(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-09
(45)【発行日】2024-10-18
(54)【発明の名称】一体化推進器を有する医療インプラントのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/68 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
A61B17/68
(21)【出願番号】P 2024522684
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 US2022077928
(87)【国際公開番号】W WO2023064785
(87)【国際公開日】2023-04-20
【審査請求日】2024-05-28
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524141821
【氏名又は名称】リー ランダル エフ
(73)【特許権者】
【識別番号】524141832
【氏名又は名称】リー イアン エイ
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】リー ランダル エフ
(72)【発明者】
【氏名】リー イアン エイ
【審査官】宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0038969(US,A1)
【文献】国際公開第2008/034140(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2013/172888(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/68
A61B 17/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科インプラントであって、
長手軸線に沿って位置決めされた主本体,前記主本体の一方側から横方向に延びて第1の軸受開口をそこに定める第1のアーム,前記主本体の反対側で前記主本体から横方向に延びて第2の軸受開口をそこに定める第2のアーム,を含むシャーシと、
第1の回転軸を有する第1の長手シャフト,前記第1の長手シャフトの一部分の周りに位置決めされた時計周り螺旋刃先フライト,前記第1の長手シャフトの第1の平滑軸受部分,を含む第1の推進器であって、前記第1の平滑軸受部分が、前記第1の軸受開口内に嵌合し、前記第1の長手シャフトが、前記時計周り螺旋刃先フライトの回転が前記主本体をクリアするように、前記シャーシの前記主本体からの第1の横方向距離に位置決めされている、前記第1の推進器と、
第2の回転軸を有する第2の長手シャフト,前記第2の長手シャフトの一部分の周りに位置決めされた反時計周り螺旋刃先フライト,前記第2の長手シャフトの第2の平滑軸受部分,を含む第2の推進器であって、前記第2の平滑軸受部分が、前記第2の軸受開口内に嵌合し、前記第2の長手シャフトが、前記反時計周り螺旋刃先フライトの回転が前記主本体をクリアするように、前記シャーシの前記主本体からの第2の横方向距離に位置決めされている、前記第2の推進器と、
を含む外科インプラント。
【請求項2】
前記シャーシは、
前記主本体から横方向に延びて第3の軸受開口をそこに定める第3のアームと、
前記主本体から横方向に延びて第4の軸受開口をそこに定め、かつ前記第3のアームとは反対方向に延びる第4のアームと、
を更に含み、
前記第1の軸受開口は、前記第3の軸受開口と直線的に位置合わせされており、前記第2の軸受開口は、前記第4の軸受開口と直線的に位置合わせされており、
前記シャーシは、
前記第1の推進器の前記第1の長手シャフト上の第3の平滑軸受部分であって、前記第3の軸受開口内に嵌合する前記第3の平滑軸受部分と、
前記第2の推進器の前記第2の長手シャフト上の第4の平滑軸受部分であって、前記第4の軸受開口内に嵌合する前記第4の平滑軸受部分と、
を更に含む、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項3】
前記主本体は、遠位面と近位面とを有するケージを含み、前記遠位面は、骨組織を受け入れるための開口を定める、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項4】
前記遠位面は、位置決め中に骨組織を切り開くように成形された遠位面を有する少なくとも1つの部材を含む、請求項3に記載の外科インプラント。
【請求項5】
前記主本体は、少なくとも1つの推進器の切断アクションからの骨組織を受け入れるための少なくとも1つの側面開口を有するケージを含む、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項6】
前記主本体は、埋め込み後に骨組織を能動的に圧縮するために埋め込み前に付勢することができる可撓性領域を含む、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項7】
前記可撓性領域は、エラストマー材料から形成されている、請求項6に記載の外科インプラント。
【請求項8】
前記可撓性領域は、形状記憶合金から形成されている、請求項6に記載の外科インプラント。
【請求項9】
前記可撓性領域は、機械的リンケージである、請求項6に記載の外科インプラント。
【請求項10】
前記シャーシは、配置後の骨成長を促進するために穴あき状である、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項11】
前記シャーシは、カニューレ挿入式である、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項12】
各推進器が、遠位端と近位端を含み、前記遠位端は、位置決め中に骨組織を切り開くために尖っている、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項13】
各推進器が、遠位端と近位端を含み、前記遠位端は、位置決め中に骨組織を切り開くために切断面を含む、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項14】
各推進器が、遠位端と近位端を含み、前記近位端は、トルク係合特徴部を含む、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項15】
各推進器が、遠位端と近位端を含み、
前記遠位端は、インプラント位置決め中に骨組織を穿孔するのを支援する前方遠位ネジ形態形状を含む、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項16】
前記第1の推進器の前記第1の長手シャフトの前記長手軸線及び前記第2の推進器の前記第2の長手シャフトの前記長手軸線は、前記外科インプラントに対して前方の共通ポイントで交差する、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項17】
前記第1の推進器の前記第1の長手シャフトの前記長手軸線及び前記第2の推進器の前記第2の長手シャフトの前記長手軸線は、前記外科インプラントの後方の共通ポイントで交差する、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項18】
各推進器が、配置後の骨成長を促進するために穴あき状である、請求項1に記載の外科インプラント。
【請求項19】
各推進器が、カニューレ挿入式である、請求項1に記載の外科インプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によって全ての目的に対してその開示が組み込まれている2021年10月12日出願の「一体化推進器を有する骨圧縮、固定、及び融合装置のシステム及び方法(Systems and methods of boney compression,fixation,and fusion apparatus with integrated propulsor)」という名称の米国仮特許出願第63/254,810号、及び2022年7月28日出願の「一体化推進器を有する骨圧縮、固定、及び融合装置のシステム及び方法(Systems and methods of boney compression,fixation,and fusion apparatus with integrated propulsor)」という名称の米国仮特許出願第63/393,220号の出願日の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般的に、固定及び/又は融合外科的埋め込み医療デバイスに関する。特に、本発明は、1又は2以上の一体化推進器を有する医療埋め込み可能デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
長年にわたって、整形外科医は、骨構造を互いに接合するために多くのインプラント及びツールを開発してきた。そのような固定又は接合は、骨構造が外傷又は医原性作用に起因して破壊された時に望ましい。他の状況では、神経障害又は他の病態を緩和するために2つの骨構造を互いに接合することが望ましい場合がある。
【0004】
多くの状況では、骨構造は、衝撃力を印加することによって位置決めされて固定されなければならない医療インプラントを使用して接合される。ある一定の状況では、衝撃力は、更に別の損傷又は外傷を引き起こす場合がある。更に、衝撃力を通じたインプラントの配置は、正確ではない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
必要とされるのは、従って、位置決め及び配置に対して衝撃力のみに依存しない医療インプラント又は埋め込み可能デバイスである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これら及び他の問題に応答して、一実施形態では、インプラントを1又は2以上の骨構造内に位置決めするための1又は2以上の自己充足型推進器を含む医療インプラントがある。ある一定の実施形態では、長手軸線に沿って位置決めされた主本体、主本体の側部から横方向に延びて第1の軸受開口をそこに定める第1のアーム、主本体の反対の側部で主本体から横方向に延びて第2の軸受開口をそこに定める第2のアームを含むシャーシと、第1の回転軸を有する第1の長手シャフト、第1の長手シャフトの一部分の周りに位置決めされた時計周り螺旋刃先フライト、第1の長手シャフトの第1の平滑軸受部分を含む第1の推進器であって、第1の平滑軸受部分が、第1の軸受開口内に嵌合し、第1の長手シャフトが、時計周り螺旋刃先フライトの回転が主本体をクリアするようにシャーシの主本体から第1の横方向距離に位置決めされる上記第1の推進器と、第2の回転軸を有する第2の長手シャフト、第2の長手シャフトの一部分の周りに位置決めされた反時計周り螺旋刃先フライト、第2の長手シャフトの第2の平滑軸受部分を含む第2の推進器であって、第2の平滑軸受部分が、第2の軸受開口内に嵌合し、第2の長手シャフトが、反時計周り螺旋刃先フライトの回転が主本体をクリアするようにシャーシの主本体から第2の横方向距離に位置決めされる上記第2の推進器と、を含む外科インプラントがある場合がある。
【0007】
ある一定の実施形態は、シャーシが、主本体から横方向に延びて第3の軸受開口をそこに定める第3のアームと、主本体から横方向に延びて第4の軸受開口をそこに定め、かつ第3のアームから反対方向に延びる第4のアームとを更に含み、第1の軸受開口が、第3の軸受開口と直線的に位置合わせされ、第2の軸受開口が、第4の軸受開口と直線的に位置合わせされ、シャーシが、更に、第1の推進器の第1のシャフト上に第3の軸受開口内に嵌合する第3の平滑軸受部分と、第2の推進器の第2のシャフト上に第4の軸受開口内に嵌合する第4の平滑軸受部分と、を含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0008】
ある一定の実施形態は、主本体が、遠位面と近位面とを有するケージを含み、遠位面が、骨組織を受け入れるための開口を定める上述の実施形態を含む場合がある。
【0009】
ある一定の実施形態は、遠位面が、位置決め中に骨組織を切り開くように成形された遠位面を有する少なくとも1つの部材を含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0010】
ある一定の実施形態は、主本体が、少なくとも1つの推進器の切断アクションからの骨組織を受け入れるための少なくとも1つの側面開口を有するケージを含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0011】
ある一定の実施形態は、主本体が、埋め込み後に骨組織を能動的に圧縮するために埋め込み前に付勢することができる可撓性領域を含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0012】
ある一定の実施形態は、可撓性領域がエラストマー材料から形成される上述の実施形態を含む場合がある。
【0013】
ある一定の実施形態は、可撓性領域が形状記憶合金から形成される上述の実施形態を含む場合がある。
【0014】
ある一定の実施形態は、可撓性領域が機械的リンケージである上述の実施形態を含む場合がある。
【0015】
ある一定の実施形態は、シャーシが、配置後の骨成長を促進するために有窓又は穴あき状である上述の実施形態を含む場合がある。
【0016】
ある一定の実施形態は、シャーシがカニューレ挿入式である上述の実施形態を含む場合がある。
【0017】
ある一定の実施形態は、各推進器が、遠位端と近位端を含み、遠位端が、位置決め中に骨組織を切り開くために尖っている上述の実施形態を含む場合がある。
【0018】
ある一定の実施形態は、各推進器が、遠位端と近位端を含み、遠位端が、位置決め中に骨組織を切り開くために切断面を含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0019】
ある一定の実施形態は、各推進器が、遠位端と近位端を含み、近位端がトルク係合特徴部を含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0020】
ある一定の実施形態は、各推進器が、遠位端と近位端を含み、遠位端が、インプラント位置決め中に骨組織を穿孔する際に支援するための前方遠位ネジ形態形状を含む上述の実施形態を含む場合がある。
【0021】
ある一定の実施形態は、第1の推進器の第1のシャフトの長手軸線と第2の推進器の第2のシャフトの長手軸線が、インプラントに対して前方の共通ポイントで交差する上述の実施形態を含む場合がある。
【0022】
ある一定の実施形態は、第1の推進器の第1のシャフトの長手軸線と第2の推進器の第2のシャフトの長手軸線が、インプラントの背後の共通ポイントで交差する上述の実施形態を含む場合がある。
【0023】
ある一定の実施形態は、各推進器が、配置後の骨成長を促進するために有窓又は穴あき状である上述の実施形態を含む場合がある。
【0024】
ある一定の実施形態は、各推進器が、カニューレ挿入式である上述の実施形態を含む場合がある。
【0025】
本発明の実施形態はまた、遠位及び近位端を有するトルク誘導器と、遠位端と近位端とを有する作動シャフトであって、トルク誘導器の遠位端が、作動シャフトの近位端に固定的に結合される上記作動シャフトと、近位端と遠位端とを有する第1の2次駆動シャフトと、近位端と遠位端とを有する第2の2次駆動シャフトと、作動シャフトが第1の方向に回転される時に第1の2次駆動シャフトが反対方向に回転され、かつ第2の2次駆動シャフトが第1の方向に回転されるように作動シャフトの遠位端に結合され、かつ第1の2次駆動シャフトの近位端に結合され、かつ第2の2次駆動シャフトの近位端に結合された駆動系と、を含む外科インプラントのための挿入器具を含む場合がある。
【0026】
挿入器具のある一定の実施形態は、トルク誘導器が、作動シャフトの長手軸線に整列された回転軸を有する細長ハンドルを含む実施形態を含む場合がある。
【0027】
挿入器具のある一定の実施形態は、駆動系が、作動シャフトの遠位端部分に固定的に結合された第1の平歯車と、第1の2次駆動シャフトの近位部分に結合された第2の平歯車であって、第1の平歯車が第1の回転方向に回転する時に第2の平歯車が第2の回転方向に回転するように第1の平歯車との第1の歯噛み合い状態にある上記第2の平歯車と、アイドラ駆動シャフトに結合された第3の平歯車であって、第1の平歯車が第1の回転方向に回転する時に第3の平歯車が第2の回転方向に回転するように第1の平歯車との第2の歯噛み合い状態にある上記第3の平歯車と、第2の2次駆動シャフトに結合された第4の平歯車であって、第3の平歯車が第2の回転方向に回転する時に第4の平歯車が第1の回転方向に回転するように第3の平歯車との第3の歯噛み合い状態にある上記第4の平歯車とを含む実施形態を含む場合がある。
【0028】
本発明の実施形態はまた、外科インプラントを使用して2つの骨構造を互いに接合する方法を含む場合があり、本方法は、第1の骨構造内で外科インプラントの第1の推進器を第1の推進器の長手軸線の周りに第1の回転方向に回転させてインプラントを第1の長手方向に推進する段階と、第2の骨構造内で外科インプラントの第2の推進器を第2の推進器の長手軸線の周りに反対回転方向に回転させてインプラントを第1の長手方向に推進する段階と、外科インプラントが前方に推進される時に骨組織を外科インプラントの遠位側から外科インプラントの保持キャビティの中に取り入れる段階と、外科インプラントが前方に推進される時に骨組織を外科インプラントの少なくとも1つの側面から保持キャビティの中に取り入れる段階とを含む。
【0029】
上述の方法の追加の実施形態は、外科インプラントが前方に推進される時に取り入れた骨組織を保持キャビティ内で締め固める段階を更に含む場合がある。
【0030】
上述の方法の追加の実施形態は、外科インプラントが第1の長手方向に推進される時に第1の骨構造を第2の骨構造に向けて圧縮する段階を更に含む場合がある。
【0031】
本発明の実施形態はまた、外科インプラントを使用して2つの骨構造を互いに接合する方法を含む場合があり、本方法は、外科インプラントの第1の推進器を外科インプラントの第2の推進器に対して横方向に付勢する段階と、埋め込み及び位置決め中に第2の推進器に対する第1の推進器の付勢を安定化する段階と、第1の骨構造内で外科インプラントの第1の推進器を第1の推進器の長手軸線の周りに第1の回転方向に回転させてインプラントを第1の長手方向に推進する段階と、第2の骨構造内で外科インプラントの第2の推進器を第2の推進器の長手軸線の周りに反対回転方向に回転させてインプラントを第1の長手方向に推進する段階と、第1の骨構造が第2の骨構造に対して横方向に圧縮されるように安定化を除去する段階とを含む。
【0032】
本発明の実施形態はまた、外科インプラントを使用して2つの骨構造を互いに接合する方法を含む場合があり、本方法は、作動シャフトでの回転を誘導する段階と、作動シャフトを回転させる結果として第1の2次シャフトを第1の回転方向に回転させる段階と、作動シャフトを回転させる結果として第2の2次シャフトを第2の回転方向に回転させる段階と、第1の2次シャフトを回転させる結果として第1の骨構造内で外科インプラントの第1の推進器を第1の推進器の長手軸線の周りに第1の回転方向に回転させる段階と、第2の骨構造内で外科インプラントの第2の推進器を第2の推進器の長手軸線の周りに第2の回転方向に回転させてインプラントを第1の長手方向に推進する段階と、第1の推進器を第1の回転方向に回転させて第2の推進器を第2の回転方向に回転させる結果として外科インプラントを長手方向に推進する段階とを含む。
【0033】
上述の方法の追加の実施形態は、外科インプラントが第1の長手方向に推進される時に骨組織を外科インプラントの遠位側から外科インプラントの保持キャビティの中に取り入れる段階と、外科インプラントが第1の長手方向に推進される時に骨組織を外科インプラントの少なくとも1つの側面から保持キャビティの中に取り入れる段階とを更に含む場合がある。
【0034】
上述の方法の追加の実施形態は、外科インプラントが第1の長手方向に推進される時に取り入れた骨組織を保持キャビティ内で締め固める段階を更に含む場合がある。
【0035】
これら及び他の特徴及び利点は、以下の詳細説明を添付図面と共に解釈することからより明確に理解されるであろう。図面は、本発明の唯一の態様を表すように意図していないことに注意することは重要である。本発明の開示の特徴及び利点は、当業者には直ちに明らかであろう。当業者によって多くの変更を加えることができるが、そのような変更は、本発明の精神の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1A】医療インプラントの一実施形態の斜視図である。
【
図1B】
図1Aの医療インプラントから隔離された推進器の一実施形態の斜視図である。
【
図1C】
図1Aの医療インプラントに使用される場合があるシャーシの一実施形態の斜視図である。
【
図1D】
図1Aの医療インプラントの力及び方向移動概念図である。
【
図2A】医療インプラントの別の実施形態の斜視図である。
【
図2B】
図2Aの医療インプラントと併用される場合がある推進器の斜視図である。
【
図2C】
図2Aの実施形態と併用される場合があるシャーシの斜視図である。
【
図3A】本発明の様々な実施形態に使用される場合があるシャーシの代替実施形態の斜視図である。
【
図4A】開放位置又は構成にある延長アームを有する医療インプラントのシャーシの代替実施形態を示す図である。
【
図4B】閉鎖位置又は構成にある延長アームを有する
図4Aの医療インプラントを示す図である。
【
図5A】インプラントの近位端を示す医療インプラントの別の実施形態の斜視図である。
【
図5B】医療インプラントの別の実施形態の斜視図である。
【
図6A】第1の又は弛緩構成にある医療インプラントの代替実施形態の斜視図である。
【
図6B】第2の又は引張構成にある
図6Aの医療インプラント600の等角投影図である。
【
図7】医療インプラントの別の実施形態の斜視図である。
【
図8】単一推進器を有する医療インプラントの代替実施形態の等角投影図である。
【
図9A】組み立てられた挿入器具の遠位視点からの斜視図である。
【
図9B】
図9Aの組み立てられた挿入器具の近位視点からの斜視図である。
【
図9C】
図9Aの分解挿入器具の遠位視点からの斜視図である。
【
図9D】
図9Aの分解挿入器具の近位視点からの斜視図である。
【
図10】上記で議論したインプラントのある一定の実施形態を挿入して位置決めするための外科的方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の原理の理解を促す目的で、ここで図面に示す実施形態又は例を以下で参照し、それらを説明するのに特定の文言を使用する。それにも関わらず、これらによって本発明の範囲のいずれの限定も意図しないことは理解されるであろう。本発明が関係する当業者には普通に想起されると考えられる説明する実施形態のいずれかの変更及び更に別の修正、並びに本明細書に説明する本発明の原理のいずれかの更に別の応用を考えている。
【0038】
本発明の開示において上側、下側、上部、底部、時計周り、反時計周りのような方向を議論する時に、そのような方向は、例示する図に関する基準方向及び構成要素の互いに対する向きに関する基準方向を供給する又は図を例示することのみを意図している。これらの方向は、いずれかの派生的な発明又は実際の用途に使用される実際の方向を示唆するものと読解すべきではない。いずれの関連においても、そのような方向は、特許請求を限定するもの又はいずれかの意味を特許請求の範囲の中に与えるものと読解すべきではない。
【0039】
ここで
図1Aに移ると、シャーシ102と、第1の推進器110と、第2の推進器120とを含む医療インプラント100の一実施形態の斜視図が示されている。
図1Bは、シャーシ102から分離された第1の推進器110の一実施形態の斜視図である。ある一定の実施形態では、推進器110は、中心長手シャフト112とプロペラ114とを含む。
図1Bに図示の実施形態では、プロペラ114は、時計周りのネジ方位を有する。それとは対照的に、推進器120のプロペラ124は、反時計周りのネジ方位を有する。
【0040】
ある一定の実施形態では、中心シャフト112の遠位端116は、骨組織のような媒体を通るインプラント100のより容易な移動を可能にするために尖っているか又は中に切断面を定めることができる。ある一定の実施形態では、中心シャフト112の近位端118は、トルク誘導デバイスに係合するためのトルク係合特徴部(
図1Bには示していない)をそこに定めることができる。例えば、一部の実施形態では、トルク係合特徴部は、挿入器具の5mmの六角形ドライバに係合するために中心シャフト内に定められた5mmの六角ソケットとすることができる。
【0041】
図1Cは、シャーシ102が第1の推進器110と第2の推進器120の両方から分離された
図1Aの実施形態の斜視図である。図示の実施形態では、シャーシ102は、複数の延長アーム106がそこから延びる中心セクション104を含む。図示の実施形態では、延長アーム106の外端上に保持リング108が形成される。ある一定の実施形態では、保持リング108は、推進器110及び120それぞれのシャフト112及び122を保持するようなサイズにされたほぼ円形の軸受面を形成するほぼ円形の開口109を有する。円形開口109は、その内面がシャフト112及び122に対する軸受面を与えながらシャフト112及び122がその長手軸線の周りにシャーシ102に対して回転することを可能にするようなサイズにされる。シャーシの中心セクション104からの開口109の横方向位置は、プロペラ114及び124がシャーシ102の中心セクション104をクリア又は衝突回避することを可能にし、これは、それぞれの推進器110又は120にトルクが印加された時にプロペラが回転することができるように位置決めされる。
【0042】
図1Dは、第1の推進器110に対して時計周りの回転力が印加され、同時に第2の推進器120に対して反時計周りの回転力が印加されている瞬間の骨組織のような媒体(図示せず)に位置決めされたインプラント100の上面図である。それぞれの回転は、横方向の力(矢印132、134に示す)及び長手方向の力(矢印136、138に示す)それぞれを媒体に印加させる。横方向の力132と134は、大きさが等しく、方向が反対である。従って、これらの力は、互いに実効的に相殺する。それとは対照的に、長手方向の力136及び138は、本質的に加算的であり、インプラント100を媒体内で矢印140によって示す前方方向に推進することになる。一方で、印加される回転力又はトルクを逆にすることにより、インプラント100は、媒体に対して逆方向に移動することになる。従って、推進器110及び120に印加されるトルクの方向を変更することにより、医療インプラント100を長手方向の挿入経路に沿って正確に位置決めすることができる。
【0043】
ここで
図2Aに移ると、シャーシ202と、第1の推進器210と、第2の推進器220とを含む医療インプラントの別の実施形態200の斜視図が示されている。
図2Bは、シャーシ202から分離された第1の推進器210の一実施形態の斜視図である。ある一定の実施形態では、推進器210は、中心シャフト212とフライト214とを含む。推進器210は、プロペラ114が螺旋刃先ネジ又はフライト214に置換されている点を除いて上記で議論した推進器110と同様である。ある一定の実施形態では、
図2Bに示すように単一フライトを設けることができる。他の実施形態では、中心シャフト212を取り囲む2つのフライト、3つのフライトを設けるか、又は更に4つのフライト(図示せず)を設けることもできる。
図2Bに図示の実施形態では、フライト214は、時計周りネジ方位を有する。推進器220のフライト214は、反時計周りネジ方位を有する。
図1A~
図1Dを参照して上記で議論した実施形態のプロペラ114及び124の比較的短い長さとは対照的に、フライト214及び224は、それぞれシャフト212及び222の長手方向長さの殆どに沿って定められる。
【0044】
ある一定の実施形態では、中心シャフト212の遠位端216は、骨組織のような媒体を通るインプラント200のより容易な移動を可能にするために尖っているか又は中に切断面を定めることができる。ある一定の実施形態では、中心シャフト212の近位端218は、トルク誘導デバイスに係合するためのトルク係合特徴部(
図2Bには示していない)をそこに定めることができる。例えば、一部の実施形態では、トルク係合特徴部は、挿入器具の5mmの六角形ドライバに係合するために中心シャフト212の近位端218内に定められた5mmの六角ソケットとすることができる。一部の実施形態では、中心シャフトは、カニューレ挿入式であり、埋め込みプロセス中にガイドワイヤの配置を可能にする又は生物製剤、接着剤、又は他の骨形成又は骨保持材料のような流動性材料をカニューレ挿入部の中に注入することができる。
【0045】
図2Cは、シャーシ202が第1の推進器210と第2の推進器220の両方から分離された
図2Aの実施形態の斜視図である。図示の実施形態では、シャーシ202は、複数の延長アーム206がそこから延びる中心ケージ204を含む。延長アーム206の両端には、推進器210及び220それぞれのシャフト212及び222を保持するためのほぼ円形の開口209が定められる。円形開口209は、その内面がシャフト212及び222に対する軸受面を与えながらシャフト212及び222がその長手軸線の周りにシャーシ202に対して回転することを可能にするようなサイズにされる。中心ケージ204からの開口209の横方向位置は、フライト214及び224が中心ケージをクリアすることを可能にし、それによってフライトは、それぞれの推進器210又は220にトルクが印加された時に回転することができる。
【0046】
ある一定の実施形態では、挿入器具がシャーシ202を剛的に把持することを可能にするためにシャーシ202の近位側230内に、軸受面、戻り止め(ディテント)228、又は他のそのような特徴部を定めることができる。更に他の実施形態では、シャーシの推進器接合/保持特徴部は、ベアリングブロック、結合機構、又は他の一般的な駆動伝達結合特徴部を含む場合がある。
【0047】
ある一定の実施形態では、シャーシ202の遠位端は、インプラント200が骨組織を通って前方に移動する時に骨組織の取り入れを可能にする開口又は開放口部232を有する。一部の実施形態では、骨組織に位置決めされた時にインプラントが骨組織をより容易に切り開く又はそれを通って移動することを可能にするために、シャーシの遠位端を形成する部材のうちの1又は2以上を尖っている又は尖鋭化することができる。これに加えて、シャーシ202の中にカニューレ挿入部を形成して埋め込みプロセス中にガイドワイヤの配置を可能にすることができ、又は生物製剤、接着剤、又は他の骨形成又は骨保持材料のような流動性材料をカニューレ挿入部の中に注入することができる。更に他の実施形態では、シャーシ202内及びその周りでの骨成長を可能にするために、シャーシを有窓又は穴あき状にするか又は多孔質材料から製造することができる。
【0048】
図2Dは、第1の推進器210に対して時計周りの回転力が印加され、同時に第2の推進器220に対して反時計周りの回転力が印加されている瞬間の骨組織のような媒体(図示せず)に位置決めされたインプラント200の上面図である。
図1Dを参照して上述したように、そのような力は、骨組織を通してインプラント200を推進することになる。この前方移動は、インプラント200の前部にある骨組織を開口又は口部232を通して保持キャビティ234の中に押し込むことを支援する。これに加えて、シャフト212の周りのフライト214の回転は、インプラント200の外部側面236にある骨組織も切り開く。側面236からの余剰骨組織は、フライト214によって回転されて保持キャビティ234の中に入る。同様に、シャフト222の周りのフライト224の回転も、インプラント200の外部側面238にある体組織を切り開く。側面238からの余剰骨組織は、フライト224によって回転されて保持キャビティ234の中に入る。こうして口部232を通って進入する組織及びフライト214及び224の回転によって側面を貫通して進入する組織は、インプラントが前方に推進される時に保持キャビティ234の局所組織移植片材料を「自己充填」し、取り入れた材料を保持キャビティ内で圧縮する。インプラント200内へのそのような自己移植は、架橋する骨融合を促進することができる。
【0049】
医療インプラント200がその意図する挿入経路に沿って更に前進すると、追加の骨組織が上述のように保持チャンバの中に取り入れられる。保持チャンバ234の追加の取り入れ又は充填は、保持キャビティの内側で骨組織の圧縮をもたらすことができる。
【0050】
図3Aは、本発明の様々な実施形態に使用される場合があるシャーシ302の代替実施形態の斜視図である。
図3Bは、遠位端を示すシャーシ302の部分前面図である。シャーシ302は、遠位延長アームのうちの1又は2以上をその開口内への推進器のより容易な配置を可能にするように修正することができる点を除いてシャーシ202と同様である。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここではシャーシ202に関して説明したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。シャーシ302の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。
図3A及び
図3Bに示すように、シャーシ302は、上記で議論した延長アーム206と同じく3つの延長アーム306a~306cを有する。しかし、シャーシ302は、その内部でアームの外面から内部開口又は保持空間315まで定められたチャネル311を有する修正延長アーム307を有する。チャネル311は、外面に向けて狭めであり、保持空間315に向けてより大きい。ある一定の実施形態では、チャネル311に隣接する延長アーム307の壁の中に縁部クリップ317を形成することができる。ある一定の実施形態では、縁部クリップは、丸い縁部319を有することができる。
【0051】
インプラントを組み立てる時に、推進器210のような推進器(図示せず)の近位端を開口306cの中に挿入することができる。次に、推進器の遠位端の一部分をチャネル311の中に挿入し、この部分は、保持空間315の中に完全に着座するまで縁部クリップ317を通り過ぎるように押し込むことができる。その後に、推進器が逆戻りしてチャネル311から出ることを縁部クリップ317とチャネル311の先細が防止する。
図3A及び
図3Bは、チャネル311を有する修正延長アーム307を1つしか示していないが、当業者は、追加のチャネル及び縁部クリップを延長アーム306aから306cのうちのいずれの中にも定めることができることを認識するであろう。例えば、ある一定の実施形態では、延長アーム306aは、延長アーム307の鏡像になるように修正することができる。
【0052】
図4A及び
図4Bは、本発明の様々な実施形態に使用される場合があるシャーシ402の代替実施形態の斜視図である。シャーシ402は、遠位延長アームのうちの1又は2以上をその開口内への推進器(図示せず)のより容易な配置を可能にするように修正することができる点を除いて上述したシャーシ202及び302と同様である。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここではシャーシ202及び302に関して説明したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。シャーシ402の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。
【0053】
図4Aは、開放位置又は構成にある修正延長アーム407を有するシャーシ402を示している。それとは対照的に、
図4Bは、閉鎖位置又は構成にある延長アーム407を示している。ある一定の実施形態では、延長アーム407は保持クリップ417を有し、保持クリップ417は、それが
図4Aに示すように開いている時に開口411を通じた推進器(図示せず)の一部分の通過を可能にするようなサイズにされる。ある一定の実施形態では、保持クリップ417は、シャーシ402の反対面上に形成された陥入部(図示せず)のような保持特徴部に嵌合するように設計された縁部419を有することができる。
【0054】
インプラントを組み立てる時に、推進器210のような推進器(図示せず)の近位端を開口406cの中に挿入することができる。保持クリップ417が、
図4Aに示すような開放構成にある時に、推進器の遠位端の一部分は、開口411の中、更に保持空間415の中に挿入することができる。次に、保持クリップ417を
図4Bに示すように閉じることができ、それによって推進器が逆戻りして開口411から出ることが防止される。
図4A及び
図4Bは、開口411及び保持クリップ417を有する修正延長アーム407を1つしか示していないが、当業者は、追加の開口及びクリップを延長アーム406aから406cのうちのいずれの中にも定めることができることを認識するであろう。例えば、ある一定の実施形態では、延長アーム406aは、延長アーム407の鏡像になるように修正することができる。
【0055】
ここで
図5Aに移ると、インプラントの近位端を示す医療インプラントの別の実施形態500の斜視図が示されている。インプラント500は、シャーシ502と、第1の推進器510と、第2の推進器520とを含む。シャーシ502は、その中心ケージ504が近位端から遠位端に内向きに先細であることを除いて上述したシャーシ202と同様である。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここではシャーシ202に関して説明したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。インプラント500の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。
図5Aに示すように、近位端での中心ケージ504の幅は、遠位端での中心ケージの幅よりも大きく、延長アーム506の長さはほぼ同じ長さに留まる。従って、第1の推進器510及び第2の推進器520がそれぞれの開口509の中に位置決めされた時に、推進器の相互対向角度及び長手軸線は、インプラントに対して前方のポイントに収束するか又はそこで交差する。ある一定の実施形態では、それぞれの軸受面が各それぞれの推進器510及び520の長手軸線とほぼ平行になるように、開口509も、インプラント500の長手軸線に対して角度が付けられる。更に他の実施形態では、推進器の相互対向角度及び長手軸線は、インプラントの背後のポイントに収束するか又はそこで交差する。
【0056】
図5Aでは、推進器の近位端518が、トルク誘導デバイスに係合するために近位端518内又は上に定められたトルク係合特徴部521を示していることに注意されたい。上記で
図2Bを参照して議論したように、この例示的実施形態でのトルク係合特徴部521は、挿入器具(図示せず)の5mmの六角形ドライバに嵌合するために近位端518内に定められた5mmの六角ソケットとすることができる。
【0057】
図5Bは、医療インプラントの別の実施形態550の斜視図である。インプラント550は、シャーシ552と、第1の推進器560と、第2の推進器570とを含む。インプラント550は、推進器に関して異なる実施形態を含む点を除いて上述したインプラント500と同様である。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここでは上述のシャーシに関して説明したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。医療インプラント550の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。
【0058】
図5Bの例示的実施形態では、推進器560及び570の各々は、その遠位端564と、シャーシ552の遠位延長アームの開口568によって取り囲まれた平滑な軸受面566との間である追加のネジ付き領域562を含む。ある一定の実施形態では、この追加のネジ付き領域562は、フライト572が上記で他の実施形態を参照して上述したように骨組織と相互作用することができるまでインプラント550を前方に推進するのに必要な骨組織との相互作用を発生させる。
【0059】
図5Bは、シャーシ552の近位側576内に定められた代替近位開口574も例示している。ある一定の実施形態では、近位開口574は、ネジ又はペグ(図示せず)のような補助固定具が、位置決めされ後にインプラント550を定められた場所に留めることを可能にする。
【0060】
図6Aは、第1の又は弛緩構成にある医療インプラント600の代替実施形態の斜視図である。
図6Bは、第2の又は引張構成にある医療インプラント600の等角投影図である。医療インプラント600は、中心シャーシが、挿入及び位置決めされる前にシャーシを「予備引張」するか又は付勢することを可能にする可撓性領域を有することを除いて上述したインプラントと同様である。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここでは上述したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。インプラント600の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。
【0061】
この例示的実施形態では、インプラント600は、シャーシ602と、第1の推進器610と、第2の推進器620とを含む。ある一定の実施形態では、シャーシ602は、第1の外側リッジ部分630と第2の外側リッジ部分640とを含む。可撓性の内側領域又は部分650は、第1の外側リッジ部分630を第2の外側リッジ部分640に結合する。この例示的実施形態では、可撓性内側部分は、第1又は遠位の可撓性部材652と第2又は近位の可撓性部材654とを含む。他の実施形態では、単一可撓性部材(図示せず)を設けることができる。ある一定の実施形態では、可撓性部材は、エチレンプロピレンジエンモノマー(「EPDM」)、ペルフルオロエラストマー(FFKM)、フルオロエラストマー(FKM)、又はニトリルのようなエラストマー材料を含む場合がある。
【0062】
図6Aでは、遠位と近位の両方の可撓性部材は、第1の推進器610と第2の推進器620とが互いに距離D1で離間した第1の又は「弛緩」構成にある。
図6Bでは、遠位と近位の両方の可撓性部材は、第1の推進器610と第2の推進器620とが互いに距離D2で離間した第2の又は「引張」構成にある。図示のように、長さD2は、長さD1よりも長く、それによって可撓性部材は伸張又は付勢される。そのような伸張又は付勢は、医療インプラント600が挿入器の上に位置決めされた時及び/又は骨材料の中に互いに長さD2の場所で案内孔が穿孔された時に発生する可能性がある。可撓性部材が伸張又は予備引張され、従って、推進器が互いに距離D2の場所にくると、インプラント600は、骨組織の中に挿入されて位置決めされ、挿入器を取り出すことができる。そのような予備引張又は付勢は、可撓性部材が第1の又は弛緩構成に戻ろうとする時に骨構造を互いに能動的に圧縮することになる。
【0063】
他の実施形態では、可撓性内側部分は、機械的リンケージ(はさみリンケージのような)を形成することができ、このリンケージは、埋め込み後に周囲の骨組織を拡張又は圧縮するように機械的に作動させることができる。
【0064】
更に他の実施形態では、可撓性内側部分650は、ニッケルチタン(Nitinol(登録商標)としても公知)又は別の形状記憶合金から製造することができる。可撓性部分650は、室温のような低温において特定の形状(すなわち、真っ直ぐな又は直線の形状)を有すると考えられる。人体の中に挿入されると、金属は、体温まで上昇すると考えられ、その結果、アンカーが形状を変化させ(すなわち、直線形状から曲線形状に変化させ)、圧縮を増強することになる。
【0065】
ここで
図7を参照すると、インプラントの近位端を示す医療インプラントの別の実施形態700の斜視図が示されている。インプラント700は、シャーシ702と、第1の推進器710と、第2の推進器720とを含む。シャーシ702は、上述したシャーシ102と同様である。この例示的実施形態では、第1及び第2の推進器710及び720は、位置決め及び配置の後に推進器を貫通する骨の成長を容易にするために複数の開口730によって穴あき状である。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここでは上記で議論したインプラントに関して説明したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。インプラント700の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。そのようなインプラント700は、より大きい中心ケージが外科的転帰に対して障害になると考えられる小さい骨インタフェースに適切な場合がある。
【0066】
図8は、医療インプラント800の代替実施形態の等角投影図である。インプラント800は、長手方向のシャーシ又はケージ802と、その長手軸線820上に中心が定められた単一推進器810とを含む。簡潔化及び明瞭化の目的で、ここでは上記で議論したインプラントに関して説明したものと同等又は類似の部分の説明を繰り返さない。インプラント800の完全な理解を達成するためには以下の説明と共に上述の段落を参照されたい。
【0067】
例示的なケージ802は、遠位三角板804と近位三角板806とを含む。遠位三角板804は、推進器810の中心シャフト812が長手軸線820の周りに回転することを可能にするようなサイズにされた中心開口808を定める。同じく近位三角板806も、推進器810の中心シャフト812が中心軸820の周りに回転することを可能にするように同じくサイズが決定された中心開口(図示せず)を定める。
【0068】
この例示的実施形態では、遠位三角板804を近位三角板806に取り付けて合わせる3つの長手方向脚部807が存在する。長手軸線820からの脚部807の横方向距離は、脚部が推進器810の回転フライト814をクリアするが、依然として上記で他の実施形態を参照して上述したように推進器810のフライト814を回転させることによって全体のインプラント800が推進されて位置決めされるようにフライト814と周囲の骨組織(図示せず)の間の相互作用を可能にするほど十分に近いように離間している。
【0069】
ある一定の実施形態では、インプラント(インプラント200のような)は、3D印刷を利用して製造することができ、この場合に、インプラントは、推進器210、220と様々な変形のシャーシとを組み込んだ比較的完全なアセンブリとして印刷される。次に、そのような実施形態は、様々な面及び特徴部を除去又は追加するために標準の機械加工法を使用して仕上げることができる。更に他の実施形態では、シャーシ又は推進器は、組み立てて完全なインプラントを形成することができるように複数の部品に分離することができる。次に、組み立て構成要素部品は、ピン止め固定、糊付け、溶接、捲縮、又はスナップ式などであるがそれらに限定されない製造方法によって接合することができる。
【0070】
他の実施形態では、シャーシは、カニューレ挿入式にされて埋め込みプロセス中に外科ガイドワイヤを使用してインプラントを案内することを可能にすることができ、又は生物製剤、接着剤、又は他の骨形成又は骨保持材料のような流動性材料をカニューレ挿入部の中に注入することができる。更に他の実施形態では、様々な実施形態のシャーシは、シャーシ内及びその周りでの骨成長を可能にするために有窓又は穴あき状にするか又は多孔性材料から製造することができる。
【0071】
ある一定の実施形態では、上記で議論したインプラント及び推進器は、チタン合金(例えば、Ti 6Al4V ELI)、市販の純度のチタン、クロムコバルト(Cr-Co)、及び/又はステンレス鋼を含むがこれらに限定されないあらゆる数の生体適合性埋め込み可能材料から加工することができる。更に他の実施形態では、インプラント及び推進器は、高い炭素質量百分率を有する炭素繊維強化ポリマー(「CFRP」)を含むポリマーから製造することができる。一部の実施形態では、インプラント(又はその一部分)は、骨の上での又はそれを通るか又はその内部の成長の可能性を高めるために骨伝導性面処理を使用して被覆することができる。
【0072】
ある一定の実施形態では、本発明の態様は、様々なサイズ範囲の複数のインプラントを含む外科キットを含む場合がある。
【0073】
当業者は、上述したある一定の例示的なシャーシ及び推進器に関して議論した個々の特徴を他のシャーシ及び推進器の特徴と組み合わせることができることを認識するであろう。そのような組合せは、依然として本明細書に説明する本発明の概念の中に存する。
【0074】
挿入器具
図9Aは、組み立てられた挿入器具900の遠位視点からの斜視図である。
図9Bは、組み立てられた挿入器具900の近位視点からの斜視図である。
図9Cは、挿入器具900を分解したものの遠位視点からの斜視図である。
図9Dは、挿入器具900を分解したものの近位視点からの斜視図である。
【0075】
ある一定の実施形態では、挿入器具900の近位端にハンドル902又は別のトルク誘導機構が位置決めされる。ハンドル902は、長手方向の1次又は作動シャフト904の近位端に固定的に結合される。ある一定の実施形態では、作動シャフト904は、(1)トルク及び/又は回転を作動シャフトから伝達して第1の2次シャフト914に第1の回転方向のトルク及び/又は回転を誘導するかつ(2)第2の2次シャフト918に反対回転方向のトルク及び/又は回転を誘導する駆動系910に結合される。ある一定の実施形態では、第1及び第2の2次シャフトの遠位端912及び916は、上述のようにインプラントの推進器のトルク係合特徴部に嵌合するように成形される。例えば、この例示的実施形態では、2次シャフト914及び918の遠位端912及び916は、上述のように推進器の近位端内に定められた5mmの六角ソケットに嵌合するようにサイズ決定及び成形される。
【0076】
ある一定の実施形態では、駆動系910は、
図9Bに最も明確に示すように横方向に位置合わせされた4つの直列平歯車922、924、926、及び928を含む。図示の実施形態では、平歯車924は、作動シャフト904に固定的に結合され、平歯車922は、第1の2次シャフト914に固定的に結合され、平歯車926は、遊動(アイドラ)シャフト930(
図9Cを参照されたい)に固定的に結合され、平歯車928は、第2の2次シャフト918に固定的に結合される。他の実施形態では、駆動系910は、ベルト、駆動シャフト、チェーン、及び/又はシャフト結合器を含む場合がある。
【0077】
装着ユニット932は、その近位端に作動シャフト904、914、918、及び930に結合されてこれらと相互作用する位置合わせ板934を含む。この例示的実施形態では、
図9Dに最も明確に示すように、位置合わせ板934の中に4つの位置合わせ開口936a~936dが定められる。4つの位置合わせ開口936a~936dは、作動シャフト904と、第1の2次シャフト914と、第2の2次シャフト918と、遊動(アイドラ)シャフト938とを横方向に位置合わせする。ある一定の実施形態では、位置合わせ開口936a~936d内の保持リング及び対応する陥入部は、シャフトを保持し、長手方向に位置決めされた状態に保つが、シャフトが位置合わせ板934に対して回転することを可能にする。
【0078】
装着ユニット932の遠位端には、装着ユニット932の主本体から横方向に延びる2つの保持アーム944が存在する。ある一定の実施形態では、
図9C及び
図9Dに最も明確に示すように、保持アーム944の中に2つの軸受開口940a及び940bが定められる。この挿入ツールが組み立てられる時に、第1の2次シャフト914は、位置合わせ開口936dを通り、かつ軸受開口940bを通って延び、これら両方の開口に対して自由に回転することができる。同様に、第2の2次シャフト918は、位置合わせ開口936aを通り、かつ軸受開口940aを通って延び、これら両方の開口に対して自由に回転することができる。
【0079】
ある一定の実施形態では、上述した医療インプラントを挿入器具900が剛的に把持することを可能にするために、医療インプラントのシャーシの近位側に定められた軸受面又は戻り止めに対応する複数のフィンガ942のような複数の保持特徴部を設けることができる。
【0080】
ある一定の実施形態では、ハンドル902は、それをユーザが回した時に作動シャフト904に対してトルク又は回転を与えるように設計される。必要に応じて、ユーザは、インプラントの挿入及び留置中にハンドル902が回される時に安定性及び逆トルクを与えるように装着ユニット932又は位置合わせ板934を把持することができる。作動シャフト904が、例えば、時計周り方向に回転する時に、平歯車924も、時計周り方向に回転することになる。平歯車924の時計周り回転は、平歯車922の反時計周り回転をもたらすことになり、それによって第1の2次シャフト914の反時計周り回転が引き起こされることになる。更に、平歯車924の時計周り回転は、平歯車926の反時計周り回転ももたらすことになり、更にそれによって平歯車928の時計周り回転が引き起こされる。平歯車928は、第2の2次シャフト918に剛的に結合されているので、平歯車928の時計周り回転は、第2の2次シャフト918の回転をもたらすことになる。すなわち、ハンドル902が時計周り方向に回転される時に、第1の2次シャフト914は、反時計周り回転で回転し、第2の2次シャフト918は、時計周り回転で回転する。
【0081】
作動及び使用方法
ここで
図10から
図12を参照して本発明の一実施形態を使用する方式を以下に説明する。
図10は、本発明のある一定の実施形態を挿入して位置決めするための外科的方法1000を示す流れ図である。本方法は、段階1001で開始され、段階1002に流れ、そこで手術部位が選択されて挿入に向けて与えられる。ある一定の実施形態では、手術部位は、2つの骨構造の間の骨折部とすることができる。例えば、
図11Aは、互いに融合されるように選択される2つの骨要素1102と1104とを含む手術部位1100を描く概念斜視図である。
図11Aでは、両方の骨要素1102と1104は、穿孔1106と1108によって示すように予備穿孔されている。他の実施形態では、穿孔1106及び1108の穿孔は、必要ではない場合がある。この例示的実施形態では、穿孔1106及び1108の直径は、挿入されるインプラントの推進器のシャフト径と比較して過小にサイズが決定されている。
【0082】
図11Bは、上述した医療インプラントの様々な実施形態に対する挿入チャネルとして使用することができる小区域1110を穿孔1106と1108の間に切除するために更に骨のこぎりが使用された場合を示す手術部位1100の概念斜視図である。ある一定の実施形態では、切除は、必要ではないか又は望ましくない場合がある。ある一定の実施形態では、切除は、医療インプラントのシャーシ高さと比較して過小にサイズが決定される。
【0083】
他の状況では、手術部位1100の骨要素1102と1104の間に間隙(図示せず)を設けることができる。そのような状況では、上記で議論したように骨構造の間隙を閉じるために受動的又は能動的な圧縮技術を使用することができる。
【0084】
図10の参照に戻ると、段階1004では、インプラント200(上述した)のようなインプラントは、
図12に示すように挿入器具900に結合することができる。ある一定の実施形態では、この結合は、挿入器具900が無菌容器内に梱包された単回使用器具であるように設計される場合に、製造工程中に行うことができる。挿入器具が多回使用器具であるように設計される場合に、挿入の前かつインプラントの所望サイズの選択の後にインプラント200を挿入器具900に結合することができる。当業者は認識されるであろうが、穿孔1106の中心と穿孔1108の中心との間の距離は、選択される医療インプラントの推進器の長手軸線間の距離とほぼ同じでなければならない。
【0085】
医療インプラントが挿入器具に結合されると、段階1006では、挿入器具は、手術部位1100の穿孔1106及び1108に位置合わせされてその中に導入することができる(予備穿孔される穿孔が必要である又は必要とされる場合)。ある一定の実施形態では、外科ガイドワイヤを使用してインプラントを望ましい場所まで案内することを支援することができる。位置合わせされると、ユーザは、ハンドル902を装着ユニット932(
図12)に対して回すことによってインプラント内で推進器を作動させることができる(段階1008)。上述のように、ハンドル902の回転は、第1の2次シャフト914を一方の方向に回転させることになり、かつ第2の2次シャフト918を反対方向に回転させることになる。更に、第1の2次シャフト914の回転は、推進器210(
図2Bを参照されたい)による第1の方向のトルク及び/又は回転を誘導することになる。同様に、第2の2次シャフト918の回転は、推進器220(
図2Aを参照されたい)による反対方向のトルク及び/又は回転を誘導することになる。
【0086】
上記で
図1D及び
図2Dを参照して上述したように、推進器210及び220の各々の回転は、医療インプラント200が望ましい場所に到達するまで医療インプラントを骨構造内に推進することになる。手術手順中にいずれかの理由から医療インプラント200を再位置決めする必要がある場合に、ユーザは、ハンドル902を反対方向に回すことができ、それによってインプラントは、骨組織内で方向を逆転させることになり、従って、正確な位置決めを行うことができる。
【0087】
同じく上記で
図2Dを参照して上述したように、医療インプラント200が骨組織を通って前方に移動する時に、口部232を通って進入する組織及びフライト214及び224の回転によって側部を貫通して進入する組織は、局所組織移植片材料を有する保持キャビティ234を「自己充填」し、この取り入れ材料を保持キャビティ234内で圧縮する(段階1010)。
【0088】
上記で
図5A及び
図6Aを参照して議論した実施形態のような受動的又は能動的な圧縮特徴部を有するある一定の実施形態では、骨組織を通るインプラント200の前方移動も、骨要素1102と1104の間の圧縮をもたらすことができる(段階1012)。骨構造間に間隙が存在する状況では、そのような圧縮特徴部は、骨構造間である間隙を閉じることができる。
【0089】
医療インプラント200が望ましい場所にくると、段階1014で医療インプラント200を挿入器具900から切り離すことができる。ある一定の実施形態では、この切り離しは、保持フィンガ942(
図9A~
図9Dも参照されたい)によって与えられるインプラント200に対する保持力に打ち勝つほど十分な力で挿入器具900を引っ張る段階を必要とすることができる。次に、段階1016では、手術部位を従来の方式で閉じることができ、プロセスは段階1018で終了する。
【0090】
利点
上述の議論から分るように、シャーシの様々な実施形態と衝撃を用いずに様々な実施形態を挿入することを可能にする推進器との間には能動的な関係がある。
【0091】
インプラントの挿入中に、推進器の回転のアクションは、骨要素を互いに圧縮する。次に、この圧縮は、材料骨要素の位置合わせを生成する。更に、ある一定の実施形態では、推進器の回転は、移植片をインプラントの移植片チャンバの中に能動的に取り入れることをインプラントに強いる。各推進器のフライトの連続回転も、移植片材料をこのチャンバ内で圧縮する。更に、ある一定の実施形態では、フライトの角運動量は、圧縮された材料をフライト要素間及びそれら自体内で誘導する。
【0092】
本明細書に説明した様々な実施形態は、関節腔、外傷からもたらされた骨折、医原性作用からもたらされた骨折、又は安定化又は強化する必要がある単一骨にわたる又は内などであるがこれらに限定されない1又は2以上の骨要素を接合又は固定するために身体のいずれの場所にも使用することができる。
【0093】
本発明の開示の要約は、それを必要とする規則に準拠するという唯一の理由から提供するものであり、本発明の開示から発せられるいずれかの特許の技術開示の主題を調査者が迅速に確認することを可能にすることになる。この要約は、それが特許請求の範囲又は意味を解釈又は限定するのに使用されることにはならないという理解の下に提出するものである。
【0094】
説明したいずれの利点及び利益も、本発明の全ての実施形態に適用されるとは限らない。「手段」という言葉を請求要素内に説明する場合に、本出願人は、当該請求要素が「35 U.S.C.§112(f)」に対応するように意図している。多くの場合に、1又は2以上の言葉から構成される標識語が「手段」という言葉に先行する。「手段」という言葉に先行する1又は複数の言葉は、請求要素の参照を容易にするように意図した標識語であり、構造的限定を伝えるように意図したものではない。そのような「手段プラス機能」の請求項は、当該機能を実施することを目的とした本明細書に説明する構造及びその構造的均等物だけでなく、同等構造も網羅するように意図している。例えば、ペグとネジとは異なる構造を有するが、これらの両方は、締結機能を実施することで同等構造である。「手段」という言葉を用いない特許請求の範囲は、「35 U.S.C.§112(f)」に対応するように意図したものではない。
【0095】
本発明の実施形態の以上の説明は、例示及び説明の目的で提示したものである。この説明は、包括的である又は本発明を開示する厳密な形態に限定するように意図したものではない。上述の教示を踏まえて多くの組合せ、修正、及び変更が可能である。例えば、ある一定の実施形態では、上述した構成要素及び特徴の各々を他の構成要素又は特徴と個々に又は順番に組み合わせて依然として本発明内に収めることができる。構成要素を入れ替えた未説明の実施形態も、変わらずに本発明内にある。本発明の範囲は、この詳細説明ではなく特許請求の範囲によって限定されるように意図している。
【符号の説明】
【0096】
200 医療インプラント
202 シャーシ
210、220 推進器
214、224 フライト
222 シャフト
【要約】
開示するのは、一体化推進器システムを含有する医療インプラントの実施形態である。これに加えて、挿入する方法も開示する。
【選択図】
図2A