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特許7571072監視装置、ネットワークデバイス、監視装置の制御方法、ネットワークデバイスの制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】監視装置、ネットワークデバイス、監視装置の制御方法、ネットワークデバイスの制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241015BHJP
   H04L 67/289 20220101ALI20241015BHJP
   H04L 41/04 20220101ALI20241015BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241015BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
G06F3/12 336
G06F3/12 304
G06F3/12 331
G06F3/12 329
G06F3/12 385
G06F3/12 310
H04L67/289
H04L41/04
H04N1/00 127A
B41J29/38 401
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022035093
(22)【出願日】2022-03-08
(65)【公開番号】P2023130667
(43)【公開日】2023-09-21
【審査請求日】2023-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】馬場 翔平
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-136876(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0081859(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
H04L 67/289
H04L 41/04
H04N 1/00
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス管理サービスとネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置であって、
ネットワークデバイスから前記デバイス管理サービスへのデバイス登録の失敗に基づくイベントを受信する受信手段と、
前記受信したイベントに対応する前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定とを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定に基づき当該ネットワークデバイスを管理対象とすべきであった場合に、前記ネットワークデバイスに対して前記監視装置のプロキシ機能へのアクセス情報を用いたプロキシ設定を行う設定手段と、
前記デバイス管理サービスに対して前記ネットワークデバイスに関するデバイス登録指示を行う登録手段と、を有することを特徴とする監視装置。
【請求項2】
前記取得手段により取得された前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定に加え、前記デバイス管理サービスから取得したデバイス管理情報を用いて、前記ネットワークデバイスが管理対象とすべきか否か判定されることを特徴とする請求項に記載の監視装置。
【請求項3】
前記ネットワークデバイスが管理対象であり、かつ、前記ネットワークデバイスからさらに処理続行の指示を受けた場合に、
前記設定手段は、前記ネットワークデバイスに対して前記プロキシ設定を行い、
前記登録手段は、前記プロキシ設定が行われた前記ネットワークデバイスに関する前記デバイス登録指示を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の監視装置。
【請求項4】
前記ネットワークデバイスから受けた指示が処理続行の指示でない場合は、前記ネットワークデバイスに対して前記プロキシ設定を行わないことを特徴とする請求項に記載の監視装置。
【請求項5】
前記ネットワークデバイスが管理対象外であり、かつ、前記ネットワークデバイスからさらに処理続行の指示を受けた場合に、前記設定手段は、前記ネットワークデバイスに対して前記プロキシ設定を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の監視装置。
【請求項6】
前記プロキシ設定が行われた管理対象外の前記ネットワークデバイスに対して前記プロキシ機能を介した前記デバイス管理サービスとの通信テストの指示を行うテスト指示手段をさらに有することを特徴とする請求項に記載の監視装置。
【請求項7】
前記監視装置は、デバイス管理サービスとネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有し、該ネットワークデバイスとは異なるネットワークデバイスであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の監視装置。
【請求項8】
デバイス管理サービスとネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置の制御方法であって、
ネットワークデバイスから前記デバイス管理サービスへのデバイス登録の失敗に基づくイベントを受信する受信工程と、
前記受信したイベントに対応する前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定とを取得する取得工程と、
前記取得工程において取得された前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定に基づき当該ネットワークデバイスを管理対象とすべきであった場合に、前記ネットワークデバイスに対して前記監視装置のプロキシ機能へのアクセス情報を用いたプロキシ設定を行う設定工程と、
前記デバイス管理サービスに対して前記ネットワークデバイスに関するデバイス登録指示を行う登録工程と、を有することを特徴とする監視装置の制御方法。
【請求項9】
デバイス管理サービスとネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置を制御するためのプログラムであって、
ネットワークデバイスから前記デバイス管理サービスへのデバイス登録の失敗に基づくイベントを受信する受信工程と、
前記受信したイベントに対応する前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定とを取得する取得工程と、
前記取得工程において取得された前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定に基づき当該ネットワークデバイスを管理対象とすべきであった場合に、前記ネットワークデバイスに対して前記監視装置のプロキシ機能へのアクセス情報を用いたプロキシ設定を行う設定工程と、
前記デバイス管理サービスに対して前記ネットワークデバイスに関するデバイス登録指示を行う登録工程と、をコンピュータに実行させことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
ネットワークを介して、自装置のデータを収集してデバイス管理サービスに送信する機能を有するネットワークデバイスであって、
前記デバイス管理サービスへのデバイス登録が失敗した場合に、前記ネットワークに対して前記デバイス登録の失敗に基づくイベントを通知する通知手段と、
前記デバイス管理サービスと前記ネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置からの前記イベントに応じた指示に基づきプロキシ設定を行う設定手段と、
前記プロキシ設定が行われた場合に、前記監視装置から指示された処理を、前記プロキシ機能を利用して実行する実行手段と、
前記実行手段での処理の結果を表示する表示手段と、
を有することを特徴とするネットワークデバイス。
【請求項11】
前記設定手段は、前記ネットワークデバイスを管理対象としている監視装置からの要求を受信し、当該監視装置に処理続行の指示を送信した後に、当該監視装置からの前記指示に基づき前記プロキシ設定を行うことを特徴とする請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記ネットワークデバイスを管理対象としている監視装置がない場合には、一台の監視装置からの要求に対して処理続行の指示を送信することで受け付ける前記指示に基づき前記プロキシ設定を行うことを特徴とする請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記通知手段は、前記イベントを、前記ネットワークに対してマルチキャストで通知することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
ネットワークを介して、自装置のデータを収集してデバイス管理サービスに送信する機能を有するネットワークデバイスの制御方法であって、
前記デバイス管理サービスへのデバイス登録が失敗した場合に、前記ネットワークに対して前記デバイス登録の失敗に基づくイベントを通知する工程と、
前記デバイス管理サービスと前記ネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置からの前記イベントに応じた指示に基づきプロキシ設定を行う工程と、
前記プロキシ設定が行われた場合に、前記監視装置から指示された処理を、前記プロキシ機能を利用して実行する工程と、
実行された前記処理の結果を表示する工程と、
を有することを特徴とするネットワークデバイスの制御方法。
【請求項15】
ネットワークを介して、自装置のデータを収集してデバイス管理サービスに送信する機能を有するネットワークデバイスを制御するためのプログラムであって、
前記デバイス管理サービスへのデバイス登録が失敗した場合に、前記ネットワークに対して前記デバイス登録の失敗に基づくイベントを通知する工程と、
前記デバイス管理サービスと前記ネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置からの前記イベントに応じた指示に基づきプロキシ設定を行う工程と、
前記プロキシ設定が行われた場合に、前記監視装置から指示された処理を、前記プロキシ機能を利用して実行する工程と、
実行された前記処理の結果を表示する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス管理システムにおけるデバイス登録に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複合機などのデバイスから収集したデータを管理し、分析するデバイス管理システムがある。デバイス管理システムは、デバイスの情報を収集する監視装置と、監視装置が収集した情報を管理する管理サーバの構成をとる場合がある。監視装置がデバイスを管理する仕組みとして、例えば、監視装置が定期ポーリングによりデバイスからデータを取得し、デバイスを管理する仕組みがある。また、監視装置がプロキシ機能を利用してデバイスを管理する仕組みもある。特許文献1は、サービスに必要な稼働情報をデバイス内で収集して管理サーバに送信することが可能な自己監視機能を有するデバイスに監視装置のプロキシ機能を利用させる仕組みを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-136876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、自己監視機能を有したデバイスを顧客先に設置する際には、デバイスを設置する作業者がデバイスを操作してデバイスを直接管理サーバに対して登録する作業を行う。しかし、監視装置を利用している顧客環境、すなわちデバイスが個別に外部接続することを禁止している顧客環境では、デバイスから直接管理サーバにアクセスできないため、デバイス登録が失敗してしまい、デバイス登録作業が完了しない。
【0005】
本発明は、監視装置を利用している顧客環境においてデバイス管理サービスへのデバイス登録処理が失敗した場合でも、監視装置を介したデバイス登録を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の監視装置は、デバイス管理サービスとネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置であって、ネットワークデバイスから前記デバイス管理サービスへのデバイス登録の失敗に基づくイベントを受信する受信手段と、前記受信したイベントに対応する前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定とを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記ネットワークデバイスの識別情報とプロキシ設定に基づき当該ネットワークデバイスを管理対象とすべきであった場合に、前記ネットワークデバイスに対して前記監視装置のプロキシ機能へのアクセス情報を用いたプロキシ設定を行う設定手段と、前記デバイス管理サービスに対して前記ネットワークデバイスに関するデバイス登録指示を行う登録手段と、を有する。また、本発明のネットワークデバイスは、ネットワークを介して、自装置のデータを収集してデバイス管理サービスに送信する機能を有するネットワークデバイスであって、前記デバイス管理サービスへのデバイス登録が失敗した場合に、前記ネットワークに対して前記デバイス登録の失敗に基づくイベントを通知する通知手段と、前記デバイス管理サービスと前記ネットワークデバイスとの通信を中継するプロキシ機能を有する監視装置からの前記イベントに応じた指示に基づきプロキシ設定を行う設定手段と、前記プロキシ設定が行われた場合に、前記監視装置から指示された処理を、前記プロキシ機能を利用して実行する実行手段と、実行された前記処理の結果を表示する表示手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、監視装置を利用している顧客環境においてデバイス管理サービスへのデバイス登録処理が失敗した場合でも、監視装置を介したデバイス登録を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム全体の構成を説明する図である。
図2】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】監視装置及び管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】画像形成装置のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図5】監視装置のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図6】画像形成装置のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。
図7】画像形成装置の処理結果表示の一例を示す図である。
図8】監視装置のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。
図9】デバイス管理テーブルの一例を示す図である。
図10】監視装置102のデバイス管理画面の一例を示す図である。
図11】実施例2における画像形成装置のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。
図12】実施例2における画像形成装置のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。
図13】実施例2における監視装置のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。
図14】実施例2における監視装置のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施例1)
図1は、システム全体の構成を説明する図である。本実施形態のシステムは、ネットワークデバイスを管理するためのデバイス管理システムである。デバイス管理システムは、管理対象のネットワークデバイスと、ネットワークデバイスからデータを収集する監視装置と、監視装置が収集したデータを管理するデバイス管理サービスとを含む。本実施形態ではネットワークデバイスが画像形成装置103である場合を例に説明するがこれに限られるものではない。ネットワークデバイスは、通信可能な機器であればよく、例えば、スキャナなどの画像処理装置、3Dプリンタ、ノートパソコン、スマートフォン、スマート家電などでもよい。また、本実施形態ではデバイスを管理するデバイス管理サービスが管理サーバ101により提供されている例について説明するがこれに限られるものではない。デバイス管理サービスは、1台または複数台の情報処理装置の他、情報処理装置を含むデータセンターにより提供されたリソースを利用した仮想マシン(クラウドサービス)、あるいはこれらの組み合わせにより実現されてもよい。
【0010】
管理サーバ101は、監視装置102や画像形成装置103のデータを一元的に管理するデバイス管理サービスを提供する。管理サーバ101は、WAN104を介して監視装置102と接続されている。また、管理サーバ101は、WAN104およびLAN105を介して画像形成装置103と接続されている。なお、WAN104と監視装置102の間およびWAN104とLAN105の間には不図示のファイアウォールが設けられている。なお、本実施形態では、画像形成装置103がデバイス管理サービスの対象である例について説明するが、画像形成装置103に加えて監視装置102がデバイス管理サービスの対象であってもよい。
【0011】
監視装置102は、デバイス管理サービスの対象である画像形成装置103を監視し、画像形成装置103から各種データの取得を行う。監視装置102は、LAN105を介して画像形成装置103と接続され、WAN104を介して管理サーバ101を接続している。WAN104と監視装置102の間にファイアウォールが設けられている場合にも、監視装置102はデバイス管理サービスを提供する管理サーバ101と通信が可能である。監視装置102は、プロキシ機能を有し、画像形成装置103とデバイス管理サービスとの通信を中継する。なお、監視装置102は、監視装置102による監視の監視対象となる画像形成装置103と同様の機能を有する、画像形成装置103とは異なる画像形成装置であってもよい。
【0012】
画像形成装置103は、LBPやMFP(複合機)などの通信機能を有する画像形成装置である。デバイス管理サービスの対象である画像形成装置103は、LAN105を介して接続された監視装置102によって監視されている。画像形成装置103は、デバイス管理サービスで利用されるデータを自装置内で検出、収集し、デバイス管理サービスに送信する自己監視機能を有している。なお、本実施形態ではネットワークとしてWAN104およびLAN105を利用する例について説明したが、ネットワークはデータの送受信が可能に構成されていればよく、通信方式は問わない。例えば、LAN、WANなどの通信ネットワークの他、LTEや5Gなどのセルラネットワーク、無線ネットワーク、電話回線、専用デジタル回線等のいずれか、またはこれらの組み合わせで構成されてもよい。
【0013】
図2は、画像形成装置103のハードウェア構成の一例を示す図である。画像形成装置103は、CPU201、ROM202、RAM203、HDC204、HDD205、リーダI/F207、プリンタI/F208、操作部I/F209、スイッチI/F210、NWI/F216を備える。CPU201、ROM202、RAM203、HDC204、リーダI/F207、プリンタI/F208、操作部I/F209、スイッチI/F210、NWI/F216は、システムバス206を介して接続される。
【0014】
CPU(Central Processing Unit)201は、画像形成装置103全体を統括的に制御する。CPU201は、ROM202もしくはHDD205に記憶された画像形成装置103の制御を行うソフトウェアを実行することで、システムバス206に接続する各デバイスを統括的に制御する。ROM(Read Only Memory)202は、データ読出専用のメモリであり、例えば画像形成装置103の基本制御プログラム等を記憶する。RAM(Random Access Memory)203は、データの読出/書込が可能なメモリである。RAM203は、例えば、CPU201のワークエリア等として機能する。
【0015】
HDC(Hard disk controller)204は、HDD205を制御する。HDD205(Hard Disk Drive)は、記憶装置の一例であり、各種プログラム、データ等を格納する。なお、本実施形態では画像形成装置103が記憶装置としてHDD205を備える例について説明するが、これに限られるものではなく、例えばSSD、外部メディアを装填するDiskDriveなど他の記憶装置を用いてもよい。
【0016】
リーダI/F207は、リーダ部212とシステムバス206とを接続するインタフェースであり、リーダ部212を制御する。リーダ部212は、原稿を画像として読み取り、画像データを生成する。生成された画像データは、ユーザからの指示に応じて、プリンタ部213に出力する、HDD205に保存する、ネットワークI/F216を介してネットワーク217に接続されたホストコンピュータに画像データを送信するなどの各種処理に用いられる。
【0017】
プリンタI/F208は、プリンタ部213とシステムバス206とを接続するインタフェースであり、プリンタ部213を制御する。プリンタ部213は、リーダ部212により読み取られた原稿や、HDD205に格納された画像データを記録媒体上(例えば、用紙上)に印刷する。また、プリンタ部213は、ネットワーク217に接続されたホストコンピュータからの印刷ジョブを、ネットワークI/F部216を介して受信し、印刷ジョブに基づいて画像データを印刷する。
【0018】
操作部I/F209は、操作部214とシステムバス206とを接続するインタフェースであり、操作部214を制御する。操作部I/F209は、操作部214への表示や、操作部214からのユーザ入力を制御する。操作部214は、ユーザに対する表示と、ユーザからの操作の受け付けを行う。操作部214は、例えばディスプレイと操作のためのボタンにより構成されていてもよいし、タッチパネルで構成されていてもよい。タッチパネルにおける入力座標と表示座標を対応付けることで、あたかもユーザがタッチパネルに表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUIを構成することができる。
【0019】
スイッチI/F210は、スイッチ部215とシステムバス206とを接続するインタフェースであり、スイッチ部215を制御する。スイッチ部215は、画像形成装置103の電源ON/OFF状態を操作のためのスイッチ等を有する。NW(Network)I/F216は、画像形成装置103とネットワーク(LAN105)を接続する通信のインタフェースである。CPU201は、NWI/F216およびネットワークを介してネットワーク上の他の情報機器と通信する。
【0020】
図3は、監視装置102および管理サーバ101のハードウェア構成の一例を示す図である。監視装置102および管理サーバ101は、一般的な情報処理装置と同様のハードウェア構成であり、CPU303、メモリ304、記憶装置302、操作I/F305、通信I/F301を備える。
【0021】
監視装置102のCPU303は監視装置102を制御し、管理サーバ101のCPU303は管理サーバ101を制御する。CPU303は、記憶装置302からプログラムをメモリ304にロードし、実行することで各種制御を実現する。記憶装置302は、OS(Operating System)やプログラム、管理データ、外部システムや装置等から収集したデータ等を格納する。メモリ304は、CPU303のワークエリア等として機能する。操作I/F305は、接続されたディスプレイなどの出力装置に各種データやプログラムなどの実行結果を出力したり、接続された入力装置からの入力を受け付けたりする。通信I/F301は、外部のシステムや装置と通信を行うためのネットワークインターフェースである。監視装置102の通信I/F301は、例えばWAN104およびLAN105と接続される。管理サーバ101の通信I/F301は、例えばWAN104と接続される。
【0022】
図4は、画像形成装置103のソフトウェア構成(機能構成)の一例を示す図である。画像形成装置103は、通信部401、イベント通知部402、管理部403、監視部404、表示部405を有する。通信部401は、管理サーバ101、監視装置102などの外部装置との通信を行う。イベント通知部402は、外部装置にイベントを通知する。例えば、イベント通知部402は、管理サーバ101に対する登録処理に失敗した場合に、同じネットワークに存在する監視装置102を探索するためのイベント通知をマルチキャスト通信によって行う。管理部403は、画像形成装置103内のデータの管理や必要な処理を行う。管理部403は、プロキシ設定部406、処理実行部407、指示部408を有する。プロキシ設定部406は、監視装置102のプロキシ機能を利用するためのプロキシ設定を管理する。処理実行部407は、監視装置102や管理サーバ101から指示された処理を実行する。指示部408は、監視装置102に対して処理の継続や中断等の支持を行う。監視部404は、自己監視機能を有する画像形成装置103の稼働状況やエラー等のイベントの発生を監視する監視処理を行う。監視部404は、例えば登録処理が成功した場合に監視処理を行う。表示部405は、操作部214が有する表示装置への表示を制御する。
【0023】
図5は、監視装置102のソフトウェア構成(機能構成)の一例を示す図である。監視装置102は、プロキシサーバ501、データ管理部502、イベント受信部503、デバイス管理部504を有する。プロキシサーバ501は、自己監視機能を有した画像形成装置103からの通信を集約して、画像形成装置103とデバイス管理サービスとの通信を中継する。データ管理部502は、デバイスの監視に必要なためのデバイス情報を管理する。例えば、データ管理部502は、デバイスが自身の管理対象であるか否かのステータス情報を管理する。イベント受信部503は、画像形成装置103から通知されたイベントを受信する。
【0024】
デバイス管理部504は、自己監視機能を有した画像形成装置103に対して、自身が保持するプロキシサーバ情報の設定や、登録指示等を行う。デバイス管理部504は、デバイス情報取得部505、プロキシ設定取得部506、判定部507、プロキシ設定部508、登録指示部509、テスト指示部510を有する。デバイス情報取得部505は、画像形成装置103からシリアルナンバーなどのデバイス情報を取得する。プロキシ設定取得部506は、画像形成装置103からプロキシ設定に関する情報を取得する。判定部507は、画像形成装置103がデバイス管理サービスの管理対象であるか、画像形成装置103が自身のプロキシ機能を利用させるべき対象のデバイスであるか等を判定する。プロキシ設定部508は、画像形成装置103にプロキシサーバ501を利用させためにプロキシ機能へのアクセス情報を用いたプロキシ設定を行う。登録指示部509は、プロキシサーバ501を利用する画像形成装置103をデバイス管理サービスに登録するための処理を行う。テスト指示部510は、現時点でデバイス管理サービスへの登録が失敗した画像形成装置103に対して、プロキシサーバ501を利用したデバイス管理サービスとの通信テストを指示する。
【0025】
図6は、実施例1における画像形成装置103のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す各処理は、画像形成装置103のCPU201が、ROM202またはHDD205に格納されている制御プログラムをRAM203に読み出して実行することにより実現される。図7は、実施例1における画像形成装置103の処理結果表示画面の一例を示す図である。
【0026】
S601において、通信部401は、デバイス管理サービスを提供する管理サーバ101に対して、画像形成装置103をデバイス管理サービスの管理対象として登録するためのデバイス登録処理を行うよう指示を送る。通信部401は、例えば、画像形成装置103のUI画面を介して、デバイス設置者から第一のデバイス登録キーの入力とともに登録指示を受け付けた場合に、管理サーバ101に対して第一のデバイス登録キーと共にデバイス登録の指示を送信する。第一のデバイス登録キーは、管理サーバ101と画像形成装置103が紐づくための登録キーではなく、管理サーバ101に対して、一時的な登録を可能とするための登録キーである。第一のデバイス登録キーは、例えば、顧客に紐づくIDでもよいし、顧客の上位の組織(例えば、顧客を管理する販売会社)に紐づくIDでもよい。管理サーバ101側では、第一のデバイス登録キーを用いて認証を行い、認証が成功した場合には、今後の通信に必要なトークンを発行するためのクレデンシャル情報を画像形成装置103に返却する。
【0027】
S602において、管理部403は、管理サーバ101におけるデバイス登録処理が成功したか否かを判断する。例えば、管理部403は、管理サーバ101からクレデンシャル情報の応答を受けた場合にデバイス登録処理が成功したと判断する。登録処理が成功したと判断した場合には、S615に処理を進める。一方、登録処理が失敗したと判断した場合には、S603に処理を進める。
【0028】
管理サーバ10におけるデバイス登録処理が成功していた場合、S615において、監視部404は、自装置の監視処理を開始する。なお、監視処理の開始後は、監視部404によって監視された画像形成装置103の情報を、通信部401が管理サーバ101に対して送信する。通信部401は、管理サーバ101に対してS601で返却されたクレデンシャル情報とともにトークン発行要求を行い、発行されたトークン情報を管理サーバ101に送信する情報に付与する。
【0029】
管理サーバ10におけるデバイス登録処理が失敗していた場合、S603において、管理部403は、登録処理が失敗し、監視装置102を探索中であることをユーザに報知する。管理部403は、例えば、管理部403は、登録処理が失敗し、監視装置102を探索中である旨のメッセージを操作部214のUI画面に表示する。図7(A)は、S603で表示するUI画面の一例を示す図である。探索実行中画面701は、管理サーバ101へのデバイス登録処理が失敗し、監視装置102を探索中であることを示す画面である。
【0030】
S604において、イベント通知部402は、マルチキャスト通信によって、監視装置102にデバイス管理サービスへのデバイス登録処理の失敗に基づくイベントを通知する。S605において、通信部401は、既定されたタイムアウト時間まで、S604の探索イベントへの応答である監視装置102からのリクエストを待ち受ける。通信部401が監視装置102からのリクエストを受信した場合には、S606に処理を進める。一方、通信部401が監視装置102からのリクエストを受信しなかった場合には、S614に処理を進める。S614において、管理部403は、探索失敗である旨のメッセージを操作部214のUI画面に表示する。図7(D)は、監視装置102の探索が失敗した場合のUI画面の一例を示す図である。探索失敗画面704は、監視装置の探索が失敗したことを示している。
【0031】
S606において、管理部403は、監視装置102から受信したリクエストに含まれるプロキシ設定情報を保存する。S607において、通信部401は、監視装置102からの指示を受信する。S608において、管理部403は、監視装置102から受信した指示内容が登録処理か否かを判断する。指示内容が登録処理の場合は、S609に処理を進める。一方、指示内容が通信テスト指示の場合は、S612に処理を進める。
【0032】
監視装置102から受信した指示内容が登録処理の場合、S609において、通信部401は、デバイス管理サービスを提供する管理サーバ101に対して、画像形成装置103をデバイス管理サービスの管理対象として登録するためのデバイス登録処理を行う。デバイス登録処理は、監視装置102のプロキシサーバ501を介して行われる。すなわち、デバイス管理サービスに対する画像形成装置103からのデバイス登録処理を監視装置102が代行して行う。監視装置102のプロキシサーバ501を介して管理サーバ101にデバイス登録を指示する際、通信部401は、監視装置102から通知された第二のデバイス登録キーを利用して、デバイス登録処理を行う。第二のデバイス登録キーの詳細は、図8の説明の中で後述する。
【0033】
S610において、管理部403は、S609のデバイス登録処理の結果を操作部214のUI画面に表示する。図7(B)は、管理サーバ101への登録処理が成功した場合のUI画面の一例を示す図である。成功画面702は、管理サーバ101へのデバイス登録処理が成功したことを示している。S611において、管理部403は、デバイス登録処理が成功したか否かを判断する。デバイス登録処理が成功した場合は、S615に処理を進める。一方、デバイス登録処理が失敗した場合には、本処理を終了する。
【0034】
監視装置102から受信した指示内容が通信テスト指示の場合、S612において、通信部401は、管理サーバ101に対して、監視装置102のプロキシサーバ501を介して、第一のデバイス登録キーを利用して、デバイス登録処理を行う。S613において、管理部403は、S612のデバイス登録処理の結果をUI画面に表示する。図7(C)は、管理サーバ101への登録処理が失敗した場合のUI画面の一例を示す図である。登録失敗画面703は、管理サーバ101へのデバイス登録処理が失敗したことを示している。
【0035】
図8は、実施例1における監視装置102のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートに示す各処理は、監視装置102のCPU303が、記憶装置302に格納されている制御プログラムをメモリ304に読み出して実行することにより実現される。
【0036】
S801において、イベント受信部503は、画像形成装置103からのイベントを受信する。ここでイベント受信部503が受信するイベントは、S604において画像形成装置103のイベント通知部402がマルチキャスト通信によって通知したイベントである。S802において、デバイス管理部504は、S801で受信したイベントを送信した画像形成装置103からプロキシ設定、及びデバイス識別子(シリアルナンバー)などのデバイス情報を取得する。
【0037】
S803およびS804で、デバイス管理部504は、画像形成装置103が、監視装置102が監視する対象のデバイスであるか否かを判定する。まずS803において、デバイス管理部504は、プロキシ設定に基づいて画像形成装置103が監視装置102が監視する対象となりえるデバイスであるか否かを判定する。具体的には、デバイス管理部504は、S802で取得した画像形成装置103のプロキシ設定が空であるか否かを判定することにより、画像形成装置103が監視装置102の監視対象とすべきデバイスであるかを判定する。デバイス管理部504が画像形成装置103のプロキシ設定が空であると判定した場合、S804に処理を進める。一方、デバイス管理部504が画像形成装置103のプロキシ設定が空でないと判定した場合、本処理を終了する。プロキシ設定が空でない場合は、他の監視装置によって画像形成装置103が既に監視されていると推定されるためである。なお、S803においてデバイス管理部504がプロキシサーバ501のプロキシ情報が画像形成装置103のプロキシ設定に設定されているか否かを判定するようにしてもよい。この場合には、画像形成装置103のプロキシ設定にプロキシサーバ501のプロキシ情報が設定されていない場合にS804に処理を進める。一方、プロキシサーバ501のプロキシ情報が設定されている場合には本処理を終了する。
【0038】
次に、S804において、デバイス管理部504は、画像形成装置103が監視装置102の管理対象デバイスとなっているかどうかを判定する。デバイス管理部504は、画像形成装置103が監視装置102の管理対象デバイスとなっているかどうかを、S802で画像形成装置103から取得したデバイス情報と、データ管理部502が保持している保持しているデバイス管理情報とに基づいて判定する。画像形成装置103が管理対象デバイスであると判定した場合、S805に処理を進める。一方、画像形成装置103が管理対象外のデバイスであると判定した場合、S810に処理を進める。
【0039】
ここで、監視装置102が保持するデバイス管理情報について説明する。デバイス管理情報は、デバイス管理サービスの対象となるデバイスの監視を行うために管理しているデバイスの各種情報であり、管理サーバ101で生成される。監視装置102は、定期的にデバイス管理サービスを提供する管理サーバ101からデバイス管理情報を取得する。図9は、デバイス管理情報を管理しているデバイス管理テーブルの一例を示す図である。デバイス管理テーブルには、例えば、デバイスID901、デバイス名902、IPアドレス903、MACアドレス904、管理ステータス905、登録ステータス906が含まれる。なお、デバイス管理情報はこれらに限られたものではない。
【0040】
デバイスID901は、デバイスを識別するための情報である。デバイス名902は、デバイスの名称である。IPアドレス903は、デバイスに設定されているIPアドレスの情報である。MACアドレス904は、デバイスに設定されているMACアドレスの情報である。管理ステータス905は、デバイスが管理対象か否かを示す情報である。登録ステータス906は、管理サーバ101においてデバイス管理サービスの管理対象デバイスとして登録済みか否かを示す情報である。
【0041】
なお管理ステータス905は、管理サーバ101から取得したデバイス管理情報に含まれていても、含まれていなくてもよい。管理サーバ101から取得したデバイス管理情報に管理ステータス905の情報が含まれていない場合、監視装置102は、例えば管理サーバ101から取得した情報の中に存在するデバイスは管理ステータス905を管理対象とする。一方、管理サーバ101から取得した情報の中に存在しないデバイス、すなわち監視装置102が探索しただけのデバイスは管理ステータス905を非管理対象とする。
【0042】
なお本実施例では、監視装置102において、S804におけるイベントを通知したデバイスが管理対象か否かの判断を、定期的に管理サーバ101から取得して監視装置102に予め保持しているデバイス管理情報に基づいて行う例を説明した。しかし、管理サーバ101から定期的に取得して監視装置102内に保存されているデバイスの管理情報は最新でない可能性もある。そのため、当該デバイスが管理対象であるか否かを判断する際に、管理サーバ101から最新の管理対象デバイスの情報を取得するようにしてもよい。
【0043】
図8のフローチャートの説明に戻る。S805において、デバイス管理部504は、プロキシサーバ501のプロキシ情報を画像形成装置103に対して通知する。これにより、デバイス管理部504は、画像形成装置103に対して自身のプロキシ機能へのアクセス情報を用いたプロキシ設定を行う。なお、本実施例ではS804で画像形成装置103が管理対象のデバイスであるかを判定し、管理対象である場合にのみS805でプロキシ設定の指示を行う例を説明したが、S804とS805の処理の順序は逆であってもよい。
【0044】
S806において、デバイス管理部504は、管理サーバ101から第二のデバイス登録キーを取得する。第二のデバイス登録キーは、監視装置102と画像形成装置103を紐づけるデバイス登録キーである。S807において、デバイス管理部504は、デバイス管理サービスに自身のプロキシ機能を利用させる画像形成装置103を登録させるためのデバイス登録処理を指示する。具体的には、まず、デバイス管理部504は、画像形成装置103に対して、第二のデバイス登録キーを付与して、デバイス管理サービスへのデバイス登録指示を行う。デバイス登録指示を受けた画像形成装置103は、監視装置102のプロキシ機能を経由して、管理サーバ101のデバイス管理サービスに画像形成装置103のデバイス登録指示を行う。画像形成装置103からプロキシサーバ501を利用したデバイス登録処理の指示を受けた監視装置102は、デバイス管理サービスに画像形成装置103のデバイス登録指示を行う。
【0045】
S808において、デバイス管理部504は、S807の登録処理が成功したか否かを判断する。登録処理が成功したと判断した場合には、S809に処理を進める。一方、登録処理に失敗したと判断した場合には、S811に処理を進める。S809において、データ管理部502は、デバイス管理情報(デバイス管理テーブル、図9)の登録ステータス906を“登録済み”に更新する。
【0046】
S810において、デバイス管理部504は、画像形成装置103に対して、監視装置102のプロキシ機能を介したデバイス管理サービスとの通信テストの指示を行う。なお、画像形成装置103にプロキシサーバ501を利用させるためのプロキシ設定がされていない場合は、プロキシ設定を行った上で、通信テストを指示する。通信テストを行って通信状況を確認しておくことで、デバイス管理サービスが画像形成装置103を管理対象とした際に、通信テストが成功した画像形成装置103について速やかにデバイス登録処理を行うことができる。S811において、デバイス管理部504は、操作I/F305を介して操作部のUI画面に、S808で判定したデバイス登録の成否に応じた処理結果を表示する。
【0047】
図10は、本実施例における監視装置102のデバイス管理画面の一例を示す図である。図10(A)は、管理対象デバイスリスト画面の一例を示す図である。管理対象デバイスリスト画面1000aには、デバイス管理サービスの管理対象であるデバイス、すなわち管理ステータス905が「管理対象」であるデバイスのデバイス情報が表示される。管理対象デバイスリスト画面1000aには、例えば、デバイスID1001、デバイス名1002、IPアドレス1003、MACアドレス1004、登録ステータス1005が表示される。デバイスID1001~登録ステータス1005は、それぞれデバイスID901~MACアドレス904、登録ステータス906に対応する情報である。デバイス設置者やユーザは、登録ステータス1005を参照することで、デバイス管理サービスへのデバイスの登録指示の結果を確認することができる。
【0048】
図10(B)は、管理対象外デバイスリスト画面の一例を示す図である。管理対象外デバイスリスト画面1000bには、デバイス管理サービスの管理対象外であるデバイス、すなわち管理ステータス905が「管理対象外」であるデバイスのデバイス情報が表示される。管理対象外デバイスリスト画面1000bには、例えば、デバイスID1001、デバイス名1002、IPアドレス1003、MACアドレス1004、能力ステータス1006が表示される。デバイスID1001~MACアドレス1004は、それぞれデバイスID901~MACアドレス904に対応する情報である。能力ステータス1006は、デバイスが管理サーバ101へ登録済みか否かを示す情報を表示している。デバイス設置者やユーザは、能力ステータス1006を参照することで、デバイスに対して行った通信テスト指示の結果を確認することができる。
【0049】
なお、デバイス管理画面において表示する属性や方法はこれらに限られたものではない。また各処理結果の詳細情報(例えば、処理に失敗した場合のエラーの詳細情報等)を表示するために、上記いずれかの属性情報のセルをクリックすることで、そのデバイスの詳細情報画面を出力させてもよい。
【0050】
以上示したように、デバイス設置者によるデバイス登録作業が失敗した場合でも、デバイスからプロキシ機能を有する監視装置に対してイベントを通知することで、監視装置を介して、デバイス管理サービスへのデバイス登録処理を行うことが可能になる。これにより、監視装置を利用している顧客環境において、デバイス登録処理を成功させることが可能になる。
【0051】
(実施例2)
実施例1では、画像形成装置103に対応する監視装置102が1台である場合において、画像形成装置103が監視装置102から受けた指示通りに処理を行う例について説明した。しかし、複数の監視装置が存在する場合は、画像形成装置103は全ての監視装置から受けた指示を実行する必要はない。例えば、画像形成装置103を管理対象としている監視装置から指示が来た場合には、該監視装置からの指示のみを実行すればよく、その他の画像形成装置103を管理対象外としている監視装置からの指示は実行する必要がない。画像形成装置103を管理対象外としている監視装置からの指示に基づく不要な処理が、一時的にデバイスに負荷を与える可能性もある。そこで実施例2では、複数の監視装置が存在する場合に、適切に処理を実行するための仕組みについて説明する。以下では、実施例1との差異についてのみ説明する。
【0052】
図11および図12は、実施例2における画像形成装置103のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、実施例1(図6)と同様の処理については同じ符号を付すことで、その説明を省略する。図11および図12のフローチャートに示す各処理は、画像形成装置103のCPU201が、ROM202またはHDD205に格納されている制御プログラムをRAM203に読み出して実行することにより実現される。画像形成装置103がマルチキャストでデバイス管理サービスへのデバイス登録の失敗に基づくイベントを送り、該イベントに対する応答(リクエスト)を監視装置から受信した場合、S1101の処理を行う。イベントに対する応答(リクエスト)は、複数の監視装置から受信する場合もある。
【0053】
S1101において、管理部403は、S605で受信したリクエストを送信した監視装置の中に、自身を管理対象としている監視装置が存在するか否かを判定する。管理部403は、リクエストに含まれる情報に基づいて、自身(画像形成装置103)を管理対象としている監視装置が存在するかを判断する。リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象としている監視装置が存在すると判定した場合には、S1102に処理を進める。一方、リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象としている監視装置が存在しない場合には、S1105に処理を進める。
【0054】
S1102において、通信部401は、自身(画像形成装置103)を管理対象としている監視装置に対して、レスポンスとして処理続行指示を送る。S1103において、管理部403は、S605で受信したリクエストを送信した監視装置の中に、自身を管理対象外としている監視装置が存在するか否かを判定する。リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象外としている監視装置が存在する場合には、S1104に処理を進める。一方、リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象外としている監視装置が存在しない場合には、S1109に処理を進める。S1104において、通信部401は、画像形成装置103を管理対象外としている全ての監視装置に対して、レスポンスとして処理中断指示を送る。
【0055】
リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象としている監視装置が存在しない場合、S1105において、管理部403は、リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象外としている監視装置が複数存在するか否かを判断する。リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象外としている監視装置が複数存在する場合、すなわち画像形成装置103を管理対象外としている監視装置からのリクエストが複数存在する場合、S1106に処理を進める。一方、リクエストの送信元に画像形成装置103を管理対象外としている監視装置が複数存在しない場合には、S1108に処理を進める。
【0056】
S1106において、通信部401は、画像形成装置103を管理対象外としているリクエストの送信元の複数の監視装置の中から一台を選択し、レスポンスとして処理続行指示を送る。S1107において、通信部401は、S1106で選択しなかった残りの全てのリクエストの送信元の監視装置に対して、レスポンスとして処理中断指示を送る。
【0057】
画像形成装置103を管理対象外としているリクエストの送信元が一台であった場合、S1108において、通信部401は、リクエストの送信元の監視装置に対して、レスポンスとして処理続行指示を送る。S1109において、通信部401は、処理続行指示を送った監視装置からプロキシ設定を受信する。そして、S606の処理に進み、管理部403がS1109で受信したプロキシ設定に基づいてプロキシ設定を行う。
【0058】
以上の処理により、複数の監視装置が存在する場合に、デバイスを管理対象としている監視装置のプロキシ機能のみを利用し、デバイスを管理対象外としている監視装置の処理を軽減することができる。また、デバイスを管理対象外としている監視装置しかない場合においても、任意の一台の監視装置のプロキシ設定を受け、他の監視装置との処理を終了することで、デバイスでのプロキシ機能の利用と他の監視装置の処理の軽減を両立することができる。
【0059】
図13および図14は、実施例2における監視装置102のデバイス登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、実施例1(図8)と同様の処理については同じ符号を付すことで、その説明を省略する。図13および図14のフローチャートに示す各処理は、監視装置102のCPU303が、記憶装置302に格納されている制御プログラムをメモリ304に読み出して実行することにより実現される。
【0060】
S803およびS804で、デバイス管理サービスへのデバイス登録の失敗に基づくイベントの送信元の画像形成装置103が、監視装置102の管理対象であると判定した場合、S1201の処理を行う。S1201において、デバイス管理部504は、イベントの送信元である画像形成装置103に対して、イベントに対する応答として、画像形成装置103が自身の管理対象であることを示す情報とともに処理要求を行う。
【0061】
S1202において、デバイス管理部504は、S1201の応答に対する画像形成装置103からのレスポンスを受信する。S1203において、デバイス管理部504は、画像形成装置103からのレスポンスが、処理続行指示か否かを判断する。画像形成装置103からのレスポンスが処理続行指示であると判断した場合は、S805に処理を進める。S805において、デバイス管理部504は、画像形成装置103に対してプロキシ設定指示を行う。一方、画像形成装置103からのレスポンスが処理中断指示であると判断した場合は、本処理を終了する。
【0062】
イベントの送信元の画像形成装置103が管理対象外である場合、S1204において、デバイス管理部504は、イベントに対する応答として、画像形成装置103に対して管理対象外であることを示す情報とともに処理要求を行う。S1205において、デバイス管理部504は、S1204の応答に対する画像形成装置103からのレスポンスを受信する。
【0063】
S1206において、デバイス管理部504は、画像形成装置103からのレスポンスが処理続行指示か否かを判断する。画像形成装置103からのレスポンスが処理続行指示である場合は、S1207に処理を進める。画像形成装置103からのレスポンスが処理中断指示であれば、本処理を終了する。S1207において、デバイス管理部504は、画像形成装置103に対してプロキシ設定指示を行う。
【0064】
このように、画像形成装置103が管理対象であり、かつ、S1202で画像形成装置103から処理続行の指示を受けた場合には、画像形成装置103に対してプロキシ設定を行い、該画像形成装置103をデバイス管理サービスに登録する処理を行う。画像形成装置103が管理対象でありながらも、S1205で画像形成装置103から処理続行の指示を受けた場合には、画像形成装置103に対してプロキシ設定を行う。一方、画像形成装置103から処理中断の指示を受けた場合には、処理を終了し、画像形成装置103に対するプロキシ設定も行わない。以上の処理により、複数の監視装置が存在する環境において、デバイス側で、監視装置から通知された管理対象か否かを示す情報をもとに処理を行う監視装置を選定することで、不必要な処理を行わずに済むことができる。
【0065】
以上のように、本実施例によれば、管理対象外のデバイスでも任意の一台の監視装置のプロキシ設定を受けることができる。また、複数の監視装置が存在する環境において、監視装置の不要な処理を抑制することができる。
【0066】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0067】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14