(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】チャージシステム、チャージ方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/32 20120101AFI20241010BHJP
G06Q 20/38 20120101ALI20241010BHJP
G06Q 20/06 20120101ALI20241010BHJP
【FI】
G06Q20/32 330
G06Q20/38 340
G06Q20/06 300
(21)【出願番号】P 2024095529
(22)【出願日】2024-06-13
【審査請求日】2024-06-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524130445
【氏名又は名称】株式会社あしだ
(74)【代理人】
【識別番号】100195752
【氏名又は名称】奥村 一正
(72)【発明者】
【氏名】芦田 拓弘
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-077049(JP,A)
【文献】特開2024-058769(JP,A)
【文献】特開2020-160972(JP,A)
【文献】特開2017-097656(JP,A)
【文献】特開2017-162186(JP,A)
【文献】特開2023-016646(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0140255(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第108280657(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項4】
サーバが実施するバーコード決済において、小売店でのチャージが可能なチャージ方法であって
、
複数
の小売店の中か
ら消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記
消費者が保
有する通信端末から受信するチャージ要求受信工程と、
特定情報を生成して前記選択小売店におけ
るバーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示工程と、
前記通信端末は前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を読取り、読取った前記表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信工程と、
前記表示情報受信工程で前記通信端末から受信した前記表示情報が、生成した前記特定情報と一致することを検証する検証工程と、
前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信工程と、
前記金額受信工程で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程と、
を
サーバが実施することを特徴とするチャージ方法。
【請求項6】
バーコード決済を行うサーバに実施させるためのプログラムであって、
複数
の小売店か
ら消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記
消費者が保有す
る通信端末から受信するチャージ要求受信工程と、
特定情報を生成し、生成した前記特定情報を前記選択小売店におけるバーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示工程と、
前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信工程と、
前記表示情報受信工程で前記通信端末から受信した前記表示情報が、生成した前記特定情報と一致することを検証する検証工程と、
前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信工程と、
前記金額受信工程で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程と、
をサーバに実施させるためのプログラム。
【請求項7】
前記特定情報表示指示工程で前記バーコード表示端末に表示される前記表示情報は、1
回だけ所定時間表示されるようにサーバに実施させるための請求項
6に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売店の店頭で手軽にチャージが可能なバーコード決済に係るチャージシステム、チャージ方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、決済手段として現金の他に、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済が増加している。
【0003】
スマホを使ったバーコード決済には、店頭に置かれたバーコードを利用者が読み込むユーザースキャン方式と、利用者のスマホに表示されたバーコードを店舗側が読み込むストアスキャン方式とが存在している。
【0004】
特許文献1には、ユーザースキャン方式によるバーコード決済の例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許文献1:特開2007-299316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものは、チャージする場合、予め電子マネー事業者に現金を預ける必要があり、小売店の店頭でチャージすることができず、不便であるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決して、バーコード決済において、一般の小売店でのチャージを可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、バーコード決済において、小売店でのチャージが可能なチャージシステムであって、
前記小売店に配置したバーコード表示端末と、
一般の消費者が保有する通信端末と、
前記バーコード決済を運営するネットワーク事業者が保有し、前記バーコード表示端末、及び前記通信端末と通信が可能なサーバと、を備え、
前記サーバは、
複数の前記小売店の中から前記消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記通信端末から受信するチャージ要求受信部と、
特定情報を生成し、生成した前記特定情報を前記消費者が選択した前記選択小売店における前記バーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示部と、
前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信部と、
前記表示情報受信部で前記通信端末から受信した前記表示情報が、該サーバが生成した前記特定情報と一致することを検証する検証部と、
前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信部と、
前記金額受信部で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新部と、
を有することを特徴とするチャージシステムを提供するものである。
【0009】
この構成により、バーコード決済において、小売店の店頭でのチャージが可能となり、当該バーコード決済を普及させるためにも、消費者の利便性のためにも大きな効果を奏する。 ここで、バーコード決済とは、QRコード(登録商標)やバーコードを使用したキャッシュレス決済のことでコード決済とも呼ばれる。使用されるコードは、サービスを提供する店舗側の情報や利用者側の支払い情報などに紐付けられていて、コードを通して利用金額とともに読み込むことで、口座やクレジットカードから利用額が引き落とされるしくみであ また、本願における小売店とは、飲食店、イベントの臨時的な出店、又はチャージスポットを含むものである。
【0010】
チャージシステムであって、前記バーコード表示端末に前記特定情報としてバーコードで表示される前記表示情報は、1回だけ所定時間表示される構成としてもよい。
【0011】
この構成により、他人にバーコードを読み込まれる可能性を激減させることができる。特定情報として表示される所定時間以外は、支払のためのバーコードを表示すればよい。
【0012】
チャージシステムであって、前記小売店には、前記サーバと通信可能で、前記バーコード表示端末と通信可能な近距離通信装置が前記バーコード表示端末の近距離に配置され、前記サーバと前記バーコード表示端末とは前記近距離通信装置を介して通信する構成としてもよい。
【0013】
この構成により、近距離通信装置の近くにバーコード表示端末が配置されることがチャージのためのバーコードを読み取る条件となり、無断でバーコード表示端末を小売店外に持ち出して不法にチャージする行為を防ぐことができる。 ここで、本願においては、近距離通信装置とは、WiFi等を使った近距離で通信が可能な端末をいう。
【0014】
また、上記課題を解決するために本発明は、サーバが実施するバーコード決済において、小売店でのチャージが可能なチャージ方法であって、
複数の小売店の中から消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記消費者が保
有する通信端末から受信するチャージ要求受信工程と、
特定情報を生成して前記選択小売店におけるバーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示工程と、
前記通信端末は前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を読取り、読取った前記表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信工程と、
前記表示情報受信工程で前記通信端末から受信した前記表示情報が、生成した前記特定情報と一致することを検証する検証工程と、
前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信工程と、
前記金額受信工程で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程と、
をサーバが実施することを特徴とするチャージ方法を提供するものである。
【0015】
この構成により、バーコード決済において、小売店の店頭でのチャージが可能となり、当該バーコード決済を普及させるためにも、消費者の利便性のためにも大きな効果を奏する。
【0016】
チャージ方法であって、前記特定情報表示指示工程で前記バーコード表示端末に表示される前記表示情報は、1回だけ所定時間表示される構成としてもよい。
【0017】
この構成により、他人に特定情報としての表示情報を読み込まれる可能性を激減させることができる。特定情報として表示される所定時間以外は、支払のための情報を表示すればよい。
【0020】
さらに、上記課題を解決するために本発明は、バーコード決済を行うサーバに実施させ
るためのプログラムであって、
複数の小売店から消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記消費者が保有す
る通信端末から受信するチャージ要求受信工程と、
特定情報を生成し、生成した前記特定情報を前記選択小売店におけるバーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示工程と、
前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信工程と、
前記表示情報受信工程で前記通信端末から受信した前記表示情報が、生成した前記特定情報と一致することを検証する検証工程と、
前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信工程と、
前記金額受信工程で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程と、をサーバに実施させるためのプログラムを提供するものである。
【0021】
この構成により、バーコード決済において、小売店の店頭でのチャージが可能となり、当該バーコード決済を普及させるためにも、消費者の利便性のためにも大きな効果を奏する。
【0022】
プログラムであって、前記特定情報表示指示工程で前記バーコード表示端末に表示され
る前記表示情報は、1回だけ所定時間表示されるようにサーバに実施させる構成としてもよい。
【0023】
この構成により、他人に特定情報としての表示情報を読み込まれる可能性を激減させることができる。特定情報が表示される所定時間以外は、支払のための情報を表示すればよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明のチャージシステム、チャージ方法、及びプログラムにより、バーコード決済において、小売店でのチャージを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施例1におけるチャージシステムを説明する図である。
【
図2】本発明の実施例1におけるサーバの構成を説明する図である。
【
図3】本発明の実施例1におけるチャージ方法を説明する図である。
【
図4】本発明の実施例1におけるバーコード表示端末のイメージ図である。
【
図5】本発明の実施例1におけるチャージ要求の画面イメージ図である。
【
図6】本発明の実施例1における希望金額の入力画面のイメージ図である。
【
図7】本発明の実施例2におけるチャージシステムを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0028】
本発明の実施例1のチャージシステム、チャージ方法、及びプログラムを
図1―
図6を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1におけるチャージシステムを説明する図である。
図2は、本発明の実施例1におけるサーバの構成を説明する図である。
図3は、本発明の実施例1におけるチャージ方法を説明する図である。
図4は、本発明の実施例1におけるバーコード表示端末のイメージ図である。
図5は、本発明の実施例1におけるチャージ要求の画面イメージ図である。
図6は、本発明の実施例1における希望金額の入力画面のイメージ図である。
【0029】
(チャージシステム) 本発明の実施例1におけるチャージシステム100は、
図1に示すように、一般の消費者が保有する携帯電話、スマートフォン、タブレット、又はパソコンなどの通信端末20(20a、20b、20c)と、商品の販売やサービスの提供を行う小売店に配置されたバーコード表示端末30(30a、30b、30c)と、バーコード決済を運営するネットワーク事業者が保有し、バーコード表示端末30(30a、30b、30c)及び通信端末20(20a、20b、20c)とインターネットを介して通信を行うサーバ10と、を備えている。
【0030】
バーコード表示端末30のイメージ図を
図4に示す。
図4(a)は正面図、(b)は側面図である。バーコード表示端末30は、全体としては、金属又は合成樹脂の板状で略L字状に構成され、正面には液晶からなる表示画面があり、2次元バーコードを表示することができ、見やすいように少し斜め上方を向いている。表示画面の裏側にはサーバ10と通信を行う通信部を備えている。
【0031】
なお、実施例1においては、バーコード表示端末30は板状で略L字状に構成され、少し斜め上方を向いているように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、略L字状で少し斜め上方を向いていなくてもよいし、略L字状ではなく逆U字状としてもよい。
【0032】
また、実施例1においては、サーバ10はインターネットを介して、通信端末20、及びバーコード表示端末30と通信を行う構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、電話回線等の有線通信やトランシーバー等の無線通信で通信を行ってもよい。
【0033】
サーバ10は、
図2に示すような構成を有している。つまり、チャージ要求受信部11、バーコード表示指示部12、表示情報受信部13、検証部14、金額受信部15、及びチャージ残高更新部16を備えており、これらは、コンピュータのプログラムとして、チャージ要求受信工程61、バーコード表示指示工程62、表示情報受信工程63、検証工程64、金額受信工程65、及びチャージ残高更新工程66が実行される。
【0034】
チャージ要求受信部11は、ネットワーク事業者が営むネットワークに加盟する複数の小売店の中から消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を通信端末20から受信する。消費者は、ネットワーク事業者が運営するネットワークに加盟している複数の小売店を通信端末20に表示することで、どの小売店でチャージを行うかを選択できる。この選択した小売店を選択小売店と呼ぶ。
【0035】
チャージ要求するときの通信端末20の画面イメージを
図5に示す。複数の小売店の情報を閲覧して、特定の小売店を選択すると、例えば、「RestaurantA」の情報を表示する
図5の画面となる。この画面でさらに小売店の情報を確認して「ChargeMoney」をタッチすることで、当該小売店(選択小売店)でのチャージ希望がサーバ10に送信される。
【0036】
バーコード表示指示部12は、サーバ10だけが知り得る特定情報を生成し、生成した特定情報をバーコードとして選択小売店におけるバーコード表示端末30に1回だけ所定時間表示するよう指示する。実施例1における所定時間は、30秒としているが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、1分以上としてもよいし、30秒未満としてもよい。
【0037】
特定情報とは、例えば、UUIDと呼ばれるユニークなIDであり、他と重複しないランダムな情報である。
【0038】
表示情報受信部13は、バーコード表示端末30にバーコードで表示された表示情報を通信端末20からサーバ10が受信する。つまり、消費者はバーコード表示端末30に表示されたバーコードの表示情報を通信端末20のカメラで読取ってその表示情報をサーバ10に送信することで、サーバ10は表示情報を受信できる。表示情報を送信できるのは選択小売店にいる消費者に限られることで、選択小売店にいない他人が不法にチャージすることを防止できる。
【0039】
ここで、バーコードはQRコード(登録商標)等の2次元コードや1次元コードであってよい。
【0040】
検証部14は、表示情報受信部13で通信端末20から受信した表示情報が、特定情報表示指示部12でサーバ10が生成しバーコード表示端末30に表示するよう指示した特定情報と一致することを検証する。この検証で特定情報と表示情報とが一致することで、チャージ要求した消費者が選択小売店で特定情報を読み取ったことを確認でき、他人のなりすましを防止できる。
【0041】
金額受信部15は、消費者が希望するチャージ金額を通信端末20から受信する。通信端末20でのチャージ金額表示画面のイメージ図を
図6に示す。
図6に示すように、チャージ金額表示画面には、現在のチャージ残高が表示されている。消費者は、買い物に必要な金額に足るように、チャージ金額表示画面で金額を入力し「Proceed to charge」をタッチすることで、通信端末20から入力されたチャージ金額がサーバ10に送信される。このとき、選択小売店では、当該チャージ金額に相当する現金を消費者が小売店に支払う。
【0042】
なお、実施例1においては、チャージ金額に相当する現金を消費者が小売店に支払うようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、現金に替えてクレジットカードや電子マネーで支払ってもよい。
【0043】
チャージ残高更新部16は、チャージ金額を送信した通信端末20に対して従来の残高に今回のチャージ金額をプラスしてチャージ残高を更新する。更新されたチャージ残高は通信端末20の画面で確認することができる。
【0044】
(チャージ方法) チャージ付与方法について
図3を参照して説明する。 予め、バーコード決済を行うネットワーク事業者は、飲食店、商店、コンビニ、スーパー、ガソリンスタンド等の小売店を自らの事業ネットワークに加盟させて、加盟した小売店にバーコード表示端末30を配置しサーバ10と通信が行える環境を整備しておく。
【0045】
また、消費者はバーコード決済を可能とする事業ネットワークに加盟してサーバ10が自身の通信端末20と通信が行える環境を整備しておく。
【0046】
事業ネットワークに加盟した小売店は、ネットワーク事業者に自身の小売店情報を通知し、事業ネットワークに加盟した消費者の通信端末20に表示する。表示する情報は、小売店の基本情報、クーポン情報、又はセール情報等の消費者が興味を持つような情報である。
【0047】
まず、消費者が通信端末20に表示される複数の小売店の中から1つの小売店を選択する(この選択した小売店を選択小売店と呼ぶ。)。
図5に示す通信端末20の画面イメージは、選択小売店の情報を表示したものである。そして、
図5に示す「Charge Money」をタッチすると選択小売店の情報がサーバ10に送信される。サーバ10で
は、チャージ要求受信工程61を実施し、消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を通信端末20からサーバ10が受信する。
【0048】
次に、特定情報表示指示工程62を実施し、特定情報を生成して選択小売店におけるバーコード表示端末30に表示するよう指示する(
図4参照)。ここで、特定情報とは、例えば、UUIDと呼ばれるユニークなIDであり、他と重複しないランダムな情報である。
【0049】
消費者は、通信端末20を用いて選択小売店におけるバーコード表示端末30にバーコードで表示された特定情報(
図4参照)を通信端末20のカメラ機能を用いて読取る。そして、読取った特定情報からなる表示情報をサーバ10が通信端末20から受信する表示情報受信工程63を実施する。
【0050】
次に、検証工程64を実施し、表示情報受信工程63で通信端末20から受信した表示情報が、サーバ10が特定情報表示指示工程61で生成した特定情報と一致することを検証する。ここで一致すれば、チャージ要求を出した通信端末20がバーコードを読み取った通信端末20と同じであることが確認できる。
【0051】
次に、消費者が希望するチャージ金額を通信端末20に入力して「Proceed to charge」をタッチすることによりサーバ10に送信する(
図6参照)。そのとき、通信端末20には、現在の残高が表示されているので買物に必要なチャージ金額を即座に決定できる。そして、金額受信工程65を実施して、サーバ10が通信端末20からチャージ金額を受信する。このとき、選択小売店では、当該チャージ金額に相当する現金を消費者が支払う。
【0052】
なお、実施例1においては、チャージ金額に相当する現金を消費者が小売店に支払うようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、現金に替えてクレジットカードや電子マネーで支払ってもよい。
【0053】
最後に、金額受信工程65で受信したチャージ金額に基づいて、通信端末20における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程66を実施する。つまり、チャージ金額を送信した通信端末20に対して従来の残高に今回のチャージ金額をプラスしてチャージ残高を更新する。更新されたチャージ残高は通信端末20の画面で確認することができる。
【0054】
このように、実施例1においては、バーコード決済において、小売店でのチャージが可能なチャージシステムであって、 前記小売店に配置したバーコード表示端末と、 一般の消費者が保有する通信端末と、 前記バーコード決済を運営するネットワーク事業者が保有し、前記バーコード表示端末、及び前記通信端末と通信が可能なサーバと、を備え、 前記サーバは、 複数の前記小売店の中から前記消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記通信端末から受信するチャージ要求受信部と、 特定情報を生成し、生成した前記特定情報を前記消費者が選択した前記選択小売店における前記バーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示部と、 前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信部と、 前記表示情報受信部で前記通信端末から受信した前記表示情報が、該サーバが生成した前記特定情報と一致することを検証する検証部と、 前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信部と、 前記金額受信部で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新部と、を有することを特徴とするチャージシステムにより、バーコード決済において、小売店の店頭でのチャージを可能とすることができ、当該バーコード決済を普及させるためにも消費者の利便性のためにも大きな効果を奏する。
【0055】
また、実施例1においては、バーコード決済において、小売店でのチャージが可能なチャージ方法であって、 前記小売店に配置したバーコード表示端末と、 一般の消費者が保有する通信端末と、 前記バーコード決済を運営するネットワーク事業者が保有し、前記バーコード表示端末、及び前記通信端末と通信が可能なサーバと、を備え、 前記サーバが、 複数の前記小売店の中から前記消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記通信端末から受信するチャージ要求受信工程と、 特定情報を生成して前記選択小売店における前記バーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示工程と、 前記通信端末は前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を読取り、読取った前記表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信工程と、 前記表示情報受信工程で前記通信端末から受信した前記表示情報が、生成した前記特定情報と一致することを検証する検証工程と、 前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信工程と、 前記金額受信工程で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程と、を有することを特徴とするチャージ方法より、バーコード決済において、小売店の店頭でのチャージを可能とすることができ、当該バーコード決済を普及させるためにも消費者の利便性のためにも大きな効果を奏する。
【0056】
さらに、実施例1においては、小売店に配置したバーコード表示端末と、 一般の消費者が保有する通信端末と、 バーコード決済を運営するネットワーク事業者が保有し、前記バーコード表示端末、及び前記通信端末と通信が可能なサーバと、を備えたバーコード決済システムにおいて、 前記小売店でのチャージを可能とする前記サーバが実行するプログラムであって、 複数の前記小売店から前記消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を前記通信端末から受信するチャージ要求受信工程と、 特定情報を生成し、生成した前記特定情報を前記選択小売店における前記バーコード表示端末に表示するよう指示する特定情報表示指示工程と、 前記選択小売店において前記特定情報として前記バーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を前記通信端末から受信する表示情報受信工程と、 前記表示情報受信工程で前記通信端末から受信した前記表示情報が、生成した前記特定情報と一致することを検証する検証工程と、 前記消費者が希望するチャージ金額を前記通信端末から受信する金額受信工程と、 前記金額受信工程で受信した前記チャージ金額に基づいて、前記通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新工程と、を前記サーバに実行させることを特徴とするプログラムにより、バーコード決済において、小売店の店頭でのチャージを可能とすることができ、当該バーコード決済を普及させるためにも消費者の利便性のためにも大きな効果を奏する。
【実施例2】
【0057】
本発明の実施例2は、小売店に近距離通信装置240を備えた点で実施例1と異なっている。実施例2について、
図7を参照して説明する。
図7は、本発明の実施例2におけるチャージシステムを説明する図である。
【0058】
実施例2におけるチャージシステム200は、サーバ10とインターネットを介して通信を行う近距離通信装置240が小売店に配置されている。近距離通信装置240は、同じ小売店に配置されたバーコード表示端末230(230a、230b、230c)と限られた近距離のエリア内でWiFiを介して通信できる。実施例2においては、バーコード表示端末230(230a、230b、230c)が直接サーバ10と通信を行うことはない。
【0059】
したがって、バーコード表示端末230(230a、230b、230c)が近距離通信端末40から遠く離れた位置、例えば、当該小売店の外などに持ち出された場合は、サーバ10から送信された特定情報をバーコードとして表示することができない。これにより、不正なチャージを行うことを防止できる。
【0060】
実施例2において、特定情報表示指示部12が特定情報表示指示工程62を実施した場合は、近距離通信装置240がサーバ10からの特定情報を受信し、バーコード表示端末230(230a、230b、230c)に送信して特定情報としてバーコード情報を表示させる。
【0061】
その他のチャージシステム、チャージ方法、及びプログラムは実施例1と同じである。
【0062】
なお、実施例2においては、バーコード表示端末230はとWiFi等の近距離通信装置を介して通信する。そのため、バーコード表示端末230(230a、230b、230c)は表示部と近距離通信装置からの情報を受信する受信部とを備えている。
【0063】
このように、実施例2においては、前記小売店には、前記サーバと通信可能で、前記バーコード表示端末と通信可能な近距離通信装置が前記バーコード表示端末の近距離に配置され、前記サーバと前記バーコード表示端末とは前記近距離通信装置を介して通信することにより、近距離通信装置がバーコード表示端末から遠く離れた位置に持ち出された場合はサーバから送信されたバーコードを表示することができず、不正なチャージを行うことを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明におけるチャージシステム、チャージ方法、及びプログラムは、バーコード決済の分野に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0065】
10:サーバ 11:チャージ要求受信部 12:バーコード表示指示部 13:表示情報受信部 14:検証部 15:金額受信部 16:チャージ残高更新部 20(20a、20b、20c):通信端末 30(30a、30b、30c):バーコード表示端末 61:チャージ要求受信工程 62:バーコード表示指示工程 63:表示情報受信工程 64:検証工程 65:金額受信工程 66:チャージ残高更新工程 100:チャージシステム 200:チャージシステム 230(230a、230b、230c):バーコード表示端末 240:近距離通信装置
【要約】 (修正有)
【課題】バーコード決済において、小売店でのチャージを可能とする。
【解決手段】チャージシステム100において、サーバ10は、複数の小売店の中から消費者が選択した選択小売店でのチャージ要求を通信端末20から受信するチャージ要求受信部と、特定情報を生成し、生成した特定情報を消費者が選択した選択小売店におけるバーコード表示端末30に表示するよう指示する特定情報表示指示部と、選択小売店において特定情報としてバーコード表示端末にバーコードで表示された表示情報を通信端末から受信する表示情報受信部と、表示情報受信部で前記通信端末から受信した表示情報が、該サーバが生成した特定情報と一致することを検証する検証部と、消費者が希望するチャージ金額を通信端末から受信する金額受信部と、金額受信部で受信したチャージ金額に基づいて、通信端末における当該消費者のチャージ残高を更新するチャージ残高更新部と、を有する。
【選択図】
図1