(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20241015BHJP
【FI】
H01L21/304 651Z
H01L21/304 648K
H01L21/304 648G
(21)【出願番号】P 2022079297
(22)【出願日】2022-05-13
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0063445
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】パク,ミ ソ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨン フン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヨン ソプ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジン ウー
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-175559(JP,A)
【文献】特開2021-061400(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0264443(US,A1)
【文献】特開2013-012538(JP,A)
【文献】特開2018-093110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
内部空間を有するチャンバと、
前記内部空間に処理流体を供給する供給ライン、そして、前記供給ラインに前記処理流体を供給する流体供給源を有する流体供給ユニットと、
前記内部空間を排気する第1排気ユニットと、
前記供給ラインを排気する第2排気ユニットと、そして、
前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御する制御機を含み、
前記制御機は、
前記内部空間への基板搬入を待機する待機段階が遂行される時間のうち少なくとも一部の時間の間、前記供給ラインの圧力が前記処理流体が超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力以上の圧力になるように前記流体供給ユニット、前記第2排気ユニットを制御することを特徴とし、
前記制御機は、
前記待機段階が遂行される時間のうち少なくとも一部の時間の間、前記供給ラインの圧力が前記臨界圧力より低くなる場合前記流体供給源が前記供給ラインに前記処理流体を供給するように前記流体供給ユニットを制御することを特徴と
し、
前記制御機は、
前記基板を処理する第1処理段階、前記待機段階、及び前記基板を処理する第2処理段階を順次遂行するように、前記流体供給ユニットおよび前記第1排気ユニットを制御し、
前記第1処理段階に含まれる減圧段階から、前記待機段階の終了から設定時間の前の時点まで、前記供給ラインの圧力が前記処理流体の前記臨界圧力以上に維持されるように、前記流体供給ユニットおよび前記第2排気ユニットを制御し、
前記第2処理段階が始まる設定時間の前に、前記供給ラインを排気することによって、前記供給ラインの圧力が常圧となるように前記第2排気ユニットを制御する
ように構成される
基板処理装置。
【請求項2】
前記流体供給ユニットは、
前記供給ラインに設置されて前記供給ライン内の前記処理流体を加熱するヒーターをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御機は、
前記待機段階が遂行されるうちに前記ヒーターが前記供給ラインを続いて加熱するように前記流体供給ユニットを制御することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記供給ラインは、
前記流体供給源と連結されるメイン供給ラインと、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記チャンバと連結される第1供給ラインと、そして、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記第1供給ラインと相異な位置で前記チャンバと連結される第2供給ラインを含み、
前記流体供給ユニットは、
前記メイン供給ラインに設置されるメインバルブと、
前記第1供給ラインに設置される第1バルブと、そして、
前記第2供給ラインに設置される第2バルブをさらに含み、
前記ヒーターは、
前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブの間に設置されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ヒーターは、
複数で提供され、
前記メイン供給ライン、前記第1供給ライン、そして、前記第2供給ラインそれぞれに設置されることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記制御機は、
前記待機段階で前記供給ラインの圧力が前記臨界圧力以上の圧力で維持される時間は、前記待機段階で前記供給ラインの圧力が前記常圧に転換される時間より長いように前記第2排気ユニットを制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記制御機は、
前記
第1処理段階が、前記内部空間に前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める加圧段階
、及び前記加圧段階が遂行された以後、前記内部空間の圧力を
前記常圧に減圧する
前記減圧段階を含む
ように、
前記流体供給ユニット、
および前記第2排気ユニットを制御することを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
基板を処理する装置において、
内部空間を有するチャンバと、
前記内部空間に処理流体を供給する供給ライン及び前記供給ラインを加熱するヒーターを有する流体供給ユニットと、
前記内部空間を排気する第1排気ユニットと、
前記供給ラインを排気する第2排気ユニットと、そして、
前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御する制御機を含み、
前記制御機は、
前記内部空間で基板が搬出された以後一定時間の間、前記処理流体が残留する前記供給ラインを前記ヒーターが加熱するように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御し、
前記一定時間の間前記供給ラインの圧力が設定圧力で維持されるように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御し、かつ
前記供給ラインの圧力が前記設定圧力より低くなる場合、前記供給ラインに前記処理流体を供給するように前記流体供給ユニットを制御
し、
前記制御機は、
前記基板を処理する第1処理段階、待機段階、及び前記基板を処理する第2処理段階を順次遂行するように、前記流体供給ユニットおよび前記第1排気ユニットを制御し、
前記第1処理段階に含まれる減圧段階から、前記待機段階の終了から設定時間の前の時点まで、前記供給ラインの圧力が、前記処理流体の臨界圧力以上に維持されるように、前記流体供給ユニットおよび前記第2排気ユニットを制御し、
前記第2処理段階が始まる設定時間の前に、前記供給ラインを排気することによって、前記供給ラインの圧力が常圧となるように前記第2排気ユニットを制御する
ように構成される
基板処理装置。
【請求項9】
前記供給ラインは、
前記処理流体を貯蔵する流体供給源と連結されるメイン供給ラインと、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記チャンバと連結される第1供給ラインと、そして、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記第1供給ラインと相異な位置で前記チャンバと連結される第2供給ラインを含み、
前記流体供給ユニットは、
前記メイン供給ラインに設置されるメインバルブと、
前記第1供給ラインに設置される第1バルブと、そして、
前記第2供給ラインに設置される第2バルブをさらに含み、
前記制御機は、
前記
第1処理段階および前記第2処理段階が遂行される途中、前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブを閉めて、前記
第1処理段階および前記第2処理段階が遂行される少なくとも一部の時間及び一定時間の間、前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブを閉めるように前記流体供給ユニットを制御することを特徴とする請求項
8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
超臨界状態の処理流体を利用して基板を乾燥処理する基板処理装置において、
内部空間を有するチャンバと、
前記内部空間に処理流体を供給する供給ラインを有する流体供給ユニットと、
前記内部空間を排気する第1排気ユニットと、
前記供給ラインを排気する第2排気ユニットと、そして、
前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御する制御機を含み、
前記流体供給ユニットは、
前記供給ラインに前記処理流体を伝達する流体供給源と、そして、
前記供給ラインに設置されるヒーターと、
前記供給ラインに設置されるバルブを含み、
前記供給ラインは、
前記流体供給源と連結されるメイン供給ラインと、
前記メイン供給ラインから分岐される第1供給ラインと、そして、
前記メイン供給ラインから分岐され、前記第1供給ラインと相異な位置で前記チャンバに連結される第2供給ラインを含み、
前記流体供給ユニットは、
前記メイン供給ラインに設置されるメインバルブと、
前記第1供給ラインに設置される第1バルブと、そして、
前記第2供給ラインに設置される第2バルブを含み、
前記制御機は、
前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、および前記第2排気ユニットを制御して、
前記内部空間で前記処理流体で前記基板を乾燥する第1処理段階
を遂行し、
前記内部空間で前記基板が搬出された以後、前記基板の搬入を待機する待機段階
を遂行し、
前記内部空間で前記処理流体で前記基板を乾燥する第2処理段階を遂行し、かつ
前記待機段階が遂行される時期のうち少なくとも一部の時期の間、前記メインバルブ、前記第1バルブ、および前記第2バルブを閉鎖する
ように制御し、
前記制御機は、前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、および前記第2排気ユニットを制御して、
一定時間の間、前記メインバルブ、前記第1バルブ、及び前記第2バルブの間の前記供給ラインの圧力が設定圧力で維持
するように制御し、
前記制御機は、前記流体供給ユニットを制御して、
前記供給ラインの圧力が前記設定圧力よりも低くなる場合、前記供給ラインに前記処理流体を供給する
ように制御し、
前記制御機は、
前記基板を処理する第1処理段階、前記待機段階、及び前記基板を処理する第2処理段階を順次遂行するように、前記流体供給ユニットおよび前記第1排気ユニットを制御し、
前記第1処理段階に含まれる減圧段階から、前記待機段階の終了から設定時間の前の時点まで、前記供給ラインの圧力が、前記処理流体の臨界圧力以上に維持されるように、前記流体供給ユニットおよび前記第2排気ユニットを制御し、
前記第2処理段階が始まる設定時間の前に、前記供給ラインを排気することによって、前記供給ラインの圧力が常圧となるように前記第2排気ユニットを制御する
ように構成される
基板処理装置。
【請求項11】
前記ヒーターは、
前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブの間で前記処理流体が残留する前記供給ラインを加熱することを特徴とする請求項
10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記ヒーターは、
前記待機段階が遂行されるうちに前記供給ラインを加熱することを特徴とする請求項
10または請求項
11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記制御機は、
前記設定圧力が前記処理流体が前記供給ラインで超臨界状態を維持することができるようにする
前記臨界圧力より高い圧力になるように前記流体供給ユニットを制御することを特徴とする請求項
10に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記流体供給ユニットは、
前記メインバルブより下流、そして、前記第1バルブまたは前記第2バルブより上流に配置される圧力センサーをさらに含み、
前記制御機は、
前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブが閉鎖されたうちに前記圧力センサーが測定する圧力値が前記設定圧力より低くなる場合、前記メインバルブを開放して前記供給ラインに前記処理流体を供給するように前記流体供給ユニットを制御することを特徴とする請求項
13記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためにウェハーなどの基板には写真、蝕刻、アッシング、イオン注入、そして、薄膜蒸着などの多様な工程らが遂行される。それぞれの工程には多様な処理液、処理ガスらが使用される。また、基板を処理するのに使用される処理液を基板から除去するために、基板に乾燥工程が遂行される。
【0003】
一般に、基板から処理液を除去するための乾燥工程は基板を高速で回転させ、基板の回転による遠心力で基板上に残留する処理液を除去する回転乾燥工程を含む。しかし、このような回転乾燥方式は基板上に形成されたパターンにリーニング(Leaning)現象が発生される危険が大きい。最近には基板を乾燥するための方式で超臨界乾燥工程が利用される。超臨界乾燥工程は高圧、そして、高温の雰囲気を維持することができるチャンバに基板を搬入し、以後基板上に超臨界状態の二酸化炭素を供給して基板上に残留する処理液(例えば、有機溶剤、現像液溶媒など)を除去する。超臨界状態の二酸化炭素は高い溶解力と浸透性を有する。基板上に超臨界状態の二酸化炭素が供給されれば、二酸化炭素は基板上のパターンの間に残留する処理液に易しく浸透する。これに、基板上のパターンの間に残留する処理液は基板から容易に除去される。
【0004】
二酸化炭素が超臨界状態を維持するためには、超臨界乾燥工程が遂行されるチャンバ内の雰囲気は高圧で維持されなければならない。すなわち、超臨界乾燥工程はチャンバ内の雰囲気を加圧する加圧工程と、そして、チャンバから基板を搬出するためにチャンバ内の雰囲気を常圧に戻す減圧工程を含む。チャンバ内の雰囲気が常圧に戻されれば、基板はチャンバから搬出される。基板がチャンバから搬出されれば、その次に超臨界乾燥工程が遂行される基板が搬入されるまで基板処理装置は待機状態を維持する。
【0005】
一方、基板に対する処理効率を高めるためには(例えば、工程不良発生頻度を減らすためには)、基板処理装置のコンディションを超臨界乾燥工程が遂行される時のコンディションと類似に維持することが重要である。しかし、このような待機状態が長い間持続すれば、基板処理装置のコンディション(例えば、チャンバ内の温度、チャンバに二酸化炭素を供給する配管の温度など)は変化する。基板処理装置のコンディションが変化するようになれば、処理される基板らの間に乾燥程度の偏差が発生する。
【0006】
一般には、待機状態が長い間持続すれば、基板処理装置のコンディション維持のために基板搬入なしにチャンバ内に二酸化炭素を供給し、チャンバから二酸化炭素を排出する。二酸化炭素の供給及び排出は超臨界乾燥工程と類似な方式でなされる。しかし、このような方式は二酸化炭素の消耗が大きい。また、実際超臨界乾燥工程と類似な方式で基板処理装置が駆動されるため、基板処理装置が有する部品の消耗周期を短縮させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国特許公開第10-2016-0095657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、基板を効率的に処理することができる基板処理装置を一目的とする。
【0009】
また、本発明は基板らの間の処理偏差を最小化することができる基板処理装置及び基板処理装置の制御方法を提供することを一目的とする。
【0010】
また、本発明は待機段階で基板処理装置のコンディションを、処理段階で基板処理装置のコンディションと類似に維持することにおいて、処理流体が過度に消耗されることを最小化できる基板処理装置及び基板処理装置の制御方法を提供することを一目的とする。
【0011】
また、本発明は待機段階で基板処理装置が有する供給ラインのコンディションを、乾燥段階で供給ラインのコンディションと類似に維持することにおいて、二酸化炭素が過度に消耗されることを最小化できる基板処理装置及び基板処理装置の制御方法を提供することを一目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、内部空間を有するチャンバと、前記内部空間に処理流体を供給する供給ライン、そして、前記供給ラインに前記処理流体を供給する流体供給源を有する流体供給ユニットと、前記内部空間を排気する第1排気ユニットと、前記供給ラインを排気する第2排気ユニットと、そして、前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御する制御機を含み、前記制御機は、前記内部空間への基板搬入を待機する待機段階が遂行される時間のうち少なくとも一部の時間の間、前記供給ラインの圧力が前記処理流体が超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力以上の圧力になるように前記流体供給ユニット、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0013】
一実施例によれば、前記制御機は、前記待機段階が遂行される時間のうち少なくとも一部の時間の間、前記供給ラインの圧力が前記臨界圧力より低くなる場合前記流体供給源が前記供給ラインに前記処理流体を供給するように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0014】
一実施例によれば、前記流体供給ユニットは、前記供給ラインに設置されて前記供給ライン内の前記処理流体を加熱するヒーターをさらに含むことができる。
【0015】
一実施例によれば、前記制御機は、前記待機段階が遂行されるうちに前記ヒーターが前記供給ラインを続いて加熱するように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0016】
一実施例によれば、前記供給ラインは、前記流体供給源と連結されるメイン供給ラインと、前記メイン供給ラインから分岐され、前記チャンバと連結される第1供給ラインと、そして、前記メイン供給ラインから分岐され、前記第1供給ラインと相異な位置で前記チャンバと連結される第2供給ラインを含み、前記流体供給ユニットは、前記メイン供給ラインに設置されるメインバルブと、前記第1供給ラインに設置される第1バルブと、そして、前記第2供給ラインに設置される第2バルブをさらに含み、前記ヒーターは、前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブの間に設置されることができる。
【0017】
一実施例によれば、前記ヒーターは、複数で提供され、前記メイン供給ライン、前記第1供給ライン、そして、前記第2供給ラインそれぞれに設置されることができる。
【0018】
一実施例によれば、前記制御機は、前記待機段階と、基板を処理する処理段階を相互に遂行するように前記流体供給ユニット及び前記第1排気ユニットを制御し、前記処理段階が始まる設定時間前に前記供給ラインを排気して前記供給ラインの圧力が常圧になるように前記第2排気ユニットを制御し、前記待機段階で前記供給ラインの圧力が前記臨界圧力以上の圧力で維持される時間は、前記待機段階で前記供給ラインの圧力が前記常圧に転換される時間より長いように前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0019】
一実施例によれば、前記制御機は、前記処理段階が、前記内部空間に前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める加圧段階及び前記加圧段階が遂行された以後、前記内部空間の圧力を常圧に減圧する減圧段階を含むが、前記減圧段階が遂行される途中から前記待機段階が遂行される時間のうち少なくとも一部の時間まで前記供給ラインの圧力が前記臨界圧力以上の圧力になるように前記流体供給ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0020】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、内部空間を有するチャンバと、前記内部空間に処理流体を供給する供給ライン及び前記供給ラインを加熱するヒーターを有する流体供給ユニットと、前記内部空間を排気する第1排気ユニットと、前記供給ラインを排気する第2排気ユニットと、そして、前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御する制御機を含み、前記制御機は、前記内部空間で基板が搬出された以後一定時間の間、前記処理流体が残留する前記供給ラインを前記ヒーターが加熱するように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0021】
一実施例によれば、前記制御機は、前記内部空間で前記処理流体で基板を乾燥する乾燥段階と、そして、前記一定時間を含み、前記内部空間への基板の搬入を待機する待機段階を遂行するように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0022】
一実施例によれば、前記制御機は、前記一定時間の間前記供給ラインの圧力が設定圧力で維持されるように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0023】
一実施例によれば、前記制御機は、前記設定圧力が前記処理流体が前記供給ラインで超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力以上の圧力になるように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0024】
一実施例によれば、前記制御機は、前記供給ラインの圧力が前記設定圧力より低くなる場合、前記供給ラインに前記処理流体を供給するように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0025】
一実施例によれば、前記供給ラインは、前記処理流体を貯蔵する流体供給源と連結されるメイン供給ラインと、前記メイン供給ラインから分岐され、前記チャンバと連結される第1供給ラインと、そして、前記メイン供給ラインから分岐され、前記第1供給ラインと相異な位置で前記チャンバと連結される第2供給ラインを含み、前記流体供給ユニットは、前記メイン供給ラインに設置されるメインバルブと、前記第1供給ラインに設置される第1バルブと、そして、前記第2供給ラインに設置される第2バルブをさらに含み、前記制御機は、前記乾燥段階が遂行される途中前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブを閉めて前記乾燥段階が遂行される少なくとも一部の時間及び前記一定時間の間前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブを閉めるように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0026】
また、本発明は超臨界状態の処理流体を利用して基板を乾燥処理する基板処理装置において、内部空間を有するチャンバと、前記内部空間に処理流体を供給する供給ラインを有する流体供給ユニットと、前記内部空間を排気する第1排気ユニットと、前記供給ラインを排気する第2排気ユニットと、そして、前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御する制御機を含み、前記流体供給ユニットは、前記供給ラインに前記処理流体を伝達する流体供給源と、そして、前記供給ラインに設置されるヒーターと、前記供給ラインに設置されるバルブを含み、前記供給ラインは、前記流体供給源と連結されるメイン供給ラインと、前記メイン供給ラインから分岐される第1供給ラインと、そして、前記メイン供給ラインから分岐され、前記第1供給ラインと相異な位置で前記チャンバに連結される第2供給ラインを含み、前記流体供給ユニットは、前記メイン供給ラインに設置されるメインバルブと、前記第1供給ラインに設置される第1バルブと、そして、前記第2供給ラインに設置される第2バルブを含み、前記制御機は、前記内部空間で前記処理流体で基板を乾燥する乾燥段階と、前記内部空間で基板が搬出された以後、基板の搬入を待機する待機段階を遂行するが、前記待機段階が遂行される時期のうち少なくとも一部の時期の間前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブを閉鎖するように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0027】
一実施例によれば、前記ヒーターは、前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブの間で前記処理流体が残留する前記供給ラインを加熱することができる。
【0028】
一実施例によれば、前記ヒーターは、前記待機段階が遂行されるうちに前記供給ラインを加熱することができる。
【0029】
一実施例によれば、前記制御機は、前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブの間で前記処理流体が残留する前記供給ラインの圧力が設定圧力で維持されるように前記流体供給ユニット、前記第1排気ユニット、そして、前記第2排気ユニットを制御することができる。
【0030】
一実施例によれば、前記制御機は、前記設定圧力が前記処理流体が前記供給ラインで超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力より高い圧力になるように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0031】
一実施例によれば、前記流体供給ユニットは、前記メインバルブより下流、そして、前記第1バルブまたは前記第2バルブより上流に配置される圧力センサーをさらに含み、前記制御機は、前記メインバルブ、前記第1バルブ、そして、前記第2バルブが閉鎖されたうちに前記圧力センサーが測定する圧力値が前記設定圧力より低くなる場合、前記メインバルブを開放して前記供給ラインに前記処理流体を供給するように前記流体供給ユニットを制御することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例によれば、本発明は基板を効率的に処理することができる。
【0033】
また、本発明の一実施例によれば、基板らの間の処理偏差を最小化することができる。
【0034】
また、本発明の一実施例によれば、待機段階で基板処理装置のコンディションを、処理段階で基板処理装置のコンディションと類似に維持することにおいて、処理流体が過度に消耗されることを最小化できる。
【0035】
また、本発明の一実施例によれば、待機段階で基板処理装置が有する供給ラインのコンディションを、乾燥段階で供給ラインのコンディションと類似に維持することにおいて、二酸化炭素が過度に消耗されることを最小化できる。
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなく、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【
図2】
図1の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図3】
図1の乾燥チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図4】本発明の一実施例による基板処理方法を見せてくれるフローチャートである。
【
図5】
図4の液処理段階を遂行する液処理チャンバの姿を見せてくれる図面である。
【
図6】
図5の乾燥段階に対する詳細フローチャートである。
【
図7】基板処理装置が乾燥段階、そして、乾燥段階が遂行された以後待機段階を遂行する間チャンバが有する内部空間の圧力変化を見せてくれるグラフである。
【
図8】基板処理装置が乾燥段階、そして、乾燥段階が遂行された以後待機段階を遂行する間チャンバが有する内部空間の圧力変化、そして、供給ラインの圧力変化を見せてくれるグラフである。
【
図9】
図8のt2~t23で基板処理装置が駆動する姿を見せてくれる図面である。
【
図10】
図8のt23~t3で基板処理装置が駆動する姿を見せてくれる図面である。
【
図11】
図8のt3~t34で基板処理装置が駆動する姿を見せてくれる図面である。
【
図12】
図8のt34~t4で基板処理装置が駆動する姿を見せてくれる図面である。
【
図13】
図8のt23~t34で供給ライン内の圧力が劣る場合、供給ラインで処理流体が供給される姿を見せてくれる図面である。
【
図14】基板処理装置が乾燥段階、そして、乾燥段階が遂行された以後待機段階を遂行する間チャンバが有する内部空間の圧力変化、そして、供給ラインの圧力変化の他の例を見せてくれるグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0038】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0039】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0040】
第1、第2などの用語は多様な構成要素らを説明するのに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似第2構成要素も第1構成要素に命名されることができる。
【0041】
ある構成要素が異なる構成要素に“連結されて”いるか、または“接続されて”いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならないであろう。反面に、ある構成要素が異なる構成要素に“直接連結されて”いるか、または“直接接続されて”いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないことで理解されなければならないであろう。構成要素らとの関係を説明する他の表現ら、すなわち“~間に”と“すぐ~間に”または“~に隣合う”と“~に直接隣合う”なども同じく解釈されなければならない。
【0042】
異なるように定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含んでここで使用されるすべての用語らは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されることと等しい意味である。一般に使用される前もって定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であることで解釈されなければならないし、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味で解釈されない。
【0043】
以下では、
図1乃至
図13を参照して本発明の実施例を説明する。
【0044】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【0045】
図1を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10、処理モジュール20、そして、制御機30を含む。上部から眺める時、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向(X)といって、上部から眺める時第1方向(X)と垂直した方向を第2方向(Y)といって、第1方向(X)及び第2方向(Y)にすべて垂直した方向を第3方向(Z)という。
【0046】
インデックスモジュール10は基板(W)が収納された容器(C)から基板(W)を処理モジュール20に返送し、処理モジュール20で処理が完了された基板(W)を容器(C)に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向(Y)に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準でロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板(W)らが収納された容器(C)はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数個が提供されることができるし、複数ロードポート12は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。
【0047】
容器(C)としては、前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器(C)はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0048】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向(Y)に提供されたガイドレール124が提供され、インデックスロボット120はガイドレール124上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板(W)が置かれるハンド122を含んで、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向(Z)を軸にした回転、そして、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0049】
制御機30は基板処理装置を制御することができる。制御機30は基板処理装置の制御を行うマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理装置で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で行うための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが保存された保存部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び保存部はプロセスコントローラーに接続されてあり得る。処理レシピは保存部のうちで保存媒体に保存されてあり得て、保存媒体は、ハードディスクでも良く、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることもある。
【0050】
制御機30は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように基板処理装置を制御することができる。例えば、制御機30は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように流体供給ユニット530、第1排気ユニット550、そして、第2排気ユニット560を制御することができる。
【0051】
処理モジュール20はバッファーユニット200、返送チャンバ300、液処理チャンバ400、そして、乾燥チャンバ500を含む。バッファーユニット200は処理モジュール20に搬入される基板(W)と処理モジュール20から搬出される基板(W)が一時的にとどまる空間を提供する。液処理チャンバ400は基板(W)上に液を供給して基板(W)を液処理する液処理工程を遂行する。乾燥チャンバ500は基板(W)上に残留する液を除去する乾燥工程を遂行する。返送チャンバ300はバッファーユニット200、液処理チャンバ400、そして、乾燥チャンバ500の間に基板(W)を返送する。
【0052】
返送チャンバ300はその長さ方向が第1方向(X)に提供されることができる。バッファーユニット200はインデックスモジュール10と返送チャンバ300との間に配置されることができる。液処理チャンバ400と乾燥チャンバ500は返送チャンバ300の側部に配置されることができる。液処理チャンバ400と返送チャンバ300は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。乾燥チャンバ500と返送チャンバ300は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。バッファーユニット200は返送チャンバ300の一端に位置されることができる。
【0053】
一例によれば、液処理チャンバ400らは返送チャンバ300の両側に配置され、乾燥チャンバ500らは返送チャンバ300の両側に配置され、液処理チャンバ400らは乾燥チャンバ500らよりバッファーユニット200にさらに近い位置に配置されることができる。返送チャンバ300の一側で液処理チャンバ400らは第1方向(X)及び第3方向(Z)に沿ってそれぞれAXB(A、Bはそれぞれ1、または1より大きい自然数)配列で提供されることができる。また、返送チャンバ300の一側で乾燥チャンバ500らは第1方向(X)及び第3方向(Z)に沿ってそれぞれCXD(C、Dはそれぞれ1、または1より大きい自然数)個が提供されることができる。前述したところと異なり、返送チャンバ300の一側には液処理チャンバ400らだけ提供され、その他側には乾燥チャンバ500らだけ提供されることができる。
【0054】
返送チャンバ300は返送ロボット320を有する。返送チャンバ300内には長さ方向が第1方向(X)に提供されたガイドレール324が提供され、返送ロボット320はガイドレール324上で移動可能に提供されることができる。返送ロボット320は基板(W)が置かれるハンド322を含んで、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向(Z)を軸にした回転、そして、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0055】
バッファーユニット200は基板(W)が置かれるバッファー220を複数個具備する。バッファー220らは第3方向(Z)に沿ってお互いの間に離隔されるように配置されることができる。バッファーユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面インデックスモジュール10と見合わせる面であり、後面は返送チャンバ300と見合わせる面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファーユニット200に近付いて、返送ロボット320は後面を通じてバッファーユニット200に近付くことができる。
【0056】
図2は、
図1の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図2を参照すれば、液処理チャンバ400はハウジング410、コップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして、昇降ユニット480を有する。
【0057】
ハウジング410は基板(W)が処理される内部空間を有することができる。ハウジング410は概して六面体の形状を有することができる。例えば、ハウジング410は直方体の形状を有することができる。また、ハウジング410には基板(W)が搬入されるか、または搬出される開口(図示せず)が形成されることができる。また、ハウジング410には開口を選択的に開閉するドア(図示せず)が設置されることができる。
【0058】
コップ420は上部が開放された桶形状を有することができる。コップ420は処理空間を有して、基板(W)は処理空間内で液処理されることができる。支持ユニット440は処理空間で基板(W)を支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板(W)上に処理液を供給する。処理液は複数種類で提供され、基板(W)上に順次に供給されることができる。昇降ユニット480はコップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0059】
一例によれば、コップ420は複数の回収桶422、424、426を有する。回収桶422、424、426はそれぞれ基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。それぞれの回収桶422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状で提供される。液処理工程が進行時基板(W)の回転によって飛散される処理液は各回収桶422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。一例によれば、コップ420は第1回収桶422、第2回収桶424、そして、第3回収桶426を有する。第1回収桶422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収桶424は第1回収桶422を囲むように配置され、第3回収桶426は第2回収桶424を囲むように配置される。第2回収桶424に液を流入する第2流入口424aは第1回収桶422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収桶426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0060】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は概して円形で提供されて基板(W)より大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板(W)の後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板(W)が支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突き出されるように提供される。支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突き出されるように提供され、基板(W)が回転される時基板(W)が支持ユニット440から離脱されないように基板(W)の側部を支持する。駆動軸444は駆動機446によって駆動され、基板(W)の底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準で回転させる。
【0061】
一例によれば、液供給ユニット460はノズル462を含むことができる。ノズル462は基板(W)に処理液を供給することができる。処理液はケミカル、リンス液または、有機溶剤であることができる。ケミカルは強酸または強塩基の性質を有するケミカルであることができる。また、リンス液は純水であることがある。また、有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)であることがある。また、液供給ユニット460が供給する処理液は溶媒であることがある。例えば、液供給ユニット460が供給する処理液は現像液であることがある。
【0062】
また、液供給ユニット460は複数のノズル462らを含むことができるし、それぞれのノズル462らではお互いに相異な種類の処理液を供給することができる。例えば、ノズル462らのうちで何れか一つではケミカルを供給し、ノズル462らのうちで他の一つではリンス液を供給し、ノズル462らのうちでまた他の一つでは有機溶剤を供給することができる。また、制御機30はノズル462らのうちで他の一つで基板(W)にリンス液を供給した以後、ノズル462らのうちでまた他の一つで有機溶剤を供給するように液供給ユニット460を制御することができる。これに、基板(W)上に供給されたリンス液は表面張力が小さな有機溶剤で置き換えされることができる。また、ノズル462らのうちで何れか一つでは現像液を供給することができる。
【0063】
昇降ユニット480はコップ420を上下方向に移動させる。コップ420の上下移動によってコップ420と基板(W)との間の相対高さが変更される。これによって基板(W)に供給される液の種類によって処理液を回収する回収桶422、424、426が変更されるので、液らを分離回収することができる。前述したところと異なり、コップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0064】
図3は、
図1の乾燥チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図3を参照すれば、本発明の一実施例による乾燥チャンバ500は超臨界状態の処理流体を利用して基板(W)上に残留する処理液を除去することがある。除去される処理液は上述したケミカル、リンス液、有機溶剤、そして、現像液のうちで何れか一つであることができる。また、処理流体は二酸化炭素(CO
2)を含むことができる。例えば、乾燥チャンバ500は超臨界状態の二酸化炭素(CO
2)を利用して基板(W)上に残留する現像液を基板(W)から除去することができる。
【0065】
乾燥チャンバ500はボディー510、加熱部材520、流体供給ユニット530、支持部材540、第1排気ユニット550、第2排気ユニット560、そして、昇降部材570を含むことができる。
【0066】
ボディー510は基板(W)が処理される内部空間511を有することができる。ボディー510は基板(W)が処理される内部空間511を提供することができる。ボディー510は超臨界状態の処理流体によって基板(W)が乾燥処理される内部空間511を提供することができる。ボディー510はチャンバ(Chamber)とも指称されることができる。
【0067】
ボディー510は上部ボディー512、そして、下部ボディー514を含むことができる。上部ボディー512、そして、下部ボディー514はお互いに組合されて前記内部空間511を形成することができる。上部ボディー512、そして、下部ボディー514のうちで何れか一つは昇降部材570と結合されて上下方向に移動されることができる。例えば、下部ボディー514は昇降部材570と結合され、昇降部材570によって上下方向に移動されることができる。これに、ボディー510の内部空間511は選択的に密閉されることができる。前述した例では下部ボディー514が昇降部材570と結合されて上下方向に移動することを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上部ボディー512が昇降部材570と結合されて上下方向に移動することもできる。また、上部ボディー512は第1ボディーとも指称されることができる。また、下部ボディー514は第2ボディーとも指称されることができる。
【0068】
加熱部材520は内部空間511に供給される処理流体を加熱することができる。加熱部材520はボディー510の内部空間511温度を高めることができる。加熱部材520が内部空間511の温度を高めることで、内部空間511に供給された処理流体は超臨界状態に転換されるか、または超臨界状態を維持することができる。
【0069】
また、加熱部材520はボディー510内に埋設されることができる。例えば、加熱部材520は上部ボディー512、そして、下部ボディー514のうちで何れか一つに埋設されることができる。例えば、加熱部材520は下部ボディー514内に提供されることができる。しかし、これに限定されるものではなくて加熱部材520は内部空間511の温度を昇温させることができる多様な位置に提供されることができる。また、加熱部材520はヒーターであることがある。しかし、これに限定されるものではなくて、加熱部材520は内部空間511の温度を昇温させることができる公知された装置で多様に変形されることができる。
【0070】
流体供給ユニット530は内部空間511に処理流体を供給することができる。流体供給ユニット530が供給する処理流体は二酸化炭素を含むことができる。流体供給ユニット530が供給する処理流体は超臨界状態で処理空間511が供給されるか、または処理空間511で超臨界状態に転換されることができる。流体供給ユニット530は供給ライン531、ヒーター532、バルブ533、流体供給源535、フィルター537、そして、圧力センサー539を含むことができる。
【0071】
供給ライン531は内部空間511に処理流体を供給することができる。供給ライン531はメイン供給ライン531a、上部供給ライン(第1供給ライン)531b 、そして、下部供給ライン(第2供給ライン)531cを含むことができる。メイン供給ライン531aは流体供給源と連結されることができる。上部供給ライン531bはメイン供給ライン531aから、分岐されて上部ボディー512と連結されることができる。これに、上部供給ライン531bは内部空間511の上部領域に処理流体を供給することができる。下部供給ライン531cはメイン供給ライン531aから、分岐されて下部ボディー514と連結されることができる。これに、下部供給ライン531cは内部空間511の下部領域に処理流体を供給することができる。
【0072】
ヒーター532は供給ライン531に設置されることができる。ヒーター532はメインヒーター(第1ヒーターと称されることができる)532a 、上部ヒーター(第2ヒーターと称されることができる)532b 、そして、下部ヒーター(第3ヒーターと称されることができる)532cを含むことができる。メインヒーター532aはメイン供給ライン531aに設置されることができる。上部ヒーター532bは上部供給ライン531bに設置されることができる。下部ヒーター532cは下部供給ライン531cに設置されることができる。ヒーター532は供給ライン531を加熱し、供給ライン531に流れる(または、残留する)処理流体の温度を調節することができる。
【0073】
メインヒーター532aは後述するメインバルブ533aより下流に設置されることができる。メインヒーター532aは上述した上部供給ライン531b、そして、下部供給ライン531cが分岐される支点より上流に設置されることができる。
【0074】
上部ヒーター532bは後述するメインバルブ533aより下流に設置されることができる。上部ヒーター532bは上述した上部供給ライン531b、そして、下部供給ライン531cが分岐される支点より下流に設置されることができる。また、上部ヒーター532bは後述する上部バルブ533bより上流に設置されることができる。
【0075】
下部ヒーター532cは後述するメインバルブ533aより下流に設置されることができる。下部ヒーター532cは上述した上部供給ライン531b、そして、下部供給ライン531cが分岐される支点より下流に設置されることができる。また、下部ヒーター532cは後述する下部バルブ533cより上流に設置されることができる。
【0076】
また、メインヒーター532a、上部ヒーター532b、そして、下部ヒーター532cは後述する乾燥段階(S30)及び待機段階(S40)間に常時供給ライン531を加熱することができる。これと異なり、メインヒーター532a、上部ヒーター532b、そして、下部ヒーター532cは制御機30から制御信号の伝達を受けて設定された時期の間に供給ライン531を加熱することもできる。
【0077】
バルブ533は供給ライン531に設置されることができる。バルブ533は流量調節バルブであるか、または開閉バルブであることがある。バルブ533の開閉によって内部空間511への処理流体の供給如何は決まることができる。バルブ533はメイン供給ライン531aに設置されるメインバルブ533a、上部供給ライン531bに設置される上部バルブ533b、第1バルブと称されることができる)、そして、下部供給ライン(第2バルブと称されることができる)531cに設置される下部バルブ533cを含むことができる。
【0078】
流体供給源535は処理流体を保存及び/または供給することができる。流体供給源535はリザーバー(Reservoir)であることがある。流体供給源535は処理流体を供給ライン531に伝達することができる。前述したメインバルブ533aは後述する流体供給源535、そして、メイン供給ライン531aが分岐される支点の間に設置されることができる。
【0079】
フィルター537は流体供給源535から内部空間511に伝達される処理流体を濾過することができる。例えば、フィルター537は内部空間511に伝達される処理流体に含まれることができる不純物を濾過することができる。フィルター537はメイン供給ライン531a上に設置されることができる。フィルター537はメイン供給ライン531aが分岐される支点より上流に設置されることができる。フィルター537は後述する第2減圧ライン561とメイン供給ライン531aが連結される支点より上流に設置されることができる。フィルター537は上述したメインバルブ533aより下流に設置されることができる。フィルター537は後述する第3圧力センサー539cより下流に設置されることができる。
【0080】
圧力センサー539は内部空間511及び/または供給ライン531の圧力を測定することができる。圧力センサー539が測定する圧力データは制御機30に伝達されることができる。圧力センサー539は供給ライン531に設置されることができる。圧力センサー539は第1圧力センサー539a、第2圧力センサー539b、そして、第3圧力センサー539cを含むことができる。第1圧力センサー539aは第2圧力センサー539bより下流に設置されることができる、そして、第2圧力センサー539bは第3圧力センサー539cより下流に設置されることができる。
【0081】
第1圧力センサー539aは上部供給ライン531bに設置されるが、上部バルブ533bより下流に設置されることができる。これに、第1圧力センサー539aの測定する圧力は、内部空間511の圧力と等しいことがある。すなわち、第1圧力センサー539aが測定する圧力は以下で説明する内部空間511の圧力であると言える。
【0082】
第2圧力センサー539bは上部供給ライン531bに設置されるが、上部バルブ533bより上流に設置されることができる。これに、第2圧力センサー539bの測定する圧力は、流体供給源535から供給される処理流体が供給ライン531に流れながら発生する圧力を測定することができる。すなわち、第2圧力センサー539bが測定する圧力は、以下で説明する供給ライン531の圧力であると言える。
【0083】
第3圧力センサー539cはメイン供給ライン531aに設置されるが、フィルター537とメインバルブ533aとの間に設置されることができる。これに、第3圧力センサー539cが測定する圧力は、流体供給源535から供給される処理流体が供給ライン531に流れながら発生する圧力を測定することができる。すなわち、第3圧力センサー539cが測定する圧力は、前述した第2圧力センサー539bが測定する圧力と類似に、以下で説明する供給ライン531の圧力であると言える。
【0084】
支持部材540は内部空間511で基板(W)を支持することができる。支持部材540は内部空間511で基板(W)の縁領域を支持できるように構成されることができる。例えば、支持部材540は内部空間511で基板(W)の縁領域下面を支持できるように構成されることができる。
【0085】
第1排気ユニット550は内部空間511を減圧することができる。第1排気ユニット550は内部空間511に供給される処理流体を外部に排出して内部空間511を減圧することができる。第1排気ユニット550は内部空間511と連通する第1減圧ライン551、そして、第1減圧ライン551に設置される第1減圧バルブ553を含むことができる。
【0086】
第2排気ユニット560は供給ライン531を減圧することができる。第2排気ユニット560は供給ライン531に供給される処理流体を外部に排出して内部空間511を減圧することができる。例えば、第2排気ユニット560は上部供給ライン531b及び下部供給ライン531cが分岐される支点より上流であるメイン供給ライン531aに連結される第2減圧ライン561、そして、第2減圧ライン561に設置される第2減圧バルブ563を含むことができる。
【0087】
以下では本発明の一実施例による基板処理方法に対して説明する。以下で説明する基板処理方法は基板処理装置が遂行することができる。前述したように制御機30は、以下で説明する基板処理方法を基板処理装置が遂行できるように、基板処理装置を制御することができる。また、制御機30は以下で説明する基板処理装置に対する制御方法を遂行する制御信号を発生させることができる。また、制御機30は以下で説明する流体供給ユニット530、第1排気ユニット550、そして、第2排気ユニット560のうち少なくとも一つ以上を制御することができる。
【0088】
図4は、本発明の一実施例による基板処理方法を見せてくれるフローチャートである。
図4を参照すれば、本発明の一実施例による基板処理方法は液処理段階(S10)、返送段階(S20)、そして、乾燥段階(S30)を含むことができる。
【0089】
液処理段階(S10)は基板(W)に処理液を供給して基板(W)を液処理する段階である。液処理段階(S10)は液処理チャンバ400で遂行されることができる。例えば、液処理段階(S10)には回転する基板(W)に処理液(L)を供給して基板(W)を液処理することができる(
図5参照)。液処理段階(S10)で供給される処理液(L)は上述したケミカル、リンス液、有機溶剤、そして、現像液のうち少なくとも何れか一つ以上であることがある。例えば、液処理段階(S10)では回転する基板(W)にリンス液を供給して基板(W)をリンス処理することができる。以後、回転する基板(W)に有機溶剤を供給して基板(W)上に残留するリンス液を有機溶剤に切り替えることができる。また、例えば、液処理段階(S10)では回転する基板(W)に現像液を供給して基板(W)を現象処理することができる。
【0090】
返送段階(S20)は基板(W)を返送する段階である。返送段階(S20)は液処理が遂行された基板(W)を乾燥チャンバ500に返送する段階であることがある。例えば、返送段階(S20)には返送ロボット320が基板(W)を液処理チャンバ400で乾燥チャンバ500の内部空間511に基板(W)を返送することができる。返送段階(S20)の返送対象である基板(W)上には処理液(L)が残留することができる。例えば、基板(W)上には有機溶剤が残留することができる。例えば、基板(W)上には現像液が残留することができる。すなわち、基板(W)は、その上面が現像液または有機溶剤にウェティング(Wetting)された状態で乾燥チャンバ500に返送されることができる。このように基板(W)がウェティング(Wetting)された状態で乾燥チャンバ500に返送されて基板(W)上に形成されたパターン(Pattern)にリーニング(Leaning)現象が発生することを最小化できる。
【0091】
乾燥段階(S30)は内部空間511に基板(W)が搬入された以後、超臨界状態の処理流体を利用して基板(W)を乾燥する段階である。乾燥段階(S30)は処理段階で指称されることもできる。乾燥段階(S30)は乾燥チャンバ500で遂行されることができる。乾燥段階(S30)ではボディー510の内部空間511から基板(W)に処理流体を供給して基板(W)を乾燥することができる。例えば、乾燥段階(S30)には内部空間511に超臨界状態の処理流体が基板(W)に伝達されることができる。基板(W)に伝達された超臨界状態の処理流体は基板(W)の上面に残留する処理液(L)と混合される。そして、処理液(L)と混合された処理流体が内部空間511から排出されながら、処理液(L)は基板(W)から除去されることができる。
【0092】
以下では本発明の一実施例による乾燥段階(S30)に対してより詳しく説明する。
図6は、
図5の乾燥段階に対する詳細フローチャートであり、
図7は基板処理装置が乾燥段階、そして、乾燥段階が遂行された以後待機段階を遂行する間にチャンバが有する内部空間の圧力変化を見せてくれるグラフである。
【0093】
図7では内部空間511の圧力変化に対する第1圧力プロファイル(PR1)を示す。第1圧力プロファイル(PR1)は第1圧力センサー539aが測定する圧力データであることがある。乾燥段階(S30)と待機段階(S40)は順次で、そして、繰り返して遂行されることができる。待機段階(S40)には内部空間511の圧力が常圧で維持されることができる。
【0094】
図6、そして
図7を参照すれば、本発明の一実施例による乾燥段階(S30)は加圧工程(S31)、流動工程(S32)、そして、減圧工程(S33)を含むことができる。加圧工程(S31)、流動工程(S32)、そして、減圧工程(S33)は順次に遂行されることができる。加圧工程(S31)は
図7の0~t1に、流動工程(S32)は
図7のt1~t2に、減圧工程(S33)は
図7のt2~t3に遂行されることができる。要するに、乾燥段階(S30)は0~t3間に遂行されることができる。また、待機段階(S40)は
図7のt3~t4に遂行されることができる。
【0095】
加圧工程(S31)は内部空間511の圧力を既設定圧力、例えば、第1圧力(P1)まで高める段階であることがある。加圧工程(S31)は内部空間511に基板(W)が搬入された以後遂行されることができる。加圧工程(S31)には内部空間511に処理流体を内部空間511に供給して内部空間511の第1圧力(P1)まで高めることができる。
【0096】
流動工程(S32)は加圧工程(S31)以後に遂行されることができる。流動工程(S32)には内部空間511に処理流体を供給するか、または内部空間511に処理流体を排出することができる。例えば、流動工程(S32)で内部空間511に処理流体を供給する間には内部空間511で処理流体の排出がなされないこともある。また、流動工程(S32)で内部空間511から処理流体を排出する間には内部空間511で処理流体の供給がなされないこともある。すなわち、流動工程(S32)には内部空間511の圧力が分圧差によって変動されることがある。流動工程(S32)には内部空間511の圧力が第1圧力(P1)と第2圧力(P2)との間で繰り返してポルシング(Pulsing)されることができる。第2圧力(P2)は第1圧力(P1)より低い圧力であることができる。第1圧力(P1)は略150Barであることがある。第2圧力(P2)は略120Barであることがある。流動工程(S32)には内部空間511に供給された処理流体に流動が発生して基板(W)上に残留する処理液(L)は基板(W)からより効果的に除去されることができる。
【0097】
減圧工程(S33)は流動工程(S32)以後に遂行されることができる。減圧工程(S33)にはボディー510の内部空間511の圧力を低めることができる。例えば、減圧工程(S33)にはボディー510の内部空間511の圧力を常圧に低めることができる。例えば、減圧工程(S33)を遂行するようになれば、内部空間511の圧力は第1圧力(P1)または第2圧力(P2)で、常圧に減圧されることができる。
【0098】
図8は、基板処理装置が乾燥段階、そして、乾燥段階が遂行された以後待機段階を遂行する間チャンバが有する内部空間の圧力変化、そして、供給ラインの圧力変化を見せてくれるグラフである。
図8では内部空間511の圧力変化に対する第1圧力プロファイル(PR1)、そして、供給ライン531の圧力変化に対する第2圧力プロファイル(PR2)を示す。第1圧力プロファイル(PR1)は第1圧力センサー539aが測定する圧力データであることができる。第2圧力プロファイル(PR2)は第2圧力センサー539bが測定する圧力データであることがある。また、第2圧力プロファイル(PR2)は第3圧力センサー539cが測定する圧力データであることもある。
【0099】
図8を参照すれば、供給ライン531に関する圧力プロファイルである第2圧力プロファイル(PR2)は内部空間511に関する圧力プロファイルである第1圧力プロファイル(PR1)と比べる時、0~t23には概して類似な傾向を有する。例えば、減圧工程(S33)が遂行される時期のうちで一部であるt2~t23には、
図9に示されたようにメインバルブ533a、そして、第2減圧バルブ563が閉鎖され、上部バルブ533b、下部バルブ533c、そして、第1減圧バルブ553が開放されることができる。これに、内部空間511の圧力と供給ライン531の圧力はお互いに同一または類似な傾向を有しながら低くなることがある。
【0100】
t23~t3には、
図10に示されたようにメインバルブ533a、上部バルブ533b、下部バルブ533c、そして、第2減圧バルブ563が閉鎖され、第1減圧バルブ553が開放されることができる。これに、内部空間511の圧力は常圧(大気圧)または常圧(大気圧)に近接した圧力まで低くなって、供給ライン531の圧力は設定圧力、例えば、第3圧力(P3)で維持されることができる。第3圧力(P3)は処理流体が超臨界状態を維持することができる臨界圧力より高い圧力、例えば、臨界圧力以上の圧力であることがある。例えば、第3圧力(P3)は略100barであることがある。また、内部空間511の圧力が常圧(大気圧)または常圧(大気圧)に近接した圧力まで低くなれば、内部空間511で乾燥処理された基板(W)は搬出されることができる。
【0101】
処理段階(S30)の遂行が完了された以後、内部空間511に未処理された(乾燥処理されない)新しい基板(W)の搬入を待機する待機段階(S40)が遂行される。待機段階(S40)が遂行される時期のt3~t4のうちで、少なくとも一部の時期(例えば、t3~t34には
図11に示されたように供給ライン531の圧力が第3圧力(P3)で一定に維持されることができる。要するに、供給ライン531の圧力は内部空間511で基板(W)が搬出される時点(t3)以後、一定時間(t3~t34)間処理流体が供給ライン531に残留することができる。
【0102】
t4には待機段階(S40)で処理段階(S30)に転換される。要するに、t4には内部空間511に搬入された未処理された基板(W)に対して超臨界乾燥工程を再び始める。待機段階(S40)で処理段階(S30)に転換される時点であるt4より設定時間に至った時点であるt34には
図12に示されたように第2減圧バルブ563が開放されて供給ライン531及び第2減圧ライン561に残留する処理流体を外部に排出することができる。これは、以後に遂行される処理段階(S30)で流体供給源535から新たに供給される処理流体を利用して基板(W)を乾燥するためである。これに、供給ライン531の圧力はt34~t4間第3圧力(P3)で常圧に低くなることができる。
【0103】
基板(W)に対する処理効率、処理均一性を維持するためには基板処理装置のコンディションを一定に維持することが重要である。例えば、乾燥チャンバ500に提供される基板処理装置のコンディションを乾燥段階(S30)を遂行する基板処理装置のコンディションと類似に維持することが重要である。待機段階(S40)の時間が長くなるようになれば、このような基板処理装置のコンディションを適切に維持することが難しくなる。この場合、基板(W)に対する工程不良発生頻度が多くなる。これに、待機段階(S40)を遂行する時間が設定時間以上に長くなれば、内部空間511に基板(W)の搬入なしに乾燥段階(S30)と同一な動作を遂行する。一般的には、これを自動チャンバ洗浄工程(Auto Vessel Clean、AVC)と称する。しかし、このような自動チャンバ洗浄工程は基板(W)に対する乾燥処理と同一な方式で遂行されるので、二酸化炭素である処理流体の消耗が大きい。また、乾燥チャンバ500に提供される基板処理装置の駆動が基板(W)に対する乾燥処理と同一な方式で遂行されるので、基板処理装置が有する消耗品の交替周期を短縮させる。
【0104】
これに、本発明の一実施例による基板処理装置の制御方法は、t23~t34で供給ライン531に処理流体を残留させる。供給ライン531の圧力は処理流体が超臨界状態を維持することができる臨界圧力以上の圧力である第3圧力(P3)で維持されることができる。例えば、t23~t34にはメインバルブ533a、上部バルブ533b、下部バルブ533c、そして、第2減圧バルブ563を閉鎖し、
図10及び
図11に示されたA領域に処理流体を残留させることができる。ヒーター532は処理流体が残留して第3圧力(P3)でコンディションが維持される供給ライン531を加熱する。すなわち、本発明の一実施例によれば待機段階(S40)が遂行されるうちに供給ライン531が続いて空かされていないで、新しい乾燥段階(S30)が遂行される直前(t34)まで処理流体が満たされた状態の供給ライン531がヒーター532によって続いて加熱される。これに、基板処理装置のコンディションを比較的一定に維持させることができるし、また、上述した自動チャンバ洗浄工程の遂行回数を効果的に減らすことができる。これに、二酸化炭素である処理流体が過度に消耗され、基板処理装置が有する消耗品の交替周期が短縮されることを防止することができる。また、基板処理装置のコンディションを比較的一定に維持させることができるので、処理される基板(W)らの間の乾燥処理偏差を改善することができるようになる。また、処理流体が超臨界状態を維持する場合、処理流体の反応性は相対的に高い。すなわち、供給ライン531内の超臨界状態で維持される処理流体が残留してから、第2排気ユニット560によって排出されれば、供給ライン531内の残留する不純物らは効果的に排出されることができる。要するに、供給ライン531の洗浄を効果的にはかることができるようになる。
【0105】
また、制御機30はt23~t34で第2圧力センサー539bまたは第3圧力センサー539cから測定される圧力データを、続いて伝達を受けることができる。場合によって、第2圧力センサー539bまたは第3圧力センサー539cが測定する圧力値が設定圧力より低くなることができる。例えば、供給ライン531に少しのリーク(Leak)が発生された場合に供給ライン531の圧力が低くなる。この場合、供給ライン531のコンディションを一定に維持することが難しくなる。このように供給ライン531の圧力が低くなる場合、制御機30は
図13に示されたようにメインバルブ533aを開放する制御信号を発生させることができる。メインバルブ533aが開放されれば、流体供給源535から処理流体が供給ライン531に供給されることができる。これに、供給ライン531の圧力は再び設定圧力(例えば、第3圧力(P3))に至ることができるようになる。これに、配管である供給ライン531のコンディションを一定に維持させることができる。また、供給ライン531の圧力が低くなる場合、制御機30は使用者がリーク(Leak)を認知できるようにアラーム部材(図示せず)を制御する制御信号を発生させることもできる。
【0106】
前述した例では第3圧力(P3)が第1圧力(P1)及び第2圧力(P2)より低いことを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第3圧力(P3)は略120Bar~140Barの圧力であることができる。
【0107】
前述した例では、処理流体が二酸化炭素であることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、処理流体は超臨界乾燥工程を遂行することができる多様な流体で変形されることができる。
【0108】
前述した例では、流動工程(S32)が内部空間511の圧力を繰り返して変動させる、いわゆる圧力ポルシング工程であることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、流動工程(S32)は
図14に示されたように、内部空間511に処理流体を供給及び内部空間511から処理流体の排出を持続するが、内部空間511の圧力を一定に維持させる、いわゆる、コンティニューアースフロー工程であることがある。
【0109】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の技術的思想を具現するための望ましいか、または多様な実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むものとして解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0110】
500 乾燥チャンバ
510 ボディー
512 上部ボディー
514 下部ボディー
520 加熱部材
530 流体供給ユニット
540 支持部材
550 第1排気ユニット
560 第2排気ユニット
570 昇降部材