(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】エチレンオリゴマー化プロセス
(51)【国際特許分類】
C07C 2/30 20060101AFI20241010BHJP
C07C 11/02 20060101ALI20241010BHJP
B01J 31/12 20060101ALI20241010BHJP
B01J 31/14 20060101ALI20241010BHJP
B01J 31/38 20060101ALI20241010BHJP
C08F 110/02 20060101ALI20241010BHJP
C10G 50/00 20060101ALI20241010BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20241010BHJP
【FI】
C07C2/30
C07C11/02
B01J31/12
B01J31/14
B01J31/38 M
C08F110/02
C10G50/00
C07B61/00 300
(21)【出願番号】P 2023572641
(86)(22)【出願日】2022-05-03
(86)【国際出願番号】 US2022027448
(87)【国際公開番号】W WO2022250885
(87)【国際公開日】2022-12-01
【審査請求日】2023-11-22
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502303175
【氏名又は名称】シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー エルピー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スモール、ブルック エル.
(72)【発明者】
【氏名】サイドラ、オーソン エル.
(72)【発明者】
【氏名】クヌーセン、ロナルド ディ.
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-506103(JP,A)
【文献】特表2005-519937(JP,A)
【文献】特表2018-530542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
B01J
C10G
C08F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)接触させることであって、
i)エチレンと、
ii)触媒システムであって、
1)式ZrX
1
mY
1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X
1は、独立的に、ハライドであり、各Y
1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲内であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び
2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システムと、
iii)式R
31SiH
3、(R
31)
2SiH
2、(R
31)
3SiH、R
31OSiH
3、(R
31O)
2SiH
2、又は(R
31O)
3SiH(式中、各R
31は、C
1~C
15ヒドロカルビル基である)を有する化合物を含む連鎖移動剤と、
iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、
b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含み、
前記オリゴマー生成物が、0.4~0.8のSchulz-Flory K値を有する、プロセス。
【請求項2】
前記反応ゾーンが、1×10
-5:1~5×10
-1:1の範囲内の連鎖移動剤とエチレンとのモル比を有する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記オリゴマー生成物が、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを含み、前記重量%が、前記オリゴマー生成物の総重量に基づく、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記プロセスが
、前記連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマー、(b)より低いMw最大ピークを有するポリマー、(c)低減したパーセンテージのポリマー、(d)100,000g/molを超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマー、または(e)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
3-nR
1
n、Al
2
X
2
6-q
R
1
q、R
1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有し、式中、各R
1は、独立的に、C
1~C
10アルキル基であり、各X
2は、独立的に、クロリド、ブロミド、またはヨージドであり、nは、
1~3の整数であり、qは、
1、3、もしくは5である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記中性非イオン性有機修飾剤が、エーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、無水物、酸クロリド、ニトリル、スルフィド、ジスルフィド、ホスフィン、アミン、またはアミドを含む、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX
1
m(式中、各X
1は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、mは、4である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
nR
1
3-n、Al
2X
2
3R
1
3、R
1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
2は、独立的に、ハライドであり、各R
1は、独立的に、C
2~C
4アルキル基であ
り、nは、0~2の整数である)を有する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤としてC
2~C
20エステル、C
2~C
20エーテル、またはC
2~C
20スルフィドをさらに含む、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
前記ジルコニウム化合物が、式ZrY
1
q(式中、各Y
1は、独立的に、
-OR
2
(ここで、R
2は、C
1~C
10アルキル基
である)または
-OC(=O)R
3
(ここで、R
3は、C
1~C
10アルキル基
である)であり、qは、2~4の整数である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
3
nR
1
3-n、Al
2X
3
3R
1
3、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各
X
3
は、独立的に、ハライドであり、各R
1は、独立的に、C
2~C
4アルキル基であ
り、nは、0~2の整数である)を有する、請求項1に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ノルマルアルファオレフィンを生成するプロセスに関する。より詳細には、本開示は、エチレンをノルマルアルファオレフィンにオリゴマー化するための改良されたプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
アルファオレフィンは、商業において重要な物品である。その多くの用途には、洗浄剤の製造における中間体として、より環境に優しい精製油の前駆体として、モノマーとして、及び他の多くの種類の生成物の前駆体としての利用が含まれる。アルファオレフィンを作製する方法の1つは、様々な種類の触媒及び/または触媒システムを用いる触媒反応におけるエチレンのオリゴマー化によるものである。一部のエチレンオリゴマー化触媒システムは、大量のポリマーを生成するため、リアクターの洗浄が必要になるまでの反応システム運転時間を低減させ、反応システムの信頼性を低下させ、及び/または生成物の単離を複雑にし得る。ノルマルアルファオレフィンの用途及び需要は増加し続けており、それに応じてその供給競争が激化している。したがって、エチレンオリゴマー化のための新規かつ改良されたプロセスが望まれる。
【発明の概要】
【0003】
本願は、a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システムであって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムと、iii)連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含み、オリゴマー生成物が、0.4~0.8のSchulz-Flory K値を有する、プロセスに関する。一態様において、連鎖移動剤は、i)水素ケイ素結合を含む化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせ、ii)水素、または3)遷移金属化合物であり得る。いくつかの態様では、当該プロセスは、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成することができ、重量%は、オリゴマー生成物の総重量に基づく。別の態様では、当該プロセスは、水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマー、(b)より低いMw最大ピークを有するポリマー、(c)低減したパーセンテージのポリマー、(d)100,000を超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマー、または(e)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成することができる。
【0004】
本特許出願の主題は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって理解することができ、図面において同様の参照番号は同様の要素を特定する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】エチレンオリゴマー化装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本特許出願の主題は、様々な改変及び代替形態の余地があるが、図面は、例として詳細に本明細書に記載される特定の実施形態を示している。ただし、特定の実施形態に関する本明細書における説明は、開示される特定の形態に特許請求の主題を限定することを意図したものではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の主旨及び範囲に含まれるすべての改変、均等物、及び代替物をカバーすることが意図であることを理解されたい。
【0007】
定義
本明細書で使用される用語をより明確に定義するために、以下の定義を提供する。別段の記載がない限り、以下の定義が本開示に適用される。ある用語が本開示で使用されているが、本明細書で具体的に定義されていない場合には、IUPAC Compendium of Chemical Terminology,2nd Ed(1997)の定義が、他の開示内容または本明細書で適用される定義のいずれとも矛盾せず、その定義が適用されるクレームを不明確または無効にしない限り、その定義が適用され得る。参照により本明細書に組み込まれるいずれかの文書によって提供されるいずれかの定義または使用法が、本明細書で提供される定義または使用法と矛盾する場合、本明細書で提供される定義または使用法が優先する。
【0008】
本明細書では、特定の態様及び/または条項において異なる特徴の組み合わせが想定され得るように、主題の特徴が説明され得る。本明細書で開示されるあらゆる態様、及び/または条項、及び/または特徴について、本明細書に記載されるシステム、組成物、プロセス、及び/または方法に悪影響を及ぼさない組み合わせはすべて、特定の組み合わせの明示的な説明の有無にかかわらず企図される。さらに、別段明記されていない限り、本開示と一致する発明のプロセス及びシステムを説明するために、本明細書で開示されるいずれかの態様、及び/または条項、及び/または特徴が組み合わされ得る。
【0009】
「a」、「an」、及び「the」という用語は、別段特記されていない限り、複数の選択肢、例えば、少なくとも1つ、または1つ以上を含むことを意図する。例えば、「トリアルキルアルミニウム化合物」の開示は、別段の規定がない限り、1つのトリアルキルアルミニウム化合物、または2つ以上のトリアルキルアルミニウム化合物の混合物もしくは組み合わせを包含することが意図される。
【0010】
周期表の元素の族は、Chemical and Engineering News,63(5),27,1985に掲載されているバージョンの元素周期表に見られる番号付けスキームを使用して示される。場合によっては、元素の族は、その族に割り当てられた一般名を使用して、例えば、第1族元素はアルカリ金属、第2族元素はアルカリ土類金属、第3~12族元素は遷移金属、第17族元素はハロゲンなどと示され得る。
【0011】
本明細書で開示される特定の化合物のいずれについても、提示される一般構造または名称は、別段の記載がない限り、特定の置換基のセットから生じ得るすべての構造異性体、配座異性体、及び立体異性体を包含することも意図している。したがって、化合物への一般的な言及には、別段明記されていない限り、すべての構造異性体が含まれる。例えば、C6炭化水素への一般的な言及は、6個の炭素原子を有するすべての炭化水素を指し、ペンタンへの一般的な言及は、n-ペンタン、2-メチル-ブタン、及び2,2-ジメチルプロパンを含み、ブチル基への一般的な言及は、n-ブチル基、sec-ブチル基、イソ-ブチル基、及びtert-ブチル基を含む。さらに、一般構造または名称への言及は、文脈上許容または要求される場合、すべての鏡像異性体、ジアステレオ異性体、及び鏡像異性体かラセミ体かを問わない他の光学異性体、ならびに立体異性体の混合物を包含する。提示される特定の式または名称について、提示される一般式または名称は、特定の置換基のセットから生じ得るすべての配座異性体、位置異性体、及び立体異性体も包含する。
【0012】
化学「基」は、その基がいかにして形式的に参照化合物または「親」化合物から誘導されるかに従って、例えば、その基が事実上この様式で合成されないとしても、その基を生成するために親化合物から形式的に除去される水素原子の数によって記述される。例として、「アルキル基」は、形式的にはアルカンから1つの水素原子を除去することによって誘導することができ、「アルキレン基」は、形式的にはアルカンから2つの水素原子を除去することによって誘導することができる。さらに、形式的に親化合物から任意の数(「1つ以上」)の水素原子を除去することによって誘導される種々の基を包含するように、より一般的な用語が使用される場合があり、これは、この例では「アルカン基」と表現することができ、「アルキル基」、「アルキレン基」、及び状況に応じて3つ以上の水素原子がアルカンから除去された物質を包含する。全体を通して、置換基、リガンド、または他の化学的部位が特定の「基」を構成し得るという開示は、記載されるようにその基が用いられる際、化学構造及び結合の周知の規則が順守されることを意味する。ある基を「によって誘導される」、「から誘導される」、「によって形成される」、または「から形成される」ものとして記述する場合には、別段の規定がない限り、または文脈上別段の解釈を必要としない限り、かかる用語は形式的な意味で使用されるものであり、いずれかの特定の合成方法または手順を反映することを意図したものではない。
【0013】
「炭化水素」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合は常に、炭素及び水素のみを含む化合物を指す。炭化水素中の特定の基の存在を示すために、他の識別子が利用されることがある(例えば、ハロゲン化炭化水素は、炭化水素中の同数の水素原子を置き換える1つ以上のハロゲン原子の存在を示す)。「ヒドロカルビル基」という用語は、本明細書では、炭化水素から水素原子を除去することによって形成される一価基という、IUPACによって規定された定義に従って使用される。同様に、「ヒドロカルビレン基」は、1つの炭素原子から2つの水素原子か、2つの異なる炭素原子の各々から1つの水素原子かを問わず、炭化水素から2つの水素原子を除去することによって形成される基を指す。したがって、本明細書で使用される用語によれば、「炭化水素基」は、炭化水素から1つ以上の水素原子(特定の基に必要なだけ)を除去することによって形成される基の総称を指す。「ヒドロカルビル基」、「ヒドロカルビレン基」、及び「炭化水素基」は、非環式基でも環式基でもよく、及び/または直鎖でも分岐鎖でもよい。「ヒドロカルビル基」、「ヒドロカルビレン基」、及び「炭化水素基」には、炭素及び水素のみを含む、環、環系、芳香族環、及び芳香族環系が含まれ得る。「ヒドロカルビル基」、「ヒドロカルビレン基」、及び「炭化水素基」は、例として、いくつかある基の中でもとりわけ、アリール、アリーレン、アレーン、アルキル、アルキレン、アルカン、シクロアルキル、シクロアルキレン、シクロアルカン、アラルキル、アラルキレン、及びアラルカン基をメンバーとして含む。
【0014】
「アルカン」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合は常に、飽和炭化水素化合物を指す。アルカン中の特定の基の存在を示すために、他の識別子が利用されることがある(例えば、ハロゲン化アルカンは、アルカン中の同数の水素原子を置き換える1つ以上のハロゲン原子の存在を示す)。「アルキル基」という用語は、本明細書では、アルカンから水素原子を除去することによって形成される一価基という、IUPACによって規定された定義に従って使用される。同様に、「アルキレン基」は、アルカンから2つの水素原子を除去することによって形成される基を指す(1つの炭素原子から2つの水素原子か、2つの異なる炭素原子から1つの水素原子かを問わない)。「アルカン基」は、アルカンから1つ以上の水素原子(特定の基に必要なだけ)を除去することによって形成される基を指す一般用語である。「アルキル基」、「アルキレン基」、及び「アルカン基」は、別段の規定がない限り、非環式基でも環式基でもよく、及び/または直鎖でも分岐鎖でもよい。第一級、第二級、及び第三級のアルキル基は、それぞれ、アルカンの第一級、第二級、または第三級の炭素原子からの水素原子の除去によって誘導される。n-アルキル基は、直鎖アルカンの末端炭素原子からの水素原子の除去によって誘導され得る。
【0015】
「置換」という用語は、化合物または基を説明するために使用される場合、例えば、特定の化合物または基の置換類似体に言及している場合、その基の水素を形式的に置き換える非水素部位を説明することを意図し、非限定的であることを意図している。1つまたは複数の基は、本明細書では「未置換」として、または「非置換」などの同等の用語によって言及される場合もあり、これは、非水素部位がその基内の水素を置き換えていない元の基を指す。「置換」は、非限定的であることを意図しており、無機置換基または有機置換基を含む。
【0016】
「オレフィン」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合は常に、芳香族環または芳香族環系の一部ではない少なくとも1つの炭素間二重結合を有する炭化水素を指す。「オレフィン」という用語には、別段特記されていない限り、芳香族環または環系の一部ではない少なくとも1つの炭素間二重結合を有する、脂肪族及び芳香族、環式及び非環式、及び/または直鎖及び分岐鎖の炭化水素が含まれる。1つのみ、2つのみ、3つのみなどの炭素間二重結合を有するオレフィンは、オレフィンの名称における「モノ」、「ジ」、「トリ」などという用語の使用によって識別され得る。オレフィンは、炭素間二重結合(複数可)の位置によってさらに識別され得る。
【0017】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「アルファオレフィン」という用語は、炭素原子の最も長い連続鎖の第1の炭素原子と第2の炭素原子との間に炭素間二重結合を有するオレフィンを指す。「アルファオレフィン」という用語には、別段明記されていない限り、直鎖及び分岐鎖のアルファオレフィンが含まれる。分岐鎖アルファオレフィンの場合、分岐はオレフィン二重結合を基準として2位(ビニリデン)及び/または3位以上にあってもよい。「ビニリデン」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合は常に、オレフィン二重結合を基準として2位に分岐を有するアルファオレフィンを指す。「アルファオレフィン」という用語自体は、明記されていない限り、他の炭素間二重結合の存在または非存在を示すものではない。本明細書で使用される「直鎖アルファオレフィン」という用語は、第1の炭素原子と第2の炭素原子との間に炭素間二重結合を有する非分岐鎖アルファオレフィンを指す。
【0018】
「ノルマルアルファオレフィン」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合は常に、第1の炭素原子と第2の炭素原子との間に炭素間二重結合を有する直鎖脂肪族モノオレフィンを指す。なお、「直鎖アルファオレフィン」という用語には、第1の炭素原子と第2の炭素原子との間の二重結合及び追加の二重結合を有する直鎖オレフィン化合物が含まれ得るため、「ノルマルアルファオレフィン」は「直鎖アルファオレフィン」と同義ではない。
【0019】
シクロアルカンは、側鎖の有無にかかわらない飽和環式炭化水素、例えば、シクロブタンである。1つ以上の環内二重結合または1つの三重結合を有する不飽和環式炭化水素は、それぞれ、シクロアルケン及びシクロアルキンと呼ばれる。1つのみ、2つのみ、3つのみなどの環内二重結合または三重結合を有するシクロアルケン及びシクロアルキンは、それぞれ、シクロアルケンまたはシクロアルキンの名称における「モノ」、「ジ」、「トリ」などという用語の使用によって識別され得る。シクロアルケン及びシクロアルキンは、さらに、環内二重結合または三重結合の位置を特定し得る。
【0020】
「シクロアルキル基」は、シクロアルカンの環炭素原子から水素原子を除去することによって誘導される一価基である。同様に、「シクロアルキレン基」は、2つの水素原子をシクロアルカンから除去することによって誘導される基を指し、そのうちの少なくとも1つは環炭素である。したがって、「シクロアルキレン基」には、同じ環炭素から2つの水素原子が形式的に除去されたシクロアルカンから誘導される基と、2つの異なる環炭素から2つの水素原子が形式的に除去されたシクロアルカンから誘導される基と、環炭素から第1の水素原子が形式的に除去され、環炭素ではない炭素原子から第2の水素原子が形式的に除去されたシクロアルカンから誘導される基とのいずれもが含まれる。「シクロアルカン基」は、シクロアルカンから1つ以上の水素原子(特定の基に必要なだけ、そのうちの少なくとも1つは環炭素である)を除去することによって形成される基の総称を指す。本明細書で提供される定義によれば、一般的なシクロアルカン基(シクロアルキル基及びシクロアルキレン基を含む)には、シクロアルカン環炭素原子に結合した0、1、または2つ以上のヒドロカルビル置換基を有し(例えば、メチルシクロプロピル基)、炭化水素基のグループのメンバーであるものが含まれることに留意されたい。ただし、特定数のシクロアルカン環炭素原子を有するシクロアルカン基(例えば、とりわけシクロペンタン基またはシクロヘキサン基)に言及する場合には、規定数のシクロアルカン環炭素原子を有するシクロアルカン基の基礎名は、未置換シクロアルカン基を指す(シクロアルカン基環炭素原子上に位置するヒドロカルビル基を有しないものを含む)。したがって、特定数の環炭素原子を有する置換シクロアルカン基(例えば、とりわけ置換シクロペンタンまたは置換シクロヘキサン)は、シクロアルカン基の環炭素原子に結合した1つ以上の置換基(いくつかある置換基の中でもとりわけ、ハロゲン、ヒドロカルビル基、またはヒドロカルボキシ基を含む)を有するそれぞれの基を指す。規定数のシクロアルカン環炭素原子を有する置換シクロアルカン基が、炭化水素基のグループのメンバー(またはシクロアルカン基の一般的なグループのメンバー)である場合、規定数のシクロアルカン環炭素原子を有する置換シクロアルカン基の各置換基は、ヒドロカルビル置換基に限定される。炭化水素基のメンバー(またはシクロアルカン基の一般的なグループのメンバー)として利用され得る特定数の環炭素原子を有する一般的な基、特定の基、及び/または個々の置換シクロアルカン基(複数可)は、容易に判別及び選択することができる。
【0021】
脂肪族化合物は、芳香族化合物を除く、非環式または環式の、飽和または不飽和の炭素化合物である。「脂肪族基」は、脂肪族化合物の炭素原子から1つ以上の水素原子(特定の基に必要なだけ)を除去することによって形成される基の総称である。脂肪族化合物ひいては脂肪族基は、炭素以外及び水素以外の有機官能基(複数可)及び/または原子(複数可)を含み得る。
【0022】
芳香族化合物は、ヒュッケル(4n+2)則に従い(4n+2)個のπ電子を含む環状共役二重結合系を含む化合物であり、ここで、nは1~5の整数である。芳香族化合物には、「アレーン」(炭化水素芳香族化合物)、及び「ヘタレーン」とも呼ばれる「ヘテロアレーン」(芳香族系に特有の連続したπ電子系と、ヒュッケル則(4n+2)に対応する面外π電子の数とを維持するように、環状共役二重結合系の1つ以上のメチン(-C=)炭素原子を三価または二価のヘテロ原子で置き換えることにより、形式的にアレーンから誘導される複素環式芳香族化合物)が含まれる。アレーン化合物及びヘテロアレーン化合物は芳香族化合物群の相互排他的メンバーであるが、アレーン基及びヘテロアレーン基の両方を有する化合物は、一般にヘテロアレーン化合物とみなされる。芳香族化合物、アレーン、及びヘテロアレーンは、別段の規定がない限り、単環式(例えば、ベンゼン、トルエン、フラン、ピリジン、メチルピリジン)でも多環式でもよい。多環式芳香族化合物、アレーン、及びヘテロアレーンには、別段の規定がない限り、芳香族環が縮合していてもよい化合物(例えば、ナフタレン、ベンゾフラン、及びインドール)、芳香族基が分離しており結合によって接続されていてもよい化合物(例えば、ビフェニルまたは4-フェニルピリジン)、または連結原子(例えば、いくつかある連結基の中でもとりわけ、ジフェニルメタンのメチレン基の炭素、ジフェニルエーテルの酸素、トリフェニルアミンの窒素)を含む基によって芳香族基が接続されている化合物が含まれる。本明細書で開示されるように、「置換」という用語は、非水素部位が化合物中の水素を形式的に置き換える芳香族基、アレーン、またはヘテロアレーンを記述するために使用されることがあり、非限定的であるように意図される。
【0023】
「芳香族基」は、芳香族化合物から1つ以上の水素原子(特定の基に必要なだけ、そのうちの少なくとも1つは芳香族環炭素原子である)を除去することによって形成される基の総称を指す。一価の「芳香族基」の場合、除去される水素原子は芳香族環炭素からのものである必要がある。芳香族化合物から2つ以上の水素原子を除去することによって形成される「芳香族基」の場合、少なくとも1つの水素原子は芳香族炭化水素環炭素からのものである必要がある。さらに、「芳香族基」は、芳香族環もしくは環系の同じ環から水素原子が除去されていてもよく(例えば、フェナ-1,4-イレン、ピリジン-2,3-イレン、ナフタ-1,2-イレン、及びベンゾフラン-2,3-イレン)、環系の2つの異なる環から水素原子が除去されていてもよく(例えば、ナフタ-1,8-イレン及びベンゾフラン-2,7-イレン)、または2つの孤立した芳香族環もしくは環系から水素原子が除去されていてもよい(例えば、ビス(フェナ-4-イレン)メタン)。
【0024】
アレーンは、側鎖の有無にかかわらない芳香族炭化水素(例えば、とりわけ、ベンゼン、トルエン、またはキシレン)である。「アリール基」は、アレーンの芳香族環炭素から水素原子を形式的に除去することから誘導される基である。アレーンは、単一の芳香族炭化水素環を含む場合(例えば、ベンゼン、またはトルエン)、縮合芳香族環を含む場合(例えば、ナフタレンまたはアントラセン)、結合を介して共有結合した1つ以上の孤立した芳香族環を含む場合(例えば、ビフェニル)、または非芳香族炭化水素基(複数可)を含む場合(例えば、ジフェニルメタン)もあることに留意されたい。同様に、「アリーレン基」は、アレーンから2つの水素原子(そのうちの少なくとも1つは芳香族環炭素からのものである)を除去することによって形成される基を指す。「アレーン基」は、アレーンから1つ以上の水素原子(特定の基に必要なだけ、そのうちの少なくとも1つは芳香族環炭素である)を除去することによって形成される基の総称を指す。本明細書で提供される定義によれば、一般的なアレーン基(アリール基及びアリーレン基を含む)には、芳香族炭化水素環または環系炭素原子上に位置する0、1、または2つ以上のヒドロカルビル置換基を有し(例えば、とりわけ、トルエン基またはキシレン基)、炭化水素基のグループのメンバーであるものが含まれることに留意されたい。ただし、フェニル基(またはフェニレン基)及び/またはナフチル基(またはナフチレン基)は、特定の未置換アレーン基(芳香族炭化水素環または環系炭素原子上に位置するヒドロカルビル基を含まない)を指す。したがって、置換フェニル基または置換ナフチル基は、芳香族炭化水素環または環系炭素原子上に位置する1つ以上の置換基(とりわけ、ハロゲン、ヒドロカルビル基、またはヒドロカルボキシ基を含む)を有するそれぞれのアレーン基を指す。置換フェニル基及び/または置換ナフチル基が炭化水素基のグループのメンバー(またはアレーン基の一般的なグループのメンバー)である場合、各置換基はヒドロカルビル置換基に限定される。当業者は、炭化水素基のグループのメンバー(またはアレーン基の一般的なグループのメンバー)として利用され得る一般的なフェニル及び/またはナフチル基、特定のフェニル及び/またはナフチル基、及び/または個々の置換フェニルもしくは置換ナフチル基を容易に判別及び選択することができる。
【0025】
「アラルキル基」は、非芳香族炭素原子に自由原子価を有するアリール置換アルキル基(例えば、とりわけ、ベンジル基、または2-フェニルエタ-1-イル基)である。同様に、「アラルキレン基」は、単一の非芳香族炭素原子における2つの自由原子価または2つの非芳香族炭素原子における自由原子価を有するアリール置換アルキレン基であり、「アラルカン基」は、非芳香族炭素原子(複数可)に1つ以上の自由原子価を有するアリール置換アルカン基の総称である。本明細書で提供される定義によれば、一般的なアラルカン基には、アラルカン芳香族炭化水素環または環系炭素原子上に位置する0、1、または2つ以上のヒドロカルビル置換基を有し、炭化水素基のグループのメンバーであるものが含まれることに留意されたい。ただし、特定のアリール基(例えば、とりわけ、ベンジル基または2-フェニルエチル基のフェニル基)を指定する特定のアラルカン基は、特定の未置換アラルカン基(アラルカン芳香族炭化水素環または環系炭素原子上に位置するヒドロカルビル基を含まない)を指す。したがって、特定のアリール基を指定する置換アラルカン基は、1つ以上の置換基(とりわけ、ハロゲン、ヒドロカルビル基、またはヒドロカルボキシ基を含む)を有するそれぞれのアラルカン基を指す。特定のアリール基を指定する置換アラルカン基が炭化水素基のグループのメンバー(またはアラルカン基の一般的なグループのメンバー)である場合、各置換基はヒドロカルビル置換基に限定される。炭化水素基のグループのメンバー(またはアラルカン基の一般的なグループのメンバー)として利用され得る特定のアリール基を指定する置換アラルカン基は、容易に判別及び選択することができる。
【0026】
本明細書で用いられる場合、「ヒドロカルビル金属化合物」という用語は、少なくとも1つの金属-炭素結合を有し、金属-炭素結合に関与する炭素原子がヒドロカルビル基の一部である化合物を指す。「ヒドロカルビル化合物」は、化合物が少なくとも1つの金属-炭素結合を含み、金属-炭素結合に関与する炭素原子がヒドロカルビル基の一部である限り、いくつかある非ヒドロカルビル基の中でもとりわけ、ハライド、ヒドロカルボキシド、アルコキシド、カルボキシレート、及びアザニドといった他の非ヒドロカルビル基を含むことができる。同様に、任意の特定の「ヒドロカルビル金属化合物」(ヒドロカルビル金属化合物の金属が指定されている化合物)は、少なくとも1つの特定の金属-炭素結合を有し、金属-炭素結合に関与する炭素原子がヒドロカルビル基の一部である化合物を指す。
【0027】
「ハライド」は、その通常の意味を有する。したがって、ハライドの例としては、フルオリド、クロリド、ブロミド、及びヨージドが挙げられる。
【0028】
「置換」という用語は、基を説明するために使用される場合、例えば、特定の基の置換類似体に言及している場合、その基の水素を形式的に置き換える非水素部位を説明することを意図し、非限定的であることを意図している。1つまたは複数の基は、本明細書では「未置換」として、または「非置換」などの同等の用語によって言及される場合もあり、これは、非水素部位がその基内の水素を置き換えていない元の基を指す。「置換」は、非限定的であることを意図しており、無機置換基または有機置換基を含む。
【0029】
「室温」または「周囲温度」という用語は、本明細書では、外部の熱源または冷却源が直接適用されない、15℃~35℃の任意の温度を表すために使用される。したがって、「室温」及び「周囲温度」という用語には、外部の熱源または冷却源が直接適用されない、15℃~35℃の個々の温度ならびに温度のありとあらゆる範囲、部分範囲、及び部分範囲の組み合わせが包含される。「大気圧」という用語は、本明細書では、外部の圧力修正手段が利用されていない地球の気圧を表すために使用される。概して、極端な標高で行われる場合を除き、「大気圧」は約1気圧(代替的には、約14.7psiまたは約101kPa)である。気体、液体、及び/または固体物質への言及は、25℃及び大気圧での物質の物理的状態を指す。
【0030】
本開示における最小値として提供される特徴は、本明細書で開示される特徴について、「少なくとも」規定の最小値または規定の最小値「を超えるかまたはそれに等しい」と代替的に記述されることがある。本開示における最大値として提供される特徴は、本明細書で開示される特徴について、「より少ないかまたはそれに等しい」と代替的に記述されることがある。
【0031】
本開示では、有機命名法の通常の規則が優先する。例えば、置換された化合物または基に言及する際、置換パターンへの言及は、示された基(複数可)が示された位置にあること、そして示されていない他の位置はすべて水素であることを示すと解釈される。例えば、4-置換フェニル基への言及は、4位に非水素置換基が位置し、2位、3位、5位、及び6位に水素が位置することを示す。示された位置以外の位置に置換を有する化合物または基への言及は、含む(comprising)または何らかの他の代替的な文言を使用して言及され得る。例えば、4位に置換基を含むフェニル基への言及は、4位に非水素置換基を有し、2位、3位、5位、及び6位に水素または任意の非水素置換基を有する基を指す。
【0032】
「反応ゾーン流出物」という用語、及びその派生語(例えば、オリゴマー化反応ゾーン流出物)は、概して、反応ゾーンを出るすべての物質を指す。「反応ゾーン流出物」という用語、及びその派生語には、言及される反応ゾーン流出物の部分を限定する他の記述子が先行する場合もある。例えば、「反応ゾーン流出物」という用語は、反応ゾーンを出るすべての物質(例えば、とりわけ生成物及び溶媒または希釈剤)を指すが、「オレフィン反応ゾーン流出物」という用語は、反応ゾーン流出物中のオレフィンのみを指し、「オリゴマー生成物反応ゾーン流出物」という用語は、反応ゾーン流出物中のオリゴマー生成物を指す。
【0033】
オリゴマーという用語は、2~20のモノマー単位を含む生成物を指す。「オリゴマー生成物」及び「オリゴマー生成物流出物」という用語は、「オリゴマー化」プロセスによって作製されたすべてのオリゴマー生成物を含むが、反応ゾーン流出物ストリーム中の他の非オリゴマー成分、例えば、いくつかある他の成分の中でもとりわけ、未反応モノマー(エチレン)、有機反応媒体、及び水素を除外する。「オリゴマー化」という用語、及びその派生語は、2~20のモノマー単位を含む生成物を少なくとも20重量%、35重量%、50重量%、または60重量%含むオリゴマー生成物を生成するプロセスを指す。一例において、モノマーとしてエチレンを使用する「オリゴマー化」プロセスは、4~40個の炭素原子を有するオリゴマーを少なくとも20重量%、35重量%、50重量%、または60重量%含む生成物の混合物を生成する。
【0034】
Schulz-Flory K値(Schulz-Flory連鎖成長因子、K値ということもある)は、式:K=Xq+1/Xqで定義することができ、式中、Xq+1は、q+1個のモノマー(例えば、エチレン)単位を有する生成されたオリゴマー生成物のモル数であり、Xqは、q個のモノマー(例えば、エチレン)単位を有する生成されたオリゴマー生成物のモル数である。概して、Schulz-Flory K値は、モノマー単位の数が1異なるオリゴマー生成物の任意の2つのオリゴマーを使用して決定することができる。ただし、生成物の単離及び分析により、特定のオリゴマーを使用して決定されるオリゴマー生成物の分布における不正確さ(例えば、生成物単離中の気体生成物及び/または固体生成物の不完全な回収)が生じ得ることは理解されるであろう。当業者であれば、そのような問題を認識し、Schulz-Flory K値の決定の根拠となる適切なオリゴマーを選択することができるであろう。
【0035】
触媒システムの生産性は、オリゴマー化に利用される触媒システム中のジルコニウムのグラム(またはモル)当たりに生成される生成物のグラムとして定義される。触媒システムの活性は、オリゴマー化の時間単位(例えば、時間)当たり、ジルコニウムのグラム(またはモル)当たりに生成される生成物のグラムとして定義される。触媒システムの生産性及び/または活性は、オリゴマー化の様々な生成物及び/または触媒システムの成分の観点から記述することができる。例えば、ジルコニウム化合物を含む触媒システムを利用するエチレンオリゴマー化プロセスでは、利用され得る触媒システムの生産性は、いくつかある生産性の中でもとりわけ、(オリゴマー生成物1g)/(Zr 1g)を含む。
【0036】
別段の規定がない限り、「接触する」及び「組み合わせる」という用語、ならびにそれらの派生語は、開示された実施形態の2つ以上の成分を接触させるまたは組み合わせるための任意の添加順序、順番、または濃度を指し得る。オリゴマー化成分の組み合わせまたは接触は、好適な温度、圧力、接触時間、流量などの接触条件下で、1つ以上の反応ゾーンにおいて起こり得る。
【0037】
「触媒システム」、「触媒組成物」、「触媒混合物」などの用語は、開示もしくは主張される触媒組成物/混合物/システムの初期成分の接触もしくは反応から生じる実際の生成物もしくは組成物、活性触媒サイトの性質、またはこれらの成分を組み合わせた後の有機アルミニウム化合物及びヘテロ原子リガンド遷移金属化合物の複合体の運命に依存しない。したがって、「触媒システム」、「触媒組成物」、「触媒混合物」などの用語は、組成物の初期出発成分だけでなく、これらの初期出発成分を接触させることから生じ得るあらゆる生成物(複数可)も包含する。「触媒システム」、「触媒組成物」、「触媒混合物」などの用語は、本開示全体を通じて交換可能に使用され得る。
【0038】
本開示において、プロセスは、複数のステップを有することができ、または複数の異なる要素を有する特徴(例えば、いくつかある特徴の中でもとりわけ、触媒システムの成分またはオレフィンオリゴマー化プロセスの成分)を含むことができる。これらのステップ及び/または要素は、各プロセスステップ及び/または要素に標記を与えるのに必要な、第1、第2、及び第3などの用語、a)、b)、c)など、i)、ii)、iii)など、(a)、(b)、(c)など、及び/または(i)、(ii)、(iii)などのシリーズ(いくつかある標記シリーズの中でもとりわけ)を利用して標記され得る。標記シリーズ中の標記の数字またはアルファベットの順位は、別段特記されていない限り、あるいは他のプロセスステップ、要素、及び/または要素特徴によって必要とされない限り、本明細書に記載されるプロセス中のプロセスステップ、本明細書に記載される特徴(複数可)、及び/または特徴中の要素(複数可)の特定の順番または優先順位を意味するものではないことを理解されたい。さらに、これらの標記シリーズは、異なるプロセスステップ及び/または特徴中の要素を区別するために提供されるものであり、標記シリーズによって、異なる特徴、異なるプロセスステップ、及び/または特徴の異なる要素が一貫して区別される限り、必要に応じて、また、この説明において利用される特定のステップ、要素、または特徴について利用される標記シリーズに関係なく利用され得る。
【0039】
接触方法に言及する場合の「同時に」、「同時に接触する」、「同時に接触させる」という用語、及びそれらの派生語は、2つ以上の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物を共通のジャンクション、ポット、容器、またはリアクターなどに一時に流し入れることによって接触させる接触方法を指す。接触方法に言及する場合の「実質的に同時に」、「実質的に同時に接触する」、「実質的に同時に接触させる」という用語、及びそれらの派生語は、2つ以上の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物の接触中に、接触プロセス中の一定期間にわたって2つ以上の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物が共通のジャンクション、ポット、容器、またはリアクターに一時に流入するように、2つ以上の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物を接触させる接触方法を指す。「実質的に同時に」、「実質的に同時に接触する」、「実質的に同時に接触させる」という用語、及びそれらの派生語は、2つ以上の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物が、2つ以上の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物の各々の添加全体で同時に接触することを意味するものではないものではないことに留意されたい。「実質的に同時に」、「実質的に同時に接触する」、「実質的に同時に接触させる」という用語、及びその派生語には、共通のジャンクション、ポット、容器、またはリアクターへの規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物のうちの1つ(または全体の一部)の流れが、その他よりも前に開始され得る、及び/または、共通のジャンクション、ポット、容器、またはリアクターへの規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物のうちの1つ(または全体の一部)の流れが、その他の規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物の前に完了、停止、もしくは中止され得るシナリオが含まれる。本明細書に記載されるいずれかの態様及び/または実施形態において、「同時に」、「同時に接触する」、「同時に接触させる」という用語、及びそれらの派生語は、様々な程度の「実質的に同時に」、「実質的に同時に接触する」、「実質的に同時に接触させる」、及びそれらの派生語のシナリオを示すために、同時に接触させることができる規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物の各々の量を提示する用語を含めることによって修飾される場合がある。例えば、規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物の各々の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%が、「同時に接触する」または「同時に接触させる」ことができる。概して、「同時に接触する」または「同時に接触させる」ことができる規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物のパーセンテージは、重量基準(重量%)、体積基準(体積%)、またはモル基準(モル%)であり得る。別段の規定がない限り、「実質的に同時に」、「実質的に同時に接触する」、「実質的に同時に接触させる」、及びそれらの派生語である規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物は、規定の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物の各々の少なくとも50%が「同時に接触する」または「同時に接触させる」ことができることを意味するものとする。
【0040】
さらに、接触の方法またはプロセスに関して、「同時に」、「同時に接触する」、「同時に接触させる」、「実質的に同時に接触する」、「実質的に同時に接触させる」、及びそれらの派生語は、1つ以上の第1の物質(例えば、化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物)がポット、容器、またはリアクター内に既に存在しており、1つ以上の他の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物がポット、容器、またはリアクターに加えられるプロセスまたは方法とは異なることに留意されたい。この場合、ポット、容器、またはリアクター内の第1の物質は、他の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物ならびにポット内の物質と並行してポット、容器、またはリアクターに流入しない。したがって、第1の物質ならびに他の化合物、混合物、ストリーム、及び/または組成物は、他の成分(複数可)と「同時に接触する」、「同時に接触させる」、「実質的に同時に接触する」、または「実質的に同時に接触させる」とは言えない。
【0041】
「接触させる」という用語は、本明細書では、別段の規定がない限り、任意の順番で、任意の様式で、かつ任意の長さの時間にわたって成分を一緒に接触させるまたは組み合わせるシステム、組成物、プロセス、及び方法を記述するために使用される。例えば、成分は、任意の好適な技術を使用してブレンドまたは混合することによって組み合わされ得る。本明細書では、2つ以上の成分を「接触させる」ことは、反応生成物混合物または反応混合物をもたらし得る。
【0042】
本明細書において、「リアクター」という用語は、例えば、反応が行われる容器などの単一の機器を指すが、容器の外部にある配管、ポンプなどといった関連機器は除外する。リアクターの例としては、撹拌タンクリアクター(例えば、連続撹拌タンクリアクター)、プラグフローリアクター、または任意の他の種類のリアクターが挙げられる。本明細書において「リアクターシステム」とは、リアクター、関連配管、関連ポンプ、及び任意の他の関連機器を含むがこれらに限定されない、所望の反応が行われる機器の任意の部分を指す。場合によっては、「リアクター」が「リアクターシステム」でもあり得ることに留意されたい。例えば、場合によっては、ポリエチレンループリアクターがリアクターシステムとみなされ得る。「リアクター」及び「リアクターシステム」という用語は、追加の限定用語の使用によって、より具体的な「リアクター」及び「リアクターシステム」を指すように限定され得る。例えば、「オリゴマー化リアクター」及び「オリゴマー化リアクターシステム」という用語の使用は、リアクター及び/またはリアクターシステム内の所望の反応がオリゴマー化であることを示す。
【0043】
本明細書において、「反応ゾーン」という用語は、反応が所望の速度で起こり得るように、必要な反応成分及び反応条件のすべてが存在する反応システムの部分を指す。つまり、反応ゾーンは、反応を平均反応速度の25パーセント以内に維持するために必要な反応成分及び反応条件が存在するところで開始し、反応システムは、条件が反応速度を平均反応速度(反応ゾーンの反応速度の体積平均に基づく)の25パーセント以内に維持しないところで終了する。例えば、エチレンオリゴマー化プロセスに関して、反応ゾーンは、オリゴマー生成物の生成を所望の速度に維持するために十分な反応条件(例えば、とりわけ、温度及び/または圧力)下で十分なエチレン及び活性触媒システムが存在する点で開始し、反応ゾーンは、触媒システムが失活するか、オリゴマー生成物の生成を持続させるために十分なエチレンが存在しないか、または他の反応条件(例えば、とりわけ、温度及び/または圧力)がオリゴマー生成物の生成もしくは所望のオリゴマー生成物生成速度を維持するのに十分ではない点で終了する。本明細書において「反応ゾーン」は、1つ以上のリアクターを含み得る。「反応ゾーン」という用語は、追加の限定用語の使用によって、より具体的な「反応ゾーン」を指すように限定され得る。例えば、「オリゴマー化反応ゾーン」という用語の使用は、「反応ゾーン」内の所望の反応がオリゴマー化であることを示す。
【0044】
「反応システム」という用語は、生成物を生成するための機器のすべてを指す。「反応システム」という用語には、リアクター、反応ゾーン、ならびにすべての関連機器、関連プロセスライン、及び必要な成分(複数可)を反応システムに出入りさせて反応を制御することができる制御機器が含まれる。本明細書において「反応システム」は、生成物を生成するための1つ以上のリアクターゾーン、1つ以上のリアクター、及び関連機器を含み得る。「反応システム」という用語は、追加の限定用語の使用によって、より具体的な「反応システム」を指すように限定され得る。例えば、「オリゴマー化反応システム」という用語の使用は、「反応システム」がオリゴマー化に関連することを示す。
【0045】
本明細書で言及したすべての公表文献及び特許は、例えば、本明細書に記載される発明と関連して使用され得る、公表文献に記載されている構築物及び方法論を説明及び開示する目的で、参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
発明の詳細な説明
本明細書では、a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システムであって、1)ジルコニウム化合物、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムと、iii)シリルヒドリド化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセスが開示される。また、本明細書では、a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システムであって、1)ジルコニウム化合物、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムと、iii)水素と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセスが開示される。さらに、本明細書では、a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システムであって、1)ジルコニウム化合物、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムと、iii)遷移金属化合物連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセスが開示される。また、本明細書では、a)反応ゾーンに、i)エチレンと、ii)触媒システムまたは触媒システム成分であって、1)ジルコニウム化合物、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムまたは触媒システム成分と、iii)シリルヒドリド化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを導入すること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセスが開示される。また、本明細書では、a)反応ゾーンに、i)エチレンと、ii)触媒システムまたは触媒システム成分であって、1)ジルコニウム化合物、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムまたは触媒システム成分と、iii)水素と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを導入すること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセスが開示される。さらに、本明細書では、a)反応ゾーンに、i)エチレンと、ii)触媒システムまたは触媒システム成分であって、1)ジルコニウム化合物、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、触媒システムまたは触媒システム成分と、iii)遷移金属化合物連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを導入すること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセスが開示される。
【0047】
一態様において、オリゴマー生成物は、オリゴマー生成物を形成することが可能な条件で形成することができ、反応ゾーンは当該条件を有することができ、または反応ゾーンは当該条件で動作することができる。概して、触媒システム、触媒システムの要素(例えば、ジルコニウム化合物、ヒドロカルビル金属化合物、及び本明細書に記載される任意の他の触媒システム要素)、連鎖移動剤、水素、遷移金属化合物連鎖移動剤、任意選択の有機反応媒体、オリゴマー生成物、オリゴマー生成物が形成される条件、反応ゾーンが有し得る条件、反応が動作し得る条件、及び/または、本明細書に記載される任意の他の触媒システム及び/またはプロセス要素は、本明細書に記載されるプロセスの独立した要素であり、独立的に本明細書に記載される。これらの独立的に記載される要素は、本明細書で提供されるプロセスをさらに説明するために、任意の組み合わせで制限なく利用され得る。
【0048】
一態様において、触媒システムのジルコニウム化合物は、式ZrX1
mY1
q、ZrX1
m、ZrY1
q、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ZrX1
mY1
q;代替的には、ZrX1
m;または代替的には、ZrY1
qを有し得る。式ZrX1
mY1
q、ZrX1
m、またはZrY1
qを有するジルコニウム化合物のX1、Y1、m、及びqは、ジルコニウム化合物の独立した要素であり、独立的に本明細書に記載される。X1、Y1、m、及びqの独立した記述は、ジルコニウム化合物をさらに説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。一実施形態において、各X1は、独立的に、ハライドであり得る。一実施形態において、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、もしくはβ-ジケトネート;代替的には、ヒドロカルボキシド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、もしくはβ-ジケトネート;代替的には、ヒドロカルボキシド、ヒドロカルビルカルボキシレート、もしくはヒドロカルビルスルホネート;代替的には、ヒドロカルビルカルボキシレートもしくはヒドロカルビルスルホネート;代替的には、ヒドロカルボキシド;代替的には、ジヒドロカルビルアザニド;代替的には、ヒドロカルビルカルボキシレート;代替的には、ヒドロカルビルスルホネート;または代替的には、β-ジケトネートであり得る。一実施形態において、mは、0~4の範囲内;代替的には、2~4の範囲内;代替的には、2;代替的には、3;または代替的には、4であり得る。一実施形態において、qは、0~4の範囲内;代替的には、2~4の範囲内;代替的には、2;代替的には、3;または代替的には、4であり得る。ここで、m+qは、2~4;代替的には、2;代替的には、3;または代替的には4である。
【0049】
ジルコニウム化合物のX1として利用され得る各ハライドは、独立的に、フルオリド、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド;代替的には、ブロミド;または代替的にはヨージドであり得る。
【0050】
ジルコニウム化合物のY1として利用され得るヒドロカルボキシドは、C1~C20、C1~C10、またはC1~C5ヒドロカルボキシドであり得る。ヒドロカルボキシドY1は、式-OR2を有し得る。式-OR2を有するヒドロカルボキシドのR2は、C1~C20、C1~C10、またはC1~C5ヒドロカルビル基であり得る。式-OR2を有するヒドロカルボキシドのR2ヒドロカルビル基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、もしくはアラルキル基;代替的には、アルキル基もしくはアリール基;代替的には、アルキル基;代替的には、シクロアルキル基;代替的には、アリール基;または代替的にはアラルキル基であり得る。R2アルキル基は、C1~C20、C1~C10、またはC1~C5アルキル基であり得る。R2シクロアルキル基は、C4~C20、C5~C15、またはC5~C10シクロアルキル基であり得る。R2アリール基は、C6~C20、C6~C15またはC6~C10アリール基であり得る。R2アラルキル基は、C7~C20、C7~C15またはC7~C10アラルキル基であり得る。一態様において、式-OR2を有するヒドロカルボキシドのR2基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ベンジル基、もしくはエチルフェニル基;代替的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、もしくはペンチル基;代替的には、シクロペンチル基もしくはシクロヘキシル基;代替的には、フェニル基、トルイル基、もしくはキシリル基;または代替的には、ベンジル基もしくはエチルフェニル基であり得る。一態様において、ジルコニウム化合物の各ヒドロカルボキシドY1は、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、ペントキシド、シクロペントキシド、シクロヘキソキシド、フェノキシド、トルオキシド、キシロキシド、ベンゾキシド、もしくはエチルフェノキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、もしくはペントキシド;代替的には、シクロペントキシドもしくはシクロヘキソキシド;代替的には、フェノキシド、トルオキシド、もしくはキシロキシド;または代替的には、ベンゾキシドもしくはエチルフェノキシドであり得る。
【0051】
ジルコニウム化合物のY1として利用され得るヒドロカルビルカルボキシレートは、C1~C20、C1~C15、C1~C10、またはC1~C5ヒドロカルビルカルボキシレートであり得る。ジルコニウム化合物のY1として利用され得るヒドロカルビルカルボキシレートは、式-OC(=O)R3を有し得る。ジルコニウム化合物のY1として利用され得るヒドロカルビルスルホネートは、C1~C20、C1~C10、またはC1~C5ヒドロカルビルスルホネートであり得る。ジルコニウム化合物のY1として利用され得るヒドロカルビルスルホネートは、式-OS(=O)2R3を有し得る。式-OC(=O)R3を有するヒドロカルボキシレート及び/または式-OS(=O)2R3を有するヒドロカルビルスルホネートのR3は、C1~C20、C1~C15、C1~C10、またはC1~C5ヒドロカルビル基であり得る。式-OC(=O)R3を有するヒドロカルボキシレート及び/または式-OS(=O)2R3を有するヒドロカルビルスルホネートのR3ヒドロカルビル基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、もしくはアラルキル基;代替的には、アルキル基もしくはアリール基;代替的には、アルキル基;代替的には、シクロアルキル基;代替的には、アリール基;または代替的にはアラルキル基であり得る。R3アルキル基は、C1~C20、C1~C10、またはC1~C5アルキル基であり得る。R3シクロアルキル基は、C4~C20、C5~C15、またはC5~C10シクロアルキル基であり得る。R3アリール基は、C6~C20、C6~C15またはC6~C10アリール基であり得る。R3アラルキル基は、C7~C20、C7~C15またはC7~C10アラルキル基であり得る。式-OC(=O)R3を有するヒドロカルボキシレート及び/または式-OS(=O)2R3を有するヒドロカルビルスルホネートのR3基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ベンジル基、もしくはエチルフェニル基;代替的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、もしくはヘプチル基;代替的には、シクロペンチル基もしくはシクロヘキシル基;代替的には、フェニル基、トルイル基、もしくはキシリル基;または代替的には、ベンジル基もしくはエチルフェニル基であり得る。ジルコニウム化合物のY1として利用され得る各ヒドロカルボキシレートは、アセテート、プロパノエート、ブタノエート、ペントネート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、シクロペンチルアセテート、シクロヘキシルアセテート、ベンゾエート、メチルベンゾエート、ジメチルベンゾエート、フェニルアセテート、もしくはフェニルプロパノエート;代替的には、アセテート、プロパノエート、ブタノエート、ペントネート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、もしくはオクタノエート;代替的には、シクロペンチルアセテートもしくはシクロヘキシルアセテート;代替的には、ベンゾエート、メチルベンゾエート、もしくはジメチルベンゾエート;または代替的には、フェニルアセテートもしくはフェニルプロパノエートであり得る。ジルコニウム化合物のY1として利用され得る各ヒドロカルビルスルホネートは、メチルスルホネート、エチルスルホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネート、ペンチルスルホネート、ヘキシルスルホネート、ヘプチルスルホネート、シクロペンチルスルホネート、シクロヘキシルスルホネート、フェニルスルホネート、トルイルスルホネート、キシリルスルホネート、ベンジルスルホネート、またはエチルフェニルスルホネート;代替的には、メチルスルホネート、エチルスルホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネート、ペンチルスルホネート、ヘキシルスルホネート、またはヘプチルスルホネート;代替的には、シクロペンチルスルホネートまたはシクロヘキシルスルホネート;代替的には、フェニルスルホネート、トルイルスルホネート、またはキシリルスルホネートであり得る。
【0052】
ジルコニウム化合物のY1として利用され得るジヒドロカルビルアザニドは、C2~C30、C2~C20、またはC2~C15ジヒドロカルビルアザニドであり得る。ジルコニウム化合物のY1として利用され得るジヒドロカルビルアザニドは、式-N(R4)2を有し得る。いくつかの実施形態では、式-N(R4)2を有するジヒドロカルビルアザニドの各R4ヒドロカルビル基は、独立的に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、もしくはアラルキル基;代替的には、アルキル基もしくはアリール基;代替的には、アルキル基;代替的には、シクロアルキル基;代替的には、アリール基;または代替的にはアラルキル基であり得る。各R4アルキル基は、独立的に、C1~C15、C1~C10、またはC1~C5アルキル基であり得る。各R4シクロアルキル基は、独立的に、C4~C15、またはC5~C15シクロアルキル基であり得る。各R4アリール基は、独立的に、C6~C20、C6~C15またはC6~C10アリール基であり得る。各R4アラルキル基は、独立的に、C7~C20、C7~C15またはC7~C10アラルキル基であり得る。式-N(R4)2を有するジヒドロカルビルアザニドの各R4ヒドロカルビル基は、独立的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ベンジル基、もしくはエチルフェニル基;代替的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、もしくはペンチル基;代替的には、シクロペンチル基もしくはシクロヘキシル基;代替的には、フェニル基、トルイル基、もしくはキシリル基;または代替的には、ベンジル基もしくはエチルフェニル基であり得る。一態様において、ジヒドロカルビルアザニドの2つのR4基が結合してヒドロカルビレン基L1を形成することができる。そのような態様では、結合したR4基、すなわちL1は、アザニド窒素原子を含む環または環系を形成する。いくつかの態様では、L1ヒドロカルビレン基は、C2~C30、C2~C20、もしくはC2~C10ヒドロカルビレン基であり得、または代替的には、L1は、C2~C30、C2~C20、もしくはC2~C10アルキレン基であり得る。一態様において、L1は、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、またはヘプタレン基であり得る。一態様において、ジルコニウム化合物のY1として利用され得る各ジヒドロカルビルアザニドは、ジメチルアザニド、ジエチルアザニド、ジプロピルアジニド、ピロリジンアザニド、ピペリジンアザニド、ジフェニルアザニド、ジトルイルアザニド、ジキシリアザニド、もしくはジベンジルアザニド;代替的には、ジメチルアザニド、ジエチルアザニド、もしくはジプロピルアジニド;代替的には、ピロリジンアザニドもしくはピペリジンアザニド;代替的には、ジフェニルアザニド、ジトルイルアザニド、ジキシリアザニド;または代替的にはジベンジルアザニドであり得る。
【0053】
ジルコニウム化合物のY1として利用され得るβ-ジケトネートは、C5~C20、C5~C15、またはC5~C10β-ジケトネートであり得る。一実施形態態様では、各β-ジケトネートは、独立的に、アセチルアセトネート(すなわち、2,4-ペンタンジオネート)もしくはベンゾイルアセトネート;代替的には、アセチルアセトネート;または代替的には、ベンゾイルアセトネートであり得る。
【0054】
一実施形態において、触媒システムのジルコニウム化合物は、ジルコニウム化合物を水と接触させることによって、少なくとも部分的に加水分解されたジルコニウム化合物(本明細書では、部分的に加水分解されたジルコニウム化合物という)であり得る。いくつかの実施形態では、部分的に加水分解されたジルコニウム化合物は、水と接触したジルコニウム化合物(本明細書に記載されるいずれか)を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる。いくつかの実施形態では、部分的に加水分解されたジルコニウム化合物のジルコニウム化合物は、式ZrX1
mY1
qを有し得、式中、各X1は、独立的に、ハライド(本明細書で開示されるいずれか)であり得、Y1は、式-OR2(式中、R2は、本明細書に記載されるいずれかのR2ヒドロカルビル基(一般的または具体的)であり得る)または-OC(=O)R3(式中、R3は、本明細書に記載されるいずれかのR3ヒドロカルビル基(一般的または具体的)であり得る)を有し得、mは、0~4の範囲内であり得、qは、0~4の範囲内であり得、m+qは、4であり得る。いくつかの実施形態では、mは、0~3の範囲内であり得る。一実施形態において、水とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比は、0.01:1~3:1、0.1:~2:1、0.25:1~1.75:1の範囲内であり得る。
【0055】
非限定的な態様において、触媒システムのジルコニウム化合物は、式ZrX1
mY1
qを有し得、式中、各X1は、独立的に、ハライド(本明細書で開示されるいずれか)であり得、Y1は、式-OC(=O)R3または-OS(=O)2R3(式中、R3は、本明細書に記載されるいずれかのR3ヒドロカルビル基(一般的または具体的)であり得る)を有し得、mは、0~4の範囲内であり得、qは、0~4の範囲内であり得、m+qは、4であり得る。別の非限定的な態様において、触媒システムのジルコニウム化合物は、式ZrX1
mを有し得、式中、各X1は、独立的に、ハライド(本明細書で開示されるいずれか)であり得、mは、2~4の整数、代替的には2;または代替的には、4であり得る。さらに別の非限定的な態様において、ジルコニウム化合物は、式ZrY1
qを有し得、式中、各Y1は、独立的に、-OR2(式中、R2は、C1~C10アルキル基である)または-OC(=O)R3(式中、R3は、C1~C10アルキル基である)であり、qは、2~4の整数、代替的には、2;代替的には、4である。別の非限定的な態様において、触媒システムのジルコニウム化合物は、式ZrX1
mY1
qを有し得、式中、各X1は、独立的に、ハライド(本明細書に記載されるいずれか)であり得、Y1は、式-OR2(式中、R2は、本明細書に記載されるいずれかのR2ヒドロカルビル基であり得る)を有し得るか、または式-OC(=O)R3(式中、R3は、本明細書に記載されるいずれかのR3ヒドロカルビル基(一般的または具体的)であり得る)を有し得、mは、0~4の範囲内であり得、qは、0~4の範囲内であり得、m+qは、4であり得る。さらなる非限定的な実施形態において、触媒システムのジルコニウム化合物は、部分的に加水分解されたジルコニウム化合物であり得、ジルコニウム化合物は、式ZrX1
mY1
qを有し得、式中、各X1は、独立的に、ハライド(本明細書に記載されるいずれか)であり得、Y1は、式-OR2(式中、R2は、本明細書に記載されるいずれかのR2ヒドロカルビル基であり得る)を有し得るか、または式-OC(=O)R3(式中、R3は、本明細書に記載されるいずれかのR3ヒドロカルビル基(一般的または具体的)であり得る)を有し得、mは、0~4の範囲内であり得、qは、0~4の範囲内であり得、m+qは、4であり得、水とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比は、0.1:~2:1の範囲内であり得る。
【0056】
本明細書に記載されるプロセスのための触媒システムで利用され得る非限定的な例示的ジルコニウム化合物は、ZrCl4、ZrBr4、ZrI4、ZrBr2Cl2、ZrBrCl3、Zr(OC2H5)4、Zr(OC2H5)3Cl、Zr(OC2H5)2Cl2、Zr(OC3H7)4、Zr(OC3H7)3Cl、Zr(OC3H7)2Cl2、Zr(OC4H9)4、Zr(OC4H9)3Cl、Zr(OC4H9)2Cl2、Zr(OC6H5)4、Zr(OC6H5)3Cl、Zr(OC6H5)2Cl2、Zr(OCOCH3)4、Zr(OCOCH3)3Cl、Zr(OCOCH3)2Cl2、Zr(OCOC2H5)4、Zr(OCOC2H5)3Cl、Zr(OCOC2H5)2Cl2、Zr(OCOC3H7)4、Zr(OCOC3H7)3Cl、Zr(OCOC3H7)2Cl2、Zr(OCOC4H9)4、Zr(OCOC4H9)3Cl、Zr(OCOC4H9)2Cl2、Zr(OCOC6H5)4、Zr(OCOC6H5)3Cl、Zr(OCOC6H5)2Cl2、Zr(OSO3CH3)4、Zr(OSO3C2H5)4、Zr(OSO3C3H7)4、Zr(OSO3C4H9)4、Zr(OSO3C6H5)4、Zr(H3CCOCHCOCH3)4、ZrCl2(H3CCOCHCOCH3)2、Zr((H5C6)COCHCO(C5F5))4、ZrCl2((H5C6)COCHCO(C5F5))2、Zr((CH3)2N)4、Zr((C2H5)2N)4、Zr((C3H7)2N)4、またはZr(C4H9)2N)4を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。いくつかの態様では、ジルコニウム化合物は、ZrCl4、ZrBr4、ZrI4、ZrBr2Cl2、もしくはZrBrCl3;代替的には、Zr(OC2H5)4、Zr(OC2H5)3Cl、Zr(OC2H5)2Cl2、Zr(OC3H7)4、Zr(OC3H7)3Cl、Zr(OC3H7)2Cl2、Zr(OC4H9)4、Zr(OC4H9)3Cl、Zr(OC4H9)2Cl2、Zr(OC6H5)4、Zr(OC6H5)3Cl、もしくはZr(OC6H5)2Cl2;代替的には、Zr(OC2H5)4、Zr(OC3H7)4、Zr(OC4H9)4、もしくはZr(OC6H5)4;代替的には、Zr(OC2H5)3Cl、Zr(OC2H5)2Cl2、Zr(OC3H7)3Cl、Zr(OC3H7)2Cl2、Zr(OC4H9)3Cl、Zr(OC4H9)2Cl2、Zr(OC6H5)3Cl、もしくはZr(OC6H5)2Cl2;代替的には、Zr(OCOCH3)4、Zr(OCOCH3)3Cl、Zr(OCOCH3)2Cl2、Zr(OCOC2H5)4、Zr(OCOC2H5)3Cl、Zr(OCOC2H5)2Cl2、Zr(OCOC3H7)4、Zr(OCOC3H7)3Cl、Zr(OCOC3H7)2Cl2、Zr(OCOC4H9)4、Zr(OCOC4H9)3Cl、Zr(OCOC4H9)2Cl2、Zr(OCOC6H5)4、Zr(OCOC6H5)3Cl、もしくはZr(OCOC6H5)2Cl2;代替的には、Zr(OCOCH3)4、Zr(OCOC2H5)4、Zr(OCOC3H7)4、Zr(OCOC4H9)4、もしくはZr(OCOC6H5)4;代替的には、Zr(OCOCH3)3Cl、Zr(OCOCH3)2Cl2、Zr(OCOC2H5)3Cl、Zr(OCOC2H5)2Cl2、Zr(OCOC3H7)3Cl、Zr(OCOC3H7)2Cl2、Zr(OCOC4H9)3Cl、Zr(OCOC4H9)2Cl2、Zr(OCOC6H5)3Cl、もしくはZr(OCOC6H5)2Cl2;代替的には、Zr(OSO3CH3)4、Zr(OSO3C2H5)4、Zr(OSO3C3H7)4、Zr(OSO3C4H9)4、もしくはZr(OSO3C6H5)4;代替的には、Zr(H3CCOCHCOCH3)4、ZrCl2(H3CCOCHCOCH3)2、Zr((H5C6)COCHCO(C5H5))4、もしくはZrCl2((H5C6)COCHCO(C5H5))2;代替的には、Zr(H3CCOCHCOCH3)4、もしくはZr((H5C6)COCHCO(C5H5))4;代替的には、ZrCl2(H3CCOCHCOCH3)2もしくはZrCl2((H5C6)COCHCO(C5H5))2;または代替的には、Zr((CH3)2N)4、Zr((C2H5)2N)4、もしくはZr((C3H7)2N)4、Zr(C4H9)2N)4を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。他の態様では、ジルコニウム化合物は、ZrCl4;代替的には、Zr(OC2H5)4;代替的には、Zr(OC3H7)4;代替的には、Zr(OC4H9)4;代替的には、Zr(OC6H5)4;代替的には、Zr(OCOCH3)4;代替的には、Zr(OCOC2H5)4;代替的には、Zr(OCOC3H7)4;代替的には、Zr(OCOC4H9)4;代替的には、Zr(OCOC6H5)4;代替的には、Zr(OSO3CH3)4;代替的には、Zr(OSO3C2H5)4;代替的には、Zr(OSO3C3H7)4;代替的には、Zr(OSO3C4H9)4;または代替的には、Zr(OSO3C6H5)4を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0057】
概して、ヒドロカルビル金属化合物は、エチレンと接触したときにジルコニウム化合物と併せてオリゴマー生成物を形成することができる任意のヒドロカルビル金属化合物であり得る。触媒システムのヒドロカルビル金属化合物は、任意のヘテロレプティックまたはホモレプティックのヒドロカルビル金属化合物を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。一態様において、ヒドロカルビル金属は、式(R1)aM(X2)bを有し得、式中、R1は、ヒドロカルビル基であり、X2は、ハライドまたはヒドロカルボキシドであり、Mは、金属であり、aは、1~4の範囲をとり、bは、0~3の範囲をとり、a+bは、金属Mの酸化状態に等しい。一態様において、ヒドロカルビル金属化合物の金属は、第1族、第2族、第11族、第12族、第13族、もしくは第14族の金属;代替的には、第1族もしくは第2族の金属;代替的には、第12族、第13族、もしくは第14族の金属;または代替的には、第12族もしくは第13族の金属;代替的には、第1族の金属;代替的には、第2族の金属;代替的には、第12族の金属;または代替的には、第13族を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらからなり得る。いくつかの態様では、ヒドロカルビル金属化合物の金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、銅、亜鉛、アルミニウム、もしくは錫;代替的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、もしくはマグネシウム;代替的には、亜鉛、アルミニウム、もしくは錫;代替的には、リチウム;代替的には、ナトリウム;代替的には、カリウム;代替的には、マグネシウム;代替的には、亜鉛;代替的には、アルミニウム;または代替的には、錫を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0058】
ヒドロカルビル金属化合物のヒドロカルビル基は、C1~C20、C1~C10、またはC1~C6ヒドロカルビル基であり得る。一態様において、ヒドロカルビル金属化合物のヒドロカルビル基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基であり得、代替的には、アルキル基;代替的には、シクロアルキル基;代替的には、アリール基;または代替的には、アラルキル基であり得る。ヒドロカルビル金属化合物のアルキル基は、C1~C20、C1~C10、またはC1~C6アルキル基であり得る。ヒドロカルビル金属化合物のシクロアルキル基は、C4~C20、C4~C15、またはC4~C10シクロアルキル基であり得る。ヒドロカルビル金属化合物のアリール基は、C6~C20、C6~C15、またはC6~C10アリール基であり得る。ヒドロカルビル金属化合物のアラルキル基は、C7~C20、C7~C15、またはC7~C10アラルキル基であり得る。
【0059】
本明細書で開示されるいずれの態様においても、触媒システムのヒドロカルビル金属化合物は、アルキル金属化合物(すなわち、R1がアルキル基であるヒドロカルビル金属化合物)であり得る。一実施形態において、触媒システムのアルキル金属化合物は、アルキルリチウム(R1Li)、アルキルナトリウム(R1Na)、アルキルカリウム(R1K)、アルキルマグネシウム化合物(R1
2MgもしくはR1MgX2)、アルキル銅化合物(R1
2CuもしくはR1CuX2)、アルキル亜鉛化合物(R1
2ZnもしくはR1ZnX2)、アルキル錫化合物(R1
4Sn、R1
2Sn、R1
3SnX2、R1
2SnX2
2、R1
2SnX2
3、R1
2Sn、もしくはR1SnX2)、もしくはアルキルアルミニウム化合物(AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
5R1、Al2X2
3(R1)3、もしくはAl2X2R1
5);代替的には、アルキルリチウム(R1Li)、アルキルナトリウム(R1Na)、アルキルカリウム(R1K)、アルキルマグネシウム化合物(R1
2MgもしくはR1MgX2)、アルキル亜鉛化合物(R1
2ZnもしくはR1ZnX2)、もしくはアルキルアルミニウム化合物(AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
5R1、Al2X2
3R1
3、もしくはAl2X2R1
5);代替的には、アルキルリチウム(R1Li)、アルキルナトリウム(R1Na)、もしくはアルキルカリウム(R1K);代替的には、アルキルリチウム(R1Li);代替的には、アルキルナトリウム(R1Na);代替的には、アルキルマグネシウム化合物(R1
2MgもしくはR1MgX2);代替的には、アルキル亜鉛化合物(R1
2ZnもしくはR1ZnX2);代替的には、アルキル錫化合物(R1
4Sn、R1
2Sn、R1
3SnX2、R1
2SnX2
2、R1
2SnX2
3、R1
2Sn、もしくはR1SnX2);または代替的には、アルキルアルミニウム化合物(AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
5R1、Al2X2
3R1
3、もしくはAl2X2R1
5)を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。いくつかの態様では、触媒システムのアルキル金属化合物は、アルキルリチウム(R1Li)、アルキルナトリウム(R1Na)、アルキルカリウム(R1K)、アルキルマグネシウムハライド(R1MgX2)、ジアルキルマグネシウム(R1
2Mg)、アルキル銅ハライド(R1CuX2)、ジアルキル銅(R1
2Cu)、アルキル亜鉛ハライド(R1ZnX2)、ジアルキル亜鉛(R1
2Zn)、アルキル錫ハライド(R1
3SnX2、R1
2SnX2
2、R1
2SnX2
3、R1
2Sn、もしくはR1SnX2)、ジアルキル錫(R1
2Sn)、テトラアルキル錫(R1
4Sn)、アルキルアルミニウムジハライド(AlX2
2R1)、ジアルキルアルミニウムハライド(AlX2R1
2)、トリアルキルアルミニウム(AlR1
3)、アルキルアルミニウムセスキハライド(Al2X2
3R1
3)、アルキルアルミニウムジアルコキシド(AlX2
2R1)、ジアルキルアルミニウムアルコキシド(AlX2R1
2)、もしくはアルミノキサン;代替的には、アルキルリチウム(R1Li)、アルキルナトリウム(R1Na)、アルキルカリウム(R1K)、ジアルキルマグネシウム(R1
2Mg)、ジアルキル亜鉛(R1
2Zn)、アルキルアルミニウムジハライド(AlX2
2R1)、ジアルキルアルミニウムハライド(AlX2R1
2)、トリアルキルアルミニウム(AlR1
3)、もしくはアルキルアルミニウムセスキハライド(Al2X2
3R1
3);代替的には、アルキルリチウム(R1Li)、アルキルナトリウム(R1Na)、アルキルカリウム(R1K);代替的には、アルキルマグネシウムハライド(R1MgX2)もしくはジアルキルマグネシウム(R1
2Mg);代替的には、ジアルキル錫(R1
2Sn)、テトラアルキル錫(R1
4Sn);代替的には、アルキル亜鉛化合物(R1
2ZnもしくはR1ZnX2)及びアルキルアルミニウム化合物(AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
5R1、Al2X2
3R1
3、もしくはAl2X2R1
5);代替的には、アルキルアルミニウムジハライド(AlX2
2R1)、ジアルキルアルミニウムハライド(AlX2R1
2)、アルキルアルミニウムセスキハライド(Al2X2
3R1
3)、トリアルキルアルミニウム(AlR1
3)、もしくはアルミノキサン;代替的には、アルキルリチウム(R1Li);代替的には、アルキルナトリウム(R1Na);代替的には、アルキルカリウム(R1K);代替的には、アルキルマグネシウムハライド(R1MgX2);代替的には、ジアルキルマグネシウム(R1
2Mg);代替的には、アルキル亜鉛ハライド(R1ZnX2);代替的には、ジアルキル亜鉛(R1
2Zn);代替的には、アルキルアルミニウムジハライド(AlX2
2R1);代替的には、ジアルキルアルミニウムハライド(AlX2R1
2);代替的には、アルキルアルミニウムセスキハライド(Al2X2
3R1
3);代替的には、アルキルアルミニウムジアルコキシド(AlX2
2R1);代替的には、ジアルキルアルミニウムアルコキシド(AlX2R1
2);代替的には、トリアルキルアルミニウム(AlR1
3);または代替的には、アルミノキサンを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0060】
概して、任意のヒドロカルビル金属ハライド(またはアルキル金属ハライド)の各ハライドは、任意のハライドであり得る。本明細書で開示される任意のアルキル金属ハライドの各ハライドは、独立的に、フルオリド、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、フルオリド;代替的には、クロリド;代替的には、ブロミド;または代替的には、ヨージドであり得る。
【0061】
本明細書で開示される任意のアルキル金属化合物の各アルキル基は、独立的に、C1~C20、C1~C10、またはC1~C6アルキル基であり得る。一態様において、本明細書で開示される任意のアルキル金属化合物の各アルキル基は、独立的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、またはオクチル基;代替的には、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、またはオクチル基であり得る。いくつかの態様では、本明細書で開示される任意のアルキル金属化合物の各アルキル基(複数可)は、独立的に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソ-ブチル基、n-ヘキシル基、もしくはn-オクチル基;代替的には、メチル基、エチル基、n-ブチル基、もしくはイソ-ブチル基;代替的には、メチル基;代替的には、エチル基;代替的には、n-プロピル基;代替的には、n-ブチル基;代替的には、イソ-ブチル基;代替的には、n-ヘキシル基;または代替的には、n-オクチル基であり得る。
【0062】
本明細書で開示される任意のアルキル金属アルコキシドの各アルコキシドは、独立的に、C1~C20、C1~C10、またはC1~C6アルコキシドであり得る。一態様において、本明細書で開示される任意のアルキル金属アルコキシドの各アルコキシドは、独立的に、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、ペントキシド、ヘキソキシド、ヘプトキシド、またはオクトキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、ブトキシド、ヘキソキシド、またはオクトキシドであり得る。いくつかの態様では、本明細書で開示される任意のアルキル金属アルコキシドの各アルコキシド基は、独立的に、メトキシド、エトキシド、n-プロポキシド、n-ブトキシド、イソ-ブトキシド、n-ヘキソキシド、もしくはn-オクトキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、n-ブトキシド、もしくはイソ-ブトキシド;代替的には、メトキシド;代替的には、エトキシド;代替的には、n-プロポキシド;代替的には、n-ブトキシド;代替的には、イソ-ブトキシド;代替的には、n-ヘキソキシド;または代替的には、n-オクトキシドであり得る。
【0063】
ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビルリチウム化合物(またはアルキルリチウム化合物)は、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム;代替的には、メチルリチウム;代替的には、n-ブチルリチウム;代替的には、sec-ブチルリチウム;または代替的には、tert-ブチルリチウムを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビルナトリウム化合物(またはアルキルナトリウム化合物)は、メチルナトリウム、n-ブチルナトリウム、sec-ブチルナトリウム、tert-ブチルナトリウム;代替的には、メチルナトリウム;代替的には、n-ブチルナトリウム;代替的には、sec-ブチルナトリウム;または代替的には、tert-ブチルナトリウムを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビルカリウム化合物(またはアルキルカリウム化合物)は、メチルカリウム、n-ブチルカリウム、sec-ブチルカリウム、tert-ブチルカリウム;代替的には、メチルカリウム;代替的には、n-ブチルカリウム;代替的には、sec-ブチルカリウム;または代替的には、tert-ブチルカリウムを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0064】
ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビルマグネシウムハライド(またはアルキルマグネシウムハライド)は、メチルマグネシウムハライド、エチルマグネシウムハライド、プロピルマグネシウムハライド、またはブチルマグネシウムハライド;代替的には、メチルマグネシウムハライド;代替的には、エチルマグネシウムハライド;代替的には、プロピルマグネシウムハライド;代替的には、ブチルマグネシウムハライドを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るジヒドロカルビルマグネシウム(またはジアルキルマグネシウム)は、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、もしくはジブチルマグネシウム;代替的には、ジメチルマグネシウム;代替的には、ジエチルマグネシウム;代替的には、ジプロピルマグネシウム;または代替的には、ジブチルマグネシウムを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0065】
ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビル亜鉛ハライドは、メチル亜鉛ハライド、エチル亜鉛ハライド、プロピル亜鉛ハライド、ブチル亜鉛ハライド、ペンチル亜鉛ハライド、ヘキシル亜鉛ハライド、シクロペンチル亜鉛ハライド、シクロヘキシル亜鉛ハライド、フェニル亜鉛ハライド、トウリル亜鉛ハライド、キシリル亜鉛ハライド、もしくはベンジル亜鉛ハライド;代替的には、メチル亜鉛ハライド、エチル亜鉛ハライド、プロピル亜鉛ハライド、ブチル亜鉛ハライド、ペンチル亜鉛ハライド、もしくはヘキシル亜鉛ハライド;代替的には、シクロペンチル亜鉛ハライドもしくはシクロヘキシル亜鉛ハライド;代替的には、フェニル亜鉛ハライド、トウリル亜鉛ハライド、もしくはキシリル亜鉛ハライド;代替的には、メチル亜鉛ハライド;代替的には、エチル亜鉛ハライド;代替的には、プロピル亜鉛ハライド;代替的には、ブチル亜鉛ハライド;代替的には、ペンチル亜鉛ハライド;代替的には、ヘキシル亜鉛ハライド;代替的には、シクロペンチル亜鉛ハライド;代替的には、シクロヘキシル亜鉛ハライド;代替的には、フェニル亜鉛ハライド;代替的には、トウリル亜鉛ハライド;代替的には、キシリル亜鉛ハライド;または代替的には、ベンジル亜鉛ハライドを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。ヒドロカルビル金属化合物として利用され得るジヒドロカルビル亜鉛は、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジペンチル亜鉛、ジヘキシル亜鉛、ジシクロペニル亜鉛、ジシクロヘキシル亜鉛、ジフェニル亜鉛、ジトウリル亜鉛、ジキシリル亜鉛、もしくはジベンジル亜鉛;代替的には、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジペンチル亜鉛、もしくはジヘキシル亜鉛;代替的には、ジシクロペンチル亜鉛もしくはジシクロヘキシル亜鉛;代替的には、ジフェニル亜鉛、ジトウリル亜鉛、ジキシリル亜鉛;代替的には、もしくはジベンジル亜鉛;代替的には、ジメチル亜鉛;代替的には、ジエチル亜鉛;代替的には、ジプロピル亜鉛;代替的には、ジブチル亜鉛;代替的には、ジペンチル亜鉛;代替的には、ジヘキシル亜鉛;代替的には、ジシクロペニル亜鉛;代替的には、ジシクロヘキシル亜鉛;代替的には、ジフェニル亜鉛;代替的には、ジトウリル亜鉛;代替的には、ジキシリル亜鉛;または代替的には、ジベンジル亜鉛を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0066】
一態様において、触媒システム中のヒドロカルビル金属化合物は、アルキルアルミニウム化合物であり得る。概して、触媒システム中のヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビルアルミニウム化合物は、式AlX2
3-nR1
n、Al2X2
6-q-R1
q、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、AlX2
nR1
3-n;または代替的にはAl2X2
qR1
6-qを有し得る。式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-q-R1
qのX2、R1、n、及びqは、式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム化合物の独立した要素であり、独立的に本明細書に記載される。X2、R1、n、及びqの独立した記述は、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム化合物を説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-qR1
qにおいて、各R1は、独立的に、C1~C20、C1~C10、もしくはC1~C6ヒドロカルビル基;または代替的には、C1~C20、C1~C10、もしくはC1~C6アルキル基(この場合、ヒドロカルビルアルミニウム化合物は、アルキルアルミニウム化合物といわれることがある)であり得る。一態様において、各R1は、独立的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、もしくはオクチル基;代替的には、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基;代替的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソ-ブチル基、n-ヘキシル基、もしくはn-オクチル基;代替的には、メチル基、エチル基、n-ブチル基、もしくはイソ-ブチル基;代替的には、メチル基;代替的には、エチル基;代替的には、n-プロピル基;代替的には、n-ブチル基;代替的には、イソ-ブチル基;代替的には、n-ヘキシル基;または代替的には、n-オクチル基であり得る。式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-qR1
qにおいて、各X2は、独立的に、フルオリド、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド;代替的には、ブロミド;または代替的にはヨージドであり得る。式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-qR1
qにおいて、nは、1~3の範囲内;代替的には、1~2の範囲内;代替的には、1;代替的には、2、または代替的には、3であり得る。式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-qR1
qにおいて、qは、1、3、もしくは5;代替的には、1;代替的には、3;または代替的には、5であり得る。一態様において、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、トリアルキルアルミニウム、アルキルアルミニウムハライド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリアルキルアルミニウム;または代替的には、アルキルアルミニウムハライドを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。トリアルキルアルミニウム化合物は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリ-n-ブチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウム、もしくはそれらの混合物;代替的には、トリエチルアルミニウム、トリ-n-ブチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウム、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリエチルアルミニウム、トリ-n-ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウム、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメチルアルミニウム;代替的には、トリエチルアルミニウム;代替的には、トリプロピルアルミニウム;代替的には、トリ-n-ブチルアルミニウム;代替的には、トリ-イソブチルアルミニウム;代替的には、トリヘキシルアルミニウム;または代替的には、トリ-n-オクチルアルミニウムを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。アルキルアルミニウムハライドは、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジエチルアルミニウムクロリド;代替的には、ジエチルアルミニウムブロミド;代替的には、エチルアルミニウムジクロリド;または代替的には、エチルアルミニウムセスキクロリドを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0067】
いくつかの態様では、触媒システム中のヒドロカルビル金属化合物として利用され得るヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、式AlX2
3-nR1
n、Al2X2
6-q-R1
q、またはそれらの任意の組み合わせ(代替的には、AlX2
nR1
3-n;または代替的にはAl2X2
qR1
6-q)を有し得、式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、アルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、もしくはカルボキサミドアニオン;代替的には、アルコキシド;代替的には、カルボキシレート;代替的には、ジヒドロカルビルアザニド;または代替的には、カルボキサミドアニオンであり得る。式AlX2
3-nR1
n及びAl2X2
6-q-R1
qのR1、n、及びqは、ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物の要素として本明細書に記載されており、R1、n、及びqのこれらの独立した記述は、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、アルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、及び/またはカルボキサミドアニオンである)を有するヒドロカルビルアルミニウム化合物を説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。X2の一部のみ(またはすべて)がアルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、及び/またはカルボキサミドアニオンである場合、X2の残りは、ハライド;代替的には、フルオリド、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド;代替的には、ブロミド;または代替的にはヨージドであり得る。式AlX2
3-nR1
n及び/またはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、アルコキシドであり得る)を有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物の特定のアルコキシドは、C1~C20、C1~C10、もしくはC1~C6アルコキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、ペントキシド、ヘキソキシド、ヘプトキシド、もしくはオクトキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、ブトキシド、ヘキソキシド、もしくはオクトキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、n-プロポキシド、n-ブトキシド、イソ-ブトキシド、n-ヘキソキシド、もしくはn-オクトキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、n-ブトキシド、もしくはイソ-ブトキシド;代替的には、メトキシド;代替的には、エトキシド;代替的には、n-プロポキシド;代替的には、n-ブトキシド;代替的には、イソ-ブトキシド;代替的には、n-ヘキソキシド;または代替的には、n-オクトキシドであり得る。式AlX2
3-nR1
n及び/またはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、カルボキシレートであり得る)を有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物の特定のカルボキシレートは、C2~C20、C2~C10、もしくはC2~C6カルボキシレート;代替的にはアセテート、プロパノエート、ブタノエート、ペントネート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ベンゾエート、メチルベノエート、ジメチルベンゾエート、もしくはフェニルアセテート;代替的には、アセテート、プロパノエート、ブタノエート、ペントネート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、もしくはオクタノエート;代替的には、ベンゾエート、メチルベンゾエート、もしくはジメチルベンゾエート;または代替的には、フェニルアセテートであり得る。式AlX2
3-nR1
n及び/またはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、ジヒドロカルビルアザニドであり得る)を有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物の特定のジヒドロカルビルアザニドは、C2~C20、C2~C10、もしくはC2~C6ジヒドロカルビルアザニド;代替的には、ジメチルアザニド、ジエチルアザニド、ジプロピルアザニド、ピロリジンアザニド、ピペリジンアザニド、ジフェニルアザニド、ジトルイルアザニド、ジキシリアザニド、もしくはジベンジルアザニド;代替的には、ジメチルアザニド、ジエチルアザニド、もしくはジプロピルアザニド;代替的には、ピロリジンアザニドもしくはピペリジンアザニド;代替的には、ジフェニルアザニド、ジトルイルアザニド、ジキシリアザニド;または代替的にはジベンジルアザニドであり得る。式AlX2
3-nR1
n及び/またはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、カルボキサミドアニオンであり得る)を有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物の特定のカルボキサミドアニオンは、C2~C20、C2~C10、もしくはC2~C6カルボキシルアミドアニオン;代替的には、ジメチルホルムアミドアニオン、ジエチルホルムアミドアニオン、ジメチルアセトアミドアニオン、ジエチルアセトアミドアニオン、2-ピロリドンアニオン、バレロラクタムアニオン、もしくはカプロラクタムアニオン;代替的には、ジメチルホルムアミドアニオン、ジエチルホルムアミドアニオン、ジメチルアセトアミドアニオン、ジエチルアセトアミドアニオン;代替的には、2-ピロリドンアニオン、バレロラクタムアニオン、もしくはカプロラクタムアニオン;代替的には、ジメチルホルムアミドアニオン;代替的には、ジメチルアセトアミドアニオン;代替的には、2-ピロリドンアニオン;代替的には、バレロラクタムアニオン;または代替的には、カプロラクタムアニオンであり得る。式AlX2
3-nR1
n及び/またはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物のX2の少なくとも一部(またはすべて)がアルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、及び/またはカルボキサミドアニオンである場合、アルコキシド、カルボキシド、アザニド、及び/またはアミドアニオンとアルミニウムとのモル比は、0.1:1~1:1、0.1:1~0.75:1、または0.1:1~0.5:1の範囲内であり得る。
【0068】
ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物が式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有し、X2の少なくとも一部(またはすべて)がアルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、及び/またはカルボキサミドアニオンである態様において、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、in situ生成され得る。これらのin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、適切なアルコール、カルボン酸もしくはカルボン酸の単純エステル、アミン、及び/またはアミドを、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物と接触させることによって形成され得、式中、i)各R1は、独立的に、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物について本明細書に記載されるいずれかのヒドロカルビルまたはアルキルR1基であり、ii)各X2は、独立的に、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物について本明細書に記載されるいずれかのハライドであり得、iii)nは、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物について本明細書に記載されるいずれかの値をとり得、iv)qは、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物について本明細書に記載されるいずれかの値をとり得る。in situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を生成するために利用され得るアルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、もしくはオクタノール;代替的には、メタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、もしくはオクタノール;代替的には、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-ブタノール、n-ヘキサノール、もしくはn-オクタノール;代替的には、メタノール、エタノール、n-ブタノール、もしくはイソ-ブタノール;代替的には、メタノール;代替的には、エタノール;代替的には、n-プロパノール;代替的には、n-ブタノール;代替的には、イソ-ブタノール;代替的には、n-ヘキサノール;または代替的には、n-オクタノールであり得る。in situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を生成するために利用され得るカルボン酸またはカルボン酸の単純エステルのカルボン酸は、C2~C20、C2~C10、もしくはC2~C6カルボン酸;代替的には酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、安息香酸、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、もしくはフェニル酢酸;代替的には、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、もしくはオクタン酸;代替的には、安息香酸、メチル安息香酸、もしくはジメチル安息香酸;または代替的には、フェニル酢酸であり得る。概して、カルボン酸の単純エステルのアルコール由来部分のアルコールは、メタノール及び/またはエタノール、代替的には、メタノール、またはエタノールであり得る。ジヒドロカルビルアザニドを有するin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を生成するために利用され得るアミンは、C2~C20、C2~C10、もしくはC2~C6アミン;代替的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ピロリジン、ピペリジン、ジフェニルアミン、ジトルイルアミン、ジキシリアミン、もしくはジベンジルアミン;代替的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、もしくはジプロピルアミン;代替的には、ピロリジンもしくはピペリジン;代替的には、ジフェニルアミン、ジトルイルアミン、ジキシリアミン;または代替的にはジベンジルアミンであり得る。カルボキサミドアニオンを有するin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を生成するために利用され得るアミドは、C2~C20、C2~C10、もしくはC2~C6アミド;代替的には、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、2-ピロリドン、バレロラクタム、もしくはカプロラクタム;代替的には、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド;代替的には、2-ピロリドン、バレロラクタム、もしくはカプロラクタム;代替的には、ジメチルホルムアミド;代替的には、ジメチルアセトアミド;代替的には、2-ピロリドン;代替的には、バレロラクタム;または代替的には、カプロラクタムであり得る。式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、アルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、及び/またはカルボキサミドアニオンである)を有するin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を調製するために使用される、アルコール、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミン、及び/またはアミドと、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物とのモル比は、0.1:1~1:1、0.1:1~0.75:1、または0.1:1~0.5:1の範囲内であり得る。
【0069】
概して、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
qを有するin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、所望のin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を生成し得る任意の方法で形成され得る。一態様において、式AlX2
3-nR1
nまたはAl2X2
6-q-R1
q(式中、X2の少なくとも一部(またはすべて)は、アルコキシド、カルボキシレート、ジヒドロカルビルアザニド、及び/またはカルボキサミドアニオンである)を有するin situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、1)in situ生成ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物を触媒システムのジルコニウム化合物成分と接触させる前に、アルコール、カルボン酸もしくはカルボン酸の単純エステル、アミン、及び/またはアミドを、式AlX2
3-nR1
n及び/またはAl2X2
6-q-R1
qを有する適切な(または所望の)ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物と接触させることによって形成され得る。
【0070】
触媒システムのヒドロカルビル金属(またはアルキル金属、またはヒドロカルビルアルミニウム、またはアルキルアルミニウム)化合物として利用され得るアルミノキサン化合物は、メチルアルミノキサン(MAO)、エチルアルミノキサン、修飾メチルアルミノキサン(MMAO)、n-プロピルアルミノキサン、イソ-プロピル-アルミノキサン、n-ブチルアルミノキサン、sec-ブチルアルミノキサン、イソ-ブチルアルミノキサン、t-ブチルアルミノキサン、1-ペンチルアルミノキサン、2-エンチルアルミノキサン、3-ペンチルアルミノキサン、イソ-ペンチルアルミノキサン、ネオペンチルアルミノキサン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。いくつかの非限定的な態様において、アルミノキサンは、メチルアルミノキサン(MAO)、修飾メチルアルミノキサン(MMAO)、イソブチルアルミノキサン、t-ブチルアルミノキサン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メチルアルミノキサン(MAO);代替的には、エチルアルミノキサン;代替的には、修飾メチルアルミノキサン(MMAO);代替的には、n-プロピルアルミノキサン;代替的には、イソ-プロピルアルミノキサン;代替的には、n-ブチルアルミノキサン;代替的には、sec-ブチルアルミノキサン;代替的には、イソ-ブチルアルミノキサン;代替的には、t-ブチルアルミノキサン;代替的には、1-ペンチル-アルミノキサン;代替的には、2-ペンチルアルミノキサン;代替的には、3-ペンチルアルミノキサン;代替的には、イソ-ペンチルアルミノキサン;または代替的には、ネオペンチルアルミノキサンを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0071】
本明細書に記載されるプロセスの触媒システムで利用され得る非限定的な例示的ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、Al(CH3)3、Al(C2H5)3、Al(C3H7)3、Al(C4H9)3、Al(C5H11)3、Al(C6H13)3、Al(C8H17)3、Al(C2H5)2Cl、Al(C2H5)2Br、Al(C2H5)2I、Al(C2H5)Cl2、Al(C2H5)Br2、Al(C2H5)I2、AlC2H5(OC2H5)2、AlC2H5(OC3H7)2、AlC2H5(OC4H9)2、Al(OC2H5)2Cl、Al(OC3H7)2Cl、Al(OC4H9)2Cl、Al(OC2H5)Cl2、Al(OC3H7)Cl2、Al(OC4H9)Cl2、AlC2H5(OCOC2H5)2、AlC2H5(OCOC3H7)2、AlC2H5(OCOC4H9)2、Al(OCOC2H5)2Cl、Al(OCOC3H7)2Cl、Al(OCOC4H9)2Cl、Al(OCOC2H5)Cl2、Al(OCOC3H7)Cl2、Al(OCOC4H9)Cl2、Al(C2H5)2OC2H5、Al(C2H5)2OC3H7、Al(C2H5)2OC4H9、Al(C2H5)2N(C2H5)2、Al(C2H5)2N(C3H7)2、Al(C2H5)2N(C4H9)2、Al2(CH3)3Cl3、Al2(CH3)3Br3、Al2(C2H5)3Cl3、Al2(C2H5)3Br3、Al2(C2H5)3I3、Al2(C2H5)2BrCl2、Al2(C3H7)3Cl3、Al2(C4H9)3Cl3、Al2(C5H7)3Cl3、Al2(OCOC4H9)3Cl3、またはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。いくつかの態様では、ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、Al(CH3)3、Al(C2H5)3、Al(C3H7)3、Al(C4H9)3、Al(C5H11)3、Al(C6H13)3、Al(C8H17)3、Al(C2H5)2Cl、Al(C2H5)2Br、Al(C2H5)2I、Al(C2H5)Cl2、Al(C2H5)Br2、Al(C2H5)I2、Al2(CH3)3Cl3、Al2(CH3)3Br3、Al2(C2H5)3Cl3、Al2(C2H5)3Br3、Al2(C2H5)3I3、Al2(C2H5)2BrCl2、Al2(C3H7)3Cl3、Al2(C4H9)3Cl3、Al2(C5H7)3Cl3、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、AlC2H5(OC2H5)2、AlC2H5(OC3H7)2、AlC2H5(OC4H9)2、AlC2H5(OCOC2H5)2、AlC2H5(OCOC3H7)2、AlC2H5(OCOC4H9)2、Al(C2H5)2OC2H5、Al(C2H5)2OC3H7、Al(C2H5)2OC4H9、Al(C2H5)2N(C2H5)2、Al(C2H5)2N(C3H7)2、Al(C2H5)2N(C4H9)2、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、AlC2H5(OC2H5)2、AlC2H5(OC3H7)2、AlC2H5(OC4H9)2、もしくはそれらの任意の組み合わせ;または代替的には、AlC2H5(OCOC2H5)2、AlC2H5(OCOC3H7)2、AlC2H5(OCOC4H9)2、Al(C2H5)2OC2H5、Al(C2H5)2OC3H7、Al(C2H5)2OC4H9、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、Al(C2H5)2N(C2H5)2、Al(C2H5)2N(C3H7)2、Al(C2H5)2N(C4H9)2、もしくはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。他の態様では、ヒドロカルビルアルミニウム(またはアルキルアルミニウム)化合物は、Al2(CH3)3Cl3、Al2(CH3)3Br3、Al2(C2H5)3Cl3、Al2(C2H5)3Br3、Al2(C2H5)3I3、Al2(C2H5)2BrCl2、Al2(C3H7)3Cl3、Al2(C4H9)3Cl3、Al2(C5H7)3Cl3、もしくはそれらの任意の組み合わせ;または代替的には、Al(C2H5)3、Al(C2H5)2Cl、Al(C2H5)Cl2、Al2(C2H5)3Cl3、もしくはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。
【0072】
ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム、またはアルキルアルミニウム)化合物の金属と、ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比(本明細書ではM:Zrモル比ともいう)は、オリゴマー生成物を形成し得る触媒システムをもたらす任意の値であり得る。一態様において、最小M:Zr(またはAl:Zr)モル比は、0.1:1、0.2:1、0.6:1、1:1、2:1 10:1であり得、代替的または追加的には、最大M:Zr(またはAl:Zr)モル比は、100:1 75:1、50:1 25:1、15:1、または10:1であり得る。概して、M:Zr(またはAl:Zr)モル比は、本明細書で開示されるいずれかの最小M:Zr(またはAl:Zr)モル比から、本明細書で開示されるいずれかの最大M:Zr(またはAl:Zr)モル比までの範囲をとり得る。したがって、M:Zr(またはAl:Zr)モル比の好適な非限定的範囲は、0.1:1~100:1、0.2:1~75:1、0.6:1~25:1、1:1~50:1、2:1~25:1、1:1~15:1、2:1~10:1、10:1~50:1、または10:1~25:1の範囲をとり得る。他の適切なM:Zr(またはAl:Zr)モル範囲は、本開示から容易に分かる。
【0073】
いくつかの態様では、触媒システムは、中性非イオン性有機修飾剤をさらに含む(または成分として有する)ことができる。概して、中性非イオン性有機修飾剤は、ジルコニウム化合物及びヒドロカルビル金属化合物と併せてオリゴマー生成物を形成することができる任意の中性非イオン性有機修飾剤であり得る。中性非イオン性有機修飾剤は、エーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、無水物、酸クロリド、ニトリル、スルフィド、ジスルフィド、ホスフィン、アミン、もしくはアミド;代替的には、エーテル;代替的には、エステル、代替的には、ケトン;代替的には、アルデヒド;代替的には、アルコール;代替的には、スルフィド;代替的には、ジスルフィド、代替的には、ニトリル;代替的には、ホスフィン;代替的には、アミン;または代替的には、アミンを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0074】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエーテルは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10エーテルであり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るスルフィドは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10スルフィドであり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るジスルフィドは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10ジスルフィドであり得る。エーテルは、構造R11OR12を有し得る。スルフィドは、構造R11SR12を有し得る。ジスルフィドは、構造R11SSR12を有し得る。エーテル、スルフィド、及び/またはジスルフィドの各R11及びR12は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエーテルは、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジトリルエーテル、ジキシリルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。いくつかの態様では、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエーテルは、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジトリルエーテル、ジキシリルエーテル、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジエチルエーテル;代替的には、ジプロピルエーテル;代替的には、ジブチルエーテル;代替的には、ジフェニルエーテル;代替的には、代替的には、ジトリルエーテル;代替的には、ジキシリルエーテル、テトラヒドロフラン;代替的には、テトラヒドロピラン;代替的には、ジオキサン;代替的には、フラン;代替的には、ベンゾフラン;代替的には、イソベンゾフラン;または代替的には、ジベンゾフランを含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るスルフィドは、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジヘキシルスルフィド、ジオクチルスルフィド、ジシクロヘキシルスルフィド、ジフェニルスルフィド、チオフェン、メチルチオフェン(例えば、2-メチルチオフェンもしくは3-メチルチオフェン)、ジメチルチオフェン(例えば、2,3-ジメチルチオフェン)、エチルチオフェン、ベンゾチオフェン、テトラヒドロチオフェン、チオピラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、代替的には、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジヘキシルスルフィド、ジオクチルスルフィド、ジシクロヘキシルスルフィド、ジフェニルスルフィド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的にはチオフェン、メチルチオフェン(例えば、2-メチルチオフェンもしくは3-メチルチオフェン)、ジメチルチオフェン(例えば、2,3-ジメチルチオフェン)、エチルチオフェン、ベンゾチオフェン、テトラヒドロチオフェン、チオピラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジメチルスルフィド;代替的には、ジエチルスルフィド;代替的には、ジブチルスルフィド;代替的には、ジヘキシルスルフィド;代替的には、ジオクチルスルフィド;代替的には、ジシクロヘキシルスルフィド;代替的には、ジフェニルスルフィド;代替的には、チオフェン;代替的には、テトラヒドロチオフェン;または代替的には、チオ尿素を含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。一態様において、ジスルフィドは、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジプロピルジスルフィド、ジブチルジスルフィド、ジヘキシルジスルフィド、ジオクチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、エチルメチルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、メチルフェニルジスルフィド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジプロピルジスルフィド、ジブチルジスルフィド、ジヘキシルジスルフィド、ジオクチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、エチルメチルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、メチルフェニルジスルフィド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジメチルジスルフィド;代替的には、ジエチルジスルフィド;代替的には、ジブチルジスルフィド;代替的には、ジオクチルジスルフィド;または代替的には、ジフェニルジスルフィドを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0075】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエステルは、C3~C20、C3~C15、またはC3~C10エステルであり得る。エステルは、構造R13(C=O)OR14を有し得る。エステルのR13及びR14は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエステルは、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル、C6~C15もしくはC6~C10アリール、またはC1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル、C6~C15もしくはC6~C10アリール、もしくはC7~C15もしくはC7~C10アラルキルカルボン酸のC7~C15もしくはC7~C10アラルキルエステルであり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエステルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、フェニル、トルイル、キシリル、もしくはベンジルアセテート、プロピオネート、ブタノエート、ペンタノエート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ノナノエート、デカノエート、ベンゾエート、メチルベンゾエート、ジメチルベンゾエート、もしくはナフタノエート;代替的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、もしくはトリデシル、アセテート、プロピオネート、ブタノエート、ペンタノエート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ノナノエート、デカノエート;代替的には、フェニル、トルイル、キシリル、もしくはベンジルアセテート、プロピオネート、ブタノエート、ペンタノエート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ノナノエート、もしくはデカノエート;または代替的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、もしくはトリデシルベンゾエート、メチルベンゾエート、ジメチルベンゾエート、もしくはナフタノエートを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。いくつかの態様では、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るエステルは、C4~C20、C4~C15、もしくはC4~C10環式エステル;代替的には、ブチロラクトン、バレロラクトン、フタリド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ブチロラクトン;代替的には、バレロラクトン;または代替的には、フタリドであり得る。
【0076】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアルデヒドは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10アルデヒドであり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るケトンは、C3~C20、C3~C15、またはC3~C10ケトンであり得る。アルデヒドは、構造R15(C=O)Hを有し得る。ケトンは、構造R15(C=O)R16を有し得る。アルデヒドのR15、ならびにケトンのR15及びR16は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアルデヒドは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、キシリルアルデヒド、フルアルデヒド、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、キシリルアルデヒド、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ホルムアルデヒド;代替的には、アセトアルデヒド;代替的には、プロピオンアルデヒド;代替的には、ブチルアルデヒド;代替的には、ベンズアルデヒド;代替的には、トルアルデヒド;代替的には、キシリルアルデヒド;代替的には、フルアルデヒドを含み得るか、またはそれらから本質的になり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るケトンは、プロパノン、ブタノン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、オクタノン、ノナノン、デカノン、フェニルエタノン、フェニルプロパノン、ベンゾフェノン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、プロパノン、ブタノン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、オクタノン、ノナノン、デカノン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、フェニルエタノン、フェニルプロパノン、ベンゾフェノン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、プロパノン;代替的には、ブタノン;代替的には、ペンタノン;代替的には、ヘキサノン;代替的には、ヘプタノン;代替的には、オクタノン;代替的には、ノナノン;代替的には、デカノン;代替的には、フェニルエタノン;代替的には、フェニルプロパノン;または代替的には、ベンゾフェノンを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0077】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る酸ハライドは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10酸ハライドであり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る無水物は、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10無水物であり得る。酸ハライドは、構造R17(C=O)X10を有し得る。無水物は、構造R17(C=O)O(C=O)R17を有し得る。酸ハライドのX10は、クロリド、ブロミド、もしくはヨージド;代替的には、クロリド;代替的には、ブロミド;または代替的には、ヨージドであり得る。酸ハライド及び無水物の各R17は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る酸ハライドは、アセチルクロリド、アセチルブロミド、プロピオニルクロリド、プロピオニルブロミド、ブチリルクロリド、バレロイルクロリド、ヘキサノイルクロリド、ベンゾイルクロリド、ベンゾイルブロミド、メチルベンゾイルクロリド、ジメチルベンゾイルクロリド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、アセチルクロリド、アセチルブロミド、プロピオニルクロリド、プロピオニルブロミド、ブチリルクロリド、バレロイルクロリド、ヘキサノイルクロリド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ベンゾイルクロリド、ベンゾイルブロミド、メチルベンゾイルクロリド、ジメチルベンゾイルクロリド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、アセチルクロリド;代替的には、アセチルブロミド;代替的には、プロピオニルクロリド;代替的には、プロピオニルブロミド;代替的には、ブチリルクロリド;代替的には、バレロイルクロリド;代替的には、ヘキサノイルクロリド;代替的には、ベンゾイルクロリド;代替的には、ベンゾイルブロミド;代替的には、メチルベンゾイルクロリド;または代替的には、ジメチルベンゾイルクロリドを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0078】
非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る無水物は、エタン酸無水物、プロパン酸無水物、ブタン酸無水物、ヘキサン酸無水物、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、安息香酸無水物、メチル安息香酸無水物、ジメチル安息香酸無水物、フタル酸無水物、ホモフタル酸無水物、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、エタン酸無水物、プロパン酸無水物、ブタン酸無水物、ヘキサン酸無水物;代替的には、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、安息香酸無水物、メチル安息香酸無水物、ジメチル安息香酸無水物、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、フタル酸無水物、ホモフタル酸無水物、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、エタン酸無水物;代替的には、プロパン酸無水物;代替的には、ブタン酸無水物;代替的には、ヘキサン酸無水物;代替的には、マレイン酸無水物;代替的には、コハク酸無水物;代替的には、グルタル酸無水物;代替的には、安息香酸無水物;代替的には、メチル安息香酸無水物;代替的には、ジメチル安息香酸無水物;代替的には、フタル酸無水物;または代替的には、ホモフタル酸無水物であり得る。
【0079】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るニトリルは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10ニトリルであり得る。ニトリルは、構造R18CNを有し得る。ニトリルのR18は、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るニトリルは、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、アセトニトリル;代替的には、プロピオニトリル;代替的には、ブチロニトリル;または代替的には、ベンゾニトリルを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0080】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るホスフィンは、C3~C20、C3~C15、またはC3~C10、ホスフィンであり得る。ホスフィンは、構造(R19)3Pを有し得る。アミンは、構造(R19)3Nを有し得る。ホスフィンの各R19は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るホスフィンは、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリエチルホスフィン;代替的には、トリブチルホスフィン;代替的には、トリヘキシルホスフィン;代替的には、トリオクチルホスフィン;代替的には、トリシクロペンチルホスフィン;代替的には、トリシクロヘキシルホスフィン;または代替的には、トリフェニルホスフィンを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0081】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアミンは、C1~C20、C1~C15、またはC1~C10アミンであり得る。アミンは、構造H2NR20、HN(R20)2、N(R20)3、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、H2NR20;代替的には、HN(R20)2;または代替的には、N(R20)3を有し得る。構造H2NR20、HN(R20)2、またはN(R20)3を有するアミンの各R20は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピペリジン、メチルピペリジン、ジメチルピペリジン、トリメチルピペリジン、テトラメチルピペリジン、アニリン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン、メチルフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリフェニルアミン、ピリジン、ピコリン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン、メチルフェニルアミン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン、メチルフェニルアミン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ピペリジン、メチルピペリジン、ジメチルピペリジン、トリメチルピペリジン、テトラメチルピペリジン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリフェニルアミン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ピリジン、ピコリン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、アニリン、ナフチルアミン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン、メチルフェニルアミン;もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリフェニルアミン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メチルアミン;代替的には、エチルアミン;代替的には、プロピルアミン;代替的には、ブチルアミン;代替的には、ペンチルアミン;代替的には、ヘキシルアミン;代替的には、ヘプチルアミン;代替的には、オクチルアミン;代替的には、デシルアミン;代替的には、シクロペンチルアミン;代替的には、シクロヘキシルアミン;代替的には、ピペリジン;代替的には、メチルピペリジン;代替的には、ジメチルピペリジン;代替的には、トリメチルピペリジン;代替的には、テトラメチルピペリジン;代替的には、アニリン;代替的には、ベンジルアミン;代替的には、ナフチルアミン;代替的には、ジメチルアミン;代替的には、ジエチルアミン;代替的には、ジブチルアミン;代替的には、ジフェニルアミン;代替的には、メチルフェニルアミン;代替的には、トリメチルアミン;代替的には、トリエチルアミン;代替的には、トリブチルアミン;代替的には、トリフェニルアミン;代替的には、ピリジン;または代替的には、ピコリンを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0082】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアミドは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10アミドであり得る。アミドは、構造H(C=O)NHR22、H(C=O)N(R22)2、R21(C=O)NH2、R21(C=O)NHR22、R(C=O)N(R22)2、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、H(C=O)NHR22もしくはH(C=O)N(R22)2、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R21(C=O)NH2、R21(C=O)NHR22、もしくはR(C=O)N(R22)2、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、H(C=O)NHR22;代替的には、H(C=O)N(R22)2;代替的には、R21(C=O)NH2;代替的には、R21(C=O)NHR22;または代替的には、R(C=O)N(R22)2を有し得る。アミドのR21及び各R22は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアミドは、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-エチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N-プロピルホルムアミド、N,N-ジプロピルホルムアミド、N-ブチルホルムアミド、N,N-ジブチルホルムアミド、N-フェニルホルムアミド、N,N-ジフェニルホルムアミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-エチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N-プロピルアセトアミド、N,N-ジプロピルアセトアミド、N-ブチルアセトアミド、N,N-ジブチルアセトアミド、N-フェニルアセトアミド、N,N-ジフェニルアセトアミド、N-(メチルフェニル)アセトアミド、N,N-(ジメチルフェニル)アセトアミド、プロピオンアミド、N-メチルプロピオンアミド、N,N-ジメチルプロピオンアミド、N-エチルプロピオンアミド、N,N-ジエチルプロピオンアミド、N-フェニルプロピオンアミド、N,N-ジフェニルプロピオンアミド、ブチルアミド、N-メチルブチルアミド、N,N-ジメチルブチルアミド、N-エチルブチルアミド、N,N-ジエチルブチルアミド、N-フェニルブチルアミド、N,N-ジフェニルブチルアミド、ベンズアミド、N-メチルベンズアミド、N,N-ジメチルベンズアミド、N-エチルベンズアミド、N,N-ジエチルベンズアミド、N-フェニルベンズアミド、N,N-ジフェニルベンズアミド、メチルベンズアミド、N-メチル-メチルベンズアミド、N,N-ジメチル-メチルベンズアミド、N-エチル-メチルベンズアミドN,N-ジエチル-メチルベンズアミド、N-フェニル-メチルベンズアミドN,N-ジフェニル-メチルベンズアミドもしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-エチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N-フェニルアセトアミド、N,N-ジフェニルアセトアミド、N-メチルプロピオンアミド、N,N-ジメチルプロピオンアミド、N-メチルベンズアミド、N,N-ジメチルベンズアミド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、N-メチルホルムアミド;代替的には、N,N-ジメチルホルムアミド;代替的には、N-メチルアセトアミド;代替的には、N,N-ジメチルアセトアミド;代替的には、N-エチルアセトアミド;代替的には、N,N-ジエチルアセトアミド;代替的には、N-フェニルアセトアミド;代替的には、N,N-ジフェニルアセトアミド;代替的には、N-メチルプロピオンアミド;代替的には、N,N-ジメチルプロピオンアミド;代替的には、N-メチルベンズアミド;または代替的には、N,N-ジメチルベンズアミドを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0083】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアルコールは、C2~C20、C2~C15、またはC2~C10アルコールであり得る。ニトリルは、構造R23CH2OHを有し得る。アルコールニトリルのR23は、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、中性非イオン性有機修飾剤として利用され得るアルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、フェノール、メチルフェノール、ジメチルフェノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ジブチルフェノール、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メチルフェノール、ジメチルフェノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ジブチルフェノール、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メタノール;代替的には、エタノール;代替的には、プロパノール;代替的には、ブタノール;代替的には、ペンタノール;代替的には、メチルフェノール;代替的には、ジメチルフェノール;代替的には、エチルフェノール;代替的には、プロピルフェノール;または代替的には、ジブチルフェノールを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0084】
概して、中性非イオン性有機修飾剤が利用される場合、中性非イオン性有機修飾剤は、ジルコニウム化合物及び/またはヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物との関連で利用され得る。中性非イオン性有機修飾剤とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比(本明細書では修飾剤:Zrモル比ともいう)及び/または中性非イオン性有機修飾剤とヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物とのモル比(本明細書では修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比ともいう)は、触媒システムがエチレンと接触するとオリゴマー生成物を形成し得る任意の比であり得る。中性非イオン性有機修飾剤がジルコニウム化合物のジルコニウムとの関連で利用される場合、最小の修飾剤:Zrモル比は、0.1:1、0.5:1、0.75:10.8:1、0.9:1、または1:1であり得、追加的または代替的には、最大の修飾剤:Zrモル比は、20:1、15:1、10:1 7.5:1、または5:1であり得る。概して、修飾剤:Zrモル比は、本明細書に記載されるいずれかの最小の修飾剤:Zrモル比から、本明細書に記載されるいずれかの最大の修飾剤:Zrモル比までの範囲をとり得る。したがって、好適な非限定的な修飾剤:Zrモル比は、0.5:1 20:1、0.5:1~15:1、0.75:10:1、1:1~15:1、1:1~10:1、1:1~5:1、0.5:1~5:1、0.75:1~3:1、0.8:1~2:1、0.9:1または1.25の範囲内であり得る。他の適切な修飾剤:Zrモル比範囲は、本開示から容易に分かる。中性非イオン性有機修飾剤がヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物との関連で利用される場合、最小の修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比は、0.05:1、0.1:1、0.5:1、0.75:1 0.8:1、0.9:1、または1:1であり得、追加的または代替的には、最大の修飾剤:Zrモル比は、5:1、3:1、2:1、1.5:1、1:1、0.75:1、または0.5:1であり得る。概して、最小の修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比は、本明細書に記載されるいずれかの最小の修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比から、本明細書に記載されるいずれかの最大の最小の修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比までの範囲をとり得る。したがって、好適な非限定的な最小の修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比は、0.5:1~5:1、0.5:1~3:1、0.75:1~2:1、または0.75:1~1.5:1の範囲内であり得る。他の適切な修飾剤:M(または修飾剤:Al)モル比範囲は、本開示から容易に分かる。
【0085】
一態様において、触媒システムを調製し、次いで、i)エチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と接触させるか、またはii)反応ゾーンに導入することができる。例えば、一態様において、本プロセスは、ジルコニウム化合物及びヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物を接触させて触媒システムを形成し、これを次いで、i)エチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と接触させること、またはii)反応ゾーンに導入することを含み得る。中性非イオン性有機修飾剤が触媒システムで利用される場合、中性非イオン性有機修飾剤は、ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物を接触させる前にジルコニウム化合物と接触させてもよく、ジルコニウム化合物を接触させる前にヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物と接触させてもよく、またはジルコニウム化合物及びヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物の混合物と接触させてもよい。別の態様では、中性非イオン性有機修飾剤、ジルコニウム化合物、及びヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物を同時に接触させて、触媒システムを形成することができる。
【0086】
代替的な態様では、触媒システムは、触媒システムの2つ以上の成分を、i)エチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と別々に(及び/または同時に)接触させるか、またはii)反応ゾーンに別々に(及び/または同時に)導入して、in-situで調製され得る。例えば、一態様において、本プロセスは、i)ジルコニウム化合物及びヒドロカルビル化合物を、エチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と別々に(及び/または同時に)接触させること、またはii)ジルコニウム化合物及びヒドロカルビル化合物を反応ゾーンに別々に(及び/または同時に)導入することを含み得る。一態様において、中性非イオン性有機修飾剤が触媒システムで利用される場合、ジルコニウム化合物(またはジルコニウム化合物/中性非イオン性有機修飾剤混合物)及びヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物をエチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と別々に(及び/または同時に)接触させること、またはジルコニウム化合物(またはジルコニウム化合物/中性非イオン性有機修飾剤混合物)及びヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物を反応ゾーンに別々に(及び/または同時に)導入することの前に、中性非イオン性有機修飾剤をジルコニウム化合物と(ジルコニウム化合物/中性非イオン性有機修飾剤混合物を形成するために)接触させることができる。別の態様では、中性非イオン性有機修飾剤が触媒システムで利用される場合、ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物またはヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物/中性非イオン性有機修飾剤混合物)及びジルコニウム化合物をエチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と別々に(及び/または同時に)接触させること、あるいはヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物(またはヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物/中性非イオン性有機修飾剤混合物)及びジルコニウム化合物を反応ゾーンに別々に(及び/または同時に)導入することの前に、中性非イオン性有機修飾剤をヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物と(ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物/中性非イオン性有機修飾剤混合物を形成するために)接触させることができる。さらなる態様では、中性非イオン性有機修飾剤が触媒システムで利用される場合、中性非イオン性有機修飾剤、ジルコニウム化合物、及びヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物を、エチレン、連鎖移動剤、及び任意選択の有機反応媒体と別々に(及び/または同時に)接触させてもよく、または反応ゾーンに別々に(及び/または同時に)導入してもよい。
【0087】
1つの非限定的な態様において、触媒システムは、式ZrX1
mを有するジルコニウム化合物を含むことができ、ヒドロカルビル金属化合物は、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、R1
2Zn)またはそれらの任意の組み合わせを有するヒドロカルビル金属化合物を含むことができる。X1、X2、R1、m、及びnは、独立的に本明細書に記載されており、これらの独立した記述は、式ZrX1
mを有するジルコニウム化合物と、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3を有するアルキルアルミニウム化合物、ジアルキル亜鉛化合物(R1
2Zn)を含むヒドロカルビル金属化合物とを含み得る触媒システムをさらに説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。一態様において、ZrX1
mの各X1は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり得、mは、4である。一態様において、式ZrX1
mを有するジルコニウム化合物は、ZrC14、ZrBr4、ZrClBr3、ZrC12Br2及びZrC13Br;代替的には、ZrC14もしくはZrBr4;または代替的には、ZrClBr3;または代替的には、ZrC14を含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。一態様において、ヒドロカルビル金属化合物は、式AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
3R1
3、R1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
3R1
3、またはそれらの任意の組み合わせを有するヒドロカルビル金属化合物を含み得る。X2及びR1は、独立的に本明細書に記載されており、これらの独立した記述は、式ZrX1
mを有するジルコニウム化合物と、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、R1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有するアルキルアルミニウム化合物を含むヒドロカルビル金属化合物とを含み得る触媒システムをさらに説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。一態様において、ヒドロカルビル金属化合物の各X2は、独立的に、ハライドであり得、各R1は、独立的に、C2~C4アルキル基であり得る。いくつかの態様では、アルキル金属化合物は、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチル亜鉛、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリエチルアルミニウム及びジエチルアルミニウムクロリド;代替的には、トリエチルアルミニウム及びエチルアルミニウムジクロリド;代替的には、トリエチルアルミニウム及びエチルアルミニウムセスキクロリド;代替的には、ジエチルアルミニウムクロリド及びエチルアルミニウムジクロリド;代替的には、エチルアルミニウムセスキクロリドを含み得るか、またはそれらから本質的になる。ヒドロカルビル金属化合物の金属(またはヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比の非限定的な値は、1:1~50:1、1:1~15:1、または10:1~25:1の範囲内であり得る。いくつかの非限定的な態様において、触媒システム(または触媒システム成分)は、C2~C20エステル(本明細書に記載されるいずれか)を含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含むことができ、中性非イオン性有機修飾剤とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比は、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、0.5:1~5:1の範囲内)であり得る。他の非限定的な態様において、触媒システム(または触媒システム成分)は、C2~C20エーテル、C2~C20スルフィド、C1~C20アミン、C3~C20ホスフィン、またはそれらの任意の組み合わせ(代替的には、C2~C20エーテル、C2~C20スルフィド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、C2~C20エーテル;代替的には、C2~C20スルフィド;代替的には、C1~C20アミン;または代替的には、C3~C20ホスフィン)を含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含むことができ、中性非イオン性有機修飾剤とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比は、本明細書で開示されるいずれかの範囲(例えば、0.5:1~20:1の範囲内)であり得る。
【0088】
別の非限定的な態様において、ジルコニウム化合物は、式ZrX1
mY1
qを有することができ、ヒドロカルビル金属化合物は、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、またはそれらの任意の組み合わせを有するヒドロカルビル金属化合物を含むことができる。X1、Y1、X2、R1、n、及びqは、独立的に本明細書に記載されており、これらの独立した記述は、式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物と、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、またはそれらの任意の組み合わせを有するアルキルアルミニウム化合物を含むヒドロカルビル金属化合物とを含み得る触媒システムをさらに説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。ZrX1
mY1
qの各X1は、独立的に、クロリドまたはブロミド;代替的には、クロリドであり得る。ZrX1
mY1
qの各Y1は、独立的に、C1~C10ヒドロカルボキシド(例えば、本明細書に記載されるいずれか)、C1~C10ヒドロカルビルカルボキシレート(例えば、本明細書に記載されるいずれか)、またはC1~C15ヒドロカルビルスルホネート(例えば、本明細書に記載されるいずれか);代替的には、C1~C10ヒドロカルボキシド(例えば、本明細書に記載されるいずれか);代替的には、C1~C10ヒドロカルビルカルボキシレート(例えば、本明細書に記載されるいずれか);または代替的には、C1~C15ヒドロカルビルスルホネート(例えば、本明細書に記載されるいずれか)であり得る。ZrX1
mY1
qについて、mは、0~4の範囲内であり得、qは、0~4の範囲内であり得、m+qは、4であり得る。代替的には、mは、4であり得、qは、0であり得る。または代替的には、mは、0であり得、qは、4であり得る。一態様において、式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物は、ジルコニウムテトラC1~C10ヒドロカルビルカルボキシレート;代替的には、ジルコニウムテトラC1~C5ヒドロカルビルカルボキシレート;または代替的には、Zr(O2C3H7)4を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれらであり得る。別の態様では、式ZrX1
mを有するジルコニウム化合物は、ZrC14、ZrBr4、ZrClBr3、ZrC12Br2及びZrC13Br;代替的には、ZrC14もしくはZrBr4;または代替的には、ZrClBr3;または代替的にはZrC14を含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。一態様において、ヒドロカルビル金属化合物は、式AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
3R1
3、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、AlX2
2R1、AlX2R1
2、AlR1
3、Al2X2
3R1
3、またはそれらの任意の組み合わせを有するヒドロカルビル金属化合物を含み得る。X2及びR1は、独立的に本明細書に記載されており、これらの独立した記述は、式ZrX1
mを有するジルコニウム化合物と、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、R1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有するアルキルアルミニウム化合物を含むヒドロカルビル金属化合物とを含み得る触媒システムをさらに説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。一態様において、ヒドロカルビル金属化合物の各X2は、独立的に、ハライドであり得、各R1は、独立的に、C2~C4アルキル基であり得る。いくつかの態様では、アルキル金属化合物は、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、またはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリエチルアルミニウム及びジエチルアルミニウムクロリド;代替的には、トリエチルアルミニウム及びエチルアルミニウムジクロリド;代替的には、トリエチルアルミニウム及びエチルアルミニウムセスキクロリド;代替的には、ジエチルアルミニウムクロリド及びエチルアルミニウムジクロリド;代替的には、エチルアルミニウムセスキクロリドを含み得るか、またはそれらから本質的になる。ヒドロカルビル金属化合物の金属(またはヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)とジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比の非限定的な値は、本明細書で開示されるものの中でもとりわけ、1:1~50:1、2:1~25:1、または1:1~15:1の範囲内であり得る。一態様において、式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物は、0.01:1~3:1、0.1:~2:1、または0.25:1~1.75:1の水対ジルコニウムのモル比でZrX1
mY1
qを水と接触させることによって部分的に加水分解され得る。一態様において、触媒システム(または触媒システム成分)は、C2~C15アルコール、C1~C15アミン、C2~C15アミド、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、C2~C15アルコール;代替的には、C1~C15アミン;または代替的には、C2~C15アミドを含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含み得る。一態様において、中性非イオン性有機修飾剤とヒドロカルビル金属化合物の金属(またはヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)とのモル比は、本明細書で開示されるものの中でもとりわけ、0.75:1~2:1、または0.75:1~1.5:1の範囲内である。一態様において、ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物がジルコニウム化合物及び/またはエチレンと接触する(及び/または反応ゾーンに導入される)前に、中性非イオン性有機修飾剤をヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物と接触させることができる。いくつかの態様では、ジルコニウム化合物がエチレン及び/またはヒドロカルビル金属化合物と接触する(及び/または反応ゾーンに導入される)前に、中性非イオン性有機修飾剤をジルコニウム化合物と接触させる。
【0089】
本明細書に記載されるプロセスは、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)水素、3)遷移金属化合物連鎖移動剤、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物を含む連鎖移動剤、及び2)水素;代替的には、水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤;代替的には、水素;または代替的には、遷移金属化合物連鎖移動剤を利用し得る。概して、連鎖移動剤、水素、及び/または遷移金属化合物連鎖移動剤は、オリゴマー生成物を形成するプロセスにおける望ましい効果を達成するために利用される。望ましい効果には、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせの生成(重量%は、オリゴマー生成物の総重量に基づく);代替的または追加的には、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)水素、及び/または3)遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマーを含むオリゴマー生成物、(b)ポリマーがより低いMw最大ピークを有するオリゴマー生成物、(c)低減した量のポリマーを有するオリゴマー生成物、(d)100,000分子量を超える分子量を有するポリマーの低減した割合(%)を有するオリゴマー生成物、または(e)それらの任意の組み合わせの生成が含まれ得る。
【0090】
連鎖移動剤は、水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、水素ケイ素結合を有する化合物;代替的には、水素硫黄結合を有する化合物;または代替的には、水素リン結合を有する化合物を含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。反応ゾーンは、本明細書に記載される任意の所望の効果を提供することができる連鎖移動剤とエチレンとのモル比のいずれかを有し得る。一態様において、反応ゾーンは、1×10-5:1、5×10-4:1、1×10-4:1、または5×10-3:1の連鎖移動剤とエチレンとの最小モル比;追加的または代替的には、5×10-1:1、1×10-1:1、5×10-2:1、または1×10-2:1の連鎖移動剤とエチレンとの最大モル比を有し得る。概して、反応ゾーンは、本明細書に記載されるいずれかの連鎖移動剤とエチレンとの最小モル比から、本明細書に記載されるいずれかの連鎖移動剤とエチレンとの最大モル比までの範囲をとり得る、連鎖移動剤とエチレンとのモル比を有することができる。したがって、好適な反応ゾーンの連鎖移動剤とエチレンとのモル比は、1×10-5:1~5×10-1:1、5×10-4:1~1×10-1:1、1×10-4:1~5×10-2:1、または5×10-3:1~1×10-2:1の範囲内であり得る。他の適切な反応ゾーンの連鎖移動剤とエチレンとのモル比の範囲は、本開示から容易に分かる。
【0091】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る、水素ケイ素結合を有する化合物は、水素ケイ素結合を有する、C1~C40、C1~C30、またはC1~C20化合物であり得る。一態様において、連鎖移動剤として利用され得る、水素ケイ素結合を有する化合物は、式R31SiH3、(R31)2SiH2、(R31)3SiH、R31OSiH3、(R31O)2SiH2、(R31O)3SiH、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R31SiH3、(R31)2SiH2、(R31)3SiH、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R31OSiH3、(R31O)2SiH2、(R31O)3SiH、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R31SiH3;代替的には、(R31)2SiH2;代替的には、(R31)3SiH;代替的には、R31OSiH3;代替的には、(R31O)2SiH2;または代替的には、(R31O)3SiHを有し得る。水素ケイ素結合を有する化合物の式の各R31は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、水素ケイ素結合を有する(例えば、本明細書に記載されるいずれかの式を有する)化合物は、トリメチルシラン、ジエチルシラン、トリエチルシラン、トリプロピルシラン、ジブチルシラン、トリブチルシラン、ヘキシルシラン、ジヘキシルシラン、トリヘキシルシラン、オクチルシラン、ジオクチルシラン、トリオクチルシラン、デシルシラン、ジデシルシラン、トリデシルシラン、トリドデシルシラン、フェニルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、フェネチルシラン、ジフェネチルシラン、トリフェネチルシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、9,10-ジメチル-9,10-ジヒドロ-9,10-ジシラアントラセン、テトラフェニルジシラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメチルシラン、ジエチルシラン、トリエチルシラン、トリプロピルシラン、ジブチルシラン、トリブチルシラン、ヘキシルシラン、ジヘキシルシラン、トリヘキシルシラン、オクチルシラン、ジオクチルシラン、トリオクチルシラン、デシルシラン、ジデシルシラン、トリデシルシラン、トリドデシルシラン、フェニルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、フェネチルシラン、ジフェネチルシラン、トリフェネチルシラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;トリメチルシラン、ジエチルシラン、トリエチルシラン、トリプロピルシラン、ジブチルシラン、トリブチルシラン、ヘキシルシラン、ジヘキシルシラン、トリヘキシルシラン、オクチルシラン、ジオクチルシラン、デシルシラン、ジデシルシラン、フェニルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、フェネチルシラン、ジフェネチルシラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリオクチルシラン、トリデシルシラン、トリドデシルシラン、トリフェネチルシラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;または代替的には、フェニルシラン、ジフェニルシラン、もしくはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0092】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る、水素硫黄結合を有する化合物は、水素硫黄結合を有する、C1~C20、C1~C15、またはC1~C10化合物であり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る、水素硫黄結合を有する化合物は、C1~C20、C1~C15、もしくはC1~C10チオール、C1~C20、C1~C15、もしくはC1~C10チオグリコレート、及び/またはC1~C20、C1~C15、もしくはC1~C10メルカプトプロピオネート;代替的には、C1~C20、C1~C15、もしくはC1~C10チオール;代替的には、C1~C20、C1~C15、もしくはC1~C10チオグリコレート;または代替的には、C1~C20、C1~C15、もしくはC1~C10メルカプトプロピオネートを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。一態様において、連鎖移動剤として利用され得る、水素硫黄結合を有する化合物は、式R32SH、R32CO2CH2SH、R32CO2CH2CH2SH、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R32CO2CH2SH、R32CO2CH2CH2SH、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R32SH;代替的には、R32CO2CH2SH;または代替的には、R32CO2CH2CH2SHを有し得る。水素硫黄結合を有する化合物の式のR32は、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、水素硫黄結合を有する(例えば、本明細書に記載されるいずれかの式を有する)化合物は、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、ウンデカンチオール、ドデカンチオール、メチルチオグリコレート、エチルチオグリコレート、メチルメルカプトプロピオネート、エチルメルカプトプロピオネート、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、ウンデカンチオール、ドデカンチオール、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオールもしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、ウンデカンチオール、ドデカンチオール、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、メチルチオグリコレート、エチルチオグリコレート、メチルメルカプトプロピオネート、エチルメルカプトプロピオネート、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、エタンチオール;代替的には、プロパンチオール;代替的には、ブタンチオール;代替的には、tert-ブチルチオール;代替的には、オクタンチオール;代替的には、デカンチオール;代替的には、ドデカンチオール;代替的には、メチルチオグリコレート;または代替的には、メチルメルカプトプロピオネートを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0093】
中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る、水素リン結合を有する化合物は、水素リン結合を有する、C1~C40、C1~C30、またはC1~C20化合物であり得る。中性非イオン性有機修飾剤として利用され得る、水素リン結合を有する化合物は、C1~C40、C1~C30、もしくはC1~C20ホスフィン及び/またはC1~C40、C1~C30、もしくはC1~C20ホスファイト;代替的には、C1~C40、C1~C30、もしくはC1~C20ホスフィン;または代替的にはC1~C40、C1~C30、もしくはC1~C20ホスファイトを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。一態様において、連鎖移動剤として利用され得る、水素リン結合を有する化合物は、式(R33)2PH、(R33O)2P(=O)H、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、R33PH2;または代替的には、(R33O)2P(=O)Hを有し得る。水素リン結合を有する化合物の式の各R33は、独立的に、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5ヒドロカルビル基、C1~C15、C1~C10、もしくはC1~C5アルキル基、C5~C15もしくはC5~C10シクロアルキル基、C6~C15もしくはC6~C10アリール基、またはC7~C15もしくはC7~C10アラルキル基であり得る。非限定的な態様において、リン水素結合を有する(例えば、本明細書に記載されるいずれかの式を有する)化合物は、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジプロピルホスフィン、ジブチルホスフィン、ジヘキシルホスフィン、ジオクチルホスフィン、ジシクロペニルホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、フェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、ジメチルホスファイト、ジエチルホスファイト、ジブチルホスファイト、ジヘキシルホスファイト、ジオクチルホスファイト、ジフェニルホスファイト、ジベンジルホスファイト、もしくはそれらの任意の組み合わせ;ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジブチルホスフィン、ジオクチルホスフィンジシクロペニルホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、フェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、ジメチルホスファイト、ジエチルホスファイト、ジフェニルホスファイト、ジベンジルホスファイト、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジブチルホスフィン、ジシクロペニルホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、ジオクチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、もしくはそれらの任意の組み合わせ;または代替的には、ジメチルホスファイト、ジエチルホスファイト、ジフェニルホスファイト、ジベンジルホスファイト、もしくはそれらの任意の組み合わせを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0094】
遷移金属化合物連鎖移動剤は、第8族遷移金属化合物、第9族遷移金属化合物、第10族遷移金属化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、第8族遷移金属化合物;代替的には、第9族遷移金属化合物;または代替的には、第10族遷移金属化合物を含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。一態様において、反応ゾーンは、1×10-9:1、5×10-8:1、1×10-8:1、5×10-7:1、または1×10-7:1の遷移金属とエチレンとのモル比としての最小値;追加的または代替的には、5×10-3:1、1×10-3:1、5×10-4:1、1×10-4:1、または5×10-5:1の遷移金属とエチレンとのモル比としての最大値を有し得る。概して、反応ゾーンは、本明細書に記載される遷移金属とエチレンとのモル比としてのいずれかの最小値から、本明細書に記載される遷移金属とエチレンとのモル比としてのいずれかの最大値までの範囲をとり得る、遷移金属とエチレンとのモル比として有することができる。したがって、遷移金属とエチレンとのモル比としての好適な反応ゾーンは、1×10-9:1~5×10-3:1、5×10-8:1~1×10-3:1、1×10-8:1~5×10-4:1、5×10-7:1~1×10-4:1、または1×10-7:1~5×10-5:1の範囲内であり得る。遷移金属とエチレンとのモル比の範囲としての他の適切な反応ゾーンは、本開示から容易に分かる。
【0095】
概して、遷移金属化合物連鎖移動剤は、式MX4
pを有し得、式中、Mは、遷移金属であり、X4は、モノアニオンであり、pは、遷移金属Mの酸化状態である。遷移金属Mは、第8~10族遷移金属;代替的には、第8~9族遷移金属;代替的には、第8族遷移金属;代替的には、第9族遷移金属;または代替的には、第10族遷移金属であり得る。一態様において、遷移金属Mは、鉄、コバルト、もしくはニッケル;代替的には、鉄もしくはコバルト;代替的には、鉄;代替的には、コバルト;または代替的には、ニッケルであり得る。概して、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤のpは、2~4の整数であるか、2または3であるか、2、3、または4である。一態様において、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各pは、独立的に、ハライド、カルボキシレート、ベータ-ジオネート、ヒドロカルボキシド、もしくはナイトレート;代替的には、カルボキシレート、ベータ-ジオネート、もしくはヒドロカルボキシド;代替的には、カルボキシレートもしくはベータ-ジオネート;代替的には、カルボキシレート;または代替的には、ベータ-ジオネートであり得る。一態様において、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各カルボキシレート基は、独立的に、C2~C24、C4~C19、またはC5~C12カルボキシレートであり得る。一態様において、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各ヒドロカルボキシドは、独立的に、C1~C24、C4~C19、またはC5~C12ヒドロカルボキシドであり得る。一態様において、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各ベータ-ジオネート基は、独立的に、C5~C24、C5~C19、またはC5~C12ベータ-ジオネートであり得る。
【0096】
概して、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各ハライドは、独立的に、塩素、臭素、もしくはヨウ素;代替的には、臭素;または代替的には、ヨウ素であり得る。概して、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各カルボキシレートは、独立的に、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ペンタノエート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ノナノエート、デカノエート、ウンデカノエート、もしくはドデカノエート;代替的には、ペンタノエート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ノナノエート、デカノエート、ウンデカノエート、もしくはドデカノエート;代替的には、ペンタノエート、ヘキサノエート、ヘプタノエート、オクタノエート、ノナノエート、デカノエート、ウンデカノエート、もしくはドデカノエート;代替的には、ヘキサノエート;代替的には、オクタノエート;代替的には、デカノエート;または代替的にはドデカノエートであり得る。概して、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各ヒドロカルボキシドは、独立的に、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、フェノキシド、メチルフェノキシド、またはジメチルフェノキシド;代替的には、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、またはブトキシド;代替的には、フェノキシド、メチルフェノキシド、またはジメチルフェノキシドであり得る。概して、式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤の各β-ジケトネートは、独立的に、アセチルアセトネート(すなわち、2,4-ペンタンジオネート)、ヘキサフルオロアセチルアセトネート(すなわち、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオネート)、もしくはベンゾイルアセトネート;代替的には、アセチルアセトネート;代替的には、ヘキサフルオロアセチルアセトネート;または代替的には、ベンゾイルアセトネートであり得る。いくつかの非限定的な態様において、遷移金属化合物連鎖移動剤(または式MX4
pを有する遷移金属化合物連鎖移動剤)は、鉄(II)クロリド、鉄(III)クロリド、鉄(II)アセテート、鉄(III)アセテート、鉄(II)オクタノエート、鉄(III)オクタノエート、鉄(II)アセチルアセトネート、鉄(III)アセチルアセトネート、コバルト(II)クロリド、コバルト(III)クロリド、コバルト(II)アセテート、コバルト(III)アセテート、コバルト(II)オクタノエート、コバルト(III)オクタノエート、コバルト(II)アセチルアセトネート、コバルト(III)アセチルアセトネート、ニッケル(II)クロリド、ニッケル(II)アセテート、ニッケル(II)オクタノエート、またはニッケル(II)アセチルアセトネート;代替的には、鉄(II)アセテート、鉄(III)アセテート、鉄(II)オクタノエート、鉄(III)オクタノエート、鉄(II)アセチルアセトネート、鉄(III)アセチルアセトネート、コバルト(II)アセテート、コバルト(III)アセテート、コバルト(II)オクタノエート、コバルト(III)オクタノエート、コバルト(II)アセチルアセトネート、コバルト(III)アセチルアセトネート、ニッケル(II)アセテート、ニッケル(II)オクタノエート、またはニッケル(II)アセチルアセトネート;代替的には、鉄(II)オクタノエート、鉄(III)オクタノエート、鉄(II)アセチルアセトネート、鉄(III)アセチルアセトネート、コバルト(II)オクタノエート、コバルト(III)オクタノエート、コバルト(II)アセチルアセトネート、コバルト(III)アセチルアセトネート、ニッケル(II)オクタノエート、またはニッケル(II)アセチルアセトネート;代替的には、鉄(III)オクタノエート、鉄(III)アセチルアセトネート、コバルト(III)オクタノエート、コバルト(III)アセチルアセトネート、ニッケル(II)オクタノエート、またはニッケル(II)アセチルアセトネートを含み得るか、それらから本質的になるか、またはそれらであり得る。
【0097】
水素が利用される場合、反応ゾーンは、本明細書に記載される任意の所望の効果を提供することができる水素対エチレン比のいずれかを有し得る。一態様において、最小水素対エチレン比は、(0.05g水素)/(kgエチレン)、(0.1g水素)/(kgエチレン)、(0.25g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)、または(0.5g水素)/(kgエチレン)であり得、追加的または代替的には、最大水素対エチレン比は、(5g水素)/(kgエチレン)、(3g水素)/(kgエチレン)、(2.5g水素)/(kgエチレン)、(2g水素)/(kgエチレン)、または(1.5g水素)/(kgエチレン)であり得る。概して、反応ゾーンは、本明細書に記載されるいずれかの最小水素対エチレン比から、本明細書に記載されるいずれかの最大水素対エチレン比までの範囲をとり得る、水素対エチレン比を有することができる。したがって、好適な反応ゾーンの水素対エチレン比は、(0.05g水素)/(kgエチレン)~(5g水素)/(kgエチレン)、(0.25g水素)/(kgエチレン)~(5g水素)/(kgエチレン)、(0.25g水素)/(kgエチレン)~(4g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)~(3g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)~(2.5g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)~(2g水素)/(kgエチレン)、または(0.5g水素)/(kgエチレン)~(2g水素)/(kgエチレン)の範囲内であり得る。他の適切な反応ゾーンの水素対エチレン比の範囲は、本開示から容易に分かる。
【0098】
本明細書に記載されるプロセスで利用され得る有機反応媒体は、例えば、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、またはそれらの組み合わせであり得る。有機反応媒体として使用され得る炭化水素及びハロゲン化炭化水素には、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、石油蒸留物、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、またはそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。有機反応媒体として有用であり得る脂肪族炭化水素は、C3~C20脂肪族炭化水素、またはC4~C15脂肪族炭化水素、またはC5~C10脂肪族炭化水素を含む。有機反応媒体として使用され得る脂肪族炭化水素は、別段の規定がない限り、環式でも非環式でもよく、及び/または直鎖でも分岐鎖でもよい。単独でまたは任意の組み合わせで利用され得る好適な非環式脂肪族炭化水素有機反応媒体の非限定的な例としては、プロパン、イソ-ブタン、n-ブタン、ブタン(n-ブタンまたは直鎖及び分岐鎖のC4非環式脂肪族炭化水素の混合物)、ペンタン(n-ペンタンまたは直鎖及び分岐鎖のC5非環式脂肪族炭化水素の混合物)、ヘキサン(n-ヘキサンまたは直鎖及び分岐鎖のC6非環式脂肪族炭化水素の混合物)、ヘプタン(n-ヘプタンまたは直鎖及び分岐鎖のC7非環式脂肪族炭化水素の混合物)、及びオクタン(n-オクタンまたは直鎖及び分岐鎖のC8非環式脂肪族炭化水素の混合物)が挙げられる。有機反応媒体として有用であり得る芳香族炭化水素は、芳香族炭化水素、またはC6~C10芳香族炭化水素を含む。有機反応媒体として単独でまたは任意の組み合わせで利用され得る好適な芳香族炭化水素の非限定的な例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン(オルト-キシレン、メタ-キシレン、パラ-キシレン、またはそれらの混合物を含む)、及びエチルベンゼンが挙げられる。有機反応媒体として有用であり得るハロゲン化脂肪族炭化水素は、C1~C15ハロゲン化脂肪族炭化水素、またはC1~C10ハロゲン化脂肪族炭化水素、またはC1~C5ハロゲン化脂肪族炭化水素を含む。有機反応媒体として使用され得るハロゲン化脂肪族炭化水素は、別段の規定がない限り、環式でも非環式でもよく、及び/または直鎖でも分岐鎖でもよい。有機反応媒体として利用され得る好適なハロゲン化脂肪族炭化水素の非限定的な例としては、メチレンクロリド、クロロホルム、カーボンテトラクロリド、ジクロロエタン、トリクロロエタン、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。有機反応媒体として有用であり得るハロゲン化芳香族炭化水素は、C6~C20ハロゲン化芳香族炭化水素、またはC6~C10ハロゲン化芳香族炭化水素を含む。有機反応媒体として使用され得る好適なハロゲン化芳香族炭化水素の非限定的な例としては、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0099】
概して、オリゴマー生成物は、オリゴマー生成物を形成することが可能な任意の条件を使用して形成され得る。オリゴマー生成物を形成するために利用され得る条件は、単独でまたは任意の組み合わせで、反応ゾーン圧力、反応ゾーンエチレン分圧、反応ゾーン温度、反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比、反応ゾーンのエチレンと有機反応媒体との質量比、反応ゾーン滞留時間(または平均滞留時間)、エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)、オリゴマー生成物のSchultz-Flory K値、及びノルマルアルファオレフィンに対するオリゴマー生成物の選択性を含み得る。反応ゾーン圧力、反応ゾーンエチレン分圧、反応ゾーン温度、反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比、反応ゾーンのエチレンと有機反応媒体との質量比、反応ゾーン滞留時間(または平均滞留時間)、エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)、オリゴマー生成物のSchultz-Flory K値、ノルマルアルファオレフィンに対するオリゴマー生成物の選択性は、独立的に本明細書に記載されており、反応ゾーン圧力、反応ゾーンエチレン分圧、反応ゾーン温度、反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比、反応ゾーンのエチレンと有機反応媒体との質量比、反応ゾーン滞留時間(または平均滞留時間)、エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)、オリゴマー生成物のSchultz-Flory K値、及びノルマルアルファオレフィンに対するオリゴマー生成物の選択性のこれらの独立した記述は、本明細書で開示されるプロセスをさらに説明するために、制限なく任意の組み合わせで利用され得る。
【0100】
オリゴマー生成物は、100psi(689kPa)、250psi(1.72MPa)、500psi(3.45MPa)、750psi(5.17MPa)、900psi(6.21MPa)、または1000psi(6.89MPa)の反応ゾーン最小圧力;代替的または追加的には、5000psi(34.5MPa)、4500psi(31MPa)、4,000psi(27.6MPa)、3500psi(24.1MPa)、3000psi(20.7MPa)、2,500psi(17.2MPa)、2,000psi(13.8MPa)、1,500psi(10.3MPa)、1250psi(8.62MPa)、または1000psi(6.89MPa)の最大圧力で形成され得る(または、反応ゾーンは当該圧力を有し得る)。概して、オリゴマー生成物は、本明細書で開示されるいずれかの最小圧力から、本明細書で開示されるいずれかの最大圧力までの範囲をとる、反応ゾーン圧力で形成され得る(または、反応ゾーンは当該圧力を有し得る)。いくつかの非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、100psi(689kPa)~5000psi(34.5MPa)、100psi(689kPa)~2,500psi(17.2MPa)、100psi(689kPa)~1000psi(6.89MPa)、500psi(3.45MPa)~4500psi(31MPa)、500psi(3.45MPa)~2,500psi(17.2MPa)、500psi(3.45MPa)~1000psi(6.89MPa)、750psi(5.17MPa)~4500psi(31MPa)、900psi(6.21MPa)~4,000psi(27.6MPa)、または1000psi(6.89MPa)~3500psi(24.1MPa)の反応ゾーン圧力で形成され得る(または、反応ゾーンは当該圧力を有し得る)。利用され得る他の圧力範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。
【0101】
オリゴマー生成物は、100psi(689kPa)、250psi(1.72MPa)、500psi(3.45MPa)、750psi(5.17MPa)、900psi(6.21MPa)、または1000psi(6.89MPa)の反応ゾーン最小エチレン分圧;代替的または追加的には、5000psi(34.5MPa)、4500psi(31MPa)、4,000psi(27.6MPa)、3500psi(24.1MPa)、3000psi(20.7MPa)、2,500psi(17.2MPa)、2,000psi(13.8MPa)、1,500psi(10.3MPa)、1250psi(8.62MPa)、または1000psi(6.89MPa)の最大圧力で形成され得る(または、反応ゾーンは当該圧力を有し得る)。概して、オリゴマー生成物は、本明細書で開示されるいずれかの最小エチレン分圧から、本明細書で開示されるいずれかの最大エチレン分圧までの範囲をとる、反応ゾーンエチレン分圧で形成され得る(または、反応ゾーンは当該エチレン分圧を有し得る)。いくつかの非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、100psi(689kPa)~5000psi(34.5MPa)、100psi(689kPa)~2,500psi(17.2MPa)、100psi(689kPa)~1000psi(6.89MPa)、500psi(3.45MPa)~4500psi(31MPa)、500psi(3.45MPa)~2,500psi(17.2MPa)、500psi(3.45MPa)~1000psi(6.89MPa)、750psi(5.17MPa)~4500psi(31MPa)、900psi(6.21MPa)~4,000psi(27.6MPa)、または1000psi(6.89MPa)~3500psi(24.1MPa)の反応ゾーンエチレン分圧で形成され得る(または、反応ゾーンは当該エチレン分圧を有し得る)。他のエチレン分圧の範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。
【0102】
オリゴマー生成物は、0℃、25℃、40℃、50℃、75℃、100℃または125℃の反応ゾーン最低温度;代替的または追加的には、250℃、200℃、150℃、125℃、100℃、または90℃の最高温度で形成され得る(または、反応ゾーンは当該温度を有し得る)。概して、オリゴマー生成物は、本明細書で開示されるいずれかの最低温度から、本明細書で開示されるいずれかの最高温度までの範囲をとる、反応ゾーン温度で形成され得る(または、反応ゾーンは当該温度を有し得る)。いくつかの非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、0℃~250℃、25℃~200℃、40℃~150℃、40℃~100℃、50℃~100℃、50℃~150℃、75℃~125℃、75℃~250℃、100℃~200℃、または100℃~200℃の反応ゾーン温度で形成され得る(または、反応ゾーンは当該温度を有し得る)。利用され得る他の温度範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。
【0103】
オリゴマー生成物は、5×10-7:1、1×10-6:1、5×10-5:1、または2.5×10-5:1の反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとの最小モル比;追加的または代替的には、7.5×10-4:1、5×10-4:1、2.5×10-4:1、または1×10-4:1の反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとの最大モル比の反応ゾーンで形成され得る(または、反応ゾーンは当該モル比を有し得る)。概して、反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比は、本明細書で開示されるいずれかの反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとの最小モル比から、本明細書で開示されるいずれかの反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとの最大モル比までの範囲をとり得る。非限定的な態様において、反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比は、5×10-7:1~1×10-4:1、1×10-6:1~2.5×10-4:1、5×10-5:1~5×10-4:1、または2.5×10-5:1~7.5×10-4:1の範囲をとり得る。利用され得る他の反応ゾーンのジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比の範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。
【0104】
オリゴマー生成物は、0.5:1、0.75:1、1:1、1.25:1、または1.5:1の反応ゾーンの最小エチレン:有機反応媒体質量比;追加的または代替的には、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、または2:1の最大エチレン:有機反応媒体質量比で形成され得る(または、反応ゾーンは当該質量比を有し得る)。概して、オリゴマー生成物は、本明細書で開示されるいずれかの最小エチレン:有機反応媒体質量比から本明細書で開示されるいずれかの最大エチレン:有機反応媒体質量比までの範囲内のエチレン:有機反応媒体質量比の反応で形成され得る(または、反応ゾーンは当該質量比を有し得る)。いくつかの非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、0.5:1~4.5:1、0.75:1~4:1、0.75:1~2:1、1:1~3:1、または1.5:1~2.5:1の範囲内のエチレン:有機反応媒体質量比の反応で形成され得る(または、反応ゾーンは当該質量比を有し得る)。利用され得る他のエチレン:有機反応媒体質量比の範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。
【0105】
オリゴマー生成物は、任意の所望の反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)で形成され得る(または、反応ゾーンは当該滞留時間を有し得る)。一態様において、オリゴマー生成物は、所望の量のオリゴマー生成物、所望の触媒システムの生産性、所望のエチレン転化率、もしくはそれらの任意の組み合わせをもたらす、代替的には、所望の量のオリゴマー生成物、代替的には、所望の触媒システムの生産性をもたらす、または代替的には、所望のエチレン転化率をもたらす、反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)で形成され得る。オリゴマー生成物は、10分、20分、または30分の最小反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間);追加的または代替的には、3時間、2.5時間、2時間、または1.5時間の最大反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)で形成され得る(または、反応ゾーンは当該滞留時間を有し得る)。概して、反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)は、本明細書で開示されるいずれかの最小反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)から、本明細書で開示されるいずれかの最大反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)までの範囲をとり得る。いくつかの非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、10分~2.5時間、20分~2時間、30分~2時間、または30分~1.5時間の範囲をとる反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)で形成され得る。利用され得る他の反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)の範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。
【0106】
オリゴマー生成物は、0.4、0.45、0.5、または0.55の最小Schultz-Flory K値;代替的または追加的には、0.9、0.85、0.8、0.75、0.7、または0.65の最大Schultz-Flory K値を有し得る(または当該値を有して形成され得る)。オリゴマー生成物は、本明細書で開示されるいずれかの最小Schultz-Flory K値から、本明細書で開示されるいずれかの最大Schultz-Flory K値までの範囲をとる、Schultz-Flory Kを有し得る(または当該値を有して形成され得る)。非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、0.4~0.9、0.4~0.8、0.5~0.8、0.5~0.7、または0.55~0.7の範囲内のSchultz-Flory K値を有し得る(または当該値を有して形成され得る)。他のオリゴマー生成物Schultz-Flory K値範囲は、本開示から容易に分かる。いずれの態様においても、Schultz-Flory K値は、隣接するオリゴマー生成物の両方がC8、C10、C12、C14、またはC16オリゴマー生成物から選択される、隣接するオリゴマー生成物の対を使用して決定することができる。一実施形態において、Schultz-Flory K値は、本明細書に記載される、異なる隣接した生成オリゴマーの対を使用した、任意の2つ以上のSchultz-Flory K値の平均であり得る。いくつかの態様では、Schultz-Flory K値は、C8及びC10オリゴマー生成物、C10及びC12オリゴマー生成物、C12及びC14オリゴマー生成物、C14及びC16オリゴマー生成物、C8、C10、及びC12オリゴマー生成物、または任意の2つ以上の隣接したオリゴマー生成物の対の平均を使用して決定することができる。
【0107】
オリゴマー生成物は、任意の所望のエチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)で形成され得る。オリゴマー生成物は、30%、35%、40%、45%、50%または55%の最小エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率);追加的または代替的には、95%、90%、87.5%、85%、または80%の最大エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)で形成され得る。概して、オリゴマー生成物は、本明細書で開示されるいずれかの最小エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)から、本明細書で開示されるいずれかの最大エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)までの範囲をとり得る、エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)で形成され得る。いくつかの非限定的な態様において、オリゴマー生成物は、30%~90%、35%~90%、40%~87.5%、45%~87.5%、50%~85%、または55%~85%の範囲をとる、エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)で形成され得る。利用され得る他のエチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)の範囲は、本開示を読めば当業者には容易に分かる。いくつかの態様では、オリゴマー生成物は、ノルマルアルファオレフィンに対する所望の選択性(例えば、特定のオリゴマー生成物炭素数におけるノルマルアルファオレフィンの割合(%))を有するオリゴマー生成物をもたらすエチレン転化率で形成され得る。
【0108】
本明細書に記載されるプロセスは、ノルマルアルファオレフィンに対して高い選択性を持つオリゴマー生成物を生成することができる。一態様において、本明細書に記載されるプロセスによって生成されたC6オレフィンオリゴマー生成物は、少なくとも98.5重量%、98.75重量%、99.0重量%、99.25重量%の1-ヘキセン含有量を有し得る。一態様において、本明細書に記載されるプロセスによって生成されたC8オレフィンオリゴマー生成物は、少なくとも98重量%、98.25重量%、98.5重量%、98.75重量%、または99.0重量%の少なくとも1-オクテン含有量の1-オクテン含有量を有し得る。一態様において、本明細書に記載されるプロセスによって生成されたC10オレフィンオリゴマー生成物は、少なくとも97.5重量%、97.75重量%、98重量%、98.25重量%、または98.5重量%の1-デセン含有量を有し得る。一態様において、本明細書に記載されるプロセスによって生成されたC12オレフィンオリゴマー生成物は、少なくとも96.5重量%、97重量%、97.5重量%、97.75重量%、または98.0重量%の1-ドデセン含有量を有し得る。一態様において、本明細書に記載されるプロセスは、本明細書に記載されるいずれかのC6オレフィンオリゴマー生成物1-ヘキセン含有量、本明細書に記載されるいずれかのC8オレフィンオリゴマー生成物1-オクテン含有量、本明細書に記載されるいずれかのC10オレフィンオリゴマー生成物1-デセン含有量、及び/または本明細書に記載されるいずれかのC8オレフィンオリゴマー生成物1-オクテン含有量のいずれかの組み合わせを有し得るオリゴマー生成物を生成することができる。いくつかの非限定的な態様では、オリゴマー生成物は、少なくとも99重量%のC6オレフィンオリゴマー生成物1-ヘキセン含有量及び少なくとも97.5重量%のC12オレフィンオリゴマー生成物1-ドデセン含有量;代替的には、少なくとも98.5重量%のC8オレフィンオリゴマー生成物1-オクテン含有量及び少なくとも97.5重量%のC12オレフィンオリゴマー生成物1-ドデセンオクテン含有量;または代替的には、少なくとも99重量%のC6オレフィンオリゴマー生成物1-ヘキセン含有量、少なくとも98.5重量%のC8オレフィンオリゴマー生成物1-オクテン含有量、少なくとも98重量%のC10オレフィンオリゴマー生成物1-デセン含有量、及び少なくとも97.5重量%のC12オレフィンオリゴマー生成物1-ドデセン含有量を有し得る。オリゴマー生成物のノルマルアルファオレフィン含有量の他の組み合わせは、本開示から容易に分かる。
【0109】
一態様において、本明細書に記載されるプロセスは、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)水素、及び/または3)遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)2.5重量%、1重量%、0.75重量%、0.5重量%、もしくは0.25重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する、2.5重量%、1重量%、0.75重量%、0.5重量%、もしくは0.25重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを有するオリゴマー生成物を生成することができる。オリゴマー生成物のポリマーの重量%及び重量平均分子量は、オリゴマー生成物の総重量に基づく。別の別個のまたは組み合わせ可能な態様では、本明細書に記載されるプロセスは、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)水素、及び/または3)遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマーを含むオリゴマー生成物、(b)ポリマーがより低いMw最大ピークを有するオリゴマー生成物、(c)低減した量のポリマーを有するオリゴマー生成物、(d)100,000分子量を超える分子量を有するポリマーの低減した割合(%)を有するオリゴマー生成物、または(e)それらの任意の組み合わせを有するオリゴマー生成物を生成することができる。一態様において、生成されたオリゴマー生成物1グラム当たりの、オリゴマー生成物中に存在するポリマーの量は、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)水素、及び/または3)遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスに関連して生成されたポリマーと比較して、少なくとも10%、25%、40%、50%、60%、70%、または80%減少し得る。一態様において、100,000分子量を超える分子量を有するポリマーの量は、1)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)水素、及び/または3)遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスに関連して生成されたポリマーと比較して、少なくとも10%、25%、40%、50%、60%、70%、または80%減少し得る。
【0110】
オリゴマー生成物が形成される反応ゾーンは、任意の好適なリアクターを含み得る。リアクターの種類の非限定的な例には、撹拌タンクリアクター、プラグフローリアクター、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、撹拌タンクリアクター;代替的には、プラグフローリアクター;代替的には、固定床リアクター、連続撹拌タンクリアクター、ループスラリーリアクター、溶液リアクター、管状リアクター、再循環リアクター、もしくはそれらの任意の組み合わせ;代替的には、連続撹拌タンクリアクター;代替的には、ループスラリーリアクター;代替的には、溶液リアクター;代替的には、管状リアクター;または代替的には、再循環リアクターが含まれ得る。一態様において、反応ゾーンは、直列及び/または並列に、リアクターの種類及び構成の任意の組み合わせを含む、2つ以上のリアクターを有し得る。さらに、オリゴマー生成物を形成するために使用されるオリゴマー化プロセスは、連続プロセス、半連続プロセス、もしくはバッチプロセスであり得、または、オリゴマー化反応システム内のリアクターもしくは容器は、連続的に、半連続的に、もしくはバッチ式で操作され得る。
【0111】
エチレンをオリゴマー化するためのジルコニウムベースの触媒システム(特定の例を含む)及びオリゴマー生成物を生成するためにジルコニウムベースの触媒システムを利用するプロセスに関する追加の情報は、必ずしも限定されるものではないが、US4,361,714、US4,377,720、US4,396,788、US4,409,414、US4,410,750、US4,434,312、US4,434,313、US4,442,309、US4,486,615、US4,783,573、US4,855,525、US4,886,933、US4,966,874、US5,260,500、US6,576,721、US7,897,826、US2003/0153798、US7,169,961、US7,291,685、US7,566,679、US8,269,055、US2009/0216057、US2009/0306312、US2010/0191029、US2010/0292423、US2011/0046429、US2011/0054130、US2011/0054233、US2012/0184692、US2020/0055799、US2020/0062672、US2020/0055800、US2020/0062673、EP320,571A2、EP444,505A2、EP1,749,807A1、EP1,752,434A1、EP1,780,189、EP2,258,674A1、WO91/02707、Sekiyu Gakkaishi,Vol.37,No.4,1994,pp.337-346、Sekiyu Gakkaishi,Vol.42,No.4,1999,pp.235-245、Sekiyu Gakkaishi,Vol.43,No.5,200o,pp.328-338、Sekiyu Gakkaishi,Vol.44,No.1,2001,pp.25-35、及びSekiyu Gakkaishi,Vol.44,No.2,2001,pp.109-119に見出すことができる。
【実施例】
【0112】
本開示を以下の実施例によってさらに説明するが、実施例は決して本開示の範囲に制限を課すものと解釈されてはならない。本明細書の説明を読めば、本開示の主旨または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な他の態様、改変、及びそれらの均等物が、当業者に自ずと示唆され得る。
【0113】
エチレンオリゴマー化装置
図1は、連続エチレンオリゴマー化装置の図を示す。連続エチレンオリゴマー化装置には、0.5リットルのオートクレーブ(リアクターとして機能する)、5ガロンの高圧生成物タンク、一次触媒システムポンプ、二次触媒システムポンプ、有機反応媒体ポンプ、水素供給ライン、連鎖移動剤供給ライン、及び関連機器(例えば、いくつかある関連機器の中でもとりわけ、バルブ及び配管)が含まれる。オートクレーブ流出物サンプルポートが、オートクレーブと高圧生成物タンクとの間を通るオートクレーブ流出物ライン上に位置している。リアクターと高圧生成物タンクとを接続するリアクター流出物ラインはヒートトレースされ、表面温度は反応温度に維持される。0.5リットルのオートクレーブには、反応混合物の混合を行うためのオーバーヘッドマグネチックメカニカルスターラー、ならびに所望の温度を維持するために必要に応じて利用される内部冷却コイル(熱交換流体を流すため)及び外部加熱ジャケットが含まれる。また、連続エチレンオリゴマー化装置には、0.5リットルのオートクレーブリアクター及び生成物タンクへの高圧窒素供給ラインが含まれており、両容器に不活性雰囲気を提供する。水素供給ラインはエチレン供給ラインに接続され、所望の水素:エチレン比(利用される場合)を提供するように計量され、一方、連鎖移動剤供給ラインは、希釈剤ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続され、所望の量の連鎖移動剤をリアクターに提供するように計量される。触媒システムは、1つまたは2つのISCOシリンジポンプ(触媒システム供給ポンプ)を介してリアクターに供給され、有機反応媒体は、有機反応供給タンクから有機反応媒体ポンプを介して供給される。連続エチレンオリゴマー化装置は、調製された触媒システムがリアクターに供給されるときに一次触媒システム溶液供給ポンプを利用する。連続エチレンオリゴマー化装置は、触媒システムの1つ以上の成分を含む2つの溶液がリアクターへの供給ラインに別々に供給されるときに一次及び二次触媒システム供給ポンプを利用する。
【0114】
連続エチレンオリゴマー化中、触媒システムポンプ(複数可)(ISCOシリンジポンプ)が、触媒システム溶液(複数可)をリアクターに所望の速度(複数可)で連続的に供給し、有機反応媒体ポンプが、有機反応媒体をオートクレーブに所望の速度で連続的に供給し、エチレンが、所望の速度で接続された質量流量計を通してリアクターに連続的に供給される。触媒システム及びエチレンは、触媒システム溶液及びエチレンがオートクレーブの鉛直高さのほぼ中間点でオートクレーブの液体内容物に入るように、ディップチューブを介してオートクレーブに導入される。
【0115】
実施例1
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、スターラーを備えた500mLフラスコに、20mmolのジルコニウムテトラクロリド無水物(ZrCl4)及び250mLの乾燥シクロヘキサンを投入する。次いでこの混合物を10分間室温で撹拌する。この撹拌混合物に、トリエチルアルミニウム(TEA)、次いでエチルアルミニウムセスキクロリド(EASC)を加えて、EASC:TEAモル比3.5:1、及びアルミニウム対ジルコニウムモル比7:1を有する混合物を得る。次いで、得られた混合物を70℃で2時間加熱する。次いでこの混合物を室温に冷却する。冷却した混合物のうち50mLを、チオフェン:ジルコニウムモル比が3:1になる量のチオフェンと共に、1リットルメスフラスコに移す。次いで、1リットルメスフラスコに、1リットルの触媒システム混合物を得るために十分な乾燥シクロヘキサンを投入する。このように調製された触媒システム混合物のジルコニウム濃度/シクロヘキサン1リットルは、アルミニウム対ジルコニウムのモル比は7:1、EASC:TEAのモル比は3.5:1、チオフェン:ジルコニウムのモル比は3:1である。次いで、触媒システム混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0116】
ラン1-1(比較)
一次触媒システム溶液ポンプのみを使用して、前述のオリゴマー化装置を利用する。高圧N2充填ラインを使用して所望の圧力まで高圧生成物タンクを充填することにより、エチレンオリゴマー化のためにオリゴマー化リアクターを準備する。また、リアクターを、一次触媒システム溶液ポンプから隔離した状態で、3回の高圧N2充填(800psig-5.5MPaまで)及びベントサイクルにかける。各窒素パージは、生成物タンクにつながるバルブを閉じ、予備流入ポートを通して800psig(5.5MPa)の圧力まで窒素をオートクレーブに充填し、オートクレーブの窒素圧力を5分間保った後、生成物タンクにつながるバルブを開いてオートクレーブの窒素圧力を解放することによって行う。最後の窒素パージの窒素が放出された後、わずかな残留窒素圧力でオートクレーブを維持する。次いで、触媒システム混合物200mLを、準備済みのエチレンオリゴマー化装置の触媒システムISCOシリンジポンプに移す。次いで、リアクターに有機反応媒体(シクロヘキサン)を素早く充填する。次いで、希釈剤ポンプを毎時335mLの速度で作動させて、リアクターを925psi(6.37MPa)の反応圧力にする。リアクターがこの反応圧力に達したら、オーバーヘッドマグネチックスターラーを始動して約1200rpmに設定し、加熱ジャケットを作動させて120℃に設定する。リアクターが120℃の安定した温度に達したら、触媒システムISCOポンプを作動させ、触媒システム混合物をリアクターに15mL/時の速度で供給するように設定する。30分後、エチレンをリアクターに50グラム/時の初期速度で導入し、30分間かけて175グラム/時の最終速度まで徐々に増加させる。必要に応じて内部冷却コイル及び外部加熱ジャケットを使用することにより、オリゴマー化温度を維持する。6時間後、触媒システム流量を0に減少させ、エチレン流量を0に減少させ、加熱ジャケットを止めることによって、オリゴマー化を終了させる。リアクターが室温になったら、有機反応媒体の流量を0に減少させ、高圧N2を使用してリアクターの液体内容物を高圧生成物タンクに圧入する。
【0117】
次いで、リアクターを開き、リアクター内にあってリアクター内部表面を覆っている固体を収集し、高圧生成物タンク内に収集されたリアクター流出物に加える。生成物タンクの液体サンプル250グラムを収集し、既知量の内部標準(例えばノナン)をサンプルに加える。次いでこのサンプルを5重量%の水酸化ナトリウム溶液で処理して、触媒システムを失活させる。次いで、ガスクロマトグラフィー分析を使用して、水酸化ナトリウム処理済みサンプルの有機層を分析し、オリゴマー生成物の分布、Schulz-Flory K値、炭素数純度、及び触媒システムの生産性を決定する。次いで、生成物タンクの残りの内容物を均質化し、生成物タンクの第2のサンプル250グラムを取る。次いで、すべての液体を効果的に除去するために、第2のサンプルを、Hgで-30において、100℃で1時間の回転蒸発に供する。残りのワックス及びポリマーの質量を決定する。次いで、ワックスの一部を熱重量分析(TGA)によって分析し、A)液体(≦175℃)、B)ワックス(175℃~420℃)、及びC)ポリマー≧420℃のカットオフを使用して、ポリマーである固体サンプルの割合を計算する。ワックス及びポリマーの第2の部分をHPLCによって分析して、Mw、Mn、及びMpを含むオリゴマー化で生成されたポリマーの分子量分布を決定する。液体及びポリマーの分析結果を使用して、オリゴマー生成物の分布、Schulz-Flory K値、炭素数純度、触媒システムの生産性、ポリマーMw、ポリマーMw最大ピーク、オリゴマー生成物中のポリマーのパーセンテージ、100,000を超えるMwを有するポリマーのパーセンテージ、及び1,000g/molを超えるMwを有するオリゴマー生成物のパーセンテージを決定する。
【0118】
ラン1-2。
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、250mLメスフラスコに、0.1モルのトリエチルシラン(連鎖移動剤)を投入した後、250mLの連鎖移動剤混合物を得るために十分な乾燥シクロヘキサンを投入する。次いで、連鎖移動剤混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0119】
連鎖移動剤供給ラインを有機反応媒体ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続する。ラン1-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、トリエチルシラン対エチレンのモル比が1×10-3:1となるように計量されたトリエチルシラン溶液(エチレン流量が175グラム/時の場合、約15mL/時)を希釈剤ポンプの吸引側に加える。
【0120】
ラン1-3
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、250mLメスフラスコに、0.1ミリモルの鉄(III)オクタノエート(遷移金属化合物連鎖移動剤)を投入し、次いで、250mLの遷移金属化合物連鎖移動剤混合物を得るために十分な乾燥シクロヘキサンを投入する。次いで、連鎖移動剤混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0121】
遷移金属化合物連鎖移動剤供給ラインを有機反応媒体ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続する。ラン1-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、鉄(III)オクタノエート対エチレンのモル比が1×10-6:1となるように計量された鉄(III)オクタノエート溶液(エチレン流量が175グラム/時の場合、約15mL/時)を希釈剤ポンプの吸引側に加える。
【0122】
ラン1-4
水素供給ラインをエチレンオリゴマー化装置のエチレン供給ラインに接続する。ラン1-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、水素対エチレン質量比が(1g水素)/(kgエチレン)となるような速度で水素をエチレンに計量供給する。
【0123】
連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン1-2、1-3、及び1-4のガスクロマトグラフィー分析及びHPLC分析を確認し、エチレンオリゴマー化ラン1-1のガスクロマトグラフィー分析及びHPLC分析と比較した。これらの分析は、連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン1-2、1-3、及び1-4で生成されたオリゴマー生成物が、連鎖移動剤を利用しなかったエチレンオリゴマー化ラン1-1と比較すると、1重量%未満のポリマー及び/または1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物を有することを示す。これらの分析は、連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン1-2、1-3、及び1-4で生成されたオリゴマー生成物が、連鎖移動剤を利用しなかったエチレンオリゴマー化ラン1-1と比較すると、より低いMwを有するポリマー、より低いMw最大ピークを有するポリマー、低減したパーセンテージのポリマー、及び/または100,000を超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマーを含むオリゴマー生成物を生成することも示す。ラン1-1、1-2、1-3、及び1-4のオリゴマー生成物のガスクロマトグラフィー分析は、連鎖移動剤をエチレンオリゴマー化に利用した場合、Schulz-Flory K値、炭素数純度、及び触媒システムの生産性に対する著しい認識可能な影響がないことを示す。
【0124】
実施例2
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、スターラーを備えた第1の500mLフラスコに、ジルコニウム(IV)イソプロピルカルボキシレート(60mmol)、アニソール(45mmol)、及び乾燥トルエン(200mL)を投入する。次いで、この第1の混合物を10分間室温で撹拌する。アルゴンドライボックス内で、スターラーを備えた第2の500mLフラスコに、2-ピロリドン(43mmol)及び乾燥トルエン(200mL)を投入する。この第2の混合物に、未希釈のジエチルアルミニウムクロリド(1.2mol)を30分間かけて加える。次いで、この第2の混合物をさらに10分間撹拌する。次いで、第1の混合物を1リットルメスフラスコに移す。次いで、第2の混合物をメスフラスコ内の第1の混合物に加えてから、第1の触媒システム混合物の1リットル溶液を得るために十分な乾燥トルエンをメスフラスコに投入する。十分に混合した後、1リットルの第2の触媒システム混合物を得るために十分な乾燥トルエンと共に、第1の触媒システム混合物のうち200mLを第2の1リットルメスフラスコに移す。このように調製された第2の触媒システム混合物のジルコニウム濃度は12mmol/リットルであり、アニソール対ジルコニウムのモル比は0.75:1、アルミニウム:ジルコニウムのモル比は20:1、2-ピロリドン:Al比は0.15:1である。次いで、第2の触媒システム混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0125】
ラン2-1(比較)
一次触媒システム溶液ポンプのみを使用して、前述のオリゴマー化装置を利用する。高圧N2充填ラインを使用して所望の圧力まで高圧生成物タンクを充填することにより、エチレンオリゴマー化のためにオリゴマー化リアクターを準備する。また、リアクターを、一次触媒システム溶液ポンプから隔離した状態で、3回の高圧N2充填(800psig-5.5MPaまで)及びベントサイクルにかける。各窒素パージは、生成物タンクにつながるバルブを閉じ、予備流入ポートを通して800psig(5.5MPa)の圧力まで窒素をオートクレーブに充填し、オートクレーブの窒素圧力を5分間保った後、生成物タンクにつながるバルブを開いてオートクレーブの窒素圧力を解放することによって行う。最後の窒素パージの窒素が放出された後、わずかな残留窒素圧力でオートクレーブを維持する。次いで、第2の触媒システム混合物200mLを、準備済みのエチレンオリゴマー化装置の触媒システムISCOシリンジポンプに移す。次いで、リアクターに有機反応媒体(シクロヘキサン)を素早く充填する。次いで、希釈剤ポンプを毎時485mLの速度で作動させて、リアクターを450psi(3.1MPa)の反応圧力にする。リアクターがこの反応圧力に達したら、オーバーヘッドマグネチックスターラーを始動して約1200rpmに設定し、加熱ジャケットを作動させて70℃に設定する。リアクターが70℃の安定した温度に達したら、触媒システムISCOポンプを作動させ、触媒システム混合物をリアクターに15mL/時の速度で供給するように設定する。30分後、エチレンをリアクターに50グラム/時の初期速度で導入し、30分間かけて175グラム/時の最終速度まで徐々に増加させる。必要に応じて内部冷却コイル及び外部加熱ジャケットを使用することにより、オリゴマー化温度を維持する。6時間後、触媒システム流量を0に減少させ、エチレン流量を0に減少させ、加熱ジャケットを止めることによって、オリゴマー化を終了させる。リアクターが室温になったら、有機反応媒体の流量を0に減少させ、高圧N2を使用してリアクターの液体内容物を高圧生成物タンクに圧入する。
【0126】
次いで、リアクターを開き、リアクター内にあってリアクター内部表面を覆っている固体を収集し、高圧生成物タンク内に収集されたリアクター流出物に加える。生成物タンクの液体サンプル250グラムを収集し、既知量の内部標準(例えばノナン)をサンプルに加える。次いでこのサンプルを5重量%の水酸化ナトリウム溶液で処理して、触媒システムを失活させる。次いで、ガスクロマトグラフィー分析を使用して、水酸化ナトリウム処理済みサンプルの有機層を分析し、オリゴマー生成物の分布、Schulz-Flory K値、炭素数純度、及び触媒システムの生産性を決定する。次いで、生成物タンクの残りの内容物を均質化し、生成物タンクの第2のサンプル250グラムを取る。次いで、すべての液体を効果的に除去するために、第2のサンプルを、Hgで-30において、100℃で1時間の回転蒸発に供する。残りのワックス及びポリマーの質量を決定する。次いで、ワックスの一部を熱重量分析(TGA)によって分析し、A)液体(≦175℃)、B)ワックス(175℃~420℃)、及びC)ポリマー≧420℃のカットオフを使用して、ポリマーである固体サンプルの割合を計算する。ワックス及びポリマーの第2の部分をHPLCによって分析して、Mw、Mn、及びMpを含むオリゴマー化で生成されたポリマーの分子量分布を決定する。液体及びポリマーの分析結果を使用して、オリゴマー生成物の分布、Schulz-Flory K値、炭素数純度、触媒システムの生産性、ポリマーMw、ポリマーMw最大ピーク、及びオリゴマー生成物中のポリマーのパーセンテージを決定する。
【0127】
ラン2-2。
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、250mLメスフラスコに、0.1モルのトリエチルシラン(連鎖移動剤)を投入した後、250mLの連鎖移動剤混合物を得るために十分な乾燥シクロヘキサンを投入する。次いで、連鎖移動剤混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0128】
連鎖移動剤供給ラインを有機反応媒体ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続する。ラン2-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、トリエチルシラン対エチレンのモル比が1×10-3:1となるように計量されたトリエチルシラン溶液(エチレン流量が175グラム/時の場合、約15mL/時)を希釈剤ポンプの吸引側に加える。
【0129】
ラン2-3
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、250mLメスフラスコに、0.1ミリモルの鉄(III)オクタノエート(遷移金属化合物連鎖移動剤)を投入し、次いで、250mLの遷移金属化合物連鎖移動剤混合物を得るために十分な乾燥シクロヘキサンを投入する。次いで、連鎖移動剤混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0130】
遷移金属化合物連鎖移動剤供給ラインを有機反応媒体ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続する。ラン2-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、鉄(III)オクタノエート対エチレンのモル比が1×10-6:1となるように計量された鉄(III)オクタノエート溶液(エチレン流量が175グラム/時の場合、約15mL/時)を希釈剤ポンプの吸引側に加える。
【0131】
ラン2-4
水素供給ラインをエチレンオリゴマー化装置のエチレン供給ラインに接続する。ラン2-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、水素対エチレン質量比が(1g水素)/(kgエチレン)となるような速度で水素をエチレンに計量供給する。
【0132】
連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン2-2、2-3、及び2-4のガスクロマトグラフィー分析及びHPLC分析を確認し、エチレンオリゴマー化ラン2-1のガスクロマトグラフィー分析及びHPLC分析と比較した。これらの分析は、連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン2-2、2-3、及び2-4で生成されたオリゴマー生成物が、連鎖移動剤を利用しなかったエチレンオリゴマー化ラン2-1と比較すると、1重量%未満のポリマー及び/または1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物を有することを示す。これらの分析は、連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン2-2、2-3、及び2-4で生成されたオリゴマー生成物が、連鎖移動剤を利用しなかったエチレンオリゴマー化ラン1-1と比較すると、より低いMwを有するポリマー、より低いMw最大ピークを有するポリマー、低減したパーセンテージのポリマー、及び/または100,000を超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマーを含むオリゴマー生成物を生成することも示す。ラン2-1、2-2、2-3、及び2-4のオリゴマー生成物のガスクロマトグラフィー分析は、連鎖移動剤をエチレンオリゴマー化に利用した場合、Schulz-Flory K値、炭素数純度、及び触媒システムの生産性に対する著しい認識可能な影響がないことを示す。
【0133】
実施例3
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、スターラーを備えた第1の500mLフラスコに、ジルコニウムテトラクロリド(100mmol)、イソデシルアセテート(105mmol)、及び乾燥オルト-キシレン(200mL)を投入する。次いで、このジルコニウム混合物を10分間室温で撹拌する。次いで、第1のジルコニウム混合物を1リットルメスフラスコに移した後、1リットルメスフラスコに、第1のジルコニウム溶液の1リットル溶液を得るために十分なオルト-キシレンを投入する。十分に混合した後、1リットルの第2のジルコニウム溶液を得るために十分な乾燥オルト-キシレンと共に、第1のジルコニウム溶液のうち200mLを第2の1リットルメスフラスコに移す。第2のジルコニウム溶液は、1.05:1のイソデシルアセテート:Zrモル比を有する。次いで、第2のジルコニウム溶液のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0134】
アルゴンドライボックス内で、スターラーを備えた第2の500mLフラスコに、乾燥オルト-キシレン(500mL)を投入する。このオルト-キシレンに、撹拌しながら、未希釈のジエチルアルミニウムクロリド(1.2mol)を30分間かけて加える。次いで、この混合物をさらに10分間撹拌する。次いで、このジエチルアルミニウムクロリド溶液を1リットルメスフラスコに移した後、1リットルメスフラスコに、第1のジルコニウム溶液の1リットル溶液を得るために十分なオルト-キシレンを投入する。十分に混合した後、1リットルの第2のジエチルアルミニウムクロリド溶液を得るために十分な乾燥オルト-キシレンと共に、第1のジエチルアルミニウムクロリド溶液のうち200mLを第2の1リットルメスフラスコに移す。次いで、第2のジエチルアルミニウムクロリド溶液のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0135】
ラン3-1(比較)
次の変更を加えて前述のオリゴマー化装置を利用する:500mLオートクレーブを200mLオートクレーブに置き換え(これもまた、反応混合物の混合を行うためのオーバーヘッドマグネチックメカニカルスターラー、ならびに内部冷却コイル及び外部加熱ジャケットを備えている)、一次及び二次触媒システムポンプの両方を利用する。高圧N2充填ラインを使用して所望の圧力まで高圧生成物タンクを充填することにより、エチレンオリゴマー化のためにオリゴマー化リアクターを準備する。また、リアクターを、一次及び二次触媒システム溶液ポンプから隔離した状態で、3回の高圧N2充填(800psig-5.5MPaまで)及びベントサイクルにかける。各窒素パージは、生成物タンクにつながるバルブを閉じ、予備流入ポートを通して800psig(5.5MPa)の圧力まで窒素をオートクレーブに充填し、オートクレーブの窒素圧力を5分間保った後、生成物タンクにつながるバルブを開いてオートクレーブの窒素圧力を解放することによって行う。最後の窒素パージの窒素が放出された後、わずかな残留窒素圧力でオートクレーブを維持する。第2のジルコニウム混合物200mLを、準備済みのエチレンオリゴマー化装置の一次触媒システムISCOシリンジポンプに移す。第2のジエチルアルミニウムクロリド溶液200mLを、準備済みのエチレンオリゴマー化装置の二次触媒システムISCOシリンジポンプに移す。次いで、リアクターに乾燥有機反応媒体(オルト-キシレン)を素早く充填する。次いで、希釈剤ポンプを毎時680mLの速度で作動させて、リアクターを3000psi(20.7MPa)の反応圧力にする。リアクターがこの反応圧力に達したら、オーバーヘッドマグネチックスターラーを始動して約1200rpmに設定し、加熱ジャケットを作動させて165℃に設定する。リアクターが70℃の安定した温度に達したら、一次及び二次触媒システムISCOポンプを作動させ、第2のジルコニウム溶液及び第2のジエチルアルミニウムクロリド溶液を11mL/時の速度で供給するように設定する。ジルコニウム溶液及びジエチルアルミニウムクロリド溶液の供給速度は、Al:Zr比を12:1にする。30分後、エチレンをリアクターに50グラム/時の初期速度で導入し、30分間かけて600グラム/時の最終速度まで徐々に増加させる。必要に応じて内部冷却コイル及び外部加熱ジャケットを使用することにより、オリゴマー化温度を維持する。4時間後、ジルコニウム溶液の流量及びジエチルアルミニウムクロリド溶液の供給速度を0に減少させ、エチレン流量を0に減少させ、加熱ジャケットを止めることによって、オリゴマー化を終了させる。リアクターが室温になったら、有機反応媒体の流量を0に減少させ、高圧N2を使用してリアクターの液体内容物を高圧生成物タンクに圧入する。
【0136】
次いで、リアクターを開き、リアクター内にあってリアクター内部表面を覆っている固体を収集し、高圧生成物タンク内に収集されたリアクター流出物に加える。生成物タンクの液体サンプル250グラムを収集し、既知量の内部標準(例えばノナン)をサンプルに加える。次いでこのサンプルを5重量%の水酸化ナトリウム溶液で処理して、触媒システムを失活させる。次いで、ガスクロマトグラフィー分析を使用して、水酸化ナトリウム処理済みサンプルの有機層を分析し、オリゴマー生成物の分布、Schulz-Flory K値、炭素数純度、及び触媒システムの生産性を決定する。次いで、生成物タンクの残りの内容物を均質化し、生成物タンクの第2のサンプル250グラムを取る。次いで、すべての液体を効果的に除去するために、第2のサンプルを、Hgで-30において、100℃で1時間の回転蒸発に供する。残りのワックス及びポリマーの質量を決定する。次いで、ワックスの一部を熱重量分析(TGA)によって分析し、A)液体(≦175℃)、B)ワックス(175℃~420℃)、及びC)ポリマー≧420℃のカットオフを使用して、ポリマーである固体サンプルの割合を計算する。ワックス及びポリマーの第2の部分をHPLCによって分析して、Mw、Mn、及びMpを含むオリゴマー化で生成されたポリマーの分子量分布を決定する。液体及びポリマーの分析結果を使用して、オリゴマー生成物の分布、Schulz-Flory K値、炭素数純度、触媒システムの生産性、ポリマーMw、ポリマーMw最大ピーク、及びオリゴマー生成物中のポリマーのパーセンテージを決定する。
【0137】
ラン3-2。
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、250mLメスフラスコに、360mmolのトリエチルシラン(連鎖移動剤)を投入した後、250mLの連鎖移動剤混合物を得るために十分な乾燥オルト-キシレンを投入する。次いで、連鎖移動剤混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0138】
連鎖移動剤供給ラインを有機反応媒体ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続する。ラン3-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、トリエチルシラン対エチレンのモル比が1×10-3:1となるように計量されたトリエチルシラン溶液(エチレン流量が600グラム/時の場合、約15mL/時)を希釈剤ポンプの吸引側に加える。
【0139】
ラン3-3
アルゴン雰囲気ドライボックス内で、250mLメスフラスコに、0.36ミリモルの鉄(III)オクタノエート(遷移金属化合物連鎖移動剤)を投入し、次いで、250mLの遷移金属化合物連鎖移動剤混合物を得るために十分な乾燥シクロヘキサンを投入する。次いで、連鎖移動剤混合物のメスフラスコに蓋をし、アルゴン雰囲気ドライボックスから取り出す。
【0140】
遷移金属化合物連鎖移動剤供給ラインを有機反応媒体ポンプの吸引側で有機反応媒体供給ラインに接続する。ラン3-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、鉄(III)オクタノエート対エチレンのモル比が1×10-6:1となるように計量された鉄(III)オクタノエート溶液(エチレン流量が175グラム/時の場合、約15mL/時)を希釈剤ポンプの吸引側に加える。
【0141】
ラン3-4
水素供給ラインをエチレンオリゴマー化装置のエチレン供給ラインに接続する。ラン3-1の手順を繰り返すが、エチレンオリゴマー化全体を通じて、水素対エチレン質量比が(1g水素)/(kgエチレン)となるような速度で水素をエチレンに計量供給する。
【0142】
連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン3-2、3-3、及び3-4のガスクロマトグラフィー分析及びHPLC分析を確認し、エチレンオリゴマー化ラン3-1のガスクロマトグラフィー分析及びHPLC分析と比較した。これらの分析は、連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン3-2、3-3、及び3-4で生成されたオリゴマー生成物が、連鎖移動剤を利用しなかったエチレンオリゴマー化ラン3-1と比較すると、1重量%未満のポリマー及び/または1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物を有することを示す。これらの分析は、連鎖移動剤を使用したエチレンオリゴマー化ラン3-2、3-3、及び3-4で生成されたオリゴマー生成物が、連鎖移動剤を利用しなかったエチレンオリゴマー化ラン3-1と比較すると、より低いMwを有するポリマー、より低いMw最大ピークを有するポリマー、低減したパーセンテージのポリマー、及び/または100,000を超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマーを含むオリゴマー生成物を生成することも示す。ラン3-1、3-2、3-3、及び3-4のオリゴマー生成物のガスクロマトグラフィー分析は、連鎖移動剤をエチレンオリゴマー化に利用した場合、Schulz-Flory K値、炭素数純度、及び触媒システムの生産性に対する著しい認識可能な影響がないことを示す。
【0143】
以下に、本明細書で主張される主題の例示的な条項を提供する。明確にするために、本明細書には実際の実施態様のすべての特徴を記載してはいない。そのような実際の実施形態の開発においては、実施態様ごとに異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約への準拠など、開発者の特定の目標を達成するために、実施態様固有の多数の決定を下す必要があることが理解され得る。さらに、そのような開発努力は、たとえ複雑で時間がかかるとしても、本開示の便益を受ける当業者にとっては慣例的な作業であることが理解され得る。さらに、本明細書において意図される本発明の範囲内で様々な改変を行うことができ、本発明の実施形態は、明確に主張されたもの以外の特徴の組み合わせを含むことができる。特に、本明細書に明確に記載されたもの以外の流れ構成も、本発明の範囲内にある。
【0144】
条項1.
a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システム(または触媒システム成分)であって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システム(または触媒システム成分)と、iii)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセス。
【0145】
条項2.
a)反応ゾーンに、i)エチレンと、ii)触媒システム(または触媒システム成分)であって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システム(または触媒システム成分)と、iii)水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを導入すること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセス。
【0146】
条項3.
前記連鎖移動剤が、式R31SiH3、(R31)2SiH2、(R31)3SiH、R31OSiH3、(R31O)2SiH2、(R31O)3SiH、R32SH、R32CO2CH2SH、R32CO2CH2CH2SH、R33PH2、(R33)2PH、R33OPH2、(R33O)2PH、またはそれらの任意の組み合わせを有する化合物を含み、式中、各R31、R32、及びR33は、独立的に、C1~C15ヒドロカルビル基である、条項1または2に記載のプロセス。
【0147】
条項4.
前記反応ゾーンが、本明細書で開示される前記連鎖移動剤の水素とエチレンとのモル比のいずれか、例えば、(いくつかある値及び範囲の中でもとりわけ、1×10-5:1、5×10-4:1、1×10-4:1、または5×10-3:1の最小値;5×10-1:1、1×10-1:1、5×10-2:1、または1×10-2:1の最大値;1×10-5:1~5×10-1:1、5×10-4:1~1×10-1:1、1×10-4:1~5×10-2:1、または5×10-3:1~1×10-2:1の範囲内)を有する、条項1~3のいずれか1項に記載のプロセス。
【0148】
条項5.
a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システム(または触媒システム成分)であって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システム(または触媒システム成分)と、iii)水素と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセス。
【0149】
条項6.
a)反応ゾーンに、i)エチレンと、ii)触媒システム(または触媒システム成分)であって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システム(または触媒システム成分)と、iii)水素と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを導入すること、ならびに、b)前記反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセス。
【0150】
条項7.
前記反応ゾーンが、本明細書で開示される水素対エチレン質量比のいずれか(例えば、いくつかある値及び範囲の中でもとりわけ、(0.05g水素)/(kgエチレン)、(0.1g水素)/(kgエチレン)、(0.25g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)、または(0.5g水素)/(kgエチレン)の最小値;(5g水素)/(kgエチレン)、(3g水素)/(kgエチレン)、(2.5g水素)/(kgエチレン)、(2g水素)/(kgエチレン)、または(1.5g水素)/(kgエチレン)の最大値;(0.05g水素)/(kgエチレン)~(5g水素)/(kgエチレン)、(0.25g水素)/(kgエチレン)~(5g水素)/(kgエチレン)、(0.25g水素)/(kgエチレン)~(4g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)~(3g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)~(2.5g水素)/(kgエチレン)、(0.4g水素)/(kgエチレン)~(2g水素)/(kgエチレン)、または(0.5g水素)/(kgエチレン)~(2g水素)/(kgエチレン)の範囲内)を有する、条項5または6に記載のプロセス。
【0151】
条項8.
a)接触させることであって、i)エチレンと、ii)触媒システム(または触媒システム成分)であって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システム(または触媒システム成分)と、iii)遷移金属化合物連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセス。
【0152】
条項9.
a)反応ゾーンに、i)エチレンと、ii)触媒システム(または触媒システム成分)であって、1)式ZrX1
mY1
qを有するジルコニウム化合物(式中、各X1は、独立的に、ハライドであり、各Y1は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システム(または触媒システム成分)と、iii)遷移金属化合物連鎖移動剤と、iv)任意選択により、有機反応媒体とを導入すること、ならびに、b)前記反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含む、プロセス。
【0153】
条項10.
前記遷移金属化合物連鎖移動剤が、式MX4
pを有する任意の遷移金属化合物連鎖移動剤であり、式中、Mは、前記遷移金属であり、X4は、モノアニオンであり、pは、2~4の整数である、条項8または9に記載のプロセス。
【0154】
条項11.
前記遷移金属化合物連鎖移動剤が、式MX4
pを有する、本明細書に記載されるいずれかであり、式中、Mは、鉄、コバルト、またはニッケルである、条項10に記載のプロセス。
【0155】
条項12.
遷移金属化合物連鎖移動剤が、本明細書に記載される式MX4
pを有する任意の遷移金属化合物連鎖移動剤であり、式中、X4は、C4~C19カルボキシレートである、条項10または11に記載のプロセス。
【0156】
条項13.
前記反応ゾーンが、本明細書で開示される前記遷移金属化合物連鎖移動剤の遷移金属とエチレンとのモル比のいずれか(いくつかある値及び範囲の中でもとりわけ、1×10-9:1、5×10-8:1、1×10-8:1、5×10-7:1、または1×10-7:1の最小値;5×10-3:1、1×10-3:1、5×10-4:1、1×10-4:1、または5×10-5:1の最大値;1×10-9:1~5×10-3:1、5×10-8:1~1×10-3:1、1×10-8:1~5×10-4:1、5×10-7:1~1×10-4:1、または1×10-7:1~5×10-5:1の範囲内)を有する、条項8~12のいずれか1つの条項に記載のプロセス。
【0157】
条項14.
前記ヒドロカルビル金属化合物が、本明細書で開示されるいずれかのヒドロカルビル金属化合物である(例えば、本明細書で開示されるいずれかの金属(いくつかある本明細書で開示される金属族の中でもとりわけ、第1族、第2族、第11族、第12族、第13族、または第14族の金属)、ならびに、本明細書で開示されるいずれかのヒドロカルビル基(C1~C20、C1~C10、またはC1~C6ヒドロカルビル基、及び本明細書で開示される他のより具体的なヒドロカルビル基)を含む)、条項1~13のいずれか1項に記載のプロセス。
【0158】
条項15.
前記ヒドロカルビル金属化合物の前記金属と、前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとが、本明細書で開示されるいずれかの値(例えば、いくつかある値及び範囲の中でもとりわけ、0.1:1、0.2:1、0.6:1、1:1、2:1 10:1の最小値;100:1 75:1、50:1 25:1、15:1、もしくは10:1の最大値;または0.1:1~100:1、0.2:1~75:1、0.6:1~25:1、1:1~50:1、2:1~25:1、1:1~15:1、2:1~10:1、10:1~50:1、もしくは10:1~25:1の範囲内)である、条項1~14のいずれか1項に記載のプロセス。
【0159】
条項16.
前記触媒システム(または触媒システム成分)が、中性非イオン性有機修飾剤をさらに含む、条項1~15のいずれか1項に記載のプロセス。
【0160】
条項17.
前記中性非イオン性有機修飾剤が、本明細書で開示されるいずれかのエーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、無水物、酸クロリド、ニトリル、スルフィド、ジスルフィド、ホスフィン、アミン、またはアミドを含む、条項16に記載のプロセス。
【0161】
条項18.
前記中性非イオン性有機修飾剤と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、本明細書に記載されるいずれかの値(例えば、いくつかある値及び範囲の中でもとりわけ、0.1:1、0.5:1、0.75:1 0.8:1、0.9:1、もしくは1:1の最小値;20:1、15:1、10:1 7.5:1、もしくは5:1の最大値;または0.5:1 20:1、0.5:1~15:1、0.75:10:1、1:1~15:1、1:1~10:1、1:1~5:1、0.5:1~5:1、0.75:1~3:1、0.8:1~2:1、0.9:1もしくは1.25の範囲内)をとり得る、条項16または17に記載のプロセス。
【0162】
条項19.
中性非イオン性有機修飾剤とヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物とのモル比が、本明細書に記載されるいずれかの値(例えば、いくつかある値及び範囲の中でもとりわけ、0.05:1、0.1:1、0.5:1、0.75:1 0.8:1、0.9:1、もしくは1:1の最小値;5:1、3:1、2:1、1.5:1、1:1、0.75:1、もしくは0.5:1の最大値;または0.05:1~5:1、0.1~1:1、0.1:1~0.5:1、0.5:1~5:1、0.5:1~3:1、0.75:1~2:1、もしくは0.75:1~1.5:1の範囲内)をとり得る、条項16~18のいずれか1項に記載のプロセス。
【0163】
条項20.
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX1
mY1
qを有し、式中、各X1は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、各Y1は、独立的に、C1~C10ヒドロカルボキシド(例えば、本明細書に記載されるいずれか)、C1~C15ヒドロカルビルカルボキシレート(例えば、本明細書に記載されるいずれか)、またはC1~C15ヒドロカルビルスルホネート(例えば、本明細書に記載されるいずれか)であり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、4である、条項1~19のいずれか1項に記載のプロセス。
【0164】
条項21.
前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX2
3-nR1
n、Al2X2
6-q-R1
q、R1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有するアルキルアルミニウム化合物を含み、式中、各R1は、独立的に、C1~C10アルキル基であり、各X2は、独立的に、クロリド、ブロミド、またはヨージドであり、nは、0~3の整数であり、qは、0~6の整数である、条項1~20のいずれか1項に記載のプロセス。
【0165】
条項22.
前記中性非イオン性有機修飾剤が、本明細書に記載されるいずれかのC2~C20エーテル、C3~C20エステル、C3~C20ケトン、C2~C20ニトリル、C2~C20スルフィド、C2~C20ジスルフィド、C3~C20ホスフィン、C1~C20アミン、またはC2~C20アミドを含む、条項20~22のいずれか1項に記載のプロセス。
【0166】
条項23.
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX1
m(式中、各X1は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、mは、4である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、R1
2Zn、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X2は、独立的に、ハライドであり、各R1は、独立的に、C2~C4アルキル基である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物の前記金属(または前記ヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、1:1~50:1の範囲内)である、条項1~19のいずれか1項に記載のプロセス。
【0167】
条項24.
前記触媒システム(または触媒システム成分)が、C2~C20エステルを含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含み、前記中性非イオン性有機修飾剤と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、0.5:1~5:1の範囲内)であり、前記ヒドロカルビル金属化合物の前記金属(または前記ヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、10:1~25:1の範囲内)である、条項23に記載のプロセス。
【0168】
条項25.
前記ジルコニウム化合物がエチレン及び/または前記ヒドロカルビル金属化合物と接触する(及び/または前記反応ゾーンに導入される)前に、前記中性非イオン性有機修飾剤を前記ジルコニウム化合物と接触させる、条項24に記載のプロセス。
【0169】
条項26.
前記触媒システム(または触媒システム成分)が、C2~C20エーテル、C2~C20スルフィド、C1~C20アミン、C3~C20ホスフィン、またはそれらの任意の組み合わせを含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含み、前記中性非イオン性有機修飾剤と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、0.5:1~20:1の範囲内)であり、前記ヒドロカルビル金属化合物の前記金属(または前記ヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、1:1~15:1の範囲内)である、条項23または24に記載のプロセス。
【0170】
条項27.
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX1
mY1
q(式中、各X1は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、各Y1は、独立的に、C1~C10ヒドロカルボキシド(例えば、本明細書に記載されるいずれか)、C1~C10ヒドロカルビルカルボキシレート(例えば、本明細書に記載されるいずれか)、またはC1~C15ヒドロカルビルスルホネート(例えば、本明細書に記載されるいずれか)であり、mは、0~4の範囲であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、4である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX2
nR1
3-n、Al2X2
3R1
3、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X2は、独立的に、ハライドであり、各R1は、独立的に、C2~C4アルキル基である)を有するヒドロカルビル金属化合物を含み、前記ヒドロカルビル金属化合物の前記金属(または前記ヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとのモル比が、1:1~50:1の範囲内である、条項1~19のいずれか1項に記載のプロセス。
【0171】
条項28.
本明細書で開示される水対ジルコニウムのモル比のいずれか(例えば、0.01:1~3:1、0.1:~2:1、0.25:1~1.75:1)を使用して前記ジルコニウム化合物を水と接触させることによって、前記ジルコニウム化合物が少なくとも部分的に加水分解される、条項27に記載のプロセス。
【0172】
条項29.
前記触媒システム(または触媒システム成分)が、C2~C15アミドを含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含み、前記中性非イオン性有機修飾剤と前記ヒドロカルビル金属化合物の金属(または前記ヒドロカルビルアルミニウム化合物のアルミニウム)とのモル比が、0.1:1~1:1の範囲内である、条項27または28に記載のプロセス。
【0173】
条項30.
前記ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物がエチレンと接触する(及び/または前記反応ゾーンに導入される)前に、前記中性非イオン性有機修飾剤を前記ヒドロカルビル金属(またはヒドロカルビルアルミニウム)化合物と接触させる、条項29に記載のプロセス。
【0174】
条項31.
前記触媒システム(または触媒システム成分)が、C2~C20エーテル、C2~C20スルフィド、C1~C20アミン、またはそれらの任意の組み合わせを含む中性非イオン性有機修飾剤をさらに含み、前記中性非イオン性有機修飾剤と前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとが、本明細書で開示されるいずれかの範囲内(例えば、0.1:1~10:1の範囲内)である、条項27~30のいずれか1項に記載のプロセス。
【0175】
条項32.
前記ジルコニウム化合物がエチレン及び/または前記ヒドロカルビル金属化合物と接触する(及び/または前記反応ゾーンに導入される)前に、前記中性非イオン性有機修飾剤を前記ジルコニウム化合物と接触させる、条項31に記載のプロセス。
【0176】
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載される反応ゾーンの前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比のいずれか(例えば、いくつかある反応ゾーンの前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比及び範囲の中でもとりわけ、5×10-7:1、1×10-6:1、5×10-5:1、または2.5×10-5:1の反応ゾーンの前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとの最小モル比;7.5×10-4:1、5×10-4:1、2.5×10-4:1、または1×10-4:1の反応ゾーンの前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとの最大モル比;5×10-7:1~1×10-4:1、1×10-6:1~2.5×10-4:1、5×10-5:1~5×10-4:1、または2.5×10-5:1~7.5×10-4:1の範囲をとる反応ゾーンの前記ジルコニウム化合物のジルコニウムとエチレンとのモル比)で形成される(または前記反応ゾーンが前記モル比を有する)、条項1~32のいずれか1項に記載のプロセス。
【0177】
条項34.
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載される圧力のいずれか(例えば、いくつかある圧力及び圧力範囲の中でもとりわけ、100psi(689kPa)、250psi(1.72MPa)、500psi(3.45MPa)、750psi(5.17MPa)、900psi(6.21MPa)、もしくは1000psi(6.89MPa)の最小圧力;5000psi(34.5MPa)、4500psi(31MPa)、4,000psi(27.6MPa)、3500psi(24.1MPa)、3000psi(20.7MPa)、2,500psi(17.2MPa)、2,000psi(13.8MPa)、1,500psi(10.3MPa)、1250psi(8.62MPa)、もしくは1000psi(6.89MPa)の最大圧力;または100psi(689kPa)~5000psi(34.5MPa)、100psi(689kPa)~2,500psi(17.2MPa)、100psi(689kPa)~1000psi(6.89MPa)、500psi(3.45MPa)~4500psi(31MPa)、500psi(3.45MPa)~2,500psi(17.2MPa)、500psi(3.45MPa)~1000psi(6.89MPa)、750psi(5.17MPa)~4500psi(31MPa)、900psi(6.21MPa)~4,000psi(27.6MPa)、もしくは1000psi(6.89MPa)~3500psi(24.1MPa)の範囲内の圧力)で形成される(または前記反応ゾーンが前記圧力を有する)、条項1~33のいずれか1項に記載のプロセス。
【0178】
条項35.
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載されるエチレン分圧のいずれか(例えば、いくつかあるエチレン分圧及び圧力範囲の中でもとりわけ、100psi(689kPa)、250psi(1.72MPa)、500psi(3.45MPa)、750psi(5.17MPa)、900psi(6.21MPa)、もしくは1000psi(6.89MPa)の最小エチレン分圧;5000psi(34.5MPa)、4500psi(31MPa)、4,000psi(27.6MPa)、3500psi(24.1MPa)、3000psi(20.7MPa)、2,500psi(17.2MPa)、2,000psi(13.8MPa)、1,500psi(10.3MPa)、1250psi(8.62MPa)、もしくは1000psi(6.89MPa)の最大エチレン分圧;または100psi(689kPa)~5000psi(34.5MPa)、100psi(689kPa)~2,500psi(17.2MPa)、100psi(689kPa)~1000psi(6.89MPa)、500psi(3.45MPa)~4500psi(31MPa)、500psi(3.45MPa)~2,500psi(17.2MPa)、500psi(3.45MPa)~1000psi(6.89MPa)、750psi(5.17MPa)~4500psi(31MPa)、900psi(6.21MPa)~4,000psi(27.6MPa)、もしくは1000psi(6.89MPa)~3500psi(24.1MPa)の範囲内のエチレン分圧)で形成される(または前記反応ゾーンが前記エチレン分圧を有する)、条項1~34のいずれか1項に記載のプロセス。
【0179】
条項36.
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載される温度のいずれか(例えば、いくつかある温度の値及び範囲の中でもとりわけ、0℃、25℃、40℃、50℃、75℃、100℃または125℃の最低温度;250℃、200℃、150℃、125℃、100℃、または90℃の最高温度;0℃~250℃、25℃~200℃、40℃~150℃、40℃~100℃、50℃~100℃、50℃~150℃、75℃~125℃、75℃~250℃、100℃~200℃、または100℃~200℃の範囲をとる温度)で形成される(または前記反応ゾーンが前記温度を有する)、条項1~35のいずれか1項に記載のプロセス。
【0180】
条項37.
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載されるエチレン:有機反応媒体質量比のいずれか(例えば、いくつかあるエチレン:有機反応媒体質量比の値及び範囲の中でもとりわけ、0.5:1、0.75:1、1:1、1.25:1、または1.5:1の最小エチレン:有機反応媒体質量比;4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、または2:1の最大エチレン:有機反応媒体質量比;0.5:1~4.5:1、0.75:1~4:1、0.75:1~2:1、1:1~3:1、または1.5:1~2.5:1の範囲をとるエチレン:有機反応媒体質量比)で形成される(または前記反応ゾーンが前記質量比を有する)、条項1~36のいずれか1項に記載のプロセス。
【0181】
条項38.
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載される反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)のいずれか(例えば、いくつかある反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)の値及び範囲の中でもとりわけ、10分、20分、または30分の最小反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間);3時間、2.5時間、2時間、または1.5時間の最大反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間);10分~2.5時間、20分~2時間、30分~2時間、または30分~1.5時間の範囲をとる反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間))で形成される(または前記反応ゾーンが前記反応ゾーン滞留時間(または平均反応ゾーン滞留時間)を有する)、条項1~37のいずれか1項に記載のプロセス。
【0182】
条項39.
前記オリゴマー生成物が、本明細書に記載されるエチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)のいずれか(例えば、いくつかあるエチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率)の値及び範囲の中でもとりわけ、30%、35%、40%、45%、50%または55%の最小エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率);追加的または代替的には、95%、90%、87.5%、85%、または80%の最大エチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率);30%~90%、35%~90%、40%~87.5%、45%~87.5%、50%~85%、または55%~85%の範囲をとるエチレン転化率(またはシングルパスエチレン転化率))で形成され得る、条項1~38のいずれか1項に記載のプロセス。
【0183】
条項40.
前記オリゴマー生成物が、本明細書で開示されるいずれかのSchulz-Flory K値(例えば、いくつかあるSchulz-Flory K値及び範囲の中でもとりわけ、0.4、0.45、0.5、または0.55の最小Schulz-Flory K値;0.9、0.85、0.8、0.75、0.7、または0.65の最大Schulz-Flory K値;0.4~0.9、0.4~0.8、0.5~0.8、0.5~0.7、または0.55~0.7の範囲をとるSchulz-Flory K)を有し得る、条項1~39のいずれか1項に記載のプロセス。
【0184】
条項41.
前記プロセスが、a)条項1~4のいずれか1項に記載の水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤、2)条項5~7のいずれか1項に記載の水素、及び/または3)条項8~13のいずれか1項に記載の遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマー、(b)より低いMw最大ピークを有するポリマー、(c)低減したパーセンテージのポリマー、(d)100,000を超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマー、または(e)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成する、条項1~40のいずれか1項に記載のプロセス。
【0185】
条項42.
前記オリゴマー生成物が、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを含み、前記重量%が、前記オリゴマー生成物の総重量に基づく、条項1~41のいずれか1項に記載のプロセス。
【0186】
本明細書で言及したすべての公表文献及び特許は、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で言及した公表文献及び特許は、例えば、本明細書に記載される発明と関連して使用され得る、公表文献に記載されている構築物及び方法論を説明及び開示する目的で利用され得る。本文全体を通して記述された公表文献は、単にそれらの開示が本願の出願日以前であるために提供される。本明細書におけるいずれの内容も、本発明者らが先行の発明のためにかかる開示に先行する資格を持たないことの承認として解釈されるべきではない。
本願の出願当初の特許請求の範囲に係る発明の内容は、以下の通りである。
[項1]
a)接触させることであって、
i)エチレンと、
ii)触媒システムであって、
1)式ZrX
1
m
Y
1
q
を有するジルコニウム化合物(式中、各X
1
は、独立的に、ハライドであり、各Y
1
は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲内であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び
2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システムと、
iii)水素ケイ素結合、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む連鎖移動剤と、
iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、
b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含み、
前記オリゴマー生成物が、0.4~0.8のSchulz-Flory K値を有する、プロセス。
[項2]
前記連鎖移動剤が、式R
31
SiH
3
、(R
31
)
2
SiH
2
、(R
31
)
3
SiH、R
31
OSiH3、(R
31
O)
2
SiH
2
、(R
31
O)
3
SiH、R
32
SH、R
32
CO
2
CH
2
SH、R
32
CO
2
CH
2
CH
2
SH、R
33
PH
2
、(R
33
)
2
PH、R
33
OPH
2
、(R
33
O)
2
PH、またはそれらの任意の組み合わせを有する化合物を含み、式中、各R
31
、R
32
、及びR
33
は、独立的に、C
1
~C
15
ヒドロカルビル基である、項1に記載のプロセス。
[項3]
前記反応ゾーンが、1×10
-5
:1~5×10
-1
:1の範囲内の連鎖移動剤とエチレンとのモル比を有する、項1に記載のプロセス。
[項4]
前記オリゴマー生成物が、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを含み、前記重量%が、前記オリゴマー生成物の総重量に基づく、項1に記載のプロセス。
[項5]
前記プロセスが、水素ケイ素結合を有する化合物、水素硫黄結合を有する化合物、水素リン結合を有する化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む前記連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマー、(b)より低いMw最大ピークを有するポリマー、(c)低減したパーセンテージのポリマー、(d)100,000g/molを超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマー、または(e)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成する、項1に記載のプロセス。
[項6]
前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
3-n
R
1
n
、Al
2
X
2
6-q-
R
1
q
、R
1
2
Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有し、式中、各R
1
は、独立的に、C
1
~C
10
アルキル基であり、各X
2
は、独立的に、クロリド、ブロミド、またはヨージドであり、nは、0~3の整数であり、qは、0~6の整数である、項1に記載のプロセス。
[項7]
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤をさらに含む、項1に記載のプロセス。
[項8]
前記中性非イオン性有機修飾剤が、エーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、無水物、酸クロリド、ニトリル、スルフィド、ジスルフィド、ホスフィン、アミン、またはアミドを含む、項7に記載のプロセス。
[項9]
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX
1
m
(式中、各X
1
は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、mは、4である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
n
R
1
3-n
、Al
2
X
2
3
R
1
3
、R
1
2
Zn、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
2
は、独立的に、ハライドであり、各R
1
は、独立的に、C
2
~C
4
アルキル基である)を有する、項1に記載のプロセス。
[項10]
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤としてC
2
~C
20
エステル、C
2
~C
20
エーテル、またはC
2
~C
20
スルフィドをさらに含む、項9に記載のプロセス。
[項11]
前記ジルコニウム化合物が、式ZrY
1
q
(式中、各Y
1
は、独立的に、
-
OR
2
であり、R
2
は、C
1
~C
10
アルキル基または
-
OC(=O)R
3
であり、R
3
は、C
1
~C
10
アルキル基であり、qは、2~4の整数である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
3
n
R
1
3-n
、Al
2
X
3
3
R
1
3
、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
2
は、独立的に、ハライドであり、各R
1
は、独立的に、C
2
~C
4
アルキル基である)を有する、項1に記載のプロセス。
[項12]
a)接触させることであって、
i)エチレンと、
ii)触媒システムであって、
1)式ZrX
1
m
Y
1
q
を有するジルコニウム化合物(式中、各X
1
は、独立的に、ハライドであり、各Y
1
は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲内であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び
2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システムと、
iii)水素と、
iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、
b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含み、
前記オリゴマー生成物が、0.4~0.8のSchulz-Flory K値を有する、プロセス。
[項13]
前記反応ゾーンが、(0.05g水素)/(kgエチレン)~(5g水素)/(kgエチレン)の範囲内の水素対エチレン質量比を有する、項12に記載のプロセス。
[項14]
前記オリゴマー生成物が、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを含み、前記重量%が、前記オリゴマー生成物の総重量に基づく、項12に記載のプロセス。
[項15]
前記プロセスが、水素を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマー、(b)より低いMw最大ピークを有するポリマー、(c)低減したパーセンテージのポリマー、(d)100,000g/molを超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマー、または(e)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成する、項12に記載のプロセス。
[項16]
前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
3-n
R
1
n
、Al
2
X
2
6-q-
R
1
q
、R
1
2
Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有し、式中、各R
1
は、独立的に、C
1
~C
10
アルキル基であり、各X
2
は、独立的に、クロリド、ブロミド、またはヨージドであり、nは、0~3の整数であり、qは、0~6の整数である、項12に記載のプロセス。
[項17]
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤をさらに含む、項12に記載のプロセス。
[項18]
前記中性非イオン性有機修飾剤が、エーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、無水物、酸クロリド、ニトリル、スルフィド、ジスルフィド、ホスフィン、アミン、またはアミドを含む、項17に記載のプロセス。
[項19]
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX
1
m
(式中、各X
1
は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、mは、4である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
n
R
1
3-n
、Al
2
X
2
3
R
1
3
、R
1
2
Zn、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
2
は、独立的に、ハライドであり、各R
1
は、独立的に、C
2
~C
4
アルキル基である)を有する、項12に記載のプロセス。
[項20]
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤としてC
2
~C
20
エステル、C
2
~C
20
エーテル、またはC
2
~C
20
スルフィドをさらに含む、項19に記載のプロセス。
[項21]
前記ジルコニウム化合物が、式ZrY
1
q
(式中、各Y
1
は、独立的に、
-
OR
2
であり、R
2
は、C
1
~C
10
アルキル基または
-
OC(=O)R
3
であり、R
3
は、C
1
~C
10
アルキル基であり、qは、2~4の整数である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
3
n
R
1
3-n
、Al
2
X
3
3
R
1
3
、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
3
は、独立的に、ハライドであり、各R
1
は、独立的に、C
2
~C
4
アルキル基である)を有する、項12に記載のプロセス。
[項22]
a)接触させることであって、
i)エチレンと、
ii)触媒システムであって、
1)式ZrX
1
m
Y
1
q
を有するジルコニウム化合物(式中、各X
1
は、独立的に、ハライドであり、各Y
1
は、独立的に、ヒドロカルボキシド、ジヒドロカルビルアザニド、ヒドロカルビルカルボキシレート、ヒドロカルビルスルホネート、またはβ-ジケトネートであり、mは、0~4の範囲内であり、qは、0~4の範囲内であり、m+qは、2~4の整数である)、及び
2)ヒドロカルビル金属化合物を含む、前記触媒システムと、
iii)遷移金属化合物連鎖移動剤と、
iv)任意選択により、有機反応媒体とを、前記接触させること、ならびに、
b)反応ゾーン内でオリゴマー生成物を形成することを含み、
前記オリゴマー生成物が、0.4~0.8のSchulz-Flory K値を有する、プロセス。
[項23]
前記遷移金属化合物連鎖移動剤が、式MX
4
p
を有する遷移金属化合物連鎖移動剤であり、式中、Mは、遷移金属であり、X
4
は、モノアニオンであり、pは、2~4の整数である、項22に記載のプロセス。
[項24]
Mが、鉄、コバルト、またはニッケルである、項23に記載のプロセス。
[項25]
X
4
が、C
4
~C
19
カルボキシレートである、項23に記載のプロセス。
[項26]
前記反応ゾーンが、1×10
-8
~1×10
-3
の範囲内の前記連鎖移動剤の金属とエチレンとのモル比を有する、項23に記載のプロセス。
[項27]
前記オリゴマー生成物が、(a)1重量%未満のポリマー、(b)1000g/molを超える重量平均分子量を有する1重量%未満の化合物、または(c)それらの任意の組み合わせを含み、前記重量%が、前記オリゴマー生成物の総重量に基づく、項22に記載のプロセス。
[項28]
前記プロセスが、前記遷移金属化合物連鎖移動剤を使用しない同じプロセスと比べて、(a)より低いMwを有するポリマー、(b)より低いMw最大ピークを有するポリマー、(c)低減したパーセンテージのポリマー、(d)100,000g/molを超えるMwを有するポリマーの低減したパーセンテージを有するポリマー、または(e)それらの任意の組み合わせを含むオリゴマー生成物を生成する、項22に記載のプロセス。
[項29]
前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
3-n
R
1
n
、Al
2
X
2
6-q-
R
1
q
、R
1
2
Zn、またはそれらの任意の組み合わせを有し、式中、各R
1
は、独立的に、C
1
~C
10
アルキル基であり、各X
2
は、独立的に、クロリド、ブロミド、またはヨージドであり、nは、0~3の整数であり、qは、0~6の整数である、項22に記載のプロセス。
[項30]
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤をさらに含む、項22に記載のプロセス。
[項31]
前記中性非イオン性有機修飾剤が、エーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、無水物、酸クロリド、ニトリル、スルフィド、ジスルフィド、ホスフィン、アミン、またはアミドを含む、項30に記載のプロセス。
[項32]
前記ジルコニウム化合物が、式ZrX
1
m
(式中、各X
1
は、独立的に、クロリドまたはブロミドであり、mは、4である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
2
n
R
1
3-n
、Al
2
X
2
3
R
1
3
、R
1
2
Zn、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
2
は、独立的に、ハライドであり、各R
1
は、独立的に、C
2
~C
4
アルキル基である)を有する、項22に記載のプロセス。
[項33]
前記触媒システムが、中性非イオン性有機修飾剤としてC
2
~C
20
エステル、C
2
~C
20
エーテル、またはC
2
~C
20
スルフィドをさらに含む、項32に記載のプロセス。
[項34]
前記ジルコニウム化合物が、式ZrY
1
q
(式中、各Y
1
は、独立的に、
-
OR
2
であり、R
2
は、C
1
~C
10
アルキル基または
-
OC(=O)R
3
であり、R
3
は、C
1
~C
10
アルキル基であり、qは、2~4の整数である)を有し、前記ヒドロカルビル金属化合物が、式AlX
3
n
R
1
3-n
、Al
2
X
3
3
R
1
3
、またはそれらの任意の組み合わせ(式中、各X
2
は、独立的に、ハライドであり、各R
1
は、独立的に、C
2
~C
4
アルキル基である)を有する、項22に記載のプロセス。