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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】スパイクアダプタ、及び、接続構造
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/20 20060101AFI20241015BHJP
【FI】
A61J1/20 314C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021004409
(22)【出願日】2021-01-14
(65)【公開番号】P2022109073
(43)【公開日】2022-07-27
【審査請求日】2023-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000208455
【氏名又は名称】大和製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】飯野 智勇
(72)【発明者】
【氏名】淺野 稔浩
(72)【発明者】
【氏名】石川 美緒
(72)【発明者】
【氏名】須永 直樹
【審査官】立花 啓
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-221440(JP,A)
【文献】国際公開第2018/186361(WO,A1)
【文献】特表2015-526236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液コンテナ及び装置を、前記装置に接続されるコネクタとともに流体的に接続するスパイクアダプタであって、
一方向に長い形状に形成され、周面の長手方向で中央側に形成され、前記長手方向に平行なストレート部、及び、前記ストレート部より前記長手方向で両端側に形成され、前記ストレート部から離れるに従い前記ストレート部からの高さが高くなる湾曲状のアーチ部を備える把持部と、
前記把持部の一端に設けられ、前記輸液コンテナに挿入されるスパイク部と、
前記把持部の他端に設けられ、前記コネクタに挿入される接続部と、
前記スパイク部、前記把持部及び前記接続部に形成され、前記輸液コンテナ及び前記コネクタを接続する流路と、
を備えるスパイクアダプタ。
【請求項2】
前記アーチ部は、リブである、請求項1に記載のスパイクアダプタ。
【請求項3】
前記把持部は、前記周面の周方向で対称位置にそれぞれ形成され、前記長手方向で一端から他端まで延びる溝が形成される、請求項1に記載のスパイクアダプタ。
【請求項4】
前記把持部は、前記スパイク部側の一端に形成され、前記長手方向で前記スパイク部より大きい第1のフランジ、及び、他端に形成され、前記長手方向で前記接続部より大きい第2のフランジを有する、請求項1に記載のスパイクアダプタ。
【請求項5】
前記接続部の外面に印刷により形成され、前記接続部と異なる色を有し、前記コネクタのコネクタ用インジケータとの位置合わせに用いられるスパイクアダプタ用インジケータを備える、請求項1に記載のスパイクアダプタ。
【請求項6】
把持部、前記把持部に設けられ、輸液コンテナに挿入されるスパイク部、前記把持部に設けられる接続部、及び、前記接続部に印刷により形成され、周囲と異なる色を有する第1のインジケータを備えるスパイクアダプタと、
前記接続部が挿入される開口を有する筒状の筐体、前記筐体に、前記筐体の外から操作可能に設けられる操作部、前記筐体の外面の前記開口側に印刷により形成され、前記筐体と異なる色を有し、前記接続部を前記開口に挿入する挿入方向に前記第1のインジケータと並ぶ第2のインジケータ、及び、前記筐体の外面の前記操作部を避けた位置に印刷により形成され、前記筐体と異なる色を有する、使用者が親指を当てる位置を示す第3のインジケータを備えるコネクタと、
を備え
前記把持部は、一方向に長い形状に形成され、周面の長手方向で中央側に形成され、前記長手方向に平行なストレート部、及び、前記ストレート部より前記長手方向で両端側に形成され、前記ストレート部から離れるに従い前記ストレート部からの高さが高くなる湾曲状のアーチ部を備え、
前記スパイク部は、前記把持部の一端に設けられ、
前記接続部は、前記把持部の他端に設けられ、前記コネクタに挿入され、
前記スパイクアダプタは、前記スパイク部、前記把持部及び前記接続部に形成され、前記輸液コンテナ及び前記コネクタを接続する流路を備える接続構造。
【請求項7】
前記第3のインジケータは、前記筐体の軸方向に前記第2のインジケータと並ぶ、請求項6に記載の接続構造。
【請求項8】
前記外面の前記第3のインジケータの周囲に、使用者の前記親指を配置する領域を囲む突状の第4のインジケータが形成される、請求項6に記載の接続構造。
【請求項9】
前記第1のインジケータ及び前記第2のインジケータは、同じ形状に形成される、請求項6に記載の接続構造。
【請求項10】
前記第1のインジケータは、1つの頂点が他の2つの頂点より前記接続部の先端側に配置される三角形状に形成され、
前記第2のインジケータは、1つの頂点が他の2つの頂点より前記開口側に配置される三角形状に形成される、
請求項9に記載の接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸液バッグ及びコネクタに接続されるスパイクアダプタ、及び、スパイクアダプタ及びコネクタの接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、輸液バッグ等の輸液コンテナ、及び、シリンジ等の装置を流体的に接続する為に、輸液コンテナに接続されるスパイクアダプタ、及び、装置に接続されるコネクタを用い、これらスパイクアダプタ及びコネクタを接続することで、輸液コンテナ及び装置を流体に接続する技術が用いられていた。
【0003】
スパイクアダプタは、輸液コンテナの栓に挿入されるスパイク部、及び、コネクタに接続される接続部を備える。使用者は、スパイクアダプタを例えば指で挟持して保持し、スパイクアダプタの先端を輸液コンテナの栓に押し当てた状態でスパイクアダプタを輸液コンテナ側に押圧することで、スパイク部を栓に挿入する。また、使用者は、スパイクアダプタを複数の指で挟持することで保持し、接続部をコネクタの被接続部に当接させた状態でスパイクアダプタをコネクタ側に押圧することで、接続部を被接続部に接続する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2018/186361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したスパイクアダプタには、以下の問題があった。即ち、スパイクアダプタ及びコネクタにより、例えば輸液コンテナ及びシリンジを接続してシリンジから輸液コンテナに薬液を供給したのち、輸液コンテナから患者に輸液コンテナ内の薬液を供給する場合に、スパイクアダプタを、例えば輸液セットが接続された別のコネクタに接続する必要がある。このように、スパイクアダプタを異なるコネクタに付け替える為にスパイクアダプタをコネクタに接続する作業を繰り返すことで、指にかかる負担が大きくなるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、接続相手への接続作業を容易に行うことが可能なスパイクアダプタ、及び、接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のスパイクアダプタは、輸液コンテナ及び装置を、前記装置に接続されるコネクタとともに流体的に接続するスパイクアダプタであって、一方向に長い形状に形成され、周面の長手方向で中央側に形成され、前記長手方向に平行なストレート部、及び、前記ストレート部より前記長手方向で両端側に形成され、前記ストレート部から離れるに従い前記ストレート部からの高さが高くなる湾曲状のアーチ部を備える把持部と、前記把持部の一端に設けられ、前記輸液コンテナに挿入されるスパイク部と、前記把持部の他端に設けられ、前記コネクタに挿入される接続部と、前記スパイク部、前記把持部及び前記接続部に形成され、前記輸液コンテナ及び前記コネクタを接続する流路と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、接続相手への接続作業を容易に行うことが可能なスパイクアダプタ、及び、接続構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る輸液バッグ及びシリンジを、スパイクアダプタ及び輸液コネクタにより流体的に接続した状態を示す斜視図。
図2】同スパイクアダプタの構成を示す斜視図。
図3】同スパイクアダプタの構成を示す側面図。
図4】同スパイクアダプタの構成を示す断面図。
図5】同スパイクアダプタの構成を示す断面図。
図6】同スパイクアダプタの構成を示す断面図。
図7】同スパイクアダプタの構成を示す断面図。
図8】同輸液コネクタの構成を示す斜視図。
図9】同輸液コネクタの構成を示す断面図。
図10】同輸液コネクタの構成を示す断面図。
図11】同輸液コネクタの接続部材の構成を示す斜視図。
図12】同輸液バッグに同スパイクアダプタが接続された状態を示す説明図。
図13】同輸液コネクタに同シリンジが接続された状態を示す説明図。
図14】同輸液コネクタ及び同シリンジの要部を示す断面図。
図15】同輸液バッグに接続されたスパイクアダプタに、シリンジが接続された輸液コンテナを接続する一例を示す説明図。
図16】同輸液コネクタに用いられるラチェットの変形例の構成を示す断面図。
図17】同スパイクアダプタの変形例の構成を示す斜視図。
図18】スパイクアダプタが接続されるコネクタの変形例であるシリンジアダプタの構成を示す正面図。
図19】同シリンジアダプタの構成を示す側面図。
図20】同シリンジアダプタにスパイクアダプタの変形例が接続された状態を示す断面図。
図21】同シリンジアダプタに同スパイクアダプタが接続された状態の要部を示す断面図。
図22】同輸液コネクタに輸液セットが接続された構成を示す斜視図。
図23】同輸液コネクタ及び同輸液セットの要部を示す断面図。
図24】同輸液セットの変形例の構成を示す断面図。
図25】同輸液セットの変形例の構成を示す斜視図。
図26】同輸液セットの変形例の構成を示す斜視図。
図27】同輸液コネクタ及び同輸液セットの要部を示す断面図。
図28】同輸液コネクタの変形例及び同輸液セットの変形例の構成を示す斜視図。
図29】同輸液コネクタの変形例及び同輸液セットの変形例の構成を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係るスパイクアダプタ10について、図1乃至図14を用いて説明する。
【0011】
図1は、輸液バッグ1及びシリンジ5を、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100により流体的に接続した状態を示す斜視図である。図2は、スパイクアダプタ10の構成を示す斜視図である。図3は、スパイクアダプタ10の構成を示す側面図である。図4は、スパイクアダプタ10の構成を示す断面図であり、具体的には、把持部20の長手方向の中央で当該長手方向に直交する断面に沿って切断し、第2のフランジ22側から第1のフランジ21側を見た断面図である。
【0012】
図5は、スパイクアダプタ10の構成を示す断面図であり、具体的には、把持部20の長手方向の中央で当該長手方向に直交する断面に沿って切断し、第1のフランジ21側から第2のフランジ22側を見た断面図である。図6は、スパイクアダプタ10の構成を示す断面図であり、具体的には、流路50に沿って切断した状態を示す断面図である。図7は、スパイクアダプタ10の構成を示す断面図であり、具体的には、図5に示す断面図から90度回転した状態を示す断面図である。
【0013】
図8は、輸液コネクタ100の構成を示す斜視図である。図9は、輸液コネクタ100の構成を示す断面図である。図10は、輸液コネクタ100の構成を示す断面図である。図11は、輸液コネクタ100の接続部材120の構成を示す斜視図である。図12は、輸液バッグ1にスパイクアダプタ10が接続された状態を示す説明図である。図13は、輸液コネクタ100にシリンジ5が接続された状態を示す説明図である。図14は、輸液コネクタ100及びシリンジ5の要部を示す断面図である。
【0014】
スパイクアダプタ10は、輸液コンテナ及び装置を、当該装置に接続されるコネクタとともに流体的に接続する。スパイクアダプタ10は、コネクタと接続されることで、輸液コンテナ及び装置を連通する流路を構成する。
【0015】
本実施形態の例では、スパイクアダプタ10は、輸液コンテナの一例である輸液バッグ1を、装置の一例であるシリンジ5に、シリンジ5に接続されるコネクタの一例である輸液コネクタ100とともに、流体的に接続する。
【0016】
輸液バッグ1は、図1に示すように、バッグ本体2と、栓3と、を備える。
シリンジ5は、図1図13及び図14に示すように、外筒6と、押し子7と、を備える。外筒6の先端には、筒先8及びオスルアー8bが設けられる。筒先8の内面には、輸液コネクタ100が螺合するねじ部8aが形成される。ねじ部8aは、例えば筒先8の内面に形成された雌ねじである。オスルアー8bは、筒先8内に形成される。オスルアー8bは、外筒6内と連通する円筒状に形成される。
【0017】
スパイクアダプタ10は、図2乃至図7に示すように、把持部20と、スパイク部30と、接続部40と、流路50と、を備える。スパイクアダプタ10の把持部20は、使用者がスパイクアダプタ10を輸液バッグ1に接続する作業、及び、スパイクアダプタ10を輸液コネクタ100に接続する作業を行う際に、使用者により把持される。スパイクアダプタ10は、スパイク部30が輸液バッグ1の栓3に挿入されることで輸液バッグ1と連通し、接続部40が輸液コネクタ100に挿入されることで輸液コネクタ100に接続される。
【0018】
把持部20は、一方向に長い形状に形成される。把持部20の一端には、第1のフランジ21が形成される。第1のフランジ21の、把持部20の長手方向に直交する方向の寸法は、スパイク部30より大きい形状に形成される。換言すると、第1のフランジ21は、把持部20の長手方向に沿って第2のフランジ22側から第1のフランジ21を見ると、スパイク部30を隠すことが可能な大きさを有する。
【0019】
把持部20の他端には、第2のフランジ22が形成される。第2のフランジ22の、把持部20の長手方向に直交する方向の寸法は、接続部40より大きい形状に形成される。換言すると、第2のフランジ22は、把持部20の長手方向に沿って第1のフランジ21側から第2のフランジ22を見ると、接続部40を隠すことが可能な大きさを有する。また、把持部20の他端には、図6に示すように、接続部40に係合する係合部23が形成される。
【0020】
把持部20の長手方向で中央側は、図2乃至図6に示すように、把持部20の長手方向に平行なストレート部24に形成される。
【0021】
また、把持部20の長手方向でストレート部24より両端側は、アーチ部27に形成される。アーチ部27は、ストレート部24から把持部20の長手方向に沿って離れるに従い、ストレート部24から高さが高くなる湾曲状に形成される。本実施形態の例では、アーチ部27は、リブである。また、アーチ部27は、例えば、把持部20の周面の周方向で対称位置のそれぞれに一対形成されるリブである。
【0022】
また、アーチ部27の、湾曲状の外面、換言すると、把持部20の長手方向に直交する方向にストレート部24から突出する方向の端面27aは、曲面に形成される。
【0023】
図3に示すように、ストレート部24の、把持部20の長手方向に沿う長さL1は、アーチ部27の、把持部20の長手方向に沿う長さL2より、例えば、小さい。また、アーチ部27の高さHは、長さL1より小さい。本実施形態の例では、把持部20の長手方向の寸法L3を29mmとすると、ストレート部24の把持部20の長手方向の長さL1は、7mmであり、アーチ部27の、把持部20の長手方向の長さL2は、11mmであり、アーチ部27のストレート部24からの高さHは、3.5mmである。
【0024】
また、図2図4図5、及び図7に示すように、把持部20の周面の周方向で対称位置のそれぞれに、溝25が形成される。溝25は、把持部20の長手方向で一端から他端まで延びる。本実施形態の例では、溝25は、第1のフランジ21から第2のフランジ22まで延びる。また、本実施形態の例では、溝25は、アーチ部27を構成する一対のリブの間、例えば一対のリブ間の周方向で中央に配置される。換言すると、アーチ部27を構成する一対のリブは、把持部20の周面のうち、溝25の周囲の部位と一体に形成される。
【0025】
図4及び図7に示すように、ストレート部24では、溝25の幅の寸法は、溝25の深さより長い寸法を有する。本実施形態の例では、ストレート部24では、溝25の底面25aの幅の寸法は、溝25の深さより大きい。ここで、幅とは、把持部20の長手方向、及び、溝25の深さ方向の双方に直交する方向である。溝25の幅の寸法をWとし、溝25の深さをDとすると、ストレート部24では、例えば、寸法Wは、1.5mmであり、寸法Dは、0.91mmである。
【0026】
なお、本実施形態の例では、アーチ部27の一対のリブが溝25の周囲の部位と一体に形成される構成であることから、把持部20の長手方向でストレート部24より両端側においては、アーチ部27の一対のリブ及び溝25による溝が構成される。アーチ部27の一対のリブ及び溝25により構成される溝の深さは、把持部20の両端に向かうにつれて、本実施形態ではフランジ21、22に向かうにつれて深くなる。
【0027】
また、溝25の底面25aは、例えば、外方に突出する曲面に形成される。ここで、外方に突出する曲面とは、溝25から出る方向に凸となる曲面である。また、溝25の内側面25b及び底面25aの間の稜部25cは、曲面に形成される。稜部25cは、底面25aとは反対側に凸となる曲面に形成される。底面25aの曲率半径は、例えば、稜部25cの曲率半径より大きい。本実施形態の例では、底面25aの曲率半径をR1とし、稜部25cの曲率半径をR2とすると、R1は3mmであり、R2は、1mmである。
【0028】
なお、他の例では、底面25aは、稜部25cと同じ曲率中心を有し、稜部25cと同じ曲率半径を有する円弧に形成されてもよい。この構成の場合、一方の稜部25c、底面25a、他方の稜部25cは、同じ曲率中心を有し、同じ曲率半径を有する曲面に形成される。他の例では、底面25aは、例えば平面に形成されてもよい。
【0029】
なお、本実施形態において稜部25cが曲面で形成されることは、例えば、スパイクアダプタ10を射出成型するにより成型する場合において射出成型を容易にする為である。
【0030】
また、把持部20の周面の溝25の周囲20a、及び、溝25の内側面25bは、連続する曲面に形成される。例えば、ストレート部24では、周囲20a及び内側面25bは、一定の曲率半径を有する曲面に形成される。
【0031】
ストレート部24の周面の一対の溝25間の領域28は、図3及び図4に示すように、外方に凸となる曲面に形成される。領域28の曲率半径は、例えば、周囲20a及び内側面25bの曲率半径より大きい。本実施形態では、領域28の曲率半径をR3とし、周囲20a及び内側面25bの曲率半径をR4とすると、R3は5mmであり、R4は、1.25mmである。なお、他の例では、領域28に、リブが形成されてもよい。このリブは、例えば、把持部20の長手方向に延びる形状に形成される。
【0032】
把持部20の周面の溝25間の領域28より把持部20の長手方向で両端側に、把持部20の長手方向に領域28から離れるに従い領域28からの高さが高くなる湾曲状のアーチ部29が形成される。アーチ部29は、例えばリブである。アーチ部29は、例えば、一方の溝25及び他方の溝25の間の周方向で中央に形成される。アーチ部29は、第1のフランジ21または第2のフランジ22に一体に形成される。アーチ部29の、把持部20の長手方向に直交する方向で領域28からの突出方向の端面29aは、曲面に形成される。
【0033】
例えば、上述したように、ストレート部24の領域28にリブが形成される構成である場合、このリブ及びアーチ部29が連続して形成されてもよい。この構成の場合、アーチ部29は、領域28から離れるに従い、領域28に形成されるリブからの高さが高くなる湾曲状に形成される。
【0034】
スパイク部30は、図2に示すように、把持部20の一端に形成される。スパイク部30は、把持部20の長手方向に沿って延びる形状に形成される。スパイク部30は、図5及び図6に示すように、例えば、把持部20と一体に形成される。
【0035】
接続部40は、図2図6及び図7に示すように、把持部20の他端に設けられる。接続部40は、輸液コネクタ100に接続可能に構成される。
【0036】
接続部40は、具体的には、図2に示すように、流路50の一部を内部に有する接続部本体41と、接続部本体41内の流路をシールするシール42と、を備える。
【0037】
接続部本体41は、例えば、把持部20と別体に形成されており、把持部20に固定される。接続部本体41は、把持部20の係合部23が係合する被係合部43を有する。接続部本体41は、係合部23が被係合部43に係合することで、把持部20に固定される。接続部本体41の先端には、図6及び図7に示すように、流路が連通する開口44が形成される。
【0038】
接続部本体41の外面には、図2に示すように、第1のインジケータ(スパイクアダプタ用インジケータ)45が形成される。第1のインジケータ45は、接続部40を輸液コネクタ100に接続する際に、輸液コネクタ100に対する接続部40の位置を合わせる為のインジケータである。ここで、輸液コネクタ100に対する接続部40の位置を合わせるとは、接続部40及び輸液コネクタ100の周方向の位置を合わせることである。
【0039】
第1のインジケータ45は、例えば、接続部本体41の外面に印刷により三角形状に形成される。第1のインジケータ45は、周囲と異なる色を有する。第1のインジケータ45の3つの頂点のうち1つの頂点は、他の2つの頂点よりも、接続部40の先端側に配置される。接続部40の先端側は、接続部40の、第2のフランジ22側と反対の一端側である。
【0040】
シール42は、図2図6及び図7に示すように、接続部40の開口44に設けられている。シール42は、開口44を密封する。シール42は、ゴムやエラストマー等の樹脂から形成されており、可撓性を有する。また、シール42は、輸液コネクタ100の後述する流路部材150が挿入されることにより形成された孔を、流路部材150が移動した後に復元力により液密及び気密に塞ぐことが可能に形成される。
【0041】
流路50は、スパイクアダプタ10内に形成され、スパイクアダプタ10の一端から他端まで延びる。流路50の一端は、具体的には、スパイク部30の先端に開口する。流路50の他端は、接続部本体41の開口44に開口する。
【0042】
輸液コネクタ100は、図1図8乃至図11に示すように、例えば、筐体110と、筐体110に回転可能に支持され、シリンジ5が接続される接続部材120と、接続部材120の、シリンジ5の螺合方向と同方向である第1の方向の回転を規制し、他方向と同方向である第2の方向の回転を許容するラチェット130と、を備える。
【0043】
なお、ここで、シリンジ5が接続部材120に接続されるとは、本実施形態の例では、筒先8が接続部材120に螺合し、オスルアー8bが接続部材120内に嵌合することである。オスルアー8bが接続部材120内に嵌合することで、オスルアー8bの外面が接続部材120の内面に面接触し、オスルアー8bの外面及び接続部材120の内面間がシールされる。
【0044】
また、輸液コネクタ100は、筐体110及びスパイクアダプタ10の接続部40の固定及び固定の解除を行う係合部材140と、筐体110内に設けられ、接続部材120に接続される流路部材150と、筐体110内に移動可能に収納される筒状のヘッドスリーブ160と、ヘッドスリーブ160に固定されたニードルシール180と、ヘッドスリーブ160を筐体110に選択的に固定可能に、かつ、ヘッドスリーブ160とスパイクアダプタ10とを選択的に固定可能に構成されたストッパスリーブ170と、ヘッドスリーブ160を筐体110から出す方向に付勢する付勢部材190と、を備える。
【0045】
図8及び図10に示すように、筐体110は、第1のケース116と第2のケース117とが組み合わされることで構成される。筐体110は、例えば、一端が閉塞され、他端が開口する筒状に構成される。筐体110は、具体的には、端壁部111と、胴部112と、支持壁部113と、第2のインジケータ118と、第3のインジケータ119aと、第4のインジケータ119bと、を備える。また、筐体110は、ラチェット130の後述する爪132が一体に形成される。筐体110は、他端の開口110aから、スパイクアダプタ10の接続部40が挿入される。
【0046】
端壁部111は、例えば、縁の一部が円弧状に形成され、他部が矩形状に形成される形状を有する板状に構成される。端壁部111は孔111aが形成される。本実施形態の例では、図8に示すように、孔111aは、例えば、縁が円弧状に形成される領域の当該円弧の中心からずれた位置に設けられる。なお、孔111aが円弧の中心からずれた位置に形成されるとは、孔111aの中心位置が円弧の中心とずれることである。他の例では、孔111aは、端壁部111の縁が円弧状に形成される領域において、当該円弧の中心に形成されてもよい。
【0047】
胴部112は、端壁部111の縁に形成される。胴部112は、スパイクアダプタ10の接続部40を移動可能に配置する筒状に形成される。胴部112は、具体的には、端壁部111の外周縁の円弧状に形成される部位に連続する円筒部114aと、端壁部111の外周縁の矩形状に形成される部位に連続する矩形部114bと、を備える。
【0048】
また、円筒部114aの下端部には、孔115が形成される。孔115は、径方向に胴部112を貫通する。孔115は、筐体110の軸線に沿って長い形状に形成される。孔115は、2つ形成される。
【0049】
支持壁部113は、図9及び図10に示すように、胴部112の内面に形成される。支持壁部113は、接続部材120を回転可能に支持する。支持壁部113は、例えば、胴部112内を軸方向に仕切る仕切り壁であり、接続部材120の後述する小径部120bを回転可能に配置する孔113aを有する。
【0050】
第2のインジケータ118は、図8に示すように、例えば、胴部112の円筒部114aの外面の、開口110a側に印刷により形成される。第2のインジケータ118は、筐体110と異なる色を有する。第2のインジケータ118は、スパイクアダプタ10の接続部40を筐体110内に挿入するときに、接続部40及び筐体110の位置を合わせる為に用いられる。第2のインジケータ118は、接続部40の筐体110の開口110aへの挿入方向で第1のインジケータ45と並ぶ位置に配置される。第2のインジケータ118は、例えば、第1のインジケータ45と同じ形状、及び、同じ色を有する。
【0051】
第2のインジケータ118は、例えば、輸液コネクタ100と同様の機能を有するコネクタの筐体と共通性を有する部位、換言すると形状が似ている部位に形成される。例えば、輸液コネクタ100の一例として、後述するシリンジアダプタ200がある。そして、シリンジアダプタ200の筐体110Aは、輸液コネクタ100の筐体110と同様に、円筒部114aを有する。このように、輸液コネクタ100と同様の機能を有するコネクタと共通性を有する部位は、輸液コネクタ100及びシリンジアダプタ200の関係においては、円筒部114aが一例となる。この為、本実施形態の例では、第2のインジケータ118は、一例として、胴部112に形成される。
【0052】
すなわち、使用者は、輸液コネクタ100及びシリンジアダプタ200を使用する状況において、輸液コネクタ100及びシリンジアダプタ200の双方において、形状が似ている部分となる共通性を有する部位に第2のインジケータ118が形成されることで、輸液コネクタ100を用いて作業を行う場合、及び、シリンジアダプタ200を用いて作業を行う場合において、第2のインジケータ118を容易に発見できる。
【0053】
第2のインジケータ118は、具体的には、三角形状に形成される。第2のインジケータ118の1つの頂点は、他の2つの頂点よりも、開口110a側に配置される。
【0054】
第3のインジケータ119aは、印刷により形成され、筐体110の色と異なる色を有する。第3のインジケータ119aは、例えば円形状に形成される。第3のインジケータ119aは、スパイクアダプタ10の接続部40を筐体110の開口110a内に挿入する作業時に使用者の親指を配置する位置を示すインジケータである。第3のインジケータ119aは、筐体110の、係合部材140を避けた位置に形成される。また、第3のインジケータ119aは、接続部40の筐体110の開口110aへの挿入方向で第2のインジケータ118と並ぶ位置に配置される。
【0055】
第4のインジケータ119bは、第3のインジケータ119aの周囲に形成される。第4のインジケータ119bは、第3のインジケータ119aに配置されたときに親指が配置される領域を囲む突状に形成される。第4のインジケータ119bは、例えば、筐体110と一体に形成される。
【0056】
第4のインジケータ119bは、例えば、開口110aと反対側、換言すると端壁部111側が開口する形状に構成される。第4のインジケータ119bは、例えば、平面視で矩形状の領域を囲む、開口110aと反対側が開口する凹形状に形成される。
【0057】
このように構成された筐体110は、第1のケース116と第2のケース117とを組み合わせることで構成される。図8及び図10に示すように、ケース116、117は、筐体110を、例えば、筐体110の軸線を通り、胴部112の円筒部114a及び矩形部114bが並ぶ方向に平行な平面に沿って分けた形状を有する。また、ケース116、ケース117は、互いに組み合わされたときに嵌合する凸部及び凹部を備える。
第1のケース116は、具体的には、第1の端面116aを有する。第1の端面116aは、例えば、平面に形成される。第1のケース116は、例えば、複数の凸部116bを備える。複数の凸部116bは、第1の端面116aに形成される。複数の凸部116bは、例えば、第1のケース116の肉厚の厚み方向で第1の端面116aの中央側に形成される。
【0058】
第2のケース117は、第2の端面117aを有する。第2の端面117aは、例えば、第1の端面116aに当接する。第2のケース117は、複数の凹部117bを備える。複数の凹部117bは、複数の凸部116bに嵌合可能に形成される。複数の凹部117bは、第2の端面117aに形成される。複数の凹部117bは、第2のケース117の肉厚の厚み方向で第2の端面117aの中央側に形成される。
【0059】
また、第1のケース116及び第2のケース117の一方、例えば第1のケース116には、後述するラチェット130の歯車131と対向する領域の一部に、孔116cが形成されている。孔116cは、例えば、第1のケース116の、矩形部114bの円筒部114a側の端部から、円筒部114aの軸線を中心とする周方向に、概ね、第1の端面116aから凸部116bが突出する方向でラチェット130の歯車131の中心軸と対向する位置まで延びている。
【0060】
孔116cは、第1のケース116を型により成型可能とする形状に構成される。孔116cは、ラチェット130の爪132がアンダーカットとならない溝に形成される。孔116cは、具体的には、第1のケース116及び第2のケース117の対向方向で、爪132よりも大きい形状に形成される。ここで、孔116cが、ケース116、117の対向方向で爪132より大きいとは、孔116cが、ケース116、117の対向方向で、爪132を配置する大きさを有することである。換言すると、孔116cは、ケース116、117の対向方向に見たときに、爪132が孔116cの内側に位置する大きさに形成される。
【0061】
接続部材120は、図9図10及び図11に示すように、筒状に形成され、ラチェット130の後述する歯車131が一体に形成される。接続部材120は、例えば、大径部120a及び小径部120bを有する円筒状に構成される。接続部材120の内部は、流路L1を構成する。接続部材120は、大径部120aの軸方向の中途部が、筐体110の端壁部111の孔111aに配置される。接続部材120は、大径部120aの、小径部120bと反対側となる一端側が、筐体110の外に配置される。接続部材120の他部、すなわち、大径部120aの小径部120b側、及び小径部120bは、筐体110内に配置される。
【0062】
大径部120aの周面には、孔111aの径より大径に形成されるストッパ部120a1が形成される。ストッパ部120a1は、孔111aの縁に当接することで、接続部材120が孔111aを通して筐体110の外へ抜け出ることが防止される。大径部120aの一端部121には、シリンジ5の筒先8が螺合するねじ部122が形成される。ねじ部122は、例えば、筒先8の内面に形成されたねじ部8aに螺合する雄ねじである。大径部120aの内周面は、シリンジ5のオスルアー8bが合致するメスルアー形状に形成されている。ここで、オスルアー8bが合致するメスルアー形状とは、オスルアー8bが図14に示すように、大径部120a内に挿入されると、オスルアー8bの外周面が面接触する形状である。
【0063】
小径部120bは、支持壁部113の孔113a内に配置される。小径部120bが孔113a内に配置されることで、大径部120aの端面がストッパとなり、接続部材120が端壁部111から離間する方向に移動することが防止される。
【0064】
ラチェット130は、接続部材120に一体に形成される歯車131と、第1のケース116及び第2のケース117の一方と一体に形成される爪132と、を備える。
【0065】
歯車131は、接続部材120の大径部120aの小径部120b側の周面に一体に形成される。歯車131は、大径部120aの周方向に複数の歯131aを有する。歯131aは、規制面131bと、乗り上げ面131cと、を有する。
【0066】
規制面131bは、例えば、爪132に、第1の端面116aから凸部116bが突出する方向に交差するに当接する平面に形成される。交差する方向は、本実施形態の例では、直交する方向、または、略直交する方向である。
【0067】
爪132は、筐体110に形成される。爪132は、筐体110の軸方向に直交する方向に、歯車131側に延出する。爪132は、第1の方向に回転する歯車131の規制面131bが、第1のケース116の第1の端面116aに対する凸部116bの突出方向に交差する方向に係合することで、歯車131の第1の方向の回転を規制する。本実施形態の例では、爪132は、規制面131bが、第1の端面116aに対する凸部116bの突出方向に直交する方向、または、略直交する方向に係合する。
【0068】
爪132は、孔116c内に配置される。爪132は、具体的には、本体132aと、当接部132bと、リブ132cと、を備える。爪132は、第1の方向に付勢される歯車131から印可される力が所定値を超えると、本体132a及びリブ132cが弾性変形することで爪132が歯車131から退避し、歯車131の第1の方向の回転を許容可能に構成される。ここで、所定値は、シリンジ5や、輸液コネクタ100に破損が生じる値より小さい値である。
【0069】
本体132aは、孔116cの矩形部114b側の一端116c1から胴部112の外周に沿って、筐体110の軸線に直交し矩形部114bから円筒部114aへ向かう方向で、歯車131側に延出する。本体132aは、孔116cの一端116c1から他端の近傍まで延びる。ここで、爪132の、孔116cの一端116c1側の一端を、基端132eとし、他端を先端とする。本体132aは、孔116cの内面との間に隙間を有する。この隙間は、例えば、本体132aが移動可能な程度の隙間である。
【0070】
本体132aの外面132a1は、胴部112の外面112aより、胴部112の内方側にオフセットされる。本体132aの外面132a1は、孔116cを通して筐体110の外側に露出する面である。
【0071】
本実施形態では、例えば、外面112aに対する外面132a1のオフセット量は、第2の方向に回転する歯車131の乗り上げ面131cが爪132を乗り上げることで爪132が弾性変形しても、外面132a1が外面112aより外方に突出しない量である。換言すると、外面112aに対する外面132a1のオフセット量は、第2の方向に回転する歯車131の乗り上げ面131cが爪132を乗り上げることで爪132が弾性変形しても、外面132a1が外面112aと同位置、または、外面132a1が外面112aよりも筐体110の内方側に位置する量である。ここで、外面132a1が外面112aと同位置とは、孔116cに外面112aを延長した面と同位置ということである。
【0072】
または、外面112aに対する外面132a1のオフセット量は、第2の方向に回転する歯車131の乗り上げ面131cが爪132を乗り上げることで爪132が弾性変形すると、外面132a1が外面112aより外方に突出する量であってもよい。
【0073】
さらに、外面112aに対する外面132a1の筐体110の内方へのオフセット量は、使用者が胴部112の孔116c及びその周囲の領域を指で押圧したときに、指が本体132aを胴部112の内方側に押圧することで当接部132bを歯車131に当接できる量である。
【0074】
当接部132bは、本体132aの先端から胴部112の内方に突出し、歯車131が当接する。当接部132bは、本体132aからの当接部132bの突出方向で、本体132aの基端132eよりも歯車131側に位置する。当接部132bは、第1の方向及び第2の方向に回転する歯車131が当接しても変形しない剛性を有する。爪132は、規制面131bが当接する当接面132dを有する。当接面132dは、例えば、規制面131bが面接触する平面、または、略面接触する平面に形成される。
【0075】
リブ132cは、本体132aに沿って形成される。リブ132cは、本体132aの内面に形成される。本体132aの内面は、筐体110の軸線側の面である。リブ132cは、本体132aの基端132eから当接部132bまで延びる。リブ132cの厚みは、本体132aの厚みより薄い。ここで、リブ132cの厚みとは、本体132aの基端132eから先端へ方向、及び、リブ132cの本体132aからの突出方向の双方に直交する方向の厚みである。
【0076】
リブ132cの厚み、及び、リブ132cの本体132aから突出高さは、第1の方向に付勢される歯車131から印可される押圧力が所定値を超えると、本体132a及びリブ132cが弾性変形して歯車131が第1の方向に回転できる位置まで退避できる厚み及び突出高さに設定される。ここで、所定値は、シリンジ5及び輸液コネクタ100に破損が生じる値より小さい値であり、かつ、通常の使用におけるシリンジ5を接続部材120に螺合するときに生じる、歯車131から印可される押圧力より大きな値である。
【0077】
リブ132cの突出方向の先端面132c1は、当接部132b側が平面に形成され、基端132e側が曲面に形成されている。リブ132cの当接部132b側の一端は、当接部132bの突出方向で中途部に接続される。
【0078】
すなわち、爪132は、本実施形態の例では、第1の方向に付勢される歯車131からの押圧力が所定値を超えると、本体132a及びリブ132cが弾性変形して歯車131が第1の方向の回転できる位置まで退避できるように、先端面132c1は、当接部132b側を低くして平面に形成し、かつ、先端面132c1の基端132e側をなだらかに連続する曲面に形成される。
【0079】
係合部材140は、複数設けられ、筐体110内に挿入されたスパイクアダプタ10の接続部40と係合する。係合部材140が接続部40と係合することで、接続部40が係合部材140を介して筐体110に固定される。そして、係合部材140は、操作されることでスパイクアダプタ10との係合を解除する。係合部材140は、例えば2つ設けられる。
【0080】
係合部材140は、図8に示すように、一方向に長い形状に形成される。係合部材140は、一端部が孔115の、筐体110の開口110a側に固定される。係合部材140は、例えば、筐体110と一体に形成される。係合部材140の長手方向で中途部には、スパイクアダプタ10に係合する係合部141が設けられ、係合部材140の他端部には、使用者が操作する操作部142が設けられる。
【0081】
係合部141は、筐体110内に接続部40が挿入され、スパイクアダプタ10内に輸液コネクタ100の流路部材150が挿入された状態であるときに、接続部40に係合する。係合部141は、操作部142が操作されることで、接続部40との係合を解除可能に構成される。
【0082】
操作部142は、胴部112の外に配置される。操作部142は、例えば、操作されることで、具体的には、胴部112の内方に押圧されることで、操作される前の位置より胴部112の内方に向かって移動する。
【0083】
流路部材150は、図9に示すように、内部に流路L2を有する。流路部材150は、例えば、ニードル部材である。流路部材150は、両端部が開口する形状に形成される。例えば、流路部材150のシール180側の開口は、流路部材150の側面に開口する形状に形成される。流路部材150の一端部は、接続部材120の小径部120b内に固定される。流路部材150は、接続部材120内の流路L1に連通する。
【0084】
ヘッドスリーブ160は、筐体110内に収容される。ヘッドスリーブ160は、図9に示すように、筐体110内を移動可能な筒形状に形成される。
ストッパスリーブ170は、ヘッドスリーブ160の外周面に固定される。ストッパスリーブ170は、ヘッドスリーブ160の、筐体110に対する移動を選択的に規制し、かつ、ヘッドスリーブ160をスパイクアダプタ10に選択的に固定可能に形成される。
【0085】
ニードルシール180は、図9に示すように、ストッパスリーブ170内に設けられる。ニードルシール180は、流路部材150の先端側、換言するとスパイクアダプタ10内に挿入される側の端部の開口をシールする。ニードルシール180は、ゴムやエラストマー等の樹脂から形成されており、流路部材150により形成された孔を、流路部材150が移動した後に、復元力により液密にかつ気密にシール可能に形成される。
【0086】
ニードルシール180は、スパイクアダプタ10の接続部40が筐体110内に挿入され、ヘッドスリーブ160が端壁部111側に移動すると、流路部材150が貫通する。
【0087】
付勢部材190は、図9に示すように、筐体110内に収納され、ヘッドスリーブ160を、筐体110の開口110a側に付勢する。付勢部材190は、例えばコイルばねである。
【0088】
このように構成された輸液コネクタ100では、ヘッドスリーブ160及びストッパスリーブ170の一体に組み合わされたものは、筐体110内にスパイクアダプタ10の接続部40が挿入されると、スパイクアダプタ10と一体に、筐体110内を端壁部111側に移動する。
【0089】
ヘッドスリーブ160及びストッパスリーブ170の一体に組み合わされたものは、接続部40とともに流路部材150がスパイクアダプタ10内に挿入される位置まで移動する過程で、スパイクアダプタ10と固定される。この固定は、例えば、ストッパスリーブ170に設けられる腕部材などの係合部が接続部40の外周面に設けられる凹部等の被係合部に係合することでなされる。
【0090】
また、ヘッドスリーブ160及びストッパスリーブ170が接続部40と固定され、流路部材150がスパイクアダプタ10内に挿入された状態から、スパイクアダプタ10を筐体110から引き抜く方向に移動すると、付勢部材190に付勢され、ヘッドスリーブ160、ストッパスリーブ170、及び接続部40が筐体110内を筐体110の開口側に一体に移動する。
【0091】
ヘッドスリーブ160及びストッパスリーブ170の一体に組み合わされたものと接続部40との固定は、ヘッドスリーブ160及びストッパスリーブ170が、筐体110の開口110a側の端部に移動し、流路部材150がスパイクアダプタ10から抜け出た状態で、解除される。
【0092】
このように構成されるスパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100は、接続構造191を構成する。
【0093】
次に、輸液バッグ1及びシリンジ5を、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100を用いて流体的に接続する作業の一例を、スパイクアダプタ10及び輸液バッグ1を接続する作業、シリンジ5及び輸液コネクタ100を接続する作業、輸液バッグ1に接続されたスパイクアダプタ10、及び、シリンジ5が接続された輸液コネクタ100を接続する作業の順番に説明する。
【0094】
まず、スパイクアダプタ10及び輸液バッグ1を接続する作業の一例を説明する。使用者は、まず、スパイクアダプタ10の把持部20を複数の指で挟持する。使用者は、例えば、親指Fを図4に示すように、把持部20のストレート部24の一方の溝25上に配置する。また、使用者は、例えば人差し及び中指を、ストレート部24の他方の溝25上に配置する。そして、使用者は、親指F、人差し指及び中指で、ストレート部24を挟持する。このとき、例えば、親指の一部は、スパイク部30側のアーチ部27の湾曲状の外面27aに当たる。また、例えば、人差し指の一部は、スパイク部30側のアーチ部27の湾曲状の外面27aに当たる。
【0095】
このような、スパイクアダプタ10及び輸液バッグ1の接続作業を、使用者は、輸液バッグ1を手にもち、スパイク部30を栓3に水平方向に差し込むことで行うこと可能である。または、使用者は、輸液バッグ1を吊り下げた状態で、スパイク部30を下方から上方に向かって栓3に差し込むことが可能である。
【0096】
次に、使用者は、スパイク部30の先端を輸液バッグ1の栓3に当接させる。
次に、使用者は、図12に示すように、スパイクアダプタ10を輸液バッグ1のバッグ本体2側に押圧することで、スパイク部30を栓3に挿入する。スパイク部30が栓3に挿入され、スパイク部30の先端がバッグ本体2内に配置されることで、スパイクアダプタ10の流路50が、バッグ本体2内に連通する。スパイク部30をバッグ本体2内に挿入することで、スパイクアダプタ10及び輸液バッグ1の接続作業が完了する。
【0097】
次に、シリンジ5及び輸液コネクタ100を接続する作業の一例を説明する。
使用者は、例えば、シリンジ5の筒先8の先端を接続部材120の大径部120aの一端に合わせる。
【0098】
次に使用者は、例えばシリンジ5を回転することで、図13及び図14に示すように、接続部材120のねじ部122を、筒先8の内面のねじ部8aに螺合する。使用者は、接続部材120に対するシリンジ5の回転が規制されるまで回転する。ねじ部122が筒先8の内面のねじ部8aに螺合することで、接続部材120内面のメスルアーに筒先8内のオスルアー8bが挿入される。使用者は、メスルアーとオスルアーが完全に接合され、換言すると、オスルアー8bの外周面が接続部材120の大径部120aの内周面に面接触することでこれら外周面及び内周面間がシールされ、接続部材120に対するシリンジ5の回転が規制されるまで、シリンジ5を回転する。
【0099】
シリンジ5を回転することで接続部材120に印可される、接続部材120を回転しようとする力は第1の方向に印可される。この為、歯車131の歯131aの規制面131bが、爪132の当接部132bに当接する。規制面131bが当接部132bに当接することで、当接部132b及び規制面131bは、第1のケース116の第1の端面116aに対する凸部116bの突出方向に交差する方向に係合する。結果、接続部材120の、シリンジ5を螺合する方向と同方向である第1の方向の回転は、規制される。
【0100】
シリンジ5が最後まで回転されることで、シリンジ5及び輸液コネクタ100の接続作業が完了する。なお、ここで、シリンジ5が最後まで回転されるとは、シリンジ5の回転がラチェット130により規制され、シリンジ5がそれ以上回転できない位置まで回転することである。
【0101】
ラチェット130は、シリンジ5を取り外す方向の回転と同方向の回転である第2の回転を許容する。この為、輸液コネクタ100によれば、シリンジ5を輸液コネクタ100から取り外そうとして回転しても、シリンジ5と接続部材120が一体に回転することで、シリンジ5が取り外されることが防止される。
【0102】
次に、輸液バッグ1に接続されたスパイクアダプタ10、及び、シリンジ5が接続された輸液コネクタ100を接続する作業の一例を説明する。
【0103】
使用者は、まず、一方の手でスパイクアダプタ10の把持部20を把持し、他方の手で輸液コネクタ100の筐体110を把持する。使用者は、スパイクアダプタ10の把持部20を、例えば上述のように、一方の手の親指、人差し指、及び中指で挟持する。例えば、親指の一部は、接続部40側のアーチ部の湾曲状の外面に当たる。例えば、人差し指の一部は、接続部40側のアーチ部の湾曲状の外面にあたる。
【0104】
使用者は、例えば、他方の手の親指を第3のインジケータ119aに配置し、人差し指及び中指を、筐体110の矩形部114bに配置する。そして、親指、人差し指、及び中指で、筐体110を挟持することで筐体110を把持する。
【0105】
次に、使用者は、図15に示すように、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100の位置を合わせる。使用者は、具体的には、第1のインジケータ45、及び、第2のインジケータ118が、接続部40の筐体110の開口110aへの挿入方向に並ぶよう、スパイクアダプタ10及び筐体110の位置を合わせる。
【0106】
次に、使用者は、例えばスパイクアダプタ10を輸液コネクタ100側に押圧し、輸液コネクタ100をスパイクアダプタ10側に押圧することで、接続部40を、開口110aを通して筐体110内に挿入する。
【0107】
接続部40が筐体110内に挿入されることで、接続部40がストッパスリーブ170に固定される。そして、接続部40が、流路部材150がシール42を貫通して流路50内に配置されるまで移動されると、接続部40が係合部材140の係合部141に係合することで、接続部40が筐体110に固定される。
【0108】
接続部40が筐体110に固定されることで、輸液バッグ1及びシリンジ5を、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100を用いて流体的に接続する作業の一例が完了する。
【0109】
次に、万が一、輸液コネクタ100からシリンジ5を取り外す必要が生じた場合に、輸液コネクタ100からシリンジ5を取り外す作業の一例を説明する。
【0110】
使用者は、接続部材120からシリンジ5を取り外す際には、爪132の本体132aの外面132a1を指で押さえる。ここで、外面132a1を指で押さえるとは、シリンジ5を輸液コネクタ100から取り外すべくシリンジ5を第2の方向に回転しようとしたときに爪132が外方に移動することを防止できる程度の力で外面132a1を押すことである。本体132aを指で押さえることで、本体132aが筐体110の外方に向かって撓むことが防止される。本体132aが筐体110の外方に向かって撓むことが防止されることで、乗り上げ面131cが当接部132bを乗り上げることが防止される。結果、歯車131の第2の方向の回転が規制される。
【0111】
使用者は、本体132aを押圧することで歯車131の第2の方向の回転を規制し、シリンジ5を、接続部材120から取り外す方向となる第2の方向に回転する。歯車131の第2の方向の回転が規制されることで、シリンジ5を、接続部材120から取り外す方向に回転しても、接続部材120はシリンジ5と一体に回転することがない。接続部材120からシリンジ5が分離されるまでシリンジ5を回転することで、接続部材120からシリンジ5を取り外す作業が完了する。
【0112】
このように構成されるスパイクアダプタ10の把持部20は、把持部20の長手方向で中央側がストレート部24に形成され、ストレート部24よりも把持部20の長手方向で両側にアーチ部27が形成される。
【0113】
ストレート部24は、使用者がスパイクアダプタ10を把持するときに使用者が把持することができる。ストレート部24が把持部20の長手方向に平行な形状に形成されることで、ストレート部24は使用者の指の当たりがよい。ここで、指の当たりが良いとは、指にかかる負荷が小さいことを含む。すなわち、使用者が指により把持部20を挟持したときに指にかかる負荷を小さくできる。
【0114】
さらに、アーチ部27が、ストレート部24から離れるに従いストレート部24からの高さが高くなる湾曲状に形成される。この為、使用者がストレート部24を、親指を含む複数の指で挟持すると、親指の一部がアーチ部27の湾曲状の外面に当接し、ストレート部24に当接される他の指、例えば人差し指の一部が、アーチ部27の湾曲状の外面に当接する。または、使用者がストレート部24を挟持し、アーチ部27に指が触れないていない状態でスパイクアダプタ10を輸液バッグ1に接続する際にスパイクアダプタ10をバッグ本体2側に押圧したときに、ストレート部24に対して親指及び人差し指がずれると、親指の一部及び人差し指の一部が、アーチ部27の湾曲状の外面に当接する。
【0115】
この為、スパイクアダプタ10を輸液バッグ1に接続する際にスパイクアダプタ10をバッグ本体2側に押圧しても、親指の一部及び人差し指の一部がアーチ部27の湾曲状の外面に当接することで、指がずれることを防止できる。さらに、アーチ部27が湾曲する形状に形成されることで、アーチ部27に対する指の当たりがよい。この為、スパイクアダプタ10を輸液バッグ1接続する作業を行いやすい。同様に、スパイクアダプタ10を輸液コネクタ100側に押圧する際に指がずれることを防止できるので、スパイクアダプタ10を輸液コネクタ100に接続する作業を行いやすい。
【0116】
このように、スパイクアダプタ10は、把持部20がストレート部24及びアーチ部27を有することで、スパイクアダプタ10を接続相手となる輸液バッグ1または輸液コネクタ100に接続する作業を容易に行うことが可能となる。
【0117】
さらに、把持部20は、把持部20の周面の周方向で対称位置のそれぞれに、溝25が形成される。把持部20が溝25を有することで、スパイクアダプタ10を射出成型により成型する場合であっても、ひけ等の射出成型不良が生じることを防止できる。さらに、溝25の内側面25bを構成する把持部20の厚み部分がリブとして機能するので、把持部20に溝25を形成しても、把持部20の強度を保つことが可能となる。
【0118】
さらに、ストレート部24では、溝25の幅の寸法は、溝25の深さ寸法より大きい。この為、図4に示すように、使用者が把持部20を把持する際に指を溝25に配置しても、指の一部が溝25の底面25aに当接することで、指にかかる負担を小さくできる。
【0119】
さらに、把持部20のストレート部24の周面のうち、周方向に一方の溝25及び他方の溝間の領域28は、曲面に形成される。この為、使用者が、領域28を挟持することで把持部20を把持しても、領域28が曲面に形成されることで、指にかかる負担を小さくできる。
【0120】
さらに、領域28の両側に、ストレート部24から離れるに従い高くなる湾曲状のアーチ部29が形成される。使用者が領域28を挟持すると、指の一部が先端面29aに当たる。または、使用者が領域28を複数の指により挟持し、指がアーチ部29に当接していない状態でスパイクアダプタ10を輸液バッグに接続する作業を行う際に把持部20に対して指がずれても指の一部がアーチ部29に当たることで、それ以上指がずれることを防止できる。
【0121】
このように、スパイクアダプタ10を輸液バッグ1に接続する作業時に指の一部がアーチ部29にあたることで、指がずれることが防止される。この為、スパイクアダプタ10を輸液バッグ1に接続する作業を行いやすい。これは、スパイクアダプタ10を輸液コネクタ100接続する作業においても同様である。さらに、アーチ部29が湾曲する形状に形成されることで、アーチ部29に対する指の当たりがよい。
【0122】
さらに、スパイクアダプタ10は、把持部20の他端に第2のフランジ22を有する。そして、第2のフランジ22の、把持部20の長手方向に直交する方向の寸法は、接続部40より大きい。この為、使用者は、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100の接続について、不安を感じることがない。この効果について、具体的に説明する。
【0123】
本実施形態の例では、流路50は、接続部40の中心に対して偏心した位置に配置される。この為、第2のフランジ22を、例えば、把持部20の軸心に対して対称な形状、例えば把持部20の軸線を中心とする円形状に形成すると、第2のフランジ22の、把持部20の長手方向に直交する方向の寸法は、接続部40のより小さくなる。結果、把持部20の長手方向に沿って第1のフランジ21側から第2のフランジ22を見ると、接続部40の一部が、第2のフランジ22ごしに露出する。この構造では、接続部40を輸液コネクタ100に接続した状態においても、接続部40の一部が、第2のフランジ22ごしに露出することとなる。
【0124】
一般的に、一方が他方内に挿入されることで互いに接続される2つの部材において、一方が他方内に挿入された状態では、一方及び他方の接続について使用者が不安にならないように、他方の部材の開口が一方の部材により覆われるとともに、一方の部材のうち他方の部材内に挿入される部位は露出しない構成とすることが多い。
【0125】
しかしながら、本実施形態のように、接続部40内の流路50が、接続部40の中心から偏心した位置に配置される構成では、接続部40に対して把持部20が偏心した位置に配置されるので、第2のフランジ22を把持部20の軸線を中心とする対称な形状とすると、第2のフランジ22ごしに接続部40の一部が露出することとなる。
【0126】
この為、正常に接続部40が輸液コネクタ100に接続された状態であっても、第2のフランジ22ごしに接続部40の一部が露出することで、使用者は、接続部40及び輸液コネクタ100の接続に対して、正常に接続されていないのでは、との不安を有することがある。
【0127】
しかしながら、本実施形態では、第2のフランジ22の、把持部20の長手方向に直交する寸法が、接続部40より大きいので、接続部40が第2のフランジ22ごしに露出することがないので、使用者が不安を感じることを防止できる。
【0128】
さらに、スパイクアダプタ10の接続部40の外面に第1のインジケータ45が印刷により形成される。第1のインジケータ45は、接続部40と異なる色を有する。そして、輸液コネクタ100の筐体110の外面の開口110a側に、第2のインジケータ118が印刷により形成される。第2のインジケータ118は、周囲と異なる色を有する。
【0129】
この為、使用者は、インジケータ45、118を認識しやすい。さらに、接続部40の開口110a内への挿入方向に第1のインジケータ45及び第2のインジケータ118が並ぶように位置を合わせることで、スパイクアダプタ10の輸液コネクタ100に対する周方向の位置を、接続部40を開口110a内に挿入する姿勢に簡単にすることが可能となる。さらに、筐体110の外面の、係合部材140を避けた位置に第3のインジケータ119aが印刷により形成されることで、接続部40を開口110a内に挿入する作業時に、使用者が係合部材140の操作部142を操作することを防止できる。さらに、第3のインジケータ119aが筐体110と異なる色を有することで、使用者は第3のインジケータ119aを認識しやすい。
【0130】
このように、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100を備える接続構造191によれば、使用者が操作部142を操作すること防止しつつ、輸液コネクタ100に対するスパイクアダプタ10の位置合わせを簡単に行うことができる。結果、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100の接続作業を容易に行うことが可能となる。
【0131】
さらに、第3のインジケータ119aが、第2のインジケータ118に対して、開口110aへの接続部40の挿入方向に並ぶ位置に形成される。そして、第3のインジケータ119aは、使用者の親指を配置する位置を示す。この為、使用者が親指を第3のインジケータ119aに当てて筐体110を挟持することで、筐体110の親指を配置した領域の周囲が、使用者の手前に配置されるので、第2のインジケータ118が使用者の手前に配置される。この為、使用者は、筐体110を把持したときに、第2のインジケータ118を認識しやすくなる。
【0132】
さらに、輸液コネクタ100は、第3のインジケータ119aの周囲に、使用者の親指Fを配置する領域を囲む突状の第4のインジケータ119bを有する。この為、第4のインジケータ119bは、親指Fの滑り止めとしても機能するので、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100を接続する作業中に親指Fがずれることを防止できる。
【0133】
さらに、第1のインジケータ45及び第3のインジケータ119aの双方が、使用者の親指の配置位置を示すことから、使用者は、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100を接続する作業を、両手の親指を手前に向けた、比較的楽な姿勢で行うことが可能となる。
【0134】
さらに、第1のインジケータ45及び第2のインジケータ118は、同じ形状に形成され、同じ色を有する。この為、使用者は、第1のインジケータ45及び第2のインジケータ118の組み合わせを認識しやすい。
【0135】
さらに、第1のインジケータ45は、三角形状に形成され、1つの頂点が他の2つの頂点よりも接続部40の先端側に配置される。第2のインジケータ118は、三角形状に形成され、1つの頂点が他の2つの頂点より開口110a側に配置される。この為、第1のインジケータ45及び第2のインジケータ118は、それぞれ、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100を接続する際に、接続相手となる輸液コネクタ100またはスパイクアダプタ10への押圧方向を示す機能を有する。この為、使用者は、第1のインジケータ45の示す方向にスパイクアダプタ10を押圧し、第2のインジケータ118の示す方向に輸液コネクタ100を押圧することを認識しやすくなる。
【0136】
このように、本実施形態によれば、接続相手に接続する作業を容易に行うことが可能なスパイクアダプタ10、及び、スパイクアダプタ10を接続相手に容易に接続することが可能な接続構造を提供できる。
【0137】
なお、上述の例では、ラチェット130の爪132は、本体132a、当接部132b、及び、リブ132cを備え、本体132aが、筐体110の周方向に沿って延びる形状に形成される構成が一例として説明された。しかしながら、これに限定されない。
【0138】
他の例では、図16に示すように、爪132は、歯車131に向かって直線状に延びる形状に構成されてもよい。この構成の場合、爪132は、当接部132b及びリブ132cを備えない構成であってもよい。
【0139】
また、上述の例では、筐体110が孔116cを有する構成が一例として説明されたが、これに限定されない。例えば、筐体110が孔116cを有さなくても爪132を型により筐体110と一体に成型できる場合は、筐体110は孔116cを有さない構成であってもよい。
【0140】
また、上述の例では、スパイクアダプタ10は、第1のインジケータ45を備えない構成であってもよい。第1のインジケータ45を備えない構成であっても、ストレート部24及びアーチ部27を有することで、スパイクアダプタ10を輸液バッグ1に接続する作業を容易にすることができる。さらに、スパイクアダプタ10を輸液コネクタ100に接続する作業を容易にすることができる。
【0141】
または、スパイクアダプタ10、第2のインジケータ118、第3のインジケータ119a、及び、第4のインジケータ119bを有さない輸液コネクタ100を接続して用いることも可能である。または、第1のインジケータ45を有さないスパイクアダプタ10を、第2のインジケータ118、第3のインジケータ119a、及び、第4のインジケータ119bを有さない輸液コネクタ100に接続して用いることも可能である。
【0142】
また、上述の例では、スパイクアダプタ10が輸液コネクタ100に接続される構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、図17に示すように、輸液バッグ1及び輸液コネクタ100を流体的に接続し、輸液バッグ1及び他の接続先に接続する構成を有するスパイクアダプタ10Aであってもよい。スパイクアダプタ10Aは、例えば、所謂バッグアダプタである。他の接続先は、輸液バッグ1に流体的に接続される装置や部材である。なお、スパイクアダプタ10Aにおいて、スパイクアダプタ10と同様の機能を有する構成は、スパイクアダプタ10と同一の符号を付して説明を省略する。
【0143】
図17は、スパイクアダプタ10Aの構成を示す斜視図である。図17に示すように、スパイクアダプタ10Aは、スパイク部30と、第1の接続部40と、第2の接続部195と、流路50Aと、を備える。
【0144】
第1の接続部40は、輸液コネクタ100に接続される。第1の接続部40は、例えば、スパイクアダプタ10の筐体110内に挿入される接続部40と同じ構成を有する。
【0145】
第2の接続部195は、輸液バッグ1とは別の接続相手に接続される。この接続相手は、スパイクアダプタ10Aを介して流体を輸液バッグ1に供給し、または、スパイクアダプタ10Aを介して輸液バッグ1から流体が供給される装置である。または、チューブ等の流体が移動する部材であってもよい。
【0146】
流路50Aは、流路50と、流路51と、を備える。流路51は、スパイク部30及び第2の接続部195に形成される。流路51の一端は、スパイク部30の先端に開口する。流路52の他端は、第2の接続部195に設けられるシールによりシールされる。
【0147】
スパイクアダプタ10Aは、第1の接続部40が輸液コネクタ100に接続され、スパイク部30が輸液バッグ1に接続されることで、輸液コネクタ100、第1の接続部40及びスパイク部30によって、シリンジ5及び輸液バッグ1を流体的に接続する流路を構成される。
【0148】
また、スパイクアダプタ10Aは、スパイク部30が輸液バッグ1に接続され、第2の接続部195に輸液バッグ1とは別の接続相手に接続されることで、流路51が輸液バッグ1及び接続相手が流体的に接続される。
【0149】
スパイクアダプタ10Aは、第1のインジケータ45を備える第1の接続部40を備えることで、スパイクアダプタ10A及び輸液コネクタ100の接続作業を容易に行うことが可能となる。なお、スパイクアダプタ10の接続部40は、例えば、第1のインジケータ45を備えない構成であってもよい。換言すると、輸液コネクタ100に、第1のインジケータ45を備えないスパイクアダプタ10Aを接続して用いることも可能である。
【0150】
また、上述の例では、輸液コンテナの一例である輸液バッグ1、及び、シリンジ5を流体的に接続する構成として、スパイクアダプタ10及び輸液コネクタ100が一例として説明されたが、これに限定されない。
【0151】
他の例では、図18乃至図21に示すように、輸液コンテナの一例としてのバイアル等の容器9、及び、シリンジ5を流体的に接続する構成として、スパイクアダプタ10B及びシリンジアダプタ200が用いられてもよい。容器9は、有底筒状の本体9aと、本体9aの開口を塞ぐ栓9bと、を有する。スパイクアダプタ10Bは、例えば、所謂バイアルアダプタである。シリンジアダプタ200は、コネクタの一例である。
【0152】
図18は、シリンジアダプタ200の構成を示す正面図である。図19は、シリンジアダプタ200の構成を示す側面図である。図20は、シリンジアダプタ200に、スパイクアダプタ10Bが接続された状態を示す断面図である。図21は、容器9に、スパイクアダプタ10Bが接続された状態を示す説明図である。図21は、スパイクアダプタ10Bの要部、具体的には、固定部206を示している。
【0153】
スパイクアダプタ10Bについて、スパイクアダプタ10と同様の機能を有する構成は、スパイクアダプタ10と同一の符号を付して説明を省略する。シリンジアダプタ200について、輸液コネクタ100と同様の機能を有する構成については、輸液コネクタ100と同一の符号を付して説明を省略する。
【0154】
図20及び図21に示すように、スパイクアダプタ10Bは、スパイク部30と、接続部40と、流路50Bと、容器に固定される固定部206と、を備える。
流路50Bは、流路50及び流路52を備える。流路51の一端は、スパイク部30の先端に開口する。流路52の他端は、接続部本体41の開口44に開口する。流路52の他端は、シール42によりシールされる。
【0155】
固定部206は、図20に示すように、一対形成される。固定部206は、例えば、腕状に形成される。固定部206は、例えば、接続部40のスパイク部30側の端部に形成されており、180度離間した位置に配置される。
【0156】
固定部206は、例えば接続部40のスパイク部30側の端部に固定される腕部206aと、腕部206aに設けられた係合部206bと、を備える。
【0157】
係合部206bは、スパイク部30に対向するガイド面206b1を有する。ガイド面206b1は、接続部40側の一端から他端に向かってスパイク部30から離れる面に形成されている。
【0158】
スパイク部30を容器9の栓9bに挿入し、スパイクアダプタ10Bを容器9側に押し込むと、一対のガイド面206b1が容器9の開口に当接することで一対の固定部206が広がる。そして、ガイド面206b1が容器9の開口を乗り越えると、図21に示すように、係合部206bの接続部40側の一端が容器9の首部9a1に係合する。
【0159】
スパイクアダプタ10Bは、スパイク部30が栓9bに挿入され、流路50、52の一端が本体9a内に配置された状態で、固定部206の係合部206bが図21に示すように首部9a1に係合することで、容器9に固定される。
【0160】
シリンジアダプタ200は、図18乃至図21に示すように、例えば、筐体110Aと、筐体110Aに回転可能に支持される接続部材120と、ラチェット130と、筐体110A及びスパイクアダプタ10Bの固定及び固定の解除を行う係合部材140と、を備える。
【0161】
また、シリンジアダプタ200は、筐体110A内に設けられる流路部材150と、筐体110A内に移動可能に収納される筒状のヘッドスリーブ160と、ヘッドスリーブ160に固定されたニードルシール180と、ヘッドスリーブ160を筐体110Aに選択的に固定可能に、かつ、ヘッドスリーブ160とスパイクアダプタ10Aとを選択的に固定可能に構成されたストッパスリーブ170と、ヘッドスリーブ160を、筐体110Aから出す方向に付勢する付勢部材190と、空気袋201と、空気袋201に連通し、スパイクアダプタ10Aに接続可能な気体用流路202と、を備える。
【0162】
筐体110Aは、端壁部111と、胴部112と、支持壁部113と、空気袋収納部205と、を備える。空気袋収納部205は、内部に空気袋201を収納する。空気袋収納部205は、例えば、矩形部114bの、円筒部114aと反対側に一体に形成される。本実施形態の例では、胴部112の円筒部114aは、第2のインジケータ118を有しており、第3のインジケータ119a及び第4のインジケータ119bを有していない。
【0163】
気体用流路202は、例えば、気体用ニードル203と、気体用ニードル203及び空気袋201を流体的に接続する流路部204と、を備える。気体用ニードル203は、例えば、流路部材150と同様に、シール180によりシールされる。
【0164】
シリンジアダプタ200の筐体110Aの開口110aにスパイクアダプタ10Bの接続部40が挿入されると、流路部材150は、シール180、42を突き抜けて流路51内に挿入されることで、流路50と連通する。開口110aに接続部40が挿入されると、気体用ニードル203は、シール180、42を突き抜けて流路51内に挿入されることで、流路51に連通する。
【0165】
このようなシリンジアダプタ200は、スパイクアダプタ10Bとともに、容器及びシリンジ5を接続する流路を構成する。また、シリンジアダプタ200は、スパイクアダプタ10Bとともに、容器及び空気袋201を接続する流路を構成する。
【0166】
このようなシリンジアダプタ200は、例えば、シリンジ5から薬剤等を容器に移動することで容器内の薬剤や空気などの内容物の体積が増加すると、容器内の空気が流路51及び流路部204により空気袋201に移動することで、容器内の圧力が一定に保たれる。
【0167】
また、シリンジアダプタ200は、筐体110Aにおいて、輸液コネクタ100の筐体110と共通性を有する円筒部114aに第2のインジケータ118を有する。この為、使用者は、第2のインジケータ118の位置を発見しやすい。
【0168】
また、このようなスパイクアダプタ10B及びシリンジアダプタ200を有する接続構造では、スパイクアダプタ10Bが固定部206を有する構成であることから、スパイクアダプタ10Bをシリンジアダプタ200に接続する際に、シリンジアダプタ200に対するスパイクアダプタ10Bの姿勢は、固定部206がシリンジアダプタ200に干渉しない姿勢となる。この為、第1のインジケータ45及び第2のインジケータ118による位置合わせにより、使用者は、固定部206がシリンジアダプタ200に干渉しない位置で、スパイクアダプタ10B及びシリンジアダプタ200を接続することが可能となる。
【0169】
なお、図18乃至図21に示す変形例では、シリンジアダプタ200は、一例として、第2のインジケータ118を有する構成が示されたが、これに限定されない。他の例では、シリンジアダプタ200は、第2のインジケータ118を有さない構成であってよい。または、スパイクアダプタ10Bは、第1のインジケータ45を有さない構成であってもよい。
【0170】
また、スパイクアダプタ10Bは、輸液コネクタ100に接続されてもよい。スパイクアダプタ10Aは、シリンジアダプタ200に接続されてもよい。
【0171】
また、上述の例では、輸液コネクタ100及びシリンジアダプタ200は、シリンジ5が接続される構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、図22及び図23に示すように輸液セット210が接続されてもよい。図22は、輸液コネクタ100に輸液セット210が接続された構成を示す斜視図である。図23は、輸液コネクタ100及び輸液セット210の要部を示す断面図である。
【0172】
輸液セット210は、図22及び図23に示すように、少なくとも、チューブ211を備える。本変形例では、輸液セット210は、チューブ211と、接続部212と、を備える。
【0173】
チューブ211の一方の端部213は、接続部材120に接続される。端部213は、図22及び図23に示すように、具体的には、大径部120aに挿入されて大径部120aに固定される。端部213は、例えば、接着剤等による接着や、溶着の固定手段により、大径部120a内に固定される。チューブ211は、例えば、チューブ211を流れる流体の量を調整する調整部211aを有してもよい。
【0174】
接続部212は、チューブ211の他方の端部に設けられる。接続部212は、チューブ211を流体的に接続先に接続可能に構成される。接続部212は、例えば、ルアーロックである。
【0175】
また、輸液セット210の変形例としては、図24に示すように、チューブ211が1つまたは複数に分岐する流路部214を備える構成であってもよい。図24は、チューブ211が1つの流路部214を備える構成を示している。また、チューブ211は、輸液コネクタ100と連通する流路を選択する弁215が設けられてもよい。弁215は、輸液コネクタ100と流路部214の1つを連通し、かつ、輸液コネクタ100及び接続部212を遮断する状態、及び、輸液コネクタ100及び流路部214を遮断し、かつ、輸液コネクタ100及び接続部212を連通する状態を切り替え可能に構成される。
【0176】
また、チューブ211から分岐する流路部214は、末端に、流路部214を接続先に接続可能な接続部216が設けられてもよい。接続部216は、例えば、図24に示すようにルアーロックであってもよい。または、図25に示すように、接続部216は、びん針であってもよい。
【0177】
また、上述の例では、輸液セット210のチューブ211は、大径部120a内に挿入されて大径部120aに固定される構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、図26及び図27に示すように、端部213内に大径部120aを固定する構成であってもよい。大径部120aは、例えば、接着剤等による接着や、溶着により、端部213内に固定される。
【0178】
または、図28に示すように、接続部40が筐体110の外に配置される部位を有さず、筐体110内に配置される形状に形成されてもよい。この例としては、例えば、接続部材120の大径部120aは、軸方向に筐体110の外に出ない長さを有する。そして、チューブ211の端部213は、筐体110内で、図23に示すように接続部40内に固定され、または、図27に示すように接続部40を内部に配置して固定されてもよい。
【0179】
また、上述の例では、輸液コネクタ100及びシリンジアダプタ200は、ラチェット130を備える構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、図29に輸液コネクタ100を一例に示すように、輸液コネクタ100及びシリンジアダプタ200は、ラチェット130を備えない構成であってもよい。
【0180】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0181】
1…輸液バッグ、2…バッグ本体、3…栓、5…シリンジ、6…外筒、7…押し子、8…筒先、10…スパイクアダプタ、10A…スパイクアダプタ、10B…スパイクアダプタ、20…把持部、21…第1のフランジ、22…第2のフランジ、24…ストレート部、25…溝、27…アーチ部、28…領域、29…アーチ部、30…スパイク部、40…接続部、41…接続部本体、45…第1のインジケータ、50…流路、50A…流路、50B…流路、51…流路、52…流路、100…輸液コネクタ、110…筐体、110a…開口、116…第1のケース、117…第2のケース、118…第2のインジケータ、119a…第3のインジケータ、119b…第4のインジケータ、120…接続部材、130…ラチェット、131…歯車、132…爪、140…係合部材、141…係合部、142…操作部、150…流路部材、160…ヘッドスリーブ、170…ストッパスリーブ、180…ニードルシール、190…付勢部材、191…接続構造、195…第2の接続部、200…シリンジアダプタ、201…空気袋、202…気体用流路、203…気体用ニードル、204…流路部、205…空気袋収納部、210…輸液セット、211…チューブ、211a…調整部、212…接続部、213…端部、214…流路部、215…弁、216…接続部、F…親指。

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