(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20241011BHJP
【FI】
G06Q50/02
(21)【出願番号】P 2020192100
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2023-08-14
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】多田 理紗子
(72)【発明者】
【氏名】今泉 翔一朗
【審査官】山口 大志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/068782(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部と、
前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定部と、
前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画部と、
前記確認作業の実施時期が到来すると、前記農作業の効果を確認するための質問を生成し、前記質問に対するユーザからの回答を取得する質問部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記農作業の種類を示す種別情報を取得する作業種別取得部をさらに備え、
前記確認時期決定部は、
農作業の種類ごとに、農作業の実施時期から確認作業の実施時期を導出するための基準を示す導出基準情報を格納する導出基準格納部を参照して、前記作業時期情報により示される前記農作業の実施時期、及び、前記種別情報により示される前記農作業の種類に基づいて、前記確認作業の実施時期を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部と、
前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定部と、
前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画部と、
前記確認作業の実施時期に関するユーザからの指示を受け付ける指示受付部
と、
を備え、
前記確認時期決定部は、前記ユーザからの前記指示に基づいて、前記確認作業の実施時期を決定する、
情報処理装置。
【請求項4】
農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部と、
前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定部と、
前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画部と、
前記農作業の内容を示す内容情報を取得する作業内容取得部と、
前記確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得部と、
前記内容情報により示される前記農作業の内容と、前記結果情報により示される前記確認作業の結果とが対応付けられた第1ノウハウ情報を生成する第1ノウハウ生成部と、
を
備える、
情報処理装置。
【請求項5】
前記第1ノウハウ生成部が生成した複数の第1ノウハウ情報に基づいて、前記内容情報により示される前記農作業を実施することにより前記効果が得られる確率を導出する成功確率導出部をさらに備える、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部と、
前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定部と、
前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画部と、
前記農作業において使用される資材を示す資材情報を取得する使用資材取得部と、
前記確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得部と、
前記資材情報により示される前記資材と、前記結果情報により示される前記確認作業の結果とが対応付けられた第2ノウハウ情報を生成する第2ノウハウ生成部と、
を
備える、
情報処理装置。
【請求項7】
前記第2ノウハウ生成部が生成した複数の第2ノウハウ情報に基づいて、前記資材情報により示される前記資材を使用することにより前記効果が得られる確率を導出する成功確率導出部をさらに備える、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記農作業の目的を示す目的情報を取得する作業目的取得部をさらに備え、
前記確認結果取得部は、
前記目的情報により示される前記農作業の目的が達成されているか否かに関する質問を生成する質問生成部と、
前記質問に対する回答を取得する回答取得部と、
を有する、
請求項4から請求項7までの何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準を示す判定基準情報を取得する判定基準取得部をさらに備え、
前記確認結果取得部は、
前記農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方が、前記判定基準情報により示される1以上の判定基準のそれぞれに到達しているか否かに関する質問を生成する質問生成部と、
前記質問に対する回答を取得する回答取得部と、
を有する、
請求項4から請求項7までの何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1から請求項9までの何れか一項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータが、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階と、
前記コンピュータが、前記確認作業の実施時期が到来すると、前記農作業の効果を確認するための質問を生成し、前記質問に対するユーザからの回答を取得する段階と、
を有する、情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータが、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階と、
を有し、
前記確認時期決定段階は、
前記コンピュータが、前記確認作業の実施時期に関するユーザからの指示を受け付ける段階と、
前記コンピュータが、前記ユーザからの前記指示に基づいて、前記確認作業の実施時期を決定する段階と、
を有する、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータが、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の内容を示す内容情報を取得する作業内容取得段階と、
前記コンピュータが、前記確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得段階と、
前記コンピュータが、前記内容情報により示される前記農作業の内容と、前記結果情報により示される前記確認作業の結果とが対応付けられた第1ノウハウ情報を生成する第1ノウハウ生成段階と、
を有する、情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータが、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階と、
前記コンピュータが、前記農作業の実施時期及び前記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階と、
前記コンピュータが、前記農作業において使用される資材を示す資材情報を取得する使用資材取得段階と、
前記コンピュータが、前記確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得段階と、
前記コンピュータが、前記資材情報により示される前記資材と、前記結果情報により示される前記確認作業の結果とが対応付けられた第2ノウハウ情報を生成する第2ノウハウ生成段階と、
を有する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、植物の栽培を行う場所に適した栽培暦に基づく作業において、指定された日付又は期間で必要となる資材を提示する栽培支援プログラムが開示されている。特許文献2には、家庭菜園契約者が収穫した農産物を、その家庭菜園の統一ブランドとしてインターネット販売などを行うために、播種、育成、収穫、買取、販売、決済、集金までを一元管理するシステムが開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2019-020923号公報
[特許文献2]特開2006-120104号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第1の態様においては、情報処理装置が提供される。上記の情報処理装置は、例えば、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部を備える。上記の情報処理装置は、例えば、農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定部を備える。上記の情報処理装置は、例えば、農作業の実施時期及び確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画部を備える。
【0004】
上記の情報処理装置は、農作業の種類を示す種別情報を取得する作業種別取得部を備えてよい。上記の情報処理装置において、確認時期決定部は、農作業の種類ごとに、農作業の実施時期から確認作業の実施時期を導出するための基準を示す導出基準情報を格納する導出基準格納部を参照して、作業時期情報により示される農作業の実施時期、及び、種別情報により示される農作業の種類に基づいて、確認作業の実施時期を決定してよい。上記の情報処理装置は、確認作業の実施時期に関するユーザからの指示を受け付ける指示受付部を備えてよい。上記の情報処理装置において、確認時期決定部は、ユーザからの指示に基づいて、確認作業の実施時期を決定してよい。
【0005】
上記の情報処理装置は、農作業の内容を示す内容情報を取得する作業内容取得部を備えてよい。上記の情報処理装置は、確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得部を備えてよい。上記の情報処理装置は、内容情報により示される農作業の内容と、結果情報により示される確認作業の結果とが対応付けられた第1ノウハウ情報を生成する第1ノウハウ生成部を備えてよい。上記の情報処理装置は、第1ノウハウ生成部が生成した複数の第1ノウハウ情報に基づいて、内容情報により示される農作業を実施することにより効果が得られる確率を導出する成功確率導出部を備えてよい。
【0006】
上記の情報処理装置は、農作業において使用される資材を示す資材情報を取得する使用資材取得部を備えてよい。上記の情報処理装置は、確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得部を備えてよい。上記の情報処理装置は、資材情報により示される資材と、結果情報により示される確認作業の結果とが対応付けられた第2ノウハウ情報を生成する第2ノウハウ生成部を備えてよい。上記の情報処理装置は、第2ノウハウ生成部が生成した複数の第2ノウハウ情報に基づいて、資材情報により示される資材を使用することにより効果が得られる確率を導出する成功確率導出部を備えてよい。
【0007】
上記の情報処理装置は、農作業の目的を示す目的情報を取得する作業目的取得部を備えてよい。上記の情報処理装置において、確認結果取得部は、目的情報により示される農作業の目的が達成されているか否かに関する質問を生成する質問生成部を有してよい。確認結果取得部は、質問に対する回答を取得する回答取得部を有してよい。
【0008】
上記の情報処理装置は、農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準を示す判定基準情報を取得する判定基準取得部を備えてよい。上記の情報処理装置において、確認結果取得部は、農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方が、判定基準情報により示される1以上の判定基準のそれぞれに到達しているか否かに関する質問を生成する質問生成部を有してよい。確認結果取得部は、質問に対する回答を取得する回答取得部を有してよい。
【0009】
本発明の第2の態様においては、情報処理方法が提供される。上記の情報処理方法は、例えば、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、農作業の実施時期及び確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階を有する。上記の情報処理方法の各段階は、コンピュータにより実行される。
【0010】
本発明の第3の態様においては、プログラムが提供される。上記のプログラムは、コンピュータを、上記の第1の態様に係る情報処理装置として機能させるためのプログラムであってよい。上記のプログラムは、コンピュータに、上記の第2の態様に係る情報処理方法を実行させるためのプログラムであってもよい。上記のプログラムを格納するコンピュータ可読媒体が提供されてもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記録媒体であってもよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】農作業支援システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。
【
図2】農作業ロボット120の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図3】農作業管理サーバ142の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図4】ノウハウ管理サーバ146の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図5】データテーブル500の一例を概略的に示す。
【
図6】フローチャート600の一例を概略的に示す。
【
図7】ノウハウデータ生成部440の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図8】質問部770の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図9】農作業の効果確認手順の一例を概略的に示す。
【
図10】作業内容入力前の作業計画の入力画面1000の一例を概略的に示す。
【
図11】作業内容の入力画面1100の一例を概略的に示す。
【
図12】作業内容入力後の作業計画の入力画面1200の一例を概略的に示す。
【
図14】効果確認用の質問の他の例を概略的に示す。
【
図15】データテーブル1500の一例を概略的に示す。
【
図16】確認結果の入力画面1600の一例を概略的に示す。
【
図17】データテーブル1500の一例を概略的に示す。
【
図18】ノウハウ管理サーバ146の他の例を概略的に示す。
【
図19】データテーブル1500の一例を概略的に示す。
【
図20】データテーブル1500の一例を概略的に示す。
【
図21】サービス連携システム2100のシステム構成の一例を概略的に示す。
【
図22】サービス連携システム2100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図23】サービス連携システム2100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図24】サービス連携システム2100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図25】連携管理サーバ2120の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図26】原稿データ生成部2530における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図27】コンピュータ3000のシステム構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0014】
[農作業支援システム100の概要]
図1は、農作業支援システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、農作業支援システム100は、例えば、1以上の通信端末102と、1以上の撮像機器114と、1以上の計測機器116と、1以上の農作業ロボット120とを備える。本実施形態において、農作業支援システム100は、例えば、農作業管理サーバ142と、気象情報管理サーバ144と、ノウハウ管理サーバ146と、マッチングサービス管理サーバ148とを備える。
【0015】
本実施形態においては、圃場20において農産物22が栽培される場合を例として、農作業支援システム100の詳細が説明される。農産物22としては、穀類、野菜、果物、茶、キノコ類又は菌糸類などを例示することができる。
【0016】
本実施形態において、農産物22は、作業者40により栽培される。作業者40は、自然人であってもよく、法人であってもよく、団体であってもよい。例えば、作業者40は、農作業ロボット120を利用して農産物22を生産する。作業者40は、通信端末102を利用して、通信ネットワーク10を介して農作業支援システム100の各部と情報を送受することができる。
【0017】
本実施形態において、農産物22は、消費者50により消費される。消費者50は、自然人であってもよく、法人であってもよく、団体であってもよい。消費者50は、通信端末102を利用して、通信ネットワーク10を介して農作業支援システム100の各部と情報を送受することができる。
【0018】
本実施形態において、農作業支援システム100は、作業者40に対して、農作業を支援するための各種のサービスを提供する。一実施形態において、農作業支援システム100は、作業計画(作業スケジュール、工程計画などと称される場合もある。)の作成を支援する。他の実施形態において、農作業支援システム100は、作業者40の作業履歴の管理を支援する。例えば、農作業支援システム100は、作業記録、生育記録、収穫記録及び/又は出荷記録の作成を支援する。他の実施形態において、農作業支援システム100は、1以上の作業者40のと、1以上の資材提供者(図示されていない。)のとの間における資材の取引を仲介する。
【0019】
さらに他の実施形態において、農作業支援システム100は、農作業に関するノウハウの管理を支援する。例えば、農作業支援システム100は、ノウハウの収集及び整理を支援する。農作業支援システム100は、収集されたノウハウを作業者40にフローチャートとして提示可能な形式のデータとして記憶してよい。農作業支援システム100は、収集されたノウハウを農作業ロボット120が実行可能な形式のデータとして記憶してもよい。他の実施形態において、農作業支援システム100は、ノウハウの検索及び/又は共有を支援する。農作業支援システム100は、農作業ロボット120の状況に応じたノウハウのデータを、農作業ロボット120に送信してもよい。
【0020】
[農作業支援システム100に関連する各部の概要]
本実施形態において、通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、無線パケット通信網、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPN、電力線通信回線などを含んでもよい。
【0021】
通信ネットワーク10は、(i)携帯電話回線網などの移動体通信網を含んでもよく、(ii)無線MAN(例えば、WiMAX(登録商標)である。)、無線LAN(例えば、WiFi(登録商標)である。)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの無線通信網を含んでもよい。無線LAN、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び、NFCは、近距離無線通信の一例であってもよい。
【0022】
本実施形態において、通信端末102は、通信ネットワーク10を介して、農作業支援システム100の各部との間で情報を送受する。通信端末102としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などが例示される。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどが例示される。
【0023】
通信端末102は、作業者40又は消費者50が農作業支援システム100にアクセスする場合におけるユーザインタフェースとして機能してもよい。通信端末102は、農作業支援システム100によるユーザ認証処理に利用されてもよい。
【0024】
通信端末102は、通信ネットワーク10を介して、農作業ロボット120との間で情報を送受してもよい。通信端末102は、作業者40が農作業ロボット120を操作する場合におけるユーザインタフェースとして機能してもよい。通信端末102は、農作業ロボット120によるユーザ認証処理に利用されてもよい。
【0025】
通信端末102は、例えば、通信装置、入力装置、出力装置、自己位置推定装置、視線検出装置などを備える。入力装置としては、キーボード、ポインティングデバイス、音声入力装置(例えば、マイクである)、画像入力装置(例えば、カメラである)、音声認識装置、画像認識装置などが例示される。画像入力装置は、静止画像を撮像してもよく、動画像を撮像してもよい。画像入力装置は、画像及び音を記録してよい。出力装置としては、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカ、超音波出力装置、振動出力装置、プリンタなどが例示される。自己位置推定装置としては、GPS信号受信機、加速度センサ、角加速度センサなどが例示される。
【0026】
本実施形態において、撮像機器114は、圃場20の任意の位置に設置される。撮像機器114は、農産物22を撮像することのできる位置に配されることが好ましい。撮像機器114は、例えば、(i)作業を実施している作業者40の音声、及び、(ii)作業者40による作業の様子の少なくとも一方を撮像する。作業者40による作業の様子としては、(i)作業者40の外観、(ii)作業対象となる圃場20又は農産物22の外観、(iii)作業対象となる鳥獣、害虫、雑草などの外観などが例示される。撮像機器114が撮像した画像の画像データは、通信ネットワーク10を介して農作業支援システム100に送信される。上述されたとおり、画像データは、音声付きの画像が記録されたデータであってよい。
【0027】
本実施形態において、計測機器116は、圃場20の任意の位置に設置される。計測機器116は、農産物22の近傍に配されることが好ましい。計測機器116は、例えば、農産物22の周辺環境の状態を計測する。農産物22の周辺環境の状態としては、(i)農産物22の栽培位置の近傍における培地の水分量、(ii)当該培地に含まれる農薬成分、肥料成分又は微量元素の量、(iii)当該培地の温度、(iv)農産物22の栽培位置の近傍の気温、湿度、風速、照度、日照量又は雨量などが例示される。計測機器116の計測結果を示す計測データは、通信ネットワーク10を介して農作業支援システム100に送信される。
【0028】
本実施形態において、農作業ロボット120は、例えば、ベースユニット130と、ベースユニット130に取り付けて使用される各種のユニット(アタッチメントと称される場合もある。)とを備える。例えば、本実施形態において、農作業ロボット120は、1以上の移動ユニット132と、1以上のセンサユニット136と、1以上の農作業ユニット138とを備える。
【0029】
農作業ロボット120は、通信ネットワーク10を介して、農作業支援システム100の各部と情報を送受することができる。農作業ロボット120は、自律移動機能を有する。例えば、農作業ロボット120は、作業者40に追従して移動する。農作業ロボット120の詳細は後述される。
【0030】
本実施形態において、農作業管理サーバ142は、1以上の作業者40が実施する農作業を管理する。農作業管理サーバ142は、作業者40ごとに農作業を管理してもよく、圃場20ごとに農作業を管理してもよく、農産物22ごとに農作業を管理してもよい。一実施形態において、農作業管理サーバ142は、作業計画を管理する。他の実施形態において、農作業支援システム100は、作業履歴を管理する。例えば、農作業管理サーバ142は、作業記録、生育記録、収穫記録及び/又は出荷記録を管理する。農作業管理サーバ142の詳細は後述される。
【0031】
本実施形態において、気象情報管理サーバ144は、気象情報を管理する。気象情報管理サーバ144は、例えば、日時を示す情報と、位置を示す情報と、当該日時及び当該位置における気象情報とを対応づけて格納する。気象情報としては、過去の気象条件の実績値を示す情報、将来の気象条件の予測値を示す情報などが例示される。気象情報管理サーバ144は、例えば、(i)農作業管理サーバ142又はノウハウ管理サーバ146からの検索要求を受信し、(ii)当該検索要求により示された日時又は期間における当該要求により示された位置又は地域の気象情報を抽出し、(iii)抽出された情報を当該要求の送信元に送信する。
【0032】
本実施形態において、ノウハウ管理サーバ146は、農作業に関するノウハウを管理する。農作業管理サーバ142は、作業者40ごとにノウハウを管理してもよく、予め登録された複数の作業者40の間でノウハウを共有してもよい。農作業管理サーバ142は、圃場20ごとにノウハウを管理してもよく、地域ごとにノウハウを管理してもよい。農作業管理サーバ142は、農産物22の種類(品目と称される場合がある。)ごとにノウハウを管理してもよい。ノウハウ管理サーバ146の詳細は後述される。
【0033】
本実施形態において、マッチングサービス管理サーバ148は、1以上の作業者40のと、1以上の資材提供者(図示されていない。)のとの間における資材の取引を仲介する。マッチングサービス管理サーバ148は、譲渡契約又は賃貸借契約を仲介してもよい。資材としては、農薬、肥料、包装用品、農業用品(シート、杭、潅水用品、育苗ポットなどである)、センサー、センサーと連動して作動する機器、農機、農作業ロボット120用のアタッチメントなどが例示される。
【0034】
[マッチングサービス管理サーバ148の機能の一例]
例えば、マッチングサービス管理サーバ148には、資材の種類ごとに、当該資材を提供可能な資材提供者の情報が登録されている。資材の提供方法としては、販売、貸出、リースなどが例示される。マッチングサービス管理サーバ148は、マッチングサービス管理サーバ148に登録された資材提供者の情報を利用して、各種のサービスを提供する。マッチングサービス管理サーバ148は、農作業管理サーバ142及び/又はノウハウ管理サーバ146により提供される資材の需要に関する情報を利用して、各種のサービスを提供してもよい。
【0035】
例えば、マッチングサービス管理サーバ148は、農作業管理サーバ142及び/又はノウハウ管理サーバ146にアクセスして、特定の種類の資材に関する需要を示す情報、及び/又は、特定の種類の資材を利用する可能性の高い作業者40に関する情報を取得する。上記の資材の種類は、特定の作業者40からの要求に基づいて決定されてもよく、各資材の需要状況に基づいて決定されてもよい。
【0036】
例えば、マッチングサービス管理サーバ148は、農作業管理サーバ142及び/又はノウハウ管理サーバ146にアクセスして、特定の期間における需要の予測値又は推定値が予め定められた値よりも大きな資材の種類を示す情報を取得する。上記の予測値又は推定値は、例えば、1以上の作業者40の作業計画に基づいて決定される。上記の予測値又は推定値は、1以上の作業者40の作業計画と、1以上の作業者40により栽培される1以上の種類の農産物22に関するノウハウデータとに基づいて決定されてもよい。
【0037】
マッチングサービス管理サーバ148は、マッチングサービス管理サーバ148に登録されている情報を検索して、上記の種類の資材を提供可能な1以上の資材提供者を抽出する。マッチングサービス管理サーバ148は、(i)特定の種類の資材に関する需要を示す情報、(ii)特定の種類の資材を利用する可能性の高い作業者40に関する情報、及び、(iii)特定の種類の資材を提供可能な1以上の資材提供者を用いて、各種の情報配信サービスを提供する。
【0038】
一実施形態において、マッチングサービス管理サーバ148は、抽出された資材提供者に対して、上記の特定の種類の資材の需要に関する情報、及び/又は、上記の特定の種類の資材を利用する可能性の高い作業者40に関する情報を通知する。上記の資材の需要に関する情報は、時期ごとの需要量を示す情報であってもよく、地域ごとの需要量を示す情報であってもよく、時期及び地域ごとの需要量を示す情報であってもよい。資材の需要に関する情報は、資材の仕様又は品質に関する情報を含んでもよく、資材の価格又は価格帯に関する情報を含んでもよい。作業者40に関する情報としては、(i)匿名化された作業者40の識別情報、(ii)作業者40の氏名、名称、略称又はニックネームの少なくとも一部、(iii)作業者40の圃場20が存在する地域、(iv)作業者40が資材に対して希望する仕様又は品質、(v)作業者40が希望する資材の量、(vi)作業者40が希望する資材の価格などが例示される。
【0039】
他の実施形態において、マッチングサービス管理サーバ148は、上記の特定の資材を利用する可能性の高い作業者40に対して、抽出された資材提供者に関する情報を提供する。資材提供者に関する情報としては、(i)匿名化された資材提供者の識別情報、(ii)資材提供者の氏名、名称、略称又はニックネームの少なくとも一部、(iii)資材提供者が資材を発送する地域、(iv)資材提供者が提供する資材の仕様又は品質、(v)資材提供者が提供可能な資材の量、(vi)資材提供者が提供可能な資材の価格、(vii)資材提供者が資材を提供可能な時期などが例示される。
【0040】
[マッチングサービス管理サーバ148の機能の他の例]
上記の実施形態において、マッチングサービス管理サーバ148は、各資材の需要量に基づいて、情報を配信した。しかしながら、マッチングサービス管理サーバ148は、上記の実施形態に限定されない。他の実施形態において、マッチングサービス管理サーバ148は、各資材の需要の内容に基づいて、情報を配信する。例えば、マッチングサービス管理サーバ148は、各資材の需要の内容に関する情報を、資材提供者に配信する。マッチングサービス管理サーバ148は、(i)特定の資材提供者からの要求に応じて、当該要求に合致する情報を配信してもよく、(ii)予め定められたタイミングにおいて、各資材提供者の状況に合致した情報を配信してもよい。
【0041】
各資材の需要の内容としては、各資材の使用態様、各資材を使用する作業者40の様子、各資材を使用する作業者40の当該資材に対する要望などが例示される。各資材の使用態様としては、各資材が使用される状況、1回あたりの使用量、1回あたりの使用時間などが例示される。各資材が使用される状況としては、各資材が使用される圃場20の状態、各資材が使用される気象環境などが例示される。作業者40の様子としては、作業中の作業者40の動作、視線などが例示される。マッチングサービス管理サーバ148は、(i)各資材を使用する作業者40に対して、当該資材に対する要望を送信するように要求してもよく、(ii)各資材を使用する作業者40の様子が撮像された画像、又は、各資材を使用する作業者40の音声を解析して、上記の要望を抽出又は決定してもよい。
【0042】
例えば、マッチングサービス管理サーバ148には、農作業管理サーバ142及び/又はノウハウ管理サーバ146にアクセスして、(i)特定の種類の資材の使用態様を示す情報、及び、(ii)特定の種類の資材を使用する作業者40の様子を示す情報の少なくとも一方を取得する。マッチングサービス管理サーバ148には、農作業管理サーバ142及び/又はノウハウ管理サーバ146から取得した情報を適切な記憶装置に格納してよい。
【0043】
また、資材提供者は、通信端末102を利用してマッチングサービス管理サーバ148にアクセスし、希望する種類の資材の使用態様及び/又は当該資材を使用する作業者の様子を示す情報を要求する。マッチングサービス管理サーバ148には、上記の要求を受信すると、上記の要求により示された種類の資材について、当該資材の使用態様及び/又は当該資材を使用する作業者の様子を示す情報を抽出する。マッチングサービス管理サーバ148には、抽出された情報を、資材提供者が利用する通信端末102に送信する。
【0044】
これにより、資材提供者は、上記の資材がどのような環境で、どのように使用されているかを示す情報を取得することができる。その結果、資材提供者は、上記の資材を改良したり、新たな資材を開発したりすることができる。
【0045】
なお、マッチングサービス管理サーバ148が、資材の使用態様及び/又は当該資材を使用する作業者の様子を示す情報を提供する手順は、上記の手順に限定されない。他の実施形態において、マッチングサービス管理サーバ148が、資材提供者が利用する通信端末102から上記の要求を受信すると、マッチングサービス管理サーバ148は、農作業管理サーバ142及び/又はノウハウ管理サーバ146にアクセスして、(i)上記の要求により示される種類の資材の使用態様を示す情報、及び、(ii)当該資材を使用する作業者40の様子を示す情報の少なくとも一方を取得してもよい。
【0046】
[農作業支援システム100の各部の具体的な構成]
農作業支援システム100の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエア及びソフトウエアにより実現されてもよい。農作業支援システム100の各部は、その少なくとも一部が、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。農作業支援システム100の各部は、その少なくとも一部が、仮想マシン上又はクラウドシステム上で実現されてもよい。農作業支援システム100の各部は、その少なくとも一部が、パーソナルコンピュータ又は携帯端末によって実現されてもよい。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。農作業支援システム100の各部は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
【0047】
農作業支援システム100を構成する構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。上記の一般的な構成の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、カメラ、音声入力装置、ジェスチャ入力装置、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、音声出力装置、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDD、SSDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてよい。
【0048】
上記の一般的な構成の情報処理装置において、上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されていてもよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータを、農作業支援システム100又はその一部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、コンピュータに、農作業支援システム100又はその一部における情報処理方法を実行させるためのプログラムであってよい。
【0049】
上記の情報処理方法は、ノウハウ管理サーバ146において実行される情報処理方法であってよい。上記の情報処理方法は、例えば、(i)作業を実施している作業者の音声、及び、(ii)作業者による作業の様子の少なくとも一方に基づいて、作業の実施期間中に作業者が実行した1以上の行動を推定する行動推定段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、(i)作業者の音声、(ii)作業の様子、(iii)作業の作業記録に入力された事項、及び、(iv)作業の作業環境の状態の少なくとも1つに基づいて、行動が実行されるべきか否かの判断基準となる条件を推定する基準推定段階を有する。
【0050】
上記の情報処理方法は、例えば、作業を実施する作業者のバイタルサインを示す情報を取得するバイタル情報取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、バイタル情報取得段階において取得されたバイタルサインの異常を検出するバイタル異常検出段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、バイタル異常検出段階においてバイタルサインの異常が検出された場合に、異常に関する質問を生成する質問生成段階を有する。
【0051】
上記の情報処理方法は、例えば、作業を実施する作業者に追従して移動する移動体の速度、加速度及び角加速度の少なくとも1つを示す情報を取得する追従情報取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、追従情報取得段階において取得された速度、加速度及び角加速度の少なくとも1つの異常を検出する追従異常検出段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、追従異常検出段階において速度、加速度及び角加速度の少なくとも1つの異常が検出された場合に、異常に関する質問を生成する質問生成段階を有する。
【0052】
上記の情報処理方法は、例えば、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階を有する。上記の処理方法は、例えば、農作業の実施時期及び確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階を有する。
を有する、情報処理方法。
【0053】
上記の情報処理方法は、例えば、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、上記の情報処理方法は、例えば、作業時期情報により示される農作業の実施時期よりも前に、農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する出力段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、農作業に関するノウハウの検索を要求するノウハウ検索要求が受け付けられた場合に、農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する出力段階を有する。
【0054】
上記の情報処理方法は、例えば、(a)(i)農作業を実施する作業者及び(ii)農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像と、(b)画像に関するコメントと、(c)農作業により生産される農産物の購入を、農産物が収穫される前に予約することを要求する予約要求を送信するための命令が埋め込まれたオブジェクトとを含む画面を生成する段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、(i)農作業を実施する作業者及び(ii)農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像の画像データを取得する画像取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、書類の種類ごとに定められた編集方針に従って画像取得段階において取得された画像データを編集し、1以上の種類の書類の原稿を生成する原稿生成段階を有する。
【0055】
農作業支援システム100は、情報処理装置の一例であってよい。農作業ロボット120は、移動体の一例であってよい。ノウハウ管理サーバ146は、情報処理装置の一例であってよい。農作業は、作業の一例であってよい。
【0056】
[別実施形態の一例]
本実施形態においては、計測機器116が、圃場20の任意の位置に設置される場合を例として、農作業支援システム100の詳細が説明される。しかしながら、計測機器116は、本実施形態に限定されない。
【0057】
他の実施形態において、計測機器116は、作業者40に装着されてもよい。この場合、計測機器116としては、作業者40に装着されるウエアラブル端末に実装される各種のセンサ、カメラ、マイクなどが例示される。
【0058】
本実施形態においては、農作業ロボット120が、自律移動機能を有する農作業用の機械(農機と称される場合がある。)である場合を例として、農作業支援システム100の詳細が説明される。しかしながら、農作業支援システム100は、本実施形態に限定されない。
【0059】
他の実施形態において、農作業支援システム100は、農作業ロボット120を介して収集した情報と同様の情報を、(i)圃場20に配された機器、(ii)作業者40に保持又は装着された機器、及び、(iii)自律移動機能を有しない農機の少なくとも1つから収集してよい。また、農作業支援システム100は、農作業ロボット120に対して送信した情報と同様の情報を、(i)圃場20に配された機器、(ii)作業者40に保持又は装着された機器、及び、(iii)自律移動機能を有しない農機の少なくとも1つに対して送信してもよい。
【0060】
自律移動機能を有しない農機は、通信機能を有し、作業者40により操縦されてよい。自律移動機能を有しない農機は、当該農機に搭乗した作業者40により操縦されてもよく、作業者40により遠隔操作されてもよい。
【0061】
図2は、農作業ロボット120のシステム構成の一例を概略的に示す。
図1に関連して説明されたとおり、本実施形態において、農作業ロボット120は、ベースユニット130と、移動ユニット132と、撮像ユニット134と、センサユニット136と、農作業ユニット138とを備える。
【0062】
図2に示されるとおり、本実施形態において、農作業ロボット120は、制御ユニット220と、電源ユニット230と、制振ユニット250と、バランス調整ユニット280とを備える。農作業ロボット120は、複数の制御ユニット220を備えてもよい。農作業ロボット120は、複数の電源ユニット230を備えてもよい。農作業ロボット120は、複数の制振ユニット250を備えてもよい。農作業ロボット120は、複数のバランス調整ユニット280を備えてもよい。
【0063】
本実施形態において、農作業ロボット120は、任意の作業を実施する作業機械であってよい。農作業ロボット120は、例えば、各種の農作業、監視作業などを実施する。農作業ロボット120は、固定式であってもよく、移動式であってもよい。農作業ロボット120は、自律走行機能又は自律航行機能を有してもよく、遠隔操作により操縦されてもよく、農作業ロボット120に乗り込んだ作業者により操縦されてもよい。農作業ロボット120は、自律走行機能又は自律航行機能を有する、無人作業機械であることが好ましい。
【0064】
農作業ロボット120は、小型のロボットであってよい。例えば、農作業ロボット120の1台当たりの体積は、2m3以下であってよく、1m3以下であってよく、0.5m3以下であってよく、0.25m3以下であってもよい。これにより、圃場内を自由に移動することができる。また、人間では難しいアングルからでも農産物22を観察することができる。
【0065】
本実施形態において、ベースユニット130は、移動ユニット132、撮像ユニット134、センサユニット136、農作業ユニット138、制御ユニット220、電源ユニット230、制振ユニット250、及び、バランス調整ユニット280を保持する。本実施形態において、ベースユニット130は、移動ユニット132、撮像ユニット134、センサユニット136、農作業ユニット138、制振ユニット250及びバランス調整ユニット280の少なくとも1つを着脱可能に保持する。これにより、農作業ロボット120は、複数の異なる種類の作業に対応することができる。
【0066】
本実施形態において、ベースユニット130は、制御ユニット220及び電源ユニット230を有する。制御ユニット220及び電源ユニット230は、ベースユニット130に内蔵されてもよい。制御ユニット220及び電源ユニット230の少なくとも一方は、ベースユニット130に着脱可能に配されてもよい。一実施形態において、制御ユニット220及び電源ユニット230の少なくとも一方は、ベースユニット130の内部に着脱可能に配される。他の実施形態において、制御ユニット220及び電源ユニット230の少なくとも一方は、ベースユニット130の外部に着脱可能に配される。
【0067】
本実施形態において、移動ユニット132は、農作業ロボット120を移動させる。移動ユニット132の動力は、電力であってもよく、内燃機関であってもよく、蒸気機関であってもよい。例えば、移動ユニット132は、電源ユニット230から供給された電力を動力に変換して、農作業ロボット120を移動させる。本実施形態において、移動ユニット132は、電源ユニット230から供給された電力を利用して動力を発生させる動力源を内蔵してもよい。動力源としては、モータ、アクチュエータなどを例示することができる。
【0068】
一実施形態において、移動ユニット132は、陸上で移動するための車輪と、当該車輪を駆動する動力源とを備える。他の実施形態において、移動ユニット132は、陸上で移動するための無限軌道と、当該無限軌道を駆動する動力源とを備える。さらに他の実施形態において、移動ユニット132は、水上又は水中で移動するためのスクリューと、当該スクリューを駆動する動力源とを備えてよい。移動ユニット132は、浮力を得るための浮力材をさらに備えてもよい。さらに他の実施形態において、移動ユニット132は、空中で移動するためのプロペラと、当該プロペラを駆動する動力源とを備えてよい。移動ユニット132は、空中に浮遊するためのバルーン又は気嚢をさらに備えてもよい。
【0069】
本実施形態において、撮像ユニット134は、各種の被写体を撮像する。例えば、撮像ユニット134は、(i)作業者40、(ii)農作業ロボット120、(iii)農産物22、及び、(iv)農産物22の周辺環境の少なくとも1つを撮像する。農産物22の周辺環境としては、圃場20の内部又は圃場20の周辺を例示することができる。撮像ユニット134は、農産物22の周辺環境として、農産物22が栽培されている培地(例えば、土壌である。)を撮像してよい。例えば、撮像ユニット134は、上記の培地のうち、農産物22が生育している位置及び/又は当該位置の近傍を撮像する。
【0070】
一実施形態において、撮像ユニット134は、ベースユニット130の外部に脱着可能に配される。他の実施形態において、撮像ユニット134は、他のユニットに配される。例えば、撮像ユニット134は、農作業ユニット138に組み込まれる。撮像ユニット134は、制御ユニット220に組み込まれてもよい。
【0071】
撮像ユニット134は、ベースユニット130の進行方向前方に配されてもよく、ベースユニット130の進行方向後方に配されてもよい。撮像ユニット134は、農作業ロボット120の側面に配されてもよい。撮像ユニット134は、ベースユニット130の上面に配されてもよく、ベースユニット130の下面に配されてもよい。撮像ユニット134は、照明光を出射するライトを有してもよい。ライトは、照射光を出射する照明部の一例であってよい。
【0072】
本実施形態において、撮像ユニット134は、静止画像及び動画像の少なくとも一方を撮像する。撮像ユニット134は、動画像を撮像できることが好ましい。撮像ユニット134は、可視光カメラであってもよく、赤外線カメラであってもよい。撮像ユニット134は、マニピュレータと、当該マニピュレータの先端に取り付けられた撮像装置とを有してもよい。マニピュレータは、電源ユニット230から供給された電力を利用して、上記の撮像装置を任意の方向に向けることができる。
【0073】
撮像ユニット134が撮像した画像のデータは、農作業ロボット120の記憶装置に記憶されてもよく、農作業管理サーバ142に送信されてもよい。農作業ロボット120は、撮像ユニット134が撮像した画像のデータを解析し、解析結果を農作業管理サーバ142に送信してもよい。
【0074】
本実施形態において、センサユニット136は、各種の物理量を測定する。例えば、センサユニット136は、作業者40に関する物理量、農作業ロボット120に関する物理量、農産物22に関する物理量、及び、農産物22の周辺環境に関する物理量の少なくとも1つを測定する。これにより、農産物22の生育環境に関する情報を取得することができる。
【0075】
農産物22に関する物理量としては、農産物22の色、艶、形状、模様、大きさ、重量又は質量、組成、特定成分の含有量、硬度、弾性などを例示することができる。農産物22の周辺環境に関する物理量としては、土壌に関する情報、大気に関する情報、光の強度に関する情報などを例示することができる。土壌に関する情報としては、pH、温度、含水率、粒度分布、硬さ、並びに、土壌に含まれる成分、バクテリア及びウイルスを例示することができる。土壌に含まれる成分としては、有機物(炭素)、窒素、リン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、硫黄、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、塩素などを例示することができる。大気に関する情報としては、気温、気圧、湿度、二酸化炭素濃度、窒素濃度、酸素濃度、風向き及び風量などを例示することができる。
【0076】
一実施形態において、センサユニット136は、ベースユニット130の外部に脱着可能に配される。他の実施形態において、センサユニット136は、他のユニットに配される。例えば、センサユニット136は、農作業ユニット138に組み込まれる。センサユニット136は、制御ユニット220に組み込まれてもよい。
【0077】
センサユニット136の測定結果は、農作業ロボット120の記憶装置に記憶されてもよく、農作業管理サーバ142に送信されてもよい。農作業ロボット120は、センサユニット136の測定結果を解析し、解析結果を農作業管理サーバ142に送信してもよい。
【0078】
本実施形態において、農作業ユニット138は、農作業用のアタッチメントであってよい。例えば、用途に応じた農作業ユニット138が、ベースユニット130に取り付けられる。これにより、農作業ロボット120は、複数の異なる種類の農作業を実施することができる。
【0079】
本実施形態において、農作業ユニット138は、1又は複数の農作業に特化したユニットであってよい。農作業ユニット138としては、害虫駆除用の薬液散布装置、肥料を散布する肥料散布装置、ガスを散布するガス散布装置、畝立て装置、苗投下装置、種蒔き装置、耕うん装置、不要な枝葉を摘要するための治具を有するマニピュレータ、農産物を摘果するための治具を有するマニピュレータ、草刈り装置(例えば、放置された田畑用の草刈り装置である。)、散水装置、鳥獣威嚇装置(例えば、音声、光により鳥獣を威嚇する装置である。)、間引き装置、摘花装置、果樹摘果装置、袋掛け装置(例えば、果樹用の袋掛け装置である。)などを例示することができる。
【0080】
本実施形態において、農作業ユニット138は、ベースユニット130に着脱可能に保持される。農作業ユニット138は、電源ユニット230から供給された電力を利用して、農作業ユニット138を駆動するための動力を発生させる動力源を内蔵してもよい。動力源としては、モータ、アクチュエータなどを例示することができる。
【0081】
本実施形態において、農作業ユニット138は、ファームウエア294を実行し、農作業ユニット138を制御する情報処理装置を備える。上記の情報処理装置は、CPU、GPUなどのプロセッサであってもよい。上記の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、カメラ、音声入力装置、ジェスチャ入力装置、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、音声出力装置、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDD、SSDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてもよい。
【0082】
最新版のファームウエア294は、例えば、農作業管理サーバ142により管理される。農作業管理サーバ142は、例えば、農作業ユニット138又は制御ユニット220からの要求に応じて、最新版のファームウエア294を、農作業ユニット138又は制御ユニット220に送信する。これにより、農作業ユニット138又は制御ユニット220は、ファームウエア294を更新することができる。
【0083】
本実施形態において、制御ユニット220は、農作業ロボット120を制御する。一実施形態において、制御ユニット220は、各ユニットと通信し、当該ユニットの種類に応じて、当該ユニットの動作を制御する。制御ユニット220は、複数のユニットの組み合わせに応じて、1又は複数のユニットの動作を制御してもよい。
【0084】
例えば、制御ユニット220は、移動ユニット132、農作業ユニット138及びバランス調整ユニット280の少なくとも1つと通信する。通信方式は、有線通信であってもよく、無線通信であってもよい。制御ユニット220及び他のユニットの間の通信方式が有線通信である場合、ベースユニット130は、制御ユニット220と他のユニットとの間で情報を伝送する通信経路(バスと称される場合がある。)を有してよい。上記の通信経路は通信部の一例であってよい。
【0085】
他の実施形態において、制御ユニット220は、農作業管理サーバ142及びノウハウ管理サーバ146の少なくとも一方と通信してよい。例えば、制御ユニット220は、農作業ロボット120に関する情報を農作業管理サーバ142及びノウハウ管理サーバ146の少なくとも一方に送信する。例えば、制御ユニット220は、農作業ロボット120の位置情報を取得し、当該位置情報を農作業管理サーバ142及びノウハウ管理サーバ146の少なくとも一方に送信する。例えば、制御ユニット220は、農作業ロボット120の位置情報と、当該位置情報により示される位置においてセンサユニット136が取得した情報とを対応付けて、農作業管理サーバ142及びノウハウ管理サーバ146の少なくとも一方に送信する。
【0086】
本実施形態において、制御ユニット220は、制御プログラム222を実行し、農作業ロボット120を制御する情報処理装置を備える。上記の情報処理装置は、CPU、GPUなどのプロセッサであってもよい。上記の情報処理装置は、(i)CPU、GPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、通信インタフェースなどを有するデータ処理装置と、(ii)キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、カメラ、音声入力装置、ジェスチャ入力装置、各種センサ、GPS受信機などの入力装置と、(iii)表示装置、音声出力装置、振動装置などの出力装置と、(iv)メモリ、HDD、SSDなどの記憶装置(外部記憶装置を含む。)とを備えてもよい。
【0087】
本実施形態において、制御プログラム222は、OS224の上で動作してよい。1又は複数の制御プログラム222が、1又は複数のOS224の上で動作してもよい。OS224は、農作業ロボット120に含まれる各種のハードウエアを制御するための1又は複数のドライバ226を介して、農作業ロボット120を制御する。例えば、OS224は、特定のドライバ226を介して、特定のユニット(例えば、移動ユニット132、農作業ユニット138などである。)を認識したり、当該ユニットの動作を制御したりする。制御プログラム222、OS224、及び、ドライバ226の少なくとも1つが更新されることにより、例えば、農作業ロボット120が新しいユニットを利用できるようになったり、農作業ロボット120が効率よくユニットを利用できるようになったりする。
【0088】
最新版の制御プログラム222、OS224、及び、ドライバ226は、例えば、農作業管理サーバ142により管理される。農作業管理サーバ142は、例えば、制御ユニット220からの要求に応じて、最新版の制御プログラム222、OS224及びドライバ226の少なくとも1つを、制御ユニット220に送信する。これにより、制御ユニット220は、制御プログラム222、OS224及びドライバ226の少なくとも1つを更新することができる。
【0089】
位置情報は、農作業ロボット120の位置を示す情報であればよく、位置情報の内容及び取得方法は特に限定されない。制御ユニット220は、任意の自己位置推定方法により、農作業ロボット120の位置を特定してよい。制御ユニット220は、GPS信号を受信して、当該GPS信号に基づいて、農作業ロボット120の位置を特定してよい。制御ユニット220は、農地の周辺に設置されたビーコン発信機からのビーコン信号を受信して、当該ビーコン信号に基づいて、農作業ロボット120の位置を特定してよい。農作業ロボット120の位置は、無線電波の電波強度に基づいて定められてもよい。制御ユニット220は、撮像ユニット134が撮像した農作業ロボット120の周囲の画像を解析して、位置が既知の複数のランドマークと農作業ロボット120とがなす角から、農作業ロボット120の位置を特定してもよい。
【0090】
制御ユニット220は、農作業管理サーバ142から、農作業ロボット120を制御するための情報を取得してもよい。農作業ロボット120を制御するための情報は、農作業ロボット120が今から実施すべき作業に関する情報であってもよい。農作業ロボット120を制御するための情報は、農作業管理サーバ142にアップロードされた制御用データであってよい。農作業ロボット120を制御するための情報は、学習済みの学習モデルであってもよい。農作業ロボット120を制御するための情報は、ノウハウ管理サーバ146により管理されているノウハウの内容を示すデータであってもよい。制御ユニット220は、農作業管理サーバ142から取得した情報に基づいて、当該情報に関連するユニットの動作を制御してもよい。
【0091】
本実施形態において、電源ユニット230は、移動ユニット132、農作業ユニット138及びバランス調整ユニット280の少なくとも1つに、当該ユニットを駆動するための電力を供給する。電源ユニット230は、制振ユニット250、撮像ユニット134及びセンサユニット136の少なくとも1つに、電力を供給してもよい。
【0092】
本実施形態において、制振ユニット250は、振動を制御する。例えば、制振ユニット250は、撮像ユニット134、センサユニット136及び農作業ユニット138の少なくとも1つの振動を制御する。制振ユニット250は、制御ユニット220からの命令にしたがって、振動を制御してよい。制振ユニット250は、電源ユニット230から供給された電力を利用して、制振ユニット250を駆動するための動力を発生させる動力源を有してよい。動力源としては、モータ、アクチュエータなどを例示することができる。
【0093】
本実施形態において、バランス調整ユニット280は、重りを有する。バランス調整ユニット280は、ベースユニット130に着脱可能に保持される。ベースユニット130に装着されるユニットの重さ及びその重心の位置によっては、農作業ロボット120の重量バランスが悪くなり、農作業ロボット120が不安定になる。そこで、ベースユニット130の適切な位置にバランス調整ユニット280を装着することにより、農作業ロボット120の重量バランスを調整することができる。
【0094】
バランス調整ユニット280は、先端に重りを有するマニピュレータであってもよい。マニピュレータが重りとベースユニット130との相対位置を変化させることにより、農作業ロボット120の重心の位置を変化させることができる。マニピュレータは動力源の一例であってよい。
【0095】
図3は、農作業管理サーバ142の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、農作業管理サーバ142は、入力受付部310と、画面生成部320と、作業計画生成部330と、格納部340とを備える。本実施形態において、格納部340は、ログデータ格納部352と、標準データ格納部354と、作業記録格納部362と、生育記録格納部364と、収穫記録格納部366と、出荷記録格納部368と、設定データ格納部372と、評価データ格納部374とを有する。
【0096】
本実施形態において、入力受付部310は、作業者40又は消費者50からの入力を受け付ける。作業者40は、例えば、圃場20に関する各種の情報を入力する。作業者40は、圃場20の位置及び範囲を示す情報を入力してよい。作業者40は、例えば、農産物22の作業計画及び作業履歴を入力する。作業者40は、例えば、農産物22の栽培に関するノウハウを入力する。作業者40及び/又は消費者50は、例えば、農産物22に関する評価を入力する。農産物22に関する評価の評価項目としては、品質、収量、特定の用途への適否などが例示される。農産物22の品質としては、外観、大きさ、味、特定成分の含有量などが例示される。上記の用途としては、農産物22を消費する動物の種類、農産物22が利用される料理の種類、農産物22の加工の種類などが例示される。
【0097】
例えば、入力受付部310は、農作業管理サーバ142に対する指示の入力を受け付ける。上記の指示としては、設定の登録、作業計画の作成又は更新、作業履歴の作成又は更新、評価の登録などが例示される。入力受付部310は、入力された指示の内容を示す情報を画面生成部320に出力する。
【0098】
また、入力受付部310は、データベースに登録される情報の入力を受け付ける。上記の情報としては、農作業管理サーバ142などに関する各種設定の内容を示す情報、作業計画の内容を示す情報、作業履歴の内容を示す情報、評価の内容を示す情報などが例示される。入力受付部310は、入力された情報を格納部340に格納する。
【0099】
本実施形態において、画面生成部320は、各種の画面を生成する。例えば、画面生成部320は、入力受付部310から、入力受付部310が受け付けた指示の内容を示す情報を取得する。画面生成部320は、上記の指示の内容に応じた画面を指示者に提示するための情報(画面データと称される場合がある。)を生成する。上記の画面は、各種の入力画面であってよい。画面生成部320は、生成された画面データを、上記の指示の指示者が利用する通信端末102に送信する。
【0100】
本実施形態において、画面生成部320は、ノウハウ管理サーバ146と協働して上記の画面を生成してよい。一実施形態において、画面生成部320は、ノウハウ管理サーバ146が、作業者40に対して、ノウハウ管理サーバ146が作成したノウハウの内容の確認を依頼するための画面を生成する。他の実施形態において、ノウハウ管理サーバ146が、作業者40に対して、農作業に関するノウハウを作成するための質問に回答することを依頼するための画面を生成する。
【0101】
本実施形態において、作業計画生成部330は、作業計画を生成する。作業計画生成部330は、作業者40ごとに作業計画を生成してもよく、圃場20ごとに作業計画を生成してもよく、農産物22ごとに作業計画を生成してもよい。作業計画生成部330は、生成された作業計画を設定データ格納部372に格納してよい。
【0102】
作業計画は、日時を示す情報と、当該日時において実施される作業の内容とが対応づけられた情報であってよい。なお、日時を示す情報は、(i)年月日を示す情報であってもよく、(ii)年月日及び時刻を示す情報であってもよい。
【0103】
作業計画は、作業が実施される圃場20に関する基本的な情報を含んでよい。圃場20に関する基本的な情報としては、圃場20の識別情報、圃場20の位置及び範囲を示す情報、圃場20において作業を行う作業者40の識別情報、圃場20において栽培されている品目を示す情報、圃場20の土壌の特性を示す情報、圃場20の気象の特性を示す情報などが例示される。
【0104】
農産物22の栽培作業は、1以上の工程を含む。1以上の工程のは、1以上の作業項目を含む。各作業項目を実施するために、作業者40は1以上の行動を実行する。作業計画に含まれる作業の内容は、工程のレベルで作成されてもよく、作業項目のレベルで作成されてもよく、行動のレベルで作成されてもよい。
【0105】
なお、工程のレベルで作業計画が作成される工程と、作業項目のレベルで作業計画が作成される工程とが混在してもよい。また、工程のレベルで作業計画が作成される工程と、作業項目のレベルで作業計画が作成される工程と、行動のレベルで作業計画が作成される工程とが混在してもよい。例えば、実施予定日時までの残り期間の長さが予め定められた値よりも小さな工程については、作業項目のレベル又は行動のレベルで作業計画が作成される。一方、実施予定日時までの残り期間の長さが予め定められた値よりも大きな工程については、工程のレベルで作業計画が作成される。
【0106】
作業計画生成部330は、作業の進捗状況を管理してもよい。例えば、作業計画生成部330は、農作業ロボット120から、日時を示す情報と、当該日時に農作業ロボット120が実施した作業の内容を示す情報とが対応付けられた情報(作業履歴と称される場合がある。)を取得する。また、例えば、作業計画生成部330は、作業者40の通信端末102から、作業者40の作業履歴を取得する。作業計画生成部330は、作業計画及び作業履歴を比較して、作業の進捗具合を算出する。これにより、作業計画生成部330は、作業の進捗状況を管理することができる。
【0107】
作業計画生成部330は、作業計画を更新してもよい。例えば、作業計画生成部330は、農作業ロボット120から、日時を示す情報と、当該日時における圃場20及び農産物22の状況を示す情報とが対応付けられた情報を取得する。例えば、作業計画生成部330は、作業者40の通信端末102から、日時を示す情報と、当該日時における圃場20及び農産物22の状況を示す状況とが対応付けられた情報を取得する。例えば、作業計画生成部330は、(i)圃場20の状況、(ii)農産物22の状況、及び、(iii)作業の進捗状況の少なくとも1つに基づいて、作業計画を更新する。
【0108】
本実施形態において、格納部340は、各種の情報を格納する。一実施形態において、格納部340は、作業者40又は消費者50が農作業支援システム100に入力した情報を格納する。他の実施形態において、格納部340は、農業データに関するプラットフォーム又はデータベースを運営する外部のサーバから各種の情報を取得し、当該情報を格納する。農業データとしては、気象データ、土壌データ、地図データ、農地データ、資材データ、作業適期予測用データ、生育予測用データなどが例示される。
【0109】
本実施形態において、ログデータ格納部352は、1以上の作業者40のそれぞれについて、時刻又は期間を示す情報と、当該時刻又は期間において作業者40が実施した作業項目を示す情報とが対応づけられた情報(作業ログと称される場合がある。)を格納する。作業ログは、(i)各時刻又は期間における作業者40の位置を示す情報、(ii)作業者40の作業計画において、各時刻又は期間に実施することが予定されている作業項目を示す情報、及び、(iii)各時刻又は期間における作業者40のステータスを示す情報の少なくとも1つを含んでよい。作業者40のステータスとしては、作業中、休憩中、移動中、作業時間外、作業不能などが例示される。作業ログは、作業者40の識別情報(ユーザIDと称される場合がある)を含んでもよく、農作業ロボット120の識別情報(ロボットIDと称される場合がある)を含んでもよい。
【0110】
ログデータ格納部352は、作業計画生成部330から、作業者40の作業計画に関する情報を取得してよい。ログデータ格納部352は、作業者40が利用する通信端末102又は農作業ロボット120から、作業者40の位置を示す情報を取得してよい。ログデータ格納部352は、作業者40が利用する通信端末102又は農作業ロボット120から、作業者40が実施した作業に関する情報を取得してよい。
【0111】
例えば、作業者40は、作業を開始する前に、作業者40が今から実施する作業の識別情報を、通信端末102に入力する。作業者40は、作業中に、作業者40が実施している作業の識別情報を、通信端末102に入力してもよい。作業者40は、作業を終了した後で、作業者40が実施した作業の識別情報を、通信端末102に入力してもよい。作業の識別情報としては、名称、略称、識別記号などが例示される。作業者40は、(i)音声入力により作業の識別情報を入力してもよく、(ii)キーボード、ポインティングデバイス、タッチデバイスなどを利用して、作業の識別情報を入力してもよい。
【0112】
農作業ロボット120は、例えば、作業計画又は作業者40からの指示に基づいて作業を実施する。農作業ロボット120は、作業ログ又はその一部を生成しながら、作業を実施してよい。農作業ロボット120は、任意のタイミング、又は、予め定められたタイミングで、作業ログを農作業管理サーバ142に送信してよい。
【0113】
本実施形態において、ログデータ格納部352は、1以上の作業者40のそれぞれについて、時刻又は期間を示す情報と、当該時刻又は期間における作業者40の行動に関する情報とが対応づけられた情報(行動ログと称される場合がある。)を格納する。作業者40の行動に関する情報としては、当該行動の種別を識別するための識別情報、当該行動の内容を示す情報、当該行動を行っている作業者40の画像データなどが例示される。
【0114】
ログデータ格納部352は、作業者40が利用する通信端末102又は農作業ロボット120から、作業者40の行動に関する情報を取得してよい。例えば、作業者40は、上記の行動の種別を識別するための識別情報、及び、上記の行動の内容を示す情報を、通信端末102に入力する。上記の入力方法及び入力タイミングは、特に限定されない。また、農作業ロボット120は、行動ログ又はその一部を生成しながら、作業を実施してよい。農作業ロボット120は、任意のタイミング、又は、予め定められたタイミングで、行動ログを農作業管理サーバ142に送信してよい。
【0115】
本実施形態において、標準データ格納部354は、栽培品目ごとに規定された標準的な作業の内容を示す情報(標準データと称される場合がある。)を格納する。標準データは、標準的な工程、標準的な作業項目、標準的な行動、各工程が実施される標準的な時期、各作業項目が実施される標準的な時期などに関する情報を含む。各工程が実施される標準的な時期は、(i)特定の月、週又は日として表されてもよく、(ii)気象環境に関する条件として表されてもよく、(iii)他の工程又は作業項目が実施されてからの期間として表されてもよい。同様に各作業項目が実施される標準的な時期は、(i)特定の月、週又は日として表されてもよく、(ii)気象環境に関する条件として表されてもよく、(iii)他の工程又は作業項目が実施されてからの期間として表されてもよい。
【0116】
標準データ格納部354は、地域ごとの標準データを格納してよい。これにより、作業計画生成部330は、農産物22が栽培される地域に応じて、適切な作業計画を生成することができる。標準データ格納部354は、作業者40ごとの標準データを格納してよい。これにより、作業計画生成部330は、作業者40の独自のノウハウが反映された作業計画を生成することができる。標準データ格納部354は、気象条件ごとの標準データを格納してよい。これにより、作業計画生成部330は、各年の気象条件に応じて、適切な作業計画を生成することができる。
【0117】
一実施形態において、標準データは、農業データに関するプラットフォーム又はデータベースを運営するサーバから取得される。他の実施形態において、標準データは、同一の種類の農産物22を栽培する複数の作業者40の過去の作業履歴に基づいて作成される。地域ごとの標準データは、同一の地域において同一の種類の農産物22を栽培する複数の作業者40の過去の作業履歴に基づいて作成される。作業者40ごとの標準データは、作業者40ごとの過去の作業履歴に基づいて生成されてもよく、作業者40が作成した作業計画に基づいて生成されてもよい。
【0118】
本実施形態において、作業記録格納部362は、作業者40の作業記録を格納する。作業者40の作業記録は、作業者40が通信端末102を介して農作業支援システム100に入力した情報に基づいて作成されてもよく、作業者40が利用した農作業ロボット120の作業履歴に基づいて作成されてもよい。
【0119】
本実施形態において、生育記録格納部364は、農産物22の生育記録を格納する。農産物22の生育記録は、作業者40が通信端末102を介して農作業支援システム100に入力した情報に基づいて作成されてもよく、作業者40が利用した農作業ロボット120が撮像又は計測した農産物22のデータに基づいて作成されてもよい。
【0120】
本実施形態において、収穫記録格納部366は、農産物22の収穫記録を格納する。農産物22の収穫記録は、作業者40が通信端末102を介して農作業支援システム100に入力した情報に基づいて作成されてもよく、作業者40が利用した農作業ロボット120が撮像又は計測した農産物22のデータに基づいて作成されてもよい。
【0121】
本実施形態において、出荷記録格納部368は、農産物22の出荷記録を格納する。農産物22の出荷記録は、作業者40が通信端末102を介して農作業支援システム100に入力した情報に基づいて作成されてもよく、作業者40が利用した農作業ロボット120が撮像又は計測した農産物22のデータに基づいて作成されてもよい。
【0122】
本実施形態において、設定データ格納部372は、各種の設定に関する情報(設定データと称される場合がある)を格納する。設定データとしては、作業計画生成部330が作成した作業計画、農産物22の生産原価を算出するための単価、農産物22の販売価格の予測値などが例示される。設定データの他の例としては、各作業者の経験に関する情報、各作業者が所有又は作業する農地に関する情報などが例示される。作業者の経験に関する情報としては、(i)作業の種類と、当該作業の経験年数との組み合わせ、(ii)当該作業者が有する資格の種類、(iii)当該作業者が受賞した賞の種類、(iv)当該資格又は賞の取得時期などが例示される。農地に関する情報としては、農地の識別情報、農地の位置する地域の識別情報、農地の土壌又は培地の種類又は特性などが例示される。
【0123】
本実施形態において、評価データ格納部374は、農産物22に関する評価の内容を示す情報(評価データと称される場合がある。)を格納する。評価データは、消費者50が通信端末102を介して農作業支援システム100に入力した情報に基づいて作成されてよい。
【0124】
図4は、ノウハウ管理サーバ146の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、ノウハウ管理サーバ146は、例えば、作業計画取得部422と、音声データ取得部432と、画像データ取得部434と、履歴データ取得部436と、環境データ取得部438とを備える。本実施形態において、ノウハウ管理サーバ146は、例えば、ノウハウデータ生成部440と、ノウハウデータベース450とを備える。本実施形態において、ノウハウ管理サーバ146は、例えば、要求受付部460と、要求処理部470とを備える。
【0125】
本実施形態において、作業計画取得部422は、設定データ格納部372にアクセスして、作業者40の作業計画を示す情報を取得する。作業計画取得部422は、作業者40の作業計画を示す情報を、ノウハウデータ生成部440に出力する。
【0126】
本実施形態において、音声データ取得部432は、作業者40の音声が記録されたデータ(音声データと称される場合がある。)を取得する。音声データ取得部432は、作業者40が農作業を実施している期間における音声データを取得してよい。音声データ取得部432は、例えば、通信端末102、撮像機器114及び農作業ロボット120の少なくとも1つから、音声データを取得する。音声データ取得部432は、取得された音声データを、ノウハウデータ生成部440に出力する。
【0127】
本実施形態において、画像データ取得部434は、作業者40による作業の様子が撮像された画像のデータ(画像データと称される場合がある。)を取得する。作業者40による作業の様子は、作業者40の様子であってもよく、作業者40の作業対象の様子であってもよい。上述されたとおり、作業対象としては、(i)圃場20、(ii)農産物22、(iii)農産物22の近傍に位置する鳥獣、害虫又は雑草などが例示される。画像データには、撮像された被写体の画像のデータに加えて、(i)作業者40の音声及び(ii)作業者40の注視位置の少なくとも一方を示すデータが記録され得る。
【0128】
画像データ取得部434は、作業者40が農作業を実施している期間における画像データを取得してよい。画像データ取得部434は、例えば、通信端末102、撮像機器114及び農作業ロボット120の少なくとも1つから、画像データを取得する。画像データ取得部434は、取得された画像データを、ノウハウデータ生成部440に出力する。
【0129】
本実施形態において、履歴データ取得部436は、作業者40又は農作業ロボット120に関する各種の履歴を示す情報(履歴データと称される場合がある。)を取得する。履歴データ取得部436は、取得された履歴データを、ノウハウデータ生成部440に出力する。
【0130】
一実施形態において、履歴データ取得部436は、作業者40が利用する通信端末102から、作業者40のバイタルサインの変動履歴を示すデータを取得する。作業者40のバイタルサインとしては、作業者40の呼吸数、呼吸パターン、体温、血圧、脈拍数、脈拍パターン、血中酸素濃度、瞬きの頻度、発汗量などが例示される。作業者40のバイタルサインは、例えば、作業者40に装着されたセンサにより計測され、近距離無線通信を介して通信端末102に送信さえる。これにより、例えば、作業者40のバイタルサイン又は心理状態の異常が検出され得る。作業者40のバイタルサインを計測するセンサは、例えば、作業者40が装着するウエアラブル端末に内蔵される。
【0131】
他の実施形態において、履歴データ取得部436は、農作業ロボット120から、作業者40又は農作業ロボット120の作業履歴を示すデータを取得する。これにより、作業者40又は農作業ロボット120が実際に実施した作業の内容と、作業計画に記載された作業の内容とが比較され得る。その結果、作業計画からの逸脱が検出され得る。
【0132】
他の実施形態において、履歴データ取得部436は、農作業ロボット120から、(i)作業者40が特定の行動を実行した時刻を示すデータ又は(ii)作業者40が予め定められた行動以外の行動を実行した時刻を示すデータを取得してもよい。これにより、例えば、作業者40の異常行動が検出され得る。
【0133】
他の実施形態において、履歴データ取得部436は、農作業ロボット120から、農作業ロボット120の速度、加速度及び角加速度の少なくとも1つの変動履歴を示すデータを取得してもよい。履歴データ取得部436は、農作業ロボット120から、農作業ロボット120が急加速は急減速した時刻を示すデータを取得してもよい。これにより、農作業ロボット120の異常行動が検出され得る。農作業ロボット120が作業者40に追従して移動するように設定されている場合、農作業ロボット120の異常行動を検出することで、作業者40の異常行動が検出され得る。
【0134】
本実施形態において、環境データ取得部438は、農産物22の周辺環境の状態を示す情報(環境データと称される場合がある。)を取得する。環境データ取得部438は、例えば、計測機器116及び農作業ロボット120の少なくとも1つから、環境データを取得する。環境データ取得部438は、気象情報管理サーバ144から、環境データを取得してもよい。環境データ取得部438は、農業データに関するプラットフォーム又はデータベースを運営する外部のサーバから、環境データを取得してもよい。環境データ取得部438は、取得された環境データを、ノウハウデータ生成部440に出力する。
【0135】
本実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、農作業に関するノウハウを示す情報(ノウハウデータと称される場合がある。)を生成する。ノウハウデータ生成部440は、作業計画取得部422、音声データ取得部432、画像データ取得部434、履歴データ取得部436及び環境データ取得部438の少なくとも1つが取得した情報を利用して、ノウハウデータを生成する。
【0136】
例えば、ノウハウデータ生成部440は、農産物22を生産するための1以上の工程の少なくとも1つに含まれる1以上の作業項目の少なくとも1つに関するノウハウデータを生成する。ノウハウデータ生成部440は、作業項目ごとにノウハウデータを生成してよい。ノウハウデータ生成部440は、単一の作業項目について単一のノウハウデータを生成してもよく、単一の作業項目について複数のノウハウデータを生成してもよい。
【0137】
例えば、ノウハウデータ生成部440は、音声データ取得部432が取得した音声データの一部又は全部を、ノウハウデータとして利用する。ノウハウデータ生成部440は、画像データ取得部434が取得した画像データの一部又は全部を、ノウハウデータとして利用してもよい。
【0138】
例えば、ノウハウデータ生成部440は、音声データ取得部432が取得した音声データ、及び、画像データ取得部434が取得した画像データの少なくとも一方を解析して、ノウハウデータを生成する。具体的には、ノウハウデータ生成部440は、(i)農作業を実施している作業者40の音声、及び、(ii)作業者40による作業の様子の少なくとも一方に基づいて、農作業の実施期間中に作業者40が実行した1以上の行動を推定する。また、ノウハウデータ生成部440は、作業者40が実行した1以上の行動のそれぞれについて、当該行動が実行されるべきか否かの判断基準となる条件を推定する。
【0139】
次に、ノウハウデータ生成部440は、上記の1以上の行動のそれぞれと、各行動に関する上記の条件とを対応付けて、ノウハウデータを生成する。一実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、作業者40に対してノウハウの内容をフローチャートとして提示可能な形式で、ノウハウデータを生成する。他の実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、農作業ロボット120がノウハウデータを実行することにより、ノウハウの内容に従って農作業ロボット120を動作させることのできる形式で、ノウハウデータを生成する。ノウハウデータ生成部440の詳細は後述される。
【0140】
本実施形態において、ノウハウデータベース450は、ノウハウデータ生成部440が生成したノウハウデータを格納する。ノウハウデータベース450は、品目ごとにノウハウデータを格納してもよく、圃場ごとにノウハウデータを格納してもよく、地域又は地区ごとにノウハウデータを格納してもよく、作業者40ごとにノウハウデータを格納してもよく、作業者40のグループごとにノウハウデータを格納してもよい。
【0141】
本実施形態において、要求受付部460は、作業者40又は農作業ロボット120からの要求を受け付ける。例えば、要求受付部460は、ノウハウデータの検索要求を受け付ける。要求受付部460は、受け付けられた要求の内容を示す情報を、要求処理部470に出力する。
【0142】
本実施形態において、要求処理部470は、要求受付部460が受け付けた要求に対応する処理を実行する。例えば、要求受付部460がノウハウデータの検索要求を受け付けた場合、要求処理部470は、ノウハウデータベース450にアクセスして、当該検索要求により示される条件に合致するノウハウデータを抽出する。要求処理部470は、抽出されたノウハウデータを、上記の検索要求の送信元に送信する。
【0143】
これにより、例えば、作業者40が特定の工程又は作業項目のノウハウを知りたい場合、作業者40は、当該特定の工程又は作業項目に関するノウハウデータを取得することができる。また、作業者40又は農作業ロボット120による作業履歴、圃場20の状態、農産物22の状態などのデータが農作業管理サーバ142に蓄積されている場合、作業者40は、圃場20又は農産物22の状態に応じたノウハウを取得することができる。その結果、作業者40は、圃場20又は農産物22の状態に応じて、当該特定の工程又は作業項目を適切に実行することができる。
【0144】
また、農作業ロボット120がノウハウデータの検索要求を送信した場合、当該ノウハウデータは、農作業ロボット120の制御プログラム222に読み込まれる。その結果、農作業ロボット120は、圃場20又は農産物22の状態に応じて、当該特定の工程又は作業項目を適切に実行することができる。
【0145】
音声データ取得部432は、データ取得部の一例であってよい。画像データ取得部434は、データ取得部の一例であってよい。ノウハウデータ生成部440は、情報処理装置の一例であってよい。農産物22の周辺環境は作業環境の一例であってよい。ノウハウデータは、ノウハウ情報の一例であってよい。画像データは、音声データの一例であってよい。
【0146】
履歴データ取得部436は、バイタル情報取得部の一例であってよい。履歴データ取得部436は、追従情報取得部の一例であってよい。
【0147】
図5及び
図6を用いて、ノウハウデータの詳細が説明される。
図5は、データテーブル500の一例を概略的に示す。データテーブル500に含まれる1以上のレコードのそれぞれは、ノウハウデータベース450に格納されているノウハウデータの一例であってよい。
図6は、ノウハウデータにより示されるフローチャート600の一例を概略的に示す。フローチャート600は、データテーブル500に格納されている単一の作業項目に対応する複数のレコードにより提示されるノウハウの内容を示す。
【0148】
図5に示されるとおり、本実施形態において、データテーブル500は、品目を示す情報502と、工程を示す情報504と、作業項目を示す情報506と、ノウハウを示す情報508とを対応付けて格納する。単一の作業項目に対応付けられるノウハウの個数は1個であってもよく、2個以上であってもよい。
【0149】
本実施形態において、工程を示す情報504は、例えば、農産物22の栽培作業を構成する1以上の工程のそれぞれについて、当該工程が実施される順番を示す情報と、当該工程の識別情報とを含む。工程の識別情報としては、例えば、当該工程の名称又は略称が用いられる。
【0150】
本実施形態において、作業項目を示す情報506は、例えば、各工程を構成する1以上の作業項目のそれぞれについて、当該作業項目が実施される順番を示す情報と、当該作業項目の識別情報とを含む。作業項目の識別情報としては、例えば、当該作業項目の名称又は略称が用いられる。
【0151】
本実施形態において、ノウハウを示す情報508は、当該ノウハウの目的又は当該ノウハウにより達成される課題を示す情報と、ノウハウの内容を示す情報と、ノウハウの内容が実行される条件を示す情報と、当該ノウハウに関連する画像データのURIとを含む。ノウハウの内容を示す情報は、上記の条件が成立した場合の行動の内容を示す情報、及び、上記の条件が成立しなかった場合の行動の内容を示す情報の少なくとも一方を含んでよい。
【0152】
ノウハウの目的としては、利益を拡大するための目的と、損失を抑制するための目的とが例示される。ノウハウの目的としては、品質、収量、コスト、収益、納期、作業時間の調整、後続する作業の実施時期の調整などに関連する目的が例示される。例えば、品質を向上させることを目的とするノウハウとして、特定の品質を有する農産物22を生産して利益を拡大するためのノウハウ、天候不順による品質への影響を最小限に抑えることで損失を抑制ためのノウハウなどが例示される。
【0153】
本実施形態によれば、工程又は作業項目と、ノウハウとが対応づけて管理される。また、上述されたとおり、例えば、作業計画生成部330が生成する作業計画において、工程又は作業項目は、当該工程又は作業項目の実施予定時期と対応づけて管理される。そのため、本実施形態によれば、工程又は作業項目に関するノウハウが、当該工程又は作業項目の実施予定時期と対応付けて管理され得る。これにより、例えば、画面生成部320は、工程又は作業項目に関するノウハウと、当該工程又は作業項目の実施予定時期とが対応付けられた画面を生成することができる。
【0154】
[ノウハウデータの具体例]
例えば、「水稲」を栽培する場合、工程の内容としては、(i)資材の発注又は予約、(ii)圃場に配された施設若しくは機器又は農機の動作確認及び補修、(iii)施肥、(iv)代掻き、(v)水張り、(vi)定植、(vii)除草又は農薬散布、(viii)鳥獣防止設備の設置、(ix)水抜き、(x)収穫、(xi)乾燥、(xii)脱穀、(xiii)保管などが例示される。また、各工程はこの順番で実施されてよい。なお、圃場ごとに上記の工程の内容及び順番が異なってもよい。地域ごとに上記の工程の内容及び順番が異なってもよい。気象環境ごとに上記の工程の内容及び順番が異なってもよい。
【0155】
また、各工程は、1又は複数の作業項目を含む。例えば、上記の資材の発注又は予約という工程には、苗の発注、トレーの発注、田植機の貸出予約などの複数の作業項目が含まれる。さらに、データテーブル500の各レコードは、各作業項目に関するノウハウデータを格納する。単一の作業項目に対して、複数のノウハウデータが格納されてもよい。例えば、苗の発注という作業項目に関するノウハウとしては、収益を最大化することを目的とする場合のノウハウと、特定の品質を有する米を生産することを目的とする場合のノウハウなどが例示される。
【0156】
[フローチャート形式で表現されたノウハウデータ]
図6に示されるとおり、特定の作業項目に対応付けられた複数のレコードにより、フローチャート形式のノウハウが表現され得る。フローチャート形式のノウハウは、データテーブル500の各レコードにおいて、ノウハウを示す情報508の「目的」、ノウハウを示す情報508の「条件」、及び、ノウハウを示す情報508の「内容」として格納されてよい。
【0157】
一実施形態において、画面生成部320は、データテーブル500の各レコードの「目的」、「条件」及び「内容」に記憶された情報に基づいて、
図6に示されるようなフローチャート600を作業者40に提示するための画面を生成する。他の実施形態において、画面生成部320は、作業者40又は農作業ロボット120から取得した情報に基づいて、フローチャート600に示される複数の「内容」の中から、現在の状況に合致する1又は複数の「内容」を抽出する。画面生成部320は、抽出された「内容」を当該特定の作業項目に関するノウハウとして作業者40に提示するための画面を生成する。
【0158】
本実施形態によれば、特定の作業項目又は当該作業項目を含む工程の目的がP1である場合、A1、A2及びA3という内容のノウハウが存在する。また、この場合、特定の作業項目をどのように実施するかは、条件C1及びC2に基づいて決定される。上述されたとおり、条件C1及びC2が成立するか否かは、上記の条件は、現在の事実、過去の事実、又は、将来的に予定されている事項に基づいて決定され得る。
【0159】
具体的には、条件C1が成立する場合、現況に適したノウハウとして内容A1が抽出される。また、条件C1が成立せず、条件C2が成立する場合、現況に適したノウハウとして内容A2が抽出される。さらに、条件C1及びC2が成立しない場合、現況に適したノウハウとして内容A3が抽出される。
【0160】
一方、特定の作業項目又は当該作業項目を含む工程の目的がP2である場合、A4及びA5という内容のノウハウが存在する。また、この場合、特定の作業項目をどのように実施するかは、条件C3に基づいて決定される。具体的には、条件C3が成立する場合、現況に適したノウハウとして内容A4が抽出される。また、条件C3が成立しない場合、現況に適したノウハウとして内容A5が抽出される。
【0161】
本実施形態によれば、ノウハウが、条件と、内容とにより表現されている。これにより、圃場20又は農産物22の状態に応じて、適切なノウハウが自動的に抽出され得る。そのため、上述されたとおり、その結果、作業者40又は農作業ロボット120は、圃場20又は農産物22の状態に応じて、当該特定の工程又は作業項目を適切に実行することができる。
【0162】
より具体的には、作業者40又は農作業ロボット120が目的P1を目的として作業項目を実施する場合、条件C1が成立するときには、作業者40又は農作業ロボット120は、内容A1に従って作業項目を実施する。一方、条件C1が成立しないときには、作業者40又は農作業ロボット120は、条件C2が成立するか否かを判断する。そして、条件C2が成立するとき、作業者40又は農作業ロボット120は、内容A2に従って作業項目を実施する。条件C2が成立しないとき、作業者40又は農作業ロボット120は、内容A3に従って作業項目を実施する。
【0163】
同様に、作業者40又は農作業ロボット120が目的P2を目的として作業項目を実施する場合、条件C3が成立するときには、作業者40又は農作業ロボット120は、内容A4に従って作業項目を実施する。一方、条件C3が成立しないとき、作業者40又は農作業ロボット120は、内容A5に従って作業項目を実施する。
【0164】
なお、目的が指定されない場合、又は、目的がノウハウデータベース450に登録されていない場合には、作業項目を実施する際の標準的な行動又は留意点が提示されてもよい。上記の標準的な行動又は留意点は、例えば、標準データ格納部354を参照して抽出される。
【0165】
図7は、ノウハウデータ生成部440の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、例えば、テキストデータ生成部720と、データ編集部730とを備える。本実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、例えば、共有設定部740と、作業内容推定部752と、目的推定部754と、条件推定部756と、条件定量化部758と、データ統合部760とを備える。本実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、例えば、質問部770を備える。
【0166】
本実施形態において、テキストデータ生成部720は、音声データ取得部432が取得した音声データに収録されている音声を認識して、当該音声の内容を示すテキストデータを生成する。テキストデータ生成部720は、画像データ取得部434が取得した画像データに収録されている音声を認識して、当該音声の内容を示すテキストデータを生成する。テキストデータ生成部720は、生成されたテキストデータを、元の音声データ又は画像データに関連付けて、ノウハウ管理サーバ146の記憶装置(図示されていない。)に格納してよい。
【0167】
本実施形態において、データ編集部730は、テキストデータ、音声データ及び画像データを編集する。一実施形態において、データ編集部730は、音声データ及び画像データの一部をカットする。データ編集部730は、テキストデータの一部をカットしてもよい。例えば、データ編集部730は、(i)音声データ及び画像データにおいて作業者40の音声が記録された位置及び(ii)音声データ及び画像データにおいて作業者40の行動が記録された位置が残存するように、音声データ及び画像データの一部をカットする。これにより、作業者40のノウハウが含まれている可能性が比較的小さいデータが削除される。その結果、ノウハウデータの生成処理が高速化され得る。
【0168】
他の実施形態において、画像データが撮像された画像のデータと、作業者の注視位置を示す情報とを含む場合、データ編集部730は、画像と、作業者40の注視位置を示すアイコンとが合成された合成画像を生成する。これにより、ノウハウデータの画像の閲覧者は、当該注視位置を中心に画像を閲覧することができる。
【0169】
本実施形態において、共有設定部740は、ノウハウデータの共有範囲を設定する。共有設定部740は、例えば、ノウハウを提供した作業者40からの指示に従って、ノウハウデータの共有範囲を設定する。共有範囲としては、ノウハウを提供した作業者40本人、ノウハウを提供した作業者40が許可した他の作業者40、ノウハウの利用料を支払った他の作業者40、ノウハウを提供した作業者40と同一の種類の農産物22を栽培する他の作業者40、ノウハウを提供した作業者40と同一の種類の農産物22を栽培していない他の作業者40、ノウハウを提供した作業者40と同一又は近隣の地域で農産物22を栽培する他の作業者40、ノウハウを提供した作業者40と同一又は近隣の地域で農産物22を栽培していない他の作業者40、及び、上記の作業者が利用する農作業ロボット120が例示される。
【0170】
本実施形態において、作業内容推定部752は、(i)作業を実施している作業者40の音声、及び、(ii)作業者40による作業の様子の少なくとも一方に基づいて、作業の実施期間中に作業者40が実行した1以上の行動を推定する。例えば、作業内容推定部752は、作業中の作業者40の音声が記録された音声データ、作業中の作業者40の作業の様子が記録された画像データ、並びに、テキストデータ生成部720が上記の音声データ及び画像データを処理して生成されたテキストデータの少なくとも1つを解析して、作業の実施期間中に作業者40が実行した1以上の行動を推定する。
【0171】
本実施形態において、目的推定部754は、(i)作業者40の音声、(ii)作業者40が作業記録に入力した事項、及び、(iii)質問部770が作業者40に問い合わせた質問に対する作業者40からの回答の少なくとも1つに基づいて、作業内容推定部752により推定された作業者40の行動の目的を推定する。
【0172】
本実施形態において、条件推定部756は、(i)作業者40の音声、(ii)作業者40による作業の様子、(iii)作業者40が作業記録に入力した事項、及び、(iv)農産物22の周辺環境の状態の少なくとも1つに基づいて、作業内容推定部752により推定された作業者40の行動が実行されるべきか否かの判断基準となる条件を推定する。条件推定部756は、質問部770が作業者40に問い合わせた質問に対する作業者40からの回答に基づいて、上記の条件の少なくとも一部を推定してよい。
【0173】
本実施形態において、条件定量化部758は、作業の作業記録に入力された事項、及び、農産物22の周辺環境の状態の少なくとも一方に基づいて、行動が実行されるべきか否かの判断基準となる閾値を推定する。一実施形態において、単一の作業者40が同一の作業項目を実施した複数のデータが存在する場合、条件定量化部758は、当該複数のデータにより示される条件と行動との対応関係を解析することで、当該行動を実行する場合の閾値、又は、当該行動を実行しない場合の閾値を決定してよい。他の実施形態において、複数の作業者40が同一の作業項目を実施した複数のデータが存在する場合、条件定量化部758は、当該複数のデータにより示される条件と行動との対応関係を解析することで、当該行動を実行する場合の閾値、又は、当該行動を実行しない場合の閾値を決定してよい。
【0174】
本実施形態において、データ統合部760は、作業内容推定部752が推定した1以上の行動のそれぞれと、条件推定部756が推定した各行動に関する条件とを対応付けて、ノウハウデータを生成する。データ統合部760は、作業内容推定部752が推定した1以上の行動のそれぞれと、条件推定部756が推定した各行動に関する条件と、目的推定部754が推定した各行動の目的とを対応付けて、ノウハウデータを生成してもよい。
【0175】
データ統合部760は、生成されたノウハウデータをノウハウデータベース450に格納する。データ統合部760は、生成されたノウハウデータを、共有設定部740が決定した共有範囲を示す情報と対応付けて、ノウハウデータベース450に格納してもよい。
【0176】
本実施形態において、質問部770は、作業者40に対する質問の内容を示す情報(質問データと称される場合がある)を生成する。質問部770が作業者40に関する異常を検出した場合、質問部770は、当該異常の原因又は理由を確認するための質問を生成する。例えば、(i)作業者40が、各作業項目に関する標準的な行動から逸脱した行動を起こした場合、(ii)作業者40が、各作業項目に関する過去の作業者40の行動から逸脱した行動を起こした場合、(iii)作業者40のバイタルサインに異常が検出された場合、(iv)作業者40又は農作業ロボット120が異常な行動を起こした場合に、当該行動を起こした理由に関する質問を生成する。
【0177】
一実施形態において、質問部770は、作業者40が利用する通信端末102に、質問データを送信する。また、質問部770は、通信端末102から、上記の質問に対する作業者40の回答を示す情報(回答データと称される場合がある。)を取得する。他の実施形態において、質問部770は、農作業管理サーバ142に、質問データを送信する。農作業管理サーバ142は、例えば、作業記録の入力画面を生成するときに、質問部770が生成した質問の内容を含む入力画面を生成する。これにより、上記の質問に対する回答を含む作業記録が、作業記録格納部362に格納される。質問部770は、作業記録格納部362にアクセスして、上記の質問に対する作業者40の回答を示す情報を取得する。質問部770の詳細は後述される。
【0178】
データ編集部730は、編集部の一例であってよい。作業内容推定部752は、行動推定部の一例であってよい。条件推定部756は、基準推定部の一例であってよい。条件定量化部758は、閾値推定部の一例であってよい。データ統合部760は、ノウハウ情報生成部の一例であってよい。質問部770は、異常検出部又は質問情報生成部の一例であってよい。質問部770は、原因推定部の一例であってもよい。質問データは、質問情報の一例であってよい。
【0179】
図8は、質問部770の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、質問部770は、例えば、作業異常検出部822と、バイタル異常検出部824と、言動異常検出部826と、質問生成部830とを備える。
【0180】
本実施形態において、作業異常検出部822は、作業内容推定部752により推定された作業者40又は農作業ロボット120の行動が、基準となる行動から逸脱しているか否かを判定する。作業異常検出部822は、判定結果を示す情報を質問生成部830に出力する。
【0181】
例えば、作業異常検出部822は、作業内容推定部752から、作業内容推定部752が推定した1以上の行動の内容を示す情報を取得する。作業異常検出部822は、農作業管理サーバ142の標準データ格納部354にアクセスして、作業項目ごとに予め定められた標準的な行動の内容を示す情報を取得する。
【0182】
作業異常検出部822は、農作業管理サーバ142の設定データ格納部372にアクセスして、作業項目ごとに作業者40が独自に定めた行動の内容を示す情報を取得してもよい。例えば、作業異常検出部822は、作業計画に記載された具体的な行動の内容を示す情報を取得する。作業異常検出部822は、ノウハウ管理サーバ146のノウハウデータベース450にアクセスして、作業者40のノウハウデータを取得してもよい。作業異常検出部822は、作業項目ごとに作業者40が独自に定めた行動、及び、作業者40のノウハウデータにより規定された行動を、上記の標準的な行動とみなしてよい。
【0183】
作業異常検出部822は、作業内容推定部752が推定した1以上の行動の内容と、上記の標準的な行動の内容との相違する度合いが予め定められた基準を超えるか否かを判定する。上記の相違の度合いが予め定められた基準を超えていると判定された場合、作業異常検出部822は、作業者40の行動が標準的な行動から逸脱していると判定する。この場合、作業異常検出部822は、例えば、作業の手順又は内容に関する異常(作業異常と称される場合がある。)が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信する。
【0184】
作業異常検出部822は、作業者40の位置が圃場20の内部に含まれる場合に、作業異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信してよい。作業者40の位置が圃場20の内部に含まれない場合、作業異常検出部822は、作業異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信しなくてもよい。
【0185】
本実施形態において、バイタル異常検出部824は、作業者40に関する異常を検出する。バイタル異常検出部824は、作業者40のバイタルサインに関する異常(バイタル異常と称される場合がある。)を検出する。例えば、作業者40のバイタルサインの値又は変動パターンが予め定められた基準に合致する場合、バイタル異常検出部824は、バイタル異常を検出する。
【0186】
バイタル異常が検出された場合、バイタル異常検出部824は、例えば、バイタル異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信する。バイタル異常検出部824は、作業者40の位置が圃場20の内部に含まれる場合に、バイタル異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信してよい。作業者40の位置が圃場20の内部に含まれない場合、バイタル異常検出部824は、バイタル異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信しなくてもよい。
【0187】
本実施形態において、言動異常検出部826は、作業者40の言動に関する異常を検出する。例えば、言動異常検出部826は、作業者40の発言に関する異常、及び、作業者40の行動に関する異常の少なくとも一方を検出する。作業者40の言動に関する異常としては、突然立ち止まる、突然走り出す、大声を出す、慌てた様子又は動揺した様子を示す、長時間立ち止まる、作業計画又はノウハウから大きく逸脱した行動を行う、標準的な作業とは異なる作業を行うなどが例示される。
【0188】
作業計画又はノウハウから大きく逸脱した行動としては、例えば、(i)作業計画又はノウハウに定められた作業量と、実際に実施された作業量との差の絶対値が、予め定められた値よりも大きい、(ii)作業計画又はノウハウに定められた手順どおりに実施されていない作業項目の数が、予め定められた値よりも大きいなどが例示される。例えば、作業者40が実際に散布した肥料又は農薬の量と、作業計画により定められた散布量との差の絶対値が、予め定められた値よりも大きい場合、作業計画に定められた作業量と、実際に実施された作業量との差の絶対値が予め定められた値よりも大きいと判定される。
【0189】
標準的な作業とは異なる作業としては、上述された標準データにより規定された作業、上述された作業項目ごとの標準的な行動などが例示される。例えば、作業者40が過剰に薬剤を散布した場合、言動異常検出部826は、作業者40の言動に関する異常を検出する。
【0190】
本実施形態において、言動異常検出部826は、農作業ロボット120の行動に関する異常を検出する。例えば、言動異常検出部826は、農作業ロボット120の速度、加速度及び角加速度の少なくとも1つの異常を検出する。農作業ロボット120の行動に関する異常としては、急発進、急停止、急加速、急減速、衝突、作業計画又はノウハウから大きく逸脱した動作を実行する、標準的な作業とは異なる作業を実行するなどが例示される。作業計画又はノウハウから大きく逸脱した動作は、上述された作業計画又はノウハウから大きく逸脱した行動と同様であってよい。標準的な作業とは異なる作業の具体例は、上述されたとおりであってよい。例えば、農作業ロボット120が過剰に薬剤を散布した場合、言動異常検出部826は、農作業ロボット120の行動に関する異常を検出する。
【0191】
作業者40の言動又は農作業ロボット120の行動に関する異常(言動異常と称される場合がある。)が検出された場合、言動異常検出部826は、例えば、言動異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信する。言動異常検出部826は、作業者40の位置が圃場20の内部に含まれる場合に、言動異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信してよい。作業者40の位置が圃場20の内部に含まれない場合、言動異常検出部826は、言動異常が検出されたことを示す情報を質問生成部830に送信しなくてもよい。
【0192】
本実施形態において、質問生成部830は、上述された各種の異常が検出された場合に、当該異常に関する質問を生成する。例えば、質問生成部830は、異常の原因又は理由を作業者40に問い合わせるための質問を生成する。上記の質問は、「どうしましたか?」のような定型の質問であってもよく、検出された異常の種類又は内容に応じた質問であってもよく、作業者40又は農作業ロボット120の状況に応じた質問であってもよい。
【0193】
一実施形態において、作業者40の行動が標準的な行動から逸脱していると判定された場合に、当該行動の理由を作業者40に問い合わせるための質問を生成する。他の実施形態において、作業者40のバイタルサインに関する異常が検出された場合に、圃場20又は農産物22に関する異常の発生の有無及び当該異常の内容を問い合わせるための質問を生成する。他の実施形態において、作業者40の言動又は農作業ロボット120の行動に関する異常が検出された場合に、当該言動又は行動の理由を作業者40に問い合わせるための質問を生成する。
【0194】
本実施形態において、質問生成部830は、上記の質問を作業者40に提示するための処理を実行する。質問の提示態様は、特に限定されない。
【0195】
一実施形態において、質問生成部830は、作業者40の通信端末102、又は、作業者40の近傍に配された農作業ロボット120に、質問データを送信する。作業者40の通信端末102、又は、作業者40の近傍に配された農作業ロボット120は、質問データを受信すると、任意の出力装置を利用して質問を作業者40に提示する。上記の出力装置としては、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカなどが例示される。
【0196】
他の実施形態において、質問生成部830は、農作業管理サーバ142に、質問データを送信する。農作業管理サーバ142は、質問データを受信すると、例えば、作業者40が作業記録の入力処理を実行するときに、上記の質問の内容を含む入力画面を生成し、当該入力画面を作業者40に提示する。
【0197】
本実施形態において、質問生成部830は、上記の質問に対する作業者40の回答を示す情報を取得する。例えば、質問生成部830は、作業者40の通信端末102から、上記の質問に対して作業者40が回答した情報を取得する。質問生成部830は、作業者40の近傍に配された撮像機器114若しくは農作業ロボット120から、上記の質問に対して回答する作業者40の音声のデータを取得してもよい。
【0198】
質問生成部830は、作業者40からの回答に応じて、新たな質問を生成してよい。質問生成部830は、新たな質問を作業者40に提示するための処理を実行する。このとき、質問生成部830は、上記の回答又は質問に関連する情報(関連情報)を含む質問データを作業者40が利用する通信端末102又は農作業ロボット120に送信してよい。
【0199】
関連情報としては、(i)作業者40がアクセスすることのできるノウハウデータにより示されるノウハウ、(ii)作業者40の作業計画に記載された内容、(iii)近隣の圃場20に関する作業計画、作業記録、生育記録、収穫記録及び出荷記録の少なくとも1つに記載された内容などが例示される。上記の近隣の圃場20は、作業者40の圃場であってもよく、他の作業者40の圃場であってもよい。
【0200】
質問生成部830は、作業者Aに関する各種の異常が検出された場合に、作業者Aに対して質問を提示してもよく、他の作業者Bに対して質問を提示してもよい。例えば、質問生成部830は、作業者Aに関する各種の異常が検出された場合において、当該異常が作業者Aの作業対象となる農産物22の品質又は収量に関連するとき、質問生成部830は、作業者Aに対して質問を提示する。一方、作業者Aに関する各種の異常が検出された場合において、当該異常が作業者Bの作業対象となる農産物22の品質又は収量に関連するとき、質問生成部830は、作業者Bに対して質問を提示する。
【0201】
本実施形態において、質問生成部830は、各種の異常が検出された作業者Aの状況、及び、質問が提示される作業者Bの状況の少なくとも一方に基づいて、質問の生成処理及び質問の提示処理の要否を決定する。質問生成部830は、各種の異常が検出された作業者Aの状況、及び、質問が提示される作業者Bの状況の少なくとも一方に基づいて、質問の提示態様を決定してもよい。
【0202】
上記の状況としては、位置、ステータス、実施中の作業項目の種類などが例示される。例えば、質問生成部830は、作業者Aが圃場20の内部に存在している場合に限って、質問の生成処理及び提示処理を実行する。これにより、農作業に関係のない質問の生成が抑制され、農作業支援システム100のリソースの消費量が抑制される。
【0203】
作業異常検出部822は、異常検出部又は判定部の一例であってよい。バイタル異常検出部824は、異常検出部の一例であってよい。言動異常検出部826は、異常検出部の一例であってよい。質問生成部830は、質問情報生成部の一例であってよい。作業項目ごとの標準的な行動は、標準行動の一例であってよい。
【0204】
図7及び
図8に関連して説明された実施形態においては、質問部770が作業者40に関する異常を検出したときに、質問部770が当該異常の原因又は理由を確認するための質問を生成する場合を例として、作業者40又は農作業ロボット120の行動の内容と、作業者40又は農作業ロボット120が当該行動を実行する条件とが対応付けられたノウハウデータの構築方法の一例が説明された。しかしながら、ノウハウデータは本実施形態に限定されない。また、ノウハウデータの構築方法は本実施形態に限定されない。
【0205】
図9~
図20を用いて、ノウハウデータ及びノウハウデータの構築方法に関する他の実施形態が説明される。
図9~
図20を用いて説明される実施形態においては、農作業が実施された後、当該農作業の効果を確認するための確認作業が実施される。
【0206】
本実施形態においては、質問部770が、効果を確認するための質問を生成する。質問部770は、通信端末102又は農作業ロボット120を介して、上記の質問を作業者40に提示する。質問部770は、通信端末102又は農作業ロボット120を介して、上記の質問に対する回答を取得する。その後、ノウハウデータ生成部440が、確認作業による効果の確認結果を用いて、ノウハウデータベース450を構築する。
【0207】
図9は、農作業の効果確認手順の一例を概略的に示す。
図9を用いて、農作業Sの作業計画が生成され、農作業Sが実行され、農作業Sの効果が確認される場合を例として、農作業管理サーバ142及びノウハウ管理サーバ146における情報処理の詳細が説明される。
【0208】
[農作業Sの計画]
図9に示されるとおり、本実施形態においては、まず、作業者40が、農作業管理サーバ142にアクセスして、作業計画を生成する。より具体的には、作業者40が農作業管理サーバ142にアクセスして、農作業管理サーバ142に対して作業計画の作成処理の開始を指示又は要求する。農作業管理サーバ142において、入力受付部310が上記の要求を受け付けると、作業計画生成部330が、画面生成部320に対して、作業計画の作成に用いられる入力画面の画面データの生成を指示する。画面生成部320は、上記の画面データを生成し、当該データを作業者40の通信端末102に送信する。
【0209】
例えば、入力画面には、ユーザ(例えば作業者40である)が、(i)圃場の識別情報、(ii)当該圃場で栽培される農産物の種類、(iii)農作業の種類、(iv)農作業の実施時期、(v)農作業の内容、(vi)農作業において使用される資材、(vii)農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準、及び、(viii)農作業の目的の少なくとも1つを入力するためのフィールド又はオブジェクトが配される。農作業の種類は、例えば、上記の工程及び/又は作業項目により区別される。
【0210】
上記の各種の情報の入力方法は、特に限定されない。上記のフィールド又はオブジェクトとしては、テキストボックス、プルダウンリスト、ドロップダウンリスト、チェックボックス、オプションボックスなどが例示される。作業計画の作成に用いられる各種の入力画面の詳細は後述される。
【0211】
通信端末102のコントローラ902は、画面生成部320から画面データを受信すると、上記の入力画面をディスプレイ904に表示させる。コントローラ902は、単に画面データを実行して入力画面を生成してもよく、画面生成部320と協働して入力画面を生成してもよい。コントローラ902は、通信端末102に配された各種の入力装置(図示されていない。)を介して、ユーザからの入力を受け付ける。
【0212】
コントローラ902は、ユーザが、通信端末102の入力装置を利用して、入力画面に配された入力領域又は選択領域に入力した情報(入力画面に入力された情報などと称される場合がある。)を、作業計画生成部330に送信する。これにより、作業計画生成部330は、(i)圃場の識別情報、(ii)当該圃場で栽培される農産物の種類、(iii)農作業の種類、(iv)農作業の実施時期、(v)農作業の内容、(vi)農作業において使用される資材、(vii)農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準、及び、(viii)農作業の目的の少なくとも1つを示す情報を取得することができる。
【0213】
作業計画生成部330は、入力画面に入力された情報に基づいて、作業計画を生成する。一実施形態において、作業計画生成部330は、入力画面に入力された農作業の種類及び実施時期に従って、作業計画を生成する。他の実施形態において、作業計画生成部330は、標準データ格納部354に格納された標準データを用いて、入力画面に入力された農産物の種類に応じた作業計画を生成する。上述されたとおり、標準データは、栽培品目ごとに規定された標準的な作業の内容を示す情報であり、標準的な工程、標準的な作業項目、標準的な行動、各工程が実施される標準的な時期などに関する情報を含む。ユーザは、作業計画生成部330が標準データを用いて生成した作業計画の一部を修正することで、作業計画を決定してもよい。
【0214】
本実施形態において、作業計画生成部330は、農作業の効果を確認するための確認作業が組み込まれた作業計画を生成する。上記の作業計画は、農作業の実施時期及び確認作業の実施時期を含む。作業計画生成部330は、生成された作業計画に基づいて、ユーザの通信端末102にメッセージを通知したり、ユーザの農作業ロボット120に作業を指示したりすることができる。これにより、作業計画生成部330は、確認作業の実施を支援することができる。確認作業が実施されることにより、農作業の成否に関する情報が収集され得る。
【0215】
例えば、作業計画生成部330は、農作業の実施時期が決定されると、当該農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する。単一の農作業に対して実施される確認作業の回数は、1回であってもよく、複数回であってもよい。
【0216】
一実施形態において、作業計画生成部330は、実施時期が決定された又は実施時期が入力された全ての農作業について、確認作業の実施時期を決定する。他の実施形態において、作業計画生成部330は、実施時期が決定された又は実施時期が入力された複数の農作業の一部について、確認作業の実施時期を決定する。
【0217】
例えば、作業計画生成部330は、実施時期が決定された又は実施時期が入力された1以上の農作業のそれぞれについて、当該農作業が予め定められた種類の農作業であるか否かを判定する。実施時期が決定された又は実施時期が入力された農作業が、予め定められた種類の農作業である場合、作業計画生成部330は、当該農作業について確認作業の実施時期を決定する。一方、実施時期が決定された又は実施時期が入力された農作業が、予め定められた種類の農作業でない場合、作業計画生成部330は、当該農作業について確認作業の実施時期を決定しない。
【0218】
他の例によれば、上記の入力画面に、ユーザが、農作業の内容、及び、農作業において使用される資材の少なくとも一方を入力するためのフィールド又はオブジェクトが配される。本実施形態によれば、ユーザが、上記の入力画面のフィールドまたはオブジェクトに、農作業の内容、及び、農作業において使用される資材の少なくとも一方を入力した場合、作業計画生成部330は、当該農作業について確認作業の実施時期を決定する。これにより、例えば、ユーザの独自のノウハウに関する成否に関する情報が収集され得る。
【0219】
本実施形態において、確認作業の実施時期は、ユーザにより指定されてもよく、予め定められたアルゴリズムに基づいて導出されてもよい。一実施形態において、作業計画生成部330は、確認作業の実施時期に関するユーザからの指示を受け付ける。例えば、上記の入力画面に、ユーザが確認作業の実施時期を入力するためのフィールド又はオブジェクトが配される。作業計画生成部330は、ユーザからの指示に基づいて、確認作業の実施時期を決定する。
【0220】
他の実施形態において、作業計画生成部330は、標準データ格納部354に格納された標準データを参照して、確認作業の実施時期を決定する。上述されたとおり、標準データは、栽培品目ごとに規定された標準的な作業の内容を示す。また、標準データは、標準的な工程、標準的な作業項目、標準的な行動、各工程が実施される標準的な時期などに関する情報を含む。本実施形態において、標準データは、農作業の種類(例えば、上記の工程又は作業項目である)ごとに、農作業の実施時期から確認作業の実施時期を導出するための基準を示す情報を含む。例えば、標準データには、農作業の種類が施肥工程である場合、施肥工程が実施されてから1カ月後に確認工程を実施するという基準を示す情報が含まれる。単一の農作業に対する確認作業の回数は1回であってもよく、複数回であってもよい。
【0221】
上述されたとおり、上記の入力画面には、ユーザが農作業の種類を入力するためのフィールド又はオブジェクトが配され得る。また、上記の入力画面には、ユーザが農作業の実施時期を入力するためのフィールド又はオブジェクトが配され得る。上述されたとおり、ユーザが、上記の入力画面において農作業の種類及び農作業の実施時期を入力すると、農作業の種類及び農作業の実施時期を示す情報が作業計画生成部330に送信される。これにより、作業計画生成部330は、農作業の種類と、農作業の実施時期とを決定することができる。なお、作業計画生成部330は、標準データ格納部354に格納された標準データを参照して、農作業の実施時期を決定してもよい。
【0222】
農作業の種類及び農作業の実施時期が決定されると、作業計画生成部330は、当該農作業の種類及び農作業の実施時期に基づいて、確認作業の実施時期を決定する。具体的には、作業計画生成部330は、標準データ格納部354を参照して、決定された農作業の種類に関する標準データを抽出する。上述されたとおり、上記の標準データには、農作業の実施時期から確認作業の実施時期を導出するための基準を示す情報が含まれる。作業計画生成部330は、決定された農作業の実施時期と、上記の基準を示す情報とに基づいて、確認作業の実施時期を導出する。
【0223】
特定の種類の農作業Sの実施時期と、農作業Sの確認作業の実施時期とが決定されると、これらの情報を含む作業計画が生成される。作業計画生成部330は、生成された作業計画に基づいて、農作業Sの実施と、上記の確認作業の実施とを支援してよい。上記の支援処理は、例えば、下記の手順に従って実施される。
【0224】
[農作業Sの実施]
農作業Sの実施時期が到来すると、作業計画生成部330は、農作業Sの実施を支援するための処理を開始する。例えば、作業計画生成部330は、作業者40が利用する農作業ロボット120に、農作業Sの実行を指示する。作業計画生成部330は、作業者40が利用する通信端末102に、農作業Sの実行時期が到来したことを示すメッセージを通知してもよい。これにより、作業計画に記載された農作業Sが実施される。
【0225】
[農作業Sの効果の確認]
農作業Sの効果確認時期が到来すると、作業計画生成部330は、確認作業の結果を示す情報(効果確認データと称される場合がある)を取得するための処理を開始する。例えば、作業計画生成部330は、ノウハウ管理サーバ146に、農作業Sに関する確認作業の実行を指示する。ノウハウ管理サーバ146において、例えば、要求受付部460が作業計画生成部330からの指示を受け付けると、ノウハウデータ生成部440の質問部770は、農作業Sの効果を確認するための質問を生成する。
【0226】
質問部770は、作業者40が質問に回答することで、作業者40が農作業Sの効果を確認することができるように、1以上の質問を生成してよい。一実施形態において、例えば作業計画の生成時に農作業Sの目的が入力されていた場合、質問部770は、農作業Sの目的が達成されているか否かに関する質問を生成する。他の実施形態において、例えば作業計画の生成時に農作業Sの効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準が入力されていた場合、質問部770は、農作業Sの効果の有無及び程度の少なくとも一方が、1以上の判定基準のそれぞれに到達しているか否かに関する質問を生成する。
【0227】
一実施形態において、質問部770は、作業者40が利用する通信端末102に、上記の質問の内容を示す情報(上述されたとおり、質問データと称される場合がある。)を送信する。また、質問部770は、通信端末102から、上記の質問に対する作業者40の回答を示す情報(上述されたとおり、回答データと称される場合がある。)を取得する。これにより、質問部770は、効果確認データを取得することができる。
【0228】
他の実施形態において、質問部770は、農作業管理サーバ142に、質問データを送信する。農作業管理サーバ142は、例えば、作業記録の入力画面を生成するときに、質問部770が生成した質問の内容を含む入力画面を生成する。これにより、上記の質問に対する回答を含む作業記録が、作業記録格納部362に格納される。質問部770は、作業記録格納部362にアクセスして、上記の質問に対する作業者40の回答を示す情報を取得する。これにより、質問部770は、効果確認データを取得することができる。
【0229】
[ノウハウデータの生成]
本実施形態によれば、作業計画の作成時に、(i)農作業の種類と、(ii)農作業の実施時期、農作業の内容、及び、農作業において使用される資材の少なくとも1つとが入力される。本実施形態において、ノウハウデータ生成部440は、(i)農作業の種類と、(ii)農作業の実施時期、農作業の内容、及び、農作業において使用される資材の少なくとも1つとの組み合わせを、ノウハウデータとして、ノウハウデータベース450に格納する。また、本実施形態によれば、ノウハウデータ生成部440は、上記のノウハウに対応する効果確認データを取得することができる。ノウハウデータ生成部440は、上記のノウハウを示す情報と、上記の効果を示す情報とを対応付けてノウハウデータを生成してよい。ノウハウデータ生成部440は、当該ノウハウデータをノウハウデータベース450に格納してよい。
【0230】
一実施形態において、データ統合部760は、作業計画により示される農作業の内容と、効果確認データにより示される確認作業の結果とが対応付けられたノウハウデータを生成する。他の実施形態において、データ統合部760は、作業計画により示される農作業において使用される資材と、効果確認データにより示される確認作業の結果とが対応付けられたノウハウデータを生成する。
【0231】
本実施形態によれば、ノウハウの内容だけでなく、成功体験又は失敗体験をも共有することができる。また、共有設定部740の設定によっては、成功体験の共有範囲と、失敗体験の共有範囲とを変えることもできる。これにより、ノウハウデータの開示に対するユーザの心理的な負担が軽減され、ノウハウデータの収集が促進され得る。
【0232】
入力受付部310は、作業時期取得部、作業種別取得部、指示受付部、作業内容取得部、又は、使用資材取得部の一例であってよい。画面生成部320は、画面生成部の一例であってよい。作業計画生成部330は、情報処理装置の一例であってよい。作業計画生成部330は、作業時期取得部、確認時期決定部、計画部、作業種別取得部、作業内容取得部、使用資材取得部、作業目的取得部、又は、判定基準取得部の一例であってよい。標準データ格納部354は、導出基準格納部の一例であってよい。データ統合部760は、第1ノウハウ生成部又は第2ノウハウ生成部の一例であってよい。質問部770は、確認結果取得部、質問生成部又は回答取得部の一例であってよい。コントローラ902は、画面生成部の一例であってよい。
【0233】
入力画面に入力された農作業の種類を示す情報は、種別情報の一例であってよい。入力画面に入力された農作業の内容を示す情報は、内容情報の一例であってよい。入力画面に入力された農作業において使用される資材を示す情報は、資材情報の一例であってよい。入力画面に入力された農作業の目的を示す情報は、目的情報の一例であってよい。入力画面に入力された農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準を示す情報は、判定基準情報の一例であってよい。農作業の目的を示す情報は、目的情報の一例であってよい。標準データは、導出基準情報の一例であってよい。作業計画により示される農作業の内容と、効果確認データにより示される確認作業の結果とが対応付けられたノウハウデータは、第1ノウハウ情報の一例であってよい。作業計画により示される農作業において使用される資材と、効果確認データにより示される確認作業の結果とが対応付けられたノウハウデータは、第2ノウハウ情報の一例であってよい。
【0234】
図10、
図11及び
図12を用いて、作業計画の作成に用いられる各種の入力画面の詳細が説明される。
図10は、作業内容が入力される前の作業計画の入力画面1000の一例を概略的に示す。
図11は、作業内容の入力画面1100の一例を概略的に示す。
図12は、作業内容が入力された後の作業計画の入力画面1200の一例を概略的に示す。
【0235】
説明を簡単にすることを目的として、入力画面1000には、作業計画生成部330が標準データに基づいて生成したトマトの作業計画が表示されている場合を考える。当初の入力画面1000に表示されている作業計画に含まれる作業項目は、トマトを生産する場合の標準的な作業項目であり、各作業項目の実施時期も標準的な時期に設定されている。そこで、ユーザは、通信端末102を操作して、作業項目の追加、作業項目の削除、作業項目の順番の入れ替え、作業時期の変更などを、マニュアルで実行することができる。
【0236】
また、例えば、ユーザが、「施肥」工程に含まれる「肥料の調合」の内容を決定するべく、入力画面1000の「肥料の調合」の欄をクリックすると、「肥料の調合」の作業内容を入力するための入力画面1100が表示される。ユーザが、作業の内容などを入力画面1100に入力し終えると、再度、作業計画の入力画面1200が表示される。入力画面1200に表示される作業計画は、効果確認作業が含まれる点で、入力画面1000に表示される作業計画と相違する。
【0237】
本実施形態によれば、作業の内容が入力されると、当該作業の効果を確認するための効果確認作業が自動的にスケジューリングされる。また、上述されたとおり、効果確認作業の実施が支援される。
【0238】
一実施形態において、各入力画面のデータは画面生成部320により生成される。コントローラ902が当該データを実行又は描画処理することにより、入力画面がディスプレイ904に表示される。他の実施形態において、各入力画面のデータの一部が画面生成部320により生成され、各入力画面のデータの一部又は残部がコントローラ902により生成される。コントローラ902が当該データを実行又は描画処理することにより、入力画面がディスプレイ904に表示される。
【0239】
図10に示されるとおり、本実施形態において、入力画面1000は、品目の入力フィールド1002と、工程の入力フィールド1004と、作業項目の入力フィールド1006と、作業スケジュールの入力フィールド1008とを含む。例えば、ユーザが、入力画面1000上でポインタ60を用いて、入力フィールド1004又は入力フィールド1006を選択すると、通信端末102のディスプレイ904に入力画面1100が表示される。
【0240】
図11に示されるとおり、本実施形態において、入力画面1100は、入力フィールド1120と、ボタンアイコン1142と、ボタンアイコン1144と、ボタンアイコン1146とを含む。入力画面1100を用いて、入力画面1000において選択された作業に関する詳細な情報が入力される。
【0241】
入力フィールド1120には、作業に関する各種の情報が入力される。入力フィールド1120には、例えば、農作業に関する形式的な事項と、農作業の種類を示す情報とが記入される。入力フィールド1120には、農作業の内容を示す情報、農作業の目的を示す情報、及び、農作業の効果確認に関する情報の少なくとも1つが記入されてもよい。
【0242】
農作業に関する形式的な事項としては、各農作業を識別するための作業ID、作業計画の作成者を識別するための作成者ID、農作業が実施される圃場の圃場ID、作業を実施する作業者の識別情報、及び、作業日時を示す情報の少なくとも1つが例示される。農作業の種類を示す情報としては、当該農作業により栽培される品目を示す情報、当該農作業の工程を示す情報、及び、当該農作業の作業項目を示す情報の少なくとも1つが例示される。
【0243】
農作業の内容を示す情報としては、作業者40又は農作業ロボット120の詳細な行動を規定するための情報が例示される。農作業の目的を示す情報としては、農産物の品質及び収量の少なくとも一方に関する各種の指標と、当該指標の目標となる数値又は状態との組み合わせを示す情報が例示される。
【0244】
農作業の効果確認に関する情報としては、確認作業の実施時期を示す情報、及び、確認作業における判定基準を示す情報の少なくとも一方が例示される。上述されたとおり、確認作業の実施回数は1回であってもよく、複数回であってもよい。本実施形態によれば、効果確認の判定基準が予め定められているので、効果確認時における確認者の裁量の余地が少なく、精度よく効果を確認することができる。また、確認者は、Yes又はNoで回答すればよいので、精度の高いノウハウデータが効率よく収集され得る。
【0245】
ボタンアイコン1142には、例えば、任意のデータベースを検索して、ユーザが作業内容を決定するときに参考となる情報を表示する処理を実行させるための命令が埋め込まれる。上記の情報としては、通信端末102を操作しているユーザが過去に実施した類似する作業の成否を示す情報、他のユーザが過去に実施した類似する作業の成否を示す情報、他のユーザが最近実施した作業の内容を示す情報、他のユーザが最近購入又は貸与した資材を示す情報、資材の電子商取引サイトにおける販売実績を示す情報などが例示される。
【0246】
ボタンアイコン1144には、例えば、入力画面に入力された情報の農作業管理サーバ142への登録をキャンセルするための処理を実行させるための命令が埋め込まれる。ボタンアイコン1146には、例えば、入力画面に入力された情報を農作業管理サーバ142に登録するための処理を実行させるための命令が埋め込まれる。ユーザがボタンアイコン1146をクリックすると、入力画面1100に入力された情報が、農作業管理サーバ142又はノウハウ管理サーバ146の記憶装置に記憶される。
【0247】
例えば、入力画面1100に入力された情報は、格納部340に記憶されてる。入力画面1100に入力された情報は、ノウハウデータベース450に格納されているデータテーブル500に記憶されてもよい。例えば、入力画面1100に入力された作業の内容は、ノウハウを示す情報508の「内容」として格納される。また、入力画面1100に入力された作業の目的及び効果に関する判定基準は、ノウハウを示す情報508の「目的」として格納される。
【0248】
例えば、ユーザが、入力画面1100上でポインタ60を用いて、ボタンアイコン1146をクリックすると、入力画面1000が更新され、通信端末102のディスプレイ904に入力画面1200が表示される。上述されたとおり、本実施形態によれば、農作業の実施時期が決定されると、当該農作業の確認時期も決定される。そのため、
図12に示されるとおり、入力フィールド1006に「効果確認1」及び「効果確認2」の項目が追加され、入力フィールド1008に、「効果確認1」及び「効果確認2」の実施時期を示すマーカが追加される。
【0249】
次に、
図13及び
図14を用いて、質問部770における質問データの生成手順の一例が説明される。
図13は、効果確認用の質問の一例を概略的に示す。
図14は、効果確認用の質問の他の例を概略的に示す。
【0250】
図13に示される実施形態において、質問部770は、入力画面1100において入力された判定基準の内容に基づいて、質問を生成する。この場合、作業者40は、Yes又はNoで回答することができるので、効果の確認精度が向上する。例えば、
図13に示されるとおり、効果確認の時期が2回あり、各回において判定基準が異なる場合、農産物22の生育状態の良否の判定基準を作業者40に任せると、効果確認の精度が低下する。しかしながら、本実施形態によれば、効果の判定基準が予め定められており、作業者40は、農作業ロボット120からの質問にYes又はNoで回答したり、判定項目(
図13の例では糖度である。)の測定結果又は観測結果を回答したりすればよいので、高い精度で効果を確認することができる。
【0251】
図14に示される実施形態において、質問部770は、品目ごとに予め定められた標準的な質問リストの中から、確認作業の実施時期に応じた1以上の質問を抽出する。質問部770は、上記の1以上の質問のうち、入力画面1100において入力された目的又は効果に対応する質問に対する回答を解析して、入力画面1100において入力された目的又は判定基準を満たしているか否かを判定する。
【0252】
この場合、質問部770は、作業計画の作成時に入力された効果に関する確認結果だけでなく、作業計画の作成時には検討又は予想されていなかった効果に関する確認結果をも取得することができる。例えば、質問部770は、「実の糖度はいくつですか」、「実の個数は何個ですか」、などの質問を生成する。農作業ロボット120は、質問部770が生成した質問をユーザに提示し、当該質問に対するユーザの回答を取得する。そして、ノウハウデータ生成部440は、実の糖度に関する質問に対する回答から、
図11に関連して説明された「肥料の調合」の効果の有無を確認することができる。また、ノウハウデータ生成部440は、過去の実績、作業者40の感想などに基づいて、実の個数についても効果の有無を判定することができる。
【0253】
より具体的には、
図14に示されるとおり、質問部770の質問生成部830は、標準データ格納部354にアクセスして、確認作業の対象となる農作業により生産される品目に関する標準確認リスト1420を取得する。標準確認リスト1420は、例えば、品目1422と、確認時期1424と、確認項目1426とを対応づけて格納する。
【0254】
次に、質問部770は、例えば、データテーブル500を参照して、作業計画の作成時に入力画面1100に入力された情報を取得する。これにより、質問部770は、農作業又はノウハウデータの識別情報と、確認作業の実施時期を示す情報と、農作業の目的又は効果の判定基準を示す情報とを取得することができる。
【0255】
次に、質問部770は、標準確認リスト1420に基づいて質問リスト1440を生成する。本実施形態において、質問リスト1440は、質問項目1442と、関連する作業項目又はノウハウ1444とを含む。具体的には、質問部770は、標準確認リスト1420の確認時期1424をキーとして、上記の確認作業の実施時期に合致する確認項目1426を、質問項目1442として抽出する。
【0256】
次に、質問部770は、1以上の質問項目1442のそれぞれについて、標準確認リスト1420から抽出された確認項目1426と、農作業の目的又は効果の判定基準とを比較する。標準確認リスト1420から抽出された確認項目1426と、農作業の目的又は効果の判定基準とが合致又は類似する場合、質問部770は、関連する作業項目又はノウハウ1444の欄に、農作業又はノウハウデータの識別情報を記入する。これにより、ノウハウデータ生成部440は、質問リスト1440を参照して、作業者40からの回答と、データテーブル500に格納されているノウハウデータとを照合することができる。
【0257】
図15は、データテーブル1500の一例を概略的に示す。データテーブル1500に含まれる1以上のレコードのそれぞれは、ノウハウデータベース450に格納されているノウハウデータの一例であってよい。例えば、ノウハウデータ生成部440は、
図13又は
図14に示される実施形態において生成された質問に対する回答を利用して、データテーブル1500を生成する。
【0258】
図15に示されるとおり、本実施形態において、データテーブル1500は、品目を示す情報502と、工程を示す情報504と、作業項目を示す情報506と、ノウハウを示す情報508と、効果確認の結果を示す情報1520とを対応付けて格納する。効果確認の結果を示す情報としては、効果の有無を示す情報であってもよく、効果の程度を示す情報であってもよい。
【0259】
図13及び
図14に関連して説明された実施形態おいては、主に、質問部770が質問データを農作業ロボット120に送信して、農作業ロボット120が質問データを音声として出力し、作業者40が当該質問に対して音声で回答する場合を例として、回答データの取得方法の詳細が説明された。しかしながら、回答データの取得方法は上記の実施形態に限定されない。他の実施形態において、作業者40の通信端末102が、確認結果の入力画面をディスプレイ904に表示し、作業者40からの入力を受け付ける。確認結果の入力画面の詳細は後述される。
【0260】
図16は、確認結果の入力画面1600の一例を概略的に示す。本実施形態において、入力画面1600は、入力フィールド1620を含む。入力フィールド1620には、入力フィールド1120と同様に、例えば、農作業に関する形式的な事項と、農作業の種類を示す情報とが記入される。
【0261】
入力フィールド1620には、入力画面1100に入力された目的又は判定基準が表示され、当該目的又は判定基準に関する判定結果の入力に用いられるプルダウンリスト1630が配される。なお、判定結果の入力方法はプルダウンリストに限定されない。
【0262】
また、入力フィールド1620には、入力画面1100に入力された目的又は判定基準とは異なる効果に関する情報の入力に用いられるオブジェクトが配される。例えば、入力フィールド1620には、効果の種類の入力に用いられるプルダウンリスト1642と、当該効果の有無又は程度の入力に用いられるプルダウンリスト1644とが配される。なお、これらの情報の入力方法はプルダウンリストに限定されない。
【0263】
また、本実施形態において、入力フィールド1620には、共有設定の入力に用いられるプルダウンリスト1650が配される。これにより、例えば、公開又は共有の可否、公開又は共有の範囲などが決定される。なお、共有設定の入力方法はプルダウンリストに限定されない。
【0264】
図17は、データテーブル1700の一例を概略的に示す。データテーブル1700に含まれる1以上のレコードのそれぞれは、ノウハウデータベース450に格納されているノウハウデータの一例であってよい。例えば、ノウハウデータ生成部440は、入力画面1600に入力された情報を利用して、データテーブル1700を生成する。
【0265】
図17に示されるとおり、本実施形態において、データテーブル1500は、品目を示す情報502と、工程を示す情報504と、作業項目を示す情報506と、ノウハウを示す情報508と、効果確認の結果を示す情報1720とを対応付けて格納する。効果確認の結果を示す情報1720は、作業計画の作成時に想定されていた効果に関する情報だけでなく、他の効果に関する情報を含む点で、効果確認の結果を示す情報1520と相違する。
【0266】
図18は、ノウハウ管理サーバ146の他の例を概略的に示す。
図4に関連して説明された実施形態において、ノウハウ管理サーバ146がユーザごとにノウハウデータを収集し、ノウハウデータベース450を構築する場合を例として、ノウハウ管理サーバ146の詳細が説明された。しかしながら、ノウハウ管理サーバ146は、
図4に関連して説明された実施形態に限定されない。
図18に関連して説明される実施形態において、ノウハウ管理サーバ146は、
図4に関連して説明された実施形態に加えて、データ解析部1820をさらに備える。
【0267】
本実施形態において、データ解析部1820は、複数のノウハウデータに基づいて、新たなノウハウデータを生成する。例えば、データ解析部1820は、効果が確認された複数のノウハウデータを統計処理することで、新たなノウハウデータを生成する。
【0268】
一実施形態において、データ解析部1820は、複数のノウハウデータに基づいて、特定の作業又はノウハウを実施することにより効果が得られる確率を導出する。データ解析部1820は、作業者の習熟度又は経験に関する区分ごとの確率を導出してもよい。例えば、データ解析部1820は、初心者が当該作業又はノウハウを実施した場合の確率と、中級者が当該作業又はノウハウを実施した場合の確率と、上級者が当該作業又はノウハウを実施した場合の確率とを導出する。
【0269】
データ解析部1820は、作業者の習熟度又は経験に関する区分ごとの確率に基づいて、当該作業又はノウハウの難易度を決定してよい。例えば、データ解析部1820は、上記の区分ごとの確率の差が予め定められた値よりも大きいか否かによって、上記の難易度を決定する。
【0270】
例えば、初心者による成功確率が低く、上級者になるほど成功確率が大きくなる場合、データ解析部1820は、当該作業又はノウハウが困難であると判定する。一方、初心者による成功確率及び上級者の成功確率の両方が閾値より大きい場合、データ解析部1820は、当該作業又はノウハウが容易であると判定する。なお、初心者による成功確率及び上級者の成功確率の両方が閾値より小さい場合、データ解析部1820は、当該作業又はノウハウが不能又は未完成であると判定する。
【0271】
データ解析部1820は、上記の作業又はノウハウと、上記の確率とを対応づけて、ノウハウデータベース450に格納してよい。データ解析部1820は、上記の作業又はノウハウと、上記の難易度とを対応づけて、ノウハウデータベース450に格納してよい。データ解析部1820は、上記の作業又はノウハウと、上記の確率と上記の難易度とを対応づけて、ノウハウデータベース450に格納してよい。上記の作業又はノウハウと、上記の確率及び/又は難易度とが対応づけられた情報は、ノウハウ統計データと称される場合がある。
【0272】
他の実施形態において、データ解析部1820は、複数のノウハウデータに基づいて、特定の資材を使用することにより効果が得られる確率を導出する。データ解析部1820は、作業者の習熟度又は経験に関する区分ごとの確率を導出してもよい。例えば、データ解析部1820は、初心者が当該作業又はノウハウを実施した場合の確率と、中級者が当該作業又はノウハウを実施した場合の確率と、上級者が当該作業又はノウハウを実施した場合の確率とを導出する。
【0273】
データ解析部1820は、作業者の習熟度又は経験に関する区分ごとの確率に基づいて、当該資材を使用することの難易度を決定してよい。例えば、データ解析部1820は、上記の区分ごとの確率の差が予め定められた値よりも大きいか否かによって、上記の難易度を決定する。
【0274】
データ解析部1820は、上記の資材と、上記の確率とを対応づけて、ノウハウデータベース450に格納してよい。データ解析部1820は、上記の資材と、上記の難易度とを対応づけて、ノウハウデータベース450に格納してよい。データ解析部1820は、上記の資材と、上記の確率と上記の難易度とを対応づけて、ノウハウデータベース450に格納してよい。上記の資材と、上記の確率及び/又は難易度とが対応づけられた情報は、資材統計データと称される場合がある。
【0275】
データ解析部1820は、成功確率導出部の一例であってよい。
【0276】
図19は、データテーブル1900の一例を概略的に示す。データテーブル1900の各レコードは、
図18に関連して説明されたノウハウ統計データの一例であってよい。データテーブル1900は、例えば、ノウハウデータベース450に格納される。本実施形態において、データテーブル1900は、ノウハウID1902と、ノウハウの概要を示す情報1904と、ノウハウの成功確率を示す情報1906と、ノウハウの難易度を示す情報1908とを対応付けて格納する。
【0277】
ノウハウの概要を示す情報1904としては、農産物22の品目を示す情報、工程又は作業項目を示す情報、ノウハウの内容を示す情報、当該ノウハウの効果を示す情報などが例示される。ノウハウの成功確率を示す情報1906は、作業者40の属性ごとに決定された複数の成功確率を示す情報を含んでよい。作業者40の属性としては、作業者40の習熟度、経験年数などが例示される。ノウハウの難易度を示す情報1908は、ノウハウの難易度を連続的な数値により示すための情報であってもよく、ノウハウの難易度に関する複数の区分のうちの1つを示すための情報であってもよい。
【0278】
図20は、データテーブル2000の一例を概略的に示す。データテーブル2000の各レコードは、
図18に関連して説明された資材統計データの一例であってよい。データテーブル2000は、例えば、ノウハウデータベース450に格納される。本実施形態において、データテーブル2000は、ノウハウID2002と、ノウハウの概要を示す情報2004と、ノウハウの成功確率を示す情報2006と、ノウハウの難易度を示す情報2008とを対応付けて格納する。
【0279】
ノウハウの概要を示す情報2004としては、農産物22の品目を示す情報、工程又は作業項目を示す情報、使用される資材を示す情報、当該資材の効果を示す情報などが例示される。ノウハウの成功確率を示す情報1906は、作業者40の属性ごとに決定された複数の成功確率を示す情報を含んでよい。作業者40の属性としては、作業者40の習熟度、経験年数などが例示される。ノウハウの難易度を示す情報1908は、ノウハウの難易度を連続的な数値により示すための情報であってもよく、ノウハウの難易度に関する複数の区分のうちの1つを示すための情報であってもよい。
【0280】
データテーブル2000は、資材情報格納部の一例であってよい。ノウハウデータベース450は、資材情報格納部の一例であってよい。
【0281】
[サービス連携システム]
図21は、サービス連携システム2100のシステム構成の一例を概略的に示す。
図1~
図20に関連して説明された実施形態においては、農作業管理サーバ142が農作業の管理サービスを提供し、ノウハウ管理サーバ146がノウハウの管理サービスを提供し、マッチングサービス管理サーバ148がマッチングサービスを提供する。農作業管理サーバ142、ノウハウ管理サーバ146及びマッチングサービス管理サーバ148が同一の運営者によって運営されている場合、又は、農作業管理サーバ142の運営者、ノウハウ管理サーバ146の運営者及びマッチングサービス管理サーバ148の運営者が提携関係にある場合には、各サービスのアカウント情報が共有され得る。
【0282】
複数のサービスのアカウント情報が共有されている場合、当該複数のサービスの間で多少の連携がなされ得る。しかしながら、このような場合であっても、(i)作業者40が農作業管理サーバ142から特定の農作業の実施に関する通知を受信した場合に、(ii)作業者40がノウハウ管理サーバ146を利用して、当該特定の農作業に関連するノウハウを検索し、(iii)マッチングサービス管理サーバ148を利用して、検索結果により示されるノウハウの実施に使用される資材を調達することは難しい。また、農産物の生産から販売に関連するサービスは上記のサービスに限定されず、単一の事業者又はグループにより全てのサービスを運営することも難しい。
【0283】
そこで、
図21~
図26を用いて、農産物の生産から販売に関連する複数のサービスを一括して管理するサービス連携システム2100の詳細が説明される。
図21は、サービス連携システム2100のシステム構成の一例を概略的に示す。
【0284】
本実施形態において、サービス連携システム2100は、農作業管理サーバ142と、ノウハウ管理サーバ146と、マッチングサービス管理サーバ148と、連携管理サーバ2120と、資材EC管理サーバ2132と、農産物EC管理サーバ2134と、SNS管理サーバ2136とを備える。本実施形態において、連携管理サーバ2120は、APIを介して、他のサーバとの間で情報を送受する。
【0285】
本実施形態において、連携管理サーバ2120は、農作業管理サーバ142、ノウハウ管理サーバ146、マッチングサービス管理サーバ148、資材EC管理サーバ2132、農産物EC管理サーバ2134、及び、SNS管理サーバ2136の間において、各サーバがサービスを提供するために必要となる情報のやり取りを仲介する。これにより、例えば、複数のサーバにより提供される複数のサービスのシームレスな連携が可能になる。
【0286】
本実施形態において、資材EC管理サーバ2132は、農産物22の生産に使用される資材の電子商取引サービスを提供する。本実施形態において、農産物EC管理サーバ2134は、農産物22の電子商取引サービスを提供する。本実施形態において、SNS管理サーバ2136は、ソーシャルネットワーキングサービスを提供する。
【0287】
次に、
図22、
図23及び
図24を用いて、サービス連携システム2100における各種の情報処理の詳細が説明される。
図22は、作業計画の管理サービスと、資材の調達サービスとの連携処理の一例を概略的に示す。
図23は、ノウハウの管理サービスと、資材の調達サービスとの連携処理の一例を概略的に示す。
図24は、作業計画の管理サービスと、農産物の販売サービスとの連携処理の一例を概略的に示す。
【0288】
[作業計画の管理サービスと、資材の調達サービスとの連携]
図22に示されるとおり、本実施形態によれば、まず、ステップ2212(ステップがSと略記される場合がある。)において、作業者40が通信端末102を利用して、農作業管理サーバ142にアクセスする。作業者40は、農作業管理サーバ142に対して、作業計画の作成又は更新を要求するための登録要求を送信する。S2214において、農作業管理サーバ142の入力受付部310が登録要求を受け付けると、作業計画生成部330が、作業者40の作業計画に、登録要求により示される農作業を登録する。
【0289】
本実施形態において、登録要求が受け付けられた場合、又は、登録要求により示される作業の登録処理が完了した場合、作業計画生成部330は、連携管理サーバ2120に対して、登録要求が受け付けられたこと、又は、登録要求により示される農作業の登録処理が完了したことを通知する。上記の通知には、農作業の種類(例えば、工程若しくは作業項目である)又は農作業の内容を示す情報が含まれる。上記の通知には、農作業の実施時期を示す情報が含まれてもよい。
【0290】
農作業の内容には、当該農作業に用いられる資材に関する情報が含まれてもよい。資材に関する情報は、資材の種類、資材の使用量、及び、資材の使用時期の少なくとも1つに関する情報であってよい。資材の種類は、資材の一般名称、資材の型式、資材の製造者又は販売者、資材の仕様などにより区別されてよい。
【0291】
次に、連携管理サーバ2120が農作業管理サーバ142からの通知を受信すると、S2222において、連携管理サーバ2120は、上記の農作業に用いられる資材の種類と、当該資材が用いられる時期とを決定する。連携管理サーバ2120は、上記の農作業に用いられる資材の量を決定してもよい。
【0292】
連携管理サーバ2120は、通知に含まれる農作業の内容を示す情報に基づいて、上記の資材の種類を決定してよい。一実施形態において、上記の通知が上記の資材の種類を示す情報を含む場合、連携管理サーバ2120は、当該通知により示される資材の種類を、上記の農作業に用いられる資材の種類として決定する。他の実施形態において、上記の通知が上記の資材の種類を示す情報を含まない場合、連携管理サーバ2120は、農作業の内容と資材の種類との対応関係を示す情報を参照して、上記の資材の種類を決定する。また、連携管理サーバ2120は、学習済みの機械学習モデルを利用して、上記の資材の種類を決定してもよい。
【0293】
連携管理サーバ2120は、上記の農作業の実施時期を、上記の資材が用いられる時期として決定してよい。一実施形態において、上記の通知が上記の農作業の実施時期を示す情報を含む場合、連携管理サーバ2120は、当該通知により示される農作業の実施時期を、上記の資材が用いられる時期として決定する。他の実施形態において、上記の通知が上記の農作業の実施時期を示す情報を含まない場合、連携管理サーバ2120は、農作業管理サーバ142にアクセスして、上記の農作業の実施時期を示す情報を取得し、当該情報により示される農作業の実施時期を、上記の資材が用いられる時期として決定する。
【0294】
S2224において、連携管理サーバ2120は、上記の資材に関連する各種の情報(関連情報と称される場合がある。)を取得又は生成する。例えば、連携管理サーバ2120は、サービス連携システム2100を構成する他のサーバにアクセスして、上記の関連情報を取得する。関連情報としては、作業者40又は農作業ロボット120の過去の作業記録、他の作業者40の作業記録、農作業又は資材に関するノウハウデータ、農作業又は資材の成功確率、農作業又は資材の難易度などが例示される。他の作業者40としては、近隣の圃場20で作業を実施する作業者40、同一又は類似の農産物22を栽培している作業者40などが例示される。
【0295】
例えば、連携管理サーバ2120は、農作業管理サーバ142にアクセスして、過去の作業記録を取得する。これにより、農作業ロボット120は、作業者40が過去に使用した上記の資材の種類、当該資材の量などを取得することができる。例えば、連携管理サーバ2120は、ノウハウ管理サーバ146にアクセスして、上記の資材を用いる場合のノウハウデータを取得する。連携管理サーバ2120は、ノウハウ管理サーバ146にアクセスして、上記の資材を用いた場合の成功確率及び/又は難易度を取得してもよい。連携管理サーバ2120は、資材EC管理サーバ2132にアクセスして、上記の資材の価格に関する情報を取得してもよい。連携管理サーバ2120は、資材EC管理サーバ2132にアクセスして、近隣の圃場20で作業するユーザが最近購入した資材に関する情報を取得してもよい。
【0296】
また、連携管理サーバ2120は、農作業管理サーバ142に登録された農作業の実施時期よりも前に、上記の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を、作業者40の通信端末102に通知する。広告情報は、例えば、農作業の実施時期、農作業に使用可能な1以上の種類の資材の型番又は名称、当該農作業に使用される資材の量などの情報を含む。広告情報は、上記の関連情報を含んでもよい。広告情報は、通信端末102のコントローラ902に、上記の資材の購入又は貸出に関する要求を送信させるための命令が埋め込まれたテキスト又はオブジェクトを含んでもよい。
【0297】
通信端末102のコントローラ902は、連携管理サーバ2120からの通知を受信すると、例えば、上記の広告情報をディスプレイ904に表示させる。S2232において、作業者40が資材の貸し出しを希望する場合、作業者40は通信端末102を操作して、連携管理サーバ2120に貸出要求を送信する。同様に、作業者40が資材の購入を希望する場合、作業者40は通信端末102を操作して、連携管理サーバ2120に購入要求を送信する。
【0298】
連携管理サーバ2120が通信端末102からの貸出要求を受信した場合、S2242において、連携管理サーバ2120は、マッチングサービス管理サーバ148に資材の貸出処理の実行を要求する。また、S2244において、マッチングサービス管理サーバ148が資材の貸出処理を実行する。これにより、マッチングサービス管理サーバ148及び通信端末102の間で資材の貸出処理が実行される。
【0299】
連携管理サーバ2120が通信端末102からの購入要求を受信した場合、S2252において、連携管理サーバ2120は、資材EC管理サーバ2132に資材の購入処理の実行を要求する。また、S2254において、資材EC管理サーバ2132が資材の購入処理を実行する。これにより、資材EC管理サーバ2132及び通信端末102の間で資材の購入処理が実行される。
【0300】
サービス連携システム2100は、情報処理装置の一例であってよい。連携管理サーバ2120は、情報処理装置の一例であってよい。
【0301】
[別実施形態の一例]
本実施形態においては、作業者40が農作業管理サーバ142にアクセスした場合に、農作業管理サーバ142が、当該アクセスに関する通知を連携管理サーバ2120に送信し、連携管理サーバ2120が、当該通知をトリガとして関連情報の取得又は生成処理を実行する場合を例として、連携管理サーバ2120の一例が説明された。しかしながら、連携管理サーバ2120は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、例えば、作業者40が資材EC管理サーバ2132にアクセスした場合に、資材EC管理サーバ2132が、当該アクセスに関する通知を連携管理サーバ2120に送信し、連携管理サーバ2120が、当該通知をトリガとして関連情報の取得又は生成処理を実行する。
【0302】
[ノウハウの管理サービスと、資材の調達サービスとの連携]
図23に示されるとおり、本実施形態によれば、S2312において、作業者40が通信端末102を利用して、ノウハウ管理サーバ146にアクセスする。作業者40は、ノウハウ管理サーバ146に対して、特定の農作業に関するノウハウの検索を要求するための検索要求を送信する。S2314において、ノウハウ管理サーバ146の要求処理部470が検索要求を受け付けると、要求処理部470がノウハウデータベース450を参照して、当該検索要求に合致するノウハウデータを抽出する。
【0303】
本実施形態において、検索要求が受け付けられた場合、又は、検索結果が抽出された場合、要求処理部470は、連携管理サーバ2120に対して、検索要求が受け付けられたこと、又は、検索結果が抽出されたことを通知する。上記の通知には、検索要求の対象となる農作業の種類を示す情報が含まれてよい。上記の通知には、抽出されたノウハウデータが含まれてもよい。上記の通知には、抽出されたノウハウデータに含まれる資材の種類を示す情報が含まれてもよい。
【0304】
次に、連携管理サーバ2120がノウハウ管理サーバ146からの通知を受信すると、S2316において、連携管理サーバ2120は、ノウハウに関連する資材の種類を決定する。また、連携管理サーバ2120は、上記の資材に関連する情報(関連情報と称される場合がある。)を取得又は生成する。
【0305】
例えば、連携管理サーバ2120は、サービス連携システム2100を構成する他のサーバにアクセスして、上記の関連情報を取得する。関連情報の取得方法は、上述されたとおりであってよい。連携管理サーバ2120は、農作業管理サーバ142にアクセスして、検索要求を送信した作業者40が当該資材を使用する農作業の実施時期に関する情報を取得してもよい。連携管理サーバ2120は、上記の農作業の実施時期を示す関連情報を生成してもよい。連携管理サーバ2120は、取得又は生成された関連情報を、ノウハウ管理サーバ146に送信する。
【0306】
次に、S2318において、ノウハウ管理サーバ146は、連携管理サーバ2120から関連情報を受信すると、上記の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を生成する。広告情報は、上記の関連情報を含んでもよい。広告情報は、通信端末102のコントローラ902に、上記の資材の購入又は貸出に関する要求を送信させるための命令が埋め込まれたテキスト又はオブジェクトを含んでもよい。
【0307】
ノウハウ管理サーバ146は、検索要求に対する回答として、上記の抽出結果及び上記の広告情報を含む検索結果を、通信端末102に送信する。これにより、例えば、ノウハウ管理サーバ146は、上記の資材を使用する農作業の実施時期よりも前に、上記の広告情報を出力することができる。
【0308】
通信端末102のコントローラ902は、ノウハウ管理サーバ146から検索結果を受信すると、例えば、上記の広告情報を含む検索結果をディスプレイ904に表示させる。S2332において、作業者40が資材の貸し出しを希望する場合、作業者40は通信端末102を操作して、連携管理サーバ2120に貸出要求を送信する。同様に、作業者40が資材の購入を希望する場合、作業者40は通信端末102を操作して、連携管理サーバ2120に購入要求を送信する。
【0309】
連携管理サーバ2120が通信端末102からの貸出要求を受信した場合、S2342において、連携管理サーバ2120は、マッチングサービス管理サーバ148に資材の貸出処理の実行を要求する。また、S2344において、マッチングサービス管理サーバ148が資材の貸出処理を実行する。これにより、マッチングサービス管理サーバ148及び通信端末102の間で資材の貸出処理が実行される。
【0310】
連携管理サーバ2120が通信端末102からの購入要求を受信した場合、S2352において、連携管理サーバ2120は、資材EC管理サーバ2132に資材の購入処理の実行を要求する。また、S2354において、資材EC管理サーバ2132が資材の購入処理を実行する。これにより、資材EC管理サーバ2132及び通信端末102の間で資材の購入処理が実行される。
【0311】
[作業計画の管理サービスと、農産物の販売サービスとの連携]
図24に示されるとおり、本実施形態によれば、S2412において、農作業管理サーバ142が、作業記録又はログデータを取得する。上述されたとおり、農作業管理サーバ142は、作業者40の利用する通信端末102又は農作業ロボット120から作業記録又はログデータを取得し、当該作業記録又は当該ログデータを格納部340に格納する。
【0312】
農作業管理サーバ142は、作業記録又はログデータを取得したことを、連携管理サーバ2120に通知してよい。上述されたとおり、作業記録又はログデータには、(i)農作業を実施する作業者40及び(ii)農作業の対象となる作業対象物(例えば、圃場20又は農産物22である)の少なくとも一方が撮像された画像の画像データが含まれる。
【0313】
次に、連携管理サーバ2120が農作業管理サーバ142からの通知を受信すると、S2414において、連携管理サーバ2120が、作業者40のSNSを更新するための原稿を作成する。また、連携管理サーバ2120は、SNS管理サーバ2136に対して、作業者40のSNSを更新するための更新要求を送信する。更新要求は、上記の原稿のデータを含んでもよい。なお、連携管理サーバ2120は、SNS管理サーバ2136に更新要求を送信する前に、上記の原稿を用いて作業者40のSNSを更新してよいか否かを、作業者40に問い合わせてもよい。連携管理サーバ2120は、作業者40の承認が得られた後、更新要求を送信してよい。
【0314】
次に、S2416において、SNS管理サーバ2136が更新要求を受信すると、SNS管理サーバ2136は、更新要求により指定された作業者40のページの更新処理を実行する。例えば、SNS管理サーバ2136は、連携管理サーバ2120が生成した原稿を作業者40のページにアップロードする。SNS管理サーバ2136は、連携管理サーバ2120が生成した原稿を用いて更新用のデータを生成し、当該更新用のデータを作業者40のページにアップロードしてもよい。
【0315】
本実施形態において、SNS管理サーバ2136は、1以上の作業者40のそれぞれのページを管理する。例えば、作業者40は、SNS管理サーバ2136が提供するソーシャルネットワーキングサービスを利用して、予約機能を有するページを作成及び公開することができる。予約機能を有するページには、例えば、作業者40の農産物22の譲渡の予約を希望することを示す予約要求を連携管理サーバ2120に送信するための命令が埋め込まれたオブジェクトが配される。SNS管理サーバ2136は、上記の更新要求に基づいて、予約機能を有するページを更新してもよい。
【0316】
次に、S2422において、消費者50が通信端末102を操作して、作業者40のページの閲覧要求を、SNS管理サーバ2136に送信する。SNS管理サーバ2136は、消費者50により指定されたページのデータを、消費者50の通信端末102に送信する。
【0317】
通信端末102のコントローラ902は、SNS管理サーバ2136から作業者40のページのデータを受信すると、当該ページをディスプレイ904に表示させる。上記のページが予約機能を有するページであった場合、消費者50は、通信端末102を操作して、作業者40の農産物22の譲渡を予約することができる。S2432において、例えば、消費者50が、通信端末102を操作して、予約機能を有するページに配された上記のオブジェクトをクリックすると、作業者40が生産する特定の種類の農産物22の譲渡の予約を希望することを示す予約要求が、通信端末102から連携管理サーバ2120に送信される。
【0318】
連携管理サーバ2120が、消費者50の通信端末102からの予約要求を受信すると、S2442において、連携管理サーバ2120は、予約要求が受け付けられたことを、農作業管理サーバ142に通知する。農作業管理サーバ142が2農作業ロボット120からの通知を受信すると、S2444において、農作業管理サーバ142は、上記の予約要求に関する農産物22の生産記録を農産物EC管理サーバ2134に送信する。S2446において、農産物EC管理サーバ2134は、農作業管理サーバ142から受信した生産記録を管理する。例えば、農産物EC管理サーバ2134が提供する農産物の電子商取引サイトにおいて、消費者50による生産記録の閲覧を可能にするための処理を実行する。
【0319】
また、連携管理サーバ2120が、消費者50の通信端末102からの予約要求を受信すると、S2452において、連携管理サーバ2120は、予約要求を農産物EC管理サーバ2134に転送する。農産物EC管理サーバ2134が予約要求を受信すると、S2454において、農産物EC管理サーバ2134は、上記の農産物22の予約処理を実行する。
【0320】
図22~
図24に関連して、作業計画生成部330から連携管理サーバ2120に送信される通知は、作業時期情報又は種別情報の一例であってよい。検索要求は、ノウハウ検索要求の一例であってよい。要求処理部470は、検索要求受付部の一例であってよい。要求処理部470は、情報処理装置、作業時期取得部又は出力部の一例であってよい。作業計画生成部330からノウハウ管理サーバ146に送信される関連情報は、作業時期情報の一例であってよい。資材の貸出に関する貸出要求は、資材要求の一例であってよい。資材の購入に関する購入要求は、資材要求の一例であってよい。農産物の譲渡に関する予約要求は、農産物要求の一例であってよい。
【0321】
次に、
図25及び
図26を用いて、連携管理サーバ2120の各部の詳細が説明される。
図25は、連携管理サーバ2120の内部構成の一例を概略的に示す。
図26は、原稿データ生成部2530における情報処理の一例を概略的に示す。
【0322】
図25に示されるとおり、本実施形態において、連携管理サーバ2120は、イベント検出部2512と、関連情報生成部2514と、通知生成部2520と、原稿データ生成部2530と、出品管理部2540と、予約管理部2550と、管理データ格納部2560とを備える。本実施形態において、原稿データ生成部2530は、編集方針生成部2532と、SNS原稿生成部2534と、記録原稿生成部2536と、承認原稿生成部2538とを有する。
【0323】
本実施形態において、イベント検出部2512は、複数のサービス間の連携処理を開始するトリガとなるイベントを検出する。例えば、
図22に関連して説明された実施形態において、イベント検出部2512は、農作業管理サーバ142から、登録要求が受け付けられたこと、又は、登録要求により示される農作業の登録処理が完了したことを示す通知を受信する。上記の通知は、イベントの一例であってよい。
【0324】
同様に、
図23に関連して説明された実施形態において、イベント検出部2512は、ノウハウ管理サーバ146から、検索要求が受け付けられたこと、又は、検索結果が抽出されたことを示す通知を受信する。上記の通知は、イベントの一例であってよい。
【0325】
同様に、
図24に関連して説明された実施形態において、イベント検出部2512は、農作業管理サーバ142から、農作業管理サーバ142が作業記録又はログデータを取得したことを示す通知を受信する。上記の通知は、イベントの一例であってよい。また、イベント検出部2512は、消費者50の通信端末102から予約要求を受信する。上記の予約要求は、イベントの一例であってよい。
【0326】
本実施形態において、関連情報生成部2514は、イベント検出部2512がイベントを検出した場合に、検出されたイベントに応じた関連情報を取得又は生成する。関連情報生成部2514は、取得又は生成された関連情報を、通知生成部2520に出力する。
【0327】
一実施形態において、
図22に関連して説明されたとおり、関連情報生成部2514は、イベント検出部2512が農作業管理サーバ142からの通知を受信すると、農作業管理サーバ142に登録された農作業に用いられる資材の種類を決定する。具体的には、関連情報生成部2514は、上記の資材が用いられる時期を示す情報として、農作業管理サーバ142から当該農作業の実施時期を示す情報を取得する。また、関連情報生成部2514は、農作業管理サーバ142から当該農作業の種類を示す情報を取得する。関連情報生成部2514は、農作業の種類ごとに当該農作業において使用される資材を示す情報を格納するデータベースを参照して、農作業管理サーバ142から取得した農作業の種類に対応する1以上の資材を抽出する。これにより、上記の資材の種類が決定される。
【0328】
関連情報生成部2514は、サービス連携システム2100を構成する他のサーバにアクセスして、上記の資材の種類に基づいて、当該資材に関連する各種の情報を取得する。例えば、上述されたとおり、ノウハウ管理サーバ146のノウハウデータベース450は、農作業の種類と、資材の種類と、当該農作業において当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率とを対応づけて格納する。また、ノウハウデータベース450は、農作業を実施する作業者の技能又は経験の程度により定められる区分ごとに、農作業の種類と、資材の種類と、当該農作業において当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率とを対応づけて格納する。
【0329】
そこで、関連情報生成部2514は、ノウハウデータベース450を参照して、上記の農作業の種類に対応する1以上の資材のそれぞれについて、当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率を抽出する。関連情報生成部2514は、ノウハウデータベース450を参照して、上記の農作業の種類に対応する1以上の資材のそれぞれについて、当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率であって、上記の区分ごとの確率を抽出してよい。同様にして、関連情報生成部2514は、ノウハウデータベース450を参照して、上記の農作業の種類に対応する1以上の資材のそれぞれについて、当該資材の難易度を抽出してもよい。
【0330】
他の実施形態において、
図23に関連して説明されたとおり、関連情報生成部2514は、イベント検出部2512がノウハウ管理サーバ146からの通知を受信すると、ノウハウ管理サーバ146における検索処理において抽出されたノウハウに関連する資材の種類を決定する。これにより、検索要求の対象となる農作業において使用される1以上の資材が決定される。関連情報生成部2514は、サービス連携システム2100を構成する他のサーバにアクセスして、上記の資材の種類に基づいて、当該資材に関連する各種の情報を取得する。資材に関連する各種の情報の取得方法は、上述された方法と同様であってよい。
【0331】
また、本実施形態において、イベント検出部2512が農作業管理サーバ142からの通知を受信すると、関連情報生成部2514は、上記の資材が用いられる時期を決定する。関連情報生成部2514は、上記の関連情報と、上記の資材が用いられる時期を示す情報とを、通知生成部2520に出力する。
【0332】
本実施形態において、通知生成部2520は、各種の通知を生成する。通知生成部2520は、上述された広告情報を含む通知を生成してよい。上記の広告情報は、関連情報生成部2514により生成されてもよく、通知生成部2520により生成されてもよい。
【0333】
本実施形態によれば、例えば、通知生成部2520が、関連情報生成部2514が取得又は生成した関連情報を用いて、広告情報を生成する。例えば、通知生成部2520は、(i)1以上の資材の種類を示す情報と、(ii)各資材が使用された場合の農作業又はノウハウの成功確率、及び、各資材の難易度の少なくとも一方を示す情報とを含む広告情報を生成する。上記の成功確率は、作業者の習熟度又は経験に応じて定められる区分ごとの成功確率であってよい。
【0334】
また、通知生成部2520は、上記の広告情報を作業者40又は消費者50に出力する。上記の出力の態様は特に限定されない。一実施形態において、広告情報は、通信端末102のディスプレイ904に表示される。他の実施形態において、広告情報は、通信端末102のスピーカ(図示されていない)から音声として出力される。
【0335】
通知生成部2520は、関連情報生成部2514が決定した上記の資材が用いられる時期に基づいて、上記の広告情報の出力時期を決定してよい。例えば、通知生成部2520は、上記の資材が用いられる時期よりも前に広告情報が出力するされるように、広告情報の出力時期を決定する。これにより、農作業の実施時期よりも前に、農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報が出力される。その結果、上記の資材の譲渡又は貸与が促進される。
【0336】
通知生成部2520は、検索要求が受け付けられた場合に、広告情報を出力してよい。例えば、通知生成部2520は、ノウハウ管理サーバ146が、検索要求に対する応答として広告情報を含む検索結果を出力することができるように、広告情報を出力する。これにより、資材の譲渡又は貸与が促進される。
【0337】
また、
図24に関連した実施形態において説明されたとおり、通知生成部2520は、イベント検出部2512が消費者50の通信端末102から予約要求を受け付けた場合に、当該予約要求により予約される農産物22の生産記録を出力するための処理を実行する。具体的には、通知生成部2520は、作業記録格納部362又は生育記録格納部364を参照して、上記の農産物22の生産記録を、農産物EC管理サーバ2134に出力させるための命令を含む通知を、農作業管理サーバ142に送信する。
【0338】
本実施形態において、原稿データ生成部2530は、作業記録又はログデータを取得し、SNS更新用の原稿と、作業記録用の原稿とを出力する。これにより、作業者40は、上記の原稿を承認又は修正することにより、SNSの更新データを作成したり、作業記録を作成したりすることができる。
【0339】
本実施形態において、編集方針生成部2532は、各原稿を作成するための編集方針を示す情報を生成する。編集方針生成部2532は、原稿の種類ごとに編集方針を決定してよい。例えば、編集方針生成部2532は、SNS更新用の原稿を作成するための編集方針を決定する。また、編集方針生成部2532は、作業記録の原稿を作成するための編集方針を決定する。
【0340】
編集方針としては、原稿を構成するオブジェクトの配置、各オブジェクトに入力されるデータの特徴などが例示される。上記のオブジェクトとしては、テキストオブジェクト、画像オブジェクトなどが例示される。各オブジェクトに入力されるデータがテキストデータである場合、当該データの特徴としては、文章の口調又は文体が例示される。各オブジェクトに入力されるデータが画像データである場合、当該データの特徴としては、画像の色調、配色、構図などが例示される。
【0341】
編集方針生成部2532は、予め定められた基準を満たすWebサイト又はSNSのページを解析して、(i)書類に用いられる文章の口調又は文体、(ii)書類に用いられる画像の配色、(iii)書類に用いられる画像の構図に関する編集方針を決定するしてもよい。予め定められた基準としては、(i)農産物22のターゲットとなる消費者50の利用比率が予め定められた値よりも大きいという基準、(ii)ユーザ数が予め定められた値よりも大きいという基準、(iii)フォロワー数又はアクセス数が予め定められた値よりも大きいという基準などが例示される。
【0342】
これにより、例えば、原稿データ生成部2530は、作業記録又はログデータに記録された画像の中から、SNSにおいて現在流行している画像とよく似た画像を抽出することができる。また、原稿データ生成部2530は、(i)作業記録又はログデータに記録された画像の中から、農産物22のターゲットとなる消費者50の好みに応じた画像を抽出したり、(ii)農産物22のターゲットとなる消費者50の好みに応じたWebサイト又はSNSのページを作成することができる。
【0343】
本実施形態において、SNS原稿生成部2534は、SNS更新用の原稿を生成する。SNS原稿生成部2534は、編集方針生成部2532が生成した編集方針に従って、SNS更新用の原稿を生成してよい。SNS原稿生成部2534は、SNSの種類ごとに定められた編集方針に従って、複数の種類のSNSのそれぞれのページを更新するための複数の原稿を生成してもよい。
【0344】
より具体的には、SNS原稿生成部2534は、農作業管理サーバ142のログデータ格納部352又は作業記録格納部362にアクセスして、(i)農作業を実施する作業者40及び(ii)農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像の画像データを取得する。SNS原稿生成部2534は、書類の種類ごとに定められた編集方針に従って、上記の画像データを編集し、上記の原稿を生成する。上述されたとおり、SNS原稿生成部2534は、1以上の種類の書類の原稿を生成してもよい。
【0345】
上述されたとおり、作業者40のページは予約機能を有してよい。この場合、SNS原稿生成部2534は、上記の原稿として、(a)(i)農作業を実施する作業者40及び(ii)農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像と、(b)画像に関するコメントと、(c)農作業により生産される農産物22の購入を、農産物22が収穫される前に予約することを要求する予約要求を送信するための命令が埋め込まれたオブジェクトとを含む画面を生成してよい。
【0346】
本実施形態において、記録原稿生成部2536は、作業記録用の原稿を生成する。記録原稿生成部2536は、編集方針生成部2532が生成した編集方針に従って、作業記録用の原稿を生成してよい。記録原稿生成部2536は、作業記録の種類ごとに定められた編集方針に従って、複数の種類の作業記録のそれぞれを更新するための複数の原稿を生成してもよい。
【0347】
本実施形態において、承認原稿生成部2538は、SNS原稿生成部2534が生成した原稿を作業者40の通信端末102に送信して、当該原稿によりSNS管理サーバ2136に更新要求を送信してよいか否かを問い合わせる。作業者40が原稿を承認した場合、承認原稿生成部2538は、上記の原稿をSNS管理サーバ2136に送信し、作業者40のページの更新を要求してよい。作業者40が原稿の修正を指示した場合、承認原稿生成部2538は、当該指示をSNS原稿生成部2534に出力してよい。SNS原稿生成部2534は、作業者40からの指示に基づいて、上記の原稿を修正してよい。
【0348】
承認原稿生成部2538は、記録原稿生成部2536が生成した原稿を作業者40の通信端末102に送信して、当該原稿を作業記録格納部362に格納してよいか否かを問い合わせる。作業者40が原稿を承認した場合、承認原稿生成部2538は、上記の原稿を作業記録格納部362に格納する。作業者40が原稿の修正を指示した場合、承認原稿生成部2538は、当該指示を記録原稿生成部2536に出力してよい。記録原稿生成部2536は、作業者40からの指示に基づいて、上記の原稿を修正してよい。
【0349】
本実施形態において、出品管理部2540は、農産物EC管理サーバ2134への農産物22の出品を管理する。例えば、出品管理部2540は、農産物EC管理サーバ2134が提供するECサイトに出品されている農産物22の在庫を管理する。出品管理部2540は、例えば、農作業管理サーバ142の収穫記録格納部366を参照して、出品可能な農産物22の個数を示す情報を取得する。出品管理部2540は、上記の個数を示す情報を、農産物EC管理サーバ2134に送信する。
【0350】
本実施形態において、予約管理部2550は、農産物22の予約を管理する。例えば、予約管理部2550は、消費者50の通信端末102から送信された予約要求を受け付ける。
【0351】
一実施形態において、消費者50の通信端末102から送信された1以上の予約要求のそれぞれは、農産物22の購入希望量を示す情報を含む。この場合、予約管理部2550は、予め定められた品質を有する農産物22の収穫量を予測してよい。例えば、予約管理部2550は、農作業管理サーバ142の生育記録格納部364を参照して、上記の収穫量を予測する。
【0352】
予約管理部2550は、1以上の予約要求により示される農産物22の購入希望量の合計が、上記の農産物22の収穫量の予測値の合計を超えない範囲で、1以上の予約要求を受け付ける。これにより、例えば、1シーズンに収穫可能な農産物22の量を超えて、予約が受け付けられることが抑制される。
【0353】
他の実施形態において、消費者50の通信端末102から送信された1以上の予約要求のそれぞれは、農産物22の購入希望時期及び購入希望量を示す情報を含む。この場合、予約管理部2550は、1以上の期間のそれぞれにおける、予め定められた品質を有する農産物の収穫量を予測してよい。
【0354】
予約管理部2550は、1以上の期間のそれぞれにおいて、1以上の予約要求により示される農産物の購入希望量の合計が、上記の農産物22の収穫量の予測値の合計を超えないように、1以上の予約要求を受け付ける。これにより、作業者40は、農産物EC管理サーバ2134を利用して、消費者50が希望する時期に、消費者50が希望する量の農産物22を販売することができる。
【0355】
管理データ格納部2560は、各種のデータを格納する。管理データ格納部2560は、複数のサーバの連携を管理するために用いられる各種のデータを格納してよい。例えば、管理データ格納部2560は、作業者40ごとに、各サーバにより提供されるサービスのアカウント情報を格納する。
【0356】
図26は、原稿データ生成部2530における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態において、原稿データ生成部2530は、作業日報の原稿2620と、SNSページの原稿2660とを生成する。
【0357】
本実施形態において、原稿2620は、農作業に関する形式的な事項が記入されるオブジェクト2632と、圃場20の地図を表示するためのオブジェクト2642と、圃場20における特定の位置を示すためのオブジェクト2644と、オブジェクト2644により示される位置に関する報告事項が記入されるオブジェクト2652と、オブジェクト2652に記入された報告事項に関する参考情報が記入されるオブジェクト2654とを含む。上記の参考情報としては、報告事項に示される事象の原因を考察するために利用され得る情報が例示される。例えば、葉に異常が発見された場合、同様の症状を引き起こす菌、ウイルス、菌、昆虫、動物に関する情報が、オブジェクト2654に記入される。
【0358】
本実施形態において、原稿2660は、作業者40のコメントが記入されるオブジェクト2672と、圃場20、農産物22又は作業者40が撮像された画像を表示するためのオブジェクト2674とを含む。SNS原稿2660は、賛意を示すための命令が埋め込まれたオブジェクト2682と、フォローを申請するための命令が埋め込まれたオブジェクト2684と、連携管理サーバ2120に予約要求を送信するための命令が埋め込まれたオブジェクト2686と、閲覧者及び作業者40との間でコメントのやり取りを行うための命令が埋め込まれたオブジェクト2688とを含んでもよい。
【0359】
イベント検出部2512は、作業時期取得部又は作業種別取得部の一例であってよい。関連情報生成部2514は、作業時期取得部、作業種別取得部又は出力部の一例であってよい。通知生成部2520は、出力部の一例であってよい。原稿データ生成部2530は、画像取得部、原稿生成部、画面生成部又は情報処理装置の一例であってよい。編集方針生成部2532は、編集方針決定部の一例であってよい。SNS原稿生成部2534は、原稿生成部又は画面生成部の一例であってよい。予約管理部2550は、農産物要求受付部、予約要求受付部又は生育予測部の一例であってよい。
【0360】
[別実施形態の一例]
本実施形態においては、連携管理サーバ2120が、農作業管理サーバ142、ノウハウ管理サーバ146、マッチングサービス管理サーバ148、資材EC管理サーバ2132、農産物EC管理サーバ2134、及び、SNS管理サーバ2136の少なくとも1つと連携して、各種のサービスを連携させる場合を例として、サービス連携システム2100の一例が説明された。しかしながら、サービス連携システム2100は本実施形態に限定されない。
【0361】
他の実施形態において、本実施形態に係る連携管理サーバ2120における情報処理の一部又は全部が、通信端末102、農作業管理サーバ142、ノウハウ管理サーバ146、マッチングサービス管理サーバ148、資材EC管理サーバ2132、農産物EC管理サーバ2134、及び、SNS管理サーバ2136の少なくとも1つにおいて実行される。例えば、原稿データ生成部2530が、通信端末102のコントローラ902により実現され得る。
【0362】
図27は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されてよいコンピュータ3000の一例を示す。農作業支援システム100の少なくとも一部は、コンピュータ3000により実現されてよい。例えば、農作業管理サーバ142の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。例えば、ノウハウ管理サーバ146の少なくとも一部が、コンピュータ3000により実現される。農作業ロボット120の少なくとも一部は、コンピュータ3000により実現されてよい。通信端末102の少なくとも一部は、コンピュータ3000により実現されてよい。
【0363】
コンピュータ3000にインストールされたプログラムは、コンピュータ3000に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ3000に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ3000に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU3012によって実行されてよい。
【0364】
本実施形態によるコンピュータ3000は、CPU3012、RAM3014、GPU3016、及びディスプレイデバイス3018を含み、それらはホストコントローラ3010によって相互に接続されている。コンピュータ3000はまた、通信インタフェース3022、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ3020を介してホストコントローラ3010に接続されている。コンピュータはまた、ROM3030及びキーボード3042のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ3040を介して入出力コントローラ3020に接続されている。
【0365】
CPU3012は、ROM3030及びRAM3014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。GPU3016は、RAM3014内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU3012によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス3018上に表示されるようにする。
【0366】
通信インタフェース3022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ3024は、コンピュータ3000内のCPU3012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ3026は、プログラム又はデータをDVD-ROM3001から読み取り、ハードディスクドライブ3024にRAM3014を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0367】
ROM3030はその中に、アクティブ化時にコンピュータ3000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ3000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ3040はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ3020に接続してよい。
【0368】
プログラムが、DVD-ROM3001又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ3024、RAM3014、又はROM3030にインストールされ、CPU3012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ3000に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ3000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0369】
例えば、通信がコンピュータ3000及び外部デバイス間で実行される場合、CPU3012は、RAM3014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース3022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース3022は、CPU3012の制御の下、RAM3014、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROM3001、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0370】
また、CPU3012は、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026(DVD-ROM3001)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM3014に読み取られるようにし、RAM3014上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU3012は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0371】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU3012は、RAM3014から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM3014に対しライトバックする。また、CPU3012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU3012は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0372】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ3000上又はコンピュータ3000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それにより、上記のプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ3000に提供する。
【0373】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0374】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0375】
例えば、本願明細書には下記の事項が開示されている。
[項目A-1]
(i)作業を実施している作業者の音声、及び、(ii)上記作業者による上記作業の様子の少なくとも一方に基づいて、上記作業の実施期間中に上記作業者が実行した1以上の行動を推定する行動推定部と、
(i)上記作業者の上記音声、(ii)上記作業の上記様子、(iii)上記作業の作業記録に入力された事項、及び、(iv)上記作業の作業環境の状態の少なくとも1つに基づいて、上記行動が実行されるべきか否かの判断基準となる条件を推定する基準推定部と、
を備える、情報処理装置。
[項目A-2]
上記行動推定部が推定した上記1以上の行動のそれぞれと、上記基準推定部が推定した各行動に関する上記条件とが対応付けられたノウハウ情報を生成するノウハウ情報生成部をさらに備える、
項目A-1に記載の情報処理装置。
[項目A-3]
上記ノウハウ情報は、
(a)1以上の上記条件の内容を示す情報と、
(b)(i)上記1以上の条件のそれぞれが成立した場合の上記行動の内容、及び、(ii)上記1以上の条件のそれぞれが成立しなかった場合の上記行動の内容の少なくとも一方を示す情報と、
を含む、
項目A-2に記載の情報処理装置。
[項目A-4]
上記ノウハウ情報生成部は、農産物を生産するための1以上の工程の少なくとも1つに含まれる1以上の作業項目の少なくとも1つに関する上記ノウハウ情報を生成する、
項目A-2又は項目A-3に記載の情報処理装置。
[項目A-5]
上記行動推定部が推定した上記1以上の行動の内容と、上記作業項目ごとに予め定められた1以上の標準行動の内容とが相違する度合いが予め定められた基準を超えるか否かを判定する判定部と、
上記相違の度合いが上記予め定められた基準を超えると判定された場合に、上記相違の理由を上記作業者に問い合わせるための質問情報を生成する質問情報生成部と、
をさらに備える、
項目A-4に記載の情報処理装置。
[項目A-6]
上記作業者に関する異常を検出する異常検出部と、
上記異常が検出された場合に、上記異常の理由を上記作業者に問い合わせるための質問情報を生成する質問情報生成部と、
をさらに備える、
項目A-1から項目A-4までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目A-7]
上記作業を実施している上記作業者の上記音声が記録された音声データ、及び、上記作業者による上記作業の上記様子が撮像された画像データの少なくとも一方を取得するデータ取得部と、
上記音声データ及び上記画像データの一部をカットする編集部と、
をさらに備える、
項目A-1から項目A-6までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目A-8]
上記編集部は、上記音声データ及び上記画像データにおける、(i)上記作業者の音声が記録された位置、及び、(ii)上記行動推定部が推定した上記1以上の行動が記録された位置が残存するように、上記音声データ及び上記画像データの一部をカットする、
項目A-7に記載の情報処理装置。
[項目A-9]
上記画像データは、
撮像された画像のデータと、
上記作業者の注視位置を示す情報と、
を含み、
上記編集部は、上記画像と、上記作業者の注視位置を示すアイコンとが合成された合成画像を生成する、
項目A-7又は項目A-8に記載の情報処理装置。
[項目A-10]
上記基準推定部は、
上記作業の作業記録に入力された事項、及び、上記作業の作業環境の状態の少なくとも一方に基づいて、上記行動が実行されるべきか否かの判断基準となる閾値を推定する閾値推定部、
を有する、
項目A-1から項目A-9までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目A-11]
コンピュータを、項目A-1から項目A-11までの何れか一項に記載された情報処理装置として機能させるためのプログラム。
[項目A-12]
(i)作業を実施している作業者の音声、及び、(ii)上記作業者による上記作業の様子の少なくとも一方に基づいて、上記作業の実施期間中に上記作業者が実行した1以上の行動を推定する行動推定段階と、
(i)上記作業者の上記音声、(ii)上記作業の上記様子、(iii)上記作業の作業記録に入力された事項、及び、(iv)上記作業の作業環境の状態の少なくとも1つに基づいて、上記行動が実行されるべきか否かの判断基準となる条件を推定する基準推定段階と、
を有する、情報処理方法。
【0376】
[項目B-1]
農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部と、
上記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定部と、
上記農作業の実施時期及び上記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画部と、
を備える、情報処理装置。
[項目B-2]
上記農作業の種類を示す種別情報を取得する作業種別取得部をさらに備え、
上記確認時期決定部は、
農作業の種類ごとに、農作業の実施時期から確認作業の実施時期を導出するための基準を示す導出基準情報を格納する導出基準格納部を参照して、上記作業時期情報により示される上記農作業の実施時期、及び、上記種別情報により示される上記農作業の種類に基づいて、上記確認作業の実施時期を決定する、
項目B-1に記載の情報処理装置。
[項目B-3]
上記確認作業の実施時期に関するユーザからの指示を受け付ける指示受付部をさらに備え、
上記確認時期決定部は、上記ユーザからの上記指示に基づいて、上記確認作業の実施時期を決定する、
項目B-1に記載の情報処理装置。
[項目B-4]
上記農作業の内容を示す内容情報を取得する作業内容取得部と、
上記確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得部と、
上記内容情報により示される上記農作業の内容と、上記結果情報により示される上記確認作業の結果とが対応付けられた第1ノウハウ情報を生成する第1ノウハウ生成部と、
をさらに備える、
項目B-1から項目B-3までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目B-5]
上記第1ノウハウ生成部が生成した複数の第1ノウハウ情報に基づいて、上記内容情報により示される上記農作業を実施することにより上記効果が得られる確率を導出する成功確率導出部をさらに備える、
項目B-4に記載の情報処理装置。
[項目B-6]
上記農作業において使用される資材を示す資材情報を取得する使用資材取得部と、
上記確認作業の結果を示す結果情報を取得する確認結果取得部と、
上記資材情報により示される上記資材と、上記結果情報により示される上記確認作業の結果とが対応付けられた第2ノウハウ情報を生成する第2ノウハウ生成部と、
をさらに備える、
項目B-1から項目B-3までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目B-7]
上記第2ノウハウ生成部が生成した複数の第2ノウハウ情報に基づいて、上記資材情報により示される上記資材を使用することにより上記効果が得られる確率を導出する成功確率導出部をさらに備える、
項目B-6に記載の情報処理装置。
[項目B-8]
上記農作業の目的を示す目的情報を取得する作業目的取得部をさらに備え、
上記確認結果取得部は、
上記目的情報により示される上記農作業の目的が達成されているか否かに関する質問を生成する質問生成部と、
上記質問に対する回答を取得する回答取得部と、
を有する、
項目B-4から項目B-7までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目B-9]
上記農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方に関する1以上の基準を示す判定基準情報を取得する判定基準取得部をさらに備え、
上記確認結果取得部は、
上記農作業の効果の有無及び程度の少なくとも一方が、上記判定基準情報により示される1以上の判定基準のそれぞれに到達しているか否かに関する質問を生成する質問生成部と、
上記質問に対する回答を取得する回答取得部と、
を有する、
項目B-4から項目B-7までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目B-10]
コンピュータを、項目B-1から項目B-9までの何れか一項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
[項目B-11]
コンピュータが、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、
上記コンピュータが、上記農作業の効果を確認するための確認作業の実施時期を決定する確認時期決定段階と、
上記コンピュータが、上記農作業の実施時期及び上記確認作業の実施時期を含む作業計画を生成する計画段階と、
を有する、情報処理方法。
【0377】
[項目C-1]
農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得部と、
上記作業時期情報により示される上記農作業の上記実施時期よりも前に、上記農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する出力部と、
を備える、情報処理装置。
[項目C-2]
上記農作業の種類を示す種別情報を取得する作業種別取得部をさらに備え、
上記出力部は、
農作業の種類ごとに当該農作業において使用される資材を示す情報を格納する資材情報格納部を参照して、上記種別情報により示される上記農作業の種類に対応する上記1以上の資材を抽出し、
抽出された上記1以上の資材に関する上記広告情報を生成する、
項目C-1に記載の情報処理装置。
[項目C-3]
上記資材情報格納部は、農作業の種類と、資材の種類と、当該農作業において当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率とを対応づけて格納し、
上記出力部は、
上記資材情報格納部を参照して、上記種別情報により示される上記農作業の種類に対応する上記1以上の資材のそれぞれについて、当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率を抽出し、
抽出された上記1以上の資材の種類を示す情報と、上記1以上の資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率を示す情報とを含む上記広告情報を生成する、
項目C-2に記載の情報処理装置。
[項目C-4]
上記資材情報格納部は、上記農作業を実施する作業者の技能又は経験の程度により定められる区分ごとに、農作業の種類と、資材の種類と、当該農作業において当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率とを対応づけて格納し、
上記出力部は、
上記資材情報格納部を参照して、上記種別情報により示される上記農作業の種類に対応する上記1以上の資材のそれぞれについて、当該資材が使用された場合に目的とする効果が得られる確率であって、上記区分ごとの確率を抽出し、
抽出された上記1以上の資材の種類を示す情報と、上記区分ごとの確率を示す情報とを含む上記広告情報を生成する、
項目C-3に記載の情報処理装置。
[項目C-5]
上記広告情報に示される上記1以上の資材の譲渡又は貸与を要求する資材要求を受け付ける資材要求受付部をさらに備える、
項目C-1から項目C-4までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目C-6]
上記農作業に関するノウハウの検索を要求するノウハウ検索要求を受け付ける検索要求受付部をさらに備え、
上記出力部は、上記ノウハウ検索要求が受け付けられた場合に、上記農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する、
項目C-1から項目C-5までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目C-7]
上記農作業により生産された農産物の譲渡を要求する農産物要求を受け付ける農産物要求受付部をさらに備え、
上記出力部は、上記農産物要求受付部が上記農産物要求を受け付けた場合に、上記農産物の生産過程において実施された1以上の農作業に関する情報を格納する農作業情報格納部を参照して、上記1以上の農作業に関する情報を出力する、
項目C-1から項目C-6までの何れか一項に記載の情報処理装置。
[項目C-8]
農作業に関するノウハウの検索を要求するノウハウ検索要求が受け付けられた場合に、上記農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する出力部を備える、情報処理装置。
[項目C-9]
コンピュータを、項目C-1から項目C-8までの何れか一項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
[項目C-10]
コンピュータが、農作業の実施時期を示す作業時期情報を取得する作業時期取得段階と、
上記コンピュータが、上記作業時期情報により示される上記農作業の上記実施時期よりも前に、上記農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する出力段階と、
を有する、情報処理方法。
[項目C-11]
コンピュータが、農作業に関するノウハウの検索を要求するノウハウ検索要求が受け付けられた場合に、上記農作業において使用される1以上の資材の譲渡又は貸与を促す広告情報を出力する出力段階を有する、情報処理方法。
【0378】
[項目D-1]
(i)農作業を実施する作業者及び(ii)上記農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像の画像データを取得する画像取得部と、
書類の種類ごとに定められた編集方針に従って上記画像取得部が取得した上記画像データを編集し、1以上の種類の書類の原稿を生成する原稿生成部と、
を備える、情報処理装置。
[項目D-2]
予め定められた基準を満たすWebサイト又はSNSのページを解析して、(i)上記書類に用いられる文章の口調又は文体、(ii)上記書類に用いられる画像の配色、(iii)上記書類に用いられる画像の構図に関する上記編集方針を決定する編集方針決定部をさらに備える、
項目D-1に記載の情報処理装置。
[項目D-3]
上記原稿生成部は、SNSの種類ごとに定められた上記編集方針に従って、複数の種類のSNSのそれぞれのページを更新するための複数の原稿を生成する、
項目D-1又は項目D-2に記載の情報処理装置。
[項目D-4]
(a)(i)農作業を実施する作業者及び(ii)上記農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像と、(b)上記画像に関するコメントと、(c)上記農作業により生産される農産物の購入を、上記農産物が収穫される前に予約することを要求する予約要求を送信するための命令が埋め込まれたオブジェクトとを含む画面を生成する画面生成部と、
1以上の上記予約要求を受け付ける予約要求受付部と、
をさらに備える、
項目D-1から項目D-3までの情報処理装置。
[項目D-5]
上記1以上の予約要求のそれぞれは、上記農産物の購入希望量を示す情報を含み、
上記情報処理装置は、予め定められた品質を有する上記農産物の収穫量を予測する生育予測部をさらに備え、
上記予約要求受付部は、上記1以上の予約要求により示される上記農産物の購入希望量の合計が、上記生育予測部により予測された上記農産物の収穫量の合計を超えない範囲で、上記1以上の予約要求を受け付ける、
項目D-4に記載の情報処理装置。
[項目D-6]
上記1以上の予約要求のそれぞれは、上記農産物の購入希望時期及び購入希望量を示す情報を含み、
上記生育予測部は、1以上の期間のそれぞれにおける、上記予め定められた品質を有する上記農産物の収穫量を予測し、
上記予約要求受付部は、上記1以上の期間のそれぞれにおいて、上記1以上の予約要求により示される上記農産物の購入希望量の合計が、上記生育予測部により予測された上記農産物の収穫量の合計を超えないように、上記1以上の予約要求を受け付ける、
項目D-5に記載の情報処理装置。
[項目D-7]
コンピュータを、項目D-1から項目D-6までの何れか一項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
[項目D-8]
コンピュータに、
(a)(i)農作業を実施する作業者及び(ii)上記農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像と、(b)上記画像に関するコメントと、(c)上記農作業により生産される農産物の購入を、上記農産物が収穫される前に予約することを要求する予約要求を送信するための命令が埋め込まれたオブジェクトとを含む画面を生成する手順、
を実行させるためのプログラム。
[項目D-9]
コンピュータが、(i)農作業を実施する作業者及び(ii)上記農作業の対象となる作業対象物の少なくとも一方が撮像された画像の画像データを取得する画像取得段階と、
上記コンピュータが、書類の種類ごとに定められた編集方針に従って上記画像取得段階において取得された上記画像データを編集し、1以上の種類の書類の原稿を生成する原稿生成段階と、
を有する、情報処理方法。
【符号の説明】
【0379】
10 通信ネットワーク、20 圃場、22 農産物、40 作業者、50 消費者、60 ポインタ、100 農作業支援システム、102 通信端末、114 撮像機器、116 計測機器、120 農作業ロボット、130 ベースユニット、132 移動ユニット、134 撮像ユニット、136 センサユニット、138 農作業ユニット、142 農作業管理サーバ、144 気象情報管理サーバ、146 ノウハウ管理サーバ、148 マッチングサービス管理サーバ、220 制御ユニット、222 制御プログラム、224 OS、226 ドライバ、230 電源ユニット、250 制振ユニット、280 バランス調整ユニット、294 ファームウエア、310 入力受付部、320 画面生成部、330 作業計画生成部、340 格納部、352 ログデータ格納部、354 標準データ格納部、362 作業記録格納部、364 生育記録格納部、366 収穫記録格納部、368 出荷記録格納部、372 設定データ格納部、374 評価データ格納部、422 作業計画取得部、432 音声データ取得部、434 画像データ取得部、436 履歴データ取得部、438 環境データ取得部、440 ノウハウデータ生成部、450 ノウハウデータベース、460 要求受付部、470 要求処理部、500 データテーブル、502 情報、504 情報、506 情報、508 情報、600 フローチャート、720 テキストデータ生成部、730 データ編集部、740 共有設定部、752 作業内容推定部、754 目的推定部、756 条件推定部、758 条件定量化部、760 データ統合部、770 質問部、822 作業異常検出部、824 バイタル異常検出部、826 言動異常検出部、830 質問生成部、902 コントローラ、904 ディスプレイ、1000 入力画面、1002 入力フィールド、1004 入力フィールド、1006 入力フィールド、1008 入力フィールド、1100 入力画面、1120 入力フィールド、1142 ボタンアイコン、1144 ボタンアイコン、1146 ボタンアイコン、1200 入力画面、1420 標準確認リスト、1422 品目、1424 確認時期、1426 確認項目、1440 質問リスト、1442 質問項目、1444 ノウハウ、1500 データテーブル、1520 情報、1600 入力画面、1620 入力フィールド、1630 プルダウンリスト、1642 プルダウンリスト、1644 プルダウンリスト、1650 プルダウンリスト、1700 データテーブル、1720 情報、1820 データ解析部、1900 データテーブル、1902 ノウハウID、1904 情報、1906 情報、1908 情報、2000 データテーブル、2002 ノウハウID、2004 情報、2006 情報、2008 情報、2100 サービス連携システム、2120 連携管理サーバ、2132 資材EC管理サーバ、2134 農産物EC管理サーバ、2136 SNS管理サーバ、2512 イベント検出部、2514 関連情報生成部、2520 通知生成部、2530 原稿データ生成部、2532 編集方針生成部、2534 SNS原稿生成部、2536 記録原稿生成部、2538 承認原稿生成部、2540 出品管理部、2550 予約管理部、2560 管理データ格納部、2620 原稿、2632 オブジェクト、2642 オブジェクト、2644 オブジェクト、2652 オブジェクト、2654 オブジェクト、2660 原稿、2672 オブジェクト、2674 オブジェクト、2682 オブジェクト、2684 オブジェクト、2686 オブジェクト、2688 オブジェクト、3000 コンピュータ、3001 DVD-ROM、3010 ホストコントローラ、3012 CPU、3014 RAM、3016 GPU、3018 ディスプレイデバイス、3020 入出力コントローラ、3022 通信インタフェース、3024 ハードディスクドライブ、3026 DVD-ROMドライブ、3030 ROM、3040 入出力チップ、3042 キーボード