける単体キャビネットの断面形状が長方形又は正方形であれば、
図1、
図2、
図8のように、上層の単体キャビネットの底板は、下層の単体キャビネットの天板に貼り合わせられる。貼り合わせられた2枚の板は水平板である。貨物が通過する第1の通路口1は、貼り合わせられた底板と天板を貫通する。上層の単体キャビネット内の貨物は第1の通路口1を通過して下層の単体キャビネットに入る。
図1と
図8のように、単体キャビネット内の駆動部材2は単体キャビネットのパネルとほぼ平行であれば、駆動部材の駆動方向は左右方向である。
図2に示すように、単体キャビネット内の駆動部材2は、単体キャビネットのパネルとほぼ垂直、即ち駆動方向が前後方向であってもよい。
【0052】
組立式キャビネットは、規則的な多面体又は不規則的な多面体であってもよい。マトリクス型組立式キャビネットにおける単体キャビネットの断面形状は正六角形、菱形、不規則な六角形であれば、
図3~
図6、
図11、及び
図9と
図10のように、上層の単体キャビネットは、下層で隣接する二つの単体キャビネットの間に置かれる。上層の単体キャビネットの左下側板は、左下方の単体キャビネットの右上側板に貼り合わせられる。上層の単体キャビネットの右下側板は、右下方の単体キャビネットの左上側板に貼り合わせられる。貼り合わせられた2枚の板は傾斜板である。貼り合わせられた2枚の板には、貨物が通過する第1の通路口1が貫通して設けられている。即ち、上層の単体キャビネットは、左側の第1の通路口1を通過して左下方の単体キャビネットに入ることができ、右側の第1の通路口1を通過して右下方の単体キャビネットに入ることができる。これらのマトリクス型組立式キャビネットにおいても、同様に駆動部材2を、単体キャビネットのパネルとほぼ垂直に設置する場合とほぼ平行に設置する場合という二つの態様に分けることができる。駆動部材2は単体キャビネットのパネルとほぼ垂直に設置されると、前後駆動となる。駆動部材2は単体キャビネットのパネルとほぼ平行に設置されると、左右駆動となる。
【0053】
マトリクス型組立式キャビネットにおいて、いずれかの単体キャビネット内の貨物は、最下層の単体キャビネットからのみ外に移動されることができ、顧客が貨物を取りやすくなっている。第1の通路口1には、自動ドアパネル4が設けられている。この自動ドアパネル4は、第1の通路口1の開閉を制御するために使用される。顧客は、貨物を最下層のある一つの単体キャビネットから出荷することを選択することができる。
図7を参照すると、最上層のBキャビネット内の貨物が最下層のHキャビネットから取り出されるとき、貨物の移動経路はB-D-Hであり、最上層のBキャビネット内の貨物が最下層のIキャビネットから取り出されるとき、貨物の移動経路はB-D-I又はB-E-Iであり、最上層のBキャビネット内の貨物が最下層のJキャビネットから取り出されるとき、貨物の移動経路はB-E-Jである。説明すべきは、最下層に位置する単体キャビネットの通路口が出口となることである。
【0054】
自動ドアパネル4は伸縮式に設けられてもよく、反転式に設けられてもよい。本実施例では、自動ドアパネル4を優先的に反転式に設置する。即ち、自動ドアパネル4は第1の通路口1にヒンジ結合される。自動ドアパネル4が回動するときに、第1の通路口1の開閉を実現することができる。即ち、自動ドアパネル4が一つの方向に回動し、第1の通路口1を閉塞した後、第1の通路口1は閉状態となる。自動ドアパネル4がもう一つの方向に回動し、第1の通路口1から離れた後、第1の通路口1は開状態となる。また、自動ドアパネル4の傾きは、自動ドアパネル4上の貨物のスリップ速度に影響を与えることができる。
【0055】
例えば、貨物が第1の通路口1を通過する際のスリップ速度を上げるようとするときは、自動ドアパネル4を比較的傾斜の大きい位置に反転させる。このようにすれば、自動ドアパネル4が加速案内板として機能する。貨物が第1の通路口1を通過する際のスリップ速度を下げるようとするときは、自動ドアパネル4を比較的傾斜の緩やかな位置に反転させる。このようにすれば、自動ドアパネル4が減速案内板として機能する。実際の使用においては、一部の砕けやすい貨物に対して、貨物のスリップ速度を下げることができる。一部の砕けにくい貨物に対しては、貨物のスリップ速度を適切に大きくすることができる。
【0056】
図2と
図5に示すように、単体キャビネット内の駆動部材2の駆動方向が前後方向であれば、駆動部材2の下流の第1の通路口1を大きくすることができ、これにより自動ドアパネル4の中間部を第1の通路口1にヒンジ結合することができる。
図1、
図3、
図4、
図6、
図8に示すように、単体キャビネット内の駆動部材2の駆動方向が左右方向で、スペースの制限性により、駆動部材2の下流の第1の通路口1は小さくしか設置できない場合は、自動ドアパネル4を第1の通路口1の側に設置する。
【0057】
最下層の単体キャビネットからの荷取りに加えて、直接目的の単体キャビネットから荷取りすることができる。例えば、本実施例では、単体キャビネットのパネルにはキャビネットドアが設けられている。キャビネットドアを開けてから直接単体キャビネットから貨物を取り出すことができる。マトリクス型組立式キャビネットが間仕切り壁として機能する場合、間仕切り壁の内側の人は組立式キャビネットを使用することができ、間仕切り壁の外側の人も組立式キャビネットを使用することができる。また、組立式キャビネットの一部の単体キャビネットのキャビネットドアを間仕切り壁の内側に向ければ、この一部の単体キャビネットは、間仕切り壁の内側の人が使用するものとなる。間仕切り壁の外側の人が使用できるようにするには、他の一部の単体キャビネットのキャビネットドアを間仕切り壁の外側に向ける。
【0058】
上記の自動ドアパネル4が貨物の案内板として機能することに加えて、調整板3を増設して、さらに貨物を案内することも可能である。調整板3は、駆動部材2の下流に設けられ、単体キャビネットの側板にヒンジ結合される。説明すべきは、ここでの「側板」とは、単体キャビネットにおけるパネルと交わる板であるということである。貨物は駆動部材2により駆動され貨物貯蔵板5から離れた後、重力の作用で調整板3に落下し、その後、調整板3が貨物を対応する第1の通路口1に導入する。このように設置すれば、貨物のスムーズな外への移動を確保できる。また、調整板3の傾きを調整することで貨物の滑り落ちる速度を制御することができる。
【0059】
マトリクス型組立式キャビネットについては、両面又は多面の組立式キャビネットを一体に組み合わせることができる。1面の組立式キャビネットの単体キャビネットの間は第1の通路口1によって連通を実現し、隣接する両面の組立式キャビネットの間も第1の通路口1によって連通を実現する。また、貨物を調整板3によって隣接する面の組立式キャビネットに導入する。
図8を参照すると、
図8は両面のマトリクス型組立式キャビネットを示している。調整板3は、後の組立式キャビネットに向く。貨物は駆動部材2の駆動により調整板3に落下すると、調整板3は貨物を後の組立式キャビネットに導入する。
【0060】
説明すべきは、調整板3は、
図14に示すように、ユニバーサルジョイント8によって単体キャビネットの側板にヒンジ結合することができるということである。
【0061】
図3、4、6を参照すると、貨物貯蔵板5は支持ロッド6によって支持され、支持ロッド6は駆動部材2の駆動方向に沿って延びており、貨物貯蔵板5は支持ロッド6に沿って移動可能となっている。支持ロッド6は貨物貯蔵板5の案内ロッドに相当し、貨物貯蔵板5が駆動装置からの駆動力を受けた後、貨物貯蔵板5は支持ロッド6に沿って移動する。このように設置すれば、貨物貯蔵板5の位置を調整しやすく、それにより貨物貯蔵板5上の貨物は、駆動部材2の駆動によりスムーズに単体キャビネットの第1の通路口1を通過するようになる。貨物貯蔵板5を駆動するための駆動装置はモータ、又はリードスクリュー、若しくは油圧機構であってもよい。
【0062】
図3、4、6に示すように、貨物貯蔵板5は、重力方向に沿って上下に配列された複数のものであってもよく、このようにすれば使用者の異なるニーズをさらに満たすようになる。また、使用者は必要に応じて、層ごとに貨物貯蔵板5に貯蔵する貨物の種類を設定することができる。例えば、第1層の貨物貯蔵板5に最も新鮮な貨物が貯蔵され、第2層の貨物貯蔵板5に新鮮な貨物が貯蔵され、第3層の貨物貯蔵板5に賞味期限が近い貨物が貯蔵される。時間の経過とともに、第1層の貨物貯蔵板5上の貨物が売れず、最も新鮮な貨物が新鮮な貨物になった場合に、新鮮になった貨物を第1層の貨物貯蔵板5から第2層の貨物貯蔵板5に自動的に移送することができる。具体的な操作は以下の通りである。即ち、第2層の貨物貯蔵板5を外に移動させるように駆動してから、第1層の貨物貯蔵板5の駆動部材2は、第1層の貨物貯蔵板5上の貨物を第2層の貨物貯蔵板5に押し付け、その後、第2層の貨物貯蔵板5が後退してリセットされる。
【0063】
通路は、第1の通路口1と第2の通路口9を含む。第2の通路口9は駆動部材の延長線に設けられている。貨物貯蔵板上の貨物は、駆動部材の駆動により第2の通路を通過して隣接する単体キャビネットに入ることができる。マトリクス配列の組立式キャビネットについては、組立式キャビネットが左右駆動であれば、第2の通路口9は、左右に隣接する二つの単体キャビネットを連通するために用いられる。左側の単体キャビネットにある貨物貯蔵板上の貨物は、駆動部材の駆動により、第2の通路口9を通過して右側の単体キャビネットの貨物貯蔵板に到達することができる。本実施例では、同一層の単体キャビネットの間は連通している。このようにすれば、貨物の流出経路がより多様化される。また、貨物貯蔵板は、駆動装置の駆動により第2の通路口9を通過して隣接する単体キャビネットに入ることができる。即ち、貨物貯蔵板は、同層の単体キャビネットの間を移動可能である。
【0064】
さらに、駆動部材2は複数並設されたものであってもよい。即ち、
図2と
図5に示すように、駆動部材2は同一水平面において複数並設される。これに対応して、貨物貯蔵板5も複数並設されており、使用者のより多くのニーズを満たす。
【0065】
説明すべきは、駆動部材2は、プッシュロッドであってもよいということである。このプッシュロッドは螺旋プッシュロッドであってもよく、リードスクリューで駆動される伸縮ロッドであってもよく、又は駆動チェーンで駆動される伸縮ロッドであってもよく、コンベアーであってもよい。本明細書は、プッシュロッドの構成については具体的に限定せず、貨物貯蔵板5上の貨物を貨物貯蔵板5から押し出すことができれば、いずれも本明細書の保護範囲に含まれる。
【実施例2】
【0066】
単体キャビネットは錐体構造であってもよい。
図18に示すように、錐体構造の単体キャビネットは、扇形に組み合わせることができる。側部の単体キャビネットと中間部の単体キャビネットとの間は第1の通路口1を介して連通する。側部の単体キャビネット内の貨物は、第1の通路口1を通過して中間部の単体キャビネットに入ることができ、中間部の単体キャビネット内の貨物は、第1の通路口1を通過してもう一つの側部の単体キャビネットに入ることができる。
【0067】
図19に示すように、錐体構造の単体キャビネットはさらに球形に組み合わせることができる。
図19では、隣接する単体キャビネットの間は、それぞれの1枚の側板によって貼り合わせられる。貼り合わせられた二つの側板に第1の通路口1が設けられている。この第1の通路口1は、隣接する二つの単体キャビネットを連通するために用いられる。
【実施例3】
【0068】
組立式キャビネットはさらに上層列キャビネット10と下層列キャビネット11を含む。上層列キャビネット10は、即ち上層の一列の単体キャビネットである。下層列キャビネット11は、即ち下層の一列の単体キャビネットである。
図21に示す通りである。
図21では、上層列キャビネット10の一つの単体キャビネットは、下層列キャビネット11の一つの単体キャビネットに貼り合わせられる。貼り合わせられた二つの単体キャビネットの間は第1の通路口1を介して連通する。このように、上層列キャビネット10と下層列キャビネット11との間は通路口1を介して連通可能となる。また、上層列キャビネット10のキャビネットドアと下層列キャビネット11のキャビネットドアとはいずれも、互いの視認範囲外に位置する。このように設置すれば、顧客は上層列キャビネット10又は下層列キャビネット11の前にそれぞれ立って商品を選択することができ、混雑することなく、かつ顧客のプライバシーを保護することができる。
【0069】
さらに、上層列キャビネット10は複数である。かつ、それぞれの上層列キャビネット10のキャビネットドアはいずれも、他の上層列キャビネット10のキャビネットドアの視認範囲外に位置する。このように、顧客がいずれも上層列キャビネット10で商品を購入しても、互いに混雑やプライバシーの漏洩を招くことがない。
【0070】
さらに、下層列キャビネット11は複数である。かつ、それぞれの下層列キャビネット11のキャビネットドアはいずれも、他の下層列キャビネット11のキャビネットドアの視認範囲外に位置する。このように、顧客はいずれも下層列キャビネット11で商品を購入しても、互いに混雑やプライバシーの漏洩を招くことがない。
【実施例4】
【0071】
組立式キャビネットはさらに、多面体構造の単体キャビネットから規則的又は不規則な構造に組み立てられてなる。具体的には、組立式キャビネットは砕石状であってもよい。砕石状の組立式キャビネットは砕石状の単体キャビネットを組み合わせたものである。
図20を参照する。
図20では、三つの単体キャビネットを組み合わせて一つの砕石状の組立式キャビネットとしている。三つの単体キャビネットはいずれも、不規則な八面体である。本明細書は砕石状の単体キャビネットについて具体的に限定せず、砕石に類似する構造体であれば、いずれも本明細書の保護範囲に含まれる。
図20では、隣接する二つの単体キャビネットの間はそれぞれの側板によって互いに貼り合わせられる。互いに貼り合わせられた二つの側板には、貨物が通過する第1の通路口1が設けられている。このように、三つの砕石状の単体キャビネットの間は連通している。
【0072】
さらに、単体キャビネットと単体キャビネットとの間はボルトによって接続するか、又は係着することができる。本明細書は単体キャビネットの間の接続方式について具体的に限定せず、組立式キャビネットを一体に接続することができれば、いずれも本明細書の保護範囲に含まれる。
【0073】
最後に、「含む」、「有する」という用語、又はこれらの用語の他の任意の変形は、非排他的包含を含むものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、製品、又はデバイスに、これらの要素を含ませるだけでなく、明確に列記されていない他の要素も含ませ、又はプロセス、方法、製品、又はデバイスに固有の要素をさらに含ませるものであることにさらに留意されたい。さらなる制限がなければ、「一つの~を含む」という記述によって定義される要素は、上記の要素を含むプロセス、方法、製品、又はデバイスが、追加の同一つの要素をさらに含むことを除外するものではない。
【0074】
本明細書における実施形態は漸進的に説明しており、各実施形態は他の実施形態との違いに焦点が当てられており、実施形態の同一又は類似の部分については互いに参照すればよい。
【0075】
開示する実施形態の上記説明は、当業者が本開示を実施又は実行することを可能にする。これらの実施形態に対する多くの変更は、当業者にとって明らかなことであり、本明細書で定義した一般的な原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態において実施され得る。したがって、本発明は、本明細書に開示する実施形態に限定されず、本明細書に開示する原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲によって定義されるべきである。
【符号の説明】
【0076】
1 ・・・第1の通路口;
2 ・・・駆動部材;
3 ・・・調整板;
4 ・・・自動ドアパネル;
5 ・・・貨物貯蔵板;
6 ・・・支持ロッド;
7 ・・・パネル;
8 ・・・ユニバーサルジョイント;
9 ・・・第2の通路口;
10 ・・・上層列キャビネット;
11 ・・・下層列キャビネット。