(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】横軸ポンプ
(51)【国際特許分類】
F04D 29/60 20060101AFI20241011BHJP
F04D 29/044 20060101ALI20241011BHJP
F04D 29/40 20060101ALI20241011BHJP
F04D 29/046 20060101ALI20241011BHJP
【FI】
F04D29/60 E
F04D29/044
F04D29/40
F04D29/046 Z
(21)【出願番号】P 2023137507
(22)【出願日】2023-08-25
【審査請求日】2023-09-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000152170
【氏名又は名称】株式会社酉島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】安見 京将
(72)【発明者】
【氏名】森 一憲
(72)【発明者】
【氏名】羽野 洋平
【審査官】丹治 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-178826(JP,A)
【文献】特開2015-146716(JP,A)
【文献】実公昭46-013841(JP,Y1)
【文献】特公昭46-005192(JP,B1)
【文献】特開2008-138542(JP,A)
【文献】特開2018-135764(JP,A)
【文献】特開2015-140764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00-13/16、
17/00-19/02、
21/00-25/16、
29/00-35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横向きに貫通した第1貫通部を有するポンプケーシングと、
前記第1貫通部を貫通して前記ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有し、前記内側部から前記外側部にかけて横向きに延びる主軸と、
前記第1貫通部に配置され、前記ポンプケーシングと前記主軸の間を軸封する第1軸封装置と、
前記ポンプケーシングにおける前記第1軸封装置の外部側に配置され、前記主軸を軸支する耐水性の耐水軸受と、
密閉されたモータケーシングと、前記モータケーシングから突出した出力軸とを有し、前記出力軸が前記主軸に沿って延びるように前記ポンプケーシングの外部に配置された耐水モータと、
前記耐水モータの前記ポンプケーシング側に隣接して配置された密閉ケーシングと、前記出力軸の回転速度とは異なる回転速度で回転させる回転軸とを有する耐水変速機と、
前記密閉ケーシングに液密に配置され、前記回転軸を貫通させる第2貫通部を有する軸封ケーシングと、
前記第2貫通部に配置され、前記軸封ケーシングと前記回転軸の間を軸封する第2軸封装置と、
前記主軸の前記外側部と前記回転軸を連結する軸継手と、
前記耐水モータよりも上方に配置された冷却ファンと、
前記耐水モータと前記冷却ファンの間に配置され、前記冷却ファンによる送風を前記耐水モータの前記ポンプケーシングとは反対側に導くダクトと
を備え、
前記耐水軸受及び前記軸継手が外部に露出し、
前記ダクトは、前記耐水変速機を冷却するための分岐管を有する、横軸ポンプ。
【請求項2】
横向きに貫通した第1貫通部を有
し、ポンプ床上に配置されるポンプケーシングと、
前記第1貫通部を貫通して前記ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有し、前記内側部から前記外側部にかけて横向きに延びる主軸と、
前記第1貫通部に配置され、前記ポンプケーシングと前記主軸の間を軸封する第1軸封装置と、
前記ポンプケーシングにおける前記第1軸封装置の外部側に配置され、前記主軸を軸支する耐水性の耐水軸受と、
前記ポンプ床に据え付けるための据付部を含む密閉されたモータケーシングと、前記モータケーシングから突出した出力軸とを有し、前記出力軸が前記主軸に沿って延びるように前記ポンプケーシングの外部に配置された耐水モータと、
前記耐水モータの前記ポンプケーシング側に隣接して配置された密閉ケーシングと、前記出力軸の回転速度とは異なる回転速度で回転させる回転軸とを有する耐水変速機と、
前記密閉ケーシングに液密に配置され、前記回転軸を貫通させる第2貫通部を有する軸封ケーシングと、
前記第2貫通部に配置され、前記軸封ケーシングと前記回転軸の間を軸封する第2軸封装置と、
前記主軸の前記外側部と前記回転軸を連結する軸継手と
を備え、
前記耐水軸受及び前記軸継手が外部に露出し、
前記耐水変速機の前記密閉ケーシングは、前記耐水モータの前記モータケーシングに対して液密に取り付けられ
、
前記耐水モータよりも上方に配置され、前記耐水モータ及び前記耐水変速機を冷却するための冷却ファンを更に備える、横軸ポンプ。
【請求項3】
前記耐水モータと前記冷却ファンの間に配置され、前記冷却ファンによる送風を前記耐水モータの前記ポンプケーシングとは反対側に導くダクトを備える、請求項
2に記載の横軸ポンプ。
【請求項4】
前記ダクトは、前記耐水変速機を冷却するための分岐管を有する、請求項
3に記載の横軸ポンプ。
【請求項5】
前記冷却ファンは、前記ポンプケーシング及び前記耐水モータを配置する建屋の天壁上に配置されている、請求項
1から4のいずれか1項に記載の横軸ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横軸ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポンプケーシングから水平方向に突出した主軸に耐水モータが接続された横軸ポンプが開示されている。この横軸ポンプでは、ポンプケーシングにおける主軸の貫通部分が軸封装置によって軸封されている。耐水モータの出力軸と主軸は、ポンプケーシングの外部でカップリングによって接続されている。ポンプケーシングと耐水モータの間は、カップリング及び軸封装置を含むようにカバーによって覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の横軸ポンプでは、耐水モータが用いられているため、想定外の降雨集中又は津波によってポンプケーシングが水没しても、排水運転を継続できる。しかし、カップリング又は軸封装置のメンテナンス時には、カバーを取り外す必要があるため煩雑である。よって、特許文献1の横軸ポンプにはメンテナンス性について改善の余地がある。
【0005】
本発明は、横軸ポンプにおける水没対策とメンテナンス性向上の両立を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、横向きに貫通した第1貫通部を有するポンプケーシングと、前記第1貫通部を貫通して前記ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有し、前記内側部から前記外側部にかけて横向きに延びる主軸と、前記第1貫通部に配置され、前記ポンプケーシングと前記主軸の間を軸封する第1軸封装置と、前記ポンプケーシングにおける前記第1軸封装置の外部側に配置され、前記主軸を軸支する耐水性の耐水軸受と、密閉されたモータケーシングと、前記モータケーシングから突出した出力軸とを有し、前記出力軸が前記主軸に沿って延びるように前記ポンプケーシングの外部に配置された耐水モータと、前記耐水モータの前記ポンプケーシング側に隣接して配置された密閉ケーシングと、前記出力軸の回転速度とは異なる回転速度で回転させる回転軸とを有する耐水変速機と、前記密閉ケーシングに液密に配置され、前記回転軸を貫通させる第2貫通部を有する軸封ケーシングと、前記第2貫通部に配置され、前記軸封ケーシングと前記回転軸の間を軸封する第2軸封装置と、前記主軸の前記外側部と前記回転軸を連結する軸継手と、前記耐水モータよりも上方に配置された冷却ファンと、前記耐水モータと前記冷却ファンの間に配置され、前記冷却ファンによる送風を前記耐水モータの前記ポンプケーシングとは反対側に導くダクトとを備え、前記耐水軸受及び前記軸継手が外部に露出し、前記ダクトは、前記耐水変速機を冷却するための分岐管を有する、横軸ポンプを提供する。
【0007】
本発明の他の態様は、横向きに貫通した第1貫通部を有し、ポンプ床上に配置されるポンプケーシングと、前記第1貫通部を貫通して前記ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有し、前記内側部から前記外側部にかけて横向きに延びる主軸と、前記第1貫通部に配置され、前記ポンプケーシングと前記主軸の間を軸封する第1軸封装置と、前記ポンプケーシングにおける前記第1軸封装置の外部側に配置され、前記主軸を軸支する耐水性の耐水軸受と、前記ポンプ床に据え付けるための据付部を含む密閉されたモータケーシングと、前記モータケーシングから突出した出力軸とを有し、前記出力軸が前記主軸に沿って延びるように前記ポンプケーシングの外部に配置された耐水モータと、前記耐水モータの前記ポンプケーシング側に隣接して配置された密閉ケーシングと、前記出力軸の回転速度とは異なる回転速度で回転させる回転軸とを有する耐水変速機と、前記密閉ケーシングに液密に配置され、前記回転軸を貫通させる第2貫通部を有する軸封ケーシングと、前記第2貫通部に配置され、前記軸封ケーシングと前記回転軸の間を軸封する第2軸封装置と、前記主軸の前記外側部と前記回転軸を連結する軸継手とを備え、前記耐水軸受及び前記軸継手が外部に露出し、前記耐水変速機の前記密閉ケーシングは、前記耐水モータの前記モータケーシングに対して液密に取り付けられ、前記耐水モータよりも上方に配置され、前記耐水モータ及び前記耐水変速機を冷却するための冷却ファンを更に備える、横軸ポンプを提供する。
【0008】
これらの横軸ポンプでは、ポンプケーシングの外部で、主軸と耐水変速機の回転軸とが軸継手によって連結され、ポンプケーシングに対して主軸が耐水軸受によって軸支されている。また、ポンプケーシングと主軸との間が第1軸封装置によって軸封され、軸封ケーシングと回転軸との間が第2軸封装置によって軸封されている。よって、これらは外部に露出しているが、降雨の集中又は津波によって耐水モータが水没しても、排水運転を継続できる。また、耐水軸受と軸継手が外部に露出しているため、第1軸封装置、第2軸封装置、耐水軸受、及び軸継手のメンテナンス性を向上できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、横軸ポンプにおける水没対策とメンテナンス性向上を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る横軸ポンプを用いたポンプ設備を示す断面図。
【
図5】第3実施形態に係る横軸ポンプを用いたポンプ設備を示す断面図。
【
図6】第4実施形態に係る横軸ポンプを用いたポンプ設備を示す断面図。
【
図7】第5実施形態に係る横軸ポンプを用いたポンプ設備を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1を参照すると、本発明の第1実施形態に係る横軸ポンプ20は、建屋1のポンプ床5に固定されている。横軸ポンプ20は、建屋1の吸水槽12内に流入した雨水等の液体を吸い込み、下流側の吐出槽(図示せず)に排出する。これらの建屋1、横軸ポンプ20、及び吐出槽によって、ポンプ設備が構成されている。
【0013】
図1を参照すると、建屋1は、底壁2、一対の側壁3、天壁4、ポンプ床5、上流側端壁6、及び下流側端壁8を備え、コンクリートの打設によって構築されている。
【0014】
底壁2は、後に詳述する横軸ポンプ20が備える揚水管23の下端に対して下方に間隔をあけて設けられている。底壁2は、
図1において揚水管23の左側である上流側から、
図1において揚水管23の右側である下流側にかけて延びている。
【0015】
一対の側壁3は、底壁2に対し、水が流れる流入方向に直交する幅方向両側にそれぞれ連なり、上向きに突出している。側壁3の高さは、想定外の降雨集中を除き、想定される最大流入量の水を貯留した状態での水位(最高水位HWL)よりも遙かに高い。
【0016】
天壁4は、一対の側壁3の上端にそれぞれ連なり、水平方向に延びている。地上から天壁4の上面までの高さは、想定外の降雨集中や津波が生じても水没し得ない高さ寸法(例えば10m)に設定されている。但し、水没し得ない高さ寸法は、機場の設計や周辺環境によって異なる。
【0017】
ポンプ床5は、底壁2と天壁4の間のうち最高水位HWLよりも高い位置に設けられ、一対の側壁3にそれぞれ連なって水平方向に延びている。ポンプ床5には、揚水管23を貫通させる貫通部9が設けられている。貫通部9の直径は揚水管23の直径よりも大きく、貫通部9の孔壁と揚水管23の間には定められた間隔の空隙が確保されている。ポンプ床5のうち貫通部9の周囲には、横軸ポンプ20を据え付けるための据付部10が上向きに突出して設けられている。
【0018】
上流側端壁6は、一対の側壁3、天壁4、及びポンプ床5にそれぞれ連なり、これらの上流側端部(
図1において左側)を塞いでいる。底壁2、一対の側壁3、及びポンプ床5で画定された部分は連通部7であり、流入水路に接続されている。
【0019】
下流側端壁8は、底壁2、一対の側壁3、天壁4、及びポンプ床5にそれぞれ連なり、これらの下流側端部(
図1において右側)を塞いでいる。
【0020】
底壁2とポンプ床5の間には、下流側端壁6の上流側に間隔をあけて仕切壁11が設けられている。仕切壁11は、底壁2、一対の側壁3、及びポンプ床5に連なっている。但し、仕切壁11は設けられない構成であってもよい。
【0021】
このように構成された建屋1では、底壁2、一対の側壁3、ポンプ床5、及び仕切壁11で画定された空間が、吸水槽12を構成する。一対の側壁3、天壁4、ポンプ床5、上流側端壁6、及び下流側端壁8で画定された空間は、ポンプ室13を構成する。吸水槽12とポンプ室13は、貫通部9を介して連なっている。
【0022】
次に、
図1から
図3を参照して横軸ポンプ20の構成について説明する。
【0023】
図1及び
図2を参照すると、横軸ポンプ20は、ポンプケーシング22、主軸31、インペラ36、及び駆動源である耐水モータ38を備える斜流ポンプである。但し、横軸ポンプ20は、遠心ポンプ又は軸流ポンプであってもよい。
【0024】
横軸ポンプ20は、耐水モータ38の作動によって主軸31を介してインペラ36を回転させ、ポンプケーシング22内を通して吸水槽12内の水を下流側に排出する。また、横軸ポンプ20は、排水処理を開始するときに、ポンプケーシング22内の空気を吸引してポンプケーシング22内に水を充満させる補助装置(図示せず)を備える。
【0025】
本実施形態では、主軸31と耐水モータ38が備える出力軸39とが、耐水減速機(耐水変速機)41を介して機械的に接続されている。つまり、耐水減速機41が備える回転軸43に耐水モータ38の出力軸39が接続され、回転軸43に主軸31がカップリング(軸継手)50を介して接続されている。また、横軸ポンプ20は、耐水モータ38及びポンプケーシング22よりも上方に位置するように、耐水モータ38を冷却するための冷却ファン52を備える。
【0026】
ポンプケーシング22は、揚水管23、屈曲エルボ25、及びベーンケーシング26を備え、揚水管23以外がポンプ室13内に配置されている。
【0027】
揚水管23は、下端に液密に接続された吸込ベル24を備え、貫通部9を貫通してポンプ床5から吸水槽12内へ鉛直方向に延びている。揚水管23のうち吸込ベル24以外は、直径が一様な直管によって構成されている。吸込ベル24は、下方に向かうに従って次第に拡開した円錐筒状であり、下端に開放した吸込口24aを備える。吸込口24aは、底壁2の上方に定められた間隔をあけて配置されている。
【0028】
屈曲エルボ25は、中心軸が90度湾曲した曲がり管であり、揚水管23の上端に液密に接続され、ポンプ室13内に配置されている。
図2及び
図3を参照すると、屈曲エルボ25には、ベーンケーシング26の軸線と対応する位置に、主軸31を貫通させるための貫通部(第1貫通部)25aが設けられている。貫通部25aは、屈曲エルボ25から水平方向に突出した円筒部によって画定されており、屈曲エルボ25を横向きに貫通し、屈曲エルボ25の内部と外部を連通させている。
【0029】
図1及び
図2を参照すると、ベーンケーシング26は、概ね楕円球状をなすように径方向外向きに膨出した筒状である。ベーンケーシング26は、屈曲エルボ25の下流側の端部に液密に接続され、ポンプ室13内に配置されている。ベーンケーシング26の外周面のうち、最も直径が大きい部分(最大径部分)の下側頂部を含む所定領域が、据付部10上に据え付けられている。
【0030】
ベーンケーシング26の内部には、ガイドベーン26aを介して軸受ケーシング26bが設けられている。軸受ケーシング26b内には、板状の支持部26cを介して軸受部26dが設けられている。軸受部26dの軸線は、屈曲エルボ25の貫通部25aの軸線と合致している。軸受部26d内には、主軸31を回転可能に支持する水中軸受27が配置されている。
【0031】
このように構成されたポンプケーシング22には、ベーンケーシング26の下流側端部に、複数の配管によって構成された送水管28が接続される。送水管28の下流側端部は、下流側端壁8を貫通して建屋1の外部に突出し、図示しない吐出槽内に配管されている。送水管28を構成する複数の配管のうちポンプ室13内に位置する1つには、止水弁19が設けられている。止水弁19は、ポンプケーシング22を介して吸水槽12と吐出槽を連通させた開状態と、吸水槽12と吐出槽の連通を遮断した閉状態とに切換可能であり、据付部10上に据え付けられている。
【0032】
主軸31は、ポンプケーシング22の貫通部25aを貫通して水平方向(横向き)に延びるように配置されている。より具体的には、主軸31は、貫通部25aを貫通してポンプケーシング22の内部に配置された内側部31aと、ポンプケーシング22の外部に配置された外側部31bとを備える。
【0033】
内側部31aの下流側に位置する端部は、ベーンケーシング26の軸受部26d内に配置され、水中軸受27に軸支されている。外側部31bは、ベーンケーシング26の外部側で耐水軸受32に軸支されている。主軸31のうち貫通部25aを貫通した部分は、メカニカルシール34によって軸封されている。また、外側部31bの端部には、カップリング50が相対回転不可能に取り付けられている。なお、カップリング50については後に詳述する。
【0034】
図2及び
図3を参照すると、耐水軸受32は、屈曲エルボ25に固着された軸受ホルダ33に配置されている。軸受ホルダ33は、貫通部25aの外部側、つまりメカニカルシール34の外部側に隣接するように配置されている。耐水軸受32は、多数の転動体間の隙間に潤滑剤を充填した転がり軸受によって構成されている。充填した潤滑剤によって、転動体の潤滑性と耐水性が確保されている。但し、耐水軸受32は、主軸31を軸支でき、耐水性を備える構成であれば、必要に応じて変更可能である。
【0035】
メカニカルシール34は、貫通部25a、より具体的には円筒部25bの外側部分に配置され、ポンプケーシング22と主軸31の間を軸封する第1軸封装置である。但し、第1軸封装置は、グランドパッキンであってもよく、ポンプケーシング22と主軸31の間を軸封できる構成であれば、必要に応じて変更可能である。
【0036】
図1及び
図2を参照すると、インペラ36は、主軸31の内側部31aの端部近傍に相対回転不可能に取り付けられている。より具体的には、インペラ36は、ベーンケーシング26内に配置され、軸受ケーシング26bの上流側に隣接するように主軸31に取り付けられている。ポンプケーシング22内が満水状態で耐水モータ38が作動されることにより、耐水減速機41を介して主軸31が回転され、主軸31と一体にインペラ36が回転する。これにより、吸水槽1内の水を吸込口24aからポンプケーシング22内に吸い込んで、下流側へ排出する(排水運転)。
【0037】
耐水モータ38は、ポンプケーシング22に隣接するようにポンプケーシング22の外部に配置され、制御部(図示せず)によって制御される。耐水減速機41は、耐水モータ38に対してポンプケーシング22側に隣接して配置され、ポンプケーシング22と耐水モータ38の間に位置している。以下の説明では、耐水モータ38及び耐水減速機41のうち、
図1から
図3において右側であるポンプケーシング22側を出力側と言い、
図1から
図3において左側であるポンプケーシング22とは反対側を基端側と言うことがある。
【0038】
耐水モータ38は、想定外の量の水が吸水槽12内に流れ込み、貫通部9を通してポンプ室13内に浸入してポンプケーシング22及び耐水モータ38が水没しても、排水運転を継続するために用いられている。耐水モータ38は、密閉されたモータケーシング38aと、モータケーシング38aから突出した出力軸39とを備える。
【0039】
モータケーシング38aは、軸方向両端を閉鎖した円筒状で、出力側の端部から出力軸39が突出している。モータケーシング38aの外周面には、表面積を増やすために、径方向外側へ放射状に突出した空冷フィン38bが設けられている。
【0040】
モータケーシング38aの基端側には、耐水モータ38をポンプ床5に据え付けるための据付部38cが下向きに突出して設けられている。据付部38cの全高は、出力軸39が主軸31と同じ高さ位置になる寸法に設定されている。
【0041】
このように構成された耐水モータ38は、ポンプケーシング22に対し、送水管28とは反対側に間隔をあけて配置される。出力軸39は、ポンプケーシング22に向けて突出し、主軸31に沿って延びている。より具体的には、出力軸39の軸線は主軸31の軸線に合致している。このような姿勢として、据付部38cがポンプ床5にボルト止め等によって据え付けられる。
【0042】
耐水減速機41は、密閉ケーシング42、回転軸43、及び変速機構44を備え、耐水モータ38の出力軸39から入力される第1回転速度を、第1回転速度よりも遅い第2回転速度に減速して出力する変速機である。但し、耐水変速機は、耐水モータ38の出力軸39から入力される第1回転速度を、第1回転速度よりも早い第2回転速度に増速して出力する構成であってもよい。つまり、耐水変速機は、出力軸39の第1回転速度を、第1回転速度とは異なる第2回転速度で回転軸43を回転させる構成であればよい。
【0043】
密閉ケーシング42は、概ね円筒状で、耐水モータ38の出力側の端部に液密に取り付けられている。密閉ケーシング42の内部には、軸方向の中間部分に変速機構44が配置されている。
図2において変速機構44よりも左側である密閉ケーシング42の基端側には、耐水モータ38の出力軸39が配置され、変速機構44に接続されている。
図2において変速機構44よりも右側である密閉ケーシング42の出力側には、回転軸43が配置され、変速機構44に接続されている。密閉ケーシング42の出力側端部は、回転軸43を液密に挿通させる挿通部材42aを備える端板42bによって閉鎖されている。
【0044】
回転軸43は、出力軸39及び主軸31それぞれの軸線と合致する軸線を有する。回転軸43の基端側は、密閉ケーシング42内の出力側に配置され、変速機構44に接続されている。回転軸43の出力側は、密閉ケーシング42の挿通部材42aからポンプケーシング22側へ突出している。回転軸43の出力側端部には、カップリング50が相対回転不可能に取り付けられている。なお、カップリング50については後に詳述する。
【0045】
変速機構44は、出力軸39の回転速度よりも遅い回転速度で回転軸43を回転させる。本実施形態の変速機構44は、インターナルギア、出力軸39が接続されるサンギア、複数のプラネットギア、及び回転軸43が接続されるキャリアを備える遊星歯車減速機によって構成されている。但し、変速機構44は、出力軸39の回転速度よりも遅い回転速度で回転軸43を回転させることが可能であれば、遊星歯車減速機以外であってもよい。
【0046】
耐水減速機41の出力側端部には、軸封ケーシング46が取り付けられている。軸封ケーシング46には、転がり軸受47とメカニカルシール48が配置されている。但し、転がり軸受47は、軸封ケーシング46内ではなく密閉ケーシング42内に配置されてもよい。
【0047】
軸封ケーシング46は、円筒状で、耐水減速機41の挿通部材42aに液密に取り付けられている。軸封ケーシング46の基端側には、回転軸43を貫通させる貫通部を有するベース46aが液密に取り付けられている。ベース46aには、回転軸43を軸支する転がり軸受47が配置されている。軸封ケーシング46の出力側には、閉鎖板46bが液密に取り付けられている。閉鎖板46bには、回転軸43を貫通させる貫通部(第2貫通部)46cが形成されている。
【0048】
転がり軸受47は、軸封ケーシング46内であるベース46aの出力側の面に配置されている。転がり軸受47は、軸封ケーシング46内に配置されるため非耐水性であり、多数の転動体間に潤滑剤は充填されていない。但し、転がり軸受47は、潤滑剤が充填された耐水軸受であってもよい。
【0049】
メカニカルシール48は、貫通部46c内に配置され、軸封ケーシング46と回転軸43の間を軸封する第2軸封装置である。但し、第2軸封装置は、グランドパッキンであってもよく、軸封ケーシング46と回転軸43の間を軸封できる構成であれば、必要に応じて変更可能である。
【0050】
図2及び
図3を参照すると、カップリング50は一対の連結ディスクを備えるリジット式である。一対の連結ディスクのうちの一方は、主軸31の外側部31bの端に相対回転不可能に取り付けられている。一対の連結ディスクのうちの他方は、回転軸43の出力側の端に相対回転不可能に取り付けられている。一対の連結ディスクを相対回転不可能に結合することによって、主軸31の回転軸43が一体に回転可能に連結される。但し、カップリング50は、主軸31と回転軸43を連結可能な構成であれば、必要に応じて変更可能である。
【0051】
冷却ファン52は、耐水モータ38の基端側において、耐水モータ38及びポンプケーシング22よりも上方に配置されている。本実施形態では、冷却ファン52と耐水モータ38の間にダクト57が配置され、ダクト57の上端に冷却ファン52が取り付けられている。
【0052】
冷却ファン52は、ファンケース53内にモータ54と羽根55を備え、耐水モータ38と同じ制御部(図示せず)によって回転と停止が制御され、排水運転時に耐水モータ38を冷却する。
【0053】
ファンケース53は、筒状で、上端に吸気口を備え、下端に排気口を備える。ファンケース53の下端はダクト57の上端に接続され、ファンケース53の排気口とダクト57内は連通している。
【0054】
モータ54は、ファンケース53内に収容されている。本実施形態のモータ54は耐水性を備えていない。但し、モータ54は、耐水性を有する構成であってもよい。
【0055】
羽根55は、モータ54の出力軸に対して相対回転不可能に取り付けられ、ファンケース53内のうち吸気口と排気口の間に配置されている。羽根55は、モータ54によって回転され、ファンケース53の外部の空気を吸気口から吸い込み、排気口から排出することによって、ダクト57及びモータケーシング38aを介して耐水モータ38の内部機構を空冷する。本実施形態の羽根55はプロペラファンによって構成されている。但し、羽根55は、軸流ファンやシロッコファンであってもよく、吸気口から吸い込んだ空気を排気口から排出できる構成であれば、必要に応じて変更可能である。
【0056】
ダクト57は、中心軸が90度湾曲した曲がり管であり、冷却ファン52の下端と耐水モータ38の基端との間に配置され、冷却ファン52による送風を耐水モータ38の基端に導く。より具体的には、ダクト57によって冷却ファン52による送風は、モータケーシング38aの基端に当接し、周方向に隣接した空冷フィン38bの間から大気に排出される。これにより、モータケーシング38aを介してモータケーシング38a内の機構が空冷される。
【0057】
このように構成された横軸ポンプ20では、ポンプケーシング22と耐水減速機41の間を液密に覆うカバーは何ら配置されていない。そのため、想定外の量の水が
図1に示す吸水槽12内に流れ込み、貫通部9を通してポンプ室13内に浸水が生じた場合、ポンプケーシング22、耐水モータ38、耐水減速機41、カップリング50、及び耐水軸受32が水没する可能性がある。
【0058】
これに対し、ポンプケーシング22は、メカニカルシール34によってポンプケーシング22と主軸31との間が軸封されている。耐水減速機41は、メカニカルシール48によって軸封ケーシング46と回転軸43の間が軸封されている。主軸31の外側部31b側は、ポンプケーシング22に対して耐水性を有する耐水軸受32によって軸支されている。よって、降雨の集中又は津波によってポンプケーシング22及び耐水モータ38が水没しても、何ら支障を来すことなく排水運転を継続できる。また、冷却ファン52は、耐水モータ38よりも上方に配置されているため、耐水モータ38が水没した状態でも水没しない状態になり得る。よって、冷却ファン52の運転も継続し得る。
【0059】
このように構成された横軸ポンプ20は、以下の特徴を有する。
【0060】
ポンプケーシング22の外部で、主軸31と耐水減速機41の回転軸43とがカップリング50によって連結され、ポンプケーシング22に対して主軸31が耐水軸受32によって軸支されている。ポンプケーシング22と主軸31との間がメカニカルシール34によって軸封され、軸封ケーシング46と回転軸43の間がメカニカルシール48によって軸封されている。よって、これらは外部に露出しているが、降雨の集中又は津波によって耐水モータ38が水没しても、排水運転を継続できる。また、耐水軸受32とカップリング50が外部に露出しているため、メカニカルシール34、メカニカルシール48、耐水軸受32、及びカップリング50のメンテナンス性を向上できる。
【0061】
耐水モータ38を冷却するための冷却ファン52は、耐水モータ38よりも上方に配置されているため、耐水モータ38が水没した状態でも水没しない状態になり得る。よって、冷却ファン52の水没状態で羽根55を回転させることに伴うモータ54の過負荷、及び羽根55の損傷を抑制できる。
【0062】
冷却ファン52による送風を耐水モータ38の基端側に導くダクト57を備える。これにより、冷却ファン52による送風を冷却対象の耐水モータ38に集中できるため、耐水モータ38の冷却性を向上できる。
【0063】
以下、本発明の他の実施形態並びに種々の変形例を説明するが、これらの説明において、特に言及しない点は第1実施形態と同様である。以下で言及する図面において、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付している。
【0064】
(第2実施形態)
図4を参照すると、第2実施形態の横軸ポンプ20は、冷却ファン52を建屋1の天壁4上に配置し、ダクト57を上向きに延設した点で、第1実施形態の横軸ポンプ20と相違している。
【0065】
建屋1の天壁4には、耐水モータ38に対してポンプケーシング22の反対側に位置するように、上下方向に貫通した貫通孔4aが設けられている。冷却ファン52は、貫通孔4aの上端を覆うように、天壁4の上面側に据え付けられている。ダクト57は、上向きに延びる直管状の延設部57aを備える。延設部57aの上端は貫通孔4aの下端を覆うように、天壁4の下面側に取り付けられている。
【0066】
第2実施形態の横軸ポンプ20では、ポンプケーシング22及び耐水モータ38を配置する建屋1の天壁4上に、冷却ファン52が配置されている。つまり、冷却ファン52は、合理的に水没し得ない屋外に配置されているため、水没に伴うモータ54の過負荷、及び羽根55の損傷を効果的に抑制できる。
【0067】
(第3実施形態)
図5を参照すると、第3実施形態の横軸ポンプ20は、専用の据付台58上に冷却ファン52を配置した点で、第1実施形態及び第2実施形態それぞれの横軸ポンプ20と相違している。
【0068】
据付台58は、3以上の脚58aと、3以上の脚58aの上端に取り付けられた天板58bとを備え、ポンプ床5上にボルト止め等によって据え付けられる。据付台58の全高は、ダクト57の延設部57aの上端と概ね同じ高さである。冷却ファン52は、据付台58の天板58b上に取り付けられ、天板58bの貫通孔58cを介してダクト57内に送風可能である。
【0069】
第3実施形態の横軸ポンプ20では、専用の据付台58上に冷却ファン52が配置されている。これにより、第1実施形態の横軸ポンプ20よりも冷却ファン52を高位に配置できるため、水没に伴うモータ54の過負荷、及び羽根55の損傷を抑制できる。一方で、冷却ファン52は、第2実施形態よりも低位に配置されるが、天壁4に貫通孔4aを設ける必要がないため、建屋1の剛性を確保できる。
【0070】
(第4実施形態)
図6を参照すると、第4実施形態の横軸ポンプ20は、ダクト57に、耐水減速機41を冷却するための分岐管57bを備えさせた点で、第1実施形態から第3実施形態の横軸ポンプ20と相違している。
【0071】
ダクト57は、第2実施形態及び第3実施形態のダクト57と同様に、上向きに延びる延設部57aを備える。分岐管57bは、延設部57aに分岐接続された入口端と、耐水減速機41の密閉ケーシング42上に配置された出口端とを備える。本実施形態では、冷却ファン52による風が密閉ケーシング42の軸線に対して直交する方向へ送出されるように、分岐管57bの形状が設定されている。但し、分岐管57bの形状は、冷却ファン52による風が密閉ケーシング42の軸線に対して斜めに交差する構成であってもよい。つまり、分岐管57bの形状は、冷却ファン52による送風を分流して耐水減速機41も冷却できる構成であれば、必要に応じて変更可能である。
【0072】
第4実施形態の横軸ポンプ20では、ダクト57が耐水減速機41を冷却するための分岐管57bを有する。これにより、冷却ファン52によって耐水減速機41も冷却できるため、発熱に伴う変速機構44の破損や異音の発生を抑制できる。
【0073】
(第5実施形態)
図7を参照すると、第5実施形態の横軸ポンプ20は、耐水減速機41を用いていない点で、第1実施形態の横軸ポンプ20と相違している。
【0074】
軸封ケーシング46は、耐水モータ38の出力側の端面に液密に取り付けられている。軸封ケーシング46では、
図2に示すベース46aを備えることなく、転がり軸受47も配置されていない。軸封ケーシング46の出力側には、出力軸39を貫通させる貫通部(第2貫通部)46cが形成された閉鎖板46bが液密に取り付けられている。
【0075】
第5実施形態の横軸ポンプ20では、ポンプケーシング22の外部で、主軸31と耐水モータ38の出力軸39とがカップリング50によって連結され、ポンプケーシング22に対して主軸31が耐水軸受32によって軸支されている。また、ポンプケーシング22と主軸31との間がメカニカルシール34によって軸封され、軸封ケーシング46と回転軸43の間がメカニカルシール48によって軸封されている。よって、これらは外部に露出しているが、降雨の集中又は津波によって耐水モータ38が水没しても、排水運転を継続できる。また、耐水軸受32とカップリング50が外部に露出しているため、メカニカルシール34、メカニカルシール48、耐水軸受32、及びカップリング50のメンテナンス性を向上できる。
【0076】
なお、本発明は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
【0077】
例えば、冷却ファン52の設置は、
図1に示すダクト57上、
図4に示す天壁4上、及び
図5に示す据付台58上に限られず、上流側端壁6又は側壁3に設けた棚上であってもよい。
【0078】
図6に示す第4実施形態の分岐管57bは、延設部57a以外に分岐接続されてもよい。つまり、分岐管57bは、
図1に示す第1実施形態のように、延設部57aがないダクト57に設けられてもよい。また、分岐管57bは、
図4に示す第2実施形態のダクト57に設けられてもよいし、
図5に示す第3実施形態のダクト57に設けられてもよい。
【0079】
図4に示す第2実施形態、
図5に示す第3実施形態、及び
図6に示す第4実施形態それぞれの横軸ポンプ20についても、耐水減速機41が用いられない構成であってもよい。
【0080】
耐水モータ38が水没していない通常の排水運転時、耐水モータ38の発熱を抑制できる冷却ファン52以外の構成を有していれば、冷却ファン52は用いない構成であってもよい。
【0081】
耐水性を有するモータ54が搭載された冷却ファン52を用いれば、モータ54の出力軸が耐水モータ38の出力軸39に沿って延びるように、冷却ファン52を耐水モータ38の基端側に隣接して配置し、ダクト57を用いない構成としてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 建屋
2 底壁
3 側壁
4 天壁
4a 貫通孔
5 ポンプ床
6 上流側端壁
7 連通部
8 下流側端壁
9 貫通部
10 据付部
11 仕切壁
12 吸水槽
13 ポンプ室
20 横軸ポンプ
22 ポンプケーシング
23 揚水管
24 吸込ベル
24a 吸込口
25 屈曲エルボ
25a 貫通部(第1貫通部)
25b 円筒部
26 ベーンケーシング
26a ガイドベーン
26b 軸受ケーシング
26c 支持部
26d 軸受部
27 水中軸受
28 送水管
29 止水弁
31 主軸
31a 内側部
31b 外側部
32 耐水軸受
33 軸受ホルダ
34 メカニカルシール(第1軸封装置)
36 インペラ
38 耐水モータ
38a モータケーシング
38b 空冷フィン
38c 据付部
39 出力軸
41 耐水減速機(耐水変速機)
42 密閉ケーシング
42a 挿通部
42b 端板
43 回転軸
44 変速機構
46 軸封ケーシング
46a ベース
46b 閉鎖板
46c 貫通部(第2貫通部)
47 転がり軸受
48 メカニカルシール(第2軸封装置)
50 カップリング
52 冷却ファン
53 ファンケース
54 モータ
55 羽根
57 ダクト
57a 延設部
57b 分岐管
58 据付台
58a 脚
58b 天板
58c 貫通孔
【要約】
【課題】横軸ポンプにおける水没対策とメンテナンス性向上の両立を課題とする。
【解決手段】横軸ポンプ20は、第1貫通部25aを有するポンプケーシング22と、第1貫通部25aを貫通して横向きに延びる主軸31と、第1貫通部25aを軸封する第1軸封装置41と、ポンプケーシング22の外部側で主軸31を軸支する耐水軸受32と、出力軸39を有する耐水モータ38と、出力軸39の回転速度とは異なる回転速度で回転させる回転軸43とを有する耐水変速機41と、第2貫通部46cを有する軸封ケーシング46と、第2貫通部46cを軸封する第2軸封装置48と、主軸31と回転軸43を連結する軸継手50とを備え、耐水軸受32及び軸継手50が外部に露出している。
【選択図】
図2