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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】巻枠へのシート状製品の巻取り装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 18/10 20060101AFI20241010BHJP
   B65H 23/195 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
B65H18/10
B65H23/195
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021015576
(22)【出願日】2021-02-03
(65)【公開番号】P2022118821
(43)【公開日】2022-08-16
【審査請求日】2024-01-09
(73)【特許権者】
【識別番号】502444652
【氏名又は名称】株式会社アイムエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100088948
【弁理士】
【氏名又は名称】間宮 武雄
(72)【発明者】
【氏名】宮本 正次
(72)【発明者】
【氏名】宮本 俊一
【審査官】畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-20995(JP,A)
【文献】特開平10-279139(JP,A)
【文献】特開昭59-78054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 18/10
B65H 23/195
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸心線が水平方向となるように保持された巻枠に巻き取られるシート状製品のロール状物の上部に配設され、ロール状物に上方から当接してそのロール状物との間に送入されるシート状製品をロール状物に押し付ける押えローラと、
この押えローラを回転自在に支持し前記ロール状物の軸心線と平行に保持する桿状保持部材と、
この桿状保持部材の側方にその桿状保持部材と平行に配設され回転自在に保持された駆動軸と、
鉛直面内に配設され、各一端部に前記桿状保持部材の両端部がそれぞれ支持され各他端部に前記駆動軸がそれぞれ固着された一対の揺動部材と、
前記駆動軸に連接され、駆動軸を回動させてその駆動軸を中心として前記一対の揺動部材ならびに前記桿状保持部材および前記押えローラを一体的に上下方向に揺動させ、押えローラを所定の接圧で前記ロール状物に押し付ける揺動駆動機構と、
を備え、巻枠を回転させてその巻枠にシート状製品を巻き取るようにした、巻枠へのシート状製品の巻取り装置において、
前記揺動駆動機構の作動により前記押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量を検出する負荷検出手段と、
前記巻枠に漸次巻き取られていくシート状製品のロール状物における巻き径の変化を検出する巻き径検出手段と、
この巻き径検出手段の検出結果に基づいて、前記押えローラの荷重によってその押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量の変化を算出し、この算出された変化する負荷量を、前記負荷検出手段により検出された負荷量に加算して、実際の接圧に対応する負荷量を算出する演算手段と、
この演算手段によって演算された実際の接圧に対応する負荷量に基づいて、設定された接圧で前記押えローラによりシート状製品をロール状物に押し付けるように前記揺動駆動機構をフィードバック制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする、巻枠へのシート状製品の巻取り装置。
【請求項2】
前記桿状保持部材は、
両端部が前記一対の揺動部材に支持された保持軸と、この保持軸にその軸線方向に並列し取着された複数対のブラケットとを備えて構成され、
前記押えローラは、
前記各一対のブラケットにそれぞれ回転自在に軸着され前記保持軸の軸線方向に沿って並列した複数個のローラユニットで構成されされた請求項1に記載の、巻枠へのシート状製品の巻取り装置。
【請求項3】
シート状製品が複数条の細帯状製品からなり、前記押えローラの各ローラユニットが各細帯状製品にそれぞれ対応するように配設され、複数条の細帯状製品が複数個の巻枠に同時に巻き取られるようにした請求項2に記載の、巻枠へのシート状製品の巻取り装置。
【請求項4】
前記揺動駆動機構は、
エアーシリンダと、このエアーシリンダのピストン軸の先端部に回動自在に一端部が軸着され他端部が前記駆動軸に固着されてその駆動軸をクランク軸としたクランクとで構成された請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の、巻枠へのシート状製品の巻取り装置。
【請求項5】
前記負荷検出手段は、
前記揺動部材と前記桿状保持部材との間に介装されたロードセルと、このロードセルから出力される電圧信号を増幅する増幅器とで構成され、
この負荷検出手段により、
前記揺動駆動機構によって前記押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量に、シート状製品の巻取り張力によって前記押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量を加算した負荷量が検出される請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の、巻枠へのシート状製品の巻取り装置。
【請求項6】
前記巻き径検出手段は、
前記駆動軸にその駆動軸と同心的に固着された駆動側歯車と、この駆動側歯車に噛合した被動歯車を有し駆動側歯車と一体的に前記駆動軸、前記揺動部材および前記桿状保持部材を介し駆動軸を中心として揺動する前記押えローラの角度位置を検出するポテンショメータとで構成された請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の、巻枠へのシート状製品の巻取り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、長尺帯状のプラスチックフィルム、紙、不織布、金属箔などの各種シート状製品(ウェブ)を、巻心となる巻枠(コア)に巻き取る作業において使用されるシート状製品の巻取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
長尺帯状のプラスチックフィルム、紙、不織布、金属箔などを巻枠に巻き取るシート状製品の巻取り装置の1例として、図9に概略構成を模式的に示すような装置が使用される。図9に示した装置において、メインローラ1とニップローラ2により図示しない原材料供給部から引き出された幅広の長尺帯状シート状物、例えばフィルムFは、細断用スリッタ部3へ送給され、上刃3aと下刃3bによりフィルム走行方向に沿った複数条の細帯状フィルムF1、F2に切断される。フィルム走行方向に沿って複数条に切断されたフィルムF1、F2は、半数条ずつ(例えばフィルムFを20条の細帯状フィルムに切断した場合は10条ずつ)の細帯状フィルムに成形された状態で、細断用スリット部3から上・下方向に分かたれて送り出される。このときの細帯状フィルムF1、F2は、細帯状フィルムの幅寸法に相当する間隔をあけて幅方向に並列した態様であり、上・下方向に分かれた複数条の細帯状フィルムF1、F2は、複数のガイドローラ4a、4bにより巻取りロール部5a、5bにそれぞれ案内される。巻取りロール部5a、5bでは、回転駆動される巻軸に保持され巻軸と一体的に回転する複数の巻枠6a、6bに複数条の細帯状フィルムF1、F2がロール状に巻き取られていく。この際に、巻き取られる細帯状フィルムF1、F2のフィルム層間に空気が巻き込まれると、ロール状に巻かれたシート状製品の品質に大きな悪影響を及ぼすことになる。このフィルム層間への空気の巻込みを防止するため、シート状製品のロール状物7a、7bの上部に、ロール状物7a、7bに上方から当接してそのロール状物7a、7bとの間に送入される細帯状フィルムF1、F2をロール状物7a、7bに押し付ける押えローラ(タッチローラ)8a、8bが配設されている。押えローラ8a、8bは、揺動部材9a、9bに保持され回転自在に支持されている。そして、エアーシリンダ等の駆動手段によって揺動部材9a、9bを、点Oを中心として揺動させ、押えローラ8a、8bを上下方向に移動させることにより、押えローラ8a、8bを所定の接圧(タッチ圧)でロール状物7a、7bに押し付けるように構成されている。なお、これらの押えローラ、その揺動機構や揺動駆動機構の具体的構成については後述するので、ここでは詳しい説明を省略する。
【0003】
上記したような巻取り装置を使用して各種のシート状製品、例えば細帯状フィルムを巻枠に巻き取る場合において、ロール状フィルム製品の品質向上のためには、フィルムを適正な張力で巻き取るとともに、ロール状物に対する押えローラの接圧を適正に調節することが極めて重要な要素となる。ロール状物に対する押えローラの接圧を適正に保つことを目的とした巻取り装置として、ロール状物(巻取りロール)を押えローラに対し相対的に接触方向に移動可能に支持するとともにシリンダによって接触方向に付勢し、ロール状物と押えローラ間の接圧を電気的に検出する荷重検出器を設け、荷重検出器の接圧検出信号に応答してシリンダをフィードバック制御するようにし、さらに、シート状物の巻き径を検出するポテンショメータを設け、巻き径に応じて接圧が変化するように設定した装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、巻枠(ボビン)を保持する巻軸(ホルダー)を機台に片持支持するとともに、押えローラを支承する枠体をロール状物(糸条パッケージ)の上方に配置して機台に揺動可能に枢支し、枠体を昇降させる昇降手段、および、押えローラとロール状物間の接圧を検出する接圧検知手段を設け、接圧検出手段の測定値に基き接圧を適正にするように昇降手段を昇降させるようにした巻取り装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開昭59-149254号公報(第2-3頁、第2図、第5図)
【文献】特開2002-104734号公報(第2-3頁、図1図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図9に示したように、シート状製品のロール状物7a、7bの上部に、揺動部材9a、9bに保持された押えローラ8a、8bを配設し、駆動手段、例えばエアーシリンダによって揺動部材9a、9bを揺動させて押えローラ8a、8bを上下方向に移動させることにより、押えローラ8a、8bを所定の接圧でロール状物7a、7bに押し付けるように構成された巻取り装置においては、エアーシリンダによって揺動部材9a、9bに負荷される荷重をロードセルによって検出し、この検出値に基づいて、揺動部材9a、9bに保持された押えローラ8a、8bとロール状物7a、7b間の接圧が適正となるようにエアーシリンダをフィードバック制御する、といったことが従来から行われている。ところが、押えローラ8a、8bには重量があり、また、その重量は押えローラの種類や数によって変化する。このため、ロール状物7a、7bの外周面には、押えローラ8a、8bの回転力(力のモーメント)による圧力が作用することになり、また、その回転力は、押えローラ8a、8bとロール状物7a、7bとの接触位置、すなわち、ロール状物7a、7bの巻き径の変化によって漸次変化することになる。したがって、エアーシリンダによって揺動部材9a、9bに負荷される荷重をロードセルによって検出し、この検出値に基づいてエアーシリンダをフィードバック制御するだけでは、押えローラ8a、8bとロール状物7a、7b間の接圧を適正に調節することはできない。また、押えローラ8a、8bの回転力によってロール状物7a、7bの外周面に作用する圧力分をロードセルの検出値から単純に差し引くだけでは、接圧を適正に制御することはできない、といった問題点がある。
【0007】
特許文献1に開示されたシート状製品の巻取り装置は、押えローラがロール状物の側方や下方に配置され、シート状物の巻軸に接触するように取り付けられた荷重検出器や押えローラを支持するクランクに接触するように取り付けられた荷重検出器によりロール状物と押えローラ間の接圧を測定する構成であり、ポテンショメータによって検出されるシート状物の巻き径に応じて接圧が変化するように制御するようにしているが、上記した問題点について特許文献1には全く言及が無い。
【0008】
また、特許文献2に開示された巻取り装置は、枠体に支承された押えローラが、昇降手段によって枠体を昇降させることによりロール状物に対して上下方向へ直線的に移動し、昇降手段と直列に設けられた接圧検知手段によりロール状物と押えローラ間の接圧を測定する構成であり、シート状物の巻き径が拡大するに従って押えローラを上昇させ、接圧を予め設定された設定値に制御するようにしているが、上記した問題点については特許文献2にも何ら言及されていない。
【0009】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、巻枠に巻き取られるシート状製品のロール状物の上部に押えローラを配設し、その押えローラを揺動部材に保持し、駆動手段により揺動部材を揺動させて押えローラを上下方向に移動させることにより、押えローラを所定の接圧でロール状物に押し付けるようにした構成を有するシート状製品の巻取り装置において、押えローラの重量やロール状物の巻き径の変化に影響されることなく、押えローラとロール状物間の接圧を常に適正に制御することができる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明では、上記課題を達成する手段として、駆動機構によって押えローラからシート状製品のロール状物に付与される接圧分の負荷量を検出し、その負荷量に、押えローラの荷重によってその押えローラからロール状物に付与される接圧分の負荷量を加算して、実際の接圧に対応する負荷量を算出し、その算出された負荷量に基づいて、設定された接圧でシート状製品の巻取りが行われるように駆動機構をフィードバック制御するようにし、この場合において、押えローラの荷重によってロール状物に付与される接圧分の負荷量は、ロール状物の巻き径に応じて変化するので、ロール状物の巻き径の変化を検出し、その時々の巻き径における前記負荷量を算出するようにした。
すなわち、請求項1に係る発明は、軸心線が水平方向となるように保持された巻枠に巻き取られるシート状製品のロール状物の上部に配設され、ロール状物に上方から当接してそのロール状物との間に送入されるシート状製品をロール状物に押し付ける押えローラと、この押えローラを回転自在に支持し前記ロール状物の軸心線と平行に保持する桿状保持部材と、この桿状保持部材の側方にその桿状保持部材と平行に配設され回転自在に保持された駆動軸と、鉛直面内に配設され、各一端部に前記桿状保持部材の両端部がそれぞれ支持され各他端部に前記駆動軸がそれぞれ固着された一対の揺動部材と、前記駆動軸に連接され、駆動軸を回動させてその駆動軸を中心として前記一対の揺動部材ならびに前記桿状保持部材および前記押えローラを一体的に上下方向に揺動させ、押えローラを所定の接圧で前記ロール状物に押し付ける揺動駆動機構と、を備えた、巻枠へのシート状製品の巻取り装置において、前記揺動駆動機構の作動により前記押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量を検出する負荷検出手段と、前記巻枠に漸次巻き取られていくシート状製品のロール状物における巻き径の変化を検出する巻き径検出手段と、この巻き径検出手段の検出結果に基づいて、前記押えローラの荷重によってその押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量の変化を算出し、この算出された変化する負荷量を、前記負荷検出手段により検出された負荷量に加算して、実際の接圧に対応する負荷量を算出する演算手段と、この演算手段によって演算された実際の接圧に対応する負荷量に基づいて、設定された接圧で前記押えローラによりシート状製品をロール状物に押し付けるように前記揺動駆動機構をフィードバック制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の巻取り装置において、両端部が一対の揺動部材に支持された保持軸と、この保持軸にその軸線方向に並列し取着された複数対のブラケットとを備えて上記桿状保持部材を構成し、前記各一対のブラケットにそれぞれ回転自在に軸着され前記保持軸の軸線方向に沿って並列した複数個のローラユニットで上記押えローラを構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の巻取り装置において、シート状製品が複数条の細帯状製品からなり、上記押えローラの各ローラユニットを各細帯状製品にそれぞれ対応するように配設し、複数条の細帯状製品が複数個の巻枠に同時に巻き取られるようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の巻取り装置において、エアーシリンダと、このエアーシリンダのピストン軸の先端部に回動自在に一端部が軸着され他端部が駆動軸に固着されてその駆動軸をクランク軸としたクランクとで上記揺動駆動機構を構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の巻取り装置において、揺動部材と桿状保持部材との間に介装されたロードセルと、このロードセルから出力される電圧信号を増幅する増幅器とで上記負荷検出手段を構成し、この負荷検出手段によって検出される負荷量は、揺動駆動機構によって押えローラからロール状物に付与される接圧分の負荷量に、シート状製品の巻取り張力によって前記押えローラから前記ロール状物に付与される接圧分の負荷量を加算した負荷量であることを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の巻取り装置において、駆動軸にその駆動軸と同心的に固着された駆動側歯車と、この駆動側歯車に噛合した被動歯車を有し駆動側歯車と一体的に前記駆動軸、揺動部材および桿状保持部材を介し駆動軸を中心として揺動する押えローラの角度位置を検出するポテンショメータとで上記巻き径検出手段を構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明のシート状製品の巻取り装置においては、負荷検出手段により、揺動駆動機構によって押えローラからロール状物に付与される接圧分の負荷量が検出され、巻き径検出手段により、巻枠に漸次巻き取られていくシート状製品のロール状物における巻き径が順次検出される。そして、演算手段により、巻き径検出手段の検出結果に基づいて、押えローラの荷重によりロール状物に付与される接圧分の負荷量が算出されるとともに、巻き径検出手段の検出結果を受けて算出された接圧分の負荷量を、負荷検出手段によって検出された負荷量に加算して、実際の接圧に対応する負荷量が算出される。この演算手段によって演算された負荷量に基づいて制御手段により、設定された接圧で押えローラによりシート状製品をロール状物に押し付けるように揺動駆動機構がフィードバック制御される。
したがって、この発明に係る巻取り装置を使用すると、押えローラの重量やロール状物の巻き径の変化に影響されることなく、押えローラとロール状物間の接圧を常に適正に制御することができる。
【0017】
請求項2に係る発明の巻取り装置では、桿状保持部材の保持軸の軸線方向に沿って並列した複数個のローラユニットで構成された押えローラによりシート状製品がロール状物に押し付けられる。したがって、例えば請求項3に係る発明の巻取り装置のように、シート状製品が複数条の細帯状製品からなる場合に、押えローラの各ローラユニットにより各細帯状製品がそれぞれロール状物に押し付けられ、複数条の細帯状製品が複数個の巻枠に同時に巻き取られる。
【0018】
請求項4に係る発明の巻取り装置では、エアーシリンダを作動させることにより、ピストン軸に連接したクランクを介して駆動軸が回動させられ、一対の揺動部材が駆動軸を中心として揺動し、桿状保持部材を介して押えローラが一体的に上下方向に揺動させられ、押えローラによりシート状製品がロール状物に押し付けられる。
【0019】
請求項5に係る発明の巻取り装置では、ロードセルにより、揺動駆動機構によって押えローラからロール状物に付与される接圧分の負荷量が検出される。ここで、シート状製品の巻取り張力は、接圧が増加する方向に働き、押えローラがシート状製品をロール状物に押し付ける接圧の一部として作用する。この巻取り張力に起因する接圧分は、押えローラから桿状保持部材を介して、揺動部材と桿状保持部材との間に介装されたロードセルに負荷される。そして、ロードセルでは、揺動駆動機構の作動による接圧分の負荷量に巻取り張力による接圧分の負荷量を加算した負荷量が検出されることになる。このように、ロードセルでは巻取り張力による接圧分を含めた接圧分の負荷量が検出され、その検出信号(および押えローラの荷重による接圧分の負荷量)に基づいて接圧の制御が行われるので、シート状製品の巻取り張力を変化させても、巻取り張力の変化は接圧の制御に何ら影響しない。
【0020】
請求項6に係る発明の巻取り装置では、ポテンショメータによって押えローラの角度位置が検出され、その検出結果に基づいて、押えローラの荷重によりロール状物に付与される接圧分の負荷量が算出される。これにより、請求項1に係る発明による上記効果が確実に奏される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明に係る巻枠へのシート状製品の巻取り装置の構成の1例を示す平面図である。
図2図1に示した巻取り装置の要部の構成を示す側面図である。
図3図1に示した巻取り装置の構成要素の1つであるローラユニットの構成を、図1のA-A矢視方向で示す拡大側面図である。
図4図1に示した巻取り装置の構成要素の1つであるローラユニットの構成を、一部断面で示す拡大平面図である。
図5図1に示した巻取り装置において、押えローラがシート状製品のロール状物に当接している状態で押えローラの荷重によりロール状物に付与される接圧分の負荷量を算出する方法を説明するための要部側面図である。
図6図1に示した巻取り装置において、装置の構成要素である押えローラがシート状製品のロール状物に当接していない状態で押えローラの荷重をロードセルの検出値から算出する方法を説明するための要部側面図である。
図7-1】図5と同じく要部側面図であって、ロール状物の巻き径が小さいときの圧力を説明するための図である。
図7-2】図5と同じく要部側面図であって、ロール状物の巻き径が大きいときの圧力を説明するための図である。
図8図1に示した巻取り装置の要部の構成を側面図で示すと共に制御系の概略構成をブロック図で示す図である。
図9】巻枠へのシート状製品の巻取り装置の1例として概略構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
この発明に係る巻枠へのシート状製品の巻取り装置は、巻軸に保持された巻枠に長尺帯状のプラスチックフィルム、紙、不織布、金属箔などのシート状製品を巻き取るものであるが、以下では、図9に示したように複数条の細帯状フィルムがその幅寸法に相当する間隔をあけて幅方向に並列したシート状製品を例にとって、複数条の細帯状フィルム(以下、単に「フィルム」という)を複数個の巻枠に同時に巻き取るようにする装置について説明する。
【0023】
この巻取り装置の構成の1例を図1および図2に示すように、フィルムFは巻枠10にロール状に巻き取られていき、フィルムFのロール状物12の上部に、複数のローラユニット14からなる押えローラが配設されている。押えローラの各ローラユニット14は、ロール状物12に上方から当接してそのロール状物12との間に送入されるフィルムFをロール状物12に所定の接圧で押し付けるように機能する。各ローラユニット14は、細帯状の各フィルムFにそれぞれ対応するように配置されており、巻軸の軸線方向に並列して保持された複数個の巻枠10に複数条のフィルムFが同時に巻き取られる。巻軸および巻枠10は、軸心線が水平方向となるように保持されている。巻軸および巻軸への巻枠の着脱機構については、図示および説明を省略する。
【0024】
押えローラの複数のローラユニット14(以下、「押えローラ14」として説明)は、桿状保持部材16にロール状物12の軸心線と平行に保持されている。桿状保持部材16は、ロール状物12の軸心線と平行に配設された保持軸18、および、保持軸18にその軸線方向に並列し取着された複数対のブラケット20を備えて構成されている。図3および図4に示すように、保持軸18にはキー溝22が形設されており、キー24を介してボス26が保持軸18に回り止めされて取着されている。ボス26にはねじ孔28が形成されており、また、ボス26の外周面に、断面長円形の貫通孔32が形設された円筒部材30が摺接可能に嵌挿されているとともに、円筒部材30に隣接してブラケット20の基部側が摺接可能に嵌挿されており、円筒部材30にブラケット20がボルト33により一体的に連結されている。そして、締付けボルト34の軸部を円筒部材30の貫通孔32に挿通しボス26のねじ孔28に螺入させて、その軸部先端を保持軸18の周面に押し付けることにより、ボス26が保持軸18に固定されている。また、ブラケット20の外方側に固定板36が配設され、ボルト38で固定板36がボス26に固定されている。このような構成により、ブラケット20および円筒部材30は一体的に、保持軸18の軸線方向における位置を固定した状態で保持軸18の円周方向に回動可能となっている。さらに、ブラケット20には、その外側面に溝40が形設されており、溝40に嵌合して溝40内側面に摺接する凸部42が固定板36に一体形成されている。ブラケット20の溝40内には、一端部が固定板36の凸部42に係合してブラケット20を下向きに付勢する圧縮コイルばね44が納設されている。一対のブラケット20、20の各先端部には、それらの間を連結するように水平取付軸46が固着されており、その水平取付軸46に押えローラ14が回転自在に支持されている。そして、複数の押えローラ14が保持軸18の軸線方向に沿って並設されているが、ブラケット20、したがってその一対のブラケットに保持された押えローラ14が、保持軸18の円周方向に一定の範囲(貫通孔32の長軸内寸および溝40の長さ以下の範囲)で回動可能となっておりかつ下向きに付勢されているので、保持軸18に保持された複数の押えローラ14間に上下方向における若干の位置ずれがあっても、全ての押えローラ14がロール状物12に均等に当接するようになっている。
【0025】
桿状保持部材16の側方には、その桿状保持部材16と平行に駆動軸46が配設され、駆動軸46は、左・右の固定基枠48、50にそれぞれ軸受52を介して回転自在に保持されている。駆動軸46には、長寸円筒状のガイドローラ54が軸受56を介して自由回転可能に保持されている。また、駆動軸46には、ガイドローラ54の取付け位置の両側に駆動軸46と直交するように一対の平板状の揺動アーム58、60が固着されており、一対の揺動アーム58、60は、駆動軸46の回動動作に伴い駆動軸46を回転中心として鉛直面内で揺動するように配設されている。そして、一対の揺動アーム58、60の先端部に桿状保持部材16の保持軸18の両端部が支持されている。また、一対の揺動アーム58、60には、駆動軸46および保持軸18と平行に連結軸62が固着されており、連結軸62に、長寸円筒状のガイドローラ64が軸受66を介して自由回転可能に保持されている。
【0026】
揺動アーム58、60は、駆動軸46を回動させることにより揺動し、揺動アーム58、60に連接された桿状保持部材16および押えローラ14が上下方向に揺動して、押えローラ14が所定の接圧でロール状物12に押し付けられることになるが、この実施形態では、揺動駆動機構としてエアーシリンダを用いた例を示している。この揺動駆動機構は、エアーシリンダ68とクランクとで構成されている。エアーシリンダ68は、その基端部が固定基枠48に取着され、エアーシリンダ68のピストン軸70の先端部にアーム72が回動自在に軸着されている。アーム72の他端部は駆動軸46に固着されており、その駆動軸46がクランク軸となっている。
【0027】
エアーシリンダ68の作動により駆動軸46、揺動アーム58、60、桿状保持部材16を介して押えローラ14からロール状物12に付与される接圧分による負荷は、揺動アーム58と桿状保持部材16との間に介装されたロードセル74によって検出される。ロードセル74は、その後端部が揺動アーム58の平面部に取着されている。そして、桿状保持部材16の保持軸18の一端部に連接板76の一端部が固着され、連接板76の他端部に当接部材78が取着されており、ロードセル74の先端部が連接板76の当接部材78に当接している。ロードセル74は、その軸線方向が連接板76の長手方向と直交するように配設されている。一対の揺動アーム58、60の各先端部に両端部が支持された桿状保持部材16の保持軸18は回動しないが、押えローラ14からロール状物12に付与される接圧による負荷を、摩擦抵抗等による機械損失を生じることなくロードセル74に伝達するために、軸受80を介して保持軸18が揺動アーム58、60に支持されている。図中の符号82は、軸受80を保持軸18に固定するためのナットおよび座金である。図8に示すように、ロードセル74から出力される電圧信号は、増幅器84により増幅されて演算制御回路86に入力される。
【0028】
ここで、フィルムFを巻き取るときにフィルムFに掛けられる張力は、ロール状物12に対する押えローラ14の接圧が増加する方向に働く。したがって、フィルムFの張力は、押えローラ14がフィルムFをロール状物12に押し付ける接圧の一部として作用する。そして、巻取り張力に起因する接圧は、押えローラ14から桿状保持部材16を介して、揺動アーム58と桿状保持部材16の保持軸18との間に介装されたロードセル74に負荷されるので、ロードセル74では、エアーシリンダ68の作動による接圧分に巻取り張力による接圧分を加算した負荷量が検出されることになる。このように、ロードセル74は、巻取り張力による接圧分を含めた接圧に対応する負荷量を検出し、その検出信号を用いて接圧の制御が行われるため、フィルムFを漸次巻きとっていく過程で巻取り張力を変化させても(一般的には巻き径の増加に伴って巻取り張力を減少させる)、巻取り張力の変化は接圧の制御に影響することがない。
【0029】
次に、この巻取り装置には、巻枠10に漸次巻き取られていくフィルムFのロール状物12における巻き径の変化を検出する巻き径検出機構が設けられている。この実施形態では、巻き径検出機構としてポテンショメータを用いた例を示している。この巻き径検出機構は、駆動軸46にその駆動軸46と同心的に大径の平歯車88を固着し、平歯車88に噛合する小歯車90を有するポテンショメータ92を固定基枠48の平面部に取着して構成されている。このポテンショメータ92によって駆動軸46の回動量を検出することにより、駆動軸46に取着され駆動軸46の回動動作に伴って揺動する揺動アーム58、60および桿状保持部材16を介し駆動軸46を中心として上下方向に揺動する押えローラ14の角度位置が検出される。押えローラ14の角度位置は、押えローラ14とロール状物12との接触位置(ロール状物12の径)を示すことになるので、ポテンショメータ92によってロール状物12の巻き径の変化が検出される。ポテンショメータ92から出力される検出信号は、図8に示すように演算制御回路86に入力される。
【0030】
ここで、押えローラ14には重量があるため、ロール状物12の外周面には、押えローラ14の回転力(力のモーメント)による圧力が接圧として作用することになる(以下、この接圧を「荷重接圧」という)。そして、押えローラ14の重量は、押えローラの種類や数によって変化するので、荷重接圧もそれらに応じて変化する。さらに、ロール状物12に対する押えローラ14の重量による回転力は、押えローラ14とロール状物12との接触位置、すなわち、ロール状物12の巻き径の変化によって漸次変化することになる。このため、ロール状物12の巻き径の変化に伴って変化する荷重接圧の変化を算出する必要がある。この荷重接圧の変化を算出する方法の1例について図5により説明する。
【0031】
演算制御回路86において、まず、ポテンショメータ92によって検出されたロール状物12の巻き径、したがって押えローラ14の角度位置から、水平面に対するブラケット20の傾斜角度θが算出される。この角度θが求まると、押えローラ14の重量Wによる回転力W・Xは、W・X=W・Dcosθの式により算出される(D:保持軸18の軸心と押えローラ14の軸心との距離)。この式より、角度θが大きいほど回転力W・Xは小さくなり、角度θが小さいほど回転力W・Xは大きくなることが解る。
【0032】
ここで、エアーシリンダ68の作動によって押えローラ14からロール状物12に付与される接圧の変化は、連接板76の当接部材78とロードセル74との接触位置を検出点Aとしたロードセル74に負荷される力(負荷量)Pの変化として検出される。図中の符号Sは、ロードセル74の支持点を示す。なお、上記したように実際には、フィルムFの巻取り張力に起因する接圧分もロードセル74に負荷されるので、負荷量Pは巻取り張力による負荷量を含む。エアーシリンダ68の作動による接圧の変化を、検出点Aを基点とするロードセル74の負荷量Pの変化として検出するので、押えローラ14からロール状物12に付与される接圧の制御上、荷重接圧も、検出点Aを基点としかつロードセル74への負荷方向と同一方向に負荷される力の大きさに算定し直し、荷重接圧の変化を検出点Aを基点とした負荷量pの変化として演算する必要がある。押えローラ14の重量Wにより保持軸18を回転させる力(回転力)はW・Dcosθであるから、検出点Aにおける回転力p・Hも、p・H=W・Dcosθであり、p=W・(D/H)cosθとなる。このようにして、演算制御回路86において、ポテンショメータ92による検出信号から角度θを算出し、負荷量pが演算される。なお、図5に示したように押えローラ14がロール状物12に上方から当接した状態においては、押えローラ14はロール状物12の外周面から荷重接圧と等しい反力を受けることになる。したがって、押えローラ14の重量による荷重接圧とロール状物12からの反力とが釣り合うことになるので、ロードセル74には、押えローラ14の荷重接圧による負荷は掛からない。すなわち、エアーシリンダ68の作動によって押えローラ14からロール状物12に付与される接圧が0であれば、ロードセル74の負荷量(検出値)は0となる。このように、押えローラ14がロール状物12に当接して支持された状態では、ロール状物12の外周面に作用する荷重接圧は、ロードセル74への負荷としては検出されない。
【0033】
押えローラ14の重量は押えローラの種類や数によって変化し、荷重接圧もそれらに応じて変化することになる。そこで、図6により押えローラ14の重量Wの検出方法について説明する。
エアーシリンダ68を操作して駆動軸46を回動させ、駆動軸46を回転中心として揺動アーム58、60を上向きに回動させることにより、図6に示したように押えローラ14を最上位置へ移動させる。この状態においては、押えローラ14がロール状物12から離間しロール状物12に当接していないので、エアーシリンダ68による負荷はロードセル74に掛かっておらず、また、フィルムFの巻取り張力に起因する負荷もロードセル74に掛からないようにする。一方、この状態では、押えローラ14の重量Wによりロードセル74に負荷が掛かっており、ロードセル74によって負荷量Pが検出されることになる。また、演算制御回路86において、ポテンショメータ92によって検出されたロール状物12の巻き径、したがって押えローラ14の角度位置から、水平面に対するブラケット20の傾斜角度θが算出される。押えローラ14の重量Wによる回転力W・Xは、W・X=W・Dcosθであり、W・X=P・Hであるから、W・Dcosθ=P・Hであり、W=P・H/(Dcosθ)=P・(H/D)/cosθの式により、ロードセル74による負荷量Pの検出値および傾斜角度θの算出値から押えローラ14の重量Wが算出される。
【0034】
次に、ロール状物12の巻き径の変化に伴う荷重接圧による負荷量の変化について説明する。
図7-1に、ロール状物12の巻き径が小さい、すなわち巻取り開始からの経過時間が短い場合における様子を示し、図7-2に、ロール状物12の巻き径が大きい、すなわち巻取り開始からの経過時間が長い場合における様子を示す。ロール状物12の巻き径が小さいときは、図7-1より、押えローラ14の重量Wによる回転力はW・X=W・Dcosθとなり、ロール状物12の巻き径が大きいときは、図7-2より、押えローラ14の重量Wによる回転力はW・X=W・Dcosθとなる。そして、押えローラ14の回転力による負荷量pは、ロール状物12の巻き径が小さいときの負荷量p=W・(D/H)cosθとなり、ロール状物12の巻き径が大きいときの負荷量p=W・(D/H)cosθとなる。図7-1および図7-2から分かるように、θ>θであるから、X<X、W・X<W・Xとなり、p<pとなる。このように、フィルムFの巻取りを開始してからロール状物12の巻き径が漸次大きくなるのに従って、押えローラ14の重量Wによる回転力W・Xは次第に大きくなり、押えローラ14の回転力による負荷量pも次第に大きくなる。
【0035】
上記したように、ロードセル74およびポテンショメータ92からそれぞれ出力される検出信号が演算制御回路86に入力され、演算制御回路86において、ポテンショメータ92の検出信号から角度θが算出され、負荷量pが演算されると、エアーシリンダ68によるロードセル74の負荷量Pに押えローラ14の回転力による負荷量pを加算(P+p)して、押えローラ14とロール状物12間の実際の接圧に対応する負荷量が演算される。演算制御回路86には、予め入力装置により、押えローラ14からロール状物12に付与する接圧の初期値およびロール状物12の巻き径の変化による接圧の変化率のデータが入力されており、所要の制御プロセスがプログラミングされている。そして、ポテンショメータ92によって検出された押えローラ14の角度位置、したがってロール状物12の巻き径、および、演算によって求められた負荷量〔P+p〕に基づいて、プログラミングされた制御プロセスが実行されるように、演算制御回路86から電空変換器94へ制御信号が送られ、電空変換器94により、エアー源からエアーシリンダ68へのエアー供給量が調節される。このようにして、押えローラ14によりフィルムFを所定の接圧でロール状物12に押し付けるようにエアーシリンダ68がフィードバック制御される。
【産業上の利用可能性】
【0036】
この発明に係る巻枠へのシート状製品の巻取り装置は、長尺帯状のフィルム等のシート状製品を細幅に切断する細断用スリッタに併設するなどして使用され、包装フィルム、ラップフィルム、剥離フィルム等のフィルム類、粘着テープ等のテープ類、包装紙等の紙類など、各種のシート状製品を取り扱う多くの事業所において利用されるものである。
【符号の説明】
【0037】
10 巻枠
12 フィルムのロール状物
14 押えローラ(ローラユニット)
16 桿状保持部材
18 保持軸
20 ブラケット
22 保持軸のキー溝
24 キー
26 ボス
30 円筒部材
34 締付けボルト
36 固定板
38 ボルト
40 ブラケットの溝
42 固定板の凸部
44 圧縮コイルばね
46 駆動軸
48、50 固定基枠
52、56、66 軸受
54、64 ガイドローラ
58、60 揺動アーム
62 連結軸
68 エアーシリンダ
70 ピストン軸
72 アーム
74 ロードセル
76 連接板
78 当接部材
84 増幅器
86 演算制御回路
88 平歯車
90 小歯車
92 ポテンショメータ
94 電空変換器
F フィルム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7-1】
図7-2】
図8
図9