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特許7570117服装認識を利用する出入り管理方法、装置およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】服装認識を利用する出入り管理方法、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/00 20200101AFI20241011BHJP
【FI】
G07C9/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022175122
(22)【出願日】2022-10-31
(65)【公開番号】P2023155127
(43)【公開日】2023-10-20
【審査請求日】2022-10-31
(31)【優先権主張番号】10-2022-0043138
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523405063
【氏名又は名称】シアスラブ,インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク, ジョン シク
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ゾン ウク
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ジュン ヒョク
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-318314(JP,A)
【文献】特開2020-038456(JP,A)
【文献】特開2020-077421(JP,A)
【文献】特開2000-258581(JP,A)
【文献】特開2017-068597(JP,A)
【文献】特開2008-021050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 9/00 - 9/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業場所に入場する出入者に対するイメージを獲得する段階、
前記イメージおよび予め学習された服装認識モデルを利用して、前記出入者の服装が、前記作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階、および
前記判断の結果を、前記出入者に提供する段階を含み、
前記出入者に対するイメージを獲得する段階は、
背景および前記出入者の全身の前面または後面を含む前記イメージを獲得し、
前記出入者の服装が、前記出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階は、
前記イメージの特徴値を含む特徴マップを生成する段階、
前記出入り服装条件にしたがって、前記特徴マップから、身体部位別特徴値を獲得する段階、および
前記獲得された身体部位別特徴値を利用して、前記出入者の身体部位別服装が、前記出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階を含み、
前記出入者に対するイメージを獲得する段階は、
ディスプレイ装置の画面に表示された身体形状のガイドラインに沿って、前記出入者の全身の前面または後面が配置された前記イメージを獲得し、
前記身体部位別特徴値を獲得する段階は
前記ガイドラインの身体部位の座標値を利用して、前記特徴マップから前記身体部位別特徴値を獲得し、
前記ガイドラインは、
万歳動作を取る身体形状のガイドラインであり、
予め指定された位置に立っている前記出入者の身長に応じて高さが調節されることを特徴とする服装認識を利用する出入り管理方法。
【請求項2】
前記身体部位別特徴値は、
前記ガイドラインと同一の形状のマスクの内部に含まれる特徴値であることを特徴とする請求項1に記載の服装認識を利用する出入り管理方法。
【請求項3】
前記出入者の服装が、前記出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階は、
前記作業場所に対する出入り認証が完了した前記出入者に対する出入者別の前記出入り服装条件情報を受信する段階、および
前記出入者別出入り服装条件情報を利用して、前記出入者の服装が、前記出入者別出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の服装認識を利用する出入り管理方法。
【請求項4】
前記作業場所から退場する前記出入者に対するイメージおよび前記服装認識モデルを利用して、前記退場する出入者の服装が、前記作業場所に対する前記出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の服装認識を利用する出入り管理方法。
【請求項5】
メモリ、
作業場所に入場する出入者に対するイメージを生成するカメラ、
前記イメージが表示されるディスプレイ装置、および
前記メモリ、前記カメラおよび前記ディスプレイ装置と電気的に連結されたプロセッサを含み、
前記プロセッサは
前記イメージおよび予め学習された服装認識モデルを利用して、前記出入者の服装が、前記作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断し、
前記ディスプレイ装置は、
万歳動作を取る身体形状のガイドラインおよび前記判断の結果を表示し、
前記カメラは、
前記ガイドラインに沿って、前記出入者の全身の前面または後面が配置される前記イメージを生成し、
前記ガイドラインは、
予め指定された位置に立っている前記出入者の身長に応じて高さが調節されることを特徴とする服装認識を利用する出入り管理装置。
【請求項6】
第1偏光フィルタが配置され、前記出入者に向かって光を照射する照明をさらに含み、
前記カメラは、
前記第1偏光フィルタと同一の偏光方向の光をフィルタリングする第2偏光フィルタを含むことを特徴とする請求項5に記載の服装認識を利用する出入り管理装置。
【請求項7】
作業場所に入場する出入者に対する第1イメージを生成する第1カメラ、
前記作業場所から退場する前記出入者に対する第2イメージを生成する第2カメラ、
前記第1イメージが表示される第1ディスプレイ装置、
前記第2イメージが表示される第2ディスプレイ装置、
前記第1および第2イメージと予め学習された服装認識モデルを利用して、前記出入者の服装が、前記作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する出入り管理装置、
前記入場する出入者の服装が前記出入り服装条件を満足する場合にオープンされる第1出入口、および
前記出入者が退場する場合、オープンされる第2出入口を含み、
前記第2出入口は、
前記退場する出入者の服装が前記出入り服装条件を満足するか否かにかかわらず、前記退場する出入者の服装が前記出入り服装条件を満足するか否かに対する判断が完了した場合にオープンされることを特徴とする服装認識を利用する出入り管理システム。
【請求項8】
前記第1および第2出入口は、
予め設定された間隔だけ離隔して互いに対向するように配置され、
前記第1出入口は、
前記第2出入口が閉まった状態でオープンされ、
前記第2出入口は、
前記第1出入口が閉まった状態でオープンされることを特徴とする請求項7に記載の服装認識を利用する出入り管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は服装認識を利用する出入り管理方法、装置およびシステムに係り、より詳しくは、服装検査を通じて、適切な服装を着用した出入り者のみを作業場所に入場させるとともに人工知能を利用して高正確度の服装検査を遂行できる、服装認識を利用する出入り管理方法、装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な出入り統制システムは、RFIDタグ、ビーコンのような近距離無線通信または生体情報を利用して出入者を識別して出入りの可否を判断する。
そして、最近では出入者の出入権限の有無を確認する段階から一歩進み、出入者の着用服装の検査に対するニーズが高まっている。食品工場や製薬工場または半導体工場などの場合、外部異物などによって最終製品不良率が高くなり得、建設現場の場合、服装が不良な場合、安全事故の危険が高くなるため、前述された作業現場では、規定された服装を着用しないと出入りができない。
しかし、従来は主に管理者の肉眼によって服装検査がなされるか、作業者の自律によって服装検査がなされたため、服装検査の正確さに限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が目的とするところは、服装検査を通じて、適切な服装を着用した出入り者のみを作業場所に入場させる出入り管理方法、装置およびシステムを提供することである。
また、人工知能を利用して高正確度の服装検査を遂行できる出入り管理方法、装置およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記の目的を達成するための本発明によると、作業場所に入場する出入者に対するイメージを獲得する段階、前記イメージおよび予め学習された服装認識モデルを利用して、前記出入者の服装が、前記作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する段階、および前記判断結果を、前記出入者に提供する段階を含む服装認識を利用する出入り管理方法が提供される。
また前記の目的を達成するための本発明の他の実施例によると、メモリ、作業場所に入場する出入者に対するイメージを生成するカメラ、前記イメージが表示されるディスプレイ装置、および前記メモリ、前記カメラおよび前記ディスプレイ装置と電気的に連結されたプロセッサを含み、前記プロセッサは前記イメージおよび予め学習された服装認識モデルを利用して、前記出入者の服装が、前記作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する服装認識を利用する出入り管理装置が提供される。
【0005】
前記の目的を達成するための本発明のさらに他の実施例によると、作業場所に入場する出入者に対する第1イメージを生成する第1カメラ、前記作業場所から退場する前記出入者に対する第2イメージを生成する第2カメラ、前記第1イメージが表示される第1ディスプレイ装置、前記第2イメージが表示される第2ディスプレイ装置、前記第1および第2イメージと予め学習された服装認識モデルを利用して、前記出入者の服装が、前記作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する出入り管理装置;前記入場する出入者の服装が前記出入り服装条件を満足する場合にオープンされる第1出入口、および前記退場する出入者の服装が前記出入り服装条件を満足する場合にオープンされる第2出入口を含む服装認識を利用する出入り管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、出入者に対するイメージと人工知能基盤の服装認識モデルを利用して出入者の服装を検査することによって、服装検査の正確度が高くなり得る。
また、本発明の一実施例によると、出入者の服装検査を通じて出入者を管理することによって、服装規定の違反によって発生できる製品不良や事故が予防され得る。
本発明によると、出入者が作業場所から退場する時に服装検査を遂行することによって、出入者の勤務中に発生する服装の毀損による製品不良が事前に探知され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例に係る服装認識を利用する出入り管理システムを説明するための図面である。
図2】本発明の他の実施例に係る服装認識を利用する出入り管理システムを説明するための図面である。
図3】本発明の一実施例に係る服装認識を利用する出入り管理装置を説明するための図面である。
図4】本発明の一実施例に係るディスプレイ装置に表示されるイメージを示す図面である。
図5】本発明の一実施例に係る服装認識を利用する出入り管理方法を説明するための図面である。
図6】本発明の一実施例に係る服装検査方法を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。各図面の説明において、類似する参照符号は類似する構成要素に対して使った。
以下、本発明に係る実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明の服装認識を利用する出入り管理システムを説明するための図面である。
図1に示す通り、本発明の出入り管理システムはカメラ110、ディスプレイ装置120および出入り管理装置130を含む。そして実施例にしたがって、スピーカー140、警光灯150、照明160、出入り認証装置170等をさらに含むことができる。
カメラ110は作業場所に入場する出入者に対するイメージを生成する。カメラ110は出入者の前面または後面を含むイメージを生成することができ、出入者の特定身体部位または全身を含むイメージを生成することができる。カメラ110は作業現場に設置されたCCTVであるかまたは別途に設置されたカメラであり得る。
ディスプレイ装置120はカメラで生成されたイメージを表示する。ディスプレイ装置120には身体形状のガイドラインが表示され得、出入者が予め指定された位置に立って、画面に表示されたガイドラインの内部に出入者の前面または後面が含まれるように位置を調整した後、出入者に対するイメージが生成され得る。
【0010】
出入り管理装置130は出入者に対するイメージと予め学習された服装認識モデルを利用して、出入者の服装を検査する。ここで、服装は、身体に着用される衣類や装身具だけでなく、人が運搬または運送可能な道具や装具も含まれる.服装認識モデルは人工知能基盤の認識モデルであり、出入り管理装置130は出入者の服装が作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断することによって、出入者の服装を検査する。出入り服装条件は作業場所別に設定されるか、身体部位別服装別に設定され得る。または出入者別に設定され得る。
出入者の服装検査結果、すなわち出入り服装条件を満足するか否かに対する判断結果はディスプレイ装置120に表示され、出入者に提供される。出入者の服装検査結果は合格または不合格の形態で表示され得、身体部位別に出入り服装条件が設定されている場合、身体部位別服装検査結果がディスプレイ装置120に表示され得る。服装検査結果はディスプレイ装置120だけでなく、スピーカー140と警光灯150を通じても出入者に提供され得る。出入者は服装検査結果を確認した後、間違っている服装を直すことができる。出入り管理装置130の服装検査方法は図5および図6で詳しく後述される。
【0011】
照明160は一定の照度が維持された状態で出入者に対するイメージが獲得され得るように、出入者に向かって光を照射する。
出入り認証装置170は出入者の出入権限を確認する。出入り認証装置170は、RFIDやブルートゥース(登録商標)ビーコンを利用する近距離無線通信方式で出入権限を確認するか、音声認識、顔認識、虹彩認識、指紋認識、静脈認識などのような生体認証方式で出入権限を確認することができる。
出入権限が確認された出入者の服装検査結果が合格の場合、出入者は作業場所に入場することができる。
本発明によると、出入者に対するイメージと人工知能基盤の服装認識モデルを利用して出入者の服装を検査することによって、服装検査の正確度が高くなり得る。また、本発明によると、出入者の服装検査を通じて出入者を管理することによって、服装規定の違反によって発生できる製品不良や事故が予防され得る。
【0012】
図2は、本発明の他の実施例に係る服装認識を利用する出入り管理システムを説明するための図面である。
図2の実施例は、出入者が作業場所に入場する時に服装を検査するだけでなく、作業場所から退場する時も服装を検査する。出入者が入場する時に服装検査に合格したとしても退場する時に服装検査に不合格したのであれば、出入者の作業中に出入者の服装が毀損された可能性が高く、これによって作業場所で生産された製品に不良が発生する可能性がある。
図2の実施例にしたがって、出入者が退場する時に服装検査が遂行される場合、出入者の服装の毀損による製品不良が予め把握され得る。
図2を参照すると、本発明の一実施例に係る出入り管理システムは第1および第2カメラ211、212、第1および第2ディスプレイ装置221、222、出入り管理装置230、第1および第2出入口241、242を含む。
【0013】
第1カメラ211は作業場所に入場する出入者に対する第1イメージを生成し、第2カメラ212は作業場所から退場する出入者に対する第2イメージを生成する。
第1ディスプレイ装置221はガイドラインと共に第1イメージを表示し、第2ディスプレイ装置222はガイドラインと共に第2イメージを表示する。
出入り管理装置230は第1および第2イメージと予め学習された服装認識モデルを利用して、出入者の服装が、作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する。
出入り管理装置230は出入者が作業場所に入場する場合には第1イメージと服装認識モデルを利用して服装検査を遂行し、出入者が作業場所から退場する場合には第2イメージと服装認識モデルを利用して服装検査を遂行する。服装検査結果は第1および第2ディスプレイ装置221、222に表示され、出入り管理装置230は服装検査結果にしたがって第1および第2出入口241、242の動作を制御する。
【0014】
第1および第2出入口241、242は予め設定された間隔だけ離隔して互いに対向するように配置される。そして第1出入口241は作業場所に入場する出入者の服装が出入り服装条件を満足する場合、すなわち服装検査結果が合格である場合にオープンされる。第2出入口242は出入者が退場する場合にオープンされ、一実施例として作業場所から退場する出入者の服装が出入り服装条件を満足する場合、すなわち服装検査結果が合格である場合にオープンされ得る。
ただし、出入者が退場する場合に服装検査を遂行する目的は出入者の服装の毀損による製品不良を予め把握するためのものであって、服装検査に不合格した出入者の退場を許可しないためのものでなくてもよい。このような場合、第2出入口242は、退場する出入者の服装が出入り服装条件を満足する場合とは無関係に、出入り服装条件を満足するか否かに対する判断が完了するとオープンされ得る。そして退場する出入者の服装が出入り服装条件を満足しない場合、出入り服装検査結果は管理者に通知され得る。
【0015】
一方、互いに異なる出入者が入場と退場を同時にする状況で服装検査がすべて合格して第1および第2出入口241、242が同時にオープンされる場合、さらに他の出入者が服装検査なしに作業場所から退場する状況を防止するために、第1および第2出入口241、242は、同時にオープンにされずに交互にオープンされ得る。すなわち、第1出入口241は第2出入口242が閉まった状態でオープンされ、第2出入口242は、第1出入口241が閉まった状態でオープンされ得る。
本発明によると、出入者が作業場所から退場する時に服装検査を遂行することによって、出入者の勤務中に発生する服装の毀損による製品不良が事前に探知され得る。
【0016】
図3は本発明の一実施例に係る服装認識を利用する出入り管理装置を説明するための図面であり、図4は本発明の一実施例に係るディスプレイ装置の画面を示す図面である。
図3に示す通り、本発明の出入り管理装置はメモリ310、カメラ320、ディスプレイ装置330およびプロセッサ340を含み、キオスクの形態であり得る。
カメラ320は作業場所に入場する出入者に対するイメージを生成し、ディスプレイ装置330には出入者に対するイメージが表示される。図4に示す通り、出入者に対するイメージはガイドライン410と共にディスプレイ装置330に表示され得、服装検査結果420もディスプレイ装置330に表示され得る。
ガイドライン410は身体形状であり得、一例として手に着用された手袋のような服装が容易に確認され得るように、万歳動作を取る身体形状であり得る。出入者が予め指定された位置に立って、ガイドライン410の身体形状に従うポーズを取ると、カメラ320は背景およびガイドライン410に沿って出入者の全身の前面または後面が配置された、出入者に対するイメージを生成することができる。
【0017】
この時、ガイドライン410は予め指定された位置に立っている出入者の身長に応じて高さが調節され得る。予め設定された初期高さのガイドライン410より出入者の身長が小さい場合にはガイドラインの高さが減少し、初期高さのガイドライン410より出入者の身長が大きい場合にはガイドラインの高さが増加する。出入者の身長に応じてガイドライン410の高さが調節された後、服装検査が完了した場合に、ガイドラインの高さは初期値に戻る。作業場所に入場する出入者は制限的であるので、ガイドラインの初期高さは作業場所に入場する出入者達の身長に応じて決定され得る。一例として、出入者の身長の中で、最も多い身長が含まれた身長範囲に対応する高さが、初期高さとして設定され得、これを通じてガイドラインの高さ調節動作が最小化され得る。
【0018】
プロセッサ340はメモリ310、カメラ320およびディスプレイ装置330と電気的に連結され、出入者に対するイメージおよび予め学習された服装認識モデルを利用して、出入者の服装が、作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断する。
また、プロセッサ340は出入者の身長に応じてガイドライン410の高さを調節することができる。プロセッサ340はカメラによって撮影される出入者のイメージから出入者の身長を測定し、測定された身長に応じてガイドラインの下半身の長さと上体の長さを調節することによって、ガイドライン410の高さを調節することができる。プロセッサは出入者のイメージから出入者の顔を検出した後、予め指定された位置と顔の最上端の間の長さを通じて出入者の身長を推定することができる。
【0019】
本発明の出入り管理装置は、第1偏光フィルタ361が配置され、出入者に向かって光を照射する照明350をさらに含むことができる。第1偏光フィルタ361は照明の光が出力される照明350の前の部分に配置され得、照明の光は第1偏光フィルタ361を通過して出入者に照射される。
そして、カメラ320は第1偏光フィルタ361と同一の偏光方向の光をフィルタリングする第2偏光フィルタ362を含むことができる。第2偏光フィルタ362は反射した光が入力されるカメラ320の前の部分に配置され得、出入者および出入者周辺の客体から反射した光は第2偏光フィルタを通過してカメラ320に入力される。
第2偏光フィルタ362を通過してカメラ320に入力される光のうち、第1偏光フィルタ361を通過した光の強さが最も強いので、カメラ320に入力される多くの光の中で主に第1偏光フィルタ361を通過した光によってイメージが生成され得、周辺の他の光源による強い全反射、逆光などにより出入者に対するイメージの識別力が減少する問題が解決され得る。
【0020】
図5は、本発明の一実施例に係る服装認識を利用する出入り管理方法を説明するための図面である。
本発明の出入り管理方法はメモリおよびプロセッサを含むコンピューティング装置で遂行され得、一例としてこのようなコンピューティング装置に出入り管理装置が含まれ得る。
本発明のコンピューティング装置は、作業場所に入場する出入者に対するイメージを獲得(S510)する。出入者に対するイメージは背景および出入者の全身の前面または後面を含むイメージであるか、予め設定された身体部位を含むイメージであり得る。
本発明のコンピューティング装置は出入者に対するイメージおよび予め学習された服装認識モデルを利用して、出入者の服装が、作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断(S520)する。
【0021】
服装認識モデルは多様な学習モデルを通じて生成され得、一実施例として、CNN基盤の人工ニューラルネットワークモデルであり得る。服装認識モデルの学習のための訓練データは、多様な服装が着用された出入者の訓練用イメージと訓練用イメージに対するラベルを含むことができ、ラベルは出入者の身体部位別服装に対する合格および不合格を示す。そして服装認識モデルは作業場所別に互いに異なる訓練データを通じて学習されたモデルであり得る。
コンピューティング装置は段階S520の判断結果を出入者に提供(S530)し、判断結果はディスプレイ装置、スピーカー、警光灯など多様な形態で出入者に提供され得る。
一方、前述の通り、出入者が作業場所から退場する場合にも服装検査が実施され得、コンピューティング装置は作業場所から退場する出入者に対するイメージおよび服装認識モデルを利用して、退場する出入者の服装が、作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断することができる。
【0022】
図6は、本発明の服装検査方法を説明するための図面である。
図6に示す通り、コンピューティング装置は出入者の服装が、前記出入り服装条件を満足するか否かを判断するために、出入者に対するイメージの特徴値を含む特徴マップを生成(S610)する。特徴マップは前述したCNN基盤の服装認識モデルから生成され得、服装認識モデルは出入者に対するイメージと同一のサイズの特徴マップを生成することができる。
そして、コンピューティング装置は出入り服装条件にしたがって、特徴マップから、身体部位別特徴値を獲得(S620)する。出入り服装条件は身体部位別服装条件を含むことができる。例えば、頭、手、上体、下半身および足のうち少なくとも一つの身体部位に対する服装条件を含むことができ、頭、手および足に対する出入り服装条件が設定された場合、コンピューティング装置は特徴マップから頭、手および足に対する特徴値を獲得することができる。
【0023】
前述の通り、出入者に対するイメージは、ディスプレイ装置の画面に表示された身体形状のガイドラインに沿って、出入者の全身の前面または後面が配置されるイメージであり得、したがって出入者の身体部位の位置はガイドラインの身体部位の位置に対応する。
このため、コンピューティング装置はガイドラインの身体部位の座標値を利用して、特徴マップから身体部位別特徴値を獲得することができる。
例えば、頭、手および足に対する出入り服装条件が設定された場合、コンピューティング装置はガイドラインの頭、手および足の座標値に対応する特徴マップの特徴値を獲得することができる。
撮影環境により、出入者の全身のうち一部がガイドラインを外れた形態で出入者に対するイメージが生成されるか、出入者に対するイメージの背景領域にさらに他の出入者が含まれ得るが、本発明の一実施例はガイドラインの身体部位の座標値を利用することによって、特徴マップの特徴値の中でガイドラインの内部に位置する特徴値が獲得され得る。したがって、背景領域に含まれたノイズによる偽陽性(false positive)である、服装検査結果のエラーが防止され得る。
【0024】
実施例にしたがって、コンピューティング装置は特徴マップにガイドラインと同一の形状のマスクを特徴マップにオーバーラップして、マスクの内部に含まれる身体部位別特徴値を獲得することができる。
コンピューティング装置は段階S620で獲得された特徴値を利用して、出入者の身体部位別服装が、出入り服装条件を満足するか否かを判断(S630)する。
一方、前述の出入り服装条件は作業場所別に設定されるだけでなく、出入者別に設定され得る。すなわち、同一の作業場所で勤務するとしても、出入者の業務により出入者別に互いに異なる出入り服装条件が設定され得る。このような勤務環境で、コンピューティング装置は作業場所に対する出入り認証が完了した出入者に対する出入者別出入り服装条件情報を受信し、出入者別出入り服装条件情報を利用して、出入者の服装が、作業場所に対する出入り服装条件を満足するか否かを判断するだけでなく、出入者別出入り服装条件を満足するか否かを判断することができる。
出入者別出入り服装条件情報は出入者の出入り認証および個人情報を管理するサーバーから提供され得、サーバーは出入者の出入り認証が完了した場合、出入者別出入り服装条件情報をコンピューティング装置に伝送することができる。
【0025】
前述のデータ収集方法に関する技術的内容は、多様なコンピュータ手段を通じて遂行され得るプログラム命令の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能媒体はプログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は実施例のために特別に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア当業者に公知になっている使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能記録媒体の例にはハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、およびロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存し遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例にはコンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。ハードウェア装置は実施例の動作を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され得、その逆も同様である。
【0026】
以上のように、本発明では具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例および図面によって説明したが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正および変形が可能である。したがって、本発明の思想は説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等または等価的変形がある全てのものは本発明の思想の範疇に属すると言える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6