(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20241011BHJP
H05K 1/14 20060101ALN20241011BHJP
【FI】
H01L23/12 Q
H05K1/14 G
(21)【出願番号】P 2021140945
(22)【出願日】2021-08-31
【審査請求日】2024-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土屋 恵太
(72)【発明者】
【氏名】仮屋崎 修一
(72)【発明者】
【氏名】御田村 和宏
【審査官】栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/074221(WO,A1)
【文献】特開2014-204057(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0278630(US,A1)
【文献】特開2017-112241(JP,A)
【文献】国際公開第2020/208983(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/138121(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H05K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1信号の伝送経路である第1電極が配置されている第1面を備えた半導体チップと、
前記半導体チップの前記第1面と対向する第2面を備えた配線基板と、
前記半導体チップを覆い、かつ、前記配線基板上に搭載された放熱板と、
を有し、
前記放熱板は、
前記半導体チップと対向する部分を含む第1部分と、
前記第1部分の周囲に配置され、かつ、接着層を介して前記配線基板に接着固定された第2部分と、
を備え、
前記配線基板は、
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に形成され、かつ、第1電位が供給される第1導体パターンと、
前記第1導体パターンに接し、かつ、前記第1導体パターンを覆うように前記第1絶縁層上に形成された第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に形成された第1信号配線と、
前記第1信号配線に接し、かつ、前記第1信号配線を覆うように前記第2絶縁層上に形成された第3絶縁層と、
前記第3絶縁層上に形成され、かつ、前記第1信号配線および前記第1電極のそれぞれに電気的に接続された第2信号配線と、
前記第2信号配線に接し、かつ、前記第2信号配線を覆うように前記第3絶縁層上に形成された有機絶縁膜と、
を含み、
前記第1信号配線は、前記放熱板の前記第2部分と重なる領域に配置され、
前記第2信号配線は、前記放熱板の第2部分と重なる領域には配置されず、
前記第1導体パターンは、前記第1信号配線と重なる位置に設けられた第1開口部を備え、
前記第1開口部は、前記第1信号配線の延在方向に沿って延びるように形成されている、半導体装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1信号配線の配線幅は、前記第2信号配線の配線幅よりも狭い、半導体装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記第1信号配線の配線長は、前記第2信号配線の配線長さよりも短い、半導体装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記半導体チップは、前記第1面に配置され、かつ、第2信号の伝送経路である第2電極を更に含み、
前記配線基板は、
前記第2絶縁層上に形成され、かつ、前記第1信号配線の隣に形成された第3信号配線と、
前記第3絶縁層上に形成され、かつ、前記第3信号配線および前記第2電極のそれぞれに電気的に接続された第4信号配線と、
を更に含み、
前記第3信号配線は、前記放熱板の前記第2部分と重なる領域に配置され、
前記第4信号配線は、前記放熱板の第2部分と重なる領域には配置されず、
前記第1導体パターンは、前記第3信号配線と重なる位置に設けられた第2開口部を備え、
前記第2開口部は、前記第3信号配線の延在方向に沿って延びるように形成されている、半導体装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1開口部と前記第2開口部との間には、前記第1導体パターンの一部分が介在する、半導体装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記第1導体パターンの一部分を介して互いに分離されている、半導体装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記半導体チップは、前記第1面に配置され、かつ、第3信号の伝送経路である第2電極を更に含み、
前記第1信号の伝送経路と前記第3信号の伝送経路とは差動対を構成し、
前記配線基板は、
前記第2絶縁層上に形成され、かつ、前記第1信号配線の隣に形成された第5信号配線と、
前記第3絶縁層上に形成され、かつ、前記第5信号配線および前記第2電極のそれぞれに電気的に接続された第6信号配線と、
を更に含み、
前記第5信号配線は、前記放熱板の前記第2部分と重なる領域に配置され、
前記第6信号配線は、前記放熱板の第2部分と重なる領域には配置されず、
前記第1導体パターンの前記第1開口部は、前記第5信号配線と重なる位置に設けられ、かつ、前記第5信号配線の延在方向に沿って延びるように形成されている、半導体装置。
【請求項8】
請求項1において、
前記配線基板は、前記第3絶縁層上に形成され、かつ、前記第1導体パターンと電気的に接続された第2導体パターンをさらに有し、
前記第2導体パターンは、平面視において前記放熱板の前記第2部分と重なる領域に配置され、
前記第1信号配線は、平面視において前記第2導体パターンと重なっている、半導体装置。
【請求項9】
請求項8において、
前記放熱板は金属から成り、かつ、前記放熱板は、導電性の前記接着層を介して前記第2導体パターンと電気的に接続されている、半導体装置。
【請求項10】
請求項1において、
前記第1信号配線の全体は、前記第1開口部と重なっている、半導体装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
配線基板上に半導体チップが搭載された半導体装置において、配線基板上に半導体チップを覆う放熱板(スティフナリング)が接着固定された半導体装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、特開2020-4821号公報(特許文献2)には、リッドと配線基板とが導電性の接着層を介して接続され、リッドに基準電位が印加される半導体装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-245439号公報
【文献】特開2020-4821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体装置に対する性能評価の指標として、信号伝送の信頼性、信号伝送速度の高速化、製品サイズの小型化、配線基板の構造の単純化などがある。例えば、配線基板が備える配線層の数を低減させる観点からは、最上層の配線層を信号配線の配置スペースとして活用することが好ましい。ただし、配線基板上に放熱板が接着固定された半導体装置の場合、温度サイクル負荷に起因する配線の断線リスクなどを回避する観点から放熱板が接着された領域の直下には信号配線が配置されていないことが好ましい。この場合、複数の配線層を介して信号配線を引き回すことになるが、異なる配線層に信号配線が形成された構造の場合、配線構造の違いに起因して信号伝送経路のインピーダンスが不連続になる場合がある。
【0005】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態による半導体装置は、第1信号の伝送経路である第1電極が配置されている第1面を備えた半導体チップと、上記半導体チップの上記第1面と対向する第2面を備えた配線基板と、上記半導体チップを覆い、かつ、上記配線基板上に搭載された放熱板と、を有している。上記放熱板は、上記半導体チップと対向する部分を含む第1部分と、上記第1部分の周囲に配置され、かつ、接着層を介して上記配線基板に接着固定された第2部分と、を備えている。上記配線基板は、第1絶縁層と、上記第1絶縁層上に形成され、かつ、第1電位が供給される第1導体パターンと、上記第1導体パターンに接し、かつ、上記第1導体パターンを覆うように上記第1絶縁層上に形成された第2絶縁層と、上記第2絶縁層上に形成された第1信号配線と、上記第1信号配線に接し、かつ、上記第1信号配線を覆うように上記第2絶縁層上に形成された第3絶縁層と、上記第3絶縁層上に形成され、かつ、上記第1信号配線および上記第1電極のそれぞれに電気的に接続された第2信号配線と、上記第2信号配線に接し、かつ、上記第2信号配線を覆うように上記第3絶縁層上に形成された有機絶縁膜と、を含んでいる。上記第1信号配線は、上記放熱板の上記第2部分と重なる領域に配置され、上記第2信号配線は、上記放熱板の第2部分と重なる領域には配置されていない。上記第1導体パターンは、上記第1信号配線と重なる位置に設けられた第1開口部を備えている。上記第1開口部は、上記第1信号配線の延在方向に沿って延びるように形成されている。
【発明の効果】
【0007】
上記一実施の形態によれば、半導体装置の性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施の形態である半導体装置を含む電子装置の構成例を示す説明図である。
【
図2】
図1に示す電子装置が備える回路の構成例を示す説明図である。
【
図3】
図1に示す二個の半導体装置のうちの一方の半導体装置の上面図である。
【
図5】
図3に示す放熱板を取り除いた状態で配線基板上の半導体装置の内部構造を示す平面図である。
【
図7】
図6に示す配線基板が備える信号配線のレイアウトの一例を示す透過平面図である。
【
図10】
図9に対する検討例を示す拡大断面図である。
【
図11】
図7に対する変形例を示す透過平面図である。
【
図14】
図7に対する他の変形例を示す透過平面図である。
【
図18】
図17に示すグランドプレーンと放熱板との接続部分の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本願における記載形式・基本的用語・用法の説明)
本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数のセクション等に分けて記載するが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、記載の前後を問わず、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、原則として、同様の部分は繰り返しの説明を省略する。また、実施の態様における各構成要素は、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、必須のものではない。
【0010】
同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、A以外の要素を含むものを排除するものではない。たとえば、成分についていえば、「Aを主要な成分として含むX」等の意味である。たとえば、「シリコン部材」等といっても、純粋なシリコンに限定されるものではなく、SiGe(シリコン・ゲルマニウム)合金やその他シリコンを主要な成分とする多元合金、その他の添加物等を含む部材も含むものであることはいうまでもない。また、金めっき、Cu層、ニッケル・めっき等といっても、そうでない旨、特に明示した場合を除き、純粋なものだけでなく、それぞれ金、Cu、ニッケル等を主要な成分とする部材を含むものとする。
【0011】
さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
【0012】
また、実施の形態の各図中において、同一または同様の部分は同一または類似の記号または参照番号で示し、説明は原則として繰り返さない。
【0013】
また、添付図面においては、却って、煩雑になる場合または空隙との区別が明確である場合には、断面であってもハッチング等を省略する場合がある。これに関連して、説明等から明らかである場合等には、平面的に閉じた孔であっても、背景の輪郭線を省略する場合がある。更に、断面でなくとも、空隙でないことを明示するため、あるいは領域の境界を明示するために、ハッチングやドットパターンを付すことがある。
【0014】
また、以下の説明において、グランドプレーン、あるいは電源プレーンという用語を用いる場合がある。グランドプレーンおよび電源プレーンは、所謂配線パターンとは形状が異なる大面積の導体パターンである。大面積の導体パターンのうち、基準電位が供給されるものをグランドプレーンと呼び、電源電位が供給されるものを電源プレーンと呼ぶ。
【0015】
<電子装置>
まず、
図1および
図2を用いて、以下で説明する本実施の形態の半導体装置の使用例について説明する。
図1は、本実施の形態の半導体装置を含む電子装置の構成例を示す説明図である。また、
図2は、
図1に示す電子装置が備える回路の構成例を示す説明図である。なお、
図1では、半導体装置PKG1と半導体装置PKG2とが電気的に接続されていることを明示的に示すため、
図2に示す信号伝送経路SGPを実線により模式的に示す。
【0016】
図1に示す電子装置(電子機器)EDV1は、配線基板(マザーボード、実装基板)MB1と、配線基板MB1に搭載された半導体装置PKG1および半導体装置PKG2と、を有する。半導体装置PKG1と半導体装置PKG2とは、配線基板MB1に形成された信号伝送経路SGPを介して、互いに、かつ、電気的に接続されている。信号伝送経路SGPを介して伝送される信号には、半導体装置PKG1から出力される信号SGTと、半導体装置PKG1に入力される信号SGRとが含まれる。また、信号伝送経路SGPには、信号SGTが伝送される信号伝送経路SGPTと、信号SGRが伝送される信号伝送経路SGPRと、が含まれる。
【0017】
図1に示す例では、信号SGTは、半導体装置PKG1から出力され、かつ、半導体装置PKG2に入力される。また、信号SGRは、半導体装置PKG2から出力され、かつ、半導体装置PKG1に入力される。ただし、信号SGTの出力先や信号SGRの出力元は、
図1に示す例には限定されず、種々の変形例がある。
図1に示す半導体装置PKG1と半導体装置PKG2とは、同様の構造なので、以下では代表的に半導体装置PKG1について説明する。
【0018】
図2に示すように、電子装置EDV1は、複数の信号伝送経路SGPを有する。信号伝送経路SGPは、例えば15Gbps(Gigabit per second)以上の伝送速度で信号が伝送される、高速伝送経路(高速信号伝送経路)である。なお、1本の信号伝送経路により15Gbpsの伝送速度を実現する場合は、例えば、信号伝送経路SGPに流れる電気信号の周波数は、30GHz(ギガヘルツ)以上とする必要がある。また、本実施の形態では、高速伝送経路である信号伝送経路SGPの一例として、複数の信号伝送経路SGPのそれぞれに異なる信号が伝送される、所謂、シングルエンド構造の伝送経路を取り上げて説明する。ただし、以下で説明する技術は、差動対を構成する一対の信号伝送経路を介して一つの信号を伝送する、差動方式の伝送経路にも適用できる。差動方式の伝送経路に対応した実施態様については後で変形例として説明する。
【0019】
図2に示すように、半導体装置PKG1が有する半導体チップ(半導体部品、電子部品)CHP1は、複数の電極(電極端子)を備えている。半導体チップCHP1が有する複数の電極は、出力信号(送信信号)である信号SGT(
図1参照)が伝送される信号電極(信号電極端子)Txを含む。また、半導体チップCHP1が有する複数の電極は、入力信号(受信信号)である信号SGR(
図1参照)が伝送される信号電極(信号電極端子)Rxを含む。なお、以下では、信号電極Txまたは信号電極Rxの総称として、信号電極Sxと記載する場合がある。
【0020】
図2では、半導体装置PKG1が備える複数の信号伝送経路SGPのうち、2本の出力信号伝送経路SGPTおよび2本の入力信号伝送経路SGPRを代表的に示している。しかし、半導体装置PKG1が備える信号伝送経路SGPの数は、
図2に示す数より多い。
【0021】
また、半導体チップCHP1が有する複数の電極は、基準電位(第1電位)VSSが供給される電極(基準電位電極、第1電位電極)Vsと、電源電位(第2電位)VDDが供給される電極(電源電位電極、第2電位電極)Vdと、を含む。電極Vsは、基準電位供給経路VSPの一部分を構成する。電極Vdは、電源電位供給経路VDPの一部分を構成する。半導体チップCHP1(詳しくは、半導体チップCHP1が備える回路)には、電極Vdを介して電源電位VDDが供給される。また、半導体チップCHP1(詳しくは、半導体チップCHP1が備える回路)には、電極Vsを介して基準電位VSSが供給される。半導体チップCHP1が備える複数の回路のうちの少なくとも一部は、電源電位VDDと基準電位VSSとの電位差により生成される駆動電圧により駆動される。基準電位VSSは例えば接地電位であって、電源電位VDDは基準電位VSSより高い。
【0022】
<半導体装置>
図3は、
図1に示す二個の半導体装置のうちの一方の半導体装置の上面図である。
図4は、
図3に示す半導体装置の下面図である。また、
図5は、
図3に示す放熱板を取り除いた状態で配線基板上の半導体装置の内部構造を示す平面図である。また、
図6は、
図3のA-A線に沿った断面図である。
【0023】
本実施の形態の半導体装置PKG1は、配線基板SUB1と、配線基板SUB1に搭載された半導体チップCHP1(
図5参照)と、を有する。また、半導体装置PKG1は、半導体チップCHP1上に配置された放熱性接着シートTIMと、半導体チップCHP1の全体、放熱性接着シートTIMの全体、および配線基板SUB1の一部分を覆う放熱板LIDと、を有する。
【0024】
半導体装置PKG1のように高速で信号伝送を行う半導体パッケージの場合、消費電力の増大に伴って半導体チップCHP1の発熱量が大きくなり易い。一方、半導体チップCHP1の動作を安定させる観点からは、半導体チップCHP1の温度が過度に上昇しないことが好ましい。したがって、半導体チップCHP1で発生する熱を効率的に外部に放出することが好ましい。半導体装置PKG1の場合、放熱性接着シートTIMを介して半導体チップCHP1と放熱板LIDとが熱的に接続されているので、半導体チップCHP1で発生する熱の放出特性を向上させることができる。
【0025】
図6に示すように、放熱板LIDは、配線基板SUB1上に接着層BND1を介して接着固定されている。放熱板LIDは、半導体チップCHP1と対向する部分を含む部分(中央部)LIDp1と、部分LIDp1の周囲に配置され、かつ、接着層BND1を介して配線基板SUB1に接着固定された部分(周辺部)LIDp2と、を備えている。放熱板LIDを配線基板SUB1上に接着することにより、放熱板LIDを強固に固定することができる。部分(周辺部)LIDp2は、接着層BND1と厚さ方向(
図6に示すZ方向)に重なっている部分として定義される。部分LIDp2は、接着層BND1に接着された被接着面LIDbを含んでいる。
【0026】
配線基板SUB1は、半導体チップCHP1が搭載された上面(面、主面、チップ搭載面)2t、上面2tとは反対側の下面(面、主面、実装面)2bを有する。また、配線基板SUB1は、上面2tおよび下面2bのそれぞれの外縁に連なる複数の側面2s(
図3~
図5参照)を有する。本実施の形態の場合、配線基板SUB1の上面2t(
図3参照)および下面2b(
図4参照)はそれぞれ四角形である。上面2tは、半導体チップCHP1の表面3tと対向するチップ搭載面である。
【0027】
配線基板SUB1は、チップ搭載面である上面2t側の端子(パッド2PD)と実装面である下面2b側の端子(ランド2LD)とを電気的に接続する複数の配線層(
図6に示す例では6層)WL1、WL2、WL3、WL4、WL5、およびWL6を有する。各配線層は、上面2tと下面2bとの間にある。各配線層は、電気信号や電力を供給する経路である配線などの導体パターンを有する。また各配線層の間には、絶縁層2eが配置されている。各配線層は、絶縁層2eを貫通する層間導電路であるビア配線2v、あるいはスルーホール配線2THWを介して互いに、かつ、電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、配線基板SUB1の一例として8層の配線層を備える配線基板を例示しているが、配線基板SUB1が備える配線層の数は8層には限定されない。例えば5層以下、あるいは7層以上の配線層を備える配線基板を変形例として用いることができる。
【0028】
また、複数の配線層のうち、最も上面2t側に配置された配線層WL1は、有機絶縁膜SR1に覆われる。有機絶縁膜SR1には、開口部が設けられ、配線層WL1に設けられた複数のパッド2PDは、開口部において、有機絶縁膜SR1から露出している。また、複数の配線層のうち、配線基板SUB1の下面2b側に最も近い位置に配置された配線層WL6には、複数のランド2LDが設けられる、配線層WL6は、有機絶縁膜SR2に覆われる。有機絶縁膜SR1および有機絶縁膜SR2のそれぞれは、ソルダレジスト膜である。配線層WL1に設けられる複数のパッド2PDと、配線層WL6に設けられる複数のランド2LDのそれぞれは、配線基板SUB1が備える各配線層に形成された導体パターン(配線2dや大面積の導体パターン2CP)、ビア配線2v、およびスルーホール配線2THWを介して電気的に接続されている。
【0029】
配線2d、パッド2PD、ビア配線2v、ビアランド2vL(後述する
図7参照)、スルーホールランドTHL(後述する
図7参照)、スルーホール配線2THW、ランド2LD、および導体パターン2CPのそれぞれは、例えば銅または銅を主成分とする金属材料から成る。
【0030】
また、配線基板SUB1は、例えば、ガラス繊維に樹脂を含浸させたプリプレグからなる絶縁層(コア材、コア絶縁層)2CRの上面2Ctおよび下面2Cbに、それぞれ複数の配線層をビルドアップ工法により積層することで、形成されている。また、絶縁層2CRの上面2Ct側にある配線層WL3と下面2Cb側にある配線層WL4とは、上面2Ctと下面2Cbのうちの一方から他方までを貫通するように設けられた複数の貫通孔(スルーホール)に埋め込まれた、複数のスルーホール配線2THWを介して電気的に接続されている。
【0031】
図6に示す例では、配線基板SUB1はコア材である絶縁層2CRの上面2Ct側、および下面2Cb側にそれぞれ複数の配線層を積層した配線基板を示している。ただし、
図6に対する変形例として、プリプレグ材などの硬い材料からなる絶縁層2CRを有さず、絶縁層2eと配線2dなどの導体パターンを順に積層して形成する、所謂、コアレス基板を用いても良い。コアレス基板を用いた場合、スルーホール配線2THWは形成せず、各配線層は、ビア配線2vを介して電気的に接続されている。
【0032】
また、
図6に示す例では、複数のランド2LDのそれぞれには、半田ボール(半田材、外部端子、電極、外部電極)SBが接続されている。半田ボールSBは、半導体装置PKG1を図示しないマザーボードに実装する際に、マザーボード側の複数の端子(図示は省略)と複数のランド2LDを電気的に接続する、導電性部材である。半田ボールSBは、例えば、鉛(Pb)入りのSn-Pb半田材、あるいは、Pbを実質的に含まない、所謂、鉛フリー半田からなる半田材である。鉛フリー半田の例としては、例えば錫(Sn)のみ、錫-ビスマス(Sn-Bi)、または錫-銅-銀(Sn-Cu-Ag)、錫-銅(Sn-Cu)などが挙げられる。ここで、鉛フリー半田とは、鉛(Pb)の含有量が0.1wt%以下のものを意味し、この含有量は、RoHS(Restriction of Hazardous Substances)指令の基準として定められている。
【0033】
また、
図4に示すように複数の半田ボールSBは、行列状(アレイ状、マトリクス状)に配置されている。また、
図4では図示を省略するが、複数の半田ボールSBが接合された複数のランド2LD(
図6参照)も行列状(マトリクス状)に配置されている。このように、配線基板SUB1の実装面側に、複数の外部端子(半田ボールSB、ランド2LD)を行列状に配置する半導体装置を、エリアアレイ型の半導体装置と呼ぶ。エリアアレイ型の半導体装置は、配線基板SUB1の実装面(下面2b)側を、外部端子の配置スペースとして有効活用することができるので、外部端子数が増大しても半導体装置の実装面積の増大を抑制することが出来る点で好ましい。つまり、高機能化、高集積化に伴って、外部端子数が増大する半導体装置を省スペースで実装することができる。
【0034】
また、半導体装置PKG1は、配線基板SUB1上に搭載された半導体チップCHP1を備えている。
図6に示すように、半導体チップCHP1のそれぞれは、複数の突起電極3BPが配列された表面(主面、上面)3t、表面3tとは反対側の裏面(主面、下面)3bを備える。また半導体チップCHP1は、表面3tおよび裏面3bと交差する複数の側面3sを備える。半導体チップCHP1は、
図5に示すように平面視において配線基板SUB1よりも平面積が小さい四角形の外形形状を成す。
図5に示す例では、半導体チップCHP1が配線基板SUB1の上面2tの中央部に搭載され、かつ、半導体チップCHP1の4個の側面3sのそれぞれが、配線基板SUB1の4個の側面2sのそれぞれに沿って延びている。
【0035】
また、半導体チップCHP1の表面3t側には、複数の電極(パッド、電極パッド、ボンディングパッド)3PDが形成されている。
図6に示す例では、半導体チップCHP1は、表面3tが配線基板SUB1の上面2tと対向した状態で、配線基板SUB1上に搭載されている。このような搭載方式は、フェイスダウン実装方式、あるいはフリップチップ接続方式と呼ばれる。
【0036】
図示は省略するが、半導体チップCHP1の主面(詳しくは、半導体チップCHP1の基材である半導体基板の素子形成面に設けられた半導体素子形成領域)には、複数の半導体素子(回路素子)が形成されている。複数の電極3PDは、半導体チップCHP1の内部(詳しくは、表面3tと図示しない半導体素子形成領域の間)に配置された配線層に形成された配線(図示は省略)を介して、この複数の半導体素子と、それぞれ電気的に接続されている。
【0037】
半導体チップCHP1(詳しくは、半導体チップCHP1の基材)は、例えばシリコン(Si)から成る。また、表面3tには、半導体チップCHP1の基材および配線を覆う絶縁膜が形成されており、複数の電極3PDのそれぞれの一部は、このパッシベーション膜に形成された開口部において、パッシベーション膜から露出している。また、複数の電極3PDは、それぞれ金属からなり、本実施の形態では、例えばアルミニウム(Al)からなる。
【0038】
また、
図6に示すように、複数の電極3PDにはそれぞれ突起電極3BPが接続され、半導体チップCHP1の複数の電極3PDと、配線基板SUB1の複数のパッド2PDとは、複数の突起電極3BPを介して、それぞれ電気的に接続されている。突起電極(バンプ電極)3BPは、半導体チップCHP1の表面3t上に突出するように形成された金属部材(導電性部材)である。突起電極3BPは、本実施の形態では、電極3PD上に、例えば銅から成る柱状電極(所謂カッパーピラー電極)が形成され、柱状電極の先端に半田材が積層された構造を備える。柱状電極の先端に積層された半田材としては、上記した半田ボールSBと同様に、鉛入りの半田材や鉛フリー半田を用いることができる。
【0039】
半導体チップCHP1を配線基板SUB1に搭載する際には、複数のパッド2PDに半田との接合性が良好な接合材(例えば下地金属膜や半田ペースト)を予め形成しておく。柱状電極の先端の半田材とパッド2PD上の接合材とを接触させた状態で加熱処理(リフロー処理)を施すことで、半田が一体化して、突起電極3BPが形成されている。また、本実施の形態に対する変形例としては、ニッケル(Ni)からなる柱状電極、あるいは電極3PD上に下地金属膜を介してマイクロ半田ボールが形成された、所謂半田バンプを突起電極3BPとして用いてもよい。
【0040】
また、
図6に示すように半導体チップCHP1と配線基板SUB1の間には、アンダフィル樹脂(絶縁性樹脂)UFが配置されている。アンダフィル樹脂UFは、半導体チップCHP1の表面3tと配線基板SUB1の上面2tの間の空間を塞ぐように配置されている。複数の突起電極3BPのそれぞれはアンダフィル樹脂UFにより封止されている。また、アンダフィル樹脂UFは、絶縁性(非導電性)の材料(例えば樹脂材料)から成り、半導体チップCHP1と配線基板SUB1の電気的接続部分(複数の突起電極3BPの接合部)を封止するように配置されている。このように、複数の突起電極3BPと複数のパッド2PDとの接合部をアンダフィル樹脂UFで覆うことで、半導体チップCHP1と配線基板SUB1の電気的接続部分に生じる応力を緩和させることができる。また、半導体チップCHP1の複数の電極3PDと複数の突起電極3BPとの接合部に生じる応力についても緩和させることができる。さらには、半導体チップCHP1の半導体素子(回路素子)が形成された主面を保護することもできる。
【0041】
また、半導体チップCHP1の裏面3bには、放熱板(リッド、ヒートスプレッダ、放熱部材)LIDが配置されている。放熱板LIDは、例えば、配線基板SUB1よりも熱伝導率が高い金属板であって、半導体チップCHP1で発生した熱を外部に排出する機能を備えている。また、放熱板LIDは、放熱性接着シートTIMを介して半導体チップCHP1と熱的に接続されている。放熱性接着シートTIMは、半導体チップCHP1および放熱板LIDのそれぞれと接触している。
【0042】
<信号配線のレイアウト>
次に、本実施の形態の半導体装置PKG1の配線基板SUB1が備える信号配線のレイアウトについて説明する。半導体装置PKG1は、多数の信号伝送経路を備えているが、以下では多数の信号経路のうちの一つを取り上げて説明する。
図7は、
図6に示す配線基板が備える信号配線のレイアウトの一例を示す透過平面図である。
図8は、
図7のB-B線に沿った拡大断面図である。
図9は、
図7のC-C線に沿った拡大断面図である。
図10は、
図9に対する検討例を示す拡大断面図である。
図7では、配線層WL1に形成された信号配線SGW1、配線層WL2に形成された信号配線SGW2、および配線層WL3に形成されたグランドプレーンGP1のそれぞれの平面的な位置関係を見やすくするため、上記した信号配線SGW1、SGW2、配線層WL3に形成されたスルーホールランドTHL、およびグランドプレーンGP1以外のパターンや絶縁層を省略した透視平面図になっている。
図7に二点鎖線で示す領域R1は、透過平面視において、
図6に示す放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域である。なお、後述する
図11、
図14、および
図18でも領域R1を図示しているが、これらも同様に透過平面視において放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域を意味している。
【0043】
本実施の形態の説明において、透過平面視において「A」が「B」と重なるという表現を用いる場合がある。これは、
図6に示すZ方向において「A」と「B」とが重なっていることを意味する。したがって、透過平面視において「A」が「B」と重なるという表現は、配線基板SUB1の厚さ方向において「A」が「B」と重なるという表現に置き換えることができる。この場合、配線基板SUB1の厚さ方向とは、
図6に示す上面2tおよび下面2bのうち、一方から他方に向かう方向(すなわち、
図6に示すZ方向)を意味している。
【0044】
配線基板SUB1の場合、信号配線SGWの一部分(信号配線SGW1)が配線層WL1において引き回されている。ただし、配線層WL1において、放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域(
図7の領域R1)には、信号配線SGWが配置されていない。この理由の一つは以下の通りである。
図6を用いて説明したように、放熱板LIDの部分LIDp2は接着層BND1と重なっている部分である。配線層WL1において、接着層BND1と配線層WL1との間には、有機絶縁膜SR1が介在する。半導体装置PKG1を使用することにより繰り返しの温度サイクル負荷が印加されると、この負荷に起因する応力により、接着層BND1と配線層WL1との間に介在する有機絶縁膜SR1の一部分にクラックが生じる場合がある。有機絶縁膜SR1のクラック発生個所に細長い配線パターンが配置されている場合、配線パターンの一部分が断線する可能性がある。一方、有機絶縁膜SR1のクラック発生個所にグランドプレーンなどの大面積の導体パターンが配置されている場合、大面積の導体パターンは、クラックによっては損傷し難い。このため、本実施形態のように放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域R1に信号配線SGW1が配置されていない場合、上記した有機絶縁膜SR1にクラックが発生した場合でも信号配線SGW1の損傷を防止できる。
【0045】
放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域に信号配線SGW1を配置しないことは、クラックによる信号配線SGW1の損傷を防止する点で好ましいが、一つの半導体装置PKG1が備える信号伝送経路の数を増やそうとすると、信号配線SGWを配線基板SUB1の周縁に近い領域まで引き回す必要がある。
図4に示すように、半導体装置PKG1の外部端子である半田ボールSBの配置は、外周に近い程多いからである。このため、本実施の形態では、配線層WL2に信号配線SGW2を配置し、かつ配線層WL1の信号配線SGW1と、配線層WL2の信号配線SGW2とを電気的に接続することにより、信号伝送経路を配線基板SUB1の周縁部近くまで引き回す構造を実現している。
【0046】
ここで、配線層WL1に配置される信号配線SGW1と、配線層WL2に配置される信号配線SGW2とは、配線構造が互いに異なる。例えば、
図8に示すように、配線層WL1に配置される信号配線SGW1は、配線基板SUB1の厚さ方向において、信号配線SGW1の一方の側にグランドプレーンが配置された、所謂マイクロストリップライン構造により構成される。一方、検討例として
図10に示す配線基板SUBcのように、配線層WL2に配置される信号配線SGW2は、配線基板SUBcの厚さ方向において、信号配線SGW2の両側にグランドプレーンGP1またはグランドプレーンGP3が配置された、所謂ストリップライン構造とすることができる。マイクロストリップライン構造とストリップライン構造とを比較すると、ストリップライン構造の方が多くの容量結合が生じるので、信号伝送経路の特性インピーダンスが低くなり易い。例えば、配線層WL1に形成された信号配線SGW1の特性インピーダンスを100Ωとすると、
図10の配線層WL2に形成された信号配線SGW2の特性インピーダンスは80Ω程度になる。このように、同一の信号伝送経路において、特性インピーダンスが異なる部分を備えている場合、特性インピーダンスの不連続点において反射が発生するので、信号伝送効率が低下する原因になる。
【0047】
上記のような信号の反射を抑制するためには、配線層WL1の信号配線SGW1と配線層WL2の信号配線SGW2との間での特性インピーダンスの差を低減する必要がある。
図9に示すように、本実施の形態の場合、配線層WL2の信号配線SGWの近傍に配置される配線層WL3の導体パターン(例えばグランドプレーンGP1)において、配線層WL2の信号配線SGW2の延在方向に沿って開口部GPH1が形成されている。この開口部GPH1が形成されていることにより、配線層WL2に対する容量結合を低減することができるので、配線層WL1の信号配線SGW1と配線層WL2の信号配線SGW2との間での特性インピーダンスの差を低減することができる。
【0048】
なお、図示は省略するが、例えば
図10に示す配線層WL1に形成されたグランドプレーンGP3に、配線層WL2の信号配線SGW2の延在方向に沿って開口部が形成されている場合にも、配線層WL2の信号配線SGW2の特性インピーダンスを低減させることはできる。ただし、この方式の場合、信号配線SGWの数が増加すると、配線層WL1に形成されたグランドプレーンGP3の一部分が細長いパターンになる可能性があるので、上記したように有機絶縁膜SR1にクラックが生じると、グランドプレーンGP3の細長い部分が損傷する可能性がある。本実施の形態の場合、配線層WL1の領域R1に形成されたグランドプレーンGP3の損傷を抑制できる点でも好ましい。
【0049】
図7~
図9に示す配線基板SUB1の配線構造は以下のように表現できる。配線基板SUB1は、絶縁層2e1(
図8および
図9参照)と、絶縁層2e1上に形成され、かつ、第1電位(本実施の形態の場合、基準電位VSS)が供給されるグランドプレーン(導体パターン)GP1と、を含んでいる。また、配線基板SUB1は、グランドプレーンGP1に接し、かつ、グランドプレーンGP1を覆うように絶縁層2e1上に形成された絶縁層2e2(
図8および
図9参照)と、絶縁層2e2上に形成された信号配線SGW2と、を含んでいる。また、配線基板SUB1は、信号配線SGW2に接し、かつ、信号配線SGW2を覆うように絶縁層2e2上に形成された絶縁層2e3(
図8および
図9参照)と、絶縁層2e3上に形成され、かつ、信号配線SGW2および信号電極Sx1(
図7参照)のそれぞれに電気的に接続された信号配線SGW1と、信号配線SGW1に接し、かつ、信号配線SGW1を覆うように絶縁層2e3上に形成された有機絶縁膜SR1(
図8および
図9参照)と、を含んでいる。
図7に模式的に示すように、信号電極Sx1には、信号SG1が伝送される。信号配線SGW1および信号配線SGW2のそれぞれは、信号SG1の伝送経路を構成する。信号配線SGW2は、放熱板LID(
図6参照)の部分LIDp2(
図6参照)と重なる領域R1に配置され、信号配線SGW1は、放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域R1には配置されていない。グランドプレーンGP1は、透過平面視において、信号配線SGW2と重なる位置に設けられた開口部GPH1を備えている。開口部GPH1は、信号配線SGW2の延在方向に沿って延びるように形成されている。
【0050】
ところで、
図7では、信号配線SGW2および信号配線SGW2に接続されるビアランド2vLの全体が開口部GPH1と重なっている例を示している。換言すれば、
図7に示す例では、信号配線SGW2の全体は、透過平面視において、開口部GPH1内に位置している。
図7に対する変形例として、信号配線SGW2のうちの一部分が開口部GPH1と重なっていない場合もある。例えば信号配線SGW2の大部分は開口部GPH1と重なっているが、配線層WL3における配線レイアウトの都合により、信号配線SGW2の一部分が開口部GPH1と重なっていない場合もある。ただし、信号配線SGW2全体の特性インピーダンスを整合させる観点からは、
図7に示すように、信号配線SGW2の全体が開口部GPH1と重なっていることが好ましい。
【0051】
<配線構造の好ましい態様>
以下、
図7~
図9に示す信号配線SGWの好ましい態様について説明する。まず、
図7に示す例の場合、信号配線SGW2の配線幅LW2は、信号配線SGW1の配線幅LW1よりも狭い。信号配線SGWの断線リスク等を低減させて信号伝送の信頼性を向上させる観点からは、信号配線SGW2の配線幅LW2および信号配線SGW1の配線幅LW1は、それぞれ30μm以上であることが好ましい。ただし、配線層WL2に配置される信号配線SGW2は、上記したように特性インピーダンスが低い値になり易い。そこで、信号配線SGW2の配線幅LW2は、信号伝送の信頼性を確保できる範囲内でできる限り狭くする方が好ましい。このため、例えば
図7に示す例では配線幅LW2は30μmである。一方、信号配線SGW1の配線幅LW1は、30μmよりも広くすることで、断線リスクはさらに低減する。また、配線幅LW1が配線幅LW2よりも広い場合、信号配線SGW1の特性インピーダンスと信号配線SGW2の特性インピーダンスとの差が小さくなる。
【0052】
ただし、信号配線SGW1の配線幅LW1は、信号伝送経路の設計上の特性インピーダンスの値に合わせて決定される。例えば、設計上の特性インピーダンスが100Ωだった場合、信号配線SGW1の配線幅LW1は特性インピーダンスが100Ωになるような値に決定される。この値が30μmであった場合には、配線幅LW1および配線幅LW2は、それぞれ30μmに設定される。一方、特性インピーダンスが100Ωになるような配線幅LW1の値が、例えば31μmや32μmなど、30μmよりも大きい値であった場合、配線幅LW2の値を、配線幅LW1よりも狭い30μmに設定することで、信号配線SGW2の特性インピーダンスを100Ωに近づけることができる。
【0053】
なお、上記では、断線リスク等を低減させて信号伝送の信頼性を向上させる観点から好ましい配線幅の下限を30μmとしたが、配線基板SUB1の構成材料やサイズにより、この配線幅の下限は変わる場合がある。したがって、配線幅LW2の値は30μmには限定されない。
【0054】
また、
図7に示す例の場合、信号配線SGW2の配線長LL2は、信号配線SGW1の配線長LL1よりも短い。上記したように、信号配線SGW1の損傷を防止する観点から信号配線SGW1を領域R1に配置することができない。このため、少なくとも領域R1には信号配線SGW2が配置される。一方、領域R1以外に信号配線SGW2が配置されていたとしても、断線リスク等は発生しないので、変形例としては、信号配線SGW2の配線長LL2が、信号配線SGW1の配線長LL1よりも長い場合もある。
【0055】
ただし、信号配線SGW2の長さが長くなると、配線層WL2(
図9参照)に配置される導体パターン(例えばグランドプレーンや電源プレーン)の配置スペースが狭くなる。このため、配線層WL1を有効に活用する観点からは、信号配線SGW1の配線長LL1が信号配線SGW2の配線長LL2よりも長い方が好ましい。
【0056】
なお、配線長LL2とは、以下のように定義される。すなわち、信号配線SGW2は、両方の端部がビアランド2vLに接続されている。配線長LL2は、信号配線SGW2の一方の端部と一方のビアランド2vLとの境界から信号配線SGW2の他方の端部と他方のビアランド2vLとの境界までの経路距離である。例えば、信号配線SGW2が直線ではなく、屈曲または湾曲している場合、経路距離として定義される配線長LL2は直線の場合よりも長くなる。
【0057】
同様に、配線長LL1とは以下のように定義される。すなわち、信号配線SGW1は、一方の端部がビアランド2vLに接続され、他方の端部が
図6に示すパッド2PDに接続されている。配線長LL1は、信号配線SGW1の一方の端部とビアランド2vLとの境界から信号配線SGW1の他方の端部と他方のパッド2PDとの境界までの経路距離である。例えば、信号配線SGW1が直線ではなく、屈曲または湾曲している場合、経路距離として定義される配線長LL1は直線の場合よりも長くなる。
【0058】
また、
図9に示す例の場合、配線基板SUB1は、絶縁層2e3上に形成され、かつ、グランドプレーン(導体パターン)GP1と電気的に接続されたグランドプレーン(導体パターン)GP3をさらに有している。グランドプレーンGP3は、放熱板LID(
図6参照)の部分LIDp2(
図6参照)と重なる領域R1(
図7参照)に配置されている。信号配線SGW2は、グランドプレーンGP1と重なっている。信号配線SGW2の上部にグランドプレーンGP3が配置されていることで、信号配線SGW2に信号電流が流れた時に生じる電磁波が配線基板SUB1の上方に拡散することを抑制できる。
【0059】
また、
図9に示す例の場合、配線基板SUB1は、絶縁層2e2上に形成され、かつ、グランドプレーン(導体パターン)GP1と電気的に接続されたグランドプレーン(導体パターン)GP2をさらに有している。配線層WL2において、グランドプレーンGP2は、信号配線SGW2と離間し、かつ、信号配線SGW2を挟むように配置されている。信号配線SGW2を挟むようにグランドプレーンGP2を配置することにより、例えば配線層WL2に複数の信号伝送経路が密集して配置された場合であっても、信号伝送経路間でのクロストークノイズの発生を抑制できる。
【0060】
同様に、
図8に示す例の場合、配線基板SUB1は、絶縁層2e3上に形成され、かつ、グランドプレーン(導体パターン)GP1と電気的に接続されたグランドプレーン(導体パターン)GP3をさらに有している。配線層WL1において、グランドプレーンGP3は、信号配線SGW1と離間し、かつ、信号配線SGW1を挟むように配置されている。信号配線SGW1を挟むようにグランドプレーンGP3を配置することにより、例えば配線層WL1に複数の信号伝送経路が密集して配置された場合であっても、信号伝送経路間でのクロストークノイズの発生を抑制できる。
【0061】
<隣り合う信号配線の関係>
次に、同じ配線層に複数の信号配線が配置されている場合の例について、
図11~
図13を用いて説明する。
図11は、
図7に対する変形例を示す透過平面図である。
図12は、
図11のD-D線に沿った拡大断面図である。
図13は、
図11のE-E線に沿った拡大断面図である。
図11では、
図7と同様に、信号配線SGW、配線層WL3に形成されたグランドプレーンGP1、および配線層WL3に形成されたスルーホールランドTHLを除き、他の導体パターンや絶縁層は図示を省略している。
【0062】
図6に示す半導体チップCHP1が有する表面3tに配置される複数の電極3PDは、
図11に示すように信号SG2の伝送経路である信号電極Sx2を更に含む。
図11~
図13に示すように、配線基板SUB1は、絶縁層2e2上に形成され、かつ、信号配線SGW2の隣に配置された信号配線SGW3と、絶縁層2e3上に形成され、かつ信号配線SGW3および信号電極Sx2のそれぞれに電気的に接続された信号配線SGW4と、を更に含んでいる。信号配線SGW3および信号配線SGW4のそれぞれは、信号SG2の伝送経路を構成する。信号配線SGW3は、放熱板LID(
図6参照)の部分LIDp2(
図6参照)と重なる領域R1に配置され、信号配線SGW4は、放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域R1には配置されていない。グランドプレーンGP1は、透過平面視において信号配線SGW3と重なる位置に設けられた開口部GPH2を備えている。開口部GPH2は、信号配線SGW3の延在方向に沿って延びるように形成されている。
【0063】
図11に示す例の場合、信号SG1と信号SG2とは、互いに独立した異なる信号である。このため、信号配線SGW2を含む信号伝送経路と、信号配線SGW3を含む信号伝送経路の間でのクロストークノイズを低減することが必要である。信号配線SGW2と信号配線SGW3との間のクロストークノイズを低減させるためには、
図11に示すように、開口部GPH1と開口部GPH2との間には、グランドプレーンGP1の一部分が介在していることが好ましい。また、
図13に示すように、配線層WL2において、信号配線SGW2と信号配線SGW3との間には、グランドプレーンGP2の一部分が介在していることが好ましい。グランドプレーンGP1およびグランドプレーンGP2のそれぞれは、電磁波の拡散を抑制するシールドとして機能する。
【0064】
同様に、
図12に示すように、配線層WL1において、信号配線SGW1と信号配線SGW4との間のクロストークノイズを低減させるためには、信号配線SGW1と信号配線SGW4との間に、グランドプレーンGP3の一部分が介在していることが好ましい。グランドプレーンGP3およびグランドプレーンGP2のそれぞれは、電磁波の拡散を抑制するシールドとして機能する。
【0065】
なお、図示は省略するが、
図11に対する変形例として、開口部GPH1およびGPH2が、信号配線SGWから離れた位置で互いに連結されている場合がある。ただし、クロストークノイズを防止する観点からは、理想的には、
図11に示すように、開口部GPH1と開口部GPH2とは、グランドプレーンGP1の一部分を介して互いに分離されていることが特に好ましい。
【0066】
また、
図7を用いて説明した信号配線SGW2と開口部GPH1との位置関係と同様に、
図11に対する変形例として、信号配線SGW3のうちの一部分が開口部GPH2と重なっていない場合もある。ただし、信号配線SGW1および信号配線SGW3全体の特性インピーダンスを整合させる観点からは、
図11に示すように、信号配線SGW2の全体が開口部GPH1と重なっており、かつ、信号配線SGW3の全体が開口部GPH2と重なっていることが好ましい。換言すれば、信号配線SGW2の全体は、透過平面視において、開口部GPH1内に位置し、かつ、信号配線SGW3の全体は、透過平面視において、開口部GPH2内に位置していることが好ましい。
【0067】
<差動対を構成する信号配線の例>
次に、差動対を構成する信号配線に適用する場合の例について、
図14~
図16を用いて説明する。
図14は、
図7に対する他の変形例を示す透過平面図である。
図15は、
図14のF-F線に沿った拡大断面図である。
図16は、
図14のG-G線に沿った拡大断面図である。
図14では、
図7と同様に、信号配線SGW、配線層WL3に形成されたグランドプレーンGP1、および配線層WL3に形成されたスルーホールランドTHLを除き、他の導体パターンや絶縁層は図示を省略している。
図14に示す半導体装置PKG2は、以下で説明する相違点を除き、
図7に示す半導体装置PKG1と同様である。
【0068】
図6に示す半導体チップCHP1が有する表面3tに配置される複数の電極3PDは、
図14に示すように信号SG3の伝送経路である信号電極Sx3を更に含む。信号SG1の伝送経路と信号SG3の伝送経路とは、差動対を構成する。言い換えれば、信号SG1と信号SG3とは差動信号を構成する。
【0069】
図14~
図16に示すように、配線基板SUB1は、絶縁層2e2上に形成され、かつ、信号配線SGW2の隣に配置された信号配線SGW5と、絶縁層2e3上に形成され、かつ信号配線SGW5および信号電極Sx3のそれぞれに電気的に接続された信号配線SGW6と、を更に含んでいる。信号配線SGW5および信号配線SGW6のそれぞれは、信号SG3の伝送経路を構成する。信号配線SGW5は、放熱板LID(
図6参照)の部分LIDp2(
図6参照)と重なる領域R1に配置され、信号配線SGW6は、放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域R1には配置されていない。グランドプレーンGP1が備える開口部GPH1は、透過平面視において、信号配線SGW2および信号配線SGW5のそれぞれと重なる位置に形成され、かつ、信号配線SGW2および信号配線SGW5の延在方向に沿って延びるように形成されている。なお、信号配線SGW2および信号配線SGW5は、差動対を構成するので、互いに隣り合って同じ方向に延在する。
【0070】
図15に示すように、信号配線SGW1および信号配線SGW6が差動対を構成する場合、信号配線SGW1と信号配線SGW6との間にはグランドプレーンGP3は配置されない。同様に、
図16に示すように、信号配線SGW2および信号配線SGW5が差動対を構成する場合、信号配線SGW2と信号配線SGW5との間にグランドプレーンGP2が配置されない。この場合、配線層WL3において、透過平面視において信号配線SGW2と重なる位置、および透過平面視において信号配線SGW5と重なる位置に、それぞれ独立した開口部を設ける必要はなく、一つの開口部GPH1が、信号配線SGW2および信号配線SGW5のそれぞれに重なるように形成されていればよい。
【0071】
図示は省略するが、信号伝送経路として複数の差動対を備えている場合には、
図11~
図13を用いて説明した例と同様に、隣り合う差動対の間には、グランドプレーンGP3(
図12参照)およびグランドプレーンGP2(
図13参照)のそれぞれの一部分が隣り合う差動対の間に介在する。また、
図14に示す開口部GPH1は、差動対毎に形成されていることが好ましい。
【0072】
また、
図7を用いて説明した信号配線SGW2と開口部GPH1との位置関係と同様に、
図14に対する変形例として、信号配線SGW5のうちの一部分が開口部GPH1と重なっていない場合もある。ただし、信号配線SGW1および信号配線SGW5全体の特性インピーダンスを整合させる観点からは、
図14に示すように、信号配線SGW1および信号配線SGW5の全体が開口部GPH1と重なっていることが好ましい。換言すれば、信号配線SGW5の全体は、透過平面視において、開口部GPH1内に位置していることが好ましい。
【0073】
<放熱板をシールドとして利用する変形例>
次に、
図6に示す半導体装置PKG1および半導体装置PKG2の変形例として、放熱板LIDを電磁波シールドとして利用する変形例について説明する。
図17は、
図6に対する変形例を示す説明図である。
図18は、
図17に示すグランドプレーンと放熱板との接続部分の拡大断面図である。
【0074】
図17に示す半導体装置PKG3が備える配線基板SUB3は、
図9および
図13に示す配線基板SUB1や、
図16に示す配線基板SUB2と同様に、絶縁層2e3上に形成され、グランドプレーンGP1と電気的に接続されたグランドプレーンGP3を有している。グランドプレーンGP3は、放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域R1(
図18参照)に配置されている。信号配線SGW2は、グランドプレーンGP3と重なっている。この点は、
図9を用いて説明した配線基板SUB1と同様である。
【0075】
配線基板SUB3の場合、放熱板LIDは、金属から成り、かつ、放熱板LIDは、導電性の接着層BND2を介してグランドプレーン(導体パターン)GP3と電気的に接続されている。詳しくは、
図18に示すように、放熱板LIDの部分LIDp2と重なる領域R1において、有機絶縁膜SR1には開口部SRH1が形成されている。接着層BND2は、例えば、半田、あるいは熱硬化性樹脂中に多数の導電性粒子が混合された、所謂導電性樹脂である。接着層BND2は、有機絶縁膜SR1に形成された開口部SRH1において、グランドプレーンGP3に接合されている。また、接着層BND2は、放熱板LIDの部分LIDp2に接合されている。
【0076】
半導体装置PKG3の場合、放熱板LIDとグランドプレーンGP3とを電気的に接続することにより、放熱板LIDに固定電位(例えば基準電位)が供給される。この場合、放熱板LIDは、配線基板SUB3の配線経路において発生した電磁波が半導体装置PKG3の上方に拡散することを抑制する電磁波シールドとして機能する。
【0077】
本変形例は、例えば、無線通信モジュールなど、電磁的なノイズの低減に対して高い性能が要求される電子装置に組み込まれる半導体装置に適用して特に有効である。
【0078】
図18に示す開口部SRH1は、
図5に示す領域R1において、少なくともいずれか1か所に形成されていればよい。ただし、放熱板LIDに供給される電位を安定させる観点からは、領域R1の複数個所に開口部SRH1が形成されていることが好ましい。また、開口部SRH1が領域R1の形状に倣った枠形状を成すことが特に好ましい。
【0079】
図17および
図18に示す半導体装置PKG3は、上記した相違点を除き、既に説明した半導体装置PKG1や半導体装置PKG2と同様である。このため、重複する説明は省略する。
【0080】
なお、上記した各実施の形態や変形例の説明において、グランドプレーンGP1、グランドプレーンGP2、およびグランドプレーンGP3と説明した部分については、何らかの固定電位が供給される大面積の導体パターンであればよい。したがって、例えば基準電位以外の電源電位が供給される電源プレーンであってもよい。グランドプレーンおよび電源プレーンを含む概念として、固定電位が供給される導体パターンと読み替えることもできる。
【0081】
また、上記では、主に信号配線SGWにおけるインピーダンスを制御する方法について説明した。ただし、変形例として、例えば
図7に示すスルーホールランドTHLなど、他の部分でのインピーダンスを制御する方法と組み合わせて適用することができる。例えば、
図7に示す例においてスルーホールランドTHLへの容量結合を低減させる方法として、配線層WL1(
図6参照)において、導体パターン2CP(
図6参照)のうち、スルーホールランドTHLと重なる位置に開口部が形成されている場合がある。
【0082】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0083】
2b 下面(面、主面、実装面)
2Cb 下面
2CP 導体パターン(導体プレーン)
2CR 絶縁層(コア材、コア絶縁層)
2Ct 上面
2d 配線(配線部)
2e,2e1,2e2,2e3 絶縁層
2LD ランド
2PD パッド
2s 側面
2t 上面(面、主面、チップ搭載面)
2THW スルーホール配線
2v ビア配線
2vL ビアランド(ビアランド部)
3b 裏面(主面、下面)
3BP 突起電極(バンプ電極)
3PD 電極(パッド、電極パッド、ボンディングパッド)
3s 側面
3t 表面(主面、上面)
BND1,BND2 接着層
CHP1 半導体チップ(半導体部品、電子部品)
EDV1 電子装置(電子機器)
GP1,GP2,GP3 グランドプレーン
GPH1,GPH2 開口部
LID 放熱板(リッド、ヒートスプレッダ、放熱部材)
LIDb 被接着面
LIDp1,LIDp2 部分
LL1,LL2 配線長
LW1,LW2 配線幅
MB1 配線基板(マザーボード、実装基板)
PKG1,PKG2,PKG3 半導体装置
R1 領域
Rx,Sx,Sx1,Sx2,Sx3,Tx 信号電極(信号電極端子)
SB 半田ボール(半田材、外部端子、電極、外部電極)
SG1,SG2,SG3,SGR,SGT 信号(電気信号)
SGP 信号伝送経路
SGPR 入力信号伝送経路
SGPT 出力信号伝送経路
SGW,SGW1,SGW2,SGW3,SGW4,SGW5,SGW6 信号配線(配線パターン)
SR1,SR2 有機絶縁膜
SRH1 開口部
SUB1 配線基板
TIM 放熱性接着シート
UF アンダフィル樹脂(絶縁性樹脂)
Vd 電極(電源電位電極、第2電位電極)
VDD 電源電位(第2電位)
Vs 電極(基準電位電極、第1電位電極)
VDP 電源電位供給経路
VSP 基準電位供給経路
VSS 基準電位(第1電位)
WL1,WL2,WL3,WL4,WL5,WL6 配線層