(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】イメージ信号送信方法及び受信方法
(51)【国際特許分類】
H04N 11/06 20060101AFI20241010BHJP
H04N 7/087 20060101ALI20241010BHJP
H04N 9/43 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
H04N11/06
H04N7/087
H04N9/43
(21)【出願番号】P 2023530698
(86)(22)【出願日】2021-04-29
(86)【国際出願番号】 KR2021005427
(87)【国際公開番号】W WO2022114411
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0159796
(32)【優先日】2020-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521471349
【氏名又は名称】株式会社ネクストチップ
【氏名又は名称原語表記】NEXTCHIP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェ ムン キュ
(72)【発明者】
【氏名】キム イル クォン
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】韓国特許第10-1626009(KR,B1)
【文献】韓国特許第10-0853772(KR,B1)
【文献】特開2020-161992(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02107806(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 11/06
H04N 7/087
H04N 9/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージ信号送信装置によって実行されるイメージ信号送信方法は、
イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号を受信するステップと、
前記初期イメージアレイ信号を予め設定されたリマッピング(re-mapping)モードに応じて再配列することでターゲットイメージアレイ信号を生成するステップ
であって、前記ターゲットイメージアレイ信号はデジタル信号である、ステップと、
前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインの第1種類の第1要素及び第2種類の第2要素間に、前記第1要素及び前記第2要素間に発生する干渉を防止するための少なくとも1つのダミー要素を追加するステップと、
前記少なくとも1つのダミー要素が追加された前記ターゲットイメージアレイ信号をアナログ信号に変換することによってターゲットイメージアレイアナログ信号を生成するステップと、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号に対する垂直同期信号を生成するステップと、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号及び前記垂直同期信号を含むイメージ信号をイメージ信号受信装置に送信するステップと、
を含
み、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号のアクティブラインはバーストを含まない、イメージ信号送信方法。
【請求項2】
前記イメージセンサは、R(赤)ピクセル、G(緑)ピクセル、及びB(青)ピクセルを含むアレイパターンで構成され、
前記初期イメージアレイ信号は、複数のRピクセルによってピックアップされた複数のR要素、複数のGピクセルによってピックアップされた複数のG要素、複数のBピクセルによってピックアップされた複数のB要素を含み、
前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するステップは、前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに一種類の要素又は互いに異なる二種類の要素のみを含むように、前記初期イメージアレイ信号を前記リマッピングモードに応じて再配列することで前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するステップを含む、請求項1に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項3】
前記リマッピングモードは、前記複数のG要素の一部のみが前記1つの水平ラインに含まれるように前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するモードである、請求項2に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項4】
前記リマッピングモードは、互いに異なる二種類の要素の一部のみが前記1つの水平ラインに含まれるように前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するモードで
ある、請求項2に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項5】
前記
少なくとも1つのダミー要素は、前記初期イメージアレイ信号の予め設定された領域の要素を複製した要素である、請求項
1に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項6】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、赤外線ピクセルをさらに含む、請求項2に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項7】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、前記Gピクセルの代わりにW(
白)ピクセルを含む、請求項2に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項8】
前記イメージ信号をイメージ信号受信装置に送信するステップは、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号及び前記垂直同期信号を含むように前記イメージ信号を生成するステップと、
ケーブルを介して前記イメージ信号を前記イメージ信号受信装置に送信するステップと、
を含む、請求項1に記載のイメージ信号送信方法。
【請求項9】
ハードウェアと結合して請求項1に記載の方法を実行させるためにコンピュータ読み出し可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【請求項10】
イメージ信号送信方法を行うイメージ信号送信装置は、
イメージ信号を送信するプログラムが記録されたメモリと、
前記プログラムを行うプロセッサと、
を含み、
前記プログラムは、
イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号を受信するステップと、
前記初期イメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することでターゲットイメージアレイ信号を生成するステップ
であって、前記ターゲットイメージアレイ信号はデジタル信号である、ステップと、
前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインの第1種類の第1要素及び第2種類の第2要素間に、前記第1要素及び前記第2要素間に発生する干渉を防止するための少なくとも1つのダミー要素を追加するステップと、
前記少なくとも1つのダミー要素が追加されたデジタル信号である前記ターゲットイメージアレイ信号をアナログ信号に変換することによってターゲットイメージアレイアナログ信号を生成するステップと、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号に対する垂直同期信号を生成するステップと、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号及び前記垂直同期信号を含むイメージ信号をイメージ信号受信装置に送信するステップと、
を行
い、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号のアクティブラインはバーストを含まない、イメージ信号送信装置。
【請求項11】
イメージ信号受信装置によって実行されるイメージ出力方法は、
イメージ信号送信装置からイメージ信号を受信するステップ
であって、前記イメージ信号は、イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号が再配列されたターゲットイメージアレイ信号に対応するターゲットイメージアレイアナログ信号を含
む、ステップと、
前記イメージ信号の垂直同期信号に基づいて前記イメージ信号内の前記ターゲットイメージアレイアナログ信号を分離するステップ
であって、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号のアクティブラインはバーストを含まない、ステップと、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号をデジタル信号に変換することによってターゲットイメージアレイ信号を生成するステップと、
前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインの第1種類の第1要素及び第2種類の第2要素間に、前記第1要素及び前記第2要素間に発生する干渉を防止するために配置された少なくとも1つのダミー要素を除去するステップと、
前記ダミー要素が除去された前記ターゲットイメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで初期イメージアレイ信号を生成するステップと、
前記初期イメージアレイ信号を出力又は格納するステップと、
を含む、イメージ出力方法。
【請求項12】
前記イメージセンサは、R(赤)ピクセル、G(緑)ピクセル及びB(青)ピクセルを含むアレイパターンで構成され、
前記初期イメージアレイ信号は、複数のRピクセルによってピックアップされた複数のR要素、複数のGピクセルによってピックアップされた複数のG要素、複数のBピクセルによってピックアップされた複数のB要素を含み、
前記ターゲットイメージアレイ信号は、前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに一種類の要素又は互いに異なる二種類の要素のみを含む、請求項11に記載のイメージ出力方法。
【請求項13】
前記ターゲットイメージアレイ信号は、前記複数のG要素の一部のみを前記1つの水平ラインに含む、請求項12に記載のイメージ出力方法。
【請求項14】
前記ターゲットイメージアレイ信号は互いに異なる二種類の要素の一部のみを前記1つの水平ラインに含む、請求項12に記載のイメージ出力方法。
【請求項15】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、赤外線ピクセルをさらに含む、請求項12に記載のイメージ出力方法。
【請求項16】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、前記Gピクセルの代わりにW(
白)ピクセルを含む、請求項12に記載のイメージ出力方法。
【請求項17】
ハードウェアと結合して請求項11に記載の方法を実行させるために、コンピュータで読み出し可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【請求項18】
イメージを受信する方法を行うイメージ信号受信装置は、
イメージを受信するプログラムが記録されたメモリと、
前記プログラムを行うプロセッサと、
を含み、
前記プログラムは、
イメージ信号送信装置からイメージ信号を受信するステップ
であって、前記イメージ信号は、イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号が再配列されたターゲットイメージアレイ信号に対応するターゲットイメージアレイアナログ信号を含
む、ステップと、
前記イメージ信号の垂直同期信号に基づいて前記イメージ信号内の前記ターゲットイメージアレイアナログ信号を分離するステップ
であって、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号のアクティブラインはバーストを含まない、ステップと、
前記ターゲットイメージアレイアナログ信号をデジタル信号に変換することによってターゲットイメージアレイ信号を生成するステップと、
前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインの第1種類の第1要素及び第2種類の第2要素間に、前記第1要素及び前記第2要素間に発生する干渉を防止するために配置された少なくとも1つのダミー要素を除去するステップと、
前記ダミー要素が除去された前記ターゲットイメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで初期イメージアレイ信号を生成するステップと、
前記初期イメージアレイ信号を出力するステップと、
を行う、イメージ信号受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施形態は、イメージ信号を送信及び受信する技術に関し、具体的にアナログのイメージ信号を送信及び受信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
映像を送信する方法には、開回路(open circuit)を使用する方法及び閉回路(closed circuit)を使用する方法がある。開回路を使用する方法は、不特定の複数のユーザに映像信号を送信しなければならないため、映像を送信するためには標準化された方式が使用される。一方、閉回路を用いて映像を送信する方法は、特定のユーザにのみ映像信号を送信するため、特定のユーザのみが映像信号を送信する方式を知っている。
【0003】
一般に、閉回路システムで使用するコンポジット信号(composite signal)は、アナログカラーテレビジョンに対する標準方式に基づく。標準方式は、制限された周波数帯域を使用しているため、交差色問題及び輝度(luminance)混入の問題が生じる。
【0004】
韓国公開特許第10-2006-0063723号(公開日2005年12月05日)には、映像信号処理装置及び映像信号の送信方法に関する発明が公開されている。公開発明は、NTSC方式による映像信号の表示などに適用し、不自然なエッジの表示を有効に回避し、簡易な構成でフレーム周波数の高い映像信号を効率よく処理することができる。公開発明は、色差信号の1フレームにおける時間軸上の中央値が、対応する輝度信号の複数フレームにおける時間軸上の中央値に最も接近するように設定し、色差信号の1つのフレームを輝度信号の複数フレームに割り当てる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一実施形態の目的は、イメージ信号受信装置にアナログのイメージ信号を送信する方法及び装置を提供することにある。
【0006】
一実施形態の目的は、イメージ信号送信装置からアナログのイメージ信号を受信する方法及び装置を提供することにある。
【0007】
但し、技術的な課題は、上述した技術的な課題に限定されず、更なる技術的な課題が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一側面に係るイメージ信号送信装置によって実行されるイメージ信号送信方法は、イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号を受信するステップと、前記初期イメージアレイ信号を予め設定されたリマッピング(re-mapping)モードに応じて再配列することでターゲットイメージアレイ信号を生成するステップと、デジタル信号である前記ターゲットイメージアレイ信号をアナログ信号に変換することによってターゲットイメージアレイアナログ信号を生成するステップと、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号に対する垂直同期信号を生成するステップと、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号及び前記垂直同期信号を含むイメージ信号をイメージ信号受信装置に送信するステップとを含む。
【0009】
前記イメージセンサは、R(赤)ピクセル、G(緑)ピクセル、及びB(青)ピクセルを含むアレイパターンで構成され、前記初期イメージアレイ信号は、複数のRピクセルによってピックアップされた複数のR要素、複数のGピクセルによってピックアップされた複数のG要素、複数のBピクセルによってピックアップされた複数のB要素を含み、前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するステップは、前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに一種類の要素又は互いに異なる二種類の要素のみを含むように、前記初期イメージアレイ信号を前記リマッピングモードに応じて再配列することで前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するステップを含むことができる。
【0010】
前記リマッピングモードは、前記複数のG要素の一部のみが前記1つの水平ラインに含まれるように前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するモードであってもよい。
【0011】
前記リマッピングモードは、互いに異なる二種類の要素の一部のみが前記1つの水平ラインに含まれるように前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するモードであり、前記ターゲットイメージアレイ信号を生成するステップは、前記ターゲットイメージアレイ信号の前記1つの水平ラインの第1種類の要素及び第2種類の要素間にダミー要素を追加するステップをさらに含み、前記垂直同期信号を生成するステップは、前記追加されたダミー要素に基づいて前記同期信号を生成するステップを含むことができる。
【0012】
前記のダミー要素は、前記初期イメージアレイ信号の予め設定された領域の要素を複製した要素であってもよい。
【0013】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、赤外線ピクセルをさらに含むことができる。
【0014】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、前記Gピクセルの代わりにW(百)ピクセルを含むことができる。
【0015】
前記イメージ信号をイメージ信号受信装置に送信するステップは、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号及び前記垂直同期信号を含むように前記イメージ信号を生成するステップと、ケーブルを介して前記イメージ信号を前記イメージ信号受信装置に送信するステップとを含むことができる。
【0016】
他の一側面によると、イメージ信号送信方法を行うイメージ信号送信装置は、イメージ信号を送信するプログラムが記録されたメモリと、前記プログラムを行うプロセッサとを含み、前記プログラムは、イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号を受信するステップと、前記初期イメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することでターゲットイメージアレイ信号を生成するステップと、デジタル信号である前記ターゲットイメージアレイ信号をアナログ信号に変換することによってターゲットイメージアレイアナログ信号を生成するステップと、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号に対する垂直同期信号を生成するステップと、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号及び前記垂直同期信号を含むイメージ信号をイメージ信号受信装置に送信するステップとを行う。
【0017】
更なる一側面によると、イメージ信号受信装置によって実行されるイメージ出力方法は、イメージ信号送信装置からイメージ信号を受信するステップ(前記イメージ信号は、イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号が再配列されたターゲットイメージアレイ信号に対応するターゲットイメージアレイアナログ信号を含む)と、前記イメージ信号の垂直同期信号に基づいて前記イメージ信号内の前記ターゲットイメージアレイアナログ信号を分離するステップと、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号をデジタル信号に変換することによってターゲットイメージアレイ信号を生成するステップと、前記ターゲットイメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで初期イメージアレイ信号を生成するステップと、前記初期イメージアレイ信号を出力又は格納するステップとを含む。
【0018】
前記イメージセンサは、R(赤)ピクセル、G(緑)ピクセル及びB(青)ピクセルを含むアレイパターンで構成され、前記初期イメージアレイ信号は、複数のRピクセルによってピックアップされた複数のR要素、複数のGピクセルによってピックアップされた複数のG要素、複数のBピクセルによってピックアップされた複数のB要素を含み、前記ターゲットイメージアレイ信号は、前記ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに一種類の要素又は互いに異なる二種類の要素のみを含むことができる。
【0019】
前記ターゲットイメージアレイ信号は、前記複数のG要素の一部のみを前記1つの水平ラインに含むことができる。
【0020】
前記ターゲットイメージアレイ信号は互いに異なる二種類の要素の一部のみを前記1つの水平ラインに含むことができる。
【0021】
前記初期イメージアレイ信号を生成するステップは、前記ターゲットイメージアレイ信号の前記1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素の一部のみが含まれる場合、第1種類の要素及び第2種類の要素間に含まれているダミー要素を除去するステップと、前記のダミー要素が除去された前記ターゲットイメージアレイ信号を前記予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで前記初期イメージアレイ信号を生成するステップとを含むことができる。
【0022】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、赤外線ピクセルをさらに含むことができる。
【0023】
前記イメージセンサの前記アレイパターンは、前記Gピクセルの代わりにW(百)ピクセルを含むことができる。
【0024】
更なる一側面によると、イメージを受信する方法を行うイメージ信号受信装置は、イメージを受信するプログラムが記録されたメモリと、前記プログラムを行うプロセッサとを含み、前記プログラムは、イメージ信号送信装置からイメージ信号を受信するステップ(前記イメージ信号は、イメージセンサから生成された初期イメージアレイ信号が再配列されたターゲットイメージアレイ信号に対応するターゲットイメージアレイアナログ信号を含む)と、前記イメージ信号の垂直同期信号に基づいて前記イメージ信号内の前記ターゲットイメージアレイアナログ信号を分離するステップと、前記ターゲットイメージアレイアナログ信号をデジタル信号に変換することによってターゲットイメージアレイ信号を生成するステップと、前記ターゲットイメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで初期イメージアレイ信号を生成するステップと、前記初期イメージアレイ信号を出力するステップとを行う。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、イメージ信号受信装置にアナログのイメージ信号を送信する方法及び装置を提供することができる。
【0026】
本発明によると、イメージ信号送信装置からアナログのイメージ信号を受信する方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】一例に係るイメージ信号送信システムの構成図である。
【
図2】一実施形態に係るイメージ信号送信装置の構成図である。
【
図3】一実施形態に係るイメージ信号送信方法のフローチャートである。
【
図4】一例に係るRGBアレイパターンに基づいて生成された初期イメージアレイ信号を示す。
【
図5】一例に係るRGBIRアレイパターンに基づいて生成された初期イメージアレイ信号を示す。
【
図6】一例に係る特定のリマッピングモードに応じて生成されたターゲットイメージアレイ信号を示す。
【
図7】他の一例に係るターゲットイメージアレイ信号を示す。
【
図8】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法のフローチャートである。
【
図9】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【
図10】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【
図11】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【
図12】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【
図13】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【
図14】一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【
図15】一例に係るイメージ信号の垂直同期信号を示す。
【
図16】一例に係るターゲットイメージアレイアナログ信号を含むアクティブラインを示す。
【
図17】一実施形態に係るイメージ信号受信装置の構成図である。
【
図18】一実施形態に係るイメージ信号受信方法のフローチャートである。
【
図19】一例に係るダミー要素を除去することによって初期イメージアレイ信号を生成する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
実施形態に対する特定な構造的又は機能的な説明は単なる例示のための目的として開示されたものとして、様々な形態に変更される。したがって、実施形態は特定な開示形態に限定されるものではなく、本明細書の範囲は技術的な思想に含まれる変更、均等物ないし代替物を含む。
【0029】
第1又は第2などの用語を複数の構成要素を説明するために用いることがあるが、このような用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ解釈されなければならない。例えば、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素は第1構成要素にも命名することができる。
【0030】
いずれかの構成要素が他の構成要素に「連結」されているか「接続」されていると言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されているが、中間に他の構成要素が存在し得るものと理解されなければならない。
【0031】
単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0032】
異なるように定義さがれない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含んで、ここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0033】
以下、実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。添付の図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく、同じ構成要素は同じ参照符号を付し、これに対する重複する説明は省略することにする。
【0034】
図1は、一例に係るイメージ信号送信システムの構成図である。
【0035】
イメージ信号送信システム100は、イメージセンサ110、イメージ信号送信装置120及びイメージ信号受信装置130を含む。さらに、イメージ信号送信システム100は、イメージを出力できるディスプレイ140をさらに含んでもよい。例えば、イメージ信号送信システム100は閉回路システムであってもよい。イメージ信号送信システム100は建物に設置されたり、又は、車両に設けられてもよく、記載された実施形態に限定されない。
【0036】
一態様によれば、イメージ信号送信システム100は、閉回路テレビのためのシステムであってもよい。例えば、イメージ信号送信装置120は、イメージセンサ110を用いて初期イメージアレイ信号を生成することができる。生成された初期イメージアレイ信号は、例えば、バイヤーパターンのデータ又はバイヤーパターンを変形したパターンのデータであってもよい。イメージ信号送信装置120は、初期イメージアレイ信号に基づいて生成されたイメージ信号をケーブル125を介してイメージ信号受信装置130に送信する。送信されるイメージ信号は、アナログ信号であってもよい。イメージ信号受信装置130は、受信したアナログ信号内で初期イメージアレイ信号を復元し、初期イメージアレイ信号を後処理することによってイメージを生成することができる。生成されたイメージは、ディスプレイ140を用いて出力されたり、格納される。
【0037】
イメージセンサ110によって撮影されるデジタルイメージが高画質化されながら、アナログ方式を用いてイメージ信号を送信する場合に高い周波数がイメージ信号の送信に使用されることにより、高い周波数帯域でイメージ信号が劣化するという現像が生じ得る。例えば、イメージ信号内に隣接する要素間に干渉が発生し得る。
【0038】
以下、
図2~
図16を参照してイメージ信号を送信する方法について詳細に説明し、
図17~
図19を参照してイメージ信号を受信する方法について詳細に説明する。
【0039】
図2は、一実施形態に係るイメージ信号送信装置の構成図である。
【0040】
イメージ信号送信装置200は、通信部210、プロセッサ220、メモリ230を含む。例えば、イメージ信号送信装置200は、イメージセンサ110をさらに含んでもよい。イメージセンサ110は、CCTV(closed circuit television)内に含まれたり、ブラックボックス内に含まれてもよく、記載された実施形態に限定されない。
【0041】
通信部210は、プロセッサ220、メモリ230、及びイメージセンサ110に接続されてデータを送受信する。通信部210は、外部の他の装置に接続されてデータを送受信することができる。以下、「A」を送受信するという表現は、「Aを示す情報(information)又はデータ」を送受信することを示す。
【0042】
通信部210は、イメージ信号送信装置200内の回路網に具現できる。例えば、通信部210は、内部バス(internal bus)及び外部バス(external bus)を含んでもよい。他の例として、通信部210は、イメージ信号送信装置200と外部の装置を接続する要素であってもよい。通信部210はインターフェースであってもよい。通信部210は、外部の装置からデータを受信し、プロセッサ220及びメモリ230にデータを送信する。
【0043】
プロセッサ220は、通信部210が受信したデータ及びメモリ230に格納されたデータを処理する。
【0044】
「プロセッサ」は、目的とする動作(desired operations)を実行させるための物理的な構造を有する回路を有するハードウェアで具現されたデータ処理装置であってもよい。例えば、目的とする動作は、プログラムに含まれたコード又は命令を含んでもよい。例えば、ハードウェアで具現されたデータ処理装置は、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit)、プロセッサコア(processor core)、マルチ-コアプロセッサ(multi-core processor)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含んでもよい。
【0045】
プロセッサ220は、メモリ(例えば、メモリ230)に格納されたコンピュータで読出し可能なコード(例えば、ソフトウェア)及びプロセッサ220によって誘発された命令を実行する。
【0046】
メモリ230は、通信部210が受信したデータ、プロセッサ220が処理したデータイメージセンサ110が生成したイメージ情報を格納する。例えば、メモリ230は、プログラム(又は、アプリケーション、ソフトウェア)を格納してもよい。格納されるプログラムは、イメージ信号を送信できるようにコーディングされてプロセッサ220によって実行可能なシンタックス(syntax)の集合であってもよい。
【0047】
一態様によれば、メモリ230は1つ以上の揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及びRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ及び光学ディスクドライブを含んでもよい。
【0048】
メモリ230は、イメージ信号送信装置200を動作させる命令語セット(例えば、ソフトウェア)を格納する。イメージ信号送信装置200を動作させる命令語セットはプロセッサ220によって実行される。
【0049】
イメージセンサ110は光を受信し、受信した光に対応するイメージ情報を生成する。例えば、イメージセンサ110は、イメージ情報として初期イメージアレイ信号(例えば、バイヤーパターンデータ)を生成することができる。
【0050】
通信部210、プロセッサ220及びメモリ230に対して、以下で
図3~
図16を参照して詳細に説明される。
【0051】
図3は、一実施形態に係るイメージ信号送信方法のフローチャートである。
【0052】
以下のステップ310~350は、
図2を参照して上述したイメージ信号送信装置200によって実行される。
【0053】
ステップ310において、イメージ信号送信装置200は、イメージセンサ110から生成された初期イメージアレイ信号を受信する。初期イメージアレイ信号は、デジタル信号であってもよい。
【0054】
初期イメージアレイ信号の形態は、イメージセンサ110のアレイパターンに応じて変わり得る。例えば、イメージセンサ110は、R(赤)ピクセル、G(緑)ピクセル及びB(青)ピクセルを含むRGBアレイパターンで構成されてもよい。異なる例として、イメージセンサ110は、Rピクセル、Gピクセル、Bピクセル及び赤外線(infrared:IR)ピクセルを含むRBGIRアレイパターンで構成されてもよい。更なる例として、イメージセンサ110は、Rピクセル、W(百)ピクセル、及びBピクセルを含むRWBアレイパターンで構成されてもよい。イメージセンサ110のアレイパターンは、記載された実施形態に限定されて解釈されることはない。
【0055】
初期イメージアレイ信号をアナログ信号に変換し、変換されたイメージ信号を送信する場合、イメージ信号のアクティブラインに含まれる水平ラインに様々な種類の要素が含まれている場合、隣要素間の干渉によって要素の値が歪曲されることがある。要素の値が歪曲される場合、これは後処理を介して生成されるイメージの劣化に示される。このような要素の値が歪曲される現像を防止するために、初期イメージアレイ信号が再配列され得る。
【0056】
ステップ320いおいて、イメージ信号送信装置200は、初期イメージアレイ信号を予め設定されたリマッピング(re-mapping)モードに応じて再配列することでターゲットイメージアレイ信号を生成する。
【0057】
一態様によれば、ターゲットイメージアレイ信号の水平ラインのそれぞれに含まれる要素が、種類の一種類又は互いに異なる二種類になるようターゲットイメージアレイ信号が生成されることができる。
【0058】
特定のリマッピングモードは、初期イメージアレイ信号内の要素を再配列する特定の方式を定義することができる。様々なリマッピングモードについて、以下の
図6~
図14を参照して詳細に説明される。
【0059】
ステップ330において、イメージ信号送信装置200は、デジタル信号であるターゲットイメージアレイ信号をアナログ信号に変換することで、ターゲットイメージアレイアナログ信号を生成する。
【0060】
ステップ340において、イメージ信号送信装置200は、ターゲットイメージアレイアナログ信号に対する垂直同期(vertical sync)信号を生成する。垂直同期信号は、アナログ信号であってもよい。垂直同期信号の長さは、ターゲットイメージアレイアナログ信号の1つの水平ラインの長さに応じて変わり得る。
【0061】
ステップ350において、イメージ信号送信装置200は、ターゲットイメージアレイアナログ信号及び垂直同期信号を含むイメージ信号をイメージ信号受信装置(例えば、
図1のイメージ信号受信装置130)に送信する。例えば、イメージ信号送信装置200は、同軸ケーブル(coaxial cable)のようなケーブルを介してイメージ信号をイメージ信号受信装置に送信してもよい。
【0062】
イメージ信号受信装置は、受信したイメージ信号を処理することによって初期イメージアレイ信号を生成又は復元することができる。イメージ信号受信装置によって復元された初期イメージアレイ信号は画質劣化が発生しないため、イメージセンサ110によって生成された初期イメージアレイ信号と同一である。イメージ信号受信装置がイメージ信号を受信する方法について、以下の
図17~
図19を参照して詳細に説明される。
【0063】
図4は、一例に係るRGBアレイパターンに基づいて生成された初期イメージアレイ信号を示す。
【0064】
一態様によれば、イメージセンサ110は、Rピクセル、Gピクセル及びBピクセルを含むRGBアレイパターンで構成される。RGBアレイパターンで生成された初期イメージアレイ信号400は、1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素が頻繁に交互に配列されてもよい。このような初期イメージアレイ信号400に基づいて生成されたアナログのイメージ信号は、送信過程で画質劣化が発生し得る。
【0065】
図示していないが、他の一側面によれば、イメージセンサ110は、Rピクセル、Wピクセル及びBピクセルを含むRWBアレイパターンで構成されてもよい。RWBアレイパターンで生成された初期イメージアレイ信号も初期イメージアレイ信号400と同様に、1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素が頻繁に交互されるように配列されているため、それに基づいて生成されたアナログのイメージ信号は、送信過程において画質劣化が発生し得る。
【0066】
図5は、一例に係るRGBIRアレイパターンに基づいて生成された初期イメージアレイ信号を示す。
【0067】
一態様によれば、イメージセンサ110は、Rピクセル、Gピクセル、Bピクセル及びIRピクセルを含むRGBIRアレイパターンで構成される。RGBIRアレイパターンで生成された初期イメージアレイ信号500は、1つの水平ラインに互いに異なる二種類又は三種類の要素が頻繁に交互されるように配列されてもよい。このような初期イメージアレイ信号500に基づいて生成されたアナログのイメージ信号は、送信過程で画質劣化が発生し得る。
【0068】
図6は、一例に係る特定のリマッピングモードに応じて生成されたターゲットイメージアレイ信号を示す。
【0069】
図3を参照して上述したステップ320において、イメージ信号送信装置200は、特定のリマッピングモードに応じて初期イメージアレイ信号400を再配列することでターゲットイメージアレイ信号600を生成することができる。
【0070】
ターゲットイメージアレイ信号600の水平ライン610,620,630,640のそれぞれに一種類の要素が含まれるように、ターゲットイメージアレイ信号600が生成されてもよい。1つの水平ラインの要素を配列する方法はリマッピングモードに応じて変わり得る。ターゲットイメージアレイ信号600に適用されたリマッピングモードは、初期イメージアレイ信号400で上段に位置している水平ラインの要素及び同じ上段水平ラインにおいても相対的に左側に位置している要素を先に配列する方法であってもよい。
【0071】
図7は、一例に係る他の一例に係るターゲットイメージアレイ信号を示す。
【0072】
図6を参照して上述したターゲットイメージアレイ信号600を生成するために適用されたリマッピングモードとは異なるリマッピングモードが、ターゲットイメージアレイ信号700を生成するために使用されてもよい。
【0073】
ターゲットイメージアレイ信号700の水平ライン710,720,730,740のそれぞれに一種類の要素が含まれるようターゲットイメージアレイ信号700が生成されるが、ターゲットイメージアレイ信号600の水平ライン610,620,630,640とは配列方式が互いに異なってもよい。
【0074】
例えば、ターゲットイメージアレイ信号700に適用されたリマッピングモードは、初期イメージアレイ信号400の第1水平ライン及び第2水平ラインに位置するGピクセルを示す第1種類の要素を水平ライン710に配列し、初期イメージアレイ信号400の第3水平ライン及び第4水平ラインに位置するGピクセルを示す第1種類の要素を水平ライン730に配列する方法である。
【0075】
図6及び
図7を参照して説明されたターゲットイメージアレイ信号600,700は、1つの水平ラインに一種類の要素のみを含んでいるため、ターゲットイメージアレイ信号600,700がアナログ信号に変換されて送信される場合にも、復元されたイメージで歪曲が発生していないか、その可能性が低い。しかし、ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素が含まれる場合は、依然として復元されたイメージで歪曲が発生する可能性が高い。このような点を防止するために、ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素が含まれている場合、その間にダミー要素を追加する方法が考慮される。ダミー要素が追加される場合、互いに異なる二種類の要素間に発生する干渉による歪曲が防止されることができる。
【0076】
以下で
図8~
図14を参照してダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法が詳細に説明されている。
【0077】
図8は、一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法のフローチャートである。
【0078】
一態様によれば、
図3を参照して上述したステップ320は、以下のステップ810及び820を含む。
【0079】
ステップ810において、イメージ信号送信装置200は、ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素のみを含むように、初期イメージアレイ信号をリマッピングモードに応じて再配列することでターゲットイメージアレイ信号を生成する。
【0080】
ステップ820において、イメージ信号送信装置200は、ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインの第1種類の要素及び第2種類の要素間に1つ以上のダミー要素を追加する。例えば、追加されるダミー要素は何の値を有しなくてもよい。異なる例として、追加されるダミー要素は、初期イメージアレイ信号の予め設定された領域の要素を複製した要素であってもよい。一例として、ダミー要素は、初期イメージアレイ信号の最も前方の要素又は最も後方の要素を複製した要素であってもよい。更なる例として、追加されるダミー要素は、追加される領域に隣接している要素を複製した要素であってもよい。
【0081】
一態様によれば、追加されるダミー要素は2つであってもよい。例えば、第1種類の要素と隣接するように第1種類の第1ダミー要素が配列され、第2種類の要素と隣接するように第2種類の第2ダミー要素が配列されてもよい。第1ダミー要素と第2ダミー要素は互いに隣接してもよい。すなわち、1つの水平ライン内で、第1種類の要素、第1ダミー要素、第2ダミー要素及び第2種類の要素の順に要素が配列されてもよい。
【0082】
ターゲットイメージアレイ信号にダミー要素が追加された場合、水平ラインの全長は、従来の初期イメージアレイ信号の水平ラインの長さよりも長い。そのため、ステップ340で生成される垂直同期信号も増加した水平ラインの長さに対応するように長くなる。
【0083】
図9~
図14は、一例に係るダミー要素を追加してターゲットイメージアレイ信号を生成する方法をそれぞれ図示する。
【0084】
図9に示されたターゲットイメージアレイ信号910の水平ラインのそれぞれは、全て互いに異なる2種類の要素を含んでいる。例えば、Gr06要素及びR01要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、Gr06要素及びR01要素間にダミー要素D00が追加されてもよい。示された実施形態において、Gr06要素及びR01要素間に1つのダミー要素D00のみが追加されたが、実施形態によってGr06要素と同じ種類である第1ダミー要素、及びR01要素と同じ種類である第2ダミー要素が連続的に追加されてもよい。水平ラインの長さは互いに同一でなければならないため、水平ラインの同じ位置にダミー要素930が追加され得る。ダミー要素930が追加されたターゲットイメージアレイ信号920が生成される。
【0085】
図10に示したターゲットイメージアレイ信号1010の水平ラインそれぞれは全て互いに異なる2種類の要素を含んでいる。例えば、G06要素及びR01要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、G06要素及びR01要素間にダミー要素D00が追加されてもよい。さらに、R05要素及びB03要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、R05要素及びB03要素間にダミー要素D01が追加されてもよい。水平ラインの長さは互いに同一でなければならないため、水平ラインの同じ位置にダミー要素1030,1040が追加される。ダミー要素1030,1040が追加されたターゲットイメージアレイ信号1020が生成される。
【0086】
図11に示されたターゲットイメージアレイ信号1110の第1水平ライン及び第3水平ラインは、Gピクセルを示す種類の要素でのみ構成されているが、第2水平ライン及び第4水平ラインのそれぞれは互いに異なる2種類の要素を含んでいる。例えば、R27要素及びB03要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、R27要素及びB03要素にダミー要素D10が追加されてもよい。水平ラインの長さは互いに同一でなければならないため、水平ラインの同じ位置にダミー要素1130が追加される。ダミー要素1130が追加されたターゲットイメージアレイ信号1120が生成される。
【0087】
図12に示されたターゲットイメージアレイ信号1210の第1水平ライン及び第3水平ラインは、Gピクセルを示す種類の要素でのみ構成されているが、第2水平ライン及び第4水平ラインのそれぞれは互いに異なる2種類の要素を含んでいる。例えば、R27要素及びB21要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、R27要素及びB21要素にダミー要素D10が追加されてもよい。水平ラインの長さは互いに同一でなければならないため、水平ラインの同じ位置にダミー要素1230が追加される。ダミー要素1230が追加されたターゲットイメージアレイ信号1220が生成される。
【0088】
図13に示されたターゲットイメージアレイ信号1310のR07要素及びB10要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、R07要素及びB10要素にダミー要素D10が追加されてもよい。水平ラインの長さは互いに同一でなければならないため、水平ラインの同じ位置にダミー要素1330が追加される。ダミー要素1330が追加されたターゲットイメージアレイ信号1320が生成される。
【0089】
図14に示されたターゲットイメージアレイ信号1410のR27要素及びB03要素間で干渉による歪曲が発生する可能性が高い。歪曲の発生を防止するために、R27要素及びB03要素にダミー要素D10が追加されてもよい。水平ラインの長さは互いに同一でなければならないため、水平ラインの同じ位置にダミー要素1430が追加される。ダミー要素1430が追加されたターゲットイメージアレイ信号1420が生成される。
【0090】
図9~
図14を参照して生成されたターゲットイメージアレイ信号920,1020,1120,1220,1320,1420のそれぞれがアナログ信号に変換されることによって、ターゲットイメージアレイアナログ信号が生成され得る。
【0091】
図15は、一例に係るイメージ信号の垂直同期信号を示す。
【0092】
最終的に生成されるアナログ信号であるイメージ信号1500は、垂直同期信号及びターゲットイメージアレイアナログ信号を含む。イメージ信号1500は、1つのイメージ(又は、フレーム)に対応する信号であってもよい。例えば、イメージ信号は750個の垂直ラインを含んでもよく、垂直ラインの個数はイメージセンサ110の解像度によって変わり得る。垂直ラインは、フレームの上段からフレームの下段へのラインであってもよい。すなわち、ライン1はフレームの最も上段のラインであってもよい。
【0093】
イメージ信号のライン1~5は、切込みパルス(serration pulse)であってもよい。切込みパルスは垂直同期パルスであってもよい。イメージ信号のライン6~10は後置等化パルス(equalizing pulse)であってもよい。等化パルスは、飛び越し走査を正確にするために使用されるパルスである。イメージ信号のライン746~750は、前置等化パルスであってもよい。イメージ信号のライン11~25は、垂直帰線区間(Vertical Blanking Interval;VBI)であってもよい。垂直帰線区間の各ラインに、ステップ340を介して生成された垂直同期信号が含まれている。イメージ信号のライン26~745は、アクティブライン(active line)であってもよい。アクティブラインには、ステップ330を介して生成されたターゲットイメージアレイアナログ信号が含まれている。例えば、ライン26には、ターゲットイメージアレイアナログ信号の第1水平ラインが含まれ、ライン27には、ターゲットイメージアレイアナログ信号の第2水平ラインが順に含まれている。
【0094】
図15は、垂直ラインの個数が750であるタイミング仕様を示すが、
図15に関する説明は垂直ラインの個数が1125であるタイミング仕様及び垂直ラインの個数が1250であるタイミング仕様にも同様に変形されて適用され得る。
【0095】
例えば、垂直ラインの個数が1125である場合、ライン1~5は切込みパルス、ライン6~10は後置等化パルス、ライン11~40は垂直帰線区間、ライン41~1120はアクティブライン、及びライン1121~1125は前置等化パルスであってもよい。
【0096】
異なる例として、垂直ラインの個数が1250である場合、ライン1~5は切込みパルス、ライン6~10は後置等化パルス、ライン11~165は垂直帰線区間、ライン166~1245はアクティブライン、及びライン1246~1250は前置等化パルスであってもよい。
【0097】
一態様によれば、追加的な情報を示す付加信号が予め設定された領域1510に表示されてもよい。例えば、予め設定された領域1510は、垂直帰線区間の全て又は一部の領域であってもよい。示された実施形態から、イメージ信号1500のライン11に付加信号1511が表示されるものとして予め設定された。例えば、付加信号1511は、ターゲットイメージアレイ信号を生成するために適用したリマッピングモードを示す信号であってもよい。異なる例として、付加信号1511は、ターゲットイメージアレイ信号内でダミー要素の位置を示す信号であってもよい。
【0098】
図16は、一例に係るターゲットイメージアレイアナログ信号を含むアクティブラインを示す。
【0099】
イメージ信号内にターゲットイメージアレイアナログ信号を含むアクティブライン1600は、ブランク領域1610及びアクティブ領域1620を含む。ブランク領域1610及びシンク1612及びバースト1614を含んでもよい。シンク1612は、水平方向同期信号であってもよい。シンク1612は、イメージ信号をデジタル信号で復調するとき水平基準信号を生成するために使用される。バースト1614は、色差復元信号であってもよい。
【0100】
一態様によれば、初期イメージアレイ信号に基づいて生成されたターゲットイメージアレイアナログ信号は、従来におけるアナログイメージ信号送信方式で使用された輝度信号及び色差信号が変調された信号に対応せず、ただ輝度信号にのみ対応する信号のみを含む。そのため、アクティブライン1600は、イメージ信号の受信端で変調信号内の色差信号を分離させるために使用されるバースト1614を含まなくてもよい。すなわち、実施形態により、ブランク領域1610はシンク1612を含み、バースト1614を含まなくてもよい。
【0101】
アクティブ領域1620は、ターゲットイメージアレイアナログ信号のいずれか1つの水平ラインの信号を含む。アクティブ領域1620に含まれる信号は、従来における輝度信号に対応する1つのチャネルに対する信号のみを含んでもよい。
【0102】
図17は、一実施形態に係るイメージ信号受信装置の構成図である。
【0103】
イメージ信号受信装置1700は、通信部1710、プロセッサ1720、及びメモリ1730を含む。例えば、イメージ信号受信装置1700はディスプレイ140をさらに含んでもよい。
【0104】
通信部1710は、プロセッサ1720及びメモリ1730に接続されてデータを送受信する。通信部1710は、外部の他の装置に接続されてデータを送受信することができる。
【0105】
通信部1710は、イメージ信号受信装置1700内の回路網に実現することができる、通信部1710は内部バス及び外部バスを含んでもよい。異なる例として、通信部1710は、イメージ信号受信装置1700と外部の装置を接続する要素であってもよい。通信部1710は、インターフェースであってもよい。通信部1710は、外部の装置からデータを受信し、プロセッサ1720及びメモリ1730にデータを送信する。
【0106】
プロセッサ1720は、通信部1710が受信したデータ及びメモリ1730に格納されたデータを処理する。プロセッサ1720は、ISP(Image Signal Processor)をさらに含んでもよい。
【0107】
プロセッサ1720は、メモリ(例えば、メモリ1730)に格納されたコンピュータで読出し可能なコード(例えば、ソフトウェア)及びプロセッサ1720によって誘発された命令を実行する。
【0108】
メモリ1730は、通信部1710が受信したデータ、プロセッサ1720が処理したデータを格納する。例えば、メモリ1730は、プログラム(又は、アプリケーション、ソフトウェア)を格納する。格納されるプログラムは、イメージ信号を受信できるようにコーディングされてプロセッサ1720により実行可能なシンタックスの集合であってもよい。
【0109】
一態様によれば、メモリ1730は、1つ以上の揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及びRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、及び光学ディスクドライブを含む。
【0110】
メモリ1730は、イメージ信号受信装置1700を動作させる命令語セット(例えば、ソフトウェア)を格納する。イメージ信号受信装置1700を動作させる命令語セットは、プロセッサ1720によって実行される。
【0111】
通信部1710、プロセッサ1720、及びメモリ1730について、以下の
図18及び
図19を参照して詳細に説明される。
【0112】
図18は、一実施形態に係るイメージ信号受信方法のフローチャートである。
【0113】
以下のステップ1810~1850は、
図17を参照して上述したイメージ信号受信装置1700によって実行される。ステップ1810~1850を介して説明される用語のうち、ステップ310~350を介して説明される用語と同じ用語は、互いに同一又は対応する意味を示す。
【0114】
ステップ1810において、イメージ信号受信装置1700は、イメージ信号送信装置200からイメージ信号を受信する。例えば、ケーブルを介してイメージ信号が受信されてもよい。
【0115】
ステップ1820において、イメージ信号受信装置1700は、イメージ信号の垂直同期信号に基づいてイメージ信号内のターゲットイメージアレイアナログ信号を分離する。すなわち、イメージ信号のアクティブライン内のアクティブ領域に含まれているターゲットイメージアレイアナログ信号を分離する。
【0116】
ステップ1830において、イメージ信号受信装置1700は、ターゲットイメージアレイアナログ信号をデジタル信号に変換することによってターゲットイメージアレイ信号を生成する。
【0117】
ステップ1840において、イメージ信号受信装置1700は、ターゲットイメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで初期イメージアレイ信号を生成する。例えば、リマッピングモードは、イメージ信号受信装置1700及びイメージ信号送信装置200間に予め設定されてもよい。異なる例として、リマッピングモードは、イメージ信号内に追加された付加情報によって取得されてもよい。
【0118】
ステップ1850において、イメージ信号受信装置1700は、初期イメージアレイ信号を後処理することによってイメージを生成し、生成されたイメージをディスプレイ140を介して出力したり、メモリ1730に格納する。例えば、イメージ信号受信装置1700のISPは、初期イメージアレイ信号に基づいてイメージの各ピクセルに対するRチャネル、Gチャネル、及びBチャネルの値を算出することによってイメージを生成することができる。
【0119】
図19は、一例に係るダミー要素を除去することによって初期イメージアレイ信号を生成する方法のフローチャートである。
【0120】
一態様によれば、
図18を参照して上述したステップ1840は、以下のステップ1910及び1920を含むことができる。
【0121】
ステップ1910において、イメージ信号受信装置1700は、ターゲットイメージアレイ信号の1つの水平ラインに互いに異なる二種類の要素の一部のみが含まれている場合、第1種類の要素及び第2種類の間に含まれているダミー要素を除去する。ダミー要素が複数である場合、複数のダミー要素が全て除去される。
【0122】
ステップ1920において、イメージ信号受信装置1700は、ダミー要素の除去されたターゲットイメージアレイ信号を予め設定されたリマッピングモードに応じて再配列することで初期イメージアレイ信号を生成する。
【0123】
以上述した実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合せで具現される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0124】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり、独立的又は結合的に処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されたり実行され得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0125】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0126】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順で実行されるし、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせられてもよいし、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0127】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0128】
100:イメージ信号送信システム
110:イメージセンサ
120:イメージ信号送信装置
125:ケーブル
130:イメージ信号受信装置
140:ディスプレイ