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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】電動ホイールシステム
(51)【国際特許分類】
   B60K 7/00 20060101AFI20241015BHJP
   B60G 7/00 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
B60K7/00
B60G7/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021111239
(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公開番号】P2023008017
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2024-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】浅井 亨太
(72)【発明者】
【氏名】難波 明博
(72)【発明者】
【氏名】須藤 哲也
(72)【発明者】
【氏名】高橋 暁史
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-161053(JP,A)
【文献】特開2021-45988(JP,A)
【文献】国際公開第2017/006429(WO,A1)
【文献】独国特許出願公開第102011081503(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0117744(US,A1)
【文献】特開2014-189036(JP,A)
【文献】特開2020-85014(JP,A)
【文献】特開2015-73370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 7/00
B60G 7/00- 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪のホイール内に設けられ前記車輪を駆動するモータ、及び、前記モータの軸方向端部に取り付けられ前記モータを制御するインバータを有する電動ホイール部と、
前記電動ホイール部の地側と車体とを繋ぐ第1アームと、
前記電動ホイール部の天側と前記車体とを繋ぐ第2アームと、を備え、
前記モータは、ロータと、ステータと、前記ステータを支持するモータハウジングと、を有し、
前記モータハウジングは、
前記第1アームに接続される第1アーム接続部と、
前記第2アームに接続される第2アーム接続部と、を有し、
前記インバータは、前記第1アーム接続部と前記第2アーム接続部を結ぶ線分と重なる位置に配置され、
前記モータハウジングは、前記ロータの回転軸に沿った方向から見た場合、前記回転軸を中心とする中心角が120°の第1扇形領域と、前記回転軸を中心とする中心角が240°の第2扇形領域と、を有し、
前記第1アーム接続部は、前記モータハウジングの地側に配置される前記第1扇形領域に配置され、
前記インバータと前記モータとの電気的接続部は、前記モータハウジングの天側に配置される前記第2扇形領域に配置される
電動ホイールシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の電動ホイールシステムにおいて、
前記電気的接続部は、前記モータの3相の交流端子と前記インバータの3相の交流端子との接続部であり、
3相の前記電気的接続部は、各前記電気的接続部の一部または全部が前記第2扇形領域に位置するように、前記回転軸を中心とする円周方向に120°の間隔で配置される
電動ホイールシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の電動ホイールシステムにおいて、
前記第1アームは、前記車体から前記インバータの下方まで延在している
電動ホイールシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の電動ホイールシステムにおいて、
前記インバータは、直流電力を交流電力に変換するパワー回路部と、前記パワー回路部を制御する制御回路と、前記パワー回路部及び前記制御回路を収容するインバータケースと、を有し、
前記第1アーム接続部は、ボールジョイントであり、
前記インバータケースは、その下面部に上方に向かって窪む凹部が設けられ、
前記凹部に、前記モータハウジングから車体側に向かって突出する取付部が配置され、
前記取付部に前記ボールジョイントが取り付けられる
電動ホイールシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の電動ホイールシステムにおいて、
前記モータ及び前記インバータは、共通の冷媒により冷却される
電動ホイールシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の電動ホイールシステムにおいて、
前記ロータとともに回転するブレーキディスクと、前記ブレーキディスクの回転を止めることで前記ロータの回転を止めるブレーキキャリパと、を有し、
前記ブレーキディスク及び前記ブレーキキャリパは、前記ホイール内に配置されている
電動ホイールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動ホイールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車業界では車両制御性の向上や車室空間の拡大に向けて、車輪のホイール内にモータ(電動機)を組み込んだインホイールモータ方式の電動車両が開発されている。インホイールモータ方式の電動車両においては、配線ケーブルの簡素化や車両構成のコンパクト化などの観点から、インバータをホイール近傍に配設することが望ましい。
【0003】
特許文献1には、車輪のホイール内に設けられて車輪を駆動するモータと、モータに与える電力を制御するインバータと、車輪と車体との間に設けられるサスペンションアームとを備えた電動ホイールシステム(車両駆動装置)が開示されている。この電動ホイールシステムでは、インバータが、サスペンションアーム(アッパーアーム)に固設され、走行風を受けるとともに、サスペンションアームがインバータの放熱体として機能することによりインバータの冷却性が確保されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-161053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、インバータがサスペンションアームに固設され、インバータとモータとの距離が離れているため、電動ホイールシステムの小型化の観点で改善の余地がある。ここで、電動ホイールシステムの小型化のために、インバータをモータの近くに配置する場合、インバータとサスペンションアームとの干渉を避けるために、サスペンションアームの接続部の位置をタイヤから遠ざけたり、ロアアームの位置を低くした場合には、キングピンオフセットが大きくなり、車両の安定性が悪化してしまうおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、操舵時の車両の安定性を確保しつつ、電動ホイールシステムの小型化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による電動ホイールシステムは、車輪のホイール内に設けられ前記車輪を駆動するモータ、及び、前記モータの軸方向端部に取り付けられ前記モータを制御するインバータを有する電動ホイール部と、前記電動ホイール部の地側と車体とを繋ぐ第1アームと、前記電動ホイール部の天側と前記車体とを繋ぐ第2アームと、を備え、前記モータは、ロータと、ステータと、前記ステータを支持するモータハウジングと、を有し、前記モータハウジングは、前記第1アームに接続される第1アーム接続部と、前記第2アームに接続される第2アーム接続部と、を有し、前記インバータは、前記第1アーム接続部と前記第2アーム接続部を結ぶ線分と重なる位置に配置され、前記モータハウジングは、前記ロータの回転軸に沿った方向から見た場合、前記回転軸を中心とする中心角が120°の第1扇形領域と、前記回転軸を中心とする中心角が240°の第2扇形領域と、を有し、前記第1アーム接続部は、前記モータハウジングの地側に配置される前記第1扇形領域に配置され、前記インバータと前記モータとの電気的接続部は、前記モータハウジングの天側に配置される前記第2扇形領域に配置される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、操舵時の車両の安定性を確保しつつ、電動ホイールシステムの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、電動ホイールシステムの側面図であり、電動ホイールシステムを図2の第1方向D1から見た図である。
図2図2は、電動ホイールシステムの断面模式図であり、図1のII-II線断面を示す。
図3図3は、インバータカバーを取り外した状態のインバータを図2の第1方向D1から見た図である。
図4図4は、インバータを図2の第2方向D2から見た図である。
図5図5は、モータを図2の第1方向D1から見た図である。
図6図6は、モータを図2の第2方向D2から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る電動ホイールシステムについて説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。以下の説明では、上下、左右、前後の方向及び位置は、電動ホイールシステムが搭載される電気自動車(以下、車両とも記す)が、水平の路面上を直進走行する姿勢を基準とする。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る電動ホイールシステム1000の側面図であり、電動ホイールシステム1000を図2の第1方向D1から見た図である。図2は、電動ホイールシステム1000の断面模式図であり、図1のII-II線断面を示す。図1及び図2に示すように、電動ホイールシステム1000は、車両の動力部を構成する電動ホイール部100と、車輪3と車体9とを連結する車両懸架装置30(図2参照)と、車両の車輪3を制動する制動装置40(図2参照)と、を備える。
【0012】
電動ホイール部100は、駆動トルクを出力するモータ20と、モータ20を制御するためにバッテリ等の電源装置(不図示)からの直流電力を交流電力に変換するインバータ10と、を有する。インバータ10は、ねじ等により、モータ20の軸方向端部に取り付けられる。モータ20及びインバータ10は、車輪3のホイール3a内に設けられる。車両の動力部である電動ホイール部100がホイール3a内に集約されることで、電動ホイールシステム1000全体の小型化が実現されている。その結果、車室空間の拡大が可能となる。
【0013】
図2に示すモータ20は、3相交流モータであり、ロータ22と、ステータ23と、ステータ23を支持するモータハウジング24と、を有する。ステータ23は、円筒状のステータコアと、ステータコアに装着されるU相コイル、V相コイル及びW相コイルと、を有している。ロータ22は、円筒状のロータコアと、ロータコアに装着される永久磁石と、を有している。ロータ22は、ステータ23の内周側に隙間をあけて回転可能に設けられる。
【0014】
インバータ10から各相のコイルに交流電力が供給されることで、回転磁界が発生し、ロータ22が回転中心軸(以下、回転軸とも記す)Oを中心に回転する。ロータ22はシャフト61に接続されている。シャフト61は、モータハウジング24から第1方向D1(図示右方向)に突出している。シャフト61の突出部分には、ハブ62がスプライン結合されている。ハブ62は、ナット63によってシャフト61に締結されている。ハブ62には、複数のハブボルト64が設けられている。ホイール3aは、ハブボルト64とナット(不図示)によってハブ62に締結されている。ホイール3aには、タイヤ3bが装着されている。
【0015】
このように、ロータ22はホイール3aに接続されているため、ロータ22の回転力がホイール3aに伝達されることにより、車輪3が駆動される。
【0016】
本明細書において、「軸方向」、「周方向」、「径方向」とは、次のとおりである。「軸方向」とは、ロータ22の回転軸Oに沿う方向である。「周方向」とは、ロータ22の回転方向に沿う方向、すなわち回転軸Oを中心とする円周方向である。「径方向」とは、回転軸Oに直交する方向、すなわち回転軸Oを中心とする円の半径方向である。また、「内周側」は径方向内側(内径側)を指し、「外周側」はその逆方向、すなわち径方向外側(外径側)のことを指す。さらに、インバータ10及びモータ20の車体側(車幅方向内側)の面を「表面(おもてめん)」、インバータ10及びモータ20の車体側とは反対側(車幅方向外側)の面を「裏面(うらめん)」とも記す。また、第1方向D1とは、車体側(車幅方向内側)から車体側とは反対側(車幅方向外側)に向かう方向であり、第2方向D2とは、車体側とは反対側(車幅方向外側)から車体側(車幅方向内側)に向かう方向である。
【0017】
車両懸架装置30は、電動ホイール部100の地側(下側)と車体9とを繋ぐロアアーム(第1アーム)31と、電動ホイール部100の天側(上側)と車体9とを繋ぐアッパーアーム(第2アーム)32と、上端部が車体9に回動自在に連結され、下端部がロアアーム31に回動自在に連結されたサスペンション33と、を有する。ロアアーム31は、一端部が車体9に上下に揺動自在に連結され、他端部がモータハウジング24に回動自在に連結される。アッパーアーム32は、一端部が車体9に上下に揺動自在に連結され、他端部がモータハウジング24に回動自在に連結される。
【0018】
サスペンション33は、ショックアブソーバ33aと、ショックアブソーバ33aに外装されたばね33bとを有する。サスペンション33は、車体荷重及び積載荷重を車輪3に伝達するとともに、路面90から車輪3に作用する衝撃を吸収し、減衰させる。ショックアブソーバ33aは、シリンダチューブの端部がロアアーム31に連結され、シリンダチューブから上方に突出するロッドの先端部が車体9に連結される。ショックアブソーバ33aのシリンダチューブは、ロアアーム31とアッパーアーム32との間に配置される。
【0019】
モータハウジング24は、ロアアーム31に接続される第1アーム接続部であるロアボールジョイント25と、アッパーアーム32に接続される第2アーム接続部であるアッパーボールジョイント26と、を有する。ロアボールジョイント25は、モータハウジング24に設けられるロアジョイント取付部24aに取り付けられ、アッパーボールジョイント26は、モータハウジング24に設けられるアッパージョイント取付部24bに取り付けられる。
【0020】
ロアジョイント取付部24a及びアッパージョイント取付部24bは、モータハウジング24とは別部材としてモータハウジング24にボルト等の締結部材により締結されていてもよいし、モータハウジング24に一体成形されていてもよい。ロアジョイント取付部24a及びアッパージョイント取付部24bは、モータハウジング24の表面から車体側に向かって突出するように設けられる。アッパーボールジョイント26は、ロアボールジョイント25よりも車体側に配置される。
【0021】
インバータ10は、ロアボールジョイント25の回動中心Aとアッパーボールジョイント26の回動中心Bとを結ぶ直線であるキングピン軸Kaと重なる位置に配置される。より、具体的には、インバータ10は、ロアボールジョイント25の回動中心Aとアッパーボールジョイント26の回動中心Bとを結ぶ線分ABと重なる位置に配置される。
【0022】
ロアアーム31は、車体9からインバータ10の下方まで延在し、ロアアーム31の先端部がインバータ10の下面部111と対向して配置されている。ロアボールジョイント25は、ロアジョイント取付部24aを挟んでインバータ10の下面部111と対向して配置されている。このように、本実施形態では、ロアアーム31が、車体側からホイール3aの内側まで延在し、インバータ10の下側でロアボールジョイント25を介してモータハウジング24に連結されている。このため、キングピンオフセットKoを小さくすることができる。キングピンオフセットKoとは、キングピン軸Kaと路面90とが交差する点Kpからタイヤ3bの接地中心点Cpまでの距離のことを指す。タイヤ3bの接地中心点Cpとは、鉛直軸(重力方向に延びる軸)に平行なタイヤ3bの幅方向の中心線(以下、幅中心線とも記す)CLと路面90とが交差する点のことを指す。キングピンオフセットKoは、小さいほどハンドル操舵時の車両の安定性が高くなる。
【0023】
図1に示すように、モータハウジング24は、第1方向D1から見たときに、その外形が回転軸Oを中心とする円形状を呈している。モータハウジング24は、ロータ22の回転軸Oに沿った方向(モータ20の軸方向に相当)から見た場合、回転軸Oを中心とする中心角θ1が120°の扇形状の領域である第1扇形領域1と、回転軸Oを中心とする中心角θ2が240°の扇形状の領域である第2扇形領域2と、を有する。第1扇形領域1及び第2扇形領域2は、便宜上、太い破線で示す。図示するように、第1扇形領域1は、第1半径R1、第2半径R2、及び、第1半径R1と第2半径R2との間の円弧Ar1によって囲まれる領域である。第2扇形領域2は、第1半径R1、第2半径R2、及び、第1半径R1と第2半径R2との間の円弧Ar2によって囲まれる領域である。
【0024】
第1扇形領域1は、モータハウジング24の地側(下側)に配置され、第2扇形領域2は、モータハウジング24の天側(上側)に配置されている。車両が水平の路面90に位置しているとき、第1扇形領域1の円弧Ar1全体が回転軸Oを通る水平に平行な基準面91よりも下側に位置している。第1扇形領域1は、その円弧Ar1の周方向中心が基準面91よりも下側に位置するように配置され、第2扇形領域2は、その円弧Ar2の周方向中心が基準面91よりも上側に位置するように配置される。第1扇形領域1及び第2扇形領域2は、回転軸O全体を含む仮想平面(II-II線断面)に対して線対称形状である。
【0025】
図1では、ロアボールジョイント25及びロアジョイント取付部24a、並びに、アッパーボールジョイント25及びアッパージョイント取付部24bの外形を二点鎖線で示すとともに、その大きさをハッチングで模式的に示している。図1に示すように、電動ホイール部100を軸方向から見たときに、ロアボールジョイント25は第1扇形領域1に配置され、アッパーボールジョイント26は第2扇形領域2に配置される。
【0026】
また、電動ホイール部100を軸方向から見たときに、インバータ10とモータ20との各相の電気的接続部15U,15V,15Wは、第2扇形領域2に配置される。電気的接続部15U,15V,15Wが、第2扇形領域2に集約されているため、第1扇形領域1に配設されるロアボールジョイント25及びロアジョイント取付部24aを回転軸O側に寄せて配置することができる。
【0027】
本実施形態では、ロアボールジョイント25及びロアジョイント取付部24aが、モータハウジング24の下端よりも回転軸Oに近い位置に配置されている。ロアボールジョイント25の回動中心Aと回転軸Oとの間の径方向距離は、モータ20の最外周(モータハウジング24の最外周)の半径の半分以下である。したがって、本実施形態では、モータハウジング24の下端側に寄せてロアボールジョイント25を配置させる場合に比べて、鉛直軸に対するキングピン軸Kaの傾き角を大きくすることができる。これにより、キングピンオフセットKoを小さくすることができるため、ハンドル操舵時の車両の安定性が向上する。
【0028】
図1図3及び図4を参照して、インバータ10の構成について説明する。図3は、インバータカバー19を取り外した状態のインバータ10を図2の第1方向D1から見た図であり、図4は、インバータ10を図2の第2方向D2から見た図である。図3に示すように、インバータ10は、直流電力を交流電力に変換するパワー回路部11と、パワー回路部11を制御する制御回路12と、パワー回路部11及び制御回路12を収容する箱状のインバータケース18と、インバータケース18の開口部を覆うインバータカバー19(図1参照)と、を有する。インバータカバー19(図1参照)は、インバータケース18にねじ等により接続される。
【0029】
図3及び図4に示すように、インバータケース18は、モータハウジング24に対向して配置される平面状の裏面部118と、裏面部118から第2方向D2に立ち上がる側板110と、を有する。側板110は、裏面部118の外周に沿って設けられる。側板110は、インバータケース18の天側(上側)に配置される上面部115と、インバータケース18の地側(下側)に配置される下面部111と、上面部115と下面部111とを接続する湾曲部116,117と、を有する。下面部111には、上方に窪む凹部114が設けられている。
【0030】
下面部111は、車両の前後方向の端部に設けられる第1下面部112及び第2下面部113と、第1下面部112のインバータ中心側の端部から上方に延在する第1側面部114bと、第2下面部113のインバータ中心側の端部から上方に延在する第2側面部114cと、第1側面部114bの上端部と第2側面部114cの上端部とを接続する底面部114aと、を有する。凹部114は、車両の前後方向に延在する板状の底面部114aと、底面部114aの両端部から下方に向かって延在する第1側面部114b及び第2側面部114cと、によって形成され、矩形状を呈している。図1に示すように、凹部114には、ロアジョイント取付部24aが配置される。
【0031】
図3に示すように、パワー回路部11と制御回路12は、軸方向に直交する水平方向(車両の前後方向)に隣接して配置される。図3に示す例では、パワー回路部11はインバータケース18の図示左側に配置され、制御回路12はインバータケース18の右側に配置されている。
【0032】
パワー回路部11は、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ:Insulated Gate Bipolar Transistor)などの複数のスイッチング半導体素子と、複数のダイオードと、を有する。
【0033】
パワー回路部11は正極電源端子13と負極電源端子14を介してバッテリ等の電源装置(不図示)に接続され、電源装置からパワー回路部11にモータ20の駆動に必要な電気エネルギーが供給される。パワー回路部11は、電源装置から供給された直流電力を交流電力に変換してモータ20に供給する。これにより、モータ20が回転し、車両が駆動する。
【0034】
パワー回路部11は、正極側(上アーム側)のIGBT及びダイオードと、負極側(下アーム側)のIGBT及びダイオードとにより、上下アームの直列回路が構成される。上下アームは、相ごとに構成される。
【0035】
制御回路12は、上位コントローラ(不図示)からの指令に基づき、上下アームを構成する複数のスイッチング半導体素子に駆動信号を与える。スイッチング半導体素子は、制御回路12からの駆動信号に基づき、導通あるいは遮断動作を行い、電源装置から供給される直流電力を3相交流電力に変換する。変換された交流電力は、3つの電気的接続部15U,15V,15Wを介してモータ20に供給される。
【0036】
パワー回路部11には、インバータ10に印加される電圧を平滑化する平滑コンデンサ(不図示)が設けられる。平滑コンデンサは、パワー回路部11の直流正極側と直流負極側に電気的に接続される。インバータ10のスイッチング半導体素子のスイッチング動作時に発生する過渡電流は、平滑コンデンサに流入し、平滑コンデンサによって平滑化される。この結果、スイッチング動作時の過渡電流の経路がパワー回路部11内でのみで完結し、電流経路が短縮することでインダクタンスを低減できる。
【0037】
また、制御回路12は、パワー回路部11の直近に配置されている。このため、制御信号のインダクタンスを低減し、素子駆動性能の低下を防ぐことで損失増加を防止することができる。
【0038】
図4に示すように、インバータ10のU相交流端子15Ui、V相交流端子15Vi及びW相交流端子15Wiは、周方向(回転軸Oを中心とする円周方向)に120°の間隔で配置される。インバータケース18の裏面部118には、インバータ10のU相交流端子15Ui、V相交流端子15Vi及びW相交流端子15Wiに対応する位置に、開口部118u,118v,118wが設けられている。
【0039】
図5は、モータ20を図2の第1方向D1から見た図である。図5に示すように、モータハウジング24の表面(車体側の面)には、モータ20のU相交流端子15Um、V相交流端子15Vm及びW相交流端子15Wmが設けられている。モータ20のU相交流端子15Um、V相交流端子15Vm及びW相交流端子15Wmは、モータハウジング24の第2扇形領域2において、周方向(回転軸Oを中心とする円周方向)に120°の間隔で配置される。
【0040】
モータ20のU相交流端子15Um、V相交流端子15Vm及びW相交流端子15Wmは、モータハウジング24の表面(車体側の面)からインバータ10に向かって突出するように設けられている。インバータ10がモータハウジング24の表面側に取り付けられる際、モータ20のU相交流端子15Um、V相交流端子15Vm及びW相交流端子15Wmが、インバータ10の裏面部118に設けられる開口部118u,118v,118wに挿通される。
【0041】
図1に示すように、U相の電気的接続部15Uは、インバータ10のU相交流端子15Ui(図4参照)と、モータ20のU相交流端子15Um(図5参照)とがねじ止め等により接続されることで形成される。V相の電気的接続部15Vは、インバータ10のV相交流端子15Vi(図4参照)と、モータ20のV相交流端子15Vm(図5参照)とがねじ止め等により接続されることで形成される。W相の電気的接続部15Wは、インバータ10のW相交流端子15Wi(図4参照)と、モータ20のW相交流端子15Wm(図5参照)とがねじ止め等により接続されることで形成される。
【0042】
V相の電気的接続部15Vは、回転軸Oに直交する鉛直軸上に配置され、軸方向から見たときに、その全体が第2扇形領域2に配置される。U相の電気的接続部15U及びW相の電気的接続部15Wは、それぞれ軸方向から見たときに第1扇形領域1及び第2扇形領域2の境界を跨るように配置される。つまり、U相の電気的接続部15Uは、軸方向から見たときに、その一部が第1扇形領域1に配置され、残りが第2扇形領域2に配置される。同様に、W相の電気的接続部15Wは、軸方向から見たときに、その一部が第1扇形領域1に配置され、残りが第2扇形領域2に配置される。
【0043】
U相の電気的接続部15U及びW相の電気的接続部15Wは、凹部114及びロアジョイント取付部24aの水平方向両側に配置される。換言すれば、U相の電気的接続部15UとW相の電気的接続部15Wとの間に、凹部114及びロアジョイント取付部24aが配置される。
【0044】
図3及び図4に示すように、パワー回路部11は、パワー回路部11内に冷媒を取り入れるインバータ冷媒入口16(図3参照)と、冷媒が流れる回路内流路(不図示)と、回路内流路を流れた冷媒をパワー回路部11から取り出すインバータ冷媒出口17(図4参照)と、を有する。インバータ冷媒入口16は、インバータ10の表面側(車体側)に設けられ、インバータ冷媒出口17は、インバータ10の裏面側(モータ側)に設けられる。
【0045】
冷媒は、例えば、パームヤシ油等の植物油、鉱物油等の電気的絶縁油である。冷媒は、図示しないポンプ、熱交換器を含む冷却システム内で循環する構成となっている。ポンプから吐出された冷媒は、インバータ冷媒入口16から回路内流路に供給され、スイッチング半導体素子等の各部品を直接冷却し、インバータ冷媒出口17から排出される。これにより、放熱経路の増加による熱抵抗の増大を抑制し、インバータ10の出力増大を図ることが可能となる。
【0046】
図5に示すように、モータ20は、モータ20内に冷媒を取り入れるモータ冷媒入口28と、冷媒が流れるモータ内流路(不図示)と、モータ内流路を流れた冷媒をモータ20から取り出すモータ冷媒出口29と、を有する。モータ冷媒入口28及びモータ冷媒出口29は、モータ20の表面側(車体側)に設けられる。
【0047】
モータ冷媒入口28(図5参照)は、インバータ冷媒出口17(図4参照)に接続される。例えば、インバータ冷媒出口17及びモータ冷媒入口28は、それぞれ円筒状であり、その先端部同士が突き当てられる。インバータ冷媒出口17とモータ冷媒入口28との間にはOリング等のシール部材が設けられ、インバータ冷媒出口17とモータ冷媒入口28との間の隙間がシールされる。インバータ10がモータ20にねじ止めされることにより、インバータ冷媒出口17とモータ冷媒入口28とが直接、接続される。
【0048】
これにより、ポンプ(不図示)から吐出されインバータ10の回路内流路(不図示)に供給された冷媒が、インバータ冷媒出口17を通じて、モータ冷媒入口28(図5参照)からモータ内流路(不図示)に供給され、ロータ22及びステータ23(図2参照)を直接冷却し、モータ冷媒出口29(図5参照)から排出される。モータ冷媒出口29から排出された冷媒は、熱交換器(不図示)で冷却され、ポンプ(不図示)によって、再び、インバータ冷媒入口16(図3参照)からインバータ10内に供給される。
【0049】
ロータ22及びステータ23は、冷媒により直接冷却されるため、モータ20の出力増大を図ることが可能となる。なお、本実施形態では、インバータ10を冷却した冷媒がモータ20に供給され、モータ20を冷却する構成であり、モータ20及びインバータ10は、共通の冷媒により冷却される。本実施形態では、インバータ10及びモータ20の冷却系統が共通化されているため、インバータ10の冷却系統とモータ20の冷却系統がそれぞれ個別に設けられる場合に比べて、冷却系統の小型化が可能となり、電動ホイールシステム1000全体を小型化できる。また、インバータ10がモータ20の表面(車体側の面)に取り付けられるため、インバータ冷媒出口17とモータ冷媒入口28とを接続するホース等の配管を設ける必要がない。
【0050】
図6は、モータ20を図2の第2方向D2から見た図である。図6に示すように、モータ20の裏面側(車体側とは反対側)には、制動装置40が配置される。つまり、制動装置40は、図2に示すように、ホイール3a内において、モータハウジング24とホイール3aのスポークとの間の空間に配置される。図6に示すように、制動装置40は、ロータ22とともに回転するブレーキディスク41と、モータハウジング24に固定されるブレーキキャリパ42と、を有する。ブレーキディスク41は、例えば、ハブボルト64及びナットにより、ホイール3aとともにハブ62に共締めされている。ブレーキキャリパ42に支持されるブレーキパッドが、ブレーキディスク41を挟み込むことによって、ブレーキディスク41の回転が制動される。ブレーキキャリパ42がブレーキディスク41の回転を止めることで、ロータ22の回転が止まる。つまり、制動装置40は、車輪3の回転を制動し、停止させることができる。
【0051】
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
【0052】
(1)電動ホイールシステム1000は、車輪3のホイール3a内に設けられ車輪3を駆動するモータ20、及び、モータ20の軸方向端部に取り付けられモータ20を制御するインバータ10を有する電動ホイール部100と、電動ホイール部100の地側と車体9とを繋ぐロアアーム(第1アーム)31と、電動ホイール部100の天側と車体9とを繋ぐアッパーアーム(第2アーム)32と、を備える。モータ20は、ロータ22と、ステータ23と、ステータ23を支持するモータハウジング24と、を有する。モータハウジング24は、ロアアーム31に接続されるロアボールジョイント(第1アーム接続部)25と、アッパーアーム32に接続されるアッパーボールジョイント(第2アーム接続部)26と、を有する。インバータ10は、ロアボールジョイント25とアッパーボールジョイント26を結ぶ線分ABと重なる位置に配置される。モータハウジング24は、ロータ22の回転軸Oに沿った方向から見た場合、回転軸Oを中心とする中心角θ1が120°の第1扇形領域1と、回転軸Oを中心とする中心角θ2が240°の第2扇形領域2と、を有する。第1扇形領域1はモータハウジング24の地側(下側)に配置され、第2扇形領域2はモータハウジング24の天側(上側)に配置される。ロアボールジョイント25は第1扇形領域1に配置され、インバータ10とモータ20との電気的接続部15U,15V,15Wは第2扇形領域2に配置される。
【0053】
この構成では、インバータ10がモータ20の軸方向端部に取り付けられているため、モータ20及びインバータ10を車輪3のホイール3a内に搭載することができる。動力部(モータ20及びインバータ10)がホイール3a内に集約されているため、インバータ10がモータ20とは別の部位(例えば、アッパーアーム32)に取り付けられる場合に比べて、電動ホイールシステム1000を小型化することができる。このように、本実施形態では、電動ホイールシステム1000の小型化が実現されているため、車室空間の拡大が可能となる。
【0054】
また、電気的接続部15U,15V,15Wが、モータハウジング24の天側の第2扇形領域2に配置されているため、ロアボールジョイント25をモータハウジング24の地側の第1扇形領域1において、回転軸O側に寄せて配置させることができる。これにより、キングピンオフセットKoを小さくすることができるので、操舵時の車両の安定性を向上することができる。つまり、本実施形態によれば、操舵時の車両の安定性を確保しつつ、電動ホイールシステム1000の小型化を図ることができる。
【0055】
(2)モータ20は、3相交流モータであり、電気的接続部15U,15V,15Wは、モータ20の3相の交流端子(15Um,15Vm,15Wm)とインバータ10の3相の交流端子(15Ui,15Vi,15Wi)との接続部である。3相の電気的接続部15U,15V,15Wは、各電気的接続部15U,15V,15Wの一部または全部が第2扇形領域2に位置するように、回転軸Oを中心とする円周方向に120°の間隔で配置される。
【0056】
電気的接続部15U,15V,15Wは、ステータ23のコイルに大電流が通電されたときに発熱する。本実施形態では、電気的接続部15U,15V,15Wが周方向に分散して配置されているため、電気的接続部15U,15V,15Wの発熱による電動ホイール部100の温度上昇を効果的に抑制することができる。さらに、電気的接続部15U,15V,15Wを分散して配置することで、電動ホイール部100の薄型化を図ることができる。
【0057】
(3)インバータ10がモータ20の軸方向端部に配置されている。このため、モータ20の3相の交流端子(15Um,15Vm,15Wm)とインバータ10の3相の交流端子(15Ui,15Vi,15Wi)とをケーブルを介すことなく、直接接続することができる。インバータ10がモータ20とは別の部位(例えば、アッパーアーム32)に取り付けられる場合、インバータ10の交流端子とモータ20の交流端子とを接続するケーブルが必要になる。ケーブルが長いと、車両走行時の揺れ、振動により、ケーブルが断線するおそれがある。これに対して、本実施形態では、インバータ10の交流端子とモータ20の交流端子とが直接接続されているため、ケーブルの断線に起因した電動ホイールシステム1000の故障の発生を防止することができる。
【0058】
また、本実施形態では、インバータ10がモータ20の軸方向端部に配置されているため、メンテナンス性の向上を図ることができる。さらに、本実施形態では、インバータ10をモータ20とは別の部位(例えば、アッパーアーム32)に取り付ける場合に比べて、車両懸架装置30や車体9の設計自由度を向上することができる。
【0059】
(4)ロアアーム31は、車体9からインバータ10の下方まで延在している。この構成では、ロアボールジョイント25を、タイヤ3bの幅中心線CLに寄せて配置することができる。これにより、鉛直軸に対するキングピン軸Kaの傾き角を大きくすることができるので、キングピンオフセットKoをさらに小さくすることができる。
【0060】
(5)インバータ10は、直流電力を交流電力に変換するパワー回路部11と、パワー回路部11を制御する制御回路12と、パワー回路部11及び制御回路12を収容するインバータケース18と、を有する。インバータケース18は、その下面部111に上方に向かって窪む凹部114が設けられ、この凹部114に、モータハウジング24から車体側に向かって突出するロアジョイント取付部24aが配置される。ロアジョイント取付部24aには、ロアボールジョイント25が取り付けられる。
【0061】
この構成では、凹部114が設けられない場合に比べて、ロアボールジョイント25を上方に位置させることができる。本実施形態では、ロアボールジョイント25を回転軸Oに寄せて配置することができるので、キングピンオフセットKoをさらに小さくすることができる。これにより、操舵時の車両の安定性をさらに高めることができる。
【0062】
なお、操舵時の車両の安定性は、キングピンオフセットKoが小さいほど向上する。このため、キングピンオフセットKoは、0(ゼロ)とすることが好ましい。キングピン軸Kaとタイヤ3bの接地中心点Cpとが重なるように、ロアボールジョイント25の位置を設定することにより、操舵時の車両の安定性を高めることができる。
【0063】
本実施形態では、U相の電気的接続部15UとW相の電気的接続部15Wとの間に凹部114が設けられており、3相の電気的接続部15U,15V,15Wを分散させて配置すること、及び、ロアボールジョイント25を回転軸Oに寄せて配置することの双方が実現されている。
【0064】
(6)モータ20及びインバータ10は、共通の冷媒により冷却される。インバータ10の冷却系統とモータ20の冷却系統を共通化することにより、冷却系統の小型化が可能となり、電動ホイールシステム1000全体を小型化できる。
【0065】
(7)電動ホイールシステム1000は、ロータ22とともに回転するブレーキディスク41と、ブレーキディスク41の回転を止めることでロータ22の回転を止めるブレーキキャリパ42と、を有し、ブレーキディスク41及びブレーキキャリパ42が、ホイール3a内に配置されている。したがって、本実施形態によれば、モータ20、インバータ10、ブレーキディスク41及びブレーキキャリパ42が、ホイール3a内に収容された小型の電動ホイールシステム1000を提供することができる。
【0066】
次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
【0067】
<変形例1>
上記実施形態では、インバータ10とモータ20の電気的接続部15U,15V,15Wが、回転軸Oを中心とする円周方向に120°の間隔で配置される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、電気的接続部15U,15V,15Wは、その全部が第2扇形領域2内に位置するように、横一列あるいは縦一列に並べて配置してもよい。
【0068】
<変形例2>
上記実施形態では、凹部114が矩形状である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、凹部114は、半円形状などの湾曲状であってもよい。
【0069】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0070】
1…第1扇形領域、2…第2扇形領域、3…車輪、3a…ホイール、3b…タイヤ、9…車体、10…インバータ、11…パワー回路部、12…制御回路、15U,15V,15W…電気的接続部、15Ui…インバータのU相交流端子、15Um…モータのU相交流端子、15Vi…インバータのV相交流端子、15Vm…モータのV相交流端子、15Wi…インバータのW相交流端子、15Wm…モータのW相交流端子、16…インバータ冷媒入口、17…インバータ冷媒出口、18…インバータケース、19…インバータカバー、20…モータ、22…ロータ、23…ステータ、24…モータハウジング、24a…ロアジョイント取付部、24b…アッパージョイント取付部、25…ロアボールジョイント(第1アーム接続部)、26…アッパーボールジョイント(第2アーム接続部)、28…モータ冷媒入口、29…モータ冷媒出口、30…車両懸架装置、31…ロアアーム(第1アーム)、32…アッパーアーム(第2アーム)、33…サスペンション、33a…ショックアブソーバ、40…制動装置、41…ブレーキディスク、42…ブレーキキャリパ、100…電動ホイール部、110…側板、111…下面部、114…凹部、118…裏面部、118u,118v,118w…開口部、1000…電動ホイールシステム、A,B…回動中心、AB…線分、Ka…キングピン軸、Ko…キングピンオフセット、O…回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6