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7569673情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20241010BHJP
【FI】
A63F13/69 510
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020198153
(22)【出願日】2020-11-30
(65)【公開番号】P2022086247
(43)【公開日】2022-06-09
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】松下 慎吾
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-191962(JP,A)
【文献】特開2020-72784(JP,A)
【文献】特開2017-196039(JP,A)
【文献】特許第5866039(JP,B1)
【文献】[ドラガリ]ガチャシステム解説|竜輝の護符排出停止,ドラガリアロスト[online],2019年10月09日,インターネット URL https://dragalia.gorillawiki.jp/entry/gachasystem,[2024年05月10日検索]
【文献】ガチャに天井が搭載されました!天井の概要と回し方,GOD・みかねえPのブログ [online],2018年01月21日,インターネット URL http://chocolatbsj.anime-life.com/マギアレコード/ガチャに天井が搭載されました!天井の概要と回し方,[2024年05月10日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
選出確率が第1の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタを含む第1グループと、選出確率が第2の基準値に設定された、第1グループに含まれるゲームキャラクタとは異なる1以上のゲームキャラクタを含む第2グループとを含むゲームキャラクタ群のうちから、選出確率に基づいて1以上のゲームキャラクタを選出する抽選をユーザの指示に応じて実行する抽選実行手段と、
前記抽選によって選出されたゲームキャラクタの少なくとも1つを前記ユーザに付与するキャラクタ付与手段と、
前記ゲームキャラクタ群のうちで前記第1グループおよび前記第2グループのいずれにも含まれない第3グループのゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウントされた回数が増加することによって上昇条件を満たした場合、前記第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第1選出確率の値と、前記第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる確率上昇手段と、
前記第1グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合、上昇していた前記第1選出確率の値を前記第1の基準値に変更するとともに、上昇していた第2選出確率の値を前記第2の基準値に変更する第1確率変更手段と、
前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合であって、前記第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、当該第1選出確率の値が前記第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる第2確率変更手段とを備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記第1グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合、前記カウントされた回数を0にリセットする第1回数変更手段と、
前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合であって、前記カウントされた回数が所定回数よりも大きい場合、前記カウントされた回数を、減算後の回数が1以上となるように減算する第2回数変更手段とをさらに備え、
前記第1選出確率および前記第2選出確率は、前記カウントされた回数から一意の値に決定される、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記カウント手段は、前記カウントされた回数がリセットまたは減算された後で前記第3グループのゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合、リセットまたは減算された回数から再度カウントを行う、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2確率変更手段は、前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合であって、前記第1選出確率の上昇値が前記所定値未満である場合、(a)上昇していた当該第1選出確率の値を前記第1の基準値に変更するとともに、(b)上昇していた前記第2選出確率の値を前記第2の基準値に変更する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記抽選実行手段は、1回の前記抽選によって複数のゲームキャラクタを選出し、
前記情報処理システムは、1回の前記抽選によって選出された前記複数のゲームキャラクタに対応する複数の候補画像を前記ユーザに提示するとともに、当該複数の候補画像から1つの候補画像を選択する選択指示を1回以上受け付ける抽選モードを実行する抽選モード実行手段をさらに備え、
前記キャラクタ付与手段は、前記抽選モードにおいて前記ユーザによって選択された候補画像に対応するゲームキャラクタを当該ユーザに付与し、
前記確率上昇手段は、前記抽選モードにおいて、前記カウントされた回数が前記上昇条件を満たした場合、当該抽選モードの終了後において、前記第1選出確率の値と、前記第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記抽選モード実行手段は、前記抽選モードにおいて、前記第1選出確率の値および前記第2選出確率の値を前記ユーザに提示する、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記候補画像は、当該候補画像に対応するゲームキャラクタの種類を示し、かつ、当該ゲームキャラクタを一意に特定することができない画像である、請求項5または請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記抽選モード実行手段は、
前記抽選モードにおいて、前記ユーザが所有するポイントを減算することを少なくとも条件として前記選択指示を受け付け、
選択可能な候補画像の数が第1の数である場合における選択指示に必要なポイント数を、選択可能な候補画像の数が当該第1の数よりも大きい第2の数である場合における選択指示に必要なポイント数よりも小さくする、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第1の基準値および前記第2の基準値は、前記第3グループのゲームキャラクタに設定される選出確率の値よりも低い、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記抽選実行手段は、第1期間において行われる抽選において、前記第1グループのゲームキャラクタおよび前記第2グループのゲームキャラクタを選出対象とし、当該第1期間とは異なる第2期間において行われる抽選において、前記第1グループのゲームキャラクタを選出対象とはせず、前記第2グループのゲームキャラクタを選出対象とする、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
選出確率が第1の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタを含む第1グループと、選出確率が第2の基準値に設定された、第1グループに含まれるゲームキャラクタとは異なる1以上のゲームキャラクタを含む第2グループとを含むゲームキャラクタ群のうちから、選出確率に基づいて1以上のゲームキャラクタを選出する抽選をユーザの指示に応じて実行する抽選実行手段と、
前記抽選によって選出されたゲームキャラクタの少なくとも1つを前記ユーザに付与するキャラクタ付与手段と、
前記ゲームキャラクタ群のうちで前記第1グループおよび前記第2グループのいずれにも含まれない第3グループのゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウントされた回数が増加することによって上昇条件を満たした場合、前記第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第1選出確率の値と、前記第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる確率上昇手段と、
前記第1グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合、上昇していた前記第1選出確率の値を前記第1の基準値に変更するとともに、上昇していた第2選出確率の値を前記第2の基準値に変更する第1確率変更手段と、
前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合であって、前記第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、当該第1選出確率の値が前記第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる第2確率変更手段とを備える、情報処理装置。
【請求項12】
情報処理システムのコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、
選出確率が第1の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタを含む第1グループと、選出確率が第2の基準値に設定された、第1グループに含まれるゲームキャラクタとは異なる1以上のゲームキャラクタを含む第2グループとを含むゲームキャラクタ群のうちから、選出確率に基づいて1以上のゲームキャラクタを選出する抽選をユーザの指示に応じて実行する抽選実行手段と、
前記抽選によって選出されたゲームキャラクタの少なくとも1つを前記ユーザに付与するキャラクタ付与手段と、
前記ゲームキャラクタ群のうちで前記第1グループおよび前記第2グループのいずれにも含まれない第3グループのゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された回数をカウントするカウント手段と、
前記カウントされた回数が増加することによって上昇条件を満たした場合、前記第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第1選出確率の値と、前記第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる確率上昇手段と、
前記第1グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合、上昇していた前記第1選出確率の値を前記第1の基準値に変更するとともに、上昇していた第2選出確率の値を前記第2の基準値に変更する第1確率変更手段と、
前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合であって、前記第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、当該第1選出確率の値が前記第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる第2確率変更手段として前記コンピュータを機能させる、情報処理プログラム。
【請求項13】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
選出確率が第1の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタを含む第1グループと、選出確率が第2の基準値に設定された、第1グループに含まれるゲームキャラクタとは異なる1以上のゲームキャラクタを含む第2グループとを含むゲームキャラクタ群のうちから、選出確率に基づいて1以上のゲームキャラクタを選出する抽選をユーザの指示に応じて実行する抽選実行ステップと、
前記抽選によって選出されたゲームキャラクタの少なくとも1つを前記ユーザに付与するキャラクタ付与ステップと、
前記ゲームキャラクタ群のうちで前記第1グループおよび前記第2グループのいずれにも含まれない第3グループのゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された回数をカウントするカウントステップと、
前記カウントされた回数が増加することによって上昇条件を満たした場合、前記第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第1選出確率の値と、前記第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる確率上昇ステップと、
前記第1グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合、上昇していた前記第1選出確率の値を前記第1の基準値に変更するとともに、上昇していた第2選出確率の値を前記第2の基準値に変更する第1確率変更ステップと、
前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが前記抽選によって前記ユーザに付与された場合であって、前記第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、当該第1選出確率の値が前記第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる第2確率変更ステップとを備える、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選によってユーザにゲームキャラクタを付与する情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、抽選によってユーザにゲームキャラクタを付与することが行われている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】"LearnHow Summoning Works"、[online]、任天堂株式会社、[令和2年11月15日検索]、インターネット<https://new-guide.fire-emblem-heroes.com/en-US/feh-2020.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような、ユーザにゲームキャラクタを付与するための抽選に関して、より興趣性を向上することが好ましい。
【0005】
それ故、本発明の目的は、ゲームキャラクタを付与するための抽選の興趣性を向上することができる情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(10)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、抽選実行手段と、キャラクタ付与手段と、カウント手段と、確率上昇手段と、第1確率変更手段と、第2確率変更手段とを備える、情報処理システムである。抽選実行手段は、選出確率が第1の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタを含む第1グループと、選出確率が第2の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタを含む第2グループとを含むゲームキャラクタ群のうちから、選出確率に基づいて1以上のゲームキャラクタを選出する抽選をユーザの指示に応じて実行する。キャラクタ付与手段は、抽選によって選出されたゲームキャラクタの少なくとも1つをユーザに付与する。カウント手段は、ゲームキャラクタ群のうちで第1グループおよび第2グループのいずれにも含まれない第3グループのゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された回数をカウントする。確率上昇手段は、カウントされた回数が増加することによって上昇条件を満たした場合、第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第1選出確率の値と、第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる。第1確率変更手段は、第1グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合、上昇していた第1選出確率の値を第1の基準値に変更するとともに、上昇していた第2選出確率の値を第2の基準値に変更する。第2確率変更手段は、第2グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合であって、第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、当該第1選出確率の値が第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、第1グループに含まれるゲームキャラクタ、または、前記第2グループに含まれるゲームキャラクタが抽選において付与された場合であっても、ユーザに対して、抽選を継続して行う動機付けを与えることができ、抽選の興趣性を向上することができる。
【0009】
(2)
情報処理システムは、第1回数変更手段と、第2回数変更手段とをさらに備えてもよい。第1回数変更手段は、第1グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合、カウントされた回数を0にリセットする。第2回数変更手段は、第2グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合であって、カウントされた回数が所定回数よりも大きい場合、カウントされた回数を、減算後の回数が1以上となるように減算する。このとき、第1選出確率および第2選出確率は、カウントされた回数から一意の値に決定されてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、情報処理システムは、カウントされた回数から選出確率が一意に決定されるので、変更後の選出確率を計算する処理を容易に行うことができる。選出確率の変化をユーザにとって理解しやすいものとすることができる。
【0011】
(3)
カウント手段は、カウントされた回数がリセットまたは減算された後で第3グループのゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合、リセットまたは減算された回数から再度カウントを行ってもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、第1グループまたは第2グループのゲームキャラクタがユーザに付与された後であっても、抽選を継続して行う動機付けを当該ユーザに与えることができる。
【0013】
(4)
第2確率変更手段は、第2グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合であって、第1選出確率の上昇値が所定値未満である場合、(a)上昇していた当該第1選出確率の値を第1の基準値に変更するとともに、(b)上昇していた第2選出確率の値を第2の基準値に変更してもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、第2選出確率が基準値未満となることを防止することができる。
【0015】
(5)
抽選実行手段は、1回の抽選によって複数のゲームキャラクタを選出してもよい。
情報処理システムは、抽選モード実行手段をさらに備えてもよい。抽選モード実行手段は、1回の抽選によって選出された複数のゲームキャラクタに対応する複数の候補画像をユーザに提示するとともに、当該複数の候補画像から1つの候補画像を選択する選択指示を1回以上受け付ける抽選モードを実行する。このとき、キャラクタ付与手段は、抽選モードにおいてユーザによって選択された候補画像に対応するゲームキャラクタを当該ユーザに付与してもよい。確率上昇手段は、抽選モードにおいて、カウントされた回数が上昇条件を満たした場合、当該抽選モードの終了後において、第1選出確率の値と、第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、抽選モードにおいて続けて選択指示を行うか否かの選択肢をユーザに提示することができ、これによって、召喚ゲームの戦略性を増すことができる。
【0017】
(6)
抽選モード実行手段は、抽選モードにおいて、第1選出確率の値および第2選出確率の値をユーザに提示してもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、ユーザは現在の選出確率の値を抽選モード中において確認することができるので、抽選の利便性を向上することができる。
【0019】
(7)
候補画像は、当該候補画像に対応するゲームキャラクタの種類を示し、かつ、当該ゲームキャラクタを一意に特定することができない画像であってもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、候補画像の選択に戦略性を持たせることができ、抽選の興趣性を向上することができる。
【0021】
(8)
抽選モード実行手段は、抽選モードにおいて、ユーザが所有するポイントを減算することを少なくとも条件として選択指示を受け付けてもよい。また、抽選モード実行手段は、抽選モードにおいて、選択可能な候補画像の数が第1の数である場合における選択指示に必要なポイント数を、選択可能な候補画像の数が当該第1の数よりも大きい第2の数である場合における選択指示に必要なポイント数よりも小さくしてもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、抽選モードにおいて候補画像を引き続き選択するか、当該抽選モードを終了するかの選択に戦略性を持たせることができ、抽選の興趣性を向上することができる。
【0023】
(9)
第1の基準値および第2の基準値は、第3グループのゲームキャラクタに設定される選出確率の値よりも低くてもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、多くのユーザに対して、抽選を継続して行う動機付けを与えることができる。
【0025】
(10)
抽選実行手段は、第1期間において行われる抽選において、第1グループのゲームキャラクタおよび第2グループのゲームキャラクタを選出対象とし、当該第1期間とは異なる第2期間において行われる抽選において、第1グループのゲームキャラクタを選出対象とはせず、第2グループのゲームキャラクタを選出対象としてもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、多くのユーザに対して、抽選を継続して行う動機付けを与えることができる。
【0027】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(10)における各手段の全部または一部を備える情報処理装置(例えば、端末装置またはサーバ)であってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(10)における各手段の全部または一部としてコンピュータを機能させる情報処理プログラムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(10)の情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0028】
上記情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、または、情報処理方法によれば、ゲームキャラクタを付与するための抽選の興趣性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図
図2】サーバの構成の一例を示すブロック図
図3】端末装置の構成の一例を示すブロック図
図4】開始画像の一例を示す図
図5】候補選択画像の一例を示す図
図6】候補選択画像の他の一例を示す図
図7】希少キャラクタの選出確率の変化の一例を示す図
図8】情報処理システムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図
図9】端末装置によって実行される端末側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
図10】サーバによって実行されるサーバ側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
図11図10に示すステップS44の確率変更処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0030】
[1.情報処理システムの構成]
以下、本実施形態に係る情報処理システム、情報処理プログラム、および、情報処理方法について説明する。まず、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成と、情報処理システムに含まれる端末装置およびサーバの構成とについて説明する。図1は、本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システムは、サーバ1と、端末装置2とを含む。これらのサーバ1および端末装置2は、インターネットおよび/またはモバイル通信網等のネットワーク3に接続可能である。サーバ1および端末装置2は、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。
【0031】
サーバ1は、端末装置2において実行されるアプリケーション(具体的には、ゲームアプリケーション)に関するサービスを提供するためのサーバである。本実施形態において、サーバ1は、端末装置2においてゲームを実行するためのゲームサーバであり、端末装置2においてゲーム処理を実行するための環境を提供する。例えば、サーバ1は、ゲーム処理を実行する端末装置2からの要求に応じて、必要に応じてゲーム処理を実行し、要求に応じたデータを当該端末装置2へ送信する(図1参照)。
【0032】
端末装置2は、ユーザが有する情報処理装置の一例であり、例えば、スマートフォン、携帯型または据置型のゲーム装置、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、あるいは、ウェアラブル端末等である。端末装置2は、サーバ1がサービスを提供するゲームのためのゲームプログラム(換言すれば、ゲームアプリケーション)を実行することが可能である。
【0033】
(サーバ1の構成の具体例)
図2は、サーバ1の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す、サーバ1が備える各構成は、1以上の情報処理装置によって実現される。ここで、本明細書では、「サーバ」とは、1つの情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を指す他、そのサーバの機能が複数のサーバ装置によって実現される場合にはサーバ装置群(すなわち、サーバシステム)全体を指す意味である。つまり、「サーバ」とは、サーバ装置であってもよいし、サーバシステムであってもよい。なお、サーバシステムに複数の情報処理装置が含まれる場合、各情報処理装置は、同じ場所に配置されてもよいし、異なる場所に配置されてもよい。なお、本実施形態におけるサーバ1のハードウェア構成は、従来のサーバのためのハードウェア構成と同様であってもよい。
【0034】
図2に示すように、サーバ1は、処理部11および記憶部12を備える。処理部11は、サーバ1の各部12~15に電気的に接続される。処理部11は、CPU(Central Processing Unit、換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。サーバ1においては、CPUがメモリを用いて、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部12は、処理部11がアクセス可能な任意の記憶装置(記憶媒体とも言う)である。記憶部12は、処理部11において実行されるプログラム、処理部11による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。本実施形態においては、記憶部12は、端末装置2において実行されるゲーム処理のためにサーバ側で実行されるゲーム処理のためのプログラムを少なくとも記憶する。
【0035】
サーバ1は、通信部13を備える。通信部13は、ネットワーク3に接続し、ネットワーク3を介して他の装置(例えば、端末装置2)と通信を行う機能を有する。処理部11は、通信部13を用いて、上記他の装置へ情報を送信したり、上記他の装置から情報を受信したりする。また、サーバ1は、入出力インターフェースとして、入力部14および表示部15を備える。
【0036】
(端末装置2の構成の具体例)
図3は、端末装置2の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、端末装置2は、処理部21および記憶部22を備える。処理部21は、端末装置2の各部22~25に電気的に接続される。処理部21は、CPU(換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。端末装置2においては、CPUがメモリを用いて、記憶部22に記憶されたプログラム(より具体的には、ゲームプログラム)を実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部22は、処理部21において実行されるプログラム、処理部21による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。記憶部22は、端末装置2の本体装置(具体的には、処理部21が設けられる装置)に内蔵される記憶媒体であってもよいし、本体装置に対して着脱可能な記憶媒体(例えば、カード記憶媒体)であってもよい。なお、上記プログラムは、サーバ1から端末装置2へダウンロードされることによって本体装置に記憶されてもよい。
【0037】
端末装置2は、入力部23を備える。入力部23は、ユーザによって行われた入力に基づくデータを処理部21へ出力する。処理部21は、入力部23からのデータに基づいて、ユーザによって行われた入力の内容を判断する。入力部23は、ユーザによる入力を受け付ける任意の入力装置であってよい。本実施形態において、入力部23は、後述する表示部24の画面に設けられるタッチパネルを備える。なお、入力部23は、タッチパネルに加えて(または代えて)、ボタン、および/または、慣性センサ(例えば、加速度センサやジャイロセンサ)等を含んでいてもよい。入力部23は、端末装置2の本体装置に設けられる入力装置であってもよいし、本体装置とは別体の入力装置(例えば、ゲームコントローラ)であってもよい。
【0038】
端末装置2は、表示部24を備える。表示部24は、端末装置2の処理部21において実行される情報処理によって生成された画像(例えば、ゲーム画像等)を表示する。表示部24は、端末装置2の本体装置に設けられる表示装置であってもよいし、本体装置とは別体の表示装置であってもよい。なお、端末装置2は、スピーカ、マイク、および/または、カメラ等を備えていてもよい。
【0039】
端末装置2は、通信部25を備える。本実施形態において、通信部25は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続して通信を行う機能を有する。すなわち、端末装置2(具体的には、処理部21)は、通信部25を用いて(換言すれば、通信部25を介して)モバイル通信網を介してネットワーク3に接続し、他の装置(例えば、サーバ1等)と通信を行う。処理部21は、通信部25を用いて、上記他の装置へ情報を送信したり、上記他の装置から情報を受信したりする。なお、端末装置2がネットワーク3を介した通信を行うための通信部の構成は任意である。例えば、通信部25は、Wi-Fiの認証を受けた通信モジュールによって無線LANに接続する機能を有していてもよいし、モバイル通信網に接続する機能と、無線LANに接続する機能との両方を有していてもよい。
【0040】
[2.情報処理システムにおける処理の概要]
以下、本実施形態における情報処理システムにおいて実行される処理の概要について説明する。本実施形態においては、情報処理システムは、ゲームアプリケーション内において召喚ゲームを実行する。召喚ゲームにおいては、抽選によって選出された所定の初期提示数(ここでは、5個)の選択候補のうちから、ユーザによって選択された選択候補に対応するゲームキャラクタがユーザに付与される。なお、本実施形態におけるゲームでは、召喚ゲームによってゲームキャラクタがユーザに付与されることを、ゲームキャラクタが異世界から召喚されることによって表現されるものとする。そのため、本実施形態においては、ユーザにゲームキャラクタが付与されることを「召喚」と呼び、ユーザにゲームキャラクタが付与されるゲームを召喚ゲームと呼ぶ。
【0041】
また、本実施形態においては、ゲームアプリケーションにおいては、召喚ゲームの他に、当該召喚ゲームによってユーザに付与されたゲームキャラクタを用いたゲームが行われる。なお、ゲームキャラクタとは、人型のゲームオブジェクト(例えば、ユーザが操作するプレイヤキャラクタ)に限らず、ゲームにおいて用いられる武器やアイテム等のゲームオブジェクトを含む意味である。また、ゲームキャラクタを用いて行われるゲームの内容は任意であり、シミュレーションゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、または、レースゲーム等のゲームであってもよい。
【0042】
以下、図4図7を参照して、召喚ゲームについて説明する。ゲームアプリケーションにおいて召喚ゲームを開始する旨の指示がユーザによって行われたことに応じて、情報処理システムは、召喚ゲームを開始する。召喚ゲームが開始されると、端末装置2は、開始画像を表示部24に表示する。
【0043】
図4は、開始画像の一例を示す図である。図4に示すように、開始画像は、召喚ゲームの内容を示す内容画像31を含む。ここで、本実施形態においては、ゲームアプリケーションにおいては複数種類の召喚ゲームが用意されているものとする。例えば、各召喚ゲームにおいては、抽選によって選出されやすいゲームキャラクタが異なっていたり、抽選における選出対象となるゲームキャラクタが異なっていたりする。また、あるゲームキャラクタについては特定の種類の召喚ゲームにおいてのみ選出されてもよい。
【0044】
内容画像31は、召喚ゲームの内容として、当該召喚ゲームの名前(図4においては、「新キャラ召喚」)を含む。本実施形態においては、内容画像31は、召喚ゲームの内容として、当該召喚ゲームにおいて選出され得る各ゲームキャラクタのうちのいくつか(ここでは、後述する注目キャラクタ)を示す(図4参照)。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、各ゲームキャラクタには属性が設定されている。内容画像31は、上記ゲームキャラクタを示す画像とともに、当該ゲームキャラクタに設定される属性を示す属性マークの画像を含む(図4参照)。
【0045】
図4に示すように、開始画像は、内容画像31が示す召喚ゲームを実行可能な期間を示す期間画像32を含む。本実施形態においては、実行可能な期間が召喚ゲーム毎に設定されている。召喚ゲームの実行可能な期間は、例えば2020年11月1日から2020年の11月30日までの期間のように、現実時間によって規定される期間である。本実施形態においては、期間画像32は、例えば「終了まで20日」のように、召喚ゲームを実行可能な残り期間を示す情報を含む。
【0046】
図4に示すように、開始画像は、複数の召喚ゲームアイコン33を含む。各召喚ゲームアイコン33は、ゲームアプリケーションにおいて用意されている複数種類の召喚ゲームのうち、現時点で実行可能な召喚ゲームをそれぞれ示す。図4に示す例においては、6種類の召喚ゲームが実行可能であり、6個の召喚ゲームアイコン33が表示されている。また、現在選択中の召喚ゲーム(すなわち、内容画像31に対応する召喚ゲーム)を示す抽選アイコンは、現在選択中でないその他の抽選アイコンとは異なる表示態様で表示される。なお、図4においては、抽選アイコンの表示態様の違いを斜線で示している。
【0047】
図4に示すように、開始画像は、選択中となる召喚ゲームを切り替える切替指示のための切替指示画像34および35を含む。すなわち、切替指示画像34または35に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、選択中となる召喚ゲームが切り替えられ、それによって内容画像31および期間画像32の内容も切り替わる。なお、本実施形態においては、端末装置2の表示部24に表示される各種画像に対する入力は、例えば、当該画像をタッチする入力によって行われるものとするが、ユーザが指示を行うための入力の方法は任意である。
【0048】
図4に示すように、開始画像は、内容画像31が示す召喚ゲームにおける抽選モードを開始する開始指示を行うための開始ボタン画像36を含む。詳細は後述するが、抽選モードとは、抽選によって選出された複数のゲームキャラクタに対応する複数の選択候補(具体的には、属性マーク)がユーザに提示され、提示された選択候補のうちからユーザが1つ以上の選択候補を選択することで、選択された選択候補に対応するゲームキャラクタが当該ユーザに付与されるモードである。本実施形態においては、開始ボタン画像36に対する入力によってユーザによる開始指示が行われたことに応じて、選択中の召喚ゲームの抽選モードが開始される。以上より、ユーザは、切替指示画像34および35に対する入力を行うことによって、実行可能な複数の召喚ゲームのうちから所望の召喚ゲームを選択することができ、所望の召喚ゲームが選択された状態で開始ボタン画像36に対する入力を行うことによって当該召喚ゲームの抽選モードを開始することができる。
【0049】
ここで、本実施形態においては、召喚ゲームにおける召喚(すなわち、ユーザへのゲームキャラクタの付与)は、ゲームにおいて用いられる召喚用ポイントを消費することを引き換えに行われる(ただし、本実施形態においては、一定条件下において召喚用ポイントを消費せずに召喚を行うことも可能である)。そのため、開始ボタン画像36は、当該開始ボタン画像36に対する入力が行われることによる召喚と引き換えに消費される召喚用ポイントの量を示す情報を含む。図4に示す例においては、開始ボタン画像36に対する入力が行われることによる召喚によって召喚用ポイントが5だけ消費されることを示している。なお、召喚用ポイントは、例えば、ゲーム内においてユーザが所有する特定のアイテムの数を表すものであってもよい。
【0050】
また、図4に示すように、開始画像は、ユーザが現在所有している召喚用ポイントの量を示す所有ポイント画像37を含む。本実施形態においては、ユーザは、現実の通貨によって召喚用ポイントを購入することによって、あるいは、ゲームアプリケーション内における条件(例えば、特定のゲームステージをクリアする等)を満たすことによって、召喚用ポイントを取得することができる。
【0051】
また、図4に示すように、開始画像は、ユーザが現在所有しているチケットの数を示す所有チケット数画像38を含む。チケットは、ゲーム内のアイテムであり、召喚用ポイントを消費することなく召喚を行うことができるアイテムの一例である。本実施形態においては、召喚用ポイントを消費することに代えて、チケットを1つ消費することと引き換えに、召喚ゲームにおける抽選モードを開始することができる。本実施形態においては、ユーザは、ゲームアプリケーション内における条件を満たすことによってチケットを取得することができる。
【0052】
なお、ユーザが召喚用ポイントとチケットとの両方を所有している状態で召喚が行われる場合、召喚用ポイントとチケットとのいずれかが優先して消費されるようにしてもよいし、いずれを消費するかをユーザが指定することができるようにしてよい。なお、召喚用ポイントを消費しないで召喚を行う方法は、チケットを消費して召喚を行う方法に限らない。例えば、他の実施形態においては、情報処理システムは、召喚ゲームにおける1回目の召喚については召喚用ポイントを消費することなしに行うことができるようにしてもよい。
【0053】
なお、図示しないが、開始画像は、メニュー画像を表示する指示を行うためのボタン画像や、召喚ゲーム以外の他のゲームを開始する指示を行うためのボタン画像を含んでいてもよい。これらのボタン画像に対する入力が行われた場合、端末装置2は、召喚ゲームを終了する。
【0054】
開始画像が表示される状態で上記開始指示が行われると、召喚ゲームにおける抽選モードが開始される。抽選モードにおいては、まず、端末装置2は候補選択画像を表示部24に表示する。候補選択画像は、候補画像(具体的には、属性マーク)から1つを選択する選択指示をユーザから受け付けるためのユーザインタフェース画像である。以下、図5を参照して、候補選択画像の詳細について説明する。
【0055】
図5は、候補選択画像の一例を示す図である。図5に示すように、候補選択画像は、ユーザが選択可能な5つの選択候補である5つの属性マーク41~45を含む。属性マーク41~45は、選択候補に対応するゲームキャラクタである、抽選によって選出されたゲームキャラクタの属性を示す。
【0056】
ここで、本実施形態においては、各ゲームキャラクタには、赤属性、青属性、緑属性、および、無色属性のいずれかの属性が設定されている。なお、サーバ1は、ゲームキャラクタに設定される属性を示す情報を当該ゲームキャラクタに関連付けて、ゲームキャラクタ毎に記憶している。本実施形態においては、各属性を示す属性マークは、それぞれの属性の色で表示される。なお、図5では、属性マークの色の違いをハッチングの違いによって表現する(他の図についても同様である)。
【0057】
なお、ゲームキャラクタの属性とは、各ゲームキャラクタに設定される情報であり、各ゲームキャラクタに設定される性質の一例である。ゲームキャラクタの性質とは、ゲームキャラクタの属性の他、例えば、ゲームキャラクタの種別、状態、または能力等を含む意味である。ゲームキャラクタの性質は、各ゲームキャラクタを(ゲームキャラクタの種類よりも少ない数に)分類可能な任意の情報であってよい。なお、他の実施形態においては、1つのゲームキャラクタに対して複数種類の性質(具体的には、属性)が設定されてもよい。このとき、属性マークは、ゲームキャラクタに設定される複数種類の属性のうちのいずれか1つを表してもよい。なお、複数種類の属性が設定されるゲームキャラクタの属性マークによって表される1つの属性は、ランダムに決定されてもよいし、予め定められてもよいし、所定の条件(例えば、当該ゲームキャラクタのパラメータに関する条件)に従って決定されてもよい。
【0058】
なお、本実施形態においては、抽選モードが開始された時に提示される選択候補の数(すなわち、初期提示数)は5個であるとするが、他の実施形態においては、初期提示数は固定である必要はなく、可変であってもよい。例えば、召喚ゲームの種類毎に初期提示数が異なっていてもよいし、初期提示数がランダムに変化してもよい。
【0059】
本実施形態においては、上記開始指示が行われると、情報処理システムは、抽選の対象となる各ゲームキャラクタ(すなわち、ユーザに付与され得るゲームキャラクタ)のうちから選択候補となる5つのゲームキャラクタを抽選によって選出する。そして、選出されたゲームキャラクタの属性を示す属性マークが端末装置2に表示される。このように、本実施形態においては、抽選モードにおいては、ユーザは、選択候補のゲームキャラクタを一意に特定することはできないものの、属性マークによって当該ゲームキャラクタの属性を認識可能な状態で、選択候補から1つを選択することができる。
【0060】
なお、選択候補となるゲームキャラクタを選出するための抽選の具体的な方法は任意である。本実施形態においては、サーバ1は、抽選対象となるゲームキャラクタ毎に、選出確率を示す数値を関連付けた情報を記憶している。サーバ1は、乱数を用いて、当該数値に基づく確率で各ゲームキャラクタが選出されるように抽選を行う。なお、この数値は、百分率で表される数値でもよいし、選出度合いを示す数値(例えば、値が大きいほど選出されやすいことを示す数値)でもよい。
【0061】
本実施形態においては、各ゲームキャラクタは、選出確率が異なる複数種類のグループに分類される。本実施形態においては、各ゲームキャラクタにはレア度が設定されており、レア度に応じて選出確率が設定される。具体的には、各ゲームキャラクタに対してはレア度として3~5のいずれかが設定され、レア度が高いゲームキャラクタである程、選出確率が低く設定される。なお、本実施形態においては、レア度が3または4のゲームキャラクタを「通常キャラクタ」と呼び、レア度が5のゲームキャラクタを「希少キャラクタ」と呼ぶ。
【0062】
なお、通常キャラクタに分類される各ゲームキャラクタの選出確率は一定でなくてもよいし、希少キャラクタに分類される各ゲームキャラクタの選出確率は一定でなくてもよい。また、通常キャラクタおよび/または希少キャラクタの選出確率は、召喚ゲームの種類によって異なっていてもよい。
【0063】
本実施形態においては、各希少キャラクタは、注目キャラクタと、非注目キャラクタとに分類される。注目キャラクタと非注目キャラクタとを分類する基準は任意である。本実施形態においては、各希少キャラクタのうちでどのゲームキャラクタが注目キャラクタとなり、どのゲームキャラクタが非注目キャラクタとなるかは、召喚ゲーム毎に設定される。注目キャラクタは、例えば、当該召喚ゲームの目玉となるゲームキャラクタである。本実施形態においては、召喚ゲームによって付与され得るゲームキャラクタとして新しく追加されたゲームキャラクタ、あるいは、複数種類の召喚ゲームのうちの期間限定の召喚ゲームにおいてのみ取得可能なゲームキャラクタが、注目キャラクタとして設定される。
【0064】
本実施形態においては、各ゲームキャラクタの選出確率として基準値が設定される。最初に召喚ゲームが行われる時点では、各ゲームキャラクタの選出確率は上記基準値に設定された状態であり、この状態の選出確率を用いて情報処理システムは選択候補となるゲームキャラクタを選出する。本実施形態においては、希少キャラクタの選出確率の基準値は、3[%]に設定される。また、通常キャラクタの選出確率の基準値は、3[%]よりも大きい値に設定される。なお、本実施形態においては、注目キャラクタの選出確率の基準値と非注目キャラクタの選出確率の基準値とは等しい値とするが、他の実施形態においては、両者は異なる値であってもよい。また、他の実施形態においては、各希少キャラクタの選出確率の基準値は、希少キャラクタ毎に異なっていてもよい。詳細は後述するが、本実施形態においては、各ゲームキャラクタの選出確率は、上記の基準値から変更されることがある。
【0065】
図5に示すように、候補選択画像は、確率画像49を含む。本実施形態において、確率画像49は、上記希少キャラクタ(すなわち、注目キャラクタおよび非注目キャラクタ)の選出確率を示す。図5においては、確率画像49は、注目キャラクタの選出確率(すなわち、「注目キャラ:3.00%」の表記)と、非注目キャラクタの選出確率(すなわち、「:3.00%」の表記)との両方を示す。確率画像49が示す選出確率の値は、現時点での選出確率の値であり、選出確率が基準値から変更された場合には、当該基準値とは異なる値を示すこととなる。なお、確率画像49は、希少キャラクタの選出確率に加えて、通常キャラクタの選出確率を示すものであってもよい。
【0066】
図5に示すように、候補選択画像は、選択ウィンドウ46を含む。選択ウィンドウ46は、選択候補(具体的には、属性マーク)の選択をユーザに促すメッセージ(図5においては、「1つ選んで下さい」というメッセージ)を含む。また、選択ウィンドウ46は、選択候補を選択する選択指示を行うための選択決定ボタン47を含む。候補選択画像が表示される状態において、ユーザは、まず、属性マーク41~45のうちから1つを指定する入力を行い、さらに、選択決定ボタン47に対する入力を行うことによって、選択指示を行う。これによって、指定された属性マーク(すなわち、選択候補)が選択されたこととなる。
【0067】
ユーザによって選択指示が行われると、選択された属性マークに対応するゲームキャラクタがユーザに付与される。具体的には、端末装置2は、上記ゲームキャラクタが召喚されて出現する様子を表す演出画像を表示部24に表示し、当該ゲームキャラクタをユーザに付与する。
【0068】
本実施形態においては、上記開始指示によって開始された1回の抽選モードにおいて、ユーザは、抽選によって選出された5つのゲームキャラクタに対応する5個の属性マークのうちから、少なくとも1個、最大で5個を選択することができる。つまり、図5に示す候補選択画像が表示される状態において選択指示を行った場合、ユーザは、抽選モードを継続することでさらに選択指示を行うことができるし、さらなる選択指示を行わずに抽選モードを終了することもできる。
【0069】
図6は、候補選択画像の他の一例を示す図である。図6に示す候補選択画像は、図5に示す候補選択画像に対して選択指示が行われたことによって1つのゲームキャラクタが付与された後で表示部24に表示されるものである。なお、ここでは、図5に示す候補選択画像に含まれる属性マーク41~45のうち、属性マーク44を選択する選択指示が行われたものとする。
【0070】
図6に示すように、属性マーク44が選択された後で表示される候補選択画像においては、当該属性マーク44に代えて、当該属性マーク44に対応するゲームキャラクタを示すキャラクタ画像51が表示される。したがって、図6に示す状態においては、選択候補の数は4個となっている。
【0071】
なお、本実施形態においては、キャラクタ画像51は、当該ゲームキャラクタの上記レア度を示す画像を含む。図6においては、キャラクタ画像51が示すゲームキャラクタのレア度は3であり、そのため、キャラクタ画像51は、当該レア度を示す3個の星の画像を含む。候補選択画像に含まれるキャラクタ画像を見ることによって、ユーザは、今回の抽選モードによって付与されたゲームキャラクタとそのレア度を確認することができる。
【0072】
図6に示すように、ゲームキャラクタが付与された後で表示される候補選択画像は、継続確認ウィンドウ52を含む。継続確認ウィンドウ52は、抽選モードを継続するか否かをユーザに問い合わせるメッセージ(図6においては、「召喚用ポイントを4消費してこのまま続けて召喚しますか?」というメッセージ)を含む。また、継続確認ウィンドウ52は、戻るボタン画像53と、継続ボタン画像54とを含む。戻るボタン画像53は、実行中の抽選モードを終了する終了指示を行うためのボタン画像である。すなわち、戻るボタン画像53に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、端末装置2は、抽選モードを終了し、上述の開始画像を表示部24に表示する。
【0073】
継続ボタン画像54は、実行中の抽選モードを継続する継続指示を行うためのボタン画像である。すなわち、継続ボタン画像54に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、端末装置2は、継続確認ウィンドウ52を消去し、継続確認ウィンドウ52に代えて上記の選択ウィンドウ46を表示させる(図5参照)。これによって、ユーザは選択指示を再度行うことができる。
【0074】
以上より、本実施形態においては、選択指示に応じてゲームキャラクタがユーザに付与される毎に、継続確認ウィンドウ52が表示され、ユーザは、抽選モードを終了するか継続するかを選択することができる。そして、抽選モードにおける選択を最後まで行うことによって、ユーザは5回の選択指示を行うことができる。なお、5回目の選択指示が行われた後は、端末装置2は抽選モードを終了して開始画像を再度表示する(図4参照)。なお、抽選モードを終了する際、端末装置2は、今回の抽選モードの結果を示す画像として、付与された5個のゲームキャラクタを示す画像(例えば、候補選択画像における属性マークに代えてゲームキャラクタの画像を含む画像)を表示した後で開始画像を表示するようにしてもよい。
【0075】
なお、本実施形態においては、1回の召喚毎に召喚用ポイントが消費されるので、1回の抽選モードにおける2回目以降の選択についても召喚用ポイントを消費することと引き換えとなる。つまり、本実施形態においては、ユーザは、上述の開始指示または継続指示を、召喚用ポイントを消費することと引き換えに行うことができる。ここで、本実施形態においては、1回の抽選モードにおける開始指示または継続指示によって消費される召喚用ポイントの量は、当該抽選モードにおける召喚の回数に応じて設定される。具体的には、抽選モードにおける1回目の召喚を行う指示である開始指示は、召喚用ポイントを5だけ消費することと引き換えに行うことができる。また、抽選モードにおける2回目から4回目の召喚を行うための継続指示は、1回につき召喚用ポイントを4だけ消費することと引き換えに行うことができる。また、抽選モードにおける5回目の召喚を行うための継続指示は、召喚用ポイントを3だけ消費することと引き換えに行うことができる。このように、本実施形態においては、開始指示または継続指示で消費される召喚用ポイントの量は、今回の抽選モードにおいて未選択の選択候補の数に応じて設定されるということもできる。
【0076】
本実施形態においては、上記継続ボタン画像54は、当該継続ボタン画像54による選択指示によって消費される召喚用ポイントの量(ここでは、4)を示す情報を含む。また、継続確認ウィンドウ52は、上記選択指示を行った場合におけるユーザが所有する召喚用ポイントの変化を示す変化ポイント画像55を含む。ユーザは、継続ボタン画像54によって、選択指示によって消費される召喚用ポイントを確認することができ、変化ポイント数画像55によって、選択指示の前後における所有ポイント数を確認することができる。
【0077】
以上より、本実施形態においては、1回の抽選モードにおいて1個だけ選択候補を選択することで5回の抽選モードを行う場合、消費される召喚用ポイントは合計25となる。これに対して、1回の抽選モードにおいて5個の選択候補全てを選択する場合、消費される召喚用ポイントは合計20となる。つまり、前者の場合よりも後者の場合の方が、5個の選択候補を選択するために消費される召喚用ポイントの量を抑えることができる。本実施形態においては、候補選択画像は、情報通知ウィンドウ48を含み(図5および図6参照)、情報通知ウィンドウ48は、1回の抽選モードにおいて連続して選択指示を行うことで召喚用ポイントの消費を抑えることができる旨を示すメッセージ(図5および図6においては、「連続で召喚すると少ないポイントで召喚できます。」といったメッセージ)を含む。
【0078】
一方、本実施形態においては、候補選択画像においては属性マークが表示されるので、ユーザは、今回の抽選モードによって所望のゲームキャラクタを取得できる可能性があるか否かを属性マークによって推測することができる。例えば、ユーザが所望するゲームキャラクタが赤属性である場合において、候補選択画像において5個の属性マークのうち赤属性の属性マークが2個表示された状態を考える。この状態では、赤属性でない3個の属性マークについては選択しても所望のゲームキャラクタを取得することができないので、ユーザは、所望のゲームキャラクタを取得するためには、2個の赤属性の属性マークを選択した後で抽選モードを終了し、新たな抽選モードを最初からやり直すという戦略を採りうる。また、上記の状態においては、ユーザは、召喚用ポイントが消費される数を抑えるべく、5個の属性マークを選択する戦略も採りうる。
【0079】
このように、本実施形態においては、ユーザは、抽選モード中において、(a)抽選モードを継続することによって召喚用ポイントの消費を抑える戦略と、(b)抽選モードを途中で終了して新たな抽選モードを行うことによって所望のゲームキャラクタが付与されることを狙う戦略、という2つの戦略で抽選を行うことができる。これによって、召喚ゲームの戦略性を増すことができ、ゲームの興趣性を向上することができる。
【0080】
また、本実施形態において、ユーザによる各種の指示(例えば、選択指示や開始指示等)を受け付ける際、端末装置2は、指示確認ウィンドウを表示してもよい。例えば、ユーザによる開始指示を受け付けた場合、端末装置2は、「開始しますか?」といったメッセージと、戻るボタン画像および実行ボタン画像とを含む指示確認ウィンドウを表示してもよい。そして、実行ボタン画像に対する入力が行われた場合、端末装置2は、開始指示が確定したと判断してもよい。一方、戻るボタン画像に対する入力が行われた場合、端末装置2は、選択指示が確定したと判断せずに指示確認ウィンドウを消去し、開始指示を受け付ける状態に戻ってもよい。
【0081】
次に、各ゲームキャラクタの選出確率を変更する処理について説明する。本実施形態においては、情報処理システムは、抽選モードにおいて通常キャラクタが付与された回数をカウントし、カウントされた値(以下、「カウント値」と呼ぶ。)に応じて、希少キャラクタの選出確率を上昇させる。
【0082】
図7は、希少キャラクタの選出確率の変化の一例を示す図である。本実施形態においては、召喚ゲームにおいて通常キャラクタが付与される毎に付与回数のカウントを行う。なお、カウント値は、最初は、抽選モードにおいて通常キャラクタが連続して付与された回数を示すものであるが、希少キャラクタがユーザに付与された場合には、カウント値がリセットされたり低下されたりする(詳細は後述する)。そのため、上記の場合、カウント値は、通常キャラクタが連続して付与された回数とは異なる値となることがある。
【0083】
本実施形態においては、図7に示すように、カウント値が5回になった場合、情報処理システムは、召喚ゲームにおいて選出され得る各希少キャラクタの選出確率を上記基準値(本実施形態においては、3[%])から単位上昇値(本実施形態においては、0.25[%])だけ上昇させる。
【0084】
上記より、ある抽選モードにおいてカウント値が5回に達し、次に抽選モードが開始された場合には、各希少キャラクタの選出確率をそれぞれ3.25[%]として抽選が行われる。つまり、次の抽選モードにおいては、その前の抽選モードに比べて、抽選によって希少キャラクタが選出されやすくなる。これによって、召喚ゲームにおいて希少キャラクタを取得できなかったユーザに対して、召喚ゲームを継続して行う動機付けを与えることができる。なお、各希少キャラクタの選出確率が上昇するので、少なくとも1つの通常キャラクタの選出確率は相対的に低下することとなる。
【0085】
本実施形態においては、情報処理システムは、カウント値が確率上昇回数に達する毎に各希少キャラクタの選出確率を現在の値から単位上昇値だけ上昇させる。つまり、本実施形態においては、各希少キャラクタの選出確率は、カウント値が増えるに連れて次第に上昇する。なお、本実施形態においては、上記確率上昇回数は、5の倍数の回数である(図7参照)。ただし、確率上昇回数の値は任意である。また、本実施形態においては確率上昇回数として複数の値が設定されるが、他の実施形態においては、確率上昇回数として1個の値のみが設定されてもよい。
【0086】
上記のように、本実施形態においては、上昇後の希少キャラクタの選出確率は、カウント値から一意に決定される。なお、本実施形態においては、希少キャラクタの選出確率とカウント値は、当該選出確率がカウント値から一意に決定される対応関係を有する。詳細は後述するが、希少キャラクタの選出確率が低下される場合においても上昇される場合と同様、上記の対応関係に従って、カウント値から(低下後の)選出確率が決定される。
【0087】
本実施形態においては、抽選モードにおいて希少キャラクタがユーザに付与された場合、情報処理システムは、希少キャラクタの選出確率を低下させる。ここで、本実施形態においては、上記の場合において、情報処理システムは、注目キャラクタがユーザに付与された場合と、非注目キャラクタがユーザに付与された場合とで、希少キャラクタの選出確率の変更方法を異ならせる。
【0088】
具体的には、抽選モードにおいて注目キャラクタがユーザに付与された場合、情報処理システムは、カウントされていたカウント値をリセットする(すなわち、0にする)。また、上記の場合、情報処理システムは、各希少キャラクタ(すなわち、注目キャラクタおよび非注目キャラクタ)の選出確率の値をそれぞれ、カウント値が0であるときの値、すなわち、基準値に変更する。つまり、上記の場合、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率は基準値(すなわち、3[%])に戻される(図7参照)。
【0089】
一方、抽選モードにおいて非注目キャラクタがユーザに付与された場合、情報処理システムは、カウントされていたカウント値を、所定回数(本実施形態においては、20回)だけ減算する。また、上記の場合、情報処理システムは、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率の値をそれぞれ、減算後のカウント値に対応する値に変更する。図7に示す例においては、カウント値が60回となり、希少キャラクタである注目キャラクタと非注目キャラクタのそれぞれの選出確率が6[%]である状態において、非注目キャラクタがユーザに付与された場合を示している。この場合、カウント値は40回に減算され、希少キャラクタである注目キャラクタと非注目キャラクタの選出確率はそれぞれ、上記の対応関係に基づいて減算後のカウント値(すなわち、40回)から一意に決定される値(すなわち、5[%])に低下される。
【0090】
なお、カウント値を上記所定回数だけ低下させる場合において、現在のカウント値から所定回数を減算した結果が初期値(すなわち、0)未満の値となる場合には、情報処理システムは、カウント値を初期値に変更する。このとき、希少キャラクタの選出確率は、それぞれ、基準値に戻される。つまり、カウント値を減算する処理は、0を下限として減算後の回数が決定され、希少キャラクタの選出確率の値を低下させる処理は、基準値を下限として低下後の値が決定される。
【0091】
上記のように、本実施形態においては、非注目キャラクタが抽選によってユーザに付与され、かつ、注目キャラクタの選出確率の上昇値が上記所定値(ここでは、1[%])未満である場合、情報処理システムは、(a)上昇していた、当該注目キャラクタの選出確率の値を基準値に変更するとともに、(b)上昇していた、非注目キャラクタの選出確率の値を基準値に変更する。これによれば、注目キャラクタの選出確率が基準値未満となることを防止することができる。
【0092】
なお、本実施形態においては、上記所定回数は20回であるので、抽選モードにおいて非注目キャラクタがユーザに付与された場合において、希少キャラクタの選出確率は、20回分に相当する1[%]分だけ減少する。つまり、希少キャラクタの選出確率の基準値からの上昇量が1[%]よりも大きい(すなわち、1.25[%]以上、換言すれば、カウント値が25回以上)である場合には、非注目キャラクタが付与されたことによって当該選出確率が減少されても、減少後の選出確率は基準値よりも大きくなる。
【0093】
以上のように、本実施形態においては、情報処理システムは、非注目キャラクタが抽選によってユーザに付与され、かつ、注目キャラクタの選出確率の上昇値が所定値(ここでは、1[%])よりも大きい場合、情報処理システムは、希少キャラクタの選出確率の値を、基準値よりも大きくなるように低下させる。これによれば、注目キャラクタがユーザに付与された場合よりも非注目キャラクタがユーザに付与された場合の方が希少キャラクタの選出確率が高くなるので、非注目キャラクタが付与されたユーザに対して、召喚ゲームを継続して行う動機付けを与えることができる。
【0094】
なお、本実施形態においては、情報処理システムは、注目キャラクタがユーザに付与された場合、連続回数を0にリセットする。また、情報処理システムは、非注目キャラクタがユーザに付与された場合であって、カウント値が所定回数(ここでは、20回)よりも大きい場合(すなわち、注目キャラクタの選出確率の上昇値が上記所定値(ここでは、1[%])よりも大きい場合)、カウント値を、減算後の回数が1以上となるように減算する。そして、各希少キャラクタ(すなわち、注目キャラクタおよび非注目キャラクタ)の選出確率は、カウント値から一意の値に決定される。これによれば、各希少キャラクタ(すなわち、注目キャラクタおよび非注目キャラクタ)の選出確率を、カウント値から一意に決定されるように管理することができる。そのため、変更後の選出確率を計算する処理を容易に行うことができる。また、選出確率の変化をユーザにとって理解しやすいものとすることができる。
【0095】
なお、本実施形態においては、情報処理システムは、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率とカウント値とを関連付け、カウント値を増加または減少させることで、各選出確率を上昇または低下させることとした。ここで、他の実施形態においては、情報処理システムは、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率とカウント値とを関連付けずに、選出確率を上昇または低下させるようにしてもよい。例えば、情報処理システムは、以下に説明する変形例の方法で各選出確率を低下させてもよい。
【0096】
本変形例においては、抽選モードにおいて非注目キャラクタがユーザに付与された場合、情報処理システムは、非注目キャラクタの選出確率の値を基準値に変更するとともに、注目キャラクタの選出確率の値を所定値(例えば、2[%])だけ低下させる。例えば、希少キャラクタである注目キャラクタと非注目キャラクタのそれぞれの選出確率が6[%]である状態において非注目キャラクタがユーザに付与された場合、注目キャラクタの選出確率は4[%]に変更されるとともに、非注目キャラクタの選出確率は3[%](つまり、基準値)に変更される。なお、注目キャラクタの選出確率の値を上記所定値だけ低下させる場合において、現在の選出確率の値から所定値を減算した結果が上記基準値未満の値となる場合には、情報処理システムは、注目キャラクタの選出確率の値を上記基準値に変更する。つまり、本変形例においても上記実施形態と同様、注目キャラクタの選出確率の値を低下させる処理は、基準値を下限として低下後の値が決定される。
【0097】
なお、本変形例において、抽選モードにおいて注目キャラクタがユーザに付与された場合には、上記実施形態と同様、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率はそれぞれ基準値に戻される。
【0098】
以上のように、上記変形例においては、情報処理システムは、非注目キャラクタが抽選によってユーザに付与され、かつ、注目キャラクタの選出確率の上昇値が所定値(上記変形例においては、上述の2[%])よりも大きい場合、当該注目キャラクタの選出確率の値が、当該非注目キャラクタの選出確率の値より大きくなるように、希少キャラクタの選出確率の値を少なくとも低下させる。これによっても本実施形態と同様、非注目キャラクタが付与されたユーザに対して、召喚ゲームを継続して行う動機付けを与えることができる。
【0099】
なお、上記変形例においては、上記の場合において、情報処理システムは、(a)上昇していた、非注目キャラクタの選出確率の値を、基準値に変更するとともに、(b)上昇していた、注目キャラクタの選出確率の値を、上記所定値だけ減少させる。これによって、情報処理システムは、注目キャラクタの選出確率を非注目キャラクタの選出確率よりも高く設定することができる。
【0100】
なお、他の実施形態においては、上記の場合における選出確率の変更は、注目キャラクタの選出確率を基準値よりも高くすることができる任意の方法であってもよい。例えば、他の実施形態においては、上記の場合において、情報処理システムは、非注目キャラクタの選出確率を低下させるとともに、注目キャラクタの選出確率を変更しないようにしてもよい。また、他の実施形態においては、上記の場合において、情報処理システムは、非注目キャラクタの選出確率を第1値だけ低下させるとともに、注目キャラクタの選出確率を、当該第1よりも小さい第2値(例えば、第1値の半分の値)だけ低下させるようにしてもよい。
【0101】
なお、上述のように、注目キャラクタの選出確率の基準値と非注目キャラクタの選出確率の基準値は、異なる値であってもよい。両者の基準値が異なる場合、情報処理システムは、注目キャラクタの選出確率と、非注目キャラクタの選出確率との比率が一定となるように、各選出確率を変更してもよい。例えば、注目キャラクタの基準値が5[%]であり、非注目キャラクタの基準値が3[%]である場合、情報処理システムは、上記上昇条件が満たされる毎に、注目キャラクタの選出確率を0.3125[%]ずつ上昇させるとともに、非注目キャラクタの選出確率を0.1875[%]ずつ上昇させてもよい。これによって、注目キャラクタの選出確率と、非注目キャラクタの選出確率との比率(上記の例では、5:3)を維持しつつ各選出確率を上昇させることができる。
【0102】
ここで、上記のように、注目キャラクタの選出確率と非注目キャラクタの選出確率との比率が一定となるように各選出確率を変更する方法においては、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの基準値によっては、基準値から上昇した後の選出確率が循環小数となる場合もあり得る。このような場合、仮に、上記変形例のように、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率をカウント値と関連付けずに変更するとすれば、選出確率が上昇された際に小数の循環部分について切り捨てや切り上げが行われ、その後に選出確率が低下されると、上昇前の値と低下後の値との間にずれが生じるおそれがある。このとき、上記の比率にもずれが生じる結果、比率を一定にすることができないおそれがある。
【0103】
これに対して、本実施形態においては、カウント値から一意に選出確率が決定されるように、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの各選出確率とカウント値とを関連付け、カウント値を増加または減少させることで、各選出確率を上昇または低下させている。これによれば、各選出確率について上昇および低下が行われても上記のようなずれは生じないので、上記の比率を一定になるように選出確率を管理することができる。
【0104】
なお、上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、選出確率の上昇値が所定値以上である場合と、当該上昇値が所定値未満である場合とで異なる方法で選出確率を変更した。ここで、他の実施形態においては、情報処理システムは、選出確率の上昇値が所定値以上であるか、当該上昇値が所定値未満であるかにかかわらず同じ方法で選出確率を変更してもよい。例えば、情報処理システムは、希少キャラクタが抽選によってユーザに付与された場合、非注目キャラクタの選出確率の値を基準値に変更するとともに、注目キャラクタの選出確率の値を、当該非注目キャラクタの選出確率の減少値の所定割合(例えば、半分)だけ減少させるようにしてもよい。これによっても本実施形態と同様に、注目キャラクタの選出確率を非注目キャラクタの選出確率よりも高く設定することができる。
【0105】
本実施形態においては、各ゲームキャラクタの選出確率の変更は、1回の抽選モードの終了後に行われる。すなわち、情報処理システムは、1回の抽選モードにおいて、カウントされたカウント値が上昇条件(具体的には、5の倍数の回数になったこと)を満たした場合、当該抽選モードの終了後において、希少キャラクタの選出確率の値を上昇させる。これによれば、ユーザは、実行中の抽選モードを継続する戦略と、実行中の抽選モードを終了して(希少キャラクタの選出確率が上昇した)新たな抽選モードを行う戦略という2つの戦略で抽選を行うことができる。これによって、召喚ゲームの戦略性を増すことができ、ゲームの興趣性を向上することができる。なお、他の実施形態においては、各ゲームキャラクタの選出確率の変更は、抽選モード中において行われてもよい。
【0106】
また、上述のように、本実施形態においては、抽選モードにおいては上述の確率画像49が表示される。つまり、情報処理システムは、抽選モードにおいて、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの選出確率の値をユーザに提示する。これによって、ユーザは、希少キャラクタの選出確率が変更された場合であっても、現在の選出確率の値を抽選モード中において確認することができる。なお、「抽選モードにおいて選出確率の値をユーザに提示する」とは、抽選モード中における一部の期間において選出確率の値が画像および/または音声によって提示されればよい意味であり、抽選モード中における全期間において選出確率の値が提示される必要はない意味である。
【0107】
上記のように、本実施形態においては、抽選モードにおいて希少キャラクタがユーザに付与された場合、情報処理システムは、カウントされていたカウント値をリセットする(すなわち、0にする)、または、減算する。なお、抽選によって希少キャラクタが選出されたものの、当該希少キャラクタに対応する選択候補(すなわち、属性マーク)をユーザが選択しなかったために当該希少キャラクタがユーザに付与されなかった場合には、各希少キャラクタの選出確率は維持され(つまり、基準値に戻されず)、カウント値もリセットまたは減算されない。
【0108】
本実施形態においては、カウント値がリセットまたは減算された後において、抽選モードにおいて通常キャラクタがユーザに付与された場合、情報処理システムは、カウント値を再度カウントする。なお、この場合、情報処理システムは、リセットまたは減算された回数から再度カウントを行う。つまり、カウント値が減算された後で再度カウントが行われる場合には、減算後のカウント値に1が加算される。上記によれば、一度希少キャラクタがユーザに付与されてカウント値がリセットまたは減算された後においても、カウント値がカウントされることで希少キャラクタの選出確率が上昇する。したがって、本実施形態によれば、希少キャラクタがユーザに付与された後であっても、召喚ゲームを継続して行う動機付けを当該ユーザに与えることができる。
【0109】
なお、本実施形態においては、情報処理システムは、召喚用ポイントを消費することと引き換えに行われる召喚によってゲームキャラクタが付与される回数に加え、召喚用ポイントを消費せずに行われる召喚(例えば、上述のチケットの消費と引き換えに行われる召喚)によってゲームキャラクタが付与される回数もカウント値としてカウントする。ただし、他の実施形態においては、召喚用ポイントを消費せずに行われる召喚によってゲームキャラクタが付与される場合、情報処理システムは、カウント値のカウントを行わなくてもよい。
【0110】
また、本実施形態においては、情報処理システムは、上記のカウント値、および、各ゲームキャラクタの選出確率を、召喚ゲームの種類毎に別々に管理する。したがって、本実施形態においては、ある召喚ゲームにおいてカウント値が増加したことによって希少キャラクタの選出確率が上昇しても、他の召喚ゲームにおいては当該選出確率は上昇しない。これによれば、どの召喚ゲームを行うかについての選択に戦略性を持たせることができ、召喚ゲームの興趣性を向上することができる。
【0111】
また、情報処理システムは、カウント値が所定の確定選出回数(例えば、120回)以上となった場合、抽選において希少キャラクタを必ず選出するように選出確率を変更してもよい。これによれば、抽選モードにおいてカウント値が上記確定選出回数となった場合、次の抽選モードにおいては、抽選によって希少キャラクタが必ず選出され、5つの選択候補は全て希少キャラクタに対応するものとなる。したがって、上記の場合、ユーザは、希少キャラクタを確実に取得することができる。これによれば、召喚ゲームにおいて希少キャラクタがユーザに付与されない場合でも、召喚ゲームを継続して行う動機付けをユーザに与えることができる。なお、上記の場合に希少キャラクタがユーザに付与された場合も、当該希少キャラクタの選出確率は変更され(すなわち、低下し)、カウント値もリセットまたは減算される。
【0112】
[3.情報処理システムにおける処理の具体例]
次に、図8図11を参照して、情報処理システムにおける情報処理の具体例について説明する。
【0113】
[3-1.情報処理に用いられるデータ]
図8は、情報処理システムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図である。図8に示す各データは、例えばサーバ1の記憶部12(または、処理部11のメモリ)に記憶される。
【0114】
図8に示すように、サーバ1は、ゲームに用いられる各ゲームキャラクタに関するゲームキャラクタデータを記憶する。ゲームキャラクタデータは、各ゲームキャラクタの能力および属性等を示すデータを含む。
【0115】
また、サーバ1は、上述の抽選に用いられる抽選データを記憶する。抽選データは、各ゲームキャラクタに設定される選出確率(より具体的には、選出確率の上記基準値)を示す選出確率データを含む。例えば、選出確率データは、抽選によって選出され得る各ゲームキャラクタのレア度を示すデータと、レア度に対応する選出確率(すなわち、当該レア度のゲームキャラクタの選出確率)を示すデータと、希少キャラクタのうちで注目キャラクタとなるゲームキャラクタを示すデータとを含む。
【0116】
図8に示すように、サーバ1は、ゲームアプリケーションのユーザに関するユーザデータを記憶する。図示しないが、ユーザデータは、上記ゲームアプリケーションを利用するユーザ毎に記憶される。
【0117】
ユーザデータは、所有キャラクタデータおよび所有ポイント数データを含む。所有キャラクタデータは、上記ゲームアプリケーションにおいてユーザが所有するゲームキャラクタを示す。所有ポイント数データは、上記ゲームアプリケーションにおいてユーザが所有する召喚用ポイントの量を示す。なお、ユーザデータは、これらのデータの他、ユーザが所有するアイテム(例えば、上述のチケット等)を示すデータを含んでいてもよい。また、ユーザデータは、上記ゲームアプリケーションにおける召喚ゲーム以外のゲームにおいて用いられるデータを含んでいてもよい。また、ユーザデータは、上述のカウント値を示すカウント値データを含む。
【0118】
ユーザデータは選択候補データを含む。選択候補データは、抽選モードにおいて現時点でユーザに提示されている選択候補を示す。具体的には、選択候補データは、選択候補が示す属性、選択候補に対応するゲームキャラクタ、および、選択候補が選択済みであるか否か等を選択候補毎に示す。
【0119】
ユーザデータは変更確率データを含む。変更確率データは、ゲームキャラクタ(具体的には、希少キャラクタ)の選出確率が変更されているか否か、および、変更されている場合はその変更内容を示す。
【0120】
なお、図8に示すデータの他、サーバ1は、サーバ側ゲームプログラムを記憶する。サーバ側ゲームプログラムは、サーバ1で実行されるゲーム処理(図10に示すサーバ側召喚ゲーム処理)を実行するためのプログラムである。すなわち、サーバ1の処理部11が上記サーバ側ゲームプログラムを実行することによって、後述するサーバ側召喚ゲーム処理(図10参照)がサーバ1において実行される。
【0121】
また、端末装置2は、端末側ゲームプログラムを記憶する。端末側ゲームプログラムは、端末装置2で実行されるゲーム処理(図9に示す端末側召喚ゲーム処理)を実行するためのプログラムである。すなわち、端末装置2の処理部21が上記端末側ゲームプログラムを実行することによって、後述する端末側召喚ゲーム処理(図9参照)が端末装置2において実行される。
【0122】
なお、端末装置2は、端末側召喚ゲーム処理の実行に用いるために、サーバ1に記憶される各種データ(図8参照)の一部または全部を記憶していてもよい。また、情報処理システムにおいて用いられる各データは、サーバ1および端末装置2のいずれに記憶されていてもよい。なお、サーバ1と端末装置2とにおいて同じデータが記憶される場合には、適宜のタイミングで、サーバ1に記憶されるデータと端末装置2に記憶されるデータとの同期がとられる。
【0123】
[3-2.端末装置における処理]
図9は、端末装置によって実行される端末側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図9に示す端末側召喚ゲーム処理は、記憶部22に記憶される端末側ゲームプログラムの実行中において、召喚ゲームを開始する旨の指示がユーザによって行われたことに応じて開始される。
【0124】
なお、本実施形態では、サーバ1の処理部11または端末装置2の処理部21のCPU(換言すればプロセッサ)が、記憶部12または22に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、図9図11に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、CPUとは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、端末装置2がサーバ1と通信可能である場合、図9に示す各ステップの処理の一部は、サーバ1において実行されてもよい。また、図10および図11に示す各ステップの処理の一部は、端末装置2において実行されてもよい。また、図9図11に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0125】
また、端末装置2の処理部21は、図9に示す各ステップの処理を、メモリ(または記憶部22)を用いて実行する。すなわち、処理部21のCPUは、各処理ステップによって得られるデータをメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該データを用いる場合には、メモリから当該データを読み出して利用する。同様に、サーバ1の処理部11は、図10および図11に示す各ステップの処理を、メモリ(または記憶部12)を用いて実行する。すなわち、処理部11のCPUは、各処理ステップによって得られるデータをメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該データを用いる場合には、メモリから当該データを読み出して利用する。
【0126】
図9に示す端末側召喚ゲーム処理においては、まずステップS11において、処理部21は、開始画像(図4参照)を生成して表示部24に表示させる。このとき、処理部21は、まず、召喚ゲームを開始したことを示す開始通知を、通信部25を用いてサーバ1へ送信する。開始通知を受信したサーバ1は、開始画像を生成するために用いられる開始情報(例えば、ユーザの所有ポイント数を示す情報や、カウント値を示す情報)を端末装置2へ送信する(後述するステップS31)。処理部21は、通信部25を介して上記の情報を受信し、受信した情報を用いて開始画像を生成する。例えば、処理部21は、ゲームプログラムにおいて用意される複数種類の召喚ゲームのうちで、所定の召喚ゲームを示す開始画像を表示部24に表示させる。なお、ゲームプログラムにおいて複数種類の召喚ゲームが用意される場合、当該複数種類の召喚ゲームのうちで、ステップS11における開始画像によって示される召喚ゲームは任意である。開始画像が表示されることによって、端末装置2は、上述の開始指示等を受け付ける状態となる。ステップS11の次に、ステップS12の処理が実行される。
【0127】
ステップS12において、処理部21は、入力部23から出力されるデータに基づいて、抽選モードを開始する旨の開始指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS12の判定結果が肯定である場合、ステップS13の処理が実行される。一方、ステップS12の判定結果が否定である場合、後述するステップS19の処理が実行される。
【0128】
ステップS13において、処理部21は、抽選モードを開始し、上述の候補選択画像(図5および図6参照)を生成して表示部24に表示させる。これによって、処理部21は、上述の選択指示を受け付ける状態となる。抽選モード中においては、ステップS13~S18の一連の処理が実行される。
【0129】
なお、最初に候補選択画像を生成する場合(つまり、5つの属性マークを含む候補選択画像を生成する場合)、処理部21は、通信部25を用いて、抽選を行う旨の抽選要求をサーバ1へ送信する。抽選要求を受信したサーバ1は、抽選を行うことによって5つのゲームキャラクタを選出し、選出された各ゲームキャラクタに対応する各選択候補を示す選択候補情報を端末装置2へ送信する(後述するステップS34)。選択候補情報は、例えば、各選択候補である属性マークの属性をそれぞれ示す情報を含む。また、選択候補情報は、現時点の所有ポイント数を示す情報を含んでいてもよい。処理部21は、選択候補情報を受信し、受信した選択候補情報に基づいて候補選択画像を生成する。
【0130】
また、選択候補が選択された後で継続指示が行われたことによって候補選択画像を再度生成する場合、処理部21は、選択済みの属性マークに代えて、当該属性マークに対応するゲームキャラクタを示すキャラクタ画像を含むように候補選択画像を生成する(図6参照)。ステップS13の次に、ステップS14の処理が実行される。
【0131】
ステップS14において、処理部21は、入力部23を用いて、候補選択画像に含まれる選択候補から1つを選択する選択指示をユーザから受け付ける。このとき、処理部21は、選択指示によって選択された選択候補を示す選択情報をサーバ1へ送信する。これによって、ユーザが選択した選択候補をサーバ1側においても認識することができる。ステップS14の次に、ステップS15の処理が実行される。
【0132】
ステップS15において、処理部21は、選択指示によって選択されたゲームキャラクタをユーザに付与する。ここで、上記選択情報を受信したサーバ1は、当該選択情報が示す選択候補に対応するゲームキャラクタを示す付与キャラクタ情報を端末装置2へ送信する(後述するステップS36)。付与キャラクタ情報は、当該ゲームキャラクタをゲームにおいて用いるための情報(例えば、ゲームキャラクタの能力等のパラメータを示す情報)を含む。処理部21は、付与キャラクタ情報をサーバ1から受信し、受信した付与キャラクタ情報が示すゲームキャラクタをユーザに付与する。すなわち、処理部21は、ゲームプログラムにおいてユーザが当該ゲームキャラクタを使用可能な状態とする。また、ステップS15において、処理部21は、当該ゲームキャラクタが召喚されて出現する様子を表す演出画像を表示部24に表示させる。ステップS15の次に、ステップS16の処理が実行される。
【0133】
ステップS16において、処理部21は、候補選択画像に含まれる選択候補が全て選択されたか否かを判定する。ステップS16の判定結果が否定である場合、ステップS17の処理が実行される。一方、ステップS16の判定結果が肯定である場合、処理部21は、抽選モードを終了し、ステップS11の処理を再度実行する。
【0134】
ステップS17において、処理部21は、入力部23から出力されるデータに基づいて、抽選モードを継続する継続指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS17の判定結果が肯定である場合、ステップS13の処理が再度実行される。一方、ステップS17の判定結果が否定である場合、ステップS18の処理が実行される。
【0135】
ステップS18において、入力部23から出力されるデータに基づいて、抽選モードを終了する終了指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS18の判定結果が肯定である場合、処理部21は、抽選モードを終了し、ステップS11の処理を再度実行する。一方、ステップS18の判定結果が否定である場合、ステップS17の処理が再度実行される。以降、継続指示または終了指示が行われるまで、ステップS17およびS18の処理が繰り返し実行される。
【0136】
なお、上記継続指示が行われた場合、処理部21は、通信部25を用いて、抽選モードを継続する旨の継続通知をサーバ1へ送信する。また、抽選モードを終了する場合、処理部21は、通信部25を用いて、抽選モードを終了する旨の抽選終了通知をサーバ1へ送信する。これによって、抽選モードが継続されるか、それとも、終了されるかをサーバ1側においても認識することができる。
【0137】
一方、ステップS19において、処理部21は、入力部23から出力されるデータに基づいて、選択中となる召喚ゲームを切り替える上記切替指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS19の判定結果が肯定である場合、ステップS20の処理が実行される。一方、ステップS19の判定結果が否定である場合、ステップS20の処理がスキップされてステップS21の処理が実行される。
【0138】
ステップS20において、処理部21は、表示部24に表示されている開始画像の内容を変更する。すなわち、開始画像における内容画像31および期間画像32の内容が、変更前の開始画像が示す召喚ゲームとは別の召喚ゲームを示す内容に変更される。ステップS20の次にステップS21の処理が実行される。
【0139】
ステップS21において、処理部21は、召喚ゲームを終了するか否かを判定する。具体的には、処理部21は、開始画像が表示される状態において、召喚ゲームモードを終了する指示、または、召喚ゲーム以外の他のゲームを開始する指示がユーザによって行われたか否かを、入力部23から出力されるデータに基づいて判定する。ステップS21の判定結果が否定である場合、ステップS11の処理が再度実行される。一方、ステップS21の判定結果が肯定である場合、処理部21は、図9に示す端末側召喚ゲーム処理を終了する。なお、この場合、処理部21は、通信部25を用いて、召喚ゲームを終了する旨を示すゲーム終了通知をサーバ1へ送信する。
【0140】
[3-3.サーバにおける処理]
図10は、サーバ1によって実行されるサーバ側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図10に示す一連の処理は、召喚ゲームを開始したことを示す上記開始通知が端末装置2から送信され(ステップS11)、当該開始通知がサーバ1において受信されたことに応じて開始される。
【0141】
ステップS31において、処理部11は、端末装置2において開始画像を生成するために用いられる上記開始情報を、通信部13を用いて端末装置2へ送信する。ステップS31の次にステップS32の処理が実行される。
【0142】
ステップS32において、処理部11は、端末装置2において抽選モードが開始されたか否かを判定する。具体的には、処理部11は、上述の抽選要求が端末装置2から通信部13を介して受信されたか否かを判定する。ステップS32の判定結果が肯定である場合、ステップS33の処理が実行される。一方、ステップS32の判定結果が否定である場合、後述するステップS44の処理が実行される。
【0143】
ステップS33において、処理部11は、ユーザの所有する召喚用ポイントを所定量(ここでは、5)減少させる。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有ポイント数データが示す値を、更新前の値から5減算した値に更新する。なお、チケットが消費されることと引き換えに開始指示が行われる場合、処理部11は、所有ポイント数データを更新することに代えて、ユーザが所有するチケットの数を示すデータを更新する。ステップS33の次にステップS34の処理が実行される。
【0144】
ステップS34において、処理部11は、ゲームキャラクタの抽選を行い、選択候補となるゲームキャラクタを選出する。なお、この抽選は、上記“[2.情報処理システムにおける処理の概要]”で述べた方法に従って行われる。このとき、処理部11は、サーバ1に記憶されている選出確率データと、変更確率データとに基づいて各ゲームキャラクタの選出確率を決定し、決定された選出確率に基づいて抽選を行う。また、処理部11は、選出されたゲームキャラクタに対応する選択候補(すなわち、属性マーク)を示す選択候補情報を、通信部13を用いて端末装置2へ送信する。さらに、処理部11は、上記の抽選によって決定された新たな選択候補を示すように、サーバ1に記憶されている選択候補データを更新する。ステップS34の次にステップS35の処理が実行される。
【0145】
ステップS35において、処理部11は、選択候補のうち1つがユーザによって選択されたか否かを判定する。ここで、上述のように、端末装置2において、候補選択画像に含まれる選択候補から1つを選択する選択指示がユーザから受け付けられた場合、端末装置2は、選択指示によって選択された選択候補を示す選択情報をサーバ1へ送信する(ステップS14)。処理部11は、通信部13を介して、端末装置2から選択情報を受信したか否かによって、選択候補のうち1つがユーザによって選択されたか否かを判定する。ステップS35の判定結果が肯定である場合、ステップS36の処理が実行される。一方、ステップS35の判定結果が否定である場合、ステップS35の処理が再度実行される。つまり、端末装置2から選択情報が受信されるまで、サーバ1は待機する。
【0146】
ステップS36において、処理部11は、選択された選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する。付与の一例としては、処理部11は、端末装置2から受信された選択情報が示す選択候補に対応するゲームキャラクタを示す付与キャラクタ情報を、通信部13を用いて端末装置2へ送信する。また、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有キャラクタデータを、上記ゲームキャラクタを含む内容となるように更新する。これによって、上記ゲームキャラクタがユーザに付与されたこととなる。また、処理部11は、選択された選択候補が選択済みであることを示すように、サーバ1に記憶されている選択候補データを更新する。ステップS36の次にステップS37の処理が実行される。
【0147】
ステップS37において、処理部11は、上記ステップS36において付与されたゲームキャラクタが通常キャラクタであるか否かを判定する。ステップS37の判定結果が肯定である場合、ステップS38の処理が実行される。一方、ステップS37の判定結果が否定である場合、ステップS38の処理がスキップされてステップS40の処理が実行される。
【0148】
ステップS38において、処理部11は、上述のカウント値のカウントを行う。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されているカウント値データが示す値を、更新前の値に1を加算した値に更新する。ステップS38の次にステップS39の処理が実行される。
【0149】
ステップS39において、処理部11は、サーバ1に記憶されている選択候補データを参照して、現在の抽選モードにおける選択候補が全て選択されたか否かを判定する。ステップS39の判定結果が否定である場合、ステップS40の処理が実行される。一方、ステップS39の判定結果が肯定である場合、処理部11は、端末装置2において抽選モードが終了したと判断し、後述するステップS43の処理を実行する。
【0150】
ステップS40において、処理部11は、抽選モードを終了するか否かを判定する。具体的には、処理部11は、通信部13を介して、端末装置2から上述の抽選終了通知を受信したか否かを判定する。ステップS40の判定結果が肯定である場合、処理部11は、端末装置2において抽選モードが終了したと判断し、後述するステップS43の処理を実行する。一方、ステップS40の判定結果が否定である場合、ステップS41の処理が実行される。
【0151】
ステップS41において、処理部11は、抽選モードを継続するか否かを判定する。具体的には、処理部11は、通信部13を介して、上述の継続通知を端末装置2から受信したか否かを判定する。ステップS41の判定結果が肯定である場合、ステップS42の処理が実行される。一方、ステップS41の判定結果が否定である場合、上記ステップS40の処理が再度実行される。以降、抽選モードを終了するまたは継続すると判定されるまで、ステップS40およびS41の処理が繰り返し実行される。
【0152】
ステップS42において、処理部11は、ユーザの所有する召喚用ポイントを所定量だけ減少させる。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有ポイント数データが示す値を、更新前の値から所定量だけ減算した値に更新する。なお、この所定量は、現在の抽選モードにおける未選択の選択候補の数によって決められる(上記“[2.情報処理システムにおける処理の概要]”を参照)。ステップS42の次に、上記ステップS35の処理が再度実行される。
【0153】
一方、ステップS43において、処理部11は、確率変更処理を実行する。確率変更処理は、各ゲームキャラクタの選出確率を変更するための処理である。以下、図11を参照して、確率変更処理の詳細な流れについて説明する。
【0154】
図11は、図10に示すステップS43の確率変更処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。確率変更処理においては、まずステップS51において、処理部11は、希少キャラクタの選出確率を上昇させるか否かを判定する。具体的には、処理部11は、上記ステップS39またはS40において終了したと判断された抽選モードにおいて、サーバ1に記憶されているカウント値データが示すカウント値が、上述の確率上昇回数に達した(確率上昇回数を超えた場合を含む)か否かを判定する。ステップS51の判定結果が肯定である場合、ステップS52の処理が実行される。一方、ステップS51の判定結果が否定である場合、ステップS52の処理がスキップされてステップS53の処理が実行される。
【0155】
ステップS52において、処理部11は、希少キャラクタの選出確率を上昇させる。具体的には、処理部11は、サーバ1に記憶されている変更確率データの内容を、現在のカウント値に応じて更新する(図7参照)。上述のように、ステップS34の抽選処理においては、サーバ1に記憶されている選出確率データと、変更確率データとに基づいて各ゲームキャラクタの選出確率が設定される。したがって、ステップS52の処理において選出確率が上昇されることによって、次に行われる抽選処理においては希少キャラクタが選出されやすくなる。ステップS52の次に、ステップS53の処理が実行される。
【0156】
ステップS53において、処理部11は、上記ステップS39またはS40において終了したと判断された抽選モードにおいて、希少キャラクタがユーザに付与されたか否かを判定する。ステップS51の判定結果が肯定である場合、ステップS54の処理が実行される。一方、ステップS51の判定結果が否定である場合、処理部11は、図11に示す確率変更処理を終了する。
【0157】
ステップS54において、処理部11は、上記ステップS39またはS40において終了したと判断された抽選モードにおいて、注目キャラクタがユーザに付与されたか否かを判定する。ステップS54の判定結果が肯定である場合、ステップS55の処理が実行される。一方、ステップS54の判定結果が否定である場合、ステップS56の処理が実行される。
【0158】
ステップS55において、処理部11は、カウント値をリセットし、各希少キャラクタ(すなわち、注目キャラクタおよび非注目キャラクタ)の選出確率の値を、それぞれ基準値に変更する。具体的には、処理部11は、サーバ1に記憶されているカウント値データが示す値を0に更新する。また、処理部11は、サーバ1に記憶されている変更確率データの内容を、希少キャラクタの選出確率が変更されていないこと(すなわち、選出確率の値が基準値であること)を示す内容に更新する。これによって、次に行われる抽選処理においては、希少キャラクタの選出確率として基準値が用いられる。ステップS55の後、処理部11は、図11に示す確率変更処理を終了する。
【0159】
ステップS56において、処理部11は、カウント値を所定値(本実施形態においては、20)だけ減算し、減算後のカウント値に応じた値となるように希少キャラクタの選出確率を低下させる。具体的には、処理部11は、処理部11は、サーバ1に記憶されているカウント値データが示す値を、減算後の値を示すように更新する。また、処理部11は、サーバ1に記憶されている変更確率データの内容を、希少キャラクタの選出確率が低下後の値であることを示す内容に更新する。これによって、減算後のカウント値が5回以上である場合には、次に行われる抽選処理においては、希少キャラクタの選出確率が基準値よりも高い状態で抽選が行われる。ステップS56の後、処理部11は、図11に示す確率変更処理を終了する。
【0160】
図10の説明に戻り、上記確率変更処理(ステップS43)の次に、ステップS32の処理が実行される。
【0161】
一方、ステップS44において、処理部11は、召喚ゲームを終了するか否かを判定する。ここで、上記ステップS21において召喚ゲームを終了すると判定した場合、端末装置2は、当該召喚ゲームを終了する旨のゲーム終了通知をサーバ1へ送信する。処理部11は、通信部13を介してゲーム終了通知を端末装置2から受信した場合、召喚ゲームを終了すると判定する。ステップS44の判定結果が否定である場合、上記ステップS32の処理が再度実行される。一方、ステップS44の判定結果が肯定である場合、処理部11は、図10に示すサーバ側召喚ゲーム処理を終了する。
【0162】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上のように、上記実施形態においては、情報処理システムは、以下の手段を備える構成である。
・選出確率が第1の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタ(例えば、注目キャラクタ)を含む第1グループと、選出確率が第2の基準値に設定された1以上のゲームキャラクタ(例えば、非注目キャラクタ)を含む第2グループとを含むキャラクタ群のうちから、選出確率に基づいて1以上のキャラクタを選出する抽選をユーザの指示に応じて実行する抽選実行手段(ステップS34)
・抽選によって選出されたキャラクタの少なくとも1つをユーザに付与するキャラクタ付与手段(ステップS36)
・キャラクタ群のうちで第1グループおよび第2グループのいずれにも含まれない第3グループのゲームキャラクタ(例えば、通常キャラクタ)が抽選によってユーザに付与された回数(例えば、カウント値)をカウントするカウント手段(ステップS38)
・カウントされた回数が増加することによって上昇条件を満たした場合、第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第1選出確率の値と、第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率である第2選出確率の値とをそれぞれ上昇させる確率上昇手段(ステップS52)と、
・第1グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合、上昇していた第1選出確率の値を第1の基準値に変更するとともに、上昇していた第2選出確率の値を第2の基準値に変更する第1確率変更手段(ステップS55)と、
・第2グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合であって、第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、第1選出確率の値が第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる第2確率変更手段(ステップS56)
【0163】
上記の構成によれば、抽選において第2グループに含まれるゲームキャラクタがユーザに付与された場合には、第1グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率が、第2グループに含まれるゲームキャラクタの選出確率よりも高く設定され得る。ユーザに対して、抽選を継続して行う動機付けを与えることができる。これによって、抽選の興趣性を向上することができる。
【0164】
なお、上記「第1選出確率の値が第1の基準値よりも大きくなるように、上昇していた当該第1選出確率の値を少なくとも低下させる」とは、次の態様を含む意味である。
・上記実施形態のように、第1選出確率と第2選出確率との両方を低下させる態様
・第1の基準値よりも大きくなる程度に第1選出確率を低下させ、第2選出確率を低下させない態様
また、他の実施形態においては、第2グループに含まれるゲームキャラクタが抽選によってユーザに付与された場合であって、第1選出確率の上昇値が所定値よりも大きい場合、情報処理システムは、第1選出確率を低下させずに第2選出確率を低下させるようにしてもよい。これによっても、第1選出確率を基準値よりも大きくすることができる。
【0165】
また、上記実施形態においては、上記第1の基準値および第2の基準値(すなわち、注目キャラクタおよび非注目キャラクタの選出確率の基準値)は、上記第3グループのゲームキャラクタ(すなわち、通常キャラクタ)に設定される選出確率の値よりも低い。このとき、抽選によって希少キャラクタが付与されることを期待するユーザは多いと考えられるので、上記の構成によって、多くのユーザに対して、抽選を継続して行う動機付けを与えることができる。
【0166】
また、上記実施形態においては、注目キャラクタは、召喚ゲームによって付与され得るゲームキャラクタとして新しく追加されたゲームキャラクタ、あるいは、複数種類の召喚ゲームのうちの期間限定の召喚ゲームにおいてのみ取得可能なゲームキャラクタであった。つまり、注目キャラクタは、非注目キャラクタが抽選によって選出される期間において、抽選によって選出されないゲームキャラクタであると言うことができる。すなわち、上記実施形態においては、情報処理システムは、第1期間において行われる抽選において、注目キャラクタおよび非注目キャラクタを選出対象とし、当該第1期間とは異なる第2期間において行われる抽選において、注目キャラクタを選出対象とはせず、非注目キャラクタを選出対象とする。このとき、第1期間においては、抽選によって注目キャラクタが付与されることを期待するユーザは多いと考えられるので、上記の構成によって、多くのユーザに対して、抽選を継続して行う動機付けを与えることができる。
【0167】
なお、上記実施形態においては、第1の基準値は第2の基準値と等しいものであった。ここで、他の実施形態においては、第1の基準値と第2の基準値とは異なる値であってもよい。例えば、第1の基準値は、第2の基準値よりも小さい値であってもよいし、第2の基準値よりも大きい値であってもよい。
【0168】
なお、上記実施形態においては、情報処理システムは、抽選によって複数のゲームキャラクタを選出し、抽選によって選出された複数のゲームキャラクタに対応する複数の候補画像(具体的には、属性マーク)をユーザに提示するとともに、当該複数の候補画像から1つの候補画像を選択する選択指示を1回以上受け付ける。そして、抽選モードにおいてユーザによって選択された候補画像に対応するゲームキャラクタが当該ユーザに付与される。このように、上記実施形態においては、抽選によって選出されたゲームキャラクタを選択候補として提示し、選択候補のうちからいくつか(または全部)がユーザに付与された。ここで、他の実施形態においては、情報処理システムは、抽選によって選出されたゲームキャラクタを、候補として提示することなく、ユーザに付与してもよい。例えば、情報処理システムは、抽選によって1つまたは複数のゲームキャラクタを選出し、選出された全てのゲームキャラクタをユーザに付与してもよい。
【0169】
なお、上記実施形態においては、上記候補画像(具体的には、属性マーク)は、当該候補画像に対応するキャラクタの種類を示し、かつ、当該キャラクタを一意に特定することができない画像である(図5)。したがって、候補画像の選択に戦略性を持たせることができ、抽選の興趣性を向上することができる。
【0170】
また、上記実施形態においては、情報処理システムは、抽選モードにおいて、ユーザが所有するポイントを減算することを少なくとも条件として選択指示を受け付ける。また、情報処理システムは、選択可能な候補画像の数が第1の数である場合(例えば、属性マークが2~4個である場合)における選択指示に必要なポイント数(例えば、4)を、選択可能な候補画像の数が当該第1の数よりも大きい第2の数である場合(例えば、属性マークが5個である場合)における選択指示に必要なポイント数(例えば、5)よりも小さくする。これによって、抽選モードにおいて候補画像を引き続き選択するか、当該抽選モードを終了するかの選択に戦略性を持たせることができ、抽選の興趣性を向上することができる。
【0171】
また、他の実施形態においては、情報処理システムは、ゲームキャラクタを選出するための抽選として、属性を選出する第1の抽選と、ゲームキャラクタを選出する第2の抽選とを実行してもよい。例えば、他の実施形態においては、情報処理システムは、抽選モードの開始時において、第1の抽選として、4種類の属性から1つを抽選によって選出する処理を上記初期提示数だけ実行してもよい。抽選モードにおいては、選出された初期提示数の属性マークがユーザに提示される。そして、抽選モードにおいてユーザが属性マークを選択した場合、情報処理システムは、第2の抽選として、選択された属性マークが示す属性のゲームキャラクタのうちから1つを抽選によって選出し、選出されたゲームキャラクタをユーザに付与してもよい。なお、このとき、第2の抽選において用いられる選出確率の変更は、上記実施形態のように、抽選モードの終了後に行われてもよいし、抽選モード中に行われてもよい。
【0172】
なお、他の実施形態において、情報処理システムは、上記実施形態における構成の一部を備えていなくてもよいし、上記実施形態において実行される処理の一部を実行しなくてもよい。例えば、情報処理システムは、上記実施形態における一部の特定の効果を奏するためには、当該効果を奏するための構成を備え、当該効果を奏するための処理を実行すればよく、その他の構成を備えていなくてもよいし、その他の処理を実行しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0173】
上記実施形態は、ゲームキャラクタを付与するための抽選の興趣性を向上すること等を目的として、例えば、ゲームシステムやゲームプログラムとして利用することができる。
【符号の説明】
【0174】
1 サーバ
2 端末装置
11 処理部
12 記憶部
13 通信部
21 処理部
22 記憶部
23 入力部
24 表示部
25 通信部
41~45 属性マーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11