(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】移動補助装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61G 5/04 20130101AFI20241015BHJP
A61G 5/12 20060101ALI20241015BHJP
B62K 17/00 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
A61G5/04 707
A61G5/12 704
A61G5/12 701
A61G5/12 705
B62K17/00
(21)【出願番号】P 2021524485
(86)(22)【出願日】2019-07-12
(86)【国際出願番号】 IB2019055951
(87)【国際公開番号】W WO2020012425
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-06-23
(32)【優先日】2018-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】521016173
【氏名又は名称】セントー ロボティクス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CENTAUR ROBOTICS LIMITED
【住所又は居所原語表記】14 Weller Street London SE1 1QU United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110002837
【氏名又は名称】弁理士法人アスフィ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リード,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ラジャン,デイビッド
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2011-0092399(KR,A)
【文献】特表2007-501049(JP,A)
【文献】特開2009-100954(JP,A)
【文献】特表2016-500505(JP,A)
【文献】特表2009-523276(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0175227(US,A1)
【文献】実開平05-035460(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 5/04
A61G 5/12
B62K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動補助装置であって、
前記移動補助装置が作動しているときにユーザーが座る座席装置、前記座席装置を支持するメインユニット、及び床面上で前記メインユニットを支持する車輪装置を含み、
前記移動補助装置は、作動中において前記メインユニットまたは前記車輪装置の少なくとも一方に含まれるモーター装置から駆動され、
前記移動補助装置は、前記モーター装置により、前方または後方に推進、及び向きを変え、
前記車輪装置は、前記メインユニットの側面に取り付けられた2つの車輪を含み、
前記2つの車輪は、前記モーター装置によって作動中に相互に独立して駆動され、
前記移動補助装置は、前記モーター装置に適用される電気信号を制御する制御モジュールを採用することにより、前記2つの車輪を使用して自己バランスを保ち、
前記車輪は、前記座席装置の座席領域の120%未満の領域内に含まれており、
前記メインユニットが、前記メインユニットに対して前記座席装置を上下させるためのリニアアクチュエータ装置を含み、
フットレスト装置が、前記リニアアクチュエータ装置と前記座席装置との間に配置されたインターフェース装置を介して前記座席装置に結合され、
前記フットレスト装置が前記リニアアクチュエータ装置によって前記座席装置と共に上下する
ものであり、
前記インターフェース装置は、前記座席装置に係合するための平面を有し、
前記インターフェース装置に対して前記座席装置を恒久的に持ち上げるために、前記インターフェース装置の前記平面と前記座席装置との間に複数のスペーサーが配置されていることを特徴とする移動補助装置。
【請求項2】
前記移動補助装置の提供のために一体となり、且つ前記移動補助装置を輸送、アップグレード、または整備するときに分解される複数のモジュールを含むモジュール方式で組み立てられる請求項1に記載の移動補助装置。
【請求項3】
前記移動補助装置が使用されているときに、前記ユーザーに背部サポートと腕サポートを提供する2つのアームレストを備えた背部支持装置を更に備える請求項1または2に記載の移動補助装置。
【請求項4】
前記アームレストが、前記背部支持装置に近接する端部で枢動可能に取り付けられ、下向きに回転可能であり、前記移動補助装置の使用時において床に実質的に平行である細長い軸で所定の位置にロック可能である請求項3に記載の移動補助装置。
【請求項5】
前記フットレスト装置が、前記ユーザーの足を受け入れるための平面構成要素を有し、前記移動補助装置が作動しているとき、前記平面構成要素が床に実質的に平行に維持される請求項1に記載の移動補助装置。
【請求項6】
スライド可能構成要素が、前記移動補助装置が使用されているときに前記ユーザーの足が前記スライド可能構成要素上に受け入れられるように前記フットレスト装置の前記平面構成要素に結合されており、前記スライド可能構成要素が、前記ユーザーに調整されるよう床と平行に実質的に水平に移動する請求項5に記載の移動補助装置。
【請求項7】
前記インターフェース装
置の前記平面は、前記フットレスト装置の前記平面構成要素に実質的に平行である請求項1に記載の移動補助装置。
【請求項8】
前記メインユニットが電気エネルギーを貯蔵するための充電式電池装置を含み、前記充電式電池装置が、前記移動補助装置の作動時において前記モーター装置と前記リニアアクチュエータ装置へ電力を供給する請求項1~
7のいずれかに記載の移動補助装置。
【請求項9】
前記充電式電池装置が、前記充電式電池装置を電力で充電するための共振誘導充電装置に接続可能である請求項
8に記載の移動補助装置。
【請求項10】
前記移動補助装置が、前記移動補助装置の動作を制御するための制御装置を含み、前記制御装置は、前記モーター装置と前記リニアアクチュエータ装置に印加される電力を制御し、前記制御装置は、ジョイスティック制御、音声制御、トラックボール制御、眼球運動制御、ボタン制御、ビデオインターフェース制御のうちの少なくとも1つを使用することによってユーザー制御可能である請求項1~
9のいずれかに記載の移動補助装置。
【請求項11】
前記移動補助装置が、前記制御装置と遠隔制御ユニットとの間で動作中に通信する無線インターフェースを含み、その結果、第三者が前記移動補助装置の動作を前記遠隔制御ユニットから無線で制御できる請求項
10に記載の移動補助装置。
【請求項12】
前記制御モジュールが人工知能アルゴリズムを実施するように動作可能であり、前記人工知能アルゴリズムは、前記移動補助装置が前記ユーザーの選択された移動ルートに関係する問題を予測できるよう運転可能であるようにするものである請求項1~
11のいずれかに記載の移動補助装置。
【請求項13】
移動補助装置を製造するための方法であって、
前記移動補助装置が、前記移動補助装置が作動しているときにユーザーが座る座席装置、前記座席装置を支持するメインユニット、及び床面上で前記メインユニットを支持する車輪装置を含み、
前記移動補助装置は、作動中において前記メインユニットまたは前記車輪装置の少なくとも一方に含まれるモーター装置から駆動され、
前記移動補助装置は、前記モーター装置により、前方または後方に推進、及び向きを変え、
前記メインユニットが、前記メインユニットに対して前記座席装置を上下させるためのリニアアクチュエータ装置を含み、
フットレスト装置が、前記リニアアクチュエータ装置と前記座席装置との間に配置されたインターフェース装置を介して前記座席装置に結合され、
前記フットレスト装置が前記リニアアクチュエータ装置によって前記座席装置と共に上下し、
前記インターフェース装置は、前記座席装置に係合するための平面を有し、
前記インターフェース装置に対して前記座席装置を恒久的に持ち上げるために、前記インターフェース装置の前記平面と前記座席装置との間に複数のスペーサーが配置されているものであり、
前記車輪装置を、前記モーター装置によって作動中に相互に独立して駆動される2つの車輪が前記メインユニットの側面に含まれるよう配置する工程、
前記移動補助装置を、前記モーター装置に適用される電気信号を制御する制御モジュールを採用することにより、前記2つの車輪を使用して自己バランスを保つように調整する工程、
前記車輪を、前記座席装置の座席領域の120%未満の領域内に含まれるよう配置する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記移動補助装置の提供のために一体となり、且つ前記移動補助装置を輸送、アップグレード、または整備するときに分解される複数のモジュールを含むモジュール方式で前記移動補助装置を組み立てる工程を含む請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記移動補助装置を、前記移動補助装置の動作を制御するための制御装置であり、前記モーター装置と前記リニアアクチュエータ装置に印加される電力を制御し、ジョイスティック制御、音声制御、トラックボール制御、眼球運動制御、ボタン制御、ビデオインターフェース制御のうちの少なくとも1つを使用することによってユーザー制御可能である制御装置を含むよう調整する工程を含む請求項
13または
14に記載の方法。
【請求項16】
前記移動補助装置を、前記制御装置と遠隔制御ユニットとの間で動作中に通信する無線インターフェースを含み、その結果、第三者が前記移動補助装置の動作を前記遠隔制御ユニットから無線で制御できるよう調整する工程を含む請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
前記制御モジュールを、前記移動補助装置が前記ユーザーの選択された移動ルートに関係する問題を予測できるよう運転可能である人工知能アルゴリズムを実施するように調整する工程を含む請求項
13~
16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
機械可読データ記憶媒体に記録するソフトウェア製品であって、請求項
13~
17のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピューティングハードウェア上で実行可能であることを特徴とするソフトウェア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動補助装置に関する。より具体的には、本開示は、人工知能を使用する電動車椅子に関する。また本開示は、移動補助装置を製造する(ための)方法に関する。更に本開示は、コンピュータ可読命令が格納された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品に関し、当該コンピュータ可読命令は、前記移動補助装置を製造する(ための)方法を実施するための処理ハードウェアを含むコンピュータ化デバイスによって実行可能である。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ある程度の運動障害のある人は、運動補助装置を歓迎するか、必要とすることさえある。そのような移動補助装置の典型的な例である車椅子は、所定の人が移動を達成するための主な駆動装置として、彼または彼女の腕を使用することを可能にする。更に、車椅子はまた、所定の人がより便利に、順応しそして容易に動くことを可能にする。
【0003】
しかし、従来の車椅子には技術的な欠点がある。従来の車椅子は、従来の車椅子の側面に配置された一対の大きな車輪と、従来の車椅子の前部領域に配置された一対の小さな車輪を備える。このような車輪の構成は、使用中において従来の車椅子を安定化する。かかる構成は、安定しているが、例えば狭い出入り口を通り抜けるとき、公共交通機関にアクセスするとき、又は、ダイニングテーブルの周辺端に対処するといった日常的な行動など、多くの日常的な社会的状況に適さないことが一般的に知られている。
【0004】
モーターを内蔵していないデバイスは、体力の低い人、例えば筋力の低下、例えば腕の力が弱い高齢者の使用には適さない可能性がある。
【0005】
逆に、所定の人の移動性の要件は、他の人、例えば介護者からの支援や援助の必要性の認識により、その人に精神的ストレスをもたらす可能性があることが広く認識されている。勿論、従来の車椅子の欠点は、例えば介護者などの2人目の人の助けなしに動き回ろうとするときに、手または腕に障害のある人には適していないことであることが理解されよう。
【0006】
従来の車椅子のユーザー(乗員)が直面する他の問題は、従来の棚、テーブル及びカウンターの上に配置された特定の物品に、特にこれらが一般的な人の高さよりも高く配置されている場合、届かないことがある。特定の物品に到達できないことは、他の人に対するユーザーの依存性を高める。前述のような実際的な問題に直面すると、ユーザーが低い自尊心と人生への熱意の低下を引き起こす可能性があるというリスクがある。
【0007】
前述の例に比べて、最新の車椅子または移動補助装置には、このような技術的な欠点を克服しようとする機能がある場合がある。例えば、このような最新のデバイスには、モビリティを改善または支援するためのモーターが組み込まれている場合があり、安定性を向上させるために、4つ以上のホイールが含まれている場合があり、それらのフレームは、アルミニウム合金など、頑丈であるが軽い金属から製造することができ、或いは、そのようなデバイスでさえ、座席クッション、ネックレスト、背もたれ、フットレスト、ピボット式座席など、快適性を高める機能を備えている場合がある。このような機能をデバイスに組み込むと、通常、デバイスの重量が増加し、サイズが増大し、複雑さが増すことが理解されるだろう。但し、デバイスのかさばりの増加は、全体的に達成可能なモビリティに悪影響を与える可能性がある。このため、最新の移動補助装置でさえ、多くの日常の実際の状況にはまったく適さない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、前述の議論に照らして、最終的には、移動補助を歓迎または必要とする可能性のある人々のより良い生活の質とより高い自由度をもたらすために、移動補助装置に関連する前述の欠点を克服する必要がある。
本開示は、ユーザー(乗員)に移動支援を提供するために、車椅子に類似した装置など、改善された移動支援装置を提供することを目的としている。本開示はまた、移動補助装置を製造する(ための)改善された方法を提供することを目的とする。
本開示はまた、前述の方法を実施するためのコンピューティングハードウェア上で実行可能であることを特徴とする、機械可読データ記憶媒体上に記録するソフトウェア製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様によれば、移動補助装置が作動しているときにユーザーが座る座席装置、前記座席装置を支持するメインユニット、及び床面上で前記メインユニットを支持する車輪装置を含み;作動中において前記メインユニットまたは前記車輪装置の少なくとも一方に含まれるモーター装置から駆動され;前記モーター装置により、前方または後方に推進、及び向きを変え、前記車輪装置は、前記メインユニットの側面に取り付けられた2つの車輪を含み;前記2つの車輪は、前記モーター装置によって作動中に相互に独立して駆動され;前記モーター装置に適用される電気信号を制御する制御モジュールを採用することにより、前記2つの車輪を使用して自己バランスを保ち;前記車輪は、前記座席装置の座席領域の120%未満の領域内に含まれていることを特徴とする移動補助装置が提供される。
【0010】
前記移動補助装置は、前記移動補助装置にコンパクトなフォームファクタを提供する2つの車輪を含み、その結果、限られたスペースでのその操作が容易になり、前記移動補助装置が2つの車輪上で自己平衡化され、それによって、ユーザーは、前記移動補助装置を安全に、快適に、そして効率的に駆動など操作することができる点で有利である。
【0011】
第2の態様によれば、移動補助装置を製造するための方法であって、前記移動補助装置が、前記移動補助装置が作動しているときにユーザーが座る座席装置、前記座席装置を支持するメインユニット、及び床面上で前記メインユニットを支持する車輪装置を含み、前記移動補助装置は、作動中において前記メインユニットおよび/または前記車輪装置の少なくとも一方に含まれるモーター装置から駆動され、前記移動補助装置は、前記モーター装置により、前方または後方に推進、及び向きを変え、前記車輪装置を、前記モーター装置によって作動中に相互に独立して駆動される2つの車輪が前記メインユニットの側面に含まれるよう配置する工程、前記移動補助装置を、前記モーター装置に適用される電気信号を制御する制御モジュールを採用することにより、前記2つの車輪を使用して自己バランスを保つように調整する工程、および、前記車輪を、前記座席装置の座席領域の120%未満の領域内に含まれるよう配置する工程を含むことを特徴とする方法が提供される。
【0012】
第3の態様によれば、コンピュータ可読命令が格納された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、当該コンピュータ可読命令が、前記第1の態様の前記移動補助装置を製造する(ための)方法を実施するための処理ハードウェアを含むコンピュータ化デバイスによって実行可能であるコンピュータプログラム製品が提供される。
【0013】
本開示の特徴は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な組み合わせで組み合わせることができることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示の実施態様は、ここで、例としてのみ、以下の図を参照して説明される。
【0015】
【
図1】
図1は、本開示の一実施態様による、移動補助装置の斜視図である。
【
図2】
図2は、本開示の一実施態様による、移動補助装置(
図1の移動補助装置など)のブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施態様による、移動補助装置を製造する(ための)方法の工程の図解である。
【0016】
添付の図面において、下線番号は、下線番号が配置されている項目または下線番号が隣接している項目を表すために使用されている。下線のない番号は、下線の無い番号を項目にリンクする線で特定される項目に関連する。番号に下線がなく、関連する矢印が付いている場合、下線のない番号は、矢印が指している一般的な項目を識別するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
概要において、本開示の実施態様は、複数の車輪、例えば2つの車輪を有する移動補助装置に関するものであり、移動補助装置は、自己バランスをとることができる。また、本開示の実施態様は、前記移動補助装置を製造する方法に関する。更に、本開示の実施態様は、コンピュータ可読命令が格納された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品に関するものであり、コンピュータ可読命令は、前記移動補助装置を製造する(ための)方法を実行するための処理ハードウェアを含むコンピュータ化デバイスによって実行可能である。
【0018】
本開示は、モーター装置によって動作中に相互に独立して駆動可能な2つの車輪を有し、それにより、限られたスペースでの便利な操縦が可能になる移動補助装置を提供する。また、前記移動補助装置は、フットレスト装置と共に座席装置の上昇または下降などの移動を容易にするインターフェース装置を含み、それにより、移動補助装置を使用するときに、ユーザーがより高いまたはより低い場所に容易にアクセスできるようにする。更に、例えば、前記移動補助装置は、座席装置の座席領域の120%未満の領域内にある車輪を含み、その結果、移動補助装置がコンパクトなフォームファクタを有することを可能にする。従って、前記移動補助装置はコンパクトであり、単純でユーザーフレンドリーな操作に関連付けられており、それにより、移動補助装置のユーザーに、向上した生活の質を提供することができる。
【0019】
図1を参照すると、本開示の一実施態様による移動補助装置100の斜視図が示されている。移動補助装置100は、車椅子に似た外観を有する。また、移動補助装置100は、それらに制限されないが、より個人的な可動性を必要とする人々、対麻痺に苦しむ人々、機能不全の腕または足を有する人々(例えば、筋ジストロフィーによる)、運動障害または感覚障害に苦しんでいる人々(例えば、筋萎縮性側索硬化症に苦しんでいる人々)などによって利用されやすい。移動補助装置100は、移動補助装置100が作動しているときにユーザーがその上に座る座席装置102を含む。座席装置102は、移動補助装置100上にユーザーを収容することを可能にし、更に、ユーザーの体重をその上に支持することを可能にする。ユーザーは、座席装置102に着座したときにリラックスした位置に到達でき、わずかな程度の身体的努力のみ(例えば、単に指の動き又は発声された口頭指示)や例えば最小限の身体的努力の行使により、移動補助装置100を操作(駆動など)できることが理解されよう。
【0020】
移動補助装置100には、移動補助装置100が使用されているときに所定のユーザーに背部支持および腕支持を提供する2つのアームレスト110A-Bを備えた背部支持108装置が更に提供される。背部支持108の装置は、座席装置102の端部に結合された実質的に垂直な構成要素である。「実質的に垂直」とは、真の垂直に対して+/-20度の角度内、より好ましくは真の垂直に対して+/-10度の角度内を意味する。また、背部支持108は、垂直構成要素に取り付けられたクッションを含むことができる。背部支持108の装置は、ユーザーが座席装置102に座っている間、ユーザーが背中を休めることを可能にする。背部支持108に取り付けられたクッションは、ユーザーに強化された快適さを提供する。好ましくは、背部支持108に取り付けられたクッションのクッションカバーは、衛生状態の維持のために容易に洗浄することができ、視覚的にも美的に心地よいものであるRexine(RexineはRexine Ltd.によって英国で登録された商標である)などの材料で作ることができる。更に背部支持108はまた、背部支持108装置の垂直構成要素に取り外し可能に取り付けることができる(または垂直構成要素の一体部分として形成することができる)首と頭の支持体を有することができ、首と頭の支持体により、ユーザーは頭と首をその上に置くことができる。首と頭の支持体は、ユーザーが頭と首をリラックスした姿勢に維持できるようにするクッション(またはフォーム、メモリーフォーム、ファイバーなど)パッドを含むように製造することができる。首と頭の支持体は、ユーザーが必要に応じて、ある程度まで、即ち特定の角度および/または位置の程度まで上昇、下降、または旋回可能にすることができるので、ユーザーは、頭と首の支持体の配置を調整することができる。また、首と頭の支持体は垂直構成要素に取り外し可能に結合されるので、首と頭の支持体は、背部支持装置の垂直構成要素から、例えば、その洗浄、修理または整備のために取り外すことができる。
【0021】
移動補助装置100は、座席装置102を支持するメインユニット104を含む。メインユニット104は、座席装置102が配置されるベースとして実装することができる。メインユニット104上の座席装置102のそのような配置は、座席装置102が床面上の所定の高さに配置されることを可能にし、それにより、ユーザーが座席装置102上に快適に座ることを可能にすることが理解される。「所定の高さ」とは、例えば、床面から(即ち、上)30cmから70cmの範囲、より好ましくは床面から実質的に45cmの範囲を意味する。
【0022】
また、移動補助装置100は、床面上でメインユニット104を支持する車輪装置106を含む。車輪装置106は、メインユニット104に結合された車輪106A-Bを含み、車輪106A-Bは、床面上でのメインユニット104(従って、移動補助装置100)の移動を可能にする。車輪106A-Bは、座席装置102の座席面積の130%未満、より好ましくは座席装置102の座席面積の120%未満、より更に好ましくは100%未満の領域内に含まれる。座席装置102の座席領域は、例えば、0.25m2の領域に対応する。そのような例では、車輪106A-Bは、0.3m2未満の領域内に含まれる。2つの車輪106A-Bは、移動補助装置100の全体の有効面積が大きなスペースを占有しないように組み込まれ、それにより、移動補助装置100のトラブルのない操縦を可能にする。
【0023】
移動補助装置100は、メインユニット104および/または車輪装置106に含まれるモーター装置(
図2に示される)から動作中に駆動され、移動補助装置100は、モーター装置によって、前方または後方に推進され、及び向きを変える。モーター装置は、車輪装置106の車輪106A-Bに動作可能に結合された少なくとも1つのモーターを含むことができる。動作中、モーター装置は、車輪装置106の車輪106A-Bを回転させるためのトルクを提供し、車輪106A-Bの回転は、移動補助装置100の移動を可能にする。また、モーター装置は、メインユニット104内に組み込むことができ、例えば、メインユニット104は、その中にモーター装置を組み込むハウジングであり得る。或いは、モーター装置は、車輪装置106と組み込むことができる。例示的な実施態様では、モーター装置は、車輪装置106の各車輪と共に実装されるインホイールモーター(またはホイールハブモーター)を含むことができ、ホイールモーターは、対応する車輪を駆動するために相互に独立して動作するように配置される。ホイールモーターを含むようにモーター装置を実装することにより、モーター装置をその中に組み込むためのメインユニット104内のスペースの必要性を減らすことができることが理解されよう。従って、移動補助装置100の他の1つまたは複数の構成要素は、メインユニット104内に収容することができ、および/またはメインユニット104は、よりコンパクトなフォームファクタを有するようにすることができる。
【0024】
示されるように、車輪装置106は、メインユニット104の側面に取り付けられた2つの車輪106A-Bを含み、2つの車輪106A-Bは、モーター装置によって動作中に相互に独立して駆動される。好ましくは、2つの車輪106A-Bのそれぞれに収容されたインホイールモーターは、車輪106A-Bにトルクを提供し、車輪106A-Bの独立した回転を容易にする。モーター装置は、車輪106A-Bに相互に独立した回転を提供することができるので、一方のホイールは、他方のホイールの方向に関係なく、いずれかの方向に移動することができる(即ち、移動において双方向である可能性がある)。例えば、ユーザーが前方に移動したい場合、両方の車輪106A-Bは、モーター装置によって前方方向に駆動される。また、ユーザーが後方に運転したい場合、両方の車輪106A-Bは、モーター装置によって後方に駆動され、モーター装置によって駆動される車輪106A-Bは、移動補助装置100を後方に移動させる。更に、車椅子を使用している人が、左または右方向など異なる方向を向くように向きを変えたい場合、2つの車輪106A-Bの一方は独立して回転し、他方の車輪は静止したままである。或いは、2つの車輪106A-Bは、相互に反対の回転方向で独立して回転する。例えば、人が左方向に向きを変えたい場合、移動補助装置100の左輪106Aは静止位置に留まり、右輪を回転させる。このような例では、移動補助装置100は、左ホイール106Aを中心に旋回して回転し、左方向に回転する。同様に、右方向に回転するために、移動補助装置100の右ホイール106Aは静止位置に維持され、左ホイール106Aは回転させられる。また、ユーザーが限定された空間内で反対方向を向くように180°の角度で回転したい場合、2つの車輪106A-Bのそれぞれは、相互に反対方向に回転する。車輪装置106の車輪106A-Bの反対方向へのそのような回転は、移動補助装置100が、移動補助装置100の中心を通る垂直軸に対してその向きを変えることを可能にする。車輪106A-Bの独立した回転を介した移動補助装置100の動作により、移動補助装置100は、前方、後方、または横向きに移動することができることが理解される。また、移動補助装置100のそのような動きは、限られた空間または不整地での移動補助装置100の便利な操作を可能にし、それにより、従来の車椅子の移動に関連する問題を克服することを可能にする。
【0025】
また、移動補助装置100は、移動補助装置100が使用されているときにユーザーに腕の支持を提供する2つのアームレスト110A-Bを備える。2つのアームレスト110A-Bは、実質的に水平であり(例えば、真の水平に対して+/-20度の角度内、好ましくは真の水平に対して+/-10度の範囲内)、床面に対して実質的に平行に(例えば、前述のように±20°の範囲内で)座席装置102の各側に接続されている細長い固体の部材の集合体である。好ましくは、アームレスト110A-Bは、移動補助装置100の電子部品を保管するためのキャビネットとして更に使用できる部材の中空セットとして実装することができる。より好ましくは、部材の中空セットを使用して、私物(鍵、宝飾品、財布など)、医薬品、携帯機器(携帯電話、イヤホンなど)を保管することができる。
【0026】
アームレスト110A-Bは、背部サポート108の配置の近位端で枢動可能に取り付けられ、下向きに旋回可能であり、移動補助装置100が使用されているときには、それらの細長い軸が床に実質的に平行になる位置にロック可能である。アームレスト110A-Bは、背部サポート108装置のいずれかの側(即ち、両側)に配置されたヒンジ機構を介して、背部サポート108装置の近接端部に取り付けられている。ヒンジ機構により、アームレスト110A-Bを、アームレスト110A-Bの水平位置に対して0°~60°の範囲内などで下向きに旋回させることができる。また、ヒンジ機構は、アームレスト110A-Bがその水平位置(0°)とその最下部位置(60°)との間の特定の角度でロックされることを可能にするロック機構を備えることができる。好ましくは、アームレスト110A-Bは、アームレスト110A-Bの水平位置に対して0°から90°の範囲内など、上向きに旋回可能である。より好ましくは、アームレスト110A-Bは横方向に旋回させることができる。アームレスト110A-Bのそのような旋回可能性は、ユーザーの着座位置の便利な調整を可能にする。
【0027】
また、メインユニット104は、メインユニット104に対して座席装置102を上下させるためのリニアアクチュエータ装置を含む。リニアアクチュエータ装置は、ピストンシリンダアセンブリ、リニアスライドアクチュエータ、電気アクチュエータ、電気機械式アクチュエータ、磁気アクチュエータ、電磁アクチュエータなどを使用して実装される。例えば、リニアアクチュエータ装置がピストンシリンダアセンブリを使用して実装される場合、シリンダはメインユニット104に取り付けることができ、シリンダ内に収容されたピストンは座席装置102に取り付けることができる。また、ピストンシリンダ装置には、加圧された液体がシリンダに流入することが可能にされるとき、シリンダ内のピストンが押され、それによってメインユニット104に対して座席装置102を上昇させるように、油圧(または空気圧機構)を組み込むことができる。更に、加圧された液体をシリンダから流出させてピストンを下げ、その結果、それに取り付けられた座席装置102を下げることができる。好ましくは、リニアアクチュエータ装置は、座席装置102を所望の高さでロックするためのロック機構を備える。例えば、座席装置102は、上部棚または食器棚に手を伸ばすためなど、ユーザーの都合に応じてリニアアクチュエータ装置を使用することによって上げることができる。別の例では、座席装置102は、ユーザーが座席装置102のデフォルトの高さよりも低い高さのテーブルを使用する必要がある場合など、ユーザーの都合に応じてリニアアクチュエータ装置を使用することによって下げることができる。一例として、リニアアクチュエータ装置のロック機構は、座席装置102をテーブルの高さまで下げた後など、座席装置102を所望の高さでロックすることを可能にする。
【0028】
好ましくは、メインユニット104は、電力を貯蔵するための充電式電池装置を含み、充電式電池装置は、移動補助装置100が動作しているときに、モーター装置およびリニアアクチュエータ装置に電力を提供する。好ましくは、充電式電池装置は、リチウム充電式電池、ウルトラキャパシター、スーパーキャパシター、アキュムレーターなどのうちの少なくとも1つを使用して実装される。充電式電池装置は、メインユニット104内に組み込むことができ、メインユニット104に収容された電力充電式モーター装置を提供するために使用できる1つまたは複数の電池を含むことができる(例えば、車輪装置106内に収容された装置内モーターに)。そのような場合、電池装置によって提供される電力は、車輪装置106に関連する2つの車輪106A-Bを駆動するために使用されるモーター装置によってトルクに変換される。また、充電式電池装置は、インターフェース装置114を床面に対して上昇または下降させることを可能にするリニアアクチュエータ装置に電力を供給する。電池装置の1つまたは複数の電池は、電池装置に取り付けられたプラグを電源ソケットに接続することなどによって、そこに蓄えられた電力が使い果たされると再充電することができる。
【0029】
好ましくは、充電式電池装置は、充電式電池装置を電力で充電するための共振誘導充電装置に接続される。電池は、電池装置の急速充電を容易にする共振誘導充電の原理を利用して再充電される。電池装置は、共振誘導充電装置のコイルに誘導結合することができるコイルを含む。共振誘導充電装置は、電源ソケットに接続できるプラグが取り付けられたケーブルを含む。そのような例では、電源ソケットから受け取った電力を、共振誘導充電装置によって利用して、充電式電池装置を誘導的に(無線などで)充電することができる。一例では、電池装置は、移動補助装置100のメインユニット104の底部近くに配置することができる。また、共振誘導充電装置は、床面に配置することができる。そのような例では、移動補助装置100は、電力が共振誘導充電装置によって充電式電池装置に誘導的に提供され得るように、共振誘導充電装置の上に配置することができる。別の例では、電池装置は、メインユニット104内で、その後端に向かって配置することができる。また、共振誘導充電装置は、床面から所定の高さで壁に配置することができる(共振誘導充電装置の高さが、床面に対して、メインユニット104内に収容された充電式電池装置の高さに対応するように)。そのような例では、移動補助装置100は、電力が共振誘導充電装置によって充電式電池装置に誘導的に提供され得るように、壁に配置された共振誘導充電構成の近くに配置することができる。
【0030】
好ましくは、フットレスト装置116は、リニアアクチュエータ装置と座席装置102との間に配置されたインターフェース装置114を介して座席装置102に結合され、フットレスト装置116は、座席装置102と共に、リニアアクチュエータ装置によって昇降される。インターフェース装置114は、Z字形構成要素である(ここで、Z字形構成要素の長いアームは、実質的に垂直であり、その結果、Z字形構成要素の長いアームは、床面に対して85°から95°の範囲内の角度をなす)。好ましくは、インターフェース装置114は、座席装置102に係合するための平面120(本開示全体を通して「上部水平アーム」と呼ばれる)を有し、平面120は、フットレスト装置116の平面構成要素112(本開示全体を通して「下部水平アーム」と呼ばれる)に実質的に平行である。インターフェース装置114の上部水平アームは、座席装置102とリニアアクチュエータ装置との間に配置される。また、インターフェース装置114の上部水平アームの上部平面120は、座席装置102に接続され、一方、上部水平アームの底面は、リニアアクチュエータ装置に接続される。移動補助装置100は、インターフェース装置114の下部水平アームに結合されたフットレスト装置116を更に備える。フットレスト装置116は、移動補助装置100が使用されているときに、ユーザーがその上に足を置くことを可能にする。また、フットレスト装置116は、インターフェース装置114を介してリニアアクチュエータ装置に結合されるので、インターフェース装置114を上昇または下降させることは、フットレスト装置116の上昇または下降に対応する。
【0031】
好ましくは、フットレスト装置116は、ユーザーの足を受け入れるための平面構成要素112を有し、平面構成要素112は、移動補助装置100補助装置が作動しているときに床に平行に維持される。平面構成要素112は、移動補助装置100が使用されているときにユーザーが足を休めることができるインターフェース装置114の下部水平アームである。平面構成要素112は、床面に対して平行に(または0°から15°の範囲の大きさを有する角度など実質的に平行に)維持される。好ましくは、平面構成要素112は、1から3センチメートルの範囲内で床面の上に維持される。ユーザーが彼または彼女の足をそのような低い高さに維持することを可能にすることによって、ユーザーは彼または彼女の重心を低い位置に維持することが可能になることが理解される。また、低重心を維持することで、体重のバランスが取り易くなる。
【0032】
好ましくは、スライド可能構成要素118は、移動補助装置100が使用されているときにユーザーの足がスライド可能構成要素118に受け入れられるように、フットレスト装置116の平面コンポーネント112に結合され、スライド可能構成要素118は、ユーザーによる調整のために床に水平に移動することができる。スライド可能構成要素118は、ユーザーが左足を置くことができる左領域、ユーザーが右足を置くことができる右領域、及び左右の領域の間に配置された中央領域を有する水平部材である。スライド可能構成要素118の左、右、および中央の領域は、単一の実体として有益に製造される。スライド可能構成要素118は、中央領域がフットレスト装置116の平面構成要素112上に配置されるように配置される。スライド可能構成要素118は、平面構成要素112上で前後に、ユーザーの快適さに応じて水平に移動することができる。また、スライド可能構成要素118の上面は、複数のリブを含む。スライド可能構成要素118に関連する複数のリブは、ユーザーの足の牽引力を改善する。
【0033】
好ましくは、複数のスペーサーが、インターフェース装置114の平面120(または上部水平アーム)と座席装置102との間に配置され、インターフェース装置114に対して座席装置102を恒久的に持ち上げることができる。スペーサーは、プラスチック材料、金属、金属合金、ポリマー、セラミック、木材、複合材料などから製造できる長方形または円筒形の固体ブロックとして実装される。スペーサーは、フットレスト装置116に対する座席装置102の高さが高くなるように、座席装置102とインターフェース装置114の上部水平アームの上部平面120との間に固定することができる。例えば、複数の金属スペーサーは、座席装置102とインターフェース装置との間に金属スペーサーを溶接することなどによって、技術者によって座席装置102とインターフェース構成との間に固定される。そのような金属スペーサーは、例えば、高さがユーザーの仕様(高さなど)に対して恒久的に調整される必要がある場合など、フットレスト装置116に対して座席装置102の高さをカスタマイズすることを可能にする。
【0034】
好ましくは、移動補助装置100は、移動補助装置100を提供するために一体となるように組み立てられ、移動補助装置100を輸送するときに分解される複数のモジュールを含むモジュール方式で構築される。複数のモジュールは、座席装置102、背部サポート108の装置、メインユニット104、車輪装置106、インターフェース装置114、フットレスト装置116などからなる。そのような複数のモジュールは、便利な輸送、修理、洗浄、保管、交換(例えば、複数のモジュールの特定のモジュールのアップグレード)などのために分解することができる。好ましくは、各モジュールは、異なる寸法など、異なる機能を備えた代替モジュールに個別に置き換えることができる。そのようなモジュール式のアップグレードは、移動補助装置100の無駄を回避し、モジュールを転用するのに有利である。
【0035】
好ましくは、移動補助装置100は、移動補助装置100の動作を制御するための制御装置を含み、制御装置は、モーター装置およびリニアアクチュエータ装置に加えられる電力を制御し、制御装置は、ジョイスティックコントロール、音声コントロール、トラックボールコントロール、眼球運動コントロール、ボタンコントロール、ビデオインターフェイスコントロールの少なくとも1つを使用して制御される。作動中、移動補助装置100は、ユーザーがその上に座ったときに駆動される必要がある。このような例では、移動補助装置100の動きは、前進、後退、回転など、ユーザーの要求に応じて制御される必要がある。制御装置は、移動補助装置100のそのような動きを制御するように実装することができる。制御装置は、メインユニット104、アームレスト110A-Bなどの内部に実装することができる。制御装置は、モーター装置およびリニアアクチュエータ装置のそれぞれに動作可能に結合することができ、制御装置は、それに加えられる電力を制御するように動作可能である。モーター装置およびリニアアクチュエータ装置に提供される電力は、ジョイスティック制御、音声制御、トラックボール制御、眼球運動制御、ボタンコントロール、ビデオインターフェイスコントロールなどの少なくとも1つを使用することにより、制御装置を介してユーザーによって制御されることができる。一例では、ジョイスティック122は、制御装置に動作可能に結合され、ジョイスティック122は、座席装置102の2つのアームレスト110A-Bのいずれかに配置される。このような例では、ユーザーは、移動補助装置100を対応する方向に移動させるために、ジョイスティック122を任意の方向に移動または回転させることができる。別の例では、制御装置は、例えば移動補助装置100の必要な移動方向に基づく方向に傾くことなどによって、ユーザーの体重の移動を使用して制御することができる。一例では、ユーザーは、ユーザーのスマートフォン上のソフトウェアアプリケーションを介するなどして、携帯型通信デバイスの画面上にグラフィカルユーザインターフェースを提供される。そのような例では、グラフィカルユーザインターフェースは、ボタンなどの複数のグラフィカル要素を含み、ユーザーが移動補助装置100を必要な方向に動かし、座席装置102を(リニアアクチュエータ装置を介して)上げたり、座席装置102を下げたり等する。
【0036】
好ましくは、移動補助装置100は、作動中に制御装置と遠隔制御ユニットとの間で通信する無線インターフェースを含み、その結果、第三者は、遠隔制御ユニットから移動補助装置100の動作を無線で制御することができる。ワイヤレスインターフェースは、Bluetooth(R)、BLE(R)(Bluetooth Low Energy)、赤外線、ZigBee(R)などの短距離通信ネットワークを介して、遠隔制御ユニットと制御装置の間で通信する。そのような例では、移動補助装置100は、移動補助装置100の短い範囲内にいる人によって制御することができる。「短距離」とは、例えば、最大50メートルの範囲内、より好ましくは10メートルの範囲内を意味する。移動補助装置100に採用されている遠隔制御ユニットのこのような特徴により、基本的なニーズを他人に完全に依存しているユーザーは、他人が移動を押す必要なしに移動補助装置100を使用することができる。好ましくは、遠隔制御ユニットは、他の人のスマートフォンのソフトウェアアプリケーションを使用することによって仮想遠隔制御ユニットとして実装することができるので、ユーザーは、遠隔制御ユニットを別個に携帯する必要がない。
【0037】
移動補助装置100は、モーター装置に印加される電気信号を制御する制御モジュールを採用することにより、2つの車輪106A-Bを使用して自己平衡化する。作動中、メインユニット104の側面に2つの車輪106A-Bを有する移動補助装置100は、例えば座席装置102上での使用者の体重の移動により、車輪106A-Bの周りで(回転などによって)傾斜しやすい可能性があることが理解される。また、移動補助装置100は、使用者への危害を防止するために移動補助装置100の傾斜量を制御する必要がある。そのような場合、制御モジュールは、メインユニット104内に制御モジュールを組み込むことなどによって、移動補助装置100内に実装される。制御モジュールは、移動補助装置100の傾斜量を決定するように動作可能である。好ましくは、制御モジュールは、傾斜感知機構を含むことができ、傾斜感知機構は、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計などのうちの少なくとも1つを含む。また、制御モジュールは、電気信号(制御信号など)を電池装置に送信して、モーター装置に供給される電力の量を調整する。更に、電力の調整に応答して、モーター装置は、車輪装置106の2つの車輪106A-Bに提供されるトルクを変化させるように動作可能であり、傾斜を補正することによって移動補助装置100の自己平衡を可能にする。一例では、移動補助装置100が所定の閾値角度(例えば、10°を超える)を超えて前方に傾斜する場合、制御モジュールは、移動補助装置100の不均衡状態を決定する。このような例では、制御モジュールは、移動補助装置100の不均衡状態を決定する。 モーター装置に追加の電力を提供するために、電池装置に電気信号を提供するように動作可能である。モーター装置に提供される追加の電力は、車輪装置106にトルクを提供し、その結果、車輪106A-Bは順方向に駆動する。同様に、移動補助装置100が所定の閾値角度(例えば、10°を超える)を超えて後方に傾斜する場合、制御モジュールは、移動補助装置100の不均衡状態を決定する。このような例では、制御モジュールは、電池装置に電気信号を提供して、モーター装置に追加の電力を提供するよう動作可能である。モーター装置に提供される追加の電力は、車輪装置106にトルクを提供し、その結果、車輪106A-Bは後方に駆動する。
【0038】
また、制御モジュールは、オフバランス状態がないことを決定するように動作可能であり、オフバランス状態がないことは、移動補助装置100の十分な自己平衡に対応する。このような状況では、移動補助の開始時に自己平衡化され、その後、移動補助装置100の標準的な動作を可能にすべく、電池装置への通常量の電力の供給を開始するための、追加の電気信号の提供を止めるよう制御モジュールは動作可能である。制御モジュールを介した移動補助装置100の自己平衡化は、ユーザーの安全を確保しながら、ユーザーが、限られたスペース内などで、移動補助デバイス100を便利に、確実に、そして効率的に操作することを可能にする。制御モジュールが移動補助装置100の不均衡状態(前傾など)を決定できない場合、フットレスト装置116は、移動補助装置100が安全閾値を超えて(例えば、15°を超えるなど)前傾を防止するための安全機構として機能することが理解される。好ましくは、移動補助装置100は、メインユニット104の後部に取り付けられた安全プレート(または安全シャフト)を含み、安全プレートは、安全閾値を超える(例えば、15°を超えるなど)移動補助装置100の後方傾斜を防止するフットレスト装置116として機能する。
【0039】
好ましくは、制御モジュールは、その上に人工知能アルゴリズムを実装するように動作可能である。「人工知能」とは、コンピュータ化デバイス上で実行可能なソフトウェア製品を意味し、コンピュータ化デバイスは、例えば移動補助装置100の1つまたは複数のセンサーから、移動補助装置100の1つまたは複数のユーザー調整可能な制御から、コンピュータ化デバイスに提供される入力データに応答して、その動作方法を適応的に変更することができる。このような態様では、制御モジュールを使用して、移動補助装置100に、ユーザーのニュアンス、例えば、経過時間の関数として徐々に悪化するユーザーの障害に応じてカスタマイズされる方法で機能するように教えることが可能である。人工知能は、例えば、作動中に移動補助装置100が示すことができる傾斜の量を決定することができる。例えば、移動補助装置100が所定の閾値角度(例えば、10°を超える)を超えるときなどの不均衡状態の際、人工知能は、不均衡状態を監視し、制御モジュールに警告する。従って、その後、制御モジュールは、移動補助装置100の自己平衡を可能にして、その平衡を取り戻す(上記のように)。
【0040】
別の例では、制御モジュールは、ユーザーが到達することを許可される最大高さ(「臨界高さ」)を決定するように動作可能である。そのような例では、ユーザーは、特定の所与のタスクを実行するために自分の位置を適応させる必要があることを考慮して、特定の高さに到達しようとする。高さは、高さの臨界値を超えてはならず、この臨界値は、移動補助装置の安定性、従ってユーザーの安全性(つまり、臨界高さ)を保証する値である。制御モジュールは、ユーザーの体重と身長の関数(関数の主な変数)、センサーによって読み取られた調整可能なパーツの位置、及び、その装置の材料(関数のパラメーター)といった移動補助装置の他のパラメーターに基づいて臨界高さを計算する。ユーザーが臨界高さを超える高さに到達しようとすると、制御モジュールは安全メカニズムを適用し、高さの手動制御を禁止して、臨界高さを超えないようにする。例えば、制御モジュールで許可されている場合、ユーザーは80cmから340cmの範囲の高さに達することができる。
【0041】
一例では、人工知能アルゴリズムは、ユーザーによる移動補助装置100の使用に関連する1つまたは複数のパラメーターを監視するように動作可能であり、1つまたは複数のパラメーターは、ユーザーが訪問する時間、特定の時間にユーザーが訪れた場所、ユーザーが所与の場所で移動補助装置100を快適に運転できると感じる速度、ユーザーが異なる場所で移動補助装置100を動かす方向、所定の位置に到達するために移動補助装置100によってカバーされる距離、移動補助装置100が所定の位置で駆動される床面の傾斜角などを含むが、これに限定されない。人工知能アルゴリズムは、継続的に(またはリアルタイムで)など、移動補助装置100の使用に関連するパターンを決定する。続いて、人工知能アルゴリズムは、そのような決定されたパターンに基づいて、移動補助装置100の動作を可能にする。例えば、作動中、ユーザーが毎朝特定の時間に自宅から特定の距離にある公園を訪れた場合、人工知能アルゴリズムは、ユーザーの自宅から公園までの距離、ユーザーが家を出て公園に到着する時間、途中で遭遇する床面の傾斜、ユーザーが好む移動速度などを記録する。また、人工知能アルゴリズムは、その家から公園に移動するユーザーに関連するパターンを決定する。続いて、人工知能アルゴリズムは、ユーザーが自宅から公園までの距離を好みの速度で移動し、途中に遭遇した床面の傾斜を安全に横断できるようにするなど、決定されたパターンに基づいて移動補助装置100の動作を可能にする。好ましくは、経路の所定のパターンは、例えばそのスマートフォン上のルーチンとして、人工知能アルゴリズムによって事前設定することができる。その結果、ユーザーは、移動補助装置100を便利かつ効率的に使用して毎朝公園に移動するためのルーチンを選択することができる。例えば、人工知能アルゴリズムは、移動補助装置100のユーザーから口頭コマンドを受信すると、教示されたルートに沿って移動補助装置100を駆動するように教示され得る。
【0042】
好ましくは、人工知能アルゴリズムは、移動補助装置100の動作を可能にして、ユーザーの選択された移動ルーチンに関連する問題を予測する。特に、人工知能アルゴリズムは、例えばスマートフォンで、ユーザーによって、様々な所定の経路パターンの中から選択された経路で発生する交通量を決定することができ、より具体的には、ユーザーが選択した移動ルートの異なる場所における交通渋滞の程度を決定することができる。人工知能アルゴリズムは、複数の異なる所定のパターンのルートのそれぞれの異なる場所に関する交通量-交通容量比を格納するデータベースにアクセスして、それぞれの場所の交通渋滞を決定する。データベースは、所定の距離における異なる所定のパターンのルートのそれぞれの異なる場所、例えばその進行場所からの同一距離における各場所の交通量-交通容量比を、事前定義された距離で格納する。従って、人工知能アルゴリズムは、データベースにアクセスすることによって、ユーザーによって選択されたルートの異なる場所における交通渋滞を決定するように動作可能である。
【0043】
データベースは、ユーザーに関連する履歴データを格納する。履歴データには、位置追跡、移動時間、カメラ画像、及びその他のセンサーデータが含まれる。人工知能アルゴリズムは、データベースにアクセスしてユーザーに関連する1つまたは複数の傾向を分析するように動作可能であり、更に、ユーザーによって選択されたルートに対応する問題を予測するように動作可能である。それにより、人工知能アルゴリズムは、例えば、経過時間の関数としてユーザーの健康が悪化するときに、ユーザーの変化する特性や特質に適応することができる。
【0044】
本開示は、移動補助装置が、ユーザーが衝突しがちな経路の決定の問題を回避するのを支援し、方向を支援し、更にユーザーがお気に入りのルートを覚えるのを支援することを可能にするという利点である。
【0045】
本開示はまた、移動補助装置が、人工知能アルゴリズムによって決定されるように、ユーザーによって選択されたルートの異なる場所における交通渋滞に基づいて異なる速度を選択するサービスをユーザーに提供することを可能にするという点で利点である。
【0046】
好ましくは、人工知能アルゴリズムは、電池装置に蓄えられた電力量を決定することができる。また、人工知能アルゴリズムは、例えば、電池装置を交換、修理、又は整備する必要があるときに警告を提供するために、充放電サイクルに曝されるときの電池装置のエネルギー貯蔵容量の低下を監視することができる。続いて、人工知能アルゴリズムは、所定のパターンを、電池装置に蓄えられた電力量と相関させることができる。人工知能アルゴリズムは、移動補助装置100を特定の時間操作するためにユーザーが必要とする電池装置の電力量を決定し、移動補助装置100の充電要件についてユーザーに警告することができる。例えば、ユーザーが公園を訪れて自宅に戻るには、電池装置に蓄えられた一定量の電力(例えば、電池装置に蓄えられる総電力量の15%)が必要である。また、ユーザーは、自宅から公園への往復の移動に3時間の所定時間移動する必要がある。人工知能アルゴリズムは、電池装置を電気的に再充電する必要がある場合に、電池装置に蓄積された電力量についてユーザーに警告するように機能する。そのような警報は、ユーザーのスマートフォン上のテキストメッセージ、ユーザーのスマートフォン上のビープ音、スマートフォンを介したユーザーへの視覚的表示などのうちの少なくとも1つによって、ユーザーに提供することができる。
【0047】
好ましくは、人工知能アルゴリズムは、ある期間(1週間または1ヶ月など)にわたるユーザーによる移動補助装置100の使用に関連する1つまたは複数のユーザーの優先度を決定することができ、ここで、1つまたは複数のユーザーの優先度は、これらに限定されないが、ユーザーが快適に感じる床面に対する座席装置102の高さ、及びユーザーが好むようアームレスト110A-Bの旋回角度である。また、人工知能アルゴリズムは、制御モジュールに警告して、ユーザーの要求に応じて移動補助装置100の様々な配置を較正することができる。例えば、ユーザーは、座席装置102を床面に対して0.5メートルの高さに維持し、アームレスト110A-Bの角度を15°に維持することを好む。そのような例では、制御モジュールは、人工知能アルゴリズムによって決定されたユーザーの好みに基づいて、その使用の開始前に移動補助装置100を較正、即ち調整または調節するように動作可能である。
【0048】
好ましくは、移動補助装置100の外面は、有利には連続的で滑らかであり、その結果、表面は、スポンジまたは布を使用して拭き掃除することができる。例えば、移動補助装置100の外面は、移動補助装置100の外面に改善された表面平滑性(例えば、表面に付着する汚染物質を低減するために、及び/又はそれに関連する空気力学改善するために)、及び視覚的魅力を提供する熱成形プラスチック材料パネルまたは3D印刷プラスチック材料パネルを使用して製造することができる。移動補助装置100は、衛生上の理由(例えば、食物または体液のこぼれ)のために、(例えば、ぼろきれ、ブラシまたはスポンジを使用して)容易に洗浄可能な滑らかな外面を有する。移動補助装置100の2つの車輪106A-Bのハブもまた、滑らかな外面を有し、これにより、楽な清掃および保守が保証される。
【0049】
図2を参照すると、本開示の一実施態様による、移動補助装置200(
図1の移動補助装置100など)のブロック図が示されている。示されるように、移動補助装置200は、座席装置202、メインユニット204、及び車輪装置206を含む。移動補助装置200は、メインユニット204に含まれ、車輪装置206に結合されたモーター装置208から動作中に駆動される。移動補助装置200は、メインユニット204内に含まれる制御モジュール210を使用する。メインユニット204は、リニアアクチュエータ装置212を含む。また、移動補助装置は、リニアアクチュエータ装置212と座席装置202との間に配置されたインターフェース装置216を介して座席装置202に結合されたフットレスト装置214を含む。更に、メインユニット204は、電気エネルギーを貯蔵するための充電式電池装置218を含み、充電式電池装置218は、充電式電池装置218を再充電するための共振誘導充電装置220に接続されている。移動補助装置200は、移動補助装置200の動作を制御するための制御装置222を含む。示されるように、制御装置222は、制御モジュール210を介して充電式電池装置218に結合される。移動補助装置200は、制御装置222と遠隔制御ユニット226との間で作動中に通信する無線インターフェース224を含む。
【0050】
図3を参照すると、本開示の一実施態様による、移動補助装置、例えば移動補助装置100、200を製造する方法300の工程が示されている。移動補助装置は、移動補助装置が作動しているときにユーザーが座る座席装置、座席装置を支持するメインユニット、及び床面上でメインユニットを支持する車輪装置を含み、移動補助装置は、メインユニットおよび/または車輪装置に含まれるモーター装置から作動中に駆動され、移動補助装置は、モーター装置によって前方または後方に推進され、方向を変える。工程302において、車輪装置は、メインユニットの側面に取り付けられた複数の車輪、例えば2つの車輪を含むように構成され、ここで、2つの車輪は、モーター装置によって作動中に相互に独立して駆動可能である。工程304において、移動補助装置は、モーター装置に適用される電気信号を制御する制御モジュールを使用することによって、2つの車輪を使用して自己平衡化するように構成される。工程306において、車輪は、座席装置の座席領域の120%未満の領域内に含まれるように配置される。
【0051】
工程302から306は例示に過ぎず、本明細書の特許請求の範囲から逸脱することなく、1つ以上の工程が追加され、1つ以上の工程が削除され、又は1つ以上の工程が異なる順序で提供される他の代替案も提供され得る。一例では、方法300は、前記移動補助装置の提供のために一体となり、且つ移動補助装置を輸送するときに分解される複数のモジュールを含むモジュール方式で構成される移動補助装置を組み立てる工程を含む。別の例では、方法300は、移動補助装置が移動補助装置の動作を制御するための制御装置を含むように構成することを含み、制御装置は、モーター装置およびリニアアクチュエータ装置に加えられる電力を制御し、制御装置は、ジョイスティック制御、音声制御、トラックボール制御、眼球運動制御、ボタン制御、ビデオインターフェース制御のうちの少なくとも1つを使用することによってユーザー制御される。別の例では、方法300は、例えば、移動補助装置のユーザーに代わって、遠隔制御ユニットから第三者が移動補助装置の無線動作を制御できるように、移動補助装置が、制御装置と遠隔制御ユニットとの間で動作中に通信する無線インターフェースを含むように構成することを含む。更に別の例では、方法300は、例えば、ユーザーの選択された移動ルーチンに関連する問題を予測するために、移動補助装置の作動中に予測を使用できるようにする人工知能アルゴリズムを実装するように制御モジュールを調整することを含む。
【0052】
例えば、移動補助装置の外面は、熱成形されたプラスチック材料パネルまたは3Dプリントされたプラスチック材料パネルを使用して製造することができる。
【0053】
機械可読データ記憶媒体に記録するソフトウェア製品が開示されており、ソフトウェア製品は、モビリティ支援デバイスを製造する方法、例えば前述のように
図3の方法を実施するためのコンピュータ化ハードウェア上で実行可能であることを特徴とする。
【0054】
前述の本開示の実施態様の変更は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく可能である。本開示を説明およびクレームするために使用される「含む(including)」、「含む(comprising)」、「組み込む(incorporating)」、「有する(have)」、「である(is)」などの表現は、非排他的な方法で解釈されることを意図している。即ち、明記されていない項目、成分、又は構成要素も存在するとされる。単数形の言及も、複数形に関連していると解釈されるべきである。