(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】双方向スイッチモジュール及び双方向スイッチ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20241011BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20241011BHJP
H01L 21/337 20060101ALI20241011BHJP
H01L 29/808 20060101ALI20241011BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20241011BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20241011BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20241011BHJP
【FI】
H01L29/80 E
H01L29/80 W
H01L29/80 H
H01L29/80 C
H01L29/80 F
H01L25/04 C
(21)【出願番号】P 2021520737
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 JP2020019191
(87)【国際公開番号】W WO2020235429
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】P 2019095446
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】一柳 貴志
(72)【発明者】
【氏名】木下 雄介
(72)【発明者】
【氏名】鹿又 龍介
(72)【発明者】
【氏名】野村 雅則
(72)【発明者】
【氏名】石田 秀俊
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-023074(JP,A)
【文献】特開2001-045772(JP,A)
【文献】国際公開第2011/064955(WO,A1)
【文献】特開2002-141506(JP,A)
【文献】国際公開第2016/203764(WO,A1)
【文献】特開2005-237138(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/338
H01L 21/337
H01L 25/07
H01L 29/778
H01L 29/812
H01L 29/808
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されて
おり、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドは、前記第3辺に沿って配置されており、
前記第2ゲート電極パッドは、前記第4辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドと前記第1ソース電極パッドとの距離が、前記第1ゲート電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの距離よりも短く、
前記第2ゲート電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの距離が、前記第2ゲート電極パッドと前記第1ソース電極パッドとの距離よりも短い、
双方向スイッチモジュール。
【請求項2】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された2つの第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された2つの第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記2つの第1ゲート電極パッドのうち1つの第1ゲート電極パッドと前記2つの第2ゲート電極パッドのうち1つの第2ゲート電極パッドとは、
前記第3辺に沿って配置されており、
前記第1ソース電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの間において、前記1つの第1ゲート電極パッドが前記第1ソース電極パッド側に位置し、前記1つの第2ゲート電極パッドが前記第2ソース電極パッド側に位置しており、
前記2つの第1ゲート電極パッドのうち残りの1つの第1ゲート電極パッドと前記2つの第2ゲート電極パッドのうち残りの1つの第2ゲート電極パッドとは、
前記第4辺に沿って配置されており、
前記第1ソース電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの間において、前記残りの1つの第1ゲート電極パッドが前記第1ソース電極パッド側に位置し、前記残りの1つの第2ゲート電極パッドが前記第2ソース電極パッド側に位置している、
双方向スイッチモジュール。
【請求項3】
前記複数の双方向スイッチの各々は、
横型トランジスタである、
請求項1又は2に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項4】
前記複数の双方向スイッチの各々は、
基板と、
前記基板上に形成された第1窒化物半導体層と、
前記第1窒化物半導体層上に形成されており、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップの大きな第2窒化物半導体層と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極、前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極、及び前記第2ソース電極が前記第2窒化物半導体層上に形成されている、
請求項3に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項5】
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記第1ゲート電極と前記第2窒化物半導体層との間に介在している第1p型層と、
前記第2ゲート電極と前記第2窒化物半導体層との間に介在している第2p型層と、を更に有する、
請求項4に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項6】
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記基板が導電性を有し、
前記基板は、前記第1ソース電極、前記第2ソース電極、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極の全てに対して電気的に絶縁されており、
前記実装基板は、
前記複数の双方向スイッチの前記基板が電気的に接続される導体部を有し、
前記導体部は、前記複数の双方向スイッチに一対一に対応し対応する双方向スイッチが搭載される複数のダイパッド部を含む、
請求項5に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項7】
前記複数の双方向スイッチの各々は、平面視で長方形状である、
請求項1~6のいずれか一項に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項8】
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項9】
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ソース配線部、前記第1ゲート配線部、前記第2ゲート配線部及び前記第2ソース配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ゲート配線部と前記第2ゲート配線部との間において前記第1ゲート配線部及び前記第2ゲート配線部から離れて位置している、
請求項8記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項10】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドと前記第2ゲート電極パッドとは、前記第3辺に沿って配置されており、
前記第3辺に沿った方向において、前記第1ソース電極パッド、前記第1ゲート電極パッド、前記第2ゲート電極パッド及び前記第2ソース電極パッドが、この順に並んでおり、
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備え、
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ソース配線部、前記第1ゲート配線部、前記第2ゲート配線部及び前記第2ソース配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ゲート配線部と前記第2ゲート配線部との間において前記第1ゲート配線部及び前記第2ゲート配線部から離れて位置している、
双方向スイッチモジュール。
【請求項11】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッド及び前記第1ゲート電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第1辺に沿った方向において、前記第1ソース電極パッドの長さが、前記第1ゲート電極パッドの長さよりも長く、
前記第2ソース電極パッド及び前記第2ゲート電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第2辺に沿った方向において、前記第2ソース電極パッドの長さが、前記第2ゲート電極パッドの長さよりも長く、
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備え、
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ソース配線部、前記第1ゲート配線部、前記第2ゲート配線部及び前記第2ソース配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ゲート配線部と前記第2ゲート配線部との間において前記第1ゲート配線部及び前記第2ゲート配線部から離れて位置している、
双方向スイッチモジュール。
【請求項12】
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ゲート配線部、前記第1ソース配線部、前記第2ソース配線部及び前記第2ゲート配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ソース配線部と前記第2ソース配線部との間において前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部から離れて位置している、
請求項8に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項13】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドと前記第2ゲート電極パッドとは、前記第3辺に沿って配置されており、
前記第3辺に沿った方向において、前記第1ソース電極パッド、前記第1ゲート電極パッド、前記第2ゲート電極パッド及び前記第2ソース電極パッドが、この順に並んでおり、
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備え、
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ゲート配線部、前記第1ソース配線部、前記第2ソース配線部及び前記第2ゲート配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ソース配線部と前記第2ソース配線部との間において前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部から離れて位置している、
双
方向スイッチモジュール。
【請求項14】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッド及び前記第1ゲート電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第1辺に沿った方向において、前記第1ソース電極パッドの長さが、前記第1ゲート電極パッドの長さよりも長く、
前記第2ソース電極パッド及び前記第2ゲート電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第2辺に沿った方向において、前記第2ソース電極パッドの長さが、前記第2ゲート電極パッドの長さよりも長く、
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備え、
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ゲート配線部、前記第1ソース配線部、前記第2ソース配線部及び前記第2ゲート配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ソース配線部と前記第2ソース配線部との間において前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部から離れて位置している、
双方向スイッチモジュール。
【請求項15】
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ゲート配線部、前記第2ゲート配線部、前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ソース配線部と前記第2ソース配線部との間において前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部から離れて位置している、
請求項8記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項16】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドと前記第2ゲート電極パッドとは、前記第3辺に沿って配置されており、
前記第3辺に沿った方向において、前記第1ソース電極パッド、前記第1ゲート電極パッド、前記第2ゲート電極パッド及び前記第2ソース電極パッドが、この順に並んでおり、
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備え、
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ゲート配線部、前記第2ゲート配線部、前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ソース配線部と前記第2ソース配線部との間において前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部から離れて位置している、
双方向スイッチモジュール。
【請求項17】
各々が第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する複数の双方向スイッチと、
前記複数の双方向スイッチが実装された実装基板と、を備え、
前記複数の双方向スイッチが並列接続されており、
前記複数の双方向スイッチの各々では、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に有し、
前記複数の双方向スイッチの各々は、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッド及び前記第1ゲート電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第1辺に沿った方向において、前記第1ソース電極パッドの長さが、前記第1ゲート電極パッドの長さよりも長く、
前記第2ソース電極パッド及び前記第2ゲート電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第2辺に沿った方向において、前記第2ソース電極パッドの長さが、前記第2ゲート電極パッドの長さよりも長く、
前記実装基板は、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に配置されている第1ソース配線部、第1ゲート配線部、第2ゲート配線部及び第2ソース配線部と、を有し、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ソース電極と前記第1ソース配線部とを電気的に接続している第1ソースワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第1ゲート電極と前記第1ゲート配線部とを電気的に接続している第1ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ゲート電極と前記第2ゲート配線部とを電気的に接続している第2ゲートワイヤと、
前記複数の双方向スイッチの各々の前記第2ソース電極と前記第2ソース配線部とを電気的に接続している第2ソースワイヤと、を更に備え、
前記実装基板では、
平面視において、前記第1ゲート配線部、前記第2ゲート配線部、前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部が、この順に並んでおり、
前記複数の双方向スイッチは、前記第1ソース配線部と前記第2ソース配線部との間において前記第1ソース配線部及び前記第2ソース配線部から離れて位置している、
双方向スイッチモジュール。
【請求項18】
前記実装基板は、
前記第1ゲート配線部から前記第2ゲート配線部に近づく向きに延びている複数の第1ゲート配線延長部と、
前記第2ゲート配線部から前記第1ゲート配線部に近づく向きに延びている複数の第2ゲート配線延長部と、を更に有し、
前記複数の第1ゲート配線延長部は、前記複数の双方向スイッチに一対一に対応し対応する双方向スイッチに隣接しており、
前記複数の第2ゲート配線延長部は、前記複数の双方向スイッチに一対一に対応し対応する双方向スイッチに隣接しており、
前記実装基板では、
前記複数の第1ゲート配線延長部と前記複数の第2ゲート配線延長部とが一対一に対応し対応する第1ゲート配線延長部と第2ゲート配線延長部との先端同士が対向している、
請求項9~11のいずれか一項に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項19】
前記実装基板は、
前記第1ソース配線部から前記第2ソース配線部に近づく向きに延びている複数の第1ソース配線延長部と、
前記第2ソース配線部から前記第1ソース配線部に近づく向きに延びている複数の第2ソース配線延長部と、を更に有し、
前記複数の第1ソース配線延長部と前記複数の第2ソース配線延長部とが1つずつ交互に並んでおり、
前記複数の第1ソース配線延長部と前記複数の第2ソース配線延長部とのうち隣り合う第1ソース配線延長部と第2ソース配線延長部との間に、前記複数の双方向スイッチのうち1つの双方向スイッチが位置している、
請求項12に記載の双方向スイッチモジュール。
【請求項20】
第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を備える双方向スイッチであって、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記双方向スイッチは、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に備え、
前記双方向スイッチは、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドは、前記第3辺に沿って配置されており、
前記第2ゲート電極パッドは、前記第4辺に沿って配置されており、
前記第1ゲート電極パッドと前記第1ソース電極パッドとの距離が、前記第1ゲート電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの距離よりも短く、
前記第2ゲート電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの距離が、前記第2ゲート電極パッドと前記第1ソース電極パッドとの距離よりも短い、
双方向スイッチ。
【請求項21】
第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を備える双方向スイッチであって、
前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有し、
前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有し、
前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有し、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでおり、
前記双方向スイッチは、
前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第1ソース電極パッドと、
前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された2つの第1ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続された2つの第2ゲート電極パッドと、
前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続された第2ソース電極パッドと、を更に備え、
前記双方向スイッチは、
平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、
平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有し、
前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されており、
前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されており、
前記2つの第1ゲート電極パッドのうち1つの第1ゲート電極パッドと前記2つの第2ゲート電極パッドのうち1つの第2ゲート電極パッドとは、
前記第3辺に沿って配置されており、
前記第1ソース電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの間において、前記1つの第1ゲート電極パッドが前記第1ソース電極パッド側に位置し、前記1つの第2ゲート電極パッドが前記第2ソース電極パッド側に位置しており、
前記2つの第1ゲート電極パッドのうち残りの1つの第1ゲート電極パッドと前記2つの第2ゲート電極パッドのうち残りの1つの第2ゲート電極パッドとは、
前記第4辺に沿って配置されており、
前記第1ソース電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの間において、前記残りの1つの第1ゲート電極パッドが前記第1ソース電極パッド側に位置し、前記残りの1つの第2ゲート電極パッドが前記第2ソース電極パッド側に位置している、
双方向スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、双方向スイッチモジュール及び双方向スイッチに関し、より詳細には、2つのゲート電極を有する双方向スイッチを備える双方向スイッチモジュール、及び、2つのゲート電極を備える双方向スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、双方向スイッチとして、ダブルゲート型(デュアルゲート型)の半導体素子が提案されている(特許文献1)。
【0003】
特許文献1は、半導体素子をパッケージに収容した例を開示している。
【0004】
特許文献1に記載された半導体素子は、半導体層積層体と、半導体層積層体の上に互いに間隔をおいて形成された第1のオーミック電極(第1ソース電極)及び第2のオーミック電極(第2ソース電極)と、第1のオーミック電極と第2のオーミック電極との間に第1のオーミック電極側から順に形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極とを有する。
【0005】
第1のオーミック電極は、複数の第1のオーミック電極フィンガー(第1ソース電極櫛歯部)を有する。第2のオーミック電極は、複数の第2のオーミック電極フィンガー(第2ソース電極櫛歯部)を有する。第1のゲート電極は、複数の第1のゲート電極フィンガー(第1ゲート電極櫛歯部)を有する。第2のゲート電極は、複数の第2のゲート電極フィンガー(第2ゲート電極櫛歯部)を有する。半導体素子は、第1のオーミック電極フィンガーと第2のオーミック電極フィンガーとの間に第1のゲート電極フィンガー及び第2のゲート電極フィンガーが順次配置された複数のダブルゲートトランジスタユニットを有する。
【0006】
半導体素子は、S1電極パッド(第1ソース電極パッド)、S2電極パッド(第2ソース電極パッド)、G1電極パッド(第1ゲート電極パッド)、G2電極パッド(第2ゲート電極パッド)を有する。S1電極パッドはS1電極配線を介して第1のオーミック電極の各第1のオーミック電極フィンガーと接続されており、S2電極パッドはS2電極配線を介して第2のオーミック電極の各第2のオーミック電極フィンガーと接続されている。G1電極パッドはG1電極配線を介して第1のゲート電極の各第1のゲート電極フィンガーと接続されており、G2電極パッドはG2電極配線を介して第2のゲート電極の各第2のゲート電極フィンガーと接続されている。
【0007】
双方向スイッチの分野においては、より大きな電流を流せるように大電流化を図りたいという要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【0009】
本開示の目的は、大電流化を図ることが可能な双方向スイッチモジュール及び双方向スイッチを提供することにある。
【0010】
本開示に係る一態様の双方向スイッチモジュールは、複数の双方向スイッチと、実装基板と、を備える。前記複数の双方向スイッチの各々は、第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を有する。前記実装基板には、前記複数の双方向スイッチが実装されている。前記双方向スイッチモジュールでは、前記複数の双方向スイッチが並列接続されている。
【0011】
本開示に係る一態様の双方向スイッチは、第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を備える。前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有する。前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有する。前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有する。前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有する。前記双方向スイッチでは、前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでいる。前記双方向スイッチは、第1ソース電極パッドと、第1ゲート電極パッドと、第2ゲート電極パッドと、第2ソース電極パッドと、を更に備える。前記第1ソース電極パッドは、前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記第1ゲート電極パッドは、前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記第2ゲート電極パッドは、前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記第2ソース電極パッドは、前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記双方向スイッチは、平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有する。前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されている。前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されている。前記第1ゲート電極パッドは、前記第3辺に沿って配置されている。前記第2ゲート電極パッドは、前記第4辺に沿って配置されている。前記第1ゲート電極パッドと前記第1ソース電極パッドとの距離が、前記第1ゲート電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの距離よりも短い。前記第2ゲート電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの距離が、前記第2ゲート電極パッドと前記第1ソース電極パッドとの距離よりも短い。
【0012】
本開示に係る一態様の双方向スイッチは、第1ソース電極、第1ゲート電極、第2ゲート電極及び第2ソース電極を備える。前記第1ソース電極は、複数の第1ソース電極櫛歯部を有する。前記第1ゲート電極は、複数の第1ゲート電極櫛歯部を有する。前記第2ゲート電極は、複数の第2ゲート電極櫛歯部を有する。前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有する。前記双方向スイッチでは、前記複数の第1ソース電極櫛歯部と複数の第2ソース電極櫛歯部とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部と第2ソース電極櫛歯部との間において第1ソース電極櫛歯部側から順に前記複数の第1ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部及び前記複数の第2ゲート電極櫛歯部のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部が並んでいる。前記双方向スイッチは、第1ソース電極パッドと、2つの第1ゲート電極パッドと、2つの第2ゲート電極パッドと、第2ソース電極パッドと、を更に備える。前記第1ソース電極パッドは、前記複数の第1ソース電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記2つの第1ゲート電極パッドは、前記複数の第1ゲート電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記2つの第2ゲート電極パッドは、前記複数の第2ゲート電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記第2ソース電極パッドは、前記複数の第2ソース電極櫛歯部に電気的に接続されている。前記双方向スイッチは、平面視で互いに平行な第1辺及び第2辺と、平面視で互いに平行な第3辺及び第4辺と、を有する。前記第1ソース電極パッドは、前記第1辺に沿って配置されている。前記第2ソース電極パッドは、前記第2辺に沿って配置されている。前記2つの第1ゲート電極パッドのうち1つの第1ゲート電極パッドと前記2つの第2ゲート電極パッドのうち1つの第2ゲート電極パッドとは、前記第3辺に沿って配置されており、前記第1ソース電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの間において、前記1つの第1ゲート電極パッドが前記第1ソース電極パッド側に位置し、前記1つの第2ゲート電極パッドが前記第2ソース電極パッド側に位置している。前記2つの第1ゲート電極パッドのうち残りの1つの第1ゲート電極パッドと前記2つの第2ゲート電極パッドのうち残りの1つの第2ゲート電極パッドとは、前記第4辺に沿って配置されており、前記第1ソース電極パッドと前記第2ソース電極パッドとの間において、前記残りの1つの第1ゲート電極パッドが前記第1ソース電極パッド側に位置し、前記残りの1つの第2ゲート電極パッドが前記第2ソース電極パッド側に位置している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図2】
図2は、同上の双方向スイッチモジュールにおける双方向スイッチの平面視でのレイアウト図である。
【
図3】
図3は、同上の双方向スイッチモジュールにおける双方向スイッチに関し、
図2のA-A線断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1の変形例1に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図5】
図5は、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図6】
図6は、実施形態1の変形例3に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図7】
図7は、実施形態2に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図8】
図8は、同上の双方向スイッチモジュールにおける双方向スイッチの平面視でのレイアウト図である。
【
図9】
図9は、実施形態3に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図10】
図10Aは、同上の双方向スイッチモジュールにおける2種類の双方向スイッチのうち一方の双方向スイッチの平面視でのレイアウト図である。
図10Bは、同上の双方向スイッチモジュールにおける2種類の双方向スイッチのうち他方の双方向スイッチの平面視でのレイアウト図である。
【
図11】
図11は、実施形態4に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【
図12】
図12は、同上の双方向スイッチモジュールにおける双方向スイッチの平面視でのレイアウト図である。
【
図13】
図13は、実施形態5に係る双方向スイッチモジュールの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
下記の実施形態等において説明する
図1~13は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0015】
(実施形態1)
以下では、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100について、
図1~3に基づいて説明する。
【0016】
(1)概要
双方向スイッチモジュール100は、
図1に示すように、複数(例えば、3つ)の双方向スイッチ1と、実装基板200と、を備える。複数の双方向スイッチ1の各々は、
図2及び3に示すように、第1ソース電極71、第1ゲート電極81、第2ゲート電極82及び第2ソース電極72を有する。実装基板200には、
図1に示すように、複数の双方向スイッチ1が実装されている。ここにおいて、実装基板200は、例えば、複数の双方向スイッチ1に一対一に対応する複数のダイパッド部202を有する。複数の双方向スイッチ1は、複数のダイパッド部202のうち対応するダイパッド部202に搭載されている。複数の双方向スイッチ1は、複数のダイパッド部202のうち対応するダイパッド部202に搭載されることで、ダイパッド部202に接合されている。双方向スイッチ1とダイパッド部202とを接合している接合部は、例えば、はんだ、導電性ペースト等のダイボンド材を用いて形成されている。双方向スイッチモジュール100では、複数の双方向スイッチ1が並列接続されている。
【0017】
(2)双方向スイッチモジュールの各構成要素
以下、双方向スイッチモジュール100の各構成要素について、より詳細に説明する。
【0018】
(2.1.1)双方向スイッチ
双方向スイッチ1は、例えば、
図3に示すように、基板2と、第1窒化物半導体層4と、第2窒化物半導体層5と、第1ソース電極71と、第1ゲート電極81と、第2ゲート電極82と、第2ソース電極72と、を有する。また、双方向スイッチ1は、第1p型層61と、第2p型層62と、を更に有する。
【0019】
双方向スイッチ1は、デュアルゲート型のGaN系GIT(Gate Injection Transistor)である。基板2は、例えば、シリコン基板であり、導電性を有する。第1窒化物半導体層4は、例えば、GaN層である。第2窒化物半導体層5は、例えば、AlGaN層である。第1p型層61は、例えば、p型AlGaN層である。第2p型層62は、例えば、p型AlGaN層である。第1p型層61及び第2p型層62の各々を構成するp型AlGaN層のAlの組成比(例えば、0.2)は、第2窒化物半導体層5を構成するAlGaN層のAlの組成比(例えば、0.2)と同じであるが、これに限らず、異なってもよい。Alの組成比は、p型AlGaN層をAlxGa1-xN層と表した場合のxに相当する値であり、AlとGaとの総和に対するAlのモル比である。第1p型層61及び第2p型層62の各々は、p型AlGaN層である場合に限らず、例えば、p型GaN層であってもよい。
【0020】
基板2の厚さ方向からの平面視における基板2の外周形状は、例えば、正方形状であるが、これに限らず、例えば、長方形状であってもよい。
【0021】
基板2は、第1ソース電極71、第2ソース電極72、第1ゲート電極81及び第2ゲート電極82の全てに対して電気的に絶縁されている。
【0022】
第1窒化物半導体層4は、基板2上に形成されている。第2窒化物半導体層5は、第1窒化物半導体層4上に形成されている。第2窒化物半導体層5は、第1窒化物半導体層4よりもバンドギャップが大きい。第1ソース電極71は、第2窒化物半導体層5上に形成されている。第1ゲート電極81は、第2窒化物半導体層5上に形成されており、第1ソース電極71から離れている。第2ゲート電極82は、第2窒化物半導体層5上に形成されており、第1ゲート電極81から離れている。第2ソース電極72は、第2窒化物半導体層5上に形成されており、第2ゲート電極82から離れている。第1p型層61は、第1ゲート電極81と第2窒化物半導体層5との間に介在している。第2p型層62は、第2ゲート電極82と第2窒化物半導体層5との間に介在している。双方向スイッチ1では、基板2上に、第1窒化物半導体層4と第2窒化物半導体層5と第1p型層61及び第2p型層62とを含む積層体10が形成されている。
【0023】
双方向スイッチ1では、第2窒化物半導体層5は、第1窒化物半導体層4とともにヘテロ接合部HJ1を構成する。第1窒化物半導体層4においては、ヘテロ接合部HJ1の近傍に、2次元電子ガス(Two-Dimensional Electron Gas)が発生している。2次元電子ガスを含む領域(以下、「2次元電子ガス層」ともいう)は、nチャネル層(電子伝導層)として機能することが可能である。
【0024】
第1窒化物半導体層4は、バッファ層3を介して基板2上に形成されている。ここにおいて、上述の積層体10は、バッファ層3を含む。積層体10では、バッファ層3、第1窒化物半導体層4及び第2窒化物半導体層5は、基板2側からこの順に並んでいる。また、積層体10は、第2窒化物半導体層5上に形成されている第1p型層61及び第2p型層62を含んでいる。バッファ層3は、例えば、アンドープのGaN層である。また、第1窒化物半導体層4を構成するGaN層は、例えば、アンドープのGaN層である。また、第2窒化物半導体層5を構成するAlGaN層は、例えば、アンドープのAlGaN層である。バッファ層3、第1窒化物半導体層4及び第2窒化物半導体層5のそれぞれは、MOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)等による成長時に不可避的に混入されるMg、H、Si、C、O等の不純物が存在してもよい。
【0025】
第1p型層61及び第2p型層62は、第2窒化物半導体層5の表面51の一部のみを覆っている。したがって、第2窒化物半導体層5の表面51は、第1p型層61及び第2p型層62に覆われている領域と、第1p型層61及び第2p型層62に覆われていない領域と、を含む。第1p型層61と第2p型層62とは、互いに離れている。
【0026】
第1ソース電極71及び第2ソース電極72は、第2窒化物半導体層5の表面51において第1p型層61及び第2p型層62に覆われていない領域に形成されている。第1ソース電極71と第2ソース電極72とは、互いに離れている。第1ソース電極71及び第2ソース電極72は、ヘテロ接合部HJ1と電気的に接続されている。ここにおいて、「電気的に接続されている」とはオーミック接触していることを意味する。第1ソース電極71及び第2ソース電極72の各々は、例えば、TiとAlとを含んでいる。
【0027】
第1ゲート電極81は、第1p型層61を介して第2窒化物半導体層5上に形成されている。また、第2ゲート電極82は、第2p型層62を介して第2窒化物半導体層5上に形成されている。第1ゲート電極81及び第2ゲート電極82は、例えば、第1p型層61及び第2p型層62にそれぞれオーミック接触している。第1ゲート電極81及び第2ゲート電極82の各々は、例えば、PdとAuとを含んでいる。
【0028】
基板2の厚さは、例えば、100μm以上1000μm以下である。バッファ層3の厚さは、例えば、100nm以上3000nm以下である。第1窒化物半導体層4の厚さは、例えば、100nm以上700nm以下である。第2窒化物半導体層5の厚さは、例えば、20nm以上100nm以下である。第1p型層61及び第2p型層62の各々の厚さは、例えば、50nm以上300nm以下である。
【0029】
双方向スイッチ1では、
図2に示すように、第1ソース電極71は、複数(図示例では、6個)の第1ソース電極櫛歯部711を有する。第1ゲート電極81は、複数(図示例では、10個)の第1ゲート電極櫛歯部811を有する。第2ゲート電極82は、複数(図示例では、10個)の第2ゲート電極櫛歯部821を有する。第2ソース電極72は、複数(図示例では、5個)の第2ソース電極櫛歯部721を有する。
【0030】
複数の第1ソース電極櫛歯部711と複数の第2ソース電極櫛歯部721とは、1つずつ交互に並んでいる。隣り合う第1ソース電極櫛歯部711と第2ソース電極櫛歯部721との間において第1ソース電極櫛歯部711側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部811のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部811及び複数の第2ゲート電極櫛歯部821のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部821が並んでいる。以下では、双方向スイッチ1の平面視において、第1ソース電極櫛歯部711と第1ゲート電極櫛歯部811と第2ゲート電極櫛歯部821との並んでいる方向を規定方向ともいう。
【0031】
規定方向において隣り合う第1ゲート電極櫛歯部811と第2ゲート電極櫛歯部821とは、互いに離れている。規定方向において隣り合う第1ゲート電極櫛歯部811と第2ゲート電極櫛歯部821との距離は、規定方向において隣り合う第1p型層61と第2p型層62との距離よりも長い。規定方向において隣り合う第1ゲート電極櫛歯部811と第1ソース電極櫛歯部711とは、互いに離れている。規定方向において隣り合う第2ゲート電極櫛歯部821と第2ソース電極櫛歯部721とは、互いに離れている。
【0032】
双方向スイッチ1は、第1ソース電極パッドS1と、第1ゲート電極パッドG1と、第2ソース電極パッドS2と、第2ゲート電極パッドG2と、を更に有する。
【0033】
第1ソース電極パッドS1は、複数の第1ソース電極櫛歯部711に電気的に接続されている。第1ソース電極パッドS1は、規定方向に長い長尺状(直線状)である。第1ソース電極パッドS1は、その短手方向(幅方向)の一端において複数の第1ソース電極櫛歯部711とつながっている。したがって、双方向スイッチ1では、第1ソース電極パッドS1と複数の第1ソース電極櫛歯部711とを合わせた形状が櫛形状である。第1ソース電極パッドS1の短手方向は、双方向スイッチ1の平面視で規定方向に直交する方向である。第1ソース電極パッドS1は、長手方向の第1端111及び第2端112を有する。
【0034】
第1ゲート電極パッドG1は、規定方向に直交する方向において、第1ソース電極パッドS1の第1端111に対向している。
【0035】
第1ゲート電極パッドG1は、第1ゲート電極81の複数の第1ゲート電極櫛歯部811に電気的に接続されている。ここにおいて、第1ゲート電極81は、複数の第1ゲート電極櫛歯部811とつながっている第1ゲート電極櫛骨部812を有している。第1ゲート電極櫛骨部812は、規定方向に長い長尺状(直線状)である。したがって、双方向スイッチ1では、第1ゲート電極櫛骨部812と複数の第1ゲート電極櫛歯部811とを有する第1ゲート電極81の形状が櫛形状である。第1ゲート電極櫛骨部812は、双方向スイッチ1の厚さ方向からの平面視で第1ソース電極パッドS1に隣接している。第1ゲート電極櫛骨部812は、双方向スイッチ1の厚さ方向において複数の第1ソース電極櫛歯部711とは異なるレイヤーに位置しており、複数の第1ソース電極櫛歯部711とは接触していない。要するに、双方向スイッチ1の厚さ方向において第1ゲート電極櫛骨部812と複数の第1ソース電極櫛歯部711との間には電気絶縁性を有する絶縁層(例えば、層間絶縁膜等)が介在している。
【0036】
第1ゲート電極パッドG1は、第1ゲート電極パッドG1から第1ソース電極パッドS1に近づく向きに延びている配線部813と第1ゲート電極櫛骨部812とを介して複数の第1ゲート電極櫛歯部811に電気的に接続されている。第1ゲート電極パッドG1は、平面視で、例えば、正方形状であるが、これに限らず、長方形状であってもよい。規定方向における第1ゲート電極パッドG1の長さは、第1ソース電極パッドS1の長さよりも短い。
【0037】
第2ソース電極パッドS2は、複数の第2ソース電極櫛歯部721に電気的に接続されている。第2ソース電極パッドS2は、規定方向に長い長尺状(直線状)である。第2ソース電極パッドS2は、その短手方向(幅方向)の一端において複数の第2ソース電極櫛歯部721とつながっている。したがって、双方向スイッチ1では、第2ソース電極パッドS2と複数の第2ソース電極櫛歯部721とを合わせた形状が櫛形状である。第2ソース電極パッドS2の短手方向は、双方向スイッチ1の平面視で規定方向に直交する方向である。第2ソース電極パッドS2は、長手方向の第1端121及び第2端122を有する。
【0038】
第2ゲート電極パッドG2は、規定方向に直交する方向において、第2ソース電極パッドS2の第1端121に対向している。
【0039】
第2ゲート電極パッドG2は、第2ゲート電極82の複数の第2ゲート電極櫛歯部821に電気的に接続されている。ここにおいて、第2ゲート電極82は、複数の第2ゲート電極櫛歯部821とつながっている第2ゲート電極櫛骨部822を有している。第2ゲート電極櫛骨部822は、規定方向に長い長尺状(直線状)である。したがって、双方向スイッチ1では、第2ゲート電極櫛骨部822と複数の第2ゲート電極櫛歯部821とを有する第2ゲート電極82の形状が櫛形状である。第2ゲート電極櫛骨部822は、双方向スイッチ1の厚さ方向からの平面視で第2ソース電極パッドS2に隣接している。第2ゲート電極櫛骨部822は、双方向スイッチ1の厚さ方向において複数の第2ソース電極櫛歯部721とは異なるレイヤーに位置しており、複数の第2ソース電極櫛歯部721とは接触していない。要するに、双方向スイッチ1の厚さ方向において第2ゲート電極櫛骨部822と複数の第2ソース電極櫛歯部721との間には電気絶縁性を有する絶縁層(例えば、層間絶縁膜等)が介在している。
【0040】
第2ゲート電極パッドG2は、第2ゲート電極パッドG2から第2ソース電極パッドS1に近づく向きに延びている配線部823と第2ゲート電極櫛骨部822とを介して複数の第2ゲート電極櫛歯部821に電気的に接続されている。第2ゲート電極パッドG2は、平面視で、例えば、正方形状であるが、これに限らず、長方形状であってもよい。規定方向における第2ゲート電極パッドG2の長さは、第2ソース電極パッドS2の長さよりも短い。
【0041】
双方向スイッチ1は、パッシベーション膜9(
図1参照)を更に備えている。パッシベーション膜9は、第2窒化物半導体層5の表面51側において第1ソース電極71、第1ゲート電極81、第2ゲート電極82及び第2ソース電極72等を覆っている。また、パッシベーション膜9は、
図1に示すように、第1ソース電極パッドS1、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2を一対一に露出させる複数(ここでは、4つ)の開口部91~94を有する。
【0042】
双方向スイッチ1の厚さ方向からの平面視における双方向スイッチ1の外周形状は、基板2の外周形状と略同じである。双方向スイッチ1の外周形状は、例えば、正方形状であるが、これに限らず、例えば、長方形状であってもよい。
【0043】
双方向スイッチ1は、
図2に示すように、平面視で互いに平行な第1辺11及び第2辺12と、平面視で互いに平行な第3辺13及び第4辺14と、を有する。第1辺11及び第2辺12と第3辺13及び第4辺14とのなす角度は、90度である。双方向スイッチ1では、その平面視におけるパッシベーション膜9の外周線又は積層体10の外周線又は基板2の外周線が、第1辺11~第4辺14を含む。
【0044】
第1ソース電極パッドS1は、第1辺11に沿って配置されている。第2ソース電極パッドS2は、第2辺12に沿って配置されている。第1ゲート電極パッドG1と第2ゲート電極パッドG2とは、第3辺13に沿って配置されている。第3辺13に沿った方向において、第1ソース電極パッドS1(の第1端111)、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2(の第1端121)が、この順に並んでいる。双方向スイッチ1では、平面視における四隅に、第1ソース電極パッドS1の第1端111、第1ソース電極パッドS1の第2端112、第2ソース電極パッドS2の第1端121、及び第2ソース電極パッドS2の第2端122が、1つずつ位置している。
【0045】
(2.1.2)双方向スイッチの動作
以下では、説明の便宜上、第1ゲート電極81と第1ソース電極71との間に第1閾値(例えば、1.3V)電圧以上の電圧が印加されていない状態を、第1ゲート電極81がオフ状態ともいう。また、第1ゲート電極81と第1ソース電極71との間に第1ゲート電極81を高電位側として第1閾値電圧以上の電圧が印加されている状態を、第1ゲート電極81がオン状態ともいう。また、第2ゲート電極82と第2ソース電極72との間に第2閾値電圧(例えば、1.3V)以上の電圧が印加されていない状態を、第2ゲート電極82がオフ状態ともいう。また、第2ゲート電極82と第2ソース電極72との間に第2ゲート電極82を高電位側として第2閾値電圧以上の電圧が印加されている状態を、第2ゲート電極がオン状態ともいう。
【0046】
双方向スイッチ1は、上述の第1p型層61及び第2p型層62を備えることにより、ノーマリオフ型のトランジスタを実現している。ここにおいて、トランジスタは、横型トランジスタである。第1p型層61は、第1ゲート電極81がオフ状態のときに、第1p型層61直下において第2窒化物半導体層5と第1窒化物半導体層4とに空乏層を形成する。第2p型層62は、第2ゲート電極82がオフ状態のときに、第2p型層62直下において第2窒化物半導体層5と第1窒化物半導体層4とに空乏層を形成する。双方向スイッチ1では、第1ゲート電極81がオン状態のときには、第1ゲート電極櫛歯部811と第1ソース電極櫛歯部711との間を2次元電子ガス層でつなげることができる。言い換えれば、双方向スイッチ1では、第1ゲート電極81がオン状態のときには、第1ゲート電極櫛歯部811と第1ソース電極櫛歯部711との間で2次元電子ガス層が空乏層により遮られなくなる。また、双方向スイッチ1では、第2ゲート電極82がオン状態のときには、第2ゲート電極櫛歯部821と第2ソース電極櫛歯部721との間を2次元電子ガス層でつなげることができる。言い換えれば、双方向スイッチ1では、第2ゲート電極82がオン状態のときには、第2ゲート電極櫛歯部821と第2ソース電極櫛歯部721との間で2次元電子ガス層が空乏層により遮られなくなる。
【0047】
双方向スイッチ1では、第1ゲート電極81がオフ状態で、かつ第2ゲート電極82がオフ状態である場合(第1動作モードの場合)、第1ソース電極71と第2ソース電極72との間において、いずれの方向にも電流を流すことができない。より詳細には、第1動作モードの場合、第1ソース電極71が第2ソース電極72よりも高電位のときに第1ソース電極71から第2ソース電極72へ流れる電流が遮断され、かつ、第2ソース電極72が第1ソース電極71よりも高電位のときに第2ソース電極72から第1ソース電極71へ流れる電流が遮断される。
【0048】
双方向スイッチ1では、第1ゲート電極81がオン状態で、かつ第2ゲート電極82がオン状態である場合(第2動作モードの場合)、第1ソース電極71と第2ソース電極72との間において、双方向に電流を流すことができる。より詳細には、第2動作モードの場合、第1ソース電極71が第2ソース電極72よりも高電位のときに第1ソース電極71から第2ソース電極72へ電流が流れ、かつ、第2ソース電極72が第1ソース電極71よりも高電位のときに第2ソース電極72から第1ソース電極71へ電流が流れる。
【0049】
双方向スイッチ1では、第1ゲート電極81がオン状態で、かつ第2ゲート電極82がオフ状態である場合(第3動作モードの場合)、ダイオードとして機能する。より詳細には、第3動作モードの場合、第1ソース電極71が第2ソース電極72よりも高電位のときには第1ソース電極71から第2ソース電極72へ流れる電流が遮断され、かつ、第2ソース電極72が第1ソース電極71よりも第2閾値電圧以上、高電位のときには第2ソース電極72から第1ソース電極71へ電流が流れる。
【0050】
双方向スイッチ1では、第1ゲート電極81がオフ状態で、かつ第2ゲート電極82がオン状態である場合(第4動作モードの場合)、ダイオードとして機能する。より詳細には、第4動作モードの場合、第2ソース電極72が第1ソース電極71よりも高電位のときには第2ソース電極72から第1ソース電極71へ流れる電流が遮断され、かつ、第1ソース電極71が第2ソース電極72よりも第1閾値電圧以上、高電位のときには第1ソース電極71から第2ソース電極72へ電流が流れる。
【0051】
双方向スイッチ1では、第1閾値電圧と第2閾値電圧とが同じ値であるが、互いに異なる値であってもよい。第1閾値電圧は、第1ゲート電極81の第1ゲート電極櫛歯部811の下側において2次元電子ガス層を遮るように広がっている空乏層が縮小し2次元電子ガス層に電流を流すことができるようになる閾値電圧である。第2閾値電圧は、第2ゲート電極82の第2ゲート電極櫛歯部821の下側において2次元電子ガス層を遮るように広がっている空乏層が縮小し2次元電子ガス層に電流を流すことができるようになる閾値電圧である。
【0052】
(2.2)実装基板
実装基板200は、
図1に示すように、絶縁性基板201と、第1ソース配線部SS1と、第1ゲート配線部GG1と、第2ゲート配線部GG2と、第2ソース配線部SS2と、を有する。
【0053】
絶縁性基板201は、例えば、窒化アルミニウム基板、アルミナ基板、窒化ケイ素基板のようなセラミック基板であるが、これに限らない。絶縁性基板201の厚さ方向から見た絶縁性基板201の外周形状は、例えば、長方形状であるが、これに限らない。
【0054】
第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2は、絶縁性基板201上に配置されており、複数の双方向スイッチ1の並んでいる方向に沿って延びている。第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2の各々は、長尺状(直線状)である。第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2の各々は、その長手方向を複数の双方向スイッチ1の並ぶ方向と揃えるように配置されている。第1ソース配線部SS1及び第2ソース配線部SS2の各々の線幅は、第1ゲート配線部GG1及び第2ゲート配線部GG2の各々の線幅よりも広いことが好ましい。
【0055】
実装基板200では、その平面視において、第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2が、この順に並んでいる。ここにおいて、複数の双方向スイッチ1は、第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2との間において第1ゲート配線部GG1及び第2ゲート配線部GG2から離れて位置している。
【0056】
また、実装基板200は、複数(例えば、3つ)の第1ゲート配線延長部GG11と、複数(例えば、3つ)の第2ゲート配線延長部GG21と、を更に有する。
【0057】
複数の第1ゲート配線延長部GG11は、第1ゲート配線部GG1から第2ゲート配線部GG2に近づく向きに延びている。複数の第1ゲート配線延長部GG11の各々の長さは、第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2との距離の2分の1の長さよりも短い。
【0058】
複数の第2ゲート配線延長部GG21は、第2ゲート配線部GG2から第1ゲート配線部GG1に近づく向きに延びている。複数の第2ゲート配線延長部GG21の各々の長さは、第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2との距離の2分の1の長さよりも短い。
【0059】
複数の第1ゲート配線延長部GG11は、複数の双方向スイッチ1に一対一に対応し対応する双方向スイッチ1(の第3辺13)に隣接している。ここにおいて、一対一に対応する第1ゲート配線延長部GG11と双方向スイッチ1とでは、第1ゲート配線延長部GG11が接続部(第1ゲートワイヤWG1)を介して双方向スイッチ1の第1ゲート電極パッドG1と電気的に接続される。
【0060】
複数の第2ゲート配線延長部GG21は、複数の双方向スイッチ1に一対一に対応し対応する双方向スイッチ1(の第3辺13)に隣接している。ここにおいて、一対一に対応する第2ゲート配線延長部GG21と双方向スイッチ1とでは、第2ゲート配線延長部GG21が接続部(第2ゲートワイヤWG2)を介して双方向スイッチ1の第2ゲート電極パッドG2と電気的に接続される。
【0061】
実装基板200では、複数の第1ゲート配線延長部GG11と複数の第2ゲート配線延長部GG21とが一対一に対応し、対応する第1ゲート配線延長部GG11と第2ゲート配線延長部GG21との先端同士が対向している。
【0062】
実装基板200では、平面視において長手方向に沿った中心線を基準として、第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2とが線対称になるように配置され、第1ソース配線部SS1と第2ソース配線部SS2とが線対称になるように配置されている。また、実装基板200では、平面視において上記中心線を基準として、複数の第1ゲート配線延長部GG11と複数の第2ゲート配線延長部GG21とが線対称になるように配置されている。
【0063】
(2.3)双方向スイッチモジュールの他の構成要素
双方向スイッチモジュール100は、第1ソースワイヤWS1と、第1ゲートワイヤWG1と、第2ゲートワイヤWG2と、第2ソースワイヤWS2と、を更に備える。
【0064】
第1ソースワイヤWS1、第1ゲートワイヤWG1、第2ゲートワイヤWG2及び第2ソースワイヤWS2の各々は、ボンディングワイヤである。
【0065】
第1ソースワイヤWS1は、双方向スイッチ1の第1ソース電極71と実装基板200の第1ソース配線部SS1とを電気的に接続している。より詳細には、第1ソースワイヤWS1は、第1ソース電極71に接続された第1ソース電極パッドS1と第1ソース配線部SS1とを電気的に接続している。双方向スイッチモジュール100は、双方向スイッチ1毎に、双方向スイッチ1の第1ソース電極パッドS1と第1ソース配線部SS1とを接続する第1ソースワイヤWS1を複数(図示例では、11本)備えている。複数の第1ソースワイヤWS1の長さは、略同じである。
【0066】
第1ゲートワイヤWG1は、双方向スイッチ1の第1ゲート電極81と第1ゲート配線部GG1とを電気的に接続している。より詳細には、第1ゲートワイヤWG1は、第1ゲート電極81に接続された第1ゲート電極パッドG1と第1ゲート配線部GG1から延びた第1ゲート配線延長部GG11とを電気的に接続している。双方向スイッチモジュール100は、双方向スイッチ1毎に、双方向スイッチ1の第1ゲート電極パッドG1と第1ゲート配線延長部GG11とを接続する第1ゲートワイヤWG1を1つ備えている。第1ゲートワイヤWG1の長さは、第1ソースワイヤWS1の長さよりも短い。
【0067】
第2ゲートワイヤWG2は、双方向スイッチ1の第2ゲート電極82と第2ゲート配線部GG2とを電気的に接続している。より詳細には、第2ゲートワイヤWG2は、第2ゲート電極82に接続された第2ゲート電極パッドG2と第2ゲート配線部GG2から延びた第2ゲート配線延長部GG21とを電気的に接続している。双方向スイッチモジュール100は、双方向スイッチ1毎に、双方向スイッチ1の第2ゲート電極パッドG2と第2ゲート配線延長部GG21とを接続する第2ゲートワイヤWG2を1つ備えている。第2ゲートワイヤWG2の長さは、第1ゲートワイヤWG1の長さと略同じである。
【0068】
第2ソースワイヤWS2は、双方向スイッチ1の第2ソース電極72と実装基板200の第2ソース配線部SS2とを電気的に接続している。より詳細には、第2ソースワイヤWS2は、第2ソース電極72に接続された第2ソース電極パッドS2と第2ソース配線部SS2とを電気的に接続している。双方向スイッチモジュール100は、双方向スイッチ1毎に、双方向スイッチ1の第2ソース電極パッドS2と第2ソース配線部SS2とを接続する第2ソースワイヤWS2を複数(図示例では、11本)備えている。複数の第2ソースワイヤWS2の長さは、略同じである。第2ソースワイヤWS2の長さは、第1ソースワイヤWS1の長さと略同じである。
【0069】
双方向スイッチモジュール100は、実装基板200上の複数の双方向スイッチ1を封止する樹脂層を更に備えていてもよい。ここにおいて、樹脂層は、電気絶縁性を有する。樹脂層は、例えば、黒色顔料を含むエポキシ樹脂等によって形成されており、遮光性を有する。また、実装基板200は、複数の双方向スイッチ1を収納するパッケージの一部であってもよい。
【0070】
(3)利点
実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100は、複数の双方向スイッチ1と、実装基板200と、を備える。複数の双方向スイッチ1の各々は、第1ソース電極71、第1ゲート電極81、第2ゲート電極82及び第2ソース電極72を有する。実装基板200には、複数の双方向スイッチ1が実装されている。双方向スイッチモジュール100では、複数の双方向スイッチ1が並列接続されている。
【0071】
この構成によれば、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100は、並列接続された複数の双方向スイッチ1を備えることにより、より大きな電流を流せるので、大電流化を図ることが可能となる。
【0072】
また、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、複数の双方向スイッチ1がベアチップのままで1つの実装基板200に実装されているので、小型化を図りつつ大電流化を図ることが可能となる。
【0073】
また、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、第1ゲートワイヤWG1の長さと第2ゲートワイヤWG2の長さとを略同じにすることができるので、双方向スイッチ1の第1ゲート電極パッドG1に入力される第1ゲート信号と第2ゲート電極パッドG2に入力される第2ゲート信号との一方が他方に対して遅延するのを抑制でき、スイッチング速度の高速化を図ることが可能となる。
【0074】
また、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、実装基板200の平面視において、第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2が、この順に並んでおり、複数の双方向スイッチ1が、第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2との間に位置している。これにより、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、第1ゲートワイヤWG1及び第2ゲートワイヤWG2の長さを短くしやすく、第1ゲートワイヤWG1及び第2ゲートワイヤWG2の寄生インダクタンスを低減できる。
【0075】
また、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、実装基板200が、複数の第1ゲート配線延長部GG11と、複数の第2ゲート配線延長部GG21と、を更に有している。これにより、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、第1ゲートワイヤWG1及び第2ゲートワイヤWG2の長さを、より短くしやすく、第1ゲートワイヤWG1及び第2ゲートワイヤWG2の寄生インダクタンスを、より低減できる。
【0076】
(実施形態1の変形例1)
以下、変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aについて
図4に基づいて説明する。
【0077】
変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100の実装基板200の代わりに、実装基板200Aを備える点で、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と相違する。なお、変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aに関し、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0078】
実装基板200Aは、導体部203を有する。導体部203には、複数の双方向スイッチ1の基板2が電気的に接続される。導体部203は、複数のダイパッド部204を含む。複数のダイパッド部204は、複数の双方向スイッチ1に一対一に対応し対応する双方向スイッチ1が搭載されることで、対応する双方向スイッチ1と電気的かつ機械的に接続される。なお、基板2とダイパッド部204とを接合している接合部は、例えば、金属粒子を含む導電性を有する樹脂ペースト、特に銀粒子を分散させて得られる銀ペーストを用いて形成されており、より好適には焼結銀により形成されているが、これに限らず、はんだにより形成されていてもよい。焼結銀は、銀粒子同士が焼結により結合された焼結体である。焼結銀は、多孔質銀である。また、基板2とダイパッド部204とは、共晶接合、表面活性化接合等によって接合されていてもよい。
【0079】
導体部203は、絶縁性基板201上において、第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2との間に位置し、第1ゲート配線部GG1及び第2ゲート配線部GG2から離れている。導体部203は、第1ゲート配線部GG1及び第2ゲート配線部GG2と電気的に絶縁されている。第1ゲート配線部GG1と第2ゲート配線部GG2との並ぶ方向における導体部203の幅に関して、第1ゲート配線延長部GG11と第2ゲート配線延長部GG21との間に位置する配線部分の幅は、ダイパッド部204の幅よりも狭い。配線部分は、第1ゲート配線延長部GG11及び第2ゲート配線延長部GG21から離れており、第1ゲート配線延長部GG11及び第2ゲート配線延長部GG21と電気的に絶縁されている。
【0080】
変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aでは、例えば、複数の双方向スイッチ1の各々の基板2を、導体部203を介して定電位点に接続することが可能となる。これにより、変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aでは、例えば、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100において、基板2の電位をフローティング電位とした場合と比べて、電流コラプスを抑制することが可能となる。定電位点は、電位が完全に一定になる電位点に限らず、双方向スイッチモジュール100Aのオン期間において略定電位とみなせる電位点でもよい。双方向スイッチモジュール100Aのオン期間は、双方向スイッチ1のオン期間と略同じである。定電位点は、例えば、ダイオードブリッジを含む整流平滑回路におけるダイオードブリッジの一対の出力端のうち低電位側の出力端であってもよい。定電位点の電位はグランドを基準として正の電位でも負の電位でもよいが、負の電位の場合、負の電位の絶対値が所定値(例えば、150V)以下であれば、電流コラプスを抑制することが可能となる。なお、所定値については、双方向スイッチ1の基板2の厚さ、積層体10(
図3参照)の厚さ、積層体10の結晶構造、積層体10の結晶性等の違いによって変わることもある。
【0081】
変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aでは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様、複数の双方向スイッチ1が並列接続されているので、大電流化を図ることが可能となる。
【0082】
(実施形態1の変形例2)
以下、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bについて
図5に基づいて説明する。
【0083】
変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bは、
図5に示すように、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100の実装基板200の代わりに、実装基板200Bを備える点で、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と相違する。なお、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bに関し、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0084】
実装基板200Bでは、平面視において、第1ゲート配線部GG1、第1ソース配線部SS1、第2ソース配線部SS2及び第2ゲート配線部GG2が、この順に並んでいる。
【0085】
また、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100における3つの双方向スイッチ1のうち2つの双方向スイッチ1の代わりに、2つの双方向スイッチ1Aを備えている。2つの双方向スイッチ1Aの各々は、双方向スイッチ1とは、平面視において第1ソース電極パッドS1、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2の並ぶ方向が逆となっている点で相違する。2つの双方向スイッチ1Aの各々は、双方向スイッチ1とは、
図2に示した第1ソース電極71、第1ゲート電極81、第2ゲート電極82及び第2ソース電極72の並ぶ方向も逆になっている。
【0086】
複数の双方向スイッチ1A,1,1Aは、実装基板200Bの複数のダイパッド部205のうち対応するダイパッド部205に搭載されている。複数のダイパッド部205及び複数の双方向スイッチ1A,1,1Aは、第1ソース配線部SS1と第2ソース配線部SS2との間において第1ソース配線部SS1及び第2ソース配線部SS2から離れて位置している。
【0087】
また、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、実装基板200Bは、複数(例えば、2つ)の第1ソース配線延長部SS11と、複数(例えば、2つ)の第2ソース配線延長部SS21と、を更に有する。
【0088】
複数の第1ソース配線延長部SS11は、第1ソース配線部SS1から第2ソース配線部SS2に近づく向きに延びている。
【0089】
複数の第2ソース配線延長部SS21は、第2ソース配線部SS2から第1ソース配線部SS1に近づく向きに延びている。
【0090】
実装基板200Bでは、複数の第1ソース配線延長部SS11と複数の第2ソース配線延長部SS21とが1つずつ交互に並んでいる。
【0091】
変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、複数の第1ソース配線延長部SS11と複数の第2ソース配線延長部SS21とのうち隣り合う第1ソース配線延長部SS11と第2ソース配線延長部SS21との間に、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aのうち1つの双方向スイッチが位置している。
図5の例では、左側から、第2ソース配線延長部SS21、双方向スイッチ1A、第1ソース配線延長部SS11、双方向スイッチ1、第2ソース配線延長部SS21、双方向スイッチ1A及び第1ソース配線延長部SS11の順に並んでいる。
【0092】
複数の双方向スイッチ1A、1,1Aは、第1ソース配線部SS1と第2ソース配線部SS2との並んでいる方向において第1ソース配線部SS1及び第2ソース配線部SS2から離れている。また、複数の双方向スイッチ1A、1,1Aの各々は、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの並んでいる方向において、その隣の第1ソース配線延長部SS11及び第2ソース配線延長部SS21から離れている。
【0093】
変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの各々の第1ゲート電極パッドG1と実装基板200Bの第1ゲート配線部GG1とが第1ゲートワイヤWG1によって電気的に接続されている。
【0094】
また、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの各々の第2ゲート電極パッドG2と実装基板200Bの第2ゲート配線部GG2とが第2ゲートワイヤWG2によって電気的に接続されている。
【0095】
また、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの各々の第1ソース電極パッドS1と実装基板200Bの第1ソース配線延長部SS11とが複数の第1ソースワイヤWS1によって電気的に接続されている。
【0096】
また、変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの各々の第2ソース電極パッドS2と実装基板200Bの第2ソース配線延長部SS21とが複数の第2ソースワイヤWS2によって電気的に接続されている。
【0097】
変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bでは、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aが並列接続されているので、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様、大電流化を図ることが可能となる。
【0098】
(実施形態1の変形例3)
以下、変形例3に係る双方向スイッチモジュール100Cについて
図6に基づいて説明する。
【0099】
変形例3に係る双方向スイッチモジュール100Cは、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bにおける実装基板200Bの代わりに、実装基板200Cを備える点で、双方向スイッチモジュール100Bと相違する。なお、変形例3に係る双方向スイッチモジュール100Cに関し、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0100】
実装基板200Cでは、平面視において、第2ゲート配線部GG2と第1ゲート配線部GG1とが並んでおり、第1ソース配線部SS1と第2ソース配線部SS2とが並んでいる。第2ゲート配線部GG2と第1ゲート配線部GG1との距離は、所定の絶縁距離を確保できるように設定されており、第1ゲート配線部GG1と第1ソース配線部SS1との距離よりも長い。ここにおいて、実装基板200Cでは、第2ゲート配線部GG2、第1ゲート配線部GG1、第1ソース配線部SS1及び第2ソース配線部SS2の順に並んでいるが、この順に限らない。例えば、第1ゲート配線部GG1、第1ゲート配線部GG2、第1ソース配線部SS1及び第2ソース配線部SS2の順に並んでいてもよいし、第2ゲート配線部GG2、第1ゲート配線部GG1、第2ソース配線部SS2及び第1ソース配線部SS1の順に並んでいてもよい。
【0101】
複数の双方向スイッチ1A,1,1Aは、実装基板200Cの複数のダイパッド部206のうち対応するダイパッド部206に搭載されている。複数のダイパッド部206及び複数の双方向スイッチ1A,1,1Aは、第1ソース配線部SS1と第2ソース配線部SS2との間において第1ソース配線部SS1及び第2ソース配線部SS2から離れて位置している。
【0102】
変形例3に係る双方向スイッチモジュール100Cでは、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bと同様、複数の双方向スイッチ1A,1,1Aが並列接続されているので、大電流化を図ることが可能となる。
【0103】
(実施形態2)
以下、実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dについて、
図7及び8に基づいて説明する。
【0104】
実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100における複数の双方向スイッチ1の代わりに複数の双方向スイッチ1Bを備える点で、双方向スイッチモジュール100と相違する。また、実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100における実装基板200の代わりに実装基板200Dを備える点で、双方向スイッチモジュール100と相違する。なお、実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dに関し、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0105】
実装基板200Dは、
図1に示した実装基板200における第1ゲート配線延長部GG11及び第2ゲート配線延長部GG21を備えていない。
【0106】
双方向スイッチ1Bは、双方向スイッチ1とは第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2、第1ソース電極パッドS1及び第2ソース電極パッドS2のレイアウトの点で相違する。
【0107】
双方向スイッチ1Bでは、
図8に示すように、第1ソース電極パッドS1及び第1ゲート電極パッドG1は、第1辺11に沿って配置されている。第1ソース電極パッドS1と第1ゲート電極パッドG1とは一直線上に並んでいる。第1辺11に沿った方向において、第1ソース電極パッドS1の長さが、第1ゲート電極パッドG1の長さよりも長い。
【0108】
第2ソース電極パッドS2及び第2ゲート電極パッドG2は、第2辺12に沿って配置されている。第2ソース電極パッドS2と第2ゲート電極パッドG2とは一直線上に並んでいる。第2辺12に沿った方向において、第2ソース電極パッドS2の長さが、第2ゲート電極パッドG2の長さよりも長い。
【0109】
実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dでは、複数の双方向スイッチ1Bは、実装基板200Dの複数のダイパッド部207のうち対応するダイパッド部207に搭載されている。双方向スイッチモジュール100Dでは、複数の双方向スイッチ1Bの各々の第1ゲート電極パッドG1と実装基板200Dの第1ゲート配線部GG1とが第1ゲートワイヤWG1によって電気的に接続されている。
【0110】
また、双方向スイッチモジュール100Dでは、複数の双方向スイッチ1Bの各々の第2ゲート電極パッドG2と実装基板200Dの第2ゲート配線部GG2とが第2ゲートワイヤWG2によって電気的に接続されている。
【0111】
また、双方向スイッチモジュール100Dでは、複数の双方向スイッチ1Bの各々の第1ソース電極パッドS1と実装基板200Dの第1ソース配線部SS1とが複数の第1ソースワイヤWS1によって電気的に接続されている。
【0112】
また、双方向スイッチモジュール100Dでは、複数の双方向スイッチ1Bの各々の第2ソース電極パッドS2と実装基板200Dの第2ソース配線部SS2とが複数の第2ソースワイヤWS2によって電気的に接続されている。ここにおいて、実装基板200Dでは、第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2が、この順に並んでいるが、この順には限らない。例えば、第1ゲート配線部GG1、第1ソース配線部SS1、第2ソース配線部SS2及び第2ゲート配線部GG2が、この順に並んでいてもよい。
【0113】
実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dでは、複数の双方向スイッチ1Bが並列接続されているので、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様、大電流化を図ることが可能となる。
【0114】
(実施形態3)
以下、実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eについて、
図9、10A及び10Bに基づいて説明する。
【0115】
実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eは、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100B(
図5参照)における複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの代わりに複数の双方向スイッチ1D,1C,1Dを備える点で、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bと相違する。なお、実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eに関し、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0116】
双方向スイッチ1Cでは、
図10Aに示すように、第1ソース電極パッドS1は、第1辺11に沿って配置されている。第2ソース電極パッドS2は、第2辺12に沿って配置されている。第1ゲート電極パッドG1は、第3辺13に沿って配置されている。第2ゲート電極パッドG2は、第4辺14に沿って配置されている。
【0117】
双方向スイッチ1Cでは、第1ゲート電極パッドG1と第1ソース電極パッドS1との距離が、第1ゲート電極パッドG1と第2ソース電極パッドS2との距離よりも短い。第2ゲート電極パッドG2と第2ソース電極パッドS2との距離が、第2ゲート電極パッドG2と第1ソース電極パッドS1との距離よりも短い。
【0118】
双方向スイッチ1Dでは、双方向スイッチ1Cとは第1辺11及び第2辺12を入れ替えた場合、
図10Bに示すように、第1ソース電極パッドS1は、第1辺11に沿って配置されている。第2ソース電極パッドS2は、第2辺12に沿って配置されている。第1ゲート電極パッドG1は、第3辺13に沿って配置されている。第2ゲート電極パッドG2は、第4辺14に沿って配置されている。
【0119】
また、双方向スイッチ1Dでは、第1ゲート電極パッドG1と第1ソース電極パッドS1との距離が、第1ゲート電極パッドG1と第2ソース電極パッドS2との距離よりも短い。
【0120】
また、双方向スイッチ1Dでは、第2ゲート電極パッドG2と第2ソース電極パッドS2との距離が、第2ゲート電極パッドG2と第1ソース電極パッドS1との距離よりも短い。
【0121】
双方向スイッチ1Cと双方向スイッチ1Dとは、平面視において鏡像の関係にある。
【0122】
双方向スイッチモジュール100Eでは、3つの双方向スイッチ1D,1C,1Dが、
図9の左側から双方向スイッチ1D、双方向スイッチ1C及び双方向スイッチ1Dの順に並んでいる。双方向スイッチモジュール100Eでは、双方向スイッチ1D、双方向スイッチ1C及び双方向スイッチ1Dが、実装基板200Bの複数(3つ)のダイパッド部205のうち対応するダイパッド部205に搭載されている。
【0123】
双方向スイッチモジュール100Eでは、複数の双方向スイッチ1D,1C,1Dが並列接続されているので、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bと同様、大電流化を図ることが可能となる。
【0124】
また、双方向スイッチモジュール100Eでは、双方向スイッチモジュール100B(
図5参照)における複数の双方向スイッチ1A,1,1Aの代わりに複数の双方向スイッチ1D,1C,1Dを備えることにより、第1ゲートワイヤWG1の長さと第2ゲートワイヤWG2の長さとを略同じにすることができる。これにより、双方向スイッチモジュール100Eでは、第1ゲートワイヤWG1の寄生インダクタンスと第2ゲートワイヤW2の寄生インダクタンスとの差を低減できる。
【0125】
(実施形態4)
以下、実施形態4に係る双方向スイッチモジュール100Fについて、
図11及び12に基づいて説明する。
【0126】
実施形態4に係る双方向スイッチモジュール100Fは、実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eにおける複数の双方向スイッチ1D,1C,1Dの代わりに複数の双方向スイッチ1Eを備える点で、実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eと相違する。なお、実施形態4に係る双方向スイッチモジュール100Fに関し、実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0127】
双方向スイッチ1Eは、
図12に示すように、第1ソース電極パッドS1と、2つの第1ゲート電極パッドG1と、2つの第2ゲート電極パッドG2と、第2ソース電極パッドS2と、を備える。
【0128】
第1ソース電極パッドS1は、複数の第1ソース電極櫛歯部711に電気的に接続されている。
【0129】
2つの第1ゲート電極パッドG1は、複数の第1ゲート電極櫛歯部811に電気的に接続されている。
【0130】
2つの第2ゲート電極パッドG2は、複数の第2ゲート電極櫛歯部821に電気的に接続されている。
【0131】
第2ソース電極パッドS2は、複数の第2ソース電極櫛歯部721に電気的に接続されている。
【0132】
双方向スイッチ1Eは、平面視で互いに平行な第1辺11及び第2辺12と、平面視で互いに平行な第3辺13及び第4辺14と、を有する。
【0133】
第1ソース電極パッドS1は、第1辺11に沿って配置されている。第2ソース電極パッドS2は、第2辺12に沿って配置されている。
【0134】
2つの第1ゲート電極パッドG1のうち1つの第1ゲート電極パッドG1と2つの第2ゲート電極パッドG2のうち1つの第2ゲート電極パッドG2とは、第3辺13に沿って配置されている。第1ソース電極パッドS1(の第1端111)と第2ソース電極パッドS2(の第1端121)との間において、1つの第1ゲート電極パッドG1が第1ソース電極パッドS1側に位置し、1つの第2ゲート電極パッドG2が第2ソース電極パッドS2側に位置している。
【0135】
2つの第1ゲート電極パッドG1のうち残りの1つの第1ゲート電極パッドG1と2つの第2ゲート電極パッドG2のうち残りの1つの第2ゲート電極パッドG2とは、第4辺14に沿って配置されている。第1ソース電極パッドS1(の第2端112)と第2ソース電極パッドS2(の第2端122)との間において、残りの1つの第1ゲート電極パッドG1が第1ソース電極パッドS1側に位置し、残りの1つの第2ゲート電極パッドG2が第2ソース電極パッドS2側に位置している。
【0136】
実施形態4に係る双方向スイッチモジュール100Fでは、複数の双方向スイッチ1Eの各々の第1ソース電極パッドS1及び第2ソース電極パッドS2と、実装基板200Bにおいて第1ソース電極パッドS1及び第2ソース電極パッドS2に対応する第1ソース配線延長部SS11及び第2ソース配線延長部SS21とが隣り合うように、複数の双方向スイッチ1Eの各々を配置してある。ここにおいて、複数の双方向スイッチ1Eは、実装基板200Bの複数のダイパッド部205のうち対応するダイパッド部205に搭載されている。これにより、
図11の例では、左端の双方向スイッチ1E及び右端の双方向スイッチ1Eでは、第4辺14が第1ゲート配線部GG1側、第3辺13が第2ゲート配線部GG2側に位置している。また、
図11の例では、真ん中の双方向スイッチ1Eでは、第3辺13が第1ゲート配線部GG1側、第4辺14が第2ゲート配線部GG2側に位置している。
【0137】
双方向スイッチモジュール100Fでは、複数の双方向スイッチ1Eが並列接続されているので、実施形態3に係る双方向スイッチモジュール100Eと同様、大電流化を図ることが可能となる。
【0138】
また、双方向スイッチモジュール100Fでは、複数の双方向スイッチ1Eの各々が2つの第1ゲート電極パッドG1及び2つの第2ゲート電極パッドG2を備えることにより、第1ゲートワイヤWG1の長さと第2ゲートワイヤWG2の長さとを略同じにすることができる。
【0139】
また、双方向スイッチモジュール100Fでは、複数の双方向スイッチ1Eとして同じ構造のチップを用いることができるので、低コスト化を図ることができる。
【0140】
(実施形態5)
以下、実施形態5に係る双方向スイッチモジュール100Gについて、
図13に基づいて説明する。
【0141】
実施形態5に係る双方向スイッチモジュール100Gは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100において一列に並んでいる3つの双方向スイッチ1のうち真ん中の双方向スイッチ1の代わりに双方向スイッチ1Gを備える点で、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と相違する。また、実施形態5に係る双方向スイッチモジュール100Gは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100における実装基板200の代わりに、実装基板200Gを備える点で、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と相違する。なお、実施形態5に係る双方向スイッチモジュール100Gに関し、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0142】
双方向スイッチ1Gは双方向スイッチ1と略同じ構成であり、双方向スイッチ1Gと双方向スイッチ1とは、平面視において鏡像の関係にある。
【0143】
双方向スイッチ1では、第3辺と第4辺とのうち第3辺の近くで第3辺13に沿って、第1ソース電極パッドS1、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2が並んでいるのに対し、双方向スイッチ1Gでは、第4辺14に沿って、第1ソース電極パッドS1、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2が並んでいる。なお、双方向スイッチ1Gは、双方向スイッチ1の第1ソース電極パッドS1、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2を、それぞれ、第2ソース電極パッドS2、第2ゲート電極パッドG2、第1ゲート電極パッドG1及び第1ソース電極パッドS1として利用することで、双方向スイッチ1と同じチップを使用することもできる。
【0144】
また、双方向スイッチモジュール100Gでは、3つの双方向スイッチ1,1G,1のうち左側の双方向スイッチ1の第1ゲート電極パッドG1と真ん中の双方向スイッチ1Gの第1ゲート電極パッドG1とが、同じ第1ゲート配線延長部GG11に接続されている。また、双方向スイッチモジュール100Gでは、3つの双方向スイッチ1,1G,1のうち左側の双方向スイッチ1の第2ゲート電極パッドG2と真ん中の双方向スイッチ1Gの第2ゲート電極パッドG2とが同じ第2ゲート配線延長部GG21に接続されている。
【0145】
また、双方向スイッチモジュール100Gでは、3つの双方向スイッチ1,1G,1のうち真ん中の双方向スイッチ1Gと右側の双方向スイッチ1との間には、第1ゲート電極配線延長部GG11及び第2ゲート配線延長部GG21は配置されていない。よって、実施形態5に係る双方向スイッチモジュール100Gは、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と比べて、実装密度を大きくすることが可能となる。
【0146】
また、実施形態5に係る双方向スイッチモジュール100Gでは、複数の双方向スイッチ1,1G,1が並列接続されているので、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100と同様、大電流化を図ることが可能となる。
【0147】
(変形例)
上記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0148】
例えば、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100における双方向スイッチ1の数は、3つに限らず、2つでもよいし、4つ以上であってもよく、実施形態1の変形例1~3、実施形態2~5においても同様である。
【0149】
また、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100では、複数の双方向スイッチ1が一列に並んでいる場合に限らず、例えば、複数列(例えば、2列)に並んでいてもよいし、L字状に並んでいてもよく、複数の双方向スイッチ1の配置に応じて第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2のパターンを適宜変更すればよい。この場合において、第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2の各々は、1つである場合に限らず、複数であってもよい。実施形態1の変形例1~3、実施形態2~5についても同様に複数の双方向スイッチが複数列に並んでいてもよい。
【0150】
また、実施形態1に係る双方向スイッチモジュール100における複数の双方向スイッチ1の各々の代わりに、実施形態1の変形例2に係る双方向スイッチモジュール100Bにおける双方向スイッチ1A、又は、実施形態2に係る双方向スイッチモジュール100Dにおける双方向スイッチ1Bを適用してもよい。
【0151】
また、実施形態1の変形例1に係る双方向スイッチモジュール100Aにおける導体部203は、実施形態1の変形例2~3、実施形態2~4にも適用可能である。
【0152】
また、双方向スイッチ1~1Gは、バッファ層3と第1窒化物半導体層4との間に、1層以上の窒化物半導体層を含んでいてもよい。また、バッファ層3は、単層構造に限らず、例えば、超格子構造を有していてもよい。
【0153】
また、双方向スイッチ1~1Gは、第1p型層61及び第2p型層62を有しているが、これに限らず、第1p型層61及び第2p型層62を有していない構成であってもよい。
【0154】
また、基板2は、シリコン基板に限らず、例えば、GaN基板、SiC基板等であってもよい。
【0155】
また、双方向スイッチ1は、横型トランジスタに限らず、縦型トランジスタであってもよい。
【0156】
また、第1ゲート電極パッドG1及び第2ゲート電極パッドG2は、平面視で、正方形状に限らず、例えば、円形状、長方形状等であってもよい。
【0157】
また、双方向スイッチ1~1E、1Gは、平面視で正方形状であるが、これに限らず、例えば、長方形状であってもよい。長方形状の場合、例えば、正方形状の場合と比べて、第3辺13及び第4辺14の長さを正方形状の一辺の長さよりも短くし、第1辺11及び第2辺12の長さを正方形状の一辺の長さよりも長くするのが好ましい。ここにおいて、第1ソース電極櫛歯部711、第1ゲート電極櫛歯部811、第2ゲート電極櫛歯部821及び第2ソース電極櫛歯部721の各々の長さを短くすることにより、低オン抵抗化を図れる。また、第1ソース電極櫛歯部711、第1ゲート電極櫛歯部811、第2ゲート電極櫛歯部821及び第2ソース電極櫛歯部721の各々の数を増やすことにより、大電流化を図れる。
【0158】
また、実装基板200~200D、200Gは、多層基板(例えば、多層セラミック基板等)であってもよい。また、実装基板200~200D、200Gでは、第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2の各々が単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
【0159】
また、双方向スイッチ1の第1ソース電極パッドS1、第1ゲート電極パッドG1、第2ゲート電極パッドG2及び第2ソース電極パッドS2と、実装基板200の第1ソース配線部SS1、第1ゲート配線部GG1、第2ゲート配線部GG2及び第2ソース配線部SS2とは、第1ソースワイヤWS1、第1ゲートワイヤWG1、第2ゲートワイヤWG2及び第2ソースワイヤWS2により接続される場合に限らず、例えば、リボン状の導電部材で接続されてもよいし、フリップチップボンディング技術によって接続されてもよい。
【0160】
双方向スイッチモジュール100~100Gは、例えば、マルチレベルインバータ、調光器、交流-交流電力変換を行うマトリクスコンバータ等の電気装置に適用できる。
【0161】
(態様)
以上説明した実施形態等から本明細書には以下の態様が開示されている。
【0162】
第1の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)と、実装基板(200;200A;200C;200D;200G)と、を備える。複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々は、第1ソース電極(71)、第1ゲート電極(81)、第2ゲート電極(82)及び第2ソース電極(72)を有する。実装基板(200;200A;200C;200D;200G)には、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)が実装されている。双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)が並列接続されている。
【0163】
第1の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、大電流化を図ることが可能となる。
【0164】
第2の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、第1の態様において、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々は、横型トランジスタである。
【0165】
第2の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々が縦型トランジスタである場合と比べて、スイッチング速度の高速化を図ることが可能となる。
【0166】
第3の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、第2の態様において、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々は、基板(2)と、第1窒化物半導体層(4)と、第2窒化物半導体層(5)と、を有する。第1窒化物半導体層(4)は、基板(2)上に形成されている。第2窒化物半導体層(5)は、第1窒化物半導体層(4)上に形成されている。第2窒化物半導体層(5)のバンドギャップは、第1窒化物半導体層(4)のバンドギャップよりも大きい。複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E)の各々では、第1ソース電極(71)、第1ゲート電極(81)、第2ゲート電極(82)、及び第2ソース電極(72)が第2窒化物半導体層(5)上に形成されている。
【0167】
第3の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、低抵抗化を図ることが可能となる。
【0168】
第4の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、第3の態様において、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々は、第1p型層(61)と、第2p型層(62)と、を更に有する。第1p型層(61)は、第1ゲート電極(81)と第2窒化物半導体層(5)との間に介在している。第2p型層(62)は、第2ゲート電極(82)と第2窒化物半導体層(5)との間に介在している。
【0169】
第4の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々をノーマリオフ型のトランジスタとすることができる。
【0170】
第5の態様に係る双方向スイッチモジュール(100A;100B;100C;100D;100E;100F)は、第4の態様に基づく。複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々では、基板(2)が導電性を有する。基板(2)は、第1ソース電極(71)、第2ソース電極(72)、第1ゲート電極(81)及び第2ゲート電極(82)の全てに対して電気的に絶縁されている。実装基板(200;200A;200C;200D;200G)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の基板(2)が電気的に接続される導体部(203)を有する。導体部(203)は、複数のダイパッド部(204)を含む。複数のダイパッド部(204)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)に一対一に対応し対応する双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)が搭載される。
【0171】
第5の態様に係る双方向スイッチモジュール(100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、例えば、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々の基板(2)を、導体部(203)を介して定電位点に接続することが可能となり、電流コラプスを抑制することが可能となる。
【0172】
第6の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A)は、第1~5の態様のいずれか一つに基づく。複数の双方向スイッチ(1;1A)の各々では、第1ソース電極(71)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)を有する。第1ゲート電極(81)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)を有する。第2ゲート電極(82)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)を有する。第2ソース電極(72)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)を有する。複数の第1ソース電極櫛歯部(711)と複数の第2ソース電極櫛歯部(721)とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部(711)と第2ソース電極櫛歯部(721)との間において第1ソース電極櫛歯部(711)側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部(811)及び複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部(821)が並んでいる。複数の双方向スイッチ(1;1A)の各々は、第1ソース電極パッド(S1)と、第1ゲート電極パッド(G1)と、第2ゲート電極パッド(G2)と、第2ソース電極パッド(S2)と、を更に有する。第1ソース電極パッド(S1)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)に電気的に接続されている。第1ゲート電極パッド(G1)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)に電気的に接続されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)に電気的に接続されている。第2ソース電極パッド(S2)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)に電気的に接続されている。複数の双方向スイッチ(1;1A)の各々は、平面視で互いに平行な第1辺(11)及び第2辺(12)と、平面視で互いに平行な第3辺(13)及び第4辺(14)と、を有する。第1ソース電極パッド(S1)は、第1辺(11)に沿って配置されている。第2ソース電極パッド(S2)は、第2辺(12)に沿って配置されている。第1ゲート電極パッド(G1)と第2ゲート電極パッド(G2)とは、第3辺(13)に沿って配置されている。第3辺(13)に沿った方向において、第1ソース電極パッド(S1)、第1ゲート電極パッド(G1)、第2ゲート電極パッド(G2)及び第2ソース電極パッド(S2)が、この順に並んでいる。
【0173】
第6の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A)では、第1ソース電極櫛歯部(711)、第1ゲート電極櫛歯部(811)、第2ゲート電極櫛歯部(821)及び第2ソース電極櫛歯部(721)の各々の数を増やすことが可能となり、大電流化を図ることが可能となる。
【0174】
第7の態様に係る双方向スイッチモジュール(100D)は、第1~5の態様のいずれか一つに基づく。複数の双方向スイッチ(1B)の各々では、第1ソース電極(71)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)を有する。第1ゲート電極(81)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)を有する。第2ゲート電極(82)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)を有する。第2ソース電極(72)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)を有する。複数の第1ソース電極櫛歯部(711)と複数の第2ソース電極櫛歯部(721)とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部(711)と第2ソース電極櫛歯部(721)との間において第1ソース電極櫛歯部(711)側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部(811)及び複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部(821)が並んでいる。複数の双方向スイッチ(1B)の各々は、第1ソース電極パッド(S1)と、第1ゲート電極パッド(G1)と、第2ゲート電極パッド(G2)と、第2ソース電極パッド(S2)と、を更に有する。第1ソース電極パッド(S1)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)に電気的に接続されている。第1ゲート電極パッド(G1)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)に電気的に接続されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)に電気的に接続されている。第2ソース電極パッド(S2)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)に電気的に接続されている。複数の双方向スイッチ(1B)の各々は、平面視で互いに平行な第1辺(11)及び第2辺(12)と、平面視で互いに平行な第3辺(13)及び第4辺(14)と、を有する。第1ソース電極パッド(S1)及び第1ゲート電極パッド(G1)は、第1辺(11)に沿って配置されている。第1辺(11)に沿った方向において、第1ソース電極パッド(S1)の長さが、第1ゲート電極パッド(G1)の長さよりも長い。第2ソース電極パッド(S2)及び第2ゲート電極パッド(G2)は、第2辺(12)に沿って配置されている。第2辺(12)に沿った方向において、第2ソース電極パッド(S2)の長さが、第2ゲート電極パッド(G2)の長さよりも長い。
【0175】
第7の態様に係る双方向スイッチモジュール(100D)では、複数の双方向スイッチ(1B)の並列接続のために、実装基板(200D)の配線部(第1ゲート配線部GG1及び第2ゲート配線部GG2)を用いることで第1ゲート電極パッド(G1)に入力される第1ゲート信号及び第2ゲート電極パッド(G2)に入力される第2ゲート信号それぞれに対する寄生インダクタンスを抑制することが可能となる。
【0176】
第8の態様に係る双方向スイッチモジュール(100E)は、第1~5の態様のいずれか一つに基づく。複数の双方向スイッチ(1C;1D)の各々では、第1ソース電極(71)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)を有する。第1ゲート電極(81)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)を有する。第2ゲート電極(82)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)を有する。第2ソース電極(72)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)を有する。複数の第1ソース電極櫛歯部(711)と複数の第2ソース電極櫛歯部(721)とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部(711)と第2ソース電極櫛歯部(721)との間において第1ソース電極櫛歯部(711)側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部(811)及び複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部(821)が並んでいる。複数の双方向スイッチ(1C;1D)の各々は、第1ソースパッド電極(S1)と、第1ゲート電極パッド(G1)と、第2ゲート電極パッド(G2)と、第2ソース電極パッド(S2)と、を更に有する。第1ソース電極パッド(S1)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)に電気的に接続されている。第1ゲート電極パッド(G1)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)に電気的に接続されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)に電気的に接続されている。第2ソース電極パッド(S2)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)に電気的に接続されている。複数の双方向スイッチ(1C;1D)の各々は、平面視で互いに平行な第1辺(11)及び第2辺(12)と、平面視で互いに平行な第3辺(13)及び第4辺(14)と、を有する。第1ソース電極パッド(S1)は、第1辺(11)に沿って配置されている。第2ソース電極パッド(S2)は、第2辺(12)に沿って配置されている。第1ゲート電極パッド(S1)は、第3辺(13)に沿って配置されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、第4辺(14)に沿って配置されている。第1ゲート電極パッド(G1)と第1ソース電極パッド(S1)との距離が、第1ゲート電極パッド(G1)と第2ソース電極パッド(S2)との距離よりも短い。第2ゲート電極パッド(G2)と第2ソース電極パッド(S2)との距離が、第2ゲート電極パッド(G2)と第1ソース電極パッド(S1)との距離よりも短い。
【0177】
第8の態様に係る双方向スイッチモジュール(100E)では、複数の双方向スイッチ(1C;1D)の並列接続のために、実装基板(200B)の配線部(第1ゲート配線部GG1及び第2ゲート配線部GG2)を利用することにより、第1ゲートワイヤ(WG1)と第2ゲートワイヤ(WG2)の長さをほぼ同等な長さで、より短く形成することができる。
【0178】
第9の態様に係る双方向スイッチモジュール(100F)は、第1~5の態様のいずれか一つに基づく。複数の双方向スイッチ(1E)の各々では、第1ソース電極(71)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)を有する。第1ゲート電極(81)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)を有する。第2ゲート電極(82)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)を有する。第2ソース電極(72)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)を有する。複数の第1ソース電極櫛歯部(711)と複数の第2ソース電極櫛歯部(721)とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部(711)と第2ソース電極櫛歯部(721)との間において第1ソース電極櫛歯部(711)側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部(811)及び複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部(821)が並んでいる。複数の双方向スイッチ(1E)の各々は、第1ソース電極パッド(S1)と、2つの第1ゲート電極パッド(G1)と、2つの第2ゲート電極パッド(G2)と、第2ソース電極パッド(S2)と、を更に有する。第1ソース電極パッド(S1)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)に電気的に接続されている。第1ゲート電極パッドは、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)に電気的に接続されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)に電気的に接続されている。第2ソース電極パッド(S2)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)に電気的に接続されている。複数の双方向スイッチ(1E)の各々は、平面視で互いに平行な第1辺(11)及び第2辺(12)と、平面視で互いに平行な第3辺(13)及び第4辺(14)と、を有する。第1ソース電極パッド(S1)は、第1辺(11)に沿って配置されている。第2ソース電極パッド(S2)は、第2辺(12)に沿って配置されている。2つの第1ゲート電極パッド(G1)のうち1つの第1ゲート電極パッド(G1)と2つの第2ゲート電極パッド(G2)のうち1つの第2ゲート電極パッド(G2)とは、第3辺(13)に沿って配置されており、第1ソース電極パッド(S1)と第2ソース電極パッド(S2)との間において、1つの第1ゲート電極パッド(G1)が第1ソース電極パッド(S1)側に位置し、1つの第2ゲート電極パッド(G2)が第2ソース電極パッド(S2)側に位置している。2つの第1ゲート電極パッド(G2)のうち残りの1つの第1ゲート電極パッド(G1)と2つの第2ゲート電極パッド(G2)のうち残りの1つの第2ゲート電極パッド(G2)とは、第4辺(14)に沿って配置されており、第1ソース電極パッド(S1)と第2ソース電極パッド(S2)との間において、残りの1つの第1ゲート電極パッド(G1)が第1ソース電極パッド(S1)側に位置し、残りの1つの第2ゲート電極パッド(G2)が第2ソース電極パッド(S2)側に位置している。
【0179】
第9の態様に係る双方向スイッチモジュール(100F)では、複数の双方向スイッチ(1E)として同じ構造のチップを用いることができる。
【0180】
第10の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、第6~9の態様のいずれか一つにおいて、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々は、平面視で長方形状である。
【0181】
第10の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々の低オン抵抗化を図りつつ、大電流化を図ることが可能となる。
【0182】
第11の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、第6~10の態様のいずれか一つにおいて、実装基板(200;200A;200C;200D;200G)は、絶縁性基板(201)と、第1ソース配線部(SS1)、第1ゲート配線部(GG1)、第2ゲート配線部(GG2)及び第2ソース配線部(SS2)と、を有する。第1ソース配線部(SS1)、第1ゲート配線部(GG1)、第2ゲート配線部(GG2)及び第2ソース配線部(SS2)は、絶縁性基板(201)上に配置されている。双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)は、第1ソースワイヤ(WS1)と、第1ゲートワイヤ(WG1)と、第2ゲートワイヤ(WG2)と、第2ソースワイヤ(WS2)と、を更に備える。第1ソースワイヤ(WS1)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々の第1ソース電極(71)と第1ソース配線部(SS1)とを電気的に接続している。第1ゲートワイヤ(WG1)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々の第1ゲート電極(81)と第1ゲート配線部(GG1)とを電気的に接続している。第2ゲートワイヤ(WG2)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々の第2ゲート電極(82)と第2ゲート配線部(GG2)とを電気的に接続している。第2ソースワイヤ(WS2)は、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)の各々の第2ソース電極(72)と第2ソース配線部(SS2)とを電気的に接続している。
【0183】
第11の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A;100B;100C;100D;100E;100F;100G)では、複数の双方向スイッチ(1;1A;1B;1C;1D;1E;1G)を電気的に並列接続させることができる。
【0184】
第12の態様に係る双方向スイッチモジュール(100)は、第11の態様に基づく。実装基板(200)では、平面視において、第1ソース配線部(SS1)、第1ゲート配線部(GG1)、第2ゲート配線部(GG2)及び第2ソース配線部(SS2)が、この順に並んでいる。複数の双方向スイッチ(1)は、第1ゲート配線部(GG1)と第2ゲート配線部(GG2)との間において第1ゲート配線部(GG1)及び第2ゲート配線部(GG2)から離れて位置している。
【0185】
第12の態様に係る双方向スイッチモジュール(100)では、第1ゲートワイヤ(WG1)及び第2ゲートワイヤ(WG2)の長さを短くすることが可能となり、また、第1ゲートワイヤ(WG1)の長さと第2ゲートワイヤ(WG2)の長さとを略同じとすることが可能となる。
【0186】
第13の態様に係る双方向スイッチモジュール(100B)は、第11の態様に基づく。実装基板(200)では、平面視において、第1ゲート配線部(GG1)、第1ソース配線部(SS1)、第2ソース配線部(SS2)及び第2ゲート配線部(GG2)が、この順に並んでいる。複数の双方向スイッチ(1)は、第1ソース配線部(SS1)と第2ソース配線部(SS2)との間において第1ソース配線部(SS1)及び第2ソース配線部(SS2)から離れて位置している。
【0187】
第13の態様に係る双方向スイッチモジュール(100B)では、第1ソースワイヤ(WS1)及び第2ソースワイヤ(WS2)の長さを短くすることが可能となる。
【0188】
第14の態様に係る双方向スイッチモジュール(100C)は、第11の態様に基づく。実装基板(200C)では、平面視において、第1ゲート配線部(GG1)、第2ゲート配線部(GG2)、第1ソース配線部(SS1)及び第2ソース配線部(SS2)が、この順に並んでいる。複数の双方向スイッチ(1)は、第1ソース配線部(SS1)と第2ソース配線部(SS2)との間において第1ソース配線部(SS1)及び第2ソース配線部(SS2)から離れて位置している。
【0189】
第14の態様に係る双方向スイッチモジュール(100C)では、第1ソースワイヤ(WS1)及び第2ソースワイヤ(WS2)の長さを短くすることが可能となる。
【0190】
第15の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A)では、第12の態様において、実装基板(200)は、複数の第1ゲート配線延長部(GG11)と、複数の第2ゲート配線延長部(GG21)と、を更に有する。複数の第1ゲート配線延長部(GG11)は、第1ゲート配線部(GG1)から第2ゲート配線部(GG2)に近づく向きに延びている。複数の第2ゲート配線延長部(GG21)は、第2ゲート配線部(GG2)から第1ゲート配線部(GG1)に近づく向きに延びている。複数の第1ゲート配線延長部(GG11)は、複数の双方向スイッチ(1)に一対一に対応し対応する双方向スイッチ(1)に隣接している。複数の第2ゲート配線延長部(GG21)は、複数の双方向スイッチ(1)に一対一に対応し対応する双方向スイッチ(1)に隣接している。実装基板(200)では、複数の第1ゲート配線延長部(GG11)と複数の第2ゲート配線延長部(GG21)とが一対一に対応し対応する第1ゲート配線延長部(GG11)と第2ゲート配線延長部(GG21)との先端同士が対向している。
【0191】
第15の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A)では、双方向スイッチ(1)の第1ゲート電極パッド(G1)と実装基板(200)の第1ゲート配線延長部(GG11)とを第1ゲートワイヤ(WG1)によって電気的に接続することにより、第1ゲート電極(81)と第1ゲート配線部(GG1)とを電気的に接続することができ、第1ゲートワイヤ(WG1)の長さを短くできる。また、第15の態様に係る双方向スイッチモジュール(100;100A)では、双方向スイッチ(1)の第2ゲート電極パッド(G2)と実装基板(200)の第2ゲート配線延長部(GG21)とを第2ゲートワイヤ(WG2)によって電気的に接続することにより、第2ゲート電極(82)と第2ゲート配線部(GG2)とを電気的に接続することができ、第2ゲートワイヤ(WG2)の長さを短くできる。
【0192】
第16の態様に係る双方向スイッチモジュール(100B)では、第13の態様において、実装基板(200B)は、複数の第1ソース配線延長部(SS11)と、複数の第2ソース配線延長部(SS21)と、を更に有する。複数の第1ソース配線延長部(SS11)は、第1ソース配線部(SS1)から第2ソース配線部(SS2)に近づく向きに延びている。複数の第2ソース配線延長部(SS21)は、第2ソース配線部(SS2)から第1ソース配線部(SS1)に近づく向きに延びている。複数の第1ソース配線延長部(SS11)と複数の第2ソース配線延長部(SS21)とが1つずつ交互に並んでいる。複数の第1ソース配線延長部(SS11)と複数の第2ソース配線延長部(SS21)とのうち隣り合う第1ソース配線延長部(SS11)と第2ソース配線延長部(SS21)との間に、複数の双方向スイッチ(1;1A;1C;1D;1E)のうち1つの双方向スイッチ(1;1A;1C;1D;1E)が位置している。
【0193】
第16の態様に係る双方向スイッチモジュール(100B;100E;100F)では、双方向スイッチ(1;1A;1C;1D;1E)の第1ソース電極パッド(S1)と実装基板(200B)の第1ソース配線延長部(SS11)とを第1ソースワイヤ(WS1)によって電気的でき、第1ソースワイヤ(WS1)の数を増やすことにより、大電流化を図れる。また、第16の態様に係る双方向スイッチモジュール(100B;100E;100F)では、双方向スイッチ(1;1A;1C;1D;1E)の第2ソース電極パッド(S2)と実装基板(200B)の第2ソース配線延長部(SS21)とを第2ソースワイヤ(WS2)によって電気的でき、第2ソースワイヤ(WS2)の数を増やすことにより、大電流化を図れる。
【0194】
第17の態様に係る双方向スイッチ(1C;1D)は、第1ソース電極(71)、第1ゲート電極(81)、第2ゲート電極(82)及び第2ソース電極(72)を備える。第1ソース電極(71)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)を有する。第1ゲート電極(81)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)を有する。第2ゲート電極(82)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)を有する。前記第2ソース電極は、複数の第2ソース電極櫛歯部を有する。複数の第1ソース電極櫛歯部(711)と複数の第2ソース電極櫛歯部(721)とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部(711)と第2ソース電極櫛歯部(721)との間において第1ソース電極櫛歯部(711)側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部(811)及び複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部(821)が並んでいる。双方向スイッチ(1C;1D)は、第1ソース電極パッド(S1)と、第1ゲート電極パッド(G1)と、第2ゲート電極パッド(G2)と、第2ソース電極パッド(S2)と、を更に備える。第1ソース電極パッド(S1)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)に電気的に接続されている。第1ゲート電極パッド(G1)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)に電気的に接続されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)に電気的に接続されている。第2ソース電極パッド(S2)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)に電気的に接続されている。双方向スイッチ(1C;1D)は、平面視で互いに平行な第1辺(11)及び第2辺(12)と、平面視で互いに平行な第3辺(13)及び第4辺(14)と、を有する。第1ソース電極パッド(S1)は、第1辺(11)に沿って配置されている。第2ソース電極パッド(S2)は、第2辺(12)に沿って配置されている。第1ゲート電極パッド(G1)は、第3辺(13)に沿って配置されている。第2ゲート電極パッド(G2)は、第4辺(14)に沿って配置されている。第1ゲート電極パッド(G1)と第1ソース電極パッド(S1)との距離が、第1ゲート電極パッド(G1)と第2ソース電極パッド(S2)との距離よりも短い。第2ゲート電極パッド(G2)と第2ソース電極パッド(S2)との距離が、第2ゲート電極パッド(G2)と第1ソース電極パッド(S1)との距離よりも短い。
【0195】
第17の態様に係る双方向スイッチ(1C;1D)では、例えば、実装基板(200B)に実装することで第1ゲートワイヤ(WG1)と第2ゲートワイヤ(WG2)を同等の長さで形成することができ、複数の双方向スイッチ(1C;1D)を並列接続することで大電流化を図ることが可能となる。
【0196】
第18の態様に係る双方向スイッチ(1E)は、第1ソース電極(71)、第1ゲート電極(81)、第2ゲート電極(82)及び第2ソース電極(72)を備える。第1ソース電極(71)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)を有する。第1ゲート電極(81)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)を有する。第2ゲート電極(82)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)を有する。第2ソース電極(72)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)を有する。複数の第1ソース電極櫛歯部(711)と複数の第2ソース電極櫛歯部(721)とが、1つずつ交互に並んでおり、隣り合う第1ソース電極櫛歯部(711)と第2ソース電極櫛歯部(721)との間において第1ソース電極櫛歯部(711)側から順に複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)のうちの1つの第1ゲート電極櫛歯部(811)及び複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)のうちの1つの第2ゲート電極櫛歯部(821)が並んでいる。双方向スイッチ(1E)は、第1ソース電極パッド(S1)と、2つの第1ゲート電極パッド(G1)と、2つの第2ゲート電極パッド(G2)と、第2ソース電極パッド(S2)と、を更に備える。第1ソース電極パッド(S1)は、複数の第1ソース電極櫛歯部(711)に電気的に接続されている。2つの第1ゲート電極パッド(G1)は、複数の第1ゲート電極櫛歯部(811)に電気的に接続されている。2つの第2ゲート電極パッド(G2)は、複数の第2ゲート電極櫛歯部(821)に電気的に接続されている。第2ソース電極パッド(S2)は、複数の第2ソース電極櫛歯部(721)に電気的に接続されている。双方向スイッチ(1E)は、平面視で互いに平行な第1辺(11)及び第2辺(12)と、平面視で互いに平行な第3辺(13)及び第4辺(14)と、を有する。第1ソース電極パッド(S1)は、第1辺(11)に沿って配置されている。第2ソース電極パッド(S2)は、第2辺(12)に沿って配置されている。2つの第1ゲート電極パッド(G1)のうち1つの第1ゲート電極パッド(G1)と2つの第2ゲート電極パッド(G2)のうち1つの第2ゲート電極パッド(G2)とは、第1ソース電極パッド(S1)と第2ソース電極パッド(S2)との間において、1つの第1ゲート電極パッド(G1)が第1ソース電極パッド(S1)側に位置し、1つの第2ゲート電極パッド(G2)が第2ソース電極パッド(S2)側に位置している。2つの第1ゲート電極パッド(G1)のうち残りの1つの第1ゲート電極パッド(G1)と2つの第2ゲート電極パッド(G2)のうち残りの1つの第2ゲート電極パッド(G2)とは、第1ソース電極パッド(S1)と第2ソース電極パッド(S2)との間において、残りの1つの第1ゲート電極パッド(G1)が第1ソース電極パッド(S1)側に位置し、残りの1つの第2ゲート電極パッド(G2)が第2ソース電極パッド(S2)側に位置している。
【0197】
第18の態様に係る双方向スイッチ(1E)では、例えば、実装基板(200B)に実装する複数の双方向スイッチとして同一の双方向スイッチ(1E)を使用することができ、複数の双方向スイッチ(1E)を実装基板(200B)に実装することで複数の双方向スイッチ(1E)を並列接続することによって大電流化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0198】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1G 双方向スイッチ
11 第1辺
12 第2辺
13 第3辺
14 第4辺
2 基板
3 バッファ層
4 第1窒化物半導体層
5 第2窒化物半導体層
61 第1p型層
62 第2p型層
71 第1ソース電極
711 第1ソース電極櫛歯部
72 第2ソース電極
721 第2ソース電極櫛歯部
81 第1ゲート電極
811 第1ゲート電極櫛歯部
82 第2ゲート電極
821 第2ゲート電極櫛歯部
100、100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G 双方向スイッチモジュール
200、200A、200B、200C、200D、200G 実装基板
201 絶縁性基板
203 導体部
202、204、205、206、207 ダイパッド部
G1 第1ゲート電極パッド
G2 第2ゲート電極パッド
GG1 第1ゲート配線部
GG11 第1ゲート配線延長部
GG2 第2ゲート配線部
GG21 第2ゲート配線延長部
S1 第1ソース電極パッド
S2 第2ソース電極パッド
SS1 第1ソース配線部
SS11 第1ソース配線延長部
SS2 第2ソース配線部
SS21 第2ソース配線延長部
WG1 第1ゲートワイヤ
WG2 第2ゲートワイヤ
WS1 第1ソースワイヤ
WS2 第2ソースワイヤ