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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】自動粒子検査
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/342 20060101AFI20241011BHJP
   G01N 15/00 20240101ALI20241011BHJP
   G01N 15/02 20240101ALI20241011BHJP
   G01N 15/0227 20240101ALI20241011BHJP
   G01N 21/85 20060101ALI20241011BHJP
【FI】
B07C5/342
G01N15/00 A
G01N15/02 F
G01N15/0227 110
G01N21/85 A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021564117
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 IB2020054082
(87)【国際公開番号】W WO2020222159
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】16/400,614
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521468903
【氏名又は名称】インスペクト テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】レシェム,ナダフ
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-157119(JP,A)
【文献】実開昭59-024180(JP,U)
【文献】特開2017-080661(JP,A)
【文献】特開2010-197239(JP,A)
【文献】特開2009-095758(JP,A)
【文献】特開2006-026469(JP,A)
【文献】特開2006-055846(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 5/342
G01N 21/85
G01N 15/02
G01N 15/0227
G01N 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動粒子検査装置であって、前記検査装置が、
前記粒子を受容するための入口と、
前記粒子がそこから排出される出口と、
前記入口から前記粒子を受容し、かつ前記粒子をライン形態に整列される間に垂直自由落下で放出するように構成されたフィーダと、
前記粒子が自由落下する間、前記粒子の画像を取り込むために、前記フィーダの下に横向きに位置付けられた少なくとも1つのカメラと、
前記フィーダの下に横向きに、かつ前記カメラの反対側に位置付けられた少なくとも1つの背景表面であって、その結果、前記粒子が、前記カメラと前記背景表面との間で整列されるように構成されている、背景表面と、
を備える、検査装置
【請求項2】
前記背景表面に向けられ、かつ落下時に前記粒子を通過するように構成された、少なくとも1つの照明をさらに備える、請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記カメラのうちの少なくとも1つが、エリアカメラである、請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの背景表面が、2つの背景表面であり、前記2つの背景表面が、白色背景および黒色背景を含む、請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
前記黒色背景が、前記白色背景に対して凹んでいる、請求項4に記載の検査装置。
【請求項6】
前記フィーダが、スロットフィーダである、請求項1に記載の検査装置。
【請求項7】
前記スロットが、検査中の粒子に対応するように構成されたスパンを有する調節可能なスロットである、請求項6に記載の検査装置。
【請求項8】
選別機構をさらに備える、請求項1に記載の検査装置。
【請求項9】
前記選別機構が、偏向、ダイバータバルブ、フラップ除去、圧縮空気除去、それらの組み合わせ、または同様のものからなる選別機構の群から選択される、請求項8に記載の検査装置。
【請求項10】
前記フィーダに沿って垂直に編成された複数のブレードをさらに備える、請求項1に記載の検査装置。
【請求項11】
前記装置が、粒子生産ライン内に位置付けられている、請求項1に記載の検査装置。
【請求項12】
ユーザによって操作される粒子検査システムであって、前記粒子検査システムが、
請求項1に記載の検査装置と、
前記検査装置内前記少なくとも1つのカメラおよび前記フィーダを制御するように構成されたコントローラと、
前記少なくとも1つのカメラから取り込まれた画像を受信し、かつ前記取り込まれた画像を分析するとともに、前記取り込まれた画像の分析に基づいて情報および命令を送信または受信するように構成されたプロセッサと、
を備える、粒子検査システム。
【請求項13】
前記プロセッサと通信するメモリユニットであって、前記メモリユニットが、前記取り込まれた画像、複数の粒子プロファイル、システム設定、システムレポート、画像分析、異なるタイプの粒子に対する閾値を含む基準プロファイル、基準プロファイルと関連付けられた統計分析、それらの任意の組み合わせ、または同様のものからなる情報の群から選択された情報を保持するように構成されている、メモリユニットと、
前記取り込まれた画像に基づいて、前記プロセッサで生成されたヒストグラムおよびサムネイル画像を表示するように構成されたディスプレイと、
をさらに備える、請求項12に記載の粒子検査システム。
【請求項14】
粒子を自動的に検査する方法であって、前記方法が、
請求項1に記載の検査装置を提供することと、
前記粒子の粒子プロファイルを取得することと、
前記粒子プロファイルに従って前記フィーダにスロットを設定することと、
前記粒子がライン配置で前記スロットを通って前記出口に落下することを可能にするように、前記粒子を前記入口内に、かつ前記フィーダを通して注ぐことと、
前記スロットの下に落下する粒子の画像を取り込むように前記カメラを操作することと、
前記画像内の粒子を検査することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記少なくとも2つの背景表面上に、かつ落下中の粒子を通るように向けられた背景照明を設定することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのカメラが、エリアカメラである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの背景表面が、2つの背景表面であり、前記2つの背景表面が、白色背景および黒色背景を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記粒子を分析することと、前記画像内の各粒子の基準を決定することと、をさらに含み、前記基準が、前記粒子のサイズ、色素沈着、形状、色、色相、および形態からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記粒子の寸法および基準のヒストグラム表現を生成することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ヒストグラム表現およびサムネイル画像に基づいて閾値を設定することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記粒子プロファイルの所定のパラメータに基づいて前記粒子を選別することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の主題は、自動検査に関する。より具体的には、本開示の主題は、生産ラインにおける粒子の品質管理に関する。
【背景技術】
【0002】
自動検査は、生産ラインにおける粒子の品質を制御することの一部として、典型的には硬い、小さい固形物質を検査または場合によっては選別するプロセスである。市販の検査および選別機械は、材料の色、サイズ、形状、および構造特性を決定するために、光学センサおよび画像処理を使用する。典型的には、検査および選別機械は、固体粒子物体をユーザ定義のベースライン閾値と比較して、材料を生産/出荷に不合格にするか、不適格にする。
【0003】
以前の様式の手動検査および/または選別は、主観的で信頼性が低く、一貫性がないが、光学選別は、製品全体の品質を改善し、スループットを最大化し、歩留まりを向上させ、手作業のコストを低減する。
【0004】
検査および選別機械は、プラスチック粒子、金属、またはガラス粒子などの製品、ならびに豆、香辛料、ナッツ、穀物、米、野菜、および果物などの食品原料にも使用され得る。
【発明の概要】
【0005】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示された主題が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の方法および材料が本発明の実施または試験に使用されることができるが、好適な方法および材料が以下に記載される。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先される。加えて、材料、方法、および例は説明のみを目的としており、限定することを意図したものではない。
【0006】
例示的な実施形態によると、自動粒子検査装置が提供され、自動装置は、
粒子を受容するための入口と、
粒子がそこから排出される出口と、
入口から粒子を受容し、かつ粒子をライン形態に整列された状態で放出するように構成されたフィーダと、
粒子が落下する間、粒子の画像を取り込むために、フィーダの下に横向きに位置付けられた少なくとも1つのカメラと、
フィーダの下に横向きに、かつカメラの反対側に位置付けられた少なくとも1つの背景表面であって、その結果、粒子が、カメラと背景表面との間で整列されるように構成されている、少なくとも1つの背景表面と、を備える。
【0007】
別の例示的な実施形態によると、装置が、背景表面に向けられ、かつ落下時に粒子を通過するように構成された、少なくとも1つの照明をさらに備えることがさらに提供される。
【0008】
別の例示的な実施形態によると、カメラのうちの少なくとも1つが、エリアカメラであることがさらに提供される。
【0009】
別の例示的な実施形態によると、少なくとも1つの背景表面が、2つの背景表面であり、2つの背景表面が、白色背景および黒色背景を含むことがさらに提供される。
【0010】
別の例示的な実施形態によると、黒色背景が、白色背景に対して凹んでいることがさらに提供される。
【0011】
別の例示的な実施形態によると、フィーダが、スロットフィーダであることがさらに提供される。
【0012】
別の例示的な実施形態によると、スロットが、検査中の粒子に対応するように構成されたスパンを有する調節可能なスロットであることがさらに提供される。
【0013】
別の例示的な実施形態によると、装置が、選別機構をさらに備えることがさらに提供される。
【0014】
別の例示的な実施形態によると、選別機構が、偏向、ダイバータバルブ、フラップ除去、圧縮空気除去、それらの組み合わせ、または同様のものからなる選別機構の群から選択されることがさらに提供される。
【0015】
別の例示的な実施形態によると、装置が、フィーダに沿って垂直に編成された複数のブレードをさらに備えることがさらに提供される。
【0016】
別の例示的な実施形態によると、装置が、粒子生産ライン内に位置付けられていることがさらに提供される。
【0017】
別の例示的な実施形態によると、ユーザによって操作される粒子検査システムであって、
自動粒子検査装置と、
検査装置内の少なくとも1つのカメラおよびフィーダを制御するように構成されたコントローラと、
少なくとも1つのカメラから取り込まれた画像を受信し、かつ取り込まれた画像を分析するとともに、取り込まれた画像の分析に基づいて情報および命令を送信または受信するように構成されたプロセッサと、を備える、粒子検査システムがさらに提供される。
【0018】
別の例示的な実施形態によると、システムが、
プロセッサと通信するメモリユニットであって、取り込まれた画像、複数の粒子プロファイル、システム設定、システムレポート、画像分析、異なるタイプの粒子に対する閾値を含む基準プロファイル、基準プロファイルと関連付けられた統計分析、それらの任意の組み合わせ、または同様のものからなる情報の群から選択された情報を保持するように構成されている、メモリユニットと、
取り込まれた画像に基づいて、プロセッサで生成されたヒストグラムおよびサムネイル画像を表示するように構成されたディスプレイと、をさらに備えることがさらに提供される。
【0019】
別の例示的な実施形態によると、粒子を自動的に検査する方法であって、
例示的な実施形態による検査装置を提供することと、
粒子の粒子プロファイルを取得することと、
粒子プロファイルに従ってフィーダにスロットを設定することと、
粒子がライン配置でスロットを通って出口に落下することを可能にするように、粒子を入口内に、かつフィーダを通して注ぐことと、
スロットの下に落下する粒子の画像を取り込むようにカメラを操作することと、
画像内の粒子を検査することと、を含む、方法がさらに提供される。
【0020】
別の例示的な実施形態によると、方法が、少なくとも2つの背景表面上に、かつ落下中の粒子を通るように向けられた背景照明を設定することをさらに含むことがさらに提供される。
【0021】
別の例示的な実施形態によると、少なくとも1つのカメラが、エリアカメラであることがさらに提供される。
【0022】
別の例示的な実施形態によると、少なくとも1つの背景表面が、2つの背景表面であり、2つの背景表面が、白色背景および黒色背景を含むことがさらに提供される。
【0023】
別の例示的な実施形態によると、粒子を分析することと、画像内の各粒子の基準を決定することと、をさらに含み、基準が、粒子のサイズ、色素沈着、形状、色、色相、および形態からなる群から選択されることがさらに提供される。
【0024】
別の例示的な実施形態によると、方法が、粒子の寸法および基準のヒストグラム表現を生成することをさらに含むことがさらに提供される。
【0025】
別の例示的な実施形態によると、方法が、ヒストグラム表現およびサムネイル画像に基づいて、閾値を設定することをさらに含むことがさらに提供される。
【0026】
別の例示的な実施形態によると、方法が、粒子プロファイルの所定のパラメータに基づいて粒子を選別することをさらに含むことがさらに提供される。
【0027】
別の例示的な実施形態によると、所定のパラメータが、閾値を含むことがさらに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付の図面を参照して、例としてのみ、開示された主題のいくつかの実施形態が記載される。ここで詳細に図面を具体的に参照すると、示されている詳細は、例として、本開示の主題の好ましい実施形態の例示的な考察の目的のためにのみであり、開示された主題の原理および概念的側面の最も有用で、容易に理解される記載を提供するために提示されると考えられる。この点に関して、開示された主題の基本的な理解に必要な以上に開示された主題の構造的詳細を示す試みはなされておらず、図面とともに取られた記載は、いくつかの開示された主題の形態が、実際に具体化され得る方法を当業者に明らかにしている。
【0029】
図1】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置(AIA)を示す。
図2】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置の正面図を示す。
図3】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置の断面側面図を示す。
図4】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置の上面図を示す。
図5】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、検査プロセスにおける粒子を示すビデオフレームのスクリーンショットである。
図6】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、粒子検査システムのブロック図を示す。
図7】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、粒子検査のための方法のフローチャート図を示す。
図8】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、結果レポートを図示するワークステーションのスクリーンショットを示す。
図9】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、別の結果レポートを図示するワークステーションのスクリーンショットを示す。
図10】開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、さらに別の結果レポートを図示するワークステーションのスクリーンショットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
開示された主題の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、開示された主題は、その適用において、以下の説明に記載、または以下に示される図面における構成要素の構成および配置の詳細に限定されないことを理解されたい。開示された主題は、他の実施形態が可能であるか、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。加えて、本明細書で用いられる語法および用語は、説明を目的とするものであり、限定と見なされるべきではないことが理解されるべきである。図面は、概して縮尺どおりではない。明確にするために、必須ではない要素は、一部の図面から省略された。
【0031】
用語「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、および「有している(having)」は、それらの活用形とともに、「含むがこれらに限定されない」を意味する。用語「からなる(consisting of)」は、「を含み、および限定される」と同じ意味を持つ。
【0032】
用語「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、組成物、方法または構造が、追加の成分、ステップおよび/または部品を含み得るが、追加の成分、ステップおよび/または部品が、特許請求された組成物、方法または構造の基本的および新規の特性を実質的に変更しない場合に限られることを意味する。
【0033】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の参照を含む。例えば、用語「化合物」または「少なくとも1つの化合物」は、それらの混合物を含む複数の化合物を含み得る。
【0034】
本出願を通して、本開示された主題の様々な実施形態は、範囲形式で提示され得る。範囲形式での記載は、単に便宜上および簡潔にするためのものであり、開示された主題の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の記載は、その範囲内の個々の数値だけでなく、すべての可能性のある部分的範囲を具体的に開示していると見なされるべきである。
【0035】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で記載されている、開示された主題の特定の特徴もまた、単一の実施形態で組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載される開示された主題の様々な特徴はまた、別個にまたは任意の好適なサブコンビネーションで、または開示された主題の他の記載された実施形態で好適であるように提供され得る。様々な実施形態の文脈で記載される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは動作しない場合を除いて、それらの実施形態の本質的な特徴と見なされるべきではない。
【0036】
ここで、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置(AIA)100を示す図1を参照する。AIA100は、生産ラインにおける固形物質を検査および選別する品質管理プロセスを実行するように構成された装置である。いくつかの例示的な実施形態では、AIA100は、色、サイズ、形状、構造特性、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものなどの基準に従って、材料を検査および選別するように適合され得る。AIA100によって選別された材料は、豆、香辛料、ナッツ、穀物、米、野菜、果物、プラスチック粒子、金属粒子、ガラス粒子、医薬丸剤、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものなどの、複数の別個の要素である。
【0037】
単純化のために、本開示は、以下、AIA100によって選別される材料を「粒子」と呼ぶものとする。
【0038】
いくつかの例示的な実施形態では、AIA100は、インライン生産ライン、オフライン生産ライン、生産ラインに並行して、およびそれらの任意の組み合わせで使用され得る。インラインの例示的な実施形態では、生産で消費されるすべての粒子は、最初に、検査のために、入口、好ましくは、入口漏斗201を通ってAIA100に入り、粒子が排出される出口209から生産ラインに進む。オフラインの例示的な実施形態では、粒子の全部または一部分は、生産ラインに導入される前に試験/選別され得る。並行する例示的な実施形態では、生産で消費される材料の一部分は、検査または選別のために、入口漏斗201を通ってAIA100に入り、出口209から生産ラインに進む。
【0039】
ここで、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置の正面図を示す図2を参照する。AIA100は、検査ゾーンを有するハウジング200、入口漏斗201、出口209、第2の出口212、および選別機構213を備える。いくつかの例示的な実施形態では、入口漏斗201は、ハウジング200と供給管またはホッパ(図示せず)との間をインターフェース接続しており、これは、AIA100に粒子を注ぐことを可能にする。ハウジング200はまた、フィーダ機構202、スロットフィーダ204、背景表面、好ましくは、第1の背景表面205、第2の背景表面206、およびカメラ207を組み込んでいる。
【0040】
いくつかの例示的な実施形態では、スロットフィーダ204は、入口漏斗201から粒子を受容し、それらをライン形態でハウジングの検査ゾーン内に放出するように適合されており、ラインの厚さは、単一の粒子の厚さに、実質的に、かつ好ましくは、等しいが、これは必須ではない。そのようにして、スロットフィーダ204は、粒子を収集し、それらをハウジング200にわたって単一のライン形態に整列させるバッファとして作用し、その結果、粒子は、ハウジングを通って、および粒子が撮像されている検査ゾーンを通って、カーテン状に落下する。いくつかの例示的な実施形態では、フィーダ機構202は、スロットフィーダ204の出口(図示せず)のラインの厚さを単一の粒子の厚さ、または任意の他の好適な厚さに調整するために使用され得る。いくつかの例示的な実施形態では、第1の背景表面205および第2の背景表面206は、各々、カメラ207によって撮影された画像に対する異なる背景を構成し得る。カメラ区画210上に位置するカメラ207は、カーテン状に放出された粒子と、カーテン状に落下する粒子の後ろに位置する背景205および206と、に面する(見る)ことに留意されたい。
【0041】
複数のカメラが使用され得ることにも留意されたい。複数のカメラのうちの1つ以上は、図2に図示されるカメラの反対側に位置付けられ得る。このようにして、反対側に位置付けられたカメラが、粒子の他方側から画像を取り込む。反対側に位置付けられたカメラは、独立した照明システムおよび背景のセットを備え得る。この二重機能装置は、粒子の完全な検査のために画像を取り込むことを可能にする。
【0042】
いくつかの他の例示的な実施形態では、粒子は、スロットフィーダの下の傾斜している表面上でカーテン状の構造で摺動し得、表面は、例として背景表面であり得る。この任意選択の構造は、カメラによって取り込まれることになる画像の品質を増強するために、粒子が検査ゾーンを通過するときの粒子の速度を低下させ得る。一般に、そしてこの場合特に、スロットフィーダ内のスロットは、より広くすることができるか、またはスロットを有していないフィーダが使用され得、粒子は、別の開口プロファイルを有するフィーダを通過する。
【0043】
いくつかの例示的な実施形態では、品質管理検査に不合格である(不適格な)粒子を検出すると、選別機構213は、不適格な粒子を出口209から第2の出口212に偏向させるように構成され得る。
【0044】
ここで、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置(AIA)100の断面側面図を示す図3を参照する。スロットフィーダ204は、互いに向かい合う2つのパネル(204aおよび204b)を主に備えるが、それらの各々が、AIA100の垂直軸から離れるように傾斜している。断面側面図から、スロットフィーダ204は、台形形状を有し、台形の上底が、フィーダ機構202によって調整され得る、狭い底(スロットに対して「S」と符号付けされている)とは対照的に、広く開く。いくつかの例示的な実施形態では、フィーダ機構202は、スロットフィーダ204のスロット211を、検査中の粒子のタイプの典型的な厚さに対応するスパンに調整し得る。
【0045】
入口漏斗201に注がれた粒子は、いわゆる「台形の上底」を介して、スロットフィーダ204に入り、カメラ207の視野(FOV)を横切りながら、カーテン状にスロットフィーダから出口209に出ることに留意されたい。いくつかの例示的な実施形態では、スロット211のスパンは、フィーダ機構202によって手動で調整され得る。例えば、ハンドル、レバー、ねじボルト、およびそれらの任意の組み合わせ、または任意の市販の機械的手段。追加的に、または代替的に、フィーダ機構202は、電気/空気圧モータ、アクチュエータ、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものによって、スロット211のスパンを自動的に調整するように構成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、フィーダ機構202の自動調整は、本開示のコントローラによって制御され得る(以下にさらに詳細に説明される)。
【0046】
いくつかの例示的な実施形態では、選別機構213は、偏向、フラップ除去、圧縮空気除去、ダイバータバルブ、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものなどの、機構タイプから構成され得る。
【0047】
フラップおよび圧縮空気除去の両方は、品質制御に不合格である、比較的少数の粒子を排除するために利用され得る。いくつかの例示的な実施形態では、不適格な粒子(以下にさらに詳細に説明される)は、フラップタイプまたは圧縮空気のいずれかによって生産ラインから少数の粒子が除去される。フラップまたは圧縮空気のいずれかによるこの除去は、必須ではないが、インラインおよび並列の生産ライン構成で主に使用され得ることに留意されたい。不適格な粒子が検出される限り、この廃棄(除去)プロセスは、繰り返され得ることにも留意されたい。
【0048】
いくつかの例示的な実施形態では、フラップ除去タイプは、例えば、開口部を覆う、片側にヒンジ付きの平坦な棚の一片に基づき得る。起動時、フラップは、所定の数の粒子が廃棄されることを可能にするように開く。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態では、圧縮空気除去タイプは、起動時、いくつかの粒子を吹き飛ばす市販の空気ノズルに基づき得る。廃棄される粒子のおよその量/数は、エアジェットの噴射持続時間および直径を調整することによって制御され得る。
【0050】
いくつかの例示的な実施形態では、偏向選別機構は、必須ではないが、オフライン生産ライン構成で主に利用され得る。偏向機構タイプは、出口209への、すなわち、生産ラインへの粒子を可能にするか、または粒子を第2の出口212に偏向するセレクタとして動作する、ヒンジ付きドアに基づき得る。典型的には、起動偏向は、比較的大量の粒子が廃棄されることを可能にし、すなわち、第2の出口212が、所定の数の粒子が廃棄されることを可能にするように開く。
【0051】
開示された主題のいくつかの例示的な実施形態では、上記に挙げられたタイプなどの、選別機構213は、任意またはすべての選別機構タイプを実施するために、ソレノイド、モータ、アクチュエータ空気圧構成要素、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものを利用し得る。
【0052】
他の構成要素の中でも、図3は、カメラ207、第1の背景表面205、第2の背景表面206、および少なくとも1つの背景照明214の側面図を図示する。いくつかの例示的な実施形態では、カメラ207は、カメラを前後に、すなわち、背景表面205および206に向かっておよび離れて摺動させることを可能にするカメラアセンブリ210内に位置し得、その結果、カメラのFOVは、両方の背景を含むエリアをカバーすることになる。カメラ207の摺動は、カメラの焦点と背景をカバーするエリアとの間の距離、以下、関心領域(ROI)を調整するために、摺動機構215によって行われ得る。いくつかの例示的な実施形態では、摺動機構215は、運動制御ユニット(MCU)604(以下にさらに詳細に説明される)によって手動または自動のいずれかで制御され得る。
【0053】
本開示のカメラ207は、第1および第2の背景表面205および206の正面で、カーテン状に、スロットフィーダ204から落下する粒子の画像を取得するように構成されている。いくつかの例示的な実施形態では、カメラ207は、ビデオカメラ、ラインスキャンカメラ、スチルカメラ、単色カメラ、カラーカメラ、エリアカメラ、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものとすることができる。エリアカメラは、1つよりも多い背景上で顕著な数の粒子を取り込み得るため、現在の装置に使用されるのに有益である。エリアカメラで使用されるセンサは、画像ピクセルの大きいマトリックスを有するため、通常の2次元画像は、1回の露光サイクルで生成され得、それゆえに、他の選択肢に比べてその効率が向上する。複数のカメラのうちの少なくとも1つは、エリアカメラであるべきである。追加的に、または代替的に、カメラ207は、ローパス、ハイパス、バンドパス、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものとして構成され得る、異なる波長の光学フィルタ(図示せず)を備え得る。フィルタは、色補正、色変換、減色、コントラスト強調、偏光、中性濃度、クロススクリーン、拡散およびコントラスト低減、ならびにそれらの任意の組み合わせ、または同様のものに関して使用され得る。光学フィルタは、粒子の空間、コントラスト、および色の解像度を増強させるために利用され得ることに留意されたい(以下にさらに詳細に説明される)。いくつかの例示的な実施形態では、カメラ207は、複数のカメラから構成され得、複数のカメラの各カメラは、異なる画像特性を取得するために構成され得る。画像は、ビデオ、少なくとも1つの静止写真、およびそれらの組み合わせとすることができ、画像は、デジタル表現で保持され得ることに留意されたい。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの背景照明214は、背景の正面、背景の背面、またはその両方、すなわち背景の前後に位置し得る。追加的に、または代替的に、背景照明214の少なくとも1つは、異なる波長を有し得るか、または色分解を目的とした減算フィルタを使用し得る。追加的に、または代替的に、表面のうちの1つは、照明器としても作用してもよい。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の背景表面205が白色であり得(ただし、限定されない)、第2の背景表面206が黒色であり得る(ただし、限定されない)。カメラ207によって取得されたROIは、白色および黒色の背景、すなわち、それぞれ、第1および第2の背景表面205および206の正面に落下する粒子を取り込むように構成されていることに留意されたい。いくつかの例示的な実施形態では、第1および第2の背景表面205および206は、各々、画像分析を容易にするように構成されたグリッドを備え得る。白色背景は、粒子の色素沈着および/または他の色欠陥の分析を容易にするのに対し、黒色背景は、粒子の幾何学的(形状)欠陥の分析を容易にすることが理解されるであろう。いくつかの例示的な実施形態では、第2の背景表面206(黒色)は、第1の背景表面205(白色)に対して凹んでいてもよい。黒色背景は、粒子が依然として白色背景の正面にある間の、透明な粒子に対する黒色背景の反射を回避するために、白色背景に対して凹んでいる。言い換えると、黒色背景が、白色背景と面一であった場合、黒色背景は、白色背景に面する粒子にアーティファクトを引き起こし得る。白色背景の画像は、色および色相の汚染について分析され、したがって黒色反射(アーティファクト)が汚染と混同され得ることに留意されたい。
【0056】
各背景の幅、背景の互いに対する位置付け、背景の色などの、背景(複数可)のパラメータが、手動または自動で変更され得ることに留意されたい。
【0057】
ここで、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、自動粒子検査装置(AIA)100の上面図を示す図4を参照する。スロットフィーダ204は、図2および3にも示される、複数のブレード208をさらに備える。いくつかの例示的な実施形態では、スロットフィーダ204に沿って垂直に編成されている複数のブレード208は、FOVにわたって均一に、すなわち、カーテン状に、粒子を分配することを支援し得る。ブレード208はまた、粒子パイルの蓄積が制御され得るため、フィーダを通る粒子の流れを調整することを容易にする。
【0058】
ブレードは、手動または自動で、他のブレードに対して1つずつ移動され得る。
【0059】
ここで参照する図5は、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、検査プロセスにおける粒子を示すビデオフレームのスクリーンショットである。ビデオフレーム500は、白色区分セクション505および黒色区分506の正面のROIに、取り込まれた粒子501の画像を示す。白色区分505は、所定の閾値に対して、粒子501の色素沈着、色および色相の適格性を分析することを可能にする。他方、黒色区分506は、所定の閾値に対して、幾何学的サイズ、形状、および構造的特性の適格性について、粒子501を分析することを可能にする。粒子が暗い場合、背景の各々から取得される情報は、図5に示されている明るい色の粒子に対する情報取得とは反対である。
【0060】
ここで、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、粒子検査システム600のブロック図を示す図6を参照する。システム600は、図7に図示されるなどの方法を実施するように適合された、コンピュータ化された装置である。
【0061】
いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、プロセッサ601と通信しているAIA100を備える。プロセッサ601は、好ましくは、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、電子回路、および集積回路(IC)、または同様のものである。追加的に、または代替的に、システム600は、デジタル信号プロセッサ(DSP)もしくはマイクロプロセッサなどの特定のプロセッサ用に書き込まれたか、もしくは移植されたファームウェアとして実装され得るか、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは特定用途向け集積回路(ASIC)などの、ハードウェアもしくは構成可能なハードウェアとして実装され得る。プロセッサ601は、システム600またはそのサブコンポーネントによって必要とされる計算を実施するために利用され得る。
【0062】
開示された主題のいくつかの例示的な実施形態では、システム600は、入力/出力(I/O)モジュール602を備え得る。システム600は、I/Oモジュール602をインターフェースとして利用して、マウス、キーボード、またはタッチ画面などのデバイスを使用して、システム600と外部I/Oデバイスとの間で情報および命令を送信および/または受信し得る。いくつかの例示的な実施形態では、プロセッサ601は、メモリ603、ディスプレイアダプタ608、通信モジュール609、または同様のものを含む、ワークステーション605内に含まれる。通信モジュール609は、ネットワーク606とインターフェース接続し得る。
【0063】
いくつかの例示的な実施形態では、I/Oモジュール602は、UIまたはGUIを使用してディスプレイ608上に、粒子サイズ、不適切な切断監視および色/色相欠陥などの、出力、視覚化された結果(図5、8、9および10に図示されるなどの)、レポートを提供することによるなどの、システムのユーザにインターフェースを提供するために使用され得る。ユーザは、ワークステーション605を使用して、合格/不合格の閾値、粒子バッチの廃棄、システムまたはネットワークリポジトリに保持されている以前の検査に基づく統計計算の実施などの、情報を入力し得る。しかしながら、システム600は、人間の操作なしで動作することができることが理解されるであろう。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、ネットワーク606は、向上したものおよび拡張性を有するアマゾンウェブサービス(AWS)などのクラウドコンピューティングサーバ(図示せず)とのプロセッサ601の間の通信を容易にするために使用され得る。追加的に、または代替的に、ネットワーク606の接続は、別の装置または生産施設のデータリポジトリと通信するために使用され得る。追加的に、または代替的に、システム600は、クラウドリポジトリ(図示せず)または任意の他のネットワークストレージにAIA100の記録された情報を保持するためにネットワーク606の接続を使用し得る。
【0065】
いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、コントローラ604を備える。通信609を介してプロセッサ601とインターフェースされるコントローラ604は、照明、画像取り込み、IO、スロットのスパンなどの、AIA100の電気機械および/または空気圧構成要素、ならびにAIA内のカメラ607と関連付けられた活動を駆動および感知するように構成されている。コントローラ604は、プロセッサ601と通信し、AIA100を自動的に制御し得る。いくつかの例示的な実施形態では、駆動および感知活動は、入口漏斗201、フィーダ機構202、スロットフィーダ204、ビデオカメラ207、選別機構213、背景照明214、摺動機構215、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものを操作することを含み得る。
【0066】
いくつかの例示的な実施形態では、AIA100内のカメラ607は、取り込まれた画像を転送し、画像分析のために画像をデジタル表現でプロセッサ601に伝達するために、プロセッサ601とインターフェース接続している。いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つのカメラから取り込まれた画像は、ビデオカメラ、スチルカメラ、エリアカメラ、ラインスキャンカメラ、ビデオカメラ、単色カメラ、カラーカメラ、および任意の組み合わせ、または同様のものからなる群から選択されたカメラを含み得る。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、カメラ607は、コントローラ604によって少なくとも1つのカメラのレンズの正面で係合されるように適合された光学フィルタのアレイ(図示せず)を含み得る。
【0068】
いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、メモリユニット603を含み得る。メモリユニット603は、永続的または揮発性とすることができる。例えば、メモリユニット603は、フラッシュディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリチップ、CD、DVD、もしくはレーザディスクなどの光学記憶デバイス、テープ、ハードディスク、記憶エリアネットワーク(SAN)、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、もしくは他のものなどの磁気記憶デバイス、フラッシュデバイス、メモリスティック、もしくは同様のものなどの半導体記憶デバイスとすることができる。いくつかの例示的な実施形態では、メモリユニット603は、プロセッサ601を起動して、図7に示されるステップのうちのいずれかと関連付けられた作用を実施するために、プログラムコードを保持し得る。メモリユニット603はまた、カメラ607によって取り込まれた画像、複数の粒子プロファイル、システム600の結果(レポート)、各検査シーケンスの画像分析、異なるタイプの粒子に対する閾値を含む基準プロファイル、基準プロファイルと関連付けられた統計分析、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものを保持するために使用され得る。
【0069】
システム600に詳述されている構成要素は、例えば、プロセッサ601または別のプロセッサによって実行される、相互に関連するコンピュータ命令の1つ以上のセットとして実装され得る。構成要素は、任意のプログラミング言語および任意のコンピューティング環境下でプログラムされた、1つ以上の実行可能ファイル、動的ライブラリ、静的ライブラリ、メソッド、関数、サービス、または同様のものとして配置され得る。
【0070】
ここで、開示された主題のいくつかの例示的な実施形態による、粒子検査のための方法のフローチャート図を示す図7を参照する。
【0071】
ステップ701では、粒子プロファイルが取得される。いくつかの例示的な実施形態では、検査される粒子のタイプと関連付けられた粒子プロファイルは、例えば、メモリ603またはネットワーク606に接続されたストレージなどの、システム600のデータリポジトリから取得され得る。粒子プロファイルは、リポジトリ内に保持された複数の粒子プロファイルのうちの1つであり得、各粒子プロファイルは、異なるタイプの粒子に関連付けられている。いくつかの例示的な実施形態では、粒子のタイプは、サイズ、色、形状、透明度、重量、およびそれらの任意の組み合わせ、または同様のものに関して互いに異なり得る。それゆえに、既知の粒子の各タイプは、本開示のAIA100についてそれを特徴付けるプロファイルを有し得る。
【0072】
いくつかの例示的な実施形態では、複数の粒子プロファイルの各粒子プロファイルは、AIA100セットアップに関連付けられた所定のパラメータを含み得る。パラメータは、カメラ構成、照明および背景の設定、スロットフィーダのスパン、および標準閾値を含み得る。
【0073】
ステップ702では、スロットフィーダが設定される。いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、スロットフィーダ204のスパン211を調整して、現在の粒子プロファイルのパラメータによる粒子サイズの要件を満たす。
【0074】
ステップ703では、背景照明が設定される。いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、現在の粒子プロファイルのパラメータによる、粒子の色、色相、サイズ、および透明度の要件を満たすように、背景照明214のうちの少なくとも1つを設定し得る。照明214が、背景の片側、ならびに両側を同時に照明するために設定され得ることに留意されたい。追加的に、または代替的に、システム600は、照明214に、すべて、粒子検査の画像解像度を改善するために、検査プロセス中に側面照明を交互に行わせるとともに、プロセス中に照明を調光させ得る。
【0075】
ステップ704では、カメラが構成される。いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、現在の粒子プロファイルのパラメータによる、粒子の色、色相、サイズ、形状および透明度の要件を満たすように、少なくとも1つのカメラ207を設定し得る。上記のように、1つよりも多いカメラが同時に使用され得ることに留意されたい。追加的に、または代替的に、システム600は、1つ以上のカメラ207に、すべて、現在の粒子プロファイルに従って、選別プロセス中に画像取り込みを交互に行わせるとともに、画像取り込みプロセスで光学フィルタを係合させ得る。
【0076】
ステップ705では、粒子を注ぐことが可能にされる。いくつかの例示的な実施形態では、粒子は、粒子監視および検査プロセスを開始するために入口漏斗に入ることを可能にされ得る。
【0077】
ステップ706では、画像が取り込まれ、分析される。いくつかの例示的な実施形態では、画像のデジタル表現は、画像分析のために、ビデオフロントエンド207によってプロセッサ601にルーティングされ得る。画像分析は、画像内の各粒子の基準を決定するように構成されており、基準は、粒子のサイズ、色素沈着、形状、色、色相、および形態からなる群から選択される。いくつかの例示的な実施形態では、画像は、各々60秒の記録でリポジトリに保持される。
【0078】
ステップ707では、ヒストグラムが生成される。いくつかの例示的な実施形態では、システム600は、上記に挙げられた各基準に関して、図8、9および10に図示されるなどの、ヒストグラム表現を生成するように適合されている。各ヒストグラムの横軸は、寸法を表し、好ましくは、必須ではないが、ミクロン単位で与えられ、縦軸は、100Kグレーンでスケーリングされた発生率を表すことに留意されたい。各ヒストグラムの各バーは、100Kグレーン当たりのサムネイル画像を表すことを含む。例えば、図8は、ミクロン単位で測定された暗度基準のヒストグラムを示し、図9は、ミクロン単位で測定された黒色のサイズ基準のヒストグラムを示し、図10は、ミクロン単位で測定された粒子サイズ基準のヒストグラムを示す。粒子サイズ、粒子形状、汚染サイズおよび形状、色偏差、粒子の絶対色などの、他のパラメータが監視、検査、およびヒストグラムで表され得ることに留意されたい。
【0079】
任意選択的に、ステップ707では、選別が実行される。いくつかの例示的な実施形態では、選別は、標準閾値を含む所与の粒子プロファイルの所定のパラメータに基づいて実行され得る。閾値は、図8、9、および10の例に図示されるなどの、各基準の所定の合格/不合格の判別レベルを指定する。開示された主題のいくつかの例示的な実施形態では、システム600は、警報または信号を設定するか、選別機構213を起動させて、不適格な粒子を第2の出口212に偏向させるか、もしくは選別に不合格である比較的少数の粒子を除去するか、または選別を中止する、やり方のうちの1つで標準からの任意の逸脱に反応し得る。
【0080】
本発明は、その特定の実施形態に関連して記載されてきたが、多くの代替、修正、および変形が当業者には明らかであることは明確である。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨および広い範囲内にある、そのようなすべての代替、修正、および変形を包含することが意図される。本明細書に言及されているすべての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願が参照により本明細書に組み込まれることが具体的かつ個別に示された場合と同程度まで、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、本出願における参考文献の引用または識別は、そのような参考文献が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈されるべきではない。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10