(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】医用情報処理装置、医用情報処理プログラム及び医用情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20241015BHJP
G16H 80/00 20180101ALI20241015BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
G16H80/00
A61B5/00 G
A61B5/00 102B
(21)【出願番号】P 2020133895
(22)【出願日】2020-08-06
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】狩野 佑介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 杏莉
【審査官】外山 未琴
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-097262(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0213220(US,A1)
【文献】特開2019-139477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者のモニタリングデータを取得する取得部と、
前記モニタリングデータから前記患者の体調に関する個人体調レベルを算出するレベル算出部と、
前記個人体調レベルに基づいて、前記患者に対して医療介入が必要な度合いを示す介入必要度を算出する必要度算出部と、
前記介入必要度が、前記患者を含む患者集団の体調または前記患者集団に共通する要因に応じて変動する集団体調レベルに応じて設定される条件を満たす患者を決定する決定部と、
を具備する医用情報処理装置。
【請求項2】
前記必要度算出部は、前記個人体調レベルと前記集団体調レベルとに応じて前記介入必要度を算出する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項3】
前記条件は、第1閾値であり、
前記決定部は、前記介入必要度が前記第1閾値以上である患者を決定する、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
【請求項4】
前記条件は、前記集団体調レベルに応じて設定される相対的な第1閾値と、前記集団体調レベルに応じて変動せず、前記医療介入が必要となる絶対的な値である第2閾値とであり、
前記決定部は、前記介入必要度が
前記第1閾値以上または前記第2閾値以上である患者を決定する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項5】
前記条件は、前記集団体調レベルに応じて設定される相対的な第1閾値と、前記集団体調レベルに応じて変動せず、前記医療介入が必要ない絶対的な値である第3閾値とであり、
前記決定部は、前記介入必要度が前記第1閾値以上かつ前記第3閾値以上である患者を決定する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、前記介入必要度が高いほど
優先して前記
医療介入が行われるように優先順序を決定する、請求項1または請求項2に記載の医用情報処理装置。
【請求項7】
前記必要度算出部は、前記患者の居住地から医療機関までの距離に応じた重み付けを用いて前記介入必要度を算出する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
【請求項8】
前記必要度算出部は、医療機関におけるスケジュールの予約状況に応じた重み付けを用いて前記介入必要度を算出する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
【請求項9】
前記介入必要度が前
記条件を満たした患者である要介入患者に対して医療介入が行われなかった場合、前記要介入患者への医療介入がされなかったことを示す補足情報を設定する設定部をさらに具備する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
【請求項10】
前記介入必要度が前
記条件を満たした患者である要介入患者に対して医療介入に関する情報を通知する通知部をさらに具備する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の医用情報処理装置。
【請求項11】
前記通知部は、前記要介入患者に対して診察予約に関する情報を通知する、請求項10に記載の医用情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータに、
患者のモニタリングデータを取得する取得機能と、
前記モニタリングデータから前記患者の体調に関する個人体調レベルを算出するレベル算出機能と、
前記個人体調レベルに基づいて、前記患者に対して医療介入が必要な度合いを示す介入必要度を算出する必要度算出機能と、
前記介入必要度が、前記患者を含む患者集団の体調または前記患者集団に共通する要因に応じて変動する集団体調レベルに応じて設定される条件を満たす患者を決定する決定機能と、
を実現させるための医用情報処理プログラム。
【請求項13】
複数のユーザ端末と、データ収集サーバと、医用情報処理装置とを含む医用情報処理システムであって、
前記複数のユーザ端末はそれぞれ、
患者のモニタリングデータを取得する取得部と、
前記モニタリングデータを前記データ収集サーバに送信する通信部と、を具備し、
前記データ収集サーバは、前記複数のユーザ端末から送信された前記モニタリングデータを暗号化する加工部を具備し、
前記医用情報処理装置は、
前記暗号化されたモニタリングデータを前記データ収集サーバから受信する受信部と、
前記暗号化されたモニタリングデータを復号し、前記モニタリングデータを取得する取得部と、
前記モニタリングデータから前記患者の体調の関する個人体調レベルを算出するレベル算出部と、
前記個人体調レベルに基づいて、前記患者に対して医療介入が必要な度合いを示す介入必要度を算出する必要度算出部と、
前記介入必要度が、前記患者を含む患者集団の体調または前記患者集団に共通する要因に応じて変動する集団体調レベルに応じて設定される条件を満たす患者を決定する決定部と、を具備する、
医用情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
明細書及び図面に開示の実施形態は、医用情報処理装置、医用情報処理プログラム及び医用情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、在宅などの医療施設から離れた患者の健康状態をモニタリングし、特定のイベントが検出された場合に医療従事者に通知される遠隔モニタリングに関するシステムのニーズが高まっている。例えば、患者のバイタルデータに基づいて、体調レベルを判定し、体調レベルが所定の条件を満たす場合、イベントが発生したとしてイベント通知が送信される。遠隔モニタリングを実施することで、患者の体調悪化を早期に発見して対応できるようになるため、患者の予後向上が見込まれる。
【0003】
一方、体調悪化の早期発見を重視した場合には、それほど急を要さない症状であっても診察対象となることから、対象となる複数の患者が特定時期に集中した場合、医療従事者は短期間で複数の患者を診察しなければならず、医療従事者の負担が大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、患者の予後向上を維持しつつ、医療従事者の負担のばらつきを軽減させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る医用情報処理装置は、取得部と、レベル算出部と、必要度算出部と、決定部とを含む。取得部は、患者のモニタリングデータを取得する。レベル算出部は、前記モニタリングデータから前記患者の体調に関する個人体調レベルを算出する。必要度算出部は、前記個人体調レベルと前記患者を含む患者集団の体調に関する集団体調レベルとに基づいて、前記患者に対して医療介入が必要な度合いを示す介入必要度を算出する。決定部は、前記介入必要度が所定の条件を満たす患者を決定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る医用情報処理システムを示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置の介入決定処理を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る介入必要度と閾値との第1の設定例に係るテーブルを示す図である。
【
図4】
図4は、
図3のテーブルに基づく決定機能による要介入患者の決定処理の概念を示す図である。
【
図5】
図5は、
図3の次の処理で算出された介入必要度と閾値との第1の設定例に係るテーブルを示す図である。
【
図6】
図6は、
図5のテーブルに基づく決定機能による要介入患者の決定処理の概念を示す図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係る介入必要度と閾値との第2の設定例に係る概念を示す図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る介入必要度と閾値との第3の設定例に係る概念を示す図ある。
【
図9】
図9は、通知機能によるユーザ端末への通知例を示す図である。
【
図10】
図10は、第2の実施形態に係る医用情報処理装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る医用情報処理装置、医用情報処理プログラム及び医用情報処理システムについて説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
【0009】
本実施形態に係る医用情報処理システムについて
図1を参照して説明する。
本実施形態に係る医用情報処理システム1は、医用情報処理装置10と、データ収集サーバ20と、ユーザ端末30とを含む。
図1では、2つのユーザ端末30を示すが、ユーザ端末30の台数は制限しない。
【0010】
ユーザ端末30は、データ取得部301とデータ通信部302とを含む。
データ取得部301は、患者のモニタリングデータを取得する。モニタリングデータとは、例えばペースメーカ、植込み型除細動器(ICD:Implantable Cardioverter Defibrillator)または植込み型心臓モニタ(ICM: Insertable Cardiac Monitor)が埋め込まれた患者であれば、ペースメーカ、ICDまたはICMから無線送信される心拍数、不整脈情報、心電図情報およびデバイス情報などの患者の健康状態に関するデータである。また、モニタリングデータとして、体重、体脂肪率、血圧、活動量、GPS等に基づく位置情報などのデータを含んでもよい。体重、体脂肪率、血圧などは、体重計および血圧計などの家庭用計測器を利用して、患者自らが計測し、患者がユーザ端末30に入力した値を用いてもよい。活動量および位置情報は、例えばウェアラブルデバイスにより計測される値を用いればよい。さらに、モニタリングデータとして、患者自らがスマートフォン、タブレット型PCなどのデバイスに入力した症状(主訴)のデータを含んでもよい。
【0011】
データ通信部302は、データ取得部301で取得したモニタリングデータをデータ収集サーバ20にネットワークを介して送信する。データ通信部302は、データ取得部301でモニタリングデータを取得するたび、リアルタイムにモニタリングデータを送信してもよいし、1時間おきなど一定間隔で送信するようにしてもよい。また、データ通信部302は、ユーザによる送信指示を受け付けた場合に送信してもよいし、毎朝8時といった特定の時間、毎月1日または週初めといった特定の日付、または、医療機関訪問時といった特定の場所でモニタリングデータを送信するように設定されてもよい。
【0012】
なお、ユーザ端末30は、患者からモニタリングデータを取得できるデバイスであれば、ウェアラブルデバイス型、携帯型、据え置き型など、どのような形態のデバイスでもよい。また、ユーザ端末30は、モニタリングデータを収集して送信するための専用デバイスでもよいし、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット、ノートPCまたはデスクトップPCなどの汎用コンピュータでもよい。スマートフォンなどの携帯電話および汎用コンピュータを用いる場合は、専用アプリケーションをインストールして起動することで、専用のデバイスと同様の処理を実現すればよい。
【0013】
データ収集サーバ20は、加工部21を含む。加工部21は、複数のユーザ端末30からそれぞれ送信された患者のモニタリングデータを受信して加工する。例えば、当該患者に対して遠隔モニタリングを実施している医療従事者以外は、患者のモニタリングデータの内容を把握できないように、患者の氏名などの個人情報を少なくとも暗号化するといった加工処理が考えられる。なお、
図1の例では、データ収集サーバ20は、外部のクラウドサーバなどの医用情報処理装置10とは別体で存在することを想定するが、データ収集部として医用情報処理装置10内に含まれてもよい。医用情報処理装置10内にデータ収集部が含まれる場合は、加工部21を設けず、複数のユーザ端末30それぞれから取得したモニタリングデータを加工しなくともよい。
なお、医用情報処理システム1において、データ収集サーバ20を設けずに、各ユーザ端末30から直接、医用情報処理装置10にモニタリングデータを送信するようにしてもよい。
【0014】
医用情報処理装置10は、処理回路11と、メモリ12と、入力インタフェース13と、通信インタフェース14と、ディスプレイ15とを含む。処理回路11と、メモリ12と、入力インタフェース13と、通信インタフェース14と、ディスプレイ15とは、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続される。
【0015】
処理回路11は、医用情報処理装置10の中枢として機能するプロセッサである。処理回路11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサである。処理回路11は、取得機能111と、レベル算出機能112と、必要度算出機能113と、決定機能114と、通知機能115とを含む。
【0016】
取得機能111は、例えばメモリ12を参照して、通信インタフェース14からの暗号化された複数の患者のモニタリングデータをそれぞれ復号し、復号済みのモニタリングデータを取得する。なお、取得機能111は、ユーザ端末30またはデータ収集サーバ20から暗号化されていないモニタリングデータを受信する場合は、そのまま後段の処理に用いればよい。
レベル算出機能112は、モニタリングデータから患者の体調に関する個人体調レベルを算出する。
【0017】
必要度算出機能113は、個人体調レベルと集団体調レベルとに基づいて、介入必要度を算出する。介入必要度は、遠隔モニタリング中の患者に対して、医療介入(遠隔指導、訪問指導、来院催促などを含む)が必要な度合いを示す。集団体調レベルは、患者を含む患者集団の体調に関する体調レベルである。患者集団は、遠隔モニタリングを実施する医療機関または医療従事者が担当する、同一疾患を有する患者の集団を想定するが、医療機関内の同一疾患の患者および他疾患の患者を患者集団に含めてもよい。
【0018】
決定機能114は、介入必要度が所定の条件を満たす患者を決定する。介入必要度が所定の条件を満たした患者を、医療介入が必要である患者である要介入患者とも呼ぶ。
通知機能115は、要介入患者が保有するユーザ端末30に、医療介入に関する情報を通知する。医療介入に関する情報とは、例えば、生活改善または来院を促すメッセージ、診察予約に関する情報が挙げられる。
【0019】
メモリ12は、種々の情報を記憶するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ12は、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。なお、メモリ12は、必ずしも単一の記憶装置により実現される必要は無い。例えば、メモリ12は、複数の記憶装置により実現されても構わない。また、メモリ12は、医用情報処理装置10にネットワークを介して接続された他のコンピュータ内にあってもよい。
【0020】
メモリ12は、本実施形態に係るレポート作成プログラム等を記憶している。なお、このプログラムは、例えば、メモリ12に予め記憶されていてもよい。また、例えば、非一過性の記憶媒体に記憶されて配布され、非一過性の記憶媒体から読み出されてメモリ12にインストールされてもよい。
【0021】
入力インタフェース13は、医師に代表される医療従事者であるユーザから各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路11へ出力する。本実施形態に係る入力インタフェース13は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド、及び操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパネル等の入力機器に接続されている。また、入力インタフェース13に接続される入力機器は、ネットワーク等を介して接続された他のコンピュータに設けられた入力機器でもよい。
【0022】
通信インタフェース14は、データ収集サーバ20から、暗号化されたモニタリングデータを受信する。また、通信インタフェース14は、病院情報システム、電子カルテシステム、放射線部門情報システム、医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)などとの間でデータ通信を行う。通信インタフェース14は、例えば、予め設定されている既知の規格に準拠してデータ通信を行う。医用情報処理装置10と、病院情報システム、電子カルテシステムおよび放射線部門情報システムとの間では、例えば、HL7(Health Level 7)に準拠した通信が実施される。また、医用情報処理装置10と医用画像管理システムとの間では、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)に準拠した通信が実施される。
【0023】
ディスプレイ15は、処理回路11からの指示に従って種々の情報を表示する。また、ディスプレイ15は、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示してもよい。ディスプレイは、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ及びプラズマディスプレイ、またはタッチ入力が可能なタッチディスプレイなどの任意のディスプレイが適宜利用可能である。なお、医用情報処理装置10にディスプレイ15を含まず、外部のディスプレイにGUIを表示してもよいし、プロジェクタ等を介してGUIを表示させるようにしてもよい。
【0024】
次に、第1の実施形態に係る医用情報処理装置10の介入決定処理について
図2のフローチャートを参照して説明する。
介入決定処理を行うタイミングは、毎日1回など特定の間隔で行ってもよいし、患者集団の疾患の種類に応じて、介入決定処理を行うタイミングを決定してもよい。例えば心不全の患者集団であれば、毎日介入決定処理を行い、高血圧の患者集団であれば、1週間に1回介入決定処理を行うとすればよい。
【0025】
ステップS201では、取得機能111が、複数の患者それぞれのモニタリングデータを取得する。
ステップS202では、レベル算出機能112が、モニタリングデータに基づいて、患者ごとの個人体調レベルを算出する。具体的に、レベル算出機能112は、モニタリングデータから患者の体調に関わると想定される1つ以上のパラメータを設定して個人体調レベルを算出する。パラメータは、例えば、モニタリングデータに含まれる、バイタルサインおよび活動量が挙げられる。また、患者自身の主訴または患者の介護者などの患者に関わる人間からの客観的な所見などを数値化したものをパラメータとして用いてもよい。さらに、患者に関わる環境、例えば気温、湿度をパラメータとして用いてもよいし、モニタリングデータを取得した日の天候、または、一人暮らしであるか同居人がいるかといった患者の生活環境に関する情報を数値化したものをパラメータとして用いてもよい。
【0026】
レベル算出機能112は、上述したパラメータを用いて、例えば減点法により個人体調レベルを算出する。具体的には、個人体調レベルを1から10までの10段階で表し、数値が大きいほど体調がよいと設定した場合、モニタリングデータから設定したパラメータである血圧が所定値以上であれば「-1」とするなど、複数のパラメータそれぞれで正常ではない状態の算出式を設定すればよい。
【0027】
ステップS203では、レベル算出機能112が、集団体調レベルを算出する。集団体調レベルは、例えば、ユーザ端末30により遠隔モニタリングを実施している患者集団、または同じ疾患を抱える患者集団に関する個人体調レベルから求めればよい。具体的には、ステップS202で算出した複数の個人体調レベルの平均値、中央値などの統計値でもよい。または、患者集団に共通する要因(天候、イベント、感染者数など)単独で集団体調レベルを算出してもよいし、個人体調レベルと患者集団に共通する要因との組み合わせにより、集団体調レベルを算出してもよい。なお、イベントとは、経験則から、休日、正月、冬など特定の日または期間に発生することが多い疾患等を数値化した値を想定する。例えば、冬であれば、浴室、トイレなどでのヒートショックによる心疾患または脳疾患が多くなることが想定されるため、このような期間を1つのパラメータとして集団体調レベルを算出してもよい。
【0028】
ステップS204では、必要度算出機能113が、介入必要度を算出する。介入必要度は、例えば所定の定数から個人体調レベルを減算した値を用いてもよい。また、介入必要度は、患者の個人体調レベルと集団体調レベルとを変数とした任意の関数を用いて算出されてもよい。当該任意の関数は、例えば、集団体調レベルに比較して個人体調レベルが悪ければ、介入必要度が高くなるような関数を用いればよい。
ステップS205では、決定機能114が、介入必要度が所定の条件を満たす患者が存在するか否かを判定する。ここでは、決定機能114が、介入必要度が閾値以上となる患者が存在するか否かを判定する。介入必要度が閾値以上となる患者が存在する場合、ステップS206に進み、介入必要度が閾値未満となる患者が存在しない場合、処理を終了する。なお、閾値は、後述するように介入必要度に基づいて設定されてもよいし、所定の値に設定されてもよい。
【0029】
ステップS206では、決定機能114が、介入必要度が閾値以上となる患者を要介入患者として決定する。
ステップS207では、通知機能115が、介入が必要である旨を医療従事者または要介入患者本人に通知する。介入が必要である旨を医療従事者に通知する場合は、例えばカルテシステムと連携し、介入が必要である旨の情報を、例えばディスプレイ15にポップアップで表示させてもよい。医療従事者が当該ポップアップをクリックすることで、要介入患者本人のカルテが開くように設定してもよい。一方、介入が必要である旨を要介入患者に通知する場合は、通知機能115により、医用情報処理装置10の通信インタフェース14を介して、ユーザ端末30に医療介入に関する情報を通知してもよい。
【0030】
なお、
図2の例では、介入必要度を算出するたびに介入決定処理を行うが、これに限らず、前回以前に算出された介入必要度を用いて介入決定処理を行ってもよい。例えば、決定機能114が、前回の処理で算出された介入必要度と、今回の処理で算出された介入必要度との平均に基づいて、介入必要度が所定の条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0031】
また、決定機能114は、1回の処理で要介入患者を決定せず、ある患者について、複数回の介入決定処理で連続して介入必要度が閾値以上となる場合に、当該患者を要介入患者と決定してもよい。この場合、ステップS205において、決定機能114が、前回以前の処理から所定回数連続して介入必要度が閾値以上となる患者が存在するか否かを判定すればよい。また、所定回数連続して介入必要度が閾値以上であるかを判定することに限らず、所定期間内に所定回数以上、介入必要度が閾値以上であるかを判定してもよい。
【0032】
決定機能114は、所定の条件として、閾値の代わりに医療介入を受ける時期に関する優先度を用いてもよい。すなわち、介入必要度が高いほど優先度が高くなるように、つまり優先して医療介入されるように要介入患者の優先順序が決定されてもよい。
【0033】
次に、第1の実施形態に係る介入必要度と閾値との第1の設定例について
図3を参照して説明する。
図3は、患者Aから患者Fまでの6人の患者それぞれに関する、個人体調レベルと介入必要度とを示すテーブルである。個人体調レベルが高ければ、患者は健康状態であると考えられるため、医療介入の必要が無く、介入必要度は低くなる。一方、個人体調レベルが低ければ、患者の体調が悪いと考えられるため、介入の必要があり、介入必要度が高くなる。ここでは、定数から体調レベルを減算した値を介入必要度とする場合を想定する。
【0034】
図3の例では、定数「10」から個人体調レベルを減算した値が介入必要度として設定される。具体的に、患者Aは個人体調レベルが「7」であるため、介入必要度は「3」となる。他の患者に対しても同様に介入必要度を算出できる。
【0035】
また、閾値は、集団体調レベルに基づいて決定される相対的な閾値を想定する。ここでは、集団体調レベルを、患者Aから患者Fの介入必要度の平均値とする場合を想定し、閾値は「4.2」と算出される。
【0036】
次に、第1の設定例による決定機能114での要介入患者の決定処理の概念について
図4を参照して説明する。
図4は、
図3に示す患者Aから患者Fそれぞれの介入必要度および閾値についてのグラフである。
図4に示すグラフは、縦軸が介入必要度を示し、横軸が患者を示し、閾値41を破線で示す。なお、説明の便宜上、要介入患者の決定処理の概念をグラフで示すが、決定機能114の出力として必須ではなく、決定機能114は決定した要介入患者の情報を出力するだけでもよい。
【0037】
図4に示すように、介入必要度が閾値41(閾値:4.2)以上となる患者が、患者C(介入必要度:9)と患者F(介入必要度:6)とであるため、当該患者Cおよび患者Fについては医療介入が必要な要介入患者であると判定される。
【0038】
次に、
図3の次の処理で算出された介入必要度と閾値とを示すテーブルを
図5に示す。
図5には、説明の便宜上、前回の処理の値として、
図3に示す個人体調レベルおよび介入必要度の値を併記する。
図5に示す例では、全体的に患者の体調が悪化し、介入必要度が上昇した場合を想定する。例えば、「患者A」は個人体調レベルが「7」から「4」に下がったため、介入必要度が「3」から「6」に上昇している。また、介入必要度の上昇に伴い、閾値も「4.2」から「6.3」に上昇している。
【0039】
続いて、
図5に示す患者Aから患者Fそれぞれに関する、第1の設定例による決定機能114での要介入患者の決定処理の概念を
図6に示す。
図6は、
図4と同様に、患者ごとの介入必要度を示したグラフである。
図6に示すように、閾値61(6.3)が閾値41(4.2)から上昇しているため、介入必要度が閾値以上となる患者は、患者B(介入必要度:7)と患者C(介入必要度:8)である。このように、例えば
図6において、閾値41のまま固定の閾値であった場合は、患者全員が要介入患者と決定されている状況でも、閾値61のように集団体調レベルに基づいて相対的に閾値が算出されることで、より医療介入が必要な患者を優先して決定できる。よって、集団体調レベルに応じて閾値が変化することで、複数の患者を一気に診察する必要性を軽減でき、診察が集中せずに医療従事者の負担も軽減できる。
【0040】
次に、第1の実施形態に係る介入必要度と閾値との第2の設定例について
図7を参照して説明する。
図7は、
図4と同様に、患者ごとの介入必要度を示したグラフである。
図7に示す相対閾値71は、
図4に示す閾値41と同一であり、患者集団レベルに応じて変動する相対的な値である。第2の実施例ではさらに、相対閾値71以外に、患者集団レベルによって変動しない絶対的な値である絶対閾値を設定する。絶対閾値は、上側絶対閾値72と下側絶対閾値73との2種類を設定する。
【0041】
上側絶対閾値72は、相対閾値71に関わらず介入が必要となることを示す閾値である。
図7の例では、相対閾値71が上側絶対閾値72よりも高い場合を想定する。この場合、決定機能114は、介入必要度が相対閾値71以上となる患者B、患者C、患者Dを要介入患者42として決定する。さらに、決定機能114は、介入必要度が相対閾値71以上となっていない患者でも、上側絶対閾値72以上の介入必要度を有する患者A,患者Eを要介入患者42として判定する。
【0042】
これにより、全体的に介入必要度が高い場合に、要介入患者として判定されないような場合でも、一般的な介入判断に基づく上側絶対閾値を設定することにより、必要な医療介入を実施でき、患者の体調悪化に対する早期発見および早期対応を実現できる。
【0043】
一方、下側絶対閾値73は、相対閾値71に関わらず介入が必要ないことを示す閾値である。例えば、相対閾値71が下側絶対閾値73よりも低く設定される場合、介入必要度が相対閾値71以上かつ下側絶対閾値73以上でなければ、要介入患者42として決定されない。つまり、相対閾値71を超えていても下側絶対閾値73を超えていなければ、医療介入の必要がないと判定できる。
【0044】
患者集団の介入必要度が全体的に低い、つまり患者集団の体調が全体的に良好である場合、相対閾値71も低くなりがちである。このような場合に、下側絶対閾値73を設定することで、一般的な介入判断では医療介入の必要が無い患者について医療介入を実施してしまうことがなく、医療従事者の不要な負担を軽減することができる。
【0045】
次に、第1の実施形態に係る介入必要度と閾値との第3の設定例について
図8を参照して説明する。
図8は、
図4と同様に、患者ごとの介入必要度を示したグラフである。第3の設定例では、閾値81は固定の閾値であり、必要度算出機能113は、集団体調レベルに応じて変化するような関数を用いて介入必要度を算出する。例えば、患者集団において、体調がよくなっている患者の割合が多ければ、体調が悪化または体調の変化がない患者の介入必要度が増加するような関数が用いられる。
【0046】
図8に示す破線の介入必要度82は、前回の介入決定処理で算出された介入必要度であり、実線の介入必要度83は、今回の介入決定処理で算出された介入必要度である場合を想定する。また、今回の介入決定処理では、患者A、患者Dおよび患者Fの体調が改善しており、その他の患者は体調が改善していないと想定する。
【0047】
前回の処理では、患者A、患者C、患者Dおよび患者Fの介入必要度が閾値81以上であり、要介入患者と決定されたが、今回の処理では、患者A、患者Dおよび患者Fの体調が改善しているため、集団体調レベルが改善していることから、体調が改善していない患者D、患者Cおよび患者Eの介入必要度が相対的に増加する。結果として、患者Bおよび患者Eがたとえ体調の変化がなかったとしても、患者集団の中では相対的に医療介入が必要であると決定され、今回の処理において、患者B、患者Cおよび患者Eが要介入患者42と決定される。
【0048】
なお、必要度算出機能113による介入必要度の算出において、患者の居住地から医療機関までの距離に応じた重み付けを用いて介入必要度を算出してもよい。例えば、自宅から医療機関までの距離が遠い患者は、患者の状態によっては、頻繁に診察を受けに行くことが困難な可能性もある。そのような場合、必要度算出機能113は、患者の居住地から医療機関までの距離が遠いほど、介入必要度が低くなるような重み付けにより介入必要度を算出してもよい。
【0049】
反対に、患者の状態によっては、自宅から医療機関までの距離が遠い患者は、医療機関に診察に通いにくいことから、なるべく早めに医療介入を実施することで重症化を防ぐことが重視される場合もあり得る。このような場合、必要度算出機能113は、患者の居住地から医療機関までの距離が遠いほど、介入必要度が高くなるような重み付けにより介入必要度を算出してもよい。
【0050】
また、必要度算出機能113は、医療機関のスケジュールの予約状況に応じた重み付けを用いて介入必要度を算出してもよい。例えば、診察の予約人数が多い日または期間、手術の予定件数が多い日または期間といったように、要介入患者と判定された患者が診察予約をすると想定される日または期間に、すでに一定数以上の予約が入っている場合は、当該日または当該期間に要介入患者を診察することは、医療従事者の負担が増加してしまう。そこで、必要度算出機能113は、医療機関におけるスケジュールの予約数が多いほど介入必要度が低くなるような重み付けにより介入必要度を算出してもよい。
【0051】
次に、通知機能115によるユーザ端末30への通知例について
図9を参照して説明する。
図9は、要介入患者に対する医用情報処理装置10からの通知例として、ユーザ端末30としてスマートフォン90を想定した場合に画面に表示される例を示す。ここでは、「不整脈の頻度が高くなっています」と言うメッセージ91と共に、確認ボタン(OK)と、診察予約画面へ進むための診察予約ボタン92とを表示する例を示す。このようなメッセージ91を患者が確認し、診察予約ボタン92をタッチすることで、医療機関の診察予約画面に遷移するように設定しておく。これにより、患者はスムーズに診察予約を行うことができ、適切なタイミングで医療介入を実施できる。
【0052】
また、通知機能115は、
図9に示すような患者の状態を認知させるためのメッセージの他、要介入患者であることを明示するメッセージ、または来院を促すメッセージを表示してもよい。さらに、投薬量及び投薬回数の指示やモニタリングデータの測定回数および報告回数を増やすようなメッセージを表示してもよい。これにより、来院や往診を伴う診察に限らず、遠隔モニタリングによる経過観察を含めた適切な医療介入を実施することもできる。
【0053】
以上に示した第1の実施形態によれば、個人体調レベルおよび集団体調レベルに基づいて、患者ごとに介入必要度を算出し、要介入患者を決定することで、集団体調レベルが良好な場合には、個人体調レベルの絶対値は低くはないが相対的に値が低い患者、つまり体調悪化予備群を診察対象と決定できるように制御できる。一方、集団体調レベルが悪化している場合は、より医療介入が必要な患者を優先して決定できる。よって、複数の患者を一気に診察必要性を軽減でき、診察が集中せずに医療従事者の負担も軽減できる。
すなわち、患者の予後向上を維持しつつ、医療従事者の負担のばらつきを軽減させることができ、計画的な医療介入の実施を支援できる。また、患者が保持するユーザ端末に要介入患者であることおよび診察予約を促すようなメッセージを通知することで、適切なタイミングで医療介入を実施できる。
【0054】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、要介入患者に対して診察できなかった場合に、当該要介入患者に対して補足情報を設定する点が第1の実施形態とは異なる。例えば、多数の要介入患者が存在すると決定された日に医療機関において多くの診察予約が入っていた場合や急患が入った場合は、全ての要介入患者に対して診察できない可能性がある。よって、診察できなかった要介入患者が次の日以降に優先的に診察できるように補足情報を設定することで、適切な医療介入を実施できる。
【0055】
第2の実施形態に係る医用情報処理装置10について
図10のブロック図に示す。
第2の実施形態に係る医用情報処理装置10は、処理回路11と、メモリ12と、入力インタフェース13と、通信インタフェース14と、ディスプレイ15とを含む。処理回路11は、取得機能111と、レベル算出機能112と、必要度算出機能113と、決定機能114と、通知機能115と、設定機能116とを含む。
設定機能116以外は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置10と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
設定機能116は、介入必要度が所定の条件を満たした要介入患者に対して医療介入が行われなかった患者を抽出する。患者の抽出処理としては、例えば電子カルテシステムにおける要介入患者の電子カルテにおいて、要介入患者と決定された日以降に診察等の医療介入が実施されていなければ、当該患者を抽出する処理が考えられる。設定機能116は、抽出した患者に対して、要介入患者への医療介入がされなかったことを示す補足情報を設定する。設定機能116は、補足情報が設定された患者への医療介入が行われた場合、補足情報を削除してもよい。
【0057】
補足情報としては、医用情報処理装置10のディスプレイ15に、前回要介入患者であったが未だ医療介入されていないことを示す情報を、フラグなどのマークで表示してもよいし、メッセージで表示してもよい。また、補足情報は、次回の処理において当該患者への医療介入が優先されるような情報でもよい。補足情報は、電子カルテシステムと連携し、前回要介入患者であると判定された患者であることを示す情報をマークおよび/またはメッセージで、患者の電子カルテに対応付けて表示してもよい。
また、補足情報がユーザ端末30に通知される場合は、当日の介入必要度の値にかかわらず、前日介入必要度が閾値以上であった旨を示す情報を患者が把握できるように、マークおよび/またはメッセージでユーザ端末30の画面に表示すればよい。
【0058】
なお、必要度算出機能113は、補足情報が付与された患者についての介入必要度を算出する場合、介入必要度が高くなるように重み付けをしてもよい。
【0059】
以上に示した第2の実施形態によれば、要介入患者と決定された患者に対して医療介入が実施されていない場合、補足情報を設定する。例えば要介入患者と決定された患者が当日診察できず、翌日の介入決定処理において、体調レベルが改善し要介入患者として決定されなかった場合でも、補足情報により、要介入患者であったことが把握できる。これにより、医療機関では補足情報が設定された患者については、優先的に診察するなど、適切な医療介入の実施を支援できる。
【0060】
上述した本実施形態に係る各機能111~116は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能111~116を実現するものとしても構わない。また、各機能111~116をプログラムとしてメモリ12などに記憶させ、処理回路11が、当該プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現してもよい。
【0061】
加えて、実施形態に係る各機能は、本実施形態に係る処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該処理を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVD、Blu-ray(登録商標)ディスクなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
【0062】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、患者の予後向上を維持しつつ、医療従事者の負担のばらつきを軽減させることができる。
【0063】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0064】
1 医用情報処理システム
10 医用情報処理装置
11 処理回路
12 メモリ
13 入力インタフェース
14 通信インタフェース
15 ディスプレイ
20 データ収集サーバ
21 加工部
30 ユーザ端末
41,61,81 閾値
42 要介入患者
71 相対閾値
72 上側絶対閾値
73 下側絶対閾値
82,83 介入必要度
90 スマートフォン
91 メッセージ
92 診察予約ボタン
111 取得機能
112 レベル算出機能
113 必要度算出機能
114 決定機能
115 通知機能
116 設定機能
301 データ取得部
302 データ通信部