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特許7570316糖鎖抗原除去のための酵素組成物、それに関連する方法、使用、装置およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】糖鎖抗原除去のための酵素組成物、それに関連する方法、使用、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   C12N 9/78 20060101AFI20241011BHJP
   A61J 1/10 20060101ALI20241011BHJP
   C12N 9/40 20060101ALI20241011BHJP
   C12N 11/02 20060101ALI20241011BHJP
   C12N 11/08 20200101ALI20241011BHJP
   C12N 15/56 20060101ALN20241011BHJP
【FI】
C12N9/78
A61J1/10 330A
C12N9/40
C12N11/02
C12N11/08
C12N15/56 ZNA
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021507883
(86)(22)【出願日】2019-08-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 CA2019051120
(87)【国際公開番号】W WO2020034042
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2022-08-15
(31)【優先権主張番号】62/719,272
(32)【優先日】2018-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】300066874
【氏名又は名称】ザ・ユニバーシティ・オブ・ブリティッシュ・コロンビア
(74)【代理人】
【識別番号】100109634
【弁理士】
【氏名又は名称】舛谷 威志
(74)【代理人】
【識別番号】100160831
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 元
(72)【発明者】
【氏名】ウィザーズ,スティーブン ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ラフェルド,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】キザッケダズ,ジャヤチャンドラン
【審査官】長谷川 強
(56)【参考文献】
【文献】Proc. Japan Acad.,1968年,Vol.44, No.4,pp.263-268
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 9/78
A61J 1/10
C12N 9/40
C12N 11/02
C12N 11/08
C12N 15/56
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
A抗原を切断するための組成物であって、前記組成物は
(a)配列番号2、配列番号4、および配列番号5のうちの1つの配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する、精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質と、
(b)配列番号7、配列番号9、および配列番号10のうちの1つの配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する、精製ガラクトサミニダーゼタンパク質とを含む、抗原を切断するための組成物。
【請求項2】
前記組成物が、下記のいずれかの条件でA抗原切断活性を有する、請求項に記載のA抗原を切断するための組成物:
(1)1μg/ml以下の濃度;
(2)6.5と7.5との間のpH;
(3)4°Cと37°Cとの間の温度。
【請求項3】
(i)前記精製GalNAcデアセチラーゼおよび前記精製ガラクトサミニダーゼが固定化されるか、
(ii)前記精製GalNAcデアセチラーゼが固定化されるか、または、
(iii)前記精製ガラクトサミニダーゼが固定化される、
請求項1または2に記載のA抗原を切断するための組成物。
【請求項4】
前記固定化された前記精製GalNAcデアセチラーゼおよび/または前記精製ガラクトサミニダーゼが表面に結合しており、前記表面が以下から選択される1つ以上である、請求項に記載のA抗原を切断するための組成物。
(a)ビーズまたはマイクロスフェア、
(b)容器、
(c)管、
(d)カラム、及び
(e)マトリックス
【請求項5】
前記組成物が、デキストラン、硫酸デキストラン、デキストリン、プルラン、ポリ(エチレングリコール)、及びFicoll(商標)から選択される1つ以上のクラウディング剤をさらに含む、請求項1~のいずれか1項に記載のA抗原を切断するための組成物。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の組成物を用いて、A抗原を酵素的に切断する方法であって、
(1)A抗原を前記組成物と混合する工程と、
(2)工程(1)からの混合物を、前記組成物がA抗原を切断するのに十分な時間インキュベートする工程と、を含む方法。
【請求項7】
前記A抗原が、血液、赤血球またはドナー臓器におけるA抗原であり、
前記工程(1)が、前記組成物を(i)A型抗原を含む血液、(ii)A型若しくはAB型の赤血球、又は(iii)A抗原を示すドナー臓器と混合する工程を含む請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、下記工程の1以上、
前記工程(1)以降であって工程(2)の前に、デキストラン、硫酸デキストラン、デキストリン、プルラン、ポリ(エチレングリコール)、Ficoll(商標)、及び超分岐グリセロールから選択される1つ以上のクラウディング剤を添加する工程、
前記工程(2)の後に、血液、赤血球またはドナー臓器を洗浄して、前記組成物および前記クラウディング剤を除去する工程
をさらに含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~のいずれか1項に記載の組成物を含む血液バッグ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2018年8月17日に出願された米国仮特許出願第62/719,272号「糖鎖抗原切断のための酵素組成物、それに関連する方法、使用、装置およびシステム」の利益を主張する。
【0002】
本発明は、酵素組成物の分野に関する。特に、本発明は、抗原を切断するための酵素組成物、ならびに当該組成物を用いて抗原を切断するための使用、方法、装置およびシステムの提供に関する。
【背景技術】
【0003】
血液型Aの人の血漿がB抗原に対する抗体を含み、逆もまた同様であり、それによって不適合な輸血により補体の活性化と赤血球(RBC)溶解を生じ得る(Daniels 2010)ため、血液型の正確な適合は、輸血医学における中心的な要件である。これらの細胞表面抗原は、A型血液およびB型血液それぞれに対して、α‐1,3‐結合‐N‐アセチルガラクトサミン(GalNAc)またはガラクトース(Gal)で終端する糖鎖構造である。一方、O型赤血球はこれらの末端糖を含まず、全般的に輸血され得る(Garratty 2008)。したがって、患者の血液型が不明または不明確な場合である緊急時に備えて、O型赤血球を血液バンクに十分に供給する必要がある。しかし、供給は限られていることが多い。
【0004】
AまたはB RBCをOに変換する手段としてAまたはB RBCからGalNAcまたはGal構造を酵素により除去する概念がGoldstein(Goldstein 1982;US4609627およびCA2272925)によって最初に提案され、実証された。グリーンコーヒー豆由来のα‐ガラクトシダーゼを用いて、B型RBCをO型に変換し、続いて輸血を行い、成功した(Kruskall 2000)。しかしながら、必要とされた酵素量から、このアプローチは非実用的なものであった。A型の変換はより困難であるが、これは主にA型の血液型は内部結合が異なる多くのサブタイプが存在するためである(Clausen1989)。同様に、α‐ガラクトシダーゼはB型抗原の除去に用いられている(例えば、EP2243793参照)。A型の変換を含む実用的な変換への大きな進歩は、四糖類基質を用いて、AおよびB変換活性の両方に関する細菌のライブラリのスクリーニングによってなされた。中性pH値で高い抗原切断活性を示すグリコシダーゼの二つの新しいファミリーが発見された(CAZy GH109 α‐N‐アセチルガラクトサミニダーゼおよびGH110 α‐ガラクトシダーゼ(Liu2007))。両酵素はそれぞれの抗原を完全に除去して対応するRBCを変換した。しかしながら、特にA型の変換には相当量の酵素が必要であり(60mg酵素/血液単位)、さらなる発展を制限している。細胞から糖鎖抗原をより効率的に除去する酵素は有用であろう。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、部分的には、本明細書中に記載されるような、ガラクトサミニダーゼおよびGalNAcデアセチラーゼの組合せが、以前に同定されたA抗原切断酵素よりも桁違いに効率的であるという驚くべき発見に基づく。例えば、ある条件下では、いくつかのGalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ酵素は、1μ/ml以下でA抗原を切断でき得る。さらに、酵素の組み合わせによる切断効率は、赤血球の生存能力を維持するのに適したpH(すなわち、約6.5と約7.5との間のpH)において維持される。さらに、酵素は、4°Cと37°Cとの間の温度で活性を有することが見出され、これはまた、血液の採取、洗浄および保存プロトコルに適している。さらに、酵素の効率は、クラウディング剤(例えばデキストラン)の添加によってさらに向上する。また、同じ2段階除去プロセスがドナー臓器に適用され得ることも理解されている。本願明細書に記載される酵素は、作用するのによりよいため、10%ヘマトクリットを有する試料を中心に試験され、また約80%のヘマトクリット値を含有する赤血球(rbc)が詰められたバッグ(約220ml)に必要な量が算出された。
【0006】
クラウディング剤を欠くある態様においては、赤血球からA抗原を除去するために、3μg/mlの10%ヘモクリット、1時間37°C、>5.3mgの各酵素/rbcが詰められたバッグを用いてもよく、クラウディング剤を有する他の態様においては、赤血球からA抗原を切断するために、0.5μg/mlの10%ヘモクリット、1時間37°C、>0.9mgの各酵素/rbcが詰められたバッグを用いてもよい。しかしながら、細胞がより長くインキュベートされる場合、より多くの酵素を使用して血液が処理され得る時間を短縮することができ、またはより少ない酵素を使用することができることが、当業者によって理解されるであろう。
【0007】
ある実施形態によれば、組成物が提供され、当該組成物は、(a)精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質、および(b)精製ガラクトサミニダーゼタンパク質を含む。
【0008】
ある実施形態によれば、組成物が提供され、当該組成物は、(a)配列番号2、配列番号4、配列番号5、配列番号17、配列番号23、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、および配列番号35のうちの1つ以上から選択される精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質と、(b)配列番号7、配列番号9、配列番号10、配列番号19、配列番号21、配列番号36および配列番号37のうちの1つ以上から選択される精製ガラクトサミニダーゼタンパク質とを含む。
【0009】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、配列番号2、4、5、17、23、29、31および32~35のうちの1つの配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列から本質的になるGalNAcデアセチラーゼ活性を有する精製酵素と、配列番号7、9、10、19、21、36および37のうちの1つの配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列から本質的になるガラクトサミニダーゼ活性を有する精製酵素とを含む。
【0010】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、配列番号2、4、5、17、23、29、31および32~35のうちの1つの配列と少なくとも85%同一のアミノ酸配列から本質的になるGalNAcデアセチラーゼ活性を有する精製酵素と、配列番号7、9、10、19、21、36及び37のうちの1つに記載の配列と少なくとも85%同一のアミノ酸配列から本質的になるガラクトサミニダーゼ活性を有する精製酵素とを含む。
【0011】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、配列番号2、4、5、17、23、29、31および32~35のうちの1つの配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列から本質的になるGalNAcデアセチラーゼ活性を有する精製酵素と、配列番号7、9、10、19、21、36および37のうちの1つの配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列から本質的になるガラクトサミニダーゼ活性を有する精製酵素とを含む。
【0012】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、配列番号2、4、5、17、23、29、31および32~35のうちの1つの配列と少なくとも75%同一のアミノ酸配列から本質的になるGalNAcデアセチラーゼ活性を有する精製酵素と、配列番号7、9、10、19、21、36及び37のうちの1つの配列と少なくとも75%同一のアミノ酸配列から本質的になるガラクトサミニダーゼ活性を有する精製酵素とを含む。
【0013】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、(a)配列番号2、配列番号4および配列番号5の精製フラボニフラクター・プラウティ(Flavonifractor plautii)GalNAcデアセチラーゼタンパク質である、精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質と、(b)配列番号7、配列番号9および配列番号10の精製フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼタンパク質である、精製ガラクトサミニダーゼタンパク質との1つ以上から選択される酵素を含む。
【0014】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、(a)配列番号2、配列番号4、配列番号5、配列番号17および配列番号32の精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質と、(b)配列番号7、配列番号9、配列番号10、配列番号19、配列番号21、配列番号36および配列番号37の精製フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼタンパク質である、精製ガラクトサミニダーゼタンパク質との1つ以上から選択される酵素を含む。
【0015】
さらなる実施態様によれば、組成物が提供され、当該組成物は、(a)配列番号17および配列番号32の精製クロストリジウム・テルチウム(Clostridium tertium)GalNAcデアセチラーゼタンパク質である精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質と、(b)配列番号19および配列番号36の精製クロストリジウム・テルチウムガラクトサミニダーゼタンパク質である精製ガラクトサミニダーゼタンパク質との1つ以上から選択される酵素を含む。
【0016】
GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ組成物は、1μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ組成物は、約6.5と約7.5との間のpHでA抗原切断活性を有し得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ組成物は、4°Cと37°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有し得る。
【0017】
前記組成物は、(a)前記精製GalNAcデアセチラーゼおよび前記精製ガラクトサミニダーゼが固定化されていてもよいか、(b)精製GalNAcデアセチラーゼが固定化されてもよいか、または(c)精製ガラクトサミニダーゼが固定化されてもよい、ことを含んでもよい。
【0018】
固定化酵素は、表面に結合されてもよく、当該表面は、以下の1つ以上から選択されてもよい:(a)ビーズまたはマイクロスフェア、(b)容器、(c)管、(d)カラム、および(e)マトリックス。組成物は、さらに、クラウディング剤を含めてもよい。クラウディング剤は、デキストラン、硫酸デキストラン、デキストリン、プルラン、ポリ(エチレングリコール)、Ficoll(商標)、および不活性タンパク質のうちの1つ以上から選択されてもよい。
【0019】
さらなる実施態様によれば、配列番号2、配列番号4または配列番号5のフラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼを含む精製酵素が提供される。
【0020】
さらなる実施態様によれば、配列番号7、配列番号9または配列番号10のフラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼを含む精製酵素が提供される。
【0021】
さらなる実施態様によれば、配列番号17または配列番号32のクロストリジウム・テルチウムGalNAcデアセチラーゼを含む精製酵素が提供される。
【0022】
さらなる実施態様によれば、配列番号19または配列番号36のクロストリジウム・テルチウムガラクトサミニダーゼを含む精製酵素が提供される。
【0023】
さらなる実施態様によれば、配列番号1、配列番号3、配列番号16、配列番号24、配列番号26、配列番号28および配列番号30のうちの1つ以上から選択されるGalNAcデアセチラーゼをコードする単離核酸配列が提供される。
【0024】
さらなる実施態様によれば、配列番号6、配列番号8、配列番号18および配列番号20のうちの1つ以上から選択されるガラクトサミニダーゼをコードする単離核酸配列が提供される。
【0025】
さらなる実施形態によれば、本明細書に記載の核酸を含むベクターが提供される。前記ベクターはまた、異種核酸配列であって、当該異種核酸配列が、タンパク質タグおよび切断部位のうちの1つ以上から選択される、異種核酸配列を含んでもよい。
【0026】
タンパク質タグは、アルブミン結合タンパク質(ABP)、アルカリホスファターゼ(AP)、AU1エピトープ、AU5エピトープ、AviTag、バクテリオファージT7エピトープ(T7-タグ)、バクテリオファージV5エピトープ(V5-タグ)、ビオチン-カルボキシ担体タンパク質(BCCP)、ブルータングウイルスタグ(B-タグ)、単一ドメインのラクダ抗体(C-タグ)、カルモジュリン結合ペプチド(CBPまたはカルモジュリン-タグ)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、セルロース結合ドメイン(CBP)、キチン結合ドメイン(CBD)、コリン結合ドメイン(CBD)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)、DogTag、E2エピトープ、E-タグ、FLAGエピトープ(FLAG-タグ)、ガラクトース結合タンパク質(GBP)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、Glu-Glu(EE-タグ)、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、ヒトインフルエンザヘマグルチニン(HA)、HaloTag(商標)、交互ヒスチジンおよびグルタミンタグ(HQタグ)、交互ヒスチジンおよびアスパラギンタグ(HNタグ)、ヒスチジンアフィニティタグ(HAT)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、HSVエピトープ、イソペプタグ(Isopep-タグ)、ケトステロイドイソメラーゼ(KSI)、KT3エピトープ、LacZ、ルシフェラーゼ、マルトース結合タンパク質(MBP)、Mycエピトープ(Myc-タグ)、NE-タグ、NusA、PDZドメイン、PDZリガンド、ポリアルギニン(Arg-タグ)、ポリアスパラギン酸(Asp-タグ)、ポリシステイン(Cys-タグ)、ポリグルタミン酸(Glu-タグ)、ポリヒスチジン(His-タグ)、ポリフェニルアラニン(Phe-タグ)、プロフィニティeXact、プロテインC、Rho1D4タグ、S1-タグ、S-タグ、ソフタグ1、ソフタグ3、スヌープタグJr、スヌープタグ、スポットタグ、SpyTag(Spy-タグ)、ストレプトアビジン結合ペプチド(SBP)、ブドウ球菌タンパク質A(プロテインA)、ブドウ球菌タンパク質G(プロテインG)、ストレプタグ、ストレプトアビジン(SBP-タグ)、ストレプタグII、Sdy-タグ、低分子ユビキチン様修飾因子(SUMO)、タンデムアフィニティ精製(TAP)、T7エピトープ、テトラシステインタグ(TCタグ)、チオレドキシン(Trx)、TrpE、Tyタグ、ユビキチン、ユニバーサル、V5タグ、VSV-GまたはVSV-タグおよびXpressタグのうちの1つ以上から選択されてもよい。
【0027】
さらなる実施態様によれば、血液、赤血球またはドナー臓器からA抗原を酵素的に除去する方法であって、(a)GalNAcデアセチラーゼタンパク質およびガラクトサミニダーゼタンパク質と、(1)A型抗原を含む血液、(2)A型若しくはAB型の赤血球、または(3)A型抗原を提示するドナー臓器とを混合する工程と、(b)酵素が血液、赤血球またはドナー臓器からA抗原を切断するのに十分な期間、酵素を、(1)血液、(2)A型若しくはAB型の赤血球、または(3)ドナー臓器と共に、インキュベートする工程とを含む方法が提供される。
【0028】
GalNAcデアセチラーゼは、配列番号2、配列番号4、配列番号5、配列番号17、配列番号23、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34および配列番号35のうちの1つ以上から選択される精製タンパク質であり、ガラクトサミニダーゼは、配列番号7、配列番号9、配列番号10、配列番号19、配列番号21、配列番号36、および配列番号37のうちの1つ以上から選択される精製タンパク質であってもよい。
【0029】
前記組成物は、配列番号2、4、5、17、23、29、31、および32~35のうちの1つの配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列から本質的になるGalNAcデアセチラーゼ活性を有する精製酵素と、配列番号7、9、10、19、21、36および37のうちの1つの配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列から本質的になるガラクトサミニダーゼ活性を有する精製酵素とを含んでもよい。
【0030】
GalNAcデアセチラーゼは、配列番号4または配列番号5の精製フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼタンパク質であってもよく、ガラクトサミニダーゼは、配列番号9または配列番号10の精製フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼタンパク質であってもよい。
【0031】
前記方法は、さらに、クラウディング剤を添加することを含めてもよい。クラウディング剤は、デキストラン、硫酸デキストラン、デキストリン、プルラン、ポリ(エチレングリコール)、Ficoll(商標)、超分岐グリセロール、および不活性タンパク質のうちの1つ以上から選択されてもよい。
【0032】
前記方法は、血液、赤血球またはドナー臓器を洗浄し、GalNAcデアセチラーゼ、ガラクトサミニダーゼおよびクラウディング剤を除去することをさらに含んでもよい。
【0033】
GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を1μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、約6.5と約7.5との間のpHでA抗原切断活性を有してもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、4°Cと37°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有してもよい。
【0034】
さらなる実施態様によれば、(a)精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質および(b)精製ガラクトサミニダーゼタンパク質を含む、血液採取保存システムが提供される。
【0035】
前記システムは、酵素が固定化される表面をさらに含んでもよく、当該表面は、以下の1つ以上から選択される:(a)ビーズまたはマイクロスフェア、(b)容器、(c)管、(d)カラム、または(e)マトリックス。
【0036】
さらなる実施形態によれば、血液採取保存装置が提供され、当該装置は、(a)表面、(b)表面に固定化された精製GalNAcデアセチラーゼタンパク質、および(c)表面に固定化された精製ガラクトサミニダーゼタンパク質を含む。
【0037】
酵素が固定化される装置表面は、以下の1つ以上から選択され得る:(a)ビーズまたはマイクロスフェア、(b)容器、(c)管、(d)カラム、(e)マトリックス。容器はバッグであってもよい。
【0038】
GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を100μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、90μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を80μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、70μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、60μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を50μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を40μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を30μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を20μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を15μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を14μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を13μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を12μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を11μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を10μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を9μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、8μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を7μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、6μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を5μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を4μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を3μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を2μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を1μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.9μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.8μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.7μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.6μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.5μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.4μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.3μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.2μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.1μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.09μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.08μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.07μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、0.06μg/ml以下でA抗原を切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.05μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.04μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.03μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.02μg/ml以下で切断でき得る。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、A抗原を0.01μg/ml以下で切断でき得る。
【0039】
GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、約6.5と約7.5との間のpHでA抗原切断活性を有してもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、約6.0と約8.0との間のpHでA抗原切断活性を有してもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、約6.8と約7.8との間のpHでA抗原切断活性を有してもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、約6.9と約7.9との間のpHでA抗原切断活性を有してもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、約6.4と約7.8との間のpHでA抗原切断活性を有してもよい。
【0040】
GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、4°Cと37°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有していてもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、3°Cと38°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有していてもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、4°Cと40°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有していてもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、4°Cと37°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有していてもよい。GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼは、5°Cと37°Cとの間の温度でA抗原切断活性を有していてもよい。
【0041】
精製GalNAcデアセチラーゼおよび精製ガラクトサミニダーゼは固定化されてもよい。精製GalNAcデアセチラーゼは固定化されてもよい。精製ガラクトサミニダーゼは固定化されてもよい。固定化酵素は、表面に付着してもよい。表面は、ビーズまたはマイクロスフェア、容器、管、カラム、またはマトリックスのうちの1つ以上から選択されてもよい。表面は、容器、管、カラム、またはマトリックスのうちの1つ以上から選択してもよい。容器はバッグであってもよい。
【0042】
別の実施形態によれば、配列番号2、配列番号4または配列番号5のフラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼを含む精製酵素が提供される。
【0043】
別の実施形態によれば、配列番号7、配列番号9または配列番号10のフラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼを含む精製酵素が提供される。
【0044】
別の実施形態によれば、精製クロストリジウム・テルチウムGalNAcデアセチラーゼおよび配列番号14のガラクトサミニダーゼ融合タンパク質を含む精製酵素が提供される。
【0045】
別の実施形態によれば、本願明細書に記載される核酸と異種核酸配列とを含むベクターが提供される。
【0046】
別の実施形態によれば、この方法は、in vitroまたはex vivoで実施してもよい。本明細書で使用されるex vivoは、この方法が生物の外部で実施されることを意味する。例えば、ex vivoは、ex vivo肺灌流(EVLP)および提供された血液の処置を包含する。本明細書中で使用される場合、ex vivoとは、組織または細胞(例えば赤血球やドナー臓器)がin vivoであったときにその組織または細胞が置かれていた状態から最小のまたはいくらかの変化を伴う外部環境における、生物からの組織または細胞の中または上で行われる実験または測定または処置を指す。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1図1は、A型、H型およびB型について、α-1,3-結合-N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)またはガラクトース(Gal)で終端する細胞表面抗原糖鎖構造の概略図を示し、ここで三角形は、α-アセチル-ガラクトサミニダーゼEmGH109およびα-ガラクトシダーゼBfGal110の切断点を示す。
図2図2は、A抗原切断のデアセチラーゼ経路を、対応する質量分析(MS)とともに示しており、これにより、フラボニフラクター・プラウティ(Fp)GalNAcデアセチラーゼは、A抗原の末端α-N-アセチル-ガラクトサミンからアセチル基を切断し(-42m/z)、次いで、ガラクトサミニド中間体は、フラボニフラクター・プラウティ(Fp)ガラクトサミニダーゼにより切断される(-161m/z)。
図3図3は、異なる濃度のEmGH109またはフラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ(FpGalNAcデアセチラーゼ)+フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ (Fpガラクトサミニダーゼ)で処理、または37°Cで1時間処理したA+RBCのFACS分析を示しており、可視化のために抗H抗体(二次FITC標識を追加)およびAPC標識抗A抗体が使用され、H抗原の出現領域は左上のボックスにある。列A~Dは、5μg/ml(A)、10μg/ml(B)、50μg/ml(C)、50μg/ml+デキストラン40k(D)でEmGH109およびFpGalNAcDeAc+FpGalNaseを比較する。
図4図4は、EmGH109とFpGalNAcDeAc+FpGalNaseを、種々の酵素濃度において、種々の温度(すなわち、4°C、室温(RT)および37°C)において、デキストランの存在下(■)および非存在下(◆)で比較したものである。
図5図5は、A+B+およびO+赤血球切断産物のHPAE-PAD分析、およびA+赤血球における全長フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ(FpGalNAcDeAc)+フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ(FpGalNase)酵素と切断されたFpGalNAcDeAc+FpGalNase酵素との比較を示す。
図6図6は、(A)FpGalNAcデアセチラーゼおよび(B)Fpガラクトサミニダーゼの各々についてのpHプロファイルを示す。
図7図7は、(A)A+RBCコントロール、(B)フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ(FpGalNAcDeAc)+フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ (FpGalNase)(10ug/mL)、(C)FpGalNAcDeAc+クロストリジウム・テルチウム(Ct)Ct5757_GalNase(10ug/mL)、および(D)FpGalNAcDeAc+ロビンソニエラ・ペオリエンシス(Robinsoniella peoriensis)(Rp)ガラクトサミニダーゼ(Rp1021)GalNase(10ug/mL)について、FACSを介して分析したA赤血球上のA抗原のH抗原への変換を示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下の詳細な説明は、添付の図と併せて読むとよりよく理解されるであろう。本発明を説明するために、図面は本発明の実施形態を示す。しかしながら、本発明は、示される正確な構成、実施例、および手段に限定されない。
【0049】
本明細書において直接定義されない用語は、本発明の技術分野において理解されるように、それらに一般的に関連する意味を有するものと理解されるものとする。
【0050】
本明細書で使用される「固定化酵素」は、不活性の不溶性物質であってもよい表面に付着した酵素である。酵素の固定化は、pH、温度などの条件の変化に対する抵抗性を増大させ、使用後および酵素再使用のためのそれらの除去を補助することができる。
【0051】
酵素の固定化は、種々の方法(例えば、アフィニティタグ結合、ガラス上の表面吸着、樹脂、アルギン酸塩ビーズまたはマトリックス、ビーズ、繊維またはマイクロスフェアの捕捉、表面または他の酵素への架橋結合および表面への共有結合)によって達成されてもよい。
【0052】
本明細書中で使用する場合、「アフィニティタグ結合」とは、酵素の表面への固定化(例えば、非共有結合性または共有結合性のタンパク質タグを用いる多孔質材料)を指す。アフィニティタグ結合は、タンパク質精製に使用されており、より最近では、EziG(商標) (スウェーデンのENGINZYME AB(商標)(例えば、PCT/US 1992/010113)、およびPCT/SE 2015/050108)によって生物触媒用途に使用されている。活性酵素を表面に付着させるための代替システムが当該技術分野で公知である(例えば、US4088538、US4141857、US4206259、US4218363、US4229536、US4239854、US4619897、US 4748121、US4749653、US4897352、US4954444、US4978619、US5154808、US5914367、US5962279、US6030933、US6291582、US6254645、US10,016,490、およびUS10,041,055を参照)。
【0053】
タンパク質タグは、組換えタンパク質上に遺伝的にグラフトされたペプチド配列であり、化学剤または酵素的手段によって除去可能であることが多く、種々の目的のためにタンパク質に結合される。表Aに記載されているタンパク質タグは、実施例であることを意図しており、決して限定することを意図していない。ある種類のタンパク質タグはアフィニティタグであり、アフィニティ技術を用いて粗生物学的供給源から(例えば、発現系生物から)精製することができるように、または表面への 「タグ付けされた」 タンパク質の固定化を容易にするために、タンパク質またはペプチド配列に付加される。アフィニティタグの例としては、キチン結合ドメイン(CBD)、マルトース結合タンパク質(MBP)、ストレプ-タグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、および金属マトリックスに結合するポリヒスチジン(His-タグ)が挙げられる。別のタイプのタンパク質タグはエピトープタグ(例えば、V5-タグ、Myc-タグ、HA-タグ、スポット-タグ、NE-タグ)であり、これは高親和性抗体の産生を容易にするために選択される短いペプチド配列であり、免疫反応性を改善するためのウイルス遺伝子配列に由来することが多い。エピトープタグは、タンパク質の精製および表面への固定にも使用されるが、ウェスタンブロッティング、免疫蛍光および免疫沈降実験に特に有用である。さらに別の種類のタンパク質タグは、クロマトグラフィタグ(例えば、FLAGタグのようなポリアニオン性アミノ酸)であり、これは、タンパク質のクロマトグラフィ特性を変更して、分離および精製または固定化を補助するために使用され得る。さらに別のタンパク質タグは、可溶化タグ(例えば、マルトース結合タンパク質(MBP)、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、チオレドキシン(TRX)およびポリ(NANP))および蛍光タグ(例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP))である。タンパク質タグは、特定の酵素的修飾、化学的修飾、またはタンパク質を他の成分に結合することを可能にする。しかしながら、タンパク質配列に付加されるタグの種類または数によっては、タンパク質本来の機能、この場合は、酵素機能は、タグによって損なわれ得る。従って、酵素の活性が損なわれないことを確実にするためにタンパク質タグを選択する必要があり、あるいは、使用前にタンパク質タグをタンパク質から切断してもよい。
【0054】
表A:代表的なタンパク質タグ
【0055】
タンパク質タグの使用は、本出願において、配列番号5、10、15、17、19、21、23、25、27、29および31に示されるようなポリヒスチジンプロテインタグ(His-タグ)の使用を介して例示されているが、当業者であれば、使用される精製方法および/または酵素が結合される表面に応じて、任意の数の他のタンパク質タグを使用して酵素を精製し、および/または本明細書に記載されるように酵素を表面に結合することができることを容易に理解するであろう。そのようなタンパク質タグは、表Aに列挙されたタンパク質タグのいずれか1つ以上から選択され得るが、他のそのようなタンパク質タグは、当該技術分野において公知である。
【0056】
さらに、一つ以上の切断部位(例えば、配列番号15、17、19、21、23、25、27、29および31で使用されるトロンビン切断部位)は、酵素からタンパク質タグを分離するために、またはそうでなければ酵素を切断するために使用され得る。切断部位は、N末端メチオニン、シグナルペプチドの除去、および/または不活性もしくは非機能性タンパク質の活性タンパク質への変換(すなわち、チモーゲンまたはプロ酵素)に使用され得る。あるいは、切断部位を用いて、同じ読み枠で発現された2つ以上の酵素を分離してもよい。タンパク質またはペプチドを切断することができ、配列特異的切断部位を有するであろう酵素の例は、以下の1つ以上から選択され得る:Arg-Cプロテイナーゼ、Asp-Nエンドペプチダーゼ、Asp-Nエンドペプチダーゼ+N末端Glu BNPS-スカトール、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、キモトリプシン高特異性(Pの前ではなく、[FYW]のC末端)、キモトリプシン低特異性(Pの前ではなく、[FYWML]のC末端)、クロストリパイン(クロストリジオペプチダーゼB)、CNBr、エンテロキナーゼ、Xa因子、ギ酸、グルタミルエンドペプチダーゼ、グランザイムB、ヒドロキシルアミン、ヨード安息香酸、LvsC、LvsN、NTCB(2-ニトロ-5-チオシアン安息香酸)、好中球エラスターゼ、ペプシン(pH1.3)、ペプシン(pH>2)、プロリンエンドペプチダーゼ、プロテイナーゼK、ブドウ球菌ペプチダーゼI、タバコエッチウイルスプロテアーゼ、サーモリシン、トロンビン、トリプシン。
【0057】
当業者は、A抗原を効率的に切断することができる、本明細書に記載される活性ガラクトサミニダーゼ酵素および活性GalNAcデアセチラーゼ酵素の組み合わせが重要であることを理解し、当業者はまた、1つ以上の切断部位および/または1つ以上のタンパク質タグの付加が任意であり、そのような改変が特定の発現系、精製系および可能な表面付着戦略に基づいて選択され得ることを理解するであろう。さらに、ガラクトサミニダーゼ配列およびGalNAcデアセチラーゼ配列に対する他の修飾も、A抗原の切断活性が有意に損なわれない限り可能である。さらに、A抗原切断活性が有意に損なわれない限り、ガラクトサミニダーゼおよびGalNAcデアセチラーゼの修飾が可能である。ガラクトサミニダーゼおよびGalNAcデアセチラーゼ配列に対する修飾は、欠失、挿入および/または置換であり得る。置換は、保存的置換または中立的置換であり得る。例えば、ガラクトサミニダーゼ配列およびGalNAcデアセチラーゼ配列は、成熟酵素と90%以上の配列同一性を共有し得る。例えば、ガラクトサミニダーゼ配列およびGalNAcデアセチラーゼ配列は、成熟酵素と85%以上の配列同一性を共有し得る。例えば、ガラクトサミニダーゼ配列およびGalNAcデアセチラーゼ配列は、成熟酵素と75%以上の配列同一性を共有し得る。あるいは、ガラクトサミニダーゼおよびGalNAcデアセチラーゼ配列は、アミノ酸の5、10、13、15、20、または25%までの改変を有し得る。
【0058】
本明細書中で使用される場合、「ガラス、アルギン酸ビーズまたはマトリックスへの吸着」とは、不活性物質の外側への酵素の付着を指す。一般的に、このタイプの固定化は化学反応によっては生じず、固定化された酵素の活性部位はそれが吸着された表面によってブロックされ得、これは吸着される酵素の活性を低下させ得る。
【0059】
本明細書中で使用される場合、「捕捉」とは、不溶性ビーズまたはマイクロスフェア内での酵素の捕捉を指す。しかしながら、捕捉は、基質の到達および生成物の流出を妨げることがある。一例としては、アルギン酸ナトリウム溶液および酵素溶液の混合物を塩化カルシウムと反応させることによって製造することができるアルギン酸カルシウムビーズとしての使用が挙げられる。
【0060】
本明細書中で使用される場合、「架橋」とは、ほぼ酵素のみからなるマトリックスを作製するための、酵素の相互への共有結合を指す。架橋酵素反応を設計する場合、理想的には、酵素の活性は酵素の活性部位の閉塞ではなく固定化によってのみ影響されるように結合部位は酵素の活性部位をカバーしない。それにもかかわらず、ポリ(エチレングリコール)のようなスペーサ分子は、基質による立体障害を低減するために使用され得る。
【0061】
本明細書中で使用される場合、「共有結合」とは、共有結合を介した不溶性支持体または表面(例えばシリカゲル)への酵素の結合を指す。酵素と支持体または表面との間の共有結合の強度のために、酵素が支持体または表面から剥離する可能性は非常に低い。
【0062】
本明細書中で使用される場合、「クラウディング剤(crowding agent)」とは、酵素の活性を改善するために酵素を細胞表面上に集結させることによって高分子の凝集を促進する任意のポリマーまたはタンパク質を指す。クラウディング剤は、例えば、デキストラン、デキストラン硫酸、デキストリン、プルラン、ポリ(エチレングリコール)、Ficoll(商標)、超分岐グリセロールおよび不活性タンパク質であり得る(Kuznetsova,I.M et al. Int J Mol Sci.(2014)「What Macromolecular Crowding Can Do to a Protein」15(12):23090-23140)。
【0063】
本明細書中で使用される場合、「デキストラン」とは、1,000ダルトン以上の分子量を有し、α-結合d-グルコピラノシル反復単位の直鎖骨格を有する多糖類を指す。デキストランは、五つの炭素原子と一つの酸素原子を含むピラノース環構造に基づいて3つの構造クラス(つまり、クラス1~3)に分けられる。クラス1のデキストランはα(1→2)、α(1→3)及びα(1→4)結合を持つd-グルコース分枝の小さな側鎖で修飾されたα (1→6)-結合d-グルコピラノシル骨格を含む。クラス1のデキストランは、その分子量、空間配置、分岐のタイプと程度、および分枝鎖の長さが微生物産生株と培養条件に依存して3~5変化する。イソマルトースおよびイソマルトトリオースは、クラス1のデキストラン骨格構造を有するオリゴ糖である。クラス2のデキストラン(オルタナンス(alternans))はα(1→3)及びα(1→6)結合d‐グルコピラノシル単位とα(1→3)結合分枝の交互骨格構造を含む。クラス3のデキストラン(ムタンス(mutans))はα(1→6)結合分枝を有する連続α(1→3)結合d‐グルコピラノシル単位の骨格構造を有する。
【0064】
本明細書で使用される場合、「プルランス(pullulans)」は、真菌アウレオバシジウム プルランス(Aureobasidium pullulans)によってデンプンから主に産生される構造多糖であり、α(1→6)結合マルトトリオース(D-グルコピラノシル-α(1→4)-D-グルコピラノシル-α(1→4)-D-グルコース)単位の繰り返しからなり、時折マルトテトラオース単位を含む。
【0065】
本明細書で使用される場合、「デキストリン」とは、単一のα(1→6)結合で始まり、α(1→4)結合D-グルコピラノシル単位で直線的に続く、デキストランより短い鎖長を有するD-グルコピラノシル単位を指す。
【0066】
本明細書中で使用される場合、「硫酸デキストラン」は、硫酸化を介してデキストランに由来する。
【0067】
本明細書中で使用される場合、「Ficoll(商標)」は、中性で、高度に分岐し、高質量の親水性多糖であり、水溶液中で容易に溶解する。
【0068】
様々な代替実施形態および実施例が本明細書に記載される。これらの実施形態および実施例は例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0069】
(材料および方法)
本試験で使用した化学物質および市販の酵素は、特に断りのない限りSigma-Aldrich(商標)から購入した。単糖メチルウンベリフェリルグリコシドはHongming Chen博士からの寛大な贈り物であり、A抗原サブタイプ1penta-MUはDavid Kwan博士(Kwan et al.2015)からの寛大な贈り物であった。
【0070】
ヒト糞便メタゲノムライブラリ
【0071】
ヒトメタゲノミクスフォスミドライブラリの生成のために、血液型ABを有する健康なアジア人男性ボランティアからヒト新鮮糞便試料を採取した。MoEプロトコル(Armstrong et al.2017)に記述された手順に従って、直接DNA抽出とフォスミドライブラリ作成を行った。
【0072】
フォスミドライブラリスクリーニング
【0073】
51×384ウェルのAB血液フォスミドライブラリプレートを室温で解凍し、50μlのスクリーニング用LB培地(12.5μg/mLクロラムフェニコール、25μg/mLカナマイシン、100μg/mLアラビノース、0.2%(v/v)マルトース、10mM MgSO)を含有する384ウェルプレート中に複製した。プレートを、過剰な蒸発を防ぐために、水のリザーバを含む密閉容器中で37°Cで18時間インキュベートした。45μlの反応混合物(100mM NaHPO、pH7.4、2%(v/v)Triton-X100,100μM GalNAc-α-MU、100μM Gal-α-MU)を、QFill(商標)装置[Genetix(商標)]を用いて、成長したスクリーニングプレート上に添加した。次いで、プレートを密封容器中で37°Cで24時間インキュベートし、各プレートの蛍光(例:365nm Em:435nm、sweepモード、gain80)を、SynergyH1プレートリーダ[BioTek(商標)]を介して1、2、4、8および24時間で測定した。全てのウェルについて、Zスコアを計算し、これは式:Zスコア=(蛍光中央値)/標準偏差によって与えられる。
【0074】
ある閾値を超えるすべてのポジティブヒットを、新しい384ウェルプレートに再配列し、「単純基質ヒット」プレートと命名し、-70°Cで保存した。二つのスクリーニングプレートを「単純基質ヒット」プレートから複製し、GalNAc-α-MUまたはGal-α-MU活性のいずれかについて再スクリーニングして、以前に検出された活性を確認し、デコンボリュートした。
【0075】
ヒットのどれがA抗原またはB抗原構造を切断し得るかを決定するために、結合酵素アッセイを用いて、50μMのA抗原サブタイプ1tetra-MUまたは50μMのB抗原サブタイプ1tetra-MUに対するそれらの活性を測定した。この結合アッセイのバージョンは、Kwan(Kwan et al.2015)によって以前に記載された。結合酵素としてBgaA(Singh 2014)の代わりにBgaC(Jeong 2009)を用いて、サブタイプ1A抗原の切断も検出できるようにアッセイを改良した。α-N-アセチルガラクトサミニダーゼやα-ガラクトシダーゼは末端の糖を切断し、H抗原サブタイプItri-MUを遊離させる。その後、α-フコシダーゼ(AfcA(Katayarna 2004))、β-ガラクトシダーゼ(BgaC(Jeong 2009))、β-ヘキソサミニダーゼ(SpHex(Williams 2002))は、4-メチルウンベリフェリルアルコールが遊離するまで、残存する糖をエキソ型で切断する。これは、蛍光の増加として検出できる。これを達成するために、各酵素50μg/mLを反応混合物に添加した。ある閾値を超えるすべてのポジティブヒットを3回再スクリーニングし、挿入物を欠くベクターを含む宿主細胞株をネガティブコントロールとして使用した。全ての確認されたヒットは、-70°CでLB培地(12.5μg/mLクロラムフェニコール、25μg/mLカナマイシン、15%(v/v)グリセロール、0.2%(v/v)マルトース、10mM MgSO)中に別々に保存した。
【0076】
フォスミドヒットシークエンシング
【0077】
配列決定のためのフォスミドDNAを単離するために、ポジティブヒットフォスミドグリセロールストックを用いて、5mLのTB培地(12.5μg/mLクロラムフェニコール、25μg/mLカナマイシン、100μg/mLアラビノース、0.2%(v/v)マルトース、10mM MgSO)に接種し、37°C、220rpmで一晩インキュベートした。フォスミド単離は、GeneJet(商標)プラスミドミニプレップキット(Thermo Fisher(商標))を用いて行った。Plasmid-Safe(商標)ATP-依存性DNアーゼ(Epicentre(商標))を用いて、単離したプラスミドをコンタミネーション線状大腸菌(E.coli)DNAから精製し、続いてGeneJet(商標)PCR精製キット(Thermo Fisher(商標))を用いて別の精製を行った。濃度は、Quant-iT(商標)dsDNAHSアッセイキット(Invitrogen(商標))を用いて、Qbit(商標)蛍光光度計(ThermoFisher(商標))上で計算した。予想されるDNAサイズを1%アガロースゲルで確認した。完全なフォスミドシークエンシングのために、各フォスミド2ngをUBCシークエンシングセンタ(バンクーバー、BC、カナダ)に送った。各フォスミドは、Illumina MiSeq(商標)システムを用いて個別にバーコード化し、配列決定した。
【0078】
Illumina MiSeq(商標)の未加工のシークエンスデータはすべてトリミングされ、https://github.com/hallamlab/FabFosにおいてGitHub(商標)で入手できるPythonスクリプトを使ってアセンブルされた。簡単に述べれば、Trimmomaticを用いて、リード(reads)からアダプタ(adapters)および低品質の配列を除去した(Bolger 2014)。これらのリードを、BWA(Li 2013)を用いてベクターおよび宿主配列についてスクリーニングし、次いでSamtools(商標)およびbam2fastqスクリプトを用いて濾過して汚染物質を除去した。これらの高品質で精製されたリードは、10の増分によって増加する、71と241との間の範囲のk-mer値を有するMEGAHITによってアセンブルされた(Li 2015)。これらのライブラリは、2万倍を超えるカバー率(coverage)を有することが多く、適切な配列アセンブリを妨害する配列決定エラーの蓄積を防ぐため、最小k-mer多重度は、フォスミドの推定カバー率の1%によって計算された。複数のコンティグを生成するPythonスクリプトアセンブリの外部で、minimus2を使ってスキャフォールドを行った(Treangen 2011)。パラメータ化されたコマンドは、GitHub(商標)ページのドキュメントとPythonスクリプト自体の両方に見出し得る。
【0079】
フォスミドORF予測とヒット検証
【0080】
フォスミドORFをProdigal(商標)(Hyatt 2010)のメタゲノム版を用いて同定し、MetaPathways(商標)v2.5ソフトウェアパッケージの一部としてBLASTP(商標)を用いたCAZy(商標)データベースと比較した(Konwar 2015)。MetaPathways(商標)パラメータは、長さ(length)>60,BLASTスコア>20,blastスコア比>0.4,EValue<1×10-6である。
【0081】
GHまたはCBMファミリー(既知または疑われるα-ガラクトシダーゼおよび/またはα-N-アセチルガラクトサミニダーゼ活性とともに)のメンバーに対する注釈を有するすべての予測ORFを、Golden Gate(商標)クローニング戦略(Engler 2008)を用いてpET16bプラスミドにクローニングし、プライマー配列を表Bに設定した。タンパク質をBL21(DE3)で発現させ、10mLのZY5052自動誘導培地(Studier 2005)中で37°C、220rpmで20時間培養した。細胞を遠心分離(4000×g、4°C、10分)によって回収し、1mLの溶解緩衝液(100mM NaHPO、pH7.4、2%(v/v)Triton-X(商標)100、1xプロテアーゼインヒビターEDTAフリー(Protease Inhibitor EDTA-free)[Pierce(商標)])に再懸濁した。連結アッセイ(Kwan 2015)を、候補からの粗細胞溶解物50μlを用いて行い、アッセイ緩衝液50μl(100mM NaHPO、pH7.4、50μg/mL SpHex、50μg/mL AfcA、50μg/mL BgaC、100μM A抗原サブタイプ1tetra-MU又は100μM B抗原サブタイプ1tetra-MU)と混合し、37°Cでインキュベートした。すべての反応を、黒色の96ウェルプレート中で3通りに行った。蛍光(365/435nm)をSynergy(商標)H1プレートリーダ[BioTek(商標)]を用いて4時間連続的にモニタした。AまたはB抗原に対する切断活性を示す粗抽出物からのアッセイを、今回は結合酵素なしで繰り返し、反応生成物をHF Bond Elut C18カラムを介して単離し、LC-MSおよび/またはTLCで分析した。TLCは、TLCシリカゲル60 F254 TLCプレート[EMD Millipore Corp.(商標)、Billerica、MA、USA]を用いて実施した。
【0082】
表B:プライマー配列
【0083】
HPAE-PADアッセイ
【0084】
ガラクトサミンの酵素的放出の分析をHPAE-PAD(Dionex(商標))HPLCシステムで行った。以下の基質について、種々のタンパク質の切断活性を試験した:7.5μg/μLのブタ胃タイプII由来ムチンを100mM NaHPO pH7.4に溶解したもの、5mM A抗原サブタイプ1penta-MUを100mM NaHPO pH7.4中に存在させたもの、および、A+、B+およびO-型ドナーからのRBC(ヘマトクリット50%)を1xPBS pH7.4中に存在させたもの。10μg/mLの酵素を含む試料を、37°Cで二時間インキュベートし、その後、さらなる分析のために-80°Cで保存した。少量の反応物(10μl)をHO(100μl)中に希釈し、HPAE-PAD装置で分析した。ガードカラムを有するCarboPACPA200(商標)(150mm)カラムで分離を行い、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)電極上の使い捨て金及び四電位波形を用いて検出を行った。分離条件は次の通りであった:100mM水酸化ナトリウムおよび70から300mMまでの酢酸ナトリウム勾配を分離の最初の10分間にわたって与えた。溶離液を最終勾配条件で1分間保持し、次の1分間にわたって初期条件に戻した。流速は1.0ml/分で、インジェクションは27分毎に行った。遊離糖GalNAc、GalおよびGalN(10μM)の基準をHPAE‐PADに適用し、参照のためピーク溶出時間を決定した。
【0085】
動態アッセイ
【0086】
脱離基として4-メチルウンベリフェロンを用いた全ての動態アッセイを蛍光の測定により行った。内部フィルタ効果(Palmier 2007)に基づく測定誤差を避けるために、標準曲線を用いて蛍光色素の線形範囲を検証した。
【0087】
Fpガラクトサミニダーゼ
【0088】
Michaelis-MentenパラメータをGalN抗原サブタイプ1penta-MUおよびA抗原サブタイプ1penta-MUについて100mM NaHPO,pH7.4, 37°Cで測定した。100μl中で3.4nMのFpガラクトサミニダーゼ(5.31nM FpGalNase_truncA)および0.1mg/mLのSpHex,AfcA,0.2mg/mLのBgaCおよび種々の濃度の基質(5μM~2mM)と反応させた。複製物としてコントロール(Fpガラクトサミニダーゼなし)を伴う一連の四つの反応を行った。加水分解によるMU放出から生じる蛍光シグナル(365/435nm)を、Synergy H1(商標)プレートリーダ[BioTek(商標)]によってモニタし、同一の反応条件下で測定したMU標準濃度曲線を用いて濃度に変換した。初期速度(μM/s)を測定し、Grafit7.0(商標)でプロットして動態パラメータを決定した。
【0089】
cat/Kパラメータを、GalN抗原サブタイプ1/2/4tetra-MUおよびB抗原サブタイプ1tetra-MUについて、pH7.4および37°Cで測定した。反応(全容量100μL)を、黒色の96プレートウェル中で行い、結合アッセイとして、8.63nM Fpガラクトサミニダーゼ、0.1mg/mL SpHex、BgaC(サブタイプ2に対してBgaA)、AfcA、様々な濃度の基質(25μM、20μM、15μM、10μM、7.5μM、5μM)を伴う100mM NaHPO(pH7.4)において実施した。複製物としてコントロール(Fpガラクトサミニダーゼなし)を伴う一連の四つの反応を行った。加水分解によるMU放出から生じる蛍光シグナル(365/435nm)を、Synergy H1(商標)プレートリーダ[BioTek(商標)]によってモニタし、同一の反応条件下で測定したMU標準濃度曲線を用いて濃度に変換した。初期速度(μM/s)を決定し、Grafit7.0(商標)でプロットして、kcat/(s-1*mM-1)パラメータを決定した。
【0090】
863.2nMのFpガラクトサミニダーゼ(100mM NaHPO、pH7.4において)または体積100μlにおいて様々な基質濃度(10μM~5mM)を有する369.9nMのFpGH4(50mM Tris/HCl、pH7.4、100μM NAD、1mM MnClにおいて)を伴う透明な96プレート中のGalN-α-pNPについて、37°CでMichaelis-Mentenパラメータを測定した。反応は、二つのコントロール(無酵素)を伴う一連の3つの反応として行った。加水分解によるpNP放出から生じる吸収(405nmで)を、Synergy H1(商標)プレートリーダ[BioTek(商標)]によってモニタし、同一の反応条件下で測定したp-ニトロフェノール標準濃度曲線を用いて濃度に変換した。初期速度(μM/s)を測定し、Grafit7.0(商標)でプロットして動態パラメータを決定した。
【0091】
FpGalNacデアセチラーゼ
【0092】
100mM NaHPO、pH7.4、37°CにおけるA抗原サブタイプ1penta-MUについて、前述の結合アッセイ(Kwan 2015)を用いて、Michaelis-Mentenパラメータを測定した。サブタイプ1(後に4)の切断を検出できるように、β-ガラクトシダーゼとして、BgaA(Singh 2014)の代わりにBgaC(Jeong 2009)を用いた。また、A抗原サブタイプ1penta-MUはガラクトースをさらに含むため、Gal-β-1,3-β-GlcNAc-β-1,3-Gal-β-MUおよびGal-β-MUの両方を切断する必要性を補うために、BgaCの濃度を0.2mg/mLに上昇させた。さらに、ガラクトサミン含有中間体の切断を可能にするために、Fpガラクトサミニダーゼを含めた。100μlでの反応セットアップは、3nMのFpGalNAcデアセチラーゼ(4.52nM FpGalNacDeAc_D1ext、3.55nM FpGalNacDeAc_D1+2)および0.01mg/mLのFpガラクトサミニダーゼ、0.1mg/mLのSpHex、AfcA、0.2mg/mLのBgaCおよび種々の濃度の基質(5μM~2.5mM)であった。複製物としてコントロール(FpGalNacデアセチラーゼなし)を伴う一連の四つの反応を行った。加水分解によるMU放出から生じる蛍光シグナル(365/435nm)をSynergy H1(商標)プレートリーダ(BioTek(商標))でモニタし、同一の反応条件下で測定したMU標準濃度曲線を用いて濃度に変換した。初期速度(μM/s)を決定し、Grafit7.0でプロットして、動態パラメータを決定した。
【0093】
cat/Kパラメータを、A抗原サブタイプ1/2/4tetra-MUについて、pH7.4、37°Cで決定した。反応(全容量100μL)を、黒色の96プレートウェル中で行い、結合アッセイとして、12nM FpGalNAcデアセチラーゼ 0.1mg/mL SpHex、BgaC(サブタイプIIに対してBgaA)、AfcAとの、様々な濃度の基質(25μM、20μM、15μM、10μM、7.5μM、5μM)を伴う100mM NaHPO(pH 7.4)において実施した。複製物としてコントロール(FpGalNAcデアセチラーゼなし)を伴う一連の四つの反応を行った。加水分解によるMU放出から生じる蛍光シグナル(365/435nm)をSynergy H1(商標)プレートリーダ(BioTek(商標))でモニタし、同一の反応条件下で測定したMU標準濃度曲線を用いて濃度に変換した。初期速度(μM/s)を決定し、そしてGrafit(商標)7.0でプロットして、kcat/KM(s-1*mM-1)パラメータを決定した。
【0094】
GH109サブタイプ動態
【0095】
A抗原サブタイプ1/2/4tetra-MUについて、pH7.4および37°Cでkcat/KMパラメータを測定した。反応(全容量100μL)を黒色96プレートウェルで実施し、結合アッセイとして、86.02nM BvGH109_1/100.49nM EmGH109/80.52nM BvGH109_2/87.4nM BsGH109および5μM NAD+、各SpHex、BgaC (サブタイプ2に対してBgaA)、AfcAについて0.1mg/mL、種々の濃度の基質(25μM、20μM、15μM、10μM、7.5μM、5μM)を伴う100mM NaHPO、pH7.4で実施した。複製物としてコントロール(α-N-アセチルガラクトサミニダーゼなし)を伴う一連の四つの反応を行った。加水分解によるMU放出から生じる蛍光シグナル(365/435nm)を、Synergy H1(商標)プレートリーダ[BioTek(商標)]によってモニタし、同一の反応条件下で測定したMU標準濃度曲線を用いて濃度に変換した。初期速度(μM/s)を決定し、kcat/KM(s-1*mM-1)パラメータを決定するためにGrafit7.0(商標)でプロットした。
【0096】
結晶解析
【0097】
結晶化の前に、FpGalNAcDeAc_D1extをトロンビン(Novagen(商標))で1mg/mLの濃度で一晩、製造業者の提案プロトコルを用いて消化した。次いで、タンパク質をHisTrap FFカラムによって精製し、流出分を回収し、10mM Tris pH8.0+75mM NaClに緩衝液交換し、12mg/mLに濃縮した。
【0098】
結晶化
【0099】
FpGalNAcDeAc_D1ext(12mg/mL)を、0.2M CaCl、0.1M MES pH6、18%PEG4000、および20mM MnClからなるリザーバ溶液を用いた懸滴拡散蒸着法を用いて、1:1のタンパク質:リザーバ比で結晶化した。フェージングのために結晶を誘導体化するために迅速な臭化物浸漬を使用し、1M NaBr、25%グリセロール、18%PEG4000、20mM CaCl、および0.1M Mes pHの溶液に30秒間結晶を移し、液体窒素中で瞬間凍結することによって調製した。血液型B抗原三糖類(B_tri)との結晶複合体を、タンパク質(12mg/mL)を10mM B_triと2時間プレインキュベーションすることによって調製し、その後、上記と同じ条件下で滴を設定したが、MnClは省いた。結晶を、25%グリセロールを補充したリザーバ溶液で凍結保護した。
【0100】
データ収集、フェージング(phasing)、構造決定
【0101】
データセットはCanadian Light Source(商標)で収集した。データはXDS(Kabsch 2010)を用いて統合し、Aimless(商標)(Evans 2013)でスケール化した。フェージングおよび自動化構造ソリューションは、CRANK2(商標)(Skubak 2013)をCCP4I2(商標)プログラムスイート(Potterton 2018)で使用して実施した。Coot(商標)(Emsley 2004)とRefmac(商標)(Vagin 2004)の交互サイクルを用いて構造をチェックし、精密化した。B_tri構造複合体を差分Fourierによって解き、配位子を水及び金属イオンと同様にCoot(商標)中に手動で構築した。差密度マップにより、アポ構造にMn2+、配位構造にCa2+の存在が確認された。モデルはCoot(商標)およびMolprobity(商標)(Chen 2010)によって検証された。アポおよびB_tri複合体の原子座標および構造因子は、以下のアクセッション番号(accession number)とともにタンパク質データバンク(PDB)に寄託されている:
フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼタンパク質配列番号:WP_009260926.1、およびフラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼタンパク質配列番号:WP_044942952.1。
【0102】
活性部位変異誘発
【0103】
構造情報(表示しない)および配列アラインメント(表示しない)に基づいて、FpGalNAcDeAc_D1minおよびFpGalNase_truncAを、QuickChange(商標)プロトコル(Zhang 2004)を用いて、表Bに記載されているプライマーを利用して変異させた。変異体は、上記のようにNiNTAおよびHICカラムを介して精製された。全ての変異体の構造的完全性はCD分光法によって確認された。それによると、すべての試験酵素は野生型と構造的に類似していた。活性が比較的低い変異体については、完全な動態決定に用いたのと同じ条件下で反応を行った。しかし、kcat/K値の測定には前述のように基質消費法を用いた(Vocadlo 2002)。簡単に説明すると、[基質]<K(Kの~1/5-1/10に相当)である低濃度の基質において、kcat/K値は、反応時間経過を一次曲線に非線形に当てはめ、酵素濃度で割ることによって近似することができる。
【0104】
GH36系統発生マッピング
【0105】
GH36の参照配列をSACCHARIS(商標)cazy_extract.plスクリプト(Jones 2018)を用いてCAZy(商標)データベースからダウンロードした。系統発生ベースのタンパク質プロファイリングソフトウェア、TreeSAPP(商標)(https://github.com/hallamlab/TreeSAPP、において入手可能)を用いて、参照ツリーを構築し、これらのツリーに配列をマッピングした。簡単に述べれば、dbCANからのHMMsを用いて、CAZy(商標)(Yin 2012)からダウンロードした全ての全長配列からタンパク質ファミリードメインを抽出した。次いで、これらの配列をUCLUST(商標)を用いて70%の配列類似性でクラスター化し、冗長な配列空間を除去し、ツリーのサイズを減少させた(Edgar 2010)。RAxML(商標)バージョン8.2.0を使用して参照ツリーを構築し、「--autoMRE」によって1000回の複製が実行される前にブートストラップを終了する時期を決定し、PROTGAMMAAUTO(商標)によって最適なタンパク質モデルを選択した(Stamatakis2006およびStamatakis2008)。
【0106】
次に、TreeSAPP(商標)を用いて、クエリー配列をこれらの参照ツリーにマッピングした。簡単に述べれば、タンパク質配列をhmmsearch(商標)を用いてHMMsに整列させ、整列させた領域を抽出した(Eddy 1998)。hmmalign(商標)を使用して、新しいクエリー配列を参照マルチプルアラインメントに含め、TrimAl(商標)は保存されていない位置をアラインメントファイルから削除した(Capella-Gutierrez 2009)。RAxML(商標)を用いて、挿入により参照ツリー中のクエリー配列を分類した。各クエリー配列の配置はフィルタリングされ、単一に連結された。iTOL(商標)(Matsen2012およびLetunic 2016)で表示する前のJplace(商標)ファイル。
【0107】
RBCアッセイ
【0108】
ブリティッシュ・コロンビア大学の臨床倫理委員会によって承認されたプロトコルを用いて、健康な同意ドナーからの全血をクエン酸Vacutainerに採取した。チューブを1000×gで4分間、室温において回転させ、RBCを分離し、1xPBS pH7.4で3回洗浄した。デキストラン40kの存在下でのアッセイのために、洗浄されたRBC(200μL、10%ヘマトクリット)をチューブに入れ、上清を部分的に除去し、デキストラン40kの存在下および非存在下で1xPBS pH7.4で置き換えた(最終濃度300mg/mL)。さらに、いくつかのアッセイを1xPBS pH7.4+25%血漿または100%血漿中で実施した。RBCを注意深く混合し、30秒間オービタルシェーカ上に置いた。次に、希釈した酵素溶液を加え、200μLの最終容量にした。チューブを非常に穏やかにボルテックスし、設定温度で所定の時間、オービタルシェーカ上に置いた。
【0109】
MTSカード
【0110】
反応後、RBCを過剰の1xPBS pH7.4で3回洗浄し、Micro Typing System(商標)(MTS)カード[MTS(商標)、フロリダ、アメリカ)]を使用して分析した。希釈剤中に懸濁されたRBC(12μl、5%ヘマトクリット)[MTS、フロリダ、アメリカ]を、血液とミニゲルの内容物との間に空間を残して、ミニゲルのカラムに注意深く添加した。MTSカードを、推奨されるように改変された試料ホルダーを有するBeckman Coulter Allegra X-22R(商標)遠心機を用いて、室温で156xgで6分間遠心した。RBC表面からの抗原除去の程度は、製造業者の指示に従って、回転後のミニゲル中のRBCの位置から評価した。表面抗原濃度の高いRBCはゲルカラムに存在するモノクローナル抗体との相互作用で凝集し、浸透できなかった(MTS(商標)スコア4)。表面抗原のないRBCは凝集せず、ミニゲルの底に移動した(MTSスコア0)。表面抗原の部分的除去を受けたRBCは、これらの間の位置に移動し、製造業者の指示に従って0(存在しない)と4(存在する)との間のスコアが割り当てられた。
【0111】
H抗原の凝集アッセイ
【0112】
酵素処理後のA抗原のH抗原への変換を分析するために、洗浄したA-ECO-RBCsを2μg/mLの抗H抗体(抗血液型Hab抗原抗体[97-I]:cat no.ab24213(Abcam(商標)))と等量混合し、30分の時間枠内での凝集の出現をモニタした。抗H抗体で凝集したRBCは、0(1800秒以内に凝集しない)と5(120秒以内に凝集する)の間のスコアを割り当てた。
【0113】
FACS
【0114】
酵素処理したRBCを1xPBS pH7.4で2回洗浄し、1%ヘマトクリットECO-RBCsを1/100APC-抗A抗体(Alexa Fluor(商標)647マウス抗ヒト血液型A:cat no.565384(BD Pharmingen(商標)))および/または抗H抗体(抗血液型Hab抗原抗体[97-I]:cat no.ab24213(Abcam(商標)))で、室温において30分間処理し、次いで1xPBS pH7.4で2回洗浄した。抗H抗体の検出には、二次FITC標識抗体(ヤギF(ab′)2抗マウスIgM mu鎖(FITC):cat no.ab5926(Abcam(商標)))を1/500濃度で使用した。データは、フローサイトメータ(CytoFLEX(商標)(Beckman Coulter(商標)))を用いて1xPBS pH7.4(ヘマトクリット1%)に再構成した後に評価した。
【0115】
酵素吸着と抗原性
【0116】
処理後のRBCから酵素を容易に除去できるかどうかを試験するために、吸着可能性を評価した。パシフィックブルーで標識したFpGalNAcデアセチラーゼ及びFpGalNase(F/P=1)をRBCとともに37°Cで1時間インキュベートし、数回の洗浄後、フローサイトメータ(CytoFLEX(商標)(Beckman Coulter(商標)))で残留蛍光を測定した。
【0117】
RBCを各酵素50μg/mLとインキュベートし、酵素処理したRBCを同種または自家血清と混合し、凝集の可能性を観察することによって、抗原性を試験した。加えて、潜在的な抗-IgG,-C3d曝露を評価するために、処理したRBCを抗-IgG,-C3dMTS(商標)カード[MTS(商標)、フロリダ、アメリカ)]で試験した。インキュベーション時間は37°Cにおいて30分であった。
【0118】
抗原サブタイプの合成
【0119】
AおよびB抗原サブタイプ1/2/4tetra-MUの合成は、Kwan(Kwan et al.2015)に記載された修正プロトコルを用いて行った。
【0120】
二段階H抗原サブタイプ1/2/4tri-MU合成
【0121】
20mgのGalNAc-α-MU/GlcNAc-α-MUのスケールにおいて、10mLの50mM Tris/HCl,200mM NaCl,pH7.4,10mM MnCl、50Uアルカリホスホリラーゼ、1.5当量UDP-Gal,1.2当量GDP-Fuc(LacNAc-MU生成物でスケールされる)中で3つの合成の全てを行った。所望の生成物に応じて、100μg/mLの濃度で種々のグリコシルトランスフェラーゼを添加した。つまり、サブタイプIに対して、CgtBS42およびTe2FT、サブタイプIIに対して、HP0826およびWbgL、サブタイプIVに対してLgtDおよびTe2FTである。反応を37°Cで実施し、進行をTLC(移動相EtAc:MeOH:HOの比が、6:2:1)によって制御し、4-メチルウンベリフェロンを10%HSOを介して化合物から加水分解し、UV(360nm)によって検出した。さらなる生成物の増加が観察されなくなった後、反応をHF Bond Elut C18カラムに適用し、数カラム容量の5%メタノールで洗浄し、生成物を25%メタノールで溶出した。次いで、溶媒を減圧下で除去した。
【0122】
A抗原サブタイプ1/2/4tetra-MU合成
【0123】
最終合成工程は、10mg H抗原サブタイプ1/2/4tri-MUのスケールで、5mL 50mM Tris/HCl、200mM NaCl、pH7.4、10mM MnCl、25Uアルカリホスホリラーゼ、1.5当量UDP-GalNAcおよび100μg/mL BgtA中、37°Cで行われた。さらなる生成物の増加が観察されなかった後、TLCを介して、反応をHF Bond Elut C18カラムに適用し、数カラム容量の5%メタノールで洗浄し、生成物を25%メタノールで溶出した。次いで、溶媒を減圧下で除去した。最終生成物を1.5×46cmHW-40Fサイズ排出カラムでさらに精製し、次いで凍結乾燥した。
【0124】
B抗原サブタイプ1/2/4tetra-MU合成
【0125】
最終合成工程は、10mgH抗原サブタイプ1/2/4tri-MUのスケールで、5mL 50mM Tris/HCl、200mM NaCl、pH7.4、25Uアルカリホスホリラーゼ、1.5当量UDP-Galおよび100μg/mL BoGT6a中、37°Cで実施した。さらなる生成物の増加が観察されなかった後、TLCを介して進行を追跡し、反応をHF Bond Elut C18カラムに適用し、数カラム容量の5%メタノールで洗浄し、生成物を25%メタノールで溶出した。次いで、溶媒を減圧下で除去した。最終生成物を1.5×46cmHW-40Fサイズ排除カラムでさらに精製し、次いで凍結乾燥した。
【0126】
GalN抗原サブタイプ1penta-MU合成
【0127】
10mgのA抗原サブタイプ1penta-MUを1μg/mLのFpGalNAcデアセチラーゼと5mLの100mM NaHPO中で37°Cで30分間インキュベートした後、1mMのEDTAを加えて反応を停止させ、基質の完全な変換をTLCで確認し、反応物をHF Bond Elut C18カラムに適用し、数カラム容量の2%メタノールで洗浄し、生成物を10%メタノールで溶出させた。次いで、溶媒を減圧下で除去した。
【0128】
タンパク質精製
【0129】
すべてのタンパク質およびその切断は、Golden Gate(商標)クローニング(Engler 2008)またはPIPEクローニング(Klock 2008)を介してpET16bまたはpET28aにクローニングされた。プライマー配列は表Bに記載する。
【0130】
拡張された特性評価のためのタンパク質の産生は、BL21(DE3)細胞中で行い、20時間、37°C、220rpmで、200mLのZY5052自動誘導培地(Studier 2005)中で培養され、100μlの一晩置いたLB培養物に接種した。細胞を遠心分離(4000xg、40°C、10分)によって回収し、10mLの溶解緩衝液(50 mM Tris/HCl、150mM NaCl、1%(v/v)グリセロール、40mMイミダゾール、pH7.4、2mM DTT、1xプロテアーゼインヒビターEDTAフリー(Pierce(商標))、2Uベンゾナーゼ(Novagen(商標))、0.3mg/mLリゾチーム、10mM MgCl)に再懸濁し、次いで氷上で音波処理(3分間のパルス時間;5秒パルス、10秒休止、35%振幅)した。遠心分離(14000×g、4°C、30分)による細胞残渣の除去後、上清を回収し、蠕動ポンプを用いてニッケルアフィニティクロマトグラフィカラム(5mL HisTrapHP(商標)カラム(GE(商標)))に負荷した。溶出はAEKTApurifier(商標)システム(GE(商標))上で行い、SDS-PAGEを介して50mM Tris/HCl、400mMイミダゾール、pH7.4、2mM DTTの10~75%勾配でモニタし、タンパク質を含有する画分を同定し、次いでプールした。50mM Tris/HCl、150mM NaCl、pH7.4、2mM DTTへの緩衝液交換および濃縮をAmicon Ultra-15 Centrifugal Filter Units(商標)MWCO 10kDa(Millipore(商標))中で行った。
【0131】
FpGalNAcデアセチラーゼ、Fpガラクトサミニダーゼおよびその切断は精製の第二ラウンドを行う必要があり、Amicon Ultra-15Centrifugal Filter Units MWCO 10kDa(Millipore(商標))を用いて、疎水性相互作用クロマトグラフィカラム(フェニルセファロース高性能カラム10mL(Pharmacia Biotech(商標)))にタンパク質を負荷する前に緩衝液を交換した。カラムの負荷、洗浄および溶出(勾配0~100%)は、以下の緩衝液条件を利用して、AEKTApurifier(GE(商標))を通して処理された:FpGalNAcデアセチラーゼ、結合1xPBS、800mM NHPO、pH7.4および溶出1xPBS、pH7.4およびFpガラクトサミニダーゼ、結合25mM Tris/HCl、1M NaCl、pH7.4、溶出25mM Tris/HCl pH7.4。SDS-PAGEにより、タンパク質を含有する画分を同定し、次いでプールした。50mM Tris/HCl、150mM NaCl、pH7.4への緩衝液交換および濃縮をAmicon Ultra-15Centrifugal Filter Units(商標) MWCO 10kDa(Millipore(商標))中で行った。
【0132】
タンパク質の特性解析
【0133】
最適pH値
【0134】
A抗原サブタイプ1penta-MUおよびGalN抗原サブタイプ1penta-MUに対するFpGalNAcデアセチラーゼおよびFpガラクトサミニダーゼの活性の一般的なpH範囲を、それぞれ異なるpH値に対するTLCプレート上の生成物の出現によって決定した。反応は100μlスケール、37°C、50μM基質および1μg/mL酵素を適切な緩衝系中で行った。pH4~6の緩衝液は、50mMクエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝液、pH6~8の場合は50mMリン酸ナトリウム緩衝液およびpH8~10の場合は50mMグリシン/水酸化ナトリウム緩衝液に基づいた。
【0135】
最適pH値を決定するために、5μg/mLのFpガラクトサミニダーゼを100μlの50mMリン酸ナトリウム緩衝液中でpH範囲(5.8~8.0)および200μMのGalN-α-pNPとともにインキュベートし、pNP放出から生じる(405nmにおける)吸収をSynergy H1(商標)プレートリーダ(BioTek(商標))により37°Cで1時間モニタした。
【0136】
5μg/mLのFpGalNAcデアセチラーゼおよび50μMのA抗原サブタイプIpenta-MUを、10分間、37°C、25mMのリン酸ナトリウム緩衝液中で、種々のpH範囲(5.8~10.0)でプレインキュベートした。反応を、100mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.5、100μM EDTA、5μg/mL Fpガラクトサミニダーゼ、50μg/mL SpHex、50μg/mL AfcAおよび50μg/mL BgaC、最終容量100μlでクエンチした。加水分解によるMU放出から生じる蛍光シグナル(365/435nm)を、Synergy H1(商標)プレートリーダ(BioTek(商標))によって30分間、37°Cでモニタした。
【0137】
タンパク質の安定性
【0138】
FpGalNAcデアセチラーゼ及びFpGalNaseを1xPBS緩衝液pH7.4、4°Cで保存した。2週間後及び12週間後に、A抗原サブタイプ1penta-MUに対する最適pHについて記載したように、FpGalNAcデアセチラーゼとFpGalNaseに対するGalN-α-pNPとの結合酵素反応で酵素活性を試験した。
【0139】
FpGalNAcデアセチラーゼ阻害
【0140】
FpGalNAcデアセチラーゼを、結合アッセイとして、96ウェルプレートフォーマットにおいて、異なる可能性のある阻害剤に対して試験した。100μLスケールで、37°Cにおいて、50μMのA抗原サブタイプ1penta-MUおよび5μg/mLのFpGalNAcデアセチラーゼを用いて、100mMのNaHPO pH7.4において、10μg/mLのFpガラクトサミニダーゼ、50μg/mLのSpHex、50μg/mLのAfcA、50μg/mLのBgaCと反応を行った。阻害剤として、EDTA(1、10、100μM)、Marimastat(1、10、100、1000μM)、DMSO(2%、4%)、プロテアーゼインヒビターカクテルEDTAフリー(Protease Inhibitor Cocktail EDTA-free)(Pierce(商標))(1x、2x、および4x)を試験した。蛍光(365/435nm)を、Synergy H1(商標)プレートリーダ(BioTek(商標))を用いて1時間連続的にモニタした。強い効果を示す添加剤を結合酵素なしで再試験し、生成物形成をTLCで分析した。
【0141】
限定分解
【0142】
Fpガラクトサミニダーゼのより小さく安定なサブドメインがあるかどうかを調べるために、限定的なタンパク質分解を行った。Fpガラクトサミニダーゼをサーモリシン(タンパク質:プロテアーゼ質量比10:1)で種々の温度(20°C、37°C、42°C、50°C、および65°C)で1.5時間処理した。次いで、試料をSDS-PAGEゲル上で泳動し、安定な断片を(最初の118kDaから)約70kDaで泳動して同定し、ほぼ完全な分解が50°Cのインキュベーション温度で達成された。この断片はペプチド同定のためにUBCプロテオミクスコア施設に送られ、アミノ酸690~700間の切断部位を有する全長タンパク質のC末端切断型であると決定された。
【0143】
グリカンアレイスクリーニング
【0144】
グリカンアレイスクリーニングのために、500μgのFpGalNAcDeAc_D 2extを、Fluorotag(商標)FITC結合キット(Sigma(商標))を用いてフルオレセインイソチオシアネート(FITC)でF/P比1で標識した。スクリーニングは、5および50μg/mLのタンパク質濃度に対して6回の反復で600個のグリカンから構成されたCFGのProtein-Glycan Interaction Core Facility(商標)バージョン5.3の印刷されたアレイで実施された。結合モチーフの分析は、エモリー大学 (https://glycopattern.emory.edu/)のウェブツールを用いて行った。
【0145】
(実施例)
実施例1:メタゲノムライブラリの構築およびスクリーニング
【0146】
AB血液型の男性ドナーが提供した糞便試料から抽出したDNAの大きな(35~65 kb)フラグメントを含むメタゲノムライブラリを構築した。このようなライブラリは、細菌当たり複数の遺伝子を含み、これらの遺伝子の少なくともいくつかの発現の確率を高め、複数の遺伝子の小さな「経路」の発現を可能にする。本発明者らのライブラリは、約19,500クローンを51×384ウェルプレートに含み、約80万遺伝子である可能性があり、従って、高価なA抗原基質を用いたそのようなライブラリの初期スクリーニングは実用的ではなかった。むしろ、単純で高感度の蛍光発生基質であるガラクトースとN-アセチル-ガラクトサミンのメチルウンベリフェリルα-グリコシド(Gal-α-MUおよびGalNAc-α-MU)を用いてスクリーニングした。この二つの基質を混合した最初のスクリーニングでは、226ヒットのサブセットが得られた。これらを各々の個々の基質に対して再スクリーニングし、44をGalNAcaseで、166をガラクトシダーゼ活性で同定した。第二ラウンドのスクリーニングは、図1に示されるA抗原およびB抗原四糖グリコシド基質を用いて、基質が存在しないコントロール群と共に、結合酵素アッセイ(Kwan 2015)を用いて、これらのヒットについて実施した:最初のGalまたはGalNAcが切断された場合にのみ、結合酵素が作用し、MUを放出することができる。これらのヒットのうち11個は、A抗原切断活性を含み、そのうちの一つは、B抗原も切断したが、一方で基質の非存在下で、6個は蛍光を生成し、したがって、無関係な蛍光産物を生成する経路をコードする。
【0147】
実施例2:ヒットのシークエンスおよび初期分析
【0148】
11個のプラスミドをIllumina MiSeq(商標)上で配列決定し、CAZy(商標)データベース(http://www.cazy.org/)(Lombard 2014)に存在するORFsをMetapathways(商標)ソフトウェア(Konwar 2015)を用いて同定した。現在利用可能なヒトマイクロバイオーム配列決定のかなりの深さのために、すべてのフォスミドが由来する生物を同定することができた。Bacteroides属の二種のゲノムの重複断片に由来する11種のうちの8種から、それらの配列は5つのクラスターに分類できた。クラスターBのすべてのフォスミドに共通な唯一の遺伝子はGH109酵素(B.vulgatus)である。クラスターAはGH109 (B.stercoris)も含んでいるが、GH109は他のバクテロイデス由来のフォスミド(B.vulgatus)に見られる唯一のCAZy遺伝子である。偏性嫌気性菌フラボニフラクター・プラウティ(Li 2015)由来のフォスミドN08はCAZy内に見られる三つのORF,すなわち見かけの糖鎖結合モジュールCBM32と二つの潜在的グリコシドヒドロラーゼGH36とGH4を含む。最後にコリンゼラ(Collinsella)sp.、おそらくCollinsella tanakaei由来のフォスミドK05はCAZy関連ORFを含まない。ここでは、フォスミドK05のサブライブラリの生成により、A切断活性を有するORFの同定が可能となり、後にGH36(表示しない)として同定された。
【0149】
実施例3:GH109酵素の分析
【0150】
GH109ファミリーは、そのメンバーのうちのいくつかのA抗原切断活性に基づいて見出された。これらの酵素は、通常とは異なるNAD依存性機構を用いるものであるが、この機構は、当該機構を示したGH4 Add Yip Ref(2004)J.Amer.Chem.Soc.126,8354-8355における酵素で最初に発見された(Varrot 2005およびLiu 2007)。ここで同定した3つのGH109遺伝子をシグナルペプチドの除去後にHisタグを付してクローニングし、大腸菌(Escherichia coli)BL21(DE3)において発現させた。これら三つのタンパク質、BsGH109、BvGH109_1およびBvGH109_2(表示しない)を、標準としてのElizabethkingia meningosepticum由来の標準的なGH109(EmGH109)(Liu 2007)と共に精製し、それぞれについて動態パラメータを決定した。3つの新規酵素は、試験した3つのAサブタイプ基質のそれぞれと同様の触媒効率を示し、主にEmGH109標準の動態パラメータを反映した。対照的に、承認されたMTSカードを用いてARBCでそれらのA抗原切断活性が試験されたとき、残念ながらEmGH109のみが有意な活性を示した。試験は、クラウディング剤としてのデキストラン40Kの存在下で行ったが、当該クラウディング剤は細胞表面に酵素を集結させることにより活性を増加させることが示されている(Chapanian 2014)。それが存在しない場合、150ug/mLのEmGH109であっても効果を示さなかったが、300mg/mLのデキストラン40Kの存在下では、15μg/mLの酵素で十分であった(図3および4参照)。以前の研究においては、低イオン強度もまた細胞上のEmGH109の活性を高めることを示している(Liu 2007)。したがって、EmGH109は血液全体においては効果的ではない。
【0151】
実施例4:Collinsella sp.由来のフォスミドK05由来のGH36の分析
【0152】
フォスミドK05中に同定されたGH36タンパク質(K05GH36という名前)はGalNAc-α-MUとA抗原四糖に対して活性を示した。これは、主にα-ガラクトシダーゼとα-N-アセチルガラクトサミニダーゼを含み、共有結合β-グリコシル酵素中間体を含む二重置換機構により加水分解を行う(comfort 2007)GH36ファミリーの一員であることと一致する。系統発生解析により、その配列はGH36サブファミリーのクラスター4内に配置された(Fredslund 2011)。興味深いことに、このクラスターは、A抗原構造を切断することも知られているClostridium perfringens由来の特徴づけられたGH36も近接して含んでいる(Calcutt 2002)。しかし、赤血球からA抗原を除去するK05GH36の能力を試験したところ、その活性は期待外れであり、クラウディング剤と併用した場合でも3しかスコア付けされなかった。
【0153】
実施例5:フラボニフラクター・プラウティ由来のフォスミドN08の分析
【0154】
これらの新規酵素は利点を提供しないので、F.プラウティ由来のN08フォスミドに注目したが、それは、特にその遺伝子産物がA抗原とB抗原の両方を切断するためである。三つのCAZ関連遺伝子を複製し、それらのシグナルペプチド配列を除去し、E.coli BL21(DE3)で発現させ、得られた酵素を140mg/Lまでの収率で精製した。驚くべきことに、AおよびB四糖類基質に対して個々の精製タンパク質を試験したとき、観察された唯一の切断はN08GH36によるB抗原の切断のみであり、それらのいずれによるA抗原の切断もなかった。このため、これらの酵素の対の組み合わせを試験し、N08CBM32とN08GH36の混合物がA抗原四糖類を迅速に切断することを発見したことに驚いた。個々の酵素との反応混合物のTLC分析により、N08CBM32が、より極性を有するが、依然としてUV活性を有する生成物へのA抗原の変換を触媒することが明らかにされ、一方で、その後のN08GH36の添加により、H抗原三糖類と共にガラクトサミンと共移動する糖生成物が放出された。反応混合物のMS分析により、N08CBM32がA抗原デアセチラーゼであることが示され、従って42m/zおよび、より極性を有する生成物の減少であり、一方で、N08GH36はガラクトサミニダーゼであり、このファミリーにおける新しい活性を有することが示された(図2)。これは反応の高速陰イオン交換クロマトグラフィ(HPAE-PAD)分析(図5)によってさらに確認され、両酵素によるA抗原の処理はガラクトサミンを放出するが、個々の酵素によっては放出しないことを示した。同様の結果は胃粘素基質でも得られたが、この酵素はおそらくこの基質に対して進化したと思われる。したがって、この2つの酵素は、以後、FpGalNAcデアセチラーゼ(FpGalNAcDeAc)およびFpガラクトサミニダーゼ(FpGalNase)と呼ばれる。
【0155】
A抗原分解のこの経路は、これまで特徴づけられていなかったが、興味深いことに、50年以上前にいわゆる「後天性」B現象の説明として示唆されていた。この現象では、クロストリジウム・テルチウムに感染したA型患者は、テムズ川に沈められたヒト組織の法医学的サンプルと同様に(Ref Judd and Annesley https://doi.org/10.1016/S0887-7963(96)80087-3,Transfusion medicine reviews(1996)10,111-117)、血液型がB型に明らかに変化した(Gerbal 1975)。これはおそらく、タイピングに用いた抗B抗体が末端のGalとGalNを区別できなかったためであろう。
【0156】
フォスミドの3番目の酵素であるGH4を調べたところ、それはGal-α-pNP、GalN-α-pNPおよびGlcN-α-pNPを加水分解するが、A抗原に基づく基質を切断しないことがわかった。したがって、それはA抗原の変換に直接関与していないようである。しかしながら、これらのグリコサミニダーゼはGH4ファミリー内において新しい活性を示す。
【0157】
実施例6:FpGalNAcデアセチラーゼの特性評価
【0158】
Phyre2(商標)(Kelley 2015)によるこの遺伝子のより詳細な生物情報学的分析により、N末端においてこれまで機能が未知であった約308アミノ酸ドメインおよびC末端近くの約145アミノ酸CBM32、そしてその間にリンカー領域を有することが示された。未加工のデアセチラーゼドメインを含む全ての構築物が実際に触媒活性を示したことから(表2)、切断分析により、この基本構造が確認された。従って、このタンパク質は、新しい糖鎖エステラーゼファミリー、CExxの創始メンバーとして分類される。
【0159】
アセトアミド糖デアセチラーゼはすべて二価金属イオンを必要とする金属酵素であることが証明されている(Blair 2005)。このことと一致して、100μMのEDTAで処理すると、酵素活性はほとんど消失したが、Mn2+、Co2+、Ni2+またはZn2+の添加では増加した。(非金属)アミダーゼの他の阻害剤は効果がなかった。本酵素の最適pHは8付近(図6)で、基質特異性は狭く、異なるAサブタイプとそれより短いバージョンに限定されていた。しかし、これらのサブタイプの中では、それはあまり区別できず、これらのサブタイプのすべての間で、比活性に約2倍の差があるにすぎない(表2)。このようなpH依存性および特異性プロファイルは、Aのすべてのサブタイプが脱アセチル化されているが、それ以外のものはないため、RBC変換に理想的である。
【0160】
タンパク質のCBM部分の特異性は、Consortium for Functional Glycomics(CFG)のグリカンアレイを用いて検討した。好ましい標的は、CBM32ファミリーの創設メンバー、つまりクロストリジウム・パーフリンジェンス(Clostridium perfringens)由来のN-アセチルグルコサミニダーゼ(Ficko-Blean 2006)についても見られるように、反復N-アセチルラクトサミン(LacNAc)構造を有するグリカンであった。しかし、CBMとは異なり、我々の組成物は血液抗原構造に高親和性結合を示さない。反復LacNAc構造は、いくつかのO-グリカンおよび糖脂質と同様に、複合体およびハイブリッドN‐グリカンの一般的成分として細胞表面の共通成分である(Cohen 2009)。われわれの場合、これらはおそらくデアセチラーゼドメインが結合するためのアンカーポイントとして働いている。これにより、その触媒ドメインは、それ自身の基質と競合することなく、A抗原に近接するようになる。このモデルを支持するように、ドメインを除去すると、可溶性基質の切断速度に影響することなくRBCの活性が低下した(表2)。
【0161】
実施例7:FpGalNAcデアセチラーゼの結晶解析
【0162】
この新規酵素活性に対する構造的洞察を提供するために、切断されたタンパク質を結晶化試験に供し、FpGalNAcDeAc_D1extが最良の分解能に回折する結晶を生成することを見出した。この構造の溶液により、D100とH252により配位結合した二価金属イオンを含む活性部位を有する5回のβプロペラ構造を採用する触媒ドメインが明らかになった。反応生成物の類似体としてのB抗原三糖類と酵素の共結晶化により、その結合様式が明らかになった。活性部位ポケットの基部で、A抗原とB抗原の区別基である非還元末端ガラクトシル部分は、H97、E64および2つの金属配位水と水素結合相互作用をする。残りの配位子は表面露出し、フコシル基とS61及びD121側鎖間の極性相互作用が同定される。還元末端ガラクトシル部分のC1-OH基は溶媒にさらされているので、基質への伸長(すなわちGlcNAcにおいて)は酵素によって容易に調節される。A-三糖類のN-アセチル基をこの構造上にモデル化することにより、基質の脱アセチル化に関与する可能性のある近傍アミノ酸の合理的な変異を作ることができた。残基E64は両変異体が不活性であることから活性に重要であることが判明し、おそらく求核性水分子の活性化において直接的役割を示すことが示唆される(表1)。二価金属D100、Y315およびH252を配位する残基も重要であることが判明し、約5000倍の速度低下をもたらすいずれの変異も、二価金属イオンの結合におけるそれらの見かけの役割と一致している。他のアセトアミド糖デアセチラーゼから類推して、FpGalNAcデアセチラーゼがカルボニルを分極し、カルボニルへの求核攻撃のための水分子を活性化して四面体中間体を形成する機構により加水分解を行うことを我々は提案する。この中間体の分解はHis100による糖窒素原子へのプロトン供与によって促進される。
【0163】
表1|A抗原Type2tetra-MUの切断に対するFpGalNAcDeAc_D1minのその変異体の比活性
【0164】
実施例8:FpGalNAcDeAcおよびFpGalNaseの特性評価
【0165】
配列の系統発生的解析において、FpGalNaseはGH36ファミリーの新しいサブグループ(5)に配置された(Fredslund 2011)。390のアミノ酸触媒ドメインは、この大きな(1079のアミノ酸)タンパク質の中心に位置し、C末端に潜在的な糖鎖結合ドメインを有する。このC末端ドメインの除去は、可溶性基質による酵素の動態パラメータに影響を及ぼさなかったが(表2)、脱アセチル化ARBCの切断効率を低下させた。この酵素はガラクトサミン含有糖に特異的であり、試験されたどのような状況でもGalNAc残基を切断しない。しかしながら、それは単純なアリールグリコシドGalN-α-pNPから高次のものにわたる脱N-アセチル化ガラクトサミニドの切断に対してかなり広い特異性を有する。実際、(表2)試験した三つのAサブタイプのkcat/K値は、すべて互いに類似しており、またデアセチラーゼの値と類似していた。B抗原の切断に対するkcat/Kの値は、対応するGalN抗原に対する値よりも2000倍以上低かったが、それにもかかわらず、元のスクリーン上でポジティブヒットを生じさせるには十分であった。脱アセチル化αガラクトース構成基質に対するこの特異性は、その最適pHが約6.5~7.0であることと相まって、デアセチラーゼとともに血液型変換に用いるのに適している(図6)。
【0166】
表2|異なる抗原基質に対するFpGalNAcDeAcおよびFpGalNase構築物の動態パラメータ
【0167】
実施例9:RBCからのA抗原の切断
【0168】
、B及びO型RBCをFpGalNAcDeAc及びFpGalNaseそれぞれと及び混合物としてインキュベートし、放出された糖をHPAE-PADイオンクロマトグラムで分析した。個々に使用した酵素はいずれも糖生成物を放出しなかった。しかし、両者の混合物を用いると、ガラクトサミンはタイプARBCからは明らかに放出されたが、BまたはOからは放出されず、A抗原に対してのみ高い特異性を示した。他の状況ではGalNAcがRBC表面から放出されないことを示すため、これは非常に重要である。FpGalNaseの切断型も有効であったが、活性はやや低かった。
【0169】
次に、業界標準のMTS(商標)カードを使用して、RBCから抗原を除去する試験を行った。これらの抗体結合カラムにRBCを負荷し、遠心機で遠心する。抗原を含まないRBCはカラムの底部に移動して0としてスコア化されるが、対応する抗原を含む未処理のRBCは上部に付着して4としてスコア化され、その中間スコアで抗原除去の程度がランク付けされる。FpGalNase単独処理では、(表3)の濃度で、AまたはB抗原性を除去しなかったが、これは、GalNAc基質に対する不活性およびGalに対する低活性と一致する。FpGalNAcDeAcとのインキュベーションは、アセトアミドのアミンへの変換による抗原性を除去し、使用される抗A抗体の結合を弱める。完全な抗原脱アセチル化に必要な最小量の酵素を、 FpGalNAcDeAc単独およびFpGalNaseとの併用で、クラウディング剤としてデキストラン300mg/mlの有無の両方で評価した。3μg/mlまでのFpGalNaseの量はデキストランなしで十分であったが、300mg/mlのデキストランを含有することで、必要な負荷は0.5μg/mlまで減少した(表3)。従来の最良の酵素EmGH109は、低塩緩衝液を使用しない限り、デキストランの非存在下では効果がなかったが、デキストランの存在下では最小有効濃度は15μg/mlであり、これは30倍高い負荷であった。CBMを欠くFpGalNAcDeAcのバージョンは、はるかに効果が低かった。
【0170】
表3|A、BおよびABRBCをEmGH109、FpGalNAcDeAcおよびFpGalNaseで処理した場合のMTSカードの結果
【0171】
MTS(商標)カードテストはA抗原の完全な変換を評価しないため、またGalN抗原を検出するための抗体が利用できなかったため、処理したRBC上で新たに形成されたH抗原の検出に焦点を当てた。FpGalNaseはわずか5μg/mlの濃度で機能的であり、図3に見られるFACS分析によって確認されるように、A抗原の損失と同時にH抗原レベルの増加をもたらした。抗H抗体の存在下での凝集時間を測定することにより、数名のARBCドナーに対する両酵素の機能性、また全血反応条件において、他の血液変換酵素では達成できなかった能力を実証した。このように、この酵素対は、従来の最良の酵素に必要とされるよりもはるかに低い酵素負荷量で、ARBCをO型「全般的ドナー」RBCに変換する。しかしながら、これらのRBCを患者に輸血する前に、遠心分離後に細胞の洗浄によることが最もあり得るが、変換に使用される微量の酵素を有害な免疫反応を回避するために全て除去することが推奨される。これが達成され得ることを確認するために、FpGalNAcDeAc及びFpGalNaseの蛍光標識試料でARBCを処理し、次いで、FACS分析を用いて、実際に単純な洗浄が有効であることを確認した(図3)。
【0172】
産生されたA-ECO RBCのさらなる特性評価は、輸血医学において使用するためのそれらの完全な実行可能性を評価するために有用であるかもしれないが、献血を収集する間を可能性として、血漿に直接酵素を含める可能性は、プロセスを離れて、血液採取保存の既存の自動化ルーチンへの容易かつコスト効率的な実装を可能にするかもしれない。特に、表4に示すように、酵素の安定性を試験した。
表4:ガラクトサミニダーゼおよびGalNAcデアセチラーゼの保存安定性
【0173】
実施例10:クロストリジウム・テルチウム由来のGalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ融合体
【0174】
類似酵素の探索において、CBM(GH36ドメイン-CBM-脱アセチル化ドメイン) で連結したガラクトサミニダーゼとGalNAcデアセチラーゼの新規なクロストリジウム・テルチウム自然融合体を同定した。最初の試験では、この酵素が赤血球のA抗原を切断することが示されたが(最初に脱アセチル化、次にガラクトサミン切断という同じ機構)、それほど効率的ではなかった(つまり、EmGH109と同様)。クロストリジウム・テルチウム脱アセチル化ドメインは、F.プラウティGalNAcデアセチラーゼほど効率的ではないが、F.プラウティGalNAcデアセチラーゼで補助すると、クロストリジウム・テルチウムガラクトサミニダーゼドメインは、赤血球上でF.プラウティガラクトサミニダーゼと同様の活性を示す。
【0175】
実施例11:代替GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ酵素
【0176】
データは、クロストリジウム・テルチウム、ガラクトサミニダーゼ(Ct5757_GalNAse)およびRp1021が、GalN抗原のH抗原への変換(第2の反応段階)に対して同等の酵素活性を有することを示す。
【0177】
また、代替GalNAcデアセチラーゼおよびガラクトサミニダーゼ酵素のデータも収集し、代替酵素をフラボニフラクター・プラウティのGalNAcデアセチラーゼおよびフラボニフラクター・プラウティのガラクトサミニダーゼと比較した。表5に示されるように、処理されたA RBC上の抗A抗体についてのMTSスコアは、ガラクトサミニダーゼとGalNAcデアセチラーゼとのクロストリジウム・テルチウム自然融合体について示され、これは、A抗原を効果的に切断するためにデキストランの存在を必要とし、また、フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ(FpGalNase)と組み合わせると、良好な活性(Ct5757_DeAcase)を示す。また、表6において、データは、ロビンソニエラ・ペオリエンシス(Rp)Rp3672およびRp3671が、RBC上のA抗原を脱アセチル化することができるが、FpGalNAcDeAcaseよりも効率が低く、活性がクラウディング剤(すなわち、デキストラン40k)の存在下でのみ達成されたことを示す。
【0178】
表5:処理されたA RBC上の抗A抗体のMTSスコア
【0179】
表6:ロビンソニエラ・ペオリエンシス(Rp)3671および3672のMTSスコア
【0180】
図7は、(A)A+RBCコントロール、(B)フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ(FpGalNAcDeAc)+フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ(FpGalNase)(10μg/mL)、(C)FpGalNAcDeAc+クロストリジウム・テルチウム(Ct)Ct5757_GalNase(10μg/mL)、および(D)FpGalNAcDeAc+ロビンソニエラ・ペオリエンシス(Rp)ガラクトサミニダーゼ(Rp1021)GalNase(10μg/mL)について、FACS選別によって分析されたA抗原のA RBCs上のH抗原への変換を示す。データは、クロストリジウム・テルチウム(Ct)Ct5757_GalNaseおよびロビンソニエラ・ペオリエンシス(Rp)ガラクトサミニダーゼ(Rp1021)GalNaseは、GalN抗原のH抗原への変換に対して(第2の反応段階)フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼと同程度の酵素活性を示す。
【0181】
本明細書では、本発明の様々な実施形態が開示されているが、本発明の範囲内で、当業者の一般的な知識に従って、多くの適応および修正を行うことができ、そのような修正は、実質的に同じ方法で同じ結果を達成するために、本発明の任意の態様に対する既知の等価物の置換を含む。数値範囲は、当該範囲を規定する数値を包括する。本明細書では、「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)が、これに限定されない」という語句と実質的に等価な、非限定的用語として使用し、「含む(comprises)」 という語は対応する意味を有する。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈において明確に断らない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「物(a thing)」への言及は、複数のそのようなものを含む。本明細書における参考文献の引用は、そのような参考文献が本発明の実施形態の先行技術であることを認めるものではない。本発明は、実施例および図面を参照して、実質的に前述したように、すべての実施形態および変形形態を含む。
【0182】
(配列)
フラボニフラクター・プラウティDNA配列を天然に存在するDNA配列(GalNAcデアセチラーゼ2311/2319nt/ ガラクトサミニダーゼ3228/3237nt)から改変した。特に、タンパク質精製に使用される配列の長さに差があり、それによってシグナルペプチドが除去され、N末端Hisタグがベクター骨格を介して付加された。
【0183】
インフォーマル配列リスト
【0184】
配列番号2
【0185】
説明:フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ(タンパク質配列)
MRNRRKAVSLLTGLLVTAQLFPTAALAADSSESALNKAPGYQDFPAYYSDSAHADDQVTHPDVVVLEEPWNGYRYWAVYTPNVMRISIYENPSIVASSDGVHWVEPEGLSNPIEPQPPSTRYHNCDADMVYNAEYDAMMAYWNWADDQGGGVGAEVRLRISYDGVHWGVPVTYDEMTRVWSKPTSDAERQVADGEDDFITAIASPDRYDMLSPTIVYDDFRDVFILWANNTGDVGYQNGQANFVEMRYSDDGITWGEPVRVNGFLGLDENGQQLAPWHQDVQYVPDLKEFVCISQCFAGRNPDGSVLHLTTSKDGVNWEQVGTKPLLSPGPDGSWDDFQIYRSSFYYEPGSSAGDGTMRVWYSALQKDTNNKMVADSSGNLTIQAKSEDDRIWRIGYAENSFVEMMRVLLDDPGYTTPALVSGNSLMLSAETTSLPTGDVMKLETSFAPVDTSDQVVKYTSSDPDVATVDEFGTITGVSVGSARIMAETREGLSDDLEIAVVENPYTLIPQSNMTATATSVYGGTTEGPASNVLDGNVRTIWHTNYAPKDELPQSITVSFDQPYTVGRFVYTPRQNGTNGIISEYELYAIHQDGSKDLVASGSDWALDAKDKTVSFAPVEAVGLELKAIAGAGGFGTAAELNVYAYGPIEPAPVYVPVDDRDASLVFTGAWNSDSNGSFYEGTARYTNEIGASVEFTFVGTAIRWYGQNDVNFGAAEVYVDGVLAGEVNVYGPAAAQQLLFEADGLAYGKHTIRIVCVSPVVDFDYFSYVGE
【0186】
配列番号4
【0187】
説明:フラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ(除去シグナルペプチドタンパク質配列)
ADSSESALNKAPGYQDFPAYYSDSAHADDQVTHPDVVVLEEPWNGYRYWAVYTPNVMRISIYENPSIVASSDGVHWVEPEGLSNPIEPQPPSTRYHNCDADMVYNAEYDAMMAYWNWADDQGGGVGAEVRLRISYDGVHWGVPVTYDEMTRVWSKPTSDAERQVADGEDDFITAIASPDRYDMLSPTIVYDDFRDVFILWANNTGDVGYQNGQANFVEMRYSDDGITWGEPVRVNGFLGLDENGQQLAPWHQDVQYVPDLKEFVCISQCFAGRNPDGSVLHLTTSKDGVNWEQVGTKPLLSPGPDGSWDDFQIYRSSFYYEPGSSAGDGTMRVWYSALQKDTNNKMVADSSGNLTIQAKSEDDRIWRIGYAENSFVEMMRVLLDDPGYTTPALVSGNSLMLSAETTSLPTGDVMKLETSFAPVDTSDQVVKYTSSDPDVATVDEFGTITGVSVGSARIMAETREGLSDDLEIAVVENPYTLIPQSNMTATATSVYGGTTEGPASNVLDGNVRTIWHTNYAPKDELPQSITVSFDQPYTVGRFVYTPRQNGTNGIISEYELYAIHQDGSKDLVASGSDWALDAKDKTVSFAPVEAVGLELKAIAGAGGFGTAAELNVYAYGPIEPAPVYVPVDDRDASLVFTGAWNSDSNGSFYEGTARYTNEIGASVEFTFVGTAIRWYGQNDVNFGAAEVYVDGVLAGEVNVYGPAAAQQLLFEADGLAYGKHTIRIVCVSPVVDFDYFSYVGE
【0188】
配列番号5
【0189】
説明:Hisタグを有するフラボニフラクター・プラウティGalNAcデアセチラーゼ (pET16a-タンパク質配列)
MGHHHHHHHHHHSSGADSSESALNKAPGYQDFPAYYSDSAHADDQVTHPDVVVLEEPWNGYRYWAVYTPNVMRISIYENPSIVASSDGVHWVEPEGLSNPIEPQPPSTRYHNCDADMVYNAEYDAMMAYWNWADDQGGGVGAEVRLRISYDGVHWGVPVTYDEMTRVWSKPTSDAERQVADGEDDFITAIASPDRYDMLSPTIVYDDFRDVFILWANNTGDVGYQNGQANFVEMRYSDDGITWGEPVRVNGFLGLDENGQQLAPWHQDVQYVPDLKEFVCISQCFAGRNPDGSVLHLTTSKDGVNWEQVGTKPLLSPGPDGSWDDFQIYRSSFYYEPGSSAGDGTMRVWYSALQKDTNNKMVADSSGNLTIQAKSEDDRIWRIGYAENSFVEMMRVLLDDPGYTTPALVSGNSLMLSAETTSLPTGDVMKLETSFAPVDTSDQVVKYTSSDPDVATVDEFGTITGVSVGSARIMAETREGLSDDLEIAVVENPYTLIPQSNMTATATSVYGGTTEGPASNVLDGNVRTIWHTNYAPKDELPQSITVSFDQPYTVGRFVYTPRQNGTNGIISEYELYAIHQDGSKDLVASGSDWALDAKDKTVSFAPVEAVGLELKAIAGAGGFGTAAELNVYAYGPIEPAPVYVPVDDRDASLVFTGAWNSDSNGSFYEGTARYTNEIGASVEFTFVGTAIRWYGQNDVNFGAAEVYVDGVLAGEVNVYGPAAAQQLLFEADGLAYGKHTIRIVCVSPVVDFDYFSYVGE
【0190】
配列番号7
【0191】
説明:フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ
MRGKKFISLTLSTMLCLQLLPTASFAAAPATDTGNAGLIAEGDYAIAGNGVRVTYDADGQTITLYRTEGSGLIQMSKPSPLGGPVIGGQEVQDFSHISCDVEQSTSGVMGSGQRMTITSQSMSTGLIRTYVLETSDIEEGVVYTATSYEAGASDVEVSWFIGSVYELYGAEDRIWSYNGGGEGPMHYYDTLQKIDLTDSGKFSRENKQDDTAASIPVSDIYIADGGITVGDASATRREVHTPVQETSDSAQVSIGWPGKVIAAGSVIEIGESFAVVHPGDYYNGLRGYKNAMDHLGVIMPAPGDIPDSSYDLRWESWGWGFNWTIDLIIGKLDELQAAGVKQITLDDGWYTNAGDWALNPEKFPNGASDALRLTDAIHEHGMTALLWWRPCDGGIDSILYQQHPEYFVMDADGRPARLPTPGGGTNPSLGYALCPMADGAIASQVDFVNRAMNDWGFDGFKGDYVWSMPECYNPAHNHASPEESTEKQSEIYRVSYEAMVANDPNVFNLLCNCGTPQDYYSLPYMTQIATADPTSVDQTRRRVKAYKALMGDYFPVTADHNNIWYPSAVGTGSVLIEKRDLSGTAKEEYEKWLGIADTVQLQKGRFIGDLYSYGFDPYETYVVEKDGVMYYAFYKDGSKYSPTGYPDIELKGLDPNKMYRIVDYVNDRVVATNLMGDNAVFNTRFSDYLLVKAVEISEPDPEPVDPDYGFTSVDDRDEALIYTGTWHDDNNASFSEGTARYTNSTDASVVFSFTGTSIRWYGQRDTNFGTAEVYLDDELKTTVDANGAAEAGVCLFEALDLPAAEHTIKIVCKSGVIDIDRFAYEAATLEPIYEKVDALSDRITYVGNWEEYHNSEFYMGNAMRTDEAGAYAELTFRGTAVRLYAEMSFNFGTADVYLDGELVENIILYGQEATGQLMFERTGLEEGEHTIRLVQNAWNINLDYISYLPEQDQPTPPETTVTVDAMDAQLVYTGVWNDDYHDVFQEGTARYASSAGASVEFEFTGSEIRWYGQNDSNFGVASVYIDNEFVQQVNVNGAAAVGKLLFQKADLPAGSHTIRIVCDTPVIDLDYLTYTTNA
【0192】
配列番号9
【0193】
説明:フラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ(除去シグナルペプチドタンパク質配列)
AAPATDTGNAGLIAEGDYAIAGNGVRVTYDADGQTITLYRTEGSGLIQMSKPSPLGGPVIGGQEVQDFSHISCDVEQSTSGVMGSGQRMTITSQSMSTGLIRTYVLETSDIEEGVVYTATSYEAGASDVEVSWFIGSVYELYGAEDRIWSYNGGGEGPMHYYDTLQKIDLTDSGKFSRENKQDDTAASIPVSDIYIADGGITVGDASATRREVHTPVQETSDSAQVSIGWPGKVIAAGSVIEIGESFAVVHPGDYYNGLRGYKNAMDHLGVIMPAPGDIPDSSYDLRWESWGWGFNWTIDLIIGKLDELQAAGVKQITLDDGWYTNAGDWALNPEKFPNGASDALRLTDAIHEHGMTALLWWRPCDGGIDSILYQQHPEYFVMDADGRPARLPTPGGGTNPSLGYALCPMADGAIASQVDFVNRAMNDWGFDGFKGDYVWSMPECYNPAHNHASPEESTEKQSEIYRVSYEAMVANDPNVFNLLCNCGTPQDYYSLPYMTQIATADPTSVDQTRRRVKAYKALMGDYFPVTADHNNIWYPSAVGTGSVLIEKRDLSGTAKEEYEKWLGIADTVQLQKGRFIGDLYSYGFDPYETYVVEKDGVMYYAFYKDGSKYSPTGYPDIELKGLDPNKMYRIVDYVNDRVVATNLMGDNAVFNTRFSDYLLVKAVEISEPDPEPVDPDYGFTSVDDRDEALIYTGTWHDDNNASFSEGTARYTNSTDASVVFSFTGTSIRWYGQRDTNFGTAEVYLDDELKTTVDANGAAEAGVCLFEALDLPAAEHTIKIVCKSGVIDIDRFAYEAATLEPIYEKVDALSDRITYVGNWEEYHNSEFYMGNAMRTDEAGAYAELTFRGTAVRLYAEMSFNFGTADVYLDGELVENIILYGQEATGQLMFERTGLEEGEHTIRLVQNAWNINLDYISYLPEQDQPTPPETTVTVDAMDAQLVYTGVWNDDYHDVFQEGTARYASSAGASVEFEFTGSEIRWYGQNDSNFGVASVYIDNEFVQQVNVNGAAAVGKLLFQKADLPAGSHTIRIVCDTPVIDLDYLTYTTNA
【0194】
配列番号10
【0195】
説明:Hisタグを有するフラボニフラクター・プラウティガラクトサミニダーゼ(pET16a-タンパク質配列)
MGHHHHHHHHHHSSGAAPATDTGNAGLIAEGDYAIAGNGVRVTYDADGQTITLYRTEGSGLIQMSKPSPLGGPVIGGQEVQDFSHISCDVEQSTSGVMGSGQRMTITSQSMSTGLIRTYVLETSDIEEGVVYTATSYEAGASDVEVSWFIGSVYELYGAEDRIWSYNGGGEGPMHYYDTLQKIDLTDSGKFSRENKQDDTAASIPVSDIYIADGGITVGDASATRREVHTPVQETSDSAQVSIGWPGKVIAAGSVIEIGESFAVVHPGDYYNGLRGYKNAMDHLGVIMPAPGDIPDSSYDLRWESWGWGFNWTIDLIIGKLDELQAAGVKQITLDDGWYTNAGDWALNPEKFPNGASDALRLTDAIHEHGMTALLWWRPCDGGIDSILYQQHPEYFVMDADGRPARLPTPGGGTNPSLGYALCPMADGAIASQVDFVNRAMNDWGFDGFKGDYVWSMPECYNPAHNHASPEESTEKQSEIYRVSYEAMVANDPNVFNLLCNCGTPQDYYSLPYMTQIATADPTSVDQTRRRVKAYKALMGDYFPVTADHNNIWYPSAVGTGSVLIEKRDLSGTAKEEYEKWLGIADTVQLQKGRFIGDLYSYGFDPYETYVVEKDGVMYYAFYKDGSKYSPTGYPDIELKGLDPNKMYRIVDYVNDRVVATNLMGDNAVFNTRFSDYLLVKAVEISEPDPEPVDPDYGFTSVDDRDEALIYTGTWHDDNNASFSEGTARYTNSTDASVVFSFTGTSIRWYGQRDTNFGTAEVYLDDELKTTVDANGAAEAGVCLFEALDLPAAEHTIKIVCKSGVIDIDRFAYEAATLEPIYEKVDALSDRITYVGNWEEYHNSEFYMGNAMRTDEAGAYAELTFRGTAVRLYAEMSFNFGTADVYLDGELVENIILYGQEATGQLMFERTGLEEGEHTIRLVQNAWNINLDYISYLPEQDQPTPPETTVTVDAMDAQLVYTGVWNDDYHDVFQEGTARYASSAGASVEFEFTGSEIRWYGQNDSNFGVASVYIDNEFVQQVNVNGAAAVGKLLFQKADLPAGSHTIRIVCDTPVIDLDYLTYTTNA
【0196】
配列番号12
【0197】
説明:クロストリジウム・テルチウム単離タンパク質配列099345757.1-Ct5757(CBM(元のタンパク質配列)で連結したガラクトサミニダーゼとGalNAcデアセチラーゼとの融合物)
MKKRILATFITAMCGLGFFSNWTSSNAYNLIDNISVEKLDTDISQANENVFLNGNGIALEVDNRGATCIYLVDENGVKTKATTSLDTADFSGYPIIGGQKIRDFVIISKNLEENINSILGVGNRLTIISKSSSTNLIRKIVFETSNSNPGAIYSTVSYKAESNDLLVDSFHENEYTMSLGQGPFLAYQGCADQQGANTIVNVTNGYNHNSGQNNYSVGVPFSYVYNSVGGIGIGDASTSRREFKLPIIGKDNTVSLGMEWNGQTLKKGAETAIGTSVITTTNGDYYSGLKSYAEVMKDKGISAPASIPDIAYDSRWESWGFEFDFTIEKIVNKLDELKAMGIKQITLDDGWYTYAGDWKLSPQKFPNGNADMKYLTDEIHKRGMTAILWWRPVDGGINSKLVSEHPEWFIKNSQGNMVRLPGPGGGNGGTAGYALCPNSEGSIQHHKDFVTVALEEWGFDGFKEDYVWGIPKCYDSSHKHSSLSDTLENQYKFYEAIYEQSIAINPDTFIELCNCGTPQDFYSTPYVNHAPTADPISRVQTRTRVKAFKAIFGDDFPVTTDHNSVWLPSALGTGSVMITKHTTLSSSDREQYNKYFGLARDLELAKGEFIGNLYKYGIDPLESYVIRKGEDIYYSFYKDNSSYSGNIEIKGLDSNATYRIEDYVNNRVIARGVKGPTATINTSFTDNLLVRAIPDDTPAEVTTFDVGNNTILSSTDSGNSKYLNAVSTTLEKTATIDSLSIYIGNNSENGKLQIAIYDDNNGKPGTKKAYVEEFVPTKNSWNTKKVVNSVTLPSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEKPLQNAETYLNIPTYDGLNQSTHPDVKYFKNGWNGYKYWMIMTPNRTGSSVAENPSILASDDGINWEVPAGVTNPIAPMPQVGHNCDVDMIYNEATDELWVYWVESDDITKGWVKLIKSKDGVNWSSQQVVVDDNRAKYSTLSPSIIFKDNKYYMWSVNTGNSGWNNQSNKVELRESSDGVNWSNPTVVNTLAQDGSQIWHVNVEYIPSKNEYWAIYPAYKNGTGSDKTELYYAKSSDGVNWTTYKNPILSKGTSGKWDDMEIYRSCFVYDEDTNMIKVWYGAVSQNPQIWKIGFTENDYDKFIEGLTQ
【0198】
配列番号14
【0199】
説明:シグナルペプチドを除いたクロストリジウム・テルチウム5757(Ct5757)単離タンパク質配列(識別番号099345757.1-Ct5757)
YNLIDNISVEKLDTDISQANENVFLNGNGIALEVDNRGATCIYLVDENGVKTKATTSLDTADFSGYPIIGGQKIRDFVIISKNLEENINSILGVGNRLTIISKSSSTNLIRKIVFETSNSNPGAIYSTVSYKAESNDLLVDSFHENEYTMSLGQGPFLAYQGCADQQGANTIVNVTNGYNHNSGQNNYSVGVPFSYVYNSVGGIGIGDASTSRREFKLPIIGKDNTVSLGMEWNGQTLKKGAETAIGTSVITTTNGDYYSGLKSYAEVMKDKGISAPASIPDIAYDSRWESWGFEFDFTIEKIVNKLDELKAMGIKQITLDDGWYTYAGDWKLSPQKFPNGNADMKYLTDEIHKRGMTAILWWRPVDGGINSKLVSEHPEWFIKNSQGNMVRLPGPGGGNGGTAGYALCPNSEGSIQHHKDFVTVALEEWGFDGFKEDYVWGIPKCYDSSHKHSSLSDTLENQYKFYEAIYEQSIAINPDTFIELCNCGTPQDFYSTPYVNHAPTADPISRVQTRTRVKAFKAIFGDDFPVTTDHNSVWLPSALGTGSVMITKHTTLSSSDREQYNKYFGLARDLELAKGEFIGNLYKYGIDPLESYVIRKGEDIYYSFYKDNSSYSGNIEIKGLDSNATYRIEDYVNNRVIARGVKGPTATINTSFTDNLLVRAIPDDTPAEVTTFDVGNNTILSSTDSGNSKYLNAVSTTLEKTATIDSLSIYIGNNSENGKLQIAIYDDNNGKPGTKKAYVEEFVPTKNSWNTKKVVNSVTLPSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEKPLQNAETYLNIPTYDGLNQSTHPDVKYFKNGWNGYKYWMIMTPNRTGSSVAENPSILASDDGINWEVPAGVTNPIAPMPQVGHNCDVDMIYNEATDELWVYWVESDDITKGWVKLIKSKDGVNWSSQQVVVDDNRAKYSTLSPSIIFKDNKYYMWSVNTGNSGWNNQSNKVELRESSDGVNWSNPTVVNTLAQDGSQIWHVNVEYIPSKNEYWAIYPAYKNGTGSDKTELYYAKSSDGVNWTTYKNPILSKGTSGKWDDMEIYRSCFVYDEDTNMIKVWYGAVSQNPQIWKIGFTENDYDKFIEGLTQ
【0200】
配列番号15
【0201】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するクロストリジウム・テルチウム5757(Ct5757)融合タンパク質配列発現構築物(pET28aベクターにおける)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHYNLIDNISVEKLDTDISQANENVFLNGNGIALEVDNRGATCIYLVDENGVKTKATTSLDTADFSGYPIIGGQKIRDFVIISKNLEENINSILGVGNRLTIISKSSSTNLIRKIVFETSNSNPGAIYSTVSYKAESNDLLVDSFHENEYTMSLGQGPFLAYQGCADQQGANTIVNVTNGYNHNSGQNNYSVGVPFSYVYNSVGGIGIGDASTSRREFKLPIIGKDNTVSLGMEWNGQTLKKGAETAIGTSVITTTNGDYYSGLKSYAEVMKDKGISAPASIPDIAYDSRWESWGFEFDFTIEKIVNKLDELKAMGIKQITLDDGWYTYAGDWKLSPQKFPNGNADMKYLTDEIHKRGMTAILWWRPVDGGINSKLVSEHPEWFIKNSQGNMVRLPGPGGGNGGTAGYALCPNSEGSIQHHKDFVTVALEEWGFDGFKEDYVWGIPKCYDSSHKHSSLSDTLENQYKFYEAIYEQSIAINPDTFIELCNCGTPQDFYSTPYVNHAPTADPISRVQTRTRVKAFKAIFGDDFPVTTDHNSVWLPSALGTGSVMITKHTTLSSSDREQYNKYFGLARDLELAKGEFIGNLYKYGIDPLESYVIRKGEDIYYSFYKDNSSYSGNIEIKGLDSNATYRIEDYVNNRVIARGVKGPTATINTSFTDNLLVRAIPDDTPAEVTTFDVGNNTILSSTDSGNSKYLNAVSTTLEKTATIDSLSIYIGNNSENGKLQIAIYDDNNGKPGTKKAYVEEFVPTKNSWNTKKVVNSVTLPSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEKPLQNAETYLNIPTYDGLNQSTHPDVKYFKNGWNGYKYWMIMTPNRTGSSVAENPSILASDDGINWEVPAGVTNPIAPMPQVGHNCDVDMIYNEATDELWVYWVESDDITKGWVKLIKSKDGVNWSSQQVVVDDNRAKYSTLSPSIIFKDNKYYMWSVNTGNSGWNNQSNKVELRESSDGVNWSNPTVVNTLAQDGSQIWHVNVEYIPSKNEYWAIYPAYKNGTGSDKTELYYAKSSDGVNWTTYKNPILSKGTSGKWDDMEIYRSCFVYDEDTNMIKVWYGAVSQNPQIWKIGFTENDYDKFIEGLTQ
【0202】
配列番号17
【0203】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するクロストリジウム・テルチウム5757(Ct5757)GalNAcデアセチラーゼタンパク質配列発現構築物(pET28aベクターにおける)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEKPLQNAETYLNIPTYDGLNQSTHPDVKYFKNGWNGYKYWMIMTPNRTGSSVAENPSILASDDGINWEVPAGVTNPIAPMPQVGHNCDVDMIYNEATDELWVYWVESDDITKGWVKLIKSKDGVNWSSQQVVVDDNRAKYSTLSPSIIFKDNKYYMWSVNTGNSGWNNQSNKVELRESSDGVNWSNPTVVNTLAQDGSQIWHVNVEYIPSKNEYWAIYPAYKNGTGSDKTELYYAKSSDGVNWTTYKNPILSKGTSGKWDDMEIYRSCFVYDEDTNMIKVWYGAVSQNPQIWKIGFTENDYDKFIEGLTQ
【0204】
配列番号19
【0205】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するクロストリジウム・テルチウム5757(Ct5757)タンパク質配列ガラクトサミニダーゼ発現構築物(pET28aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHYNLIDNISVEKLDTDISQANENVFLNGNGIALEVDNRGATCIYLVDENGVKTKATTSLDTADFSGYPIIGGQKIRDFVIISKNLEENINSILGVGNRLTIISKSSSTNLIRKIVFETSNSNPGAIYSTVSYKAESNDLLVDSFHENEYTMSLGQGPFLAYQGCADQQGANTIVNVTNGYNHNSGQNNYSVGVPFSYVYNSVGGIGIGDASTSRREFKLPIIGKDNTVSLGMEWNGQTLKKGAETAIGTSVITTTNGDYYSGLKSYAEVMKDKGISAPASIPDIAYDSRWESWGFEFDFTIEKIVNKLDELKAMGIKQITLDDGWYTYAGDWKLSPQKFPNGNADMKYLTDEIHKRGMTAILWWRPVDGGINSKLVSEHPEWFIKNSQGNMVRLPGPGGGNGGTAGYALCPNSEGSIQHHKDFVTVALEEWGFDGFKEDYVWGIPKCYDSSHKHSSLSDTLENQYKFYEAIYEQSIAINPDTFIELCNCGTPQDFYSTPYVNHAPTADPISRVQTRTRVKAFKAIFGDDFPVTTDHNSVWLPSALGTGSVMITKHTTLSSSDREQYNKYFGLARDLELAKGEFIGNLYKYGIDPLESYVIRKGEDIYYSFYKDNSSYSGNIEIKGLDSNATYRIEDYVNNRVIARGVKGPTATINTSFTDNLLVRAIPDDTPAEVTTFDVGNNTILSSTDSGNSKYLNAVSTTLEKTATIDSLSIYIGNNSENGKLQIAIYDDNNGKPGTKKAYVEEFVPTKNSWNTKKVVNSVTLPSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEK
【0206】
配列番号21
【0207】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するロビンソニエラ・ペオリエンシスRp1021ガラクトサミニダーゼタンパク質発現構築物(pET28aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHGNGLEVKASPREVAQITGNGVSVTFFQEDGTVQLSCIEDDGNTAFMTRNSEVSYPVVGGEEVTDFSDFQCEVQENVTGAAGAGSRMTITSISSGRGIQRSVVIETVDEVKGLLHISSSYRAEEEVDADEFIDSRFSLDNPSDTVWSYNGGGEGAQSRYDTLQKIDLSDGESFYRENLQNQTAAGIPVADIYGKDGGITVGDASVTRRQLSTPVNERNGTAYVSVKHPGAVITQRETEISQSFVNVHRGDYYSGLRGYADGMKQIGFTTLSREQIPESSYDLRWESWGWEFDWTVELIINKLDELKEMGIKQITLDDGWYNAAGEWGLNNWKLPNGALDMRHLTDAIHERGMTAVLWWRPCDGGREDSALFKEHPEYFIKNQDGSFGKLAGPGQWNSFLGSCGYALCPLSEGAVQSQVDFINRAMNEWGFDGFKSDYVWSLPKCYSQDHHHEYPEESTEQQAVFYRAVYEAMTDNDPNAFHLLCNCGTPQDYYSLPYVTQVPTADPTSVDQTRRRVKAYKALCGDYFPVTTDHNEVWYPSTIGTGAILIEKRDLSGWEEEEYAKWLKIAQENQLHKGTFIGDLYSYGYDPYETYTVYKDGIMYYAFYKDGNRYRPSGNPDIELKGLEDGKLYRIVDYVNNQVVATNVTSSNAVFSYPFSDYLLVKAVEISEPDTDGPGPVPDPEGAVTVEENDPELVYTGDWVREENDGYHGGGARYTKEAEASVELAFYGTGAAWYGQHDVNFGSARIYIDGTYVKTVSCMGEPGINIKLFEISGLDLASHRIKIECETPVIDIDRLTYIKGEEVPAKVMTADLRALTVIANQYDMNSFADGNYKDQLGVSLVRANQLLAADDVTQGAVNEEQKYLLNAMLKIRKKVDKSWIGLPGPIPQDIQTENISRDNLAKVISYTGQLDRDEIIPAIKEQLNDSYDKAVSIAERQDASQPEIDRAWAELMNAVQYSSYIRGSKEELLSLLDEYGKVDTTVYKDAALFIESLEAAKKVYQDENAMDGEISDCIKQLRDAKDQLQLKDPVDPPKPDPDPDPKPDPTPDPGPDPKPDPTPDPTPDPKPNPTPTPDPTPEPALKKPEQVSGLKSKAETDYLTVSWKKLNNAESYKVYIYKSGKWRLAGKTTKTSIKIKKLVSGTKYTVKVAAVNKAGQGKYSSQVYTAAKPKKVKLKSVSRYRTSKVKLNYGKVKAGGYEIWMKNGKGSYKKAATSTKTTAIKSGLKKGKTYYFKVRAYVKNKNQVIYGSFSNIKKYKMVL
【0208】
配列番号23
【0209】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するRuthenibacterium lactatiformans R18755GalNAcデアセチラーゼタンパク質配列発現構築物(pET28aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHEETDLLVNGGFETGDSTGWNWFNNAVVDSAAPHSGNYCAKVAKNSSYEQVVTVSPDTKYVLTGWAKSEGSSVMTLGVKNYGGQETFSATLSADYQQLAVTFTTGPNAQTATIYGYRQNSGSGAGYFDDVELTAVQDFAPYQPLANAIAPQAIPTYDGANQPTHPSVVKFEQPWNGYLYWMAMTPYPFNDGSYENPSIVASNDGENWIVPEGVSNPLAGTPSPGHNCDVDLVYVPASDELRMYYVEADDIISSRVKMISSRDGVHWSEPQVVMQDLVRKYSILSPSIEILPDGTYMMWYVDTGNAGWNSQNNQVKYRTSADGIKWSGAVTCTDFVQPGYQIWHIDVHYDTSSGAYYAVYPAYPNGTDCDHCNLFFAVNRTGKQWETFSRPILKPSTEGGWDDFCIYRSSMLIDDGMLKVWYGAKKQEDSSWHTGLTMRDFSEFMKILER
【0210】
配列番号25
【0211】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するロビンソニエラ・ペオリエンシスRp 3671GalNAcデアセチラーゼタンパク質発現構築物(pET28aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHSPLSAAAESGTGTRLVKGQTGYLTEEQAIRNQEQTTEEREQKLTGEETAEVLMEGTKDSGIVQTEEVQTKEMQTEDAQTEEVQTEEMQTEDAQTKEVQTEEMQTEDAQTEEVQTKEEPAEETHMKEIQTQGTKKASDRNGKARVTEILEDAQDPANRIVYLSDLQWKSENHTVDSELPTRKDKSFGGGKITLKVDGTVTEFDKGIGTQTDSTIVYDLEGKGYTKFETYVGVDYSQKENIPGEVCDVKFRVKIDDKIVSETGVLDPLSNAVKISVNIPDTAKTLTLYADKVTETWSDHANWADAKFYQALPEPENVAFKKTVVTRKTSDNSEAPVNPDSAVNSSKAVDGVIDSSSYFDFGDQANSGAVRESLYMEVDLKGSYLLSDIQLWRYWKDGRTYAATAIVVAEDENFENAAVIYNSDTTGEIHHLGAGSDMLYAETESGKTFPVPENTKARYIRVYTYGVNGTSGVTNHIVELKVNAYVFGDEILPEKPDDSKIFPNAVNPLKLQGPGTNDQVTHPDVTVFDEPWNGYKYWMAYTPNKPGSSYFENPCIAASNDGVNWEFPAQNPVQPRYDSEIENQNEHNCDTDIVYDPVNDRLIMYWEWAQDEAVNGKTHRSEIRYRVSYDGINWGVEDKTGVLMTGPTDHGCAIATEGERYSDLSPTVVYDKTEKIYKMWANDAGDVGYENKQNNKVWYRTSQDGISNWSDKTYVENFLGVNEDGLQMYPWHQDIQWVEEFQEYWALQQAFPAGSGPDNSSLRFSKSKDGLHWEPVSEKALITVGAPGTWDAGQIYRSTFWYEPGGAKGNGTFHIWYAALAEGQSHWDIGYTSANYADAMYKLTGSRPEVEKRIEVNNENPLLIMPLYGKSYSESGSTLDWGDDLVSRWKQVPEDLKENAVIEIHLGGKIGLNESDSHTAKAFYEQQLAIAQENNIPVMMVVATAGQQNYWTGTANLDAEWIDRMFKQHSVLKGIMSTENYWTDYNKVATMGADYLRVAAENGGYFVWSEHQEGVIENVIANEKFNEALKLYGNNFIFTWKNTPAGTNSNAGTASYMQGLWLTGICAQWGGLADTWKWYEKGFGKLFDGQYSYNPGGEEARPVATEPEALLGIEMMSIYTNGGCVYNFEHPAYVYGSYNQNSPCFENVIAEFMRYAIKNPAPGKEEVLADTKAVFYGKLSSLKSAGNLLQKGLNWEDATLPTQTTGRYGLIPAVPEAVDEKTVKAVFGDIEILNQSSAQLANKDAKKAYFEEKYPEQYTGTAFGQLLNDTWYLYNSNVNVDGVQNAKLPLEGNKSVDITMTPHTYVILDDQDGELQIKLNNYRVDKDSIWEGYGTTVTDRWDTDHNTKLQDWIRDEYIPNPDDDTFRDTTFELVGLESEPEVNVTNGLKDQYQEPVVEYDAAAGTAMITVSGNGWVDLTIDTNTAEVPQVDKAKLNSKIAEAKGIRQGNYTDESYKALQEEIGKSQAVSNKTDATQEEVNAQLSRLESAIARLKEKPAVVSKTALNAKIAEAKGIRQGNYTDESYKALQNAIVKAQELSNKTDATQQQVNDLVSALTNAIKNLKIDADKLAAESAKKVAAVKVAVKAVSYKSKEIKLSWKTVADADGYVIRVKTGKKWSTEKTIKNNRIITYTYKKGTPGKKYVFEVKAFKKVNGKTTYSKYKTATKKVVPQTVTAKAKASKNNVVVKWNKVSGASGYVVMKKKGKTWVKAAQVNAKKLYFTDKKVKKGKVYSYKVKAYKVYKGKKVYGSYSKSVNVKTKS
【0212】
配列番号27
【0213】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するロビンソニエラ・ペオリエンシスRp 3672GalNAcデアセチラーゼタンパク質発現構築物(pET28aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHAETATEENAALEKTVTLHKSDGTELPEDYRNPQRPATMAVDGIIDDTGEYNYCDFGKDGDKAALYMQVDLGGLYDLSRVNMWRYWKDSRTYDATVITTSESGDFTDEAVIYNSDRSNVHGFGAGGDERYAETASGHEFPVPDGTKAQAVRVYVFGSQNGTTNHINELQVWGTPHTENPDVNSYQVTIPQGNGYQVIPYENDPTTVEEGGSFRFQVLIDSDNGYSATSAVKANGVSLEAVDSVYTIENITEDQVITIEGVHKAQYEVKFPENPQGYSVEIQNEGSTTVDYNGSVSFKLIIDEAYNESVPVVKANGGAALGKDELGVYTIANIQDDITVTVEGIQENTVVKTKTMYLSDMDWKSAANAVGATGEKDTPTKDLNHLQQQMKLLVNGAEKSFDKGIGVQTDSSIVYDLEDKGYTSFHTLAGVDYSAMEYVDGEGCDIQFKVYLDDVVVFDSGVVDASDEAQEVNVAITSENKELKLEAKMVKEPYNDWGNWADASFEMAYPEPSNVALNKTVTVKKTADNSDSEVNSSRPGSMAVDGIIGPTSDSNYCDFGQDGDNTSRYLQVDLGDVYELTQINMFRYWADGRVYNGTVIAVSENADFSNPTFIYNSDKADKHGLGAGSDDTYGETQSGKLFEVPAGTMGQYVRVYMAGSNKGTTNHIAELQVMGYNFNTEPKPYEANAFENAEVYLDMPTHFQDLDSNKNDDGSLKHIGGQVTHPDIQVFDQPWNGYKYWMIYTPNTMITSQYENPYIVASEDGQTWVEPEGISNPIEPEPPSTRFHNCDADLLYDSVNDRLLAYWNWADDGGGIDDELKDQNCQIRLRISYDGINWGVPYDKDGNIATTADTVVRMETGDKDFIPAISEKDRYGMLSPTFTYDDFRGIYTMWAQNSGDAGYNQSGKFIEMRWSEDGINWSEPQKVNNFLGKDENGRQLWPWHQDIQYIPELQEYWGLSQCFSTSNPDGSVLYLTKSRDGVNWEQAGTQPVLRAGKSGTWDDFQIYRSTFYYDNQSDSPTGGKFRIWYSALQANTSGKTVLAPDGTVSLQVGSQDTRIWRIGYTENDYMEVMKALTQNKNYEEPELVDAVSLNLSMDKTSISVGEEATVSTAFVPENATDRIVKYTSQDPEIAVIDPTGIVTGVKDGTTTIVAETKSGAKGELSVTVGELQRGEIRFEVSNDHPMYLENYYWSDDAPKKDGLDANKNYYGDERVDSPVMLYNTVPEELKDNTVILLIAERSLNSTDAVRDWIKKNVELCNENKIPCAVQIANGETNVNTTIPLSFWNELATNNEYLVGFNAAEMYNRFAGDNRSYVMDMIRLGVSHGVCMMWTDTNIFGTNGVLYDWLTQDEKLSGLMREYKEYISLMTKESYGSEAANTDALFKGLWMTDYCENWGIASDWWHWQLDSNGALFDAGSGGDAWKQCLTWPENMYTQDVVRAVSQGATCFKSEAQWYSNATKGMRTPTYQYSMIPFLEKLVSKEVKIPTKEEMLERTKAIVVGAENWNNFNYNTTYSNLYPSTGQYGIVPYVPSNCPEEELAGYDLVVRENLGKAGLKSALDTVYPVQKSEGTAYCETFGDTWYWMNSSEDKNVSQYTEFTTAINGAESVKIAGEPHVFGIIKENPGSLNVYLSNYRLDKTELWDGTIPGGLSDQGCYNYVWQMCERMKNGTGLDTQLRDTVITVKNAVEPKVNFVTESPADRSFAEDNYVRPYKYTVAQKEGTTDEWVITVSHNGIVEFNIVTGDEKVPATSVELSTDKVDVIRNRTAVVKATVLPQNAGNKQLTWTIADPEIASVDNKGTVTGLKEGKTVLRAAISGSVYKECEVNVIDRKVTEVNLNKTELSLSAGDSAKLEASIAPEDPSDSSITWTSTNENVATVASNGTVTAHKAGVAQIIAQSAYQAKGIATVTVNYAASVKLDRTGMTATANSEQSKSGGEGPASNVLDGKQDTMWHTSWTDKPELHPHWIKIDLNGTKTINKFAYTPRTGASNGTIYNYVLIITDLEGNEKQVAKGVWAANADVKYAEFDAVEATAIKLQVDGNDDKASKGGYGSAAEINIFEVAQKPSANELAENIKVIAPVKAEDTKVSIPVITGFDIVISNSSNPDVIGIDGSITRPENDTVVTLTLKVKETDAKSVKAAGTEATTNVDVLVTGTKTSDVEAESVTLDQTSADLTVGGELLLNAVVKPDIATNKAVTWSSDKPGTATVENGRVKALAAGEARITAATANGKTADCVINVKEKEEPEVILPAEVRLNIPSAEFTVGDQIQLTASVLPANAADKTITWKSDKPEVATVANGWVKGIAAGTAKITATSVNGKTAVCVITVKAQPQNLPTGVSLNKKTASVKLNKTLTLSAVVQPSNADNKTVKWTSDNTYVATVENGVVKAVNAGTARITAATVNGHKATCTITVPGTKISKAKVSLASSKTHTGKALKPSVKVTYGKNTLKKNTDYTVSYKNNINPGTASVTITGKGKYYGTINKTFAIKAAEGKTYTVGKGKYKVTDASAKNKTVTFMAPVKKTYSSFSVPSKVKIGNDTYKVTAVAKNAFKKNTKLTKLTIGSNVKTIGSYAFYGASQLKTLTLKTTGLNSVGKNAFKKTNAKLTVKVPKSKLADYKKLLKGKGLSGKAKIQK
【0214】
配列番号29
【0215】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するロビンソニエラ・ペオリエンシスRp 3671GalNAcデアセチラーゼタンパク質Rp3671_発現構築物(pET28 aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHSPLSAAAESGTGTRLVKGQTGYLTEEQAIRNQEQTTEEREQKLTGEETAEVLMEGTKDSGIVQTEEVQTKEMQTEDAQTEEVQTEEMQTEDAQTKEVQTEEMQTEDAQTEEVQTKEEPAEETHMKEIQTQGTKKASDRNGKARVTEILEDAQDPANRIVYLSDLQWKSENHTVDSELPTRKDKSFGGGKITLKVDGTVTEFDKGIGTQTDSTIVYDLEGKGYTKFETYVGVDYSQKENIPGEVCDVKFRVKIDDKIVSETGVLDPLSNAVKISVNIPDTAKTLTLYADKVTETWSDHANWADAKFYQALPEPENVAFKKTVVTRKTSDNSEAPVNPDSAVNSSKAVDGVIDSSSYFDFGDQANSGAVRESLYMEVDLKGSYLLSDIQLWRYWKDGRTYAATAIVVAEDENFENAAVIYNSDTTGEIHHLGAGSDMLYAETESGKTFPVPENTKARYIRVYTYGVNGTSGVTNHIVELKVNAYVFGDEILPEKPDDSKIFPNAVNPLKLQGPGTNDQVTHPDVTVFDEPWNGYKYWMAYTPNKPGSSYFENPCIAASNDGVNWEFPAQNPVQPRYDSEIENQNEHNCDTDIVYDPVNDRLIMYWEWAQDEAVNGKTHRSEIRYRVSYDGINWGVEDKTGVLMTGPTDHGCAIATEGERYSDLSPTVVYDKTEKIYKMWANDAGDVGYENKQNNKVWYRTSQDGISNWSDKTYVENFLGVNEDGLQMYPWHQDIQWVEEFQEYWALQQAFPAGSGPDNSSLRFSKSKDGLHWEPVSEKALITVGAPGTWDAGQIYRSTFWYEPGGAKGNGTFHIWYAALAEGQSHWDIGYTSANYADAMYKLTGSR
【0216】
配列番号31
【0217】
説明:Hisタグおよびトロンビン切断部位を有するロビンソニエラ・ペオリエンシスRp 3672_GalNAcデアセチラーゼ_タンパク質発現構築物(pET28aベクターにおいて)
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHAETATEENAALEKTVTLHKSDGTELPEDYRNPQRPATMAVDGIIDDTGEYNYCDFGKDGDKAALYMQVDLGGLYDLSRVNMWRYWKDSRTYDATVITTSESGDFTDEAVIYNSDRSNVHGFGAGGDERYAETASGHEFPVPDGTKAQAVRVYVFGSQNGTTNHINELQVWGTPHTENPDVNSYQVTIPQGNGYQVIPYENDPTTVEEGGSFRFQVLIDSDNGYSATSAVKANGVSLEAVDSVYTIENITEDQVITIEGVHKAQYEVKFPENPQGYSVEIQNEGSTTVDYNGSVSFKLIIDEAYNESVPVVKANGGAALGKDELGVYTIANIQDDITVTVEGIQENTVVKTKTMYLSDMDWKSAANAVGATGEKDTPTKDLNHLQQQMKLLVNGAEKSFDKGIGVQTDSSIVYDLEDKGYTSFHTLAGVDYSAMEYVDGEGCDIQFKVYLDDVVVFDSGVVDASDEAQEVNVAITSENKELKLEAKMVKEPYNDWGNWADASFEMAYPEPSNVALNKTVTVKKTADNSDSEVNSSRPGSMAVDGIIGPTSDSNYCDFGQDGDNTSRYLQVDLGDVYELTQINMFRYWADGRVYNGTVIAVSENADFSNPTFIYNSDKADKHGLGAGSDDTYGETQSGKLFEVPAGTMGQYVRVYMAGSNKGTTNHIAELQVMGYNFNTEPKPYEANAFENAEVYLDMPTHFQDLDSNKNDDGSLKHIGGQVTHPDIQVFDQPWNGYKYWMIYTPNTMITSQYENPYIVASEDGQTWVEPEGISNPIEPEPPSTRFHNCDADLLYDSVNDRLLAYWNWADDGGGIDDELKDQNCQIRLRISYDGINWGVPYDKDGNIATTADTVVRMETGDKDFIPAISEKDRYGMLSPTFTYDDFRGIYTMWAQNSGDAGYNQSGKFIEMRWSEDGINWSEPQKVNNFLGKDENGRQLWPWHQDIQYIPELQEYWGLSQCFSTSNPDGSVLYLTKSRDGVNWEQAGTQPVLRAGKSGTWDDFQIYRSTFYYDNQSDSPTGGKFRIWYSALQANTSGKTVLAPDGTVSLQVGSQDTRIWRIGYTENDYMEVMKALTQNKNYEE
【0218】
配列番号32
【0219】
説明:クロストリジウム・テルチウム5757(Ct5757)GalNAcデアセチラーゼタンパク質配列
HSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEKPLQNAETYLNIPTYDGLNQSTHPDVKYFKNGWNGYKYWMIMTPNRTGSSVAENPSILASDDGINWEVPAGVTNPIAPMPQVGHNCDVDMIYNEATDELWVYWVESDDITKGWVKLIKSKDGVNWSSQQVVVDDNRAKYSTLSPSIIFKDNKYYMWSVNTGNSGWNNQSNKVELRESSDGVNWSNPTVVNTLAQDGSQIWHVNVEYIPSKNEYWAIYPAYKNGTGSDKTELYYAKSSDGVNWTTYKNPILSKGTSGKWDDMEIYRSCFVYDEDTNMIKVWYGAVSQNPQIWKIGFTENDYDKFIEGLTQ
【0220】
配列番号33
【0221】
説明:Ruthenibacterium lactatiformans R18755GalNAcデアセチラーゼタンパク質配列
HEETDLLVNGGFETGDSTGWNWFNNAVVDSAAPHSGNYCAKVAKNSSYEQVVTVSPDTKYVLTGWAKSEGSSVMTLGVKNYGGQETFSATLSADYQQLAVTFTTGPNAQTATIYGYRQNSGSGAGYFDDVELTAVQDFAPYQPLANAIAPQAIPTYDGANQPTHPSVVKFEQPWNGYLYWMAMTPYPFNDGSYENPSIVASNDGENWIVPEGVSNPLAGTPSPGHNCDVDLVYVPASDELRMYYVEADDIISSRVKMISSRDGVHWSEPQVVMQDLVRKYSILSPSIEILPDGTYMMWYVDTGNAGWNSQNNQVKYRTSADGIKWSGAVTCTDFVQPGYQIWHIDVHYDTSSGAYYAVYPAYPNGTDCDHCNLFFAVNRTGKQWETFSRPILKPSTEGGWDDFCIYRSSMLIDDGMLKVWYGAKKQEDSSWHTGLTMRDFSEFMKILER
【0222】
配列番号34
【0223】
説明:ロビンソニエラ・ペオリエンシスRp3671GalNAcデアセチラーゼタンパク質
HSPLSAAAESGTGTRLVKGQTGYLTEEQAIRNQEQTTEEREQKLTGEETAEVLMEGTKDSGIVQTEEVQTKEMQTEDAQTEEVQTEEMQTEDAQTKEVQTEEMQTEDAQTEEVQTKEEPAEETHMKEIQTQGTKKASDRNGKARVTEILEDAQDPANRIVYLSDLQWKSENHTVDSELPTRKDKSFGGGKITLKVDGTVTEFDKGIGTQTDSTIVYDLEGKGYTKFETYVGVDYSQKENIPGEVCDVKFRVKIDDKIVSETGVLDPLSNAVKISVNIPDTAKTLTLYADKVTETWSDHANWADAKFYQALPEPENVAFKKTVVTRKTSDNSEAPVNPDSAVNSSKAVDGVIDSSSYFDFGDQANSGAVRESLYMEVDLKGSYLLSDIQLWRYWKDGRTYAATAIVVAEDENFENAAVIYNSDTTGEIHHLGAGSDMLYAETESGKTFPVPENTKARYIRVYTYGVNGTSGVTNHIVELKVNAYVFGDEILPEKPDDSKIFPNAVNPLKLQGPGTNDQVTHPDVTVFDEPWNGYKYWMAYTPNKPGSSYFENPCIAASNDGVNWEFPAQNPVQPRYDSEIENQNEHNCDTDIVYDPVNDRLIMYWEWAQDEAVNGKTHRSEIRYRVSYDGINWGVEDKTGVLMTGPTDHGCAIATEGERYSDLSPTVVYDKTEKIYKMWANDAGDVGYENKQNNKVWYRTSQDGISNWSDKTYVENFLGVNEDGLQMYPWHQDIQWVEEFQEYWALQQAFPAGSGPDNSSLRFSKSKDGLHWEPVSEKALITVGAPGTWDAGQIYRSTFWYEPGGAKGNGTFHIWYAALAEGQSHWDIGYTSANYADAMYKLTGSR
【0224】
配列番号35
【0225】
説明:ロビンソニエラ・ペオリエンシスRp3672_GalNAcデアセチラーゼ_タンパク質
HAETATEENAALEKTVTLHKSDGTELPEDYRNPQRPATMAVDGIIDDTGEYNYCDFGKDGDKAALYMQVDLGGLYDLSRVNMWRYWKDSRTYDATVITTSESGDFTDEAVIYNSDRSNVHGFGAGGDERYAETASGHEFPVPDGTKAQAVRVYVFGSQNGTTNHINELQVWGTPHTENPDVNSYQVTIPQGNGYQVIPYENDPTTVEEGGSFRFQVLIDSDNGYSATSAVKANGVSLEAVDSVYTIENITEDQVITIEGVHKAQYEVKFPENPQGYSVEIQNEGSTTVDYNGSVSFKLIIDEAYNESVPVVKANGGAALGKDELGVYTIANIQDDITVTVEGIQENTVVKTKTMYLSDMDWKSAANAVGATGEKDTPTKDLNHLQQQMKLLVNGAEKSFDKGIGVQTDSSIVYDLEDKGYTSFHTLAGVDYSAMEYVDGEGCDIQFKVYLDDVVVFDSGVVDASDEAQEVNVAITSENKELKLEAKMVKEPYNDWGNWADASFEMAYPEPSNVALNKTVTVKKTADNSDSEVNSSRPGSMAVDGIIGPTSDSNYCDFGQDGDNTSRYLQVDLGDVYELTQINMFRYWADGRVYNGTVIAVSENADFSNPTFIYNSDKADKHGLGAGSDDTYGETQSGKLFEVPAGTMGQYVRVYMAGSNKGTTNHIAELQVMGYNFNTEPKPYEANAFENAEVYLDMPTHFQDLDSNKNDDGSLKHIGGQVTHPDIQVFDQPWNGYKYWMIYTPNTMITSQYENPYIVASEDGQTWVEPEGISNPIEPEPPSTRFHNCDADLLYDSVNDRLLAYWNWADDGGGIDDELKDQNCQIRLRISYDGINWGVPYDKDGNIATTADTVVRMETGDKDFIPAISEKDRYGMLSPTFTYDDFRGIYTMWAQNSGDAGYNQSGKFIEMRWSEDGINWSEPQKVNNFLGKDENGRQLWPWHQDIQYIPELQEYWGLSQCFSTSNPDGSVLYLTKSRDGVNWEQAGTQPVLRAGKSGTWDDFQIYRSTFYYDNQSDSPTGGKFRIWYSALQANTSGKTVLAPDGTVSLQVGSQDTRIWRIGYTENDYMEVMKALTQNKNYEE
【0226】
配列番号36
【0227】
説明:クロストリジウム・テルチウム5757(Ct5757)ガラクトサミニダーゼタンパク質配列
HYNLIDNISVEKLDTDISQANENVFLNGNGIALEVDNRGATCIYLVDENGVKTKATTSLDTADFSGYPIIGGQKIRDFVIISKNLEENINSILGVGNRLTIISKSSSTNLIRKIVFETSNSNPGAIYSTVSYKAESNDLLVDSFHENEYTMSLGQGPFLAYQGCADQQGANTIVNVTNGYNHNSGQNNYSVGVPFSYVYNSVGGIGIGDASTSRREFKLPIIGKDNTVSLGMEWNGQTLKKGAETAIGTSVITTTNGDYYSGLKSYAEVMKDKGISAPASIPDIAYDSRWESWGFEFDFTIEKIVNKLDELKAMGIKQITLDDGWYTYAGDWKLSPQKFPNGNADMKYLTDEIHKRGMTAILWWRPVDGGINSKLVSEHPEWFIKNSQGNMVRLPGPGGGNGGTAGYALCPNSEGSIQHHKDFVTVALEEWGFDGFKEDYVWGIPKCYDSSHKHSSLSDTLENQYKFYEAIYEQSIAINPDTFIELCNCGTPQDFYSTPYVNHAPTADPISRVQTRTRVKAFKAIFGDDFPVTTDHNSVWLPSALGTGSVMITKHTTLSSSDREQYNKYFGLARDLELAKGEFIGNLYKYGIDPLESYVIRKGEDIYYSFYKDNSSYSGNIEIKGLDSNATYRIEDYVNNRVIARGVKGPTATINTSFTDNLLVRAIPDDTPAEVTTFDVGNNTILSSTDSGNSKYLNAVSTTLEKTATIDSLSIYIGNNSENGKLQIAIYDDNNGKPGTKKAYVEEFVPTKNSWNTKKVVNSVTLPSGQYWLVFQPDNDVLQTKTNPSSMKQSANNNPYNYNILPNSFPIGTGYNAYKGDVSFYATFKEASSQAIPQNSWALKYVDSEETTGENGRATNAFDGNNNTIWHTKYSGGNAAPMPHEIQIDLRGVYNINQINYLPRQDGGTNGTIKDYEVYLSLDGVNWGQPISKGTFESNSTEKIVKFNETKSRYVKLKALSEINNKQFTTVADLKVFGWEISKIEK
【0228】
配列番号37
【0229】
説明:ロビンソニエラ・ペオリエンシスRp1021ガラクトサミニダーゼタンパク質配列
HGNGLEVKASPREVAQITGNGVSVTFFQEDGTVQLSCIEDDGNTAFMTRNSEVSYPVVGGEEVTDFSDFQCEVQENVTGAAGAGSRMTITSISSGRGIQRSVVIETVDEVKGLLHISSSYRAEEEVDADEFIDSRFSLDNPSDTVWSYNGGGEGAQSRYDTLQKIDLSDGESFYRENLQNQTAAGIPVADIYGKDGGITVGDASVTRRQLSTPVNERNGTAYVSVKHPGAVITQRETEISQSFVNVHRGDYYSGLRGYADGMKQIGFTTLSREQIPESSYDLRWESWGWEFDWTVELIINKLDELKEMGIKQITLDDGWYNAAGEWGLNNWKLPNGALDMRHLTDAIHERGMTAVLWWRPCDGGREDSALFKEHPEYFIKNQDGSFGKLAGPGQWNSFLGSCGYALCPLSEGAVQSQVDFINRAMNEWGFDGFKSDYVWSLPKCYSQDHHHEYPEESTEQQAVFYRAVYEAMTDNDPNAFHLLCNCGTPQDYYSLPYVTQVPTADPTSVDQTRRRVKAYKALCGDYFPVTTDHNEVWYPSTIGTGAILIEKRDLSGWEEEEYAKWLKIAQENQLHKGTFIGDLYSYGYDPYETYTVYKDGIMYYAFYKDGNRYRPSGNPDIELKGLEDGKLYRIVDYVNNQVVATNVTSSNAVFSYPFSDYLLVKAVEISEPDTDGPGPVPDPEGAVTVEENDPELVYTGDWVREENDGYHGGGARYTKEAEASVELAFYGTGAAWYGQHDVNFGSARIYIDGTYVKTVSCMGEPGINIKLFEISGLDLASHRIKIECETPVIDIDRLTYIKGEEVPAKVMTADLRALTVIANQYDMNSFADGNYKDQLGVSLVRANQLLAADDVTQGAVNEEQKYLLNAMLKIRKKVDKSWIGLPGPIPQDIQTENISRDNLAKVISYTGQLDRDEIIPAIKEQLNDSYDKAVSIAERQDASQPEIDRAWAELMNAVQYSSYIRGSKEELLSLLDEYGKVDTTVYKDAALFIESLEAAKKVYQDENAMDGEISDCIKQLRDAKDQLQLKDPVDPPKPDPDPDPKPDPTPDPGPDPKPDPTPDPTPDPKPNPTPTPDPTPEPALKKPEQVSGLKSKAETDYLTVSWKKLNNAESYKVYIYKSGKWRLAGKTTKTSIKIKKLVSGTKYTVKVAAVNKAGQGKYSSQVYTAAKPKKVKLKSVSRYRTSKVKLNYGKVKAGGYEIWMKNGKGSYKKAATSTKTTAIKSGLKKGKTYYFKVRAYVKNKNQVIYGSFSNIKKYKMVL
【0230】
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図1
図2
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図3(Continued)】
図4
図5
図6
図7
図7(Continued)】
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