(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20241011BHJP
【FI】
H02M3/28 E
(21)【出願番号】P 2021537257
(86)(22)【出願日】2020-07-29
(86)【国際出願番号】 JP2020029072
(87)【国際公開番号】W WO2021024879
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】P 2019143273
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019143278
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019143279
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】西本 太樹
(72)【発明者】
【氏名】武田 憲明
(72)【発明者】
【氏名】澤田 直暉
【審査官】武内 大志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0140525(US,A1)
【文献】特開平11-122909(JP,A)
【文献】特開平8-33329(JP,A)
【文献】特開2017-77078(JP,A)
【文献】特開2004-40923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスと、一次側回路と、二次側回路とを備える電力変換装置であって、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線に接続され、一次側の正極バス及び負極バスを有し、少なくとも1つのスイッチング素子を含み、
前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線に接続され、二次側の正極バス及び負極バスを有し、少なくとも1つのスイッチング素子を含み、
前記電力変換装置は、少なくとも第1のキャパシタを含む結合回路をさらに備え、
前記電力変換装置は、
(A)前記一次側回路が不平衡回路でありかつ前記二次側回路が平衡回路であるように構成され、前記結合回路が、前記トランスの二次巻線のセンタータップと、前記一次側の正極バス及び負極バスの一方との間に接続され
、前記結合回路が前記二次側回路に接続されない構成Aと、
(B)前記一次側回路が平衡回路でありかつ前記二次側回路が不平衡回路であるように構成され、前記結合回路が、前記トランスの一次巻線のセンタータップと、前記二次側の正極バス及び負極バスの一方との間に接続され
、前記結合回路が前記一次側回路に接続されない構成Bと、
(C)前記一次側回路が平衡回路でありかつ前記二次側回路が平衡回路であるように構成され、前記結合回路が、前記トランスの一次巻線のセンタータップと、前記トランスの二次巻線のセンタータップとの間に接続され
、前記結合回路が前記一次側回路及び前記二次側回路に接続されない構成Cと
のうちのいずれか1つを
有することを特徴とする、
電力変換装置。
【請求項2】
前記電力変換装置は接地導体をさらに備え、
前記第1のキャパシタは、前記接地導体と前記一次側の正極バス及び負極バスとの間の容量よりも大きな容量を有する、
請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記結合回路は、前記第1のキャパシタに直列に接続された抵抗をさらに備えた、
請求項1又は2記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記結合回路は、前記第1のキャパシタに直列に接続された第1のインダクタをさらに備えた、
請求項1~3のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記電力変換装置が前記構成Aを有する場合、前記一次側回路は、2つのスイッチング素子を含むハーフブリッジ回路である、
請求項1~4のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記電力変換装置が前記構成Aを有する場合、前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線と、前記一次側回路のスイッチング素子との間に接続された第2のキャパシタをさらに含む、
請求項1~5のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記電力変換装置が前記構成Aを有する場合、前記一次側回路は、前記第2のキャパシタに直列に接続された第2及び第3のインダクタと、前記第3のインダクタに並列に接続された第3のキャパシタとをさらに備えた、
請求項6記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記電力変換装置が前記構成B又はCを有する場合、前記一次側回路は、4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路である、
請求項1~4のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記電力変換装置が前記構成B又はCを有する場合、前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線の両端と、前記一次側回路のスイッチング素子との間にそれぞれ接続された第2及び第3のキャパシタをさらに含む、
請求項
1~4のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記電力変換装置が前記構成Bを有する場合、前記二次側回路は、2つのスイッチング素子を含むハーフブリッジ回路である、
請求項
1~4のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記電力変換装置が前記構成A又はCを有する場合、前記二次側回路は、4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路である、
請求項1~
4のうちの1つに記載の電力変換装置。
【請求項12】
前記電力変換装置が前記構成A又はCを有する場合、前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線の両端と、前記二次側回路のスイッチング素子との間にそれぞれ接続された第4及び第5のキャパシタをさらに含む、
請求項1~
4のうちの1つに記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トランスを含む絶縁型の電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トランス、一次側回路、及び二次側回路を備える絶縁型の電力変換装置が知られている。例えば、特許文献1は、トランスと、不平衡な一次側回路と、平衡な二次側回路とを備える電力変換装置を開示している。また、特許文献2は、トランスと、平衡な一次側回路と、不平衡な二次側回路とを備える電力変換装置を開示している。また、特許文献3は、トランスと、平衡な一次側回路と、平衡な二次側回路とを備える電力変換装置を開示している。
【0003】
また、特許文献1~3は、トランスの一次巻線と一次側回路との間にインダクタ及びキャパシタを設けることにより、一次巻線、インダクタ、及びキャパシタからなる共振回路(「LLC共振回路」ともいう)を構成することを開示している。このような共振回路を用いてソフトスイッチングを実現することにより、電力変換装置の損失を抑え、電力密度を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4672504号公報
【文献】特許第5633778号公報
【文献】特開2004-040923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電力変換装置では、ノーマルモードで電力が伝送される場合が多いが、ノーマルモードの電力の一部がコモンモードの電力に変換されると、コモンモードノイズとして観測される。通信信号の伝送では、互いに異なる平衡度を有する2つの伝送線路が接続される場合、その接続点においてモード変換が発生することが知られている。このことを電力変換回路に適用すると、電力変換装置が整合されていない不平衡回路及び平衡回路を備える場合、その接続部においてコモンモードノイズが発生すると考えられる。また、電力変換装置においては、特許文献3のように、装置の全体を平衡回路から構成することによりコモンモードノイズを抑える方法が提案されているが、回路の寄生成分により平衡が崩れ、コモンモードノイズが発生することがある。特に、共振回路では電圧及び電流の振幅が増大するので、共振回路を含む電力変換装置において平衡度の不整合があると、大きなコモンモードノイズが発生しやすい。従って、コモンモードノイズを低減するために、一次側回路及び二次側回路の平衡度を整合させることが求められる。
【0006】
本開示の目的は、簡単な追加構成で、従来よりもコモンモードノイズを低減することができる電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る電力変換装置によれば、
トランスと、一次側回路と、二次側回路とを備える電力変換装置であって、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線に接続され、一次側の正極バス及び負極バスを有し、少なくとも1つのスイッチング素子を含み、
前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線に接続され、二次側の正極バス及び負極バスを有し、少なくとも1つのスイッチング素子を含み、
前記電力変換装置は、少なくとも第1のキャパシタを含む結合回路をさらに備え、
前記電力変換装置は、
(A)前記一次側回路が不平衡回路でありかつ前記二次側回路が平衡回路であるように構成され、前記結合回路が、前記トランスの二次巻線のセンタータップと、前記一次側の正極バス及び負極バスの一方との間に接続されることと、
(B)前記一次側回路が平衡回路でありかつ前記二次側回路が不平衡回路であるように構成され、前記結合回路が、前記トランスの一次巻線のセンタータップと、前記二次側の正極バス及び負極バスの一方との間に接続されることと、
(C)前記一次側回路が平衡回路でありかつ前記二次側回路が平衡回路であるように構成され、前記結合回路が、前記トランスの一次巻線のセンタータップと、前記トランスの二次巻線のセンタータップとの間に接続されることと
のうちのいずれか1つを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様に係る電力変換装置によれば、簡単な追加構成で、従来よりもコモンモードノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態に係る電力変換装置10の構成を示す回路図である。
【
図2】第1の実施形態の第1の変形例に係る電力変換装置10Aの構成を示す回路図である。
【
図3】第1の実施形態の第2の変形例に係る電力変換装置10Bの構成を示す回路図である。
【
図4】第1の実施形態の第3の変形例に係る電力変換装置10Cの構成を示す回路図である。
【
図5】第1の実施形態の第4の変形例に係る電力変換装置10Dの構成を示す回路図である。
【
図6】第2の実施形態に係る電力変換装置20の構成を示す回路図である。
【
図7】第2の実施形態の第1の変形例に係る電力変換装置20Aの構成を示す回路図である。
【
図8】第2の実施形態の第2の変形例に係る電力変換装置20Bの構成を示す回路図である。
【
図9】第2の実施形態の第3の変形例に係る電力変換装置20Cの構成を示す回路図である。
【
図10】第3の実施形態に係る電力変換装置30の構成を示す回路図である。
【
図11】第3の実施形態の第1の変形例に係る電力変換装置30Aの構成を示す回路図である。
【
図12】第3の実施形態の第2の変形例に係る電力変換装置30Bの構成を示す回路図である。
【
図13】第3の実施形態の第3の変形例に係る電力変換装置30Cの構成を示す回路図である。
【
図14】実施例に係る電力装置の構成を示すブロック図である。
【
図16】
図14の入力フィルタ43の構成を示す回路図である。
【
図17】
図14の出力フィルタ45の構成を示す回路図である。
【
図18】第1の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図19】第2の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図20】第2の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置のキャパシタC0の容量に対する、電力装置において発生するコモンモードノイズの特性を示すグラフである。
【
図21】第3の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図22】第4の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図23】第5の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図24】第5の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置のキャパシタC0の容量に対する、電力装置において発生するコモンモードノイズの特性を示すグラフである。
【
図25】第6の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図26】第7の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【
図27】第7の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置のキャパシタC0の容量に対する、電力装置において発生するコモンモードノイズの特性を示すグラフである。
【
図28】第8の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。各図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る電力変換装置10の構成を示す回路図である。電力変換装置10は、トランスT1と、一次側回路11と、二次側回路12とを備える。
【0012】
トランスT1は、一次巻線w1と、センタータップtbを有する二次巻線w2a,w2bとを有する。
【0013】
電力変換装置10の一次側回路11は、トランスT1の一次巻線w1に接続される。電力変換装置10の一次側回路11は、一次側の正極バスB1p、一次側の負極バスB1n、キャパシタC1,C3、及びスイッチング素子S1,S2を備える。正極バスB1p及び負極バスB1nには、外部の直流電源装置から端子P1,P2を介して直流電圧が入力される。キャパシタC1は、入力された直流電圧を平滑化する。スイッチング素子S1,S2は、正極バスB1p及び負極バスB1nの間において互いに直列に接続され、ハーフブリッジ型のインバータを構成する。スイッチング素子S1,S2は、トランジスタである。スイッチング素子S1,S2の間のノードは、キャパシタC3を介してトランスT1の一次巻線w1の一端に接続される。トランスT1の一次巻線w1、トランスT1の漏れインダクタンス、及びキャパシタC3は、LLC共振回路を構成する。LLC共振回路は、トランスT1の一次巻線w1及びキャパシタC3と直列に接続された共振インダクタをさらに含んでもよい。
【0014】
電力変換装置10は、接地導体GNDを備えてもよい。この場合、正極バスB1p及び負極バスB1nは、接地導体GNDに対して容量的に結合してもよい。この容量を「Yキャパシタ」ともいう。
図1の例は、正極バスB1p及び負極バスB1nが、キャパシタC11,C12を介して接地導体GNDにそれぞれ接続される場合を示す。
【0015】
また、トランスT1の一次巻線w1の両端が、接地導体GNDに対して容量的に結合してもよい。
図1の例は、トランスT1の一次巻線w1の両端の配線が、キャパシタC13,C14を介して接地導体GNDにそれぞれ接続される場合を示す。また、トランスT1の一次巻線w1は、トランスT1の二次巻線w2a,w2bに容量的に結合されてもよい。
【0016】
電力変換装置10の二次側回路12は、トランスT1の二次巻線w2a,w2bに接続される。電力変換装置10の二次側回路12は、二次側の正極バスB2p、二次側の負極バスB2n、キャパシタC2、及びスイッチング素子S5~S8を備える。スイッチング素子S5~S8は、例えばダイオードであり、フルブリッジ型の整流回路を構成する。整流回路の入力端子はトランスT1の二次巻線w2a,w2bに接続され、整流回路の出力端子は正極バスB2p及び負極バスB2nに接続される。キャパシタC2は、整流回路から出力された電圧を平滑化する。正極バスB2p及び負極バスB2nは、端子P3,P4を介して外部の負荷装置に接続され、平滑化された電圧は負荷装置に出力される。
【0017】
電力変換装置10の二次側回路12は、ダイオードのスイッチング素子S5~S8に代えて、トランジスタのスイッチング素子を備えてもよい。この場合、スイッチング素子は、フルブリッジ型の同期整流回路を構成する。
【0018】
電力変換装置10は、キャパシタC0を含む結合回路13をさらに備える。結合回路13(すなわちキャパシタC0)は、トランスT1の二次巻線のセンタータップtbと、一次側の負極バスB1nとの間に接続される。
【0019】
第1の実施形態によれば、電力変換装置10は、一次側回路11が不平衡回路であり、かつ、二次側回路12が平衡回路であるように構成される。前述のように、電力変換装置が整合されていない不平衡回路及び平衡回路を備える場合、電力が不平衡回路から平衡回路に入力されるときにコモンモードノイズが発生する。通信信号の伝送では、互いに異なる平衡度を有する2つの伝送線路が接続される場合、互いに異なる基準電位を有するので、その接続点においてモード変換が生じることが知られている。従って、一次側回路11及び二次側回路12の基準電位を互いに一致させることにより、一次側回路11及び二次側回路12の平衡度を互いに整合させることができる。第1の実施形態では、キャパシタC0を用いることにより、トランスT1は通信用の伝送線路で用いられるバランとして機能し、一次側回路11及び二次側回路12の基準電位を互いに一致させることができる。キャパシタC0を用いるのは、電力変換装置の場合、一次側回路11及び二次側回路12の絶縁性を維持する必要があるためである。これにより、一次側回路11及び二次側回路12の平衡度を互いに整合させ、キャパシタC0なし(開放)の場合よりも、コモンモードノイズを低減することができる。
【0020】
一次側回路11がYキャパシタ(すなわち、キャパシタC11,C12)を含む場合、キャパシタC0の容量は、好ましくは、Yキャパシタの容量よりも大きく設定される。キャパシタC0の容量を大きくするほど、コモンモードノイズを低減する効果が大きくなり、キャパシタC0の容量がYキャパシタの容量よりも大きいとき、コモンモードノイズが大きく低減される。一方、二次側回路12がYキャパシタを含む場合、キャパシタC0によりコモンモードノイズを低減する効果は、二次側回路12のYキャパシタの容量にはあまり影響を受けない。
【0021】
このように、第1の実施形態に係る電力変換装置10によれば、簡単な追加構成で、従来よりもコモンモードノイズを低減することができる。
【0022】
従来のノイズフィルタを用いて本開示の実施形態に係る電力変換装置と同等のコモンモードノイズの低減を達成するためには、大型のノイズフィルタが必要になる。一方、第1の実施形態に係る電力変換装置10によれば、キャパシタC0を設けるだけでコモンモードノイズを低減することができ、他のノイズ対策部品が不要になるので、小型かつ低コストの電力変換装置を提供することができる。
【0023】
第1の実施形態に係る電力変換装置10によれば、電力変換装置がLLC共振回路を含む場合であっても、大きなコモンモードノイズを発生しにくくすることができる。
【0024】
以下、第1の実施形態の変形例について説明する。
【0025】
図2は、第1の実施形態の第1の変形例に係る電力変換装置10Aの構成を示す回路図である。電力変換装置10Aは、
図1の電力変換装置10の結合回路13(すなわちキャパシタC0)に代えて、互いに直列に接続されたキャパシタC0及び抵抗R0を含む結合回路13Aを備える。トランスT1の二次巻線のセンタータップtbは、互いに直列に接続されたキャパシタC0及び抵抗R0を介して、一次側の負極バスB1nに接続される。抵抗R0を用いることにより、電力変換装置10Aにおいて意図しない寄生成分が発生しても、また、部品のばらつきが発生しても、回路の共振を生じにくくすることができる。また、抵抗R0を用いることにより、高い周波数帯域においてコモンモードノイズの増大を生じにくくすることができる。従って、
図2の電力変換装置10Aによれば、広い周波数帯域にわたって安定的にコモンモードノイズを低減することができる。
【0026】
図3は、第1の実施形態の第2の変形例に係る電力変換装置10Bの構成を示す回路図である。電力変換装置10Bは、
図1の電力変換装置10の結合回路13(すなわちキャパシタC0)に代えて、互いに直列に接続されたキャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を含む結合回路13Bを備える。トランスT1の二次巻線のセンタータップtbは、互いに直列に接続されたキャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を介して、一次側の負極バスB1nに接続される。
図3の電力変換装置10Bによれば、キャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0の共振回路を構成することにより、所望の周波数帯域においてコモンモードノイズを低減することができる。
【0027】
図4は、第1の実施形態の第3の変形例に係る電力変換装置10Cの構成を示す回路図である。電力変換装置10Cは、
図1の電力変換装置10の一次側回路11に代えて、一次側回路11Cを備える。一次側回路11Cは、
図1のキャパシタC3に代えて、キャパシタC21,C22及びインダクタL21,L22を備える。インダクタL21、キャパシタC21、及びインダクタL22は、トランスT1の一次巻線w1と、一次側回路11
Cのスイッチング素子S1,S2との間において、互いに直列に接続される。また、キャパシタC22はインダクタL22に並列に接続される。インダクタL21及びキャパシタC21は直列共振回路を構成し、インダクタL22及びキャパシタC22は並列共振回路を構成する。さらに、トランスT1の一次巻線w1、キャパシタC21,C22、及びインダクタL21,L22は、共振回路(「LLCLC共振回路」ともいう)を構成する。このような共振回路を用いてソフトスイッチングを実現することにより、電力変換装置の損失を抑え、電力密度を向上することができる。
【0028】
また、電力変換装置10Cは、
図4の結合回路13に代えて、
図2の結合回路13A又は
図3の結合回路13Bを備えてもよい。
【0029】
図5は、第1の実施形態の第4の変形例に係る電力変換装置10Dの構成を示す回路図である。第1の実施形態に係る電力変換装置において、結合回路13(すなわちキャパシタC0)は、トランスT1の二次巻線のセンタータップtbと、一次側の正極バスB1pとの間に接続されてもよい。センタータップtbを正極バスB1pに接続する場合もまた、センタータップtbを負極バスB1nに接続する場合と同等のコモンモードノイズの低減を達成することができる。
【0030】
また、電力変換装置10Dは、
図5の結合回路13に代えて、
図2の結合回路13A又は
図3の結合回路13Bを備えてもよい。
【0031】
また、第1の実施形態によれば、結合回路は、互いに直列に接続されたキャパシタC0及びインダクタL0のみを含んでもよい。
【0032】
また、第1の実施形態によれば、一次側回路は、2つのスイッチング素子S1,S2を含む回路に限定されず、1つ又は3つ以上のスイッチング素子を含む不平衡回路であってもよい。
【0033】
また、第1の実施形態によれば、一次側回路は、正極バスB1p及び負極バスB1nの一方が接地された不平衡回路であってもよい。
【0034】
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る電力変換装置20の構成を示す回路図である。電力変換装置20は、トランスT2と、一次側回路21と、二次側回路22とを備える。
【0035】
トランスT2は、センタータップtaを有する一次巻線w1a,w1bと、センタータップtbを有する二次巻線w2a,w2bとを有する。
【0036】
電力変換装置20の一次側回路21は、トランスT2の一次巻線w1a,w1bに接続される。電力変換装置20の一次側回路21は、一次側の正極バスB1p、一次側の負極バスB1n、キャパシタC1,C5,C6、及びスイッチング素子S1~S4を備える。正極バスB1p及び負極バスB1nには、外部の直流電源装置から直流電圧が入力される。キャパシタC1は、入力された直流電圧を平滑化する。スイッチング素子S1~S4は、トランジスタであり、フルブリッジ型のインバータを構成する。インバータの入力端子は正極バスB1p及び負極バスB1nにそれぞれ接続され、インバータの出力端子はキャパシタC5,C6を介してトランスT2の一次巻線w1a,w1bの両端にそれぞれ接続される。トランスT2の一次巻線w1a,w1b、トランスT2の漏れインダクタンス、及びキャパシタC5,C6は、LLC共振回路を構成する。LLC共振回路は、トランスT2の一次巻線w1a,w1b及びキャパシタC5,C6と直列に接続された共振インダクタをさらに含んでもよい。
【0037】
電力変換装置20は、接地導体GNDを備えてもよい。この場合、正極バスB1p及び負極バスB1nは、接地導体GNDに対して容量的に結合してもよい。この容量を「Yキャパシタ」ともいう。
図6の例は、正極バスB1p及び負極バスB1nが、キャパシタC11,C12を介して接地導体GNDにそれぞれ接続される場合を示す。
【0038】
また、トランスT2の一次巻線w1a,w1bの両端が、接地導体GNDに対して容量的に結合してもよい。また、トランスT2の一次巻線w1a,w1bは、トランスT2の二次巻線w2a,w2bに容量的に結合されてもよい。
【0039】
電力変換装置20の二次側回路22は、トランスT2の二次巻線w2a,w2bに接続される。電力変換装置20の二次側回路22は、二次側の正極バスB2p、二次側の負極バスB2n、キャパシタC2、及びスイッチング素子S5,S6を備える。スイッチング素子S5,S6は、例えばダイオードであり、ハーフブリッジ型の整流回路を構成する。スイッチング素子S5,S6のアノードはトランスT2の二次巻線w2a,w2bの両端に接続され、スイッチング素子S5,S6のカソードは正極バスB2pに接続される。トランスT2の二次巻線のセンタータップtbは負極バスB2nに接続される。キャパシタC2は、整流回路から出力された電圧を平滑化する。正極バスB2p及び負極バスB2nは、外部の負荷装置に接続され、平滑化された電圧は負荷装置に出力される。
【0040】
電力変換装置20の二次側回路22は、ダイオードのスイッチング素子S5,S6に代えて、トランジスタのスイッチング素子を備えてもよい。この場合、スイッチング素子は、ハーフブリッジ型の同期整流回路を構成する。
【0041】
電力変換装置20は、キャパシタC0を含む結合回路23をさらに備える。結合回路23は、トランスT2の一次巻線のセンタータップtaと、二次側の負極バスB2nとの間に接続される。
【0042】
第2の実施形態によれば、電力変換装置20は、一次側回路21が平衡回路であり、かつ、二次側回路22が不平衡回路であるように構成される。第2の実施形態でもまた、第1の実施形態と同様に、キャパシタC0を用いることにより、トランスT2はバランとして機能し、一次側回路21及び二次側回路22を互いに絶縁しながら、一次側回路21及び二次側回路22の基準電位を互いに一致させることができる。これにより、一次側回路21及び二次側回路22の平衡度を互いに整合させ、キャパシタC0なしの場合よりも、コモンモードノイズを低減することができる。
【0043】
第2の実施形態でもまた、第1の実施形態と同様に、一次側回路21がYキャパシタ(すなわち、キャパシタC11,C12)を含む場合、キャパシタC0の容量は、好ましくは、Yキャパシタの容量よりも大きく設定される。キャパシタC0の容量を大きくするほど、コモンモードノイズを低減する効果が大きくなり、キャパシタC0の容量がYキャパシタの容量よりも大きいとき、コモンモードノイズが大きく低減される。一方、二次側回路22がYキャパシタを含む場合、キャパシタC0によりコモンモードノイズを低減する効果は、二次側回路22のYキャパシタの容量にはあまり影響を受けない。
【0044】
このように、第2の実施形態に係る電力変換装置20によれば、簡単な追加構成で、従来よりもコモンモードノイズを低減することができる。
【0045】
第2の実施形態に係る電力変換装置20によれば、キャパシタC0を設けるだけでコモンモードノイズを低減することができ、他のノイズ対策部品が不要になるので、小型かつ低コストの電力変換装置を提供することができる。
【0046】
第2の実施形態に係る電力変換装置20によれば、電力変換装置がLLC共振回路を含む場合であっても、大きなコモンモードノイズを発生しにくくすることができる。
【0047】
以下、第2の実施形態の変形例について説明する。
【0048】
図7は、第2の実施形態の第1の変形例に係る電力変換装置20Aの構成を示す回路図である。電力変換装置20Aは、
図6の電力変換装置20の結合回路23(すなわちキャパシタC0)に代えて、互いに直列に接続されたキャパシタC0及び抵抗R0を含む結合回路23Aを備える。トランスT2の一次巻線のセンタータップtaは、互いに直列に接続されたキャパシタC0及び抵抗R0を介して、二次側の負極バスB2nに接続される。抵抗R0を用いることにより、電力変換装置20Aにおいて意図しない寄生成分が発生しても、また、部品のばらつきが発生しても、回路の共振を生じにくくすることができる。また、抵抗R0を用いることにより、高い周波数帯域においてコモンモードノイズの増大を生じにくくすることができる。従って、
図7の電力変換装置20Aによれば、広い周波数帯域にわたって安定的にコモンモードノイズを低減することができる。
【0049】
図8は、第2の実施形態の第2の変形例に係る電力変換装置20Bの構成を示す回路図である。電力変換装置20Bは、
図6の電力変換装置20の結合回路23(すなわちキャパシタC0)に代えて、互いに直列に接続されたキャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を含む結合回路23Bを備える。トランスT2の一次巻線のセンタータップtaは、互いに直列に接続されたキャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を介して、二次側の負極バスB2nに接続される。
図8の電力変換装置20Bによれば、キャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0の共振回路を構成することにより、所望の周波数帯域においてコモンモードノイズを低減することができる。また、
図8の電力変換装置20Bによれば、雷サージ等の外来ノイズが一次側回路21及び二次側回路22の間で伝達しにくくなり、耐ノイズ性能が向上する。
【0050】
図9は、第2の実施形態の第3の変形例に係る電力変換装置20Cの構成を示す回路図である。第2の実施形態に係る電力変換装置において、結合回路23(すなわちキャパシタC0)は、トランスT2の一次巻線のセンタータップtaと、正極バスB2pとの間に接続されてもよい。センタータップtaを正極バスB2pに接続する場合もまた、センタータップtaを負極バスB2nに接続する場合と同等のコモンモードノイズの低減を達成することができる。
【0051】
また、電力変換装置20Cは、
図9の結合回路23に代えて、
図7の結合回路23A又は
図8の結合回路23Bを備えてもよい。
【0052】
また、第2の実施形態によれば、結合回路は、互いに直列に接続されたキャパシタC0及びインダクタL0のみを含んでもよい。
【0053】
また、第2の実施形態によれば、二次側回路は、2つのスイッチング素子S5,S6を含む回路に限定されず、1つ又は3つ以上のスイッチング素子を含む不平衡回路であってもよい。
【0054】
また、第2の実施形態によれば、二次側回路は、正極バスB2p及び負極バスB2nの一方が接地された不平衡回路であってもよい。
【0055】
[第3の実施形態]
図10は、第3の実施形態に係る電力変換装置30の構成を示す回路図である。電力変換装置30は、トランスT2と、一次側回路31と、二次側回路32とを備える。
【0056】
トランスT2は、センタータップtaを有する一次巻線w1a,w1bと、センタータップtbを有する二次巻線w2a,w2bとを有する。
【0057】
電力変換装置30の一次側回路31は、
図6の電力変換装置20の一次側回路21と同様に構成される。
図10の例は、トランスT2の一次巻線w1a,w1bの両端の配線が、キャパシタC13,C14を介して接地導体GNDにそれぞれ接続される場合を示す。
【0058】
電力変換装置30の二次側回路32は、
図1の電力変換装置10の二次側回路12と同様に構成される。
【0059】
電力変換装置30は、キャパシタC0を含む結合回路33をさらに備える。結合回路33(すなわちキャパシタC0)は、トランスT2の一次巻線のセンタータップtaとトランスT2の二次巻線のセンタータップtbとの間に接続される。
【0060】
第3の実施形態によれば、電力変換装置30は、一次側回路31が平衡回路であり、かつ、二次側回路32が平衡回路であるように構成される。前述のように、電力変換装置が平衡な一次側回路31及び平衡な二次側回路32を備える場合であっても、回路の寄生成分により平衡が崩れ、コモンモードノイズが発生することがある。例えば、キャパシタC13及びC14の容量が異なるとき、平衡が崩れている。キャパシタC13及びC14は、トランスT2とヒートシンク(GND)との間に生じる浮遊容量を想定している。トランスの物理構造が完全対称でない限り、多くのトランスで平衡が崩れていると言える。第3の実施形態でもまた、第1及び第2の実施形態と同様に、キャパシタC0を用いることにより、トランスT2はバランとして機能し、一次側回路31及び二次側回路32を互いに絶縁しながら、一次側回路31及び二次側回路32の基準電位を互いに一致させることができる。これにより、一次側回路31及び二次側回路32の平衡度を互いに整合させ、キャパシタC0なしの場合よりも、コモンモードノイズを低減することができる。
【0061】
第3の実施形態でもまた、第1の実施形態と同様に、一次側回路31がYキャパシタ(すなわち、キャパシタC11,C12)を含む場合、キャパシタC0の容量は、好ましくは、Yキャパシタの容量よりも大きく設定される。キャパシタC0の容量を大きくするほど、コモンモードノイズを低減する効果が大きくなり、キャパシタC0の容量がYキャパシタの容量よりも大きいとき、コモンモードノイズが大きく低減される。一方、二次側回路32がYキャパシタを含む場合、キャパシタC0によりコモンモードノイズを低減する効果は、二次側回路32のYキャパシタの容量にはあまり影響を受けない。
【0062】
このように、第3の実施形態に係る電力変換装置30によれば、簡単な追加構成で、従来よりもコモンモードノイズを低減することができる。
【0063】
第3の実施形態に係る電力変換装置30によれば、キャパシタC0を設けるだけでコモンモードノイズを低減することができ、他のノイズ対策部品が不要になるので、小型かつ低コストの電力変換装置を提供することができる。
【0064】
第3の実施形態に係る電力変換装置30によれば、電力変換装置がLLC共振回路を含む場合であっても、大きなコモンモードノイズを発生しにくくすることができる。
【0065】
以下、第3の実施形態の変形例について説明する。
【0066】
図11は、第3の実施形態の第1の変形例に係る電力変換装置30Aの構成を示す回路図である。電力変換装置30Aは、
図10の電力変換装置30の結合回路33(すなわちキャパシタC0)に代えて、互いに直列に接続されたキャパシタC0及び抵抗R0を含む結合回路33Aを備える。トランスT2の一次巻線のセンタータップtaは、互いに直列に接続されたキャパシタC0及び抵抗R0を介して、トランスT2の二次巻線のセンタータップtbに接続される。抵抗R0を用いることにより、電力変換装置30Aにおいて意図しない寄生成分が発生しても、また、部品のばらつきが発生しても、回路の共振を生じにくくすることができる。また、抵抗R0を用いることにより、高い周波数帯域においてコモンモードノイズの増大を生じにくくすることができる。従って、
図11の電力変換装置30Aによれば、広い周波数帯域にわたって安定的にコモンモードノイズを低減することができる。
【0067】
図12は、第3の実施形態の第2の変形例に係る電力変換装置30Bの構成を示す回路図である。電力変換装置30Bは、
図10の電力変換装置30の結合回路33(すなわちキャパシタC0)に代えて、互いに直列に接続されたキャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を含む結合回路33Bを備える。トランスT2の一次巻線のセンタータップtaは、互いに直列に接続されたキャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を介して、トランスT2の二次巻線のセンタータップtbに接続される。
図12の電力変換装置30Bによれば、キャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0の共振回路を構成することにより、所望の周波数帯域においてコモンモードノイズを低減することができる。
【0068】
図13は、第3の実施形態の第3の変形例に係る電力変換装置30Cの構成を示す回路図である。電力変換装置30Cは、
図10の電力変換装置30の二次側回路32に代えて、二次側回路32Cを備える。二次側回路32Cは、
図10のダイオードのスイッチング素子S5~S8に代えて、トランジスタのスイッチング素子S5A~S8Aを備える。二次側回路32Cは、トランスT2の二次巻線w2a,w2bの両端と、二次側回路のスイッチング素子S5A~S8Aとの間にそれぞれ接続されたキャパシタC7,C8をさらに備える。一次側回路31のスイッチング素子S1~S4は、インバータとして動作し、また、同期整流回路として動作する。二次側回路32Cのスイッチング素子S5A~S8Aもまた、インバータとして動作し、また、同期整流回路として動作する。これにより、電力変換装置30Cは、一次側から入力された電圧を所定電圧に変換して二次側から出力し、また、二次側から入力された電圧を所定電圧に変換して一次側から出力する「可逆」な電力変換装置として動作する。キャパシタC5,C6、トランスT2の一次巻線w1a,w1b、二次巻線w2a,w2b、及びキャパシタC7,C8は、共振回路(「CLLC共振回路」ともいう)を構成する。このような共振回路を用いてソフトスイッチングを実現することにより、電力変換装置の損失を抑え、電力密度を向上することができる。
【実施例】
【0069】
以下、
図14~
図28を参照して、本開示の実施例に係る電力変換装置のシミュレーション結果について説明する。
【0070】
図14は、実施例に係る電力装置の構成を示すブロック図である。電力装置は、直流電源装置41、安定化回路42、入力フィルタ43、電力変換装置44、出力フィルタ45、及び負荷装置46を備える。
【0071】
直流電源装置41は、所定の直流電圧を供給する。
【0072】
図15は、
図14の安定化回路42の構成を示す回路図である。安定化回路42は、キャパシタC101,
C102、インダクタL101,L102、及び抵抗R101,R102を備える。安定化回路42は、電力変換装置44によって発生するコモンモードノイズを正確に測定するために、電力変換装置44に対して電力が入力される端子におけるインピーダンスを安定化させる。後述するシミュレーションでは、安定化回路42におけるコモンモードノイズを計算した。
【0073】
図16は、
図14の入力フィルタ43の構成を示す回路図である。入力フィルタ43は、キャパシタC111~C114及びコモンモードチョークコイルL111を備える。
【0074】
電力変換装置44は、第1~第3の実施形態において説明した電力変換装置のうちのいずれかである。
【0075】
図17は、
図14の出力フィルタ45の構成を示す回路図である。出力フィルタ45は、キャパシタC121~C126及びコモンモードチョークコイルL121を備える。
【0076】
負荷装置46は、所定の抵抗値を有する。
【0077】
次に、
図18~
図21を参照して、第1の実施形態に係る電力変換装置のシミュレーション結果について説明する。ここでは、電力変換装置44が、
図1の電力変換装置10、
図2の電力変換装置10A、又は
図3の電力変換装置10Bである場合についてシミュレーションを行った。
【0078】
図18~
図21のシミュレーションでは、以下のパラメータを設定した。
【0079】
(直流電源装置41)
入力電圧: 400V
(入力フィルタ43)
キャパシタC111,C112の容量: 2μF
キャパシタC113,C114の容量: 1nF
コモンモードチョークコイルL111のインダクタンス: 3mH
コモンモードチョークコイルL111の結合率: 0.9995
(電力変換装置44)
キャパシタC1の容量: 100μF
キャパシタC2の容量: 10μF
キャパシタC3の容量: 22.5nF
キャパシタC11,C12の容量: 1nF
キャパシタC13,C14の容量: 10pF
トランスT1の一次巻線w1のインダクタンス: 120μH
トランスT1の二次巻線w2a,w2bのインダクタンス: 6.6μH
トランスT1の結合率: 0.94
スイッチング素子S1,S2のスイッチング周波数: 200kHz
(出力フィルタ45)
キャパシタC121,C122の容量: 2μF
キャパシタC123~C126の容量: 10nF
コモンモードチョークコイルL121のインダクタンス: 3mH
コモンモードチョークコイルL121の結合率: 0.9995
(負荷装置46)
負荷装置46の抵抗値: 10Ω
【0080】
図18は、第1の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図18において、第1の実施例は、電力変換装置44が
図1の電力変換装置10であり、キャパシタC0の容量を100nFに設定した場合を示す。また、
図18において、比較例は、キャパシタC0を除去した場合を示す。
図18によれば、コモンモードノイズの周波数特性は、スイッチング周波数の整数倍にピークを有するスペクトラムとして観測される。また、
図18によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを14.7dB低減できることがわかる。また、
図18によれば、約5MHzまでの高調波のコモンモードノイズも低減できることがわかる。
【0081】
図19は、第2の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図19において、第2の実施例は、電力変換装置44が
図2の電力変換装置10Aであり、キャパシタC0の容量を100nFに設定し、抵抗R0の抵抗値を10Ωに設定した場合を示す。また、
図19において、比較例は、キャパシタC0及び抵抗R0を除去した場合を示す。
図19によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを15.4dB低減できることがわかる。また、
図19によれば、高周波における意図しない共振がダンピングされ、高周波のコモンモードノイズ特性が
図18の場合よりも改善することがわかる。
【0082】
図20は、第2の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置のキャパシタC0の容量に対する、電力装置において発生するコモンモードノイズの特性を示すグラフである。
図20は、電力変換装置44が
図2の電力変換装置10Aであり、キャパシタC0の容量を1pF~1μFにわたって変化させ、抵抗R0の抵抗値を10Ωに設定した場合を示す。
図20によれば、キャパシタC0の容量がキャパシタC11,C12(Yキャパシタ)の容量を超えたとき、コモンモードノイズを低減する効果が大きくなることがわかる。
【0083】
図21は、第3の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図21において、第3の実施例は、電力変換装置44が
図3の電力変換装置10Bであり、キャパシタC0の容量を100nFに設定し、抵抗R0の抵抗値を10Ωに設定し、インダクタL0のインダクタンスを9.4μHに設定した場合を示す。また、
図21において、比較例は、キャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を除去した場合を示す。
図21によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを26.1dB低減できることがわかる。また、
図21によれば、コモンモードノイズを有効に低減できる周波数帯域が限られるものの、特定の周波数帯域においては効果が向上することがわかる。
【0084】
次に、
図22~
図24を参照して、第2の実施形態に係る電力変換装置のシミュレーション結果について説明する。ここでは、電力変換装置44が、
図6の電力変換装置20又は
図7の電力変換装置20Aである場合についてシミュレーションを行った。
【0085】
図22~
図24のシミュレーションでは、以下のパラメータを設定した。
【0086】
(直流電源装置41)
入力電圧: 200V
(電力変換装置44)
キャパシタC1の容量: 100μF
キャパシタC2の容量: 10μF
キャパシタC5,C6の容量: 45nF
キャパシタC11,C12の容量: 1nF
トランスT2の一次巻線w1a,w1bのインダクタンス: 30μH
トランスT2の二次巻線w2a,w2bのインダクタンス: 26.4μH
トランスT2の結合率: 0.94
スイッチング素子S1,S2のスイッチング周波数: 200kHz
【0087】
図22~
図24のシミュレーションでは、さらに、トランスT2の一次巻線w1bの端子(すなわち、一次巻線w1bとキャパシタC6との間のノード)と、トランスT2の二次巻線のセンタータップtbとの間に、10pFの容量を設定した。
【0088】
図22~
図24のシミュレーションにおいて、入力フィルタ43、出力フィルタ45、及び負荷装置46のパラメータは、
図18~
図21の場合と同様に設定した。
【0089】
図22は、第4の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図22において、第4の実施例は、電力変換装置44が
図6の電力変換装置20であり、キャパシタC0の容量を30nFに設定した場合を示す。また、
図22において、比較例は、キャパシタC0を除去した場合を示す。
図22によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを16.5dB低減できることがわかる。
【0090】
図23は、第5の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図23において、第5の実施例は、電力変換装置44が
図7の電力変換装置20Aであり、キャパシタC0の容量を30nFに設定し、抵抗R0の抵抗値を100Ωに設定した場合を示す。また、
図23において、比較例は、キャパシタC0及び抵抗R0を除去した場合を示す。
図23によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを14.8dB低減できることがわかる。また、
図23によれば、高周波における意図しない共振がダンピングされ、高周波のコモンモードノイズ特性が
図22の場合よりも改善することがわかる。
【0091】
図24は、第5の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置のキャパシタC0の容量に対する、電力装置において発生するコモンモードノイズの特性を示すグラフである。
図24は、電力変換装置44が
図7の電力変換装置20Aであり、キャパシタC0の容量を1pF~1μFにわたって変化させ、抵抗R0の抵抗値を10Ωに設定した場合を示す。
図24によれば、キャパシタC0の容量がキャパシタC11,C12(Yキャパシタ)の容量を超えたとき、コモンモードノイズを低減する効果が大きくなることがわかる。
【0092】
次に、
図25~
図28を参照して、第3の実施形態に係る電力変換装置のシミュレーション結果について説明する。ここでは、電力変換装置44が、
図10の電力変換装置30、
図11の電力変換装置30A、又は
図12の電力変換装置30Bである場合についてシミュレーションを行った。
【0093】
図25~
図28のシミュレーションでは、以下のパラメータを設定した。
【0094】
(電力変換装置44)
キャパシタC1の容量: 100μF
キャパシタC2の容量: 10μF
キャパシタC5,C6の容量: 45nF
キャパシタC11,C12の容量: 1nF
キャパシタC13の容量: 20pF
キャパシタC14の容量: 10pF
トランスT2の一次巻線w1a,w1bのインダクタンス: 30μH
トランスT2の二次巻線w2a,w2bのインダクタンス: 6.6μH
トランスT2の結合率: 0.94
スイッチング素子S1,S2のスイッチング周波数: 200kHz
【0095】
図25~
図28のシミュレーションにおいて、直流電源装置41、入力フィルタ43、出力フィルタ45、及び負荷装置46のパラメータは、
図18~
図21の場合と同様に設定した。
【0096】
図25は、第6の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図25において、第6の実施例は、電力変換装置44が
図10の電力変換装置30であり、キャパシタC0の容量を100nFに設定した場合を示す。また、
図25において、比較例は、キャパシタC0を除去した場合を示す。
図25によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを16.2dB低減できることがわかる。
【0097】
図26は、第7の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図26において、第7の実施例は、電力変換装置44が
図11の電力変換装置30Aであり、キャパシタC0の容量を100nFに設定し、抵抗R0の抵抗値を50Ωに設定した場合を示す。また、
図26において、比較例は、キャパシタC0及び抵抗R0を除去した場合を示す。
図26によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを12.2dB低減できることがわかる。
【0098】
図27は、第7の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置のキャパシタC0の容量に対する、電力装置において発生するコモンモードノイズの特性を示すグラフである。
図27は、電力変換装置44が
図11の電力変換装置30Aであり、キャパシタC0の容量を1pF~1μFにわたって変化させ、抵抗R0の抵抗値を10Ωに設定した場合を示す。
図27によれば、キャパシタC0の容量がキャパシタC11,C12(Yキャパシタ)の容量を超えたとき、コモンモードノイズを低減する効果が大きくなることがわかる。
【0099】
図28は、第8の実施例に係る電力変換装置を含む電力装置において発生するコモンモードノイズの周波数特性を示すグラフである。
図28において、第8の実施例は、電力変換装置44が
図12の電力変換装置30Bであり、キャパシタC0の容量を100nFに設定し、抵抗R0の抵抗値を10Ωに設定し、インダクタL0のインダクタンスを6.4μHに設定した場合を示す。また、
図28において、比較例は、キャパシタC0、抵抗R0、及びインダクタL0を除去した場合を示す。
図28によれば、スイッチング周波数200kHzにおいて、コモンモードノイズを19.1dB低減できることがわかる。また、
図28によれば、コモンモードノイズを有効に低減できる周波数帯域が限られるものの、特定の周波数帯域においては効果が向上することがわかる。
【0100】
[実施形態のまとめ]
本開示の第1の態様に係る電力変換装置は、以下のように構成される。
【0101】
本開示の第1の態様によれば、
トランスと、一次側回路と、二次側回路とを備える電力変換装置であって、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線に接続され、一次側の正極バス及び負極バスを有し、少なくとも1つのスイッチング素子を含む不平衡回路として構成され、
前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線に接続され、二次側の正極バス及び負極バスを有し、複数のスイッチング素子を含む平衡回路として構成され、
前記電力変換装置は、前記トランスの二次巻線のセンタータップと、前記一次側の正極バス及び負極バスの一方との間に接続された第1のキャパシタをさらに備える。
【0102】
本開示の第1の態様によれば、
前記電力変換装置は接地導体をさらに備え、
前記第1のキャパシタは、前記接地導体と前記一次側の正極バス及び負極バスとの間の容量よりも大きな容量を有する。
【0103】
本開示の第1の態様によれば、
前記電力変換装置は抵抗をさらに備え、前記トランスの二次巻線のセンタータップは、互いに直列に接続された前記第1のキャパシタ及び前記抵抗を介して、前記一次側の正極バス及び負極バスの一方に接続される。
【0104】
本開示の第1の態様によれば、
前記電力変換装置は第1のインダクタをさらに備え、前記トランスの二次巻線のセンタータップは、互いに直列に接続された前記第1のキャパシタ及び前記第1のインダクタを介して、前記一次側の正極バス及び負極バスの一方に接続される。
【0105】
本開示の第1の態様によれば、
前記一次側回路は、2つのスイッチング素子を含むハーフブリッジ回路である。
【0106】
本開示の第1の態様によれば、
前記二次側回路は、4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路である。
【0107】
本開示の第1の態様によれば、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線と、前記一次側回路のスイッチング素子との間に接続された第2のキャパシタをさらに含む。
【0108】
本開示の第1の態様によれば、
前記一次側回路は、前記第2のキャパシタに直列に接続された第2及び第3のインダクタと、前記第3のインダクタに並列に接続された第3のキャパシタとをさらに備える。
【0109】
本開示の第2の態様に係る電力変換装置は、以下のように構成される。
【0110】
本開示の第2の態様によれば、
トランスと、一次側回路と、二次側回路とを備える電力変換装置であって、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線に接続され、一次側の正極バス及び負極バスを有し、複数のスイッチング素子を含む平衡回路として構成され、
前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線に接続され、二次側の正極バス及び負極バスを有し、少なくとも1つのスイッチング素子を含む不平衡回路として構成され、
前記電力変換装置は、前記トランスの一次巻線のセンタータップと、前記二次側の正極バス及び負極バスの一方との間に接続された第1のキャパシタをさらに備える。
【0111】
本開示の第2の態様によれば、
前記電力変換装置は接地導体をさらに備え、
前記第1のキャパシタは、前記接地導体と前記一次側の正極バス及び負極バスとの間の容量よりも大きな容量を有する。
【0112】
本開示の第2の態様によれば、
前記電力変換装置は抵抗をさらに備え、前記トランスの一次巻線のセンタータップは、互いに直列に接続された前記第1のキャパシタ及び前記抵抗を介して、前記二次側の正極バス及び負極バスの一方に接続される。
【0113】
本開示の第2の態様によれば、
前記電力変換装置は第1のインダクタをさらに備え、前記トランスの一次巻線のセンタータップは、互いに直列に接続された前記第1のキャパシタ及び前記第1のインダクタを介して、前記二次側の正極バス及び負極バスの一方に接続される。
【0114】
本開示の第2の態様によれば、
前記一次側回路は、4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路である。
【0115】
本開示の第2の態様によれば、
前記二次側回路は、2つのスイッチング素子を含むハーフブリッジ回路である。
【0116】
本開示の第2の態様によれば、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線の両端と、前記一次側回路のスイッチング素子との間にそれぞれ接続された第2及び第3のキャパシタをさらに含む。
【0117】
本開示の第3の態様に係る電力変換装置は、以下のように構成される。
【0118】
本開示の第3の態様によれば、
トランスと、一次側回路と、二次側回路とを備える電力変換装置であって、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線に接続され、一次側の正極バス及び負極バスを有し、複数のスイッチング素子を含む平衡回路として構成され、
前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線に接続され、二次側の正極バス及び負極バスを有し、複数のスイッチング素子を含む平衡回路として構成され、
前記電力変換装置は、前記トランスの一次巻線のセンタータップと、前記トランスの二次巻線のセンタータップとの間に接続された第1のキャパシタをさらに備える。
【0119】
本開示の第3の態様によれば、
前記電力変換装置は接地導体をさらに備え、
前記第1のキャパシタは、前記接地導体と前記一次側の正極バス及び負極バスとの間の容量よりも大きな容量を有する。
【0120】
本開示の第3の態様によれば、
前記電力変換装置は抵抗をさらに備え、前記トランスの一次巻線のセンタータップは、互いに直列に接続された前記第1のキャパシタ及び前記抵抗を介して、前記トランスの二次巻線のセンタータップに接続される。
【0121】
本開示の第3の態様によれば、
前記電力変換装置は第1のインダクタをさらに備え、前記トランスの一次巻線のセンタータップは、互いに直列に接続された前記第1のキャパシタ及び前記第1のインダクタを介して、前記トランスの二次巻線のセンタータップに接続される。
【0122】
本開示の第3の態様によれば、
前記一次側回路は、前記複数のスイッチング素子として4つのトランジスタを含むフルブリッジ回路である。
【0123】
本開示の第3の態様によれば、
前記二次側回路は、前記複数のスイッチング素子として4つのダイオード又は4つのトランジスタを含むフルブリッジ回路である。
【0124】
本開示の第3の態様によれば、
前記一次側回路は、前記トランスの一次巻線の両端と、前記一次側回路のスイッチング素子との間にそれぞれ接続された第2及び第3のキャパシタをさらに含む。
【0125】
本開示の第3の態様によれば、
前記二次側回路は、前記トランスの二次巻線の両端と、前記二次側回路のスイッチング素子との間にそれぞれ接続された第4及び第5のキャパシタをさらに含む。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本開示の態様に係る電力変換装置は、例えば、車載充電器、車載DC/DCコンバータなどに適用可能である。
【符号の説明】
【0127】
10,10A~10D,20,20A~20C,30,30A~30C 電力変換装置
11,11C,21,31 一次側回路
12,22,32,32C 二次側回路
13,13A,13B,23,23A,23B,33,33A,33B 結合回路
41 直流電源装置
42 安定化回路
43 入力フィルタ
44 電力変換装置
45 出力フィルタ
46 負荷装置
B1p,B2p 正極バス
B1n,B2n 負極バス
C0,C1~C8,C11~C14,C21,C22 キャパシタ
L0,L21,L22 インダクタ
R0 抵抗
S1~S8,S5A~S8A スイッチング素子
T1,T2 トランス