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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】ゲームコントローラ用アタッチメント
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/98 20140101AFI20241010BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20241010BHJP
【FI】
A63F13/98
A63F13/24
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023169265
(22)【出願日】2023-09-29
(62)【分割の表示】P 2021131890の分割
【原出願日】2017-01-11
(65)【公開番号】P2023165970
(43)【公開日】2023-11-17
【審査請求日】2023-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 秀章
(72)【発明者】
【氏名】酒井 由利子
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3190901(JP,U)
【文献】特開2007-307284(JP,A)
【文献】特開平9-244803(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0040758(US,A1)
【文献】ゲームテック,トリガーの反応速度を速くすると謳う「DUALSHOCK 4」用のアタッチメントを発売,4Gamer.net[online],2016年08月10日,インターネット URL https://www.4gamer.net/games/999/G999902/20160810124/,[2024年09月09日検索]
【文献】予想以上!マリオカート7ハンドルレビュー,ZAPAブログ2.0 [online],2011年12月02日,インターネット URL https://zapanet.info/blog/item/2287,[2022年09月29日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
G06F 3/01, 3/033-039,
3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも右ボタンと左ボタンとが側面に設けられたゲームコントローラが着脱可能に固定されるゲームコントローラ用アタッチメントであって、
前記ゲームコントローラ用アタッチメントを正面から見たときに、前記右ボタンが前記左ボタンよりも右に位置するように前記ゲームコントローラを着脱可能に固定する固定部と、
右レバーと、
前記右レバーよりも左に位置する左レバーとを備え、
前記右レバーは、
右支点と、
前記右支点より右にあり、前記ゲームコントローラ用アタッチメントを把持しているユーザの右手により押されるように構成される右力点と、
左右方向において前記右支点と前記右力点との間であって、前記右力点が押されることによって、前記固定部に固定された前記ゲームコントローラの前記右ボタンを押す位置に設けられた右作用点とを含み、
前記左レバーは、
左支点と、
前記左支点より左にあり、前記ゲームコントローラ用アタッチメントを把持しているユーザの左手により押されるように構成される左力点と、
前記左右方向において前記左支点と前記左力点との間であって、前記左力点が押されることによって、前記固定部に固定された前記ゲームコントローラの前記左ボタンを押す位置に設けられた左作用点とを含む、ゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項2】
前記右力点は、前記ゲームコントローラ用アタッチメントの正面から背面に向かう方向について前記右作用点より当該背面側に設けられ、
前記左力点は、前記左作用点より前記背面側に設けられる、請求項1に記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項3】
前記右力点より右にあり、前記ゲームコントローラ用アタッチメントを前記ユーザが右手によって把持可能な右グリップ部と、
前記左力点より左にあり、前記ゲームコントローラ用アタッチメントを前記ユーザが左手によって把持可能な左グリップ部とを、さらに備える、請求項1または2に記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項4】
前記ゲームコントローラ用アタッチメントは、ステアリングホイール形状であり、
前記ゲームコントローラ用アタッチメントは、前記ステアリングホイール形状における環状部のうち、対向する箇所を接続するブリッジ部を、さらに備え、
前記ブリッジ部は、前記固定部、前記右レバー、および前記左レバーを有する、請求項1乃至3の何れか1つに記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項5】
上下方向において、前記右力点が押されることによって前記右作用点が動く方向は、前記右支点を基準として前記ユーザによって押されることにより前記右力点が動く方向と同じであり、
前記上下方向において、前記左力点が押されることによって前記左作用点が動く方向は、前記左支点を基準として前記ユーザによって押されることにより前記左力点が動く方向と同じである、請求項1乃至4の何れか1つに記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項6】
前記右力点が押されることによって前記右作用点が動く長さは、前記右力点が動く長さより短く、
前記左力点が押されることによって前記左作用点が動く長さは、前記左力点が動く長さより短い、請求項1乃至5の何れか1つに記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項7】
前記ユーザによって押されることにより動く方向とは逆方向に前記右レバーを付勢する右付勢部と、
前記ユーザによって押されることにより動く方向とは逆方向に前記左レバーを付勢する左付勢部とを、さらに備える、請求項1乃至6の何れか1つに記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【請求項8】
前記固定部は、当該固定部に固定された前記ゲームコントローラの前記側面と対向する上壁を有し、
前記右作用点は、前記右力点が押されることによって、前記上壁から前記ゲームコントローラに向かう方向に当該上壁から突出することにより、当該ゲームコントローラの前記右ボタンを押し、
前記左作用点は、前記左力点が押されることによって、前記上壁から前記ゲームコントローラに向かう方向に当該上壁から突出することにより、当該ゲームコントローラの前記左ボタンを押す、請求項1乃至7の何れか1つに記載のゲームコントローラ用アタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームコントローラとともに用いられるゲームコントローラ用アタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームコントローラを嵌め込んでゲームコントローラとともに用いられる付属機器がある(例えば、非特許文献1参照)。例えば、上記非特許文献1には、ハンドル型の付属機器にゲームコントローラを取り付け、当該付属機器全体を回して操作する操作方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「Wii Wheel Accessory for the Wii Remote Operations Manual」、任天堂株式会社、p2-4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記付属機器は、ゲームコントローラと共に使用する上で、利便性において改善の余地があった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、より利便性の高いゲームコントローラ用アタッチメントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下のような構成を採用し得る。
【0007】
本発明の付属装置の第1の構成例は、少なくとも第1ボタンおよび第2ボタンを有するゲームコントローラとともに用いられる。付属装置は、固定部、把持部、第1可動部、および第2可動部を備える。固定部は、ゲームコントローラが着脱可能に固定される。把持部は、ユーザの両手によって把持可能である。第1可動部は、第1操作部および第1ボタン押下部を含む。第1操作部は、把持部を把持したユーザの一方の手によって押下操作が可能である。第1ボタン押下部は、第1操作部に対する押下操作に応じて固定部に固定されたゲームコントローラの第1ボタンに向かって動くことによって、固定部に固定されたゲームコントローラの第1ボタンを押下可能である。第2可動部は、第2操作部および第2ボタン押下部を含む。第2操作部は、把持部を把持したユーザの他方の手によって押下操作が可能である。第2ボタン押下部は、第2操作部に対する押下操作に応じて固定部に固定されたゲームコントローラの第2ボタンに向かって動くことによって、固定部に固定されたゲームコントローラの第2ボタンを押下可能である。
【0008】
上記によれば、付属装置を把持しながら、付属装置に設けられた複数の可動部を動かすことによって、当該付属装置に固定されたゲームコントローラに備えられた複数のボタンを操作することができるため、付属装置の利便性を向上することができる。
【0009】
また、上記第1ボタン押下部は、第1操作部に対する押下操作に応じて固定部に固定されたゲームコントローラの第1ボタンに向かって当該固定部の上面から突出することによって、当該ゲームコントローラの第1ボタンを押下可能でもよい。上記第2ボタン押下部は、第2操作部に対する押下操作に応じて固定部に固定されたゲームコントローラの第2ボタンに向かって当該固定部の上面から突出することによって、当該ゲームコントローラの第2ボタンを押下可能でもよい。
【0010】
上記によれば、ゲームコントローラの第1ボタンおよび第2ボタンに対する押下操作が可能となる。
【0011】
また、上記第1可動部は、押下操作によってゲームコントローラの第1ボタンを押下げしていない状態から押下げしている状態にした場合に、第1操作部が押下された移動量に対して、第1ボタン押下部が固定部に固定されたゲームコントローラの第1ボタンに向かって動く移動量が小さくなるように構成されてもよい。上記第2可動部は、押下操作によってゲームコントローラの第2ボタンを押下げしていない状態から押下げしている状態にした場合に、第2操作部が押下された移動量に対して、第2ボタン押下部が固定部に固定されたゲームコントローラの第2ボタンに向かって動く移動量が小さくなるように構成されてもよい。
【0012】
上記によれば、第1ボタンや第2ボタンを操作する際に、より操作感を向上させることが可能となる。
【0013】
また、上記第1可動部は、第1軸部および第1腕部を、さらに含んでもよい。第1腕部は、第1軸部を中心に回動し、第1操作部および第1ボタン押下部と接続する。上記第2可動部は、第2軸部および第2腕部を、さらに含んでもよい。第2腕部は、第2軸部を中心に回動し、第2操作部および第2ボタン押下部と接続する。
【0014】
上記によれば、梃子機能を用いてゲームコントローラに備えられた複数のボタンを操作することができる。
【0015】
また、上記第1腕部は、第1操作部と第1軸部との間の距離の方が第1ボタン押下部と第1軸部との間の距離より長くなるように形成されてもよい。上記第2腕部は、第2操作部と第2軸部との間の距離の方が第2ボタン押下部と第2軸部との間の距離より長くなるように形成されてもよい。
【0016】
上記によれば、ゲームコントローラに備えられた複数のボタンを小さな操作力によって操作できる。
【0017】
また、上記第1ボタン押下部は、第1ボタンと当接可能な面における第1軸部に最も近い端部に第1面取量の面取形状が形成されるとともに、当該当接可能な面における第1軸部から最も遠い端部に当該第1面取量より小さい面取量の面取形状が形成されてもよい。上記第2ボタン押下部は、第2ボタンと当接可能な面における第2軸部に最も近い端部に第2面取量の面取形状が形成されるとともに、当該当接可能な面における第2軸部から最も遠い端部に当該第2面取量より小さい面取量の面取形状が形成されてもよい。
【0018】
また、上記第1ボタン押下部は、第1ボタンと当接可能な面において、固定部に固定されたゲームコントローラの第1ボタンに向かって動く場合に最初に第1ボタンと接近する端部に第1面取量の面取形状が形成されるとともに、当該当接可能な面において当該端部と対向する反対側の端部に当該第1面取量より小さい面取量の面取形状が形成されてもよい。上記第2ボタン押下部は、第2ボタンと当接可能な面において、固定部に固定されたゲームコントローラの第2ボタンに向かって動く場合に最初に第2ボタンと接近する端部に第2面取量の面取形状が形成されるとともに、当該当接可能な面において当該端部と対向する反対側の端部に当該第2面取量より小さい面取量の面取形状が形成されてもよい。
【0019】
また、上記第1可動部は、第1操作部が設けられる位置に対して第1軸部の軸方向について所定距離ずれた位置に第1ボタン押下部が形成されてもよい。上記第2可動部は、第2操作部が設けられる位置に対して第2軸部の軸方向について所定距離ずれた位置に第2ボタン押下部が形成されてもよい。
【0020】
上記によれば、取り付けられるゲームコントローラの位置に制限されることなく、第1操作部や第2操作部の配置について設計上の自由度をもたせることができる。
【0021】
また、上記第1可動部は、第1操作部が設けられる位置に対して正面から背面に向かう方向について所定距離ずれた位置に第1ボタン押下部が形成されてもよい。上記第2可動部は、第2操作部が設けられる位置に対して正面から背面に向かう方向について所定距離ずれた位置に第2ボタン押下部が形成されてもよい。
【0022】
上記によれば、取り付けられるゲームコントローラの位置に制限されることなく、第1操作部や第2操作部を自由に配置することが可能となる。
【0023】
また、正面から背面に向かう方向について、上記第1操作部においてユーザの指によって当接可能な部位のうちの最も当該正面側に位置する箇所は、第1ボタン押下部において第1ボタンと当接可能な面のうちの最も当該背面側に位置する箇所より当該背面側に位置してもよい。正面から背面に向かう方向について、上記第2操作部においてユーザの指によって当接可能な部位のうちの最も当該正面側に位置する箇所は、第2ボタン押下部において第2ボタンと当接可能な面のうちの最も当該背面側に位置する箇所より当該背面側に位置してもよい。
【0024】
上記によれば、取り付けられるゲームコントローラの位置に制限されることなく、第1操作部や第2操作部の配置について設計上の自由度をもたせることができる。
【0025】
また、上記所定方向における第1ボタン押下部の幅は、当該所定方向における第1ボタンの幅より大きくてもよい。上記所定方向における第2ボタン押下部の幅は、当該所定方向における第2ボタンの幅より大きくてもよい。
【0026】
上記によれば、第1ボタン押下部や第2ボタン押下部による、第1ボタンや第2ボタンへの過剰な負荷を軽減することができる。
【0027】
また、上記所定方向は、正面から背面に向かう方向でもよい。
【0028】
上記によれば、第1ボタン押下部や第2ボタン押下部よる、第1ボタンや第2ボタンへの過剰な負荷を軽減することができる。
【0029】
また、上記固定部は、少なくとも、第1付勢部および第2付勢部を、さらに含んでもよい。第1付勢部は、ゲームコントローラが固定部に固定された際に当該ゲームコントローラの第1ボタンが第1ボタン押下部によって押し下げられる方向とは実質的に逆方向に当該ゲームコントローラを付勢する。第2付勢部は、ゲームコントローラが固定部に固定された際に、当該ゲームコントローラの第2ボタンが第2ボタン押下部によって押し下げられる方向とは実質的に逆方向に当該ゲームコントローラを付勢し、第1付勢部より右側に設けられる。
【0030】
上記によれば、第1ボタンや第2ボタンを安定して押下することが可能となる。
【0031】
また、上記第1付勢部は、固定部内において、第1ボタン押下部の真下の位置または当該真下の位置より左側に設けられてもよい。上記第2付勢部は、固定部内において、第2ボタン押下部の真下の位置または当該真下の位置より右側に設けられてもよい。
【0032】
上記によれば、第1ボタンや第2ボタンをさらに安定して押下することが可能となる。
【0033】
また、上記固定部は、ゲームコントローラが固定部に固定された状態において、当該ゲームコントローラの側面の一部を外部に露出させる凹部が形成されてもよい。
【0034】
上記によれば、付属装置からゲームコントローラの取り外しが容易となる。
【0035】
また、上記第1操作部および第2操作部は、付属装置の背面にそれぞれ配置されてもよい。上記付属装置は、第1操作部および第2操作部が配置される位置よりさらに把持部の後方に固設された隆起部を、さらに備えてもよい。
【0036】
上記によれば、付属装置が床面等と接触した際などに、第1操作部および第2操作部に与える衝撃を緩和することが可能となる。
【0037】
また、上記把持部は、周縁が略円形に形成されたリム部を有してもよい。
【0038】
上記によれば、把持部を把持して付属装置全体を回転させるような操作が容易となる
【0039】
また、上記リム部は、付属装置の正面となる正面部位と背面側となる背面部位とを接合することによって構成されてもよい。正面部位と背面部位とが接合される接合面は、リム部の外側よりリム部の内側の方が正面側に位置してもよい。
【0040】
上記によれば、把持部を把持する際の感触を向上させることができる。
【0041】
また、本発明の付属装置の第2の構成例は、背面に突出部を有する第1ゲームコントローラと、当該第1ゲームコントローラとは異なる形状であって背面に突出部を有する第2ゲームコントローラとともに用いられる。付属装置は、固定部を備える。固定部は、第1ゲームコントローラおよび第2ゲームコントローラの何れとも着脱可能であり、その一方が着脱可能に固定される。固定部は、第1係合部および第2係合部を有する。第1係合部は、所定方向の一方側に設けられ、第1ゲームコントローラの背面の突出部と係合する第2係合部は、所定方向の他方側に設けられ、第2ゲームコントローラの背面の突出部と係合する。
【0042】
上記によれば、異なる形状のゲームコントローラの何れに対しても着脱可能な付属装置を構成することができる。
【0043】
また、第1係合部は、第1ゲームコントローラが固定部に固定された際、当該第1ゲームコントローラの背面に形成された突出部と係合する窪み形状からなってもいてもよい。第2係合部は、第2ゲームコントローラが固定部に固定された際、当該第2ゲームコントローラの背面に形成された突出部と係合する窪み形状からなっていてもよい。
【0044】
上記によれば、第1ゲームコントローラの背面に形成された突出部と係合する窪み形状と、第2ゲームコントローラの背面に形成された突出部と係合する窪み形状とを、それぞれ別に形成することによって、異なる形状のゲームコントローラの何れに対しても着脱可能な付属装置を構成することができる。
【0045】
また、上記第1ゲームコントローラは、少なくとも第1操作入力部を有してもよい。上記第2ゲームコントローラは、少なくとも第2操作入力部を有してもよい。上記付属装置は、第1標識および第2標識を有してもよい。第1標識は、第1ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の一方側に設けられた第1係合部とが係合する際に、第1操作入力部と実質的に並ぶ位置に設けられる。第2標識は、第2ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の他方側に設けられた第2係合部と係合する際に、第2操作入力部と実質的に並ぶ位置に設けられる。
【0046】
上記によれば、付属装置に第1コントローラや第2ゲームコントローラを取り付ける方向や取り付ける位置を、ユーザが直感的に把握することが可能となる。
【0047】
また、上記第1ゲームコントローラは、少なくとも第1ボタンを有してもよい。上記第2ゲームコントローラは、少なくとも第2ボタンを有してもよい。上記付属装置は、第1可動部および把持部を、さらに備えてもよい。把持部は、ユーザの両手によって把持可能である。第1可動部は、第1操作部および第1ボタン押下部を含んでもよい。第1操作部は、把持部を把持したユーザの一方の手によって押下操作が可能である。第1ボタン押下部は、第1操作部に対する押下操作に応じて固定部に固定されたゲームコントローラに向かって動くことによって、第1ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第1係合部とが係合した際には第1ボタンを押下可能、かつ、第2ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第2係合部とが係合した際には第2ボタンを押下可能である。
【0048】
上記によれば、付属装置を把持しながら、付属装置に設けられた可動部を動かすことによって、何れのゲームコントローラが付属装置に取り付けられている場合であっても当該ゲームコントローラに備えられたボタンを操作することができる。
【0049】
また、上記第1ゲームコントローラは、さらに第3ボタンを有してもよい。上記第2ゲームコントローラは、さらに第4ボタンを有してもよい。上記付属装置は、第2可動部を、さらに備えてもよい。第2可動部は、第2操作部および第2ボタン押下部を含む。第2操作部は、把持部を把持したユーザの他方の手によって押下操作が可能である。第2ボタン押下部は、第2操作部に対する押下操作に応じて固定部に固定されたゲームコントローラに向かって動くことによって、第1ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第1係合部とが係合した際には第3ボタンを押下可能、かつ、第2ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第2係合部とが係合した際には第4ボタンを押下可能である。
【0050】
上記によれば、付属装置を把持しながら、付属装置に設けられた複数の可動部を動かすことによって、何れのゲームコントローラが付属装置に取り付けられている場合であっても当該ゲームコントローラに備えられた複数のボタンを操作することができるため、付属装置を用いて多様な操作が可能となる。
【0051】
また、上記第1ゲームコントローラは、固定部の第1係合部が係合した場合に左側となる当該第1ゲームコントローラの左端から第1ボタンまでの長さが第1長さで構成され、当該係合した場合に右側となる当該第1ゲームコントローラの右端から第3ボタンまでの長さが第3長さで構成されてもよい。上記第2ゲームコントローラは、固定部の第2係合部が係合した場合に左側となる当該第2ゲームコントローラの左端から第2ボタンまでの長さが第1長さより長い第2長さで構成され、当該係合した場合に右側となる当該第2ゲームコントローラの右端から第4ボタンまでの長さが第3長さより短い第4長さで構成されてもよい。この場合、上記固定部は、第2ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第2係合部とが係合する際に当該第2ゲームコントローラの左端と当接可能な左端面から第1ボタン押下部が突出する位置までの長さが第2長さで構成され、第1ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第1係合部とが係合する際に当該第1ゲームコントローラの右端と当接可能な右端面から第2ボタン押下部が突出する位置までの長さが第3長さで構成されてもよい。
【0052】
上記によれば、各ボタンの配置位置が異なる場合であっても、各ゲームコントローラを左右にずらして取り付けることによって、同じ複数の可動部によってそれぞれのボタンを押下することが可能となる。
【0053】
また、上記第1可動部は、第1軸部および第1腕部を、さらに含んでもよい。第1腕部は、第1軸部を中心に回動し、第1操作部および第1ボタン押下部と接続する。上記第2可動部は、第2軸部および第2腕部を、さらに含んでもよい。第2腕部は、第2軸部を中心に回動し、第2操作部および第2ボタン押下部と接続する。
【0054】
上記によれば、梃子機能を用いてゲームコントローラに備えられた複数のボタンを操作することができる。
【0055】
また、上記第1腕部は、第1操作部と第1軸部との間の距離の方が第1ボタン押下部と第1軸部との間の距離より長くなるように形成されてもよい。上記第2腕部は、第2操作部と第2軸部との間の距離の方が第2ボタン押下部と第2軸部との間の距離より長くなるように形成されてもよい。
【0056】
上記によれば、ゲームコントローラに備えられた複数のボタンを小さな操作力によって操作できる。
【0057】
また、上記第1可動部は、第1操作部が設けられる位置に対して第1軸部の軸方向について所定距離ずれた位置に第1ボタン押下部が形成されてもよい。上記第2可動部は、第2操作部が設けられる位置に対して第2軸部の軸方向について所定距離ずれた位置に第2ボタン押下部が形成されてもよい。
【0058】
上記によれば、取り付けられるゲームコントローラの位置に制限されることなく、第1操作部や第2操作部の配置について設計上の自由度をもたせることができる。
【0059】
また、上記第1可動部は、押下操作によって第1ゲームコントローラの第1ボタンを押下げしていない状態から押下げしている状態にした場合に、第1操作部が押下された移動量に対して、第1ボタン押下部が固定部の第1係合部と係合した当該第1ゲームコントローラの第1ボタンに向かって動く移動量が小さくなるように構成されてもよい。上記第2可動部は、押下操作によって第2ゲームコントローラの第2ボタンを押下げしていない状態から押下げしている状態にした場合に、第2操作部が押下された移動量に対して、第2ボタン押下部が固定部の第2係合部と係合した当該第2ゲームコントローラの第2ボタンに向かって動く移動量が小さくなるように構成されてもよい。
【0060】
上記によれば、各ボタンを操作する際に、より操作感を向上させることが可能となる。
【0061】
また、上記第1ゲームコントローラおよび第2ゲームコントローラは、固定部に固定された場合に縦となる上下方向の長さが第5長さであって、固定部に固定された場合に横となる左右方向の長さが第6長さで構成されてもよい。上記固定部は、第1ゲームコントローラまたは第2ゲームコントローラが取り付けられる上下方向の長さが第5長さの物体を固定可能な長さで形成されてもよい。上記固定部は、第1ゲームコントローラまたは第2ゲームコントローラが取り付けられる左右方向の長さが第6長さより相対的に長い長さで形成されてもよい。
【0062】
上記によれば、異なる形状による寸法差を吸収して、形状の異なるゲームコントローラを取り付けることが可能となる。
【0063】
また、上記固定部は、少なくとも2つの付勢部を、さらに含んでもよい。付勢部は、第1ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第1係合部とが係合する際、および第2ゲームコントローラの背面の突出部と固定部の第2係合部とが係合する際に、上下方向からそれぞれ当該ゲームコントローラを付勢して当該コントローラを固定する。
【0064】
上記によれば、安定してゲームコントローラを付属装置に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0065】
本発明によれば、付属装置の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態を示す図
図2】本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図
図3】本体装置2の一例を示す六面図
図4】左コントローラ3の一例を示す六面図
図5】右コントローラ4の一例を示す六面図
図6】本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図
図7】本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図
図8】ステアリングホイール型アタッチメント200の外観の一例を示す斜視図
図9】ステアリングホイール型アタッチメント200の外観の一例を示す六面図
図10】断面A-Aから見たステアリングホイール型アタッチメント200の構成の一例を示す断面図
図11】断面B-Bから見たステアリングホイール型アタッチメント200の構成の一例を示す断面図
図12】ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3または右コントローラ4を取り付ける状態の一例を示す説明図
図13】ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3が取り付けられた状態の一例を示す正面図
図14】ステアリングホイール型アタッチメント200に右コントローラ4が取り付けられた状態の一例を示す正面図
図15】ステアリングホイール型アタッチメント200内における左可動部202Lおよび右可動部202Rの動作の一例を示す内部構造図
図16】右可動部202Rの外観の一例を示す斜視図
図17】右可動部202Rの外観の一例を示す三面図
図18】ユーザが左コントローラ3または右コントローラ4が取り付けられたステアリングホイール型アタッチメント200を把持してゲーム操作する様子の一例を示す図
図19】ステアリングホイール型アタッチメントに設けられた可動部302の構造の一例を示す縦断面図
図20】ステアリングホイール型アタッチメントに設けられた可動部303の構造の一例を示す縦断面図
図21】ステアリングホイール型アタッチメントに設けられた可動部304の構造の一例を示す内部構造図
【発明を実施するための形態】
【0067】
以下、本実施形態の一例に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態における情報処理システムの一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とステアリングホイール型アタッチメント200とによって構成される。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能であり、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用でき、また、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(図2参照)。また、情報処理システムは、本体装置2に画像を表示する態様での利用と、テレビ等の他の表示装置(例えば、据置型モニタ)に画像を表示させる態様での利用が可能である。前者の態様において、情報処理システムは、携帯型装置(例えば、携帯ゲーム機)として利用することができる。また、後者の態様において、情報処理システムは、据置型装置(例えば、据置型ゲーム機)として利用することができる。また、情報処理システムにおけるステアリングホイール型アタッチメント200は、その一部に左コントローラ3および右コントローラ4の一方を取り付けることによって、拡張操作装置として利用することができる。なお、後述により明らかとなるが、ステアリングホイール型アタッチメント200には、左コントローラ3および右コントローラ4の何れとも脱着可能に取り付けることができる。また、本願の「付属装置」には、いわゆる拡張機器や、アタッチメントといった機器も含まれる。
【0068】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態を示す図である。図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、情報処理システムにおける各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0069】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。図1および図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。左コントローラ3は、本体装置2の左側面(図1に示すx軸正方向側の側面)に装着することができ、本体装置2の左側面に沿って図1に示すy軸方向にスライドさせることによって本体装置2に着脱可能となっている。また、右コントローラ4は、本体装置2の右側面(図1に示すx軸負方向側の側面)に装着することができ、本体装置2の右側面に沿って図1に示すy軸方向にスライドさせることによって本体装置2に着脱可能となっている。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。なお、本実施形態において、1人のユーザが操作する「操作装置」は、1つのコントローラ(例えば、左コントローラ3および右コントローラ4の一方)でも複数のコントローラ(例えば、左コントローラ3および右コントローラ4の両方、またはさらに他のコントローラを含んでもよい)でもよく、当該「操作装置」は、1以上のコントローラによって構成可能となる。また、本実施形態において、1つのコントローラ(例えば、右コントローラ4)を付属装置(例えば、ステアリングホイール型アタッチメント200)に取り付けることによって、ユーザが当該付属装置を操作することによって本体装置2において実行されている情報処理(例えばゲーム処理)を制御することができる。以下、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との具体的な構成の一例について説明する。
【0070】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。本実施形態においては、ハウジング11は、横長の形状であるものとする。つまり、本実施形態においては、ハウジング11の主面の長手方向(すなわち、図1に示すx軸方向)を横方向(左右方向とも言う)と呼び、当該主面の短手方向(すなわち、図1に示すy軸方向)を縦方向(上下方向とも言う)と呼び、主面に垂直な方向(すなわち、図1に示すz軸方向)を奥行方向(前後方向とも言う)と呼ぶこととする。本体装置2は、本体装置2が横長となる向きで利用されることが可能である。また、本体装置2が縦長となる向きで利用されることも可能である。その場合には、ハウジング11を縦長の形状であるものと見なしてもよい。
【0071】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0072】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が取得または生成した画像(静止画であってもよいし、動画であってもよい)を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0073】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0074】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、図6に示すスピーカ88)を備えている。図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0075】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の左側面において左レール部材15を備える。左レール部材15は、左コントローラ3を本体装置2に着脱可能に装着するための部材である。左レール部材15は、ハウジング11の左側面において、上下方向に沿って延びるように設けられる。左レール部材15は、左コントローラ3のスライダ(すなわち、図4に示すスライダ40)と係合可能な形状を有しており、左レール部材15とスライダ40とによってスライド機構が形成される。このスライド機構によって、左コントローラ3を本体装置2に対してスライド可能かつ着脱可能に装着することができる。
【0076】
また、本体装置2は、左側端子17を備える。左側端子17は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である。左側端子17は、左コントローラ3が本体装置2に装着された場合に、左コントローラ3の端子(図4に示す端子42)と接触する位置に設けられる。左側端子17の具体的な位置は任意である。本実施形態においては、図3に示すように、左側端子17は、左レール部材15の底面に設けられる。また、本実施形態においては、左側端子17は、左レール部材15の底面における下側の端部付近に設けられ、左レール部材15の一部によって外部に露出しない位置に配置されている。
【0077】
図3に示すように、ハウジング11の右側面には、左側面に設けられる構成と同様の構成が設けられる。すなわち、本体装置2は、ハウジング11の右側面において右レール部材19を備える。右レール部材19は、ハウジング11の右側面において、上下方向に沿って延びるように設けられる。右レール部材19は、右コントローラ4のスライダ(すなわち、図5に示すスライダ62)と係合可能な形状を有しており、右レール部材19とスライダ62とによってスライド機構が形成される。このスライド機構によって、右コントローラ4を本体装置2に対してスライド可能かつ着脱可能に装着することができる。
【0078】
また、本体装置2は右側端子21を備える。右側端子21は、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための端子である。右側端子21は、右コントローラ4が本体装置2に装着された場合に、右コントローラ4の端子(図5に示す端子64)と接触する位置に設けられる。右側端子21の具体的な位置は任意である。本実施形態においては、図3に示すように、右側端子21は、右レール部材19の底面に設けられる。また、本実施形態においては、右側端子21は、右レール部材19の底面における下側の端部付近に設けられ、右レール部材19の一部によって外部に露出しない位置に配置されている。
【0079】
図3に示すように、本体装置2は、第1スロット23を備える。第1スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。第1スロット23は、第1の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。第1の種類の記憶媒体は、例えば、情報処理システムおよびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。第1の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。図3に示すように、電源ボタン28は、ハウジング11の上側面に設けられる。電源ボタン28は、本体装置2の電源のオン/オフを切り替えるためのボタンである。
【0080】
本体装置2は、音声入出力端子(具体的には、イヤホンジャック)25を備える。すなわち、本体装置2は、音声入出力端子25にマイクやイヤホンを装着することができる。図3に示すように、音声入出力端子25は、ハウジング11の上側面に設けられる。
【0081】
本体装置2は、音量ボタン26aおよび26bを備える。図3に示すように、音量ボタン26aおよび26bは、ハウジング11の上側面に設けられる。音量ボタン26aおよび26bは、本体装置2によって出力される音量を調整する指示を行うためのボタンである。すなわち、音量ボタン26aは、音量を下げる指示を行うためのボタンであり、音量ボタン26bは、音量を上げる指示を行うためのボタンである。
【0082】
また、ハウジング11には、排気孔11cが形成される。図3に示すように、排気孔11cは、ハウジング11の上側面に形成される。排気孔11cは、ハウジング11の内部で発生した熱をハウジング11の外部へ排気する(換言すれば、放出する)ために形成される。すなわち、排気孔11cは、排熱孔であるとも言える。
【0083】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。図3に示すように、下側端子27は、ハウジング11の下側面に設けられる。本体装置2がクレードルに装着された場合、下側端子27は、クレードルの端子に接続される。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。クレードルは、左コントローラ3および右コントローラ4を本体装置2から取り外した状態で本体装置2のみを載置することが可能である。また、さらに他の例として、クレードルは、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置を載置することも可能である。そして、クレードルは、本体装置2とは別体の外部表示装置の一例である据置型モニタ(例えば、据置型テレビ)と通信可能である(有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい)。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、情報処理システムは、本体装置2が取得または生成した画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0084】
また、本体装置2は、第2スロット24を備える。本実施形態においては、第2スロット24は、ハウジング11の下側面に設けられる。ただし、他の実施形態においては、第2スロット24は、第1スロット23とは同じ面に設けられてもよい。第2スロット24は、第1の種類とは異なる第2の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。第2の種類の記憶媒体は、例えば、汎用の記憶媒体であってもよい。例えば、第2の種類の記憶媒体は、SDカードであってもよい。第2の種類の記憶媒体は、例えば、第1の種類の記憶媒体と同様、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。
【0085】
また、ハウジング11には、吸気孔11dが形成される。図3に示すように、吸気孔11dは、ハウジング11の下側面に形成される。吸気孔11dは、ハウジング11の外部の空気をハウジング11の内部へ吸気する(換言すれば、導入する)ために形成される。本実施形態においては、排気孔11cが形成される面の反対側の面に吸気孔11dが形成されるので、ハウジング11内部の放熱を効率良く行うことができる。
【0086】
以上に説明した、ハウジング11に設けられる各構成要素(具体的には、ボタン、スロット、端子等)の形状、数、および設置位置は、任意である。例えば、他の実施形態においては、電源ボタン28および各スロット23および24のうちのいくつかは、ハウジング11の他の側面あるいは背面に設けられてもよい。また、他の実施形態においては、本体装置2は、上記各構成要素のうちいくつかを備えていない構成であってもよい。
【0087】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態において、ハウジング31は、略板状である。また、ハウジング31の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、図1に示すz軸負方向側の面)は、大略的には矩形形状である。また、本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、図1に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。なお、ハウジング31の形状は任意であり、他の実施形態においては、ハウジング31は略板状でなくてもよい。また、ハウジング31は、矩形形状でなくてもよく、例えば半円状の形状等であってもよい。また、ハウジング31は、縦長の形状でなくてもよい。
【0088】
ハウジング31の上下方向の長さは、本体装置2のハウジング11の上下方向の長さとほぼ同じである。また、ハウジング31の厚さ(すなわち、前後方向の長さ、換言すれば、図1に示すz軸方向の長さ)は、本体装置2のハウジング11の厚さとほぼ同じである。したがって、左コントローラ3が本体装置2に装着された場合(図1参照)には、ユーザは、本体装置2と左コントローラ3とを一体の装置のような感覚で把持することができる。
【0089】
また、図4に示すように、ハウジング31の主面は、左側の角部分が、右側の角部分よりも丸みを帯びた形状になっている。すなわち、ハウジング31の上側面と左側面との接続部分、および、ハウジング31の下側面と左側面との接続部分は、その上側面と右側面との接続部分、および、その下側面と右側面との接続部分に比べて、丸くなっている(換言すれば、面取りにおけるRが大きい)。したがって、左コントローラ3が本体装置2に装着された場合(図1参照)には、一体型装置の左側が丸みを帯びた形状となるので、ユーザにとって持ちやすい形状となる。
【0090】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。図4に示すように、アナログスティック32が、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部の一例である。アナログスティック32は、ハウジング31の主面に平行な全方向(すなわち、上下左右および斜め方向を含む、360°の方向)に傾倒可能なスティック部材を有する。ユーザは、スティック部材を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、方向入力部は、十字キーまたはスライドスティック等であってもよい。また、本実施形態においては、スティック部材を(ハウジング31に垂直な方向に)押下する入力が可能である。すなわち、アナログスティック32は、スティック部材の傾倒方向および傾倒量に応じた方向および大きさの入力と、スティック部材に対する押下入力とを行うことが可能な入力部である。
【0091】
左コントローラ3は、4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および、左方向ボタン36)を備える。図4に示すように、これら4つの操作ボタン33~36は、ハウジング31の主面においてアナログスティック32の下側に設けられる。なお、本実施形態においては、左コントローラ3の主面に設けられる操作ボタンを4つとするが、操作ボタンの数は任意である。これらの操作ボタン33~36は、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。なお、本実施形態においては、各操作ボタン33~36は方向入力を行うために用いられてもよいことから、各操作ボタン33~36を、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および、左方向ボタン36と呼んでいる。ただし、各操作ボタン33~36は、方向入力以外の指示を行うために用いられてもよい。
【0092】
また、左コントローラ3は録画ボタン37を備える。図4に示すように、録画ボタン37は、ハウジング31の主面に設けられ、より具体的には、主面における右下領域に設けられる。録画ボタン37は、本体装置2のディスプレイ12に表示される画像を保存する指示を行うためのボタンである。例えば、ディスプレイ12にゲーム画像が表示されている場合において、ユーザは、録画ボタン37を押下することによって、押下された時点で表示されているゲーム画像を、例えば本体装置2の記憶部に保存することができる。
【0093】
また、左コントローラ3は「-」の文字の形状をした-(マイナス)ボタン47を備える。図4に示すように、-ボタン47は、ハウジング31の主面に設けられ、より具体的には、主面における右上領域に設けられる。-ボタン47は、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。-ボタン47は、例えば、ゲームアプリケーションにおいてセレクトボタン(例えば、選択項目の切り替えに用いられるボタン)として用いられる。
【0094】
左コントローラ3の主面に設けられる各操作部(具体的には、アナログスティック32および上記各ボタン33~37、47)は、左コントローラ3が本体装置2に装着される場合、一体型装置を把持するユーザの例えば左手の親指によって操作される。また、左コントローラ3が本体装置2から外された状態において両手で横向きに把持されて使用される場合、上記各操作部は、左コントローラ3を把持するユーザの例えば左右の手の親指で操作される。具体的には、この場合、アナログスティック32はユーザの左手の親指で操作され、各操作ボタン33~36はユーザの右手の親指で操作される。
【0095】
左コントローラ3は、第1Lボタン38を備える。また、左コントローラ3は、ZLボタン39を備える。これらの操作ボタン38および39は、上記操作ボタン33~36と同様、本体装置2で実行される各種プログラムに応じた指示を行うために用いられる。図4に示すように、第1Lボタン38は、ハウジング31の側面のうちの左上部分に設けられる。また、ZLボタン39は、ハウジング31の側面から裏面にかけての左上部分(厳密には、ハウジング31を表側から見たときの左上部分)に設けられる。つまり、ZLボタン39は、第1Lボタン38の後側(図1に示すz軸正方向側)に設けられる。本実施形態においては、ハウジング31の左上部分が丸みを帯びた形状であるので、第1Lボタン38およびZLボタン39は、ハウジング31の当該左上部分の丸みに応じた丸みを帯びた形状を有する。左コントローラ3が本体装置2に装着される場合、第1Lボタン38およびZLボタン39は、一体型装置における左上部分に配置されることになる。
【0096】
左コントローラ3は、上述のスライダ40を備えている。図4に示すように、スライダ40は、ハウジング31の右側面において、上下方向に延びるように設けられる。スライダ40は、本体装置2の左レール部材15(より具体的には、左レール部材15の溝)と係合可能な形状を有している。したがって、左レール部材15に係合したスライダ40は、スライド方向(換言すれば左レール部材15が延びる方向)に垂直な向きに関しては固定されて外れないようになっている。
【0097】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。端子42は、左コントローラ3が本体装置2に装着された場合に、本体装置2の左側端子17(図3)と接触する位置に設けられる。端子42の具体的な位置は任意である。本実施形態においては、図4に示すように、端子42は、スライダ40の装着面によって外部に露出しない位置に設けられる。また、本実施形態においては、端子42は、スライダ40の装着面における下側の端部付近に設けられる。
【0098】
また、左コントローラ3は、第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらのボタン43および44は、他の操作ボタン33~36と同様、本体装置2で実行される各種プログラムに応じた指示を行うために用いられる。図4に示すように、第2Lボタン43および第2Rボタン44は、スライダ40の装着面に設けられる。第2Lボタン43は、スライダ40の装着面において、上下方向(図1に示すy軸方向)に関する中央よりも上側に設けられる。第2Rボタン44は、スライダ40の装着面において、上下方向に関する中央よりも下側に設けられる。第2Lボタン43および第2Rボタン44は、左コントローラ3が本体装置2に装着されている状態では押下することができない位置に配置されている。つまり、第2Lボタン43および第2Rボタン44は、左コントローラ3を本体装置2から外した場合において用いられるボタンである。第2Lボタン43は、例えば、本体装置2から外された左コントローラ3をスライダ40の装着面を上にして横長となる向きで把持するユーザの左手の人差し指または中指で操作される。また、第2Rボタン44は、例えば、本体装置2から外された左コントローラ3をスライダ40の装着面を上にして横長となる向きで把持するユーザの右手の人差し指または中指で操作される。また、左コントローラ3がステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられた場合、当該ステアリングホイール型アタッチメント200を把持するユーザの左右の手の人差し指または中指によって当該ステアリングホイール型アタッチメント200に設けられた操作部を操作することによって、第2Lボタン43および第2Rボタン44をそれぞれ操作することができる。
【0099】
左コントローラ3は、ペアリングボタン46を備える。本実施形態において、ペアリングボタン46は、左コントローラ3と本体装置2との無線通信に関する設定(ペアリングとも言う)処理を指示するため、および、左コントローラ3のリセット処理を指示するために用いられる。なお、他の実施形態においては、ペアリングボタン46は、上記設定処理およびリセット処理のいずれか一方の機能のみを有するものであってもよい。例えば、ペアリングボタン46に対して短押し操作が行われた場合(具体的には、ペアリングボタン46が所定時間よりも短い時間だけ押下された場合)、左コントローラ3は、上記設定処理を実行する。また、ペアリングボタン46に対して長押し操作が行われた場合(具体的には、ペアリングボタン46が上記所定時間以上押し続けられた場合)、左コントローラ3は、リセット処理を実行する。本実施形態においては、ペアリングボタン46は、図4に示すように、スライダ40の装着面に設けられる。このように、ペアリングボタン46は、左コントローラ3が本体装置2に装着されている状態では見えない位置に配置されている。つまり、ペアリングボタン46は、左コントローラ3を本体装置2から外した場合において用いられる。
【0100】
なお、本実施形態において、スライダ40の装着面に設けられるボタン(具体的には、第2Lボタン43、第2Rボタン44、およびペアリングボタン46)は、当該装着面に対して突出しないように設けられる。すなわち、上記ボタンの上面(換言すれば押下面)は、スライダ40の装着面と同じ面に配置されるか、あるいは、装着面よりも凹んだ位置に配置される。これによれば、スライダ40が本体装置2の左レール部材15に装着された状態において、スライダ40を左レール部材15に対してスムーズにスライドさせることができる。
【0101】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態において、ハウジング51は、略板状である。また、ハウジング51の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、図1に示すz軸負方向側の面)は、大略的には矩形形状である。また、本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0102】
右コントローラ4のハウジング51は、左コントローラ3のハウジング31と同様、その上下方向の長さは、本体装置2のハウジング11の上下方向の長さとほぼ同じであり、その厚さは、本体装置2のハウジング11の厚さとほぼ同じである。したがって、右コントローラ4が本体装置2に装着された場合(図1参照)には、ユーザは、本体装置2と右コントローラ4とを一体の装置のような感覚で把持することができる。
【0103】
また、図5に示すように、ハウジング51の主面は、右側の角部分が、左側の角部分よりも丸みを帯びた形状になっている。すなわち、ハウジング51の上側面と右側面との接続部分、および、ハウジング51の下側面と右側面との接続部分は、その上側面と左側面との接続部分、および、その下側面と左側面との接続部分に比べて、丸くなっている(換言すれば、面取りにおけるRが大きい)。したがって、右コントローラ4が本体装置2に装着された場合(図1参照)には、一体型装置の右側が丸みを帯びた形状となるので、ユーザにとって持ちやすい形状となる。
【0104】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、および、Yボタン56)を備える。本実施形態においては、これら4つの操作ボタン53~56は、左コントローラ3の4つの操作ボタン33~36と同じ機構である。図5に示すように、これらアナログスティック52および各操作ボタン53~56は、ハウジング51の主面に設けられる。なお、本実施形態においては、右コントローラ4の主面に設けられる操作ボタンを4つとするが、操作ボタンの数は任意である。
【0105】
ここで、本実施形態においては、右コントローラ4における2種類の操作部(アナログスティックおよび操作ボタン)の位置関係は、左コントローラ3におけるこれら2種類の操作部の位置関係とは反対になっている。すなわち、右コントローラ4においては、アナログスティック52は各操作ボタン53~56の上方に配置されるのに対して、左コントローラ3においては、アナログスティック32は各操作ボタン33~36の下方に配置される。このような配置によって、左コントローラ3および右コントローラ4を本体装置2から外して使用する場合に似たような操作感覚で使用することができる。
【0106】
また、右コントローラ4は、「+」の文字の形状をした+(プラス)ボタン57を備える。図5に示すように、+ボタン57は、ハウジング51の主面に設けられ、より具体的には、主面の左上領域に設けられる。+ボタン57は、他の操作ボタン53~56と同様、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。+ボタン57は、例えば、ゲームアプリケーションにおいてスタートボタン(例えば、ゲーム開始の指示に用いられるボタン)として用いられる。
【0107】
右コントローラ4は、ホームボタン58を備える。図5に示すように、ホームボタン58は、ハウジング51の主面に設けられ、より具体的には、主面の左下領域に設けられる。ホームボタン58は、本体装置2のディスプレイ12に所定のメニュー画面を表示させるためのボタンである。メニュー画面は、例えば、本体装置2において実行可能な1以上のアプリケーションのうちからユーザが指定したアプリケーションを起動することが可能な画面である。メニュー画面は、例えば、本体装置2の起動時に表示されてもよい。本実施形態においては、本体装置2においてアプリケーションが実行されている状態(すなわち、当該アプリケーションの画像がディスプレイ12に表示されている状態)において、ホームボタン58が押下されると、所定の操作画面がディスプレイ12に表示されてもよい(このとき、操作画面に代えてメニュー画面が表示されてもよい)。なお、操作画面は、例えば、アプリケーションを終了してメニュー画面をディスプレイ12に表示させる指示、および、アプリケーションを再開する指示等を行うことが可能な画面である。
【0108】
右コントローラ4の主面に設けられる各操作部(具体的には、アナログスティック52および上記各ボタン53~58)は、右コントローラ4が本体装置2に装着される場合、一体型装置を把持するユーザの例えば右手の親指によって操作される。また、右コントローラ4が本体装置2から外された状態において両手で横向きに把持されて使用される場合、上記各操作部は、右コントローラ4を把持するユーザの例えば左右の手の親指で操作される。具体的には、この場合、アナログスティック52はユーザの左手の親指で操作され、各操作ボタン53~56はユーザの右手の親指で操作される。
【0109】
右コントローラ4は、第1Rボタン60を備える。また、右コントローラ4は、ZRボタン61を備える。図5に示すように、第1Rボタン60は、ハウジング51の側面のうちの右上部分に設けられる。また、ZRボタン61は、ハウジング51の側面から裏面にかけての右上部分(厳密には、ハウジング51を表側から見たときの右上部分)に設けられる。つまり、ZRボタン61は、第1Rボタン60の後側(図1に示すz軸正方向側)に設けられる。本実施形態においては、ハウジング51の右上部分が丸みを帯びた形状であるので、第1Rボタン60およびZRボタン61は、ハウジング51の当該右上部分の丸みに応じた丸みを帯びた形状を有する。右コントローラ4が本体装置2に装着される場合、第1Rボタン60およびZRボタン61は、一体型装置における右上部分に配置されることになる。
【0110】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様のスライダ機構を備えている。すなわち、右コントローラ4は、上述のスライダ62を備えている。図5に示すように、スライダ62は、ハウジング51の左側面において、上下方向に延びるように設けられる。スライダ62は、本体装置2の右レール部材19(より具体的には、右レール部材19の溝)と係合可能な形状を有している。したがって、右レール部材19に係合したスライダ62は、スライド方向(換言すれば右レール部材19が延びる方向)に垂直な向きに関しては固定されて外れないようになっている。
【0111】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。端子64は、右コントローラ4が本体装置2に装着された場合に、本体装置2の右側端子21(図3)と接触する位置に設けられる。端子64の具体的な位置は任意である。本実施形態においては、図5に示すように、端子64は、スライダ62の装着面によって外部に露出しない位置に設けられる。本実施形態においては、端子64は、スライダ62の装着面における下側の端部付近に設けられる。
【0112】
また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。これらのボタン65および66は、他の操作ボタン53~56と同様、本体装置2で実行される各種プログラムに応じた指示を行うために用いられる。図5に示すように、第2Lボタン65および第2Rボタン66は、スライダ62の装着面に設けられる。第2Lボタン65は、スライダ62の装着面において、上下方向(図1に示すy軸方向)に関する中央よりも下側に設けられる。第2Rボタン66は、スライダ62の装着面において、上下方向に関する中央よりも上側に設けられる。第2Lボタン65および第2Rボタン66は、左コントローラ3の第2Lボタン43および第2Rボタン44と同様、右コントローラ4が本体装置2に装着されている状態では押下することができない位置に配置されており、右コントローラ4を本体装置2から外した場合において用いられるボタンである。第2Lボタン65は、例えば、本体装置2から外された右コントローラ4をスライダ62の装着面を上にして横長となる向きで把持するユーザの左手の人差し指または中指で操作される。また、第2Rボタン66は、例えば、本体装置2から外された右コントローラ4をスライダ62の装着面を上にして横長となる向きで把持するユーザの右手の人差し指または中指で操作さる。また、右コントローラ4がステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられた場合、当該ステアリングホイール型アタッチメント200を把持するユーザの左右の手の人差し指または中指によって当該ステアリングホイール型アタッチメント200に設けられた操作部を操作することによって、第2Lボタン65および第2Rボタン66をそれぞれ操作することができる。
【0113】
右コントローラ4は、ペアリングボタン69を備える。ペアリングボタン69は、左コントローラ3のペアリングボタン46と同様、右コントローラ4と本体装置2との無線通信に関する設定(ペアリングとも言う)処理を指示するため、および、右コントローラ4のリセット処理を指示するために用いられる。上記設定処理およびリセット処理については、左コントローラ3におけるこれらの処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。また、本実施形態においては、ペアリングボタン69は、図5に示すように、スライダ62の装着面に設けられる。つまり、ペアリングボタン69は、左コントローラ3のペアリングボタン46と同様の理由で、右コントローラ4が本体装置2に装着されている状態では見えない位置に配置されている。
【0114】
また、右コントローラ4においても左コントローラ3と同様、スライダ62の装着面に設けられるボタン(具体的には、第2Lボタン65、第2Rボタン66、およびペアリングボタン69)は、当該装着面に対して突出しないように設けられる。これによって、スライダ62が本体装置2の右レール部材19に装着された状態において、スライダ62を右レール部材19に対してスムーズにスライドさせることができる。
【0115】
また、ハウジング51の下側面には、窓部68が設けられる。右コントローラ4は、ハウジング51の内部に配置される赤外撮像部123および赤外発光部124を備えている。赤外撮像部123は、右コントローラ4の下方向(図5に示すy軸負方向)を撮像方向として、窓部68を介して右コントローラ4の周囲を撮像する。赤外発光部124は、右コントローラ4の下方向(図5に示すy軸負方向)を中心とする所定範囲を照射範囲として、赤外撮像部123が撮像する撮像対象部材に窓部68を介して赤外光を照射する。
【0116】
また、右コントローラ4は、NFC通信部122を備える。NFC通信部122は、NFC(Near Field Communication)の規格に基づく近距離無線通信を行う。NFC通信部122は、近距離無線通信に用いられるアンテナ122aと、アンテナ122aから送出すべき信号(電波)を生成する回路(例えばNFCチップ)とを有する。例えば、アンテナ122aは、上記近距離無線通信の際にターゲットとなる他の無線通信装置(例えばNFCタグ)がハウジング51の主面の下方領域と近接または接する他の装置に配置された場合に、当該無線通信装置と上記近距離無線通信が可能となるハウジング51の内部の位置に設けられる。なお、近距離無線通信は、NFCの規格に基づくものに限らず、任意の近接通信(非接触通信とも言う)であってもよい。近接通信には、例えば、一方の装置からの電波によって(例えば電磁誘導によって)他方の装置に起電力を発生させる通信方式が含まれる。
【0117】
なお、上記左コントローラ3および右コントローラ4において、ハウジング31または51に設けられる各構成要素(具体的には、スライダ、スティック、およびボタン等)の形状、数、および、設置位置は任意である。例えば、他の実施形態においては、左コントローラ3および右コントローラ4は、アナログスティックとは別の種類の方向入力部を備えていてもよい。また、スライダ40または62は、本体装置2に設けられるレール部材15または19の位置に応じた位置に配置されてよく、例えば、ハウジング31または51の主面または裏面に配置されてもよい。また、他の実施形態においては、左コントローラ3および右コントローラ4は、上記各構成要素のうちいくつかを備えていない構成であってもよい。
【0118】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、図3に示す構成の他、図6に示す各構成要素81~98を備える。これらの構成要素81~98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0119】
本体装置2は、CPU(Central Processing Unit)81を備える。CPU81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部である。CPU81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、各スロット23および24に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0120】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、CPU81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0121】
本体装置2は、第1スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。また、本体装置2は、第2スロットI/F92を備える。第1スロットI/F91および第2スロットI/F92は、CPU81に接続される。第1スロットI/F91は、第1スロット23に接続され、第1スロット23に装着された第1の種類の記憶媒体(例えば、SDカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、CPU81の指示に応じて行う。第2スロットI/F92は、第2スロット24に接続され、第2スロット24に装着された第2の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、CPU81の指示に応じて行う。
【0122】
CPU81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0123】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、CPU81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0124】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、CPU81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0125】
CPU81は、上述の左側端子17、右側端子21、および、下側端子27に接続される。CPU81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、CPU81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、CPU81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0126】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、ユーザは、複数の左コントローラ3および複数の右コントローラ4を用いて本体装置2に対する入力を行うことができる。
【0127】
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とCPU81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、CPU81へ出力する。
【0128】
また、ディスプレイ12は、CPU81に接続される。CPU81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0129】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、CPU81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。すなわち、コーデック回路87は、CPU81から音声データを受け取った場合、当該音声データに対してD/A変換を行って得られる音声信号をスピーカ88または音声入出力端子25へ出力する。これによって、スピーカ88あるいは音声入出力端子25に接続された音声出力部(例えば、イヤホン)から音が出力される。また、コーデック回路87は、音声入出力端子25から音声信号を受け取った場合、音声信号に対してA/D変換を行い、所定の形式の音声データをCPU81へ出力する。また、音量ボタン26は、CPU81に接続される。CPU81は、音量ボタン26に対する入力に基づいて、スピーカ88または上記音声出力部から出力される音量を制御する。
【0130】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびCPU81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、CPU81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。また、電力制御部97は、電源ボタン28に接続される。電力制御部97は、電源ボタン28に対する入力に基づいて、上記各部への電力供給を制御する。すなわち、電力制御部97は、電源ボタン28に対して電源をオフする操作が行われた場合、上記各部の全部または一部への電力供給を停止し、電源ボタン28に対して電源をオンする操作が行われた場合、電力制御部97は、上記各部の全部または一部への電力供給を開始する。また、電力制御部97は、電源ボタン28に対する入力を示す情報(具体的には、電源ボタン28が押下されているか否かを示す情報)をCPU81へ出力する。
【0131】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0132】
また、本体装置2は、本体装置2内部の熱を放熱するための冷却ファン96を備える。冷却ファン96が動作することによって、ハウジング11の外部の空気が吸気孔11dから導入されるとともに、ハウジング11内部の空気が排気孔11cから放出されることで、ハウジング11内部の熱が放出される。冷却ファン96は、CPU81に接続され、冷却ファン96の動作はCPU81によって制御される。また、本体装置2は、本体装置2内の温度を検出する温度センサ95を備える。温度センサ95は、CPU81に接続され、温度センサ95の検出結果がCPU81へ出力される。CPU81は、温度センサ95の検出結果に基づいて、冷却ファン96の動作を制御する。
【0133】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、図6で示しているため図7では省略している。
【0134】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0135】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0136】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および46)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0137】
左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。また、左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
【0138】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、または、センサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0139】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。また、本体装置2は、左コントローラ3の動きおよび/または姿勢に関する情報を、操作データ(具体的には、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果)に基づいて算出することができる。
【0140】
左コントローラ3は、振動によってユーザに通知を行うための振動子107を備える。本実施形態においては、振動子107は、本体装置2からの指令によって制御される。すなわち、通信制御部101は、本体装置2からの上記指令を受け取ると、当該指令に従って振動子107を駆動させる。ここで、左コントローラ3は、増幅器106を備える。通信制御部101は、上記指令を受け取ると、指令に応じた制御信号を増幅器106へ出力する。増幅器106は、通信制御部101からの制御信号を増幅して、振動子107を駆動させるための駆動信号を生成して振動子107へ与える。これによって振動子107が動作する。
【0141】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。電力制御回路は、バッテリから上記各部への電力供給を制御する。また、バッテリは、端子42に接続される。本実施形態においては、左コントローラ3が本体装置2に装着される場合、所定の条件下で、バッテリは、端子42を介して本体装置2からの給電によって充電される。
【0142】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0143】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部(具体的には、各ボタン113、アナログスティック52、加速度センサ114、および、角速度センサ115)を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0144】
また、右コントローラ4は、振動子117および増幅器116を備える。振動子117および増幅器116は、左コントローラ3の振動子107および増幅器106と同様に動作する。すなわち、通信制御部111は、本体装置2からの指令に従って、増幅器116を用いて振動子117を動作させる。
【0145】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。すなわち、電力供給部118は、バッテリから給電を受ける各部への電力供給を制御する。また、右コントローラ4が本体装置2に装着される場合、所定の条件下で、バッテリは、端子64を介して本体装置2からの給電によって充電される。
【0146】
右コントローラ4は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行うNFC通信部122を備える。NFC通信部122は、いわゆるNFCリーダ・ライタの機能を有する。ここで、本明細書において近距離無線通信とは、一方の装置(ここでは、右コントローラ4)からの電波によって(例えば電磁誘導によって)他方の装置(ここでは、アンテナ122aと近接する装置)に起電力を発生させる通信方式が含まれる。他方の装置は、発生した起電力によって動作することが可能であり、電源を有していてもよいし有していなくてもよい。NFC通信部122は、右コントローラ4(アンテナ122a)と通信対象とが接近した場合(典型的には、両者の距離が十数センチ以下となった場合)に当該通信対象との間で通信可能となる。通信対象は、NFC通信部122との間で近距離無線通信が可能な任意の装置であり、例えばNFCタグやNFCタグの機能を有する記憶媒体である。ただし、通信対象は、NFCのカードエミュレーション機能を有する他の装置であってもよい。
【0147】
また、右コントローラ4は、赤外撮像部123を備える。赤外撮像部123は、右コントローラ4の周囲を撮像する赤外線カメラを有する。赤外撮像部123は、環境光によって撮像を行ってもよいが、本実施例においては、赤外線を照射する赤外発光部124を有する。赤外発光部124は、例えば、赤外線カメラが画像を撮像するタイミングと同期して、赤外線を照射する。
【0148】
右コントローラ4は、処理部121を備える。処理部121は、通信制御部111に接続されるとともに、NFC通信部122に接続される。処理部121は、本体装置2からの指令に応じて、NFC通信部122に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じてNFC通信部122の動作を制御する。また、処理部121は、NFC通信部122の起動を制御したり、通信対象(例えば、NFCタグ)に対するNFC通信部122の動作(具体的には、読み出しおよび書き込み等)を制御したりする。また、処理部121は、通信対象に送信されるべき情報を通信制御部111を介して本体装置2から受信してNFC通信部122へ渡したり、通信対象から受信された情報をNFC通信部122から取得して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。
【0149】
また、処理部121は、CPUやメモリ等を含み、右コントローラ4に備えられた図示しない記憶装置(例えば、不揮発性メモリやハードディスク等)に記憶された所定のプログラム(例えば、画像処理や各種演算を行うためのアプリケーションプログラム)に基づいて、本体装置2からの指令に応じて赤外撮像部123に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、赤外撮像部123に撮像動作を行わせたり、撮像結果に基づく情報(例えば、撮像画像の情報、あるいは、当該情報から算出される情報等)を取得および/または算出して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。また、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124に対する管理処理を実行する。
【0150】
次に、図8図11を参照して、付属装置の一例であるステアリングホイール型アタッチメント200について説明する。なお、図8は、ステアリングホイール型アタッチメント200の外観の一例を示す斜視図である。図9は、ステアリングホイール型アタッチメント200の外観の一例を示す六面図である。なお、図9の(a)部は、ステアリングホイール型アタッチメント200の正面図であり、(b)部はステアリングホイール型アタッチメント200の上面図であり、(c)部はステアリングホイール型アタッチメント200の右側面図であり、(d)部はステアリングホイール型アタッチメント200の下面図であり、(e)部はステアリングホイール型アタッチメント200の左側面図であり、(f)部はステアリングホイール型アタッチメント200の背面図である。図10は、断面A-Aから見たステアリングホイール型アタッチメント200の構成の一例を示す断面図である。図11は、断面B-Bから見たステアリングホイール型アタッチメント200の構成の一例を示す断面図である。
【0151】
図8図11において、ステアリングホイール型アタッチメント200は、本体把持部201、可動部202、および付勢部203を少なくとも有している。
【0152】
本体把持部201は、周縁が略円形に形成されたステアリングホイール型のリム部(別の呼び方として、操舵部やホイール部とも言う)を有する。図8および図9に示した例では、本体把持部201は、円輪状のリム部が設けられている。なお、リム部の形状は、円輪状でなくてもよく、円輪の一部が削除された形状、円輪の一部が変形した形状、楕円形状、ドロップハンドル型形状、外周部に複数の突起部位が設けられた形状等、ユーザが把持して操舵可能な形状であればどのような形状であってもよい。また、リム部の断面形状は、円形でなくてもよく、楕円形、小判型形状、多角形、角丸多角形、変形した円形等、他の断面形状であってもよい。本体把持部201は、上記リム部の中央付近(例えば、略円形の中心付近)に、凹んだ形状の固定部201aが形成されている。固定部201aは、左コントローラ3または右コントローラ4を横方向に係合可能な凹んだ形状で形成され、当該凹んだ形状の上下壁には、複数の付勢部203(本実施例では、3つの付勢部203a、203b、および203c)が設けられている。また、固定部201aの凹んだ形状の上壁には、一対の可動部202が設けられている。
【0153】
本体把持部201は、固定部201aが形成される前面側部位となる前部201fと後面側部位(後述する可動部202の操作部位202Leおよび202Reが設けられる部位)となる後部201rとを接合することによって構成される。ここで、図11等から明らかなように、前部201fと後部201rとの接合面は、リム部の外周においては前面側と後面側の略中央付近に設けられるが、リム部の内周においては前面側と後面側の中央より前面側に設けられている。このように前部201fと後部201rとの接合面を形成することによって、ユーザがリム部を把持した際に当該リム部の内周側に設けられる接合面と接触しにくくなり、操作時の感触を向上させることができる。なお、ステアリングホイール型アタッチメント200において固定部201aが形成される前面側は、ステアリングホイール型アタッチメント200を操作するユーザの正面側となり、可動部202の操作部位202Leおよび202Reが設けられる後面側は当該ユーザから見て背面側となる。したがって、後述する説明では、ステアリングホイール型アタッチメント200において、ユーザが操作のために把持した際に、ユーザ側を向く面を「正面」、当該「正面」の裏側となる面を「背面」と記載することがある。なお、別の観点として、ステアリングホイール型アタッチメント200において固定部201aが形成される側を「正面」、可動部202の操作部位202Leおよび202Reが設けられる側を「背面」とみなしてもよい。
【0154】
図10に示すように、本体把持部201の固定部201aの底面(後面側の面)には、左右一対の窪み部201aLおよび201aRが形成される。後述により明らかとなるが、窪み部201aLは、固定部201aに左コントローラ3が取り付けられる際に左コントローラ3の背面に設けられているZLボタン39等で形成されている背面突出部と係合する。また、窪み部201aRは、固定部201aに右コントローラ4が取り付けられる際に右コントローラ4の背面に設けられているZRボタン61等で形成されている背面突出部と係合する。ここで、上記背面突出部と窪み部201aLまたは201aRとの係合は、それぞれの部位全体が当接していない状態でもよく、それぞれの部位同士の当接がない状態でもよい。また、本体把持部201の固定部201aの下壁における中央の一部を円弧形状に切り取った、取り外し窓部201bが形成されている。
【0155】
可動部202は、一対の左可動部202Lおよび右可動部202Rによって構成される。左可動部202Lは、左操作部位202Le、左突出部位202Lw、および左軸部202Lp(図15参照)を有する。左操作部位202Leは、本体把持部201の背面左側から外部に抜け出ており、ステアリングホイール型アタッチメント200を把持するユーザの左手の人差し指や中指等によって下方向に押下可能に設けられている。左ボタン押下部位202Lwは、本体把持部201の固定部201aの左側上壁から突出するように設けられており、左突出部位として機能することもできる。ここで、「突出する」とは、ユーザ操作に応じて動いた場合だけ左側上壁から突出する態様だけでなく、当該ユーザ操作が行われる前から左側上壁より突出状態であり、当該ユーザ操作に応じて左側上壁からさらに離れる方向へ動く態様を含んでいる。そして、左操作部位202Leが押下操作された場合、左軸部202Lpを中心に左可動部202Lが回動することによって、左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内に突出する。また、左操作部位202Leが押下操作されていない場合、左軸部202Lpを中心に可動部202Lが逆方向に付勢されて回動することによって、左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内から退避する。なお、左ボタン押下部位202Lwが設けられる固定部201a内における位置については、後述する。
【0156】
右可動部202Rは、右操作部位202Re、右ボタン押下部位202Rw、および右軸部202Rp(図15図17参照)を有する。右操作部位202Reは、本体把持部201の背面右側から外部に抜け出ており、ステアリングホイール型アタッチメント200を把持するユーザの右手の人差し指や中指等によって下方向に押下可能に設けられている。右ボタン押下部位202Rwは、本体把持部201の固定部201aの右側上壁から突出可能に設けられており、右突出部位として機能することもできる。ここで、突出可能とは、ユーザ操作に応じて動いた場合だけ右側上壁から突出する態様だけでなく、当該ユーザ操作が行われる前から右側上壁より突出状態であり、当該ユーザ操作に応じて右側上壁からさらに離れる方向へ動く態様を含んでいる。そして、右操作部位202Reが押下操作された場合、右軸部202Rpを中心に右可動部202Rが回動することによって、右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出する。また、右操作部位202Reが押下操作されていない場合、右軸部202Rpを中心に可動部202Rが逆方向に付勢されて回動することによって、右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内から退避する。なお、右ボタン押下部位202Rwが設けられる固定部201a内における位置については、後述する。
【0157】
図9に示すように、ステアリングホイール型アタッチメント200におけるリム部より背面側には、左可動部202Lの左操作部位202Le、右可動部202Rの右操作部位202Re、および本体把持部201の後部201rが配置されている。ここで、上記背面側に配置されている3つの構成要素のうち、ステアリングホイール型アタッチメント200における最後方には、本体把持部201の後部201rが設けられている。具体的には、図9に示すように、後部201rは、左操作部位202Lおよび右操作部位202Reの最後方端部より、距離Xだけさらに後方まで突き出た状態で形成されている。このように、ステアリングホイール型アタッチメント200における最後方に本体把持部201の一部を配設することによって、当該一部を可動部202に対するガード部として機能させることができる。例えば、上記ガード部は、ステアリングホイール型アタッチメント200の背面を下にして平らな面の上などに載置した場合、当該載置した面から可動部202に与えられる予期せぬ衝撃または圧力を緩和することが可能となる。
【0158】
付勢部203は、例えば、3つの付勢部203a、203b、および203cによって構成され、それぞれ固定部201aに取り付けられた左コントローラ3または右コントローラ4が固定部201aから外れないように保持する弾性部材(例えば、シリコンゴム等のゴム部材)でそれぞれ構成される。図9に示すように、付勢部203aは、本体把持部201の固定部201aの上壁中央に、当該上壁から下方に突出した状態で固設される。付勢部203bは、左ボタン押下部位202Lwの真下または外側(左側)となる本体把持部201の固定部201aの左側下壁に、当該下壁から上方に突出した状態で固設される。付勢部203cは、右ボタン押下部位202Rwの真下または外側(右側)となる本体把持部201の固定部201aの右側下壁に、当該下壁から上方に突出した状態で固設される。
【0159】
なお、付勢部203a、203b、および203cを構成する弾性部材は、ばね部材(板ばね、コイルばね等)や発泡部材(スポンジ等)であってもよい。また、付勢部203a、203b、および203cは、弾性部材で構成されていなくてもよく、弱粘着性の粘着テープや面ファスナー等によって構成されてもよい。また、付勢部203a、203b、および203cは、固定部201aの壁面と一体的に形成されていてもよい。また、付勢部203a、203b、および203cは、固定部201aの壁面から突出していなくてもよく、壁面に形成された凹部によって構成されてもよい。例えば、壁面に形成された凹部と左コントローラ3または右コントローラ4の側面とを係合することによって、固定部201aに取り付けられた左コントローラ3または右コントローラ4が外れないように保持することも可能である。
【0160】
次に、図12図14を参照して、ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3または右コントローラ4が取り付けられた状態について説明する。なお、図12は、ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3または右コントローラ4を取り付ける状態の一例を示す説明図である。図13は、ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3が取り付けられた状態の一例を示す正面図である。図14は、ステアリングホイール型アタッチメント200に右コントローラ4が取り付けられた状態の一例を示す正面図である。
【0161】
図12において、ステアリングホイール型アタッチメント200には、左コントローラ3および右コントローラ4の何れとも脱着可能に取り付けることができ、何れか一方を取り付けることができる。例えば、ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3を取り付ける場合、左コントローラ3において本体装置2と接合される右側面(図4におけるx軸負方向側に形成されている側面)が本体把持部201における固定部201aの上壁と沿い、左コントローラ3の背面(図4におけるz軸正方向側に形成されている背面)が固定部201aの底面と当接するように、左コントローラ3のハウジング31を固定部201aに係合させる。また、ステアリングホイール型アタッチメント200に右コントローラ4を取り付ける場合、右コントローラ4において本体装置2と接合される左側面(図5におけるx軸正方向側に形成されている側面)が本体把持部201における固定部201aの上壁と沿い、右コントローラ4の背面(図5におけるz軸正方向側に形成されている背面)が固定部201aの底面と当接するように、右コントローラ3のハウジング51を固定部201aに係合させる。
【0162】
図13に示すように、ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3を取り付ける場合、ステアリングホイール型アタッチメント200における固定部201aの底面と左コントローラ3の背面とが当接するように、左コントローラ3が固定部201a内に係合される。この場合、固定部201aの底面左側に形成された窪み部201aL(図10参照)は、左コントローラ3の背面に設けられているZLボタン39等で形成されている背面突出部(図4参照)と係合した状態となる。また、左コントローラ3の右側面(図4におけるx軸負方向側に形成されている側面であり、固定部201aに取り付けられる状態では上方を向く面となる側面)の中央付近の部位が付勢部203aによって支持される。左コントローラ3の左側面(図4におけるx軸正方向側に形成されている側面であり、固定部201aに取り付けられる状態では下方を向く面となる側面)における第2Lボタン43と対向する位置付近の部位が付勢部203bによって支持される。左コントローラ3の左側面における第2Rボタン44と対向する位置付近の部位が付勢部203cによって支持される。このように、固定部201aに左コントローラ3が取り付けられた場合、左コントローラ3の両側面(固定部201aに取り付けられる状態では上下方向を向く面となる両側面)は、3つの付勢部203a、203b、および203cによってそれぞれ支持される。
【0163】
また、固定部201aの横幅は、左コントローラ3の横幅(図4におけるy軸方向の長さ)より、長さS1大きく形成されている。したがって、左コントローラ3は、固定部201aの左壁と当接した状態で固定部201aに取り付けることも可能であるし、固定部201aの右壁と当接した状態で固定部201aに取り付けることも可能であるし、固定部201aの左右壁の何れとも当接しない状態で固定部201aに取り付けることも可能である。しかしながら、本実施例において左コントローラ3を固定部201a内に取り付ける場合は、本体把持部201に表記された標識MLと左コントローラ3の-ボタン47との左右位置を一致させて、左コントローラ3において右側の側面(図4におけるy軸負方向側に形成されている下側面)が固定部201aの右壁と当接するように、左コントローラ3のハウジング31を固定部201aに係合させる。このように固定部201a内において左コントローラ3の左右方向が位置決めされることによって、第2Lボタン43と左可動部202Lの左ボタン押下部位202Lwとの左右方向の位置が一致し、第2Rボタン44と右可動部202Rの右ボタン押下部位202Rwとの左右方向の位置が一致する。したがって、左コントローラ3が上記位置に固定部201a内において取り付けられた状態で左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内に突出した場合、左ボタン押下部位202Lwが第2Lボタン43を押下することになる。また、左コントローラ3が上記位置に固定部201a内において取り付けられた状態で右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出した場合、右ボタン押下部位202Rwが第2Rボタン44を押下することになる。つまり、ユーザは、本体把持部201に表記された標識MLの位置と一致するように左コントローラ3を固定部201aに取り付けることによって、ステアリングホイール型アタッチメント200に左コントローラ3を取り付ける方向を容易に認識することができ、固定部201a内に取り付ける正確な位置も把握することが可能となる。
【0164】
ここで、上述したように、付勢部203bが左ボタン押下部位202Lwの真下または外側となる位置に設けられ、付勢部203cが右ボタン押下部位202Rwの真下または外側となる位置に設けられている。つまり、左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内に突出することによって第2Lボタン43を押下した場合、その真下よりやや左側の位置において付勢部203bが支持する、またはその下方両側の位置を付勢部203bおよび付勢部203cが支持する状態となるため、第2Lボタン43を安定して押下することが可能となる。また、右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出することによって第2Rボタン44を押下した場合、その真下よりやや右側の位置において付勢部203cが支持する、またはその下方両側の位置を付勢部203bおよび付勢部203cが支持する状態となるため、第2Rボタン44を安定して押下することが可能となる。
【0165】
また、左ボタン押下部位202Lwの前後方向(すなわち、正面から背面に向かう方向)の幅は、第2Lボタン43の当該方向(図4に示すz軸方向)の幅より大きく形成される。また、右ボタン押下部位202Rwの前後方向の幅は、第2Rボタン44の当該方向の幅より大きく形成される。これによって、固定部201aに取り付けられる左コントローラ3の取り付け深さが上記前後方向にばらついたとしても、左ボタン押下部位202Lwおよび右ボタン押下部位202Rwの前後方向における相対的に大きな幅によって吸収することができるため、左ボタン押下部位202Lwおよび右ボタン押下部位202Rwによって第2Lボタン43および第2Rボタン44を確実に押下することが可能となる。また、左ボタン押下部位202Lwまたは右ボタン押下部位202Rwの一部が、第2Lボタン43および第2Rボタン44の周囲に位置する左コントローラ3のスライダ40の一部に接触し、第2Lボタン43および第2Rボタン44が過度に押し込まれることを制限することができるため、第2Lボタン43および第2Rボタン44に対する過剰な負荷を防止することができる。
【0166】
図14に示すように、ステアリングホイール型アタッチメント200に右コントローラ4を取り付ける場合、ステアリングホイール型アタッチメント200における固定部201aの底面と右コントローラ4の背面とが当接するように、右コントローラ4が固定部201a内に係合される。この場合、固定部201aの底面右側に形成された窪み部201aR(図10参照)は、右コントローラ4の背面に設けられているZRボタン61等で形成されている背面突出部(図5参照)と係合した状態となる。また、右コントローラ4の左側面(図5におけるx軸正方向側に形成されている側面であり、固定部201aに取り付けられる状態では上方を向く面となる側面)の中央付近の部位が付勢部203aによって支持される。右コントローラ4の右側面(図5におけるx軸負方向側に形成されている側面であり、固定部201aに取り付けられる状態では下方を向く面となる側面)における第2Lボタン65と対向する位置付近の部位が付勢部203bによって支持される。右コントローラ4の右側面における第2Rボタン66と対向する位置付近の部位が付勢部203cによって支持される。このように、固定部201aに右コントローラ4が取り付けられた場合、右コントローラ4の両側面(固定部201aに取り付けられる状態では上下方向を向く面となる両側面)は、3つの付勢部203a、203b、および203cによってそれぞれ支持される。
【0167】
また、固定部201aの横幅は、右コントローラ4の横幅(図5におけるy軸方向の長さ)より、長さS2大きく形成されている。したがって、右コントローラ4も、固定部201aの左壁と当接した状態で固定部201aに取り付けることも可能であるし、固定部201aの右壁と当接した状態で固定部201aに取り付けることも可能であるし、固定部201aの左右壁の何れとも当接しない状態で固定部201aに取り付けることも可能である。しかしながら、本実施例において右コントローラ4を固定部201a内に取り付ける場合は、本体把持部201に表記された標識MRと右コントローラ4の+ボタン57との左右位置を一致させて、右コントローラ4において左側の側面(図5におけるy軸負方向側に形成されている下側面)が固定部201aの左壁と当接するように、右コントローラ4のハウジング51を固定部201aに係合させる。このように固定部201a内において右コントローラ4の左右方向が位置決めされることによって、第2Lボタン65と左可動部202Lの左ボタン押下部位202Lwとの左右方向の位置が一致し、第2Rボタン66と右可動部202Rの右ボタン押下部位202Rwとの左右方向の位置が一致する。したがって、右コントローラ4が上記位置に固定部201a内において取り付けられた状態で左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内に突出した場合、左ボタン押下部位202Lwが第2Lボタン65を押下することになる。また、右コントローラ4が上記位置に固定部201a内において取り付けられた状態で右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出した場合、右ボタン押下部位202Rwが第2Rボタン66を押下することになる。つまり、ユーザは、本体把持部201に表記された標識MRの位置と一致するように右コントローラ4を固定部201aに取り付けることによって、ステアリングホイール型アタッチメント200に右コントローラ4を取り付ける方向を容易に認識することができ、固定部201a内に取り付ける正確な位置も把握することが可能となる。
【0168】
ここで、上述したように、付勢部203bが左ボタン押下部位202Lwの真下より外側(左側)となる位置に設けられ、付勢部203cが右ボタン押下部位202Rwの真下より外側(右側)となる位置に設けられている。つまり、左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内に突出することによって第2Lボタン65を押下した場合、その下方両側の位置を付勢部203bおよび付勢部203cが支持する状態となるため、第2Lボタン65を安定して押下することが可能となる。また、右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出することによって第2Rボタン66を押下した場合、その下方両側の位置を付勢部203bおよび付勢部203cが支持する状態となるため、第2Rボタン66を安定して押下することが可能となる。
【0169】
なお、上述したように、付勢部203bは、左ボタン押下部位202Lwの真下となる位置に設けられ、付勢部203cが右ボタン押下部位202Rwの真下となる位置に設けられてもよい。つまり、左ボタン押下部位202Lwが固定部201a内に突出することによって第2Lボタン65を押下した場合、その真下の位置を付勢部203bが支持する状態となるため、この場合も第2Lボタン65を安定して押下することが可能となる。また、右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出することによって第2Rボタン66を押下した場合、その真下の位置を付勢部203bが支持する状態となるため、この場合も第2Rボタン66を安定して押下することが可能となる。
【0170】
また、左ボタン押下部位202Lwの前後方向(すなわち、正面から背面に向かう方向)の幅は、第2Lボタン65の当該方向(図4に示すz軸方向)の幅より大きく形成される。また、右ボタン押下部位202Rwの前後方向の幅は、第2Rボタン66の当該方向の幅より大きく形成される。これによって、固定部201aに取り付けられる右コントローラ4の取り付け深さが上記前後方向にばらついたとしても、左ボタン押下部位202Lwおよび右ボタン押下部位202Rwの前後方向における相対的に大きな幅によって吸収することができるため、左ボタン押下部位202Lwおよび右ボタン押下部位202Rwによって第2Lボタン65および第2Rボタン66も確実に押下することが可能となる。また、左ボタン押下部位202Lwまたは右ボタン押下部位202Rwの一部が、第2Lボタン65および第2Rボタン66の周囲に位置する左コントローラ3のスライダ40の一部に接触し、第2Lボタン65および第2Rボタン66が過度に押し込まれることを制限することができるため、第2Lボタン65および第2Rボタン66に対する過剰な負荷を防止することができる。
【0171】
また、図13および図14から明らかなように、左コントローラ3を固定部201aに取り付けた際の左側面(すなわち、図4におけるy軸正方向側に形成されている上側面)から第2Lボタン43までの長さT1と、右コントローラ4を固定部201aに取り付けた際の左側面(すなわち、図5におけるy軸負方向側に形成されている下側面)から第2Lボタン65までの長さT3とは、異なる長さとなっている。したがって、固定部201a内において左コントローラ3および右コントローラ4を同じ位置に取り付けた場合、固定部201a内において第2Lボタン43が配置される位置と第2Lボタン65が配置される位置とが異なることになり、1つの左ボタン押下部位202Lwを用いて第2Lボタン43と第2Lボタン65とを押下することができなくなる。しかしながら、固定部201a内において長さS1だけ左右にずらして左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ取り付けることによって、固定部201a内において第2Lボタン43が配置される位置と第2Lボタン65が配置される位置とが同じになり、1つの左ボタン押下部位202Lwを用いて第2Lボタン43と第2Lボタン65とを押下することができる。すなわち、固定部201aの横幅と左コントローラ3および右コントローラ4の横幅(図4および図5におけるy軸方向の長さ)との差S1は、上記長さT3と上記長さT1との差に設定すればよい。
【0172】
また、左コントローラ3を固定部201aに取り付けた際の右側面(すなわち、図4におけるy軸負方向側に形成されている下側面)から第2Rボタン44までの長さT2と、右コントローラ4を固定部201aに取り付けた際の右側面(すなわち、図5におけるy軸正方向側に形成されている上側面)から第2Rボタン66までの長さT4とも、異なる長さとなっている。したがって、固定部201a内において左コントローラ3および右コントローラ4を同じ位置に取り付けた場合、固定部201a内において第2Rボタン44が配置される位置と第2Rボタン66が配置される位置とが異なることになり、1つの右ボタン押下部位202Rwを用いて第2Rボタン44と第2Rボタン66とを押下することができなくなる。しかしながら、固定部201a内において長さS1だけ左右にずらして左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ取り付けることによって、固定部201a内において第2Rボタン44が配置される位置と第2Lボタン65が配置される位置とが同じになり、1つの右ボタン押下部位202Rwを用いて第2Rボタン44と第2Rボタン66とを押下することができる。すなわち、上記長さT1と上記長さT4とが同じ長さ、かつ上記長さT2と上記長さT3とが同じ長さでそれぞれ構成されることによって、固定部201aの横幅と左コントローラ3および右コントローラ4の横幅(図4および図5におけるy軸方向の長さ)との差S1によって、同時に第2Rボタン44と第2Rボタン66とに対しても1つの右ボタン押下部位202Rwを用いて押下することが可能となる。
【0173】
ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられた左コントローラ3または右コントローラ4を取り外す際は、固定部201aの下壁に形成された取り外し窓部201bが利用される。上述したように、取り外し窓部201bは、固定部201aの下壁における中央の一部を円弧形状に切り取って形成されている。この取り外し窓部201bによって、ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられた左コントローラ3または右コントローラ4において下方を向いている側面(図4におけるx軸正方向側に形成されている左コントローラ3の側面や図5におけるx軸負方向側に形成されている右コントローラ4の側面)の一部が、固定部201aの外部に露出する。したがって、ユーザは、ステアリングホイール型アタッチメント200全体を固定した状態で、取り外し窓部201bから露出している左コントローラ3または右コントローラ4の側面に指をかけて手前に引くことによって、固定部201aに取り付けられた左コントローラ3または右コントローラ4を容易に取り外すことができる。なお、取り外し窓部201bは、固定部201aにおける下壁とは別の壁に形成されてもよいし、固定部201aの当該下壁および/または別の壁に複数箇所形成されてもよい。
【0174】
次に、図15図17を参照して、可動部202の動作および構造について説明する。なお、図15は、ステアリングホイール型アタッチメント200内における左可動部202Lおよび右可動部202Rの動作の一例を示す内部構造図である。図16は、右可動部202Rの外観の一例を示す斜視図である。図17は、右可動部202Rの外観の一例を示す三面図である。
【0175】
図15において、左可動部202Lは、左軸部202Lpを中心に回動可能に、本体把持部201の後部201rに設けられている。そして、左可動部202Lは、左操作部位202Leが下方向に押下された場合、左軸部202Lpを中心に左回りに回動することによって、左ボタン押下部位202Lwも同じ下方向に回動する。また、左可動部202Lは、ばね204Lによって、上記押下による回動方向とは逆方向(すなわち、右回り)に付勢されており、左操作部位202Leが押下されていない状態では左操作部位202Leが所定の操作待ち受け位置(例えば、左操作部位202Leが略水平方向となる位置)に配置されるように支持される。なお、図15に示した一例では、左可動部202Lが上記待ち受け位置に配置されている状態を示している。
【0176】
図15において、右可動部202Rは、右軸部202Rpを中心に回動可能に、本体把持部201の後部201rに設けられている。そして、右可動部202Rは、右操作部位202Reが下方向に押下された場合、右軸部202Rpを中心に右回りに回動することによって、右ボタン押下部位202Rwも同じ下方向に回動する。また、右可動部202Rは、ばね204Rによって、上記押下による回動方向とは逆方向(すなわち、左回り)に付勢されており、右操作部位202Reが押下されていない状態では右操作部位202Reが所定の操作待ち受け位置(例えば、右操作部位202Reが略水平方向となる位置)に配置されるように支持される。なお、図15に示した一例では、右可動部202Rが押下操作されることによって右ボタン押下部位202Rwが固定部201a内に突出している状態を示している。
【0177】
例えば、左可動部202Lと右可動部202Rとは、左右対称形状で構成される。以下の説明では、その代表として右可動部202Rを用いて、可動部202の構造について説明する。
【0178】
図16および図17において、大略的に、右可動部202Rは、右操作部位202Re、右ボタン押下部位202Rw、腕部202Ra、および右軸部202Rpを有し、例えば、一体成形によって形成される。右軸部202Rpは、前後方向を軸方向として、本体把持部201に回転可能に支持される。そして、右操作部位202Reおよび右ボタン押下部位202Rwは、何れも右軸部202Rpに対して右側に設けられ、右軸部202Rpと右操作部位202Reとを接続する腕部202Raを介して右軸部202Rpに固設されている。また、右操作部位202Reから右軸部202Rpまでの軸方向に垂直な方向における距離(右操作部位202Reの腕部202Raの長さ)は、右ボタン押下部位202Rwから右軸部202Rpまでの軸方向に垂直な方向における距離(右ボタン押下部位202Rwの腕部202Raの長さ)よりも長く構成されている。したがって、右操作部位202Reが押下された場合、右ボタン押下部位202Rwも同じ方向に回動する。また、上記回動によって移動する右ボタン押下部位202Rwの移動量は、右操作部位202Reが押下される移動量よりも小さくなる。ここで、移動量は、右ボタン押下部位202Rwおよび右操作部位202Reそれぞれが上記回動によって動く移動量であり、右軸部202Rpを中心に右可動部202Rが回動する際にそれぞれ描かれる円弧の長さを示している。
【0179】
このように、右可動部202Rは、右軸部202Rpを支点として、右操作部位202Reを力点および右ボタン押下部位202Rwを作用点とする梃子として機能する。具体的には、右可動部202Rは、支点(右軸部202Rp)を中心として、力点の移動(押下操作による右操作部位202Reの移動)に対して、作用点が力点と同じ方向に力点より短い距離移動(右ボタン押下部位202Rwの突出移動)する梃子として機能する。したがって、右操作部位202Reが押下操作された場合、押下操作する移動量より小さい移動量で第2Rボタン44や第2Rボタン66が押下操作されることになり、取り付けられた左コントローラ3や右コントローラ4の操作ボタンをより小さな力で押下することが可能となり、当該操作ボタンに対して微妙な力加減による操作が可能となる。
【0180】
また、上述したように、左可動部202Lは、右可動部202Rと左右対称形状で構成される。したがって、左可動部202Lも、左軸部202Lpを支点として、左操作部位202Leを力点および左ボタン押下部位202Lwを作用点とする梃子として機能する。すなわち、左可動部202Lは、支点(左軸部202Lp)を中心として、力点の移動(押下操作による左操作部位202Leの移動)に対して、作用点が力点と同じ方向に力点より短い距離移動(左ボタン押下部位202Lwの突出移動)する梃子として機能する。したがって、左操作部位202Leが押下操作された場合、押下操作する移動量より小さい移動量で第2Lボタン43や第2Lボタン65が押下操作されることになり、取り付けられた左コントローラ3や左コントローラ4の操作ボタンをより小さな力で押下することが可能となり、当該操作ボタンに対して微妙な力加減による操作が可能となる。
【0181】
なお、上述した「移動量」は、右操作部位202Re(および右ボタン押下部位202Rw)並びに左操作部位202Le(および左ボタン押下部位202Lw)のキーストローク量と、右ボタン押下部位202Rwが第2Rボタン44や第2Rボタン66を押下するキーストローク量と、左ボタン押下部位202Lwが第2Lボタン43や第2Lボタン65を押下するキーストローク量とを含む概念である。
【0182】
なお、右軸部202Rpと右操作部位202Reとを接続し、右軸部202Rpと右ボタン押下部位202Rwとを接続する腕部202Raは、図16図17に示すように1つの腕部であってもよいが、これらの腕部が別体として設けられていてもよい。すなわち、それら別体の腕部が、右軸部202Rpを共有し、右操作部位202Reと右ボタン押下部位202Rwとが連動して動くような態様であれば、それら別体の腕部は、右操作部位202Reと右ボタン押下部位202Rwとを接続する1つの腕部とみなしてよい。また、右軸部202Rpは、右可動部202Rとは一体であっても別体であってもよく、固設された右軸部202Rp周りを右操作部位202Reの腕部および右ボタン押下部位202Rwの腕部が回動する構造でもよい。
【0183】
また、第2Rボタン44や第2Rボタン66と当接する右ボタン押下部位202Rwにおける下面の端部は、面取り形状を有している。具体的には、右ボタン押下部位202Rwにおける上記下面の端部には、所定曲率の曲面が生成されている。そして、上記下面の端部のうち、右軸部202Rpに最も近い端部曲面の曲率R1は、右軸部202Rpに最も遠い端部曲面の曲率R2より相対的に大きく形成される(例えば、R1=1.5R、R2=0.5R)。このように、右軸部202Rpに最も近い端部に相対的に大きなR形状(曲率R1の曲面)を形成することによって、固定部201aに向かって突出する場合に、最初に右ボタン押下部位202Rwの平面部と第2Rボタン44や第2Rボタン66とが当接しやすくなり、上記端部が最初に第2Rボタン44や第2Rボタン66とが当接することによって操作感が悪化することを防止することができる。また、右軸部202Rpに最も近い端部に相対的に大きなR形状を形成することによって、右ボタン押下部位202Rwが第2Rボタン44や第2Rボタン66に与える過剰な負荷を軽減することができる。
【0184】
なお、右ボタン押下部位202Rwにおける上記下面の端部の面取り形状は、曲面でなくてもよく、直角の角とならない形状であればよい。例えば、右ボタン押下部位202Rwにおける上記下面の端部を斜めに削った面取りでもよいし、複数の曲率によって構成される丸み面取りでもよい。いずれの面取り形状であっても、右ボタン押下部位202Rwにおける上記下面において、右軸部202Rpに最も近い端部は、右軸部202Rpに最も遠い端部より面取り量が多くなるように形成される。
【0185】
ここで、上述したように、左可動部202Lは、右可動部202Rと左右対称形状で構成され、上述した説明では、その代表として右可動部202Rを用いて、可動部202の構造について説明しているが、左ボタン押下部位202Lwにおける下面の端部にも、右ボタン押下部位202Rwと同様の面取り形状が形成される。すなわち、第2Lボタン43や第2Lボタン65と当接する左ボタン押下部位202Lwにおける下面の端部には、所定曲率の曲面が生成される。そして、上記下面の端部のうち、左軸部202Lpに最も近い端部曲面の曲率R3は、上記曲率R1と同様に左軸部202Lpに最も遠い端部曲面の曲率R4より相対的に大きく形成される(例えば、R3=1.5R、R4=0.5R)。このように、左軸部202Lpに最も近い端部に相対的に大きなR形状(曲率R3の曲面)を形成することによって、固定部201aに向かって突出する場合に、最初に左ボタン押下部位202Lwの平面部と第2Lボタン43や第2Lボタン65とが当接しやすくなり、上記端部が最初に第2Lボタン43や第2Lボタン65とが当接することによって操作感が悪化することを防止することができる。また、左軸部202Lpに最も近い端部に相対的に大きなR形状を形成することによって、左ボタン押下部位202Lwが第2Lボタン43や第2Lボタン65に与える過剰な負荷を軽減することができる。
【0186】
なお、左ボタン押下部位202Lwにおける上記下面の端部の面取り形状も、曲面でなくてもよく、直角の角とならない形状であればよい。例えば、左ボタン押下部位202Lwにおける上記下面の端部を斜めに削った面取りでもよいし、複数の曲率によって構成される丸み面取りでもよい。いずれの面取り形状であっても、左ボタン押下部位202Lwにおける上記下面において、左軸部202Lpに最も近い端部は、左軸部202Lpに最も遠い端部より面取り量が多くなるように形成される。
【0187】
また、図16および図17から明らかなように、右可動部202Rは、右操作部位202Reと右ボタン押下部位202Rwとが、右軸部202Rpの軸方向で異なる位置に設けられている。例えば、ステアリングホイール型アタッチメント200の正面から背面に向かう方向について、右操作部位202Reにおいてユーザの指によって当接可能な部位のうちの最も当該正面側に位置する箇所は、右ボタン押下部位202Rwにおいて第2Rボタン44または第2Rボタン66と当接可能な面のうちの最も当該背面側に位置する箇所より当該背面側に位置している。具体的には、右ボタン押下部位202Rwがステアリングホイール型アタッチメント200の正面に設けられ、右操作部位202Reがステアリングホイール型アタッチメント200の背面に設けられており、右操作部位202Reと右ボタン押下部位202Rwとが当該正面から当該背面に向かう方向において重複しない位置(図17の例では、右操作部位202Reにおいてユーザの指によって当接可能な部位のうちの最も正面側に位置する箇所と、右ボタン押下部位202Rwにおいて第2Rボタン44または第2Rボタン66と当接可能な面のうちの最も背面側に位置する箇所とが、当該方向について距離Yだけ離間した位置)に設けられている。つまり、右軸部202Rpの軸方向がステアリングホイール型アタッチメント200の前後方向に設けられ、右ボタン押下部位202Rwより右操作部位202Reが後側に設けられている。このように、支点の軸方向に垂直な方向において同一直線上に力点と作用点とを設けるのではなく、当該軸方向で異なる位置に力点と作用点とを設けた梃子構造を有することによって、取り付けられる左コントローラ3や右コントローラ4の位置に制限されることなく、右操作部位202Reを自由に配置することが可能となる。
【0188】
なお、図16および図17に示すように、右操作部位202Reと右ボタン押下部位202Rwとが、右軸部202Rpの軸方向において異なる位置に設けられているが、例えば、右可動部202R全体が一体成形によって構成するような場合には、1つの腕の一方に右軸部202Rpが形成され、当該1つの腕の他方に操作部位202Reと右ボタン押下部位202Rwとが形成されていると見なすことができる。
【0189】
次に、図18を参照して、左コントローラ3または右コントローラ4が取り付けられたステアリングホイール型アタッチメント200を用いた操作について説明する。図18は、ユーザが左コントローラ3または右コントローラ4が取り付けられたステアリングホイール型アタッチメント200を、両手(すなわち、右手および左手)によって把持してゲーム操作する様子の一例を示す図である。本実施例において、ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられた左コントローラ3または右コントローラ4から送信されるデータに基づいて、ステアリングホイール型アタッチメント200に対する操作内容に応じた処理が本体装置2において実行される。
【0190】
例えば、本実施例では、図18に示すように、ユーザは、ステアリングホイール型アタッチメント200のリム部を両手で把持し、ステアリングホイール型アタッチメント200全体を回転させたり、左操作部位202Leや右操作部位202Reを押下操作したりすることによって、ステアリングホイール型アタッチメント200を用いた操作を行う。また、他の例においては、ユーザは、ステアリングホイール型アタッチメント200全体を上下方向、左右方向、前後方向等に移動させたり、ステアリングホイール型アタッチメント200の向きを変えたり、ステアリングホイール型アタッチメント200の前面側に露出している左コントローラ3または右コントローラ4の操作部を操作したりすることによって、ステアリングホイール型アタッチメント200を用いた操作を行うこともできる。
【0191】
このようなステアリングホイール型アタッチメント200を用いた操作に応じて、本体装置2において情報処理(例えば、ゲーム処理)が行われる。一例として、本体装置2は、ステアリングホイール型アタッチメント200を用いた操作に応じて、表示画面(例えば、ディスプレイ12や本体装置23が接続されている表示装置)に表示されている仮想オブジェクトを動作させ、当該仮想オブジェクトの動作が反映された仮想空間の画像を当該表示画面に表示する。例えば、本体装置2は、ステアリングホイール型アタッチメント200に対する回転操作に応じて、仮想オブジェクトの移動方向を変化させたり、左操作部位202Leや右操作部位202Reに対する押下操作に応じて、仮想オブジェクトの移動速度を変化させたりする。
【0192】
ここで、ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられている左コントローラ3や右コントローラ4には、慣性センサ(加速度センサ104および角速度センサ105や加速度センサ114および角速度センサ115)が備えられており、当該慣性センサの検出結果を示すデータを左コントローラ3や右コントローラ4から本体装置2へ無線送信することができる。そして、本体装置2は、慣性センサの検出結果を用いて、左コントローラ3や右コントローラ4の姿勢および/または動き(すなわち、ステアリングホイール型アタッチメント200の姿勢および/または動き)を算出することが可能である。本実施例では、このようなステアリングホイール型アタッチメント200の姿勢および/または動きに応じて、仮想オブジェクトの動作を制御することが可能である。
【0193】
また、左操作部位202Leに対する押下操作に応じて、第2Lボタン43や第2Lボタン65が押下され、当該操作ボタンの押下操作に応じたデータを左コントローラ3や右コントローラ4から本体装置2へ無線送信することができる。さらに、右操作部位202Reに対する押下操作に応じて、第2Rボタン44や第2Rボタン66が押下され、当該操作ボタンの押下操作に応じたデータを左コントローラ3や右コントローラ4から本体装置2へ無線送信することができる。そして、本体装置2は、操作ボタンに対する押下操作に応じて、仮想オブジェクトの動作を制御することが可能である。また、ステアリングホイール型アタッチメント200に固定された左コントローラ3や右コントローラ4における正面に設けられた各種ボタンやアナログスティックの操作を行うことも可能であって、当該操作に応じて、仮想オブジェクトの動作を制御することも可能である。
【0194】
なお、上述した説明では、ステアリングホイール型アタッチメント200に可動部202を設ける例を用いたが、他の回動動作を行う可動部を設けてもかまわない。以下、図19図21を用いて、他の回動動作を行う可動部が設けられたステアリングホイール型アタッチメントの例について説明する。なお、図19は、ステアリングホイール型アタッチメントに設けられた可動部302の構造の一例を示す縦断面図である。図20は、ステアリングホイール型アタッチメントに設けられた可動部303の構造の一例を示す縦断面図である。図21は、ステアリングホイール型アタッチメントに設けられた可動部304の構造の一例を示す内部構造図である。
【0195】
図19において、可動部302は、ステアリングホイール型アタッチメントの後方に設けられた支点を中心に回動可能に、取り付けられたコントローラの後方に設けられている。図19に示すように、可動部302の支点の軸方向は、ステアリングホイール型アタッチメントの左右方向として設けられる。また、可動部302の支点は、当該可動部302によって押下するコントローラの操作ボタンの下部後方に設けられる。そして、可動部302の操作部位(力点)および突出部位(作用点)は、上記支点の前方にそれぞれ設けられ、突出部位より後方に操作部位が設けられる。これによって、可動部302は、操作部位が下方向に押下された場合、支点を中心に突出部位も同じ下方向に回動する。また、上記押下によって移動する突出部位の移動量は、操作部位が押下される移動量よりも大きくなる。したがって、取り付けられた左コントローラ3や右コントローラ4の操作ボタンを押下する操作量を軽減することが可能となる。このように、可動部302は、ステアリングホイール型アタッチメントの後方の前後方向に設けられた梃子として機能する。
【0196】
図20において、可動部303は、ステアリングホイール型アタッチメントの前方に設けられた支点を中心に回動可能に、取り付けられたコントローラの上部に設けられている。図20に示すように、可動部303の支点の軸方向は、ステアリングホイール型アタッチメントの左右方向として設けられる。また、可動部303の支点は、当該可動部303によって押下するコントローラの操作ボタンの上部前方に設けられる。そして、可動部303の操作部位(力点)および突出部位(作用点)は、上記支点の軸方向に垂直な同一直線上の当該支点の後方にそれぞれ設けられ、突出部位より後方に操作部位が設けられる。これによって、可動部303は、操作部位が下方向に押下された場合、支点を中心に突出部位も同じ下方向に回動する。また、上記押下によって移動する突出部位の移動量は、操作部位が押下される移動量よりも小さくなる。このように、可動部303は、ステアリングホイール型アタッチメントの上方の前後方向に設けられた梃子として機能する。
【0197】
図21において、可動部304は、ステアリングホイール型アタッチメントの上方に設けられた支点を中心に回動可能に、取り付けられたコントローラの上方に設けられている。図21に示すように、可動部304の支点の軸方向は、ステアリングホイール型アタッチメントの前後方向として設けられる。また、可動部304の支点は、当該可動部304によって押下するコントローラの操作ボタンの上部左方に設けられる。そして、可動部304の操作部位(力点)および突出部位(作用点)は、上記支点の右方であって、可動部304によって押下するコントローラの操作ボタンの直上位置に何れも設けられ、突出部位の直上となる位置に操作部位が設けられる。これによって、可動部304は、操作部位が下方向に押下された場合、支点を中心に当該操作部位の直下位置に設けられた突出部位も同じ下方向に回動する。また、上記押下によって移動する突出部位の移動量は、操作部位が押下される移動量と同じになる。したがって、操作部位を押下する操作力と取り付けられた左コントローラ3や右コントローラ4の操作ボタンを押下する力とが同じとなり、梃子機能を有しないため、アタッチメントなしで左コントローラ3や右コントローラ4の操作ボタンを押下操作する操作感覚と同じ操作感覚で可動部304の操作部位を操作することが可能となる。このように、可動部304は、ステアリングホイール型アタッチメントの直上位置に設けられ、梃子機能を有しない操作手段として機能する。
【0198】
このように、本実施例においては、付属装置の一例であるステアリングホイール型アタッチメント200は、左コントローラ3および右コントローラ4の何れとも着脱可能であり、何れか一方を取り付けることによってステアリングホイール型アタッチメント200を把持しながら行われた操作に応じた処理が可能となる。また、ステアリングホイール型アタッチメント200には、ステアリングホイール型アタッチメント200本体の姿勢や動きに応じた操作が可能であるとともに、左コントローラ3および右コントローラ4に設けられた操作部を操作するための可動部が複数設けられている。したがって、ユーザは、ステアリングホイール型アタッチメント200全体を動かしながら、ステアリングホイール型アタッチメント200に設けられた複数の可動部を動かすことによる操作も可能であり、多様な操作が可能となる。
【0199】
なお、上述した実施例において、ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられた左コントローラ3および右コントローラ4の動きや姿勢を検出する方法については、単なる一例であって、他の方法や他のデータを用いて当該動きや姿勢を検出してもよい。例えば、上記動きや姿勢を、左コントローラ3や右コントローラ4に生じる角速度のみで算出、左コントローラ3や右コントローラ4に生じる角速度のみで算出、または左コントローラ3や右コントローラ4に生じる角速度と加速度とを組み合わせて算出してもよい。左コントローラ3や右コントローラ4に生じる加速度のみ検出する場合であっても、左コントローラ3や右コントローラ4に生じる重力加速度が生じている方向を算出可能であり、当該重力加速度を基準としたxyz軸方向を逐次算出すれば上記動きや姿勢が算出可能であることは言うまでもない。
【0200】
また、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とは、どのような装置であってもよく、携帯型のゲーム装置、任意の携帯型電子機器(PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、パーソナルコンピュータ、カメラ、タブレット等)等であってもよい。また、ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けて本体装置2に操作データを送信する装置は、ゲームコントローラでなくてもよい。例えば、ステアリングホイール型アタッチメント200に取り付けられる装置は、遠隔操作によって離れた場所にある装置を操作/制御するための遠隔操作装置であればよく、操作/制御の対象となる装置がゲーム装置でない遠隔操作装置が取り付け可能であってもよい。例えば、モニタ、パーソナルコンピュータ、カメラ、タブレット、携帯電話、他の家庭内機器、屋外機器、乗り物等、他の装置を操作/制御の対象とする遠隔操作装置が、ステアリングホイール型アタッチメント200に着脱可能に構成されてもよい。
【0201】
また、本体装置2に表示される画像は、ステアリングホイール型アタッチメント200に対する操作に応じてCPU81が情報処理(ゲーム処理)を実行することによるゲーム画像として表示される。つまり、情報処理(例えば、ゲーム処理)を本体装置2のCPU81が行うことによって、本体装置2に表示される画像が生成されるが、当該画像を生成する処理の少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、本体装置2がさらに他の装置(例えば、サーバ、他の画像表示装置、他のゲーム装置、他の携帯端末、他の情報処理装置)と通信可能に構成されている場合、上記処理は、さらに当該他の装置が協働することによって実行してもよい。このように、上記処理の少なくとも一部を他の装置で行うことによって、上述した処理と同様の処理が可能となる。また、上述した情報処理は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施例においては、本体装置2のCPU81が所定のプログラムを実行することによって情報処理を行うことが可能であるが、本体装置2が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0202】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(携帯型のゲーム装置)との間で上記処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、上述した処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0203】
また、上記プログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じて本体装置2に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて当該装置に供給されてもよい。また、上記プログラムは、当該装置内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD-ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0204】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施例の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【産業上の利用可能性】
【0205】
以上のように、本発明は、より利便性の高い付属装置等として利用することができる。
【符号の説明】
【0206】
2…本体装置
3…左コントローラ
4…右コントローラ
11、31、51…ハウジング
12…ディスプレイ
43、65…第2Lボタン
44、66…第2Rボタン
81…CPU
83…コントローラ通信部
85…DRAM
200…ステアリングホイール型アタッチメント
201…本体把持部
202、302、303、304…可動部
203…固定部
204…ばね
101、111…通信制御部
図1
図2
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