(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】化粧支援装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241011BHJP
A45D 44/00 20060101ALI20241011BHJP
【FI】
G06Q50/10
A45D44/00 A
(21)【出願番号】P 2021029544
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2023-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】390017891
【氏名又は名称】シヤチハタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100150430
【氏名又は名称】河野 元
(74)【代理人】
【識別番号】100217191
【氏名又は名称】林 信吾
(72)【発明者】
【氏名】木村 武佐士
(72)【発明者】
【氏名】松田 孝明
(72)【発明者】
【氏名】高末 廸予
(72)【発明者】
【氏名】柴田 蓮也
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-063480(JP,A)
【文献】特開2002-132916(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2158233(KR,B1)
【文献】特開2017-064346(JP,A)
【文献】特開2019-034112(JP,A)
【文献】特開2002-092132(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0107133(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A45D 44/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔を含む画像を取得する顔画像取得手段と、
予め用意された複数の
眉化粧パターンの中から
眉化粧パターンを取得する化粧パターン取得手段と、
前記顔画像取得手段により取得された画像に含まれる顔
の眉部分に、前記化粧パターン取得手段により取得された
眉化粧パターンに基づく
眉化粧を施したシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成手段と、
前記シミュレーション画像生成手段により生成されたシミュレーション画像を表示するシミュレーション画像表示手段と、
前記シミュレーション画像表示手段により表示されたシミュレーション画像に含まれる眉化粧パターンに基づいて、顔の眉部分に押しつけることで眉化粧を施すことが可能な眉化粧スタンプの注文情報を生成する注文情報生成手段と、
前記注文情報生成手段により生成された注文情報を前記眉化粧スタンプの注文先に送信する送信手段と、を備える
ことを特徴とする化粧支援装置。
【請求項2】
前記顔画像取得手段により取得された画像に含まれる顔
に実際の眉化粧が施されている場合、その施されている眉化粧の状態を認識可能な化粧状態認識手段と、
前記化粧状態認識手段により認識された前記眉化粧の状態に基づいて、前記実際の眉化粧に応じた仕様の前記眉化粧スタンプの注文情報を生成する第2の注文情報生成手段と、
前記第2の注文情報生成手段により生成された注文情報を前記眉化粧スタンプの注文先に送信する第2の送信手段と、を備え
る
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧支援装置。
【請求項3】
コンピュータを請求項1又は2に記載の化粧支援装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧支援装置、化粧品オーダーメイドシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、顔のパーツ(眉、口、頬等)に化粧を施すために使用されるスタンプ(化粧スタンプ)が知られている(特許文献1を参照)。この種の化粧スタンプは、化粧の手軽さや時間短縮を求める者にとって好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、化粧スタンプを使用したことのない者や使用経験の浅い者にとっては、化粧スタンプによる化粧の仕上がり具合(仕上がりのイメージ)を想像し難いという問題がある。また、顔のパーツや骨格等、顔の特徴は千差万別であるため、市販(既製品)の化粧スタンプが自分に合うとは限らないという問題もある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、化粧品を実際に使用しなくとも化粧の仕上がり具合を確認することができ、その確認した結果をもとに自分に合う化粧品を注文することができる化粧支援装置、化粧品オーダーメイドシステム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
【0007】
手段1の化粧支援装置は、
顔を含む画像を取得する顔画像取得手段と、
予め用意された複数の眉化粧パターンの中から眉化粧パターンを取得する化粧パターン取得手段と、
前記顔画像取得手段により取得された画像に含まれる顔の眉部分に、前記化粧パターン取得手段により取得された眉化粧パターンに基づく眉化粧を施したシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成手段と、
前記シミュレーション画像生成手段により生成されたシミュレーション画像を表示するシミュレーション画像表示手段と、
前記シミュレーション画像表示手段により表示されたシミュレーション画像に含まれる眉化粧パターンに基づいて、顔の眉部分に押しつけることで眉化粧を施すことが可能な眉化粧スタンプの注文情報を生成する注文情報生成手段と、
前記注文情報生成手段により生成された注文情報を前記眉化粧スタンプの注文先に送信する送信手段と、を備える
ことを要旨とする。
【0008】
これによれば、顔画像取得手段により取得された画像(「顔画像」ともいう。)に含まれる顔の眉部分に対し、化粧パターン取得手段により取得された眉化粧パターンに基づく眉化粧を施したシミュレーション画像が生成されて表示されるので、このシミュレーション画像を通じて、ユーザは自分の顔に施される眉化粧の仕上がり具合を確認することができる。ここで、顔画像(画像中の顔)の眉部分に施される眉化粧のパターンは、予め用意された複数の眉化粧パターンの中から取得されるので、ユーザは様々な眉化粧パターンを確認することが可能となる。これにより、様々な眉化粧パターンによる眉化粧の仕上がり具合を、シミュレーション画像を通じて確認することが可能となる。また、表示されたシミュレーション画像に含まれる眉化粧パターン、すなわち、表示されたシミュレーション画像中の顔(顔画像)に施された眉化粧のパターン(シミュレーション画像を生成する際の基となった眉化粧パターン)に基づいて眉化粧スタンプの注文情報が生成され、当該注文情報が眉化粧スタンプの注文先に送信される。これにより、眉化粧のシミュレーションを行ったユーザは、シミュレーションの結果に基づいて自分に合う眉化粧スタンプを注文すること(オーダーメイド)が可能となる。
【0015】
手段2の化粧支援装置は、手段1の化粧支援装置において、
前記顔画像取得手段により取得された画像に含まれる顔に実際の眉化粧が施されている場合、その施されている眉化粧の状態を認識可能な化粧状態認識手段と、
前記化粧状態認識手段により認識された前記眉化粧の状態に基づいて、前記実際の眉化粧に応じた仕様の前記眉化粧スタンプの注文情報を生成する第2の注文情報生成手段と、
前記第2の注文情報生成手段により生成された注文情報を前記眉化粧スタンプの注文先に送信する第2の送信手段と、を備える
ことを要旨とする。
【0016】
これによれば、実際の眉化粧が施された顔が顔画像に含まれている場合、その施された眉化粧の状態が認識されて、その認識された眉化粧の状態に基づいて、実際の眉化粧に応じた仕様の眉化粧スタンプの注文情報が生成され、当該注文情報が眉化粧スタンプの注文先に送信される。これにより、実際に眉化粧が施された顔の画像(「化粧顔画像」ともいう。)をもとに、ユーザは自分好みの眉化粧スタンプを注文すること(オーダーメイド)が可能となる。
【0023】
手段3のプログラムは、コンピュータを、手段1又は2の化粧支援装置の各手段として機能させるためのプログラムである
ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0024】
以上の本発明によれば、化粧品を実際に使用しなくとも化粧の仕上がり具合を確認することができ、その確認した結果をもとに自分に合う化粧品を注文することができる化粧支援装置、化粧品オーダーメイドシステム及びプログラムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図6】眉化粧アプリ実行処理のフローチャートである。
【
図7】眉化粧アプリ実行処理のフローチャートである。
【
図9】(A)は第1工程表示の説明図であり、(B)は第2工程表示の説明図である。
【
図10】(C)は第3工程表示の説明図であり、(D)は第4工程表示の説明図である。
【
図12】眉化粧スタンプの一構成例を示す図である。
【
図13】変形例2の眉化粧アプリ実行処理2のフローチャートである。
【
図14】変形例2の眉化粧アプリ実行処理2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明の一実施の形態について、実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0027】
本実施例は、顔の眉部分に化粧を施す眉化粧(眉メイク)のシミュレーションを可能とする装置および当該装置を用いた眉化粧スタンプの注文等に係るシステムを示すものである。
【0028】
[システムの全体構成]
本実施例に係るシステムは、
図1に示すように、ユーザが使用する端末装置1と、眉化粧スタンプの販売を担う販売事業者に設けられる販売事業者装置2と、眉化粧スタンプの製造を担う製造事業者に設けられる製造事業者装置3と、インターネット等のネットワーク4と、を含んで構成される。なお、販売事業者と製造事業者とは、同じ者であっても異なる者であってもどちらでもよい。
【0029】
端末装置1は、眉化粧をシミュレーションしたり眉化粧スタンプを注文(購入)したりするユーザが使用するスマートフォンやタブレット等の携帯型端末装置である。なお、ノート型や据置型のパーソナルコンピュータ(PC)により端末装置1を構成することもできる。端末装置1のことを「ユーザ装置」ともいう。
【0030】
販売事業者装置2は、インターネットを利用した商品の販売(ネット通販)やこれに付随する各種サービスを提供する事業者が管理するコンピュータ等の装置であり、Webサイトの運営や各種サービスの提供等を行うためのサーバ機能を有する。ここでいう商品には眉化粧スタンプが含まれる。販売事業者装置2のことを「サービス提供サーバ」ともいう。
【0031】
製造事業者装置3は、販売事業者により販売される商品(本実施例では眉化粧スタンプ)を製造する事業者が管理するコンピュータ等の装置であり、販売事業者(販売事業者装置2)からの製造依頼(注文)や製造品に関する情報等を管理するサーバ機能を有する。製造事業者装置3のことを「製造管理サーバ」ともいう。製造事業者装置3には商品の製造装置を含むことができる。
【0032】
なお、販売事業者装置2及び製造事業者装置3は、それぞれ1台又は2台以上のコンピュータ等の装置により構成することができる。また、販売事業者と製造事業者とが同一事業者である場合、販売事業者装置2と製造事業者装置3とを同一事業者の管理下に設置したり、販売事業者装置2と製造事業者装置3とを一の装置により構成したりすることができる。
【0033】
[端末装置の構成]
次に、端末装置1の構成について
図2を参照しながら説明する。同図に示すように端末装置1は、処理部10、記憶部11、表示部12、操作入力部13、通信部14、カメラ(撮像部)15及びバッテリー(電源部)16等を含んで構成される。
【0034】
処理部10は、端末装置1の作動を制御するための各種処理を実行するものであり、CPU(Central Processing Unit)等により構成される。処理部10のことを「制御部」ともいう(後述の処理部20及び処理部30も同様)。
【0035】
記憶部11は、端末装置1を作動させるOS(Operating System)や端末装置1で実行可能な各種アプリケーションプログラム、その他端末装置1の作動に必要な各種データを記憶するものであり、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)等により構成される。
【0036】
記憶部11に記憶されるアプリケーションプログラム(アプリケーションソフトウェア)には、販売事業者装置2により提供される眉化粧シミュレーションアプリ(「眉化粧アプリ」ともいう。)や、Webサーバに接続してWebサイト(Webページ)の閲覧、操作等を可能とするWebアプリケーション(「Webアプリ」ともいう。)等のプログラムが含まれる。
【0037】
また記憶部11には、販売事業者装置2により提供される複数種の眉化粧パターン(複数の化粧パターン)等の眉化粧アプリに関連するデータが記憶される。眉化粧パターンには、眉の形状(「眉形状」ともいう。)をあらわす眉形状パターンと、眉の色(「眉カラー」ともいう。)をあらわす眉カラーパターンと、が含まれる。
【0038】
表示部12は、各種の画像や画面、文字等を表示するものであり、例えば液晶ディスプレイ等により構成される。この表示部12はタッチパネル機能を備えている。表示部12のことを「表示パネル」ともいう。
【0039】
操作入力部13は、端末装置1を使用するユーザが各種の指示入力を行うために操作するボタンやスイッチ等により構成される。操作入力部13による指示入力には、タッチパネル機能を備えた表示部12に表示されるボタン、アイコン、キーボード、入力領域等による入力が含まれる。操作入力部13による指示入力に基づく信号(操作信号、指示信号)は、処理部10に入力される。
【0040】
通信部14は、ネットワーク4を介して他の装置等とデータ通信を行うものであり、例えば、IEEE802.11規格に準拠した無線通信を行う。他の装置には、販売事業者装置2が含まれる。
【0041】
カメラ15は、処理部10による制御処理のもとカメラ機能が起動した場合に使用可能となるもので、端末装置1を使用するユーザの操作(指示)に基づいて、人物や風景等の撮像対象を撮像する。カメラ15のレンズ15a(
図9(A)を参照)は、端末装置1の表面と裏面に設けられる。
【0042】
バッテリー16は、充電可能な電池等により構成されるもので、携帯端末1が備える処理部10や記憶部11、表示部12、操作入力部13、通信部14、カメラ15等の各構成要素に対して電力を供給する。
【0043】
[販売事業者装置の構成]
次に、販売事業者装置2の構成について
図3を参照しながら説明する。同図に示すように販売事業者装置2は、処理部20、記憶部21、表示部22、操作部23及び通信部24等を含んで構成される。
【0044】
処理部20は、端末装置1の処理部10と同様にCPU等により構成され、販売事業者装置2(サービス提供サーバ)の作動を制御するための各種処理を実行するものである。
【0045】
記憶部21は、販売事業者装置2を作動させるOS(Operating System)や各種アプリケーションのプログラム、その他販売事業者装置2の作動に必要な各種データを記憶するものであり、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)、補助記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)等により構成される。
【0046】
記憶部21に記憶されるデータには、Webサイトの運営や各種サービスの提供に必要なデータ等が含まれる。具体的には、眉化粧アプリの提供サイトや眉化粧スタンプの販売サイト等のWebサイトを運営するプログラム、端末装置1にインストールされて実行される眉化粧アプリのプログラム、眉化粧アプリで使用可能な複数種の眉化粧パターン等が含まれる。
【0047】
本実施例では、複数種の眉化粧パターンを管理(記憶)する眉化粧パターンデータベースDB1を備えており、当該データベースDB1が記憶部21に記憶される。眉化粧パターンデータベースDB1には、例えば、
図11に示すような眉形状が異なる複数の眉形状パターン(本実施例ではパターンP1~P6の6種類)が記憶される。また、各眉形状に設定(使用)可能な複数の眉カラー(本実施例では、グレー、ナチュラルブラウン、ダークブラウンの3色)のデータ(眉カラーパターン)も記憶される。
【0048】
眉化粧パターンデータベースDB1で管理される眉化粧パターン(眉形状パターン、眉カラーパターン)の種類、数等は、販売事業者が販売事業者装置2を操作して変更(更新)したり増減したりすることが可能である。このため、例えば、流行の眉化粧パターンを事後的に追加したり、人気に陰りのある眉化粧パターンを事後的に削除したりすることができる。
【0049】
なお、眉化粧パターンの種類や数は本実施例で示すものに限定されず、より多くのパターンを設けてもよい。
【0050】
また記憶部21には、顧客情報データベースDB2と注文情報データベースDB3が記憶される。
【0051】
顧客情報データベースDB2は、眉化粧アプリを使用して眉化粧スタンプを注文(購入)したユーザ(顧客)の情報を管理(記憶)するデータベースである。
【0052】
注文情報データベースDB3は、眉化粧アプリを使用して眉化粧スタンプを注文した際の注文内容に関する情報(「注文情報」ともいう。)を管理(記憶)するデータベースである。
【0053】
端末装置1のユーザは、端末装置1を操作して販売事業者装置2(サービス提供サーバ)に接続し、眉化粧アプリのプログラムや眉化粧パターン等の眉化粧アプリの作動に必要なデータ(「眉化粧アプリ関連データ」ともいう。)をダウンロードし、当該データを端末装置1にインストールすることで、端末装置1で眉化粧アプリを実行(使用)することが可能となる。また、眉化粧アプリの更新プログラムや眉化粧パターンの更新データも、販売事業者装置2に接続してダウンロードして端末装置1にインストール(アップデート)することが可能である。
【0054】
なお、販売事業者装置2が2台以上(複数台)のコンピュータ(サーバ)を含んで構成される場合、記憶部21に記憶されるものとして例示した各種データを複数台のコンピュータに分散させて管理(記憶)するようにしてもよい。
【0055】
表示部22は、各種の画像や画面、文字等を表示するものであり、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0056】
操作部23は、各種のデータ入力や指示入力等を行うために操作されるものであり、キーボードやマウス等により構成される。
【0057】
通信部24は、端末装置1の通信部14と同様に、ネットワーク4を介して他の装置等とデータ通信を行うものである。他の装置には、端末装置1及び製造事業者装置3が含まれる。
【0058】
[製造事業者装置の構成]
次に、製造事業者装置3の構成について
図4を参照しながら説明する。同図に示すように製造事業者装置3は、処理部30、記憶部31、表示部32、操作部33及び通信部34等を含んで構成される。
【0059】
処理部30、記憶部31、表示部32、操作部33及び通信部34は、販売事業者装置2の処理部20、記憶部21、表示部22、操作部23及び通信部24と基本的に同様の構成である。したがって、販売事業者装置2と同様の構成についての詳しい説明は省略する。
【0060】
記憶部31には、製造事業者装置3の作動に必要な各種データの他、受注管理データベースDB4及び製品管理データベースDB5が記憶される。
【0061】
受注管理データベースDB4は、端末装置1から販売事業者装置2へ送信された注文情報が製造事業者装置3に送信され、製造事業者装置3が注文情報を受信したことをもって商品(本実施例では眉化粧スタンプ)の製造依頼が受け付けられた場合の当該製造依頼(注文情報)に基づく情報(「受注情報」ともいう。)を管理するデータベースである。
【0062】
製品管理データベースDB5は、販売事業者装置2からの製造依頼(注文情報)、すなわち、受注管理データベースDB4で管理される受注情報に基づいて製造された商品(製品)に関する情報(「製品情報」ともいう。)を管理するデータベースである。
【0063】
[眉化粧アプリ実行処理]
次に、眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1で実行される眉化粧アプリ実行処理(S100)について、
図6及び
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本明細書においてS100等の「S」(フローチャート中の「S」)はステップを意味する。
【0064】
眉化粧アプリ実行処理(S100)は、ユーザが端末装置1を操作して眉化粧アプリを起動することで、処理部10により実行(開始)される。眉化粧アプリは、例えば、眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1の表示部12に表示される眉化粧アプリアイコン(図示せず)をタップすることで起動することができる。
【0065】
眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1の処理部10は、眉化粧アプリを起動(実行)することで、
図5に示す各手段101~112として機能する。この端末装置1は、本発明の「化粧支援装置」の一例に相当する。なお、眉化粧アプリを実行(使用)しているときのユーザによる指示入力(操作入力部13による指示入力)は、指示入力検知手段101により検知される。
【0066】
図6に示すように、眉化粧アプリ実行処理(S100)ではまず、端末装置1の表示部12にアプリ画面を表示し(S101)、カメラ15を起動する(S103)。このときの表示部12(アプリ画面)の表示内容(「第1工程表示」ともいう。)を
図9(A)に示す。
【0067】
同図に示すように、アプリ画面が表示された表示部12は、主表示領域12aと、主表示領域12aよりも表示範囲(領域サイズ)が小さい副表示領域12bとに区分けされる。つまり、アプリ画面は主表示領域12aと副表示領域12bと大別される。本実施例では、主表示領域12aの下方に副表示領域12bが配置される画面構成となっている。なお、以下に説明する表示内容を含め、アプリ画面の構成は本実施例に限定されるものではなく、端末装置(ユーザ装置)が備える表示部(表示画面)の大きさ(画面サイズ)や形状等に応じて適宜設定することができる。
【0068】
第1工程表示では、レンズ15aを通じてカメラ15により映し出された画像(ここではユーザの顔を含む画像)が主表示領域12aに表示される。また、撮像指示を入力するためのOKボタンBT1と、記憶部11に記憶されている写真等のデータの中から眉化粧シミュレーションで使用するデータを選択する旨の指示(「選択指示」ともいう。)を入力するための選択ボタンBT2が副表示領域12bに表示される。
【0069】
第1工程表示において、ユーザは、OKボタンBT1又は選択ボタンBT2をタップすることで、眉化粧シミュレーションを行うに際し、そのとき撮像した顔をベースにシミュレーションするか、過去に撮像した顔をベースにシミュレーションするかを選択することができる。
【0070】
図6に戻り、次いでS105では、第1工程表示において、OKボタンBT1のタップによる撮像指示が入力されたか否かを判定する(S105)。その結果、撮像指示が入力されたと判定した場合(S105でYES)、カメラ15により撮像対象(ここではユーザの顔)を撮像する(S107)。S107の処理は、処理部10が撮像手段102として機能することによるものである。
【0071】
一方、撮像指示が入力されていないと判定した場合(S105でNO)、選択ボタンBT2のタップによる選択指示が入力されたか否かを判定する(S109)。その結果、選択指示が入力されていないと判定した場合(S109でNO)、S105の処理に戻り、選択指示が入力されたと判定した場合(S109でYES)、データ選択処理を行う(S111)。
【0072】
データ選択処理(S111)は、記憶部11に記憶されている写真等のデータの一覧を表示部12に表示し(図示せず)、その一覧の中から一のデータをユーザによる選択操作(選択指示入力)に基づいて選択する処理である。
【0073】
S107又はS111の処理に次いで、S113では、撮像したデータ(撮像データ)又は選択したデータ(選択データ)から顔を含む画像(顔画像)を取得し(S113)、その取得した顔画像を主表示領域12aに表示するとともに(S115)、記憶部11に記憶されている眉化粧パターンに基づく眉形状サンプルアイコンSA1及び眉カラーサンプルアイコンSA2を副表示領域12bに表示する(S117)。眉形状サンプルアイコンSA1及び眉カラーサンプルアイコンSA2を総じて「眉化粧サンプル」ともいう。
【0074】
なお、S113、S115及びS117の処理は、それぞれ処理部10が顔画像取得手段103、顔画像表示手段104及び化粧パターン表示手段105として機能することによるものである。また、副表示領域12bに表示される眉化粧サンプルは、記憶部11に記憶されている眉化粧パターンを示すものである。
【0075】
ここで、顔画像及び眉化粧サンプルが表示されたときの表示部12(アプリ画面)の表示内容(「第2工程表示」ともいう。)を
図9(B)に示す。
【0076】
同図に示すように、主表示領域12aに表示される顔画像FAは、ユーザの正面顔を示す静止画として表示される。また、副表示領域12bに表示される眉形状サンプルアイコンSA1は、記憶部11に記憶されている眉化粧パターン(眉形状パターン)に基づく眉形状を示すものである。
【0077】
本実施例では、
図11に示す6つのパターンP1~P6のうち3つのパターンに対応する3つの眉形状サンプルアイコンSA1が副表示領域12bに表示され、ユーザは、いずれかの眉形状サンプルアイコンSA1をタップすることで、好みの眉形状を選択することができる。
【0078】
また、表示部12(表示パネル)のうち眉形状サンプルアイコンSA1の表示部位を左右方向にスワイプすることで、眉形状サンプルアイコンSA1を副表示領域12b内で左右方向にスクロールさせて、副表示領域12bに表示される眉形状サンプルアイコンSA1の種類、すなわち、眉化粧パターン(眉形状)の種類を替えることができる。
【0079】
なお、
図9(B)では、
図11に示す6つのパターンP1~P6のうちP4~P6に対応する眉形状サンプルアイコンSA1が表示された状態を示している。
【0080】
また第2工程表示において、副表示領域12bに表示される眉カラーサンプルアイコンSA2は、記憶部11に記憶されている眉化粧パターン(眉カラーパターン)に基づく眉カラーを示すものである。本実施例では、3種類の眉カラー(グレー、ナチュラルブラウン、ダークブラウン)に対応する3つの眉カラーサンプルアイコンSA2が副表示領域12bに表示されるものとなっており、ユーザは、いずれかの眉カラーサンプルアイコンSA2をタップすることで、好みの眉カラーを選択することができる。
【0081】
なお、本実施例では、眉形状サンプルアイコンSA1のタップよる眉形状の選択が行われるまでは、眉カラーサンプルアイコンSA2はアクティブ(有効)にならず、眉形状の選択が行われると、眉カラーサンプルアイコンSA2がアクティブ(有効)となるように構成されている。これは、眉カラーの選択よりも眉形状の選択を優先させるためである。
【0082】
図6に戻り、次いでS119では、第2工程表示において、眉化粧サンプルの選択指示が入力されたか否かを判定する(S119)。ここでは、眉形状サンプルアイコンSA1のタップによる眉形状の選択指示と、眉カラーサンプルアイコンSA2のタップによる眉カラーの選択指示の両方が入力された否か(眉形状及び眉カラーの選択が完了したか否か)を判定する。
【0083】
S119で眉化粧サンプルの選択指示が入力されていないと判定した場合(S119でNO)、眉化粧サンプルの選択指示が入力されるまで待機する。一方、眉化粧サンプルの選択指示が入力されたと判定した場合(S119でYES)、選択された眉化粧サンプルに対応する眉化粧パターンを記憶部11から読み込んで取得する(S121)。S121の処理は、処理部10が化粧パターン取得手段106として機能することによるものである。
【0084】
次いでS123では、主表示領域12aに表示中の顔画像FA、すなわち、S113で取得した顔画像のうち、眉の部分に、S121で取得した眉化粧パターンに基づく化粧(仮想的な化粧)を施したシミュレーション画像を生成する(S123)。眉化粧シミュレーション画像の生成は、例えば、表示領域12aに表示中の顔画像FA(S113で取得した顔画像)と、S121で取得した眉化粧パターン(眉形状パターン、眉カラーパターン)に基づく眉画像とを合成することにより行うことができる。S123の処理は、処理部10がシミュレーション画像生成手段107として機能することによるものである。
【0085】
次いでS125では、S123で生成したシミュレーション画像を主表示領域12aに表示する(S125)。このときの表示部12(アプリ画面)の表示内容(「第3工程表示」ともいう。)を
図10(C)に示す。
【0086】
同図に示すように、主表示領域12aにはシミュレーション画像SMが表示され、副表示領域12bには第2工程表示(
図9(B)を参照)と同様に、眉形状サンプルアイコンSA1及び眉カラーサンプルアイコンSA2が表示される。
【0087】
図10(C)に示すシミュレーション画像SMは、
図9(B)に示す顔画像FAの眉の部分に、パターンP5に基づく眉化粧を施した場合を示している。S125の処理は、処理部10がシミュレーション画像表示手段108として機能することによるものである。
【0088】
また第3工程表示において、主表示領域12aには、シミュレーション画像SMの他、化粧後の眉(化粧眉)の位置やバランス等を調節する際の目安となるガイド線GUと、ガイド線GUの非表示(OFF)と表示(ON)を双方向に切り替え可能とするガイド設定ボタンBT3と、眉化粧シミュレーションの結果を確定させる決定指示を入力するための決定ボタンBT4と、が表示される。デフォルトではガイド線GUが表示されるものとなっており、ガイド設定ボタンBT3をタップすることで、ガイド線GUの非表示(OFF)又は表示(ON)を選択することができる。
【0089】
ガイド線GUは、左眉と右眉との間(中間)で上下方向(縦方向)に延びる一本の縦ガイド線GU1と、眉の上方と下方で左右方向(横方向)に延びる二本の横ガイド線GU2,GU3とからなる。
【0090】
ユーザは、シミュレーション画像SMが表示されている表示部12(表示パネル)のうち、シミュレーション画像SMの眉の部分(眉画像)に対応する箇所を指で触れてドラッグ&ドロップすることで、シミュレーション画像SMに含まれる眉画像を移動させることができる。また、シミュレーション画像SMの眉の部分(眉画像)に対応する箇所を指で触れてピンチアウト又はピンチインすることで、シミュレーション画像SMに含まれる眉画像のサイズ(大きさ)を拡大又は縮小することができる。つまり、ドラッグ&ドロップやピンチアウト、ピンチイン等のタッチ操作により、眉画像の調節指示が入力される。このとき、ガイド線GUを表示しておけば、ガイド線GUを基準(目安)にして眉画像の位置やバランス等を調節することができる。このようなガイド線GUの表示(表示制御)は、処理部10がガイド表示手段109として機能することによるものである。
【0091】
なお、眉画像の調節に際し、眉画像の調節可能範囲をガイド線GUの範囲内に限定(制限)してもよい。例えば、
図10(C)において、右眉に対応する眉画像Rは、縦ガイド線GU1より左側であって上下二本の横ガイド線GU2,GU3の範囲内で移動可能とし、左眉に対応する眉画像Lは、縦ガイド線GU1より右側であって上下二本の横ガイド線GU2,GU3の範囲内で移動可能としてもよい。こうすれば、眉の位置等の見た目のバランスが不自然になるのを防止して、見栄えの良い眉化粧のシミュレーションが可能となる。また、眉画像の調節内容に関し、眉画像の位置やサイズの調節(変更)の他、眉の太さや長さ等の形状に係る調節もタッチ操作により行えるようにしてもよい。これにより、眉化粧シミュレーションの質や精度等を向上させることが可能となる。
【0092】
また第3工程表示において、副表示領域12bに表示される眉形状サンプルアイコンSA1や眉カラーサンプルアイコンSA2をタップすることで、眉化粧サンプルの選択指示を入力することができる。つまり、シミュレーション画像SMの表示後も、眉形状や眉カラーを変更することができる。なお、シミュレーション画像SMの表示後は、両サンプルアイコンSA1,SA2がアクティブ(有効)となっており、どちらかが優先されるといったことはない。
【0093】
次いで、
図7に示すS127では、第3表示工程(シミュレーション画像表示画面)において、眉化粧サンプルの選択指示が入力された否かを判定する(S127)。ここでは、眉形状サンプルアイコンSA1のタップによる眉形状の選択指示と、眉カラーサンプルアイコンSA2のタップによる眉カラーの選択指示の何れか一方が入力された否かを判定する。その結果、眉化粧サンプルの選択指示が入力されたと判定した場合(S127でYES)、S121の処理(
図6を参照)に戻り、再度、S121からの処理を行う。
【0094】
一方、眉化粧サンプルの選択指示が入力されていないと判定した場合(S127でNO)、眉画像の調節指示が入力された否かを判定する(S129)。眉画像の調節指示は、前述したように眉画像に対応する箇所のドラッグ&ドロップやピンチアウト、ピンチイン等の操作により入力される。
【0095】
S129で、眉画像の調節指示が入力されたと判定した場合(S129でYES)、その入力にしたがってシミュレーション画像SMに含まれる眉画像を移動させたり拡大又は縮小させたりする処理(眉画像の調節処理)を行う(S131)。S131の処理は、処理部10が化粧パターン調節手段110として機能することによるものである。
【0096】
S129で、眉画像の調節指示が入力されていないと判定した場合(S129でNO)、決定ボタンBT4のタップによる決定指示が入力されたか否かを判定する(S133)。その結果、決定指示が入力されていないと判定した場合(S133でNO)、S127の処理に戻る。
【0097】
一方、決定指示が入力されたと判定した場合(S133でYES)、決定(確定)した眉化粧シミュレーションの結果をユーザに確認させるための確認画面を表示部12に表示する(S135)。このときの表示部12の表示内容(「第4工程表示」ともいう。)を
図10(D)に示す。
【0098】
同図に示すように、第4工程表示(確認画面)では、眉化粧シミュレーション結果としてのシミュレーション画像SMが主表示領域12aに表示される。このときの主表示領域12aの表示内容は、第3工程表示(
図10(C)を参照)において主表示領域12aに表示されていたガイド線GU、ガイド設定ボタンBT3及び決定ボタンBT4が非表示となり、第4工程表示に移る直前の第3工程表示で表示されていたシミュレーション画像SMが眉化粧シミュレーション結果として表示されるものである。こうした第4工程表示(確認画面)でのシミュレーション画像SMの表示に係るS135の処理も、処理部10がシミュレーション画像表示手段108として機能することによるものである。
【0099】
また第4工程表示において、副表示領域12bには、「よろしいですか?」等のメッセージと、1つ前の工程表示(第3工程表示)に戻る旨の指示(「戻り指示」ともいう。)を入力するための戻るボタンBT5と、主表示領域12aに表示中のシミュレーション画像SM(眉化粧シミュレーション結果)で示された眉化粧を施すことが可能な眉化粧スタンプを注文する旨の指示(「注文指示」ともいう。)を入力するための注文ボタンBT6と、が表示される。
【0100】
図7に戻り、次いでS137では、注文ボタンBT6のタップによる注文指示が入力されたか否かを判定する(S137)。その結果、注文指示が入力されていないと判定した場合(S137でNO)、戻るボタンBT5のタップによる戻り指示が入力されたか否かを判定し(S139)、戻り指示が入力されたと判定した場合(S139でYES)、S125の処理(
図6を参照)に戻り、再度、S125からの処理を行う。このとき、端末装置1の表示部12の表示内容は
図10(C)に示すもの(第3工程表示)となる。
【0101】
一方、S139で戻り指示が入力されていないと判定した場合(S139でNO)、眉化粧アプリの終了指示が入力された否かを判定する(S141)。眉化粧アプリの終了指示は、例えば、端末装置1の表示部12に表示中の眉化粧アプリのアプリ画面を所定方向(例えば上方)にスワイプさせたり、表示部12にホーム画面(図示せず)を表示させたりすることにより行うことができる。
【0102】
S141で終了指示が入力されていないと判定した場合(S141でNO)、S137の処理に戻り、終了指示が入力された判定した場合(S141でYES)、眉化粧アプリを終了させるアプリ終了処理を行う(S155)。このように注文指示(S137)を行うことなく眉化粧アプリを終了させるのは、ユーザが眉化粧シミュレーションのみを行う場合である。
【0103】
これに対し、前述のS137で注文指示が入力されたと判定した場合(S137でYES)、今回の眉化粧シミュレーション結果に基づく眉化粧スタンプの注文に係る注文情報を生成し(S143)、注文画面(図示せず)を表示部12に表示する(S145)。S143の処理は、処理部10が注文情報生成手段111として機能することによるものである。
【0104】
注文画面(図示せず)には、例えば、S143で生成された注文情報と、注文者(購入者)であるユーザに関する情報(「ユーザ情報」ともいう。)を入力するための入力フィールドと、ユーザ情報及び注文情報を送信する旨の指示(「送信指示」ともいう。)を入力するための送信ボタンと、が表示される。入力フィールドへの必要項目の入力が完了すると、送信ボタンがアクティブ(有効)となり、送信ボタンをタップすることにより送信指示を入力することができる。入力フィールドへの入力完了により送信ボタンがアクティブ(有効)となるようにすることで、情報の誤送信を防止することが可能となる。
【0105】
注文情報は、第4工程表示(確認画面)において主表示領域12aに表示されたシミュレーション画像SM(眉化粧シミュレーション結果)に含まれる眉化粧のパターン(眉化粧パターン)に基づいて生成される。ここで、前述の眉画像の調節処理(S131)により眉画像のサイズや形状等が調節(変更)された場合、その調節後(変更後)の眉化粧のパターンが注文情報の生成に反映される。
【0106】
注文情報には、例えば、注文年月日、商品名、商品の仕様(眉形状、眉カラー、サイズ等)、商品単価、数量、商品代金等を示す情報が含まれる。注文情報のうち「商品の仕様」により、シミュレーション画像SM(眉化粧シミュレーション結果)に含まれる眉化粧のパターン(眉化粧パターン)が特定される。またユーザ情報には、商品(ここでは眉化粧スタンプ)の注文者(購入者)であるユーザの氏名、住所(商品の届け先)、連絡先(電話番号、メールアドレス等)、決済方法等を示す情報が含まれる。なお、注文情報とユーザ情報とを纏めて「注文情報」としてもよい。以下では、注文情報とユーザ情報とを総じて「注文情報」ともいう。
【0107】
次いでS147では、送信ボタン(図示せず)のタップによる送信指示が入力されたか否かを判定する(S147)。その結果、送信指示が入力されていないと判定した場合(S147でNO)、眉化粧アプリの終了指示が入力された否かを判定し(S151)、入力されていないと判定した場合(S151でNO)、S147の処理に戻り、入力されたと判定した場合(S151でYES)、アプリ終了処理を行う(S155)。注文情報を送信することなく眉化粧アプリを終了させるのは、ユーザが眉化粧シミュレーションのみを行う場合である。
【0108】
一方、S147で送信指示が入力されたと判定した場合(S147でYES)、注文情報を注文先(本実施例では販売事業者装置2)に送信する(S149)。S149の処理は、処理部10が送信手段112として機能することによるものである。
【0109】
次いでS153では、眉化粧アプリの終了指示が入力された否かを判定し(S153)、入力されていないと判定した場合(S153でNO)、終了指示が入力されるまで待機し、終了指示が入力されたと判定した場合、アプリ終了処理を行う(S155)。
【0110】
[受注管理処理]
次に、販売事業者装置2(サービス提供サーバ)で実行される受注管理処理(S200)について、
図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。受注管理処理(S200)は、処理部20により実行される処理である。
【0111】
図8に示すように、受注管理処理(S200)ではまず、端末装置1からの注文情報、すなわち、前述のS149の処理により送信された注文情報を受信したか否かを判定する(S201)。その結果、注文情報を受信していないと判定した場合(S201でNO)、S203以降の処理を行うことなく本処理を終える。
【0112】
一方、注文情報を受信したと判定した場合(S201でYES)、注文受付番号を発行(生成)し、当該注文受付番号を、注文情報を送信してきた端末装置1に返信する(S203)。これによりユーザは、今回の注文が正しく受け付けられたことを確認することができる。注文受付番号はプログラムにより自動的に発行(生成)されるものとすることができる。なお、S201の処理は、処理部20が受信手段として機能することによるものである。
【0113】
次いでS205では、S201で受信した注文情報のうちユーザ情報を顧客情報として顧客情報データベースDB2に登録(記憶)する(S205)。これにより販売事業者は、眉化粧アプリを使用して眉化粧スタンプを注文(購入)したユーザ(顧客)に関する情報(年齢、注文履歴等)を管理することが可能となる。
【0114】
なお、S205による顧客情報データベースDB2への情報登録は、プログラムにより行うものであっても、販売事業者の担当者(オペレータ)が手入力(手作業)で行うものであっても、どちらでもよい。
【0115】
次いでS207では、S201で受信した注文情報を注文情報データベースDB3に登録(記憶)する(S207)。ここでは、S203で発行(生成)した注文受付番号及びS205で顧客情報データベースDB2に登録した顧客情報(ユーザ情報)と注文情報とを紐付けて(関連付けて)、注文情報データベースDB3に登録(記憶)する。これにより販売事業者は、眉化粧アプリを使用して注文された眉化粧スタンプに関する情報(注文年月日、眉化粧スタンプの仕様、注文履歴等)を管理することが可能となる。
【0116】
なお、S207による注文情報データベースDB3への情報登録は、プログラムにより行うものであっても、販売事業者の担当者(オペレータ)が手入力(手作業)で行うものであっても、どちらでもよい。
【0117】
次いでS209では、S201で受信した注文情報に基づく眉化粧スタンプの製造を製造事業者(製造事業者装置3)に対して依頼する処理を実行する(S209)。この製造依頼は、例えば、S201で受信した注文情報を製造事業者装置3に転送したり、S201で受信した注文情報を製造事業者装置3で受信可能(受付可能)なフォーマットに変換して製造事業者装置3に送信したり、販売事業者と製造事業者との間で使用可能な専用の入力フォーム(製造依頼フォーム)に製造依頼する商品に関する情報(S201で受信した注文情報に基づく眉化粧スタンプの情報)を入力したりする等、任意の方法により行うことができる。
【0118】
以上までが販売事業者装置2(処理部20)による受注管理処理(S200)の具体的な処理内容であるが、S209の処理により製造依頼が製造事業者装置3に送られ、当該製造依頼が製造事業者装置3(製造事業者)で受け付けられると、当該製造依頼に基づく情報が受注情報として受注管理データベースDB4で管理される。受注情報には、例えば、受注年月日、発注元(販売事業者)、納品先(購入者であるユーザの住所、氏名等)、商品名、商品(眉化粧スタンプ)の仕様(眉形状、眉カラー、サイズ等)、商品単価、数量、商品代金等を示す情報が含まれる。また受注情報には、注文情報と重複する内容の情報が含まれる。
【0119】
製造事業者は、受注管理データベースDB4で管理される受注情報に基づいて眉化粧スタンプを製造する。具体的には、受注管理データベースDB4で管理される受注情報、すなわち、販売事業者装置2からの注文情報(製造依頼)に基づいて特定される眉形状を基に眉化粧スタンプを製造する。また、販売事業者装置2からの注文情報(製造依頼)に基づいて特定される眉カラーを基に化粧用パウダーを調合し、当該調合して得られたパウダーをスポンジ等に含ませて眉化粧スタンプ用パウダー(図示せず)を製造する。こうして製造された眉化粧スタンプ及び眉化粧スタンプ用パウダーは、専用の収納ケース(図示せず)に収められてユーザに納品される。このように本実施例では、眉化粧アプリを使用して注文された眉化粧スタンプは、眉化粧スタンプ用パウダーとセットにして納品される。
【0120】
そして、製品管理データベースDB5では、製造事業者により製造された商品(眉化粧スタンプ、眉化粧スタンプ用パウダー)に関する情報が製品情報として管理される。製品情報には、例えば、製品(眉化粧スタンプ、眉化粧スタンプ用パウダー)の仕様(眉形状、眉カラー、サイズ等)、納品年月日、発注元(販売事業者)、納品先等を示す情報が含まれる。
【0121】
製造事業者は、先に製造した商品(眉化粧スタンプ、眉化粧スタンプ用パウダー)と同じ商品の製造依頼(追加注文)が後に販売事業者又はユーザからあった場合に、製品管理データベースDB5で管理される製品情報に基づいて同じ商品(眉化粧スタンプ、眉化粧スタンプ用パウダー又はこれらのセット)を製造することができる。また、先に製造した商品(眉化粧スタンプ、眉化粧スタンプ用パウダー)の交換部品(消耗品)の注文が後に販売事業者又はユーザからあった場合に、製品管理データベースDB5で管理される製品情報に基づいて対応する交換品(消耗品)を製造することができる。
【0122】
以上の受注管理処理(S200)を実行する販売事業者装置2と、前述の眉化粧アプリ実行処理(S100)を実行する端末装置1とをネットワーク4を介して接続することにより、眉化粧スタンプのオーダーメイドシステム(本発明の「化粧品オーダーメイドシステム」の一例に相当)が構築される。なお、この場合の販売事業者装置2は、本発明の「受注装置」の一例に相当する。
【0123】
ここで、眉化粧スタンプの一構成例について、
図12を参照しながら説明する。同図に示すように、眉化粧スタンプ500は、平面視で横長形状(長方形状)の本体501と、本体501の底面に貼付されるスタンプ部材502とを備えて構成される。なお、
図12では、左眉用の眉化粧スタンプ500を示しているが、実際には左眉用と右眉用のセットで販売されるものであり、右眉用の眉化粧スタンプは、
図12に示す左眉用の眉化粧スタンプ500と対称にあらわれる。
【0124】
本体501は、透明のプラスチック等により構成されるものである。本体501の左右両端には、眉化粧スタンプ500を使用する際に指で摘むための摘み部501aが設けられる。
【0125】
スタンプ部材502は、多孔質のゴムやスポンジ等により構成されるもので、眉形状パターンに応じて眉型に成形される。スタンプ部材502の一側面が、顔の眉部分に押し付けられるスタンプ面(スタンプ部)502aとされる。
【0126】
眉化粧スタンプ500の使用にあたっては、左右両端の摘み部501aを指で摘み、鏡に映る顔の眉部分に、眉化粧スタンプ用パウダーをつけたスタンプ面502aを押し付ける(スタンプする)。これにより、スタンプ面502aの眉化粧用パウダーが眉部分に塗布され、眉化粧が施される。本構成例で示す眉化粧スタンプ500の本体501は透明であるため、ユーザにとってはスタンプする位置が把握しやすいものとなる。
【0127】
[実施例の作用効果]
以上に説明した本実施例の眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1(化粧支援装置)では、S113の処理(顔画像取得手段103)により取得された顔画像に含まれる顔の眉部分に対し、S121の処理(化粧パターン取得手段106)により取得された眉化粧パターンに基づく眉化粧を施したシミュレーション画像SMが生成されて表示部12(主表示領域12a)に表示される。このため、ユーザは、端末装置1を操作して手軽に眉化粧をシミュレーションすることができ、シミュレーション画像SMを通じて自分の顔に施される眉化粧の仕上がり具合を確認することができる。
【0128】
ここで、顔画像(画像中の顔)の眉部分に施される眉化粧のパターン(眉化粧パターン)は、販売事業者装置2(サービス提供サーバ)から提供されて端末装置1の記憶部11に複数記憶されており(予め用意されており)、その記憶部11に記憶された複数の眉化粧パターンの中からユーザが所望のパターンを選択することができる。そして、ユーザの選択した眉化粧パターンが取得されて、当該眉化粧パターンに基づく眉化粧を施したシミュレーション画像SMが表示されるので、ユーザは様々な化粧パターンを試して確認することができる。これにより、様々な化粧パターンによる化粧の仕上がり具合を、シミュレーション画像SMを通じて確認することが可能となる。
【0129】
また本実施例では、端末装置1の表示部12(主表示領域12a)に表示されたシミュレーション画像SMに含まれる眉化粧パターン、すなわち、シミュレーション画像SM中の顔(顔画像)に施された眉化粧のパターン(シミュレーション画像SMを生成する際の基となった眉化粧パターン)に基づいて眉化粧スタンプの注文情報が生成され、当該注文情報が販売事業者装置2(眉化粧スタンプの注文先)に送信される。これにより、眉化粧アプリ(端末装置1)を使用して眉化粧のシミュレーションを行ったユーザは、そのシミュレーションの結果に基づいて自分に合う眉化粧スタンプを注文すること、すなわち、眉化粧スタンプのオーダーメイドが可能となる。
【0130】
また本実施例では、ユーザが使用する端末装置1と、眉化粧スタンプの注文を受け付ける販売事業者装置2(受注装置)とをネットワーク4を介して接続し、端末装置1を使用するユーザからの眉化粧スタンプの注文(注文情報)を販売事業者装置2で受け付けて、当該注文(注文情報)に基づいてユーザの眉化粧スタンプが製造事業者により製造されるシステムが構築される。これにより、ユーザが眉化粧のシミュレーション(仕上がり具合の確認)や自分に合う眉化粧スタンプの注文を手軽に行えるようにした眉化粧スタンプオーダーメイドシステムを実現することが可能となる。
【0131】
以上に説明した実施例には幾つかの変形例が考えられる。以下、変形例について説明する。なお、以下の説明では、前述の実施例と異なる点を中心に説明し、実施例と共通する点については説明を省略する。
【0132】
[変形例1]
変形例1は、前述のS113の処理(顔画像取得手段)により取得された顔画像から顔の特徴点を抽出し、この抽出した特徴点に基づいてユーザの顔に適した眉化粧パターン(眉化粧サンプル)を提示する構成(所謂「レコメンド機能」)を、前述の実施例に付加したものである。
【0133】
変形例1に係る眉化粧アプリのプログラム(眉化粧アプリ関連データ)には、顔画像に含まれる顔全体の形状や、目・鼻・口等の顔を構成する要素(パーツ)の位置・形状等の、顔の特徴点を認識して抽出するアルゴリズムが含まれる。顔の特徴点抽出に係る技術としては、公知の顔画像特徴点抽出技術を用いることができる。
【0134】
また、眉化粧アプリ関連データとして記憶部11に記憶される眉化粧パターン(眉化粧パターンデータベースDB1で管理される眉化粧パターン)は、顔の様々な特徴(特に、顔全体の形状や目の形状、肌の色等)に応じて作成されるものであり、その特徴別に分類(グループ分け)して記憶される。この場合の特徴(特徴点)としては、例えば、顔であれば丸顔、逆三角形顔、面長顔、ベース顔、卵顔、四角顔等、目であれば丸目、アーモンド目、たれ目、つり目、一重、二重、奥二重等、肌の色であれば色白、色黒等を挙げることができる。
【0135】
変形例1に係る眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1の処理部10は、S113の処理により顔画像を取得すると、次いで、S113で取得した顔画像に含まれる顔の特徴点を抽出する。この特徴点抽出処理は、処理部10が特徴点抽出手段として機能することによるものである。
【0136】
次いで処理部10は、抽出した顔の特徴点に基づいて、当該特徴点に対応する眉化粧パターン、すなわち、当該特徴点の抽出元である顔に適した眉化粧パターンを、記憶部11に記憶されている眉化粧パターンの中から一又は複数取得し、当該取得した眉化粧パターンに基づく眉化粧サンプルを副表示領域12bに表示する。この眉化粧サンプルを表示する処理は、処理部10が化粧パターン提示手段として機能することによるものであり、前述のS117の処理(化粧パターン表示手段105)が、眉化粧パターンを提示する機能(レコメンド機能)を備えているともいえる。
【0137】
次いで処理部10は、顔の特徴点に応じて副表示領域12bに表示(提示)された眉化粧サンプル(眉化粧パターン)のうち何れかが選択されると(S119)、その選択された眉化粧サンプルに対応する眉化粧パターンを記憶部11から読み込んで取得し、当該取得した眉化粧パターンに基づく眉化粧を施したシミュレーション画像を生成して主表示領域12aに表示する(S121~S125)。
【0138】
以上の変形例1によれば、ユーザの顔の特徴に合わせた眉化粧パターン(眉化粧サンプル)を提示して、その中から選択された眉化粧パターンによるシミュレーション画像の生成・表示や眉化粧スタンプの注文が可能となる。これにより、ユーザに適した眉化粧パターン(眉化粧サンプル)を推奨する機能(レコメンド機能)を付加して、眉化粧アプリの機能性を向上させることが可能となる。
【0139】
なお、顔の特徴点に応じた眉化粧パターンの提示(レコメンド機能)については、次のようにしてもよい。
【0140】
例えば、現在流行中の眉化粧に関する情報及び/又は眉化粧アプリを使用して眉化粧のシミュレーションや眉化粧スタンプの注文を行ったユーザに関する情報(年齢、注文履歴、顔の特徴点等)を蓄積してAI(人工知能)に学習させ、その学習結果をもとに種々の眉化粧パターンを作成し、当該作成した眉化粧パターンの中から、S113の処理で取得した顔画像の特徴点に応じた眉化粧パターンを取得して提示するようにしてもよい。この場合、AI(人工知能)による学習は、例えば、販売事業者装置2(サービス提供サーバ)側で行うことができ、ユーザは端末装置1を操作して販売事業者装置2(サービス提供サーバ)にアクセスして、最新の眉化粧パターン(眉化粧アプリ関連データ)を定期的にダウンロードして端末装置1にインストールすればよい。これによれば、ユーザにとってより好適な眉化粧パターンを提示することが可能となる。
【0141】
[変形例2]
変形例2は、前述のS113の処理(顔画像取得手段)により取得された顔画像中の顔に実際の眉化粧が施されている場合に、その施されている眉化粧の状態を認識して、当該認識結果を基に眉化粧スタンプの注文情報を生成する構成を、前述の実施例に付加したものである。なお、本変形例2は変形例1にも適用可能である。
【0142】
変形例2に係る眉化粧アプリのプログラム(眉化粧アプリ関連データ)には、顔画像中の顔の眉部分に化粧(眉化粧)が施されている場合に、その施されている眉化粧の状態を認識するアルゴリズムが含まれる。眉化粧の状態は、少なくとも、眉化粧を構成する眉(化粧眉)の形状(輪郭)と色を含む。眉化粧の状態認識に係る技術としては、公知の顔画像認識技術を用いることができる。例えば、顔画像中の素肌色と化粧色との違い(差分)に基づいて化粧が施されている部分(例えば眉部分)を特定し、当該特定した部分の形状や色等を抽出することにより、眉化粧の状態を認識することができる。
【0143】
変形例2に係る眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1の処理部10は、眉化粧アプリの起動に伴い、眉化粧シミュレーション及び眉化粧の状態認識の何れを行うのかをユーザに選択させるためのメニュー画面(図示せず)を端末装置1の表示部12に表示する。眉化粧シミュレーションが選択された場合、処理部10は前述の眉化粧アプリ実行処理(S100)を実行する。一方、眉化粧の状態認識が選択された場合、処理部10は、
図13及び
図14に示す眉化粧アプリ実行処理2(S1000)を実行する。以下、眉化粧アプリ実行処理2(S1000)について説明する。
【0144】
[眉化粧アプリ実行処理2]
眉化粧アプリ実行処理2(S1000)のうち、
図13に示すS1001~S1013の処理は、前述した実施例のS101~S113と同様の処理である。なお、S1013で取得される顔画像は、ユーザの顔に実際の化粧(ここでは、少なくとも眉化粧)が施されているもの(化粧顔画像)とする。
【0145】
S1013に次いでS1015では、S1013で取得した顔画像中の顔に施されている眉化粧の状態を認識する(S1015)。このとき、眉化粧を構成する眉(化粧眉)の形状と色が認識される。S1015の処理は、処理部10が化粧状態認識手段として機能することによるものである。
【0146】
次いでS1017では、S1015で認識された眉化粧の状態に基づいて、眉化粧スタンプ情報を端末装置1の表示部12(主表示領域12a)に表示する(S1017)。S1017の処理は、処理部10が眉化粧スタンプ情報表示手段として機能することによるものである。
【0147】
眉化粧スタンプ情報は、少なくとも、S1015で認識された眉化粧の状態に基づいて特定される眉の形状(眉形状パターン)を示す情報と、S1015で認識された眉化粧の状態に基づいて特定される眉の色(眉カラー)を示す情報とを含む。この他、眉化粧スタンプ情報として、S1015で認識された眉化粧の状態に基づいて特定される眉の形状に応じた眉型のスタンプ部材を備える眉化粧スタンプの全体像を示す情報(イメージデータ)と、S1015で認識された眉化粧の状態に基づいて特定される眉の色の眉化粧スタンプ用パウダーを示す情報(イメージデータ)とを、表示部12に表示するようにしてもよい。
【0148】
処理部10は、S1017の処理の後、
図14に示すS1019~S1037の処理を行う。このS1019~S1037の処理は、前述した実施例のS137~S155の処理(
図7を参照)と基本的に同様である。但し、本変形例2のS1021で戻り指示が入力されたと判定した場合(S1021でYES)、
図13に示すS1001の処理に戻るものとなっている。つまり、顔画像の取得や眉化粧の状態認識等をやり直すものとなっている。
【0149】
また、本変形例2のS1025では、S1017の処理により表示された眉化粧スタンプ情報、すなわち、S1015の処理により認識された眉化粧の状態に基づいて、眉化粧スタンプの注文情報を生成するものとなっている。これにより、ユーザの顔(眉部分)に実際に施された眉化粧に基づく眉化粧スタンプを注文することが可能となる。この場合ユーザは、例えば、アイブロウペンシルやマスカラ等を用いて実際に眉化粧を施し、その眉化粧をスタンプでも施すことができる眉化粧スタンプを注文して入手することが可能となる。なお、S1025の処理は、処理部10が第2の注文情報生成手段として機能することによるものである。
【0150】
以上の変形例2によれば、S1013の処理により取得された顔画像中の顔に実際の眉化粧が施されている場合、その施されている眉化粧の状態が認識されて、その認識された眉化粧の状態に基づいて眉化粧スタンプの注文情報が生成され、当該注文情報が販売事業者装置2(眉化粧スタンプの注文先)に送信される。これにより、実際に眉化粧が施された顔の画像(化粧顔画像)をもとに、ユーザは自分好みの眉化粧スタンプを注文すること(オーダーメイド)が可能となる。
【0151】
なお、変形例2では、S1015の処理(化粧状態認識手段)により認識された眉化粧の状態に基づいて、眉化粧スタンプ情報が表示され、眉化粧スタンプの注文情報が生成されるものとなっていたが(S1017、S1025)、S1015の処理(化粧状態認識手段)により認識された眉化粧の状態に基づいて、当該眉化粧の状態に相応する眉化粧パターンを記憶部11から取得するようにしてもよい(S121を参照)。この場合、その取得した眉化粧パターンによるシミュレーション画像を生成して表示することで、ユーザの顔(眉部分)に実際に施された眉化粧をベースにしたシミュレーションを行うことが可能となり(S123、S125を参照)、当該シミュレーションの結果に基づく眉化粧スタンプを注文することが可能となる(S137、S143、S147、S149を参照)。また、前述の実施例と同様に眉画像の調節等を行うことも可能となる(S129、S131を参照)。
【0152】
また、前述の実施例に対して付加される本変形例2に係る構成は、実施例と独立して実施することも可能である。すなわち、眉化粧アプリ実行処理(S100)を備えずに眉化粧アプリ実行処理2(S1000)を備えた眉化粧アプリとすることも可能である(変形例2の別例)。このような変形例2の別例に関連する発明(関連発明)を以下に示しておく。
【0153】
(関連発明1)
ユーザが使用するユーザ装置(例えば端末装置1)と、ユーザの化粧品(例えば眉化粧スタンプ)の注文を受け付ける受注装置(例えば販売事業者装置2)と、を含み、
前記ユーザ装置と前記受注装置とがネットワークを介して接続可能に構成された化粧品オーダーメイドシステムであって、
前記ユーザ装置は、
化粧(例えば眉化粧)が施されたユーザの顔を含む画像を取得する顔画像取得手段と、
前記顔画像取得手段により取得された画像に含まれる顔に施された化粧の状態を認識する化粧状態認識手段と、
前記化粧状態認識手段により認識された化粧の状態に基づいて化粧品の注文情報を生成する注文情報生成手段と、
前記注文情報生成手段により生成された注文情報を化粧品の注文先に送信する注文情報送信手段と、を備え、
前記受注装置は、前記注文情報送信手段により送信された注文情報を受信する注文情報受信手段を備え、
前記注文情報受信手段により受信された注文情報に基づいてユーザの化粧品が製造される
ことを特徴とする化粧品オーダーメイドシステム。
【0154】
(関連発明2)
上記関連発明1の化粧品オーダーメイドシステムにおいて、
前記化粧品は、顔の眉部分に押しつけることで眉部分に化粧を施すことが可能な眉化粧スタンプである
ことを特徴とする化粧品オーダーメイドシステム。
【0155】
[変形例3]
変形例3は、前述の実施例に対し、S113の処理(顔画像取得手段)により取得された顔画像に含まれる顔の実際の大きさを算出する構成と、算出した顔の大きさに関する情報を眉化粧スタンプの注文情報に含める構成と、を付加したものである。なお、本変形例3は変形例1にも適用可能であり、また、変形例2にも適用可能である。
【0156】
変形例3に係る眉化粧アプリのプログラム(眉化粧アプリ関連データ)には、S113の処理で取得した顔画像中の顔の実際の大きさを算出するアルゴリズムが含まれる。顔の大きさは、例えば、縦方向の大きさと横方向の大きさとに分けて算出することができる。具体的には、頭頂部と顎先を結ぶ直線の距離を顔の縦方向の大きさ(縦サイズ)として算出し、左右のこめかみを結ぶ直線の距離を顔の横方向の大きさ(横サイズ)として算出することができる。
【0157】
変形例3に係る眉化粧アプリ関連データをインストールした端末装置1の処理部10は、S113の処理により顔画像を取得すると、次いで、S113で取得した顔画像に含まれる顔の実際の大きさを算出する。この算出処理は、処理部10が顔サイズ算出手段として機能することによるものである。
【0158】
次いで処理部10は、算出した顔の大きさに関する情報(「顔サイズ情報」ともいう。)をユーザによる注文指示が入力されるまで保持し、注文指示が入力された場合に(S137でYES)、当該注文指示の入力に基づいて生成する注文情報に、その顔サイズ情報を含める(S143)。この後、ユーザにより送信指示が入力されると(S147でYES)、処理部10は、顔サイズ情報を含んだ注文情報を眉化粧スタンプの注文先(販売事業者装置2)に送信する(S149)。
【0159】
以上の変形例3によれば、S113の処理(顔画像取得手段)により取得された顔画像に含まれる顔の実際の大きさが算出され、その算出された大きさに関する情報が眉化粧スタンプの注文情報に含まれるものとなる。これにより、ユーザの顔の大きさに適した眉化粧スタンプを注文すること(オーダーメイド)が可能となる。
【0160】
以上、本発明の実施の形態として実施例及び変形例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0161】
例えば、端末装置1の表示部12(主表示領域12a)に表示されるシミュレーション画像SMを、表示パネルのタッチ操作に基づいて3次元方向に回転させることが可能な画像(3D画像)として表示するようにしてもよい。この場合、シミュレーション画像SMに含まれる顔の凹凸に合わせて眉(眉毛)の形を調整して表示することができる。また、表示部12内でシミュレーション画像SMを回転させて顔の向きを変えることで、これに合わせて眉(眉毛)の形が変わるようにすることもできる。こうすれば、眉化粧の3Dシミュレーションが可能となり、リアリティの高い眉化粧シミュレーションを提供することが可能となる。
【0162】
また、眉化粧アプリによる眉化粧シミュレーションの実行過程で生成したシミュレーション画像や、そのシミュレーション画像の生成の基となった眉化粧パターン(眉形状パターン、眉カラーパターン)等のデータを、端末装置1の記憶部11に作成済情報として記憶するようにしてもよい(作成済情報記憶手段)。こうすれば、過去に生成(作成)したシミュレーション画像を作成済情報に基づいて再度生成することが可能となり、また、再度生成されたシミュレーション画像を基に眉化粧シミュレーションの結果を改めて確認したり眉化粧スタンプを注文したりすることが可能となる。これにより、眉化粧アプリの利便性を向上させることが可能となる。
【0163】
また、眉化粧アプリを使用した眉化粧スタンプの注文履歴をもとに、ユーザに選択された眉化粧パターンの統計をシステム上(例えばサービス提供サーバ)でとり(化粧パターン統計手段)、その統計結果に基づいて、眉化粧パターンの選択傾向に関する情報(「選択傾向情報」ともいう。)を、端末装置1の表示部12に表示するようにしてもよい。選択傾向情報は、例えば、相対的に選択率の高い眉化粧パターンを示す情報や、選択された眉化粧パターンとユーザ層(年齢、職業等)との関係を示す情報、眉化粧パターンの選択率(販売順位)をランキング形式で示す情報等とすることができる。こうすれば、眉化粧パターンの選択傾向(人気のある眉化粧パターン等)をユーザに知らせることが可能となる。これにより、眉化粧アプリの機能の充実化を図ることが可能となる。
【0164】
また、前述の実施例及び変形例では、ユーザが使用する端末装置1に眉化粧アプリ関連データをインストールし、端末装置1の処理部10が、眉化粧アプリ実行処理(S100)や眉化粧アプリ実行処理2(S1000)等の眉化粧アプリに関連する処理を行うものとしていたが、当該処理を販売事業者装置2(サービス提供サーバ)側で行うようにしてもよい。
【0165】
具体的には、例えば、ユーザが端末装置1を使用して眉化粧のシミュレーションや眉化粧スタンプの注文を行う場合、ネットワーク4を介して販売事業者装置2に接続し、眉化粧に関連するサービス(眉化粧シミュレーション、眉化粧スタンプの販売等)を提供するWebサイト(「眉化粧関連サイト」ともいう。)にアクセスする。そして、眉化粧関連サイトにアクセスした端末装置1からの指示に基づいて、販売事業者装置2の処理部20が、前述の眉化粧アプリ実行処理(S100)や眉化粧アプリ実行処理2(S1000)等を行い、各処理の実行結果を端末装置1に返すことで、前述の実施例で説明した各工程表示等(
図9及び
図10に示す画面等)が端末装置1の表示部12に表示されるように構成する。
【0166】
このような構成によれば、眉化粧アプリ関連データを端末装置1にインストールしなくても、通信環境(ネットワーク環境)が整ってさえいれば、前述の実施例等と同様に、眉化粧のシミュレーションや眉化粧スタンプの注文を行うことができる。
【0167】
また、前述の実施例及び変形例では、眉化粧(眉メイク)を対象とした装置及びシステムに本発明を適用した例を説明したが、本発明は、口や頬など、眉以外の顔のパーツに施す化粧を対象とした装置及びシステムにも適用可能である。眉以外の化粧パターンとしては、口紅による化粧を基にしたパターン(リップメイクパターン)や、チークによる化粧を基にしたパターン(チークメイクパターン)等を例示することができる。また、眉化粧スタンプ以外の化粧品としては、口紅スタンプやチークスタンプ等を例示することができる。また、本発明は、スタンプ式以外の化粧品を対象とすることも可能である。
【符号の説明】
【0168】
1 端末装置、2 販売事業者装置、3 製造事業者装置、4 ネットワーク、10 処理部、11 記憶部、12 表示部、13 操作入力部、14 通信部、15 カメラ(撮像手段)、16 バッテリー、20 処理部、21 記憶部、22 表示部、23 操作部、24 通信部、30 処理部、31 記憶部、32 表示部、33 操作部、34 通信部、101 指示入力検知手段、102 撮像手段、103 顔画像取得手段、104 顔画像表示手段、105 化粧パターン表示手段、106 化粧パターン取得手段、107 シミュレーション画像生成手段、108 シミュレーション画像表示手段、109 ガイド表示手段、110 化粧パターン調節手段、111 注文情報生成手段、112 送信手段、500 眉化粧スタンプ、501 本体、501a 摘み部、502 スタンプ部材、502a スタンプ面。