(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】発話記録作成支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20241011BHJP
G10L 15/00 20130101ALI20241011BHJP
G10L 17/00 20130101ALI20241011BHJP
【FI】
G06Q10/10
G10L15/00 200B
G10L17/00 200Z
(21)【出願番号】P 2019216865
(22)【出願日】2019-11-29
【審査請求日】2022-09-12
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井藤 好克
(72)【発明者】
【氏名】北村 常弘
(72)【発明者】
【氏名】吉村 祐一
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/187521(WO,A1)
【文献】特開2019-082973(JP,A)
【文献】特開2011-081504(JP,A)
【文献】特開2019-091264(JP,A)
【文献】特開2005-341015(JP,A)
【文献】特開2019-159451(JP,A)
【文献】特開2018-169876(JP,A)
【文献】特開2012-003711(JP,A)
【文献】特開2009-069172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G10L 15/00
G10L 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定空間における発話を取得する発話取得装置から前記発話に係る発話データと、前記発話の方向を表す発話方向情報とを含む発話取得情報を取得する発話データ取得部と、
複数のユーザの各々の位置を検出する位置検出部と、
前記位置検出部が検出した検出結果を基に、前記複数のユーザのうち前記所定空間に存在する1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する存在情報取得部と、
前記存在情報と前記発話取得情報とを基に、前記発話データと前記発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録を作成する作成部と、
前記作成部が作成した前記発話記録を格納する記憶部と、
前記発話記録の格納場所を、前記1人以上のユーザに通知する通知部と、
前記位置検出部の前記検出結果と前記所定空間で行われる会議の出席予定者とを基に、前記会議の欠席者を特定する特定部と、
前記欠席者に対して前記発話記録の格納場所を通知するか否かの指示を受け取る指示受取部と、を備え、
前記存在情報取得部は、前記検出結果を基に、前記所定空間に存在するユーザの人数を会議出席者数として求めて、前記会議出席者数を含む前記存在情報を取得
し、
前記通知部は、前記指示が前記欠席者に対して前記発話記録の格納場所を通知することを表している場合には、さらに前記欠席者に前記発話記録の前記格納場所を通知する、
発話記録作成支援システム。
【請求項2】
所定空間における発話を取得する発話取得装置から前記発話に係る発話データと、前記発話の方向を表す発話方向情報とを含む発話取得情報を取得する発話データ取得部と、
複数のユーザの各々の位置を検出する位置検出部と、
前記位置検出部が検出した検出結果を基に、前記複数のユーザのうち前記所定空間に存在する1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する存在情報取得部と、
前記存在情報と前記発話取得情報とを基に、前記発話データと前記発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録を作成する作成部と、
前記作成部が作成した前記発話記録を格納する記憶部と、
前記発話記録を、前記1人以上のユーザに通知する通知部と、
前記位置検出部の前記検出結果と前記所定空間で行われる会議の出席予定者とを基に、前記会議の欠席者を特定する特定部と、
前記欠席者に対して前記発話記録を通知するか否かの指示を受け取る指示受取部と、を備え、
前記存在情報取得部は、前記検出結果を基に、前記所定空間に存在するユーザの人数を会議出席者数として求めて、前記会議出席者数を含む前記存在情報を取得し、
前記通知部は、前記指示が前記欠席者に対して前記発話記録を通知することを表している場合には、さらに前記欠席者に前記発話記録を通知する、
発話記録作成支援システム。
【請求項3】
前記作成部は、前記所定空間に設けられた複数の着席場所の各々と前記発話取得装置との位置関係に基づいて、前記複数の着席場所うち発話が行われた着席場所を特定し、前記存在情報を用いて前記特定した着席場所の発話者と、前記発話データとを対応付けて前記発話記録を作成する、
請求項1又は2に記載の発話記録作成支援システム。
【請求項4】
前記作成部は、音声認識機能を用いて、前記所定空間に存在する前記1人以上のユーザのうち前記発話を行ったユーザを特定する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の発話記録作成支援システム。
【請求項5】
前記位置検出部は、前記複数のユーザの各々が所持するタグ又は情報端末に記憶されている端末用識別子を取得することで、前記複数のユーザの各々の位置を検出し、
前記存在情報取得部は、前記位置検出部が取得した複数の前記端末用識別子のうち、前記所定空間に存在する前記1人以上のユーザの各々に対応する1つ以上の前記端末用識別子に基づいて、前記1人以上のユーザの各々のユーザ名を特定し、前記1人以上のユーザの各々のユーザ名を含む前記存在情報を取得する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の発話記録作成支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に発話記録作成支援システムに関し、より詳細には発話記録の作成を支援する発話記録支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会議参加者の発話内容から得られたテキスト情報を含む会議テキスト情報を生成するシステムが知られている。
【0003】
特許文献1のシステムでは、発言開始時刻及び発言終了時刻を、話者IDと対応付けることで、発言開始時刻と発言終了時刻との間で発話された内容と、話者とを対応付けている。ここで、話者IDは、会議装置のマイクデバイスによる取得される、発話方向を示すIDである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のシステムでは、会議の出席者を特定していない。そのため、話者方向と発言内容とを対応付けて議事録を作成することはできるが、発話者と発話内容とを対応付けて議事録(発話記録)を作成することはできない。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされ、発話者と発話内容とを対応付けて発話記録を作成することができる発話記録作成支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る発話記録作成支援システムは、発話データ取得部と、位置検出部と、存在情報取得部と、作成部と、記憶部と、通知部と、特定部と、指示受付部と、を備える。前記発話データ取得部は、所定空間における発話を取得する発話取得装置から前記発話に係る発話データと前記発話の方向を表す発話方向情報とを含む発話取得情報を取得する。前記位置検出部は、複数のユーザの各々の位置を検出する。前記存在情報取得部は、前記位置検出部が検出した検出結果を基に、前記複数のユーザのうち前記所定空間に存在している1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。前記作成部は、前記存在情報と前記発話取得情報とを基に、前記発話データと前記発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録を作成する。前記記憶部は、前記作成部が作成した前記発話記録を格納する。前記通知部は、前記発話記録の格納場所を、前記1人以上のユーザに通知する。前記特定部は、前記位置検出部の前記検出結果と前記所定空間で行われる会議の出席予定者とを基に、前記会議の欠席者を特定する。前記指示受付部は、前記欠席者に対して前記発話記録の格納場所を通知するか否かの指示を受け取る。前記存在情報取得部は、前記検出結果を基に、前記所定空間に存在するユーザの人数を会議出席者数として求めて、前記会議出席者数を含む前記存在情報を取得する。前記通知部は、前記指示が前記欠席者に対して前記発話記録の格納場所を通知することを表している場合には、さらに前記欠席者に前記発話記録の前記格納場所を通知する。
本開示の一態様に係る発話記録作成支援システムは、発話データ取得部と、位置検出部と、存在情報取得部と、作成部と、記憶部と、通知部と、特定部と、指示受付部と、を備える。前記発話データ取得部は、所定空間における発話を取得する発話取得装置から前記発話に係る発話データと前記発話の方向を表す発話方向情報とを含む発話取得情報を取得する。前記位置検出部は、複数のユーザの各々の位置を検出する。前記存在情報取得部は、前記位置検出部が検出した検出結果を基に、前記複数のユーザのうち前記所定空間に存在している1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。前記作成部は、前記存在情報と前記発話取得情報とを基に、前記発話データと前記発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録を作成する。前記記憶部は、前記作成部が作成した前記発話記録を格納する。前記通知部は、前記発話記録を、前記1人以上のユーザに通知する。前記特定部は、前記位置検出部の前記検出結果と前記所定空間で行われる会議の出席予定者とを基に、前記会議の欠席者を特定する。前記指示受取部は、前記欠席者に対して前記発話記録を通知するか否かの指示を受け取る。前記通知部は、前記指示が前記欠席者に対して前記発話記録を通知することを表している場合には、さらに前記欠席者に前記発話記録を通知する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によると、発話者と発言内容とを対応付けて発話記録を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、発話記録作成支援システムの構成を説明する図である。
【
図2】
図2A及び
図2Bは、発話記録作成支援システムが備える発話取得装置の配置位置を説明する図である。
【
図4】
図4は、欠席者一覧画面を説明する図である。
【
図5】
図5は、発話記録作成時における同上の発話記録作成支援システムの動作を説明する図である。
【
図6】
図6は、発話記録通知時における同上の発話記録作成支援システムの動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(実施形態)
以下、本実施形態に係る発話記録作成支援システムについて、
図1~
図6を用いて説明する。
【0012】
(1)概要
本実施形態の発話記録作成支援システム1は、会議室5で行われる会議での発話記録としての議事録の作成を支援するシステムである。
【0013】
発話記録作成支援システム1は、
図1に示すように、発話記録作成システム2としての第1サーバ10と、位置検出システム3と、複数(
図1では2つ)の発話取得装置30と、を備える。
【0014】
複数の発話取得装置30は、例えばスマートスピーカである。複数の発話取得装置30は、複数(
図1では2つ)の会議室5に一対一に対応している。すなわち、会議室5ごとに、発話取得装置30が設置されている。各発話取得装置30は、設置対象の会議室5における所定の場所、例えば会議卓の中央に固定されている(
図2A、
図2B参照)。各発話取得装置30は、複数の指向性のマイクロホンを有しており、ユーザが発した音声(発話)を取得する。具体的には、各発話取得装置30は、発話取得装置30が設置された会議室5での会議における発話を取得する。各発話取得装置30は、図示していないルータ及びインターネット等のネットワークNT1を介して、第1サーバ10と通信可能に構成されている。各発話取得装置30は、取得した発話に係るデータ(発話データ)と、発話の受信方向(取得した発話の発話者がいる方向)に係る発話方向情報とを含む発話取得情報を、ネットワークNT1を介して第1サーバ10に送信する。
【0015】
位置検出システム3は、複数のユーザの各々の位置を検出し、管理するシステムである。位置検出システム3は、
図1に示すように、第2サーバ20と、複数(
図1では2つ)の受信器40と、複数(
図1では3つ)のタグ50と、1つ以上(
図1では1つ)の情報端末60と、を備える。
【0016】
複数のタグ50は、複数のユーザに一対一に対応している。すなわち、ユーザごとに、1つのタグ50が所持されている。複数のタグ50の各々は、受信器40と無線通信が可能に構成されている。各タグ50は、当該タグ50の識別子を受信器40に送信する。
【0017】
情報端末60は、例えばスマートフォン、タブレット端末等の端末であり、複数のユーザのうち少なくとも1人のユーザに所持されている。情報端末60は、受信器40と無線通信が可能に構成されている。さらに、情報端末60は、ネットワークNT1を介して第1サーバ10と通信可能に構成されている。情報端末60は、情報端末の識別子を受信器40に送信する。
【0018】
複数の受信器40は、複数の会議室5及び図示していない1つ以上の空間(例えば、フロア)に一対一に対応している。すなわち、会議室5及びフロアごとに、受信器40が設置されている。各受信器40は、設置対象の会議室5及びフロアの天井に設置される。
図2Aは、会議室5の天井に設置された場合を例示している。複数の受信器40は、複数のタグ50及び情報端末60と無線通信可能に構成されている。複数の受信器40は、ネットワークNT1を介して第2サーバ20と通信可能に構成されている。複数の受信器40は、各タグ50及び情報端末60から取得した識別子を、受信器40の識別子とともに、ネットワークNT1を介して第2サーバ20に送信する。以下、各タグ50及び情報端末60の識別子を端末用識別子という。受信器40の識別子を受信器用識別子という。
【0019】
第2サーバ20は、複数の受信器40及び第1サーバ10と通信可能に構成されている。第2サーバ20は、複数の受信器40の各々から取得した各タグ50及び情報端末60の端末用識別子を基に、端末用識別子に対応する端末(タグ50、情報端末60)の位置、すなわち当該端末を所持するユーザの位置を検出し、管理する。第2サーバ20は、検知結果を第1サーバ10に送信する。
【0020】
すなわち、位置検出システム3は、複数のユーザの各々が所持するタグ50又は情報端末60に記憶されている端末用識別子を取得することで、複数のユーザの各々の位置を検出する。これにより、位置検出システム3は、複数のユーザの各々がどの場所(どの位置)にいるか検出し、管理することができる。つまり、位置検出システム3は、複数のユーザの各々がいる場所(位置)を検出し、管理することができる。
【0021】
第1サーバ10は、会議室5で行われる会議の議事録(発話記録)を作成する。第1サーバ10は、複数の発話取得装置30及び1つ以上の情報端末60と、ネットワークNT1を介して通信可能に構成されている。第1サーバ10は、各発話取得装置30から発話に係る発話データを取得する。第1サーバ10は、位置検出システム3(の第2サーバ20)が検出した検出結果を基に、会議室5ごとに、複数のユーザのうち当該会議室5に存在している1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。存在情報は、対応する会議室5に存在しているユーザ数、ユーザ名及びユーザの位置のうち少なくとも1つを含む。第1サーバ10は、存在情報と発話データとを基に、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて、対応する会議室5での会議の議事録を作成する。
【0022】
(2)構成
(2-1)第2サーバ
第2サーバ20は、
図1に示すように、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。
【0023】
第2サーバ20は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部23として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0024】
通信部21は、複数の受信器40の各々とネットワークNT1を介して通信を行うための通信インタフェースを有している。
【0025】
記憶部22は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等のいずれかのデバイスで構成される。
【0026】
記憶部22は、複数の受信器40の各々について、当該受信器40の受信器用識別子と、当該受信器40が設置された会議室5の識別子(以下、「会議室識別子」という)又はフロアの識別子(フロア識別子)とを対応付けて記憶している。
【0027】
記憶部22は、複数の端末用識別子の各々について、当該端末用識別子と、当該端末用識別子を有する端末(タグ50又は情報端末60)を所持するユーザに係るユーザ情報とを対応付けて記憶する。ユーザ情報は、例えばユーザ名及びユーザの連絡先(メールアドレス)を含む。なお、ユーザ情報は、さらに、ユーザの勤務部署等を含んでもよい。
【0028】
制御部23は、複数の受信器40の各々から、受信器用識別子及び1つ以上の端末用識別子を含み、当該受信器40が設置された会議室5又はフロアでのユーザの存在を検知したことを表す存在検知情報を、通信部21を介して受け取る。
【0029】
制御部23は、存在検知情報に含まれる受信器用識別子に対応する会議室識別子又はフロア識別子を記憶部12から取得する。制御部23は、受信器用識別子に対応する識別子が会議室識別子である場合には、存在検知情報に含まれる1つ以上の端末用識別子を基に、取得した会議室識別子に対応する会議室5に存在する1人以上のユーザのそれぞれに対応する1つ以上のユーザ情報を記憶部12から取得する。制御部23は、取得した会議室識別子と、取得した1つ以上のユーザ情報と、を含む情報を検知結果として通信部21を介して第1サーバ10に送信する。
【0030】
(2-2)第1サーバ
第1サーバ10は、
図1に示すように、通信部11、記憶部12及び制御部13を備える。
【0031】
第1サーバ10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部13として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0032】
通信部11は、1つ以上の受信器40の各々及び情報端末60とネットワークNT1を介して通信を行うための通信インタフェースを有している。
【0033】
記憶部12は、ROM、RAM、又はEEPROM等のいずれかのデバイスで構成される。
【0034】
記憶部12は、会議室5ごとに、当該会議室5の会議予約状況を表す1つ以上のスケジュール情報を記憶している。具体的には、記憶部12は、会議室識別子と、1つ以上のスケジュール情報とを対応付けて記憶している。1つ以上のスケジュール情報の各々は、会議の開始時間(予約開始時間)及び終了時間(予約終了時間)と、会議出席予定者全員の名称(ユーザ名)とを含む。すなわち、1つの会議に1つのスケジュール情報が対応付けられる。
【0035】
記憶部12は、複数のユーザの各々の連絡先(メールアドレス)をユーザ名に対応付けて記憶している。
【0036】
記憶部12は、会議室5ごとに、発話取得装置30と当該会議室5での複数の座席との位置関係に係る位置関係情報を記憶している。具体的には、記憶部12は、会議室識別子と、位置関係情報とを対応付けて記憶している。
【0037】
記憶部12は、第1サーバ10が作成した議事録を記憶する。
【0038】
制御部13は、
図1に示すように、発話データ取得部131、存在情報取得部132、作成部133、特定部134、指示受取部135及び通知部136を有する。
【0039】
発話データ取得部131は、各発話取得装置30から発話データを、通信部11を介して取得する。
【0040】
存在情報取得部132は、位置検出システム(の第2サーバ20)が検出した検出結果を基に、会議室5ごとに、複数のユーザのうち当該会議室5に存在している1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。
【0041】
存在情報取得部132は、検出結果を基に、会議室5ごとに、当該会議室5に存在しているユーザの人数を会議出席者数として求める。
【0042】
存在情報取得部132は、会議室5ごとに、位置検出システム3(の第2サーバ20)が取得した複数の端末識別子のうち当該会議室5に存在している1人以上のユーザの各々に対応する1つ以上の識別子に基づいて、1人以上のユーザの各々のユーザ名を特定する。例えば、存在情報取得部132は、第2サーバ20から検知結果を受け取る。存在情報取得部132は、受け取った検知結果に含まれる1つ以上のユーザ情報を取得することで、検知結果に含まれる会議識別子に対応する会議室5に存在している1人以上のユーザのユーザ名として特定する。
【0043】
存在情報取得部132は、特定した1人以上のユーザ名を含む検出情報、及び対応する会議室5の位置関係情報を、対応する会議室5の情報端末60に送信する。このとき、情報端末60では、存在情報及び位置関係情報を基に、会議出席者の配置を決定する画面(配置決定画面)を情報端末60の表示部61に表示する。
【0044】
存在情報取得部132は、検出情報及び位置関係情報を基に情報端末60で得られた座席決定情報を、情報端末60から通信部11を介して受け取る。ここで、座席決定情報は、会議室5の複数の座席のうち1つ以上の座席と会議出席者(1人以上のユーザ)の名称とを対応付けた情報を含む。
【0045】
存在情報取得部132は、受け取った座席決定情報と、求めた会議出席者数と、を含む情報を存在情報として取得する。
【0046】
作成部133は、存在情報と発話データとを基に、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて議事録を作成する。例えば、作成部133は、会議室5に設けられた複数の着席場所の各々と発話取得装置30との位置関係に基づいて、複数の着席場所うち発話が行われた着席場所を特定する。作成部133は、特定した着席場所に居るユーザのユーザ名を、存在情報を用いて特定する。作成部133は、発話者のユーザ名と、発話データとを対応付けて議事録を作成する。
【0047】
より詳細には、作成部133は、発話取得装置30から会議開始の指示を受け取ると、議事録の作成を開始する。作成部133は、発話データと発話方向情報とを含む発話取得情報を発話取得装置30から受け取ると、発話方向情報及び座席決定情報を基に、複数の着席場所うち発話が行われた着席場所を特定する。作成部133は、存在情報を用いて、特定した着席場所に居る発話者のユーザ名を特定する。作成部133は、受け取った発話データと、特定した発話者のユーザ名とを対応付けて議事録を作成する。作成部133は、発話取得装置30から会議終了の指示を受け取ると、議事録の作成を終了する。作成部133は、作成した議事録を記憶部12に格納する。
【0048】
特定部134は、位置検出システム3の検出結果と、会議室5に対応するスケジュール情報に含まれる会議の出席予定者とを基に、会議の欠席者を特定する。例えば、特定部134は、位置検出システム3の検出結果に含まれる1つ以上のユーザ情報から得られる会議室5に存在する1人以上のユーザ(会議出席者)のユーザ名と、スケジュール情報に含まれる会議の出席予定者に含まれるすべてのユーザ名とを比較する。特定部134は、出席予定者に含まれるが、会議出席者には含まれないユーザ名のユーザを会議の欠席者として特定する。
【0049】
指示受取部135は、会議終了後において、特定部134が特定した欠席者に対して議事録を通知するか否かの指示を受け取る。具体的には、指示受取部135は、会議終了後において、議事録の通知の指示を情報端末60から受け付けると、特定部134が特定した欠席者のユーザ名を含む欠席者情報を、情報端末60に送信する。情報端末60は、情報端末60を所持するユーザに議事録を通知する欠席者を選択させるために、欠席者一覧画面を表示部61に表示する。指示受取部135は、少なくとも1人の欠席者に対して議事録を通知する指示、又はすべての欠席者に議事録を通知しない指示を、情報端末60から通信部11を介して受け取る。指示受取部135は、少なくとも1人の欠席者に対して議事録を通知する指示を受け取る場合には、更に、ユーザが選択した欠席者に係る選択情報を受け取る。この場合での情報端末60は、通知対象の議事録に対応する会議に出席したユーザが所持する端末である。
【0050】
通知部136は、作成した議事録を、会議出席者である1人以上のユーザに通知する。具体的には、通知部136は、会議出席者である1人以上のユーザのメールアドレスを用いて、議事録を送付する。
【0051】
さらに、通知部136は、指示受取部135が受け取った指示が欠席者に対して議事録を通知することを表している場合には、情報端末60のユーザが選択した欠席者に議事録を通知する。具体的には、通知部136は、情報端末60のユーザが選択した欠席者のメールアドレスを用いて、議事録を送付する。
【0052】
(2-3)発話取得装置
発話取得装置30は、複数の指向性のマイクロホンを有している。発話取得装置30は、360度のいずれの方向からもユーザが発した音声(発話)を取得する。
【0053】
発話取得装置30は、会議室5の座席の数、配置等に基づいて等分割された複数の発話の取得領域を設定している。例えば、
図2Bに示すように、会議室5に4つの座席がある場合、発話取得装置30を中心として、90度ごとに分割された4つの発話の取得領域D1~D4が設定される。
図2Bでは、ユーザu1が取得領域D1に含まれる座席に、ユーザu2が取得領域D2に含まれる座席に、ユーザu3が取得領域D3に含まれる座席に、ユーザu4が取得領域D4に含まれる座席に、それぞれ着席している。
【0054】
発話取得装置30は、会議開始のキーワード(例えば、「会議を開始します」)を会議出席者のひとりから取得すると、会議開始の指示を第1サーバ10に送信する。
【0055】
発話取得装置30は、会議中にユーザから発せられた音声(発話)を取得すると、発話を受信した方向として、取得領域D1~D4のうち1つの取得領域を特定する。発話取得装置30は、取得した発話の発話データ及び特定した取得領域を含む発話方向情報を含む発話取得情報を第1サーバ10に送信する。
【0056】
発話取得装置30は、会議終了のキーワード(例えば、「会議を終了します」)を会議出席者のひとりから取得すると、会議終了の指示を第1サーバ10に送信する。
【0057】
(2-4)情報端末
情報端末60は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが情報端末60としての機能を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0058】
情報端末60は、表示部61を備える。情報端末60はタッチパネルディスプレイを搭載しており、タッチパネルディスプレイが表示部61及び操作部として機能する。ただし、操作部は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えばキーボードやポインティングデバイス、メカニカルなスイッチ等であってもよい。
【0059】
情報端末60は、第1サーバ10から検出情報及び位置関係情報を取得すると、取得した検出情報及び位置関係情報を基に、会議出席者の配置を決定する画面である配置決定画面G1を、表示部61に表示する。
【0060】
情報端末60は、第1サーバ10から欠席者情報を取得すると、取得した欠席者を基に、欠席者一覧画面G2を表示部61に表示する。
【0061】
ここで、配置決定画面G1について説明する。
【0062】
配置決定画面G1は、
図3に示すように、座席表示領域R11と、一覧表示領域R12と、選択表示領域R13と、ボタン表示領域R14と、を含む。
【0063】
座席表示領域R11では、会議室5の複数の座席の配置
図G11及び座席に対応付けたユーザ名を表示するための複数のユーザ名表示領域G12が表示される。配置
図G11では、各座席に番号(
図3では、I~IV)が割り当てられて表示されている。
【0064】
複数のユーザ名表示領域G12では、対応する座席に着席しているユーザ(会議出席者)のユーザ名が表示される。
【0065】
一覧表示領域R12では、会議出席者の一覧が表示される。例えば、一覧表示領域R12では、会議出席者の連絡先が一覧表示される。なお、一覧表示領域R12では、会議出席者のユーザ名が一覧表示されてもよい。
【0066】
一覧表示領域R12では、一覧表示された複数の連絡先のうち、タップ操作により一の連絡先が選択されると、選択された連絡先は、他の連絡先と異なる表示態様で表示される。
図3では、連絡先“abc@xxx.zz”が選択されている状態である。
【0067】
選択表示領域R13では、複数の座席に一対一に割り当てられた座席番号が表示される。ユーザは、スクロール操作、及びタップ操作を行うことで、複数の座席番号のうち1つの座席番号を選択する。
【0068】
ボタン表示領域R14では、決定ボタンB11が表示される。会議出席者すべての座席の割り当てが完了した場合に、決定ボタンB11に対して所定の操作(例えば、押操作)が行われる。
【0069】
ユーザは、一覧表示領域R12において1つの連絡先、及び選択表示領域R13において1つの座席番号を、それぞれ選択する。このとき、配置決定画面G1の座席表示領域R11では、複数のユーザ名表示領域G12のうち、選択された座席番号に対応するユーザ名表示領域G12に、選択された連絡先に対応するユーザのユーザ名が表示される。例えば、連絡先“abc@xxx.zz”が、座席番号“I”が、それぞれ選択された場合、複数のユーザ名表示領域G12のうち、座席番号“I”に対応するユーザ名表示領域G121に、連絡先“abc@xxx.zz”に対応するユーザのユーザ名“ABC”が表示される(
図3参照)。
【0070】
情報端末60は、会議出席者すべての座席の割り当てが完了した場合に、決定ボタンB11に対して所定の操作が行われると、座席決定情報を第1サーバ10に送信する。
【0071】
次に、欠席者一覧画面G2について説明する。
【0072】
欠席者一覧画面G2は、
図4に示すように、一覧表示領域R21と、メッセージ表示領域R22と、ボタン表示領域R23と、を含む。
【0073】
一覧表示領域R21では、1人以上の欠席者のユーザ名と、1つ以上のチェックボックスG21とが一対一に対応付けられて表示される。ユーザは、一覧表示領域R21においてタップ操作を行うことで、議事録の通知対象者を選択することができる。議事録の通知対象者として選択されたユーザに対応するチェックボックスG21には、選択済のマークが表示される。
【0074】
メッセージ表示領域R22では、議事録の通知対象の選択を促すメッセージが表示される。
【0075】
ボタン表示領域R23では、決定ボタンB21が表示される。議事録の通知対象の選択が完了した場合に、決定ボタンB21に対して所定の操作(例えば、押操作)が行われる。
【0076】
ユーザは、一覧表示領域R21において議事録の通知対象となるユーザのユーザ名を選択する。例えば、
図4では、ユーザ名“AA”であるユーザを議事録の通知対象者として選択されている状態である。
【0077】
情報端末60は、決定ボタンB21に対して所定の操作が行われると、欠席者に対して議事録を通知する指示、及び選択情報を第1サーバ10に送信する。例えば、
図4に示す画面状態において、決定ボタンB21に対して所定の操作が行われると、情報端末60は、少なくとも1人の欠席者(選択された欠席者)に対して議事録を通知する指示、及びユーザ名“AA”を含む選択情報を第1サーバ10に送信する。
【0078】
議事録の通知対象者が選択されていない場合に決定ボタンB21に対して所定の操作が行われると、情報端末60は、すべての欠席者に対して議事録を通知しない指示を第1サーバ10に送信する。
【0079】
(3)動作
(3-1)発話記録作成時の動作
ここでは、発話記録(議事録)作成時の発話記録作成支援システム1の動作について、
図5を用いて説明する。
【0080】
位置検出システム3は、位置検出処理を行う(ステップS1)。複数の受信器40は、端末用識別子を端末(タグ50、情報端末60)から受信する。第2サーバ20の制御部23は、複数の受信器40の各々から、存在検知情報を受け取る。第2サーバ20は、受け取った存在検知情報を基に得られた検知結果を第1サーバ10に送信する(ステップS2)。
【0081】
情報端末60は、座席情報を取得する(ステップS3)。具体的には、第1サーバ10の存在情報取得部132は、検出情報及び対応する会議室5の位置関係情報を、対応する会議室5の情報端末60に送信して、情報端末60に配置決定画面G1を表示させる。情報端末60は、配置決定画面G1において会議出席者すべての座席の割り当てが完了した場合に、決定ボタンB11に対して所定の操作が行われると、座席決定情報を第1サーバ10に送信する(ステップS4)。
【0082】
存在情報取得部132は、存在情報取得処理を行う(ステップS5)。具体的には、存在情報取得部132は、検出結果を基に、会議室5ごとに、当該会議室5に存在しているユーザの人数を会議出席者数として求める。存在情報取得部132は、情報端末60から受け取った座席決定情報、及び求めた会議出席者数を含む情報を存在情報として取得する。
【0083】
発話取得装置30は、会議開始の指示を受け付けると、会議開始の指示(開始指示)を第1サーバ10に送信する(ステップS6,S7)。具体的には、発話取得装置30は、会議開始のキーワードを会議出席者のひとりから取得すると、開始指示を第1サーバ10に送信する。
【0084】
発話取得装置30は、会議中において発話を取得する(ステップS8)。発話取得装置30は、発話を取得すると、取得した発話の発話データと発話方向情報とを含む発話取得情報を第1サーバ10に送信する(ステップS9)。
【0085】
第1サーバ10の作成部133は、作成処理を行う(ステップS10)。作成部133は、存在情報と発話データとを基に、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて議事録を作成する。具体的には、作成部133は、発話取得装置30から受け取った発話方向情報と、ステップS5で受け取った座席決定情報とを基に、複数の着席場所うち発話が行われた着席場所を特定し、さらに、特定した着席場所に居る発話者のユーザ名を特定する。作成部133は、受け取った発話データと、特定したユーザ名とを対応付けて議事録を作成する。
【0086】
発話取得装置30は、会議終了の指示を受け付けると、会議終了の指示(終了指示)を第1サーバ10に送信する(ステップS11,S12)。具体的には、発話取得装置30は、会議終了のキーワードを会議出席者のひとりから取得すると、終了指示を第1サーバ10に送信する。
【0087】
作成部133は、発話取得装置30から会議終了の指示を受け取ると、格納処理を行う(ステップS13)。具体的には、作成部133は、議事録の作成を終了し、作成した議事録を記憶部12に格納する。
【0088】
(3-2)発話記録通知時の動作
ここでは、発話記録(議事録)通知時の発話記録作成支援システム1の動作について、
図6を用いて説明する。
【0089】
情報端末60は、会議終了後において、議事録の通知の指示(通知指示)を第1サーバ10に送信する(ステップS101)。
【0090】
第1サーバ10の指示受取部135は、通知指示を受け取ると、欠席者情報を情報端末60に送信する(ステップS102)。
【0091】
情報端末60は、表示処理を行う(ステップS103)。具体的には、情報端末60は、欠席者一覧画面G2を表示部61に表示する。
【0092】
情報端末60は、選択処理を行う(ステップS104)。具体的には、情報端末60は、欠席者一覧画面G2において議事録通知の対象となる欠席者の選択を受け付ける。
【0093】
情報端末60は、議事録通知の対象者の選択が完了とすると、選択情報及び少なくとも1人の欠席者(選択された欠席者)に対して議事録を通知する指示を、第1サーバ10に送信する(ステップS105)。
【0094】
第1サーバ10の通知部136は、通知処理を行う(ステップS106)。通知部136は、会議に出席したすべてのユーザ及び議事録通知の対象者として選択された1人以上のユーザ(欠席者)に、議事録を通知する。
【0095】
(4)利点
以上説明したように、本実施形態の発話記録作成支援システム1は、発話データ取得部131と、位置検出システム3と、存在情報取得部132と、作成部133と、を備える。発話データ取得部131は、会議室5での会議における発話を取得する発話取得装置30から発話に係る発話データを取得する。位置検出システム3は、複数のユーザの各々の位置を検出する。存在情報取得部132は、位置検出システム3が検出した検出結果を基に、複数のユーザのうち会議室に存在している1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。作成部133は、存在情報と発話取得情報とを基に、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録(議事録)を作成する。
【0096】
より詳細には、存在情報取得部132は、位置検出システム3が検出した検出結果を基に、会議室5に存在する1人以上のユーザのユーザ名を特定する。存在情報取得部132は、特定した1人以上のユーザ名に基づいて得られた座席決定情報を情報端末60から取得する。存在情報取得部132は、座席決定情報を含む存在情報を取得する。作成部133は、存在情報と、発話取得情報に含まれる発話方向情報とに基づいて、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて議事録を作成する。
【0097】
この構成によると、発話記録作成支援システム1は、位置検出システム3を用いることで、会議室5に存在するユーザ、つまり会議出席者を特定することができる。そして、発話記録作成支援システム1は、特定した会議出席者を基に、会議での発話者と発言内容とを対応付けて発話記録(議事録)を作成することができる。
【0098】
(5)変形例
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記各実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
【0099】
(5-1)変形例1
上記実施形態において、第1サーバ10の機能の一部は、第2サーバ20が有してもよい。
【0100】
例えば、存在情報取得部132及び特定部134のうち少なくとも一方は、第1サーバ10の代わりに第2サーバ20が備えてもよい。第2サーバ20は、存在情報取得部132を備える場合には、位置検出システム3の検出結果を用いて会議出席者数を求める。さらに、第2サーバ20は、配置決定画面G1を、情報端末60に表示させる。第2サーバ20は、座席決定情報を情報端末60から取得する。第2サーバ20は、会議出席者数と座席決定情報とを含む入出情報を取得する。
【0101】
(5-2)変形例2
上記実施形態では、第1サーバ10と第2サーバ20とは、個別の装置とする構成であったが、この構成に限定されない。
【0102】
第1サーバ10と第2サーバ20とは、1つの装置で構成されてもよい。
【0103】
(5-3)変形例3
上記実施形態において、作成部133は、発話取得装置30が取得した発話(音声)の特徴量を用いて発話者を特定する音声認識機能を有してもよい。
【0104】
これにより、例えば、発話者が離席して配置決定画面G1で決定された場所とは異なる場所で発話した場合であっても、作成部133は、音声認識機能を用いることで発話者を特定することができる。
【0105】
なお、作成部133が音声認識機能を有している場合、配置決定画面G1の表示は必須ではない。例えば、存在情報取得部132は、位置検出システム3の検出結果を用いて得られた、会議出席者数及び会議室5に存在している1人以上のユーザのユーザ名を含む情報を存在情報として取得する。作成部133は、例えば特定した1人以上のユーザのユーザ名及び発話の特徴量を基に、発話者を特定する。
【0106】
(5-4)変形例4
上記実施形態において、位置検出システム3は、会議室5でのユーザの存在の有無だけでなく、検出したユーザ(会議室5に存在するユーザ)の位置まで検出してもよい。
【0107】
例えば、受信器40は、受信した信号(端末用識別子)の受信強度及び受信方向に基づいて、信号を送信した端末(タグ50、情報端末60)の位置を特定する。受信器40は、特定した位置及び端末用識別子を、第2サーバ20に送信する。
【0108】
なお、第2サーバ20が、信号を送信した端末(タグ50、情報端末60)の位置を特定してもよい。この場合、受信器40は、受信した端末用識別子と、受信した信号(端末用識別子)の受信強度及び受信方向と、を第2サーバ20に送信する。
【0109】
(5-5)変形例5
上記実施形態では、通知部136は、会議出席者、及び選択された会議欠席者に議事録を通知する構成としたが、この構成に限定されない。
【0110】
通知部136は、会議出席者、及び選択された会議欠席者に議事録を格納しているアドレス(格納場所)を通知してもよい。
【0111】
(5-6)変形例6
上記実施形態において、通知部136は、議事録の通知を、会議出席者のみに通知してもよい。つまり、通知部136は、会議出席予定者のうち少なくとも会議に出席した1人以上のユーザ(会議出席者)に、議事録を通知してもよい。
【0112】
また、変形例5においても同様に、通知部136は、会議出席予定者のうち少なくとも会議に出席した1人以上のユーザ(会議出席者)に、議事録の格納場所を通知してもよい。
【0113】
(5-7)変形例7
上記実施形態において、発話取得装置30と座席との位置関係が予め設定されている構成としたが、この構成に限定されない。
【0114】
発話取得装置30と座席との位置関係が予め設定されていなくてもよい。
【0115】
発話取得装置30は、会議出席者数を第1サーバ10から取得し、取得した会議出席者数を基に発話取得装置30を中心とする円形状の領域を発話取得装置30と中心として等分してもよい。例えば、発話取得装置30は、会議出席者数が“n”人である場合には、発話取得装置30を中心とする円形状の領域を、発話取得装置30を中心として“n”等分する。発話取得装置30は、取得した発話が“n”等分したどの領域から取得されたかを特定し、特定した領域に応じた発話方向情報及び取得した発話の発話データを含む発話取得情報を第2サーバ20に送信する。
【0116】
(5-8)変形例8
上記実施形態において、存在情報取得部132は、会議出席者数のみを求めてもよい。例えば、変形例7で説明したように、発話取得装置30は、会議出席者数を第1サーバ10から取得し、取得した会議出席者数を基に発話取得装置30を中心とする円形状の領域を発話取得装置30と中心として等分する場合に有効である。
【0117】
(5-9)変形例9
上記実施形態において、発話取得装置30は、会議開始のキーワードを会議出席者のひとりから取得すると、会議開始の指示を第1サーバ10に送信する構成としたが、この構成に限定されない。発話取得装置30は、会議出席者のひとりから会議開始に係るボタン操作を受け付けると、会議開始の指示を第1サーバ10に送信してもよい。
【0118】
会議終了においても同様に、発話取得装置30は、会議出席者のひとりから会議終了に係るボタン操作を受け付けると、会議開始の指示を第1サーバ10に送信してもよい。
【0119】
(5-10)変形例10
上記実施形態において、発話記録作成システム2としての第1サーバ10は、作成した議事録を基に会議の要約を抽出する要約抽出部を備えてもよい。
【0120】
例えば、要約抽出部は、作成部133が作成した議事録を基に、出現頻度が高い用語を抽出する。要約抽出部は、抽出した用語を含む発話に基づいて要約を抽出(作成)する。
【0121】
(5-11)変形例11
上記実施形態において、発話記録作成システム2としての第1サーバ10は、発話取得装置30が取得した発話を基に、発話者の感情を推定する感情推定部を備えてもよい。
【0122】
例えば、感情推定部は、発話取得装置30が取得した発話に係る音量、高低、スピード等に基づいて、発話者の感情を推定する。
【0123】
(5-12)変形例12
上記実施形態において、会議室5は1つであってもよい。この場合、発話記録作成支援システム1は、発話記録作成システム2としての第1サーバ10と、位置検出システム3と、1つの発話取得装置30と、を備えることになる。
【0124】
つまり、発話記録作成支援システム1は、発話記録作成システム2としての第1サーバ10と、位置検出システム3と、少なくとも1つの発話取得装置30と、を備える構成であればよい。
【0125】
(5-13)変形例13
上記実施形態において、情報端末60が配置決定画面G1を表示中に、ユーザが一覧表示領域R12において1つの連絡先、及び選択表示領域R13において1つの座席番号をそれぞれ選択することで、ユーザの座席が決定される構成とした。しかしながら、この構成に限定されない。
【0126】
例えば、情報端末60が配置決定画面G1を表示中に、ユーザが一覧表示領域R12において1つの連絡先に対して、配置
図G11に含まれる複数の座席のうち1つの座席までドラック操作を行うことで、情報端末60はユーザの座席を決定してもよい。
【0127】
(5-14)変形例14
上記実施形態において、会議室5では、ミーティング、討論会等のように複数のユーザが集まって議論等を行ってもよい。この場合、第1サーバは、取得した各ユーザの発話から発話記録を作成する。
【0128】
または、上記実施形態において、会議、ミーティング、討論会等が行われる場所は、会議室5に限定されない。会議、ミーティング、討論会等は、他の場所であってもよい。つまり会議、ミーティング、討論会等は、所定空間で行わればよい。
【0129】
(5-15)変形例15
上記実施形態では、複数の受信器40は、複数の会議室5及び1つ以上の空間(例えば、フロア)に一対一に対応している構成としたが、この構成に限定されない。
【0130】
複数の受信器40は、複数の会議室5に一対一に対応してもよい。この場合、位置検出システム3は、ユーザが複数の会議室5のうちいずれの会議室5に存在するか、いずれの会議室5にも存在しないことを検出する。
【0131】
(その他の変形例)
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、発話記録作成支援システム1と同様の機能は、発話記録作成支援方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る発話記録作成支援システム1の発話記録作成支援方法は、発話データ取得ステップと、位置検出ステップと、存在情報取得ステップと、作成ステップと、を含む。発話データ取得ステップは、所定空間(例えば、会議室5)における発話を取得する発話取得装置30から発話に係る発話データを取得する。位置検出ステップは、複数のユーザの各々の位置を検出する。存在情報取得ステップは、位置検出ステップで検出した検出結果を基に、複数のユーザのうち所定空間に存在している1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。作成ステップは、存在情報と発話データとを基に、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録を作成する。一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述した発話記録作成支援システム1又は発話記録作成支援システム1の発話記録作成支援方法として機能させるためのプログラムである。
【0132】
本開示における発話記録作成支援システム1又は発話記録作成支援システム1の発話記録作成支援方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における発話記録作成支援システム1又は発話記録作成支援システム1の発話記録作成支援方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0133】
また、発話記録作成支援システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは発話記録作成支援システム1に必須の構成ではなく、発話記録作成支援システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、発話記録作成支援システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0134】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の発話記録作成支援システム(1)は、発話データ取得部(131)と、位置検出部(位置検出システム3)と、存在情報取得部(132)と、作成部(133)と、を備える。発話データ取得部(131)は、所定空間(例えば、会議室5)における発話を取得する発話取得装置(30)から発話に係る発話データと発話の方向を表す発話方向情報とを含む発話取得情報を取得する。位置検出部は、複数のユーザ(u1~u4)の各々の位置を検出する。存在情報取得部(132)は、位置検出部が検出した検出結果を基に、複数のユーザ(u1~u4)のうち所定空間に存在する1人以上のユーザに関連する存在情報を取得する。作成部(133)は、存在情報と発話取得情報とを基に、発話データと発話データが表す発話の発話者とを対応付けて発話記録を作成する。
【0135】
この構成によると、位置検出部を用いることで、所定空間(例えば会議室5)に存在するユーザ(例えば、会議出席者)を特定することができる。そして、発話記録作成支援システム(1)は、特定した1人以上のユーザ(会議室(5)に存在する1人以上のユーザ)を基に、発話者と発言内容とを対応付けて発話記録(議事録)を作成することができる。
【0136】
第2の態様の発話記録作成支援システム(1)では、第1の態様において、存在情報取得部(132)は、検出結果を基に、所定空間に存在するユーザの人数を会議出席者数として求めて、会議出席者数を含む存在情報を取得する。
【0137】
この構成によると、会議出席者数を発話記録の作成に利用することができる。
【0138】
第3の態様の発話記録作成支援システム(1)では、第1又は第2の態様において、作成部(133)は、所定空間に設けられた複数の着席場所の各々と発話取得装置(30)との位置関係に基づいて、複数の着席場所うち発話が行われた着席場所を特定する。作成部(133)は、存在情報を用いて特定した着席場所の発話者と、発話データとを対応付けて議事録を作成する。
【0139】
この構成によると、話者の着席場所を特定することで、話者と発話データの対応付けを精度良く行うことができる。
【0140】
第4の態様の発話記録作成支援システム(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、作成部(133)は、音声認識機能を用いて、所定空間に存在している1人以上のユーザ(u1~u4)のうち発話を行ったユーザを特定する。
【0141】
この構成によると、音声認識機能を用いることで、話者が離席して発言した場合であっても、話者を特定することができる。
【0142】
第5の態様の発話記録作成支援システム(1)では、第1~第4のいずれかの態様において、位置検出部は、複数のユーザ(u1~u4)の各々が所持するタグ(50)又は情報端末(60)に記憶されている端末用識別子を取得することで、複数のユーザ(u1~u4)の各々の位置を検出する。存在情報取得部(132)は、位置検出部が取得した複数の識別子のうち、所定空間に存在する1人以上のユーザ(u1~u4)の各々に対応する1つ以上の識別子(例えば、端末用識別子)に基づいて、1人以上のユーザ(u1~u4)の各々のユーザ名を特定する。存在情報取得部132は、1人以上のユーザ(u1~u4)の各々のユーザ名を含む存在情報を取得する。
【0143】
この構成によると、タグ(50)又は情報端末(60)を用いることで、ユーザの位置をより正確に特定することができる。
【0144】
第6の態様の発話記録作成支援システム(1)は、第1~第5のいずれかの態様において、記憶部(12)を、更に備える。記憶部(12)は、作成部(133)が作成した発話記録を格納する。
【0145】
この構成によると、発話記録を格納することで、発話記録を共有することができる。
【0146】
第7の態様の発話記録作成支援システム(1)は、第6の態様において、通知部(136)を、更に備える。通知部(136)は、発話記録の格納場所を、1人以上のユーザ(u1~u4)に通知する。
【0147】
この構成によると、発話記録の格納場所を1人以上のユーザ(例えば、会議出席者)に通知することで、発話記録を共有することができる。
【0148】
第8の態様の発話記録作成支援システム(1)は、第7の態様において、特定部(134)と、指示受取部(135)と、を更に備える。特定部(134)は、位置検出部の検出結果と所定空間で行われる会議の出席予定者とを基に、会議の欠席者を特定する。指示受取部(135)は、欠席者に対して発話記録(例えば、議事録)の格納場所を通知するか否かの指示を受け取る。通知部(136)は、指示が欠席者に対して発話記録の格納場所を通知することを表している場合には、さらに欠席者に発話記録の格納場所を通知する。
【0149】
この構成によると、会議出席者と欠席者との間で、発話記録(議事録)の格納場所を共有することができる。
【0150】
第9の態様の発話記録作成支援システム(1)は、第6の態様において、通知部(136)を、更に備える。通知部(136)は、発話記録を、1人以上のユーザ(u1~u4)に通知する。
【0151】
この構成によると、発話記録を1人以上のユーザ(例えば、会議出席者)に通知することで、発話記録を共有することができる。
【0152】
第10の態様の発話記録作成支援システム(1)は、第9の態様において、特定部(134)と、指示受取部(135)と、を更に備える。特定部(134)は、位置検出部の検出結果と所定空間で行われる会議の出席予定者とを基に、会議の欠席者を特定する。指示受取部(135)は、欠席者に対して発話記録を通知するか否かの指示を受け取る。通知部(136)は、指示が欠席者に対して発話記録を通知することを表している場合には、さらに欠席者に発話記録を通知する。
【0153】
この構成によると、会議出席者と欠席者との間で、発話記録(議事録)を共有することができる。
【符号の説明】
【0154】
1 発話記録作成支援システム
2 発話記録作成システム
3 位置検出システム
5 会議室
10 第1サーバ
20 第2サーバ
30 発話取得装置
40 受信器
50 タグ
60 情報端末
131 発話データ取得部
132 存在情報取得部
133 作成部
134 特定部
135 指示受取部
136 通知部
u1~u4 ユーザ