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特許7570198制御装置、携帯機器、プログラム、承認システム、制御方法及び承認方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】制御装置、携帯機器、プログラム、承認システム、制御方法及び承認方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20241011BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20241011BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/32
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020150143
(22)【出願日】2020-09-07
(65)【公開番号】P2022044496
(43)【公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-08-14
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川岸 智也
(72)【発明者】
【氏名】小川 華乃子
(72)【発明者】
【氏名】岩木 愛裕
(72)【発明者】
【氏名】石野 真透
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 孝介
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-204494(JP,A)
【文献】特表2019-523581(JP,A)
【文献】特開2004-164040(JP,A)
【文献】特開2018-010625(JP,A)
【文献】特開2017-010550(JP,A)
【文献】特開2017-201441(JP,A)
【文献】特開2007-066330(JP,A)
【文献】特開2008-033144(JP,A)
【文献】特開2002-143130(JP,A)
【文献】特開2016-207043(JP,A)
【文献】特開2019-062377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯機器を制御する制御装置であって、
第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証部と、
前記携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付部と、
前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記指示を入力した指示者を認証する第2認証部と、
前記第1認証部が前記所持者を認証し、且つ、前記第2認証部が前記指示者を認証した場合に、前記指示受付部が受け付けた前記指示に応じた処理を実行する指示実行部と、
前記携帯機器で検出された音声の内容を解析して、前記携帯機器で検出された音声に関する異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部が前記携帯機器で検出された音声に関する異常を検出した場合、前記携帯機器で検出された音声に関する異常が検出されたことを前記所持者に通知するメッセージの音声を合成する音声合成部と、

前記携帯機器は、前記所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であり、
前記第1生体認証方式は、耳音響認証方式であり、
前記第2生体認証方式は、声紋認証方式であり、
前記指示は、決済の承認に関する指示であり、
前記第1認証部が前記所持者を認証する処理、前記指示受付部が前記指示の入力を受け付ける処理、前記第2認証部が前記指示者を認証する処理は、決済に関する承認を取得するための決済承認処理の一部として実行され、
前記第1認証部は、前記決済承認処理が開始された場合、前記決済承認処理が実行されている期間中、前記第1生体認証方式による認証処理を継続的に実行し、
前記第1認証部が前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記指示実行部は、前記指示に応じた処理の実行を中断又は中止し、
前記決済承認処理の一部として、前記携帯機器は、決済手段を前記所持者に提示するための音声、又は、前記決済手段を前記所持者に問い合わせるための音声を出力し、前記指示は、前記決済手段に関する指示を含み、
前記携帯機器が前記所持者の頭部から取り外されたことが検出された場合、前記指示実行部は、前記第1生体認証方式による認証結果をリセットする、
御装置。
【請求項2】
前記指示の内容を判別する指示判別部をさらに備える、
請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記指示受付部は、音声による前記入力を受け付け、
前記指示判別部は、前記指示受付部が受け付けた前記指示に関する前記音声を解析し、前記指示の内容を判別する、
請求項に記載の制御装置。
【請求項4】
他の情報処理装置から、前記指示者に対して行動又は判断を要求する処理を前記携帯機器に実行させるための要求信号を受信する要求受信部と、
前記行動又は前記判断を要求する前記処理を実行する要求実行部と、
をさらに備え、
前記指示受付部は、前記要求実行部が前記行動又は前記判断を要求する前記処理を実行した場合に、前記行動又は前記判断に関する前記指示の入力を受け付ける、
請求項1から請求項までの何れか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記指示に応じた前記処理は、(i)前記指示者に対して、前記指示者が購入した商品又はサービスに関する決済を承認することを要求するための処理、又は、(ii)前記指示者に対して、前記決済を承認するか否かを判断することを要求するための処理である、
請求項に記載の制御装置。
【請求項6】
携帯機器を制御する制御装置であって、
第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証部と、
前記携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付部と、
前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記指示を入力した指示者を認証する第2認証部と、
前記第1認証部が前記所持者を認証し、且つ、前記第2認証部が前記指示者を認証した場合に、前記指示受付部が受け付けた前記指示に応じた処理を実行する指示実行部と、
を備え、
前記携帯機器は、前記所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であり、
前記第1生体認証方式は、耳音響認証方式であり、
前記第2生体認証方式は、声紋認証方式であり、
前記指示は、決済の承認に関する指示であり、
前記第1認証部が前記所持者を認証する処理、前記指示受付部が前記指示の入力を受け付ける処理、前記第2認証部が前記指示者を認証する処理は、決済に関する承認を取得するための決済承認処理の一部として実行され、
前記第1認証部は、前記決済承認処理が開始された場合、前記決済承認処理が実行されている期間中、前記第1生体認証方式による認証処理を継続的に実行し、
前記第1認証部が前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記指示実行部は、前記指示に応じた処理の実行を中断又は中止し、
前記決済承認処理の一部として、前記携帯機器は、決済手段を前記所持者に提示するための音声、又は、前記決済手段を前記所持者に問い合わせるための音声を出力し、前記指示は、前記決済手段に関する指示を含み、
前記携帯機器が前記所持者の頭部から取り外されたことが検出された場合、前記指示実行部は、前記第1生体認証方式による認証結果をリセットし、
前記第2認証部は、前記携帯機器で検出された音声の特徴データと、予め登録された声紋認証データとを比較して、両者が一致するか否かを判定することにより、前記指示者を認証し、
前記予め登録された声紋認証データは、正当な複数の権限者の声紋認証データを含む、
御装置。
【請求項7】
携帯機器を制御する制御装置であって、
第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証部と、
前記携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付部と、
前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記指示を入力した指示者を認証する第2認証部と、
前記第1認証部が前記所持者を認証し、且つ、前記第2認証部が前記指示者を認証した場合に、前記指示受付部が受け付けた前記指示に応じた処理を実行する指示実行部と、
を備え、
前記携帯機器は、前記所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であり、
前記第1生体認証方式は、耳音響認証方式であり、
前記第2生体認証方式は、声紋認証方式であり、
前記指示は、決済の承認に関する指示であり、
前記第1認証部が前記所持者を認証する処理、前記指示受付部が前記指示の入力を受け付ける処理、前記第2認証部が前記指示者を認証する処理は、決済に関する承認を取得するための決済承認処理の一部として実行され、
前記第1認証部は、前記決済承認処理が開始された場合、前記決済承認処理が実行されている期間中、前記第1生体認証方式による認証処理を継続的に実行し、
前記第1認証部が前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記指示実行部は、前記指示に応じた処理の実行を中断又は中止し、
前記決済承認処理の一部として、前記携帯機器は、決済手段を前記所持者に提示するための音声、又は、前記決済手段を前記所持者に問い合わせるための音声を出力し、前記指示は、前記決済手段に関する指示を含み、
前記携帯機器が前記所持者の頭部から取り外されたことが検出された場合、前記指示実行部は、前記第1生体認証方式による認証結果をリセットし、
前記第1認証部が前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記指示実行部は、予め定められた条件が成立するまで、前記指示に応じた処理の実行を中断又は中止し、
前記予め定められた条件は、(i)前記第1認証部が前記第1生体認証方式による前記所持者の認証に失敗した後、前記第1認証部が前記所持者の認証に成功した回数が予め定められた値以上になるという条件、及び、(ii)前記第1認証部が前記指示者の認証に失敗した後、予め定められた時間が経過したという条件の少なくとも一方を含む、
御装置。
【請求項8】
請求項1から請求項までの何れか一項に記載の制御装置と、
前記第1生体認証方式に利用される第1生体情報を取得する第1生体情報取得部と、
前記第2生体認証方式に利用される第2生体情報を取得する第2生体情報取得部と、
を備える、携帯機器。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1から請求項までの何れか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
携帯機器を用いて決済を承認する承認システムであって、
第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証部と、
前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記決済の承認に関する指示を前記携帯機器に入力した指示者を認証する第2認証部と、
前記第1認証部が前記所持者を認証し、且つ、前記第2認証部が前記指示者を認証した場合に、前記指示者が前記携帯機器に入力した前記指示に基づいて、前記決済が承認されたか否かを決定する決定部と、
前記携帯機器で検出された音声の内容を解析して、前記携帯機器で検出された音声に関する異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部が前記携帯機器で検出された音声に関する異常を検出した場合、前記携帯機器で検出された音声に関する異常が検出されたことを前記所持者に通知するメッセージの音声を合成する音声合成部と、
を有し、
前記携帯機器は、前記所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であり、
前記第1生体認証方式は、耳音響認証方式であり、
前記第2生体認証方式は、声紋認証方式であり、
前記第1認証部が前記所持者を認証する処理、前記第2認証部が前記指示者を認証する処理、及び前記決定部が前記決済が承認されたか否かを決定する処理は、前記決済に関する承認を取得するための決済承認処理の一部として実行され、
前記第1認証部は、前記決済承認処理が開始された場合、前記決済承認処理が実行されている期間中、前記第1生体認証方式による認証処理を継続的に実行し、
前記第1認証部が前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記決定部は、前記決済が承認されたか否かを決定する処理の実行を中断又は中止し、
前記決済承認処理の一部として、前記携帯機器は、決済手段を前記所持者に提示するための音声、又は、前記決済手段を前記所持者に問い合わせるための音声を出力し、前記指示は、前記決済手段に関する指示を含み、
前記携帯機器が前記所持者の頭部から取り外されたことが検出された場合、前記第1生体認証方式による認証結果がリセットされる、
承認システム。
【請求項11】
携帯機器を制御するための制御方法であって、
第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証段階と、
前記携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付段階と、
前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記指示を入力した指示者を認証する第2認証段階と、
前記第1認証段階において前記所持者が認証され、且つ、前記第2認証段階において前記指示者が認証された場合に、前記指示受付段階において受け付けられた前記指示に応じた処理を実行する指示実行段階と、
前記携帯機器で検出された音声の内容を解析して、前記携帯機器で検出された音声に関する異常を検出する異常検出段階と、
前記異常検出段階において前記携帯機器で検出された音声に関する異常が検出された場合、前記携帯機器で検出された音声に関する異常が検出されたことを前記所持者に通知するメッセージの音声を合成する音声合成段階と、
を有し、
前記携帯機器は、前記所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であり、
前記第1生体認証方式は、耳音響認証方式であり、
前記第2生体認証方式は、声紋認証方式であり、
前記指示は、決済の承認に関する指示であり、
前記第1認証段階、前記指示受付段階、及び前記第2認証段階は、決済に関する承認を取得するための決済承認処理の一部として実行され、
前記決済承認処理が開始された場合、前記決済承認処理が実行されている期間中、前記第1認証段階において前記第1生体認証方式による認証処理が継続的に実行され、
前記第1認証段階において前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記指示実行段階における前記指示に応じた処理の実行は中断又は中止され、
前記制御方法は、
前記決済承認処理の一部として、前記携帯機器は、決済手段を前記所持者に提示するための音声、又は、前記決済手段を前記所持者に問い合わせるための音声を出力する段階と、
前記携帯機器が前記所持者の頭部から取り外されたことが検出された場合、前記第1生体認証方式による認証結果をリセットする段階と、
をさらに有し、
前記指示は、前記決済手段に関する指示を含む、
制御方法。
【請求項12】
携帯機器を用いた決済の承認方法であって、
第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証段階と、
前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記決済の承認に関する指示を前記携帯機器に入力した指示者を認証する第2認証段階と、
前記第1認証段階において前記所持者が認証され、且つ、前記第2認証段階において前記指示者が認証された場合に、前記指示者が前記携帯機器に入力した前記指示に基づいて、前記決済が承認されたか否かを決定する決定段階と、
前記携帯機器で検出された音声の内容を解析して、前記携帯機器で検出された音声に関する異常を検出する異常検出段階と、
前記異常検出段階において前記携帯機器で検出された音声に関する異常が検出された場合、前記携帯機器で検出された音声に関する異常が検出されたことを前記所持者に通知するメッセージの音声を合成する音声合成段階と、
を有し、
前記携帯機器は、前記所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であり、
前記第1生体認証方式は、耳音響認証方式であり、
前記第2生体認証方式は、声紋認証方式であり、
前記第1認証段階、前記第2認証段階、及び前記決定段階は、前記決済に関する承認を取得するための決済承認処理の一部として実行され、
前記決済承認処理が開始された場合、前記決済承認処理が実行されている期間中、前記第1認証段階において前記第1生体認証方式による認証処理が継続的に実行され、
前記第1認証段階において前記第1生体認証方式による前記指示者の認証に失敗した場合、前記決定段階における前記決済が承認されたか否かを決定する処理の実行は中断又は中止され、
前記承認方法は、
前記決済承認処理の一部として、前記携帯機器は、決済手段を前記所持者に提示するための音声、又は、前記決済手段を前記所持者に問い合わせるための音声を出力する段階と、
前記携帯機器が前記所持者の頭部から取り外されたことが検出された場合、前記第1生体認証方式による認証結果をリセットする段階と、
をさらに有し、
前記指示は、前記決済手段に関する指示を含む、
承認方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、携帯機器、プログラム、承認システム、制御方法及び承認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生体情報を利用した認証技術(生体認証技術と称される場合がある。)が開発されている。例えば、特許文献1には、耳の音響特性を用いた個人認証機能を備えたコンピュータシステムが開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2005-032056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
モバイル端末の性能が向上するにつれて、モバイル端末にも生体認証機能が搭載されるようになってきた。しかしながら、モバイル端末を介して利用することのできるサービスが増加するにつれて、セキュリティレベルの更なる向上が期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、制御装置が提供される。上記の制御装置は、例えば、携帯機器を制御する。上記の制御装置は、例えば、第1生体認証方式により、携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証部を備える。上記の制御装置は、例えば、携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付部を備える。上記の制御装置は、例えば、第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、指示を入力した指示者を認証する第2認証部を備える。上記の制御装置は、例えば、第1認証部が所持者を認証し、且つ、第2認証部が指示者を認証した場合に、指示受付部が受け付けた指示に応じた処理を実行する指示実行部を備える。
【0005】
上記の制御装置において、第1生体認証方式は、耳音響認証方式、顔認証方式、静脈認証方式、虹彩認証方式、指紋認証方式、及び、声紋認証方式からなる群から選択される少なくとも1つの認証方式であってよい。上記の制御装置において、第2生体認証方式は、耳音響認証方式、顔認証方式、静脈認証方式、虹彩認証方式、指紋認証方式、及び、声紋認証方式からなる群から選択される少なくとも1つの認証方式であってよい。
【0006】
上記の制御装置において、携帯機器は、所持者の頭部に装着可能なウエアラブル端末であってよい。上記の制御装置において、第1生体認証方式は、耳音響認証方式であってよい。上記の制御装置において、第2生体認証方式は、声紋認証方式であってよい。
【0007】
上記の制御装置は、指示の内容を判別する指示判別部を備えてよい。上記の制御装置において、指示受付部は、音声による入力を受け付けてよい。指示判別部は、指示受付部が受け付けた指示に関する音声を解析し、指示の内容を判別してよい。
【0008】
上記の制御装置は、他の情報処理装置から、指示者に対して行動又は判断を要求する処理を携帯機器に実行させるための要求信号を受信する要求受信部を備えてよい。上記の制御装置は、行動又は判断を要求する処理を実行する要求実行部を備えてよい。上記の制御装置において、指示受付部は、要求実行部が行動又は判断を要求する処理を実行した場合に、行動又は判断に関する指示の入力を受け付けてよい。上記の制御装置において、上記の指示に応じた処理は、指示者に対して、指示者が購入した商品又はサービスに関する決済を承認することを要求するための処理であってよい。上記の制御装置において、上記の指示に応じた処理は、指示者に対して、決済を承認するか否かを判断することを要求するための処理であってよい。
【0009】
本発明の第2の態様においては、携帯機器が提供される。上記の携帯機器は、例えば、上記の第1の態様に係る制御装置を備える。上記の携帯機器は、例えば、第1生体認証方式に利用される第1生体情報を取得する第1生体情報取得部を備える。上記の携帯機器は、例えば、第2生体認証方式に利用される第2生体情報を取得する第2生体情報取得部を備える。
【0010】
本発明の第3の態様においては、承認システムが提供される。上記の承認システムは、例えば、携帯機器を用いて決済を承認する。上記の承認システムは、例えば、第1生体認証方式により、携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証部を有する。上記の承認システムは、例えば、第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、決済の承認に関する指示を携帯機器に入力した指示者を認証する第2認証部を有する。上記の承認システムは、例えば、第1認証部が所持者を認証し、且つ、第2認証部が指示者を認証した場合に、指示者が携帯機器に入力した指示に基づいて、決済が承認されたか否かを決定する決定部を有する。
【0011】
本発明の第4の態様においては、制御方法が提供される。上記の制御方法は、例えば、携帯機器を制御するための方法である。上記の制御方法は、例えば、第1生体認証方式により、携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証段階を有する。上記の制御方法は、例えば、携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付段階を有する。上記の制御方法は、例えば、第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、指示を入力した指示者を認証する第2認証段階を有する。上記の制御方法は、例えば、第1認証段階において所持者が認証され、且つ、第2認証段階において指示者が認証された場合に、指示受付段階において受け付けられた指示に応じた処理を実行する指示実行段階を有する。
【0012】
本発明の第5の態様においては、承認方法が提供される。上記の承認方法は、例えば、携帯機器を用いて決済を承認する方法である。上記の承認方法は、例えば、第1生体認証方式により、携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証段階を有する。上記の承認方法は、例えば、第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、決済の承認に関する指示を携帯機器に入力した指示者を認証する第2認証段階を有する。上記の承認方法は、例えば、第1認証段階において所持者が認証され、且つ、第2認証段階において指示者が認証された場合に、指示者が携帯機器に入力した指示に基づいて、決済が承認されたか否かを決定する決定段階を有する。
【0013】
本発明の第6の態様においては、プログラムが提供される。上記のプログラムは、コンピュータを、上記の第1の実施形態に係る制御装置として機能させるためのプログラムであってよい。上記のプログラムは、コンピュータに、上記の第4の実施形態に係る制御方法を実行させるためのプログラムであってもよい。上記のプログラムを格納するコンピュータ可読媒体が提供されてもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記録媒体であってもよい。
【0014】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】決済システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。
図2】決済代行システム管理サーバ120の内部構成の一例を概略的に示す。
図3】補聴器140の内部構成の一例を概略的に示す。
図4】コントローラ320の内部構成の一例を概略的に示す。
図5】決済システム100における情報処理の一例を概略的に示す。
図6】補聴器602及び携帯端末604の内部構成の一例を概略的に示す。
図7】決済システム100における情報処理の他の例を概略的に示す。
図8】認証方式の組み合わせの一例を概略的に示す。
図9】コンピュータ3000のシステム構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0017】
[決済システム100の概要]
図1は、決済システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、決済システム100は、例えば、販売管理システム110と、決済代行システム管理サーバ120と、クレジット決済システム管理サーバ130とを備える。本実施形態において、販売管理システム110は、例えば、読取部112と、決済処理部114と、通信部116と、表示部118とを有する。決済システム100は、1以上の補聴器140を備えてもよい。
【0018】
本実施形態において、販売管理システム110、決済代行システム管理サーバ120、及び、クレジット決済システム管理サーバ130は、通信ネットワーク10を介して、互いに情報を送受する。本実施形態において、販売管理システム110及び補聴器140は、近距離無線通信方式により、互いに情報を送受する。近距離無線通信方式としては、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び、NFCなどが例示される。
【0019】
図1に関連する実施形態においては、決済システム100のユーザ20が、店舗30の商品32を購入する場合を例として、決済システム100の詳細が説明される。本実施形態において、決済システム100は、ユーザ20の頭部に装着された補聴器140を用いて、商品32の購入代金の決済に関するユーザ20の承認を取得する。
【0020】
具体的には、例えば、ユーザ20が、店舗30の店員(図示されていない。)に対して商品32の購入を申し出ると、店舗30の店員は、店舗30の販売管理システム110を利用して、商品32の購入代金を決済するための処理(決済処理と称される場合がある。)を開始する。販売管理システム110において決済処理が開始されると、販売管理システム110から補聴器140に対して、決済の承認を要求する承認要求が送信される。
【0021】
補聴器140が承認要求を受信すると、補聴器140は、上記の決済を承認するか否かをユーザ20に問い合わせるための音声を出力する。補聴器140は、上記の決済の内容をユーザ20に提示するための音声を出力してもよい。補聴器140は、決済手段をユーザ20に提示するための音声を出力してもよい。補聴器140は、決済手段をユーザ20に問い合わせるための音声を出力してもよい。また、このとき、補聴器140は、ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有する者であることを、耳音響認証方式により確認してもよい。なお、上記の認証のタイミングは本実施形態に限定されないことに留意されたい。
【0022】
ユーザ20が上記の決済を承認する場合、ユーザ20は、補聴器140からの問い合わせに対して、例えば「はい」と回答する。一方、ユーザ20が上記の決済を承認しない場合、ユーザ20は、補聴器140からの問い合わせに対して、例えば「いいえ」と回答する。補聴器140は、ユーザが回答した音声を音声認識技術により解析して、ユーザ20の回答の内容を推定又は特定する。このとき、ユーザ20は、例えば音声により、決済手段を指示してもよい。また、補聴器140は、ユーザ20の音声を解析して、ユーザ20の声紋を特定する。これにより、補聴器140は、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有する者であることを、声紋認証方式により確認することができる。
【0023】
ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有し、且つ、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有することが確認された場合、補聴器140は、ユーザ20の回答の内容を示す応答信号を決済システム100に送信するための処理を実行する。例えば、ユーザ20が「はい」と回答した場合、補聴器140は、決済が承認されたことを示す応答信号を販売管理システム110に送信する。これにより、上記の決済が承認され、決済システム100による決済処理が続行される。
【0024】
一方、ユーザ20が「いいえ」と回答した場合、補聴器140は、決済が承認されなかったことを示す応答信号を販売管理システム110に送信する。この場合、決済システム100は、決済処理を中止又は中断する。また、例えば、販売管理システム110は、店舗30の店員に対して、決済が承認されなかったことを示すメッセージを通知する。
【0025】
なお、ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有すること、及び、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有することの少なくとも一方が確認されなかった場合、決済システム100は、決済処理を中止又は中断してよい。また、応答信号は、ユーザ20により指定された決済手段を示す情報を含んでもよい。
【0026】
上述されたとおり、本実施形態によれば、補聴器140は、ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有する者であることを、耳音響認証方式により確認する。また、補聴器140は、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有する者であることを、声紋認証方式により確認する。ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有することと、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有することとの両方が確認された場合に、決済の承認に関するユーザ20の回答を受け付ける。
【0027】
このように、本実施形態によれば、一連の決済処理の中で、2種類の生体認証方式による2段階認証が実現される。これにより、耳音響認証方式によりユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有する者であることが確認されたことを条件として、決済の承認に関するユーザ20の回答を受け付ける場合と比較して、より高度なセキュリティ管理が実現される。
【0028】
また、本実施形態によれば、上記の2種類の生体認証のうちの一方の生体認証のためのユーザ20の行動と、ユーザ20が補聴器140に対して決済の承認を指示するための行動とが一致する。これにより、電子機器の操作が苦手なユーザ20であっても、簡単に2段階認証を実施することができる。
【0029】
[決済システム100に関連する各部の概要]
本実施形態において、通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、例えば、無線パケット通信網、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPN、電力線通信回線、車車間通信回線、及び、路車間通信回線の少なくとも1つを含む。
【0030】
通信ネットワーク10は、(i)携帯電話回線網などの移動体通信網を含んでもよく、(ii)無線MAN(例えば、WiMAX(登録商標)である)、無線LAN(例えば、WiFi(登録商標)である)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの無線通信網を含んでもよい。上述されたとおり、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び、NFCは、近距離無線通信方式の一例であってよい。
【0031】
本実施形態において、販売管理システム110は、店舗30における商品又はサービスの販売に関する各種の業務を管理する。上記の業務としては、受注管理業務、発注管理業務、入荷管理業務、納品管理業務、在庫管理業務、売上管理業務、請求管理業務、入金管理業務、支払管理業務などが例示される。
【0032】
本実施形態において、読取部112は、ユーザ20が購入を希望する商品32に関する情報(購入情報と称される場合がある。)を読み取る。読取部112は、商品32に関する情報を決済処理部114に出力する。商品32に関する情報としては、商品コード、価格などが例示される。読取部112としては、バーコードスキャナ、QRコード(登録商標)スキャナ、RFIDリーダなどが例示される。
【0033】
本実施形態において、決済処理部114は、商品32の購入代金の決済処理の少なくとも一部を実行する。決済処理部114は、決済代行システム管理サーバ120及びクレジット決済システム管理サーバ130と協働して、上記の決済処理を実行してよい。
【0034】
例えば、決済処理部114は、(i)購入情報の入力を受け付ける処理、(ii)ユーザ20が希望する決済手段の入力を受け付ける処理、(iii)ユーザ20の希望する決済手段が予め定められた種類の決済手段である場合、決済に関するユーザ20の承認を取得する処理(iv)ユーザ20の希望する決済手段が予め定められた種類の決済手段である場合、他の情報処理装置に決済を依頼し、決済結果に関する通知を受信する処理、及び、(v)入金を確認する処理の少なくとも1つを実行する。なお、決済処理部114は、ユーザ20が希望する決済手段の入力を受け付けた後、(i)当該決済手段による決済の承認をユーザ20から取得する処理、(ii)他の情報処理装置に決済を依頼し、決済結果に関する通知を受信する処理、及び、(iii)入金を確認する処理の少なくとも1つを実行してもよい。
【0035】
本実施形態において、通信部116は、通信ネットワーク10を介して、決済代行システム管理サーバ120との間で情報を送受する。通信部116は、近距離無線通信方式により、補聴器140との間で情報を送受する。
【0036】
本実施形態において、表示部118は、ユーザ20及び店舗30の店員の少なくとも一方に対して、各種の情報を表示する。一実施形態において、表示部118は、(i)読取部112が読み取った1以上の商品32のそれぞれの名称及び価格を示す情報、(ii)ユーザ20が購入を希望する1以上の商品32の価格の合計値を示す情報などを表示する。他の実施形態において、表示部118は、(i)補聴器140が不正利用されている可能性が高いことを示すメッセージ、(ii)ユーザ20が不正行為又は犯罪行為に巻き込まれている可能性が高いことを示すメッセージなどを表示する。
【0037】
本実施形態において、決済代行システム管理サーバ120は、販売管理システム110と、クレジット決済システム管理サーバ130との間の情報の送受を仲介する。決済代行システム管理サーバ120の詳細は後述される。
【0038】
本実施形態において、クレジット決済システム管理サーバ130は、ユーザ20及び店舗30に、クレジットカード決済サービスを提供する。具体的には、店舗30においてユーザ20が購入した商品又はサービスの代金から手数料を差し引いた金額を、店舗30に支払う。また、上記の代金を、ユーザ20の口座から引き落とす。
【0039】
本実施形態において、補聴器140は、(i)外部の音を集音し、(ii)集音された音を増幅及び/又は加工し、(iii)増幅及び/又は加工された音をユーザ20に出力する。本実施形態において、補聴器140は、ユーザ20の耳又は耳の近傍に装着される。ユーザ20の耳又は耳の近傍に装着可能なウエアラブル端末は、ヒアラブル端末と称される場合がある。ヒアラブル端末の他の例としては、イヤホン、ヘッドホンなどが例示される。
【0040】
補聴器140は、上述された通常の補聴器としての機能に加えて、(i)補聴器140を装着しているユーザ20が、補聴器140の正当なユーザであることを認証する機能、(ii)販売管理システム110などの外部機器からの要求を受信する機能、(iii)ユーザ20からの指示の入力を受け付ける機能、(iv)補聴器140に指示を入力したユーザ20が、補聴器140の正当なユーザであることを認証する機能、(v)ユーザ20が補聴器140に入力した指示を、販売管理システム110などの外部機器に送信する機能を備える。補聴器140の詳細は後述される。
【0041】
[決済システム100の各部の具体的な構成]
決済システム100の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエア及びソフトウエアにより実現されてもよい。決済システム100の各部は、その少なくとも一部が、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。決済システム100の各部は、その少なくとも一部が、仮想マシン上又はクラウドシステム上で実現されてもよい。決済システム100の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。決済システム100の各部は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
【0042】
決済システム100を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の一般的な構成の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、カメラ、音声入力装置、ジェスチャ入力装置、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、音声出力装置、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDD、SSDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。
【0043】
上記の一般的な構成の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、決済システム100又はその一部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、決済システム100又はその一部における情報処理を実行させるためのプログラムであってよい。
【0044】
一実施形態において、決済システム100又はその一部における情報処理方法は、携帯機器を制御するための制御方法であってよい。上記の制御方法は、補聴器140により実行されてもよく、決済代行システム管理サーバ120により実行されてもよく、補聴器140及び決済代行システム管理サーバ120の協働により実行されてもよい。
【0045】
上記の制御方法は、例えば、第1生体認証方式により、携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証段階を有する。上記の制御方法は、例えば、携帯機器に対する指示の入力を受け付ける指示受付段階を有する。上記の制御方法は、例えば、第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、指示を入力した指示者を認証する第2認証段階を有する。上記の制御方法は、例えば、第1認証段階において所持者が認証され、且つ、第2認証段階において指示者が認証された場合に、指示受付段階において受け付けられた指示に応じた処理を実行する指示実行段階を有する。
【0046】
他の実施形態において、決済システム100又はその一部における情報処理方法は、携帯機器を用いた決済の承認方法であってよい。上記の承認方法は、補聴器140により実行されてもよく、決済代行システム管理サーバ120により実行されてもよく、補聴器140及び決済代行システム管理サーバ120の協働により実行されてもよい。
【0047】
上記の承認方法は、例えば、第1生体認証方式により、前記携帯機器を所持又は装着する所持者を認証する第1認証段階を有する。上記の承認方法は、例えば、前記第1生体認証方式とは種類の異なる第2生体認証方式により、前記決済の承認に関する指示を前記携帯機器に入力した指示者を認証する第2認証段階を有する。上記の承認方法は、例えば、前記第1認証段階において前記所持者が認証され、且つ、前記第2認証段階において前記指示者が認証された場合に、前記指示者が前記携帯機器に入力した前記指示に基づいて、前記決済が承認されたか否かを決定する決定段階を有する。
【0048】
ユーザ20は、所持者又は指示者の一例であってよい。決済システム100は、承認システムの一例であってよい。補聴器140は、制御装置又は携帯機器の一例であってよい。補聴器140は、ウエラブル端末の一例であってよい。
【0049】
ユーザ20の耳又は耳の近傍は、ユーザ20の身体の一例であってよい。耳音響認証方式は、第1生体認証方式の一例であってよい。声紋認証方式は、第2生体認証方式の一例であってよい。ユーザ20が補聴器140に入力した指示は、携帯機器に対する指示の一例であってよい。ユーザ20が補聴器140に入力した指示を外部機器に送信する処理は、指示に応じた処理の一例であってよい。決済に関するユーザ20の承認を取得する処理は、指示者に対して行動又は判断を要求する処理の一例であってよい。承認要求は、要求信号の一例であってよい。
【0050】
[別実施形態]
本実施形態においては、補聴器140が、(i)近距離無線通信方式により、販売管理システム110から承認要求を受信し、(ii)近距離無線通信方式により、当該承認要求に対する応答信号を販売管理システム110に送信する場合を例として、決済システム100又は補聴器140の詳細が説明される。しかしながら、承認要求又は応答信号の送受信方法は、本実施形態に限定されない。
【0051】
他の実施形態において、承認要求及び応答信号の少なくとも一方が、決済代行システム管理サーバ120を経由して、販売管理システム110及び補聴器140の間で送受される。例えば、販売管理システム110は、決済代行システム管理サーバ120に承認要求を送信する。決済代行システム管理サーバ120は、承認要求を補聴器140に転送する。これにより、承認要求が、決済代行システム管理サーバ120を経由して、販売管理システム110から補聴器140に送信される。同様に、補聴器140は、決済代行システム管理サーバ120に応答信号を送信する。決済代行システム管理サーバ120は、応答信号を販売管理システム110に転送する。これにより、応答信号が、決済代行システム管理サーバ120を経由して、補聴器140から販売管理システム110に送信される。
【0052】
本実施形態においては、補聴器140が、決済に関するユーザ20の承認を取得する処理を実行する場合を例として、決済システム100又は補聴器140の詳細が説明される。しかしながら、決済に関するユーザ20の承認を取得する処理の実行主体は、本実施形態に限定されない。
【0053】
他の実施形態において、決済代行システム管理サーバ120が、決済に関するユーザ20の承認を取得する処理を実行してよい。さらに他の実施形態において、決済代行システム管理サーバ120及び補聴器140が協働して、決済に関するユーザ20の承認を取得する処理を実行してもよい。
【0054】
本実施形態においては、決済システム100が、補聴器140を用いて、商品32の購入代金の決済に関するユーザ20の承認を取得する場合を例として、決済システム100の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、決済システム100は、任意の種類の携帯機器を用いて、商品32の購入代金の決済に関するユーザ20の承認を取得してよい。携帯機器の他の例としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどが例示される。
【0055】
本実施形態においては、店舗30が実店舗であり、店舗30の販売管理システム110が補聴器140に承認要求を送信し、店舗30の販売管理システム110が補聴器140から応答信号を受信する場合を例として、決済システム100が、決済に関するユーザ20の承認を取得する処理の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は本実施形態に限定されない。
【0056】
他の実施形態において、店舗30は、電子商取引サイト上に構築された仮想店舗であってよい。例えば、ユーザ20は、通信端末を用いて、電子商取引サイトを運営する運営システムにアクセスする。ユーザ20が仮想店舗で商品又はサービスを購入すると、上記の運営システムにおいて当該商品又はサービスの決済処理が開始される。上記の実施形態において、上記の運営システムは、決済処理部114を備えてよい。また、通信端末は、通信部116を備えてよい。これにより、上記の決済処理において、上記の運営システムは、補聴器140及びユーザ20の通信端末を用いて、上記の商品又はサービスの購入代金の決済に関するユーザ20の承認を取得することができる。また、ユーザ20は、決済処理に含まれる複数の処理の少なくとも1つにおいて、音声により指示を入力することができる。
【0057】
[決済代行システム管理サーバ120の一例]
図2は、決済代行システム管理サーバ120の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、決済代行システム管理サーバ120は、ユーザ登録部212と、登録データ格納部214と、決済処理部222と、口座残高管理部224とを備える。
【0058】
本実施形態において、ユーザ登録部212は、ユーザ20に関する情報の登録を受け付ける。ユーザ登録部212は、上記の情報(登録情報と称される場合がある。)の登録を受け付けると、決済システム100が上記のユーザ20を識別するための識別情報(ユーザIDと称される場合がある。)を発行する。ユーザ登録部212は、上記のユーザ20のユーザID及び登録情報を対応付けて、登録データ格納部214に格納する。登録情報としては、氏名、住所、連絡先、勤務先、各種の生体情報、口座情報、クレジットカード情報などが例示される。上記の生体情報としては、耳音響認証用の特徴データ(耳音響認証データと称される場合がある)、声紋認証用の特徴データ(声紋認証データと称される場合がある)、指紋認証用の特徴データ(指紋認証データと称される場合がある)、顔認証用の特徴データ(顔認証データと称される場合がある)、虹彩認証用の特徴データ(虹彩認証データと称される場合がある)などが例示される。
【0059】
本実施形態において、登録データ格納部214は、1以上のユーザ20のそれぞれについて、ユーザIDと、登録情報とを対応付けて格納する。登録データ格納部214は、(i)決済システム100の各部又は補聴器140からの要求に応じて、当該要求により示される条件に合致するデータを抽出し、(ii)当該要求に対する応答として、抽出されたデータを当該要求の送信元に送信する。
【0060】
本実施形態において、決済処理部222は、販売管理システム110と、クレジット決済システム管理サーバ130との間で決済を代行するための処理を実行する。具体的には、決済処理部222は、与信処理、決済処理、及び、売上金の入金処理を実行する。
【0061】
例えば、決済処理部222は、販売管理システム110からユーザ20に関する信用照会要求を受信すると、クレジット決済システム管理サーバ130に対して、ユーザ20の与信情報の照会(信用照会と称される場合がある。)を要求する。また、決済処理部222は、クレジット決済システム管理サーバ130から信用照会の結果を示す情報を取得し、当該情報を販売管理システム110に送信する。
【0062】
例えば、決済処理部222は、販売管理システム110から、ユーザ20の購入に伴う店舗30の売上を示す情報(売上情報と称される場合がある。)を取得する。決済処理部222は、上記の売上情報に基づいて、クレジット決済システム管理サーバ130との間で、ユーザ20が店舗30で購入した商品32の代金(ユーザ20の購入代金と称される場合がある。)を決済する。
【0063】
例えば、決済処理部222は、上述されたユーザ20の購入代金に相当する金額が、クレジット決済システム管理サーバ130から特定の口座に入金されたことを示す情報を取得する。ユーザ20の購入代金に相当する金額は、ユーザ20の購入代金と同額であってもよく、ユーザ20の購入代金からクレジット決済システム管理サーバ130の手数料が差し引かれた金額であってよい。クレジット決済システム管理サーバ130からの入金が確認されると、決済処理部222は、店舗30の口座に、ユーザ20の購入代金に相当する金額を入金する。ユーザ20の購入代金に相当する金額は、クレジット決済システム管理サーバ130から入金された金額と同額であってもよく、上記の入金額からクレジット決済システム管理サーバ130の手数料が差し引かれた金額であってもよい。
【0064】
本実施形態において、口座残高管理部224は、1以上のユーザ20のそれぞれの口座残高に関する情報を管理する。例えば、口座残高管理部224は、クレジット決済システム管理サーバ130からの要求に応じて、ユーザ20の購入代金をユーザ20の口座から引き落とすための処理(口座引落処理と称される場合がある。)を実行する。
【0065】
[別実施形態]
本実施形態においては、決済処理部222が、販売管理システム110と、クレジット決済システム管理サーバ130との間で決済を代行するための処理を実行する場合を例として、決済システム100の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、決済代行システム管理サーバ120が、クレジット決済システム管理サーバ130の機能の少なくとも一部を実行してよい。例えば、決済代行システム管理サーバ120の決済処理部222が、信用照会処理を実行してもよい。また、決済処理部222は、口座残高管理部224に口座引落処理を要求してもよい。
【0066】
本実施形態においては、補聴器140が決済承認処理を実行する場合を例として、決済代行システム管理サーバ120の詳細が説明された。しかしながら、決済代行システム管理サーバ120は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、決済代行システム管理サーバ120は、補聴器140における決済承認処理の一部を実行してよい。例えば、決済代行システム管理サーバ120は、ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有する者であることを、耳音響認証方式により確認する。決済代行システム管理サーバ120は、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有する者であることを、声紋認証方式により確認してもよい。また、ユーザ20が補聴器140を所持する正当な権限を有し、且つ、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有することが確認された場合、決済代行システム管理サーバ120は、上記の決済が承認されたことを決定してよい。
【0067】
この場合、決済代行システム管理サーバ120は、承認システムの一例であってよい。決済処理部222は、承認システムの一例であってよい。
【0068】
[補聴器140の一例]
図3は、補聴器140の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、補聴器140は、例えば、通信ユニット312と、メモリ314と、GPS受信機316と、装着センサ318とを備える。補聴器140は、例えば、コントローラ320を備える。補聴器140は、例えば、集音マイク332と、ドライバユニット334と、反射音検出用マイク336とを備える。なお、ドライバユニット334と、反射音検出用マイク336により、耳音響データ取得ユニット340が構成される。
【0069】
本実施形態において、通信ユニット312は、補聴器140と、補聴器140の外部の機器との間で情報を送受する。通信ユニット312は、複数の種類の通信方式に対応していてもよい。例えば、本実施形態において、通信ユニット312は、短距離無線通信方式により、販売管理システム110との間で情報を送受する。なお、他の実施形態において、通信ユニット312は、移動体通信方式により、通信ネットワーク10を介して、決済代行システム管理サーバ120との間で情報を送受してよい。
【0070】
本実施形態において、メモリ314は、補聴器140における情報処理に用いられる各種の情報を格納する。一実施形態において、メモリ314は、ユーザ20の生体情報を格納する。本実施形態によれば、メモリ314は、耳音響認証データと、声紋認証データとを格納する。耳音響認証データ及び声紋認証データは、例えば、補聴器140の初期設定時に取得され、メモリ314に格納される。補聴器140の初期設定は、ユーザ20が補聴器140の使用を開始する前に、ユーザ20の操作により実施されてもよく、ユーザ20が補聴器140を購入した時に、店舗30の店員の操作により実施されてもよい。
【0071】
他の実施形態において、メモリ314は、音声の合成処理に利用されるデータを格納してもよく、耳音響認証処理に利用される検査音のデータを格納してもよい。検査音は、可聴音であってもよく、超音波であってもよく、超低周波音であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
【0072】
本実施形態において、GPS受信機316は、GPS信号を受信する。GPS受信機316は、受信されたGPS信号に基づいて、ユーザ20の位置を示す位置情報を生成してよい。GPS受信機316は、上記の位置情報をコントローラ320に出力する。また、GPS受信機316は、時刻を示す情報と、当該時刻におけるユーザ20の位置を示す位置情報とを対応付けて、メモリ314に格納してよい。GPS受信機316は、時刻を示す情報と、当該時刻におけるユーザ20の位置を示す位置情報とを対応付けて、決済代行システム管理サーバ120に送信してもよい。
【0073】
本実施形態において、装着センサ318は、補聴器140がユーザ20の耳又は耳の近傍に装着されていることを検出する。装着センサ318は、接触式のセンサであってもよく、非接触式のセンサであってもよい。装着センサ318は、例えば、補聴器140がユーザ20の耳又は耳の近傍に装着されているか否かを示す信号を、コントローラ320に出力する。
【0074】
本実施形態において、コントローラ320は、補聴器140を制御する。コントローラ320の詳細は後述される。
【0075】
本実施形態において、集音マイク332は、外部の音(外部音と称される場合がある)を収集する。集音マイク332は、ユーザ20の音声を集音してもよい。例えば、集音マイク332は、ユーザ20が補聴器140に対して命じた指示の音声を集音する。これにより、ユーザ20の指示が補聴器140に入力され得る。集音マイク332は、気導音を集音してもよく、骨導音を集音してもよい。集音マイク332は、外部音をデジタル信号に変換して、コントローラ320に出力してよい。
【0076】
本実施形態において、ドライバユニット334は、音を出力する。ドライバユニット334は、コントローラ320からの制御信号に従って音を出力する。一実施形態において、補聴器140が通常の補聴器として用いられる場合、ドライバユニット334は、集音マイク332により集音された外部の音を出力する。上述されたとおり、集音マイク332により集音された外部の音は、コントローラ320により増幅及び/又は加工された後、ドライバユニット334から出力されてよい。ドライバユニット334により再生された外部音は、再生音と称される場合がある。他の実施形態において、補聴器140が耳音響認証装置として用いられる場合、ドライバユニット334は、耳音響認証用の検査音を出力する。
【0077】
本実施形態において、反射音検出用マイク336は、ドライバユニット334が出力した検査音がユーザ20の耳穴の内部で反射した音(反射音と称される場合がある)を収集する。反射音検出用マイク336は、気導音を集音してもよく、骨導音を集音してもよい。反射音検出用マイク336は、反射音をデジタル信号に変換して、コントローラ320に出力してよい。
【0078】
コントローラ320は、制御装置の一例であってよい。集音マイク332は、指示受付部又は第2生体情報取得部の一例であってよい。反射音検出用マイク336は、第1生体情報取得部の一例であってよい。耳音響データ取得ユニット340は、第1生体情報取得部の一例であってよい。
【0079】
図4は、コントローラ320の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、コントローラ320は、例えば、通信制御部410と、要求受付部422と、異常検出部424と、音声合成部426と、認証制御部428とを備える。本実施形態において、コントローラ320は、例えば、信号処理部430を備える。本実施形態において、コントローラ320は、例えば、耳音響認証部440と、声紋認証部450とを備える。本実施形態において、コントローラ320は、例えば、音声認識部462と、指示判別部464と、指示実行部466とを備える。
【0080】
本実施形態において、通信制御部410は、補聴器140と、補聴器140の外部の機器との間の通信を制御する。通信制御部410は、通信ユニット312の動作を制御して、上記の通信を制御してよい。例えば、通信制御部410が販売管理システム110からの承認要求を受信した場合、通信制御部410は、承認要求を要求受付部422に出力する。通信制御部410は、上記の承認要求に対する応答として、指示実行部466が出力した応答信号を、上記の承認要求の送信元に送信する。
【0081】
本実施形態において、要求受付部422は、外部の機器からの要求を受け付ける。例えば、要求受付部422は、販売管理システム110からの承認要求を受け付ける。承認要求は、決済の内容を示す情報(決済情報と称される場合がある。)を含んでもよい。要求受付部422が承認要求を受け付けると、要求受付部422は、商品32の購入代金の決済に関するユーザ20の承認を取得するための処理(決済承認処理と称される場合がある。)を開始する。これにより、決済承認処理が実行される。
【0082】
決済承認処理は、ユーザ20に対して、指示者に対して、ユーザ20が購入した商品又はサービスに関する決済を承認すること、又は、決済を承認するか否かを判断することを要求するための処理であってよい。決済承認処理は、決済手段を決定するための処理を含んでよい。決済承認処理は、ユーザ20が、利用可能な複数の決済手段の中から、特定の決済手段を選択するための処理を含んでもよい。
【0083】
具体的には、要求受付部422は、承認要求に含まれる決済情報を異常検出部424に出力する。要求受付部422は、決済承認処理が開始されたことを示す信号を、音声合成部426及び認証制御部428に出力する。
【0084】
[決済に関する異常の検出]
本実施形態において、異常検出部424が要求受付部422から決済情報を取得すると、異常検出部424は、決済情報により示される決済の内容を解析して、当該決済に関する異常を検出する。異常検出部424は、補聴器140又はユーザ20のクレジット情報が不正に利用されている可能性が高いこと、ユーザ20が詐欺などの犯罪に巻き込まれている可能性が高いことなどを検出する。異常検出部424は、例えば、上記の決済の内容を解析して、不正利用の被害者に共通する購買パターン、又は、詐欺などの犯罪の被害者に共通する購買パターンが検出された場合に、異常を検出する。
【0085】
他の実施形態において、異常検出部424は、GPS受信機316からユーザ20の位置情報を取得し、上記の位置情報に基づいて、上記の決済に関する異常を検出する。異常検出部424は、例えば、不正利用の被害者に共通する移動パターン、又は、詐欺被害者に共通する移動パターンが検出された場合に、異常を検出する。異常検出部424は、ユーザ20の位置情報と、決済情報により示される決済の内容とに基づいて、上記の決済に関する異常を検出してもよい。
【0086】
決済に関する異常が検出された場合、異常検出部424は、決済に関する異常が検出されたことを示す情報を、音声合成部426に出力する。異常検出部424は、検出された以上の内容又は種類を示す情報を、音声合成部426に出力してもよい。これにより、決済に関するセキュリティが向上する。
【0087】
[外部音に関する異常の検出]
本実施形態において、異常検出部424が音声認識部462から外部音に含まれる音声の認識結果を示す情報を取得すると、異常検出部424は、上記の音声の内容を解析して、当該外部音に関する異常を検出する。異常検出部424は、例えば、ユーザ20が詐欺などの犯罪に巻き込まれている可能性が高いことを検出する。異常検出部424は、例えば、ユーザ20の会話相手の音声の内容を解析して、詐欺などの犯罪の被害者に共通する会話パターンが検出された場合に、異常を検出する。
【0088】
外部音に関する異常が検出された場合、異常検出部424は、外部音に関する異常が検出されたことを示す情報を、音声合成部426に出力する。異常検出部424は、検出された異常の内容又は種類を示す情報を、音声合成部426に出力してもよい。これにより、補聴器140が通常の補聴器として機能している場合にも、セキュリティが向上する。
【0089】
本実施形態において、音声合成部426は、合成音声を生成する。これにより、例えば、音声合成部426は、テキストデータを音声データに変換することができる。音声合成部426は、生成された合成音声のデータを、信号処理部430に出力する。
【0090】
一実施形態によれば、音声合成部426が、要求受付部422から、決済承認処理が開始されたことを示す信号を受信した場合、音声合成部426は、決済承認処理が開始されたことをユーザ20に通知するメッセージの音声を合成する。他の実施形態によれば、音声合成部426が、異常検出部424から、異常が検出されたことを示す信号を受信した場合、音声合成部426は、異常が検出されたことをユーザ20に通知するメッセージの音声を合成する。上記のメッセージは、検出された異常の内容又は種類に関する情報を含んでもよい。
【0091】
本実施形態において、認証制御部428は、耳音響認証を制御する。例えば、認証制御部428は、耳音響認証用の検査音が出力されるタイミングを制御する。認証制御部428は、検査音を出力するタイミングを示す信号を、信号処理部430に出力する。認証制御部428は、検査音のデータを信号処理部430に出力してもよい。
【0092】
一実施形態において、音声合成部426が、要求受付部422から、決済承認処理が開始されたことを示す信号を受信した場合、認証制御部428は、耳音響認証用の検査音を出力することを決定する。音声合成部426は、決済承認処理が開始された後、装着センサ318が補聴器140の装着を検出している間、検査音を定期的に出力することを決定してよい。他の実施形態において、認証制御部428が、装着センサ318から、補聴器140が装着されたこと示す信号を受信した場合、認証制御部428は、検査音を出力することを決定してよい。
【0093】
耳音響認証方式は、ユーザ20が補聴器140を装着していさえすれば、ユーザ20が認証のための特別な動作を行わなくても、ユーザ20を認証することができる。そのため、補聴器140は、任意のタイミングで認証処理を実行したり、常時認証のように継続的に認証処理を実行したりすることができる。ここで、耳音響認証方式によりユーザ20が認証された時刻と、声紋認証方式によりユーザ20が認証された時刻との間の期間が短いほど、なりすましなどの不正が防止され得る。そこで、認証制御部428は、決済承認処理が実行されている期間中、複数回の耳音響認証処理が実行されるように、信号処理部430を制御してよい。
【0094】
本実施形態において、信号処理部430は、ドライバユニット334を制御して、ドライバユニット334に音を出力させる。信号処理部430は、集音マイク332が集音した外部音を増幅及び/又は加工する。これにより、補聴器としての機能が実現される。
【0095】
一実施形態において、信号処理部430が、音声合成部426から合成音声の音声信号を受信した場合、信号処理部430は、当該合成音声が出力されるように、ドライバユニット334を制御する。他の実施形態において、信号処理部430が、認証制御部428から検査音の出力タイミングを示す信号を受信した場合、信号処理部430は、当該タイミングに合わせて当該検査音が出力されるように、ドライバユニット334を制御する。
【0096】
本実施形態において、耳音響認証部440は、耳音響認証方式により、補聴器140を所持又は装着するユーザ20を認証する。耳音響認証部440は、耳音響認証方式による認証結果を示す情報を、指示実行部466に出力する。
【0097】
具体的には、耳音響認証部440は、反射音検出用マイク336から反射音のデータを取得する。耳音響認証部440は、上記のデータを解析して、反射音検出用マイク336に入力された反射音の特徴データを抽出する。耳音響認証部440は、メモリ314に格納されているユーザ20の耳音響認証データと、反射音検出用マイク336に入力された反射音の特徴データとを比較して、両者が一致するか否かを判定する。
【0098】
両者が一致すると判定された場合、耳音響認証部440は、現在、補聴器140を所持又は装着しているユーザ20が、補聴器140を所持する正当な権限を有する者であると判定する。両者が一致しないと判定された場合、耳音響認証部440は、現在、補聴器140を所持又は装着しているユーザ20が、補聴器140を所持する正当な権限を有する者ではないと判定する。
【0099】
本実施形態において、声紋認証部450は、声紋認証方式により、補聴器140に対する指示を音声入力したユーザ20を認証する。声紋認証部450は、声紋認証方式による認証結果を示す情報を、指示実行部466に出力する。なお、単一の補聴器140に対して、複数のユーザ20の声紋認証データが、正当な権限者の声紋の特徴を示すデータとして登録されていてもよい。これにより、例えば、単一の補聴器140に対して、補聴器140の正当な所持者又は装着者だけでなく、当該所持者又は装着者の家族、親族、介護者なども、補聴器140に指示を入力することができる。
【0100】
具体的には、声紋認証部450は、集音マイク332から外部音のデータを取得する。声紋認証部450は、上記のデータを解析して、集音マイク332に入力された外部音の特徴データを抽出する。声紋認証部450は、メモリ314に格納されているユーザ20の声紋認証データと、集音マイク332に入力された外部音の特徴データとを比較して、両者が一致するか否かを判定する。
【0101】
両者が一致すると判定された場合、声紋認証部450は、現在、補聴器140に対する指示を補聴器140に入力したユーザ20が、補聴器140に対して指示をする正当な権限を有する者であると判定する。両者が一致しないと判定された場合、声紋認証部450は、現在、補聴器140に対する指示を補聴器140に入力したユーザ20が、補聴器140に対して指示をする正当な権限を有する者ではないと判定する。これにより、例えば、ユーザ20が決済を承認する正当な権限を有する者であるか否かが判定され得る。
【0102】
一実施形態において、声紋認証部450は、音声認識部462がユーザ20の音声を認識した場合に、声紋認証処理を開始する。声紋認証部450は、上記の音声部分のデータを利用して、声紋認証処理を実行してよい。本実施形態によれば、外部音にユーザ20の音声が含まれている場合に声紋認証処理が実行され、外部音にユーザ20の音声が含まれている場合には声紋認証処理が実行されない。これにより、コントローラ320の情報処理速度が向上する。また、コントローラ320のリソース使用量が軽減される。
【0103】
他の実施形態において、声紋認証部450は、集音マイク332が集音した外部音を常時又は定期的にモニタリングし、登録された声紋認証データに一致する音声を検出する。登録された声紋認証データに一致する音声が検出された場合、声紋認証部450は、登録された声紋認証データに一致する音声が検出されたことを示す情報を、音声認識部462に出力してもよい。これにより、音声認識部462による音声認識精度が向上する。
【0104】
本実施形態において、音声認識部462は、ユーザ20の音声を認識する。音声認識部462は、音声による指示の入力を受け付けてよい。要求受付部422が承認要求を受け付け、決済承認要求が開始されたことに応じて、音声による指示を受け付けるための処理を実行してよい。この場合、音声認識部462は、例えば、決済を承認するか否かに関する指示の入力を受け付ける。
【0105】
具体的には、音声認識部462は、集音マイク332から外部音のデータを取得する。音声認識部462は、上記のデータを解析して、集音マイク332に入力されたユーザ20の音声を認識する。音声認識部462は、認識された音声の内容を示す情報を生成する。例えば、音声認識部462は、認識された音声の内容を示すテキストデータを生成する。また、音声認識部462は、特定のキーワード又はキーフレーズを認識してもよい。上記のキーワード又はキーフレーズとしては、「OK」、「NG」、「はい」、「いいえ」などが例示される。音声認識部462は、認識された音声の内容を示す情報として、認識されたキーフレーズ又は当該キーフレーズの種類を示す情報を生成してよい。
【0106】
これにより、音声認識部462は、ユーザ20が補聴器140に入力した指示を受け付けることができる。音声認識部462は、認識された音声の内容を示す情報を、異常検出部424及び指示判別部464に出力する。
【0107】
本実施形態において、指示判別部464は、補聴器140に入力された指示の内容を判別する。例えば、指示判別部464は、音声認識部462から、ユーザ20の音声の内容を示す情報を取得する。指示判別部464は、ユーザ20の音声の内容を解析して、ユーザ20が補聴器140に入力した指示の内容を判別する。指示判別部464は、ユーザ20が補聴器140に入力した指示の内容を示す情報を、指示実行部466に出力する。
【0108】
指示の内容としては、承認の是非、決済手段などが例示される。例えば、販売管理システム110からの承認要求を受信した補聴器140からの「お支払いは3500円です。決済を承認しますか」という問い合わせに対して、ユーザ20が、例えば「OK」又は「はい」と回答した場合、指示判別部464は、上記の指示を、ユーザ20が決済を承認することを示す指示であると判別する。同様に、上記の問い合わせに対して、ユーザ20が、例えば「NG」又は「いいえ」と回答した場合、指示判別部464は、上記の指示を、ユーザ20が決済を承認しないことを示す指示であると判別する。
【0109】
また、上述されたとおり、例えば、ユーザ20が、複数の決済手段により上記の購入代金を決済することができる場合、上記の問い合わせに対して、ユーザ20からの回答により、決済手段が指定され得る。決済手段としては、クレジットカード決済、デビットカード決済、QRコード決済、電子マネー決済、暗号通貨決済、ポイント決済などが例示される。決済手段の他の例としては、クレジットカードのブランドの種類、デビットカードのブランドの種類、電子マネーの種類、QRコード決済サービスの種類、暗号通貨の種類、ポイントの種類などが例示される。ポイントは、電子的価値の一例であってよい。
【0110】
例えば、販売管理システム110からの承認要求を受信した補聴器140からの「お支払いは3500円です。決済手段として登録されているA社のクレジットカードで決済してよろしいですか」という問い合わせに対して、ユーザ20が、例えば「OK」又は「はい」と回答した場合、指示判別部464は、上記の指示を、(i)決済手段としてA社のクレジットカードを利用したクレジットカード決済を指定するための指示、及び、(ii)ユーザ20が決済を承認することを示す指示であると判別する。同様に、上記の問い合わせに対して、ユーザ20が例えば「いいえ。B社のクレジットカードで決済してください」と回答した場合、指示判別部464は、上記の指示を、(i)決済手段としてB社のクレジットカードを利用したクレジットカード決済を指定するための指示、及び、(ii)ユーザ20が決済を承認することを示す指示であると判別する。
【0111】
本実施形態において、指示実行部466は、指示判別部464から、ユーザ20が補聴器140に入力した指示の内容を示す情報を取得する。指示実行部466は、耳音響認証部440から、耳音響認証方式による認証結果を示す情報を取得する。指示実行部466は、声紋認証部450から、声紋認証方式による認証結果を示す情報を取得する。
【0112】
指示実行部466は、耳音響認証方式による認証結果、及び、声紋認証方式による認証結果に基づいて、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行するか否かを判定する。具体的には、耳音響認証方式によりユーザ20が認証され、且つ、声紋認証方式によりユーザ20が認証された場合に、指示実行部466は、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行する。例えば、指示実行部466は、ユーザ20が決済を承認したことを示す情報を含む応答信号を、販売管理システム110に送信するための処理を実行する。
【0113】
指示実行部466は、装着センサ318から、補聴器140がユーザ20(又は第三者)に装着されているか否かを示す情報を取得してもよい。補聴器140がユーザ20に装着されているか否かに基づいて、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行するか否かを判定してもよい。
【0114】
一実施形態によれば、指示実行部466は、耳音響認証方式によりユーザ20が認証され、声紋認証方式によりユーザ20が認証され、且つ、補聴器140がユーザ20に装着されている場合に、指示実行部466は、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行する。他の実施形態によれば、補聴器140がユーザ20の耳から取り外されたことが検出された場合、指示実行部466は、例えば、耳音響認証方式による認証結果をリセットする。これらの実施形態によれば、セキュリティがさらに向上する。
【0115】
上述されたとおり、決済承認処理が実行されている期間中、複数回の耳音響認証処理が実行される場合がある。例えば、決済承認処理が実行されている期間中、定期的に耳音響認証処理が実行されることで、常時認証が実現される。
【0116】
このように、単一の決済承認処理が実行されている期間中に複数回の耳音響認証処理が実行される場合において、耳音響認証部440がユーザ20の認証に失敗したとき、指示実行部466は、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理の実行を中断又は中止してよい。指示実行部466は、予め定められた条件が成立するまで、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理の実行を中断又は中止してもよい。予め定められた条件としては、(i)耳音響認証部440がユーザ20の認証に失敗した後、耳音響認証部440がユーザ20の認証に成功した回数が予め定められた値以上になるという条件、(ii)耳音響認証部440がユーザ20の認証に失敗した後、予め定められた時間が経過したという条件などが例示される。
【0117】
通信制御部410は、要求受信部の一例であってよい。要求受付部422は、要求受信部又は要求実行部の一例であってよい。耳音響認証部440は、第1認証部の一例であってよい。声紋認証部450は、第2認証部の一例であってよい。音声認識部462は、指示受付部の一例であってよい。指示判別部464は、指示判別部の一例であってよい。指示実行部466は、指示実行部の一例であってよい。
【0118】
外部の機器は、外部の情報処理装置の一例であってよい。決済承認処理は、指示者に対して行動又は判断を要求する処理の一例であってよい。決済を承認するか否かに関する指示は、行動又は判断に関する指示の一例であってよい。
【0119】
[別実施形態]
本実施形態においては、異常検出部424が異常を検出した場合、異常検出部424は、異常が検出されたことを示す情報等を音声合成部426に出力する場合を例として、異常検出部424の詳細が説明された。しかしながら、異常検出部424は、本実施形態に限定されない。
【0120】
他の実施形態において、異常検出部424が異常を検出した場合、異常検出部424は、異常が検出されたことを示す情報を、販売管理システム110に送信してもよい。異常検出部424は、検出された異常の内容又は種類を示す情報を、販売管理システム110に送信してもよい。販売管理システム110は、異常検出部424から上記の情報を取得すると、表示部118に、異常が検出されたことを通知するメッセージ、及び/又は、異常の内容若しくは種類を通知するメッセージを表示させる。これにより、決済システム100は、補聴器140のユーザ20だけでなく店舗30の店員にも、異常の発生を通知することができる。
【0121】
本実施形態においては、要求受付部422が外部の機器からの要求を受け付けた場合に、音声合成部426が音声を合成し、信号処理部430が合成された音声を出力するための制御信号を出力する場合を例として、コントローラ320の詳細が説明された。しかしながら、コントローラ320は本実施形態に限定されない。コントローラ320は、上記の機能に加えて、例えば、補聴器140及び外部の機器の通信が開始又は確立されたときに、(i)外部の機器との間で通信が開始又は確立されたことを示す音声を出力するための制御信号を出力してもよく、(ii)通信が開始又は確立された外部の機器の識別情報を示す音声を出力するための制御信号を出力する機能を有する。
【0122】
より具体的には、例えば、通信制御部410は、外部の機器との間で通信が開始又は確立されたことを確認する接続確認部を有する。接続確認部は、上記の外部の機器から、当該機器の識別情報を取得してよい。上記の識別情報は、上記の外部の機器の名称であってよい。機器の名称は、店舗30の名称であってもよく、店舗30の名称を含んでもよい。
【0123】
接続確認部が外部の機器との間で通信が開始又は確立されたことを確認すると、通信制御部410は、外部の機器との間で通信が開始又は確立されたことを示す信号を、音声合成部426に出力する。このとき、通信制御部410は、音声合成部426に、上記の外部の機器の識別情報を出力してもよい。音声合成部426は、外部の機器との間で通信が開始又は確立されたことをユーザ20に提示するための音声を合成する。音声合成部426は、通信が開始又は確立された外部の機器の名称をユーザ20に提示するための音声を合成してもよい。その後、信号処理部430が、音声合成部426により合成された音声を出力するための制御信号を出力する。
【0124】
例えば、補聴器140と、店舗30に配された販売管理システム110との間で通信が確立されたときに、補聴器140から、例えば「補聴器140が、店舗30の決済端末3号機と接続されました」という音声が出力される。また、例えば、ユーザ20の通信端末を介して、補聴器140と、電子商取引サイトAを運営する運営システムとの間で通信が確立されたときに、補聴器140から、例えば「補聴器140が、電子商取引サイトAと接続されました」という音声が出力される。これにより、ユーザ20は、決済処理を実行しているシステム又は店舗を容易に理解することができる。その結果、決済処理の安全性が向上する。
【0125】
図5は、決済システム100における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、耳音響認証データ及び声紋認証データが補聴器140に記憶されており、補聴器140が決済承認処理を実行する場合を例として、決済システム100における情報処理の一例が説明される。
【0126】
本実施形態によれば、ユーザ20が商品32を購入する前に、ステップ512及びステップ514(ステップがSと略記される場合がある。)において、補聴器140のユーザ登録が実行される。ユーザ登録は、ユーザ20により実行されてもよく、補聴器140の販売店の店員により実行されてもよい。
【0127】
本実施形態によれば、S512において、決済代行システム管理サーバ120に、ユーザ20に関する情報が登録される。例えば、ユーザID、口座情報、クレジット情報が、登録される。S514において、補聴器140に、ユーザ20に関する情報が登録される。例えば、ユーザID、耳音響認証データ、声紋認証データが登録される。
【0128】
次に、S520において、ユーザ20が、商品又はサービスの購入を申し出る。例えば、ユーザ20が、店舗30の店員に、商品32の購入を申し出る。また、ユーザ20は、店舗30の店員に、決済手段としてクレジットカード決済を利用することを伝える。
【0129】
S532において、店舗30の店員は、販売管理システム110の読取部112を利用して、商品32の商品情報を読み取る。商品情報の読み取りが完了すると、店舗30の店員は、販売管理システム110にクレジットカード決済による決済処理を開始させるための操作を実行する。これにより、決済処理が開始される。決済処理が開始されると、販売管理システム110の決済処理部114は、補聴器140に承認要求を送信する。
【0130】
S534において、補聴器140の要求受付部422が承認要求を受け付けると、要求受付部422は、決済承認処理を開始する。決済承認処理が開始されると、異常検出部424が決済の異常の有無を判定し、音声合成部426がユーザ20に決済の承認を要求する音声メッセージを生成し、信号処理部430を制御して音声メッセージを出力させる。また、認証制御部428が、信号処理部430を制御して、耳音響認証用の検査音を出力させる。
【0131】
また、反射音検出用マイク336が検査音に対応する反射音を検出すると、耳音響認証部440が反射音を解析して耳音響認証処理を実行する。また、集音マイク332が、ユーザ20に決済の承認を要求する音声メッセージに対するユーザ20の返答音声を検出すると、声紋認証部450が声紋認証処理を実行し、音声認識部462が音声認識処理を実行してユーザ20の返答音声をテキストデータに変換する。また、指示判別部464は、ユーザ20の返答の内容に基づいて、ユーザ20の指示を判別する。
【0132】
その後、指示実行部466が、耳音響認証方式による認証結果、及び、声紋認証方式による認証結果に基づいて、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行するか否かを判定する。耳音響認証方式によりユーザ20が認証され、且つ、声紋認証方式によりユーザ20が認証された場合、指示実行部466は、ユーザ20が決済を承認したことを示す情報を含む応答信号を、販売管理システム110に送信する。
【0133】
次に、S536において、販売管理システム110の決済処理部114が応答信号を受信すると、決済処理部114は、決済代行システム管理サーバ120に決済処理を依頼する。例えば、決済処理部114は、ユーザ20の決済の内容を示す情報を含む決済依頼情報を、決済代行システム管理サーバ120に送信することで、決済代行システム管理サーバ120に決済処理を依頼する。
【0134】
次に、S538において、決済代行システム管理サーバ120と、クレジット決済システム管理サーバ130との間で決済処理が実行される。決済処理が完了すると、決済代行システム管理サーバ120から、販売管理システム110の決済処理部114に決済結果を示す決済結果通知が送信される。
【0135】
S540において、決済処理部114が決済の完了を示す決済結果通知を受信した場合、決済処理部114は、表示部118に決済が完了したことを示すメッセージを表示させる。これにより、店舗30の店員は決済が完了したことを理解し、商品32をユーザ20に引き渡す。また、S550において、出入金処理が実行される。これにより、ユーザ20の口座から購入代金が引き落とされ、店舗30の口座に売上代金から手数料が差し引かれた額の金銭が入金される。
【0136】
図6は、補聴器602及び携帯端末604の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、補聴器602及び携帯端末604が協働して、補聴器140と同様の処理を実行する。本実施形態において、補聴器602は、例えば、通信ユニット312と、コントローラ610と、集音マイク332と、耳音響データ取得ユニット340とを備える。また、携帯端末604は、例えば、通信ユニット312と、メモリ314と、GPS受信機316と、装着センサ318とを備える。
【0137】
本実施形態によれば、コントローラ320の機能が、コントローラ610と、コントローラ620とに分割される。コントローラ610及びコントローラ620の間での機能の分担は任意に設定され得るが、例えば、コントローラ610は、通信制御部410と、信号処理部430とを有する。また、例えば、コントローラ620は、通信制御部410と、要求受付部422と、異常検出部424と、音声合成部426と、認証制御部428と、耳音響認証部440と、声紋認証部450と、音声認識部462と、指示判別部464と、指示実行部466とを有する。
【0138】
図7は、決済システム100における情報処理の他の例を概略的に示す。図5に関連して説明された実施形態によれば、耳音響認証データ及び声紋認証データが補聴器140に記憶されており、補聴器140が決済承認処理を実行する場合を例として、決済システム100における情報処理の一例が説明された。これに対して、本実施形態においては、耳音響認証データ及び声紋認証データが決済代行システム管理サーバ120に記憶されており、決済代行システム管理サーバ120及び補聴器140が協働して決済承認処理を実行する場合を例として、決済システム100における情報処理の一例が説明される。
【0139】
本実施形態によれば、S712において、決済代行システム管理サーバ120に、ユーザID、口座情報、クレジット情報、及び、耳音響認証データ、声紋認証データが登録される点で、図5に関連して説明された実施形態と相違する。なお、本実施形態によれば、S714において、例えば、補聴器140にユーザIDが登録される。
【0140】
また、本実施形態によれば、S734において、決済代行システム管理サーバ120及び補聴器140が協働して決済承認処理を実行する点で、図5に関連して説明された実施形態と相違する。具体的には、補聴器140の要求受付部422が承認要求を受け付けると、要求受付部422は、決済承認処理を開始する。また、要求受付部422は、決済承認処理が開始されたことを示す信号を決済代行システム管理サーバ120に送信する。また、要求受付部422は、決済の内容を示す決済情報を決済代行システム管理サーバ120に送信する。
【0141】
決済承認処理が開始されると、例えば、決済代行システム管理サーバ120が、異常検出部424が決済の異常の有無を判定する。また、例えば、補聴器140の音声合成部426がユーザ20に決済の承認を要求する音声メッセージを生成し、信号処理部430を制御して音声メッセージを出力させる。また、補聴器140の認証制御部428が、信号処理部430を制御して、耳音響認証用の検査音を出力させる。
【0142】
補聴器140の反射音検出用マイク336が検査音に対応する反射音を検出すると、当該反射音のデータが決済代行システム管理サーバ120に送信される。決済代行システム管理サーバ120は、反射音を解析して耳音響認証処理を実行する。また、集音マイク332が、ユーザ20に決済の承認を要求する音声メッセージに対するユーザ20の返答音声を検出すると、当該返答音声のデータが決済代行システム管理サーバ120に送信される。決済代行システム管理サーバ120は、返答音声を利用して声紋認証処理を実行する。また、決済代行システム管理サーバ120は、返答音声の音声認識処理を実行して、ユーザ20の返答音声をテキストデータに変換する。決済代行システム管理サーバ120は、ユーザ20の返答の内容に基づいて、ユーザ20の指示を判別する。
【0143】
その後、決済代行システム管理サーバ120が、耳音響認証方式による認証結果、及び、声紋認証方式による認証結果に基づいて、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行するか否かを判定する。耳音響認証方式によりユーザ20が認証され、且つ、声紋認証方式によりユーザ20が認証された場合、決済代行システム管理サーバ120は、ユーザ20が補聴器140に入力した指示に応じた処理を実行することを決定する。決済代行システム管理サーバ120は、決定結果を示す情報を補聴器140に送信する。また、補聴器140は、ユーザ20が決済を承認したことを示す情報を含む応答信号を、販売管理システム110に送信する。
【0144】
上記の相違点以外のステップにおいては、図5に関連して説明された実施形態と同様の処理が実行されてよい。本実施形態によれば、音声認識処理が決済代行システム管理サーバ120により実行されるので、処理の精度が向上する。
【0145】
なお、本実施形態においては、図5に関連して説明された実施形態における異常検出部424、耳音響認証部440、声紋認証部450、音声認識部462、指示判別部464及び指示実行部466の情報処理が、決済代行システム管理サーバ120において実現される場合を例として、決済システム100における情報処理の一例が説明された。しかしながら、決済代行システム管理サーバ120及び補聴器140の役割分担は本実施形態に限定されない。例えば、耳音響認証処理及び声紋認証処理の少なくとも一方が、補聴器140において実行されてもよい。
【0146】
図8は、認証方式の組み合わせの一例を概略的に示す。図1図7に関連して説明された実施形態においては、耳音響認証方式により補聴器140の所持者が認証され、声紋認証方式により補聴器140の指示者が認証される場合を例として、決済システム100における2段階認証の一例が説明された。しかしながら、2段階認証における認証方式の組み合わせは上記の実施形態に限定されない。
【0147】
図8に示されるとおり、2段階認証における携帯機器の所持者の認証方式としては、耳音響認証方式、顔認証方式、静脈認証方式、虹彩認証方式、指紋認証方式、及び、声紋認証方式からなる群から選択される少なくとも1つの認証方式が選択され得る。同様に、携帯機器の指示者の認証方式としては、耳音響認証方式、顔認証方式、静脈認証方式、虹彩認証方式、指紋認証方式、及び、声紋認証方式からなる群から選択される少なくとも1つの認証方式であって、所持者の認証方式とは異なる種類の認証方式が選択され得る。
【0148】
図9は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されてよいコンピュータ3000の一例を示す。例えば、決済システム100の一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、販売管理システム110の決済処理部114の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、決済代行システム管理サーバ120の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、クレジット決済システム管理サーバ130の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、コントローラ320の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、コントローラ610の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、コントローラ620の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。
【0149】
コンピュータ3000にインストールされたプログラムは、コンピュータ3000に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ3000に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ3000に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU3012によって実行されてよい。
【0150】
本実施形態によるコンピュータ3000は、CPU3012、RAM3014、GPU3016、及びディスプレイデバイス3018を含み、それらはホストコントローラ3010によって相互に接続されている。コンピュータ3000はまた、通信インタフェース3022、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ3020を介してホストコントローラ3010に接続されている。コンピュータはまた、ROM3030及びキーボード3042のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ3040を介して入出力コントローラ3020に接続されている。
【0151】
CPU3012は、ROM3030及びRAM3014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。GPU3016は、RAM3014内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU3012によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス3018上に表示されるようにする。
【0152】
通信インタフェース3022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ3024は、コンピュータ3000内のCPU3012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ3026は、プログラム又はデータをDVD-ROM3001から読み取り、ハードディスクドライブ3024にRAM3014を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0153】
ROM3030はその中に、アクティブ化時にコンピュータ3000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ3000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ3040はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ3020に接続してよい。
【0154】
プログラムが、DVD-ROM3001又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ3024、RAM3014、又はROM3030にインストールされ、CPU3012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ3000に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ3000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0155】
例えば、通信がコンピュータ3000及び外部デバイス間で実行される場合、CPU3012は、RAM3014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース3022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース3022は、CPU3012の制御の下、RAM3014、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROM3001、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0156】
また、CPU3012は、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026(DVD-ROM3001)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM3014に読み取られるようにし、RAM3014上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU3012は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0157】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU3012は、RAM3014から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM3014に対しライトバックする。また、CPU3012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU3012は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0158】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ3000上又はコンピュータ3000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それにより、上記のプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ3000に提供する。
【0159】
上記実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0160】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0161】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0162】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0163】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0164】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0165】
10 通信ネットワーク、20 ユーザ、30 店舗、32 商品、100 決済システム、110 販売管理システム、112 読取部、114 決済処理部、116 通信部、118 表示部、120 決済代行システム管理サーバ、130 クレジット決済システム管理サーバ、140 補聴器、212 ユーザ登録部、214 登録データ格納部、222 決済処理部、224 口座残高管理部、312 通信ユニット、314 メモリ、316 GPS受信機、318 装着センサ、320 コントローラ、332 集音マイク、334 ドライバユニット、336 反射音検出用マイク、340 耳音響データ取得ユニット、410 通信制御部、422 要求受付部、424 異常検出部、426 音声合成部、428 認証制御部、430 信号処理部、440 耳音響認証部、450 声紋認証部、462 音声認識部、464 指示判別部、466 指示実行部、602 補聴器、604 携帯端末、610 コントローラ、620 コントローラ、3000 コンピュータ、3001 DVD-ROM、3010 ホストコントローラ、3012 CPU、3014 RAM、3016 GPU、3018 ディスプレイデバイス、3020 入出力コントローラ、3022 通信インタフェース、3024 ハードディスクドライブ、3026 DVD-ROMドライブ、3030 ROM、3040 入出力チップ、3042 キーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9