(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】皮膚化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/81 20060101AFI20241015BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20241015BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20241015BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
A61K8/81
A61K8/60
A61K8/34
A61Q19/00
(21)【出願番号】P 2020196136
(22)【出願日】2020-11-26
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】502439647
【氏名又は名称】株式会社ダリヤ
(72)【発明者】
【氏名】山元 博明
【審査官】田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-172606(JP,A)
【文献】特表2014-520804(JP,A)
【文献】IHC,Laeisisミルキーエマルジョン,Cosmetic-Info.jp [online],2019年11月07日,Internet <URL:https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=49052>,[検索日:2024.06.21], 商品詳細
【文献】HACCI's JAPAN,HACCI 1912 アクアUV 2017,Cosmetic-Info.jp [online],2017年03月03日,Internet <URL:https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=49052>,[検索日:2024.06.21], 商品詳細
【文献】The Face Shop, South Korea,Serine Tone Smoothing Serum,Mintel GNPD [online],2020年09月,Internet <URL:https://portal.mintel.com>,ID#8072047, [検索日:2024.06.21], 表題部分,成分
【文献】International Laboratories, Thailand,Sun Body UVA/UVB Protector SPF 40 PA++,Mintel GNPD [online],2020年06月,Internet <URL:https://portal.mintel.com>,ID#7899867, [検索日:2024.06.21], 表題部分,成分
【文献】The Saem International, South Korea,Eye Serum EX,Mintel GNPD [online],2019年01月,Internet <URL:https://portal.mintel.com>,ID#6280399, [検索日:2024.06.21], 表題部分,成分
【文献】Unilever, Mexico,Non-Greasy Moisturizing Gel,Mintel GNPD [online],2020年10月,Internet <URL:https://portal.mintel.com>,ID#8207811, [検索日:2024.06.21], 表題部分,成分
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー
(B)
(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマーおよび(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー
(C)アルキルグルコシド誘導体
(D)炭素数12~24の高級アルコール
を含有
し、前記(A)成分の含有量が0.01~1質量%であり、前記(B)成分の含有量が0.01~1質量%であり、前記(C)成分の含有量が0.1~15質量%であり、前記(D)成分の含有量が0.05~4質量%である皮膚化粧料。
【請求項2】
前記(C)成分がメチルグルセス-10、メチルグルセス-20、PPG-10メチルグルコースまたはPPG-20メチルグルコースから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項
1に記載の皮膚化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚化粧料に関し、特に塗布時の厚みがあり、肌へのなじみとのびが良好であり、べたつかず、しっとり感が持続する皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、皮膚化粧料は肌の状態を保持または改善する効能に加え、消費者の趣向から様々な使用感が求められている。皮膚化粧料の使用感の中でも、塗布する際に厚みを感じることができる使用感は化粧料自体に高級さを感じられることから消費者の需要が高い。
【0003】
従来、皮膚化粧料は塗布時の厚みを出す目的で増粘剤が用いられてきた。増粘剤を配合した皮膚化粧料は塗布時の厚みを向上させるが、増粘剤の配合量が多すぎると肌へのなじみやのびが悪くなり、またべたつきが生じる等の使用感に問題がある。
【0004】
特許文献1では常温固形油である高級脂肪酸および高級アルコール、界面活性剤、アクリルアミド系増粘剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合することを特徴とする水中油型乳化化粧料が、塗布時の厚み、肌へのなじみ、べたつきが改善し、のびがやや改善することを開示している。
【0005】
特許文献2ではアルキルグルコシド誘導体、ポリエチレングリコール、高分子化合物を配合することを特徴とする皮膚化粧料が、塗布時の厚み、のび、べたつき、しっとり感の持続性が改善することを開示している。
【0006】
特許文献3では多価アルコールおよび/またはアミノ酸、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、水溶性ポリマーを配合することを特徴とする皮膚用化粧料が、塗布時の厚み、肌へのなじみ、べたつき、しっとり感の持続性が改善することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2019-89741号公報
【文献】特開2016-98219号公報
【文献】特開2014-148471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1から特許文献3では塗布時の厚み、肌へのなじみ、のびの良さ、べたつきのなさおよびしっとり感の持続性の全てを十分に満たす皮膚化粧料の検討が不十分であり、検討の余地がある。
【0009】
本発明は塗布時の厚みがあり、肌へのなじみとのびが良好であり、べたつかず、しっとり感が持続する皮膚化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、(A)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(B)(A)成分以外のアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体またはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体から選ばれる1種以上、(C)アルキルグルコシド誘導体、(D)炭素数12~24の高級アルコールを含有する皮膚化粧料に塗布時の厚みがあり、肌へのなじみとのびが良好であり、べたつかず、しっとり感が持続する皮膚化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、塗布時の厚みがあり、肌へのなじみとのびが良好であり、べたつかず、しっとり感が持続する皮膚化粧料を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、含有量を示す単位は、特に明記しない限り全て質量%である。
【0013】
本発明は、肌へのなじみおよびのびの良さの観点から、(A)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマーを含有する。
【0014】
本発明で用いられる前記(A)成分の含有量は、好ましくは0.01~1%、より好ましくは0.02~0.5%、さらに好ましくは0.05~0.3%がよい。前記(A)成分が0.01%未満の場合、肌へのなじみおよびのびの良さが得られない恐れがある。前記(A)成分が1%を超える場合、皮膚化粧料が硬くなるため、肌へのなじみおよびのびが悪くなる恐れや、べたつきが生じる恐れがある。
【0015】
本発明は、塗布時の厚み、肌へのなじみ、のびの良さおよびしっとり感の持続の観点から、(B)(A)成分以外のアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体またはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体から選ばれる1種以上を含有する。
【0016】
本発明で用いられる前記(B)成分の(A)成分以外のアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体としては、特に限定されないが、例えば、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー、(HEA/アクリロイルジメチルタウリンNa/メタクリル酸ステアレス-20)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa/アクリル酸)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa/アクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンNa/ジアクリル酸PEG-8)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンNa/メタクリルアミドラウリン酸)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/アクリル酸カルボキシエチルアンモニウム)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-8)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ラウレス-7)コポリマー、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、ポリアクリロイルジメチルタウリンNa、ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ポリアクリレートクロスポリマー-11、ポリアクリレート-13等が挙げられる。
【0017】
本発明で用いられる前記(B)成分のアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体としては、特に限定されないが、例えば、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが挙げられる。
【0018】
本発明に用いられる前記(B)成分のうち、塗布時の厚み、肌へのなじみ、のびの良さおよびしっとり感の持続の観点から、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが好ましく、中でも(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマーが好ましい。
【0019】
本発明に用いられる前記(B)成分のうち、肌へのなじみを向上させる観点から、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマーおよび(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーを併用することが好ましい。
【0020】
本発明で用いられる前記(B)成分の含有量は、好ましくは0.01~1%、より好ましくは0.02~0.5%、さらに好ましくは0.05~0.4%がよい。前記(B)成分が0.01%未満の場合、塗布時の厚み、肌へのなじみ、のびの良さおよびしっとり感の持続が得られない恐れがある。前記(B)成分が1%を超える場合、皮膚化粧料が硬くなるため、肌へのなじみおよびのびが悪くなる恐れや、べたつきが生じる恐れがある。
【0021】
本発明は、塗布時の厚みおよびしっとり感の持続の観点から、(C)アルキルグルコシド誘導体を含有する。
【0022】
本発明で用いられる前記(C)成分としては、特に限定されないが、例えば、メチルグルセス-10、メチルグルセス-20、PPG-10メチルグルコース、PPG-20メチルグルコース、アルキル(C12-20)グルコシド、デシルグルコシド、ヒドロキシステアリルグルコシド、ポリオキシプロピレンカルボキシアルキル(C14-18)ジグルコシド、ラウリルグルコシド、(C12-20)アルキルグルコシド等が挙げられる。前記(C)成分は1種以上を含有してよい。
【0023】
本発明に用いられる前記(C)成分のうち、塗布時の厚みおよびしっとり感の持続の観点からメチルグルセス-10、メチルグルセス-20、PPG-10メチルグルコース、PPG-20メチルグルコースが好ましく、中でもメチルグルセス-10、メチルグルセス-20が好ましい。
【0024】
本発明で用いられる前記(C)成分の含有量は、好ましくは0.1~15%、より好ましくは0.5~8%、さらに好ましくは1~4%がよい。前記(C)成分が0.1%未満の場合、塗布時の厚みおよびしっとり感の持続が得られない恐れがある。前記(C)成分が15%を超える場合、皮膚化粧料の粘性が高くなるため、肌へのなじみおよびのびが悪くなる恐れや、べたつきが生じる恐れがある。
【0025】
本発明は、塗布時の厚みおよびべたつきのなさの観点から、(D)炭素数12~24の高級アルコールを含有する。
【0026】
本発明で用いられる前記(D)成分としては、特に限定されないが、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-デシルテトラデカノール等が挙げられる。前記(D)成分は1種以上を含有してよい。
【0027】
本発明に用いられる前記(D)成分のうち、べたつきのなさの観点からミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましく、中でもミリスチルアルコールが好ましい。
【0028】
本発明で用いられる前記(D)成分の含有量は、好ましくは0.05~4%、より好ましくは0.1~2%、さらに好ましくは0.3~1%がよい。前記(D)成分が0.05%未満の場合、塗布時の厚みが得られない恐れや、べたつきが生じる恐れがある。前記(D)成分が4%を超える場合、皮膚化粧料が硬くなるため、肌へのなじみおよびのびが悪くなる恐れや、べたつきが生じる恐れがある。
【0029】
本発明における皮膚化粧料の粘度は、指取れ性の観点から、20℃の条件下で2,000~40,000mPa・sであることが好ましい。粘度が2,000mPa・s未満の場合、皮膚化粧料が液だれしやすくなるため、指取れ性が悪くなる恐れがある。粘度が40,000mPa・sを超える場合、皮膚化粧料が硬くなるため、指取れ性が悪くなる恐れがある。
【0030】
本発明における皮膚化粧料の20℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた皮膚化粧料を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で1日間放置し調温した後に、ヘリカルスタンド付B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB-10M、東機産業株式会社製)により、4号ローターにて1分間、回転速度12rpmの条件下で測定したものである。
【0031】
本発明における皮膚化粧料のpHは、乳化安定性の観点から、20℃の条件下で4~9であることが好ましい。皮膚化粧料のpHが4未満または9を超える場合、乳化安定性が悪くなる恐れがある。
【0032】
本発明における乳化安定性とは、皮膚化粧料を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g入れ、40℃の恒温槽中に30日間保存し、恒温槽から取り出した皮膚化粧料が分離しているか否かである。
【0033】
本発明における皮膚化粧料の20℃の条件下でのpHは、常法にて調製して得られた皮膚化粧料を20℃で1日間静置し調温した後に、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(F-71、株式会社堀場製作所製)にて測定したものである。
【0034】
本発明の皮膚化粧料は前記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、界面活性剤、油性成分、前記(C)成分以外の保湿剤、キレート剤、薬効成分、蛋白誘導体、加水分解蛋白、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を効果を損なわない範囲で含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものではない。
【実施例】
【0035】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0036】
本明細書に示す評価試験において、皮膚化粧料に含まれる成分、およびその含有量を種々変更しながら実施した。
【0037】
本明細書に示す評価試験方法において、「塗布時の厚み」、「肌へのなじみ」、「のびの良さ」、「べたつきのなさ」および「しっとり感の持続」について下記の方法で評価した。
【0038】
「塗布時の厚み」
実施例および比較例で得られた皮膚化粧料の塗布時の厚みを専門のパネラー15人で評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例の皮膚化粧料1gを室温20℃、湿度60%の条件下で顔全体に均一に塗布し、塗布時の厚みがあるか否かを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が塗布時の厚みがあると感じた。
4:15人中10人以上12人以下が塗布時の厚みがあると感じた。
3:15人中7人以上9人以下が塗布時の厚みがあると感じた。
2:15人中4人以上6人以下が塗布時の厚みがあると感じた。
1:15人中3人以下が塗布時の厚みがあると感じた。
【0039】
「肌へのなじみ」
実施例および比較例で得られた皮膚化粧料の肌へのなじみを専門のパネラー15人で評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例の皮膚化粧料1gを室温20℃、湿度60%の条件下で顔全体に均一に塗布し、塗布時の肌へのなじみが良いか否かを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が肌へのなじみが良いと感じた。
4:15人中10人以上12人以下が肌へのなじみが良いと感じた。
3:15人中7人以上9人以下が肌へのなじみが良いと感じた。
2:15人中4人以上6人以下が肌へのなじみが良いと感じた。
1:15人中3人以下が肌へのなじみが良いと感じた。
【0040】
「のびの良さ」
実施例および比較例で得られた皮膚化粧料ののびの良さを専門のパネラー15人で評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例の皮膚化粧料1gを室温20℃、湿度60%の条件下で顔全体に均一に塗布し、塗布時ののびが良いか否かを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がのびが良いと感じた。
4:15人中10人以上12人以下がのびが良いと感じた。
3:15人中7人以上9人以下がのびが良いと感じた。
2:15人中4人以上6人以下がのびが良いと感じた。
1:15人中3人以下がのびが良いと感じた。
【0041】
「べたつきのなさ」
実施例および比較例で得られた皮膚化粧料のべたつきを専門のパネラー15人で評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例の皮膚化粧料1gを室温20℃、湿度60%の条件下で顔全体に均一に塗布し、べたつきを感じるか否かを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がべたつきを感じなかった。
4:15人中10人以上12人以下がべたつきを感じなかった。
3:15人中7人以上9人以下がべたつきを感じなかった。
2:15人中4人以上6人以下がべたつきを感じなかった。
1:15人中3人以下がべたつきを感じなかった。
【0042】
「しっとり感の持続」
実施例および比較例で得られた皮膚化粧料のしっとり感の持続を専門のパネラー15人で評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例の皮膚化粧料1gを室温20℃、湿度60%の条件下で顔全体に均一に塗布し、そのまま6時間肌に触れずに待機した後にしっとり感を感じたか否かを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がしっとり感が持続していると感じた。
4:15人中10人以上12人以下がしっとり感が持続していると感じた。
3:15人中7人以上9人以下がしっとり感が持続していると感じた。
2:15人中4人以上6人以下がしっとり感が持続していると感じた。
1:15人中3人以下がしっとり感が持続していると感じた。
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
表1~表5に示す実施例1~39より、塗布時の厚み、肌へのなじみ、のびの良さ、べたつきのなさおよびしっとり感の持続に関して良好な結果が得られた。
【0049】
以下に皮膚化粧料の実施例40を記載する。
【0050】
以下の実施例により得られた皮膚化粧料は、塗布時の厚み、肌へのなじみ、のびの良さ、べたつきのなさおよびしっとり感の持続に関して良好な結果が得られた。
【0051】
<実施例40>
成 分 含有量(質量%)
(A)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.10
(B)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/
メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー 0.10
(B)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))
クロスポリマー 0.20
(C)メチルグルセス-10 2.00
(D)ミリスチルアルコール 0.50
ミリスチン酸オクチルドデシル 4.00
スクワラン 1.00
モノステアリン酸ソルビタン 0.20
メチルポリシロキサン 2.00
エデト酸二ナトリウム 0.05
トリメチルグリシン 2.00
1, 3-ブチレングリコール 10.00
パラオキシ安息香酸メチル 0.30
濃グリセリン 3.00
ジプロピレングリコール 7.00
ベルガモット果実油 0.01
ローズマリー油 0.01
L-アルギニン 0.20
ビルベリー葉エキス 0.01
セイヨウハッカエキス 0.01
カモミラエキス(1) 0.01
ローズマリーエキス 0.01
ユキノシタエキス 0.01
セイヨウサンザシエキス 0.01
アルニカエキス 0.01
エタノール 0.01
香料 0.40
精製水 66.85
合計 100.00
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明により、塗布時の厚みがあり、肌へのなじみとのびが良好であり、べたつかず、しっとり感が持続する皮膚化粧料を得ることができる。