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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】低能力デバイスのためのアクセス規制
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/10 20090101AFI20241015BHJP
   H04W 8/24 20090101ALI20241015BHJP
   H04W 60/00 20090101ALI20241015BHJP
【FI】
H04W48/10
H04W8/24
H04W60/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023546360
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2022054311
(87)【国際公開番号】W WO2022180000
(87)【国際公開日】2022-09-01
【審査請求日】2023-07-31
(31)【優先権主張番号】21159745.5
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】523067768
【氏名又は名称】テリット シンテリオン ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー ブロイアー
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0064601(US,A1)
【文献】特表2017-507584(JP,A)
【文献】Sierra Wireless S.A.,Methods for barring and for capability reporting[online],3GPP TSG RAN WG2 #113-e,3GPP,2021年02月05日,R2-2100636,[検索日 2024.05.16],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_113-e/Docs/R2-2100636.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定のハードウェア及び構成特性を有し、様々な周波数帯域(f1、f2)のセル(TAC)を有するいくつかのトラッキングエリアを含み、オペレータ(O)により管理・操作される新無線通信ネットワークに接続するように適合された低能力デバイス(RCD)に指定された低能力タイプのデバイスのアクセスを規制する方法であって
ラッキングエリアにおける前記低能力デバイス(RCD)のアクセスルーチン中に、前記低能力デバイス(RCD)が、
-前記トラッキングエリアのターゲットセル(TAC1)にアタッチメント要求(MSG1/3又はR(TAU))を送信するステップ(S1)と、
-ハードウェア及び構成特性、このトラッキングエリアに存在する周波数範囲(f1、f2)及び要求されたサービスに関する前提条件を含むシステム情報(SIB)をターゲットセル(TAC1)から受信するステップ(S2’)と、
- ・前記システム情報(SIB)で受信した前記前提条件、
・前記低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、
・前記トラッキングエリアで利用可能な前記周波数範囲(f1、f2)、
・前記要求されたサービス
よってアクセス制限を決定するステップ(S3)と、
-前記決定したアクセス制限に従ってアクセス要求(MSG1(RDCc))及び再選択を制限するステップ(S4)と、を含む方法。
【請求項2】
前記アクセスルーチンが、トラッキングエリアの変更、トラッキングエリア更新タイマーの満了又は前記通信ネットワークから受信したトラッキングエリア更新要求によりトリガされた前記低能力デバイス(RCD)のトラッキングエリア更新ルーチンであり、前記アタッチメント要求はトラッキングエリア更新要求(R(TAU))である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トラッキングエリア更新ルーチンが明確化(CLA?)が更に必要であるかどうかを示す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記システム情報(SIB(O))がオペレータ(O)により管理・操作される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記システム情報(SIB)がトラッキングエリアに依存している、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
初期アクセスルーチン中の前記アタッチメント要求(MSG1/3(REDCAP))が前記低能力デバイス(RCD)の前記低能力タイプを知らせる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記トラッキングエリアに対する前記アクセス制限の決定後に、前記低能力デバイス(RCD)により実行される前記トラッキングエリアの異周波数セルへのセル再選択(ReSEL)が、前記トラッキングエリアに対する前記決定したアクセス制限に従って行われる、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
特定のハードウェア及び構成特性が少なくとも所与の周波数範囲のための単一のアンテナ実装又は半二重実装であり、前記前提条件が少なくとも1つの利用可能な周波数範囲(f1、f2)のためのそのようなハードウェア及び構成特性を除外し、その結果、前記決定したアクセス制限が前記利用可能な周波数範囲における前記低能力デバイスのアクセス要求又はその後のセル再選択を抑制する、請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
NR-REDCAPデバイスの特定のハードウェア及び構成特性が少なくとも所与の周波数範囲のためのNマルチアンテナ実装デバイスであり、ここで通常のデバイスについてMが必須のアンテナ数であり、NがN<M/2となり、前記前提条件が、少なくとも1つの利用可能な周波数範囲のためのそのようなハードウェア及び構成特性を除外し、その結果、前記決定したアクセス制限が前記利用可能な周波数範囲における前記低能力デバイス(RCD)のアクセス要求又はその後の再選択を抑制する、請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前提条件が、次のサービス、すなわち非リアルタイムサービス、データサービス、無音声サービス、低頻度音声サービス、低頻度ビデオサービス、ヘルスケアサービス、POSサービス、3GPP(登録商標)規格で指定されている5QIテーブルにより分類されたサービスの中のサービスを含む、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前提条件が、3GPP規格で指定されている1つのQoSクラスより下のQoSクラスを含む、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前提条件が、前記サービスが割り当てられるスライス/アプリケーションを含む、請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記アクセスルーチン初期アクセスルーチンであり、前記低能力デバイスがリリース17対応であり、メッセージmsg1及びmsg3が、前記方法のステップの前記初期アクセスルーチンで使用される、請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
特定のハードウェア及び構成特性を有し、セル(TAC)を有するいくつかのトラッキングエリアを含み、オペレータ(O)により管理・操作される通信ネットワークに接続するように適合された低能力デバイス(RCD)であって、トラッキングエリアにおける前記低能力デバイス(RCD)のアクセスルーチン中に、
-前記トラッキングエリアのターゲットセル(TAC1)にアタッチメント要求(MSG1/3又はR(TAU))を送信し(S1)、
-ハードウェア及び構成特性、このトラッキングエリアに存在する周波数範囲(f1、f2)及び要求されたサービスに関する前提条件を含むシステム情報(SIB)を前記ターゲットセル(TAC1)から受信し(S2’)、
- ・前記システム情報(SIB)で受信した前記前提条件、
・前記低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、
・前記トラッキングエリアで利用可能な前記周波数範囲(f1、f2)、
・前記要求されたサービス、
によってアクセス制限を決定し(S3)、
-前記決定したアクセス制限に従ってアクセス要求(MSG1(RDCc))及び再選択を制限する(S4)ように適合された低能力デバイス(RCD)。
【請求項15】
オペレータ(O)により操作される新無線通信ネットワークのトラッキングエリアセル(TAC1)であって、ハードウェア及び構成特性、前記トラッキングエリアセルに存在する周波数範囲(f1、f2)及び要求されたサービスに関する前提条件を含むシステム情報(SIB)を有し、前記システム情報(SIB)が、低能力デバイス(RCD)からのアタッチメント要求(MSG1/3又はR(TAU))の受信後、前記低能力デバイス(RCD)の前記トラッキングエリアセル(TAC1)とのアクセスルーチン中に、特定のハードウェア及び構成特性を有し前記トラッキングエリアセル(TAC1)に接続するように適合された低能力デバイスのアクセスを規制するために送信されるものであり、前記アクセス規制が、前記送信されたシステム情報(SIB)における前記前提条件、前記低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、前記トラッキングエリアで利用可能な前記周波数範囲(f1、f2)、前記要求されたサービスに基づいてアクセス制限を決定することによって前記低能力デバイス(RCD)によって管理されるトラッキングエリアセル(TAC1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のハードウェア及び構成特性を有し、様々な周波数帯域のセルを有するいくつかのトラッキングエリアを含む通信ネットワークにオペレータ経由で接続するように適合された低能力デバイスのアクセスを規制する方法に関する。
【0002】
本発明はまた、特定のハードウェア及び構成特性を有し、セルを有するいくつかのトラッキングエリアを含む通信ネットワークにオペレータ経由で接続するように適合された低能力デバイスに関する。
【0003】
本発明はまた、オペレータにより操作される新無線通信ネットワークのトラッキングエリアセル及び特定のシステム情報ブロックに関する。
【背景技術】
【0004】
本発明は、3GPP(登録商標)リリース17における新無線(NR)用に標準化された新しいタイプのデバイスである低能力デバイス(REDCAPデバイス)に関する。このようなデバイスはNR-REDCAPデバイスと称される。NR-REDCAPデバイスは、特にマシンが意図する大規模な使用事例に及ぶ。中速のIoTを必要とするスマートな使用事例が、結果として自販機、テレマティクスマシン、計量機、スマートホームマシン、eヘルスマシン、警報機、POSマシンを含むNR-REDCAPデバイスによってNRに提供される可能性がある。このような使用事例では、リッチメディア及びコンテンツが処理されないためデータ速度を必要としない。そのような使用事例ではまた、ミッションクリティカルでないため低遅延及び信頼性を必要としない。そのような使用事例ではまた、相当量のデータを処理する必要があるためエネルギー効率を特に必要としない。
【0005】
NR-REDCAPデバイスは、NR-eMBBデバイスの機能及び構成を部分的にサポートすることになる、すなわちデータ速度が問題になる可能性がある。したがって、クラウド相互作用及び管理ニーズでスマートIoT使用事例をサポートするためのNR-REDCAPデバイスクラスの作成中に、規制がなくアクセスが無制限の場合、ネットワーク容量が急速に圧倒される可能性があるため、特にオペレータがそのようなデバイスに関心を持つことが明らかになった。
【0006】
オペレータは、初期アクセス中のメッセージ1又は3におけるNR-REDCAPデバイス表示に基づいてアクセス制限を目指した。この解決策は効率的であるが、アクセス調整もアクセス規制も認めない。
【0007】
ここで、これまで、すなわちLTEにおけるデバイスカテゴリが、そのような使用事例及びシナリオについてLTE Cat-1bisからCat-1、Cat-3、Cat-4~Cat-6...に及ぶことに留意されたい。
【0008】
また、更なるネットワーク過負荷問題がそのようなデバイスの低能力に起因して生じることになる。より具体的には、NR-REDCAPデバイスは、通常のNRデバイスが具体的には3.5GHz帯の4つのRXアンテナをサポートする場合に、2つの受信(RX)アンテナのみをサポートするものとする。低周波数範囲、すなわち2Ghz未満のウェアラブルについて、NR-REDCAPデバイスが、デバイスサイズが小さいために1つのRXアンテナのみをサポートすべきとのデバイス/ハンドセットメーカーからの更なる要求もあり、デュアルアンテナが、確保され得ない波長の半分以上アンテナが離れる場合にのみ利得を提供する。
【0009】
1つのアンテナのみをサポートする要求はまた、NR-REDCAPが通常4つのアンテナ、すなわち3.5GHz範囲をサポートする帯域、及び2GHz超のFDD帯域を要求される。対応するスループットを達成するために、20MHzと比べて40MHzの帯域幅サポートがこれらのデバイスに対して提案される。ただし、そのようなハードウェア及び構成はオペレータにとって困難である。ここで結果として、NR-REDCAPデバイスのネットワークへのアクセスを制限する更にいっそう重要なニーズが存在する。
【0010】
実際に、上記のNR-REDCAPデバイスのハードウェア偏差、すなわち一定の周波数帯域で2つではなく2倍の帯域幅で1つのアンテナのみをサポートすることが、基地局スケジューラに、そして達成可能なネットワークスループットにも影響を及ぼす。実際、デバイススループットは帯域幅が2倍であるためこれまでと変わらないが、これらの通常のデバイスの効率的なネットワーク割り当てがより複雑になる。更に将来NR-REDCAPの多くのモード偏差が存在することもある。
【0011】
必須の機能が同じか又は削減された構成セットを有するNR-REDCAPについて必須か又は任意となり得ること、及び任意の新無線機能が同じか又は削減された構成範囲で任意となり得ることが現在既に議論されている。
【0012】
したがって、ハードウェア、例えばアンテナの数や帯域幅で区別されるものや、ソフトウェアや構成範囲のみで区別されるものなど2つ以上のNR-REDCAPデバイス、むしろいくつかが存在する可能性がある。より小さい構成範囲はまた、ハードウェア制限に起因するある機能のサポートにおける制限の特性である可能性がある。
【0013】
ウェアラブルを列挙することもなく、機械視点からのみNR-REDCAPについて考慮された全ての使用事例を考慮し、これらの使用事例が今日LTEに主にカテゴリCat-1,3,4のデバイスによってサービスされることを認めながら、いくつかのタイプがNR-REDCAPデバイスと定義され得る確率が高いと思われる。
【0014】
しかしながら、1RXアンテナデバイスのネットワークスループットの低下が、容量が制限されたシナリオにおいて特に予想されることがある。例えば都心で、マルチユーザMIMO(MU-MIMO)及び空間多重化においてデバイスを1RX、2RX及び4RXアンテナと組み合わせることは、ネットワークスループットの低下を招くはずである。特に単一受信器デバイスはより多くの帯域幅を必要とし、空間領域において常に良い割り当てを達成することはできない。したがって、特に3.5GHz周辺の大きいNR帯域で1つのアンテナのみをサポートするデバイスがスループット低下を招くことがある。
【0015】
一方、他の周波数範囲でも、サイズ制限に起因して2RXアンテナが、最小半波長のアンテナを配置する可能性がないため、特に低周波数帯域におけるメリットをもたらさないことになる。
【0016】
したがって、容量制限付きのこれらのエリア、及びデバイスによって、例えばウェアラブルについて1RXのみがサポートされる周波数に、ネットワークがキャンピングを回避することを希望することがある。これは特に3.5GHzのより高い周波数範囲、一方、これらの周波数がオペレータによって他の目的で、例えば、特に容量が制限されたエリアにおける屋内カバレッジについて考慮される場合に900MHzの低周波数範囲でも可能性がある。カバレッジ制限エリアでは、カバレッジを提供するために低い帯域にキャンプすることが容量としてのオプションである場合があり、したがって、他のデバイスとのより複雑なスケジューリングに起因した損失は、容量が制限要因でないため無視できる場合がある。
【0017】
したがって、シナリオによって、オペレータはこれらのデバイスが一定のエリアにある一定のキャリアへの初期アクセスを控えることを望むことがあり、また、そのようなキャリアは信号強度が最良である場合がある。
【0018】
更に、その後初期アタッチの後に、そのようなデバイスは容量制限エリアで回避されるべき周波数レイヤに再選択することがある。にもかかわらず、現在意図したとおりにこれらのデバイスをネットワークから完全に締めだすことも機能しないであろう。しかしながら、オペレータがそのような技術に関する新しいウェアラブルデバイス又はスポーツトラッカーがアクセスすることを妨げるかどうかは一般に疑わしい可能性がある。
【0019】
これは、オペレータにより考慮されるシンプルなMSG1又はMSG3拒絶メカニズムがそれだけでは十分でないことにつながる。しかしながら、初期アクセスルーチン又はトラッキングエリア更新が、ネットワークで許容されないデバイスのより長いシグナリング及びコンテキスト変化などの制限にふさわしい場所である。したがって、それは回避されなければならない。
【0020】
したがって、NR-REDCAPデバイスのアクセスを規制する特定の解決策が当該技術分野で望ましいであろう。
【発明の概要】
【0021】
本発明は、より明確なアクセス及び再選択規制を受ける低能力デバイスを目的とする。
【0022】
本発明は、広義には、特定のハードウェア及び構成特性を有し、様々な周波数帯域のセルを有するいくつかのトラッキングエリアを含む新無線通信ネットワークにオペレータ経由で接続するように適合された低能力デバイスに指定された低能力タイプのデバイスのアクセスを規制する方法であって、トラッキングエリアにおける低能力デバイスのアクセスルーチン中に、低能力デバイスが、
-トラッキングエリアのターゲットセルにアタッチメント要求を送信するステップと、
-ハードウェア及び構成特性、このトラッキングエリアに存在する周波数範囲及び要求されたサービスに関する前提条件を含むシステム情報をターゲットセルから受信するステップと、
- ・システム情報で受信した前提条件、
・低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、
・トラッキングエリアで利用可能な周波数範囲、
・要求されたサービス、によってアクセス制限を決定するステップと、
-決定したアクセス制限に従ってアクセス要求及び再選択を制限するステップと、を含む方法として定義される。
【0023】
本発明は、NR-REDCAPデバイスのアクセスをその活動並びにハードウェア及び構成特性に応じて規制し、アクセス制限、ひいては規制をデバイスタイプ識別に基づいて管理するためにNR-REDCAP自体に依拠することを可能にする。
【0024】
本発明によれば、ある周波数の基地局が、新無線低能力デバイスのアクセスを、デバイスがアクセスするための前提条件を示すことによって規制することができる。デバイスがこれらの前提条件に適合しない場合、アクセス制限を決定しながらデバイス自体が制限が適用されることを知る。これらのアクセス制限は、ネットワーク又はトラッキングエリア内の特定の帯域に対して、その帯域が、基地局が動作している実際の周波数帯域と比べて異なっていても、上記基地局によりサポートされていない周波数帯域であっても適用されることがある。つまり、許容されていない周波数帯域がデバイス能力及び示された上記トラッキングエリア内の上記周波数帯域の前提条件に応じて上記デバイスに対して示されている間にアクセスが許可される可能性がある。
【0025】
トラッキングエリアは、アイドルモードのデバイスが最も適した周波数への自律的な再選択プロセスを実行するセルのグループである。したがって、本発明は、全ての現在の示された周波数を含む上記トラッキングエリア内のセルを変更する際の更なる情報交換又は拒絶手順を回避する。そのようなより明確なアクセス及び再選択規制が基地局によってオンデマンドでのみ示される/ブロードキャストされると特に興味深い。ここでトラッキングエリアは、セルのグループと見なされるだけではなく、1つのグループ内のセルが同様の制限を有するように有益にグループ化される、すなわち本発明に従って適用される1つの共通の規則セットが有益になるようにカバレッジ又は容量制限される。
【0026】
本発明によれば、アクセス許可は直接示されないが、示された前提条件で、すなわちそのハードウェア及び構成パラメータによって低能力デバイスによって評価される。以下のアクセス試行では、低能力デバイスは示された前提条件に適合する/従うNR-REDCAPデバイスであることを示す。
【0027】
デバイスが上記アクセス制限情報を既に前に受信していた場合、デバイスはその最初のアクセス試行において適合することを示すこともあり、示された前提条件に適合しない場合に上記アクセス規制に従うことになる。低能力デバイスのその後の挙動を規制することが可能になる。
【0028】
デバイスが上記情報を前に受信することは、上記システム情報が連続的にスケジューリングされるか又は要求に応じてスケジューリングされるが、異なるデバイスが上記情報のスケジューリングを要求することによって活性化されていたために起こることがある。
【0029】
一旦前提条件が分析されアクセス制限が決定されると、低能力デバイスは、例えば上記アクセス拒否された帯域上に位置するノードgNBへの再選択を自制する。このような帯域は、ハードウェア及び構成特性又はサービスニーズが示された最小前提条件に適合しない帯域である。
【0030】
以下に示すように、より高度なアクセス規制では、ある最小構成を必要とするサービス/使用事例又は機能も示される可能性がある。したがって、デバイスは、適合しない場合に上記エリアにおいて上記サービスを要求すること又は上記示された機能を使用することを控える。本発明は、基地局gNBが直接単独で禁止を示さない場合でもこれを行うことができる。本発明に係るアクセス要求は、初期アタッチメントのためのアクセス要求又はトラッキングエリア更新のためのアクセス要求である可能性がある。
【0031】
本発明は、タイプパラメータ情報/前提条件又は使用事例情報/前提条件をシステム情報を介して提供することによって、低能力デバイスの初期アクセス中に新無線低能力タイプの明確化を可能にする。パラメータは3GPPで直接指定されることになり、タイプ又はサービス明確化はまた、低能力デバイスが許可されるQoSクラスを提供することによって、ひいては使用事例のサービス差別化特徴によって評価される可能性がある。
【0032】
したがって本発明は、特定のネットワーク又はキャリア周波数について、すなわち一般に及び特定の帯域に特別に設定されたサポート機能及びパラメータ化によってNR-REDCAPデバイスアクセスを規制することを可能にする。一方、デバイスは、ネットワークから提供されたシステム情報に対する、デバイスにより実行されたタイプマッチングに基づいて初期アクセスメッセージにおいて識別される。したがって、デバイスの特性、意図される使用事例又はアイデンティティが、アクセス許可の識別基準として本発明で使用される。
【0033】
以下に示すように、デバイス特性は、例えば半二重や全二重など、周波数帯域及び受信器タイプごとのアンテナ構成などのハードウェア特性を含むが、特定の機能のためのサポートされた構成範囲も含む。
【0034】
初期アクセスにおける示されたデバイスタイプマッチングに基づいて、ネットワークは常に、上記帯域のアクセスを許可又は拒否したり、他の帯域に変えたり、アクセスを拒絶したりする可能性がある。ただし、本発明は無駄なアクセスの試行を抑える。有利には新しい原因が初期アクセス及び拒絶メッセージ、すなわちタイプ及び/又は使用事例マッチングに含められる。
【0035】
一例として、めったに使用されない音声及びビデオをサポートする監視カメラが認められることがある一方、ビデオ通話を主たる機能とするハンドセットの使用事例が、様々な関連するネットワークへの影響から拒絶されることがある。同様にマシンフリートが許可されることがあるが、個々の低性能のハンドセットが、ネットワークスループットへのマイナスの影響又は帯域に関する制限/変更関連のサポート機能に起因して除外されることになる。一般的には、低能力デバイスが1つのRXアンテナのみをサポートする場合の周波数帯域が、特に通常のNRデバイスが4つのアンテナをサポートできる場合に除外されることがあり、デバイスが2つのRXをサポートする場合の帯域のみが許可されることがある。一方、NRが2つの必須のRXアンテナのみをサポートする場合の低周波数範囲において、単一の受信器であるNR-REDCAPデバイスが全体として許可されるか、又は1つの機能、典型的にはビデオ通話を除外して許可されることがある。
【0036】
デバイス特性は、特に要求されたサービス及びそれらの密度に関するアクセス評価についての重要な特徴である。特定のNR周波数に対するネットワークスループットにマイナスの影響を及ぼすハードウェア又は機能制限を有するNR-REDCAPデバイスが、当該周波数に関するネットワークリソースを過剰使用してはならない。したがって、ビデオ通話を実行するハンドセットは、上記エリアにおける当該周波数について頻繁に除外されることがある一方、ほとんどの時間キープアライブメッセージングのみを行いビデオ通話をめったに行わない警報パネルが、上記周波数にキャンプするとともに節電のため上記周波数にキャンプすることが許可されることがある。
【0037】
本発明の特定の実装形態によれば、アクセスルーチンは、トラッキングエリアの変更、トラッキングエリア更新タイマーの満了又は通信ネットワークから受信したトラッキングエリア更新要求によりトリガされた低能力デバイスのトラッキングエリア更新ルーチンであり、アタッチメント要求はトラッキングエリア更新要求である。
【0038】
デバイスがトラッキングエリアを変更するとき、様々なトラッキングエリアが様々な規則を有することがあるため、デバイスは一般に本発明の手順をやり直す必要がある。また、そのようなトラッキングエリア更新ルーチンはタイマーの満了によってトリガされる可能性もある。例えばセキュリティ上の理由により、ネットワークによって要求される可能性もある。本発明によれば、この修正されたトラッキングエリアルーチンはNR-REDCAP前提条件を明らかにした表示を処理する。トラッキングエリア更新がタイマーの満了に伴い又は要求に応じて、すなわちセキュリティ上の理由により実行されるときに完全な識別プロセスを回避する。
【0039】
更なる特徴によれば、トラッキングエリア更新ルーチンはタイプ明確化が更に必要であるかどうかを示す。
【0040】
このような特徴は、トラッキングエリア更新がセキュリティ上の理由により行われるとき、又は前提条件に関する方針が変わったときに役に立つ。
【0041】
有利な特徴によれば、システム情報はオペレータに依存している。
【0042】
このような有利な特徴によって、オペレータは、本発明に係る低能力デバイスのアクセスについて独自の方針を持ち管理することができる。システム情報における前提条件の定義は、トラッキングエリアごとに又はネットワーク全体について個別に行われる可能性がある。前提条件は、周波数範囲の制限、とりわけ前提条件の観点でトラッキングエリアによって異なる可能性がある。したがって周波数帯域の全体が、あるオペレータによってネットワーク全体について除外され、一部のトラッキングエリアについてのみ除外する別のオペレータによって除外されない可能性がある。
【0043】
この特徴によれば、規則はトラッキングエリアが容量制限されているかカバレッジ制限されているかで異なるが、オペレータは特定の周波数を完全に禁止することがある。
【0044】
また有利には、システム情報はトラッキングエリアに依存している。
【0045】
有利な特徴によれば、アクセスルーチン中のアタッチメント要求は低能力デバイスの低能力タイプを知らせる。
【0046】
このような特徴によって、ターゲットセルはアタッチメント要求を拒絶し、オペレータ固有のシステム情報の送信をトリガすることができる。システム情報はまた、デバイスが何であれアクセス要求が拒絶されてデフォルトで送信される可能性があるが、このようなデフォルトによる送信は価値を付加することなくネットワークにマイナスの影響を及ぼす可能性がある。ここでマイナスの影響を及ぼすとは、システム情報のオンデマンドプロビジョニングが特に低トラフィック時間における情報プロビジョニングを最小限に減らすことを回避し、基地局の節電を可能にするリーンキャリアの概念の1つである。したがって、低能力タイプシステム情報のオンデマンドシグナリングは有利である。
【0047】
本発明によれば、有利にはトラッキングエリアに対するアクセス制限を決定した後に、上記トラッキングエリアにおいて低能力デバイスにより実行される異周波数セルへのセル再選択が、決定したアクセス制限に従って行われる。
【0048】
これは、そうでない場合、周波数ごとの制限のみが提供される場合に本発明の方法が周波数を変更する際に繰り返される必要があるために有益である。
【0049】
この特徴は、別のセルで再選択しようとしながら低能力デバイスのその後の挙動も規制することを可能にする。つまりデバイスは、更なるネットワーク通信を行わずネットワークリソースも節約してトラッキングエリアにおけるユーザデバイスの自律的なセル再選択を更に実行することができる。
【0050】
本発明の特定の特徴によれば、特定のハードウェア及び構成特性が少なくとも所与の周波数範囲のための単一のアンテナ実装又は半二重実装であり、前提条件は少なくとも1つの利用可能な周波数範囲のためのそのようなハードウェア及び構成特性を除外し、したがって、決定したアクセス制限は上記の利用可能な周波数範囲における低能力デバイスのアクセス要求又はその後の再選択を抑制する。
【0051】
この特徴は、単一のアンテナが例えばサイズの理由からデバイス上で利用可能な特定の状況に対処することを可能にする。本発明によって、そのような低能力デバイスはネットワークリソースが危機に瀕しているトラッキングエリアに接続しようとすることを抑えることができる。
【0052】
本発明の有利な実装形態によれば、NR-REDCAPデバイスの特定のハードウェア及び構成特性が少なくとも所与の周波数範囲のためのNマルチアンテナ実装デバイスであり、ここで通常のデバイスについてMは必須のアンテナ数であり、NはN<M/2となり、前提条件は、少なくとも1つの利用可能な周波数範囲のためのそのようなハードウェア及び構成特性を除外し、したがって、決定したアクセス制限は上記の利用可能な周波数範囲における低能力デバイスのアクセス要求又はその後の再選択を抑制する。
【0053】
この実装形態は、規格で定義されている周波数範囲2のNR-REDCAPデバイスを、NR-REDCAPタイプのデバイスがこの周波数範囲FR2で除外されない一方、それらが必須のアンテナ数の半分未満を有する場合に除外することを可能にする。
【0054】
特定の特徴によれば、前提条件は、次のサービス、すなわち非リアルタイムサービス、データサービス、無音声サービス、低頻度音声サービス、低頻度ビデオサービス、ヘルスケアサービス、POSサービス、3GPP規格で指定されている標準化された5QIテーブルにより分類されたサービスの中のサービスを含まない。
【0055】
この特徴は、正しいサービス品質を管理するがネットワークリソースを要求しすぎる他のリアルタイムサービスを除外するのに中速で十分なサービス/使用事例を許可することを可能にする。デバイスが規格のより低いリリースに、すなわち4Gの利用可能な機能に依拠する可能性が常にある。
【0056】
別の特定の特徴によれば、前提条件は、3GPP規格で指定されている1つのQoSクラスより下のQoSクラスを含む。
【0057】
この特徴は、所与のQoSクラスより上のQoSを必要とするサービスのためのアクセスを制限し、ひいてはあまり高い通信品質を必要としないサービス、具体的にはリアルタイムサービスへのアクセス許可を制限することを可能にする。これは、いくつかのレベルのQoSが、承認あるいは禁止される、例えばビデオ通話のようなサービスを適用し得る特定の使用事例のためのアクセスを制限するのに使用される可能性がある。
【0058】
別の特定の特徴によれば、前提条件は、サービスが割り当てられるスライス/アプリケーションを含まない。
【0059】
そのような特徴はスライス/アプリケーションを選択することを可能にする。したがって本発明は、特定のスライスで動作しているデバイスがアクセスを要求することを、他のスライスがそうすることを承認される一方で抑制することを可能にする。
【0060】
もちろん、ここで上述の特徴の組み合わせのうちのいずれか一つが、その特性及び活動/使用事例に応じて、サービス、サービスのハードウェア及び構成特性、各デバイスの周波数範囲を正確に選択するために前提条件に導入され得ることに留意されたい。
【0061】
有利な実装形態によれば、アクセスルーチンは初期ルーチンであり、低能力デバイスはリリース17対応であり、メッセージmsg1及びmsg3は、本方法のステップの初期アクセスルーチンで使用される。
【0062】
これらの標準化されたメッセージの使用は、メッセージがいずれにせよターゲットセルとの間で交換されるため有利である。したがって本発明は、簡単な方法でかつ最初のアタッチメントルーチンの修正を必要とせずに実施され始める可能性がある。msg1及びmsg3メッセージは、詳細なアクセス規制のスケジューリングを有効にするためのより明確なプロセスを開始するのに、又は一般的に有益でないと思われているデバイスを除外するのに適している。
【0063】
本発明はまた、特定のハードウェア及び構成特性を有し、セルを有するいくつかのトラッキングエリアを含む通信ネットワークにオペレータ経由で接続するように適合された低能力デバイスであって、トラッキングエリアにおける低能力デバイスのアクセスルーチン中に、
-トラッキングエリアのターゲットセルにアタッチメント要求を送信し、
-ハードウェア及び構成特性、このトラッキングエリアに存在する周波数及び要求されたサービスに関する前提条件を含むオペレータ依存のシステム情報をターゲットセルから受信し、
- ・システム情報で受信した前提条件、
・低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、
・トラッキングエリアで利用可能な周波数範囲、
・このトラッキングエリアで予想されるサービス、によってアクセス制限を決定し、
-決定したアクセス制限に従ってアクセス要求を制限する、
ように適合された低能力デバイスに関する。
【0064】
そのようなデバイスは、任意の低能力デバイスに、ネットワークがそのような低能力デバイスからのアクセス要求によって過負荷にならないように低能力デバイスにより決定されそれ自体により適用されるアクセス制限の前提条件を与えるシステム情報ブロックを有する任意のターゲットセルと連携して本発明の方法を実行する。
【0065】
本発明はまた、オペレータにより操作される新無線通信ネットワークのトラッキングエリアセルであって、ハードウェア及び構成特性、このトラッキングエリアに存在する周波数及び要求されたサービスに関する前提条件を含むオペレータに依存したシステム情報ブロックを有し、上記システム情報が、低能力デバイスからのアタッチメント要求の受信後、低能力デバイスのトラッキングエリアセルとのアクセスルーチン中に、特定のハードウェア及び構成特性を有しトラッキングエリアセルに接続するように適合された低能力デバイスのアクセスを規制するために送信されるものであり、上記アクセス規制が、送信されたシステム情報における前提条件、低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、トラッキングエリアで利用可能な周波数範囲、このトラッキングエリアで予想されるサービスに基づいてアクセス制限を決定することによって低能力デバイスによって管理されるトラッキングエリアセルに関する。
【0066】
トラッキングエリアセルは、上記トラッキングエリア内の全ての周波数、また上記セルによりサポートされていないがトラッキングエリアに上記技術のために展開された周波数に有効な上記アクセス情報を提供するセルである。
【0067】
そのようなトラッキングエリアは、本発明の低能力デバイスが本発明を実施できるために必要である。このトラッキングエリアは、アクセス制限を決定するために低能力デバイスにより必要とされる前提条件を含むシステム情報を保有するか又は形成することができるため独創性がある。
【0068】
前述のように、前提条件は全てのトラッキングエリアについて必ずしも同じではないため、明確化プロセスは、デバイスがトラッキングエリアを変更する、すなわち新しいトラッキングエリアに入りトラッキングエリア更新を実行するときに実行されることも必要である。一方、例えば静的デバイスがしばしばセキュリティ上の理由に関連した別のTAU更新を実行する必要があることも知られている。また、一般デバイスが、タイマー満了後に又はデバイスがまだそこにあるかどうかの検証のためにネットワークにより開始されるトラッキングエリア更新手順を実行する必要があることがある。これらの場合、TAU更新が更新タイマーの満了によって又は同じトラッキングエリア内の他の理由で実行され、アクセス規制情報が修正されなかった場合、デバイスはNR-REDCAPデバイスタイプが明確化されたという理由でTAU更新手順を実行することができる。デバイスは上記明確化プロセスの不必要な規定及びシグナリングリソースの浪費を回避することを可能にする。
【0069】
しかしながら、ネットワークにはまた、特にアクセス制限変更時にタイプ明確化のためにトラッキングエリア更新要求をNR-REDCAPデバイスに送信するオプションがいつでもある。デバイスが一般的にはNR-REDCAPタイプが明確化され、より長いスリープ期間又はTAU更新タイマーの満了の後にTAU更新要求を送信する場合に、ネットワークは上記TAU更新要求を拒絶し必要とされるタイプ明確化を示すことがある。この場合、ネットワークはシステム情報ブロックスケジューリングを有効にし、低能力デバイスは前述のルーチンを実行する。
【0070】
最後に本発明は、ハードウェア及び構成特性、このトラッキングエリアに存在する周波数及び要求されたサービスに関する前提条件を含むオペレータに依存したシステム情報ブロックであって、上記システム情報が、オペレータにより操作される新無線通信ネットワークのトラッキングエリアセルで管理され、上記システム情報ブロックが更に、低能力デバイスからのアタッチメント要求の受信後、低能力デバイスのトラッキングエリアセルとのアクセスルーチン中に、特定のハードウェア及び構成特性をその側面に有しトラッキングエリアセルに接続するように適合された低能力デバイスのアクセスを規制するために送信されるものであり、上記アクセス規制が、システム情報における前提条件、低能力デバイスの独自の特定のハードウェア及び構成特性、トラッキングエリアで利用可能な周波数範囲、このトラッキングエリアで予想されるサービスに基づいてアクセス制限を決定することによって低能力デバイス自体によって管理されるシステム情報ブロックに関する。
【0071】
そのような独創的なシステム情報ブロックは本発明が実施されるための必要不可欠なメッセンジャーである。システム情報ブロックは、低能力デバイスがアクセス制限を決定するのに必要な前提条件を含む。
【0072】
上述及び関連する目的の達成のために、1つ以上の実施形態が、以下に完全に記述され、特に特許請求の範囲で指摘される特徴を備える。
【図面の簡単な説明】
【0073】
以下の記述及び添付図面はいくつかの例示的な態様を詳細に示しているが、実施形態の原理が用いられ得る種々の方法のほんの一部しか示していない。他の利点及び新規な特徴は、図面と合わせて考慮することにより以下の詳細な説明から明らかとなり、開示された実施形態は、そのような全ての側面及びそれらの均等物を含むことが意図される。
【0074】
図1】本発明の低能力デバイスの初期アクセスルーチンのフローチャート。
図2】サービスがLTEサービスにリダイレクトされる場合の本発明の低能力デバイスからの特定のサービス要求のフローチャート。
図3】本発明の低能力デバイスにより実行される再選択事例のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0075】
本発明のより完全な理解のために、これより本発明を添付の図面を参照して詳細に説明する。詳細な説明は、本発明の好適な実施形態と考えられるものを例示及び説明する。当然のことながら形態あるいは詳細の様々な修正及び変更が本発明の範囲を逸脱することなく容易になされ得ることが理解されるべきである。したがって、本発明が本明細書に示して説明したまさにその形態及び詳細にも、本明細書に開示し以下に特許請求される発明の全部に満たないものにも限定され得ないことが意図される。同一の要素は様々な図面において同一の参照番号で示されている。明瞭化のために、本発明の理解に役立つ要素及び工程のみが図面に示されており説明される。
【0076】
図1は、本発明の低能力デバイスRCDで実行される初期アクセスルーチンのフローチャートを模式的に示している。この例ではREDCAPデバイスは、第1の周波数帯域f1の2つのRXアンテナ及び第2の周波数帯域f2の単一のアンテナを使用することができる。ここで周波数範囲f1及びf2が、NRの規格で定義される周波数帯域f1及びf2ではなく、2つの所与の周波数範囲を指定することに留意されたい。したがって、ハードウェア特性は、2つのアンテナが実装されるものであるが、1つの周波数についてデバイスの構成特性は、1つのアンテナのみが所与の周波数範囲の1つに使用され得るものである。したがって、本発明は、制限が決定及び適用されるデバイスのハードウェア及び構成特性に関する。
【0077】
第1のステップS1において、デバイスRCDは、デバイスが存在するトラッキングエリアのセルTAC1とのアタッチ手順を、標準化されたメッセージ、一般的にはメッセージ1及び3 MSG1/3(REDCAP)又はトラッキングエリア更新要求R(TAU)を送信することによって開始する。ここでデバイスRCDは、MSG1/3に低能力タイプREDCAPであることを示すが、例えばTAU要求R(TAU)についてREDCAPタイプを示さない。
【0078】
セルTAC1はオペレータOと連携し、周波数帯域f1を有する。第2のステップS2において、アタッチ要求はセルTAC1によって拒絶される(REJ)。この拒絶は、セルTAC1により得られる低能力のタイプに関する明確化要求CLAの有無にかかわらず行われる可能性がある。このステップS2は標準化されており、アタッチメントのセル集中制御を目的とする。それは本発明の一部ではない。それは最初の初期アタッチにおいてタイプ識別やタイプ適合性表示が行われなかった場合に実行されることになる。
【0079】
本発明によれば、セルTAC1がシステム情報ブロックSIB(O)を送信する追加のステップS2’が実行される。ここで、この例ではシステム情報ブロックSIB(O)は要求を受信したオペレータ(O)に依存している。いくつかのオペレータ又は全てのオペレータが本発明に係るシステム情報の少なくとも一部を共有する可能性もある。ここで本発明に係るシステム情報が有利にはトラッキングエリアに依存しており、たとえ同じオペレータに対してもトラッキングエリアによって異なる前提条件を定義することにも留意されたい。低能力デバイスに提供されるシステム情報が時間の関数として変化する可能性もあるため、本発明のシステム情報の粒度はオペレータ、トラッキングエリア及び時間によって定義される。
【0080】
このシステム情報は、セルTAC1が属するトラッキングエリアにおける低能力デバイスRCDのアタッチメントを承認するためにオペレータOにより求められる前提条件を含む。
【0081】
システム情報は、一般的に低能力タイプNR-REDCAPと、後に遭遇し得る事例のそれぞれに適合又は不適合を示す8又は一定数のビットを含むビットマップである。
【0082】
例えば前提条件は、このトラッキングエリアにおける2つの周波数範囲F1及びF2に2RXアンテナハードウェア特性が必要とされることを規定する。サービス品質クラスXよりも大きいサービス品質を必要とするサービスが許可されず、一般的に全ての周波数範囲でビデオが許可されない又は他のリアルタイムサービスが同等の高いスループットを必要とすることも規定する。
【0083】
次いでステップS3において、デバイスRCDは、前提条件、その独自の特定のハードウェア及び構成特性、トラッキングエリアで利用可能な周波数範囲及び仮にあるとしてアタッチメントにより懸念され得るサービスによってアクセス制限を決定する。
【0084】
したがって、アクセス制限は次のアクセス要求又はセル再選択を制限するのに使用される。本発明は制限を適用する低能力デバイスに依拠する。つまり、ネットワークは、とにかくこのトラッキングエリアにあるセルにより拒絶されることになる役に立たず帯域幅を要求する要求から解放される。
【0085】
本発明は、低能力デバイスがアタッチメントを要求した後に低能力デバイス接続を規制することを可能にし、また多くのリソースを節約することになるそのようなデバイスのその後のネットワーク挙動を可能にする。
【0086】
次いで低能力デバイスRCDは次のアクセス試行において前提条件に適合している旨を送信することができ、ネットワークは常にアクセスを許可又は拒否することができる。もっと簡単に言うと、低能力デバイスは以下の前提条件の1つに適合する場合にアクセス再試行を行い、適合しない場合には行わない。
【0087】
ここで、オペレータ依存のシステム情報の決定が時間の関数として変化する可能性がある、つまり低能力デバイスが一日の特定の期間に自由にアタッチすることが許可される可能性があることに留意されたい。
【0088】
エリアによって、交通需要ひいては容量ニーズが特定の時間高い場合がある、すなわち工業団地では、6時から18時まで通行量が多いが、夜の通行量が少ない場合があるため、自販機及びその他のデバイスがその報告又は蓄積データをその後に提供する可能性がある。
【0089】
この例では、デバイスRCD側で決定されるアクセス制限は、セルTAC1の周波数帯域f1における前提条件に適合するデバイスに関係がない。
【0090】
ステップS4において、低能力デバイスRCDの適合性を規定するメッセージ1 MSG1(RCDc)が送信され、所要のアタッチメントがステップS5において受け入れられる(ACC)。次いでデバイスRCDはセルTAC1にキャンプする。本発明によれば、オンデマンドREDCAPタイプ明確化SIBの一種が使用され、デバイスRCDは前述のキャンピングの前提条件に適合し、最終的にアタッチすることを判断する。
【0091】
ここで低能力デバイスが必ずしもその低能力タイプを送信しないことに留意されたい。そのような場合、アタッチメント要求はいずれにせよ拒絶され、システム情報SIB(O)はデバイスによる処理のためにデフォルトで送信されてアクセス制限を決定する。NR-REDCAPデバイスのアクセス要求によって、タイプNR-REDCAP分類又は適合性ステートメントを含まない場合に、NR REDCAPデバイスは拒絶されてタイプ分類を可能にする。ただし、これはタイプ「NR-REDCAPデバイス」が初期アクセス中にMSG1/MSG3で特定されていることが好ましい。
【0092】
詳細なタイプ情報、すなわち構成及び制限又はデバイスにより好まれるサービスクラスは、いずれにしても単純なmsg1又はmsg3交換に適合しない。更に、これはデバイスがアタッチしようとする現在の周波数に関連し、同様に上記エリアに存在する他の周波数に関連しない明確化に制限されることになる。つまり、各再選択の後、すなわち周波数を変えるときに、再評価がそれ以外の場合に行われる必要がある。
【0093】
また、このことからあるエリアのあるノードとの初期アタッチを行う際の他のキャリアを含む有益な実現は明確化されることになる。
【0094】
識別は、ネットワークによりシステム情報に提供されたタイプリストと照合したタイプ分類に基づいている可能性がある。特許請求の範囲から逸脱しないが、NR-REDCAPタイプ分類のためのシステム情報が、定期的に提供され、例えば結果として修正されることになるSIB1に示される可能性がある。本発明によれば、システム情報は、アクセス手順から始める前にNR-REDCAPデバイスによって強制的に読み出される必要がある。
【0095】
デバイスはそのタイプを上記分類に従って示すため、MSG1又は3が、NR-REDCAPのような、タイプX、Y、Z、とりわけ標準化により決定されるタイプのための数ビットを含むだけでよい。
【0096】
上に示すように、トラッキングエリアセル又は基地局が情報をオンデマンドでのみ提案する場合に、NR-REDCAPデバイスは、タイプ明確化及び関連情報の活性化/プロビジョニングのためのアクセス拒否をもたらすNR-REDCAPのデバイスタイプが未知のアタッチ要求を送信することもできる。
【0097】
ここで考慮される必要がある例外は、アタッチ要求が緊急呼び出しの表示を含む場合であり、すなわち、その場合は登録が緊急目的でとにかく許可される。そのような例外は、緊急サービスが合意されていることを規定するサービス前提条件で本発明に従って管理される可能性がある。緊急呼び出しは、ここで他のデバイスについて同じ規則が緊急呼び出しの場合に適用されるべきであるため一般に上記NR-REDCAPアクセス制限から除外されるべきである。いずれにせよ、本発明の下での解決策による処理か否かを問わず、NR-REDCAP拒絶又はタイプによる拒絶は、デバイス一般が上記基地局によってサポートされ得る場合に緊急呼び出しについて回避されるものとする。NR-REDCAPタイプ及び挙動明確化は、以下の前提条件の1つ又は組み合わせを示すことがある。
【0098】
ハードウェア及び構成特性に関して、前提条件は、利用可能な周波数帯域の少なくとも1つにおける、トラッキングエリアでの1RX動作である可能性がある。この前提条件は、トラッキングエリア又はそれ以外における少なくとも1つの周波数帯域で許可される接続に関する1RX構成デバイスを示す。
【0099】
したがって、上記トラッキングエリア、場合によってはネットワーク全体において1RX動作のために動作させるべき前もって必要な周波数帯域をリストアップする。これは、リストアップされていない周波数帯域で1RXのみをサポートするデバイスの再選択又はキャンピング試行が除外されるべきであることを意味している。上記除外表示は初期アクセスのためだけではなく、アクセスが許可された後の自律的な再選択のためのものであることを意味する。これは、容量制限されているか又は2RXが必須の帯域で反対方向に策定されているエリアにおいて特に有益である。
【0100】
例えば都市部のオペレータは、NR-REDCAP 1RXデバイスを900MHzから、上記周波数を深い屋内カバレッジに使用するつもりがあるために除外することがある。そのような除外は、非効率的なMU-MIMOによるネットワークスループットの低下を回避するためである可能性もある。密集したエリアにおいて、そのようなデバイスは3.5GHz帯域で十分にサービス提供される可能性がある。異なるトラッキングエリア、すなわち地方において、1RXで900MHzが、単にカバレッジを確保するために与えられることがある。別のオペレータが様々な方針を適用することがある、すなわち2RXのサポートが3.5GHzで必須である一方、900MHzに1RXが、一般にこれらのデバイスに十分なカバレッジを確保するために許可される。
【0101】
また、現在のセル又は基地局が1RXのみに周波数適合している場合、1RXデバイスは更なる接続試行を避けるものとし、ここでSIBは1RX動作を可能にする周波数キャリアのホワイトリストを含む。
【0102】
サービス又は使用事例前提条件に関して、原則として格安携帯テレビ電話、ハンドセット及びインフォテインメント、すなわち非リアルタイムサービス/データサービス、無音声サービス、低頻度音声及びビデオアラーミングサービス、ヘルスケアサービス、POSサービスを除く全ての使用事例をリストアップする。
【0103】
5Gに指定されたQoSクラスはまた、サービスに関する本発明に係る有利な前提条件である。例えば以下の5G QoSクラスの使用は、この帯域や、このトラッキングエリアや、このネットワークPLMN上のNR-REDCAPデバイスに許可されることもあれば許可されないこともある。
【0104】
本発明によれば、低能力デバイスRCDがアクセス可能であるが、このセル又はエリア上の上記デバイスタイプに許可されていないサービスを要求することは許可されない。したがって、許可され得るより低いQoSクラスを選ぶことが必要である。そのような特徴によれば、QoSクラスが異なりスループットが異なるリアルタイムのビデオ通話が許可されないが音声通話が許可されることは可能である。
【0105】
また、ビデオ通話に関して、全てで許可される場合、最大許容スループットに関する差が存在する、すなわち高解像度/4kビデオ通話が存在しない場合がある。3GPPは、特定のQoSクラスのTS23.501仕様書の、特にテーブル5.7.4-1に、標準化された5QI~QoS特性マッピング、すなわち頻繁に使用されるためシグナリングを適宜軽減する特定のQoSクラスを有するサービスを規定する。
【0106】
5QI1は、許可され得るGBR会話音声であり、5QI2は、そのようなデバイスに禁止され得る会話ビデオ又はライブストリーミングである。上記指定された5QIテーブル又は5G QoSマッピングを含む任意の他のテーブルを使用するとき、許可されたサービスが反映され単純なビットマスクで表示される可能性がある。
【0107】
サービスに関する前提条件は、アプリケーション情報に基づいたあるフリート/所有者である可能性もある。前提条件は、あるスライスに属するデバイスが1RXハードウェア特性にもアクセスすることが許可されることを可能にする。例えば自動車の場合、自動車メーカーのスライスが自動車組み込みシステムに許可される。ただし、ここで現在NR-REDCAPが考慮されていない車両搭載デバイスがより高いアンテナ効率を有することが知られており、したがって、eMBBデバイスとしてあまりアンテナを必要としないことに留意されたい。したがってアクセスが、列車を含む車両に搭載されたREDCAPデバイスのネットワーク効率に悪影響を及ぼすことなく許可される可能性がある。したがって、一般に1つのアンテナを有するデバイスが、本発明によれば通常のアンテナ利得を3dBiだけ上回るアンテナを有するという前提条件付きで許可される可能性がある。したがって本発明によれば、前提条件はある機能がサポートされる最小構成を含む可能性がある。
【0108】
例えば一部の低能力デバイスが、新無線においてある機能、したがって、前提条件で定義され、通常の他の新無線低能力デバイスと同じか又はより小さい構成を有する必須又は任意のサービスをサポートすることがある。様々なデバイスが様々な範囲を有することがあり、したがって、ここでオペレータは上記の機能を使用するための前提条件/範囲を示すことがある。低能力デバイスは、例えば前提条件に適合することを規定しているサービスを要求することによって、ターゲットセルから受信したオペレータ固有のシステム情報に応答する。この応答はその後サービスを要求している間に行われる可能性もある。
【0109】
以上から、2RXの定められた帯域上に、最大許容されるか、又は場合により特定のスライスのみが禁止されるQoS(サービス品質)クラスをリスト表示することが、決定した制限を適用しながらデバイスがそのアクセス要求を監視するための非常に実用的な方法である。本発明によれば、デバイスは常にアクセス要求を行うことができるが、そうすることを、とりわけその特定の構成、その必要とされるサービス又は利用可能な周波数帯域に適用されなければならないアクセス制限をそれ自体が適用しながら自制することができる。前提条件に適合することをセルに示しながら、デバイスはアクセスが許可されたりされなかったりするが、アクセス試行でネットワークに過負荷をかけてしまうことはない。
【0110】
また、本発明の明確化に係る新無線低能力システム情報は、「タイプが少なくともx基準でサポートされている」ことを示す値を少ししか含まない可能性がある。この事例では、「最高の基準を上回るタイプ」が有効な回答である可能性がある。分類が達成されなかった場合、特別な処理が必要とされることもある。
【0111】
図2には、図1のセルTAC1にアタッチされる本発明の低能力デバイスの更なる状況が表示されている。この例示的な状況では、デバイスは通常、セルTAC1に直接音声通話のサービスS(VC)を要求する。これは図2に破線矢印で示されている。
【0112】
本発明によれば、そのようなサービス要求は行われず、デバイスはステップS6において再選択ReSELを行うことになる。ここでトラッキングエリアが新無線において音声通話に十分なサービス品質を除外するため、デバイスは、同じオペレータOの、又は国内ローミング、すなわちマルチオペレータサポートがサポートされている場合には別のオペレータのLTEセルTAC(O、LTE)への再選択ReSEL(LTE)を行う。次いでステップS7において、サービスS(VC)が要求され、サービスが許可され、ビデオ通話がステップS8において開始される(RUN(VC))。通話後、デバイスRCDはLTEに留まるか又は新無線への再選択を行うことができる。
【0113】
サービスを開設するためのデバイスの自律的な活動に加えて、デバイスが許可されたサービスを進行させ、ユーザが上記のキャリアで許可されていない別のサービスを開始することを希望する状況が生じることもある。そのような状況では、ネットワーク相互作用/支援が進行中のサービスを中断しないように必要になる。
【0114】
したがって本発明によれば、許可サービスがまだ実行されている間に、禁止サービスのサービス開設要求が開始されることがあり、この要求は承認される可能性があるか又は結果的にネットワークによってハンドオーバ/リダイレクションが行われる。このようにサービス継続性が達成されることが保証される。つまりネットワークは、デバイスの前提条件への適合性にかかわらず、任意のキャリアでデバイスにサービス提供することを決定した場合にそうすることができる。サービスが実行されていない場合、NR-REDCAPデバイスは、上記サービスを自律的に開始するのに先立ってネットワーク/キャリアを変更することになる。
【0115】
図3は、デバイスRCDの現在使用されているセルTAC1との接続が点線で示すように悪化する別の状況を示している。そのような状況では、デバイスRCDは再選択ReSELのための測定を慣行に従って開始し、これらの測定は長破線として示されている。この例には2つのセルがオペレータOについて存在している。すなわち、第2の周波数範囲F2の第1のTAC2(O、F2)及び第1の周波数範囲F1の第2のTAC3(O、F1)。
【0116】
デバイスRCDにより内部的に決定されるアクセス制限を調べている間に、デバイスRCDは、第2の周波数範囲F2が許容されていないことを知る。したがって、次いでデバイスRCDは、第1の周波数範囲F1で動作する第2のセルTAC3(O、F1)への再選択ReSEL(TAC3)を実行することになる。
【0117】
図3の例において、第2のセルTAC3は同じトラッキングエリアに属するため、再選択は、デバイスRCDの適合性の事前検証なしに直接行われる。
【0118】
しかしながら、もしセルTAC3が別のトラッキングエリアに属するとすれば、本発明のアクセス規制の方法は図1に示すように再び実行されることになる。
【0119】
デバイスが上記周波数の規則に適合していないことを知っているため、セルTAC2の評価が一般に破棄される、すなわち測定の実行さえも行われないことに留意が必要である。代替的には上記セルを測定し、それが同じTACに属することを確認し、そのときにそれを破棄することがある。
【0120】
したがって、本発明によれば、NR-REDCAPデバイスRCDが移動しているとき、セルが初期の最新のサービングセルからの決定されたNR-REDCAP制限に従って再選択について評価される。デバイスはいずれにせよ、まだ同じトラッキングエリアセルにいる又は制限が帯域全体に対して示されたときに決定された制限に適合しないため、周波数帯域F2を再選択又は考慮することを自制する。ただし、後の事例では、一般的な前提条件がネットワークに対して示される場合に、デバイスは上記周波数をスキャン及び考慮することを控えることになる。
【0121】
特にそのような場合、再選択手順はデバイスが適合しない周波数を破棄する。上記周波数は有利には再選択プロセスから直接除外される。再選択セルが同じトラッキングエリアに属することが明らかである場合、周波数は直接除外される。再選択セルが異なるトラッキングエリアのものである可能性がある場合、デバイスはトラッキングエリアを測定、チェックし、同じトラッキングエリアである場合にアクセス又は再選択を控えることができる。
【0122】
更なる実施形態では、デバイスモビリティによってハンドオーバに失敗することがあるため、デバイスがネットワーク障害の状況に陥ることも考慮される。迅速なサービス継続性を確保するために、この場合のデバイスが、上記帯域の前提条件にかかわらず検出可能で適していると判断されるいずれかにアタッチすることがある。そのような状況にあるデバイスは、無線リンク障害、その以前に使用していた識別子及び前の接続基地局の識別子を示し、適合又は不適合のデバイスタイプNR-REDCAPを示すべきである。
【0123】
ネットワークは次にそのような場合についての更なる進め方を決定する。例えばネットワークは、サービス継続性を達成するために例外的にデバイスにサービス提供するが、再びリソース効率的な状態になるようにできるだけ早くハンドオーバ又はネットワーク支援されたセル変更を実行する。このことは、デバイスが進行中のサービスを有する又はサービスを再開したい場合の例外に従って、前提条件がサービス継続性のために一時的に破棄されることがあるが、これらの場合にネットワークがいずれにせよ接続制御し、デバイスを任意の他の周波数に送り返すことがあることを示すことは明らかである。
【0124】
本発明によれば、安価なハンドセットがアクセスを控える可能性があり、他の周波数に送られることになる一方、警報パネルがキャンプすることが許可される。デバイス/アプリケーションタイプ及び予想される使用事例によって、例えばネットワークはビデオ通話を低頻度でしか示すことができない。また、本発明によれば、3.5GHzハンドセットの単一のRXは、ビデオ通話が人気のあるサービスであることから禁止される可能性がある。一方、ビデオを伴う警報パネルは上記機能を低頻度で使用することが許可されることになる。
【0125】
以上の詳細な説明において、例示により、本発明が実施される特定の実施形態を示す添付図面が参照される。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することができるように十分詳細に記載される。したがって、以上の詳細な説明は、限定的な意味で受け取られるべきではなく、本発明の範囲は、請求項が権利を得ることができる全範囲の同等物とともに、適切に解釈された、添付の請求項によってのみ定義される。
図1
図2
図3