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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】便器装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/02 20060101AFI20241011BHJP
   E03D 5/10 20060101ALI20241011BHJP
   E03D 9/00 20060101ALI20241011BHJP
【FI】
E03D11/02 Z
E03D5/10
E03D9/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020148782
(22)【出願日】2020-09-04
(65)【公開番号】P2022043485
(43)【公開日】2022-03-16
【審査請求日】2023-07-24
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 健太
(72)【発明者】
【氏名】嵐 謙次郎
(72)【発明者】
【氏名】杉園 達馬
(72)【発明者】
【氏名】松尾 隆史
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-056046(JP,A)
【文献】特開平11-140940(JP,A)
【文献】特開2013-072221(JP,A)
【文献】特開2020-066889(JP,A)
【文献】特開2002-291654(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 1/00-7/00,11/00-13/00
E03D 9/00-9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボウル部と、
該ボウル部の底部に溜め水を形成する排水トラップ部と、
前記ボウル部に洗浄水を供給する給水部と、
便器洗浄動作に対応した、前記ボウル部内の溜め水の水位変動に関する洗浄時パターンデータをすくなくとも含む適正水位時系列プロファイルデータを記憶した記憶部と、
前記ボウル部内の溜め水の水位を検知する水位検知部と、
該水位検知部により検知された水位データを前記適正水位時系列プロファイルデータと比較して水位が正常であるかどうかを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を報知する報知部と、を備え、
前記水位検知部で検知した水位データを蓄積し、その蓄積データにもとづき、前記適正水位時系列プロファイルデータが更新されることを特徴とする便器装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記適正水位時系列プロファイルデータは、洗浄後の待機時パターンデータを、前記洗浄時パターンデータに連続するように備えていることを特徴とする便器装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記水位検知部は、非接触型センサとされることを特徴とする便器装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記非接触型センサは電波式センサとされ、前記ボウル部の溜め水の水位より上方の位置に取りつけられていることを特徴とする便器装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記電波式センサは、前記ボウル部の上部に配されたリムの内部に配設されており、ボウル部内における水位が略ゼロの状態から略満水の状態までを検知可能としたことを特徴とする便器装置。
【請求項6】
請求項3において、
前記非接触型センサは静電容量式センサとされ、前記ボウル部の外側に取りつけられていることを特徴とする便器装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記静電容量式センサは、前記ボウル部の上部に配されたリムの直下から、前記ボウル部の底面までの範囲内に取り付けられていることを特徴とする便器装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項において、
前記判定部が異常と判定した場合に、該異常の種類におうじた対処動作を実行する対処部を備えていることを特徴とする便器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水トラップ部を備えた便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の便器装置には、排水管の詰まりを検知するために、水位検知部(センサ)で検知したボウル部内の溜め水の水位を設定値(上限値)と比較し、設定値を超えた場合に異常であると判断するものが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平03-224925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、水位の上限値との比較だけでは詰まりの判断として不十分な場合もある。ようするに、詰まりが発生したときには、あるいは発生しそうな状態になったときには、水位に種々の現象が起こり得るため、その現象を正しく判断する必要がある。
【0005】
特に、便器洗浄時には水位は短時間の間に大きく上下するので、その間の水位変化の波形で異常を判断することも可能である。例えば、便器洗浄時の波形には、洗浄水の供給直後の水位のピークが高すぎることや、待機時の水位に戻るまでの時間が長すぎることなどの異常を判断するための要素が複数含まれている。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、排水管の詰まりなどの異常を種々の観点から判定することができる便器装置を提供することにある。また、便器を使用しない待機時においては、溜め水の蒸発などで封水損失が起こるおそれがあるが、その発生を発生タイミングで、あるいは事前に検出できるようにすることも本発明の目的に含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の便器装置はボウル部と、該ボウル部の底部に溜め水を形成する排水トラップ部と、前記ボウル部に洗浄水を供給する給水部と、便器洗浄動作に対応した、前記ボウル部内の溜め水の水位変動に関する洗浄時パターンデータをすくなくとも含む適正水位時系列プロファイルデータを記憶した記憶部と、前記ボウル部内の溜め水の水位を検知する水位検知部と、該水位検知部により検知された水位データを前記適正水位時系列プロファイルデータと比較して水位が正常であるかどうかを判定する判定部と、前記判定部の判定結果を報知する報知部と、を備え、前記水位検知部で検知した水位データを蓄積し、その蓄積データにもとづき、前記適正水位時系列プロファイルデータが更新されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の便器装置は上述した構成とされているため、排水管の詰まりなどの異常を種々の観点から判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)(b)は、本発明の一実施形態に係る便器装置の2例を示す概略縦断面図である。
図2】同便器装置の基本ブロック図である。
図3】洗浄動作時の排水トラップ部の動作に対応した水位遷移を示すタイムチャートである。
図4】(a)(b)は、同便器装置の異常判定を説明するためのグラフである。
図5】(a)は洗浄動作時の水位遷移を示す簡易タイムチャート、(b)は(a)における水位上昇部の図、(c)は(a)における水位下降部の図である。
図6】(a)~(f)適正水位時系列プロファイルデータの更新を説明するためのタイムチャートである。
図7】待機時の水位遷移を示す簡易タイムチャートである。
図8】本発明の他の実施形態に係る便器装置(小便器)の一例を示す概略縦断面図である。
図9】同便器装置(小便器)の他の例を示す概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
まず、図1図8および図9に示した実施形態に係る便器装置1、1A、1Bの基本構成について記述する。
【0011】
本実施形態に係る便器装置1、1A、1Bは、ボウル部13と、ボウル部13の底部13bに溜め水3を形成する排水トラップ部15aと、ボウル部13に洗浄水を供給する給水部14とを備える。便器装置1、1A、1Bはさらに、便器洗浄動作に対応した、ボウル部13内の溜め水3の水位変動に関する洗浄時パターンデータをすくなくとも含む適正水位時系列プロファイルデータ31(以下、プロファイルデータ31という)を記憶した記憶部30を備える。また便器装置1、1A、1Bは、ボウル部13内の溜め水3の水位を検知する水位検知部17、17Aを備える。また便器装置1、1A、1Bは、水位検知部17、17Aにより検知された水位データをプロファイルデータ31と比較して水位が正常であるかどうかを判定する判定部21をさらに備える。また便器装置1、1Aは、その判定部21の判定結果を報知する報知部26をも備える。
【0012】
ここで、判定部21が判定するための水位データは、水位検知部17、17Aが所定のサンプリング周期にもとづき収集した時系列データであり、水位を縦軸、時間を横軸などとして表現できるグラフデータ(タイムチャート)である(図3参照)。判定部21が実施する、プロファイルデータ31を用いた判定は、水位の比較によるものだけではなく、例えば経過時間の比較など種々のチェックを含んでもよい。
【0013】
なお、便器装置1、1A、1Bの実施形態として、図1に示した洋風便器装置1に関する実施形態と、図8および図9に示した小便器装置1A、1Bに関する実施形態とを例示した。
【0014】
つぎに、第1の実施形態として図1図3に示した便器装置(洋風便器装置)1の詳細について説明する。
【0015】
洋風便器装置1は、トイレ空間内の壁などに固定される腰掛式の便器装置1である。この便器装置1の便器本体10は、上方に向けて開口したボウル部13がスカート部11に囲まれるように内装され、ボウル部13の上側にはボウル部13の開口に対し起倒自在とした、相互に同一の回転軸の便座(不図示)、便蓋12を備えている(図1参照)。
【0016】
スカート部11の内部空間には、ボウル部13の後部に設けた給水口13cからボウル部13内に洗浄水を供給しボウル部13内を洗浄する便器洗浄部が配されている(図1参照)。この便器洗浄部は、給水機構14と排水機構15とを有する(図1および図2参照)。
【0017】
給水機構14は、水道管(不図示)から供給される洗浄水をボウル部13に給水口13cを通じて供給する洗浄水供給路14bと、ボウル部13への給水を供給または遮断する給水弁14aとを備えた給水部14よりなる。
【0018】
排水機構15は、ボウル部13の底部13bより後方に延びるように接続された筒状の排水トラップ部15aを駆動機構16によって回動させて排水状態と封水状態とを切り替え可能とした機械式排水機構とされている。
【0019】
駆動機構16は、モーター等の駆動部16a(図2参照)と、この駆動部16aによってアーム軸回りに一端部が回転自在に保持され、他端部の連結部が排水トラップ部15aの排出口側の端部15bに連結された駆動アーム16b(図1参照)とを備えている。
【0020】
なお、排水機構15としては、このような機械式の構成のものに限らず、サイホン式やサイホンゼット式、サイホンボルテックス式などの他の排水機構を採用するようにしてもよい。
【0021】
また図例では、洋風便器装置1として、水洗タンク(ロータンク)を備えていない、水道直結式のタンクレスタイプとした例を示しているが、水洗タンクを備えた構成のものであってもよい。
【0022】
図2に示すように、本便器装置1は、CPUやMPUなどのプロセッサ20で構成される中央処理ユニットを備えている。このプロセッサ20は、各種プログラムを実行しながら、各部を制御し、各部より信号を入力し、さらに種々の情報処理を行う。
【0023】
本便器装置1はさらに、静電容量式センサで構成された水位検知部17、人が操作することでプロセッサ20に対し種々の信号を出力する操作部25、装置の異常や状態、ガイダンスを報知する報知部26を備えている。
【0024】
静電容量式センサ17は、ボウル部13内の溜め水3の水位を、下限レベルL3(破封レベルL2よりも下)から、上限レベルL0(溜め水レベルL1よりも上位置)よりもさらに上位置(+30mm程度)まで検知できるように取りつけられている。なお、破封レベルL2が検知できれば、その下方の水位は検知できないものであってもよい。
【0025】
この静電容量式センサ17は非接触型センサであるため、図1(a)に示すように、ボウル部13の前部の外面に固着あるいは埋設されていればよい。図1(a)に示すように、静電容量式センサ17は、ボウル部13の上部に配されたリム13aの直下から、ボウル部13の底面までの範囲内に取り付けられている。なお、静電容量式センサ17の取りつけ位置はボウル部13の前面に限らず、側面や後面であってもよい。
【0026】
また、静電容量式センサ17に代えて、図1(b)に示すように、非接触型センサである電波式センサ17Aをボウル部13のリム13aに設けてもよい。電波式センサ17Aから発信する電波はリム13a(便器)の形成材料である合成樹脂を通過(透過)するため、リム13aの内部空間に設けることができる。この電波式センサ17Aは、ボウル部13内の溜め水の水位がゼロの状態から略満水の状態までを検知可能としている。なお、電波は陶器でも通過するため、陶器製のボウル部13にも電波式センサ17Aの搭載は可能である。
【0027】
いずれのセンサも非接触型センサであるため、図1(a)(b)に示すように、ボウル部13内の洗浄水に接触しないように設置することができ、センサの不具合の発生や劣化を防止することができる。
【0028】
この水位検知部17は、常時あるいはタイマーの指令により周期的に、水位を検知することが可能とされる。実績収集部23は、水位検知部17が検知した水位データを一定の周期で取り込み、記憶部30の実績データ32(検知水位情報)として格納する。この実績データ32の領域としてはサイクリックに利用されるデータ領域であればよく、例えば1週間分のデータが格納されるようなものであればよい。
【0029】
操作部25は、便器本体10に設けた本体操作部(不図示)やリモコン(不図示)で構成され、洗浄ボタンなど種々のスイッチ等を備えている。報知部26は、音や音声合成で報知するスピーカで構成されればよく、音出力のものに代えてあるいは加えて、LEDなどのディスプレイを備えた構成としてもよい。
【0030】
本便器装置1は、上記プロファイルデータ31や上記実績データ32の領域が確保された記憶部30を備えている。記憶部30は、その他例えば、実績データ32にもとづきプロファイルデータ31を学習などにより更新するための一時的なデータ領域としても利用される。なお、プロファイルデータ31の詳細については後述する。
【0031】
また、本便器装置1は、プロセッサ20で動作するプログラムとして、上記判定部21や実績収集部23のほか、対処部22、更新部24を備えている。対処部22は、判定部21が異常と判定した場合に、異常の種類におうじた対処動作を実行する構成とされる。実績収集部23は、検知された水位データを所定周期で実績データ32に格納する構成とされる。更新部24は、実績収集部23により蓄積された実績データ32(蓄積データ)にもとづき、定期的にあるいは不定期にプロファイルデータ31をその時点や環境に適したものに更新する。
【0032】
ついで、本便器装置1の具体的な便器洗浄動作について図3を参照しながら説明する。図3に示したグラフは、洗浄動作時の排水トラップ部15aの動作と、溜め水3の水位とを時系列に対応させて示したタイムチャートである。
【0033】
操作部25の洗浄ボタンの操作がされたタイミングで、その信号にもとづいて、給水機構(給水部)14と、排水機構15(排水トラップ部15a)のそれぞれの動作が開始される。
【0034】
給水部14の動作として、まず給水弁14aが開とされ、給水口13cからボウル部13内へ洗浄水が供給され始める。排水機構15の動作として、排水トラップ部15aの排出口側の端部15bが封水位置(上位置)T1からさらに上方に回転移動する。ボウル部13内では、給水口13cからの洗浄水の供給を受けて、溜め水3の水位はいったん溜め水レベルL1(図1参照)よりも上昇する。
【0035】
給水開始の一定時間後、水位が上限レベルL0(図1参照)に達したとき、排水トラップ部15aの排出口側の端部15bは下方に回転移動し、排水位置(下位置)T2で停止する。それにともない、水位は上限レベルL0から下限レベルL3に達する。このとき、ボウル部13および排水トラップ部15aには洗浄水が供給され続けられているが、排水トラップ部15aが下向きであり、排水管5に連通状態にあるため、水位はゼロに近い下限レベルL3の状態を維持している。
【0036】
水位が下限レベルL3あるいはそれに近づいた状態になってからも洗浄水はボウル部13へ供給され続けられ、一定時間経過後、排水トラップ部15aの排出口側の端部15bが上方への回転移動を開始し、ボウル部13内ではその後、水位が上昇する。その後、排水トラップ部15aの排出口側の端部15bが上方への回転移動を続けることで溜め水3の水位は、破封レベルL2を通過する。そして、排水トラップ部15aが封水位置T1で停止すると、溜め水3の水位は溜め水レベルL1となる。
【0037】
洗浄動作は、溜め水3の水位の遷移は図3に示すように、給水後すぐにピークがあり、その後の排水により大きく低下し最下点(溜め水3なし)となった後、通常の溜め水レベルL1に戻る、といった時間を横軸とした波形をなす。なお、サイホン式やサイホンゼット式、サイホンボルテックス式などの排水機構の場合でも、おおむね同様の波形が示される。
【0038】
本便器装置1は、上述したように実績収集部23により、上記便器洗浄動作中に水位検知部17が検知した溜め水3の水位データが収集される構成とされている。
【0039】
実績収集部23がサンプリングする時間帯としては、便器洗浄動作に関する時間帯、つまり、開始から終了まで(例えば、給水弁14aのON信号を受け付けてから、排水トラップ部15aが封水位置T1に到達した後n秒後)までをすくなくとも含む時間帯とすればよい。便器洗浄動作の開始は例えば、給水弁14aのON信号を受け付けたタイミングとし、終了は例えば、排水トラップ部15aが封水位置T1に到達した後n秒後とすればよい。
【0040】
なお、本便器装置1では、装置が待機している状態での溜め水レベルL1についても判定を行う構成であるため、便器装置1が稼働している間は常時、データ収集が行われる。また、実績収集部23が水位データを収集の可否や、収集する場合の時間帯を設定できる設定部を操作部25に設けてもよい。
【0041】
つぎに、判定部21が実施する、水位データのプロファイルデータ31との比較によるボウル部13内の水位の正常性に関する判定処理について、図4を参照しながら説明する。
【0042】
プロファイルデータ31は、図4(a)(b)のグラフにおいて太線で描かれたデータである。このデータは、便器装置1のボウル部13内において溜め水3として正常な水位とされる時系列データであり、洗浄動作中の洗浄時パターンデータXと、それに時系列的に連続する待機時パターンデータYとを備えている。
【0043】
このプロファイルデータ31は便器装置1の工場出荷時などに設定され、その後更新されないようにしてもよいが、装置の個々の設計誤差や水圧、設置場所、気候などによる誤差を考慮して更新できるようになっている。例えば、設置のタイミングで更新(再設定)してもよいし、その後、定期的に自動更新するようにしてもよい。例えば、実績データ32にもとづき学習などにより更新されるようにしてもよい。
【0044】
図4(a)の洗浄動作時の判定はおもに排水管5の詰まりを想定したものであり、おもに溜め水3の異常な水位上昇が対象とされる。一方。図4(b)の待機時の判定はおもに溜め水3の異常な水位低下が対象とされる。
【0045】
図4(a)は洗浄動作時の水位の遷移を示すグラフである。このグラフにおいて破線A、Bは、洗浄動作時を含む2例の水位の遷移を示している。洗浄動作時においては、例えばつぎのような場合に、洗浄時パターンデータXとの比較により正常/異常の判定がなされる。判定部21の判定は、水位データのサンプリング周期で実行すればよい。したがって、収集した実績の収集データについてリアルタイムな判定を実施できる。図4(b)についても同様である。
【0046】
1)遷移データAにおける最初の水位のピークA1(排水トラップ部15aが封水位置T1から少し上昇したときのピーク)が、洗浄時パターンデータXにおける最初のピークX1よりも30mm以上高い場合。
判定部21はこれを異常と判定する。
【0047】
2)また、遷移データAにおける、洗浄が終了(排水トラップ部15aが封水位置に到達)してから1分後(グラフのP点)に水位A2が洗浄時パターンデータXにおける待機時の水位X2より10mm以上高い場合。
この場合も判定部21は異常と判定する。
【0048】
3)遷移データBにおける、洗浄開始後の水位の最下点B1(排水トラップ部15aが排水位置T2にあるときの水位。このとき水位は正常であれば0のはず)が、洗浄時パターンデータXの最下点X3よりも30mm以上高い場合。
この場合も判定部21は異常と判定する。
【0049】
洗浄動作時には水位の遷移は、例えば図4(a)に示すような波形となるため、上記1)、3)のように、ピークA1や最下点B1での水位チェックを行うことが望ましい。1)の場合は洗浄時パターンデータXからのオーバー値(30mm)が臨界値であり、3)の場合は洗浄時パターンデータXからのオーバー値(30mm)が臨界値であるため、リアルタイムにそれらの数値で判定することができる。また、2)の場合は、洗浄終了1分後のタイミングで判定が実施されればよい。
【0050】
判定は、このようなタイミングでなされなくてもよく、洗浄終了1分後以降(例えば、洗浄終了90秒後)に、上記3判定を時間遅れでなされてもよい。水位の実績データ32が収集されていれば、そのような一括判定方式を実施することができる。また、上記1)、3)において、時間のずれ幅も判定の要素としてもよい。
【0051】
また、正常/警告レベル/異常の3段階以上の判定がなされてもよい。例えば、上記1)において、洗浄時パターンデータXからのオーバー値:30~35mmが警告レベル、35mm超が異常とした場合について説明する。判定部21はリアルタイムに比較チェックし、ピークA1が警告レベルの数値であれば、洗浄終了後に報知部26より警告が出力されればよい。また、ピークA1に関係なく水位が35mm超となる異常が発生すれば即、報知部26より警報が出力されればよい。なお、判定の結果が正常である場合には報知は不要であるが、かりに正常である旨を報知するとしても洗浄終了後でよい。
【0052】
また、判定部21がリアルタイムの判定で異常と判定した場合、その異常の種類におうじた対象動作を対処部22が実行する。例えば、上記1)、3)で異常と判定された場合、対処部22は給水を即時に停止すればよい。
【0053】
図4(b)は待機時の水位の遷移を示すグラフである。このグラフにおいて破線C、Dは、待機時の2例の水位の遷移を示している。待機時においては、待機時パターンデータYとの比較により正常/異常の判定がなされる。
【0054】
1)遷移データCのように急激な水位低下が発生した場合。
例えばサイホン式等のトラップにおいては、負圧による誘導サイホン現象により急激な水位低下が発生したことが想定される。例えば2秒間に待機時パターンデータYから20mm以上の水位低下が発生した場合、判定部21は異常と判定する。
【0055】
なお本実施形態の場合、排水トラップ部15aが機械式であるため誘導サイホンは起こらない。しかし、洗浄動作時で排水トラップ部15aが封水位置T1に戻った直後、機械的な故障により排水トラップ部15aが排水位置T2に下がった場合、溜め水レベルL1から急激な水位低下が発生する。そのため、本実施形態の場合でも、同様の判定がなされるようにしてもよい。
【0056】
2)遷移データDのように緩やかで直線的な水位低下が発生した場合、つまり長時間使用されず、溜め水3が蒸発していき、下限値Z(待機時パターンデータYよりも20mm低い)を下回った場合。
判定部21はこれを異常と判定する。
【0057】
待機時においては、1)の場合、リアルタイムな判定により異常であれば警報が出力されればよく、2)の場合、例えば下限値と、下限値よりも低い値の限界値とについて判定すればよく、つまり正常/警告レベル/異常の3段階異常の判定がなされてもよい。警告レベルであれば報知部26により警告が出力されればよく、異常であれば報知部26により警報が出力され、その警報出力と同時に対処部22により給水がされればよい。この警告レベルの判定については後述する。
【0058】
以上のように、本便器装置1によれば、プロファイルデータ31をもとに水位データの正常かどうかを判定しているため、たんなる上下限値チェックではなく、種々の判定がなされる。その結果、排水管5の詰まりや、詰まりが発生しそうな状態をいち早く検知し報知することができる。なお、排水管5の詰まりだけでなく、図4(b)で示すように、待機時の溜め水3の水位低下を検知し報知する構成とすることが望ましい。
【0059】
また、本実施形態では水位の実績データ32を収集するようにしているため、時間遅れでの判定を実施することもできる。例えば、洗浄終了後に、洗浄動作時の波形全体を洗浄時パターンデータXと全体的に比較する判定を行うこともできる。
【0060】
また、実績データ32を収集するようにすれば、更新部24がその実績データ32にもとづきプロファイルデータ31を更新することもできる。例えば、時間経過による装置や排水管5の劣化などを想定して、実績データ32の移動平均値などをもとに洗浄時パターンデータXを定期的に自動更新するようにしてもよい。例えば、異常判定が出すぎないように、現状に合致したプロファイルデータ31に更新するともできる。その他種々の更新を学習にもとづき行えるようにしてもよい。
【0061】
また、プロファイルデータ31は、便器装置1を設置したタイミングで設置環境に合うように設定してもよく、その後、定期的に操作部25などより設定変更できるようにしてもよい。
【0062】
また、洗浄動作時の正常/異常の判定としては、図4(a)に示したものには限らず、プロファイルデータ31として上下限値を時系列なデータを有し、その上下限値の範囲内であれば正常、範囲外であれば異常と判断してもよい。この範囲で規定したプロファイルデータ31は実績データ32にもとづき更新されるようにすることが望ましい。具体的な例を、図5および図6を参照しながら説明する。
【0063】
図5(a)は一般的な洗浄動作時の水位遷移を示す概略タイムチャートである。このチャートに表れる水位上昇部Eおよび水位下降部Fについては、各家庭の水圧や配管の形態(長さ、曲がり数、勾配等)などによって上がり方および下がり方には、図5(b)(c)に示すように種々の傾向がある。したがって、工場出荷時はプロファイルデータ31としては規定(標準)のものが設定してあればよいが、各家庭での使用により更新されるようにすればよい。たとえば図6に示したように更新されればよい。図6は、図5(b)(c)における「家庭2」を例とした説明図である。
【0064】
図6(a)~(c)は水位上昇部Eに相当する洗浄時パターンデータXaと、その更新に関する説明図である。図6(a)における破線は家庭2(水圧が平均的なもの)における初回利用時の水位の遷移データEである。図6(a)における実線で示した洗浄時パターンデータXaは、初回利用で得た実績データにもとづき上下限値が設定(初期値が更新)されればよい。更新値は初回の遷移データEに所定の数値をプラス、マイナスして決定されればよい。

【0065】
なお、初回のみのデータではなく、例えば最初の複数回分のうちの最大値と最小値で設定されるようにしてもよい。その後の水位上昇部Eにおける水位の判定は、この洗浄時パターンデータXaにもとづき行われる。
【0066】
その後の使用において、排水トラップ部15a(サイホン式のものも含む)や排水管5に異物詰まりが発生すると、水圧が変化し、洗浄時の水位上昇部Eの上がり方が図6(b)で遷移データEで示したような急激な上がり方になることがある。つまり、この場合、水位遷移は洗浄時パターンデータXaの範囲外となる。図6(b)に示すように、水位が洗浄時パターンデータXaから大きく離れ、かつ、水位が、あらかじめ設定した異常限としての閾値(一定の上限値)Hを超えていれば異常と判定され、警報が出力されるようすればよい。異常の場合には洗浄を停止するようにしてもよい。
【0067】
また、このような異常ではなくても排水トラップ部15aや排水管5が堆積物により閉塞気味となることもある。その場合は、例えば図6(c)で遷移データEで示したような水位遷移となり、やはり洗浄時パターンデータXaの範囲外となる。このようなケースの水位遷移の変化は、堆積物が増えることで、その後頻繁に発生する可能性があるので、1回あるいは複数回連続して発生した場合などに、保守時期であることを報知すればよい。
【0068】
洗浄時パターンデータXaの範囲を図6(c)のようにわずかに超えた場合や、範囲内であっても上限側に近づく傾向がある場合は、蓄積された実績データ32にもとづき、洗浄時パターンデータXaを自動更新すればよい。また、洗浄時パターンデータXaはこのような特別な条件のときのみに更新されるのではなく、常時(定期または洗浄終了ごと)に更新されるようにしてもよい。
【0069】
また、水圧は時期(季節)や時間帯によっても変動する可能性があるため、そのような条件を実績データ32に加味したうえで、洗浄時パターンデータXaが更新されるようにしてもよい。
【0070】
このように、洗浄時パターンデータXaは状況に合わせた更新がなされることで、判定部21は学習していくため、家庭(水圧)や使用期間(劣化度合い)、時期、時間帯などの種々の使用条件、事情に合致した判定を行うことができる。なお、図5(a)における後半の水位上昇部Gについても他の洗浄時パターンデータを準備し、上記と同様の判定および学習を行うことができる。
【0071】
図6(d)~(f)は水位下降部Fに相当する洗浄時パターンデータXbと、その更新に関する説明図である。図6(d)における破線、は家庭2(配管の形態が平均的なもの)における初回利用時の水位の遷移データFである。図6(d)における実線で示した洗浄時パターンデータXbは、初回利用で得た実績データにもとづき上下限値が設定(初期値が更新)されればよい。更新値は初回の遷移データFに所定の数値をプラス、マイナスして決定されればよい。
【0072】
なお、初回のみのデータではなく、例えば最初の複数回分のうちの最大値と最小値で設定されるようにしてもよい。その後の水位上昇部における水位の判定は、この洗浄時パターンデータXbにもとづき行われる。
【0073】
その後の使用において、排水トラップ部15a(サイホン式のものも含む)や排水管5に異物詰まりが発生すると、排水の流れに対する圧力損失が変化し、洗浄時の水位下降部Fの下がり方が例えば図6(e)で実線で示したような緩やかになることがある。つまり、この場合、水位遷移は洗浄時パターンデータXbの範囲外となる。図6(e)に示すように、水位が洗浄時パターンデータXbから離れ、かつ、水位が、あらかじめ設定した異常限としての閾値(一定の勾配で表される上限値I)を超えれば異常と判定され、警報が出力されるようすればよい。異常な場合には洗浄を停止するようにしてもよい。
【0074】
また、このような異常ではなくても排水トラップ部15aや排水管5が堆積物により閉塞気味となることもある。その場合は、例えば図6(f)で実線で示したような水位遷移となり、やはり洗浄時パターンデータXbの範囲外となる。このようなケースの水位遷移の変化は、堆積物が増えることで、その後頻繁に発生する可能性があるので、1回あるいは複数回連続して発生した場合などに、保守時期であることを報知すればよい。
【0075】
洗浄時パターンデータXbの範囲を図6(f)のようにわずかに超えた場合や、範囲内であっても上限側に近づく傾向がある場合は、蓄積された実績データ32にもとづき、洗浄時パターンデータXbを自動更新すればよい。また、洗浄時パターンデータXbはこのような特別な条件のときのみに更新されるのではなく、常時(定期または洗浄終了ごと)に更新されるようにしてもよい。
【0076】
また、水圧は時期(季節)や時間帯によっても変動する可能性があるため、そのような条件を実績データ32に加味したうえで、洗浄時パターンデータXbが更新されるようにしてもよい。
【0077】
このように、洗浄時パターンデータXbは状況に合わせた更新がなされることで、判定部21は学習していくため、家庭(水圧)や使用期間(劣化度合い)、時期、時間帯などの種々の使用条件、事情に合致した判定を行うことができる。
【0078】
以上のように、洗浄時パターンデータXa、Xbはいずれも使用頻度や使用期間にともなった適正な値になり得るため、使用者は堆積物などを起因とした、洗浄時の水位遷移のわずかな変化については把握しなくてもよい。使用者は、異常発生を報知で監視するだけでよい。
【0079】
なお、図5および図6で説明した洗浄時パターンデータXa、Xbは、正常/異常を判定する場合のものであるが、同様の方法で他の洗浄時パターンデータを設けて警告レベルの判定を行うこともできる。
【0080】
さらに、待機時の水位遷移については、上述したように下限値Z(図4(b)参照)を下回ったときの異常判定だけではなく、下限値Zにいたる前に警告レベルを判定して報知するようにしてもよい。判定部21は例えば、図7に示すように、警告レベルを遷移データDの勾配で判定することができる。
【0081】
具体的には、プロファイルデータ31として、図7に示したように待機時パターンデータY(図4(b)参照)に加え、他の待機時パターンデータYaを有しており、この待機時パターンデータYaを用いて警告レベルの判定がなされる。待機時パターンデータYaは、減少する水位の警告レベル限を経過時間に対応させたものである。所定の経過時間(警告レベル判定タイミング限度)Qまでの水位の遷移データDが、下限値Zを下回ることなく、待機時パターンデータYaを下回ったときに警告であると判定されればよい。
【0082】
蒸発によるボウル部13内の水位の減少は気温や湿度によって変化する可能性がある。そのような変化に対応するように、待機時パターンデータYaが種々のタイミングで更新されるようにしてもよい。
【0083】
例えば、判定部21は、洗浄ごとに直近n回分の警告レベル判定タイミング限度Qまでの水位の遷移データDの移動平均値を算出し、その移動平均値が減少傾向であれば気温が上昇する方向に向かっていると判断できる。そのため、そのときには判定部21は待機時パターンデータYaが低く(勾配が大きく)なるように更新すればよい。移動平均値が増加傾向であれば、判定部21は気温が下降する方向に向かっていると判断でき、待機時パターンデータYaを高く(勾配を小さく)なるように更新すればよい。なお、待機時パターンデータYaの勾配を大きくする場合には、警告レベル判定タイミング限度Qにおける値が下限値Zを下回らないようにする必要があることはいうまでもない。
【0084】
以上には洋風便器装置1について説明したが、プロファイルデータ31にもとづき種々の判定ができる判定部21を有した構成は小便器装置にも適用が可能である。図8および図9は小便器装置1A、1Bの2例についての説明図であり、図8図9は、排水トラップ部15aの構造が相異なる。
【0085】
いずれの小便器装置1A、1Bも、ボウル部13、排水機構15(排水トラップ部15a)、給水機構(給水部)14、および水位検知部17、17Aを備えている。また、小便器装置1A、1Bは、プロセッサ20、判定部21、プロファイルデータ31(記憶部30)、報知部26(以上、図8図9では不図示。図1図2参照)も備えている。また必須の構成ではないが、対処部22、実績収集部23、更新部24、実績データ32(図1図2参照)を有する構成としてもよい。
【0086】
なお、これらの小便器装置1A、1Bでは、排水トラップ部15aはボウル部13の底部13b(蓋13dよりも可能)に形成されており、その排水トラップ部15aの水がボウル部13における溜め水3とされる。
【0087】
図8のものは、排水管5に連通する便器内排水管15cがボウル部13の底部13bにある空間に突出するように配されることで排水トラップ部15aが形成されている。水位検知部17、17Aとしては、図8(a)(静電容量式センサ17)と、図8(b)(電波式センサ17A)の2種のものが想定される。
【0088】
静電容量式センサ17は、図8(a)に示すように、排水トラップ部15aにおける溜め水3の水位の上限(排水管5の詰まりによるあふれに対応)、下限(封水切れ)に相当するように、排水トラップ部15aの側壁の外側に設置されればよい。
【0089】
電波式センサ17Aは、図8(b)に示すように、排水管5の詰まりによるあふれと封水切れを上方からの電波で検知できるように、水面に対し上方より電波を発信できるボウル部13の裏側に設置されればよい。なお、封水切れの検知用に他の電波式センサ17A(2点鎖線)を設けてもよい。
【0090】
図9のものは、排水管5から横方向に延びた便器内排水管15cの端部から下方に延びてボウル部13の底部13bに連通することで排水トラップ部15aが形成されている。水位検知部17、17Aとしては、図9(a)(静電容量式センサ17)と、図9(b)(電波式センサ17A)の2種のものが想定される。
【0091】
静電容量式センサ17として、図9(a)に示すように、排水トラップ部15aにおける溜め水3の水位の上限(詰まりによるあふれに対応)用の静電容量式センサ(上)171と、下限(封水切れ)用の静電容量式センサ(下)172の2つが設置されればよい。静電容量式センサ(上)171は蓋13dよりも上方の側壁の裏側に、静電容量式センサ(下)172は排水トラップ部15aの側壁の外側に設ければよい。
【0092】
電波式センサ17Aとしては、図9(b)に示すように、排水管5の詰まりによるあふれを検知するための電波式センサ(上)17A1と、封水切れを検知するための電波式センサ(下)17A2との2つが設置されればよい。電波式センサ(上)17A1は蓋13dよりも上方のボウル部13の裏側に、電波式センサ(下)17A2は排水トラップ部15aの側壁の外側に、いずれも上方から水面に対し電波を発信できるように設ければよい。
【0093】
なお、水位検知部17、17Aとして2つのセンサを設ける場合には、静電容量式センサ17(例えば下)と電波式センサ17Aとを組み合わせてもよい。
【0094】
これら小便器装置(便器装置)1A、1Bについても、プロファイルデータ31にもとづく種々の判定ができる判定部21を備えているため、図1に示した洋風便器装置(便器装置1)と同様の効果が奏される。
【0095】
以上に示した便器装置1、1A、1Bは、異常と判定した場合に、その際の水位情報や、異常の際にどのように対処したかを、インターネットなどを通じて、コンピュータや携帯端末などに通知する構成としてもよい。例えば、使用者が不在の際に、そのような通知をする構成としてもよいし、共同トイレの管理者に通知するようにしてもよい。また、異常の通知のみならず、定期的にコンピュータに蓄積データをアップロードする構成としてもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 便器装置(洋風便器装置)
1A、1B 便器装置(小便器装置)
3 溜め水
13 ボウル部
13b 底部
14 給水機構(給水部)
15 排水機構
15a 排水トラップ部
16 駆動機構
16a 駆動部
16b 駆動アーム
17 水位検知部(静電容量式センサ)
17A 水位検知部(電波式センサ)
21 判定部
22 対処部
26 報知部
30 記憶部
31 適正水位時系列プロファイルデータ
X 洗浄時パターンデータ
Xa、Xb 洗浄時パターンデータ
Y 待機時パターンデータ
Ya 待機時パターンデータ
32 実績データ(検知水位情報、蓄積データ)



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9