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特許7569515仮想空間処理装置、仮想空間処理システム、仮想空間処理プログラム、仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体、及び仮想空間処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】仮想空間処理装置、仮想空間処理システム、仮想空間処理プログラム、仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体、及び仮想空間処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20241010BHJP
【FI】
G06Q30/0241
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022084084
(22)【出願日】2022-05-23
(65)【公開番号】P2023172353
(43)【公開日】2023-12-06
【審査請求日】2024-04-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516249470
【氏名又は名称】株式会社STYLY
(73)【特許権者】
【識別番号】522203787
【氏名又は名称】株式会社Nicogory
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(72)【発明者】
【氏名】山口 征浩
(72)【発明者】
【氏名】浦野 幸
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-157785(JP,A)
【文献】国際公開第2020/157995(WO,A1)
【文献】特開2003-248650(JP,A)
【文献】特開2021-081333(JP,A)
【文献】特開2007-334732(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、
前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、
前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、
前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記仮想空間には、前記環境として、山、川、海、町のうち少なくとも二つの環境に対応した領域が設けられ、
前記キャラクタ処理部は、前記仮想空間内において、前記少なくとも二つの環境に対応した領域に、前記ユーザを前記キャラクタによって誘導させることによって、前記ユーザを、前記少なくとも二つの環境に置く仮想空間処理装置。
【請求項2】
前記キャラクタ処理部は、前記仮想空間内において、前記複数の仮想店舗に、前記ユーザを前記キャラクタによって誘導させることによって、前記ユーザを、前記複数の仮想店舗に対応する環境に置く請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項3】
前記キャラクタ処理部は、前記仮想空間内において、前記キャラクタによって、前記ユーザと会話させることによって、前記ユーザを、会話している状況に置く請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項4】
前記仮想空間処理部は、前記仮想空間内の天候を変化させることによって、前記ユーザを、前記天候が変化した状況に置く請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項5】
前記反応取得部は、前記ユーザの視線を検出する視線検出部から、前記ユーザの視線を示す視線情報を前記ユーザ反応として取得する請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項6】
前記興味推定部は、前記視線情報が、前記ユーザの視線が略ランダムに動く状態から、一定の位置に予め設定された判定時間留まる状態に変化したとき又は二箇所の間を往復する往復運動に変化したとき、前記ユーザは、前記ユーザ反応を示した前記環境又は前記状況に興味があると推定して記憶する請求項に記載の仮想空間処理装置。
【請求項7】
前記反応取得部は、前記ユーザが置かれた環境又は状況に対応して、前記ユーザが選択可能な選択肢を前記表示装置に表示させ、前記ユーザの選択を前記ユーザ反応として取得し、
前記興味推定部は、前記ユーザの選択に関する事柄に興味があると推定して記憶する請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項8】
複数の商品名を予め記憶する商品名記憶部をさらに備え、
前記反応取得部は、前記ユーザが会話している状況において、前記ユーザの発言を前記ユーザ反応として取得し、
前記興味推定部は、前記取得されたユーザの発言に、前記商品名記憶部に記憶された商品名が含まれていたとき、その商品名の商品に興味があると推定して記憶する請求項に記載の仮想空間処理装置。
【請求項9】
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、前記複数の仮想店舗のうちいずれかに興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された仮想店舗へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項10】
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、特定の商品に興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された商品を販売している仮想店舗へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる請求項1に記載の仮想空間処理装置。
【請求項11】
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、前記少なくとも二つの環境に対応した領域のうちいずれかの領域に興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された領域へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる請求項に記載の仮想空間処理装置。
【請求項12】
複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、
前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、
前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、
前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記反応取得部は、前記ユーザの視線を検出する視線検出部から、前記ユーザの視線を示す視線情報を前記ユーザ反応として取得し、
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、所定の天候に関係する仮想店舗に興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記所定の天候に関係する仮想店舗へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる仮想空間処理装置。
【請求項13】
複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、
前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、
前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、
前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味が記憶された後に前記ユーザが、前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、前記複数の仮想店舗のうちいずれかに興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された仮想店舗へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる仮想空間処理装置。
【請求項14】
複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、
前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、
前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、
前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味が記憶された後に前記ユーザが、前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが特定の商品に興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された商品を販売している仮想店舗へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる仮想空間処理装置。
【請求項15】
複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、
前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、
前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、
前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味が記憶された後に前記ユーザが、前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、山、川、海、町のうち少なくとも二つの環境に対応した領域のうちいずれかの領域に興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された領域へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる仮想空間処理装置。
【請求項16】
複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、
前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、
前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、
前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味が記憶された後に前記ユーザが、前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させ、
前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、所定の天候に関係する仮想店舗に興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記所定の天候に関係する仮想店舗へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる仮想空間処理装置。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか1項に記載の仮想空間処理装置と、
前記表示装置とをさらに備える仮想空間処理システム。
【請求項18】
請求項5又は6に記載の仮想空間処理装置と、
前記視線検出部とをさらに備える仮想空間処理システム。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1~16のいずれか1項に記載の仮想空間処理装置として機能させる仮想空間処理プログラム。
【請求項20】
コンピュータを、請求項1~16のいずれか1項に記載の仮想空間処理装置として機能させる仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間に関する処理を行う仮想空間処理装置、仮想空間処理システム、仮想空間処理プログラム、仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体、及び仮想空間処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、メタバースと呼ばれる電子データによる仮想三次元空間において、仮想三次元空間を構成するオブジェクトにより広告を行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-015333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、仮想空間にログインしたユーザは、仮想空間内での体験を楽しもうとして仮想空間を訪れているのであり、上述のように、仮想空間内で明らかな広告が行われると、ユーザにとって広告が煩わしく感じられるおそれがある。そのため、仮想空間内で行われる広告が、仮想空間でのユーザの満足感を低下させ、ユーザの購買意欲の喚起につながらないおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、仮想空間での購買行動に対するユーザの満足感を向上させることが容易な仮想空間処理装置、仮想空間処理システム、仮想空間処理プログラム、仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体、及び仮想空間処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る仮想空間処理装置は、複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させる仮想空間処理部と、前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させるキャラクタ処理部と、前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得する反応取得部と、前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶する興味推定部とを備え、前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる。
【0007】
また、本発明に係る仮想空間処理方法は、(a)複数の仮想店舗を含む仮想空間を、表示装置によって表示させ、(b)前記仮想空間内に、ユーザの会話相手となるキャラクタを、前記表示装置によって表示させ、(c)前記仮想空間内において、前記ユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応して前記ユーザが示した反応であるユーザ反応を取得し、(d)前記取得されたユーザ反応から、前記ユーザの興味を推定して記憶し、(e)前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させる。
【0008】
これらの構成によれば、ユーザは、仮想空間内で、キャラクタと会話しながら複数の仮想店舗を訪れることができ、いわゆるウィンドショッピングを楽しむことが可能となる。そして、仮想空間内でユーザが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応してユーザが示した、ユーザの自然な反応から推定されたユーザ興味がキャラクタの行動に反映されるので、明示的な広告のような煩わしさをユーザに感じさせることなく、仮想空間での購買行動に対するユーザの満足感を向上させることが容易となる。
【0009】
また、前記キャラクタ処理部は、前記仮想空間内において、前記複数の仮想店舗に、前記ユーザを前記キャラクタによって誘導させることによって、前記ユーザを、前記複数の仮想店舗に対応する環境に置くことが好ましい。
【0010】
この構成によれば、ユーザは、キャラクタの誘導により複数の仮想店舗を訪れることができるので、より積極的にウィンドショッピングを楽しむことが可能となる。また、複数の仮想店舗の異なる環境にユーザが誘導され、互いに異なる複数の環境に対応してユーザが示した反応からユーザの興味が推定される。その結果、より多くのユーザの興味を推定することが容易となる。
【0011】
また、前記仮想空間には、前記環境として、山、川、海、町のうち少なくとも二つの環境に対応した領域が設けられ、前記キャラクタ処理部は、前記仮想空間内において、前記少なくとも二つの環境に対応した領域に、前記ユーザを前記キャラクタによって誘導させることによって、前記ユーザを、前記少なくとも二つの環境に置くことが好ましい。
【0012】
人には、山、川、海、町のような環境に対して好みがある。従って、山、川、海、町のうち少なくとも二つの環境に対応した領域にユーザを誘導し、それぞれの環境に対応してユーザが示すユーザ反応からユーザの興味を推定することによって、山、川、海、町のような環境に対するユーザの興味を推定することが可能となる。
【0013】
また、前記キャラクタ処理部は、前記仮想空間内において、前記キャラクタによって、前記ユーザと会話させることによって、前記ユーザを、会話している状況に置くことが好ましい。
【0014】
この構成によれば、ユーザがキャラクタと会話している状況において、ユーザが示すユーザ反応からユーザの興味を推定することが可能となる。
【0015】
また、前記仮想空間処理部は、前記仮想空間内の天候を変化させることによって、前記ユーザを、前記天候が変化した状況に置くことが好ましい。
【0016】
この構成によれば、仮想空間内の天候が変化した状況において、ユーザが示すユーザ反応からユーザの興味を推定することが可能となる。
【0017】
また、前記反応取得部は、前記ユーザの視線を検出する視線検出部から、前記ユーザの視線を示す視線情報を前記ユーザ反応として取得することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、ユーザは、自分の興味の対象に対して自然に視線を向けるので、反応取得部は、視線検出部で検出されたユーザの視線を示す視線情報を、ユーザ反応として取得することができる。
【0019】
また、前記興味推定部は、前記視線情報が、前記ユーザの視線が略ランダムに動く状態から、一定の位置に予め設定された判定時間留まる状態に変化したとき又は二箇所の間を往復する往復運動に変化したとき、前記ユーザは、前記ユーザ反応を示した前記環境又は前記状況に興味があると推定して記憶することが好ましい。
【0020】
ユーザが自分の興味を示していないとき、ユーザの視線は略ランダムに動く傾向があるのに対し、ユーザが自分の興味を示すと、ユーザの視線は一定の位置に予め設定された判定時間留まったり、二箇所の間を往復する往復運動に変化したりする。そこで、興味推定部は、ユーザの視線が略ランダムに動く状態から、一定の位置に予め設定された判定時間留まる状態に変化したとき又は二箇所の間を往復する往復運動に変化したとき、ユーザが前記ユーザ反応を示した前記環境又は前記状況に興味があると推定することが可能となる。
【0021】
また、前記反応取得部は、前記ユーザが置かれた環境又は状況に対応して、前記ユーザが選択可能な選択肢を前記表示装置に表示させ、前記ユーザの選択を前記ユーザ反応として取得し、前記興味推定部は、前記ユーザの選択に関する事柄に興味があると推定して記憶することが好ましい。
【0022】
この構成によれば、ユーザが置かれた環境又は状況に対応して、ユーザが選択可能な選択肢が表示されるので、興味推定部は、ユーザの選択に基づいて、ユーザが、選択された事柄に関して興味があると推定することが可能となる。
【0023】
また、複数の商品名を予め記憶する商品名記憶部をさらに備え、前記反応取得部は、前記ユーザが会話している状況において、前記ユーザの発言を前記ユーザ反応として取得し、前記興味推定部は、前記取得されたユーザの発言に、前記商品名記憶部に記憶された商品名が含まれていたとき、その商品名の商品に興味があると推定して記憶することが好ましい。
【0024】
この構成によれば、購買を喚起したい特定の商品の商品名を予め商品名記憶部に記憶させておくことによって、その特定の商品に対するユーザの興味の有無を推定することが容易となる。
【0025】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、前記複数の仮想店舗のうちいずれかに興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された仮想店舗へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0026】
この構成によれば、ユーザは、自分が興味を持っている仮想店舗へ、キャラクタによって誘導してもらえるので、仮想空間での購買行動に対するユーザの満足感を向上させることが容易となる。
【0027】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、特定の商品に興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された商品を販売している仮想店舗へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0028】
この構成によれば、ユーザは、自分が興味を持っている商品を販売している仮想店舗へ、キャラクタによって誘導してもらえるので、仮想空間での購買行動に対するユーザの満足感を向上させることが容易となる。
【0029】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、前記少なくとも二つの環境に対応した領域のうちいずれかの領域に興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された領域へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0030】
この構成によれば、ユーザは、自分が興味を持っている環境に対応した領域へ、キャラクタによって誘導してもらえるので、仮想空間に対するユーザの満足感を向上させることが容易となる。
【0031】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、所定の天候に関係する仮想店舗に興味があると推定された場合、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記所定の天候に関係する仮想店舗へ誘導させることによって、前記推定された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0032】
この構成によれば、ユーザは、自分が興味を持っている天候に関係する仮想店舗へ、キャラクタによって誘導してもらえるので、仮想空間での購買行動に対するユーザの満足感を向上させることが容易となる。
【0033】
また、前記キャラクタ処理部は、前記推定された興味が記憶された後に前記ユーザが、前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0034】
この構成によれば、仮想空間内においてユーザが反応を示してから時間が経過した後にユーザの興味がキャラクタの行動に反映される。その結果、ユーザが押しつけがましく感じることなく、自然に、ユーザの興味に沿った誘導がキャラクタによって行われるので、仮想空間に対するユーザの満足感が向上し、購買行動に対するユーザの満足感が向上し易くなる。
【0035】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、前記複数の仮想店舗のうちいずれかに興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された仮想店舗へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0036】
この構成によれば、ユーザは、仮想空間内においてユーザが反応を示してから時間が経過した後に、自分が興味を持っている仮想店舗へ、キャラクタによって誘導してもらえる。その結果、ユーザが押しつけがましい不自然さを感じることなく、自然に、キャラクタによる誘導が行われるので、購買行動に対するユーザの満足感が向上し易くなる。
【0037】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが特定の商品に興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された商品を販売している仮想店舗へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0038】
この構成によれば、ユーザは、仮想空間内においてユーザが反応を示してから時間が経過した後に、自分が興味を持っている商品を販売している仮想店舗へ、キャラクタによって誘導してもらえる。その結果、ユーザが押しつけがましい不自然さを感じることなく、自然に、キャラクタによる誘導が行われるので、購買行動に対するユーザの満足感が向上し易くなる。
【0039】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、山、川、海、町のうち少なくとも二つの環境に対応した領域のうちいずれかの領域に興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記興味があると推定された領域へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0040】
この構成によれば、ユーザは、仮想空間内においてユーザが反応を示してから時間が経過した後に、自分が興味を持っている環境に対応した領域へ、キャラクタによって誘導してもらえる。その結果、ユーザが押しつけがましい不自然さを感じることなく、自然に、キャラクタによる誘導が行われるので、仮想空間に対するユーザの満足感が向上し易くなる。
【0041】
また、前記キャラクタ処理部は、前記ユーザが、所定の天候に関係する仮想店舗に興味があるとの推定結果が記憶された後に前記仮想空間をログオフした後、再び前記仮想空間にログインした場合に、前記キャラクタによって前記ユーザを、前記所定の天候に関係する仮想店舗へ誘導させることによって、前記記憶された興味を、前記キャラクタの行動に反映させることが好ましい。
【0042】
この構成によれば、ユーザは、仮想空間内においてユーザが反応を示してから時間が経過した後に、自分が興味を持っている天候に関係する仮想店舗へ、キャラクタによって誘導してもらえる。その結果、ユーザが押しつけがましい不自然さを感じることなく、自然に、キャラクタによる誘導が行われるので、購買行動に対するユーザの満足感が向上し易くなる。
【0043】
また、本発明に係る仮想空間処理システムは、上述の仮想空間処理装置と、前記表示装置とをさらに備える。
【0044】
この構成によれば、仮想空間処理システムに表示装置が含まれる。
【0045】
また、本発明に係る仮想空間処理システムは、上述の仮想空間処理装置と、前記視線検出部とをさらに備える。
【0046】
この構成によれば、仮想空間処理システムに視線検出部が含まれる。
【0047】
また、本発明に係る仮想空間処理プログラムは、コンピュータを、上述の仮想空間処理装置として機能させる。
【0048】
また、本発明に係る仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体は、コンピュータを、上述の仮想空間処理装置として機能させる仮想空間処理プログラムを記録する。
【発明の効果】
【0049】
このような構成の仮想空間処理装置、仮想空間処理システム、仮想空間処理プログラム、仮想空間処理プログラムが記録された記憶媒体、及び仮想空間処理方法は、仮想空間での購買行動に対するユーザの満足感を向上させることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】本発明の一実施形態に係る仮想空間処理方法を用いる仮想空間処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示す仮想空間処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図3】VRヘッドセットで表示される仮想空間の画像の一例を示す説明図である。
図4】仮想空間内に表示されたキャラクタの一例を示す説明図である。
図5】ウィンドショッピングの途中でVRヘッドセットに表示された画像の一例を示す説明図である。
図6】ユーザの視線情報の一例を示す説明図である。
図7】視線情報からユーザの興味を推定する方法を説明するための説明図である。
図8】キャラクタとユーザとが会話している状況の一例を示す説明図である。
図9】仮想空間内の天候を雨に変化させた場合の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る仮想空間処理方法を用いる仮想空間処理システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す仮想空間処理システム1は、仮想空間処理装置2、VRヘッドセット3(表示装置)、VRコントローラ4、及び端末装置5を備えている。
【0052】
端末装置5は、例えばパーソナルコンピュータやゲーム装置等の端末装置である。端末装置5は、例えばWiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信、又は有線通信によって、VRヘッドセット3及びVRコントローラ4との間でデータ送受信可能とされている。また、端末装置5は、ネットワーク6を介して仮想空間処理装置2とデータ送受信可能とされている。
【0053】
ネットワーク6は、例えばインターネット、公衆電話回線、移動体通信網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等、種々の通信手段であってもよく、これらの通信手段が組み合わされていてもよく、有線、無線、あるいは有線と無線とが組み合わされて構成されていてもよい。
【0054】
これにより、VRヘッドセット3及びVRコントローラ4は、端末装置5及びネットワーク6を介して仮想空間処理装置2とデータ送受信可能とされている。
【0055】
VRヘッドセット3は、いわゆるメタバースと称される、コンピュータ内に仮想的に構成された仮想空間を示す画像を表示するための表示装置である。VRヘッドセット3は、ユーザUの頭部にベルト等によって取り付け可能とされている。VRヘッドセット3は、ユーザUの視野を覆うように取り付けられるゴーグル状の筐体に、液晶又はEL(Electro Luminescence)等の表示器が設けられている。また、VRヘッドセット3は、音声を出力する図略のスピーカと、ユーザUの声を集音する図略のマイクとを備えている。
【0056】
VRヘッドセット3は、表示装置の一例に相当する。なお、表示装置はVRヘッドセットに限らない。表示装置は、例えば液晶又はEL等の平面ディスプレイであってもよく、いわゆるスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末装置であってもよい。
【0057】
また、VRヘッドセット3は、ユーザの視線方向を検出する、いわゆるアイトラッキングを行う視線検出部31を備えている。視線検出部31は、例えば赤外線光をユーザUの眼球に照射し、その眼球の赤外線画像から、ユーザUの視線方向を示す情報を検出する。
【0058】
視線検出部31による視線方向の検出方法としては、角膜反射法等、公知の種々の方法を用いることができる。赤外線画像等から視線方向を特定する処理は、必ずしも視線検出部31が実行する例に限られず、視線検出部31は赤外線画像等を検出するだけでもよく、赤外線画像等から視線方向を特定する処理は、端末装置5や仮想空間処理装置2で実行してもよい。
【0059】
また、VRヘッドセット3は、例えば3DoF(six degrees of freedom)対応のヘッドセットであり、ユーザUの前後、左右、上下の三方向の動きを検出するセンサを備えることが好ましい。さらにVRヘッドセット3は、いわゆる6DoF(six degrees of freedom)対応のヘッドセットであることがより好ましく、上述の三方向の動きを検出するセンサに加えて、前後に延びる軸回りの回転運動であるロール、左右に延びる軸回りの回転運動であるピッチ、及び上下に延びる軸回りの回転運動であるヨーの三軸回りの動きを検出するセンサとを備えることがより好ましい。なお、VRヘッドセット3は、ユーザUの動きを検出するセンサを備えていなくてもよい。
【0060】
VRコントローラ4は、ユーザUによる操作入力を取得するユーザインタフェース装置である。ユーザUは、VRコントローラ4を操作することによって、後述する選択肢を選択したり、コマンドやテキストを入力したりすることができる。また、VRヘッドセット3が上述のユーザUの動きを検出するセンサを備えていない場合、ユーザUは、VRコントローラ4を操作することによって、前後の動き、左右の動き、上下の動き、及び回転運動等を入力操作する構成であってもよい。
【0061】
VRヘッドセット3及びVRコントローラ4は、例えばWiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信又は有線通信によって、端末装置5とデータ送受信可能とされている。これにより、VRヘッドセット3及びVRコントローラ4は、端末装置5及びネットワーク6を介して仮想空間処理装置2とデータ送受信可能とされている。
【0062】
これにより、ユーザUがVRヘッドセット3を装着して現実世界で動くことにより検出された動きの情報、及び視線検出部31によって検出されたユーザUの視線方向を示す情報が、端末装置5及びネットワーク6を介して仮想空間処理装置2へ送信され、仮想空間処理装置2から端末装置5及びネットワーク6を介して送信された画像がVRヘッドセット3で表示される。また、ユーザUがVRコントローラ4を操作することによって入力された情報が、端末装置5及びネットワーク6を介して仮想空間処理装置2へ送信される。
【0063】
以下、VRヘッドセット3又はVRコントローラ4が、端末装置5及びネットワーク6を介して仮想空間処理装置2との間で送信又は受信することを、単に、VRヘッドセット3又はVRコントローラ4が、仮想空間処理装置2との間で送信又は受信すると記載する。
【0064】
仮想空間処理装置2は、いわゆるサーバ装置等のコンピュータによって構成することができる。仮想空間処理装置2は、例えば、演算部20と、記憶部25と、無線I/F部26とを備えている。無線I/F部26は、ネットワーク6を介して端末装置5と通信を行う通信回路である。
【0065】
記憶部25は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶装置である。記憶部25には、仮想空間を示すデータや、本発明の一実施形態に係る仮想空間処理プログラム等が記憶されている。また、記憶部25は、複数の商品名を予め記憶する商品名記憶部251として機能する。
【0066】
演算部20は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、及びこれらの周辺回路等から構成されている。演算部20は、記憶部25に記憶された仮想空間処理プログラムを実行することによって、仮想空間処理部21、キャラクタ処理部22、反応取得部23、及び興味推定部24として機能する。
【0067】
仮想空間処理部21は、記憶部25に記憶されている仮想空間VSを示すデータに基づく画像を、VRヘッドセット3へ送信し、VRヘッドセット3で表示させる。また、仮想空間処理部21は、VRヘッドセット3から受信したユーザUの動きの情報、又はVRコントローラ4から受信したユーザUが入力した動きの情報に応じて仮想空間VSを示す画像を変化させる。
【0068】
キャラクタ処理部22は、仮想空間処理部21によって表示された仮想空間VS内に、ユーザUの会話相手となるキャラクタCを、VRヘッドセット3によって表示させる。
【0069】
反応取得部23は、仮想空間VS内において、ユーザUが置かれた環境及び状況のうち少なくとも一方に対応してユーザUが示した反応であるユーザ反応を取得する。
【0070】
興味推定部24は、反応取得部23によって取得されたユーザ反応から、ユーザUの興味を推定して、例えば記憶部25に記憶する。
【0071】
次に、上述のように構成された仮想空間処理システム1の動作について説明する。図2は、図1に示す仮想空間処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、仮想空間処理部21は、ユーザUが仮想空間処理システム1、すなわち仮想空間VSにログインしたか否かを確認する(ステップS1)。
【0072】
ユーザUが仮想空間VSにログインすると(ステップS1でYES)、仮想空間処理部21は、仮想空間VSを示す画像をVRヘッドセット3に表示させる(ステップS2)。仮想空間処理部21は、VRヘッドセット3に表示される仮想空間VSの画像を、VRヘッドセット3又はVRコントローラ4で得られた動きの情報に応じて変化させる。ステップS2は、以下の処理と並行して実行され、ユーザUが仮想空間VS内で行動しているような感覚が得られるようになっている。
【0073】
図3は、VRヘッドセット3で表示される仮想空間VSの画像の一例を示す説明図である。仮想空間VS内には、ユーザUが歩くことができる道R、複数の仮想店舗SP1~SP4、及びイベント会場EVが含まれている。以下、仮想店舗SP1~SP4等の仮想店舗を総称して仮想店舗SPと称する。例えば、仮想店舗SP1は衣料品店、仮想店舗SP2は電気店、仮想店舗SP3は雑貨店、仮想店舗SP4は換金所というように、仮想空間VS内には、種類の異なる複数の仮想店舗SPが設けられることが好ましい。
【0074】
また、仮想空間VSには、ユーザUとは別の、仮想空間VSにログインしているユーザのアバターAV1,AV2が表示されている。これにより、ユーザUは、仮想空間VSにログインしている他のユーザと、アバターAV1,AV2を介して交流可能とされている。
【0075】
また、仮想空間VSには、町の領域Mと、山の領域Yとが設けられている。なお、仮想空間VSに設けられる領域は、町の領域Mと、山の領域Yとに限らない。仮想空間VSには、川、海、その他種々の環境に対応する領域が設けられていてもよい。仮想空間VSには、少なくとも二つの環境に対応した領域が設けられていることが好ましい。また、仮想空間VSには、雲CLや、青空等、仮想空間VS内の天候を表す画像が表示されるようになっている。
【0076】
次に、キャラクタ処理部22は、仮想空間VS内に、ユーザUの会話相手となるキャラクタCを、VRヘッドセット3によって表示させる(ステップS3)。ユーザUとキャラクタCとを会話させる方法としては、人工知能等、種々の公知技術を用いることができる。図4は、仮想空間VS内に表示されたキャラクタCの一例を示す説明図である。図4に示す例では、仮想空間VS内でユーザUが移動可能な道R沿いに複数の仮想店舗SPが配置され、道R上に、キャラクタCが表示されている。
【0077】
複数の仮想店舗SPが配置された仮想空間VS内を、ユーザUがキャラクタCと会話しながら一緒に移動すると、現実世界でのいわゆるウィンドショッピングが仮想空間VS内で再現される。人が、買い物が楽しいと感じるのは、購入時点ではなく、購入に至るまでの過程での、商品を見ながら想像を巡らせている時間であることが知られている。ウィンドショッピングは、このように商品を見ながら想像を巡らせている時間に他ならない。
【0078】
従って、仮想空間VS内で、ユーザUがキャラクタCと会話しながらウィンドショッピングを行う状況を作り出すことによって、ユーザUに楽しいと感じさせることができ、その結果、仮想空間での購買行動に対するユーザUの満足感を向上させることが容易となる。
【0079】
次に、キャラクタ処理部22は、記憶部25を参照し、ユーザUの興味の推定結果が記憶されているか否かを確認する(ステップS4)。ユーザUが初めて仮想空間VSにログインしたときは、まだユーザUの興味の推定結果は記憶部25に記憶されていないから(ステップS4でNO)、キャラクタ処理部22は、ステップS6へ処理を移行する。
【0080】
ステップS6において、仮想空間VS内の、ユーザUが置かれる環境又は状況を変化させ(ステップS6)、反応取得部23はユーザUが示したユーザ反応を取得し(ステップS7)、興味推定部24はユーザUのユーザ反応から、ユーザUの興味を推定して記憶する(ステップS8)。
【0081】
具体的には、例えば、キャラクタ処理部22は、仮想空間VS内において、複数の仮想店舗SPに、ユーザUをキャラクタCによって誘導させる、いわゆるウィンドショッピングをさせることによって、ユーザUを、複数の仮想店舗SPに対応する環境に置く(ステップS6)。これにより、ユーザUは、例えば衣料品店の仮想店舗SP1に行ったり、電気店の仮想店舗SP2に行ったり、雑貨店の仮想店舗SP3に行ったりすることによって、順次異なる環境に置かれる。
【0082】
図5は、ウィンドショッピングの途中でVRヘッドセット3に表示された画像の一例、すなわちユーザUが見た仮想空間VSの一例を示す説明図である。図5には、ユーザUのアバターであるユーザアバターUAを表示している。ユーザアバターUAは、VRヘッドセット3に表示されてもよく、表示されなくてもよい。
【0083】
図5に示すように、ユーザUは、仮想店舗SP2,SP4、アバターAV1,AV2、及び雲CL等の複数のオブジェクトが、ユーザUから見える環境に置かれている。例えばこのように、ユーザUが、複数のオブジェクトが見える環境に置かれた状態で、反応取得部23は、ユーザUの視線を検出する視線検出部31から、ユーザUの視線を示す視線情報をユーザ反応として取得する(ステップS7)。
【0084】
図6は、ユーザUの視線情報の一例を示す説明図である。図6では、ユーザUの見ている点、すなわち視線の先Pを星印で示し、視線の先P間の視線の移動を軌跡Ptで示している。図5に示すような、複数のオブジェクトが見える環境に置かれたユーザUは、最初は図6に示すように、視線の先Pが次々とランダムに移動し、自分が置かれている環境を把握しようとするのが一般的である。
【0085】
図7は、視線情報からユーザUの興味を推定する方法を説明するための説明図である。図7では、ユーザUの視線の先Pが、仮想店舗SP2と仮想店舗SP4との間を往復する往復運動となっている。
【0086】
図6に示すように、当初ユーザUが置かれている環境を把握しようと視線の先Pが次々と移動している状態から、視界の中に、自分の興味を引く対象を見つけると、図7に示すように、視線の動きが興味を引く対象である仮想店舗SP2と仮想店舗SP4との間を往復する往復運動に変化する。
【0087】
興味推定部24は、視線検出部31で取得された視線情報が、ユーザUの視線が図6に示すように略ランダムに動く状態から、図7に示すように二箇所の間を往復する往復運動に変化したとき、ユーザUが、ユーザ反応を示した環境に対応する領域、すなわち視線の先Pにある仮想店舗SP2,SP4に興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶する(ステップS8)。
【0088】
なお、興味推定部24は、ユーザUの視線が略ランダムに動く状態から、二箇所の間を往復する往復運動に変化したときに限られず、ユーザUの視線が略ランダムに動く状態から、一定の位置に予め設定された判定時間留まる状態に変化したときに、その視線が留まる対象に興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。判定時間は適宜設定可能であるが、例えば三秒程度を好適に用いることができる。
【0089】
ステップS6において、キャラクタ処理部22は、仮想空間VS内において、町の領域M、山の領域Y、その他種々の環境のうち少なくとも二つの環境に対応した領域に、ユーザUをキャラクタCによって誘導させてもよい。そして、ステップS7,S8で、例えばユーザUの視線の先Pが、山の領域Yにおいて山の景色に判定時間以上留まる状態に変化したとき等に、興味推定部24は、ユーザUが山の領域Yに興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。
【0090】
また、ステップS6において、キャラクタ処理部22は、仮想空間VS内において、キャラクタCを、ユーザUと会話させることによって、ユーザUを、キャラクタCと会話している状況に置いてもよい。
【0091】
図8は、キャラクタCとユーザUとが会話している状況の一例を示す説明図である。キャラクタCとユーザUとは、図8に示すように、テキストを表示することによって会話してもよく、VRヘッドセット3のスピーカとマイクとを用いて音声で会話してもよい。このように、キャラクタCとユーザUとが会話している状況を作り出すことによって、ユーザUのキャラクタCに対する好感度が増大し、ユーザUがキャラクタCを喜ばせたいという感情を引き出すことが可能となる。ユーザUの、キャラクタCを喜ばせたいという感情は、ユーザUがキャラクタCに対してプレゼントしたい、というような購買行動につながる結果、仮想空間VSでの購買行動に対するユーザUの満足感を向上させることが容易となる。
【0092】
このように、キャラクタCとユーザUとが会話している状況において、ステップS7,S8において、ユーザUの視線が略ランダムに動く状態から、例えばプレゼントを販売している仮想店舗SP3と仮想店舗SP4の間を往復する往復運動に変化したとき、興味推定部24は、ユーザUが仮想店舗SP3に興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。
【0093】
また、ステップS7において、反応取得部23は、ユーザUが会話している状況において、ユーザUの発言をユーザ反応として取得してもよい。例えば図8に示す例では、ユーザUの発言「好きなキャラのぬいぐるみ買ってあげたい」をユーザ反応として取得してもよい。
【0094】
そしてステップS8において、興味推定部24は、反応取得部23によって取得されたユーザUの発言に、商品名記憶部251に記憶された商品名が含まれていたとき、その商品名に興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。
【0095】
例えば商品名記憶部251に、商品名「ぬいぐるみ」が記憶されていた場合、興味推定部24は、ユーザUの発言に含まれていた「ぬいぐるみ」に、ユーザUは興味があると推定し、記憶部25に記憶してもよい。商品名記憶部251に、商品名「ぬいぐるみ」が記憶されていない場合、興味推定部24は、ユーザUの発言からはユーザUの興味を推定しない。これにより、ユーザUの購買行動を引き起こしたい商品、すなわちユーザUに販売したい商品の商品名を、予め商品名記憶部251に記憶させておくことによって、ユーザUに販売したい商品に、ユーザUが興味があるか否かを推定することが可能となる。
【0096】
また、ステップS6において、仮想空間処理部21は、仮想空間VS内の天候を変化させることによって、ユーザUを、天候が変化した状況に置いてもよい。図9は、仮想空間VS内の天候を雨に変化させた場合の一例を示す説明図である。
【0097】
図9に示すように、仮想空間処理部21は、例えばVRヘッドセット3によって、仮想空間VS内に雨が降っている画像を表示させることによって、仮想空間VS内の天候を雨に変化させてもよい(ステップS6)。そして、ステップS7,S8で、例えばユーザUの視線の先Pが、仮想店舗SP3の屋根に雨が降りかかっている箇所や、入り口から雨が降りこんでいる箇所等、雨が降っていることが分かりやすい箇所の間を往復する往復運動に変化したとき等に、興味推定部24は、ユーザUが雨に興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。
【0098】
また、ステップS7において、反応取得部23は、ユーザUが置かれた環境又は状況に対応して、ユーザUが選択可能な選択肢をVRヘッドセット3に表示させ、ユーザUの選択をユーザ反応として取得してもよく、ステップS8において、興味推定部24は、ステップS7でのユーザの選択に関する事柄に興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。
【0099】
例えばステップS6でウィンドショッピングしている状況において、一軒の仮想店舗SPの前にユーザUが位置したときに、ステップS7において、反応取得部23は、その一軒の仮想店舗SPに対応して、「お店の商品を覘く」「店員さんにお薦めを聞く」といった肯定的な選択肢と、「通り過ぎる」といった否定的な選択肢とをVRヘッドセット3に表示し、ユーザUがVRコントローラ4を操作してこれらの選択肢のうちいずれかを選択した場合、肯定的な選択が行われたか、否定的な選択が行われたか、あるいは選択しなかったかをユーザ反応として取得してもよい。
【0100】
そして、ステップS8において、興味推定部24は、ステップS7でのユーザUの選択に関する事柄、例えば肯定的な選択が行われた場合、ユーザUは肯定的な選択を行った対象の仮想店舗SPに興味があると推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。
【0101】
また、例えば図9に示すように、ステップS6で雨が降っている状況にユーザUが置かれている場合、ステップS7において、反応取得部23は、雨が降っている状況に対応して、「傘を買う」「雨宿りする」といった雨に関係する選択肢をVRヘッドセット3に表示し、ユーザUがVRコントローラ4を操作してこれらの選択肢のうちいずれかを選択した場合、選択された選択肢をユーザ反応として取得してもよい。
【0102】
そして、ステップS8において、興味推定部24は、ステップS7でユーザUが選択した選択肢に基づいてユーザUの興味を推定し、その推定結果を記憶部25に記憶してもよい。例えば、ユーザUが「傘を買う」を選択した場合、ユーザUは「傘」に興味があると推定し、ユーザUが「雨宿りする」を選択した場合、ユーザUは雨宿りできる場所、例えば喫茶店やショッピングセンターに興味があると推定してもよい。
【0103】
次に、キャラクタ処理部22は、ステップS8で推定されたユーザUの興味を、キャラクタCの行動に反映させる(ステップS9)。
【0104】
具体的には、例えばステップS8で、ユーザUが、いずれかの仮想店舗SPに興味があると推定された場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、興味があると推定された仮想店舗SPへ誘導させることによって、推定された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい(ステップS9)。
【0105】
また、例えばステップS8で、ユーザUが、「ぬいぐるみ」や「傘」のような特定の商品に興味があると推定された場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、興味があると推定された商品を販売している仮想店舗SPへ誘導させることによって、推定された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい(ステップS9)。
【0106】
また、例えばステップS8で、ユーザUが、雨宿りできる喫茶店やショッピングセンターなどの雨に関係する仮想店舗SPに興味があると推定された場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、興味があると推定された仮想店舗SPへ誘導させることによって、推定された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい(ステップS9)。
【0107】
このように、キャラクタCがユーザUを誘導することによって、ユーザUは、自分が興味を持っている仮想店舗SPに、キャラクタCによって誘導されるので、誘導された仮想店舗SPでの購買意欲が喚起され、購買行動に対するユーザUの満足感が向上する。
【0108】
また、例えばステップS8で、ユーザUが、山の領域Y等の、いずれかの領域に興味があると推定された場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、興味があると推定された領域へ誘導させることによって、推定された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい(ステップS9)。これにより、ユーザUは、自分が興味を持っている領域にキャラクタCによって誘導されるので、自分が興味を持っている領域に配置された仮想店舗SPでの購買意欲が喚起され易くなり、購買行動に対するユーザUの満足感が向上する。
【0109】
次に、仮想空間処理部21は、ユーザUが仮想空間VSからログオフしたか否かを確認する(ステップS10)。ログオフしていなければ(ステップS10でNO)、再びステップS6~S10を繰り返す。ログオフしていれば(ステップS10でYES)、処理を終了し、再びステップS1から処理が開始される。
【0110】
以下、上述と同様にステップS1~S4が実行され、ステップS4において、ユーザUの推定結果が記憶部25に記憶されていた場合(ステップS4でYES)、すなわちユーザUが、興味の推定結果が記憶された後に仮想空間VSをログオフした後、再び仮想空間VSにログインした場合に、キャラクタ処理部22は、記憶部25に記憶されている、ユーザUの推定された興味を、キャラクタCの行動に反映させる(ステップS5)。
【0111】
具体的には、ステップS5において、例えば記憶部25に、ユーザUが、複数の仮想店舗SPのうちいずれかに興味があるとの推定結果が記憶されていた場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、興味があると推定された仮想店舗SPへ誘導させることによって、記憶部25に記憶された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい。
【0112】
また、ステップS5において、例えば記憶部25に、ユーザUが、特定の商品に興味があるとの推定結果が記憶されていた場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、その興味があると推定された商品を販売している仮想店舗SPへ誘導させることによって、記憶部25に記憶された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい。
【0113】
また、ステップS5において、例えば記憶部25に、ユーザUが、山の領域Y等の、いずれかの領域に興味があるとの推定結果が記憶されていた場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、興味があると推定された領域へ誘導させることによって、推定された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい。
【0114】
また、ステップS5において、例えば記憶部25に、ユーザUが、所定の天候に関係する仮想店舗SP、例えば雨宿りできる喫茶店やショッピングセンター等の雨に関係する仮想店舗SPに興味があるとの推定結果が記憶されていた場合、キャラクタ処理部22は、キャラクタCによってユーザUを、その所定の天候に関係する仮想店舗SPへ誘導させることによって、記憶部25に記憶された興味を、キャラクタCの行動に反映させてもよい。
【0115】
このように、ステップS5において、記憶部25に記憶されているユーザUの興味を、キャラクタCの行動に反映させることによって、ステップS9と同様、購買行動に対するユーザUの満足感が向上する。
【0116】
さらに、ステップS5においては、興味の推定結果が記憶された後に一旦ユーザUが仮想空間VSをログオフして再び仮想空間VSにログインした場合、すなわち仮想空間VS内においてユーザUが興味を示してから時間が経過した後にユーザUの興味がキャラクタCの行動に反映される。
【0117】
ユーザUにとって、仮想空間VS内で自分が何らかの興味を持った後、すぐにその興味に関係する誘導が行われた場合、ユーザUが押しつけがましい不自然さを感じてしまう場合がある。ユーザUが押しつけがましく感じてしまうと、仮想空間VSに対するユーザUの満足感が低下してしまうおそれがある。また、仮想空間VSに対するユーザUの満足感が低下すると、購買行動に対するユーザUの満足感も低下するおそれがある。
【0118】
一方、ステップS5においては、仮想空間VS内においてユーザUが興味を示してから時間が経過した後にユーザUの興味がキャラクタCの行動に反映される。その結果、ユーザUが押しつけがましく感じることなく、自然に、ユーザUの興味に沿った誘導がキャラクタCによって行われるので、仮想空間VSに対するユーザUの満足感が向上し、購買行動に対するユーザUの満足感が向上し易くなる。
【0119】
以下、上述と同様、ステップS6~S10が繰り返される。
【0120】
なお、ステップS5を実行せず、ユーザUの興味をステップS9でのみキャラクタCの行動に反映させてもよい。また、ステップS9を実行せず、ユーザUの興味をステップS5でのみキャラクタCの行動に反映させてもよい。ステップS9を実行せず、ユーザUの興味をステップS5でのみキャラクタCの行動に反映させることによって、ユーザUに押しつけがましく感じさせてしまうリスクが低減される。
【0121】
なお、ステップS6において、仮想空間処理部21は、必ずしも複数の仮想店舗SPに、ユーザUをキャラクタCによって誘導させなくてもよく、ユーザUの自発的な行動に任せてもよい。
【0122】
また、仮想空間VS内には、必ずしも町の領域M、山の領域Y、その他種々の環境に対応した領域が設けられていなくてもよい。また、ステップS6において、キャラクタ処理部22は、町の領域M、山の領域Y、その他種々の環境のうち少なくとも二つの環境に対応した領域に、ユーザUをキャラクタCによって誘導させなくてもよい。
【0123】
また、ステップS6において、キャラクタ処理部22は、必ずしもキャラクタCを、ユーザUと会話させなくてもよい。
【0124】
また、仮想空間処理部21は、必ずしもステップS6で仮想空間VS内の天候を変化させなくてもよい。
【0125】
また、反応取得部23は、視線情報をユーザ反応として取得しなくてもよい。あるいは、反応取得部23は、選択肢に対するユーザUの選択をユーザ反応として取得しなくてもよい。
【0126】
また、仮想空間処理装置2は、商品名記憶部251を備えていなくてもよく、反応取得部23は、ステップS7において、ユーザUの発言をユーザ反応として取得しなくてもよく、興味推定部24は、ステップS8において、ユーザUの発言に、商品名記憶部251に記憶された商品名が含まれていたとき、その商品名に興味があると推定しなくてもよい。
【符号の説明】
【0127】
1 仮想空間処理システム
2 仮想空間処理装置
3 VRヘッドセット(表示装置)
4 VRコントローラ
5 端末装置
6 ネットワーク
20 演算部
21 仮想空間処理部
22 キャラクタ処理部
23 反応取得部
24 興味推定部
25 記憶部
26 無線I/F部
31 視線検出部
251 商品名記憶部
AV1,AV2 アバター
C キャラクタ
CL 雲
EV イベント会場
M,Y 領域
P 視線の先
Pt 軌跡
R 道
SP,SP1~SP4 仮想店舗
U ユーザ
UA ユーザアバター
VS 仮想空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9