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特許7570894多層打撃フェースを具備するゴルフクラブヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】多層打撃フェースを具備するゴルフクラブヘッド
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20241015BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20241015BHJP
【FI】
A63B53/04 C
A63B102:32
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020189989
(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公開番号】P2021094374
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-04-25
(31)【優先権主張番号】16/714,295
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】リチャード エル. クレグホーン
(72)【発明者】
【氏名】ニック フレーム
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0289363(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0274454(US,A1)
【文献】特表2007-534438(JP,A)
【文献】特開2013-046757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00 - 53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置付けられる打撃フェース部分であって、当該打撃フェース部分は、さらに、
上記打撃フェース部分の外部前面部分に位置付けられ、金属材料から形成される外部前面フェース層と、
上記打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けら、フェースインサートおよび上記フェースインサートを囲む周囲部分を含む内部背面フェース層と、
上記外部前面フェース層および上記内部背面フェース層の間に並置され、ポリマー材料から製造される中間挟持フェース層とを有する、上記打撃フェース部分と、
上記打撃フェース部分の背面に連結される後方背面部分とを有し、
上記内部背面フェース層は、平坦な背面表面および非平坦な前面表面によって形成される非均一な厚さを有し、
上記内部背面フェース層は、さらに、厚い中央領域および薄い周辺領域を有し、上記厚い中央領域は上記薄い周辺領域より厚く、
上記内部背面フェース層の上記厚い中央領域は2.0mmから4.0mmの間の厚さを有し、上記薄い周辺領域は1.5mmから2.5mmの間の厚さを有し、
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は、55および75の間のショアD硬度を具備し、
上記中間挟持フェース層は非均一な厚さを有し、
上記中間挟持フェース層は非平坦な背面表面および平坦な前面表面を有し、
上記中間挟持フェース層は、さらに、薄い中央領域および厚い周辺領域を有し、当該薄い中央領域は当該厚い周辺領域より薄く、
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は0.4mmおよび1.0mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は1.3mmおよび2.1mmの間の厚さを有し、
上記外部前面フェース層は均一な厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
上記中間挟持フェース層は上記外部前面フェース層を上記内部背面フェース層から完全に分離する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は60から70のショアD硬度を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は65のショアD硬度を有する請求項3記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
上記中間挟持フェース層はポケットを形成する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は0.4mmおよび0.8mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は1.5mmおよび1.9mmの間の厚さを有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は0.4mmおよび0.6mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は1.7mmの厚さを有する請求項6記載のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には、多層の打撃フェースを有するゴルフクラブヘッドに関する。より具体的には、この発明によるゴルフクラブヘッドの打撃フェースは、外部前面フェース層、内部背面フェース層、および外部前面フェース層と内部背面フェース層との間に並置された中間サンドイッチフェース層からさらに構成される。
【背景技術】
【0002】
現代のゴルフクラブの設計は、ゴルフの初期から進化してきた。ゴルフクラブ技術のすべての技術的進歩の良いニュースは、それがすべてのスキルレベルのゴルファーにとってゴルフのゲームをより簡単にするということである。しかし、これらすべての進歩には、ゴルフクラブのエンジニアにとって大きな課題が伴う。
【0003】
ゴルフクラブ設計における最新の傾向の1つは、同じゴルフクラブヘッド内において複数の異なる材料を利用して、ベース材料の個々の性能特性を利用し、それらを組み合わせて、より高性能のゴルフクラブヘッドを作成することである。米国特許第6,406,382号(Deshmukh等)は、ゴルフクラブのヘッドで複数の異なる材料を利用する別の例を開示している。より具体的には、米国特許第6,406,382号(Deshmukh等)は、ゴルフクラブヘッドの重量を改善するために、ゴルフクラブヘッドにタングステン、銅、および/またはクロムなどの高密度成分を使用することを検討している。
【0004】
米国特許第6,440,008号(Murphy等)は、ボディ部分を形成するために、0.010~0.250インチの範囲の材料の厚さを有する軽量の複合材料を使用することまで検討しており、これによって、ゴルフクラブのヘッドの高い応力を受けない部分からの質量を節約し、基本的な材料のそれぞれの固有の特性の利点を実現している。
【0005】
最後に、レイエスらの米国特許第6,527,650号(Reyes等)は、同じゴルフクラブヘッド内で高密度タングステン材料と軽量複合材料の両方を使用してゴルフクラブヘッドの性能を改善するために両方の材料の固有の特性を利用することを検討している。
【0006】
多材料ゴルフクラブヘッドの利用はあるけれども、ゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分の周りの多材料の利用は、ゴルフボールに衝撃を与えるときのストレス量が大きいために、業界は常に当惑していることに留意されたい。この発明は、ゴルフクラブヘッドの性能をさらに改善するために、ゴルフクラブヘッドの多層の多層打撃フェースを有するゴルフクラブヘッドに焦点を合わせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許第6,406,382号明細書
【文献】米国特許第6,440,008号明細書
【文献】米国特許第6,527,650号明細書
【発明の概要】
【0008】
この発明の一態様は、ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置する打撃フェース部分と、打撃フェース部分の背面に取り付けられた後方背面部分とからなるゴルフクラブヘッドである。打撃フェース部分は、さらに、打撃フェース部分の外側前面部分に位置付けられた外部前面フェース層、打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けられた内部背面フェース層、および外部前面フェース層および内部背面フェース層の意間に並置された中間挟持(サンドイッチ)フェース層を有し、内部背面フェース層は、実質的に平坦な背面表面および実質的に非平坦な前面表面によって形成された不均一な厚さを有する。
【0009】
この発明の他の態様においては、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置決めされた打撃フェース部分と、打撃フェース部分の背面に取り付けられた後方背面部分とを有する。打撃フェース部分は、さらに、打撃フェース部分の外部前面部分に位置付けられたギア部前面フェース部分、打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けられた内部背面フェース層、および外部前面フェース層および内部背面フェース層の間に並置された中間挟持(サンドイッチ)フェース層を有し、中間挟持フェース層は、ショアD硬度が約55から75の間のポリマー材料から作られ、中間挟持フェース層は不均一な厚さを有し、中間挟持フェース層は、実質的に非平坦な背面表面および実質的に平坦な前面表面を具備する。
【0010】
この発明の他の態様において、ゴルフクラブヘッドは、当該ゴルフクラブヘの前面部分に位置付けられる打撃フェース部分、および打撃フェース部分の背面に取り付けられた後方背面部分を有する。打撃フェース部分は、さらに、打撃フェース部分の外部前面部分に位置付けられる外部前面フェース層、打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けられる内部背面フェース層、および、外部前面フェース層および内部背層の間に並置される中間挟持層を有し、内部背面フェース層は、実質的に平坦な背面表面および実質的に非平坦な前面表面によって形成される非均一な厚さを有し、内部背面フェース層は、さらに、厚い中央領域および薄い周辺領域を有し、内部背層の厚い中央領域は約2.0mmから約4.0mmの間の厚さを有し、薄い周辺領域は約1.5mmから約2.5mmの間の厚さを有し、中間挟持フェース層は、ショアD硬度が約55および約75の間のポリマー材料から形成され、中間挟持フェース層は非均一な厚さを有し、中間挟持フェース層は実質的に非平坦な背面表面および実質的に平坦な前面表面を有し、中間挟持フェース層は、さらに、薄い中央領域および厚い周辺領域を有し、中間挟持フェース層の薄い中央領域は約0.4mmおよび約1.0mmの間の厚さを有し、中間挟持フェース層の厚い周辺領域は約1.3mmおよび約2.1mmの間の厚さを有し、外部前面フェース層は均一な厚さを有する。
【0011】
この発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の図面、説明、および特許請求の範囲を参照することにより、よりよく理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
この発明の先の、または他の特徴および利点は添付図面において説明されるように以下のこの発明の説明から明らかであろう。添付図面は、ここに組み込まれ、明細書の一部を形成し、さらにこの発明の原理を記述し、当業者がこの発明を実施し、または利用できるようになす。
【0013】
図1】この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの斜視図を示す。
図2】この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの分解斜視図を示す。
図3】この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの正面図を示しており、断面線4~4’および5~5’を示す。
図4】この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの断面図を示す。
図5】この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの他の断面図を示しており、円形領域Aも特定する。
図6図1に示す円形領域Aの拡大断面図を示し、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分を示す。
図7図5に示す円形領域Aの拡大断面図を示し、この発明の代替実施例に従うゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分を示す。
図8図5に示す円形領域Aの拡大断面図を示し、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分を示す。
図9図5に示す円形領域Aの拡大断面図を示し、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分を示す。
図10】この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの分解断面図を示す。
図11図5に示す円形領域Aの拡大断面図を示し、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分を示す。
図12】この発明のさらに代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの分解断面図を示す。
図13図5に示す円形領域Aの拡大断面図を示し、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの打撃フェース部分を示す。
図14】USGA特性時間試験に従って例示的なこの発明のゴルフクラブヘッドから収集された様々なデータの特性時間プロットを示す。
【発明の詳細な説明】
【0014】
以下の詳細な説明は、この発明を実施するための現在考えられている最良のモードを説明する。この説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、この発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって最もよく定義されるので、単にこの発明の一般原理を説明する目的でなされている。
【0015】
様々なこの発明の特徴が以下に記載されており、それぞれは、互いに独立して、または他の特徴と組み合わせて使用することができる。ただし、単一の発明の特徴は、上述の問題の一部またはすべてに対処しない場合もあれば、上述の問題の1つにのみ対処する場合もある。さらに、先に説明した1つ以上の問題は、以下で説明する機能のいずれによっても完全に対処できない場合がある。
【0016】
添付の図面の図1は、この発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド100を示している。ここに示すゴルフクラブヘッド100は、打撃フェース部分110および後方背面部分120を具備して良い。さらに、打撃フェース部分110は、外部前面フェース層112、中間挟持(サンドイッチ)フェース層114、および内部背面フェース層116をさらに有しても良い。この三重層状フェースは、ゴルフクラブの最も厚い部分からの不必要な質量を低減することによってゴルフクラブヘッド100の性能を改善し、フェース全体でより一貫したボール速度を生成することによってゴルフボールとの相互作用を改善することもできる。複数の材料の組み合わせと利用は、この性能の向上に大きく貢献するけれども、それだけが要因ではない。厚さの変化、形状の変化、材料特性の変化、および設計の他の変化を含む他の多くの要因も、また、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、性能の向上に寄与することができる。
【0017】
この発明のゴルフクラブヘッド100の性能を達成するために一緒に組み合わされる種々の他の要因のいくつかを示すために、これらの特徴のいくつかを示す種々の他の図が以下に示される。添付の図面の図2は、この発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド200の分解斜視図を示している。ゴルフクラブヘッド200のこの分解図において、ゴルフクラブが依然として前面フェース層210および後方背面部分220を有することがはっきりと分かる。再度繰り返すけれども、この実施例の前面フェース層210は、3つのサブコンポーネント、すなわち、外部前面フェース層212、中間挟持フェース層214、および背面フェース層216を具備する。
【0018】
この実施例において、外部前面フェース層212は、ゴルフクラブヘッド200の打撃フェース部分に一般的に使用して好適な材料である、チタンなどの金属材料の薄層であることが理解できる。外部前面フェース層212は、一般に、約4グラム/cc~約5グラム/cc、より好ましくは約4.25グラム/cc~約4.75グラム/cc、最も好ましくは約4.5グラム/ccの密度を有して良い。しかしながら、ゴルフボールの衝撃に対してひび割れすることなく耐えられる限り、外部前面フェース層212は、また、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、鋼、アルミニウムなどのチタンとは異なる他の金属材料、さらには複合タイプの材料から作製されて良いことに留意されたい。この薄い外部前面フェース層212は、全般的には、中間挟持フェース層214の前面部分に位置付けられた等しく薄いポケット222の内側にフィットして良い。この発明のこの例示的な実施例に示されるように、中間挟持フェース層214は、一般的には、ゴルフボールに衝突するときに外部前面フェース層212が経験する衝撃および振動を吸収することができるポリマー材料から製造される。ポリマー材料に関するより多くの情報は、ポリマーフィラー材料に関する議論に関連しているので、米国特許第10,099,103号(Golden等)に見出すことができ、その開示は、その全体が参照により組み込まれる。しかしながら、中間挟持フェース層214は、それが、約55のショアDから約75のショアDの間、より好ましくは約60のショアDから約70のショアDの間、より好ましくは65のショアDの間である材料硬度を有する限り、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、当該ポリマー材料カテゴリーの内外にある代替材料から製造されて良いことに留意されたい。最後に、図2に示すこの発明のこの実施例において、図2に示されるように、内部背面フェース層216は、中間挟持フェース層214と係合するように適合されたより厚いポケット223を含んで良い。この発明の分解図において理解されるように、内部背面フェース層216の前面方面は、厚さが大きな少なくとも1つの領域を具備し、実質的な平坦な背面表面および実質的に非平坦な前面表面から形成される非均一な厚さを形成するユニークなトポロジーを具備して良いことに留意されたい。換言すると、ゴルフクラブヘッド200は、遷移領域226に囲まれた内部背面フェース層216の幾何学的中心に位置する中央の肉厚部分224と、周囲の肉薄領域228の領域とを有すると言うことができる。図2の分解図においては具体的に示されていないけれども、中間挟持フェース層214の背面表面は、材料間の適切な結合を確実にするために、内部背面フェース層216の前面表面に対して相補的な形状を有して良い。添付の図面の図2は、内部背面フェース層216が、背面後方部分220に取り付けることができる別個の構成要素であることを示している。しかし、この背面内部背面フェース層216は、この発明の範囲および内容から逸脱しない範囲で、背面後方部分220と一体の部品として形成することができる。
【0019】
ここで、前面フェース層210に対して、この3層構造を有することは、この発明の適切な機能にとって重要であることに留意されたい。より具体的には、中間挟持フェース層214は、外部前面フェース層212が受ける衝撃力を吸収する安定性を提供するので、この実施例における重要な構成要素である。さらに、中間挟持フェース層214により柔らかく、より弾性のある材料を使用すれば、フェースを横切るボール速度のバランスをとることにより、ゴルフクラブヘッドのパフォーマンスをさらに向上させるのに役立つ。
【0020】
添付図面の図3は、この発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド300の正面図を示している。ゴルフクラブヘッド300のこの正面図は、外部前面フェース層312、中間挟持フェース層314、および、内部背面フェース層316を具備する多層および多材料の打撃フェース部分を示しており、これは前に説明したとおりである。ただし、この図においては、断面線4~4’および5~5’をより明確に表示できる。断面線4~4’は、ヒールからトウの方向にフェースの中心321を通過する水平断面線であり、この断面線は、様々な打撃フェース部分の構成要素間の関係をさらに説明する。同様に、断面線5~5’は、クラウンからソール方向にフェースの中心321を通過する垂直線であり、この方向の様々な構成要素のさらなる説明を可能にする。
【0021】
添付図面の図4は、図3に示される断面線4~4’に沿って取られたこの発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド400の断面図を示す。ゴルフクラブヘッド400のこの断面図において、外部前面フェース層412、中間挟持フェース層414、および、内部背面フェース層416の様々な厚さ、ならびにそれらが互いにどのように関連するかが示されている。前述と同様に、外部前面フェース層412は、ゴルフクラブヘッド400の外部前面部分に位置決めされた金属材料の薄層である。外部前面フェース層412は、中間挟持フェース層414内の薄い空洞に配置され、これも先に述べた。しかしながら、図4の断面図は、中間挟持フェース層414の可変厚さをより明確に示すことを可能にする。この断面図において、中間挟持フェース層414の前面表面は、外部前面フェース層412を受け入れる空洞を除いて、実質的に平坦であることが分かる。しかし、中間挟持フェース層414の背面表面は、実質的に可変であり、その最も薄い部分はフェースの中心の近くにあり、最も厚い部分は周囲の周りにあり、より具体的には、図4に示されるようヒールおよびトウ部分の近くにある。最後に、図4に示すゴルフクラブヘッド400の断面図は、中間挟持フェース層414を受け入れることができるより厚いポケットを具備する内部背面フェース層416を示す。より厚いポケットは、全般的には、厚い中央領域を有する、遷移領域、および薄い周囲を具備する可変厚さを形成する前面表面を具備して良いことに留意されたい。
【0022】
添付図面の図5は、図3に示す断面線5~5’に沿ったこの発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド500の断面図を示している。ゴルフクラブヘッド500のこの断面図は、ヒールからトウまでの断面で見たのと非常に類似した、クラウンからソールまでの断面の様々な構成要素の形状を示している。構成要素、すなわち、外部前面フェース層512、中間挟持フェース層514、および、内部背面フェース層516は、すべて、この断面配向において、図4に提示された配向と同様の形状および形状を有する。様々なフェースの構成要素のより明確な図を提供するために、円形領域Aの周りのゴルフクラブヘッド500の拡大断面図が図6に提供されている。
【0023】
添付の図面の図6は、図5に示される円形領域Aによって識別される領域におけるゴルフクラブヘッド600の詳細を拡大して示すことに焦点を合わせた、ゴルフクラブヘッド600の拡大断面図を示す。ゴルフクラブヘッド600のこの拡大された断面図によって、フェース構成要素の様々な寸法を、それらのそれぞれの厚さとともに、より詳細に示すことができる。より具体的には、この発明の本実施例に示される外部前面フェース層612は、概して比較的薄く、厚さd1が約0.8mm未満、より好ましくは約0.7mm未満、最も好ましくは約0.6未満であって良い。この発明の本実施例に示される中間挟持フェース層614は、薄くされた中央領域の周囲において、約0.4mmから約1.0mmの間、より好ましくは約0.4mmから約0.8mmの間、最も好ましくは約約0.4mmから約0.6mmの間の厚さd2を有して良い。中間挟持フェース層614は、その厚くされた周囲部分において、約1.3mmから約2.1mmの間、より好ましくは約1.5mmから約1.9mmの間、最も好ましくは約1.7mmの厚さd2を有して良い。この発明のこの実施例に示されるような内部背面フェース層616は、前述のように、実質的に非平面の前面表面と組み合わされた実質的に平坦な背面を有して良い。この内部背面フェース層616は、約1.5mmから約2.5mmの間、より好ましくは約1.7mmから約2.3mmの間、最も好ましくは約1.9mmの薄くされた周囲領域の周りの厚さd3を有する。厚くなった中央部分において、内部背面フェース層616は、全般的には、約2.0mmから約4.0mmの間、より好ましくは約2.2mmから約3.8mmの間、最も好ましくは約2.4mmから約3.1mmの間の厚さd3を有して良い。
【0024】
添付図面の図7は、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド700の拡大断面図を示しており、図5に示す円形領域Aで示されるゴルフクラブヘッド700の一部を拡大している。この発明のこの実施例内の設計のほとんどは、前述の以前の実施例と非常に類似しているけれども、識別する価値のあるいくつかの際立った特徴がある。何よりもまず、内部背面フェース層716は、2つのサブコンポーネント、すなわち、フェースインサート716a、および、周辺部分716bから形成され、これらの両方が組み合わさって内部背面フェース層716を形成していることが分かる。第2に、外部前面フェース層712と中間挟持フェース層714との間の界面がわずかに異なることが分かる。より具体的には、中間挟持フェース層714は、もはや、ポケット222(図2に示す)を含まず、実質的に平坦形状の外部前面フェース層212(図2および図6に示される)と係合する。この発明のこの代替的な実施例において、外部前面フェース層712は実質的にC字形であり、中間挟持フェース層714および内部背面フェース層716の両方を包み込む。この発明のこの実施例は、それが外部に露出されないことを確実にすることによって、より柔らかい中間挟持フェース層714を保護する。この発明の以前の実施例においては、露出された中間挟持フェース層614は、ゴルフボールとの接触に通常露出されるゴルフクラブヘッド600の部分を回避するために周囲に向かってシフトされるが、この本実施例は、より脆弱な中間挟持フェース層714を、偶発的な損傷から完全に隔離する。
【0025】
ここで、中間挟持フェース層714が外部露出から完全に遮蔽されているこの発明のこの実施例において、中間挟持フェース層714を作成するために使用されるポリマー材料は、前に述べたものより柔らかい材料から作製できることに留意されたい。より具体的には、この発明のこの代替的な実施例において、中間挟持フェース層714のポリマー材料は、約65から約90のショアA硬度、より好ましくは約70から約85のショアA硬度、最も好ましくは、約77のショアA硬度を有して良い。
【0026】
添付図面の図8は、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド800の拡大断面図を示しており、図5に示される円形領域Aを介して示されるゴルフクラブヘッド800の一部を拡大している。この発明のこの代替的な実施例において、打撃フェース部分は、依然として3つの層、すなわち、外部前面フェース層812、中間挟持フェース層814、および内部背面フェース層816から構成される。ただし、この実施例は、以下の態様において先の実施例と異なる。より具体的には、ゴルフクラブヘッド800は、前の実施例と同様に、ゴルフボールと接触することを意図した比較的薄い外部前面フェース層812を具備する。しかしながら、中間挟持フェース層814は、2つの非常に重要な点で先の実施例とは異なる。何よりもまず、中間挟持フェース層814は、内部背面フェース層816の前面がもはや可変ではないので、実質的に一定の厚さである。第二に、中間挟持フェース層814が、実質的に一定の厚さを有し、これは、外部前面フェース層812を受け入れるポケットがないことを意味し、これは、中間挟持フェース層814クラウンが接触表面に露出するのを排除し、クラウンおよびソールの先端部分のみが接触する。最後に、ゴルフクラブヘッド800の内部背面フェース層816は、可変の厚さを有して良いけれども、それは背面に位置付けられ、実質的に平坦な前面表面を形成する。この実施例は、様々な層を構築することを容易にするために好ましいかもしれないけれども、様々な層の接合に関連するいくつかの課題を有する可能性がある。
【0027】
添付図面の図9は、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド900の拡大断面図を示しており、図5に示す円形領域Aを介して示されるゴルフクラブヘッド900の一部を拡大している。この発明のこの実施例は、この発明の中核である3層の打撃フェース部分を依然として有するけれども、わずかに異なる構造を提示する。この発明のこの代替的な実施例においては、薄い外部前面フェース層912は同じままである。しかしながら、この発明は、中間挟持フェース層によって作成される薄いポケットの代わりに、内部背面フェース層916内の特大ポケットを利用し、これが、中間挟持フェース層914および外部前面フェース層912の両方を収容することができる。この構造は、壊れやすい中間挟持層914を保護するという先に述べた課題を、特大のポケット内において実現し、これは製造を容易にできるであろう。
【0028】
図10および11は、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド1000の分解図および拡大断面図を示し、拡大断面図は、図5の円形領域Aに示されるゴルフクラブヘッド1000の特徴部分を示す。この発明のこの代替的な実施例において、内部背面フェース層1016は、フェースインサートの形態であって良く、厚さが増加した3つの領域1024を有する、若干異なる前面フェーストポロジーを具備し、これは、厚さが増加したトウ領域1024a、厚さが増加した中央領域1024b、および厚さが増加したヒール領域1024cである。前面部分のこの代替的なトポロジーは、ゴルフクラブヘッド1000の打撃フェース部分のボール速度のバランスを実現するのを支援して良い。図11に示されるゴルフクラブヘッド1000の断面図は、同じ3層の打撃フェース部分を示しているけれども、この発明の本実施例においては、薄い外部前面フェース層1012の周囲は、ゴルフクラブヘッド1000の周囲において内部背面フェース層1016に対して隙間を残しており、これは、これら2つの部品間の直接接触を防止する。外部前面フェース層1012と内部背面フェース層1016を分離することは、これらの2つの構成要素間の唯一の媒体として、中間挟持フェース層1014を残す。
【0029】
図12および13は、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド1200の分解図および拡大断面図を示し、拡大断面図は、図1の円形領域Aに示されるゴルフクラブヘッド1200の特徴を示す。この発明のこの代替的な実施例は、内部背面フェース層1216の前面表面のさらに別の代替的なトポロジーを示す。より具体的には、このゴルフクラブヘッド1200は、増加した厚さの6つの領域1224、すなわち、増加した厚さの第1の領域1224a、増加した厚さの第2の領域1224b、増加した厚さの第3の領域1224c、増加した厚さの第4の領域1224d、増加した厚さの第5の領域1224e、および、増加した厚さの第6の領域1224fを含む前面トポロジーを有する内部背面フェース層1216を具備する。ゴルフクラブヘッド1200の特定の性能に基づいて、厚さが増加した領域の相互の位置が戦略的に決定される。ゴルフクラブヘッド1200の断面図は、内部背面フェース層1216の正面のトポグラフィーのより明確に表示できる。この発明のこの実施例に従うゴルフクラブヘッド1200は、また、外部前面フェース層1212と内部背面フェース層1216との間にギャップを残し、これらの2つの構成要素間の唯一の媒体として中間挟持フェース層1214を残す。
【0030】
上述の改善された性能および質量節約のすべての利点にもかかわらず、この3層の打撃フェースを利用することは、ゴルフクラブヘッドの特性時間(CT)に関連するので、追加の利点を提供する。ゴルフ業界で現在知られているように、CTは一般に、さまざまな速度をシミュレートするさまざまな高さから落下した後、振り子がゴルフクラブのヘッドの打撃フェースに接触する時間に関連している可能性がある。次に、振り子に取り付けられた加速度計によってキャプチャされた速度と時間の値が、一般に速度の関数に対してプロットされる。特定の勾配を有する線形傾向線は、様々なデータポイントによって形成されて良く、そして、最終的なy切片は、ゴルフクラブヘッドのCT値をもたらして良い。ゴルフクラブヘッドのCT値を取得するために使用される正確な装置および手順に関する詳細は、米国特許第6,837,094号(Pringle等、「094特許」)に見出すことができ、その開示は、参照によりその全体がここに組み込まれる。
【0031】
添付の図面の14は、「094特許」に記載されたステップに従ってゴルフクラブヘッドの打撃フェースの柔軟性を測定するための携帯型装置を使用して得られた様々な接触時間の結果のグラフ表示を示している。より具体的には、図14は、この発明に従う例示的なゴルフクラブヘッドの打撃フェースの特徴時間結果を示し、これは、x軸上にプロットされているそれぞれのデータポイント1462のそれぞれにおける振り子の速度に対して、y軸上にプロットされている。振り子に取り付けられた加速度計によって取得される振り子の速度は、以下の式(1)によって定量化される線形関係を作成するために、切片値の予想されるエラーを最小化するために、-0.329の指数値に取得されることに注意すべきでえある。
T=A+BV-k 式(1)
ここで、Tは、振り子の速度が記録された最大速度の5%から95%に上昇する時間に等しく、Bは、さまざまなデータポイント1462によって形成される傾向線1464の傾き、Vは、さまざまなデータポイント1462における、振り子試験の速度である。kは、ゴルフクラブヘッドの切片値の誤差を最小化するための指数調整係数である。ここでAとして識別される傾向線1464とy軸の間の切片は、上記のT、B、およびV値から決定でき、一般に、USGAによって使用される最終的なCT値であり、ゴルフボールとの衝突時にゴルフクラブのヘッドが曲がる性能を関連付ける。
【0032】
ここでのCT値は切片Aに基づいて決定されるので、振り子試験からの個々のデータポイント1462の様々なCT結果によって形成される傾向線1464の勾配Bは、CT値に大きく影響する重要な要素であることに注目されたい。この発明は、より柔らかいデュロメータを有するポリマー材料から作製された中間挟持フェース層を有する3層面構造を利用するので、様々なデータポイントによって作成された傾向線1464の傾斜Bは、一般に、伝統的な先行技術のゴルフクラブヘッドの傾斜と較べて、より急勾配であり得る。より具体的には、様々なデータポイント1462の傾向線1464から形成される勾配は、ここでは「特徴時間勾配」で知られていて良い。この発明において上述のとおりで定義される「特徴時間勾配」は、一般に、約5より大きく約50未満、より好ましくは約10より大きく約45未満、さらにより好ましくは約12.5より大きく約50未満であって良い。図14に示すように、約30、最も好ましくは約15より大きく約20未満である。特徴時間勾配傾向線1464の勾配の単位については上記で具体的に説明していないけれども、一般に、マイクロ秒単位の時間の単位を速度の-0.33乗の値で割ることによって導出できる。傾向線1464の単位の最終結果は、一般に、(マイクロ秒/(秒/メートル))またはその方程式の他の任意の簡略化された形式であって良く、すべてこの発明の範囲および内容から逸脱しない。全米ゴルフ協会(USGA)によって定義および実行されているCTテストの詳細については、振り子試験の技術的説明、改訂版、通知およびコメント期間中に発生したポイントの説明(2003年11月)を参照されたい。その開示は、その全体が参照により組み込まれる。このCTの議論に関する詳細は、米国特許第8,221,261号(Curtis等)に見出すことができ、その開示も、また、その全体が参照によりここに組み込まれる。
【0033】
実施例の外に、または、とくにことわらない限りは、すべての数の範囲、量、値およびパーセント例えば明細書中の材料の量、慣性モーメント、重心位置、ロフト、ドラフト角度、種々の性能比、その他に関するそのようなものは、値、量、または範囲とともに明瞭に「約」の用語が表示されていなくてもそのような用語「約」があるものとして認識することができる。したがって、そうでないと示されない限り、明細書および特許請求の範囲の数字のパラメータは近似であり、これはこの発明により実現されることがのぞまれる所望の特性に応じて変化する。特許請求の範囲の均等理論の適応を排除する意図はないが、少なくとも、各数量のパラメータは報告された実行桁数の下で理解され、通常の丸め手法により把握すべきである。
【0034】
この発明の広い範囲を示す数量の範囲およびパラメータは近似であるけれども、明細書の例に示された数量の値はできる限り正確に報告されている。ただし、いずれの数量の値も、各実験の測定に見いだされる標準偏差に起因する必然的な誤差を内在する。さらに、種々のことがらについて数量の範囲が示される場合には、指摘した値の範囲で、それらを組み合わせたものが利用できることを理解されたい。
【0035】
以上は、この発明の例示の実施例に関するものであり、以下の特許請求の範囲で示される発明の範囲および程度を逸脱することなく修正を行えることはもちろんであることに留意されたい。
以下、ここで説明した技術的特徴を列挙する。
[技術的特徴1]
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置付けられる打撃フェース部分であって、当該打撃フェース部分は、さらに、
上記打撃フェース部分の外部前面部分に位置付けられる外部前面フェース層と、
上記打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けられる内部背面フェース層と、
上記外部前面フェース層および上記内部背面フェース層の間に並置される中間挟持フェース層とを有する、上記打撃フェース部分と、
上記打撃フェース部分の背面に連結される後方背面部分とを有し、
上記内部背面フェース層は、実質的に平坦な背面表面および実質的に非平坦な前面表面によって形成される非均一な厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴2]
上記中間挟持フェース層は上記外部前面フェース層を上記内部背面フェース層から完全に分離する技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴3]
上記中間挟持フェース層はポリマー材料から形成される技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴4]
上記中間挟持フェース層は、ショアD硬度が約55および約75の間のポリマー材料から形成される技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴5]
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は約60から約70のショアD硬度を有する技術的特徴4記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴6]
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は約65のショアD硬度を有する技術的特徴5記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴7]
上記中間挟持フェース層は非均一の厚さを有する技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴8]
上記中間挟持フェース層は実質的に非平坦な背面表面を有する技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴9]
上記中間挟持フェース層は実質的に平坦な前面表面を有する技術的特徴8記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴10]
上記中間挟持フェース層は実質的に非平坦な前面表面を有し、ポケットを形成する技術的特徴8記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴11]
上記外部前面フェース層は実質的に均一な厚さを有する技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴12]
上記中間挟持フェース層は、さらに、薄い中央領域および厚い周辺領域を有する技術的特徴1記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴13]
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は約0.4mmおよび約1.0mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は約1.3mmおよび約2.1mmの間の厚さを有する技術的特徴12記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴14]
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は約0.4mmおよび約0.8mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は約1.5mmおよび約1.9mmの間の厚さを有する技術的特徴13記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴15]
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は約0.4mmおよび約0.6mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は約1.7mmの間の厚さを有する技術的特徴13記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴16]
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置付けられる打撃フェース部分であって、当該打撃フェース部分は、さらに、
上記打撃フェース部分の外部前面部分に位置付けられる外部前面フェース層と、
上記打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けられる内部背面フェース層と、
上記外部前面フェース層および上記内部背面フェース層の間に並置される中間挟持層とを有する、上記打撃フェース部分と、
上記打撃フェース部分の背面に連結される後方背面部分とを有し、
上記中間挟持フェース層は、ショアD硬度が約55および約75の間のポリマー材料から形成され、
上記中間挟持フェース層は非均一の厚さを有し、
上記中間挟持フェース層は実質的に非平坦な背面表面および実質的に平坦な前面表面を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴17]
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は約60から約70のショアD硬度を有する技術的特徴16記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴18]
上記中間挟持フェース層の上記ポリマー材料は約65のショアD硬度を有する技術的特徴17記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴19]
上記中間挟持フェース層は、さらに、薄い中央領域および厚い周辺領域を有し、上記内部背面フェース層は、実質的に平坦な背面表面および実質的に非平坦な前面表面によって形成される非均一な厚さを有す技術的特徴17記載のゴルフクラブヘッド。
[技術的特徴20]
ゴルフクラブヘッドにおいて、
上記ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置付けられる打撃フェース部分であって、当該打撃フェース部分は、さらに、
上記打撃フェース部分の外部前面部分に位置付けられる外部前面フェース層と、
上記打撃フェース部分の内部背面部分に位置付けられる内部背面フェース層と、
上記外部前面フェース層および上記内部背面フェース層の間に並置される中間挟持層とを有する、上記打撃フェース部分と、
上記打撃フェース部分の背面に連結される後方背面部分とを有し、
上記内部背面フェース層は、実質的に平坦な背面表面および実質的に非平坦な前面表面によって形成される非均一な厚さを有し、
上記内部背面フェース層は、さらに、厚い中央領域および薄い周辺領域を有し、
上記内部背面フェース層の上記厚い中央領域は約2.0mmから約4.0mmの間の厚さを有し、上記薄い周辺領域は約1.5mmから約2.5mmの間の厚さを有し、
上記中間挟持フェース層は、ショアD硬度が約55および約75の間のポリマー材料から形成され、
上記中間挟持フェース層は非均一な厚さを有し、
上記中間挟持フェース層は実質的に非平坦な背面表面および実質的に平坦な前面表面を有し、
上記中間挟持フェース層は、さらに、薄い中央領域および厚い周辺領域を有し、
上記中間挟持フェース層の上記薄い中央領域は約0.4mmおよび約1.0mmの間の厚さを有し、上記中間挟持フェース層の上記厚い周辺領域は約1.3mmおよび約2.1mmの間の厚さを有し、
上記外部前面フェース層は均一な厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
[符号の説明]
100 ゴルフクラブヘッド
110 打撃フェース部分
112 外部前面フェース層
114 中間挟持(サンドイッチ)フェース層
116 内部背面フェース層
120 後方背面部分
200 ゴルフクラブヘッド
210 打撃フェース部分
212 外部前面フェース層
214 中間挟持フェース層
216 内部背面フェース層
220 後方背面部分
222 薄いポケット
223 厚いポケット
224 肉厚部分
226 遷移領域
228 肉薄領域
300 ゴルフクラブヘッド
312 外部前面フェース層
314 中間挟持フェース層
316 内部背面フェース層
321 中心
400 ゴルフクラブヘッド
412 外部前面フェース層
414 中間挟持フェース層
416 内部背面フェース層
500 ゴルフクラブヘッド
512 外部前面フェース層
514 中間挟持フェース層
516 内部背面フェース層
600 ゴルフクラブヘッド
612 外部前面フェース層
614 中間挟持フェース層
616 内部背面フェース層
700 ゴルフクラブヘッド
712 外部前面フェース層
714 中間挟持フェース層
716 内部背面フェース層
716a フェースインサート
716b 周辺部分
800 ゴルフクラブヘッド
812 外部前面フェース層
814 中間挟持フェース層
816 内部背面フェース層
900 ゴルフクラブヘッド
912 外部前面フェース層
914 中間挟持フェース層
916 内部背面フェース層
1000 ゴルフクラブヘッド
1012 外部前面フェース層
1014 中間挟持フェース層
1016 内部背面フェース層
1024 厚肉の領域
1024a トウ領域
1024b 中央領域
1024c ヒール領域
1200 ゴルフクラブヘッド
1212 外部前面フェース層
1214 中間挟持フェース層
1216 内部背面フェース層
1224 厚肉の領域
1224a 第1の領域
1224b 第2の領域
1224c 第3の領域
1224d 第4の領域
1224e 第5の領域
1224f 第6の領域
1462 データポイント
1464 特徴時間勾配傾向線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14