(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】ゲート駆動回路、表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3266 20160101AFI20241010BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20241010BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20241010BHJP
G09G 3/30 20060101ALI20241010BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20241010BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20241010BHJP
B60K 35/00 20240101ALI20241010BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/3233
G09G3/20 622B
G09G3/20 624B
G09G3/30 J
G09F9/30 365
H10K59/12
B60K35/00
(21)【出願番号】P 2023122269
(22)【出願日】2023-07-27
【審査請求日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0093903
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】金 學 洙
(72)【発明者】
【氏名】辛 永 圭
(72)【発明者】
【氏名】崔 成 旭
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/145174(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0114969(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0193020(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0066604(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112542131(CN,A)
【文献】特開2007-219486(JP,A)
【文献】特開2007-225738(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00-3/38
G09F 9/00-9/46
H10K 59/00-59/95
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路において、
第1モード信号の受信に対応して、第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく第1発光信号を第1出力ラインに出力する第1モード制御部と、
第2モード信号の受信に対応して、前記第1ノードの電位と前記第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく第2発光信号を第2出力ラインに出力する第2モード制御部と、
スタート信号、第1クロック信号および第2クロック信号の中の少なくとも1つを用いて前記第1ノードおよび前記第2ノードの電位を制御するノード制御部を含
み、
前記第1モード制御部が、
前記第1出力ラインと第1値の電圧を提供する第1電圧ラインとの間に連結する第1トランジスタと、
前記第2ノードの電位によって制御され、前記第1出力ラインと前記第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインとの間に連結する第2トランジスタと、
前記第1モード信号を提供する第1モード信号ラインに連結する第1モード制御トランジスタを含む、ゲート駆動回路。
【請求項2】
前記第1モード制御部が、
リセット電圧によって制御され、前記第1モード制御部の前記第1出力ラインを初期化する第3トランジスタと、
前記第1トランジスタのゲート電極に連結する第1キャパシタと、
前記第2トランジスタのゲート電極に連結する第2キャパシタをさらに含む、請求項
1に記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
前記第2キャパシタの第1電極が、前記第2トランジスタの第1電極に連結し、前記第2キャパシタの第2電極は、前記第2トランジスタのゲート電極に連結する、請求項
2に記載のゲート駆動回路。
【請求項4】
前記第2モード制御部が、
前記第2モード信号を提供する第2モード信号ラインに連結する第2モード制御トランジスタと、
第1値の電圧を提供する第1電圧ラインに連結する第4トランジスタと、
前記第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインに連結する第5トランジスタを含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項5】
前記第2モード制御部が、
リセット電圧によって制御され、前記第2モード制御部の前記第2出力ラインを初期化する第6トランジスタと、
前記第4トランジスタのゲート電極に連結する第3キャパシタと、
前記第5トランジスタのゲート電極に連結する第4キャパシタをさらに含む、請求項
4に記載のゲート駆動回路。
【請求項6】
前記第1モード制御部が、前記画素回路において第1発光素子に連結する第1発光制御トランジスタを制御し、前記第2モード制御部は、前記画素回路において第2発光素子に連結する第2発光制御トランジスタを制御する、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項7】
前記第1発光素子上には第1レンズが配置され、前記第2発光素子上には第2レンズが配置される、請求項
6に記載のゲート駆動回路。
【請求項8】
前記第1レンズによって前記第1発光素子が配置された領域の視野角が第1値に対応し、
前記第2レンズによって前記第2発光素子が配置された領域の視野角は前記第1値より小さい第2値に対応する、請求項
7に記載のゲート駆動回路。
【請求項9】
前記第1ノードの電位と前記第2ノードの電位に基づいて共通発光信号を第3出力ラインに出力する共通信号制御部をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項10】
前記共通信号制御部が、
前記第1ノードの電位に基づいて制御され、前記第3出力ラインに連結する第7トランジスタと、
前記第2ノードの電位に基づいて制御され、前記第3出力ラインに連結する第8トランジスタを含む、請求項
9に記載のゲート駆動回路。
【請求項11】
前記スタート信号が、前段のステージから出力される少なくとも1つの発光信号を含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項12】
スキャン信号を出力するスキャン出力部をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項13】
複数のステージを含み、各ステージは前記第1モード制御部、前記第2モード制御部および前記ノード制御部を含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項14】
前記ノード制御部は、
前記第2クロック信号によって制御され、前記スタート信号を提供するラインに連結する第9トランジスタと、
前記第1クロック信号によって制御され、前記第9トランジスタに連結する第10トランジスタと、
前記第10トランジスタおよび前記第2電圧ラインに連結する第11トランジスタと、
前記第2クロック信号によって制御され、前記第1電圧ラインに連結する第12トランジスタと、
前記第2電圧ラインおよび前記第2ノードに連結する第13トランジスタ、
前記第1クロック信号によって制御され、前記第2ノードに結合された第14トランジスタと、
前記第9トランジスタ、前記第10トランジスタ、前記第12トランジスタ、前記第13トランジスタ、および前記第1ノードに連結する第15トランジスタとを含む、請求項
1に記載のゲート駆動回路。
【請求項15】
前記ノード制御部は、
前記第10トランジスタ、前記第14トランジスタ、および前記第15トランジスタに連結する第16トランジスタと、
前記第14トランジスタ、前記第15トランジスタ、および前記第16トランジスタに連結するノード制御キャパシタとをさらに含む、請求項
14に記載のゲート駆動回路。
【請求項16】
前記第15トランジスタは、デュアルゲートを含む、請求項
14に記載のゲート駆動回路。
【請求項17】
前記共通信号制御部は、
前記第1ノードに連結する第5のコンデンサと、
前記第2ノードに連結する第6のコンデンサとをさらに含む、請求項
10に記載のゲート駆動回路。
【請求項18】
前記共通信号制御部は、
リセット電圧によって制御され、前記共通信号制御部をリセットするリセットトランジスタをさらに含む、請求項
10に記載のゲート駆動回路。
【請求項19】
前記共通信号制御部は、
共通制御信号によって制御され、前記第7トランジスタのゲート電極に連結する第1共通制御トランジスタをさらに含む、請求項
10に記載のゲート駆動回路。
【請求項20】
前記共通信号制御部は、
前記共通制御信号によって制御され、前記第8トランジスタのゲート電極に連結する第2共通制御トランジスタをさらに含む、請求項
19に記載のゲート駆動回路。
【請求項21】
前記第1モード制御部は、
前記第1モード信号によって制御され、前記第2ノードと前記第2トランジスタに連結する第17トランジスタをさらに含む、請求項
1に記載のゲート駆動回路。
【請求項22】
前記第2モード制御部は、
前記第2モード信号によって制御され、前記第2ノードと前記第5トランジスタに連結する第18トランジスタをさらに含む、請求項
4に記載のゲート駆動回路。
【請求項23】
複数の画素回路と、
前記複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号と第2発光信号を提供することに基づいて前記複数の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路を含み、
前記ゲート駆動回路が、
第1モード信号の受信に対応して、第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第1発光信号を第1出力ラインに出力する第1モード制御部と、
第2モード信号の受信に対応して、前記第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第2発光信号を第2出力ラインに出力する第2モード制御部と、
スタート信号、第1クロック信号および第2クロック信号の中の少なくとも1つを用いて前記第1ノードおよび前記第2ノードの電位を制御する制御部を含
み、
前記第1モード制御部が、
前記第1出力ラインと第1値の電圧を提供する第1電圧ラインとの間に連結する第1トランジスタと、
前記第2ノードの電位によって制御され、前記第1出力ラインと前記第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインとの間に連結する第2トランジスタと、
前記第1モード信号を提供する第1モード信号ラインに連結する第1モード制御トランジスタを含む、表示パネル。
【請求項24】
運送手段の少なくとも一部に配置され少なくとも1つのコンテンツを提供する表示装置において、
複数の画素回路と、
前記複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号と第2発光信号を提供することに基づいて前記複数の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路を含み、
前記ゲート駆動回路が、
第1モード信号の受信に対応して、第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第1発光信号を第1出力ラインに出力する第1モード制御部と、
第2モード信号の受信に対応して、前記第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第2発光信号を第2出力ラインに出力する第2モード制御部と、
スタート信号、第1クロック信号および第2クロック信号の中の少なくとも1つを用いて前記第1ノードおよび前記第2ノードの電位を制御する制御部を含
み、
前記第1モード制御部が、
前記第1出力ラインと第1値の電圧を提供する第1電圧ラインとの間に連結する第1トランジスタと、
前記第2ノードの電位によって制御され、前記第1出力ラインと前記第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインとの間に連結する第2トランジスタと、
前記第1モード信号を提供する第1モード信号ラインに連結する第1モード制御トランジスタを含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、複数の発光素子を含む画素回路の制御のための信号を提供するゲート駆動回路及びこれを含む表示パネル及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現代社会の技術が進歩するにつれて、表示装置は使用者に情報を提供するために様々に利用されている。表示装置は、単に視覚的情報を一方向に伝達する電光板を始めとして、使用者の入力を確認し、確認した入力に対応して情報を提供する、より高い技術を求める様々な電子機器にも含まれる。
【0003】
例えば、表示装置は車両に含まれており、車両の運転者(ドライバー)と同乗者に様々な情報を提供することができる。ただし、車両の表示装置は、車両の運行を妨げないように適切にコンテンツを表示する必要がある。例えば、表示装置は、車両の運転中に運転に対する集中度を低下させ得るコンテンツの表示を制限する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書の実施例が解決しようとする課題は、複数の発光素子を含む画素回路の制御のための信号を提供するゲート駆動回路、およびそのようなゲート駆動回路を含む表示パネル及び表示装置を提供することである。
【0005】
一例として、本明細書の実施例は、複数の発光素子を用いてモードに応じて表示装置の視野角を調整する画素回路に信号を提供するゲート駆動回路と、そのようなゲート駆動回路を含む表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0006】
ただし、本明細書の課題は、上記で言及したものに限定されず、以下の実施例からまた他なる技術的課題を類推することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書の一実施例によるゲート駆動回路は、第1モード(mode)信号の受信に対応して、第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく第1発光信号を第1出力ラインに出力する第1モード制御部と、第2モード信号の受信に対応して、前記第1ノードの電位と前記第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく第2発光信号を第2出力ラインに出力する2モード制御部と、スタート信号、第1クロック信号および第2クロック信号の中の少なくとも一方を用いて、前記第1ノードおよび前記第2ノードの電位を制御するノード制御部を含むことができる。
【0008】
本明細書の一実施例による表示パネルは、複数の画素回路と、前記複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号と第2発光信号を提供することとに基づいて、前記複数の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路を含み、前記ゲート駆動回路は、第1モード信号の受信に対応して、第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第1発光信号を第1出力ラインに出力する。第1モード制御部と、第2モード信号の受信に対応して前記第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第2発光信号を第2出力ラインに出力する第2モード制御部と、スタート信号、第1クロック信号および第2クロック信号の中の少なくとも1つを用いて、前記第1ノードおよび前記第2ノードの電位を制御する制御部を含むことができる。
【0009】
本明細書の一実施例によれば、運送手段の少なくとも一部に配置され少なくとも1つのコンテンツを提供する表示装置は、複数の画素回路と、前記複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号と第2発光信号を提供することに基づいて、前記の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路を含み、前記ゲート駆動回路は、第1モード信号の受信に対応して、第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも1つに基づく前記第1発光信号を第1出力ラインに出力する第1モード制御部と、第2モード信号の受信に対応して、前記第1ノードの電位と第2ノードの電位の中の少なくとも一方に基づく前記第2発光信号を第2出力ラインに出力する第2モード制御部と、スタート信号、第1クロック信号及び第2クロック信号の少なくとも一方を用いて、前記第1ノード及び前記第2ノードの電位を制御する制御部を含むことができる。
【0010】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明および図に含まれている。
【発明の効果】
【0011】
本明細書に係るゲート駆動回路及び表示装置は、複数の発光素子を含む画素回路の制御のための信号を提供することができる。
【0012】
ただし、本明細書で得られる効果は、上記で言及した効果に限定されず、言及していないまた他の効果は、以下の記載から本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本明細書の実施例による表示装置の例である。
【
図2】本明細書の実施例による表示装置の機能ブロック図である。
【
図3】本明細書の実施例による表示装置の画素回路の例を示す。
【
図4】本明細書の実施例による表示装置のピクセルアレイの例を示す。ゲート駆動回路と画素回路を連結する例を示す。
【
図5】本明細書の実施例による表示装置の画素回路の例を示す。
【
図6】本明細書の実施例による表示装置の画素回路の例を示す。
【
図7】本明細書の実施例による表示装置に含まれるレンズ配置の例を示す。
【
図10】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の概念図である。
【
図11】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の概念図である。
【
図12】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の例を示す。
【
図13】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の例を示す。
【
図14】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の例を示す。
【
図15】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の例を示す。
【
図16】本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の例を示す。
【
図17】本明細書の実施例による表示装置の信号フローの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例で使用される用語は、本開示における機能を考慮しながら可能な限り現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事している技術者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する説明部分に詳細にその意味を記載する。したがって、本開示で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本開示の全体にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0015】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言う場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0016】
本明細書全体に記載の「a、b、およびcの中の少なくとも1つ」の表現は、「a単独」、「b単独」、「c単独」、「aおよびb」、「aおよびc」、「bおよびc」、または「a、b、およびcのすべて」を包括することができる。本明細書の利点および特徴、およびそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述されている実施例を参照することによって明らかになるであろう。
【0017】
本明細書における実施例を説明するための図に開示された形状、面積、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書の実施例が図に示された事項に限定されるものではない。また、実施例の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が実施例の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0018】
本明細書で言及される「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。また、構成要素を解析する際に、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0019】
位置関係の説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」などで、2つの部分の位置関係を説明する場合、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置され得る。素子または層が他の素子または層「上」と記載する場合、他の素子の直上または中間に他の層または他の素子を介在した場合のすべてを含む。
【0020】
さらに、第1、第2などの用語が様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0021】
明細書に記載された各構成の面積、長さ、または厚さは、説明の便宜のために示されており、本明細書が示した構成の面積および厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0022】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに独立して実施することもでき、関連して一緒に実施することもできる。
【0023】
そして、後述される用語は、本明細書の実施における機能を考慮し、定義された用語であり、これは使用者、運用者の意図、または慣習などによって変わり得る。したがって、その定義は、本明細書全体にわたる内容を基に決められなければならない。
【0024】
本明細書の画素回路を構成するトランジスタは、酸化物TFT(Oxide Thin Film Transistor;Oxide TFT)、アモルファスシリコンTFT(a-Si TFT)、低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon;LTPS)TFTの中少なくとも1つ以上を含むことができる。
【0025】
以下の実施例は、有機発光表示装置を中心に説明する。しかし、本発明の実施例は有機発光表示装置に限定されず、無機発光物質を含む無機発光表示装置に適用することもできる。例えば、本発明の実施例は、量子ドット(Quantum Dot)表示装置にも適用することができる。
【0026】
「第1」、「第2」、「第3」などの表現は、実施例別に構成を区別するために使用する用語であり、これらの用語に実施例が限定されるものではない。したがって、同じ用語であっても実施例によって異なる構成を指すことができることを明らかにしておく。
【0027】
以下では、図を参照して本明細書の実施例を説明する。
【0028】
図1は、本明細書の一実施例による表示装置の例である。
【0029】
表示装置100は、運送手段の少なくとも一部に配置され少なくとも1つのコンテンツを提供することができる。例えば、表示装置100は、車両のダッシュボード(dash board)の少なくとも一部に配置することができる。車両のダッシュボードは、車両の前座席(例:運転席、助手席)の前面に配置される構成を含む。例えば、車両のダッシュボードは、車両内部の様々な機能(例:エアコン、オーディオシステム、ナビゲーションシステム)を操作するための入力構成を配置することができる。
【0030】
実施例では、表示装置100は、車両のダッシュボードに配置され、車両の前記様々な機能の少なくとも一部を操作する入力部として動作することができる。表示装置100は、車両に関する各種情報、例えば車両の走行情報(例:車両の現在速度、残留燃料量、走行距離)、車両の部品に関する情報(例:車両タイヤの損傷度)などを提供することができる。
【0031】
実施例では、表示装置100は、車両の前座席に配置された運転席と助手席を横切るように配置することができる。表示装置100の使用者は、車両の運転者と助手席に搭乗した同乗者を含むことができる。車両の運転者と同乗者の両方が表示装置100を利用することができる。
【0032】
実施例では、
図1に示す表示装置100は、一部のみを示したものであり得る。
図1に示す表示装置100は、表示装置100に含まれる様々な構成のうち、表示パネルを示したものであり得る。具体的には、例えば、
図1に示す表示装置100は、表示パネルの表示領域と非表示領域の少なくとも一部を示すものであり得る。表示装置100の構成のうち、
図1に示した部分以外の構成は、車両の内部(または少なくとも一部)に実装することができる。
【0033】
図2は、本明細書の実施例による表示装置の機能ブロック図である。
【0034】
本明細書の一実施例による表示装置は、電界発光表示装置(Electroluminescent Display)を適用することができる。電界発光表示装置としては、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)表示装置、量子ドット発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diode)表示装置、または無機発光ダイオード(Inorganic Light Emitting Diode)表示装置を用いることができる。
【0035】
図2を参照すると、表示装置は、表示パネル(DP)、データドライバ(DD)、ゲートドライバ(GD)、タイミングコントローラ(TC)及び電源ユニット(PU)を含むことができる。
【0036】
実施例では、表示パネル(DP)は、使用者に提供されるイメージを生成することができる。例えば、表示パネル(DP)は、画素回路が配置された画素領域(PA)を介して使用者に提供されるイメージを生成して表示することができる。
【0037】
データドライバ(DD)、ゲートドライバ(GD)、タイミングコントローラ(TC)および電源ユニット(PU)は、信号配線を介して各画素領域(PA)の動作のための信号を提供することができる。信号配線は、例えば、
図2に示すデータライン(DL)、ゲートライン(GL)、および電源電圧供給ライン(PL)を含むことができる。
【0038】
一例として、データドライバ(DD)は、データライン(DL)を介して各画素領域(PA)にデータ信号を印加し、ゲートドライバ(GD)は、ゲートライン(GL)を介して各画素領域(PA)にデータ信号を印加し、電源ユニット(PU)は、電源電圧供給ライン(PL)を介して各画素領域(PA)に電源電圧を供給することができる。
【0039】
タイミングコントローラ(TC)は、データドライバ(DD)及びゲートドライバ(GD)を制御することができる。例えば、タイミングコントローラ(TC)は、外部から入力するデジタルビデオデータを表示パネル(DP)の解像度に合わせて再整列してデータドライバ(DD)に供給することができる。
【0040】
データドライバ(DD)は、データ制御信号に基づいてタイミングコントローラ(TC)から入力するデジタルビデオデータをアナログデータ電圧に変換して複数のデータラインに供給することができる。
【0041】
ゲートドライバ(GD)は、ゲート制御信号に基づいてスキャン信号と発光信号(または発光制御信号)を生成することができる。ゲートドライバ(GD)は、スキャン駆動部と発光信号駆動部を含むことができる。前記スキャン駆動部またはスキャン出力部は、画素の行ごとに連結した少なくとも1つ以上のスキャンラインを駆動するために行順方式でスキャン信号を生成してスキャンラインに供給することができる。前記発光信号駆動部は、画素の行ごとに連結した少なくとも1つ以上の発光信号ラインを駆動するために行順方式で発光信号を生成して発光信号ラインに供給することができる。
【0042】
実施例によれば、ゲートドライバ(GD)は、GIP(Gate-driver In Panel)方式によって表示パネル(DP)に配置することができる。例えば、ゲートドライバ(GD)は、複数個に区分して表示パネル(DP)の少なくとも2つの側面にそれぞれ配置することができる。
【0043】
表示パネル(DP)の表示領域(AA)は、複数の画素領域(または画素、または画素回路)(PA)を含むことができる。画素領域(PA)には、複数のデータライン(例:
図3のデータライン(DL))と複数のゲートライン(例:
図3のゲートライン(GL))が交差し、この交差領域ごとに配置されるサブピクセルを含むことができる。1つの画素領域(PA)に含まれるサブピクセルのそれぞれは、互いに異なる色を発光することができる。例えば、画素領域(PA)は、3つのサブピクセルを用いて青色、赤色および緑色を具現することができる。ただし、これに限定されものではなく、場合によっては、画素領域(PA)は、特定の色(例:白色または黄色)をさらに具現するためのサブピクセルをさらに含むことができる。
【0044】
画素領域(PA)において青色を具現する領域は、青色サブピクセル領域、赤色を具現する領域は、赤色サブピクセル領域、緑色を具現する領域は、緑色サブピクセル領域と呼ぶことができる。
【0045】
実施例では、画素領域(PA)は複数のサブピクセルを含むことができる。複数のサブピクセルのそれぞれは、互いに異なる視野角を提供する第1レンズ領域と第2レンズ領域とに区分することができる。例えば、画素領域(PA)は、光を第1範囲に提供して第1視野角を形成する第1レンズ領域と、光を第2範囲に提供して第2視野角を形成する第2レンズ領域とを含むことができる。第1範囲は、第2範囲よりも広い範囲に該当することができる。
【0046】
非表示領域(BZ)は、表示領域(AA)の周囲に沿って配置することができる。非表示領域(BZ)には、画素領域(PA)に配置された画素回路を駆動するための様々な構成要素を配置することができる。例えば、非表示領域(BZ)には、ゲートドライバ(GD)の少なくとも一部を配置することができる。非表示領域(BZ)をベゼル(bezel)領域と呼ぶことができる。
【0047】
図3は、本明細書の一実施例による表示装置の画素回路の一例を示す。画素領域(PA)は、それぞれ異なる色を示す複数のサブピクセルと、複数のサブピクセルのそれぞれに対応する画素回路とを含むことができる。
図3は、画素領域(PA)に配置された1つのサブピクセルに対する画素回路の一例を示す。
【0048】
図3を参照すると、画素回路は、複数のトランジスタ(DT、ST、ET1、ET2)、キャパシタ(Cst)、複数の発光素子310、320を含むことができる。
【0049】
駆動トランジスタ(DT)とキャパシタ(Cst)は、スイッチングトランジスタ(ST)と連結することができる。駆動トランジスタ(DT)の第1電極は、電源電圧供給ライン(PL)に連結することができる。
【0050】
スイッチングトランジスタ(ST)は、ゲートライン(GL)に連結してゲート信号の供給を受けることができる。スイッチングトランジスタ(ST)は、ゲート信号によってターンオンまたはターンオフすることができる。スイッチングトランジスタ(ST)の第1電極は、データライン(DL)に連結することができる。このような場合、スイッチングトランジスタ(ST)がターンオンすることによって、データ信号をスイッチングトランジスタ(ST)を介して駆動トランジスタ(DT)のゲート電極に供給することができる。
【0051】
キャパシタ(Cst)は、駆動トランジスタ(DT)のゲート電極と第2電極の間に配置することができる。キャパシタ(Cst)は、駆動トランジスタ(DT)のゲート電極に印加される信号、例えばデータ信号を1つまたは1つ以上のフレームの間、維持することができる。
【0052】
実施例によれば、駆動トランジスタ(DT)、スイッチングトランジスタ(ST)、及びキャパシタ(Cst)は、発光素子(例:第1発光素子310、第2発光素子320)の発光駆動のための構成要素として、駆動部分205と呼ぶことができる。しかし、これらの用語に限定されるものではない。
【0053】
第1発光素子310は、第1発光信号(EM1)によってターンオンまたはオフする第1トランジスタ(ET1)と連結することができる。第2発光素子320は、第2発光信号(EM2)によってターンオンまたはターンオフする第2トランジスタ(ET2)と連結することができる。第1トランジスタ(ET1)は、第1発光制御トランジスタと呼ぶことができる。第2トランジスタ(ET2)は、第2発光制御トランジスタと呼ぶことができる。
【0054】
このような場合、第1発光素子310または第2発光素子320は、モード(mode)に応じて画素回路の他の構成、例えば駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。モードは、使用者の入力によって指定、または予め指定された条件を満たす場合に決定され得る。例えば、予め所定の第1条件を満たす場合、第1発光信号(EM1)が供給されることによって第1発光素子310が発光することができる。予め所定の第2条件を満たす場合、第2発光信号(EM2)が供給されることによって第2発光素子320が発光することができる。第1条件は、第1モードの駆動のために予め指定された条件を含むことができる。第2条件は、第2モードの駆動のために予め指定された条件を含むことができる。
【0055】
図3の複数のトランジスタ(DT、ST、ET1、ET2)は、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、およびIGZOなどの酸化物半導体の中の少なくとも1つを含むことができる。トランジスタの第1電極または第2電極は、ソース電極またはドレイン電極であり得る。例えば、第1電極はソース電極であり、第2電極はドレイン電極であり得る。他の例として、第1電極はドレイン電極であり、第2電極はソース電極であり得る。
【0056】
図4は、本明細書の実施例による表示装置のピクセルアレイの例を示す。
【0057】
図4を参照すると、表示パネル(例:
図2の表示パネル(DP))のピクセルアレイには、複数の水平ピクセルライン(L1、L2、L3、L4)を具備することができる。複数の水平ピクセルライン(L1、L2、L3、L4)の各々には、水平に隣接してゲートライン(例:スキャンライン410、第1発光信号ライン420、第2発光信号ライン425)に共通に連結する複数のピクセル(PXL)を配置することができる。
【0058】
ここで、水平ピクセルライン(L1、L2、L3、L4)のそれぞれは、水平に隣接したピクセル(PXL)によって具現される1本のラインに配置された複数のピクセル(PXL)を意味することができる。ピクセルアレイは、高電位電源電圧(ELVDD)をピクセル(PXL)に供給する第1電源ライン430、基準電圧(Vref)をピクセル(PXL)に供給する第2電源ライン440を含むことができる。また、ピクセル(PXL)は、低電位電源電圧(ELVSS、
図5)に連結することができる。
【0059】
実施例において、ゲートラインは、スキャン信号(Scan)が供給されるスキャンライン410、共通発光信号(EM0)が供給される共通発光信号ライン415、第1発光信号(EM1)が供給される第1発光信号ライン420、および第2発光信号(EM2)が供給される第2発光信号ライン425を含むことができる。
【0060】
ピクセル(PXL)は、少なくとも1つの色を発光することができる。例えば、ピクセル(PXL)は、赤色、緑色、青色、白色の中のいずれか一つを発光することができる。ピクセル(PXL)は、1つの単位ピクセルを構成することができ、単位ピクセルで具現される色は、赤色、緑色、青色、白色の発光比率によって決定することができる。ピクセル(PXL)のそれぞれには、データライン450、スキャンライン410、共通発光信号ライン415、第1発光信号ライン420、第2発光信号ライン425、第1電源ライン430、および第2電源ライン440を連結することができる。
【0061】
図5および
図6は、本明細書の実施例による表示装置の画素回路の例を示す図である。具体的には、
図5および
図6は、ピクセルアレイに含まれる単位ピクセル(PXL)の画素回路の例を示す。
【0062】
図5を参照すると、画素回路500は、12個のトランジスタと1個のキャパシタを含むことができる。画素回路500に含まれる12個のトランジスタの少なくとも一部は、n型トランジスタまたはp型トランジスタであり得る。p型トランジスタの場合、各駆動信号のローレベル電圧(low level voltage)はTFTをオンにする電圧を意味し、各駆動信号のハイレベル電圧(high level voltage)はTFTをオフにする電圧を意味することができる。
【0063】
ここで、ローレベル電圧は、ハイレベル電圧より低い予め指定された電圧に対応し得る。例えば、ローレベル電圧は、-8V~-12Vの範囲内に該当する電圧を含むことができ、ハイレベル電圧は、ローレベル電圧より高い予め指定された電圧に対応し得る。例えば、ハイレベル電圧は、6V~8Vの範囲内に該当する電圧を含むことができる。実施例によれば、ローレベル電圧は第1電圧と呼び、ハイレベル電圧は第2電圧と呼ぶことができる。このような場合、第1電圧は第2電圧より低い値であり得る。
【0064】
以下に説明するトランジスタの第1電極または第2電極は、ソース電極またはドレイン電極を意味することができる。ただし、第1電極と第2電極という用語は、各電極を区別するための用語であり、各電極に対応するものが何であるかを限定するものではない。また、各電極ごとに第1電極が同じ電極を指さないことがあり得る。例えば、第1トランジスタ(T1)の第1電極は、第1トランジスタ(T1)のソース電極を意味し、第6トランジスタ(T6)の第1電極は、第6トランジスタ(T6)のドレイン電極を意味することができる。
【0065】
駆動トランジスタ(DT)は、第1発光素子(ED1)に連結する第1トランジスタ(T1)、および第2発光素子(ED2)に連結する第2トランジスタ(T2)に連結することができる。例えば、駆動トランジスタ(DT)の第1電極は、第1トランジスタ(T1)および第2トランジスタ(T2)と連結することができる。第1トランジスタ(T1)は、第1トランジスタ(T1)のゲート電極が第1発光信号ライン420に連結することに基づいて、第1発光信号(EM1)によってオンまたはオフすることができる。第2トランジスタ(T2)は、第2トランジスタ(T2)のゲート電極が第2発光信号ライン425に連結することに基づいて、第2発光信号(EM2)によってオンまたはオフすることができる。ここで、第1発光信号ライン420は、第1発光信号(EM1)を提供するゲートラインに対応することができる。第2発光信号ライン425は、第2発光信号(EM2)を提供するゲートラインに対応することができる。
【0066】
図5の第1発光信号(EM1)は、画素回路500がn番目の画素行に配置することに対応して、n番目行に供給されるn番目第1発光信号(EM1(n))に該当することができる。第2発光信号(EM2)は、画素回路500がn番目の画素行に配置されることに対応して、n番目に供給されるn番目の第2発光信号(EM2(n))に対応することができる。
【0067】
駆動トランジスタ(DT)は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)、第4トランジスタ(T4)、第6トランジスタ(T6)、第7トランジスタ(T7)及びキャパシタ(C1)の中の少なくとも一つに連結することができる。例えば、駆動トランジスタ(DT)の第1電極は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)およびキャパシタ(C1)と連結することができる。駆動トランジスタ(DT)の第2電極は、第6トランジスタ(T6)及び第7トランジスタ(T7)と連結することができる。
【0068】
第1トランジスタ(T1)は、第1発光素子(ED1)、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)、第5-1トランジスタ(T51)、及び駆動トランジスタ(DT)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第1トランジスタ(T1)の第1電極は、駆動トランジスタ(DT)および第3トランジスタ(T3)と連結することができる。第1トランジスタ(T1)の第2電極は、第5-1トランジスタ(T51)及び第1発光素子(ED1)と連結することができる。第1トランジスタ(T1)のゲート電極は、第1発光信号(EM1)を提供する第1発光信号ライン420と連結することができる。したがって、第1トランジスタ(T1)は、第1発光信号(EM1)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。第1トランジスタ(T1)がオンになると、駆動トランジスタ(DT)を介した電圧が第1発光素子(ED1)(例:第1発光素子(ED1)のアノード電極)に印加され得る。
【0069】
第2トランジスタ(T2)は、第2発光素子(ED2)、第1トランジスタ(T1)、第3トランジスタ(T3)、第5-2トランジスタ(T52)、及び駆動トランジスタ(DT)の中の少なくとも一つと連結することができる。第2トランジスタ(T2)の第1電極は、駆動トランジスタ(DT)及び第3トランジスタ(T3)と連結することができる。第2トランジスタ(T2)の第2電極は、第2発光素子(ED2)及び第5-2トランジスタ(T52)と連結することができる。第2トランジスタ(T2)のゲート電極は、第2発光信号(EM2)を提供する第2発光信号ライン425と連結することができる。これによって、第2トランジスタ(T2)は、第2発光信号(EM2)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。第2トランジスタ(T2)がオンになると、駆動トランジスタ(DT)を介した電圧が第2発光素子(ED2)(例:第2発光素子(ED2)のアノード電極)に印加され得る。
【0070】
ここで、第1発光素子(ED1)の上には、第1レンズを配置することができる。このような場合、第1発光素子(ED1)が配置された領域の視野角が第1値以上を有することができる。第2発光素子(ED2)の上には、第2レンズを配置することができる。このような場合、第2発光素子(ED2)が配置された領域の視野角が第1値未満を有することができる。第1発光素子(ED1)が配置された領域の視野角が、第2発光素子(ED2)が配置された領域の視野角よりも広いことがあり得る。例えば、第1発光素子(ED1)が配置された領域は、運転席と助手席に該当する範囲まで光を提供することができる。第2発光素子(ED2)が配置された領域は、運転席を除いて助手席に該当する範囲までのみ光を提供することができる。
【0071】
第3トランジスタ(T3)は、駆動トランジスタ(DT)、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、第4トランジスタ(T4)及びキャパシタ(C1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第3トランジスタ(T3)の第1電極は、第4トランジスタ(T4)、キャパシタ(C1)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第3トランジスタ(T3)の第2電極は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第3トランジスタ(T3)のゲート電極は、
図5の画素回路が配置された行、すなわちn番目の行でスキャン信号(Scan)を供給するn番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第3トランジスタ(T3)は、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給を受け、n番目のスキャン信号(Scan(n))によってオンまたはオフすることができる。
【0072】
第4トランジスタ(T4)は、駆動トランジスタ(DT)、第3トランジスタ(T3)、第5-1トランジスタ(T51)、第5-2トランジスタ(T52)、及びキャパシタ(C1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第4トランジスタ(T4)の第1電極は、第3トランジスタ(T3)、キャパシタ(C1)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第4トランジスタ(T4)の第2電極は、第5-1トランジスタ(T51)、第5-2トランジスタ(T52)、及び初期化電圧(Vini)を供給する初期化電圧ライン512と連結することができる。第4トランジスタ(T4)のゲート電極は、n-1番目の行でスキャン信号(Scan)を供給するn-1番目のスキャンラインと連結することができる。第4トランジスタ(T4)は、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))の供給を受けることができ、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))によってオンまたはオフすることができる。
【0073】
第5-1トランジスタ(T51)は、第1トランジスタ(T1)、第4トランジスタ(T4)及び第1発光素子(ED1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第5-1トランジスタ(T51)の第1電極は、第4トランジスタ(T4)と連結することができる。第5-1トランジスタ(T51)の第2電極は、第1トランジスタ(T1)及び第1発光素子(ED1)と連結することができる。第5-1トランジスタ(T51)のゲート電極は、n番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第5-1トランジスタ(T51)は、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給を受けることができ、n番目のスキャン信号(Scan(n))によってオンまたはオフすることができる。
【0074】
第5-2トランジスタ(T52)は、第2トランジスタ(T2)、第4トランジスタ(T4)及び第2発光素子(ED2)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第5-2トランジスタ(T52)の第1電極は、第4トランジスタ(T4)と連結することができる。第5-2トランジスタ(T52)の第2電極は、第2トランジスタ(T2)及び第2発光素子(ED2)と連結することができる。第5-2トランジスタ(T52)のゲート電極は、n番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第5-2トランジスタ(T52)は、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給を受けることができ、n番目のスキャン信号(Scan(n))によってオンまたはオフすることができる。
【0075】
第6トランジスタ(T6)は、第7トランジスタ(T7)、第8トランジスタ(T8)及び駆動トランジスタ(DT)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第6トランジスタ(T6)の第1電極は、第7トランジスタ(T7)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第6トランジスタ(T6)の第2電極は、第8トランジスタ(T8)と連結することができる。また、第6トランジスタ(T6)の第2電極は、高電位電圧(ELVDD)を供給する高電位電圧ライン517と連結することができる。第6トランジスタ(T6)のゲート電極は、共通発光信号ライン415と連結することができる。このような場合、第6トランジスタ(T6)は、共通発光信号(EM0)の供給を受けることができ、共通発光信号(EM0)によってオンまたはオフすることができる。
図5の共通発光信号(EM0)は、画素回路500がn番目の画素行に配置されることに対応して、n番目の行に供給されるn番目の共通発光信号(EM0(n))に対応することができる。
【0076】
実施例では、n番目の共通発光信号(EM0(n))の供給に基づいて第6トランジスタ(T6)がオンになると、高電位電圧(ELVDD)が駆動トランジスタ(DT)の第2電極に印加され得る。
【0077】
第7トランジスタ(T7)は、第6トランジスタ(T6)及び駆動トランジスタ(DT)の中の少なくとも一つと連結することができる。例えば、第7トランジスタ(T7)の第1電極は、第6トランジスタ(T6)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第7トランジスタ(T7)の第2電極は、データ電圧(Vdata)を供給するデータライン515(例:
図3のデータライン(DL))と連結することができる。第7トランジスタ(T7)のゲート電極は、n番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第7トランジスタ(T7)は、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給を受けることができ、n番目のスキャン信号(Scan(n))によってオンまたはオフすることができる。
【0078】
実施例では、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給に基づいて第7トランジスタ(T7)がオンになると、データ電圧(Vdata)が駆動トランジスタ(DT)の第2電極に印加され得る。
【0079】
一実施例では、第8トランジスタ(T8)は、キャパシタ(C1)、第6トランジスタ(T6)、第9トランジスタ(T9)、および第10トランジスタ(T10)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第8トランジスタ(T8)の第1電極は、第6トランジスタ(T6)及び高電位電圧(ELVDD)を供給する高電位電圧ライン517と連結することができる。第8トランジスタ(T8)の第2電極は、キャパシタ(C1)、第9トランジスタ(T9)及び第10トランジスタ(T10)と連結することができる。第8トランジスタ(T8)のゲート電極は、共通発光信号ライン415と連結することができる。このような場合、第8トランジスタ(T8)は、共通発光信号(EM0)の供給を受けることができ、共通発光信号(EM0)によってオンまたはオフすることができる。
【0080】
実施例では、第9トランジスタ(T9)は、第8トランジスタ(T8)、第10トランジスタ(T10)、およびキャパシタ(C1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第9トランジスタ(T9)の第1電極は、第10トランジスタ(T10)と連結することができる。第9トランジスタ(T9)の第1電極は、基準電圧(Vref)を提供する基準電圧ライン511とさらと連結することができる。第9トランジスタ(T9)の第2電極は、キャパシタ(C1)、第8トランジスタ(T8)及び第10トランジスタ(T10)と連結することができる。第9トランジスタ(T9)のゲート電極は、n番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第9トランジスタ(T9)は、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給を受けることができ、n番目のスキャン信号(Scan(n))によってオンまたはオフすることができる。
【0081】
実施例では、第10トランジスタ(T10)は、第8トランジスタ(T8)、第9トランジスタ(T9)、およびキャパシタ(C1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第10トランジスタ(T10)の第1電極は、第9トランジスタ(T9)と連結することができる。第10トランジスタ(T10)の第1電極は、基準電圧(Vref)を提供する基準電圧ライン511とさらと連結することができる。第10トランジスタ(T10)の第2電極は、キャパシタ(C1)、第8トランジスタ(T8)、及び第9トランジスタ(T9)と連結することができる。第10トランジスタ(T10)は、第9トランジスタ(T9)と並列に連結することができる。第10トランジスタ(T10)のゲート電極は、n-1番目のスキャンラインと連結することができる。第10トランジスタ(T10)は、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))の供給を受けることができ、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))によってオンまたはオフすることができる。
【0082】
図6は、
図5とは異なる実施例による画素回路600を示す。以下では、
図5で説明した内容と重複する内容を省略することができる。
図6の画素回路600は、8つトランジスタと1つのキャパシタを含むことができる。画素回路600に含まれる8つのトランジスタの中の少なくとも一部は、n型トランジスタまたはp型トランジスタであり得る。
【0083】
駆動トランジスタ(DT)は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)及びキャパシタ(C1)の中の少なくとも1つと連結することができる。駆動トランジスタ(DT)は、高電位電圧ライン517とさらと連結することができる。例えば、駆動トランジスタ(DT)の第1電極は、高電位電圧ライン517と連結することができる。駆動トランジスタ(DT)の第2電極は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、及び第3トランジスタ(T3)と連結することができる。駆動トランジスタ(DT)のゲート電極は、キャパシタ(C1)と連結することができる。
【0084】
第1トランジスタ(T1)は、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)、第4-1トランジスタ(T41)、第1発光素子(ED1)及び駆動トランジスタ(DT)の中の少なくとも一つと連結することができる。例えば、第1トランジスタ(T1)の第1電極は、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第1トランジスタ(T1)の第2電極は、第4-1トランジスタ(T41)及び第1発光素子(ED1)と連結することができる。第1トランジスタ(T1)のゲート電極は、第1発光信号ライン420と連結することに基づいて第1発光信号(EM1)によってオンまたはオフすることができる。
【0085】
第2トランジスタ(T2)は、第1トランジスタ(T1)、第3トランジスタ(T3)、第4-2トランジスタ(T42)、第2発光素子(ED2)及び駆動トランジスタ(DT)の中の少なくとも一つと連結することができる。例えば、第2トランジスタ(T2)の第1電極は、第1トランジスタ(T1)、第3トランジスタ(T3)及び駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第2トランジスタ(T2)の第2電極は、第4-2トランジスタ(T42)及び第2発光素子(ED2)と連結することができる。第2トランジスタ(T2)のゲート電極は、第2発光信号ライン425と連結することに基づいて第2発光信号(EM2)によってオンまたはオフすることができる。
【0086】
第3トランジスタ(T3)は、キャパシタ(C1)、駆動トランジスタ(DT)、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、第4-1トランジスタ(T41)、及び第4-2トランジスタ(T42)の中の少なくとも一つと連結することができる。例えば、第3トランジスタ(T3)の第1電極は、キャパシタ(C1)および駆動トランジスタ(DT)と連結することができる。第3トランジスタ(T3)の第2電極は、駆動トランジスタ(DT)、第1トランジスタ(T1)、及び第2トランジスタ(T2)と連結することができる。第3トランジスタ(T3)のゲート電極は、n-1番目の行でスキャン信号(Scan)を供給するn-1番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第3トランジスタ(T3)は、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))の供給を受けることができ、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))によってオンまたはオフすることができる。
【0087】
第4-1トランジスタ(T41)は、第1トランジスタ(T1)、及び第1発光素子(ED1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第4-1トランジスタ(T41)の第1電極は、第5トランジスタ(T5)と連結することができる。第4-1トランジスタ(T41)の第2電極は、第1トランジスタ(T1)及び第1発光素子(ED1)と連結することができる。第4-1トランジスタ(T41)のゲート電極は、n-1番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第4-1トランジスタ(T41)は、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))の供給を受けることができ、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))によってオンまたはオフにすることができる。
【0088】
第4-2トランジスタ(T42)は、第2トランジスタ(T2)、第5トランジスタ(T5)及び第2発光素子(ED2)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第4-2トランジスタ(T42)の第1電極は、第5トランジスタ(T5)と連結することができる。第4-2トランジスタ(T42)の第2電極は、第2トランジスタ(T2)及び第2発光素子(ED2)と連結することができる。第4-2トランジスタ(T42)のゲート電極は、n-1番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第4-2トランジスタ(T42)は、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))の供給を受けることができ、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1))によってオンまたはオフにすることができる。
【0089】
第5トランジスタ(T5)は、第4-1トランジスタ(T41)、第4-2トランジスタ(T42)、第6トランジスタ(T6)及びキャパシタ(C1)の中の少なくとも1つと連結することができる。例えば、第5トランジスタ(T5)の第1電極は、第6トランジスタ(T6)およびキャパシタ(C1)と連結することができる。第5トランジスタ(T5)の第2電極は、第4-1トランジスタ(T41)及び第4-2トランジスタ(T42)と連結することができる。第5トランジスタ(T5)の第2電極は、基準電圧(Vref)を提供する基準電圧ライン511とさらと連結することができる。第5トランジスタ(T5)のゲート電極は、共通発光信号(EM0)を供給する共通発光信号ライン415と連結することができる。これにより、第5トランジスタ(T5)は、共通発光信号(EM0)の供給を受けることができ、共通発光信号(EM0)によってオンまたはオフすることができる。
【0090】
第6トランジスタ(T6)は、第5トランジスタ(T5)およびキャパシタ(C1)の中の少なくとも一つと連結することができる。例えば、第6トランジスタ(T6)の第1電極は、第5トランジスタ(T5)およびキャパシタ(C1)と連結することができる。第6トランジスタ(T6)の第2電極は、データ電圧(Vdata)を供給するデータライン515(例:
図3のデータライン(DL))と連結することができる。第6トランジスタ(T6)のゲート電極は、n番目の行でスキャン信号(Scan)を供給するn番目のスキャンラインと連結することができる。これにより、第6トランジスタ(T6)は、n番目のスキャン信号(Scan(n))の供給を受けることができ、n番目のスキャン信号(Scan(n))によってオンまたはオフすることができる。
【0091】
図5および
図6は、トランジスタがp型で具現される例を示しているが、これに限定されるものではなく、実施例によって
図5および/または
図6に含まれるトランジスタの少なくとも一部は、n型で具現することができる。
【0092】
図7は、本明細書の実施例による表示装置の一部の平面を示す。
図7は、画素領域(PA)に3つのサブピクセルが配置された場合の画素領域(PA)の平面を示す。
図8は、
図7のI-I’線に沿って切断した断面を示し、
図9は、
図7のII-I’線に沿って切断した断面を示す。以下では、
図7~9を一緒に見ていく。
【0093】
図7において、画素領域(PA)は、青色を具現する青色サブピクセル領域(BPA)、赤色を具現する赤色サブピクセル領域(RPA)、及び緑色を具現する緑色サブピクセル領域(GPA)を含むことができる。実施例によれば、青色サブピクセル領域(BPA)は第1サブピクセル、赤色サブピクセル領域(RPA)は第2サブピクセル、そして緑色サブピクセル領域(GPA)は第3サブピクセルに対応することができる。サブピクセルのそれぞれには、画素回路を対応させることができる。サブピクセルの各々に対応する画素回路を配置することができる。
【0094】
画素領域(PA)は、互いに異なる視野角を提供する第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)および第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)を含むことができる。各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)は、該当する画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)と個別に動作することができる。例えば、各画素領域(PA)は、該当する画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、REW、GWE)上に位置する第1発光素子310(例:
図3の第1発光素子310)及び該当する画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上に位置する第2発光素子320(例:
図3の第2発光素子320)を含むことができる。
【0095】
第1発光素子310は、特定の色を示す光を放出することができる。例えば、第1発光素子310は、基板10上に順に積層された第1下部電極311、第1発光層312、及び第1上部電極313を含むことができる。基板10は、絶縁性物質を含むことができる。基板10は、透明な物質を含むことができる。例えば、基板10は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。
【0096】
第1下部電極311は、導電性物質を含むことができる。第1下部電極311は、高い反射率を有する物質を含むことができる。例えば、第1下部電極311は、アルミニウム(Al)および銀(Ag)などの金属を含むことができる。第1下部電極311は、多重層構造を有することができる。例えば、第1下部電極311は、ITOまたはIZOなどの透明な導電性物質からなる透明電極間に金属からなる反射電極が位置する構造を有することができる。
【0097】
第1発光層312は、第1下部電極311と第1上部電極313の間の電圧差に対応する輝度の光を生成することができる。例えば、第1発光層312は、発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含むことができる。発光物質は、有機物質、無機物質、またはハイブリッド物質を含むことができる。
【0098】
第1発光層312は、多重層構造を有することができる。例えば、第1発光層312は、正孔注入層(Hole Injection Layer; HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer; HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer; ETL)電子注入層(Electron Injection Layer; EIL)の中の少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0099】
第1上部電極313は、導電性物質を含むことができる。第1上部電極313は、第1下部電極311とは異なる物質を含むことができる。第1上部電極313の透過率は、第1下部電極311の透過率より高くてもよい。例えば、第1上部電極313は、ITOおよびIZOなどの透明な導電性物質からなる透明電極であり得る。これによって、本明細書の実施例による表示装置では、第1発光層312によって生成された光を第1上部電極313を介して放出することができる。
【0100】
第2発光素子320は、第1発光素子310と同じ色を具現することができる。第2発光素子320は、第1発光素子310と同じ構造を有することができる。例えば、第2発光素子320は、基板10上に順に積層された第2下部電極321、第2発光層322、及び第2上部電極323を含むことができる。
【0101】
第2下部電極321は第1下部電極311に対応し、第2発光層322は第1発光層312に対応し、第2上部電極323は第1上部電極313に対応することができる。例えば、第2下部電極321は、第1下部電極311と同じ構造で第2発光素子320に対して形成することができ、これは、第2発光層322と第2上部電極323についても同じである。すなわち、第1発光素子310と第2発光素子320は、同じ構造を有するように形成することができる。ただし、これに限定されるものではなく、場合によっては、第1発光素子310と第2発光素子320の少なくとも一部の構成は、異なって形成することもできる。
【0102】
実施例では、第2発光層322は、第1発光層312と離隔することができる。これにより、本明細書の実施例による表示装置では、リーク電流(leakage current)による発光を防止することができる。また、本明細書の実施例による表示装置では、使用者の選択または予め指定された条件に応じて、第1発光層312および第2発光層322の中の一方でのみ光を生成することができる。
【0103】
実施例では、画素領域(PA)の第1発光素子310及び第2発光素子320は、該当する画素領域(PA)の駆動部分(例:
図3の駆動部分205)上に位置することができる。例えば、基板10上には、少なくとも1つの絶縁膜(例:素子バッファ膜110、ゲート絶縁膜120、層間絶縁膜130、下部保護膜140、オーバーコート層150)が位置し、各画素領域(PA)の第1発光素子310および第2発光素子320は、絶縁膜の中の一方の上に配置することができる。これによって、本明細書の一実施例による表示装置では、各画素領域(PA)の第1発光素子310および第2発光素子320は、該当する画素領域(PA)の駆動部分205と不必要に連結することを防止することができる。
【0104】
実施例では、基板10上には、素子バッファ膜110、ゲート絶縁膜120、層間絶縁膜130、下部保護膜140及びオーバーコート層150を積層することができる。素子バッファ膜110は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、素子バッファ膜110は、酸化シリコン(SiO)および窒化シリコン(SiN)などの無機絶縁物質を含むことができる。素子バッファ膜110は、多重層構造を有することができる。例えば、素子バッファ膜110は、窒化シリコン(SiN)からなる膜と酸化シリコン(SiO)からなる膜の積層構造を有することができる。
【0105】
実施例では、素子バッファ膜110は、素子基板10と各画素領域(PA)の駆動部分205との間に位置することができる。素子バッファ膜110は、駆動部分205の形成工程において基板10による汚染を防止することができる。例えば、各画素領域(PA)の駆動部分205に向いた基板10の上部面は、素子バッファ膜110で覆われ得る。各画素領域(PA)の駆動部分205は、素子バッファ膜110上に位置することができる。
【0106】
実施例では、ゲート絶縁膜120は、絶縁物質を含むことができる。例えば、ゲート絶縁膜120は、酸化シリコン(SiO)および窒化シリコン(SiN)などの無機絶縁物質を含むことができる。ゲート絶縁膜120は、高い誘電率を有する物質を含むことができる。例えば、ゲート絶縁膜120は、酸化ハフニウム(HfO)などのHigh-K物質を含むことができる。ゲート絶縁膜120は、多重層構造を有することができる。
【0107】
ゲート絶縁膜120は、素子バッファ膜110上に位置することができる。ゲート絶縁膜120は、トランジスタの半導体パターンとゲート電極との間に延長することができる。例えば、駆動トランジスタ(DT)及びスイッチングトランジスタ(ST)のゲート電極は、ゲート絶縁膜120によって駆動トランジスタ(DT)及びスイッチングトランジスタ(ST)の半導体パターンと絶縁され得る。ゲート絶縁膜120は、各画素領域(PA)の第1半導体パターン及び第2半導体パターンを覆うことができる。駆動トランジスタ(DT)及びスイッチングトランジスタ(ST)のゲート電極は、ゲート絶縁膜120上に位置することができる。
【0108】
層間絶縁膜130は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、層間絶縁膜130は、酸化シリコン(SiO)および窒化シリコン(SiN)などの無機絶縁物質を含むことができる。層間絶縁膜130は、ゲート絶縁膜120上に位置することができる。層間絶縁膜130は、駆動トランジスタ(DT)及びスイッチングトランジスタ(ST)のそれぞれのゲート電極とソース電極との間、及びゲート電極とドレイン電極の間に延長することができる。例えば、駆動トランジスタ(DT)およびスイッチングトランジスタ(ST)のそれぞれのソース電極およびドレイン電極は、層間絶縁膜130によってゲート電極と絶縁され得る。層間絶縁膜130は、駆動トランジスタ(DT)およびスイッチングトランジスタ(ST)のそれぞれのゲート電極を覆うことができる。各画素領域(PA)のソース電極及びドレイン電極は、層間絶縁膜130上に位置することができる。ゲート絶縁膜120及び層間絶縁膜130は、各画素領域(PA)内に位置する各半導体パターンのソース領域及びドレイン領域を露出することができる。
【0109】
実施例では、下部保護膜140は、絶縁物質を含むことができる。例えば、下部保護膜140は、酸化シリコン(SiO)および窒化シリコン(SiN)などの無機絶縁物質を含むことができる。下部保護膜140は、層間絶縁膜130上に位置することができる。下部保護膜140は、外部の水分および衝撃による駆動部分205の損傷を防止することができる。下部保護膜140は、基板10と対向する駆動トランジスタ(DT)及びスイッチングトランジスタ(ST)の表面に沿って延長することができる。下部保護膜140は、各画素領域(PA)内に位置する駆動部分205の外側で層間絶縁膜130と接触することができる。
【0110】
オーバーコート層150は、絶縁物質を含むことができる。オーバーコート層150は、下部保護膜140とは異なる物質を含むことができる。例えば、オーバーコート層150は、有機絶縁物質を含むことができる。オーバーコート層150は、下部保護膜140上に位置することができる。オーバーコート層150は、各画素領域(PA)の駆動部分205による段差を除去することができる。例えば、素子基板10と対向するオーバーコート層150の上面は、平らな平面(flat surface)であり得る。
【0111】
実施例では、第1トランジスタ(ET1)は、駆動トランジスタ(DT)のドレイン電極と第1発光素子310の第1下部電極311との間に電気的に接続することができる。第2トランジスタ(ET2)は、駆動トランジスタ(DT)のドレイン電極と第2発光素子320の第2下部電極321との間に電気的に接続することができる。
【0112】
第1トランジスタ(ET1)は、第1発光半導体パターン211、第1発光ゲート電極213、第1発光ソース電極215、及び第1発光ドレイン電極217を含むことができる。第1トランジスタ(ET1)は、スイッチングトランジスタ(ST)及び駆動トランジスタ(DT)と同じ構造を有することができる。例えば、第1発光半導体パターン211は、素子バッファ膜110とゲート絶縁膜120の間に位置し、第1発光ゲート電極213は、ゲート絶縁膜120と層間絶縁膜130の間に位置することができる。第1発光ソース電極215及び第1発光ドレイン電極217は、層間絶縁膜130と下部保護膜140の間に位置することができる。第1発光ゲート電極213は、第1発光半導体パターン211のチャネル領域と重畳することができる。第1発光ソース電極215は、第1発光半導体パターン211のソース領域と電気的に接続することができる。第1発光ドレイン電極217は、第1発光半導体パターン211のドレイン領域と電気的に接続することができる。
【0113】
実施例では、第2トランジスタ(ET2)は、第2発光半導体パターン221、第2発光ゲート電極223、第2発光ソース電極225、及び第2発光ドレイン電極227を含むことができる。例えば、第2発光半導体パターン221は、第1発光半導体パターン211と同じ層上に位置し、第2発光ゲート電極223は、第1発光ゲート電極213と同じ層上に位置し、第2発光ソース電極225および第2発光ドレイン電極227は、第1発光ソース電極215および第1発光ドレイン電極217と同じ層上に位置することができる。
【0114】
実施例では、第1トランジスタ(ET1)は、スイッチングトランジスタ(ST)および駆動トランジスタ(DT)と同時に形成することができる。第1トランジスタ(ET1)は、第2トランジスタ(ET2)と同時に形成することができる。
【0115】
各画素領域(PA)の第1発光素子310及び第2発光素子320は、該当する画素領域(PA)のオーバーコート層150上に位置することができる。例えば、第1発光素子310の第1下部電極311は、下部保護膜140及びオーバーコート層150を貫通して第1トランジスタ(ET1)の第1発光ドレイン電極217と電気的に接続し、第2発光素子320の第2下部電極321は、下部保護膜140及びオーバーコート層150を貫通して第2トランジスタ(ET2)の第2発光ドレイン電極227と電気的に接続することができる。
【0116】
各画素領域(PA)の第2下部電極321は、該当する画素領域(PA)の第1下部電極311と離隔し得る。例えば、各画素領域(PA)の第1下部電極311と第2下部電極321との間には、バンク絶縁膜160が位置することができる。バンク絶縁膜160は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、バンク絶縁膜160は、有機絶縁物質を含むことができる。バンク絶縁膜160は、オーバーコート層150とは異なる物質を含むことができる。
【0117】
各画素領域(PA)の第2下部電極321は、バンク絶縁膜160によって該当する画素領域(PA)の第1下部電極311と絶縁され得る。例えば、バンク絶縁膜160は、各画素領域(PA)内に位置する第1下部電極311の端部及び第2下部電極321の端部を覆うことができる。これにより、表示装置では、第1発光素子310が位置する各画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)によるイメージまたは第2発光素子320が位置する各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)によるイメージを使用者に提供することができる。
【0118】
各画素領域(PA)内に位置する第1発光素子310の第1発光層312及び第1上部電極313は、バンク絶縁膜160によって露出した該当第1下部電極311の一部領域上に積層することができる。各画素領域(PA)内に位置する第2発光素子320の第2発光層322及び第2上部電極323は、バンク絶縁膜160によって露出した該当第2下部電極321の一部領域上に積層することができる。例えば、バンク絶縁膜160は、各画素領域(PA)内に第1発光素子310による光が放出される第1発光領域(BE1、RE1、GE1)及び第2発光素子320による光が放出される第2発光領域(BE2、RE2、GE2)を区別することができる。各画素領域(PA)内で区分された第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の大きさは、第1発光領域(BE1、RE1、GE1)の大きさより小さくてもよい。
【0119】
各画素領域(PA)の第2上部電極323は、該当する画素領域(PA)の第1上部電極313と電気的に接続することができる。例えば、各画素領域(PA)内に位置する第2発光素子320の第2上部電極323に印加される電圧は、該当画素領域(PA)内に位置する第1発光素子310の第1上部電極313に印加される電圧と同じであり得る。各画素領域(PA)の第2上部電極323は、該当画素領域(PA)の第1上部電極313と同じ物質を含むことができる。例えば、各画素領域(PA)の第2上部電極323は、該当画素領域(PA)の第1上部電極313と同時に形成することができる。各画素領域(PA)の第2上部電極323は、バンク絶縁膜160上に延長されて該当画素領域(PA)の第1上部電極313と直接に接触することができる。各画素領域(PA)内に位置する第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)の輝度および第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)の輝度は、該当画素領域(PA)で生成された駆動電流によって制御することができる。
【0120】
各画素領域(PA)の第1発光素子310及び第2発光素子320上には、封止部材800が位置することができる。封止部材800は、外部の水分よび衝撃による発光素子310、320の損傷を防止することができる。封止部材800は、多重層構造を有することができる。例えば、封止部材800は、順に積層された第1封止層810、第2封止層820、および第3封止層830を含むことができる。第1封止層810、第2封止層820、および第3封止層830は、絶縁物質を含むことができる。第2封止層820は、第1封止層810および第3封止層830とは異なる物質を含むことができる。例えば、第1封止層810および第3封止層830は、無機絶縁物質を含む無機封止層であり、第2封止層820は、有機絶縁物質を含む有機封止層を含むことができる。これにより、表示装置の発光素子310、320は、外部の水分および衝撃による損傷をより効果的に防止することができる。
【0121】
各画素領域(PA)の封止部材800上には、第1レンズ510及び第2レンズ520が位置することができる。
【0122】
第1レンズ510は、各画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)上に位置することができる。例えば、各画素領域(PA)の第1発光素子310によって生成された光は、該当画素領域(PA)の第1レンズ510を介して放出され得る。第1レンズ510は、少なくとも一側方向の光が制限され得ない形状を有することができる。例えば、各画素領域(PA)内に位置する第1レンズ510の平面形状は、第1方向に延長するバー(bar)形状を有することができる。
【0123】
このような場合、画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)から放出される光の進行方向は、第1方向に限定され得ない。例えば、画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)を介して提供されるコンテンツ(またはイメージ)は、使用者と第1方向に隣接する周囲の人々と共有することができる。第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)を介してコンテンツを提供する場合は、第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)が提供する第2視野角範囲よりも広い第1視野角の範囲でコンテンツを提供するモード(mode)として第1モードと呼ぶことができる。
【0124】
第2レンズ520は、各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上に位置することができる。画素領域(PA)の第2発光素子320によって生成された光は、該当する画素領域(PA)の第2レンズ520を介して放出され得る。第2レンズ520は、通過する光の進行方向を第1方向および/または第2方向に制限することができる。例えば、画素領域(PA)内に位置する第2レンズ520の平面形状は、円形形状を有することができる。この場合、画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)から放出される光の進行方向を第1方向および第2方向に制限することができる。すなわち、画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)によって提供されるコンテンツは、使用者周辺の人々と共有されなくてもよい。第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)を介してコンテンツを提供する場合は、第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)が提供する第1視野角範囲より狭い第2視野角範囲でコンテンツを提供するモード(mode)として第2モードと呼ぶことができる。
【0125】
各画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)に含まれる第1発光領域(BE1、RE1、GE1)は、該当する画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)上に位置する第1レンズ510に対応する形状を有することができる。例えば、各画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)内に定義された第1発光領域(BE1、RE1、GE1)の平面形状は、第1方向に延びるバー(bar)形状を有することができる。画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)上に位置する第1レンズ510は、該当画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)に含まれる第1発光領域(BE1、RE1、GE1)より大きい大きさを有することができる。これにより、画素領域(PA)の第1発光領域(BE1、RE1、GE1)から放出される光の効率を向上させることができる。
【0126】
各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)は、該当する画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上に位置した第2レンズ520に対応する形状を有することができる。例えば、画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の平面形状は、円形形状を有することができる。画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上に位置する第2レンズ520は、該当する画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)よりも大きい大きさを有することができる。例えば、各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に位置する第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の平面形状は、該当する画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上に位置する第2レンズ520の平面形状と同心円であり得る。このような場合、画素領域(PA)の第2発光領域(BE2、RE2、GE2)から放出される光の効率を向上させることができる。
【0127】
実施例では、画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)は、1つの第1発光領域(BE1、RE1、GE1)を含むことができる。画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)は、多数の第2発光領域(BE2、RE2、GE2)を含むことができる。
【0128】
実施例では、画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)上には、1つの第1レンズ510を配置することができる。画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上には、多数の第2レンズ520を配置することができる。
【0129】
一実施例では、画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)は、サブピクセル領域別に駆動することができる。1つのサブピクセル領域に含まれる第2発光領域(例:第2発光領域(BE2)、第2発光領域(RE2)、または第2発光領域(GE2))を同時に駆動することができる。
【0130】
実施例では、各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上には、1つの第2下部電極321を配置することができる。第2発光領域(BE2、RE2、GE2)間において、バンク絶縁膜160は、第2下部電極321と第2発光層322の間に位置することができる。第2発光領域(BE2)間、第2発光領域(RE2)間、及び/又は第2発光領域(GE2)間においてバンク絶縁膜160は、第2下部電極321と第2発光層322の間に位置することができる。各第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)の第2発光領域(BE2、RE2、GE2)間で、第2発光層322は、バンク絶縁膜160によって第2下部電極321と離隔することができる。このような場合、第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の発光効率を向上させることができる。
【0131】
実施例では、画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に位置する第2発光領域(BE2、RE2、GE2)それぞれの面積を特定の値に指定することができる。例えば、第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に位置する第2発光領域(BE2、RE2、GE2)それぞれの面積は、互いに等しく具現することができる。画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に位置する第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の各面積は、隣接する画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に含まれる第2発光領域(BE2、RE2、GE2)と同じ面積を有することができる。
【0132】
実施例では、サブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)ごとに第2発光領域の数が異なり得る。例えば、青色サブピクセル領域(BPA)の第2レンズ領域(BNE)内に定義された第2発光領域(BE2)の数は、赤色サブピクセル領域(RPA)の第2レンズ領域(RNE)内に定義された第2発光領域(RE2)の数よりも多くてもよい。赤色サブピクセル領域(RPA)の第2レンズ領域(RNE)内に定義された第2発光領域(RE2)の数は、緑色サブピクセル領域(GPA)の第2レンズ領域(GNE)内に定義された第2発光領域(GE2)の数より多くてもよい。このような場合、画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)上に位置する第2発光素子320の効率偏差を、各画素領域(PA)の第2レンズ領域(BNE、RNE、GNE)内に定義された第2発光領域(BE2、RE2、GE2)の数によって補完することができる。
【0133】
実施例では、サブピクセル領域(RPA、GPA、BPA)ごとに第1発光領域(BE1、RE1、GE1)の大きさが互いに異なっていてもよい。例えば、青色サブピクセル領域(BPA)の第1発光領域(BE1)は、赤色サブピクセル領域(RPA)の第1発光領域(RE1)と異なる大きさを有することができ、緑色サブピクセル領域(GPA)第1発光領域(GE1)とは異なる大きさを有することができる。青色サブピクセル領域(BPA)の第1発光領域(BE1)の大きさは、赤色サブピクセル領域(RPA)の第1発光領域(RE1)の大きさより大きくてもよい。赤色サブピクセル領域(RPA)の第1発光領域(RE1)の大きさは、緑色サブピクセル領域(GPA)の第1発光領域(GE1)の大きさより大きくてもよい。これによって、本明細書の実施例に係る表示装置では、各画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)上に位置する第1発光素子310の効率偏差を、各画素領域(PA)の第1レンズ領域(BWE、RWE、GWE)内に定義される第1発光領域(BE1、RE1、GE1)の大きさによって補完することができる。
【0134】
実施例では、画素領域(PA)の第1レンズ510および第2レンズ520上には、レンズ保護膜600が位置することができる。レンズ保護膜600は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、レンズ保護膜600は、有機絶縁物質を含むことができる。レンズ保護膜600の屈折率は、各画素領域(PA)内に位置する第1レンズ510の屈折率および第2レンズ520の屈折率より小さくてもよい。これにより、本明細書の実施例に係る表示装置では、各画素領域(PA)の第1レンズ510及び第2レンズ520を通過した光が、レンズ保護膜600との屈折率差により基板10の方向に反射しないことがあり得る。
【0135】
図10および
図11は、本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の概念図である。
【0136】
本明細書の実施例によるゲート駆動回路は、スキャンドライバとエミッション(emission)ドライバを含むことができる。スキャンドライバは、スキャン信号(例:n番目のスキャン信号(Scan(n))、n-1番目のスキャン信号(Scan(n-1)))を生成することができる。エミッションドライバは、発光信号(例:共通発光信号(EM0)、第1発光信号(EM1)、第2発光信号(EM2))を生成することができる。ゲート駆動回路は、複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号(EM1)および第2発光信号(EM2)を供給することに基づいて複数の画素回路の駆動を制御することができる。
【0137】
図10は、本明細書の実施例によるゲート駆動回路に含まれるエミッションドライバの機能ブロック図を示す。
図10を参照すると、エミッションドライバ1000は、複数のステージ(例:第1ステージ(ST1)、第2ステージ(ST2)、第3ステージ(ST3)、第4ステージ(ST4))からなるゲートシフトレジスタとして具現することができる。実施例によれば、ステージはパネル内に配置される方式であるゲートインパネル(GIP)方式で形成することができる。しかし、これに限定されるものではなく、ステージはパネルと区分して配置することもできる。
【0138】
複数のステージ(ST1~ST4)は、スタート信号によって順次に動作が活性化され、発光信号(例:第1発光信号(EM1)、第2発光信号(EM2)、共通発光信号(EM0))を出力することができる。実施例では、第1ステージ(ST1)は、エミッションドライバの最上段に配置されるステージを指すことができる。第2ステージ(ST2)~第4ステージ(ST4)は、第1ステージ(ST1)に続いて順次に配置することができる。
【0139】
実施例では、第1ステージ(ST1)は、外部スタート信号(EVST)によって動作が活性化され、第2ステージ(ST2)及び残りのステージ(例:第3ステージ(ST3)、第4ステージ(ST4))は、前段ステージの発光信号(EM1、EM2、EM0)の中のいずれか一つによって動作を活性化することができる。前段ステージの発光信号は、内部スタート信号であり、キャリー信号(CRY)となる。ここで、「前段ステージ」とは、基準となるステージの上部に位置し、基準ステージから出力される発光信号と比較して位相が前の発光信号を生成するステージを意味することができる。
【0140】
図10を参照すると、複数のステージ(ST1~ST4)は、発光信号を出力するために、レベルシフタ(未図示)から外部スタート信号(EVST)、第1クロック信号(ECLK1)、及び第2クロック信号(ECLK2)の入力を受ける。外部スタート信号(EVST)、第1クロック信号(ECLK1)、および第2クロック信号(ECLK2)は、いずれもゲートハイ電圧(VGH)とゲートロー電圧(VGL)の間でスイングすることができる。
【0141】
外部スタート信号(EVST)は、第1ステージ(ST1)に入力され、第1クロック信号(ECLK1)と第2クロック信号(ECLK2)は、全てのステージ(ST1~ST4、・・・)に入力され得る。第1クロック信号(ECLK1)と第2クロック信号(ECLK2)は、互いに反対の位相を有することができる。実施例によれば、カスケード(Cascade)方式で連結した各ステージが正常に動作するために、第1クロック信号(ECLK1)と第2クロック信号(ECLK2)が入力される位置は、奇数番目のステージと偶数番目のステージにおいて互いに逆に設定することができる。例えば、奇数番目のステージで第1クロック信号(ECLK1)が第1端子に入力され、第2クロック信号(ECLK2)が第2端子に入力される場合、偶数番目のステージで第1クロック信号(ECLK1)は第2端子に入力され、第2クロック信号(ECLK2)を第1端子に入力することができる。
【0142】
実施例では、ステージ(T1~ST4、・・・)のそれぞれは、フレームごとにスタート端子に印加されるスタート信号によってノード(node)Qの動作を活性化することができる。ここで、ノードが活性化されるという意味は、そのノードにゲート低電位(ロー)電圧(VGL)またはそれに相当する電圧が印加されることを意味することができる。ノードが非活性化されるという意味は、そのノードにゲート高電位(ハイ)電圧(VGH)またはそれに相当する電圧が印加されることを意味する。ゲート低電位電圧(VGL)をゲートオン電圧と呼ぶことができ、ゲート高電位電圧(VGH)をゲートオフ電圧と呼ぶことができる。
【0143】
実施例によれば、図に示すように、各ステージ(ST1~ST4、・・・)は、外部の電源供給部(未図示)からゲート高電位電圧(VGH)とゲート低電位電圧(VGL)の供給を受けることができる。ゲート高電位電圧(VGH)は、例えば、20V以上30V以下の間でいずれかの値に予め設定することができ、ゲート低電位電圧(VGL)は、-10V以上0V以下の間でいずれかの値に予め設定することができるが、これに限定されるものではない。
【0144】
実施例では、ゲート低電位電圧(VGL)は、第1値の電圧を提供する第1電圧ラインを介して提供され得る。実施例によれば、第1電圧ラインは低電位ラインと呼ぶことができる。ゲート高電位電圧(VGH)は、第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインを介して提供することができる。実施例によれば、第2電圧ラインを高電位ラインと呼ぶことができる。
【0145】
図11は、本明細書の実施例によるゲート駆動回路の回路図を簡略に示す。より具体的には、
図11は、ゲート駆動回路のエミッションドライバに含まれる1つのステージ(例:
図10の第1ステージ(ST1))の回路図を示すことができる。
【0146】
図11を参照すると、ゲート駆動回路は、ノード制御部(node controller)1101、第1モード制御部1111、第2モード制御部1112を含むことができる。第1モード制御部1111は、第1プルダウントランジスタ(PD1)、第1プルアップトランジスタ(PU1)、モード制御トランジスタ(M11、M12)を含むことができる。第2モード制御部1112は、第2プルダウントランジスタ(PD2)、第2プルアップトランジスタ(PU2)、及びモード制御トランジスタ(M21、M22)を含むことができる。
【0147】
実施例では、ノード制御部1101は、複数のトランジスタを含むように内部回路を構成することができる。ノード制御部1101の内部回路は、Qノード、QBノード、セットノード(またはスタートノード)を含むことができる。場合によっては、ノード制御部1101の内部回路は、リセット信号を入力するリセットノード、多様な電圧(例:駆動電圧)が入力する入力ノードなどをさらに含むことができる。
【0148】
実施例では、ノード制御部1101は、該当ゲートドライバのゲート駆動の開始を指示するゲートスタート信号(VST)の印加を受けることができる。ゲートスタート信号(VST)を印加するノードは、セットノードと呼ぶことができる。ここで、ゲートスタート信号(VST)は、外部スタート信号(例:
図10の外部スタート信号(EVST))またはクロック信号の相の数に応じて、現在のゲートラインよりも先のゲート駆動回路の構成(例:前段ステージ)において、出力された信号(例:キャリー信号(例:
図10のキャリー信号(CRY)))を含むことができる。
【0149】
実施例では、ノード制御部1101は、第1クロック信号(ECLK1)および第2クロック信号(ECLK2)の印加を受けることができる。
【0150】
実施例では、ノード制御部1101のQノードは、プルダウントランジスタ(例:第1プルダウントランジスタ(PD1)、第2プルダウントランジスタ(PD2))のゲートノードと電気的に接続することができる。ノード制御部1101のQBノードは、プルアップトランジスタ(例:第1プルアップトランジスタ(PU1)、第2プルアップトランジスタ(PU2))のゲートノードと電気的に接続することができる。QノードとQBノードは、充電と放電を繰り返すことができる。
【0151】
一実施例では、Qノードと第1プルダウントランジスタ(PD1)の間には、第1-1モード制御トランジスタ(M11)を配置することができる。例えば、第1-1モード制御トランジスタ(M11)の第1電極は、Qノードと連結し、第1-1モード制御トランジスタ(M11)の第2電極は、第1プルダウントランジスタ(PD1)のゲート電極と連結することができる。第1-1モード制御トランジスタ(M11)のゲート電極は、第1モードとしての動作を制御する第1モード信号(MOD1)が供給される第1モード信号ライン1110と連結することができる。第1-1モード制御トランジスタ(M11)は、第1モード信号(MOD1)の供給に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0152】
Qノードと第2プルダウントランジスタ(PD2)の間には、第2-1モード制御トランジスタ(M21)を配置することができる。例えば、第2-1モード制御トランジスタ(M21)の第1電極は、Qノードと連結し、第2-1モード制御トランジスタ(M21)の第2電極は、第2プルダウントランジスタ(PD2)のゲート電極と連結することができる。第2-1モード制御トランジスタ(M21)のゲート電極は、第2モードとしての動作を制御する第2モード信号(MOD2)が供給される第2モード信号ライン1120と連結することができる。第2-1モード制御トランジスタ(M21)は、第2モード信号(MOD2)の供給に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0153】
QBノードと第1プルアップトランジスタ(PU1)の間には、第1-2モード制御トランジスタ(M12)を配置することができる。例えば、第1-2モード制御トランジスタ(M12)の第1電極は、QBノードと連結し、第1-2モード制御トランジスタ(M12)の第2電極は、第1プルアップトランジスタ(PU1)のゲート電極と連結することができる。第1-2モード制御トランジスタ(M12)のゲート電極は、第1モードとしての動作を制御する第1モード信号(MOD1)が供給される第1モード信号ライン1110と連結することができる。第1-2モード制御トランジスタ(M12)は、第1モード信号(MOD1)の供給に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0154】
QBノードと第2プルアップトランジスタ(PU2)の間には、第2-2モード制御トランジスタ(M22)を配置することができる。例えば、第2-2モード制御トランジスタ(M22)の第1電極は、QBノードと連結し、第2-2モード制御トランジスタ(M22)の第2電極は、第2プルアップトランジスタ(PU2)のゲート電極と連結することができる。第2-2モード制御トランジスタ(M22)のゲート電極は、第2モードとしての動作を制御する第2モード信号(MOD2)が供給される第2モード信号ライン1120と連結することができる。第2-2モード制御トランジスタ(M22)は、第2モード信号(MOD2)の供給に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0155】
ここで、第1モードは、第1発光信号(EM1)が供給されることに基づいて発光する第1発光素子(例:
図5または
図6の第1発光素子(ED1))の視野角が、第1値以上であるモードを意味することができる。第1モードで発光する第1発光素子上には、
図8で説明した第1レンズ510が配置され、後述する第2モードよりも広い視野角で光を提供することができる。第2モードは、第1発光信号(EM1)が供給されることに基づいて発光する第2発光素子(例:
図5または
図6の第2発光素子(ED2))の視野角が第1値未満であるモードを意味することができる。第2モードで発光する第2発光素子上には、
図9で説明した第2レンズ520が配置され、後述する第2モードより狭い視野角で光を提供することができる。
【0156】
実施例では、第1プルダウントランジスタ(PD1)および第2プルダウントランジスタ(PD2)は、第1電圧ライン(または低電位ライン)と連結することができる。例えば、第1プルダウントランジスタ(PD1)および第2プルダウントランジスタ(PD2)のそれぞれの第1電極は、第1電圧ライン(または低電位ライン)と連結することができる。第1プルアップトランジスタ(PU1)と第2プルアップトランジスタ(PU2)は、第2電圧ライン(または高電位ライン)と連結することができる。例えば、第1プルアップトランジスタ(PU1)および第2プルアップトランジスタ(PU2)のそれぞれの第1電極は、第2電圧ライン(または高電位ライン)と連結することができる。
【0157】
実施例によれば、第1プルダウントランジスタ(PD1)がオンになると、ゲート低電位電圧(VGL)を第1発光信号(EM1)として提供することができる。第1プルアップトランジスタ(PU1)がオンになると、ゲート高電位電圧(VGH)を第1発光信号(EM1)として提供することができる。第2プルダウントランジスタ(PD2)がオンになると、ゲート低電位電圧(VGL)を第2発光信号(EM2)として提供することができる。第2プルアップトランジスタ(PU2)がオンになると、ゲート高電位電圧(VGH)を第2発光信号(EM2)として提供することができる。ここで、ゲート高電位電圧(VGH)は、ゲート低電位電圧(VGL)よりも高い電圧値を有する電圧であり得る。ゲート高電位電圧(VGH)とゲート低電位電圧(VGL)のそれぞれの値は、予め指定することができる。
【0158】
実施例によれば、モード制御トランジスタ(M11、M12、M21、M22)の中の少なくとも1つは、省略することができる。これに関連するより具体的な例は、
図12および/または
図13を参照することができる。
図11のようにモード制御トランジスタ(M11、M12、M21、M22)を含むより具体的な例は、
図14および/または
図15を参照することができる。
【0159】
実施例では、ゲート駆動回路に含まれるトランジスタは、p型であり得る。このような場合、各トランジスタに印加される信号がローレベル電圧であるとき、トランジスタをオンにし、各トランジスタに印加される信号がハイレベル電圧であるとき、トランジスタをオフにすることができる。以下、本明細書で説明するゲート駆動回路に含まれるトランジスタは、全てp型であり得る。しかし、実施例がこれに限定されるものではなく、設計変更によってn型も用いることができる。
【0160】
また、ゲート駆動回路に含まれるトランジスタの「第1電極」と「第2電極」という用語は、トランジスタの電極を区別するための用語である。第1電極および/または第2電極は、トランジスタごとに区分されてソース電極またはドレイン電極として解釈することもできるが、これを限定するものではない。
【0161】
図12~
図16は、本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の例を示す。より具体的には、
図12~
図16は、
図11のゲート駆動回路の様々な実施例を示す。以下では、前述した内容と重複する内容を省略することができる。
【0162】
本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の一実施例である。
図12を参照すると、ゲート駆動回路は、ノード制御部1201(例:
図11のノード制御部1101)、第1モード制御部1211(例:
図11の第1モード制御部1111)、第2モード制御部1212(例:
図11の第2モード制御部1112)及び共通信号制御部1213の中の少なくとも一つを含むことができる。
【0163】
実施例では、ノード制御部1201は、様々な制御信号の印加を受けることができる。例えば、ノード制御部1201は、クロック信号(ECLK1、ECLK2)、ゲートスタート信号(VST)、ゲート高電位電圧(VGH)の印加を受けることができる。ノード制御部1201は、印加される制御信号に基づいてノード制御部1201に連結する構成(例:第1モード制御部1211、第2モード制御部1212)を制御することができる。ノード制御部1201は、ゲートスタート信号(VST)、第1クロック信号(ECLK1)及び第2クロック信号(ECLK2)の中の少なくとも一つを用いてQノードの電位及びQBノードの電位を制御することができる。
【0164】
実施例では、第1トランジスタ(T1)の第1電極は、ゲートスタート信号(VST)の印加を受けることができる。第1トランジスタ(T1)は、第2クロック信号(ECLK2)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0165】
第2トランジスタ(T2)の第1電極は、第1トランジスタ(T1)の第2電極と連結することができる。第2トランジスタ(T2)は、第1トランジスタ(T1)がオンすることに対応してゲートスタート信号(VST)の供給を受けることができる。第2トランジスタ(T2)は、第1クロック信号(ECLK1)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0166】
第3トランジスタ(T3)の第1電極は、第2トランジスタ(T2)の第2電極と連結することができる。第3トランジスタ(T3)は、第2トランジスタ(T2)がオンすることに対応して第2トランジスタ(T2)を介してゲートスタート信号(VST)の提供を受けることができる。第3トランジスタ(T3)の第2電極は、ゲート高電位電圧(VGH)を供給する高電位ラインと連結することができる。
【0167】
第4トランジスタ(T4)は、第2クロック信号(ECLK2)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。第4トランジスタ(T4)の第1電極は、ゲート低電位電圧(VGL)を供給する低電位ラインと連結することができる。第4トランジスタ(T4)の第2電極は、第3トランジスタ(T3)のゲート電極と連結することができる。第4トランジスタ(T4)がオンになると、ゲート低電位電圧(VGL)を第3トランジスタ(T3)のゲート電極に提供することができる。
【0168】
第5トランジスタ(T5)のゲート電極は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、及び第10トランジスタ(T10)と連結することができる。第5トランジスタ(T5)のゲート電極は、第1トランジスタ(T1)がオンすることに対応してゲートスタート信号(VST)の提供を受けることができる。第5トランジスタ(T5)の第1電極は、第9トランジスタ(T9)及び共通信号制御部1213と連結することができる。第5トランジスタ(T5)の第2電極は、ゲート高電位電圧(VGH)を供給する高電位ラインと連結することができる。
【0169】
第8トランジスタ(T8)の第1電極は、第1クロック信号(ECLK1)を提供するラインと連結することができる。第8トランジスタ(T8)の第2電極は、第9トランジスタ(T9)およびノード制御キャパシタ(CQ’)と連結することができる。第8トランジスタ(T8)のゲート電極は、第10トランジスタ(T10)の第2電極と連結することができる。第8トランジスタ(T8)は、第10トランジスタ(T10)がオンすることに対応して第2クロック信号(ECLK2)の供給を受けることができる。
【0170】
第9トランジスタ(T9)の第1電極は、第8トランジスタ(T8)の第2電極およびノード制御キャパシタ(CQ’)と連結することができる。第9トランジスタ(T9)の第2電極は、第5トランジスタ(T5)及び共通信号制御部1213と連結することができる。第9トランジスタ(T9)のゲート電極は、第1クロック信号(ECLK1)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0171】
第10トランジスタ(T10)の第1電極は、第2クロック信号(ECLK2)を提供するライン及び第4トランジスタ(T4)と連結することができる。第10トランジスタ(T10)の第2電極は、第3トランジスタ(T3)、第4トランジスタ(T4)、第8トランジスタ(T8)及びノード制御キャパシタ(CQ’)と連結することができる。実施例によれば、第10トランジスタ(T10)は、デュアルゲートを含むことができる。しかし、これに限定されるものではない。
【0172】
実施例では、第1トランジスタ(T1)の第2電極、第2トランジスタ(T2)の第1電極、第5トランジスタ(T5)のゲート電極、及び第10トランジスタ(T10)のゲート電極が連結するノードは、Qノード(または第1ノード)と呼ぶことができる。Qノードは、第1モード制御部1211、第2モード制御部1212及び共通信号制御部1213と連結することができる。第5トランジスタ(T5)の第1電極と第9トランジスタ(T9)の第2電極が連結するノードは、QBノード(または第2ノード)と呼ぶことができる。QBノードは、第1モード制御部1211、第2モード制御部1212及び共通信号制御部1213と連結することができる。
【0173】
図12を参照すると、Qノードには、第1モード制御部1211の第14トランジスタ(T14)、第2モード制御部1212の第20トランジスタ(T20)、共通信号制御部1213の第6トランジスタ(T6)が連結することができる。実施例では、Qノードには、共通信号制御部1213の第2キャパシタ(CQ)をさらに連結することができる。
【0174】
QBノードには、第1モード制御部1211の第12トランジスタ(T12)、第16トランジスタ(T16)、及び第1モードプルアップキャパシタ(CQSB)が連結することができる。QBノードには、第2モード制御部1212の第22トランジスタ(T22)、第18トランジスタ(T18)、及び第2モードプルアップキャパシタ(CQPB)が連結することができる。QBノードには、共通信号制御部1213の第7トランジスタ(T7)と第3キャパシタ(CQB)が連結することができる。
【0175】
実施例では、第1モード制御部1211は、第1モード信号(MOD1)の供給を受けることができる。第1モード制御部1211は、第1モード信号(MOD1)の受信に対応して、Qノードの電位及びQBノードの電位の中の少なくとも一つに基づいて第1発光信号(EM1)を第1出力ライン1221に出力できる。第1モード信号(MOD1)の供給に基づいて、第14トランジスタ(T14)をオンまたはオフすることができる。第14トランジスタ(T14)のゲート電極は、第1モード信号(MOD1)を提供する第1モード信号ライン1210に連結することができる。第14トランジスタ(T14)は、
図11の第1-1モード制御トランジスタ(M11)に対応することができる。一実施例では、第1モード信号(MOD1)は、表示装置が第1モードで動作するように惹起する信号を含むことができる。このような場合、第1モード制御部1211は、表示装置が第1モードで動作するように制御することができる。
【0176】
実施例では、第1モード制御部1211の第11トランジスタ(T11)は、
図11の第1プルダウントランジスタ(PD1)に対応することができる。第11トランジスタ(T11)の第1電極は、ゲート低電位電圧(VGL)を供給する低電位ラインと連結することができる。第11トランジスタ(T11)がオンする場合、第11トランジスタ(T11)の第2電極を介してゲート低電位電圧(VGL)を第1発光信号(EM1)として画素回路(例:
図5または
図6の画素回路)に提供することができる。
【0177】
実施例では、第1モード制御部1211は、Qノードの電位およびQBノードの電位の中の少なくとも一方に基づいて、第1発光信号(EM1)を第1出力ライン1221に出力することができる。第1出力ライン1221は、画素回路に連結することができ、それによって画素回路に第1発光信号(EM1)を提供することができる。第1発光信号(EM1)を受信する画素回路のトランジスタ、例えば
図6の第1トランジスタ(T1)は、実施例によって第1発光制御トランジスタと呼ぶことができるが、このような用語に限定されるものではない。
【0178】
一例として、第1モード制御部1211の第12トランジスタ(T12)は、
図11の第1プルアップトランジスタ(PU1)に対応することができる。第12トランジスタ(T12)のゲート電極は、QBノードに連結することができる。QBノードを介した信号供給(例:第1クロック信号(ECLK1))に基づいて第12トランジスタ(T12)をオンまたはオフすることができる。第12トランジスタ(T12)の第1電極は、ゲート高電位電圧(VGH)を供給する高電位ラインと連結することができる。第12トランジスタ(T12)がオンの場合、第12トランジスタ(T12)の第2電極を介してゲート高電位電圧(VGH)を第1発光信号(EM1)として画素回路に提供することができる。
【0179】
実施例では、第11トランジスタ(T11)は、第1値の電圧を提供する第1電圧ラインと第1出力ライン1221の間に連結することができる。このような場合、第1電圧ラインは低電位ラインに対応し、第1値はゲート低電位電圧(VGL)に対応することができる。第12トランジスタ(T12)は、QBノードの電位によって制御され、第1値よりも高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインと第1出力ライン1221の間に連結することができる。第2電圧ラインは高電位ラインに対応し、第2値はゲート高電位電圧(VGH)に対応することができる。
【0180】
実施例では、第11トランジスタ(T11)のゲート電極は、第1モードプルダウンキャパシタ(CQS)および第15トランジスタ(T15)と連結することができる。第1モード制御部1211は、回路のリセットに関する構成を含むことができる。例えば、第1モード制御部1211は、リセット信号(EQRST)の提供を受ける第13トランジスタ(T13)、第15トランジスタ(T15)、及び第16トランジスタ(T16)を含むことができる。第13トランジスタ(T13)、第15トランジスタ(T15)および第16トランジスタ(T16)は、リセット信号(EQRST)に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0181】
実施例によれば、リセット信号(EQRST)の提供を受ける第13トランジスタ(T13)は、第1リセットトランジスタと呼ぶことができる。第13トランジスタ(T13)は、リセット信号(EQRST)によって制御することができる。第13トランジスタ(T13)は、リセット信号(EQRST)による制御に基づいて第1出力ライン1221を初期化することができる。リセット信号(EQRST)は、特定の電圧値で具現することができ、場合によってはリセット電圧と呼ぶこともできる。しかし、このような用語に限定されるものではない。
【0182】
実施例では、第2モード制御部1212は、第2モード信号(MOD2)の供給を受けることができる。第2モード制御部1212は、第2モード信号(MOD2)の受信に対応して、Qノードの電位及びQBノードの電位の中の少なくとも一つに基づいて第2発光信号(EM2)を第2出力ライン1222に出力できる。第2モード信号(MOD2)の供給に基づいて第20トランジスタ(T20)をオンまたはオフすることができる。第20トランジスタ(T20)のゲート電極は、第2モード信号(MOD2)を提供する第2モード信号ライン1220に連結することができる。第20トランジスタ(T20)は、
図11の第2-1モード制御トランジスタ(M21)に対応することができる。一実施例では、第2モード信号(MOD2)は、表示装置が第2モードで動作するように惹起する信号を含むことができる。このような場合、第2モード制御部12120は、表示装置が第2モードで動作するように制御することができる。
【0183】
実施例では、第2モード制御部1212の第17トランジスタ(T17)は、
図11の第2プルダウントランジスタ(PD2)に対応することができる。第17トランジスタ(T17)の第1電極は、ゲート低電位電圧(VGL)を供給する低電位ラインと連結することができる。第17トランジスタ(T17)がオンする場合、第17トランジスタ(T17)の第2電極を介してゲート低電位電圧(VGL)を第2発光信号(EM2)として画素回路(例:
図5または
図6の画素回路)に提供することができる。
【0184】
実施例では、第2モード制御部1212の第18トランジスタ(T18)は、
図11の第2プルアップトランジスタ(PU2)に対応することができる。第18トランジスタ(T18)のゲート電極は、QBノードと連結することができる。QBノードを介した信号供給(例:第1クロック信号(ECLK1))に基づいて第18トランジスタ(T18)をオンまたはオフにすることができる。第18トランジスタ(T18)の第1電極は、ゲート高電位電圧(VGH)を供給する高電位ラインと連結することができる。第18トランジスタ(T18)がオンする場合、第18トランジスタ(T18)の第2電極を介してゲート高電位電圧(VGH)を第2発光信号(EM2)として画素回路に提供することができる。
【0185】
実施例では、第2モード制御部1212は、Qノードの電位およびQBノードの電位の中の少なくとも一方に基づいて、第2発光信号(EM2)を第2出力ライン1222に出力することができる。第2出力ライン1222は、画素回路と連結することができ、それによって画素回路に第2発光信号(EM2)を提供することができる。第2発光信号(EM2)を受信する画素回路のトランジスタ、例えば
図6の第2トランジスタ(T2)は、実施例によって第2発光制御トランジスタと呼ぶことができるが、このような用語に限定されるものではない。
【0186】
実施例では、第17トランジスタ(T17)のゲート電極は、第2モードプルダウンキャパシタ(CQP)および第21トランジスタ(T21)と連結することができる。第2モード制御部1212は、回路のリセットに関する構成を含むことができる。例えば、第2モード制御部1212は、リセット信号(EQRST)の供給を受ける第21トランジスタ(T21)、第22トランジスタ(T22)、及び第19トランジスタ(T19)を含むことができる。第21トランジスタ(T21)、第22トランジスタ(T22)、および第19トランジスタ(T19)は、リセット信号(EQRST)に基づいてオンまたはオフすることができる。
【0187】
実施例によれば、リセット信号(EQRST)の提供を受ける第19トランジスタ(T19)は、第2リセットトランジスタと呼ぶことができる。第19トランジスタ(T19)は、リセット信号(EQRST)によって制御することができる。第19トランジスタ(T19)は、リセット信号(EQRST)による制御に基づいて第2出力ライン1222を初期化することができる。
【0188】
実施例では、共通信号制御部1213は、第6トランジスタ(T6)、第7トランジスタ(T7)、リセットトランジスタ(TRST)を含むことができる。第6トランジスタ(T6)はプルダウントランジスタとして動作し、第7トランジスタ(T7)はプルアップトランジスタとして動作することができる。リセットトランジスタ(TRST)は、共通信号制御部1213をリセットするトランジスタとして動作することができる。共通信号制御部1213は、Qノードの電位及びQBノードの電位に基づいて共通発光信号(EM0)を第3出力ライン1223に出力できる。
【0189】
実施例では、第6トランジスタ(T6)の第1電極は、ゲート低電位電圧(VGL)を提供する低電位ラインと連結することができる。第6トランジスタ(T6)は、Qノードに提供される信号に基づいてオンまたはオフすることができる。第6トランジスタ(T6)がオンになると、ゲート低電位電圧(VGL)を第6トランジスタ(T6)の第2電極を介して共通発光信号(EM0)として画素回路に提供することができる。
【0190】
実施例では、第7トランジスタ(T7)の第1電極は、ゲート高電位電圧(VGH)を提供する高電位ラインと連結することができる。第7トランジスタ(T7)は、QBノードに提供される信号に基づいてオンまたはオフすることができる。第7トランジスタ(T7)がオンになると、ゲート高電位電圧(VGH)を第7トランジスタ(T7)の第2電極を介して共通発光信号(EM0)として画素回路に提供することができる。
【0191】
実施例では、共通発光信号(EM0)は、一定周期で提供することができる。例えば、共通発光信号(EM0)は、第1モード信号(MOD1)または第2モード信号(MOD2)の提供とは無関係に一定の時間間隔で画素回路に提供することができる。
【0192】
実施例では、共通発光信号(EM0)は、第3出力ライン1223に出力することができる。第3出力ライン1223は画素回路と連結することができ、それによって画素回路に共通発光信号(EM0)を提供することができる。
【0193】
図13は、本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路の他の実施例である。以下、
図13では、
図12の実施例で説明した内容を省略し、追加的に配置される構成を中心に説明する。
【0194】
図13を参照すると、共通信号制御部1313は、第1共通制御トランジスタ(T30)を含むことができる。第1共通制御トランジスタ(T30)は、第6トランジスタ(T6)のゲート電極と連結することができる。第1共通制御トランジスタ(T30)の第1電極は、第1トランジスタ(T1)の第2電極、第2トランジスタ(T2)の第1電極、及び第10トランジスタ(T10)のゲート電極と連結することができる。第1共通制御トランジスタ(T30)の第2電極は、第2キャパシタ(CQ)及び第6トランジスタ(T6)のゲート電極と連結することができる。
【0195】
実施例では、第1共通制御トランジスタ(T30)は、共通発光信号(EM0)の供給を制御することができる。一例として、第1共通制御トランジスタ(T30)のゲート電極は、共通制御信号(VGL_C)を受信することができる。第1共通制御トランジスタ(T30)は、共通制御信号(VGL_C)の受信に基づいてオンまたはオフすることができる。例えば、第1共通制御トランジスタ(T30)は、共通制御信号(VGL_C)がローレベルのときオンになり得、ハイレベルのときオフになることができる。第1共通制御トランジスタ(T30)がオンになることに基づいて第6トランジスタ(T6)のゲート電極に信号が供給され、これに基づいて第6トランジスタ(T6)がオンまたはオフになることができる。
【0196】
図14は、本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路のまた他の実施例である。以下、
図14では、
図12及び
図13の実施例で説明した内容を省略し、追加的に配置される構成を中心に説明する。
【0197】
図14を参照すると、第1モード制御部1411は、第23トランジスタ(T23)をさらに含むことができる。第23トランジスタ(T23)は、第1モード信号(MOD1)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。例えば、第23トランジスタ(T23)は、第1モード信号(MOD1)がハイレベルのときオフし、第1モード信号(MOD1)がローレベルのときオンすることができる。
【0198】
第23トランジスタ(T23)の動作に基づいて、第12トランジスタ(T12)のオンまたはオフを制御することができる。例えば、第23トランジスタ(T23)がオンすることに対応して、第23トランジスタ(T23)の第1電極に印加される信号を第12トランジスタ(T12)のゲート電極に提供することができる。これにより、第12トランジスタ(T12)のオンまたはオフを制御することができる。
【0199】
実施例では、第2モード制御部1412は、第24トランジスタ(T24)をさらに含むことができる。第24トランジスタ(T24)は、第2モード信号(MOD2)の提供に基づいてオンまたはオフすることができる。例えば、第24トランジスタ(T24)は、第2モード信号(MOD2)がハイレベルのときオフし、第2モード信号(MOD2)がローレベルのときオンすることができる。
【0200】
第24トランジスタ(T24)の動作に基づいて、第18トランジスタ(T18)のオンまたはオフを制御することができる。例えば、第24トランジスタ(T24)がオンすることに対応して第24トランジスタ(T24)の第1電極に印加される信号を第18トランジスタ(T18)のゲート電極に提供することができる。これにより、第18トランジスタ(T18)のオンまたはオフを制御することができる。
【0201】
図15は、本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路のまた他の実施例である。以下、
図15では、
図12~
図14の実施例で説明した内容を省略し、追加的に配置される構成を中心に説明する。
【0202】
図15を参照すると、共通信号制御部1513は、第1共通制御トランジスタ(T30)及び第2共通制御トランジスタ(T31)を含むことができる。第1共通制御トランジスタ(T30)は、
図13を参照して説明したので、具体的な内容は省略する。
【0203】
実施例では、第2共通制御トランジスタ(T31)は、第7トランジスタ(T7)のゲート電極と連結することができる。第2共通制御トランジスタ(T31)の第1電極は、第5トランジスタ(T5)の第1電極、第9トランジスタ(T9)の第2電極と連結することができる。第2共通制御トランジスタ(T31)の第2電極は、第3キャパシタ(CQB)及び第7トランジスタ(T7)のゲート電極と連結することができる。
【0204】
実施例では、第2共通制御トランジスタ(T31)は、共通発光信号(EM0)の供給を制御することができる。一例として、第2共通制御トランジスタ(T31)のゲート電極は、共通制御信号(VGL_C)を受信することができる。第2共通制御トランジスタ(T31)は、共通制御信号(VGL_C)の受信に基づいてオンまたはオフすることができる。例えば、第2共通制御トランジスタ(T31)は、共通制御信号(VGL_C)がローレベルのときオンになり、ハイレベルのときオフすることができる。第2共通制御トランジスタ(T31)がオンすることに基づいて第7トランジスタ(T7)のゲート電極に信号が供給され、これに基づいて第7トランジスタ(T7)がオンまたはオフすることができる。
【0205】
図16は、本明細書の実施例による表示装置のゲート駆動回路のまた他の実施例である。以下、
図16では、
図12~
図15の実施例で説明した内容は省略し、追加的に配置される構成を中心に説明する。
【0206】
図16を参照すると、第1モード制御部1611は、
図14の第1モード制御部1411に対応することができる。第2モード制御部1612は、
図14の第2モード制御部1412に対応することができる。共通信号制御部1613は、
図12の共通信号制御部1213に対応することができる。例えば、共通信号制御部1613は、
図13の共通信号制御部1313の第1共通制御トランジスタ(T30)を省略したものであり得る。
【0207】
実施例では、第1モード制御部1611は、第23トランジスタ(T23)をさらに含むことができる。第2モード制御部1612は、第24トランジスタ(T24)をさらに含むことができる。共通信号制御部1613は、第6トランジスタ(T6)、第7トランジスタ(T7)、リセットトランジスタ(TRST)を含むことができる。第6トランジスタ(T6)はプルダウントランジスタとして動作し、第7トランジスタ(T7)はプルアップトランジスタとして動作することができる。
【0208】
図17は、本明細書の実施例による表示装置の信号フローの例を示す。具体的には、
図17は、
図12の実施例のゲート駆動回路に関連する信号フローの例を示す。
【0209】
図17を参照すると、第1周期(P1)間隔で、ゲート駆動回路に関連する信号を同期化する同期化信号(Vsync)を入力することができる。ゲートスタート信号(VST)とリセット信号(EQRST)は、第1周期(P1)間隔でゲート駆動回路に入力することができる。ゲートスタート信号(VST)とリセット信号(EQRST)のそれぞれのレベルが変化する時点、例えばハイレベルからローレベルに信号が変化する時点、又はローレベルからハイレベルに信号が変化する時点は、図に示すように相違することができる。
【0210】
第1クロック信号(ECLK1)及び第2クロック信号(ECLK2)は、一定周期間隔でゲート駆動回路に入力することができる。実施例では、第1クロック信号(ECLK1)のハイレベルに該当する区間の少なくとも一部は、第2クロック信号(ECLK2)のローレベルに該当する区間の少なくとも一部と重畳することができる。第1クロック信号(ECLK1)のローレベルに該当する区間の少なくとも一部は、第2クロック信号(ECLK2)のハイレベルに該当する区間の少なくとも一部と重畳することができる。重畳する区間の長さは、予め指定することができる。
【0211】
実施例では、Qノード(Q node)とQBノード(QB node)の信号は、第1期間(P1)間隔で繰り返すことができる。
図17によれば、Qノードがハイレベルである区間の中で少なくとも一部において、QBノードはローレベルであり得る。Qノードがローレベルである区間の少なくとも一部では、QBノードはハイレベルであり得る。
【0212】
実施例では、第1モード信号(MOD1)は、第2モード信号(MOD2)と反対のレベルを有することができる。例えば、第1モード信号(MOD1)がハイレベルのとき、第2モード信号(MOD2)はローレベルであり得る。第1モード信号(MOD1)がローレベルのとき、第2モード信号(MOD2)はハイレベルであり得る。一実施例では、第1モード信号(MOD1)がハイレベルまたは第2モード信号(MOD2)がローレベルである区間は、表示装置が第2モードで駆動する区間を含むことができる。第1モード信号(MOD1)がローレベルまたは第2モード信号(MOD2)がハイレベルである区間は、第1モードで表示装置が駆動する区間を含むことができる。
【0213】
ここで、第1モードは、第2モードよりも広い視野角で発光素子による光が提供されるモードを含むことができる。例えば、第1モードは、
図5または
図6の第1発光素子(ED1)を用いて発光するモードを含むことができる。第2モードは、第1モードより狭い視野角で発光素子による光が提供されるモードを含むことができる。例えば、第2モードは、
図5または
図6の第2発光素子(ED2)を用いて発光するモードを含むことができる。
【0214】
実施例では、第1発光信号(EM1)は、第1モード信号(MOD1)がハイレベルのときハイレベルであり得る。第1発光信号(EM1)は、第1モード信号(MOD1)がローレベルのとき、少なくとも一部の区間がローレベルであり得る。第2発光信号(EM2)は、第2モード信号(MOD2)がハイレベルのときハイレベルであり得る。第2発光信号(EM2)は、第2モード信号(MOD2)がローレベルのとき、少なくとも一部の区間がローレベルであり得る。共通発光信号(EM0)は、第1周期(P1)間隔で少なくとも一部の区間がローレベルまたはハイレベルで作動することができる。例えば、共通発光信号(EM0)は、第1発光信号(EM1)または第2発光信号(EM2)のレベルとは無関係に第1周期間隔で画素回路に提供することができる。
【0215】
実施例によれば、
図13~
図16のように、ゲート駆動回路は、共通発光信号(EM0)の制御に関連するトランジスタをさらに含むことができる。例えば、ゲート駆動回路は、第1共通制御トランジスタ(T30)及び第2共通制御トランジスタ(T31)の中の少なくとも一つを含むことができる。このような場合、第1共通制御トランジスタ(T30)および第2共通制御トランジスタ(T31)を制御するための共通制御信号(VGL_C)を入力することができる。このような場合、
図17の共通発光信号(EM0)は、共通制御信号(VGL_C)の入力に基づいて少なくとも一部の区間がハイレベルまたはローレベルで動作することができる。例えば、共通発光信号(EM0)は、共通制御信号(VGL_C)がハイレベルのときハイレベルであり得る。共通発光信号(EM0)は、共通制御信号(VGL_C)がローレベルのときに少なくとも一部の区間でローレベルであり得る。
【0216】
本明細書の実施例による表示装置の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路は、第1モード信号(例:
図12の第1モード信号(MOD1))の受信に対応して、第1ノード(例:
図12のQノード)の電位に基づく第1発光信号(例:
図12の第1発光信号(EM1))または第2ノード(例:
図12のQBノード)の電位に基づく第2発光信号(例:
図12の第2発光信号(EM2))を出力する第1モード制御部(例:
図12の第1モード制御部1211)と、第2モード信号(例:
図12の第2モード信号(MOD2))の受信に対応して、第1ノードの電位に基づく第1発光信号または第2ノードの電位に基づく第2発光信号を出力する第2モード制御部(例:
図12の第2モード制御部1212)と、スタート信号(例:
図12のゲートスタート信号(VST))、第1クロック信号(例:
図12の第1クロック信号(ECLK1))、及び第2クロック信号(例:
図12の第2クロック信号(ECLK2))の中の少なくとも1つを用いて、第1ノード及び第2ノードの電位を制御するノード制御部(例:
図12のノード制御部1201)を含むことができる。
【0217】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1モード制御部は、第1モード信号を提供する第1モード信号ラインに連結する第1モード制御トランジスタ(例:
図12の第14トランジスタ(T14))と、第1値の電圧を提供する第1電圧ラインと連結する第1トランジスタ(例:
図12の第11のトランジスタ(T11))と、第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ライン連結する第2トランジスタ(例:
図12の第12トランジスタ(T12))を含むことができる。
【0218】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1モード制御部は、第1モード制御部を初期化する第3トランジスタ(例:第15トランジスタ(T15)、第16トランジスタ(T16)、および/または第13トランジスタ(T13))と、第1トランジスタのゲート電極に連結する第1キャパシタ(例:第1モードプルダウンキャパシタ(CQS))と、第2トランジスタのゲート電極に連結する第2キャパシタ(例:第1モードプルアップキャパシタ(CQSB))をさらに含むことができる。第1トランジスタの第1電極は第1電圧ラインに連結し、第1トランジスタの第2電極は第2トランジスタに連結し、第2トランジスタの第1電極は第2電圧ラインに連結し、第2トランジスタ第2電極は第1トランジスタと連結することができる。第1キャパシタの第1電極は第2トランジスタの第1電極に連結し、第1キャパシタの第2電極は第2トランジスタのゲート電極と連結することができる。
【0219】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第2モード制御部は、第2モード信号(例:
図12の第2モード信号(MOD2))を提供する第2モード信号ラインに連結する第2モード制御トランジスタ(例:
図12の第20トランジスタ(T20))と、第1値の電圧を提供する第1電圧ラインと連結する第4トランジスタ(例:
図12の第17トランジスタ(T17))と、第1値より高い第2値の電圧を提供する第2電圧ラインに連結する第5トランジスタ(例:
図12の第18のトランジスタ(T18))を含むことができる。
【0220】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第2モード制御部は、第2モード制御部を初期化する第6トランジスタ(例:
図12の第19トランジスタ(T19)、第21トランジスタ(T21)、および/または第22トランジスタ(T22))と、第4トランジスタのゲート電極に連結する第3キャパシタ(例:
図12の第2モードプルダウンキャパシタ(CQP))と、第5トランジスタのゲート電極に連結する第4キャパシタ(例:
図12の第2モードプルアップコンデンサ(CQPB))をさらに含むことができる。
【0221】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1モード制御部は、画素回路に含まれる第1発光素子(例:
図5または
図6の第1発光素子(ED1))と連結し、第2モード制御部は、画素回路に含まれる第2発光素子(例:
図5または
図6の第2発光素子(ED2))と連結することができる。第1発光素子上には第1レンズ(例:
図8の第1レンズ510)を配置し、第2発光素子上には第2レンズ(例:
図9の第2レンズ520)を配置することができる。第1レンズによって第1発光素子が配置された領域の視野角は第1値に対応し、第2レンズによって第2発光素子が配置された領域の視野角は第1値より小さい第2値に対応することができる。
【0222】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1ノードの電位及び第2ノードの電位に基づいて共通発光信号(例:
図12の共通発光信号EM0)を出力するか、または第2ノードの電位に基づいて第2発光信号を出力する共通信号制御部(例:
図12の共通信号制御部1213)をさらに含むことができる。
【0223】
本明細書のいくつかの実施例によれば、スタート信号は、前段のステージから出力される少なくとも1つの発光信号を含むことができる。
【0224】
本明細書のいくつかの実施例によれば、ゲート駆動回路は、スキャン信号を出力するスキャン出力部をさらに含むことができる。
【0225】
本明細書の実施例による表示パネルは、複数の画素回路と、複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号と第2発光信号を提供することに基づいて、前記複数の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路を含み、前記ゲート駆動回路は、第1モード(mode)信号の受信に対応して、第1ノードの電位に基づく前記第1発光信号または第2ノードの電位に基づく前記第2発光信号を出力する1モード制御部と、第2モード信号の受信に対応して、前記第1ノードの電位に基づく前記第1発光信号または前記第2ノードの電位に基づく前記第2発光信号を出力する第2モード制御部と、スタート信号、第1クロック信号、および第2クロック信号の中の少なくとも1つを用いて、前記第1ノードおよび前記第2ノードの電位を制御する制御部を含むことができる。
【0226】
本明細書の実施例によれば、運送手段の少なくとも一部に配置されて少なくとも1つのコンテンツを提供する表示装置は、複数の画素回路と、前記複数の画素回路のそれぞれに第1発光信号と第2発光信号を提供することに基づいて前記複数の画素回路の駆動を制御するゲート駆動回路を含み、前記ゲート駆動回路は、第1モード信号の受信に対応して第1ノードの電位に基づく前記第1発光信号または第2ノードの電位に基づく第2発光信号を出力する第1モード制御部と、第2モード信号の受信に対応して前記第1ノードの電位に基づく前記第1発光信号または前記第2ノードの電位に基づいて前記第2発光信号を出力する第2モード制御部と、スタート信号、第1クロック信号及び第2クロック信号の中の少なくとも1つを用いて前記第1ノード及び前記第2ノードの電位を制御する制御部を、含むことができる。
【0227】
以上、添付の図を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、そのような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、上記で説明した実施例はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0228】
DP:表示パネル
TC:タイミングコントローラ
DD:データドライバ
GD:ゲートドライバ
PA:画素領域
PU:電源ユニット
AA:表示領域
BZ:非表示領域
310:第1発光素子
320:第2発光素子