(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/02 20060101AFI20241011BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20241011BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20241011BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20241011BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20241011BHJP
F21V 29/10 20150101ALI20241011BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241011BHJP
【FI】
F21S8/02 430
F21S8/04 110
F21S9/02 200
F21V23/00 120
F21V23/00 140
F21V23/04
F21V29/10
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021164606
(22)【出願日】2021-10-06
(62)【分割の表示】P 2017112944の分割
【原出願日】2017-06-07
【審査請求日】2021-10-06
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神保 幸宏
(72)【発明者】
【氏名】雀部 啓太
(72)【発明者】
【氏名】川上 哲平
(72)【発明者】
【氏名】溝谷 徹
【合議体】
【審判長】草野 顕子
【審判官】高橋 学
【審判官】澤崎 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0219319号明細書
【文献】特開2014-216116号公報
【文献】特開2014-165273号公報
【文献】特開2015-002044号公報
【文献】特開2014-232713号公報
【文献】実願昭61-166152号(実開昭63-070609号)のマイクロフィルム
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S8/04,F21V23/00,F21V29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、
前記光源ユニットを支持する器具本体と、
を備え、
前記光源ユニットは、
光源と、
前記光源を点灯させる電源ユニットと、
前記電源ユニットを制御して前記光源の光出力を調整する機能ユニットと、
厚み方向の一面に前記光源が取り付けられる取付板と、
前記取付板から前記取付板の厚み方向に交差する方向へ突出する突出板と、
前記取付板から前記突出板とは反対側に設けられる取付具と、
を備え、
前記光源ユニットは、前記取付具によって前記器具本体に取り付けられ、
前記機能ユニットの少なくとも一部は、前記突出板に取り付けられる、
照明器具。
【請求項2】
前記光源と前記機能ユニットの前記少なくとも一部とは前記取付板に対して互いに反対側に位置する、
請求項1の
照明器具。
【請求項3】
前記取付板と前記突出板は別体であり、
前記突出板は前記取付板に固定される、
請求項1又は2の
照明器具。
【請求項4】
前記電源ユニットの前記少なくとも一部は、前記突出板に取り付けられる、
請求項1~3のいずれか一つの
照明器具。
【請求項5】
前記光源は、前記取付板の前記厚み方向に直交する平面内において、前記取付板の内側に位置する、
請求項1~4のいずれか一つの
照明器具。
【請求項6】
前記突出板は、前記電源ユニットに前記光源を点灯又は消灯させるためのイベントを検知するセンサと、端子台と、前記電源ユニットを遠隔制御するために外部装置と通信する通信ユニットと、前記光源の点灯、消灯、調光に使用されるスイッチと、停電時に前記電源ユニットを動作可能とする電池と、のうちの少なくとも1つが取り付けられる、
請求項1~5のいずれか一つの
照明器具。
【請求項7】
前記器具本体は、前記光源ユニットを前記光源が露出するように収容する凹部と、前記凹部を挟んで対向する一対の側壁と、を有し、
前記一対の側壁の一方は前記突出板の前記少なくとも一部を通す第1取付孔を有し、他方は前記取付具を通す第2取付孔を有し、
前記器具本体は、前記光源ユニットの前記突出板及び前記取付具が前記第1取付孔及び前記第2取付孔にそれぞれ挿通された状態で前記光源ユニットを支持する、
請求項
1~6のいずれか一つの照明器具。
【請求項8】
前記突出板は、
前記機能ユニットの前記少なくとも一部が取り付けられ前記第1取付孔を通れる大きさの平板部と、
前記平板部における前記取付板とは反対側の端に設けられ前記第1取付孔を通れない大きさの係止部と、
を有する、
請求項
7の照明器具。
【請求項9】
前記器具本体は、箱状であり、一面に前記凹部を有し、
前記機能ユニットの前記少なくとも一部は前記突出板が前記第1取付孔に挿通された状態で前記器具本体内に収容される、
請求項
7又は8の照明器具
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。より詳細には、本発明は、光源及び光源を点灯させる点灯回路を備える光源ユニットと、当該光源ユニット及び当該光源ユニットを支持する器具本体を備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、照明器具を開示する。この照明器具は、天井に取り付けられた器具本体と、器具本体の下部に着脱自在に設けられる発光体ユニット(光源ユニット)と、を備える。発光体ユニットは、例えば鉄板の長手方向側面の両辺を曲げて略コの字断面をした発光体ベースと、発光体ベースの下面に沿って設けられた発光体基板と、発光体基板に電気的に接続された発光体基板の下面側に設けられた例えばLEDである発光体素子を備える。発光体ベースの上面側には発光体基板と電気的に接続された電源装置が設けられている。電源装置から延伸されたケーブルの一端にはコネクタが設けられ、天井から器具本体通して下方に延伸されたケーブルの一端に設けられたコネクタと一対をなして互いに接続可能である。コネクタを接続すれば電源装置に通電して発光体基板を介して発光体素子を発光できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、発光体素子(光源)が発光体ベースの下面にあり、光源を点灯させる点灯回路を構成する電源装置が発光体ベースの上面にある。つまり、電源装置と発光体素子とが発光体ベースを間に挟んで対向している。そのため、発光体素子で発生した熱が発光体ベースを介して電源装置に伝わり易く、電源装置が発光体素子で発生した熱の影響を受け易い。
【0005】
本発明の課題は、光源で発生した熱の機能ユニットへの影響を低減できる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る一態様の照明器具は、光源ユニットと、前記光源ユニットを支持する器具本体と、を備える。前記光源ユニットは、光源と、前記光源を点灯させる電源ユニットと、前記電源ユニットを制御して前記光源の光出力を調整する機能ユニットと、厚み方向の一面に前記光源が取り付けられる取付板と、前記取付板から前記取付板の厚み方向に交差する方向へ突出する突出板と、前記取付板から前記突出板とは反対側に設けられる取付具と、を備える。前記光源ユニットは、前記取付具によって前記器具本体に取り付けられる。前記機能ユニットの少なくとも一部は、前記突出板に取り付けられる。
【発明の効果】
【0008】
上記態様の照明器具は、光源で発生した熱の機能ユニットへの影響を低減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態の照明器具の下方斜視図である。
【
図2】
図2Aは、上記照明器具の光源ユニットの上方斜視図、
図2Bは上記光源ユニットの下方斜視図である。
【
図5】
図5Aは、上記照明器具の器具本体の上方斜視図、
図5Bは上記器具本体の下方斜視図である。
【
図8】
図8は、上記光源ユニットが上記器具本体に仮吊りされている様子を示す図である。
【
図9】
図9は、仮吊り時の上記光源ユニットと上記器具本体との結合部分の拡大図である。
【
図10】
図10は、上記照明器具の一部を省略した上方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.実施形態
1.1 概要
一実施形態では、
図1に示すように、照明器具1は、光源ユニット2と、光源ユニット2を支持する器具本体10と、を備えている。光源ユニット2は、
図2B及び
図4に示すように、2つのLED(Light Emitting Diode)モジュール20を有し、2つのLEDモジュール20が光源を構成する。また、光源ユニット2は、
図2Aに示すように、電源ユニット24及び機能ユニット25を有し、電源ユニット24及び機能ユニット25が光源(LEDモジュール20)を点灯させる点灯回路を構成する。光源ユニット2は、更に、取付板220及び突出板27を有しており、突出板27は、取付板220から取付板220の厚み方向に交差する方向へ突出する。
図2Bに示すように、2つのLEDモジュール20は、取付板220の厚み方向の一面(
図2Bでは下面)に取り付けられている。一方で、点灯回路に関しては、
図3に示すように、機能ユニット25は取付板220に取り付けられているが、電源ユニット24は突出板27に取り付けられている。つまり、点灯回路の少なくとも一部(電源ユニット24)は、取付板220ではなく突出板27に取り付けられている。そのため、光源ユニット2では、光源(LEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路への影響を低減できる。この利点は、光源ユニット2を備える照明器具1においても同様である。
【0011】
1.2 構成
以下、照明器具1について、詳細に説明する。ここで、照明器具1は、造営材(例えば天井)に設置される照明器具である。なお、照明器具1は、造営材に直付けされてもよいし、造営材に埋込まれる形で設置されてもよい。
【0012】
照明器具1は、
図1に示すように、光源ユニット2と、光源ユニット2を支持する器具本体10とを備えている。
【0013】
光源ユニット2は、
図2A、
図2B、
図3、及び
図4に示すように、2つのLEDモジュール20と、透光カバー21と、取付部材22と、ユニットカバー23と、電源ユニット24と、機能ユニット25と、取付ばね26と、突出板27と、を備えている。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、
図2A及び
図2Bにおける上下方向、前後方向及び左右方向を光源ユニット2の上下方向、前後方向及び左右方向と規定する。
【0014】
取付部材22は、正方形の取付板220と、取付板220の4つの辺からそれぞれ下向きに突出する4つの側板221とを有している(
図2A及び
図2B参照)。取付板220と4つの側板221とは、亜鉛鋼板などの金属板が曲げ加工されて一体に形成されている。4つの側板221の各々は、細長い台形状に形成されている。
【0015】
2つのLEDモジュール20の各々は、長方形状の実装基板201の実装面(下面)に多数のLED200を実装して構成されている(
図4参照)。各LED200は、白色光を放射する照明用白色LEDである。もちろん、各LED200は、照明用白色LED以外であってもよい。これら複数のLED200は、実装基板201の実装面に格子状に配置され、実装面に形成されている配線導体(銅はく)を介して互いに電気的に接続されている。また、各実装基板201の実装面には、配線導体を介して各LED200と電気的に接続されたレセプタクルコネクタ202が実装されている。レセプタクルコネクタ202は、電源ユニット24の出力線に結線されたプラグコネクタと抜き差し可能に接続される。2つのLEDモジュール20は、取付板220の下面に、左右方向に間隔を空けて並ぶようにして、ねじ止めにより取り付けられる(
図4参照)。
【0016】
上述したように、光源ユニット2では、電源ユニット24と機能ユニット25とが、光源(2つのLEDモジュール20)を点灯させる点灯回路を構成する。
【0017】
電源ユニット24は、光源(2つのLEDモジュール20)に電力を供給するように構成される。より詳細には、電源ユニット24は、外部電源(例えば商用交流電源)から得た電力により光源(2つのLEDモジュール20)を点灯させる機能を有する。また、電源ユニット24は、機能ユニット25からの制御信号に応じて、光源(2つのLEDモジュール20)の光出力を調整する機能を有する。具体的には、電源ユニット24は、プリント配線板241に電子部品が実装されて構成された電源回路と、この電源回路を収容するケース240とを有している(
図3参照)。電源回路は、入力コネクタ242、整流器、力率改善回路、降圧型のDC/DCコンバータ、出力コネクタ243、制御用コネクタなどを備える。入力コネクタ242は、後述する第1端子台14を介して電源線140と電気的に接続される。電源回路は、入力コネクタ242から入力する交流電力を直流電力に変換した後、変換後の直流電力を出力コネクタ243から電線(出力線)を介して出力する。直流電力は、出力線の先端に結線されたプラグコネクタ及びレセプタクルコネクタ202を介して各LEDモジュール20の各LED200に供給される。また、電源回路は、機能ユニット25から制御用コネクタに入力される制御信号に応じて、出力コネクタ243から出力する直流電力を増減し、LEDモジュール20の光出力を調整(調光)するように構成されている。
【0018】
プリント配線板241は、長尺の矩形平板状の絶縁基板の部品面に配線導体(銅はく)が形成されている。プリント配線板241の表面に、入力コネクタ242、出力コネクタ243、制御用コネクタ、平滑コンデンサ、チョークコイルなどの、いわゆるリード部品が実装される。そして、プリント配線板241のはんだ面に電源回路を構成している電子部品のうちの表面実装部品が実装される。ただし、入力コネクタ242及び制御用コネクタは、プリント配線板241の長手方向の一端に実装され、出力コネクタ243は、プリント配線板241の長手方向の他端に実装されている。ケース240は、
図2A及び
図3に示すように、金属製の板材によって長尺の箱状に形成されている。ケース240は、入力コネクタ242及び出力コネクタ243を露出するようにしてプリント配線板241を内部に収容している。
【0019】
機能ユニット25は、プリント回路と、プリント回路を収納するハウジング250とを有する(
図3参照)。プリント回路は、入力端子台251を有する。入力端子台251は、後述する第2端子台15から引き出された信号線150と電気的に接続される。プリント回路は、例えば、信号線150を介して入力端子台251に入力される制御信号を、電源ユニット24に対応した制御信号に変換するように構成される。ただし、機能ユニットは、電波を媒体とする制御信号(無線信号)を電気信号に変換するように構成されてもよい。
【0020】
透光カバー21は、
図2A、
図2B、
図3、及び
図4に示すように、正方形状の底部210と、底部210の周縁から上向きに立ち上がる周壁部211と、周壁部211の上端に設けられた4つの爪部212とを有している。底部210と周壁部211と4つの爪部212は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって一体に形成される。また、少なくとも底部210及び周壁部211は、その表面にシボ加工が施されることによって光を拡散するように構成される。あるいは、少なくとも底部210及び周壁部211は、合成樹脂材料に拡散剤が混入されることによって光を拡散するように構成されてもよい。各爪部212は鈎形に形成されて周壁部211の上端における長手方向(前後方向又は左右方向)の中央から上向きに突出している。
【0021】
透光カバー21は、取付部材22の4つの側板221で囲まれた領域内に周壁部211を収めるようにして取付部材22に取り付けられる(
図4参照)。ここで、取付部材22の取付板220において、透光カバー21の4つの爪部212と対応する位置、すなわち、取付板220の4つの辺における長手方向の中央に貫通孔が1つずつ設けられている。各爪部212は、取付板220の下から上に向かって対応する貫通孔に挿通され、取付板220の上面における貫通孔の縁に引っ掛かる(
図2A及び
図2B参照)。その結果、透光カバー21は、側板221の内側に周壁部211を収めるようにして取付部材22の取付板220に取り付けられる。
【0022】
取付ばね26は、光源ユニット2を器具本体10に取り付けるために使用される取付具である。取付ばね26は、コイル部260と、2本の腕部と、端末部263とを有するねじりコイルばねで構成されている。2本の腕部のうちで長い方の腕部を第1腕部261と呼び、短い方の腕部を第2腕部と呼ぶ。第1腕部261は、引掛片264と、第1腕片265と、第2腕片266とを有している。第1腕片265は、コイル部260の端末からコイル部260の径方向(
図3の左方向)に突出している。ただし、第1腕片265の長手方向における複数箇所(例えば、2箇所)が同じ向き(下向き)に曲げられている(
図2A参照)。引掛片264は、左右方向から見てU字状に形成され、長手方向の一端で第1腕片265の先端とつながり、長手方向の他端で第2腕片266の先端とつながっている(
図3参照)。第2腕片266の後端は、端末部263とつながっている。ただし、第2腕片266の長手方向における複数箇所(例えば、2箇所)が同じ向き(下向き)に曲げられている。端末部263は、第2腕片266の後端から引掛片264とほぼ平行に突出している。第2腕部は、コイル部260の端末から第1腕部261とは反対の方向(
図3の右方向)に突出している。
図3では、第2腕部は、ユニットカバー23で隠れている。
【0023】
ユニットカバー23は、
図2A及び
図3に示すように、平坦部230と、湾曲部231と、3つの第1取付部232と、第2取付部235とを有している。なお、平坦部230と、湾曲部231と、3つの第1取付部232と、第2取付部235とは、亜鉛鋼板などの金属板によって一体に構成されている。
【0024】
平坦部230は、平板状に形成されている。平坦部230の後端(
図3における下端)に湾曲部231が繋がっている。湾曲部231は、平坦部230の後端から上方へ突出するように湾曲している。ただし、湾曲部231の前半部分は平坦部230から離れるにつれて緩やかに湾曲し、湾曲部231の後半部分は湾曲部231の頂点から下方に向かって急激に湾曲している(
図2A参照)。3つの第1取付部232は、平坦部230の前端(
図3における上端)と、平坦部230の右端(
図3における左端)と、湾曲部231の後端(
図3における下端)とに1つずつ設けられている。また、湾曲部231は、矩形の通気孔2310を有している。
【0025】
第1取付部232は、取付ばね26を取り付けるための部位である。3つの第1取付部232はほぼ同一の構成を有している。第1取付部232は、第1支持部233と、第2支持部234とを有している。第1支持部233は、幅細の板状に形成されている(
図3参照)。第1支持部233は、取付ばね26のコイル部260に挿通されてコイル部260の軸回りに回転可能にコイル部260を支持することが可能である(
図3参照)。第2支持部234は平板状に形成され、平坦部230の端縁から下向きに突出している。第2支持部234は、厚み方向に貫通する孔2340を有している(
図2A参照)。この孔2340は、取付ばね26の端末部263が挿通可能な大きさに形成されている。第2支持部234は、孔2340に挿通される端末部263を支持することが可能である。
【0026】
第2取付部235は、平坦部230の一部分が切り起こされて構成されている。第2取付部235は、機能ユニット25のハウジング250に引っ掛けられることで機能ユニット25を支持するように構成されている(
図2A及び
図3参照)。
【0027】
ユニットカバー23は、平坦部230の右端の第1取付部232に取付ばね26が取り付けられ、かつ、第2取付部235に機能ユニット25が取り付けられた状態で取付部材22の取付板220に固定される。機能ユニット25は、取付板220に直接的に取り付けられてはおらず、ユニットカバー23により間接的に取付板220に取り付けられている。そのため、光源(LEDモジュール20)での発熱によって取付板220の温度が上昇しても、機能ユニット25はこのような温度の上昇の影響を受けにくい。したがって、光源(2つのLEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路(機能ユニット25)への影響を低減できる。
【0028】
ここで、取付板220の上面には複数のねじ止め部が設けられている。各ねじ止め部は、取付板220の上面から上向きに突出した円錐台形状の突起と、突起の上面に設けられためねじとを有している。ユニットカバー23は、複数のねじ止め部の上に載せられた状態でユニットカバー23に設けられた複数のねじ挿通孔に各別に挿通された複数の固定ねじ227がねじ止め部のめねじにねじ込まれることによって取付部材22に固定される(
図3参照)。ただし、取付部材22の取付板220とユニットカバー23の平坦部230との間には、各ねじ止め部の高さ寸法に等しい空間が形成される。この空間には、第1端子台14と電源ユニット24との間の電路となる電源線や機能ユニット25と電源ユニット24との間の電路となる信号線などが収容される。つまり、ユニットカバー23は、これらの電源線や信号線を上から覆うことにより、吊りボルトなどから電源線や信号線を保護する機能を有している。なお、ユニットカバー23は取付部材22を上から覆っているが、通気孔2310を通してLEDモジュール20の温度上昇に伴って取付部材22の発する熱を湾曲部231の外(上)に逃がすことができる。
【0029】
突出板27は、取付板220から取付板220の厚み方向に交差する方向(
図3の右方向)へ突出する。本実施形態では、突出板27は、取付板220から取付板220の厚み方向に直交する方向へ突出する。より詳細には、突出板27は、一部分を取付部材22の左端縁から取付部材22の外に突出させている。この突出板27は、光源ユニット2を器具本体10に取り付けるための引掛部材としても用いられる。突出板27は、平板部270と、係止部271とを有している。ただし、平板部270と係止部271とは亜鉛鋼板などの金属板によって一体に形成されている。平板部270は、概ね矩形に形成されている。平板部270は、前後方向において、取付板220の一辺のほぼ全体に亘るように延びている。係止部271は、平板部270の4つの辺のうちの1つの辺(
図3における右辺)から下向きに突出している。係止部271の長手方向の長さ寸法は、係止部271の長手方向に沿った平板部270の長手方向の長さ寸法よりも大きい。つまり、係止部271は、突出板27において平板部270よりも幅が広い部分(幅広部)である。このような、係止部271は、その長手方向の両端に、平板部270の長手方向の両端の外に突出する突部272を有している。
【0030】
突出板27は、平板部270の短手方向(
図3における左右方向)におけるおおよそ半分の部分が取付部材22の取付板220の上面に取り付けられる。なお、平板部270は、取付板220とユニットカバー23の平坦部230との間に挟まれるようにして取付板220に固定される(
図2A及び
図3参照)。
【0031】
図3に示すように、平板部270の短手方向における残り半分の部分には電源ユニット24が取り付けられる。電源ユニット24は、突出板27の平板部270の上面における左端に、ケース240の長手方向を前後方向に一致させるようにして平板部270にねじ止めされている。また、電源ユニット24は、
図3に示すように、取付板220の厚み方向に直交する平面内において、突出板27において取付板220とは反対側(
図3の右側)に突出していない。これによって、電源ユニット24が邪魔になる可能性を低減できる。特に、突出板27を利用して光源ユニット2を器具本体10に取り付ける際に電源ユニット24が邪魔になる可能性を低減できる。
【0032】
このように、点灯回路の一部である電源ユニット24は、取付板220ではなく、突出板27に取り付けられている。そのため、2つのLEDモジュール20での発熱によって取付板220の温度が上昇しても、電源ユニット24はこのような温度の上昇の影響を受けにくい。したがって、光源(2つのLEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路(電源ユニット24)への影響を低減できる。
【0033】
また、取付板220と突出板27は別体であり、突出板27は取付板220に固定される。そのため、取付板220と突出板27が一体である場合に比べれば、取付板220から突出板27への熱の伝達を抑制でき、光源(2つのLEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路(電源ユニット24)への影響を低減できる。
【0034】
また、2つのLEDモジュール20は取付板220の下面側にあり、電源ユニット24は突出板27の平板部270の上面側にある。つまり、光源(2つのLEDモジュール20)と点灯回路の少なくとも一部(電源ユニット24)とは取付板220に対して互いに反対側に位置する。そのため、光源(LEDモジュール20)と点灯回路(電源ユニット24及び機能ユニット25)とが取付板220に対して同じ側にある場合に比べて、光源(LEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路(電源ユニット24)への影響を低減できる。
【0035】
また、2つのLEDモジュール20は、取付板220の厚み方向に直交する平面内において、取付板220の内側に位置している(
図4参照)。つまり、2つのLEDモジュール20は、取付板220の厚み方向において、電源ユニット24とは対向していない。そのため、2つのLEDモジュール20で発生した熱が電源ユニット24に伝わることを更に抑制できる。つまり、光源(2つのLEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路(電源ユニット24)への影響を更に低減できる。
【0036】
器具本体10は、
図5A及び
図5Bに示すように、箱状であり、一面(下面)に、凹部18を有している。凹部18は、光源ユニット2を光源(2つのLEDモジュール20)が露出するように収容する(
図1参照)。
【0037】
器具本体10は、
図5A及び
図5Bに示すように、造営材(天井)に取り付けられる本体部11と、本体部11に着脱可能に結合されて本体部11を覆う本体カバー12とを有している。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、
図5A及び
図5Bにおける上下方向、前後方向及び左右方向を器具本体10の上下方向、前後方向及び左右方向と規定する。
【0038】
本体部11は、亜鉛鋼板などの金属材料により、下面が開放された浅い箱状に形成されている。なお、上下方向から見た本体部11の外形は正方形である。本体部11の底面の中央に円形の電源孔110が設けられている。
図6に示すように、本体部11の底面における電源孔110の近傍に第1端子台14と第2端子台15が配置されている。第1端子台14は電源孔110に挿通される電源ケーブル16と電気的に接続される。また第2端子台15は電源孔110に挿通される信号ケーブルと電気的に接続される。さらに第1端子台14から引き出された電源線140の先端にプラグコネクタ17が取り付けられている。なお、第2端子台15からは信号線150が引き出されている。
【0039】
本体部11の底面には複数のボルト挿通孔111も設けられている(
図5A参照)。これら複数のボルト挿通孔111は、長軸の方向を本体部11の前後方向に一致させた長円形に形成されている。本体部11は、これら複数のボルト挿通孔111のうちの少なくとも2つのボルト挿通孔111に挿通される吊りボルトにナットが締め付けられることによって天井に取り付けられる。
【0040】
更に、
図6に示すように、本体部11の底面には4つの引掛ばね13が設けられている。各引掛ばね13は、コイル部130と2本の腕部とを有するねじりコイルばねで構成されている。2本の腕部のうちで長い方の腕部を第1腕部131と呼び、短い方の腕部を第2腕部132と呼ぶ。第1腕部131の先端は鉤形に曲げられている(
図5B参照)。
【0041】
各引掛ばね13は、金具133によって本体部11に取り付けられている(
図5B参照)。金具133は、引掛ばね13のコイル部130を、コイル部130の軸回りに回転可能かつコイル部130の軸方向に移動可能に支持するように構成されている。
【0042】
4つの引掛ばね13のうちの2つの引掛ばね13は、本体部11の底面において電源孔110の前方に左右方向に並べて取り付けられている。また、4つの引掛ばね13のうちの残り2つの引掛ばね13は、本体部11の底面において電源孔110の後方に左右方向に並べて取り付けられている(
図6参照)。ただし、左右方向に並ぶ2つの引掛ばね13は、各々の第2腕部132同士を隣り合わせるように配置されている。
【0043】
本体カバー12は、亜鉛鋼板などの金属材料により、上下方向から見た形状が正方形である開口部120を有する枠状に形成されている。開口部120は、光源ユニット2の光源(2つのLEDモジュール20)を外部に露出させるために設けられている。なお、本体カバー12における開口部120の外側の部分(第1部分121)が開口部120を底面(上底)とする正四角錐台の錐体面となる形状に形成されている。さらに、本体カバー12における第1部分121の外側の部分(第2部分122)が第1部分121の周縁を底面(上底)の四辺とする正四角錐台の錐体面となる形状に形成されている。本体カバー12において、第1部分121及び第2部分122の下面は白色の塗料で塗装されている。
【0044】
本体カバー12は、
図5B、
図6、
図7及び
図10に示すように、開口部120の4つの縁のそれぞれから上向き(本体部11に近付く向き)に突出する突壁(第1~第4の突壁123~126)を有している。すなわち、第1の突壁123は開口部120の前方の縁から突出し、第3の突壁125は開口部120の後方の縁から突出し、第2の突壁124は開口部120の右方の縁から突出し、第4の突壁126は開口部120の左方の縁から突出している。つまり、第1の突壁123と第3の突壁125が開口部120を挟んで前後方向に対向し、第2の突壁124と第4の突壁126が開口部120を挟んで左右方向に対向している。第1~第4の突壁123~126は、それぞれ矩形の板状であり、開口部120を囲んでいる。器具本体10では、本体部11の底面と、本体カバー12の開口部120と、第1~第4の突壁123~126とによって、凹部18が構成される。
【0045】
第1の突壁123及び第3の突壁125のそれぞれに2つの引掛部(ばね引掛部)128が設けられている(
図5B及び
図10参照)。第1の突壁123において、2つの引掛部128は、第1の突壁123の長手方向(左右方向)の両側に位置している。第3の突壁125において、2つの引掛部128は、第3の突壁125の長手方向(左右方向)の両側に位置している。本体カバー12は、本体部11が有する4つの引掛ばね13の第1腕部131が各引掛ばね13に対応する引掛部128に引っ掛けられることにより、各引掛ばね13のばね力によって本体部11と結合される(
図5B及び
図6参照)。
【0046】
また、第2の突壁124の長手方向(前後方向)の中央に引掛部(支持部)127が設けられている(
図7参照)。引掛部127は、
図7に示すように、第2の突壁124を厚み方向(左右方向)に貫通する逆U字状の貫通孔(第2取付孔)1271を有している。第2取付孔1271は、光源ユニット2の取付ばね26を通すことができるように形成されている。
【0047】
第4の突壁126の上下方向の寸法は、第1~第3の突壁123~125の上下方向の寸法よりも小さい(
図7及び
図10参照)。これによって、本体部11の底面と第4の突壁126との間に隙間19が形成されている(
図7参照)。隙間19は、前後方向の寸法が、突出板27の係止部271よりも大きい。また、隙間19は、上下方向の寸法が、電源ユニット24よりも大きい。つまり、隙間19は、突出板27の係止部271及び平板部270を電源ユニット24と共に通すことができる大きさである。
【0048】
また、第4の突壁126は、その長手方向の両側の端部1260の高さ寸法よりも、両側の端部1260を除く部分(引掛部129)の高さ寸法が小さくなるように形成されている。なお、引掛部129の長手方向の両端に、下向きに凹んだ凹部1290がそれぞれ設けられている(
図7参照)。第4の突壁126の両方の端部1260間の空間が第1取付孔1261となる。第1取付孔1261は、光源ユニット2の突出板27の少なくとも一部を通すように形成されている。ただし、第1取付孔1261は、前後方向の寸法が、突出板27の平板部270よりも大きいが、係止部271よりも小さい。つまり、平板部270は第1取付孔1261を通れる大きさであるが、係止部271は第1取付孔1261を通れない大きさである。したがって、平板部270を第1取付孔1261内に配置した際には、突出板27が第1取付孔1261から抜けることが係止部271によって抑制される。
【0049】
器具本体10では、第2の突壁124及び第4の突壁126が、凹部18を挟んで対向する一対の側壁を構成している。そして、第2の突壁124(一対の側壁の一方)は取付ばね26を通す第2取付孔1271を有し、第4の突壁126(一対の側壁の他方)は突出板27を通す第1取付孔1261を有している。
【0050】
1.3 施工作業
次に、照明器具1を天井に施工する作業の一例について説明する。まず、施工作業を行う作業者は、本体部11の電源孔110に電源ケーブル16および信号ケーブルを挿通した後、ボルト挿通孔111に挿通した吊りボルトにナットを締め付けることで本体部11を天井に取り付ける。また、作業者は、電源孔110から引き込んだ電源ケーブル16を第1端子台14に結線するとともに電源孔110から引き込んだ信号ケーブルを第2端子第15に結線する。
【0051】
続いて作業者は、本体部11に本体カバー12を取り付ける。作業者は、本体部11の4つの引掛ばね13のうちの1つの引掛ばね13の第1腕部131を下に引張り、本体カバー12の4つの引掛部128のうちの対応する1つに第1腕部131の先端を引っ掛ける。作業者は、残り3つの引掛ばね13の第1腕部131の先端をそれぞれ対応する引掛部128に1つずつ順番に引っ掛ける。それから、作業者は、本体カバー12を本体部11に近付けるように上に持ち上げる。各引掛ばね13の第1腕部131は、各引掛部128に引っ掛かったままで上向きに変位(回転)する。そして、本体部11の下端縁が本体カバー12の第1部分121の上面に当たると、4つの引掛部128に引っ掛けられた4つの引掛ばね13のばね力によって本体部11と本体カバー12との結合状態が維持される(
図5B参照)。
【0052】
上述のような手順で器具本体10が天井に取り付けられる。続いて、器具本体10に光源ユニット2を取り付ける手順を説明する。
【0053】
作業者は、
図9に示すように、開口部120から第4の突壁126と本体部11の底面との間の隙間19に突出板27の係止部271を挿入した後、第4の突壁126の両側の端部1260に係止部271の両側の突部272を引っ掛ける。これによって、突出板27の平板部270を第1取付孔1261に通す。上述したように、第1取付孔1261は、前後方向の寸法が、突出板27の平板部270よりも大きいが、係止部271よりも小さい。そのため、突出板27は、第1取付孔1261から抜け難くなっている。ここで、突出板27には電源ユニット24が取り付けられている。しかし、電源ユニット24は、取付板220の厚み方向に直交する平面内において、突出板27において取付板220とは反対側に突出していない。そのため、突出板27を第1取付孔1261に通す際に電源ユニット24が邪魔になり難い。なお、
図9では、単に図面の簡略化のためだけに、器具本体10の構成要素を一部省略している。
【0054】
その結果、
図8に示すように、光源ユニット2を器具本体10に仮吊りすることができる。作業者は、光源ユニット2を器具本体10に仮吊りさせた状態で第1端子台14の電源線140及び第2端子台15の信号線150と電源ユニット24の結線作業を行う。結線作業の完了後、作業者は、第2の突壁124に設けられた引掛部127の貫通孔(第2取付孔)1271に取付ばね26の第1腕部261を挿入した後、光源ユニット2を持ち上げて本体カバー12の開口部120内に収める。光源ユニット2が開口部120内に収められると、取付ばね26の第1腕部261が第2の突壁124の引掛部127に引っ掛かる。また、突出板27の係止部271が開口部120から離れる向きに移動し、第4の突壁126に設けられた引掛部129に突出板27が引っ掛けられる(
図10参照)。つまり、取付ばね26が引掛部127で支持され、突出板27が引掛部129で支持される。その結果、光源ユニット2は、1つの取付ばね26と突出板27とによって器具本体10(本体カバー12)に支持される。
【0055】
このように、器具本体10は、光源ユニット2の突出板27及び取付ばね26が第1取付孔1261及び第2取付孔1271にそれぞれ挿通された状態で光源ユニット2を支持する。そのため、光源ユニット2が器具本体10に安定的に支持される。また、突出板27は、
図11に示すように、凹部18内ではなく、器具本体10の本体部11と本体カバー12の第1部分121及び第2部分122とで囲まれた空間内(つまり、器具本体10内)に位置する。これによって、突出板27に配置されている電源ユニット24は、凹部18内ではなく器具本体10内に収容される。これによって、光源(LEDモジュール20)で発生した熱により熱せられた空気から電源ユニット24を保護でき、光源(LEDモジュール20)で発生した熱の点灯回路への影響を更に低減できる。
【0056】
以上のような手順で照明器具1の施工作業が完了する。
【0057】
ここで、本体部11と本体カバー12を結合した器具本体10に比べて、本体部11及び本体カバー12の方が軽量である。そのため、上述のように、本体部11と本体カバー12が別々に施工可能であれば、施工の手順は増えるものの作業者の作業負担の軽減を図ることができる。さらに、天井に取り付けられた器具本体10に対して光源ユニット2が取り付けられる。その結果、照明器具1は、施工作業の作業性の向上を図ることが可能である。
【0058】
さらに、光源ユニット2が本体カバー12に取り付けられるので、光源ユニット2が本体部11に取り付けられる場合と比較して、本体カバー12と光源ユニット2との位置関係のばらつきの抑制を図ることができる。その結果、照明器具1は、本体カバー12と光源ユニット2との位置関係のばらつきに起因した外観品質低下の抑制を図ることができる。
【0059】
2.変形例
以上説明した実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
【0060】
また、照明器具1は、天井以外の造営材(例えば、壁など)に直付けされる照明器具、あるいは、造営材(例えば、天井又は壁)に埋め込まれる埋込型の照明器具であってもよい。
【0061】
また、光源ユニット2は、必ずしも、透光カバー21及びユニットカバー23を備えていなくてもよい。
【0062】
また、LEDモジュール20の数は特に限定されず、光源も、LEDを利用した光源でなくてもよい。
【0063】
また、点灯回路は、少なくとも光源を点灯させる機能を有する回路であればよく、光源の明るさを調節する機能は任意の機能である。また、点灯回路は、任意の機能として、特定のイベント時(例えば人体の検知時や、周囲が暗くなったとき)に光源を点灯又は消灯させる機能などを有していてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、電源ユニット24が突出板27に取り付けられているが、機能ユニット25が突出板27に取り付けられてもよい。要するに、点灯回路において熱から保護したい部分を突出板27に取り付ければよい。熱から保護したい部分としては、電源ユニット24及び機能ユニット25に加えて、センサ、端子台、通信ユニット、スイッチ、電池などが挙げられる。センサの例としては、人感センサ及び明るさセンサが挙げられる。センサは、上述したような特定のイベントを検知するために使用され得る。端子台は、例えば、点灯回路を構成する装置やユニット間の接続や、外部装置との接続に使用され得る。通信ユニットの例としては、無線通信ユニット、赤外線通信ユニット、及び光通信ユニットが挙げられる。通信ユニットは、点灯回路と外部装置との通信に用いられ得る。これによって、点灯回路の遠隔制御等が可能になる。スイッチの例としては、電磁リレー及び半導体スイッチング素子が挙げられる。スイッチは、例えば、LEDモジュール20の点灯、消灯、調光に使用され得る。電池は、一次電池と二次電池とのいずれであってもよい。電池は、例えば、停電時等の非常時でも点灯回路を動作可能とするために使用され得る。
【0065】
あるいは、電源ユニット24及び機能ユニット25の両方が突出板27に取り付けられてもよい。つまり、点灯回路の一部ではなく、点灯回路の全てが突出板27に取り付けられていてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、電源ユニット24が突出板27の平板部270の上面に配置され、これによって、LEDモジュール20と電源ユニット24とは取付板220に対して互いに反対側に位置している。しかしながら、電源ユニット24は、平板部270の下面側に配置されていてもよい。つまり、光源(LEDモジュール20)と点灯回路の少なくとも一部(電源ユニット24)とは取付板220に対して同じ側に位置してもよい。
【0067】
また、取付部材22は、必ずしも4つの側板221を備えている必要はない。取付板220は、必ずしも正方形である必要はなく、長方形、円形、多角形などの他の形状であってもよい。
【0068】
また、光源ユニット2は、取付ばね26とは異なる形状の取付具を有していてもよい。取付具は、例えば、取付板220から突出板27とは反対の方向へ突出する突起であってもよい。
【0069】
また、突出板27は、必ずしも係止部271を備えている必要はない。平板部270は、点灯回路の少なくとも一部を支持できるような大きさ、形状であればよく、特にその形状は限定されない。また、突出板27は、取付板220と一体に形成されていてもよい。
【0070】
また、器具本体10において、本体部11及び本体カバー12の形状は、上記実施形態の形状に限定されない。例えば、上記実施形態の本体部11及び本体カバー12は上下方向から見た外形が正方形であるが、円形であってもよいし、矩形などの多角形であってもよい。特に、本体カバー12の形状は上述したような2つの錐体面を組み合わせた形状に限定されない。例えば、本体カバー12は平板状であってもかまわない。また、本体カバー12において、第1の突壁123及び第3の突壁125は必須ではない。また、本体カバー12において、第1部分121及び第2部分122の下面は白色の塗料で塗装されていなくてもよい。
【0071】
また、本体部11と本体カバー12とは必ずしも引掛ばね13を利用して結合されていなくてもよい。例えば、引掛ばね13の代わりにねじを用いてもよい。あるいは、本体部11と本体カバー12とは一体に形成されていてもよい。
【0072】
3.態様
以上述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の光源ユニット(2)は、光源(20)と、前記光源(20)を点灯させる点灯回路(24、25)と、取付板(220)と、突出板(27)と、を備える。前記取付板(220)は、厚み方向の一面に前記光源(20)が取り付けられる。前記突出板(27)は、前記取付板(220)から前記取付板(220)の厚み方向に交差する方向へ突出する。前記点灯回路(24、25)の少なくとも一部は、前記突出板(27)に取り付けられる。第1の態様によれば、光源(20)で発生した熱の点灯回路(24、25)への影響を低減できる。
【0073】
第2の態様の光源ユニット(2)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記光源(20)と前記点灯回路(24、25)の前記少なくとも一部とは前記取付板(220)に対して互いに反対側に位置する。第2の態様によれば、光源(20)と点灯回路(24、25)とが取付板(220)に対して同じ側にある場合に比べて、光源(20)で発生した熱の点灯回路(24、25)への影響を低減できる。
【0074】
第3の態様の光源ユニット(2)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記取付板(220)と前記突出板(27)は別体であり、前記突出板(27)は前記取付板(220)に固定される。第3の態様によれば、取付板(220)と突出板(27)が一体である場合に比べれば、取付板(220)から突出板(27)への熱の伝達を抑制でき、光源(20)で発生した熱の点灯回路(24、25)への影響を低減できる。第3の態様においては、更に、前記突出板(27)は、前記取付板(220)における前記厚み方向の一面とは反対側の面に固定されることが好ましい。この場合、取付板(220)から突出板(27)への熱の伝達を更に抑制できる。
【0075】
第4の態様の光源ユニット(2)は、第1~第3の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記点灯回路(24、25)の前記少なくとも一部は、前記光源(20)に電力を供給する電源ユニット(24)である。第4の態様によれば、光源(20)で発生した熱の点灯回路(24、25)への影響を更に低減できる。
【0076】
第5の態様の光源ユニット(2)は、第1~第4の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記点灯回路(24、25)の前記少なくとも一部は、前記取付板(220)の前記厚み方向に直交する平面内において、前記突出板(27)において前記取付板(220)とは反対側に突出しない。第5の態様によれば、点灯回路の少なくとも一部が邪魔になる可能性を低減できる。
【0077】
第6の態様の光源ユニット(2)は、第1~第5の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記光源(20)は、前記取付板(220)の前記厚み方向に直交する平面内において、前記取付板(220)の内側に位置する。第6の態様によれば、光源(20)で発生した熱が点灯回路の少なくとも一部に伝わることを更に抑制できる。したがって、光源(20)で発生した熱の点灯回路(24、25)への影響を更に低減できる。
【0078】
第7の態様の照明器具(1)は、第1~第6の態様のいずれか一つの光源ユニット(2)と、前記光源ユニット(2)を支持する器具本体(10)と、を備える。第7の態様によれば、光源(20)で発生した熱の点灯回路(電源ユニット24、機能ユニット25)への影響を低減できる。
【0079】
第8の態様の照明器具(1)は、第7の態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記光源ユニット(2)は、更に、前記取付板(220)から前記突出板(27)とは反対の方向へ突出する取付具(26)を備える。前記器具本体(10)は、前記光源ユニット(2)を前記光源(20)が露出するように収容する凹部(18)と、前記凹部(18)を挟んで対向する一対の側壁(124,126)と、を有する。前記一対の側壁(124,126)の一方は前記突出板(27)の少なくとも一部を通す第1取付孔(1261)を有し、他方は前記取付具(26)を通す第2取付孔(1271)を有する。前記器具本体(10)は、前記光源ユニット(2)の前記突出板(27)及び前記取付具(26)が前記第1取付孔(1261)及び前記第2取付孔(1271)にそれぞれ挿通された状態で前記光源ユニット(2)を支持する。第8の態様によれば、光源ユニット(2)が器具本体(10)に安定的に支持される。
【0080】
第9の態様の照明器具(1)は、第8の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記突出板(27)は、平板部(270)と、係止部(271)と、を有する。前記平板部(270)は、前記点灯回路(電源ユニット24、機能ユニット25)の前記少なくとも一部が取り付けられ前記第1取付孔(1261)を通れる大きさである。前記係止部(271)は、前記平板部(270)における前記取付板(220)とは反対側の端に設けられ前記第1取付孔(1261)を通れない大きさである。第9の態様によれば、突出板(27)が第1取付孔(1261)から抜けることが係止部(271)によって抑制される。そのため、突出板(27)によって光源ユニット(2)を器具本体(10)に仮吊りすることができる。
【0081】
第10の態様の照明器具(1)は、第8又は第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記器具本体(10)は、箱状であり、一面に前記凹部(18)を有する。前記点灯回路(電源ユニット24、機能ユニット25)の前記少なくとも一部は前記突出板(27)が前記第1取付孔(1261)に挿通された状態で前記器具本体(10)内に収容される。第10の態様によれば、光源(20)で発生した熱により熱せられた空気から点灯回路(24、25)を保護でき、光源(20)で発生した熱の点灯回路(24、25)への影響を更に低減できる。
【符号の説明】
【0082】
1 照明器具
10 器具本体
18 凹部
124 第2の突壁(側壁)
126 第4の突壁(側壁)
1261 第1取付孔
1271 第2取付孔
2 光源ユニット
20 光源
24 電源ユニット(点灯回路)
25 機能ユニット(点灯回路)
26 取付具(取付ばね)
27 突出板(引掛部材)
220 取付板
270 平板部
271 係止部(幅広部)